明細書 抗癌剤に対する癌細胞の感受性を検定する方法 技術分野
本発明は、 抗癌剤として有用な式 (I) の一般式で表される化合物 (以下、 本化 合物と称す) に対する癌細胞の感受性を予測するための検定方法に関する。
従来の癌化学療法においては、 '臓器癌種毎に効果の立証されている抗癌剤を、 単 剤またはそれらの併用で行ってきた。 また、 近年の盛んに行われている大規模な無 作為比較試験を通して、 特定の癌種においては標準治療が確立されている。 しかし ながら、 これらの治療において達成される奏効率は、 概して 20〜50%程度であり、 半数以上の患者においては治療効果を享受できないにも関わらず、 副作用の危険性 を伴う化学療法を施行するという状況である(JACR Monograph No. 7, 10-19, 2002)。 抗癌剤が効く患者と効かない患者を選別しょうという試みは、 従来から 「薬剤感 受性試験」 という方法が試されてきた。抗癌剤感受性試験には SDI法(Jpn J Cancer Res. 85: 762-765, 1994) 、 CD- DST法 (Jpn J Cancer Res. 92: 203 - 210, 2001) 、 腿 A法 (Clin Cancer Res. 1: 305 - 311, 1995) などがあり、 いずれも患者から癌 細胞を採り、 抗癌剤を接触させて抗癌剤に対する感受性を調べる方法であることで 共通している。 しかしながら、 これらの方法は、 癌細胞を試験管内で生存させてお く必要があることや、 更に検査結果と臨床効果が必ずしも一致しないという問題な
どがあり、 実施率も 0. 5%程度にとどまつている (制癌剤適応研究会集計アンケー ト 1996) 。
癌細胞に特異的な分子を標的とした分子標的薬剤の中には、 ハーセプチンテスト などのように分子診断によって薬剤に対する感受性を予測することに成功してい る例も報告されている (Clin Cancer Res. 7: 1669 - 1675, 2001) 。 しかしながら、 その他の薬剤においては単独の標的分子のみでは感受性を予測出来ず、 複数の分子 が感受性を規定している場合が多いと考えられている (Nat Genet. 24: 236-244, 2000) 。 近年発展した cDNAマイクロアレイ技術は超多量遺伝子の発現解析を可能 とし、 感受性規定因子の包括的解析を可能にした。 例えば、 慢性骨髄性白血病治療 薬のグリ一べックの場合は、 15〜30の遺伝子群の発現解析により治療効果の予測可 能であること力 S、 cDNAマイクロアレイ解析の結果から提唱されている( Jpn J Cancer Res. 93 : 849-56, 2002) 。
今後の癌化学療法で用いられる抗癌剤の開発は、 治療前にその感受性を調べる診 断法と組み合わせた提供を目指すべきであり、 分子診断を可能にするためには開発 する薬剤への感受性を予測できる分子を見出すことが重要となる。 発明の開示
本発明者らは W0 02/060890、 W0 03/099813及ぴ W0 04/011661において、 本化合 物が、 ヒト乳癌細胞株 (BSY - 1) に対し極めて強い抗腫瘍効果を発現し、 ヒト大腸 癌細胞株 (WiDr) に対しても強い抗腫瘍効果を発現することを見出した。
一方で、 本化合物は小細胞性肺癌細胞株 (Calu- 1) に対しては、 上述した癌細胞 株と比べて効果が弱いことを見出し、 本化合物の抗腫瘍効果が、 癌細胞により異な ることが明らかとなった。
癌細胞の本化合物に対する感受性と関連する分子を明らかにし、 生検等により癌 患者から採取した癌細胞で、 それら分子の発現を調べることにより、 本化合物に対 する癌細胞の感受性を予測することができれば、 本化合物の抗腫瘍効果が期待でき る癌患者のみに、 本化合物を投与することが可能となり、 治療効果を高め不要な副 作用を軽減できることが期待される。
本化合物に対する感受性の高い BSY-1株の分子的特徴を探索するにあたり、 本発 明者らは乳癌や肺癌において破綻していることが提唱されている細胞周期の G1/S 移行を制御する分子群に着目した。 癌抑制遺伝子である pl6と pRB、 及びそれらと 拮抗する、 またはそれらを負に制御する cyclin Diと cyclin Eの 4分子に関して、 蛋白質発現量を調べたところ、 BSY - 1株には pRBの発現減少、 pl6発現陽性、 cyclin E高発現という分子的特徴があることを見出した。
BSY- 1株、 WiDr株及び Cakrl株を含むヒト癌細胞株 25株について、 pRBの発現 減少若しくは変異 (以下 pRB低発現と称す) 、 pl6発現陽性または cyclin E高発現 という特徴を調べ、 これら癌細胞を移植したマウスを用いて本化合物の抗腫瘍効果 を比較検討したところ、 これら特徴を一つでも有していたヒト癌細胞株の多くが本 化合物に対する高い感受性を示したのに対し、 有していない癌細胞株のほとんどは 低感受性であった。
特に pRB低発現及ぴ cyclin E高発現の特徴を有する 7株、 pl6発現陽性及び cyclin E高発現の特徴を有する 6株のうち、 4株は本化合物投与により完全な腫瘍 の消失を示し、 1株は消失はしないまでも長期間にわたる腫瘍縮小の継続を示した。 癌細胞の pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclin E高発現という特徴を調べるこ とにより、 当該癌細胞の本化合物に対する感受性を予測できることが明らかとなり、 本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、 以下に関する。
1 . l) pRBの発現が減少している、
2) pl6が発現している、
3) cyclin Eの発現が増強している、
4) pRBの発現が減少しかつ cyclin Eの発現が增強している、 または
5) pl6が発現しかつ cyclin Eの発現が増強している、 の何れか一つを指標とする、 下記一般式 Iで表される化合物に対する癌細胞の感受性を検定する方法。
[式中、 R1は
1) 水素原子または
2) 水酸基
R3は
1) 水素原子、
2) 水酸基または
3) アルコキシ基
R2は
1) 水素原子、
2) 置換基を有していても良い アルキル基、
3) 置換基を有していても良い 。ァラルキル基、
4) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァラルキル基
5) 式 (II)
[式中、
A)
nは 0ないし 4の整数、
は
i)一 C H RM—、
ii)一 N RN5—または
iii)— O—、
RN1及び RN2は同一または異なって、
i)水素原子または
ii) アルキル基、
RN3及び RMは同一または異なって、
i)水素原子、
ii)置換基を有していても良い アルキル基、
iii)置換基を有していても良い不飽和 C2_1Qアルキル基、
iv)置換基を有していても良い CMアルコキシ基、
V)置換基を有していても良い C6-14ァリール基、
vi)置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環へテロァリーノレ基、 vii)置換基を有していても良レ、 C7_1()ァラルキル基、
viii)置換基を有していても良い C3_8シクロアルキノレ基、
ix)置換基を有していても良い C4_9シクロアルキルアルキル基、
X)置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環へテロアラルキル基、 xi)置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環非芳香族複素環式基、 xii) _ N RN6RN7 (ここにおいて、 RN6および RN7は同一または異なって、 水素原 子または C !_6ァルキル基を表す)または
xiii) RN3及び Rwが一緒になって結合する炭素原子と共に形成する置換基を有 していても良い 5ないし 1 4員環非芳香族複素環式基 (該非芳香族複素環式基は置 換基を有していても良い) 、
RN5は
i)水素原子、
ii)置換基を有していても良い アルキル基、
iii)置換基を有していても良い不飽和 。アルキル基、
iv)置換基を有していても良い Ce-Mァリール基、
v)置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環へテロアリール基、
vi)置換基を有していても良い Cw。ァラルキル基、
vii)置換基を有していても良い C3_8シク口アルキル基、
viii)置換基を有していても良い C4—9シクロアルキルアルキル基、
ix)置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環へテロァラルキル基、 置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環非芳香族複素環式基または xi) RN3及び RN5がー緒になって結合する窒素原子と共に形成する置換基を有し ていても良い 5ないし 1 4員環非芳香族複素環式基 (該非芳香族複素環式基は置換 基を有していても良い) 、
B )
X、 n、 RN3、 RM及び RN5は前記定義の基を表し、 RN1及び RN2は一緒になつて 形成する置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環非芳香族複素環式基、
C )
X、 n、 RN2、 RN4及び RN5は前記定義の基を表し、 RN1及び RN3は一緒になつて 形成する置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環非芳香族複素環式基あるい は
D )
X、 n、 RH RM及び RN5は前記定義の基を表し、 RN2及び RN3は一緒になつて 形成する置換基を有していても良い 5ないし 1 4員環非芳香族複素環式基を表す] または
6 ) 式 (I I I )
RN9
ヽ (III)
RN8
[式中、 R™及び Rmは同一または異なって、
i)水素原子、
ii)置換基を有していても良い アルキル基、
iii)置換基を有していても良い C6— ァリール基、
iv)置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロアリール基、
V)置換基を有していても良い 。ァラルキル基または
vi)置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァラルキル基を表す〕 を表す]
2. R2が
1) 水素原子、
2) 置換基を有していても良い C_6アルキル基、
3 ) 置換基を有していても良!/、 C7— 1()ァラルキル基または
4) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァラルキル基である 1に 記載の検定方法。
3. R2が下記式 ( I V) で表される 1に記載の検定方法。 .
式 (IV)
[式中、 nは 0ないし 4の整数、
Ramは
1) 水素原子または
2) Cト 6アルキル基、
RaN2は
1) 水素原子
2) N— C— 6アルキルアミノ基、
3) N, N—ジ C アルキルアミ
4) ェチルメチルァミノ基、
5) ピリジル基、
6) ピロリジン一 1—ィル基、
7) ピぺリジン一 1—ィル基、
8) モルホリン一 4ーィノレ基または
9) 4ーメチルビペラジン一 1一ィル基を表す]
4. R2が下記式 (V) で表される 1に記載の検定方法, 式 (V)
(V)
(式中、 η;及び n2は同一または異なって、 0ないし 4の整数、 Xbは
_CHRbN4—、
2 — NRbN5—または
3 一〇一、
p bNl 'ま
1 水素原子または
2 アルキル基、
p bN8 'ま
1 水素原子、
2 アルキル基、
3 C6- ァリール基または
4 Cw。ァラルキル基、
p bN4 'ま
1 永素原子、
2 置換基を有していても良い アルキル基、
3 置換基を有していても良!/、不飽和 C2_1()アルキル基、
. 4 置換基を有していても良い Cwアルコキシ基、
5) 置換基を有していても良い〇6_14ァリール基、
6) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァリール基、
7) 置換基を有していても良い C7-1()ァラルキル基、
8) 置換基を有していても良い C3-8シクロアルキル基、
9) 置換基を有していても良い C4_9シクロアルキルアルキル基、
10) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァラルキル基、
1 1) — NRbN6RbN7 (ここにおいて、 RbN6および RbN7は、 同一または異なって、 水素原子または アルキル基を表す) または .
12) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環非芳香族複素環式基、 RbN5は
1) 水素原子、
2) 置換基を有していても良い C,— 6アルキル碁、
3 ) 置換基を有していても良い不飽和 C2_lflアルキル基、
4) 置換基を有していても良い C6_14ァリール基、
5) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァリール基、
6) 置換基を有していても良い C7_,。ァラルキル基、
7) 置換基を有していても良い C3-8シクロアルキル基、
8) 置換基を有していても良い C4-9シクロアルキルアルキル基、
9) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァラルキル基または
10) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環非芳香族複素環式基を表す] 5. R2が下記式 (V I ) で表される 1に記載の検定方法。
式 (VI)
[式中、 n3は 1または 2の整数、
RcN1は
1) 水素原子または
2) C!— 6アルキル基、
RcN5は
1) 水素原子または
2) 。ト 6アルキル基を表す]
6. R2が下記式 (V I I) で表される 1に記載の検定方法, 式 (VII)
(式中、 及ぴ!12は同一または異なって、 0ないし 4の整数 Xdは
1 一 CHRdN4—、
2 一 NRdN5—または
3 — O—、
p dN2ま
水素原子または
2 アルキル基、
dN8 'ま
1 水素原子、
2 c,_6アルキル基、
3 じ6_14ァリール基または
4 Cw。ァラルキル基、
dN4ま
1 水素原子、
2 置換基を有していても良い アルキル基、
3) 置換基を有していても良い不飽和 C^。アルキル基、
4) 置換基を有していても良い Cwアルコキシ基、
5) 置換基を有していても良い〇6-14ァリール基、
6) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァリール基、
7) 置換基を有していても良い Cw。ァラルキル基、
8) 置換基を有していても良い〇3—8シクロアルキル基、
9) 置換基を有していても良い C4_gシクロアルキルアルキル基、
10) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァラルキル基、
1 1) -NRdN6RdN7 (ここにおいて、 RdN6及び RdN7は同一または異なって、 水素 原子または アルキル基を表す) または
12) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環非芳香族複素環式基、 RdN5は
1) 水素原子、
2) 置換基を有していても良い アルキル基、
3 ) 置換基を有していても良い不飽和 C2_1Qアルキル基、
4) 置換基を有していても良い C6_14ァリール基、
5) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァリール基、
6) 置換基を有していても良い 。ァラルキル基、
7) 置換基を有していても良いじ3—8シクロアルキル基、
8) 置換基を有していても良い C4_9シクロアルキルアルキル基、
9) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァラルキル基または
10) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環非芳香族複素環式基を表す] 7. R2が下記式 (V I I I) で表される 1に記載の検定方法。
式 (VIII)
ReN4は
1) アミノ基、
2) N— C!— 6アルキルアミノ基、 '
3) ピロリジン一 1ーィル基、
4) ピぺリジン一 1—ィル基または
5) モルホリン— 4 _ィル基を表す]
8. R2が下記式 ( I X) で表される 1に記載の検定方法。
式 (IX)
[式中、 n3は 1ないし 3の整数、
RfN8は
1) 水素原子、
2) C— 6アルキル基、
3) C6_14ァリール基または
4) C7— 1()ァラルキル基、
RiN5は
1) 水素原子、
2) 置換基を有していても良い Cwアルキル基、
3) 置換基を有していても良い C3-8シクロアルキル基、
4 ) 置換基を有していても良い 3ないし 8員環非芳香族複素環式基
5) 置換基を有していても良いじ6-14ァリール基、
6) 置換基を有していても良い 5ないし 14員環へテロァリール基、
7) 置換基を有していても良い Cw。ァラルキル基、
8) 置換基を有していても良い 5員環ないし 14員環へテロァラルキル基または
9) 置換基を有していても良い C4—gシクロアルキルアルキル基を表す]
9. が下記式 (X) で表される 1に記載の検定方法。
式 (X)
Γ —
R^N 3
[式中、 n3は 1ないし 3の整数、
RsN5は
1) 水素原子、
2.) 置換されていてもよい C!— 6アルキル基、
3) 置換されていてもよい C3_8シクロアルキル基、
4) 置換されていてもよい C4—9シクロアルキルアルキル基、
5) 置換されていてもよい C7_10ァラルキル基、
6) 置換されていてもよいピリジル基または
7) 置換されていてもよいテトラヒドロピラエル基を表す]
1 0. —般式 (I) で表される化合物が下記ィヒ合物の何れか一つの化合物である、 1に記載の検定方法。
1) (8 E, 1 2E, 14 E) — 7—ァセトキシー3, 6, 2 1—トリヒドロキシ 一 6, 1 0, 1 2, 1 6, 20—ペンタメチル一 1 8, 1 9一エポキシトリコサー 8, 1 2, 14—トリェン— 1 1—オリ ド
2) (8 E, 1 2 E, 14 E) — 7— ( ( 4ーシクロへプチルビペラジン一 1—ィ ル) カルボニル) ォキシ一 3, 6, 1 6, 21—テトラヒドロキシ一 6, 1 0, 1 2, 1 6, 20—ペンタメチル一 1 8, 1 9—エポキシトリコサ一 8, 1 2, 1 4 一トリェンー 1 1一オリ ド、
3) (8 E, 1 2 E, 14 E) - 3, 6, 1 6, 2 1—テトラヒ ドロキシ一 7— ((4 一イソプロピルピぺラジン一 1一ィル) カルボニル) ォキシ一 6 , 1 0, 1 2, 1
6, 20 _ペンタメチル一 18, 19—エポキシトリコサ一 8, 12, 14—トリ ェンー 1 1—オリ ド及び
4) (8 E, 12E, 14E) — 3, 6, 16, 21—テトラヒ ドロキシ一 6 , 1 0, 12, 16, 20—^ ンタメチル一 7— ( (4—メチルピペラジン一 1 fノレ) 力ルポニル) ォキシ一 18, 19—エポキシトリコサ一 8 , 12, 14—トリェン — 1 1一オリ ド
1 1. pRBの発現の減少、 pl6の発現、 または cyclin Eの発現の増強を、 それぞれ をコードする mRNA量を測定することにより検定する、 1に記載の検定方法。
12. mRNA量を測定する方法が定量的 RT-PCR法である、 1 1に記載の検定方法。 13. mRNA量を測定する方法が DNAチップ法である、 11に記載の検定方法。
14. pRBの発現の減少、 pl6の発現、 または cyclin Eの発現の増強を、 それぞれ の蛋白質量を測定することにより検定する、 1に記載の検定方法。
15. 蛋白質量を測定する方法がウェスタンプロット法である、 14に記載の検定 方法。
16. 蛋白質量を測定する方法が免疫組織染色法である、 14に記載の検定方法。
17. 蛋白質量を測定する方法が ELISA法である、 14に記載の検定方法。
18. pRB、 pl6または cyclin E遺伝子の連続した少なくとも 15塩基の配列から 成るプライマーを含んで成る、 12の検定方法に使用するキット。
19. pRB、 pl6または cyclin Eに対する抗体を含んで成る、 15、 16または 1 7に記載の検定方法に使用するキット。
癌細胞の pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclin E高発現という特徴を調べるこ とにより、 癌細胞の本化合物に対する感受性を予め予見することが可能となり、 本 化合物の抗腫瘍効果が期待できる癌患者のみに、 本化合物を投与することが可能な つた。 治療効果を高め不要な副作用を軽減できることが期待された。 発明を実施するための最良の形態
本明細書中で pRBとは、 Genbank Accession No.NM000321に記載の塩基配列でコ ードされる分子量約 llOKDaの蛋白質である。 pRBをコードする RB遺伝子は、 網膜
芽細胞腫で変異を起こしている癌抑制遺伝子として単離され(Proc. Natl Acad. Sci. USA 84: 9059-9063, 1987) 、 その後種々の悪性細胞での変異が確認されている。 pl6とは、 Genbank Accession No. HM000077に記載の塩基配列でコードされる分 子量約 16KDaの蛋白質である。 pl6は、 CDK4及び CDK6と結合し、 CDK4/6による pRB のリン酸化を抑制して pRB活性保持に寄与している (Science 264: 436-440, 1994)。 cyclin Eとは、 Genbank Accession No. M74093に記載の塩基配列でコードされる 分子量約 52KDaの蛋白質である。 細胞周期の G1/S移行時に一過的に発現量が上昇 することで細胞周期進行に中心的役割を果たしているが、 癌化に伴って発現量の絶 対量の上昇及び一過的上昇のパターンの破綻が報告されている(Int. J Cancer 104: 369-75, 2003) 。
また、 pl6と pRBの発現量の逆相関関係は多くの癌種において報告されているこ と力 ^ら、 pl6の発現陽性と pRBの低発現は同一の事象に起因していると考えられる (EMBO J. 14: 503—511, 1995) 。
本化合物は、 W0 02/060890、 W0 03/099813及び W0 04/011661に記載の方法によ り製造できる。 また、 本化合物が抗癌活性を有していることは、 ) 02/060890、 W0 03/099813及ぴ W0 04/011661に記載されている。
本発明は、 癌細胞の pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclin E高発現という特徴 を調べることにより、 本化合物に対する感受性を検定する方法であり、 癌細胞は癌 組織から採取した細胞であっても、 in vitroで培養された細胞であっても許される が、 好ましくは、 生検により癌組織から取り出された癌組織の細胞であることが望 ましく、 更に好ましくは、 その癌組織は癌の診断に際して生検により取り出された 癌組織であることが望ましい。
本発明の方法により、 高感受性と判断された癌細胞が採取された患者に対して、 本化合物を投与することにより、 本化合物の抗腫瘍効果が期待できる癌患者を選択 して、 本化合物を投与することが可能なる。 これにより、 治療効果を高め不要な副 作用を軽減できることが期待される。
本発明における癌細胞の pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclin E高発現という 特徴を調べる方法としては、 転写された mRNAの量を測定しても、 または翻訳され
た蛋白質の量を測定しても良い。 mRNA量を測定する方法としては、 RT- PCR法 ' DNA チップ法などが挙げられ、 蛋白質量を測定する方法としては、 ウェスタンプロット 法 -免疫組織染色法 · ELISA法などが挙げられるが、 発現量を測定する方法であれ ば良く、 本発明がこれらの例に限定されるものではない。
また、 突然変異によりこれら蛋白質が変異し (PRBの変異に関しては次の報告が 有る : Proc Natl Acad Sci U S A 87: 6922 - 6, 1990; Proc Natl Acad Sci U S A 87: 6 - 10, 1990) 発現が減少しているのと実質的に同等であることを、 該 DNA · mRNA の塩基配列や電気泳動度より解析して変異 DNA · mRNAを検出した場合 (Oncogene 8: 1913-9, 1993) 、 または変異を識別できる抗体若しくは電気泳動度により変異蛋白 質を検出した場合も、 本発明に含まれる。
以下に、 採取した腫瘍組織から pRB、 pl6、 cyclin Eの発現を測定する方法につ いて詳しく説明するが、 ±咅養細胞からも同様の方法により発現を測定できるが、 本 発明はこれに限られない。
なお、 本明細書において引用した文献、 及び公開公報、 特許公報その他の特許文 献は、 参照として本明細書に組み込むものとする。
1 . RT-PCR法:
採取した腫瘍組織から常法(実験医学増刊「PCRとその応用」 8 : 1063-1071, 1990) により mRNAを調製する。 調製した mRNAを鎳型にして、 RT- PCRにより pRB · pl6 - cyclin Eの発現量を測定することができる。 RT - PCRは、例えば Real Time RT- PCR Core Kit (TaKaRa Code PR032A)を用いて、逆転写反応とそれに引き続く PCR反応(RT- PCR) を行うことが可能である。
mRNAを定量して発現量を測定するために、 RT- PCRは定量的な RT - PCRであること が好ましい。定量的な RT- PCRとしては、様々な方法が報告されているが(Genome Res. 6 : 986-994, 1996) 、 好ましくは同じプライマーにより増幅される既知量の競合錶 型 RNAを共存させて RT- PCRを行い、 両増幅産物の量を比較して定量を行う競合 RT - PCRが望ましい。
上記 Genbank Accession No.に記載の配列情報を基に pRB · pl6 · cyclin Eをコー ドする! iiRNA (標的 mRNAと称す) を検出するためのプライマーを作製する。 また定
量のため、 そのプライマーと相補的な配列を有するが、 分子量または制限酵素切断 部位が標的 mRNAとは異なる競合鐃型 RNAを作製する。 変異が高発する部位 (pRBに 関しては、 Proc Natl Acad Sci U S A 87: 6922-6, 1990; Proc Natl Acad Sci U S A 87: 6-10, 1990に報告) にプライマーを設定することにより、 変異蛋白質のみ を、 または正常蛋白質のみを定量することができる。
腫瘍組織から調製した mRNA試料に、 既知糞の競合鎵型 RNAを希釈したものを加 え、 プライマーを加えて RT- PCRを行う。 生成した増幅産物の分子量または制限酵 素消化後の分子量により、 生成増幅産物が標的 mRNA由来であるか競合鎳型 RNA由 来であるかを区別し、 両增幅産物の量比、 及び添加した競合鎳型 RNAの量から標的 mRNAの定量値を計算する。 mRNA量は普遍的に発現が認められるァクチン mRNA、 18S rRNA等と比較した相対量として測定することも許される。高感受性及び低感受性の 癌細胞の pRB · pl6 · cyclin Eの mRNA量を測定して力ットオフ値を決め、 カットォ フ値との比較で高発現であるか低発現であるかを判断する。
また、 標準細胞とは電気泳動度の異なるバンドが現れた場合、 または変異蛋白質 が検出された場合は、 低発現であると判断する。
pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclinE高発現の場合に、 好ましくは pRB低発 現かつ cyclinE高発現の場合、 または pl6発現陽性かつ cyclinE高発現の場合に、 該癌細胞が本化合物に対して高感受性であると判断する。
2 . DNAチップ法:
採取した腫瘍組織から、例えば常法 (実験医学増刊「PCRとその応用」 8 : 1063-1071, 1990) により mRNAを抽出して、 逆転写反応によって蛍光標識し、 合成された標識 cDNAを癌関連遺伝子の Oligonucleotideがスポットしてあるマイクロアレイ
IntelliGene Human Cancer CHIP Ver. 4. 0 (タカラバイオ株式会社 X102) 上にハイ ブリダィズする (Nature genetics supplement 21; 10 - 14; 1999) 。
その際、 腫瘍組織サンプルと正常組織サンプルを別々の蛍光色素で, 例えば Cy3 (赤) と Cy5 (緑) に標識することによって、 どちらのサンプルで遺伝子が增えて いるかを判定する。 コンピュータ解析ソフトにより、 正常組織から得られた標識 cDNAをハイプリダイズした場合と比較して癌組織の方が多ければ例えば赤、同等な
らば例えば黄、 少なければ例えば緑として画像表示させることができる。 このシグ ナルの強弱をコンピューター解析ソフトで数値化することで、 両者における遺伝子 発現比 (Cy3 =癌組織 ZCy5 =正常組織) のデーターを算出し、 これらの発現比が 2 倍以上または 1 / 2以下を、 好ましくは 3倍以上または 1ダ3以下を有意として判 定する。
pRBが緑、 pl6が黄若しくは赤、 または cyclinEが赤の場合に、 該癌細胞が本化 合物に対して髙感受性であると判断する。 好ましくは pRBが緑かつ cyclinEが赤の 場合、 または pl6が黄若しくは赤かつ cyclinEが赤の場合に、 該癌細胞が本化合物 に対して高感受性であると判断する。
3 . ウェスタンプロット法:
以下のウェスタンブロット法、 免疫組織染色法及び ELISA法に用いる抗 pRB抗 体-抗 pl6抗体'抗 cyclin E抗体は、 市販の抗体を用いることができる。 抗 pRB 抗体は、 例えば Cell Signaling社から Rb Antibody (カタログ No. : 9302) を、 抗 pl6抗体は、 例えば Santa Cruz社から pl6 (C- 20) (カタログ No. : sc-468) を、 抗 cyclin E抗体は、 ί列えば BD PharMingen社カ ら Purified anti-human Cyclin E (力 タログ No. : 554182) を入手できる。
また、 抗体は上記 Genbank Accession No.に記載の情報を基に作製された抗原を 免疫して作製することも可能である。 抗原は、 上記 Genbank Accession No.に記載 の配列情報を基に pRB · pl6 · cyclin E発現べクターを作製し、 該ベクターを導入 した発現細胞から pRB · pl6 · cyclin E蛋白を精製して得ることができる。 これら 蛋白質は精製が容易となるよう、 融合蛋白質として発現させることが好ましい。 ま た別法として、 上記 Genbank Accession No.に記載の配列情報を基にぺプチドを合 成し、 キャリアー蛋白質と結合させて抗原とすることもできる。 それら抗原を動物 に免疫し、 得られた血清から抗体を精製するか、 または得られた抗体産生細胞から ハイプリ ドーマを作製して、 その培養液から抗体を精製することができる。
また、 pRB - pl6 - cyclin E,特に pRBの変異を検出するために、 例えば、 Proc Natl Acad Sci U S A 87: 6922—6, 1990; Proc Natl Acad Sci U S A 87: 6 - 10, 1990 に記載の変異を有する変異蛋白質を発現させ、 または変異部位を含むぺプチドを合
成して、 それを動物に免疫し、 変異蛋白質に特異的に反応する抗体を得ることがで きる。 または逆に、 正常蛋白質を免疫して、 正常蛋白質は反応するが変異蛋白質に は反応しない抗体も作製可能である。 抗体の作製法は Methods in Enzymology 182, p663 - 679に記載されている。
採取した腫瘍組織より、 pRB · pl6 · cyclin Eを含む SDS- PAGE用サンプルを調整 する。 具体的には例えば、 腫瘍組織を細胞調製液 (好ましくは各種プロテアーゼ阻 害剤及び 10%グリセロールを含む) を用いてホモゲナイズし、 等量の SDS- PAGE用サ ンプルバッファーを混合し 97°Cで 5分の熱処理を行って、 SDS- PAGE用サンプルと する。 ウェスタンプロット法は、 Methods in Enzymology 182, 679 - 688に記載の方 法により行うことができるが、 具体的には例えば以下の通り行うことができる。 各サンプル一定量を SDS- PAGEにて分画後、 Hybond ECL膜にトランスファーし、 抗 pRB抗体 ·抗 pl6抗体 .抗 cyclin E抗体を反応させた後、 酵素標識した二次抗 体を反応させ、 酵素活性により Hybond ECL膜にトランスファーされた pRB · cyclin E · pl6を検出する。 好ましくは対照として、 pRB · pl6 · cyclin Eの発現が認めら れる標準細胞、 好ましくは全ての発現が認められる MDA - MB435細胞等を同時にァプ ライして、 MDA-MB435細胞での発現と比較して、 高発現であるか低発現であるかを 判断する。
また、 標準細胞とは電気泳動度の異なるバンドが現れた場合、 または変異蛋白質 が検出された場合は、 低発現であると判断する。
pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclinE高発現の場合に、 好ましくは pRB低発 現かつ cyclinE高発現の場合、 または pl6発現陽性かつ cyclinE高発現の場合に、 該癌細胞が本化合物に対して高感受性であると判断する。
4 . 免疫組織染色法
免疫組織染色法は、 例えば実験医学別冊 (ボストゲノム時代の免疫染色、 in situ ハイブリダィゼーシヨン、 1997) に記載の方法により行うことができるが、 具体的 には例えば以下の通り行うことができる。
採取した腫瘍組織に埋包剤を浸透させてブロックを作製した後、 2〜8 / mの厚さ にスライスしてスライ ドガラスに貼り付けて組織標本を作製する。 組織標本に、 抗
pRB抗体ゃ抗 cyclin E抗体、 または抗 pl6抗体を反応させた後、 アビジン-ピオチ ン-酵素抗体法にて染色する (J. Histochem. Cytochem. 27; 1131-1139, 1979) 。 染 色した組織標本中の腫瘍組織の pRB · pi 6 · cyclinEの染色度を正常組織と比較して、 pRB低発現、 pl6発現陽性あるいは cyclinE高発現を判断する。 変異蛋白質が検出 されだ場合は、 低発現であると判断する。
pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclinE高発現の場合に、 好ましくは pRB低発 現かつ cyclinE高発現の場合、 または pl6発現陽性かつ cyclinE高発現の場合に、 該癌細胞が本化合物に対して高感受性であると判断する。
5 . ELISA法
ELISA法は Ed Harlowら (Antibodies A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory) に記載の方法により行うことができるが、 具体的には例えば以下の通 り行うことができる。 .
採取した腫瘍組織より、 pRB · pl6 · cyclin Eを含む画分を調整する。 具体的には 例えば、 腫瘍組織を細胞調製液 (好ましくは各種プロテアーゼ阻害剤及び 10%ダリ セロールを含む) を用いてホモゲナイズし、 そこに 1%NP - 40を添加して可溶画分と 残渣を得る。 可溶画分をそのまま ELISA法に用いるか、 もしくは残渣画分を 0. 5 M の NaClを加え抽出操作を行った後、 NaCl濃度を 0. 1〜0. 15 Mに下げてから ELISA 法に用いる。
可溶画分及び NaCl抽出画分を、 抗 pRB抗体、 抗 pl6抗体、 または抗 cyclin E抗 体がコートされている 96穴プレートに添加し抗体と反応させる。 コートされた抗 体に結合した pRB、 pl6、 または cyclin Eを、 それぞれに対する酵素標識抗体でサ ンドィツチし、 結合した酵素の活性を測定することにより腫瘍組織で発現している pRB、 pl6、 または cyclin Eを定量する。
高感受性及ぴ低感受性の癌細胞の pRB · pl6 · cyclin Eの量を測定して力ットォ フ値を決め、 カツトオフ値との比較で禽発現であるか低発現であるかを判断する。 pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclinE高発現の場合に、 好ましくは pRB低発 現かつ cyclinE高発現の場合、または pl6発現陽性かつ cyclinEが高発現の場合に、 該癌細胞が本化合物に対して高感受性であると判断する。
図面の簡単な説明
図 1は、 各ヒト癌細胞株における pRB · cyclin E · pl6 · cyclin Dlのウェスタン ブロットによる発現量解析結果である。
図 2は、 SY- 1株及び H- 526株, H- 460株における pRB · pl6 · cyclin Eの免疫組 織染色よる発現量解析結果である。
図 3は、 子宫体癌の臨床標本における pl6 · cyclin Eの免疫組織染色よる発現量 解析結果である。
図 4は、 pl6 mRNA量と T/C°/。、 16 mRNA量と pl6蛋白の発現量の関連を示したグラ フである。 実施例 . .
以下に、 本発明の有用性を示すための例を示すが、 これらは例示的なものであつ て、 本発明は如何なる場合にも以下の具体例に制限されるものではない。
[実施例 1 ] BSY- 1株及ぴ WiDr株を含むヒ ト癌細胞株 25株における細胞周期関連 分子群の発現解析
W0 02/060890において、 下記式 IIで表される (8 E, 1 2 E , 1 4 E) — 7— ァセトキシ一 3 , 6 , 2 1 —トリヒ ドロキシ一 6 , 1 0, 1 2, 1 6, 2 0—ペン タメチルー 1 8 , 1 9—エポキシトリコサ一 8 , 1 2 , 1 4—トリェン一 1 1ーォ リ ド (以下、 化合物 1と称す) に対して強い感受性を示した BSY- 1株、 及び W0 03/099813において一般式 Iで表される化合物のうち R1が水酸基である化合物群に 対して感受性を示した WiDr株を含む、 ヒト癌細胞株 25株における細胞周期関連分 子群 pRB . pl6 · cyclin E · cyclin Dlの発現をウェスターンプロット法にて解析し た。
25株のヒト癌細胞株をヌードマウスの体側皮下に移植し、腫瘍体積が 100瞧 3以上 になった時点で腫瘍を摘出、 各種プロテアーゼ阻害剤 (Leupeptin, p-APMSF, EDTA, o-NaV04) 及び 10%グリセロール含有の細胞調製液を用いてホモゲナイズした。 その 際、 腫瘍サンプル重量あたりの細胞調製液量を一定にした。 それぞれの細胞調製液 に、 等量の. SDS- PAGE用サンプルバッファーを混合し、 97°Cで 5分の熱処理を行つ て、 SDS-PAGE用サンプルとした。 各 SDS - PAGE用サンプルの一定量を SDS- PAGEにて 分離し、 Hybond ECL膜にトランスファーした後、 pRB · cyclin E · pl6 · cyclin Dl に対する抗体を反応させた。 その後 HRP標識の二次抗体を反応させ化学発光基質
(Super Signal ; PIERCE社) を加えて、 イメージマスター VDS-CL (Amersham Pharmacia) を用いて pRB · cyclin E · pl6 · cyclin Dlの bandを検出した。
各癌細胞株における RB · pl6 · cyclin E · cyclin Dlの発現量を相対的に比較す るための対照として、 全分子の発現が認められる MDA - MB435細胞をすベての SDS-PAGEにアプライして同様に検出した。
その結果を図 1に示した。強い感受性を示す BSY- 1株に pRBの欠失、 pl6の発現、 cyclin Eの高発現という性質が有ることから、 これら性質が、 in vivoでの本化合 物への感受性に関連するか否かについて検討を行った。
図 1において、 A〜Z、 E、 A1〜E 1および Eの各符号は、 各々下記のヒト癌 細胞株を示す。
A: BSY-1 { breast ) : FaDu ( head & neck ) U: DLD-1 ( colorectal )
B: MDA- B-468 ( breast ) L: LC-6-JC ( NSCLC ) V: PC-3 ( prostate )
C: HBC-4 ( breast ) M: Lu99 ( NSCLC ) W: NCI-H510A ( SCLC )
D: KPL-4 ( breast ) N: NCI-H460 ( NSCLC ) X: NCI-H522 ( SCLC )
E: MDA-MB-435 ( breast ) O: NCI-H596 ( NSCL.C ) Y: WiDr ( colorectal )
F; NCI-H146 ( SCLC ) P: Calu-1 ( NSCLC ) Z: DU145 ( prostate )
G: NCI-H69 ( SCLC ) Q: PC14 ( NSCLC ) A1: DMS114 ( NSCLC )
H: NCI-H526 ( SCLC ) R: HT-29 ( colorectal ) B1: Colo320DM( colorectal )
1 : NIH :OVCAR-3 ( ovarian ) S: SW620 ( colorectal ) C1: COL-3 ( colorectal )
J: SK-OV-3 ( ovarian ) T: M12 ( colorectal ) D1: LoVo ( colorectal )
E1s MKN45 ( stomach )
[実施例 2] pRB · pl6 · cyclin E · cyclin Dlの発現と本化合物への感受性の相関 実施例 1で pRB · pl6 · cyclin E · cyclin Dlの発現を調べた 25株のヒト癌細胞 株について、 代表的な本化合物、 下記式 IIIで示される [ (8 E, 12E, 14E) - 7 - ( (4ーシクロへプチノレピぺラジン一 1ーィノレ) カノレボニノレ) ォキシ一3, 6, 16, 21—テトラヒ ドロキシー 6, 10, 12, 16, 20—ペンタメチル -18, 19—エポキシトリコサ一 8, 12, 14—トリエンー 11—オリ ド] (以 下、 化合物 2と称す) に対する感受性を調べた。
培養フラスコ、 またはヌードマウスの皮下において増殖させた 25種類のヒト癌 細胞を、 ヌードマウスの体側皮下に移植し、 腫瘍体積が 100 mm
3以上になった時点 で各群の腫瘍体積の平均が均一になるように群分けをし、 対照群 5匹、 化合物 2投 与群 5匹とした。 投与群には lOmg/kg/dayとなるように 5日間静注し、 対照群は無
処理または媒体投与とした。 投与開始日 (Dayl) から Day5, 8, 12, 15と以下経時 的に腫瘍体積を測定し、 相対的な腫瘍体積比 (T/C%) を求めた。
pRB · pl6 . cyclin E · cyclin Dlの発現と化合物 2への感受性の相関を、 表 1に 示した。 実施例 1で解析したヒ ト癌細胞株における pRB · cyclin E · pl6 · cyclin Dl の発現量を相対的に評価し、 発現が認められないものを一、 発現量が認められるも のをその強度に応じて +〜+ + +と表記して、 腫瘍体積比 (T/C%) の結果と並べて 示した。 また、 pRBに閱しては、変異型 pRBの発現が報告されている小細胞肺癌株 · 卵巣癌株 '前立腺癌株 (Oncogene 9, 3375 - 3378, 1994 ; Prostate 21, 145-52, 1992; Exp Cell Res, 233, 233—9, 1997) に( )を付して記載した。 表 1
ί ί ί ί ί ί ί ί ί ί ί ί ^ ί ± ± ± ± + ± ± +一
pRB · cyclin E · pl6 · cyclin Dl発現量と.
^化合物 2に対する感受性
細胞株 pRB pl6 cyclin E cyclin Dl T/C%
BSY-1 一 ++ +++ +++ 0
MDA-MB468 -一 + +++ ++ 0
LC-6-JCK 一 ++ +++ + 0
OVCAR3 (+) ++ ト + ■+- 0
NCI-H146 (土) ++
NCI-H69 (++) ++ ±
NCI-H526 ( + ) ++ +
PC-3 ++ ++ 2
FaDu + 3
WiDr + ト +- 4
HBC4 一 + 5
Lu99 +++ ± 8
NCI-H510 (+) ++ + 10
NCI-H596 一 ++ ト + -+- 18
KPL-4 + + 23
SK-OV-3 +++ ++ + 27
DU145 一 ト + -+- 28
MDA-MB435 +++ + ++ 28
HT-29 + + 28
SW620 +++ + 28
NCI-H460 +++ + 33
KM12 ++ + 34
NCI-H522 + ト +- 42
DLD-1 ++ + 47
Calu-1 +
調べたヒト癌細胞株 25株中、 ウェスタンブロット法でバンドが検出されない ( 「一」 で表示) 、 または文献情報で変異や欠失が報告されている (括弧付きで表 示) 癌細胞株 11株が pRB低発現に分類され、 このうちの 7株 (64%) 力 S T/C°/。≤ 1 /0 であった。 これに対し pRBを発現している 14株には T/C°/。≤ 1 %となる癌細胞株は無 く (p=0. 0006) 、 pRB低発現により化合物 2に対する感受性を検定できることが明 らかとなつた。
また pl6発現陽性の癌細胞 10株中 7株 (70%) が T/C%≤ 1。/。であるのに対し、 pl6 を発現していない 15株には T/C%≤ 1。/。となる癌細胞株は無く (p=0. 0002) 、 pRB低 発現と同様、 pl6発現陽性により化合物 2に対する感受性の検定が可能であった。 調べた 25の癌細胞株株の中で、 11株が pRB低発現 (ウェスターンブロット法で 検出されなかった力文献情報で変異や欠失が報告されている) に分類され、 このう ちの 9株で pl6は発現していた。 逆に pl6を発現している 10株中 9株が pRB低発 現であり、 報告されている通り (EMBO J. 14: 503-511, 1995) 、 pl6発現陽性の癌 細胞は pRB低発現の癌細胞とほぼ一致していた。
cyclin E高発現については、 高発現 (+ + + ) している 9株中 5株 (56%) 力 S T/C°/o≤ 1。/。であるのに対し、高発現していない癌細胞では 16株中 2株(13%)が T/C% と、 cyclin E高発現の癌細胞は明らかに感受性が高かった (p=0. 02) 。
完全な腫瘍の消失 (T/C/。=0°/。) を見た 4株、 及び消失はしないまでも長期間にわ たる腫瘍縮小の継続を示した NCI-H146を合わせた 5株に対する化合物 2の効果は、 治癒的効果と考えられ、 これら全ての株は pRB低発現 · ρ16発現 · cyclin E高発現 という性質を示した。
そこで、 pRB低発現 · cyclin E高発現の 2つの性質と、 化合物 2の治癒的効果の 相関を見てみると、 両方の性質を持つ癌細胞 7株中 5株 (71%) で治癒的効果を示 したのに対し、 それ以外の癌細胞株 18株中には治癒的効果を示した癌細胞株は見 出されなかった (p=0. 0001) 。 また、 pl6発現陽性 · cyclin E高発現の両方の性質 を持つ癌細胞では、 両方の性質を持つ癌細胞 6株中 5株 (83%) で治癒的効果を示 し、 それ以外の癌細胞株 1 9株中には治癒的 ¾果を示した癌細胞株は見出されなか つた (p=0. 00002) 。 cyclin E高発現は、 pRB低発現または pl6発現陽性の指標と
組み合わせることにより、 更に有用な指標となった。
これらの結果より、 pRB低発現 · pl6発現 · cyclin E高発現の性質を調べること により、 癌細胞株の化合物 2に対する感受性が予見できることが明らかとなった。
[実施例 3 ] 代表的な 3化合物に対する癌細胞株の感受性検定
W002/060890において BSY-1株に対して高い抗腫瘍活性を示した化合物 1、 及び W0 03/099813において WiDr株に対して抗腫瘍活性を示した一般式 Iで表される本 化合物のうち代表的な化合物 (8E, 12 E, 14E) — 3, 6, 16, 21—テ トラヒ ドロキシー 7— ( (4一イソプロピルピぺラジン一 1一ィル) カルボニル) ォキシ一 6, 10, 12, 16, 20—ペンタメチノレ一 18, 19—エポキシトリ コサー 8, 12, 14—トリェンー 1 1_オリ ド(下記式 IV、以下化合物 3と称す)、 及び (8E, 12 E, 14 E) —3, 6, 16, 21—テトラヒ ドロキシ一 6 , 1 0, 12, 16, 20—ペンタメチルー 7— ( (4ーメチルビペラジン一 1一ィル) カルボニル) ォキシ一 18, 19一エポキシトリコサ— 8 , 12, 14—トリェン 一 1 1一オリ ド (下記式 V、 以下化合物 4と称す) について、 ヒト癌細胞株の pRB 低発現 · pl6発現 · cyclin E高発現の性質と、 感受性の相関について調べた。
培養フラスコ、 またはヌードマウスの皮下において増殖させた癌細胞を、 ヌード
マウスの体側皮下に移植し、 腫瘍体積が 100 mm
3以上になった時点で各群の腫瘍体 積の平均が均一になるように群分けをし、 対照群 5匹、 化合物投与群 5匹とした。 投与群には 10mg/kg/d
ayとなるように 5日間静注し、 対照群は無処理または媒体投 与とした。 投与開始日 (Dayl) から Day5, 8, 12, 15と以下経時的に月重瘍体積を測 定し、 相対的な JK瘍体積比 (T/C%) を求めた。 但し、 化合物 1の評価の際は原則と して Dayl5までで実験を終了した。表 2には、各癌細胞に対する化合物 1, 2 , 4、 及び実施例 2の化合物 2の T/C%を示した。
表 2に示す通り、化合物 1の T/C°/。が多少大きな値を示すものの試験した化合物全 てで抗腫瘍効果が認められ、 各種ヒ ト癌細胞株のこれら化合物に対する感受性は同 じ傾向を示した。 化合物 1, 3 , 4で化合物 2との T/C。/。の相関を求めたところ、 そ れぞれ 0. 724、 0. 948、 0. 923と高い相関を示した。.このことから、 一般式 Iで表さ れる化合物間において、 各種癌細胞株の感受性が共通していることが示された。
化合物 2と化合物 1, 3, 4の抗腫瘍効果の相関
FaDu 3 33 1 5
WiDr 4 29 4 7
NCI-H596 18 76 N.D. N.D
DU145 28 26 34 26
MDA-MB435 28 50 N.D. N.D
SW620 28 N.D. 19 N.D.
NCI-H460 33 53 N.D. N.D.
NCI-H522 42 64 N.D. N.D.
DLD-1 47 59 N.D. N.D.
[実施例 4 ] BSY-1株及ぴ H- 526株, H- 460株における pRB · pl6 · cyclin E発現 の免疫組織染色による解析
化合物 2に対して治癒するまでの強い感受性を示した BSY- 1株、 及び治癒には至 らないまでも強い感受性を示した H526株、 更には感受性が低かった H460株にお いて、 細胞周期関連分子群 pRB · pl6 · cyclin Eの発現を免疫組織染色法にて解析 した。
上記 3株のヒ ト癌細胞株をヌードマゥスの体側皮下に移植し、腫瘍体積が 100 mm3 以上になった時点で腫瘍を摘出して、 中和した 10%ホルマリンにて 1日間固定して パラフィン包埋ブロックを作製した。 パラフィンブロックを 4 ^ mの厚さにスライ スしてスライ ドグラスに貼り付けたものを、 免疫組織染色用標本とした。 免疫組織 染色用標本は、 脱パラフィン操作、 恒温槽を用いた熱処理で抗原賦活化、 内在性ぺ ノレォキシダーゼのブロッキングなどの操作を施した後に、 pRB · pl6 . cyclin Eに対 する一次抗体と室温で 1時間反応させた。 ペルォキシダーゼ標識した抗マウスある いは抗ゥサギ二次抗体を反応させて、 MBを発色基質としてそのペルォキシダーゼ 活性を可視化して顕微鏡下観察した。
その結果を図 2示した。 ウェスタンプロット法で示された結果と同様の結果力 免疫組織染色においても得られることが明らかとなった。 この結果から、 臨床にお いて繁用されるパラフィン包埋ブロックの標本を用いても、 細胞周期関連分子群 pRB · pl6 . cyclin Eの発現解析が行える可能性が示された。
[実施例 5 ] 臨床標本における pl6 · cyclin E発現の免疫組織染色による解析 SuperBioChips Laboratories 社より購入したパラフィン包埋の臨床標本 (正常 組織 12、癌組織 12)を用いて、免疫組織染色法による細胞周期関連分子群 pi 6 · cyclin Eの発現解析を行った。
臨床パラフィン包埋標本を、 実施例 4と同様に pl6 · cyclin Eに対する抗体で免 疫組織染色を行った。 その結果、 正常組織において、 pl6■ cyclin Eの過剰発現は 観察されなかったのに対し、 一部の癌組織において pl6 (12例中 3例) 、 cyclin E
(12例中 1例) の過剰発現が観察された。 図 3には、 pl6 · cyclin Eの両分子が過 剰発現していた子宫体癌の染色結果を示した。 この結果から、 臨床パラフィン包埋
プ乳肝肺大腎膀食甲胃ロックの標本を用いても、 細胞周期関連分子群 P16及び cyclin Eが過剰発現し 癌癌癌癌腸状癌胱
ている癌組織を選別出来る可能性が示された。
[実施例 6 ] 臨床標本における pl6 · cyclin E癸現の免疫組織染色一 2
実施例 5に加え、 更に多数の癌種 (胃癌 ·食道癌 ·肺癌 ·大腸癌 ·甲状腺癌 ·腎 癌 ·乳癌 .肝癌 ·膀胱癌 ·卵巣癌 ·庳癌 ·前立腺癌 ·子宫内膜癌 ·胆嚢癌 ·喉頭癌 · 子宮頸癌 ·悪性リンパ腫 ·悪性メラノ一マ、 各 10サンプルの合計 180サンプル) についてパラフィン包埋した臨床腫瘍標本を SuperBioChips Laboratories社より 購入し、 実施例 4、 5と同様に、 免胆子滕前子喉悪悪卵疫組織染色法による細胞周期関連分子群 pl6 · 嚢頭性性癌巣立宮宮
cyclin Eの発現解析を行った。 癌癌頷 ^癌腺内
^摸 ί
臨床パラフィン包埋標本を、 実施例 4、 5と同様に、 pl6, cyclin Eに対する抗 重
体で免疫 S織染色を行つたところ、 表 2に示したとおり、 ΓΡ16及び cyclin Eの過 剰発現」 の特徴が、 子宮頸癌において 10例中全例で観察されたのを筆頭に、 卵巣 癌で 10例中 4例、 乳癌で 10例中 3例において認められた。 臨床バラフィン包埋ブ ロックの標本を用いた 「pl6及び cyclin Eの過剰発現」 の癌組織を選別出来る可能 性が確認されると共に、 癌種によっては高率で 「pi6及ぴ cyciin Eの過剰発現 j の 特徴を持っている可能 '生があることが示された。 表 3
各癌種標本における Γρ16及び cyclin Eの過剰発現」の出現頻度
1 過剰発現の頻度 11 過剰発現の頻度
1/10 4/10
1/10 1 /10
0/10 0/8 *
1/10 1 /10
0/10 1 /10
0/9 * 1 /10
3/10 10/10
0/10 0/10
2/9 * 2/9 *
*:評価不能サンプル (癌細胞の含有なし、スライドグラスからの剥離
等)を除外したため、 10例に満たない。
[実施例 Ί ] RT-PCRによる pl6過剰発現の検出
28株のヒト癌細胞株をヌードマウスの体側皮下に移植し、 腫瘍体積が 100謹3以 上になった時点で腫瘍を摘出し、 各癌種につき 3例の腫瘍をプールした。 それらの 腫瘍を液体窒素で凍結後、 TRIzol試薬 (SIGMA社)を用いて全 RNAを抽出し、 RNeasy mini Kit (OIAGEN ¾)を用レヽて精製した。 Taqman(R) reverse transcription reagents (ABI社)を用いて cDNAを合成後、 プローブとして pl6の Taqman(R) gene expression assays (ABI社)と反応試薬として Taqman(R) Gold RT-PCR reagentsを用いて Sequence detection systems (7900HTヽ ABI社)で各腫瘍の pl6 mRNA量を測定した。 得られた 数値を 18S rRNAの値で補正して pl6 mRNAの相対的な量を求めた。
表 3に、 実施例 1においてウェスタンプロット法により求めた pl6蛋白の発現量 を求め、実施例 2において抗腫瘍効果 T/C。/。を求めたヒ ト癌細胞株について、 p 16 mRNA の相対的な量をまとめて示した。 また、 図 4に pl6 mRNA量と T/C 16 mRNA量と pl6蛋白の発現量の関連をグラフに示した。
表 3及び図 4に示す通り、 pl6 mRNAの相対量が 0. 3以上の高発現癌細胞 12株中 6株 (50%) で、 TVC%≤ 1 %であるのに対し、 0. 3未満の 13株中では 1 %とな る癌細胞株は 1株しか存在しなかった (ρ=0. 02)。 pl6 mRNA量の測定により、 「pl6 過剰発現」 の癌をスクリーニングし、 化合物 2に対する感受性を検定することが可 能であることが明らかとなった。
また表 3及び図 4に示す通り、 pl6蛋白の発現量と pl6 mRNA量の間には相関が認 められ、 pl6蛋白の過剰発現 (+ +) を認めた 8株における pl6の相対的 mRNA量が 0. 5786± 0. 3259であるのに対し、 pl6蛋白発現 (+ ) の 2株では 0. 3610、 pl6蛋白 が認められなかった 15株では 0. 2073±0. 2424であった。 RT- PCR等の pl6 mRNAを 検出する方法によっても、 pl6蛋白発現を検出する方法と同様な結果を得ることが できると考えられる。
表 4
p16の mRNA量と蛋白発現量との関係
ifflR p16 mRNA相対量 ρϊ^Ι白発 ίϊ T/C%
BSY-1 1 .2065 0
MDA-MB468 0.1503 0
LC-6-JCK 0.6046 0
OVCAR-3 0.9336 0
NCI-H146 0.4642 1
NCI-H69 0.3556 1
NCI-H526 0.3372 1
PC-3 0.5174 2
FaDu 0.0060 3
WiDr 0.21 10 4
HBC4 0.0377 5
Lu99 0.0000 8
NC卜 H510 0.4302 + + 10
NC卜 H596 0.2971 + + 18
KPL-4 0.2822 23
+ + + + + +「
SK-OV-3 0.0000 f + + + + + + 27
DU145 0.6043 28
MDA-MB435 0.5716 + 28
HT-29 0.2137 28
SW620 0.3177 28
NCH-H460 0.0001 33
KM12 0.3392 34
NCI-H522 0.0001 42
DLD-1 0.0000 47
Calu-1 0.1499 55 産業上の利用可能性
pRB低発現、 pl6発現陽性または cyclin E高発現の特徴を調べることにより、 本 化合物に対する癌細胞の感受性を調べ、 本化合物の抗腫瘍効果が期待できる癌患者 のみに本化合物を投与すれば、 治療効果を高め不要な副作用を軽減することが可能 である。