明細書
呼吸器疾患の診断 .予防 .治療剤 技術分野
本発明は、 呼吸器疾患の予防 ·治療剤および診断薬などに関する。 背景技術
• 慢性閉塞性肺疾患、 慢性気管支炎、 肺気腫、 びまん性汎細気管支炎、 内因性喘 息等は、 喫煙世代の高齢化、 平均寿命の延長等にともなって、 今後、 呼吸器疾患 の中心的な病気になると考えられている。
喫煙は慢性閉塞性肺疾患の明確な病因になりえることが示されている。 喫煙に より閉塞性障害が進行し、 タバコ本数に依存する。 喫煙開始年齢が若年であるほ ど進行しやすい。 また、 喫煙と気管支腺の過形成との用量相関が確かめられてい る。
動物実験においても、 タバコを吸入させることによって気腫性変化を起こし得 ることについては多くの報告がある。
慢性閉塞性肺疾患 (以下、 C0PDと略称することもある) の病理学的変化は、 中 枢気道、 末梢気道、 肺実質の 3領域で特有の異常が観察される。 中枢気道病変は 、 杯細胞の過形成や粘液下腺における細胞の増生、 肥大といった分泌組織の形態 変化がみられる。 炎症細胞に関しては、 気道粘膜にマクロファージゃ活性化 Tリ ンパ球の増加が示されている。 細気管支領域の病変は、 気道内腔の粘液塞栓や気 道上皮での杯細胞異形成、 気道壁における炎症細胞浸潤、 平滑筋肥厚、 線維化が 観察される。 いずれの変化も気道狭窄をもたらす。 肺胞実質では、 肺胞の破壊消 失と気腔の拡大で定義された肺気腫病変が観察される。 これらには、 プロテア一 ゼ Zアンチプロテアーゼのバランスの不均衡が関与すると考えられている。
一方、 遺伝子発現を網羅的に角军析するために、 cDNAまたはオリゴヌクレオチド を固定化したマイクロアレイ法が開発され、 疾患特異的な遺伝子発現の変化を見 出す技術が普及し、 その有用性が確認されている。 例えば、 Affymetrix社の Gene Chipシステムはがんなどの疾患の診断や創薬標的遺伝子の発見に多用されつつあ
る。 しかしながら、 この技術を利用して肺気腫の発症や進展に関与する遺伝子を 見出した報告はない。
最近、 Dendritic cellに特異的に発現する遺伝子として Dendritic cell- assoc iated transmembrane protein (DC-HIL) 力 Sクローニングされ、 そのタン/くク質 がへパラン硫酸プロテオグリ力ンゃ RGD配列との結合を介して内皮細胞との接着 に関与していることが報告されている (ジャーナルォブバイオロジカル ケミ ストリー (J. Biol. Chem. ) 276卷、 8125頁、 2001年) 。
副作用の少ない優れた呼吸器疾患 (例、 慢性閉塞性肺疾患など) の予防 ·治療 剤および診断剤の開発が望まれている。 発明の開示
本発明者らは、 上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、 肺気腫病 変を有する肺組織に発現が顕著に増加する遺伝子を見出し、 この知見に基づいて 、 さらに検討を重ねた結果、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明は、
( 1 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ぺプチドまたはその塩の活性 を阻害する化合物またはその塩を含有してなる呼吸器疾患の予防 ·治療剤、
( 2 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ぺプチドまたはその塩の遺伝 子の発現を阻害する化合物またはその塩を含有してなる呼吸器疾患の予防 ·治療 剤、
( 3 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコ一ドするポリヌク レオチドの塩基配列に相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列またはその一部 分を含有するアンチセンスポリヌクレオチド、
( 4 ) 上記 (3 ) 記載のアンチセンスポリヌクレオチドを含有してなる医薬、
( 5 ) 呼吸器疾患の予防 ·治療剤である上記 (4 ) 記載の医薬、
( 6 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ
ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドまたはその塩に対する 饥体、
(7) 上記 (6) 記載の抗体を含有してなる医薬、
(8) 呼吸器疾患の予防 ·治療剤である上記 (7) 記載の医薬、
(9) 上記 (6) 記載の抗体を含有してなる診断薬、
(1 0) 呼吸器疾患の診断薬である上記 (9) 記載の診断薬、
(1 1) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコードするポリヌ クレオチドを含有してなる呼吸器疾患の診断薬、
(1 2) へパラン硫酸プロテオダリカン結合活性を阻害する作用を有する化合 物またはその塩を含有してなる呼吸器疾患の予防 ·治療剤、
(1 3) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩を用 いることを特徴とする呼吸器疾患の予防 ·治療剤のスクリ一二ング方法、
(1 3 a) 配列番号: 1で表されるァミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩を 用いることを特徴とする医薬用化合物のスクリーニング方法、
(1 3 b) 医薬用化合物が、 呼吸器疾患の予防 ·治療用の化合物、 呼吸器疾患 の予防 ·治療に用いられる化合物および Zまたは呼吸器疾患の予防 ·治療効果を 有する化合物である上記 (1 3 a) 記載のスクリーニング方法、
(14) タバコ煙曝露慢性閉塞性肺疾患モデルマウスまたはェラスターゼ誘発 慢性閉塞性肺疾患モデルマウスを用いる上記 (1 3) 記載のスクリーニング方法
(1 5) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩を含 有することを特徴とする呼吸器疾患の予防 ·治療剤のスクリーニング用キット、
(1 5 a) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のァミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩を 含有することを特徴とする医薬用化合物のスクリーニング用キット、
(1 5 b) 医薬用化合物が、 呼吸器疾患の予防 ·治療用の化合物、 呼吸器疾患 の予防 ·治療に用いられる化合物および Zまたは呼吸器疾患の予防 ·治療効果を 有する化合物である上記 (1 5 a) 記載のスクリーニング用キット、
(1 6) 上記 (1 3) 記載のスクリーニング方法または上記 (1 5) 記載のス クリーニング用キットを用いて得られうる呼吸器疾患の予防 ·治療剤、
(1 6 a) 上記 (1 3 a) 記載のスクリーニング方法または上記 (1 5 a) 記 載のスクリーニング用キットを用いて得られうる医薬用化合物、
(1 6 b) 医薬用化合物が、 呼吸器疾患の予防 ·治療用の化合物、 呼吸器疾患 の予防 ·治療に用いられる化合物および Zまたは呼吸器疾患の予防 ·治療効果を 有する化合物である上記 (1 6 a) 記載の化合物またはその塩、
(1 6 c) 上記 (1 6 b) 記載の化合物またはその塩を含有してなる呼吸器疾 患の予防 ·治療剤、
(1 7) 呼吸器疾患が肺気腫である上記 (1 6) 記載の予防 ·治療剤、
(1 8) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコードするポリヌ クレオチドを用いることを特徴とする呼吸器疾患の予防 ·治療剤のスクリーニン グ方法、
(1 8 a) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコードするポリ ヌクレオチドを用いることを特徴とする医薬用化合物のスクリーニング方法、
(1 8 b) 医薬用化合物が、 呼吸器疾患の予防 ·治療用の化合物、 呼吸器疾患 の予防 ·治療に用いられる化合物および Zまたは呼吸器疾患の予防 ·治療効果を 有する化合物である上記 (1 8 a) 記載のスクリーエング方法、
(1 9) タバコ煙曝露慢性閉塞性肺疾患モデルマウスまたはェラスターゼ誘発 慢性閉塞性肺疾患モデルマウスを用いる上記 (1 8) 記載のスクリーニング方法
(20) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコードするポリヌ クレオチドを含有することを特徴とする呼吸器疾患の予防 .治療剤のスクリ一二
ング用キット、
(20 a) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコードするポリ ヌクレオチドを含有することを特徴とする医薬用化合物のスクリーニング用キッ 卜、
(20 b) 医薬用化合物が、 呼吸器疾患の予防 ·治療用の化合物、 呼吸器疾患 の予防 ·治療に用いられる化合物および Zまたは呼吸器疾患の予防 ·治療効果を 有する化合物である上記 (20 a) 記載のスクリーニング用キット、
(2 1) 上記 (1 8) 記載のスクリーニング方法または上記 (20) 言己載のス タリ一ユング用キットを用いて得られうる呼吸器疾患の予防 ·治療剤、
(2 1 a) 上記 (1 8 a) 記載のスクリ一ユング方法または上記 (2 0 a) 記 載のスクリーニング用キットを用いて得られうる医薬用化合物、
(2 1 b) 医薬用化合物が、 呼吸器疾患の予防 ·治療用の化合物、 呼吸器疾患 の予防 ·治療に用いられる化合物および/または呼吸器疾患の予防 ·治療効果を '有する化合物である上記 (2 1 a) 記載の化合物またはその塩、
(2 1 c) 上記 (2 1 b) 記載の化合物またはその塩を含有してなる呼吸器疾 患の予防 ·治療剤、
(22) 呼吸器疾患が肺気腫である上記 (2 1) 記載の予防 .治療剤、
(23) 哺乳動物に対し、 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしく は実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチド またはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩、 または該タンパク質の遺伝 子の発現を阻害する化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする呼 吸器疾患の予防 ·治療方法、
(24) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩の活 性を阻害する、 または該タンパク質の遺伝子の発現を阻害することを特徴とする 呼吸器疾患の予防 ·治療方法、
(25) 呼吸器疾患の予防 ·治療剤を製造するための、 配列番号: 1で表され るァミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァミノ酸配列を含有する
質もしくはその部分べプチドまたはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩 、 または該タンパク質の遺伝子の発現を阻害する化合物またはその塩の使用など を提供する。 図面の簡単な説明
図 1は、 実施例 1で得られたマウス摘出肺の圧一容量曲線を表す図である。 図 中、 (a) の一 ·一は 1ヶ月間のタバコ煙曝露マウス群 (η=8) 、 一〇一はコ ントロール群 (η = 7) を、 (b) のー秦一は 3ヶ月間のタバコ煙曝露マウス群 (n= 10) 、 一〇一はコントロール群 (n = 9) を、 (c) の一 ·一は 6ヶ月 間のタバコ煙曝露マウス群 (n=10) 、 一〇一はコントロール群 (n=9) を 示す。 **は p≤0. 01を、 *は p≤0. 05を示す。
図 2は、 実施例 2で得られたマウス DC— H I L遺伝子発現量の結果を表す図 である。 図中、 横軸の Aは 1ヶ月間のタバコ煙曝露マウス肺、 Bはそのコント口 一〉レマウス肺、 Cは 3ヶ月間のタバコ煙曝露マウス肺、 Dはそのコントロールマ ウス肺、 Eは 6ヶ月間のタバコ煙曝露マウス肺、 Fはそのコントロールマウス肺 を示す。
図 3は、 実施例 3で得られたマウス D C— H I L遺伝子発現分布の結果を表す 図である。
図 4は、 実施例 4で得られたマウス摘出肺の圧一容量曲線を表す図である。 図 中、 (a) の一■—はエラスターゼ投与 1日後のマウス群 (n = 6) 、 一口一は コントロール群 (n = 6) を、 (b) の一國一はエラスターゼ投与 7日後のモデ ルマウス群 (n=5) 、 一口一はコントロール群 (n = 6) を、 (c) のー薩ー はエラスタ一ゼ投与 21日後のモデルマウス群 (n = 6) 、 一口一はコントロー ル群 ( n = 6 ) を示す。 *は ρ^Ο. 05、 * *は p≤0. 01を示す。
図 5は、 実施例 4で得られたエラスターゼ投与後のマウス摘出肺のコンプライ アンス値の経時的変化を表す図である。 図中、 横軸はエラスターゼ投与後の日数 、 縦軸はコンプライアンス値を示す。 一園一はエラスターゼ投与マウス群 (n二 6) 、 —ローはコントロール群 (n = 6) を示す。 *は p≤0. 05、 * *は p ≤ 0. 01を示す。
図 6は、 実施例 4で得られたェラスターゼ投与後のマウス肺組織での D C - H I L遺伝子発現量の経時的変化を表す図である。 図中、 横軸はエラスタ一ゼ投与 後の日数、 縦軸は D C— H I L遺伝子発現量を示す。 ー國一はエラスターゼ投与 マウス群 (n = 6 ) 、 一口一はコントロール群 (n = 6 ) を示す。 *は p≤0 . 0 5、 * *は ρ≤0 . 0 1を示す。 発明を実施するための最良の形態
本発明で用いられる配列番号: 1で表されるァミノ酸配列と同一もしくは実質 的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質 (以下、 本発明のタンパク質また は本発明で用いられるタンパク質と称することもある) は、 ヒトゃ温血動物 (例 えば、 モノレモッ ト、 ラッ ト、 マウス、 ニヮ トリ、 ゥサギ、 ブタ、 ヒッジ、 ゥシ、 サルなど) の細胞 (例えば、 肝細胞、 脾細胞、 神経細胞、 グリア細胞、 S萃臓 細 胞、 骨髄細胞、 メサンギゥム細胞、 ランゲルハンス細胞、 表皮細胞、 上皮細胞、 杯細胞、 内皮細胞、 平滑筋細胞、 繊維芽細胞、 繊維細胞、 筋細胞、 脂肪細胞、 免 疫細胞 (例、 マクロファージ、 Τ細胞、 Β細胞、 ナチュラルキラー細胞、 肥満細 胞、 好中球、 好塩基球、 好酸球、 単球) 、 巨核球、 滑膜細胞、 軟骨細胞、 骨細胞 、 骨芽細胞、 破骨細胞、 乳腺細胞、 肝細胞もしくは間質細胞、 またはこれら細胞 の前駆細胞、 幹細胞もしくはガン細胞など) もしくはそれらの細胞が存在するあ らゆる組織、 例えば、 脳、 脳の各部位 (例、 嗅球、 扁桃核、 大脳基底球、 海馬、 視床、 視床下部、 大脳皮質、 延髄、 小脳) 、 脊髄、 下垂体、 胃、 膝臓、 腎臓、 肝 臓、 生殖腺、 甲状腺、 胆のう、 骨髄、 副腎、 皮膚、 筋肉、 肺、 消化管 (例、 大腸 、 小腸) 、 血管、 心臓、 胸腺、 脾臓、 顎下腺、 末梢血、 前立腺、 睾丸、 卵巣、 胎 盤、 子宮、 骨、 関節、 骨格筋などに由来するタンパク質であってもよく、 合成タ ンパク質であってもよい。
配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては 、 配列番号: 1で表されるァミノ酸配列と約 5 0 %以上、 好ましくは約 6 0 %以 上、 さらに好ましくは約 7 0 %以上、 より好ましくは約 8 0 %以上、 特に好まし くは約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有するアミノ酸配列 などが挙げられる。
アミノ酸配列の相同性は、 相同性計算アルゴリズム NCBI BLAST (National Cen ter for Biotechnology Information Basic Local Alignment Search Tool) ¾" 用い、 以下の条件 (期待値 = 10; ギヤップを許す;マトリクス =BL0SUM62; フィ ルタリング =0FF) にて計算することができる。
配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有す るタンパク質としては、 例えば、 前記の配列番号: 1で表されるァミノ酸配列と 実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を 含有するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好ましい。 配列番号: 1で表されるァミノ酸配列と実質的に同一のァミノ酸配列を含有する タンパク質としては、 例えば、 配列番号: 3で表されるァミノ酸配列を含有する タンパク質などが挙げられる。
実質的に同質の活性としては、 例えば、 細胞接着活性、 へパラン硫酸プロテオ ダリカン結合活性などが挙げられる。 実質的に同質とは、 それらの性質が性質的 に (例、 生理学的に、 または薬理学的に) 同質であることを示す。 したがって、 細胞接着活性、 へパラン硫酸プロテオダリカン結合活性などが同等 (例、 約 0 .
0:!〜 1 0 0倍、 好ましくは約 0 . 1〜1 0倍、 より好ましくは 0 . 5〜2倍) であることが好ましいが、 これらの活性の程度、 タンパク質の分子量などの量的 要素は異なっていてもよい。
細胞接着活性、 へパラン硫酸プロテオグリカン結合活性の測定は、 自体公知の 方法、 例えば J. Biol. Chera. 276 (11)卷、 8125-8134頁、 2001年に記載の方法ま たはそれに準じる方法などに従って測定することができる。
具体的には、 細胞接着活性の測定は、 本発明のタンパク質の細胞外領域と免疫 グロブリン F c領域との融合タンパク質および内皮細胞を混合後、 標識された ( 例、 酵素ラベル) F c領域認識抗体を反応させ、 基質を添加し、 酵素反応を行わ せ、 その活性を測定する。 本反応は、 適当な緩衝液中で行う。 必要に応じ洗浄操 作を行う。 酵素反応の測定は、 マイクロプレートリーダーなどを使用する公知の 方法に準じて行う。
本発明のタンパク質の細胞外領域としては、 例えば配列番号: 1で表されるァ ミノ酸配列の第 1〜3 1 9番目の配列を有するペプチドなどが挙げられる。 本発
明のタンパク質の細胞外領域と免疫グロブリン F c領域との融合タンパク質は、 公知の方法、 例えば J. Biol. Chem. 276 (11)卷、 8125- 8134頁、 2001年に記載の 方法またはそれに準じる方法などに従って作製される。 内皮細胞としては、 例え ば血管内皮細胞などが用いられる。
へパラン硫酸プロテオダリカン結合活性は、 へパリン— B S Aを固定化したマ イク口プレート、 および本発明のタンパク質の細胞外領域と免疫グロプリンの F c領域との融合タンパク質を反応させた後、 標識された (例、 酵素ラベル) F c 領域認識抗体と反応させ、 基質を添加し、 酵素反応を行わせ、 その活性を測定す る。 本反応は、 適当な緩衝液中で行う。 必要に応じ洗浄操作を行う。 酵素反応の 測定は、 マイクロプレートリーダ一などを使用する公知の方法に準じて行う。 本発明のタンパク質の細胞外領域としては、 例えば配列番号: 1で表されるァ ミノ酸配列の第 1〜3 1 9番目の配列を有するペプチドなどが挙げられる。 本発 明のタンパク質の細胞外領域と免疫グロブリン F c領域との融合タンパク質は、 公知の方法、 例えば】. Biol. Chem. 276 (11)卷、 8125- 8134頁、 2001年に記載の 方法またはそれに準じる方法などに従って作製される。
また、 本発明で用いられるタンパク質としては、 例えば、 (1 ) ①配列番号: 1で表されるアミノ酸配列中の 1または 2個以上 (例えば 1〜1 0 0個程度、 好 ましくは 1〜3 0個程度、 好ましくは 1〜 1◦個程度、 さらに好ましくは数 ( 1 〜5 ) 個) のアミノ酸が欠失したアミノ酸配歹【J、 ②配列番号: 1で表されるアミ ノ酸配列に 1または 2個以上 (例えば 1〜: 1 0 0個程度、 好ましくは 1〜 3 0個 程度、 好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5 ) 個) のァミノ 酸が付加したアミノ酸配列、 ③配列番号: 1で表されるァミノ酸配列に 1または 2個以上 (例えば 1〜 1 0 0個程度、 好ましくは 1〜 3 0個程度、 好ましくは 1 〜 1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5 ) 個) のアミノ酸が挿入されたアミ ノ酸配列、 ④配列番号: 1で表されるァミノ酸配列中の 1または 2個以上 (例え ば 1〜 1 0 0個程度、 好ましくは 1〜 3 0個程度、 好ましくは 1〜 1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5 ) 個) のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミ ノ酸配列、 または⑤それらを組み合わせたァミノ酸配列を含有するタンパク質な どのいわゆるムテイン、
( 2 ) ①配列番号: 3で表されるアミノ酸配列中の 1または 2個以上 (例えば 1 〜 1 0 0個程度、 好ましくは 1〜 3 0個程度、 好ましくは 1〜 1 0個程度、 さら に好ましくは数 (1〜5 ) 個) のアミノ酸が欠失したアミノ酸配歹 lj、 ②配列番号 : 3で表されるアミノ酸配列に 1または 2個以上 (例えば 1〜1 0 0個程度、 好 ましくは 1〜3 0個程度、 好ましくは 1〜 1 0個程度、 さらに好ましくは数 ( 1 〜5 ) 個) のアミノ酸が付カ卩したアミノ酸配列、 ③配列番号: 3で表されるアミ ノ酸配列に 1または 2個以上 (例えば 1〜 1 0 0個程度、 好ましくは 1〜 3 0個 程度、 好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5 ) 個) のァミノ 酸が挿入されたアミノ酸配列、 ④配列番号: 3で表されるアミノ酸配列中の 1ま たは 2個以上 (例えば 1〜: 1 0 0個程度、 好ましくは 1〜 3 0個程度、 好ましく は 1〜 1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5 ) 個) のアミノ酸が他のアミノ 酸で置換されたァミノ酸配列、 または⑤それらを組み合わせたァミノ酸配列を含 有するタンパク質などのいわゆるムティンも含まれる。
上記のようにアミノ酸配列が揷入、 欠失または置換されている場合、 その挿入 、 欠失または置換の位置としては、 とくに限定されなレ、。
本明細書におけるタンパク質は、 ペプチド標記の慣例に従って左端が N末端 ( ァミノ末端) 、 右端が C末端 (カルボキシル末端) である。 配列番号: 1で表さ れるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめとする、 本発明で用いられるタ ンパク質は、 C末端がカルボキシル基 (-C00H) 、 カルボキシレート(-C0CT) 、 アミ ド (_C0NH2) またはエステル (-C00R) の何れであってもよい。
ここでエステルにおける Rとしては、 例えば、 メチル、 ェチル、 n—プロピル 、 イソプロピル、 n _ブチルなどの アルキル基、 例えば、 シクロペンチル、 シクロへキシルなどの C3_8シクロアノレキノレ基、 例えば、 フエ二ノレ、 α—ナフチル などの〇6_12ァリール基、 例えば、 ベンジル、 フエネチルなどのフエ -ル一 C !_2 アルキル基もしくは 一ナフチルメチルなどの α—ナフチルー アルキル基な どの〇7 - 1 4ァラルキル基、 ピパロィルォキシメチル基などが用いられる。
本発明で用いられるタンパク質が C末端以外にカルボキシル基 (または力ルポ キシレート) を有している場合、 力ルポキシル基がァミ ド化またはエステル化さ れているものも本発明で用いられるタンパク質に含まれる。 この場合のエステル
としては、 例えば上記した C末端のエステルなどが用いられる。
さらに、 本発明で用いられるタンパク質には、 N末端のアミノ酸残基 (例、 メ チォニン残基) のァミノ基が保護基 (例えば、 ホルミル基、 ァセチル基などの C wアルカノィルなどの ァシル基など) で保護されているもの、 生体内で切断 されて生成する N末端のグルタミン残基がピログルタミン酸化したもの、 分子内 のアミノ酸の側鎖上の置換基 (例えば - 0H、 - SH、 アミノ基、 イミダゾール基、 ィ ンドール基、 グァニジノ基など) が適当な保護基 (例えば、 ホルミル基、 ァセチ ル基などの C wアル力ノィル基などの C wァシル基など) で保護されているもの 、 あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質などの複合タンパク質なども含 まれる。
本発明で用いられるタンパク質の具体例としては、 例えば、 配列番号: 1で表 されるアミノ酸配列を含有するタンパク質、 配列番号: 3で表されるアミノ酸配 列を含有するタンパク質などがあげられる。
本発明で用いられるタンパク質の部分ペプチドとしては、 前記した本発明で用 いられるタンパク質の部分ペプチドであって、 好ましくは、 前記した本発明で用 いられるタンパク質と同様の性質を有するものであればいずれのものでもよい。 具体的には、 後述する本発明の抗体を調製する目的には、 配列番号: 1で表さ れるァミノ酸配列において第 3 0〜 4 8番目のァミノ酸配列を有するぺプチド、 配列番号: 3で表されるァミノ酸配列において第 3 0〜 4 8番目のァミノ酸配列 を有するペプチドなどがあげられる。 例えば、 本発明で用いられるタンパク質の 構成ァミノ酸配列のうち少なくとも 2 0個以上、 好ましくは 5 0個以上、 さらに 好ましくは 7 0個以上、 より好ましくは 1 0 0個以上、 最も好ましくは 2 0 0個 以上のアミノ酸配列を有するぺプチドなどが用いられる。
また、 本発明で用いられる部分ペプチドは、 そのアミノ酸配列中の 1または 2 個以上 (好ましくは、 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5 ) 個) のァ ミノ酸が欠失し、 または、 そのアミノ酸配列に 1または 2個以上 (好ましくは、 1〜 2 0個程度、 'より好ましくは 1〜 1 0個程度、 さらに好ましくは数 ( 1〜 5 ) 個) のアミノ酸が付加し、 または、 そのアミノ酸配列に 1または 2個以上 (好 ましくは、 1〜2 0個程度、 より好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは
数 (1〜5 ) 個) のアミノ酸が挿入され、 または、 そのアミノ酸配列中の 1また は 2個以上 (好ましくは、 1〜1 0個程度、 より好ましくは数個、 さらに好まし くは 1〜5個程度) のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていてもよい。
また、 本発明で用いられる部分ペプチドは C末端がカルボキシル基 (- C00H) 、 カルボキシレート (- C00— ) 、 アミ ド (- C0N ) またはエステル (- C00R) の何 れであってもよい。
さらに、 本発明で用いられる部分ペプチドには、 前記した本発明で用いられる タンパク質と同様に、 C末端以外にカルボキシル基 (またはカルボキシレート) を有しているもの、 N末端のアミノ酸残基 (例、 メチォニン残基) のァミノ基が 保護基で保護されているもの、 N端側が生体内で切断され生成したグルタミン残 基がピログルタミン酸化したもの、 分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な 保護基で保護されているもの、 あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖べプチドなど の複合ペプチドなども含まれる。
本発明で用いられる部分べプチドは抗体作成のための抗原としても用いること ができる。
本発明で用いられるタンパク質または部分べプチドの塩としては、 生理学的に 許容される酸 (例、 無機酸、 有機酸) や塩基 (例、 アルカリ金属塩) などとの塩 が用いられ、 とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。 この様な塩と しては、 例えば、 無機酸 (例えば、 塩酸、 リン酸、 臭化水素酸、 硫酸) との塩、 あるいは有機酸 (例えば、 酢酸、 ギ酸、 プロピオン酸、 フマル酸、 マレイン酸、 コハク酸、 酒石酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 蓚酸、 安息香酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸) との塩などが用いられる。
本発明で用いられるタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩は、 前 述したヒトゃ温血動物の細胞または組織から自体公知のタンパク質の精製方法に よって製造することもできるし、 タンパク質をコードする D NAを含有する形質 転換体を培養することによつても製造することができる。 また、 後述のぺプチド 合成法に準じて製造することもできる。
ヒトゃ哺乳動物の組織または細胞から製造する場合、 ヒ トゃ哺乳動物の組織ま たは細胞をホモジナイズした後、 酸などで抽出を行ない、 該抽出液を逆相クロマ
トグラフィー、 イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーを組み 合わせることにより精製単離することができる。
本発明で用いられるタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩、 またはそ のアミ ド体の合成には、 通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることができる 。 そのような樹脂としては、 例えば、 クロロメチル樹脂、 ヒドロキシメチル樹月旨 、 ベンズヒ ドリルァミン樹脂、 アミノメチル樹脂、 4—ベンジルォキシベンジル · アルコール樹脂、 4一メチルベンズヒ ドリルァミン樹脂、 P AM樹脂、 4ーヒ ド 口キシメチルメチルフエ二ルァセトアミ ドメチル樹脂、 ポリアクリルアミ ド樹脂 、 4一 ( 2 ' , 4, ージメ トキシフエ二ル一ヒ ドロキシメチル) フエノキシ樹脂 、 4 - ( 2, , 4, ージメ トキシフエ二ルー F m o cアミノエチノレ) フエノキシ 樹脂などを挙げることができる。 このような樹脂を用い、 ひ一ァミノ基と側鎖官 能基を適当に保護したアミノ酸を、 目的とするタンパク質の配列通りに、 自体公 知の各種縮合方法に従い、 樹脂上で縮合させる。 反応の最後に樹脂からタンパク 質または部分ぺプチドを切り出すと同時に各種保護基を除去し、 さらに高希釈溶 液中で分子内ジスルフイド結合形成反応を実施し、 目的のタンパク質もしくは部 分ペプチドまたはそれらのアミド体を取得する。
上記した保護ァミノ酸の縮合に関しては、 タンパク質合成に使用できる各種活 性ィ匕試薬を用いることができるが、 特に、 カルポジイミ ド類がよい。 カノレポジィ ミ ド類としては、 D C C、 N, N ' —ジイソプロピル力^/ポジイミ ド、 N—ェチ ル一N ' — (3—ジメチルァミノプロリル) カルボジイミ ドなどが用いられる。 これらによる活性化にはラセミ化抑制添加剤 (例えば、 H O B t , H O O B t ) とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、 対称酸無水物または H O B tエステルあるいは H〇O B tエステルとしてあらかじめ保護ァミノ酸の活性 化を行なつた後に樹脂に添加することができる。
保護ァミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用レ、られる溶媒としては、 タンパク質 縮合反応に使用しうることが知られている溶媒から適宜選択されう る。 例えば、 N, N—ジメチルホルムアミ ド, N , N—ジメチルァセトアミ ド, N—メチノレビ ロリ ドンなどの酸アミ ド類、 塩化メチレン, クロ口ホルムなどのハロゲン化炭化 水素類、 トリフルォロエタノールなどのアルコール類、 ジメチルスノレホキシドな
どのスルホキシド類、 ピリジン, ジォキサン, テトラヒドロフランなどのエーテ ノレ類、 ァセトニトリル, プロピオ二トリルなどの二トリル類、 酢酸メチル, 酢酸 ェチルなどのエステル類あるレ、はこれらの適宜の混合物などが用いられる。 反応 温度はタンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適宜 選択され、 通常約一 2 0 °C〜5 0 °Cの範囲から適宜選択される。 活性化されたァ ミノ酸誘導体は通常 1 . 5〜4倍過剰で用いられる。 ニンヒ ドリン反応を用いた テストの結果、 縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行なうことなく縮合反応 を繰り返すことにより十分な縮合を行なうことができる。 反応を繰り返しても十 分な縮合が得られないときには、 無水酢酸またはァセチルイミダゾールを用いて 未反応アミノ酸をァセチル化することによって、 後の反応に影響を与えないよう にすることができる。
原料のァミノ基の保護基としては、 例えば、 Z、 B o c、 t一ペンチルォキシ カルボニル、 ィソボル-ルォキシカルボニル、 4—メ トキシベンジル才キシカノレ ボニル、 C I— Z、 B r— Z、 ァダマンチルォキシ力ルボニル、 トリフルォロア セチノレ、 フタロイノレ、 ホノレミノレ、 2 _ニ トロフエ-ノレスノレフエ二ノレ、 ジフエ二ノレ ホスフイノチオイル、 F m o cなどが用いられる。
カルボキシル基は、 例えば、 アルキルエステル化 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピノレ、 プチノレ、 tーブチノレ、 シクロペンチノレ、 シク口へキシノレ、 シク口ヘプ チル、 シクロオタチル、 2—ァダマンチルなどの直鎖状、 分枝状もしくは環状ァ ノレキノレエステノレィ匕) 、 ァラノレキノレエステルイヒ (例えば、 ベンジルエステル、 4— ュト口ベンジノレエステノレ、 4ーメ トキシベンジスレエステノレ、 4—クロ口ベンジノレ エステル、 ベンズヒ ドリルエステル化) 、 フエナシルエステル化、 ベンジルォキ シカルボニルヒ ドラジド化、 t 一ブトキシカルボニルヒ ドラジド化、 トリチルヒ ドラジド化などによつて保護することができる。
セリンの水酸基は、 例えば、 エステル化またはエーテル化によって保護するこ とができる。 このエステル化に適する基としては、 例えば、 ァセチル基などの低 級 (。卜 アルカノィル基、 ベンゾィル基などのァロイル基、 ベンジルォキシ カルボニル基、 エトキシカルボニル基などの炭酸から誘導される基などが用いら れる。 また、 エーテル化に適する基としては、 例えば、 ベンジル基、 テトラヒ ド
口ビラ二ル基、 t一プチル基などである。
チロジンのフエノール性水酸基の保護基としては、 例えば、 B z 1、 C 12- B z l、 2—二トロベンジル、 B r— Z、 t _ブチルなどが用いられる。
ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、 例えば、 To s、 4—メ トキシ 一 2, 3, 6—トリメチルベンゼンスルホニル、 DNP、 ベンジルォキシメチル 、 Bum, B o c、 Tr t、 F m o cなどが用いられる。
原料の力ルポキシル基の活性ィヒされたものとしては、 例えば、 対応する酸無水 物、 アジド、 活性エステル 〔アルコール (例えば、 ペンタクロロフエノール、 2 , 4, 5—トリクロロフエノール、 2, 4―ジニトロフエノール、 シァノメチル アルコール、 パラ二トロフエノール、 HONB、 N—ヒ ドロキシスクシミ ド、 N —ヒ ドロキシフタルイミ ド、 HOB t) とのエステル〕 などが用いられる。 原料 のァミノ基の活性ィヒされたものとしては、 例えば、 対応するリン酸アミ ドが用い られる。
保護基の除去 (脱離) 方法としては、 例えば、 P d—黒あるいは P d_炭素な どの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、 また、 無水フッ化水素、 メタ ンスルホン酸、 トリフルォロメタンスルホン酸、 トリフルォロ酢酸あるいはこれ らの混合液などによる酸処理や、 ジイソプロピルェチルァミン、 トリェチルアミ ン、 ピぺリジン、 ピぺラジンなどによる塩基処理、 また液体ァンモニァ中ナトリ ゥムによる還元なども用いられる。 上記酸処理による脱離反応は、 一般に約一 2 0°C〜40°Cの温度で行なわれるが、 酸処理においては、 例えば、 ァニソール、 フエノール、 チオアニソール、 メタクレゾーノレ、 ノ、。ラタレゾーノレ、 ジメチノレスノレ フイ ド、 1, 4一ブタンジチオール、 1, 2—エタンジチオールなどのような力 チオン捕捉剤の添加が有効である。 また、 ヒスチジンのイミダゾール保護基とし て用いられる 2, 4—ジニトロフエニル基はチォフエノール処理により除去され 、 トリプトファンのインドール保護基として用いられるホルミル基は上記の 1, 2—エタンジチオール、 1, 4一ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による 脱保護以外に、 希水酸化ナトリウム溶液、 希アンモニアなどによるアルカリ処理 によっても除去される。
原料の反応に関与すべきでない官能基の保護ならびに保護基、 およびその保護
基の脱離、 反応に関与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段から 適宜選択しうる。
タンパク質または部分ペプチドのアミ ド体を得る別の方法としては、 例えば、 まず、 カルボキシ末端アミノ酸の α—カルボキシル基をアミ ド化して保護した後 、 アミノ基側にペプチド (タンパク質) 鎖を所望の鎖長まで延ばした後、 該ぺプ チド鎖の Ν末端の α—ァミノ基の保護基のみを除いたタンパク質または部分ぺプ チドと C末端のカルボキシル基の保護基のみを除去したタンパク質または部分ぺ プチドとを製造し、 これらのタンパク質またはぺプチドを上記したような混合溶 媒中で縮合させる。 縮合反応の詳細については上記と同様である。 縮合により得 られた保護タンパク質またはペプチドを精製した後、 上記方法によりすベての保 護基を除去し、 所望の粗タンパク質またはペプチドを得ることができる。 この粗 タンパク質またはぺプチドは既知の各種精製手段を駆使して精製し、 主要画分を 凍結乾燥することで所望のタンパク質またはぺプチドのァミ ド体を得ることがで きる。
タンパク質またはペプチドのエステル体を得るには、 例えば、 カルボキシ末端 アミノ酸の α _カルボキシル基を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸エステル とした後、 タンパク質またはペプチドのアミ ド体と同様にして、 所望のタンパク 質またはべプチドのエステル体を得ることができる。
本発明で用いられる部分べプチドまたはそれらの塩は、 自体公知のぺプチドの 合成法に従って、 あるいは本発明で用いられるタンパク質を適当なぺプチダーゼ で切断することによって製造することができる。 ペプチドの合成法としては、 例 えば、 固相合成法、 液相合成法のいずれによっても良い。 すなわち、 本発明で用 いられる部分べプチドを構成し得る部分べプチドもしくはアミノ酸と残余部分と を縮合させ、 生成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的の ペプチドを製造することができる。 公知の縮合方法や保護基の脱離としては、 例 えば、 以下の①〜⑤に記載された方法が挙げられる。
① M. Bodanszky および M. A. 0ndetti、 ペプチド ' シンセシス (Peptide Synthe sis) , Interscience Publishers, New York (1966年)
② Schroederおよぴ Luebke、 ザ ·ペプチド (The Peptide), Academic Press, New
York (1965年)
③泉屋信夫他、 ペプチド合成の基礎と実験、 丸善 (株) (1975年)
④矢島治明 および榊原俊平、 生化学実験講座 1、 タンパク質の化学 IV、 205、 ( 1977年)
⑤矢島治明監修、 続医薬品の開発、 第 14巻、 ペプチド合成、 広川書店
また、 反応後は通常の精製法、 例えば、 溶媒抽出 ·蒸留 ·カラムクロマトダラ フィ一'液体クロマトグラフィー ·再結晶などを組み合わせて本発明で用いられ る部分べプチドを精製単離することができる。 上記方法で得られる部分べプチド が遊離体である場合は、 公知の方法あるいはそれに準じる方法によつて適当な塩 に変換することができるし、 逆に塩で得られた場合は、 公知の方法あるいはそれ に準じる方法によって遊離体または他の塩に変換することができる。
本発明で用いられるタンパク質をコードするポリヌクレオチドとしては、 前述 した本発明で用いられるタンパク質をコードする塩基配列を含有するものであれ ばいかなるものであってもよい。 好ましくは D NAである。 D N Aとしては、 ゲ ノム D NA、 ゲノム D N Aライブラリー、 前記した細胞 '糸且織由来の c D NA、 前記した細胞 ·組織由来の c D N Aライプラリー、 合成 D N Aのいずれでもよい ライブラリーに使用するベクターは、 パクテリオファージ、 プラスミド、 コス ミド、 ファージミドなどいずれであってもよい。 また、 前記した細胞 '組織より total R NAまたは m R NA画分を調製したものを用いて直接 Reverse Transcri ptase Polymerase Chain Reaction (以下、 R T— P C R法と略称する) によつ て増幅することもできる。
本発明で用いられるタンパク質をコードする D N Aとしては、 例えば、 配列番 号: 2で表される塩基配列を含有する D NA、 または配列番号: 2で表される塩 基配列とハイストリンジェントな条件下でハイプリダイズする塩基配列を含有し
、 前記した配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質と実質的 に同質の性質を有するタンパク質をコードする D N Aであれば何れのものでもよ い。
配列番号: 2で表される塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズできる D N Aとしては、 例えば、 配列番号: 2で表される塩基配列と約 5 0 %以上、 好ましくは約 6 0 %以上、 さらに好ましくは約 7 0 %以上、 より好ま しくは約 8 0 %以上、 特に好ましくは約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以 上の相同†生を有する塩基配列を含有する D N Aなどが用いられる。 例えば、 配列 番号: 4で表される塩基配列を含有する D NAなどが挙げられる。
塩基配歹【Jの相同性は、 相同性計算アルゴリズム NCBI BLAST (National Center for Biotechnology Information Basic Local Alignment search Tool) 用い 、 以下の条件 (期待値 = 10;ギャップを許す;フィルタリング =0N;マッチスコ ァ = 1 ; ミスマッチスコア =-3) にて計算することができる。
ハイブリダィゼーシヨンは、 自体公知の方法あるいはそれに準じる方法、 例え は、 Molecular Cloning 2nd U - Sambrook et al. , し old Spring Harbor Lab. P ress, 1989) に記載の方法などに従って行なうことができる。 また、 市販のライ プラリーを使用する場合、 添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうことが できる。 より好ましくは、 ハイストリンジヱントな条件に従つて行なうことがで きる。
ハイス卜リンジェントな条件とは、 例えば、 ナトリウム濃度が約 1 9〜 4 0 m M、 好ましくは約 1 9〜 2 0 mMで、 温度が約 5 0〜 7 0 °C、 好ましくは約 6 0 〜6 5 °Cの条件を示す。 特に、 ナトリゥム濃度が約 Ί 9 mMで温度が約 6 5 °Cの 場合が最も好ましい。
より具 {本的には、 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質 をコードする D NAとしては、 配列番号: 2で表される塩基配列を含有する D N Aなどが、 配列番号: 3で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコード する D N Aとしては、 配列番号: 4で表される塩基配列を含有する D N Aなどが 用いられる。
本発明で用いられる部分ペプチドをコードするポリヌクレオチド (例、 D NA ) としては、 前述した本発明で用いられる部分ペプチドをコードする塩基配列を 含有するものであればいかなるものであってもよい。 また、 ゲノム D NA、 ゲノ ム D N Aライブラリー、 前記した細胞 ·組織由来の c D N A、 前記した細胞 ·組 織由来の c D N Aライプラリー、 合成 D N Aのいずれでもよい。
本発明で用いられる部分ペプチドをコードする DNAとしては、 例えば、 配列 番号: 2で表される塩基配列を含有する DNAの一部分を含有する DNA、 また は配列番号: 2で表される塩基配列とハイス トリンジェントな条件下でハイブリ ダイズする塩基配列を含有し、 本発明のタンパク質と実質的に同質の活性を有す るタンパク質をコードする DNAの一部分を含有する DNAなどが用いられる。 配列番号: 2で表される塩基配列とハイプリダイズできる D N Aは、 前記と同 意義を示す。
ハイブリダィゼーションの方法およびハイストリンジェントな条件は前記と同 様のものが用いられる。
本発明で用いられるタンパク質、 部分ペプチド (以下、 これらをコードする D N Aのクローニングおよぴ発現の説明においては、 これらを単に本発明のタンパ ク質と略記する場合がある) を完全にコードする DNAのクローユングの手段と しては、 本発明のタンパク質をコードする塩基配列の一部分を含有する合成 DN Aプライマーを用いて PCR法によつて増幅するか、 または適当なベクターに組 み込んだ D N Aを本発明のタンパク質の一部あるいは全領域をコードする D N A 断片もしくは合成 DNAを用いて標識したものとのハイブリダィゼーションによ つて選別することができる。 ハイブリダイゼーションの方法は、 例えば、 モレキ ユラ一 ·クローニング (Molecular Cloning) 2nd (J. Sambrook et al. , Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989) に記載の方法などに従って行なうことができ る。 また、 市販のライブラリーを使用する場合、 添付の使用説明書に記載の方法 に従って行なうことができる。
DNAの塩基配列の変換は、 PCR、 公知のキット、 例えば、 Mutan™- super Express Km (宝酒造 (株) ) 、 Mutan™- K (宝酒造 (株) ) 等を用いて、 0DA- LA PCR法、 Gapped duplex法、 Kunkel法等の自体公知の方法あるいはそれらに準じる 方法に従って行なうことができる。
クローン化されたタンパク質をコードする DNAは目的によりそのまま、 また は所望により制限酵素で消化したり、 リンカーを付加したりして使用することが できる。 該 DNAはその 5' 末端側に翻訳開始コドンとしての ATGを有し、 ま た 3' 末端側には翻訳終止コドンとしての TAA、 TGAまたは TAGを有して
いてもよい。 これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、 適当な合成 DNAァ ダプターを用いて付; ϋ口することもできる。
本発明のタンパク質の発現ベクターは、 例えば、 (ィ) 本発明のタンパク質を コードする DNAから目的とする DNA断片を切り出し、 (口) 該 DNA断片を 適当な発現ベクター中のプロモーターの下流に連結することにより製造すること ができる。
ベクターとしては、 大腸菌由来のプラスミ ド (例、 p BR 3 22, p BR3 2 5, pUC 1 2, p UC 1 3) 、 枯草菌由来のプラスミ ド (例、 pUB 1 10, p TP 5, p C 1 94) 、 酵母由来プラスミ ド (例、 p S H 1 9, p SH 15) 、 λファージなどのバタテリオファージ、 レトロウイルス, ワクシニアウィルス , ノ キュロウィルスなどの動物ウィルスなどの他、 pAl— 1 1、 ρ ΧΤ 1、 ρ R c/CMV、 p R c/R S V、 p c DNA I /N e oなどが用いられる。 本発明で用いられるプロモーターとしては、 遺伝子の発現に用いる宿主に対応 して適切なプロモーターであればいかなるものでもよい。 例えば、 動物細胞を宿 主として用いる場合は、 SRaプロモーター、 SV40プロモーター、 LTRプ 口モーター、 CMVプロモーター、 HSV-TKプロモーターなどが挙げられる これらのうち、 CMV (サイトメガロウィルス) プロモーター、 S R αプロモ 一ターなどを用いるのが好ましい。 宿主がェシエリヒア属菌である場合は、 t r pプロモーター、 1 a cプロモーター、 r e cAプロモーター、 PLプロモー ター、 l. p pプロモーター、 T 7プロモーターなどが、 宿主がバチルス属菌であ る場合は、 S PO lプロモーター、 S PO 2プロモーター、 p e n Pプロモータ —など、 宿主が酵母である場合は、 PHO 5プロモーター、 PGKプロモーター 、 GAPプロモーター、 ADHプロモーターなどが好ましい。 宿主が昆虫細胞で ある場合は、 ポリヘドリンプロモーター、 P 1 0プロモーターなどが好ましい。 発現ベクターには、 以上の他に、 所望によりェンハンサー、 スプライシングシ ダナル、 ポリ A付加シグナル、 選択マーカ一、 S V40複製オリジン (以下、 S V40 o r iと略称する場合がある) などを含有しているものを用いることがで きる。 選択マーカーとしては、 例えば、 ジヒ ドロ葉酸還元酵素 (以下、 d h f r
と略称する場合がある) 遺伝子 〔メソトレキセート (MTX) 耐性〕 、 リン耐性遺伝子 (以下、 Amp rと略称する場合がある) 、 ネオマイシン耐性遺 伝子 (以下、 Ne o rと略称する場合がある、 G4 1 8耐性) 等が挙げられる。 特に、 d h f r遺伝子欠損チャイニーズハムスター細胞を用いて d h f r遺伝子 を選択マーカーとして使用する場合、 目的遺伝子をチミジンを含まない培地によ つても選択できる。
また、 必要に応じて、 宿主に合ったシグナ /レ配列を、 本発明のタンパク質の N 端末側に付加する。 宿主がェシエリヒア属菌である場合は、 PhoA · シグナル配 列、 OmpA ·シグナル配列などが、 宿主がバチルス属菌である場合は、 ひ一アミ ラーゼ ·シグナル配列、 サブチリシン ·シグナル配列などが、 宿主が酵母である 場合は、 MF a ·シグナル配列、 SUC 2 ·シグナル配列など、 宿主が動物細胞 である場合には、 インシュリン 'シグナル配列、 α—インターフェロン 'シグナ ル配列、 抗体分子 ·シグナル配列などがそれぞれ利用できる。
このようにして構築された本発明のタンパク質をコードする DN Αを含有する ベクターを用いて、 形質転換体を製造することができる。
宿主としては、 例えば、 ェシエリヒア属菌、 バチルス属菌、 酵母、 昆虫細胞、 昆虫、 動物細胞などが用いられる。
ェシェリヒァ属菌の具体例としては、 例えば、 ェシェリヒア ' コリ (Escheric hia coli) K 1 2 - DH 1 [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 60卷, 160 (1968)〕 , JM1 03 [Nucleic Acids Research, 9卷, 309 (1981)〕 , J A 22 1 [Journal of Molecular Biology, 120巻, 517 (1978)〕 , HB 1 0 1 (Journal of Molecular Biology, 41巻, 459 (1969)〕 , C 6 00 [Genetics, 39卷, 440 (1954)〕 などが用い られる。
バチルス属菌としては、 例えば、 バチルス ·サブチルス (Bacillus subtilis ) M I 1 14 〔Gene, 24卷, 255(1983)〕 , 20 7— 2 1 [Journal of Biochemist ry, 95卷, 87 (1984)〕 などが用いられる。
酵母としては、 例えば、 サッカロマイセス 'セレビシェ (Saccharomyces cere visiae) AH 22, AH22R—, NA 8 7 - 1 1 A, DKD— 5D, 20 B— 1 2、 シゾサッカロマイセス ·ポンべ (Schizosaccharomyces pombe) NCYC
1 91 3, NCYC2036、 ピキア 'パス トリス (Pichia pastoris) KM 7 1などが用いられる。
昆虫細胞としては、 例えば、 ウィルスが A c NP Vの場合は、 夜盗蛾の幼虫由 来株化細胞 (Spodoptera frugiperda cell; S f 細胞) 、 Trichoplusia niの中 S昜由来の MG 1細胞、 Trichoplusia niの卵由来の High Five™細胞、 Mamestra b rassicae由来の細胞または Estigmena acrea由来の細胞な'どが用いられる。 ウイ ノレスが BmNP Vの場合は、 蚕由来株化細胞 (Bombyx mori N細胞; BmN細胞 ) などが用いられる。 該 S f 細胞としては、 例えば、 S f 9細胞 (ATCC CRL1711 ) 、 S f 21細胞 (以上、 Vaughn, J. L.ら、 In Vivo, 13, 213-217, (1977)) など が用いられる。
昆虫としては、 例えば、 カイコの幼虫などが用いられる 〔前田ら、 Nature,315 巻, 592 (1985)〕 。
動物細胞としては、 例えば、 サル細胞 COS— 7, Ve r o, チャイニーズハ ムスター細胞 CHO (以下、 CHO細胞と略記) , d h f r遺伝子欠損チヤィニ ーズハムスター細胞 CHO (以下、 CHO (d h f r -) 細胞と略記) , マウス L細胞, マウス At T— 20, マウスミエローマ細胞, マウス ATDC 5細胞, ラット GH3, ヒ ト FL細胞などが用いられる。
ェシエリヒア属菌を形質転換するには、 例えば、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA , 69卷, 2110(1972)、 Gene, 17巻, 107 (1982)などに記載の方法に従って行なうこと ができる。
バチノレス属菌を形質転換するには、 例えば、 Molecular & General Genetics, 1 68卷, 111(1979)などに記載の方法に従って行なうことができる。
酵母を形質転換するには、 例えば、 Methods in Enzymology, 194卷, 182- 187 (19 91)、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75巻, 1929 (1978)などに記載の方法に従って 行なうことができる。
昆虫細胞または昆虫を形質転換するには、 例えば、 Bio/Technology, 6, 47-55 ( 1988)などに記載の方法に従って行なうことができる。
動物細胞を形質転換するには、 例えば、 細胞工学別冊 8 新細胞工学実験プロ トコール. 263-267(1995) (秀潤社発行) 、 Virology, 52卷, 456 (1973)に記載の方
法に従って行なうことができる。
このようにして、 タンパク質をコードする D NAを含有する発現ベクターで形 質転換された形質転換体を得ることができる。
宿主がエシ リヒア属菌、 バチルス属菌である形質転換体を培養する際、 培養 に使用される培地としては液体培地が適当であり、 その中には該形質転換体の生 育に必要な炭素源、 窒素源、 無機物その他が含有せしめられる。 炭素源としては 、 例えば、 グルコース、 デキストリン、 可溶性澱粉、 ショ糖など、 窒素源として は、 例えば、 アンモニゥム塩類、 硝酸塩類、 コーンスチープ ' リカー、 ペプトン 、 カゼイン、 肉エキス、 大豆粕、 バレイショ抽出液などの無機または有機物質、 無機物としては、 例えば、 塩化カルシウム、 リン酸二水素ナトリウム、 塩化マグ ネシゥムなどが挙げられる。 また、 酵母エキス、 ビタミン類、 成長促進因子など を添加してもよレ、。 培地の p Hは約 5〜 8が望ましい。
ェシエリヒア属菌を培養する際の培地としては、 例えば、 グルコース、 カザミ ノ酸 ΈΓむ M 9 地 [Mi l ler, Journal of Experiments in Molecular Genetics , 431-433, Cold Spring Harbor Laboratory, New York 1972〕 力 S好まし!/ヽ。 ここ に必要によりプロモーターを効率よく働力せるために、 例えば、 3 j3 _インドリ ルァクリル酸のような薬剤を加えることができる。
宿主がェシェリヒァ属菌の場合、 培養は通常約 1 5〜 4 3 °Cで約 3〜 2 4時間 行ない、 必要により、 通気や撹拌を加えることもできる。
宿主がバチルス属菌の場合、 培養は通常約 3 0〜 4 0 °Cで約 6〜 2 4時間行な い、 必要により通気や撹拌を加えることもできる。
宿主が酵母である形質転換体を培養する際、 培地としては、 例えば、 バークホ 一ノレダー (Burkholder) 最小培地 〔Bostian, K. L. ら、 Proc. Natl. Acad. Sci . USA,ァ7卷, 4505 (1980)〕 や 0 . 5 %カザミノ酸を含有する S D培地 〔Bitter, G. A. ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81巻, 5330 (1984)〕 が挙げられる。 培地の p Hは約 5〜 8に調整するのが好ましい。 培養は通常約 2 0 °C〜 3 5 °Cで約 2 4 〜7 2時間行ない、 必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換体を培養する際、 培地としては、 Gr ace' s Insect Medium (Grace, T. C. C., Nature) , 195, 788 (1962) ) に非動化した
1 0 %ゥシ血清等の添加物を適宜加えたものなどが用いられる。 培地の p Hは約 6 . 2〜 6 . 4に調整するのが好ましレ、。 培養は通常約 2 7 °Cで約 3〜 5 日間行 なレ、、 必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が動物細胞である形質転換体を培養する際、 培地としては、 例えば、 約 5 〜2 0 %の胎児牛血清を含む M E M培地 [Science, 122卷, 501 (1952)〕 , D M E M培地 [Virology, 8卷, 396 (1959)〕 , R P M I 1 6 4 0培地 〔The Journal of the American Medical Association 199卷, 519 (1967)〕 , 1 9 9培地 [Proceedi ng of the Society for the Biological Medicine, 73卷, 1 (1950)〕 など力 S用レヽら れる。 p Hは約 6〜 8であるのが好ましい。 培養は通常約 3 0〜 4 0 °Cで糸勺 1 5 〜6 0時間行ない、 必要に応じて通気や撹拌を加える。
以上のようにして、 形質転換体の細胞内、 細胞膜または細胞外に本発明のタン パク質を生成せしめることができる。
上記培養物から本発明のタンパク質を分離精製するには、 例えば、 下記の方法 により行なうことができる。
本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、 培養後 、 公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、 これを適当な緩衝液に懸濁し、 超音波
、 リゾチームおよび zまたは凍結融解などによって菌体あるいは細胞を破壊した のち、 遠心分離やろ過によりタンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いら れる。 緩衝液の中に尿素や塩酸グァニジンなどのタンパク質変 '[·生剤や、 トリ トン X - 1 0 0™などの界面活性剤が含まれていてもよい。 培養液中にタンパク質 が分泌される場合には、 培養終了後、 それ自体公知の方法で菌体あるいは細胞と 上清とを分離し、 上清を集める。
このようにして得られた培養上清、 あるいは抽出液中に含まれるタンパク質の 精製は、 自体公知の分離 ·精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。 こ れらの公知の分離、 精製法としては、 塩析ゃ溶媒沈澱法などの溶解度を利用する 方法、 透析法、 限外ろ過法、 ゲルろ過法、 および S D S—ポリアクリルアミ ドゲ ル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、 イオン交換クロマトグ ラフィーなどの荷電の差を利用する方法、 ァフィ二ティークロマトグラフィーな どの特異的親和性を利用する方法、 逆相高速液体ク口マトグラフィ一などの疎水
性の差を利用する方法、 等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法など が用いられる。
かくして得られるタンパク質が遊離体で得られた場合には、 自体公知の方法あ るいはそれに準じる方法によつて塩に変換することができ、 逆に塩で得られた場 合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法により、 遊離体または他の塩に 変換することができる。
なお、 組換え体が産生するタンパク質を、 精製前または精製後に適当なタンパ ク修飾酵素を作用させることにより、 任意に修飾を加えたり、 ポリぺプチドを部 分的に除去することもできる。 タンパク修飾酵素としては、 例えば、 トリプシン 、 キモトリプシン、 アル ·ギニル'ェンドぺプチダーゼ、 プロティンキナーゼ、 グリ コシダーゼなどが用いられる。
かくして生成する本発明のタンパク質の存在は、 特異抗体を用いたェンザィム ィムノアツセィゃウェスタンプロッティングなどにより測定することができる。 本発明で用いられるタンパク質もしくは部分べプチドまたはその塩に対する抗 体は、 本発明で用いられるタンパク質もしくは部分べプチドまたはその塩を認識 し得る抗体であれば、 ポリクローナル抗体、 モノクローナル抗体の何れであって ちょい。
本発明で用いられるタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩 (以下、 抗 体の説明においては、 これらを単に本発明のタンパク質と略記する場合がある) に対する抗体は、 本発明のタンパク質を抗原として用い、 自体公知の抗体または 抗血清の製造法に従つて製造することができる。
〔モノクローナル抗体の作製〕
( a ) モノクローナル抗体産生細胞の作製
本発明のタンパク質は、 温血動物に対して投与により抗体産生が可能な部位に それ自体あるいは担体、 希釈剤とともに投与される。 投与に際して抗体産生能を 高めるため、 完全フロイントアジュパントゃ不完全フロイントアジュバントを投 与してもよい。 投与は通常 2〜 6週毎に 1回ずつ、 計 2〜1 0回程度行われる。 用いられる温血動物としては、 例えば、 サル、 ゥサギ、 ィヌ、 モルモット、 マウ
ス、 ラット、 ヒッジ、 ャギ、 ニヮトリが挙げられるが、 マウスおよぴラットが好 ましく用いられる。
モノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、 抗原で免疫された温血動物、 例えばマウスから抗体価の認められた個体を選択し最終免疫の 2〜 5日後に脾臓 またはリンパ節を採取し、 それらに含まれる抗体産生細胞を同種または異種動物 の骨髄腫細胞と融合させることにより、 モノクロ一ナル抗体産生ハイブリ ドーマ を調製することができる。 抗血清中の抗体価の測定は、 例えば、 後記の標識化タ ンパク質と抗血清とを反応させたのち、 抗体に結合した標識剤の活性を測定する ことにより行なうことができる。 融合操作は既知の方法、 例えば、 ケーラーとミ ルスタインの方法 〔ネイチヤー (Nature), 256、 495 (1975)〕 に従い実施するこ とができる。 融合促進剤としては、 例えば、 ポリエチレングリコール (PEG) やセンダイウィルスなどが挙げられるが、 好ましくは PEGが用いられる。 骨髄腫細胞としては、 例えば、 NS— 1、 P 3U1、 S P 2/0 AP— 1な どの温血動物の骨髄腫細胞が挙げられるが、 P 3U1が好ましく用いられる。 用 いられる抗体産生細胞 (脾臓細胞) 数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は 1 : 1 〜 20 : 1程度であり、 PEG (好ましくは PEG 1000〜PEG6000) が 10〜 80 %程度の濃度で添力 Pされ、 20〜 40 °C、 好ましくは 30〜37°C で 1〜 10分間ィンキュベートすることにより効率よく細胞融合を実施できる。 モノクローナル抗体産生ハイプリ ドーマのスクリーユングには種々の方法が使 用できるが、 例えば、 タンパク質抗原を直接あるいは担体とともに吸着させた固 相 (例、 マイクロプレート) にハイプリ ドーマ培養上清を添加し、 次に放射性物 質や酵素などで標識した抗免疫グロプリン抗体 (細胞融合に用いられる細胞がマ ウスの場合、 抗マウス免疫グロプリン抗体が用いられる) またはプロテイン Aを 加え、 固相に結合したモノクローナル抗体を検出する方法、 抗免疫グロブリン抗 体またはプロテイン Aを吸着させた固相にハイプリ ドーマ培養上清を添カ卩し、 放 射性物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、 固相に結合したモノクローナ ル抗体を検出する方法などが挙げられる。
モノクローナル抗体の選別は、 自体公知あるいはそれに準じる方法に従って行 なうことができる。 通常 HAT (ヒポキサンチン、 アミノプテリン、 チミジン)
を添加した動物細胞用培地で行なうことができる。 選別および育種用培地として は、 ハイプリ ドーマが生育できるものならばどのような培地を用いても良い。 例 えば、 1〜 2 0 %、 好ましくは 1 0〜 2 0 %の牛胎児血清を含む R P M I 1 6 4 0培地、 1〜 1 0 %の牛胎児血清を含む G I T培地 (和光純薬工業 (株) ) あ るいはハイプリ ドーマ培養用無血清培地 (S FM— 1 0 1、 日水製薬 (株) ) な どを用いることができる。 培養温度は、 通常 2 0〜4 0 °C、 好ましくは約 3 7 °C である。 培養時間は、 通常 5日〜 3週間、 好ましくは 1週間〜 2週間である。 培 養は、 通常 5 %炭酸ガス下で行なうことができる。 ハイプリ ドーマ培養上清の抗 体価は、 上記の抗血清中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
( b ) モノクローナル抗体の精製
モノクローナル抗体の分離精製は、 自体公知の方法、 例えば、 免疫グロブリン の分離精製法 〔例、 塩析法、 アルコール沈殿法、 等電点沈殿法、 電気泳動法、 ィ オン交換体 (例、 D E A E ) による吸脱着法、 超遠心法、 ゲルろ過法、 抗原結合 固相あるいはプロテイン Aあるいはプロテイン Gなどの活性吸着剤により抗体の みを採取し、 結合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕 に従って行なうことが できる。
〔ポリクローナル抗体の作製〕
本発明のポリクローナル抗体は、 それ自体公知あるいはそれに準じる方法に従 つて製造することができる。 例えば、 免疫抗原 (タンパク質抗原) 自体、 あるい はそれとキヤリァータンパク質との複合体をつくり、 上記のモノクローナル抗体 の製造法と同様に温血動物に免疫を行ない、 該免疫動物から本発明のタンパク質 に対する抗体含有物を採取して、 抗体の分離精製を行なうことにより製造するこ とができる。
温血動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキヤリァータンパク質との複 合体に関し、 キヤリァータンパク質の種類おょぴキャリアーとハプテンとの混合 比は、 キヤリァ一に架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率良くできれ ば、 どの様なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、 例えば、 ゥシ血清アル ブミンゃゥシサイ口グロブリン、 へモシァニン等を重量比でハプテン 1に対し、
約 0 . 1〜2 0、 好ましくは約 1〜5の割合でカプルさせる方法が用いられる。 また、 ハプテンとキャリアーの力プリングには、 種々の縮合剤を用いることが できるが、 ダルタルアルデヒ ドゃカルボジイミ ド、 マレイミ ド活性エステル、 チ オール基、 ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。 縮合生成物は、 温血動物に対して、 抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは 担体、 希釈剤とともに投与される。 投与に際して抗体産生能を高めるため、 完全 フロイントアジュバントゃ不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。 投 与は、 通常約 2〜6週毎に 1回ずつ、 計約 3〜1 0回程度行なわれる。
ポリクローナル抗体は、 上記の方法で免疫された温血動物の血液、 腹水など、 好ましくは血液から採取することができる。
抗血清中のポリクローナル抗体価の測定は、 上記の抗血清中の抗体価の測定と 同様にして測定できる。 ポリクローナル抗体の分離精製は、 上記のモノクローナ ル抗体の分離精製と同様の免疫グロプリンの分離精製法に従って行なうことがで さる。
本発明で用いられるタンパク質または部分ぺプチドをコードするポリヌクレオ チド (例、 D N A (以下、 アンチセンスポリヌクレオチドの説明においては、 こ れらの D NAを本発明の D N Aと略記する場合がある) ) の塩基配列に相補的な 、 または実質的に相補的な塩基配列またはその一部を有するアンチセンスポリヌ クレオチドとしては、 本発明の D N Aの塩基配列に相補的な、 または実質的に相 補的な塩基配列またはその一部を有し、 該 D NAの発現を抑制し得る作用を有す るものであれば、 いずれのアンチセンスポリヌクレオチドであってもよいが、 ァ ンチセンス D N Aが好ましい。
本発明の D N Aに実質的に相補的な塩基配列とは、 例えば、 本発明の D N Aに 相補的な塩基配列 (すなわち、 本発明の D N Aの相補鎖) の全塩基配列あるいは 部分塩基配列と約 7 0 %以上、 好ましくは約 8 0 %以上、 より好ましくは約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有する塩基配列などが挙げられ る。 特に、 本発明の D N Aの相補鎖の全塩基配列うち、 (ィ) 翻訳阻害を指向し たアンチセンスポリヌクレオチドの場合は、 本発明のタンパク質の N末端部位を コードする部分の塩基配列 (例えば、 開始コドン付近の塩基配列など) の相補鎖
と約 7 0 %以上、 好ましくは約 8 0 %以上、 より好ましくは約 9 0 %以上、 最も 好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有するアンチセンスポリヌクレオチドが、 ( 口) R N a s e Hによる R N A分解を指向するアンチセンスポリヌクレオチドの 場合は、 イントロンを含む本発明の D N Aの全塩基配列の相補鎖と約 7 0 %以上 、 好ましくは約 8 0 %以上、 より好ましくは約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有するアンチセンスポリヌクレオチドがそれぞれ好適である 具体的には、 (1 ) 配列番号: 2で表される塩基配列を含有する D N Aの塩基 配列に相補的な、 もしくは実質的に相補的な塩基配列、 またはその一部分を含有 するァンチセンスポリヌクレオチド、 好ましくは例えば、 配列番号: 2で表され る塩基配列を含有する D N Aの塩基配列に相補な塩基配列、 またはその一部分を 含有するアンチセンスポリヌクレオチド (より好ましくは、 配列番号: 2で表さ れる塩基配列を含有する D N Aの塩基配列に相補な塩基配列、 またはその一部分 を含有するアンチセンスポリヌクレオチド) 、 (2 ) 配列番号: 4で表される塩 基配列を含有する D N Aの塩基配列に相補的な、 もしくは実質的に相補的な塩基 配列、 またはその一部分を含有するアンチセンスポリヌクレオチド、 好ましくは 例えば、 配列番号: 4で表される塩基配列を含有する D N Aの塩基配列に相補な 塩基配列、 またはその一部分を含有するアンチセンスポリヌクレオチド (より好 ましくは、 配列番号: 4で表される塩基配列を含有する D N Aの塩基配列に相補 な塩基配列、 またはその一部分を含有するアンチセンスポリヌクレオチド) など が挙げられる。
アンチセンスポリヌクレオチドは通常、 1 0〜 4 0個程度、 好ましくは 1 5〜 3 0個程度の塩基から構成される。
ヌクレアーゼなどの加水分解酵素による分解を防ぐために、 アンチセンス D N Aを構成する各ヌクレオチドのリン酸残基 (ホスフェート) は、 例えば、 ホスホ ロチォエート、 メチルホスホネート、 ホスホロジチォネートなどの化学修飾リン 酸残基に置換されていてもよい。 また、 各ヌクレオチドの糠 (デォキシリボース ) は、 2 ' —0—メチル化などの化学修飾糖構造に置換されていてもよいし、 塩 基部分 (ピリミジン、 プリン) も化学修飾を受けたものであってもよく、 配列番
号: 2で表される塩基配列を有する D N Aにハイブリダィズするものであればい ずれのものでもよレ、。 これらのアンチセンスポリヌクレオチドは、 公知の D NA 合成装置などを用いて製造することができる。
本発明に従えば、 本発明のタンパク質遺伝子め複製または発現を阻害すること のできるアンチセンスポリヌクレオチドを、 クローンィヒした、 あるいは決定され たタンパク質をコードする D N Aの塩基配列情報に基づき設計し、 合成しうる。 かかるヌクレオチド (核酸) は、 本発明のタンパク質遺伝子の R N Aとハイプリ ダイズすることができ、 該 R N Aの合成または機能を阻害することができるか、 あるいは本発明のタンパク質関連 R N Aとの相互作用を介して本発明のタンパク 質遺伝子の発現を調節 '制御することができる。 本発明のタンパク質関連 R NA の選択された配列に相補的なポリヌクレオチド、 および本発明のタンパク質関連 R N Aと特異的にハイブリダィズすることができるポリヌクレオチドは、 生体内 および生体外で本発明のタンパク質遺伝子の発現を調節 ·制御するのに有用であ り、 また病気などの治療または診断に有用である。 用語 「対応する」 とは、 遺伝 子を含めたヌクレオチド、 塩基配列または核酸の特定の配列に相同性を有するあ るいは相補的であることを意味する。 ヌクレオチド、 塩基配列または核酸とぺプ チド (タンパク質) との間で 「対応する」 とは、 ヌクレオチド (核酸) の配列ま たはその相補体から誘導される指令にあるペプチド (タ パク質) のアミノ酸を 通常指している。 タンパク質遺伝子の 5, 端ヘアピンループ、 5 ' 端 6—ベース ペア ' リピート、 5 ' 端非翻訳領域、 ポリペプチド翻訳開始コドン、 タンパク質 コード領域、 〇R F翻訳終止コドン、 3 ' 端非翻訳領域、 3 ' 端パリンドローム 領域、 および 3, 端ヘアピンループは好ましい対象領域として選択しうるが、 タ ンパク質遺伝子内の如何なる領域も対象として選択しうる。
目的核酸と、 対象領域の少なくとも一部に相補的なポリヌクレオチドとの関係 は、 対象物とハイブリダィズすることができるポリヌクレオチドとの関係は、 「 アンチセンス」 であるということができる。 ァンチセンスポリヌクレオチドは、 2—デォキシー D—リボースを含有しているボリヌクレオチド、 D—リボースを 含有しているポリヌクレオチド、 プリンまたはピリミジン塩基の N—ダリコシド であるその他のタイプのポリヌクレオチド、 あるいは非ヌクレオチド骨格を有す
るその他のポリマー (例えば、 市販のタンパク質核酸おょぴ合成配列特異的な核 酸ポリマー) または特殊な結合を含有するその他のポリマー (伹し、 該ポリマー は D N Aや R NA中に見出されるような塩基のペアリングや塩基の付着を許容す る配置をもつヌクレオチドを含有する) などが挙げられる。 それらは、 2本鎖 D NA、 1本鎖 D N A、 2本鎖 R N A、 1本鎖 R NA、 さらに D N A : R N Aハイ プリッドであることができ、 さらに非修飾ポリヌクレオチド (または非修飾オリ ゴヌクレオチド) 、 さらには公知の修飾の付加されたもの、 例えば当該分野で知 られた標識のあるもの、 キャップの付いたもの、 メチル化されたもの、 1個以上 の天然のヌクレオチドを類縁物で置換したもの、 分子内ヌクレオチド修飾のされ たもの、 例えば非荷電結合 (例えば、 メチルホスホネート、 ホスホトリエステル
、 ホスホルアミデート、 力ルバメートなど) を持つもの、 電荷を有する結合また は硫黄含有結合 (例えば、 ホスホロチォエート、 ホスホロジチォエートなど) を 持つもの、 例えばタンパク質 (ヌクレアーゼ、 ヌクレアーゼ ·ィンヒビタ一、 ト キシン、 抗体、 シグナルペプチド、 ポリ一L—リジンなど) や糖 (例えば、 モノ サッカライドなど) などの側鎖基を有しているもの、 インター力レート化合物 ( 例えば、 アタリジン、 ソラレンなど) を持つもの、 キレート化合物 (例えば、 金 属、 放射活性をもつ金属、 ホウ素、 酸化性の金属など) を含有するもの、 アルキ ル化剤を含有するもの、 修飾された結合を持つもの (例えば、 ひァノマー型の核 酸など) であってもよい。 ここで 「ヌクレオシド」 、 「ヌクレオチド」 および Γ 核酸」 とは、 プリンおよびピリミジン塩基を含有するのみでなく、 修飾されたそ の他の複素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。 こうした修飾物は、 メ チル化されたプリンおよぴピリミジン、 ァシル化されたプリンおよぴピリ ミジン 、 あるいはその他の複素環を含むものであってよい。 修飾されたヌクレオチドお ょぴ修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修飾されていてよく、 例えば、 1個 以上の水酸基がハロゲンとか、 脂肪族基などで置換されていたり、 あるいはエー テル、 ァミンなどの官能基に変換されていてよい。
本発明のアンチセンスポリヌクレオチドは、 R N A、 D NA、 あるいは修飾さ れた核酸 (R N A、 D NA) である。 修飾された核酸の具体例としては核酸の硫 黄誘導体ゃチォホスフェート誘導体、 そしてポリヌクレオシドアミドゃオリゴヌ
クレオシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、 それに限定されるもの ではない。 本発明のアンチセンス核酸は次のような方 で好ましく設計されうる 。 すなわち、 細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにする、 アンチセン ス核酸の細胞透過性をより高める、 目標とするセンス鎖に対する親和性をより大 きなものにする、 そしてもし毒性があるならアンチセンス核酸の毒性をより小さ なものにする。
こうして修飾は当該分野で数多く知られており、 例えば J. Kawakami et al. , Pharm Tech Japan, Vol. 8, pp. 247, 1992 ; Vol. 8, pp. 395, 1992; S. T. Cro oke et al. ed., Antisense Research and Applications, CRC Press, 1993 な どに開示がある。
本発明のアンチセンス核酸は、 変化せしめられたり、 修飾された糖、 塩基、 結 合を含有していて良く、 リボゾーム、 ミクロスフエアのような特殊な形態で供与 されたり、 遺伝子治療により適用されたり、 付カ卩された形態で与えられることが できうる。 こうして付加形態で用いられるものとしては、 リン酸基骨格の電荷を 中和するように働くポリリジンのようなポリカチオン体、 細胞膜との相互作用を 高めたり、 核酸の取込みを増大せしめるような脂質 (例えば、 ホスホリピド、 コ レステロールなど) といった疎水性のものが挙げられる。 付加するに好ましい脂 質としては、 コレステロールやその誘導体 (例えば、 コレステリルクロロホルメ ート、 コール酸など) が挙げられる。 こうしたものは、 核酸の 3 ' 端あるいは 5 ' 端に付着させることができ、 塩基、 糖、 分子内ヌクレオシド結合を介して付着 させることができうる。 その他の基としては、 核酸の 3 ' 端あるいは 5 ' 端に特 異的に配置されたキャップ用の基で、 ェキソヌクレアーゼ、 R N a s eなどのヌ クレアーゼによる分解を阻止するためのものが挙げられる。 こうしたキャップ用 の基としては、 ポリエチレングリコール、 テトラエチレングリコ一ルなどのグリ コールをはじめとした当該分野で知られた水酸基の保護基が挙げられるが、 それ に限定されるものではない。
アンチセンス核酸の阻害活性は、 本発明の形質転換体、 本発明の生体内や生体 外の遺伝子発現系、 あるいは本発明のタンパク質の生体内や生体外の翻訳系を用 いて調べることができる。 該核酸それ自体公知の各種の方法で細胞に適用できる
以下に、 本発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩 (以下、 本発 明のタンパク質と略記する場合がある) 、 本発明のタンパク質または部分べプチ ドをコ一ドするポリヌクレオチド (例、 D N A (以下、 本発明の D N Aと略記す る場合がある) ) 、 本発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩に対 する抗体 (以下、 本発明の抗体と略記する場合がある) 、 および本発明の D N A の了ンチセンスポリヌクレオチド (以下、 本発明のアンチセンスポリヌクレオチ ドと略記する場合がある) の用途を説明する。
本発明のタンパク質は、 肺気腫病変を有する肺で発現が増加するので、 疾患マ 一力一として利用することが出来る。 すなわち、 肺における早期診断、 症状の重 定度の判定、 疾患進行の予測のためのマーカーとして有用である。 よって、 本発 0月のアンチセンスポリヌクレオチド、 本発明のタンパク質の活性を阻害する化合 物もしくはその塩、 本発明のタンパク質遺伝子の発現を阻害する化合物もしくは その塩または本発明の抗体を含有する医薬は、 例えば、 呼吸器疾患 〔例、 慢性閉 塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢 月包 ^fe線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉 症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性 鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎 、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウ マチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全ま たは胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎な どの予防 ·治療剤として安全に使用することができる。
( 1 ) 疾病に対する医薬候補化合物のスクリーニング
本発明のタンパク質は肺気腫病変を有する肺で発現が増加するので、 本発明の タンパク質の活性を調節 (好ましくは阻害) する化合物またはその塩は、 例えば 、 呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細 気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例
一性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、
乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発生硬化症、 シ ーダレン症候群、 インスリン抵 抗性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾 患、 ァレルギ一性結膜炎などの予防 ·治療剤として使用することができる。 好ま しくは、 呼吸器疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞性肺疾患な どの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは肺気腫などの予防 ·治療剤である。
したがって、 本発明のタンパク質は、 本発明のタンパク質の活性を調節 (好ま しくは阻害) する化合物またはその塩のスクリーニングのための試薬として有用 である。
すなわち、 本発明は、 本発明のタンパク質を用いることを特徴とする本発明の タンパク質の活性 (例えば、 細胞接着活性、 へパラン硫酸プロテオダリカン結合 活性など) を調節 (促進または阻害) (好ましくは阻害) する化合物またはその 塩のスクリーニング方法を提供する。
具体的には、 (i) 本発明のタンパク質の細胞接着活性またはへパラン硫酸プ 口テオダリカン結合活性と、 (ii) 本発明のタンパク質と試験化合物の混合物の 細胞接着活性またはへパラン硫酸プロテオグリ力ン結合活性との比較をすること を特徴する本発明のタンパク質の活性を調節 (促進または阻害) する化合物また はその塩のスクリ一-ング方法が用いられる。
上記スクリーニング方法においては、 例えば (i) と (ii) の場合において、 細胞接着活性またはへパラン硫酸プロテオグリ力ン結合活性などを自体公知の方 法、 例えば、 J. Biol. Chem. 276 (11)巻、 8125-8134頁、 2001年などに記載の方 法またはそれに準じる方法に従って測定し、 比較する。
具体的には、 (i) 本発明のタンパク質の細胞外領域と免疫グロブリン F c領 域との融合タンパク質および内皮細胞を混合後、 標識された (例、 酵素ラベル) F c領域認識抗体を反応させ、 基質を添カ卩し、 酵素反応を行わせた場合と、 (ii ) 試験化合物の存在下、 本発明のタンパク質の細胞外領域と免疫グロプリン F c 領域との融合タンパク質および内皮細胞を混合後、 標識された (例、 酵素ラベル ) F c領域認識抗体を反応させ、 基質を添加し、 酵素反応を行わせた場合の、 酵
素活性をそれぞれ測定し、 本発明のタンパク質の活性を調節 (促進または阻害) する化合物またはその塩をスクリーニングする。 本反応は、 適当な緩衝液中で行 う。 必要に応じ洗浄操作を行う。 酵素反応の測定は、 マイクロプレートリーダー などを使用する公知の方法に準じて行う。
具体的には、 (i) へパリン一B S Aを固定化したマイクロプレート、 および 本発明のタンパク質の細胞外領域と免疫グロブリンの F c領域との融合タンパク 質を反応させた後、 標識された (例、 酵素ラベル) F c領域認識抗体と反応させ 、 基質を添加し、 酵素反応を行わせた場合と、 (ii) 試験化合物の存在下、 へパ リン一 B S Aを固定化したマイクロプレート、 および本発明のタンパク質の細胞 外領域と免疫グロブリンの F c領域との融合タンパク質を反応させた後、 標識さ れた (例、 酵素ラベル) F c領域認識抗体と反応させ、 基質を添加し、 酵素反応 を行わせた場合の、 酵素活性をそれぞれ測定する。 本反応は、 適当な緩衝液中で 行う。 必要に応じ洗浄操作を行う。 酵素反応の測定は、 マイクロプレートリーダ 一などを使用する公知の方法に準じて行う。
本発明のタンパク質の細胞外領域としては、 配列番号: 1で表されるアミノ酸 配列の第 1〜3 1 9番目の配列を有するペプチドなどが挙げられる。 本発明のタ ンパク質の細胞外領域と免疫グロブリン F c領域との融合タンパク質は、 公知の 方法、 例えば J. Biol. Chem. 276 (11)卷、 8125- 8134頁、 2001年に記載の方法ま たはそれに準じる方法などに従って作製される。 内皮細胞としては、 例えば血管 内皮細胞などが用いられる。
上記の本発明のタンパク質は、 本発明のタンパク質を産生する能力を有する細 胞を培養することによって製造されたものなどが用いられる。 本発明のタンパク 質を産生する能力を有する細胞としては、 例えば、 前述した本発明のタンパク質 をコードする D NAを含有するベクターで形質転換された宿主 (形質転換体) が 用いられる。 宿主としては、 例えば、 C O S 7細胞、 C H O細胞、 H E K 2 9 3 細胞などの動物細胞が好ましく用いられる。 該スクリーニングには、 例えば、 前 述の方法で培養することによって、 本発明のタンパク質を細胞膜上に発現させた 形質転換体が好ましく用いられる。 本発明のタンパク質を発現し得る細胞の培養 方法は、 前記した本発明の形質変換体の培養法と同様である。
試験化合物としては、 例えばペプチド、 タンパク質、 非ペプチド性化合物、 合 成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物組織抽出液などがあげら れる。
例えば、 上記 (ii) の場合における細胞接着活性またはへパラン硫酸プロテオ グリカン結合活性が上記 (i) の場合に比べて、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ましくは約 5 0 %以上促進増加させる試験化合物を、 本発明のタ ンパク質の活性を促進する化合物として、 上記 (ii) の場合における細胞接着活 性またはへパラン硫酸プロテオダリカン結合活性が上記 (i) の場合に比べて、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ましくは約 5 0 %以上減少させる 試験化合物を本発明のタンパク質の活性を阻害する化合物として選択することが できる。
本発明のタンパク質の活性を促進する活性を有する化合物は、 本発明のタンパ ク質の作用を増強するための安全で低毒性な医薬として有用である。
本発明のタンパク質の活性を阻害する活性を有する化合物は、 本発明のタンパ ク質の生理活性を抑制するための安全で低毒性な医薬、 例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘 息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎 、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管 運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球 体腎炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関 節リウマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能 不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結 膜炎などの予防 ·治療剤として有用である。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる 化合物またはその塩は、 例えば、 ペプチド、 タンパク質、 非ペプチド性化合物、 合成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物組織抽出液、 血漿など から選ばれた化合物である。 該化合物の塩としては、 前記した本発明のペプチド の塩と同様のものが用いられる。
さらに、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子も、 肺気腫病変を有する肺組
織で発現が増加するので、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を調節 (好ましくは阻害) する化合物またはその塩は、 例えば、 呼吸器疾患 〔例、 慢性 閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花 粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動 性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎 炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リ ゥマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全 または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎 などの予防 ·治療剤として使用することができる。 好ましくは、 呼吸器疾患など の予防 ·治療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞十生肺疾患などの予防 ·治療剤、 さら に好ましくは肺気腫などの予防 ·治療剤である。
したがって、 本発明のポリヌクレオチド (例、 D NA) は、 本発明のタンパク 質をコードする遺伝子の発現を調節 (好ましくは阻害) する化合物またはその塩 のスクリーニングのための試薬として有用である。
スクリーニング方法としては、 (iii) 本発明のタンパク質を産生する能力を 有する細胞を培養した場合と、 (iv) 試験化合物の存在下、 本発明で用いられる タンパク質を産生する能力を有する細胞を培養した場合との比較を行うことを特 徴とするスクリーニング方法が挙げられる。
上記方法において、 (iii) と (iv) の場合における、 前記遺伝子の発現量 ( 具体的には、 本発明のタンパク質量または前記タンパク質をコードする mR NA 量) を測定して、 比較する。
試験化合物および本発明のタンパク質を産生する能力を有する細胞としては、 上記と同様のものが挙げられる。
タンパク質量の測定は、 公知の方法、 例えば、 本発明のタンパク質を認識する 抗体を用いて、 細胞抽出液中などに存在する前記タンパク質を、 ウェスタン解析
、 E L I S A法などの方法またはそれに準じる方法に従い測定することができる mR NA量の測定は、 公知の方法、 例えば、 プローブとして配列番号: 2また
はその一部分を含有する核酸を用いるノーザンハイブリダィゼーシヨン、 あるい はプライマーとして配列番号: 2またはその一部分を含有する核酸、 配列番号: 4またはその一部分を含有する核酸を用いるノーザンハイブリダィゼーション、 あるいはプライマーとして配列番号: 4またはその一部分を含有する核酸を用い る P C R法またはそれに準じる方法に従い測定することができる。
例えば、 上記 (iv) の場合における遺伝子発現量を、 上記 (iii) の場合に比 ベて、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ましくは約 5 0 %以上上昇 させる試験化合物を、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を促進する 化合物として、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ましくは約 5 0 % 以上阻害する試験化合物を、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を抑 制する化合物として選択することができる。
本発明のスクリーニング用キットは、 本発明で用いられるタンパク質もしくは 部分べプチドまたはその塩、 または本発明で用いられるタンパク質もしくは部分 ぺプチドを産生する能力を有する細胞を含有するものである。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーユング用キットを用いて得られる 化合物またはその塩は、 上記した試験化合物、 例えば、 ペプチド、 タンパク質、 非べプチド性化合物、 合成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物 組織抽出液、 血漿などから選ばれた化合物またはその塩であり、 本発明のタンパ ク質の活性 (例、 細胞接着活性、 へパラン硫酸プロテオグリカン結合活性など) を調節する化合物またはその塩である。
該化合物の塩としては、 前記した本発明のタンパク質の塩と同様のものが用い られる。
本発明のタンパク質の活性を調節 (好ましくは阻害) する化合物またはその塩 、 および本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を調節 (好ましくは阻害 ) する化合物またはその塩はそれぞれ、 例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾 患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維 症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性 鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壌 疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性
硬化症、 シヱーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢'11生関節リウマチ、 全 身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺 異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 ァレルギ一性結膜炎などの予防 -治療剤として使用することができる。 好ましくは、 呼吸器疾患などの予防 '治 療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞性肺疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましく は肺気腫などの予防 ·治療剤である。
本発明のスクリーユング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる 化合物またはその塩を上述の予防 ·治療剤として使用する場合、 常套手段に従つ て製剤化することができる。
例えば、 経口投与のための組成物としては、 固体または液体の剤形、 具体的に は錠剤 (糠衣錠、 フィルムコーティング錠を含む) 、 丸剤、 顆粒剤、 散剤、 カブ セル剤 (ソフトカプセル剤を含む) 、 シロップ剤、 乳剤、 懸濁剤などがあげられ る。 力かる組成物は自体公知の方法によって製造され、 製剤分野において通常用 いられる担体、 希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである。 ィ列えば、 錠剤用の 担体、 賦形剤としては、 乳糖、 でんぷん、 蔗糖、 ステアリン酸マグネシウムなど が用いられる。
非経口投与のための組成物としては、 例えば、 注射剤、 坐剤などが用いられ、 注射剤は静脈注射剤、 皮下注射剤、 皮内注射剤、 筋肉注射剤、 点滴注射剤、 関節 内注射剤などの剤形を包含する。 .かかる注射剤は、 自体公知の方法に従って、 例 えば、 上記抗体またはその塩を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性 液に溶解、 懸濁または乳化することによって調製する。 注射用の水性液としては 、 例えば、 生理食塩水、 ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが用いられ 、 適当な溶解補助剤、 例えば、 アルコール (例、 エタノール) 、 ポリアルコール (例、 プロピレングリコール、 ポリエチレングリコール) 、 非イオン界面活性剤 〔例、 ポリソルベート 8 0、 H C O— 5 0 (polyoxyethylene (50mol) adduct of hydrogenated castor oil) 〕 などと併用してもよい。 油性液としては、 例えば 、 ゴマ油、 大豆油などが用いられ、 溶解捕助剤として安息香酸ベンジル、 ベンジ ルアルコールなどを併用してもよい。 調製された注射液は、 通常、 適当なアンプ ルに充填される。 直腸投与に用いられる坐剤は、 上記抗体またはその塩を通常の
坐薬用基剤に混合することによって調製される。
上記の経口用または非経口用医薬組成物は、 活性成分の投与量に適合するよう な投薬単位の剤形に調製されることが好都合である。 かかる投薬単位の剤形とし ては、 錠剤、 丸剤、 カプセル剤、 注射剤 (アンプル) 、 坐剤などが例示され、 そ れぞれの投薬単位剤形当たり通常 5~500mg、 とりわけ注射剤では 5〜 10 Omg、 その他の剤形では 1 0〜25 Omgの上記化合物が含有されていること が好ま しい。
なお前記した各組成物は、 上記化合物との配合により好ましくない相互作用を 生じない限り他の活性成分を含有してもよい。
このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、 例えば、 ヒトまたは 温血動物 (例えば、 マウス、 ラット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブタ、 ゥシ、 ゥマ、 トリ 、 ネコ、 ィヌ、 サル、 チンパンジーなど) に対して経口的にまたは非経口的に投 与することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、 その作用、 対象疾患、 投与対象、 投与ルー トなどにより差異はあるが、 例えば、 肺気腫の治療の目的で本発明のタンパク質 の活' I生を調節する化合物またはその塩を経口投与する場合、 一般的に成人 (体重
60 k gとして) においては、 一日につき該化合物またはその塩を約 0. 1〜1 00 g、 好ましくは約 1. 0〜50mg、 より好ましくは約 1. 0〜 20 m g 投与する。 非経口的に投与する場合は、 該化合物またはその塩の 1回投与量は投 与対象、 対象疾患などによっても異なるが、 例えば、 肺気腫の治療の目的で本発 明のタンパク質の活性を調節する化合物またはその塩を注射剤の形で通常成人 ( 体重 6 0 k gとして) に投与する場合、 一日につき該化合物またはその塩を約 0 . 01 〜 30 m g、 好ましくは約 0. :!〜 20mg、 より好ましくは約 0. 1〜 1 Om. gを静脈注射により投与するのが好都合である。 他の動物の場合も、 体重 60 k g当たりに換算した量を投与することができる。
(2) 本発明のタンパク質、 その部分ペプチドまたはその塩の定量
本 明のタンパク質に対する抗体 (以下、 本発明の抗体と略記する場合がある
) は、 本発明のタンパク質を特異的に認識することができるので、 被検液中の本
発明のタンパク質の定量、 特にサンドィツチ免疫測定法による定量などに使用す ることができる。
すなわち、 本発明は、
( i ) 本発明の抗体と、 被検液および標識化された本発明のタンパク質とを競合 的に反応させ、 該抗体に結合した標識化された本発明のタンパク質の割合を測定 することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質の定量法、 および
(ii) 被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体および標識化された本発明の別 の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたのち、 不溶化担体上の標識剤の活性 を測定することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質の定量法を提供する 上記 (ii) の定量法においては、 一方の抗体が本発明のタンパク質の N端部を 認識する抗体で、 他方の抗体が本発明のタンパク質の C端部に反応する抗体であ ることが望ましい。
また、 本発明のタンパク質に対するモノクローナル抗体 (以下、 本発明のモノ ク口ーナル抗体と称する場合がある) を用レ、て本発明のタンパク質の定量を行な えるほか、 組織染色等による検出を行なうこともできる。 これらの目的には、 抗 体分子そのものを用いてもよく、 また、 抗体分子の F ( a b ' ) 2、 F a b '、 ある いは F a b画分を用いてもよい。
本発明の抗体を用レ、る本発明のタンパク質の定量法は、 特に制限されるべきも のではなく、 被測定液中の抗原量 (例えば、 タンパク質量) に対応した抗体、 抗 原もしくは抗体一抗原複合体の量を化学的または物理的手段により検出し、 これ を既知量の抗原を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定法であ れば、 いずれの測定法を用いてもよい。 例えば、 ネフロメ トリー、 競合法、 ィム ノメ トリック法おょぴサンドイッチ法が好適に用いられる力 感度、 特異性の点 で、 後述するサンドィツチ法を用いるのが特に好ましい。
標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、 例えば、 放射性同位元 素、 酵素、 蛍光物質、 発光物質などが用いられる。 放射性同位元素としては、 例 えば、 〔1251〕 、 〔mI〕 、 〔 〕 、 〔14C〕 などが用いられる。 上記酵素としては、 安定で比活性の大きなものが好ましく、 例えば、 ]3—ガラクトシダーゼ、 /3—グ
ルコシダーゼ、 アル力リフォスファターゼ、 パーォキシダーゼ、 リンゴ酸脱水素 酵素などが用いられる。 蛍光物質としては、 例えば、 フルォレスカミン、 フルォ レツセンイソチオシァネートなどが用いられる。 発光物質としては、 例えば、 ル ミノール、 ルミノール誘導体、 ルシフェリン、 ルシゲニンなどが用いられる。 さ らに、 抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビォチン一アビジン系を用いること もできる。
抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、 物理吸着を用いてもよく、 また通常タ ンパク質あるいは酵素等を不溶化、 固定化するのに用いられる化学結合を用いる 方法でもよい。 担体としては、 ァガロース、 デキストラン、 セルロースなどの不 溶性多糖類、 ポリスチレン、 ポリアクリルアミ ド、 シリコン等の合成樹脂、 ある いはガラス等が挙げられる。
サンドィッチ法におレ、ては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を 反応させ (1次反応) 、 さらに標識化した別の本発明のモノクローナル抗体を反 応させ (2次反応) たのち、 不溶化担体上の標識剤の活性を測定することにより 被検液中の本発明のタンパク質量を定量することができる。 1次反応と 2次反応 は逆の順序に行っても、 また、 同時に行なってもよいし時間をずらして行なって もよい。 標識化剤および不溶化の方法は前記のそれらに準じることができる。 ま た、 サンドイッチ法による免疫測定法において、 固相用抗体あるいは標識用抗体 に用いられる抗体は必ずしも 1種類である必要はなく、 測定感度を向上させる等 の目的で 2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。
本発明のサンドィツチ法による本発明のタンパク質の測定法においては、 1次 反応と 2次反応に用いられる本発明のモノクローナル抗体は、 本発明のタンパク 質の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いられる。 すなわち、 1次反応お よび 2次反応に用いられる抗体は、 例えば、 2次反応で用いられる抗体が、 本発 明のタンパク質の C端部を認識する場合、 1次反応で用いられる抗体は、 好まし くは C端部以外、 例えば N端部を認識する抗体が用いられる。
本発明のモノク口一ナル抗体をサンドィツチ法以外の測定システム、 例えば、 競合法、 ィムノメ トリック法あるいはネフロメ トリーなどに用いることができる
競合法では、 被検液中の抗原と標識抗原とを抗体に対して競合的に反応させた のち、 未反応の標識抗原(F )と、 抗体と結合した標識抗原 (B ) とを分離し (B / F分離) 、 B, Fいずれかの標識量を測定し、 被検液中の抗原量を定量する。 本反応法には、 抗体として可溶性抗体を用い、 B Z F分離をポリエチレングリコ ール、 前記抗体に対する第 2抗体などを用いる液相法、 および、 第 1抗体として 阖相化抗体を用いるか、 あるいは、 第 1抗体は可溶性のものを用い第 2抗体とし て固相化抗体を用いる固相化法とが用いられる。
ィムノメトリック法では、 被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識化抗 体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する力、 あるいは、 被検液中の抗 原と過剰量の標識化抗体とを反応させ、 次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗 体を固相に結合させたのち、 固相と液相を分離する。 次に、 いずれかの相の標識 量を測定し被検液中の抗原量を定量する。
また、 ネフロメ トリーでは、 ゲル内あるいは溶液中で抗原抗体反応の結果生じ た不溶性の沈降物の量を測定する。 被検液中の抗原量が僅かであり、 少量の沈降 物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用するレーザーネフロメ トリーな どが好適に用いられる。
これら個々の免疫学的測定法を本発明の定量方法に適用するにあたっては、 特 別の条件、 操作等の設定は必要とされない。 それぞれの方法における通常の条件 、 操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発明のタンパク質の測定系を構 築すればよい。 これらの一般的な技術手段の詳細については、 総説、 成書などを 参照することができる。
例えば、 入江 寛編 「ラジオィムノアツセィ」 (講談社、 昭和 4 9年発行) 、 入江 寛編 「続ラジオィムノアツセィ」 (講談社、 昭和 5 4年発行) 、 石川栄治 ら編 「酵素免疫測定法」 (医学書院、 昭和 5 3年発行) 、 石川栄治ら編 「酵素免 疫測定法」 (第 2版) (医学書院、 昭和 5 7年発行) 、 石川栄治ら編 「酵素免疫 測定法」 (第 3版) (医学書院、 昭和 6 2年発行) 、 「Methods in ENZYM0L0GYJ Vol. 70 (Immunochemical Techniques (Part A"、 同書 Vol. i 3 (Immunochemica 1 Techniques (Part B) )、 IP]書 Vol. 74 (Immunochemical Techniques (Part C) ) 、 同書 Vol. 84 (Immunochemical Techniques (Part D : Selected Immunoassays) )
、 同書 Vol. 92 (Immunochemical Techniques (Part E: Monoclonal Antibodies a nd General Immunoassay Methods) )、 |P]書 Vol. 121 (Immunochemical Techniqu es (Part I :Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodies) ) (以上、 ァカァ ミックプレス社発行)などを参照することができる。
以上のようにして、 本発明の抗体を用いることによって、 本発明のタンパク質 を感度良く定量することができる。 ·
さ らには、 本発明の抗体を用いて本発明のタンパク質の濃度を定量することに よって、 本発明のタンパク質の濃度の増加または減少が検出された場合、 例えば 呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気 管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 ァレノレギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾 燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重 症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン抵抗 性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白 血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患 、 アレルギー性結膜炎などである、 または将来罹患する可能性が高いと診断する ことができる。
また、 本発明の抗体は、 体液や組織などの被検体中に存在する本発明のタンパ ク質を検出するために使用することができる。 また、 本発明のタンパク質を精製 するために使用する抗体カラムの作製、 精製時の各分画中の本発明のタンパク質 の検出、 被検細胞内における本発明のタンパク質の挙動の分析などのために使用 することができる。
( 3 ) 遺伝子診断薬
本努明の D NAは、 例えば、 プローブとして使用することにより、 ヒトまたは 温血動物 (例えば、 ラット、 マウス、 モルモット、 ゥサギ、 トリ、 ヒッジ、 ブタ 、 ゥシ、 ゥマ、 ネコ、 ィヌ、 サル、 チンパンジーなど) における本発明のタンパ ク質またはその部分べプチドをコ一ドする D NAまたは m R NAの異常 (遺伝子 異常) を検出することができるので、 例えば、 該 D N Aまたは m R NAの損傷、
突然変異あるレ、は発現低下や、 該 D N Aまたは m R N Aの増加あるいは発現過多 などの遺伝子診断薬として有用である。
本発明の D N Aを用いる上記の遺伝子診断は、 例えば、 自体公知のノーザンハ イブリダイゼーションゃ P C R— S S C P法 (Genomics,第 5卷, 874〜879頁(1989 年リ、 Proceedings of the National Academy of Sciences or the United State s of America,第 86卷, 2766〜2770頁(1989年))などにより実施することができる 例えば、 ノーザンハイブリダィゼーションにより発現過多または減少が検出さ れた場合や P C R— S S C P法により D N Aの突然変異が検出された場合は、 例 えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎 細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 ( 例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、'慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎 、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例 、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン 抵抗性糖尿病、 慢性関節リゥマチ、 全身十生ェリテマト一デス、 ァトピー性皮膚炎 、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸 疾患、 ァレルギ一性結膜炎などである可能 1"生が高いと診断することができる。
( 4 ) アンチセンスポリヌクレオチドを含有する医薬
本発明の D N Aに相補的に結合し、 該 D N Aの発現を抑制することができる本 発明のアンチセンスポリヌクレオチドは低毒性であり、 生体内における本発明の タンパク質または本発明の D NAの機能 (例、 細胞接着活性またはへパラン硫酸 プロテオダリカン結合活性) を抑制することができるので、 例えば呼吸器疾患 〔 例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管 支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性 鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢 性関節リウマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾
機能不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー 性結膜炎などの予防 ·治療剤として使用することができる。 好ましくは、 呼吸器 疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞性肺疾患などの予防 ·治療 剤、 さらに好ましくは肺気腫などの予防 ·治療剤である。
上記アンチセンスポリヌクレオチドを上記の予防 ·治療剤として使用する場合 、 自体公知の方法に従って製剤化し、 投与することができる。
また、 例えば、 前記のアンチセンスポリヌクレオチドを単独あるいはレトロゥ ィルスベクター、 アデノウィルスベクター、 アデノウィルスァソシエーテツドウ ィルスべクタ一などの適当なベクターに挿入した後、 常套手段に従って、 ヒトま たは哺乳動物 (例、 ラット、 ゥサギ、 ヒッジ、 プタ、 ゥシ、 ネコ、 ィヌ、 サルな ど) に対して経口的または非経口的に投与することができる。 該アンチセンスポ リヌクレオチドは、 そのままで、 あるいは摂取促進のために補助剤などの生理学 的に認められる担体とともに製剤化し、 遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのよ うなカテーテルによって投与できる。 あるいは、 エアロゾルィ匕して吸入剤として 気管内に局所投与することもできる。
さらに、 体内動態の改良、 半減期の長期化、 細胞内取り込み効率の改善を目的 に、 前記のアンチセンスポリヌクレオチドを単独またはリボゾームなどの担体と ともに製剤 (注射剤) 化し、 静脈、 皮下、 気道、 肺病変部等に投与してもよい。 該アンチセンスポリヌクレオチドの投与量は、 対象疾患、 投与対象、 投与ルー トなどにより差異はあるが、 例えば、 肺気腫の治療の目的で本発明のアンチセン スポリヌクレオチドを投与する場合、 一般的に成人 (体重 6 O k g ) においては 、 一日につき該アンチセンスポリヌクレオチドを約 0 . l〜 1 0 0 m g投与する 上記アンチセンスポリヌクレオチドと同様に、 本発明のタンパク質をコードす る R N Aの一部を含有する二重鎖 R NA、 本発明のタンパク質をコードする R N Aの一部を含有するリボザィムなども、 本発明の遺伝子の発現を抑制することが でき、 生体内における本発明で用いられるタンパク質または本発明で用いられる D N Aの機能を抑制することができるので、 例えば、 呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞 性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞
性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症 、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻 炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シ ーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウマ チ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全また は胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎など の予防 ·治療剤として使用することができる。 好ましくは、 呼吸器疾患などの予 防 ·治療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞性肺疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好 ましくは肺気腫などの予防 ·治療剤である。
二重鎖 R N Aは、 公知の方法 (例、 Nature, 411巻, 494頁, 2001年) に準じて 、 本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製造することができる。 リボザィムは、 公知の方法 (例、 TRENDS in Molecular Medicine, 7卷, 221頁 , 2001年) に準じて、 本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製造する ことができる。 例えば、 本発明のタンパク質をコードする R N Aの一部に公知の リボザィムを連結することによつて製造することができる。 本発明のタンパク質 をコードする R N Aの一部としては、 公知のリボザィムによって切断され得る本 発明の R N A上の切断部位に近接した部分 (R NA断片) が挙げられる。
上記の二重鎖 R NAまたはリボザィムを上記予防 ·治療剤として使用する場合 、 ァンチセンスポリヌクレオチドと同様にして製剤化し、 投与することができる
( 5 ) 本発明の抗体を含有する医薬
本発明のタンパク質の活性を中和する作用を有する本発明の抗体は、 例えば呼 吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管 支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 ァ レルギ一性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥 性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症 筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン抵抗性 糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血
球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 ァレルギ一性結膜炎などの予防 ·治療剤として使用することができる。 好ましく は、 呼吸器疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞性肺疾患などの 予防 ·治療剤、 さらに好ましくは肺気腫などの予防 ·治療剤である。
, .本発明の抗体は、 それ自体または適当な医薬組成物として投与することができ る。 上記投与に用いられる医薬組成物は、 上記抗体またはその塩と薬理学的に許 容され得る担体、 希釈剤もしくは賦形剤とを含むものである。 かかる組成物は、 経口または非経口投与に適する剤形として提供される。
すなわち、 例えば、 経口投与のための組成物としては、 固体または液体の剤形 、 具体的には錠剤 (糖衣錠、 フィルムコーティング錠を含む) 、 丸剤、 顆粒剤、 散剤、 カプセル剤 (ソフトカプセル剤を含む) 、 シロップ剤、 乳剤、 懸濁剤など があげられる。 力かる組成物は公知の方法によって製造され、 製剤分野において 通常用いられる担体、 希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである。 例えば、 錠 剤用の担体、 賦形剤としては、 乳糖、 でんぷん、 蔗糖、 ステアリン酸マグネシゥ ムなどが用いられる。
非経口投与のための組成物としては、 例えば、 注射剤、 坐剤などが用いられ、 注射剤は静脈注射剤、 皮下注射剤、 皮内注射剤、 筋肉注射剤、 点滴注射剤などの 剤形を包含する。 かかる注射剤は、 公知の方法に従って、 例えば、 上記抗体また はその塩を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性液に溶解、 懸濁また は乳化することによって調製する。 注射用の水性液としては、 例えば、 生理食塩 水、 ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが用いられ、 適当な溶解補助剤 、 例えば、 アルコール (例、 エタノール) 、 ポリアルコール (例、 プロピレング リコール、 ポリエチレンダリコール) 、 非イオン界面活性剤 〔例、 ポリソルベー 卜 8 0、 H C〇一 5 0 、polyoxyethy丄 ene (50mol) adduct of hydrogenated casto r oil) ] などと併用してもよレ、。 油性液としては、 例えば、 ゴマ油、 大豆油な どが用いられ、 溶解捕助剤として安息香酸ベンジル、 ベンジルアルコールなどを 併用してもよい。 調製された注射液は、 通常、 適当なアンプルに充填される。 直 腸投与に用いられる坐剤は、 上記抗体またはその塩を通常の坐薬用基剤に混合す ることによって調製される。
上記の経口用または非経口用医薬組成物は、 活性成分の投与量に適合するよう な投薬単位の剤形に調製されることが好都合である。 かかる投薬単位の剤形とし ては、 錠剤、 丸剤、 カプセル剤、 注射剤 (アンプル) 、 坐剤などが例示され、 そ れぞれの投薬単位剤形当たり通常 5〜500mg、 とりわけ注射剤では 5〜 10 Omg、 その他の剤形では 1 0〜25 Omgの上記抗体が含有されていることが 好ましい。
なお前記した各組成物は、 上記抗体との配合により好ましくない相互作用を生 じない限り他の活性成分を含有してもよい。
本発明の抗体を含有する上記疾患の予防 ·治療剤は低毒性であり、 そのまま液 剤として、 または適当な剤型の医薬組成物として、 ヒトまたは哺乳動物 (例、 ラ ット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブタ、 ゥシ、 ネコ、 ィヌ、 サルなど) に対して経口的ま たは非経口的 (例、 静脈投与) に投与することができる。 投与量は、 投与対象、 対象疾患、 症状、 投与ルートなどによっても異なるが、 例えば、 成人の肺気腫の 治療 ·予防のために使用する場合には、 本発明の抗体を 1回量として、 通常 0. 01〜20mgZk g体重程度、 好ましくは 0. 1〜10mg/k g体重程度、 さらに好ましくは 0. l〜5mg/k g体重程度を、 1日 1〜 5回程度、 好まし くは 1日 1〜 3回程度、 注射剤として投与するのが好都合である。 他の非経口投 与および経口投与の場合もこれに準ずる量を投与することができる。 症状が特に 重い場合には、 その症状に応じて増量してもよい。
また、 本発明の抗体は、 例えば、 呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気 管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性 肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性 鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シ ヱ一ダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性ェリテ マト一デス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にとも なう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎などの診断薬としても 有用である。
(6) 本発明の 「へパラン硫酸プロテオグリカン結合活性を調節する作用を有す る化合物またはその塩を含有してなる呼吸器疾患の予防 ·治療剤」 について
「へパラン硫酸プ口テオグリカン結合活性を調節する作用を有するィ匕合物」 は 、 へパラン硫酸プロテオダリカン結合活性を調節する作用を有する化合物であれ ばいかなるものでもよく、 例えば、 呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患、 (慢性気 管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性 肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性 鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壌症性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シ エーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全^性エリテ マト一デス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にとも なう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎などの予防 · 治療剤と して使用することができる。 好ましくは、 呼吸器疾患などの予防 ·治療剤、 さら に好ましくは慢性閉塞性肺疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは肺気腫な どの予防 ·治療剤である。
該予防 ·治療剤は、 上記と同様にして製造される。
(7) DNA転移動物
本発明は、 外来性の本発明のタンパク質をコードする DN A (以下、 本発明の 外来性 DNAと略記する) またはその変異 DNA (本発明の外来性変異 D N Aと 略記する場合がある) を有する非ヒト哺乳動物を提供する。
すなわち、 本発明は、
(1) 本発明の外来性 DNAまたはその変異 DNAを有する非ヒト哺乳動物、
(2) 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第 (1)記載の動物、
(3) ゲッ歯動物がマウスまたはラットである第 (2) 記載の動物、 および
(4) 本発明の外来性 DNAまたはその変異 DNAを含有し、 哺乳動物において 発現しうる組換えベクターを提供するものである。
本発明の外来性 DN Aまたはその変異 DN Aを有する非ヒ ト哺乳動物 (以下、 本発明の DN A転移動物と略記する) は、 未受精卵、 受精卵、 精子およびその始
原細胞を含む胚芽細胞などに対して、 好ましくは、 非ヒ ト哺乳動物の発生におけ る胚発生の段階 (さらに好ましくは、 単細胞または受精卵細胞の段階でかつ一般 に 8細胞期以前) に、 リン酸カルシウム法、 電気パルス法、 リボフ: nクシヨン法
、 凝集法、 マイクロインジェクション法、 パーティクルガン法、 DEAE—デキ ストラン法などにより目的とする DNAを転移することによって作出することが できる。 また、 該 DN A転移方法により、 体細胞、 生体の臓器、 組織細胞などに 目的とする本発明の外来性 DN Aを転移し、 細胞培養、 組織培養などに利用する こともでき、 さらに、 これら細胞を上述の胚芽細胞と自体公知の細胞融合法によ り融合させることにより本発明の D N A転移動物を作出することもできる。 非ヒ ト哺乳動物としては、 例えば、 ゥシ、 ブタ、 ヒッジ、 ャギ、 ゥサギ、 ィヌ 、 ネコ、 モルモッ ト、 ハムスター、 マウス、 ラットなどが用いられる。 なかでも 、 病体動物モデル系の作成の面から個体発生および生物サイクルが比較的短く、 また、 繁殖が容易なゲッ歯動物、 とりわけマウス (例えば、 純系として、 C 57 BLZ6系統, DBA2系統など、 交雑系として、 B 6 C 3 F 系統, 系統, B SD S Fi系統, BALB/c系統, I CR系統など) またはラット ( 例えば、 Wi s t a r, SDなど) などが好ましい。
哺乳動物において発現しうる,袓換えべクタ一における 「哺乳動物」 としては、 上記の非ヒ ト哺乳動物の他にヒ トなどがあげられる。
本発明の外来性 DNAとは、 非ヒ ト哺乳動物が本来有している本発明の DNA ではなく、 いったん哺乳動物から単離 ·抽出された本発明の DNAをいう。 本発明の変異 DNAとしては、 元の本発明の DNAの塩基配列に変異 (例えば 、 突然変異など) が生じたもの、 具体的には、 塩基の付加、 欠損、 他の塩基への 置換などが生じた DN Aなどが用いられ、 また、 異常 DN Aも含まれる。
該異常 DNAとしては、 異常な本発明のタンパク質を発現させる DN Aを意味 し、 例えば、 正常な本発明のタンパク質の機能を抑制するタンパク質を発現させ る DNAなどが用いられる。
本発明の外来性 D N Aは、 対象とする動物と同種あるいは異種のどちらの哺乳 動物由来のものであってもよい。 本発明の DNAを対象動物に転移させるにあた つては、 該 DN Aを動物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結合した DN
Aコンストラクトとして用いるのが一般に有利である。 例えば、 本発明のヒト D N Aを転移させる場合、 これと相同性が高い本発明の DN Aを有する各種哺乳動 物 (例えば、 ゥサギ、 ィヌ、 ネコ、 モルモッ ト、 ハムスター、 ラット、 マウスな ど) 由来の DNAを発現させうる各種プロモーターの下流に、 本発明のヒト DN Aを結合した DNAコンストラク ト (例、 ベクターなど) を対象哺乳動物の受精 卵、 例えば、 マウス受精卵へマイクロインジェクションすることによって本発明 の DNAを高発現する DNA転移哺乳動物を作出することができる。
本発明のタンパク質の発現ベクターとしては、 大腸菌由来のプラスミ ド、 枯草 菌由来のプラスミ ド、 酵母由来のプラスミ ド、 λファージなどのパクテリオファ ージ、 モロニ一白血病ウィルスなどのレトロゥイノレス、 ワクシニアウイノレスまた はバキュロウィルスなどの動物ウィルスなどが用いられる。 なかでも、 大腸菌由 来のプラスミ ド、 枯草菌由来のプラスミ ドまたは酵母由来のプラスミドなどが好 ましく用いられる。
上記の DNA発現調節を行なうプロモーターとしては、 例えば、 ①ウィルス ( 例、 シミアンウィルス、 サイ トメガロウィルス、 モロニ一白血病ウィルス、 J C ゥイノレス、 乳がんウィルス、 ポリオウイルスなど) に由来する DNAのプロモー ター、 ②各種哺乳動物 (ヒト、 ゥサギ、 ィヌ、 ネコ、 モルモッ ト、 ハムスター、 ラット、 マウスなど) 由来のプロモーター、 例えば、 アルブミン、 インスリン I I、 ゥロプラキン I I、 エラスターゼ、 エリスロポエチン、 エンドセリン、 筋ク レアチンキナーゼ、 グリァ線維性酸性タンパク質、 グルタチオン S—トランスフ エラーゼ、 血小板由来成長因子) 3、 ケラチン Kl, 10ぉょぴ1:14、 コラー ゲン I型および I I型、 サイクリック AMP依存タンパク質キナーゼ Iサブュ ニット、 ジストロフィン、 酒石酸抵抗性アル力リフォスファターゼ、 心房ナトリ ゥム利尿性因子、 内皮レセプターチ口シンキナーゼ (一般に T i e 2と略される ) 、 ナトリゥムカリゥムアデノシン 3リン酸化酵素 (Na, K-ATP a s e) 、 ニューロフィラメント軽鎖、 メタ口チォネイン Iおよび I I A、 メタ口プロテ イナーゼ 1組織インヒビター、 MHCクラス I抗原 (H— 2L) 、 H— r a s、 レニン、 ドーパミン 一水酸化酵素、 甲状腺ペルォキシダーゼ (TPO) 、 ぺプ チド鎖延長因子 la (EF- 1 α) 、 βァクチン、 ひおょぴ j3ミオシン重鎖、 ミ
オシン軽鎖 1および 2、 ミエリン基礎タンパク質、 チログロブリン、 Th y— 1 、 免疫グロブリン、 H鎖可変部 (VNP) 、 血清アミロイド Pコンポーネント、 ミオグロビン、 トロポニン C、 平滑筋 αァクチン、 プレプロエンケフアリン Α、 バソプレシンなどのプロモーターなどが用いられる。 なかでも、 全身で高発現す ることが可能なサイ トメガロウィルスプロモーター、 ヒトペプチド鎖延長因子 1 a (EF— 1 ひ) のプロモーター、 ヒ トおよびニヮトリ ]3ァクチンプロモーター などが好適である。
上記ベクターは、 DNA転移哺乳動物において目的とするメッセンジャー RN Aの転写を終結する配列 (一般にターミネタ一と呼ばれる) を有していることが 好ましく、 例えば、 ウィルス由来および各種哺乳動物由来の各 DNAの配列を用 いることができ、 好ましくは、 シミアンウィルスの SV40ターミネタ一などが 用いられる。
その他、 目的とする外来性 DNAをさらに高発現させる目的で各 DNAのスプ ライシングシグナル、 ェンハンサー領域、 真核 DNAのィントロンの一部などを プロモーター領域の 5, 上流、 プロモーター領域と翻訳領域間あるいは翻訳領域 の 3' 下流 に連結することも目的により可能である。
正常な本発明のタンパク質の翻訳領域は、 ヒ トまたは各種哺乳動物 (例えば、 ゥサギ、 ィヌ、 ネコ、 モルモット、 ハムスター、 ラット、 マウスなど) 由来の月干 臓、 腎臓、 甲状腺細胞、 線維芽細胞由来 DN Aおよび市販の各種ゲノム DN Aラ イブラリーよりゲノム DNAの全てあるいは一部として、 または肝臓、 腎臓、 甲 状腺細胞、 線維芽細胞由来 RNAより公知の方法により調製された相補 DNAを 原料として取得することが出来る。 また、 外来性の異常 DNAは、 上記の細胞ま たは組織より得られた正常なタンパク質の翻訳領域を点突然変異誘発法により変 異した翻訳領域を作製することができる。
該翻訳領域は転移動物において発現しうる DN Aコンストラタトとして、 前記 のプロモーターの下流および所望により転写終結部位の上流に連結させる通常の DN A工学的手法により作製することができる。
受精卵細胞段階における本発明の外来性 DN Aの転移は、 対象哺乳動物の胚芽 細胞おょぴ体細胞のすべてに存在するように確保される。 DN A転移後の作出動
物の胚芽細胞において、 本発明の外来性 D N Aが存在することは、 作出動物の後 代がすべて、 その胚芽細胞およぴ体細胞のすべてに本発明の外来性 D N Aを保持 することを意味する。 本発明の外来性 D N Aを受け継いだこの種の動物の子孫は その胚芽細胞および体細胞のすべてに本発明の外来性 D N Aを有する。
本発明の外来性正常 D NAを転移させた非ヒト哺乳動物は、 交配により外来性 D N Aを安定に保持することを確認して、 該 D N A保有動物として通常の飼育環 境で継代飼育することが出来る。
受精卵細胞段階における本発明の外来性 D N Aの転移は、 対象哺乳動物の胚芽 細胞おょぴ体細胞の全てに過剰に存在するように確保される。 D N A転移後の作 出動物の胚芽細胞において本発明の外来性 D N Aが過剰に存在することは、 作出 動物の子孫が全てその胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性 D N Aを過 剰に有することを意味する。 本発明の外来性 D NAを受け継いだこの種の動物の 子孫はその胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性 D N Aを過剰に有する 導入 D NAを相同染色体の両方に持つホモザィゴート動物を取得し、 この雌雄 の動物を交配することによりすべての子孫が該 D N Aを過剰に有するように繁殖 継代することができる。
本発明の正常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、 本発明の正常 D N Aが高発現 させられており、 内在性の正常 D NAの機能を促進することにより最終的に本発 明のタンパク質の機能亢進症を発症することがあり、 その病態モデル動物として 利用することができる。 例えば、 本発明の正常 D N A転移動物を用いて、 本発明 のタンパク質の機能亢進症や、 本発明のタンパク質が関連する疾患の病態機序の 解明およびこれらの疾患の治療方法の検討を行なうことが可能である。
また、 本発明の外来性正常 D N Aを転移させた哺乳動物は、 遊離した本発明の タンパク質の増加症状を有することから、 本発明のタンパク質に関連する疾患に 対する予防 ·治療剤、 例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢†生気管支炎 、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔
炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シエーグ レン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性エリテマトー デス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免 疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎などの予防 ·治療剤のスクリ 一二ング試験にも利用可能である。
一方、 本発明の外来性異常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、 交配により外来 性 D N Aを安定に保持することを確認して該 D N A保有動物として通常の飼育環 境で継代飼育することが出来る。 さらに、 目的とする外来 D N Aを前述のプラス ミ ドに組み込んで原料として用いることができる。 プロモーターとの D N Aコン ストラタ卜は、 通常の D N A工学的手法によって作製することができる。 受精卵 細胞段階における本発明の異常 D N Aの転移は、 対象哺乳動物の胚芽細胞および 体細胞の全てに存在するように確保される。 D N A転移後の作出動物の胚芽細胞 において本発明の異常 D N Aが存在することは、 作出動物の子孫が全てその胚芽 細胞おょぴ体細胞の全てに本発明の異常 D N Aを有することを意味する。 本発明 の外来性 D N Aを受け継いだこの種の動物の子孫は、 その胚芽細胞および体細胞 の全てに本発明の異常 D N Aを有する。 導入 D N Aを相同染色体の両方に持つホ モザィゴート動物を取得し、 この雌雄の動物を交配することによりすべての子孫 が該 D N Aを有するように繁殖継代することができる。
本発明の異常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、 本発明の異常 D NAが高発現 させられており、 内在性の正常 D N Aの機能を阻害することにより最終的に本発 明のタンパク質の機能不活性型不応症となることがあり、 その病態モデル動物と して利用することができる。 例えば、 本発明の異常 D NA転移動物を用いて、 本 発明のタンパク質の機能不活性型不応症の病態機序の解明およびこの疾患を治療 方法の検討を行なうことが可能である。
また、 具体的な利用可能'生としては、 本発明の異常 D N A高発現動物は、 本発 明のタンパク質の機能不活性型不応症における本発明の異常タンパク質による正 常タンパク質の機能阻害 (dominant negative作用) を解明するモデルとなる。 また、 本発明の外来異常 D NAを転移させた哺乳動物は、 遊離した本発明のタ ぺク質の増加症状を有することから、 本発明のタンパク質または機能不活性型
不応症に対する予防 ·治療剤、 例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性 気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏 性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢 性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎 、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、.糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢†生関節リウマチ、 全身性エリ テマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にと もなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎などの予防 ·治療剤 のスクリーユング試験にも利用可能である。
また、 上記 2種類の本発明の D NA転移動物のその他の利用可能性として、 例 えば、
①組織培養のための細胞源としての使用、
②本発明の D NA転移動物の組織中の D NAもしくは R N Aを直接分析するか、 または D N Aにより発現されたぺプチド組織を分析することによる、 本発明のタ ンパク質により特異的に発現あるいは活性化するぺプチドとの関連性についての 解析、
③ D N Aを有する組織の細胞を標準組織培養技術により培養し、 これらを使用し て、 一般に培養困難な組織からの細胞の機能の研究、
④上記③記載の細胞を用いることによる細胞の機能を高めるような薬剤のスクリ 一ユング、 および
⑤本発明の変異タンパク質を単離精製およびその抗体作製などが考えられる。 さらに、 本発明の D NA転移動物を用いて、 本発明のタンパク質の機能不活性 型不応症などを含む、 本発明のタンパク質に関連する疾患の臨床症状を調べるこ とができ、 また、 本発明のタンパク質に関連する疾患モデルの各臓器におけるよ り詳細な病理学的所見が得られ、 新しい治療方法の開発、 さらには、 該疾患によ る二次的疾患の研究おょぴ治療に貢献することができる。
また、 本発明の D N A転移動物から各臓器を取り出し、 細切後、 トリプシンな どのタンパク質分解酵素により、 遊離した D N A転移細胞の取得、 その培養また はその培養細胞の系統化を行なうことが可能である。 さらに、 本発明のタンパク
質産生細胞の特定化、 アポトーシス、 分化あるいは増殖との関連性、 またはそれ らにおけるシグナル伝達機構を調べ、 それらの異常を調べることなどができ、 本 発明のタンパク質およびその作用解明のための有効な研究材料となる。
さらに、 本発明の DNA転移動物を用いて、 本発明のタンパク質の機能不活性 型不応症を含む、 本発明のタンパク質に関連する疾患の治療薬の開発を行なうた めに、 上述の検查法おょぴ定量法などを用いて、 有効で迅速な該疾患治療薬のス クリーニング法を提供することが可能となる。 また、 本発明の DNA転移動物ま たは本発明の外来性 D N A発現べクタ一を用いて、 本発明のタンパク質が関連す る疾患の DN A治療法を検討、 開発することが可能である。
(8) ノックァゥト動物
本発明は、 本発明の DN Aが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞および本 発明の DN A発現不全非ヒト哺乳動物を提供する。
すなわち、 本発明は、
(1) 本発明の DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞、
(2) 該 DN Aがレポーター遺伝子 (例、 大腸菌由来の ;3—ガラクトシダーゼ遺 伝子) を導入することにより不活性化された第 (1) 項記載の胚幹細胞、
(3) ネオマイシン耐性である第 (1) 項記載の胚幹細胞、
(4) 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第 (1) 項記載の胚幹細胞、
(5) ゲッ歯動物がマウスである第 (4) 項記載の胚幹細胞、
(6) 本発明の DNAが不活性化された該 DNA発現不全非ヒト哺乳動物、
(7) 該 DN Aがレポーター遺伝子 (例、 大腸菌由来の] 3—ガラクトシダーゼ遺 伝子) を導入することにより不活性化され、 該レポーター遺伝子が本発明の DN Aに対するプロモーターの制御下で発現しうる第 (6) 項記載の非ヒト哺乳動物
(8) 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第 (6) 項記載の非ヒト哺乳動物、
(9) ゲッ歯動物がマウスである第 (8) 項記載の非ヒ ト.哺乳動物、 および
(10) 第 (7) 項記載の動物に、 試験化合物を投与し、 レポーター遺伝子の発 現を検出することを特徴とする本発明の D N Aに対するプロモータ一活性を促進
または阻害する化合物またはその塩のスクリーニング方法を提供する。
本発明の DNAが不活性化された非ヒ ト哺乳動物胚幹細胞とは、 該非ヒ ト哺乳 動物が有する本発明の DNAに人為的に変異を加えることにより、 DNAの発現 能を抑制するか、 もしくは該 DNAがコードしている本発明のタンパク質の活性 を実質的に喪失させることにより、 DNAが実質的に本発明のタンパク質の発現 能を有さない (以下、 本発明のノックアウト DNAと称するこ'とがある) 非ヒ ト 哺乳動物の胚幹細胞 (以下、 ES細胞と略記する) をいう。
非ヒ ト哺乳動物としては、 前記と同様のものが用いられる。
本発明の DNAに人為的に変異を加える方法としては、 例えば、 遺伝子工学的 手法により該 DNA配列の一部又は全部の削除、 他 DNAを揷入または置換させ ることによって行なうことができる。 これらの変異により、 例えば、 コドンの読 み取り枠をずらしたり、 プロモーターあるいはェキソンの機能を破壊することに より本発明のノックァゥト DNAを作製すればよい。
本発明の DNAが不活性化された非ヒ ト哺乳動物胚幹細胞 (以下、 本発明の D N A不活性化 E S細胞または本発明のノックアウト E S細胞と略記する) の具体 例としては、 例えば、 目的とする非ヒ ト哺乳動物が有する本発明の DNAを単離 し、 そのェキソン部分にネオマイシン耐性遺伝子、 ハイグロマイシン耐性遺伝子 を代表とする薬剤耐性遺伝子、 あるいは 1 a c Z (β—ガラク トシダーゼ遺伝子 ) 、 c a t (クロラムフエニコーノレァセチノレトランスフェラーゼ遺伝子) を代表 とするレポーター遺伝子等を揷入することによりェキソンの機能を破壊するか、 あるいはェキソン間のィントロン部分に遺伝子の転写を終結させる DN A配列 ( 例えば、 p o 1 y A付加シグナルなど) を挿入し、 完全なメッセンジャー RN A を合成できなくすることによって、 結果的に遺伝子を破壊するように構築した D NA配列を有する DNA鎖 (以下、 ターゲッティングベクターと略記する) を、 例えば相同組換え法により該動物の染色体に導入し、 得られた ES細胞について 本発明の D N A上あるいはその近傍の D N A配列をプローブとしたサザンハイブ リダイゼーション解析あるいはターゲッティングベクター上の DNA配列とター ゲッティングべクタ一作製に使用した本発明の D N A以外の近傍領域の D N A配 列をプライマーとした PCR法により解析し、 本発明のノックァゥト E S細胞を
選別することにより得ることができる。
また、 相同糸且換え法等により本発明の D N Aを不活化させる元の E S細胞とし ては、 例えば、 前述のような既に樹立されたものを用いてもよく、 また公知 Eva nsと Kaufmaの方法に準じて新しく樹立したものでもよい。 例えば、 マウスの E S 細胞の場合、 現在、 一般的には 1 2 9系の E S細胞が使用されているが、 免疫学 的背景がはっきりしていないので、 これに代わる純系で免疫学的に遺伝的背景が 明らかな E S細胞を取得するなどの目的で例えば、 C 5 7 B L / 6マウスや C 5 7 B L Z 6の採卵数の少なさを D B A/ 2との交雑により改善した B D F iマウ ス (C 5 7 B L / 6と D B AZ 2との F を用いて樹立したものなども良好に 用いうる。 B D F iマウスは、 採卵数が多く、 かつ、 卵が丈夫であるという利点 に加えて、. C 5 7 B L / 6マウスを背景に持つので、 これを用いて得られた E S 細胞は病態モデルマウスを作出したとき、 C 5 7 B L/ 6マウスとバッククロス することでその遺伝的背景を C 5 7 B LZ 6マウスに代えることが可能である点 で有利に用い得る。
また、 E S細胞を樹立する場合、 一般には受精後 3 . 5日目の胚盤胞を使用す るが、 これ以外に 8細胞期胚を採卵し胚盤胞まで培養して用いることにより効率 よく多数の初期胚を取得することができる。
また、 雌雄いずれの E S細胞を用いてもよいが、 通常雄の E S細胞の方が生殖 系列キメラを作出するのに都合が良い。 また、 煩雑な培養の手間を削減するため にもできるだけ早く雌雄の判別を行なうことが望ましい。
E S細胞の雌雄の判定方法としては、 例えば、 P C R法により Y染色体上の性 決定領域の遺伝子を増幅、 検出する方法が、 その 1例としてあげることができる 。 この方法を使用すれば、 従来、 核型分析をするのに約 1 0 6個の細胞数を要し ていたのに対して、 1コロニー程度の E S細胞数 (約 5 0個) で済むので、 培養 初期における E S細胞の第一次セレクションを雌雄の判別で行なうことが可能で あり、 早期に雄細胞の選定を可能にしたことにより培養初期の手間は大幅に削減 できる。
また、 第二次セレクションとしては、 例えば、 G—バンデイング法による染色 体数の確認等により行うことができる。 得られる E S細胞の染色体数は正常数の
1 0 0 %が望ましいが、 樹立の際の物理的操作等の関係上困難な場合は、 E S細 胞の遺伝子をノックアウトした後、 正常細胞 (例えば、 マウスでは染色体数が 2 n = 4 0である細胞) に再びクローニングすることが望ましい。
このようにして得られた胚幹細胞株は、 通常その増殖性は大変良いが、 個体発 生できる能力を失いやすいので、 注意深く継代培養することが必要である。 例え ば、 S T O繊維芽細胞のような適当なフィーダー細胞上で L I F (1〜: l0000U/ml ) 存在下に炭酸ガス培養器内 (好ましくは、 5 %炭酸ガス、 9 5 %空気または 5 %酸素、 5 %炭酸ガス、 9 0 %空気) で約 3 7 °Cで培養するなどの方法で培養し 、 継代時には、 例えば、 トリプシン/ E D T A溶液 (通常 0. 001〜0· 5%トリプシ ン /0.:!〜 5mM EDTA、 好ましくは約 0. 1%トリプシン/ ImM EDTA) 処理により単細胞 化し、 新たに用意したフィーダ一細胞上に播種する方法などがとられる。 このよ うな継代は、 通常 1〜 3日毎に行なうが、 この際に細胞の観察を行い、 形態的に 異常な細胞が見受けられた場合はその培養細胞は放棄することが望まれる。
E S細胞は、 適当な条件により、 高密度に至るまで単層培養するか、 または細 胞集塊を形成するまで浮遊培養することにより、 頭頂筋、 内臓筋、 心筋などの種 々のタイプの細胞に分化させることが可能であり 〔Μ· J. Evans及び M. H. Kaufm an, Nature第 292卷、 154頁、 1981年; G. R. Martin Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A.第 78卷、 7634頁、 1981年; T. C. Doetschman ら、 ジャーナル'ォブ 'ェ ンブリオロジー .アンド ·ェクスペリメンタル ·モルフォロジ一、 第 87巻、 27頁 、 1985年〕 、 本発明の E S細胞を分化させて得られる本発明の D N A発現不全細 胞は、 ィンビト口における本発明のタンパク質の細胞生物学的検討において有用 である。
本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物は、 該動物の m R N A量を公知方法を 用いて測定して間接的にその発現量を比較することにより、 正常動物と区別する ことが可能である。
該非ヒト哺乳動物としては、 前記と同様のものが用いられる。
本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物は、 例えば、 前述のようにして作製し たターゲッティングベクターをマウス胚幹細胞またはマウス卵細胞に導入し、 導 入によりターゲッティングベクターの本発明の D N Aが不活性化された D NA配
列が遺伝子相同組換えにより、 マウス胚幹細胞またはマウス卵細胞の染色体上の 本発明の D N Aと入れ換わる相同組換えをさせることにより、 本発明の D NAを ノックァゥトさせることができる。
本発明の D N Aがノックァゥトされた細胞は、 本発明の D N A上またはその近 傍の D NA配列をプローブとしたサザンハイブリダィゼーション解析またはター ゲッティングベクター上の D N A配列と、 ターゲッティングべクタ一に使用した マウス由来の本発明の D N A以外の近傍領域の D N A配列とをプライマーとした P C R法による解析で判定することができる。 非ヒ ト哺乳動物胚幹細胞を用いた 場合は、 遺伝子相同組換えにより、 本発明の D NAが不活性化された細胞株をク ローニングし、 その細胞を適当な時期、 例えば、 8細胞期の非ヒ ト哺乳動物胚ま たは胚盤胞に注入し、 作製したキメラ胚を偽妊娠させた該非ヒ ト哺乳動物の子宮 に移植する。 作出された動物は正常な本発明の D N A座をもつ細胞と人為的に変 異した本発明の D N A座をもつ細胞との両者から構成されるキメラ動物である。 該キメラ動物の生殖細胞の一部が変異した本発明の D N A座をもつ場合、 この ようなキメラ個体と正常個体を交配することにより得られた個体群より、 全ての 組織が人為的に変異を加えた本発明の D N A座をもつ細胞で構成された個体を、 例えば、 コートカラ一の判定等により選別することにより得られる。 このように して得られた個体は、 通常、 本発明のタンパク質のヘテロ発現不全個体であり、 本発明のタンパク質のへテ口発現不全個体同志を交配し、 それらの産仔から本努 明のタンパク質のホモ発現不全個体を得ることができる。
卵細胞を使用する場合は、 例えば、 卵細胞核内にマイク口インジェクション法 で D NA溶液を注入することによりターゲッティングベクターを染色体内に導入 したトランスジエニック非ヒ ト哺乳動物を得ることができ、 これらのトランスジ エニック非ヒ ト哺乳動物に比べて、 遺伝子相同組換えにより本発明の D NA座に 変異のあるものを選択することにより得られる。
このようにして本発明の D NAがノックァゥトされている個体は、 交配により 得られた動物個体も該 D NAがノックアウトされていることを確認して通常の食司 育環境で飼育継代を行なうことができる。
さらに、 生殖系列の取得および保持についても常法に従えばよい。 すなわち、
該不活化 D: Aの保有する雌雄の動物を交配することにより、 該不活化 D N Aを 相同染色体の両方に持つホモザィゴート動物を取得しうる。 得られたホモザィゴ ート動物は、 母親動物に対して、 正常個体 1, ホモザィゴート複数になるような 状態で飼育することにより効率的に得ることができる。 ヘテロザィゴート動物の 雌雄を交酉己することにより、 該不活化 D NAを有するホモザィゴートおよびへテ ロザィゴー ト動物を繁殖継代する。 ..
本発明の: D N Aが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞は、 本発明の D N A 発現不全非ヒ ト哺乳動物を作出する上で、 非常に有用である。
また、 本 明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物は、 本発明のタンパク質により 誘導され得る種々の生物活性を欠失するため、 本発明のタンパク質の生物活性の 不活性化を原因とする疾病のモデルとなり得るので、 これらの疾病の原因究明及 び治療法の検討に有用である。
( 8 a ) 本 明の D N Aの欠損や損傷などに起因する疾病に対して治療 ·予防効 果を有するィ匕合物のスクリーニング方法
本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物は、 本発明の D N Aの欠損や損傷など に起因する疾病に対して治療 ·予防効果を有する化合物のスクリーニングに用い ることができる。
すなわち、 本発明は、 本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物に試験化合物を 投与し、 該動物の変化を観察 ·測定することを特徴とする、 本発明の D NAの欠 損や損傷などに起因する疾病、 例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性 気管支炎、 月市気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏 十生肺炎、 fUI 維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢 性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎 、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シヱーグレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性エリ テマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にと もなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎などに対して治療 · 予防効果を有する化合物またはその塩のスクリ一-ング方法を提供する。
該スクリーニング方法において用いられる本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳 動物としては、 前記と同様のものがあげられる。
試験化合物としては、 例えば、 ペプチド、 タンパク質、 非ペプチド性化合物、 合成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物組織抽出液、 血漿など があげられ、 これら化合物は新規な化合物であってもよいし、 公知の化合物であ つてもよい。
具体的には、 本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物を、 試験化合物で処理し 、 無処理の対照動物と比較し、 該動物の各器官、 組織、 疾病の症状などの変化を 指標として試験化合物の治療 ·予防効果を試験することができる。
試験動物を試験化合物で処理する方法としては、 例えば、 経口投与、 静脈注射 などが用いられ、 試験動物の症状、 試験化合物の性質などにあわせて適宜選択す ることができる。 また、 試験化合物の投与量は、 投与方法、 試験化合物の性質な どにあわせて適宜選択することができる。
例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん 性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻 炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性 鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シエーダレン症候群、 インス リン抵抗性糖尿病、 慢性関節リゥマチ、 全身性ェリテマトーデス、 ァトピー性皮 膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症 性腸疾患、 アレルギー性結膜炎などに対して治療 ·予防効果を有する化合物をス クリーニングする場合、 本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物に試験化合物を 投与し、 試験化合物非投与群と肺の気腫化の違い、 呼吸機能の違いなどを上記組 織で経時的に観察する。
該スクリーニング方法において、 試験動物に試験化合物を投与した場合、 該試 験動物の上記疾患症状が約 1 0 %以上、 好ましくは約 3 0 %以上、 より好ましく は約 5 0 %以上改善した場合、 該試験化合物を上記の疾患に対して治療 ·予防効 果を有する化合物として選択することができる。
該スクリーニング方法を用いて得られる化合物は、 上記した試験化合物から選
ばれた化合物であり、 本発明のタンパク質の欠損や損傷などによって引き起こさ れる疾患に対して治療 ·予防効果を有するので、 該疾患に対する安全で低毒性な 予防 ·治療剤などの医薬として使用することができる。 さらに、 上記スクリー二 ングで得られた化合物から誘導される化合物も同様に用いることができる。 該スクリーニング方法で得られた化合物は塩を形成していてもよく、 該化合物 の塩としては、 生理学的に許容される酸 (例、 無機酸、 有機酸など) や塩基 (例 、 アルカリ金属など) などとの塩が用いられ、 とりわけ生理学的に許容される酸 付加塩が好ましい。 この様な塩としては、 例えば、 無機酸 (例えば、 塩酸、 リン 酸、 臭化水素酸、 硫酸など) との塩、 あるいは有機酸 (例えば、 酢酸、 ギ酸、 プ ロピオン酸、 フマル酸、 マレイン酸、 コノヽク酸、 酒石酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 蓚酸、 安息香酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸など) との塩などが用 いら る。
該スクリーニング方法で得られた化合物またはその塩を含有する医薬は、 前記 した本発明のタンパク質を含有する医薬と同様にして製造することができる。 このようにして得られる製剤は、 安全で低毒性であるので、 例えば、 ヒ トまた は哺乳動物 (例えば、 ラット、 マウス、 モルモッ ト、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブタ、 ゥ シ、 ゥマ、 ネコ、 ィヌ、 サルなど) に対して投与することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、 対象疾患、 投与対象、 投与ルートなどによ り差異はあるが、 例えば、 該化合物を経口投与する場合、 一般的に成人 (体重 6 0 k gとして) の肺気腫患者においては、 一日にっき該化合物を約 0 . 1〜 1 0 0 m g、 好ましくは約 1 . 0〜5 0 m g、 より好ましくは約 1 . 0〜2 0 m g投 与する。 非経口的に投与する場合は、 該化合物の 1回投与量は投与対象、 対象疾 患などによっても異なるが、 例えば、 該化合物を注射剤の形で通常成人 (体重 6 0 k gとして) の肺気腫患者に投与する場合、 一日にっき該化合物を約 0 . 0 1 〜3 O m g、 好ましくは約 0 . 1〜2 O m g、 より好ましくは約 0 . 1〜: 1 0程 度を静脈注射により投与するのが好都合である。 他の動物の場合も、 体重 6 O k g当たりに換算した量を投与することができる。
( 8 b ) 本発明の D NAに対するプロモーターの活性を促進または阻害する化合 物をスクリーニング方法
本発明は、 本発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物に、 試験ィ匕合物を投与し、 レポータ一遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発明の D N Aに対するプ 口モータ一の活性を促進または阻害する化合物またはその塩のスクリーニング方 法を提供する。
上記スクリーニング方法において、 本発明の DN A発現不全 ヒ ト哺乳動物と しては、 前記した本発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物の中でも、 本発明の D NAがレポーター遺伝子を導入することにより不活性化され、 該レポーター遺伝 子が本発明の DNAに対するプロモーターの制御下で発現しうるものが用いられ る。
試験化合物としては、 前記と同様のものがあげられる。
レポーター遺伝子としては、 前記と同様のものが用いられ、 一ガラクトシダ ーゼ遺伝子 (1 a c Z) 、 可溶性アルカリフォスファターゼ遺伝子またはルシフ エラーゼ遺伝子などが好適である。
本発明の D N Aをレポータ一遺伝子で置換された本発明の D N A発現不全非ヒ ト哺乳動物では、 レポーター遺伝子が本発明の DNAに対するプロモーターの支 配下に存在するので、 レポーター遺伝子がコードする物質の発現をトレースする ことにより、 プロモーターの活性を検出することができる。
例えば、 本発明のタンパク質をコードする DN A領域の一部を大腸菌由来の /3 一ガラクトシダーゼ遺伝子 (1 a c Z) で置換している場合、 本来、 本発明のタ ンパク質の発現する組織で、 本発明のタンパク質の代わりに) 3—ガラタトシダー ゼが発現する。 従って、 例えば、 5—プロモー 4一クロ口— 3 —インドリル一 jS —ガラタトビラノシド (X—g a l) のような j3—ガラクトシダーゼの基質とな る試薬を用いて染色することにより、 簡便に本発明のタンパク質の動物生体内に おける発現状態を観察することができる。 具体的には、 本発明のタンパク質欠損 マウスまたはその組織切片をダルタルアルデヒドなどで固定し、 リン酸緩衝生理 食塩液 (PBS) で洗浄後、 X— g a 1を含む染色液で、 室温または 3 7°C付近 で、 約 30分ないし 1時間反応させた後、 組織標本を ImM EDTA/PB S 溶液で洗浄することによって、 ]3—ガラクトシダーゼ反応を停止させ、 呈色を観 察すればよレ、。 また、 常法に従い、 1 a c Zをコードする mR NAを検出しても
よい。
上記スクリーニング方法を用いて得られる化合物またはその塩は、 上記した試 験化合物から選ばれた化合物であり、 本発明の D NAに対するプロモーター活性 を促進または阻害する化合物である。
該スクリーニング方法で得られた化合物は塩を形成していてもよく、 該化合物 の塩としては、 生理学的に許容される酸 (例、 無機酸など) や塩基 (例、 アル力 リ金属など) などとの塩が用いられ、 とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が 好ましい。 この様な塩としては、 例えば、 無機酸 (例えば、 塩酸、 リン酸、 臭化 水素酸、 硫酸など) との塩、 あるいは有機酸 (例えば、 酢酸、 ギ酸、 プロピオン 酸、 フマル酸、 マレイン酸、 コハク酸、 酒石酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 蓚酸、 安 息香酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸など) との塩などが用いられる 本発明の D N Aに対するプロモータ一活性を促進または阻害する化合物または その塩は、 本発明のタンパク質の発現の調節、 該タンパク質の機能を調節するこ とができるので、 例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺 気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線 維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚 性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎な ど) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シ ーダレン 症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性ェリテマト一デス 、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免疫不 全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー性結膜炎などの予防 '治療剤として使用す ることができる。 好ましくは、 呼吸器疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましく は慢性閉塞性肺疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは肺気腫などの予防 · 治療剤である。
さらに、 上記スクリーニングで得られた化合物から誘導される化合物も同様に 用いることができる。 · 該スクリーニング方法で得られた化合物またはその塩を含有する医薬は、 前記 した本発明のタンパク質またはその塩を含有する医薬と同様にして製造すること
ができる。
このようにして得られる製剤は、 安全で低毒性であるので、 例えば、 ヒトまた は哺乳動物 (例えば、 ラット、 マウス、 モルモット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブタ、 ゥ シ、 ゥマ、 ネコ、 ィヌ、 サルなど) に対して投与することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、 対象疾患、 投与対象、 投与ルートなどによ り差異はあるが、 例えば、 本発明の DNAに対するプロモーター活性を阻害する 化合物を経口投与する場合、 一般的に成人 (体重 6 O k gとして) の肺気腫患者 においては、 一日にっき該化合物を約 0. 1〜 100 m g、 好ましくは約 1. 0 〜50mg、 より好ましくは約 1. 0〜20mg投与する。 非経口的に投与する 場合は、 該化合物の 1回投与量は投与対象、 対象疾患などによっても異なるが、 例えば、 本発明の D N Aに対するプロモータ一活性を阻害する化合物を注射剤の 形で通常成人 (6 O k gとして) の肺気腫患者に投与する場合、 一日につき該化 合物を約 0. 01〜3 Omg程度、 好ましくは約 0. l〜20mg程度、 より好 ましくは約 0. 1〜1 Omg程度を静脈注射により投与するのが好都合である。 他の動物の場合も、 60 k g当たりに換算した量を投与することができる。
このように、 本発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物は、 本発明の DNAに対 するプロモータ一の活性を促進または阻害する化合物またはその塩をスクリー二 ングする上で極めて有用であり、 本発明の DN A発現不全に起因する各種疾患の 原因究明または予防 ·治療剤の開発に大きく貢献することができる。
また、 本発明のタンパク質のプロモーター領域を含有する DNAを使って、 そ の下流に種々のタンパクをコードする遺伝子を連結し、 これを動物の卵細胞に注 入していわゆるトランスジエニック動物 (遺伝子移入動物) を作成すれば、 特異 的にそのタンパク質を合成させ、 その生体での作用を検討することも可能となる 。 さらに上記プロモーター部分に適当なレポーター遺伝子を結合させ、 これが発 現するような細胞株を樹立すれば、 本発明のタンパク質そのものの体内での産生 能力を特異的に促進もしくは抑制する作用を持つ低分子化合物の探索系として使 用できる。 本明細書において、 塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、 IUPAC - IUB Co
mmission on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当該分野における 慣用略号に基づくものであり、 その例を下記する。 またアミノ酸に関し光学異性 体があり得る場合は、 特に明示しなければ L体を示すものとする。
DNA デォキシリボ核酸
c DNA 相補的デォキシリボ核酸
A アデニン
T チミン
G グァニン
C シトシン
RNA リボ核酸
mRNA メッセンジャーリボ核酸
d ATP デォキシアデノシン三リン酸
dTTP デォキシチミジン三リン酸
dGTP デォキシグアノシン三リン酸
d CTP デォキシシチジン三リン酸
ATP アデノシン三リン酸
EDTA エチレンジァミン四酢酸
SD S ドデシル硫酸ナトリウム
G 1 y グリシン
A 1 a ァラニン
Va 1 パリン
L e u ロイシン
I 1 e イソロイシン
S e r セリン
Th r スレ才ニン
C y s システィン
Me t メチ才ニン
G 1 u グノレタミン酸
As p
L y s リジン
A r g ァノレギニン
H i s
P h e フエ二ルァラニン
T y r チロシン
T r p トリプトファン
P r o プロリン
A s n
G 1 n グノレタミン
p G 1 u ピログルタミン酸
S e c セレノンスァ ン (selenocysteine) また、 本明細書中で繁用される置換基、 保護基および試薬を下記の記号で表記 する。
Me メチル基
E t ェチル基
B u プチノレ基
P h フェニル基
TC チアゾリジン一 4 (R) 一カルボキサミ ド基
T o s p―トルエンスゾレフォニノレ
CHO ホルミル
B z 1 ベンジノレ
Cl2-Bzl : 2 , 6—ジク口口べンジノレ
B om ベンジルォキシメチノレ
Z ベンジノレォキシカノレホニノレ
C 1一 Z 2 _クロ口べンジノレォキシカノレボニノレ
B r— Z 2一ブロモベンジノレ才キシカノレポ'二ノレ
B o c tーブトキシカノレボニノレ
DNP ジニトロフエ二ノレ
T r t トリチル
Bum t一ブトキシメチノレ
F m o c N— 9—フルォレニルメ トキシカルボニル
HOB t 1—ヒドロキシベンズトリァゾール
HOOB t 3, 4—ジヒ ドロー 3—ヒ ドロキシ一 4—ォキソ一
1, 2, 3—べンゾトリァジン
HONB : 1-ヒド口キシ- 5-ノルボルネン -2, 3-ジカルボキシィミ ド DCC : N, N' —ジシクロへキシルカノレポジイミ ド 本願明細書の配列表の配列番号は、 以下の配列を示す。
〔配列番号: 1〕
ヒ ト nmbのアミノ酸配列を示す。
〔配列番号: 2〕
配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を有するヒト nmbをコードする DNA の塩基配列を示す。
〔配列番号: 3〕
マウス Dendritic cell-associated transmembrane protein (Dし一 H I Lノの アミノ酸配列を示す。
〔配列番号: 4〕
配列番号: 3で表されるアミノ酸配列を有するマウス DC— H I Lをコードす る D N Aの塩基配列を示す。
〔配列番号: 5〕
実施例 2および 3で用いられたプライマ一の塩基配列を示す。
〔配列番号: 6〕
実施例 2および 3で用いられたプライマーの塩基配列を示す。
〔配列番号: 7〕
実施例 2および 3で用いられたプライマーの塩基配列を示す。
〔配列番号: 8〕
実施例 2および 3で用いられたプライマーの塩基配列を示す。 以下において、 実施例により本発明をより具体的にするが、 この発明はこれら に限定されるものではない。 実施例
実施例 1
( 1 ) タバコ煙曝露 C O P Dモデルマウスの作製
C0PDモデルは、 C57BL/6Nマウス (6週齢、 日本チヤ一ルスリバ一) に Kentucky Reference Cigarette 1R1から発生する主流煙を、 1〜4時間/日、 5日/週ずつ計 6 ヶ月間吸入させて作製した。 すなわち、 Kentucky Reference Cigarette 1R1をタ バコ煙発生装置 (SG-200、 柴田科学株式会社) に装着し、 35 ml/puff, 10 puff/ min, 25 puffん igaretteの条件で主流煙を採取した。 得られた主流煙を空気で 3 % (V/V) に希釈した後に、 マウスを入れたアクリル製の曝露チャンバ一に送気 し、 自発呼吸下のマウスに所定の時間タバコ煙を吸入させた。 なお、 コントロー ル群には正常マウスを用いた。 マウスの肺機能は摘出肺の圧一容量曲線を用いて 評価した。 すなわち、 1ヶ月、 3ヶ月および 6ヶ月間のタバコ煙曝露が終了した翌 日に、 マウスをペントバルビタール (70 mg/kg, i. p. ) で麻酔した後、 頸部を切 開し、 気管に力ニューレ (サーフロー留置^"、 18G) を挿入した。 この気管力二 ユーレに人工呼吸器 (Harvard社) を連結し、 横隔膜切除下で、 99. 995% 02によ り 10分間人工呼吸を施した。 なお、 その際の気道内圧変化が 10 cm 0となるよ うに換気量を調節した。 人工呼吸終了後、 気管を動脈クリップで閉じて肺内の de gassingを行った後、 肺を摘出した。 この摘出肺に、 0〜25 cm 0の圧力でホル マリン緩衝液を順次注入して、 5 cm 0ごとの肺の体積を prethysmograph (Ugob asil社)を用いて測定し、 摘出肺の圧一容量曲線を求めた。 結果を図 1に示す。
( 2 ) タバコ煙曝露 C O P Dモデルマウス肺で発現変動する遺伝子の探索 タバコ煙曝露 C0PDモデルマウス肺で特異的に発現変動している遺伝子を明らか
にするため、 最終曝露が終了した翌日にマウスをペントバルビタール麻酔により 致死させ、 気管支肺胞洗浄を施行した後に肺を摘出した。 摘出肺は液体窒素中で 凍結させ、 凍結組織破碎装置で粉碎した後に、 その湿重量の 10倍量に相当する Is ogen (和光純薬社製) に浸した。 1ヶ月タバコ煙曝露群 (n=10) 、 そのコント口 ール群 (n=6) 、 3ヶ月タバコ煙曝露群 (n=8) 、 そのコントロール群 (n=8) 、 6 ヶ月タバコ煙曝露群 (n=8) 、 そのコントロール群 (n=8) から IS0GENを用いて、 添付のマニュアルに従って抽出した total RNAを材料とし、 oligonucleotide mic roarray (Mouse Genome U94A, U94B, U94C; Affymetrix社) を用いて遺伝子発現 解析を行った。
実験方法は、 Affymetrix社の実験手引き書 (Expression analysis technical manual) に従った。 その結果、 タバコ煙曝露 C0PDモデルマウスで特異的に発現が 増加する遺伝子として affymetrix No. 108822— atが検出された。 この配列を基に BLAST検索をしたところ、 この遺伝子はマウス Dendritic cell-associated trans membrane protein (DC - HIL) (マウス rnnbと称することもある)をコードしていた。 また、 そのヒトカウンターパートは、 ヒト nmb (配列番号: 1 ) であると判明し た。 実施例 2
定量的 R T— P C R法による発現変動の確認
DC- HIL遺伝子の発現変動が個体レベルでも顕著に認められることを確認するた め、 定量的 RT- PCR法により、 個体毎の発現を調べた。
マウス肺組織から調製した total RNA 200ngを出発材料として TaqMan Gold RT - PCR Kit (アプライドバイオシステムズ社製) を用いて 50 μ 1の反応液中で逆転写 反応により cDNAを合成した。 反応液を蒸留水で 5倍に希釈した後、 そのうちの 7 1を用いて ABI PRISM 7900シークエンスディテクター (アプライドバイオシステ ムズ社製) と QuantiTect SYBR Green PCR Kit (QIAGEN社製) を用いたリアノレタ ィム定量的 PCR法により、 マウス DC- HIL遺伝子コピー数を測定した。 遺伝子量検 出に用いたプライマー 〔プライマー 1 (配列番号: 5 ) およびプライマー 2 (配 列番号: 6 ) 〕 はマウス DC- HIL遺伝子の塩基配列 〔GenBank Accession Number:
AF322054) から Primer Expressプログラムを用いて設計した。 コピー数算出のた めの標準サンプルとしてほ、 マウス肺組織から抽出した total RNAを铸型にブラ イマ一 3 (配列番号: 7 ) およびプライマー 4 (配列番号: 8 ) を用いて、 RT - P CR法により増幅した 515塩基対からなる D N A断片の濃度を Spectrophotometer ( ベックマン社製) により、 測定し、 段階希釈することにより調製した。 同様にハ ウスキーピング遺伝子として GAPDH遺伝子のコピー数を測定した。 また、 非特異 的な増幅を除去するために逆転写酵素を含まないサンプルも同様に処理し、 次式 より、 total RNAあたりの遺伝子コピー数を求め、 タバコ煙曝露 C0PDモデルマゥ ス肺とコント口ールマウス肺の個体毎の発現を比較した。
(逆転写酵素含有サンプル中の DC- HIL遺伝子コピー数/ GAPDH遺伝子コピー数) 一 (逆転写酵素非含有サンプル中の DC-HIL遺伝子コピー数/ G A P D H遺伝子コピ 一数) = (DC- HIL遺伝子発現量)
結果を図 2に示す。
これより、 マウス DC- HIL遺伝子 (配列番号: 4 ) の発現が C0PDモデルマウス肺 で有意に増加している (* * p≤0 . 0 1 ) ことがわかった。 実施例 3
マウス DC- HIL遺伝子産物の組織分布の解析
マウスの各組織 (骨髄、 平滑筋、 前立腺、 胸腺、 胃、 子宮、 心臓、 脳、 脾臓、 肺、 肝臓、 腎臓、 精巣) の c D NA (Mouse MTC panel Iおよび Mouse MTC panel II: クロンテック社製) およびタバコ煙曝露モデノレマゥス肺おょぴコントロー ルマウス肺 cDNA (l, 3, 6ヶ月処理混合群)を鎵型として、 ABI PRISM 7900シーク エンスディテクター (アプライドバイオシステムズ社製) と QuantiTect SYBR Gr een PCR Kit (QIAGEN社製) を用いたリアルタイム定量的 PCR法により、 マウス D C- HIL遺伝子発現分布を調べた。 遺伝子量検出に用いたプライマー 〔プライマー 1 (配列番号: 5 ) およぴプライマー 2 (配列番号: 6 ) 〕 はマウス DC- HIL遺伝 子の塩基配列 [GenBank Accession Number : AF322054] 力、ら Primer Expressプロ グラムを用いて設計した。 コピー数算出のための標準サンプルとしては、 マウス 肺組織から抽出した total R Aを鍚型にプライマー 3 (配列番号: 7 ) およぴプ
ライマー 4 (配列番号: 8 ) を用いて、 RT-PCR法により増幅した 515塩基対から なる DNA断片の濃度を Spectrophotometer (ベックマン社製) により、 測定し、 段 階希釈することにより調製した。 同様にハウスキービング遺伝子として GAPDH遣 伝子のコピー数を測定した。 また、 非特異的な増幅を除去するために逆転写酵素 を含まないサンプルも同様に処理し、 次式より、 total RNAあたりの遺伝子コピ 一数を求めることにより発現量を求めた。
(逆転写酵素含有サンプル中の DC- HIL遺伝子コピー数/ GAPDH遺伝子コピー数) 一 (逆転写酵素非含有サンプル中の DC- HIL遺伝子コピー数/ GAPDH遺伝子コピー数) = (DC- HIL遺伝子発現量)
結果を図 3に示す。
その結果、 マウス DC- HIL遺伝子産物 (mRNA) は肺に特異的に発現していること が判明した。 実施例 4
( 1 ) ェラスターゼ誘発 C O P Dモデルマゥスの作製
C0PDモデルは、 C57BL/6Nマウス (8週齢、 日本チヤ一ルスリバ一) にプタ腾臓 エラスターゼ溶液 (和光純薬) (6 units/50 μ !7マウス) をハロタン麻酔下にて 点鼻投与して作製した。 なお、 コント口ール群には生理食塩液点鼻マウスを用い た。 マウスの肺機能は摘出肺の圧一容量曲線を用いて評価した。 すなわち、 エラ スターゼ投与 1日、 3日、 7日、 14日、 21日および 35日後にマウスをペントバルビ タール (70 mg/kg腹腔内投与) で麻酔した後、 頸部を切開し気管に力ニューレ
(サーフロー留置針、 18G) を挿入した。 この気管力ニューレに人工呼吸器 (Ha rvard社製) を連結し、 横隔膜切除下で 99. 995% 02を用いて 10分間人工呼吸を 施した。 なお、 その際の気道内負荷圧が 10 cm 0となるように換気量を調節し た。 人工呼吸終了後、 気管を動脈クリップで閉じて肺内の degassingを行った後 、 肺を摘出した。 この摘出肺に、 0〜25 cm 0の負荷圧下でホルマリン緩衝液を 順次注入して、 5 cm H20ごとの肺の体積を plethysmograph (Ugobasil社製)を用 いて測定し、 摘出肺の圧一容量曲線を求めた。 また、 以下の式に従い、 肺の広が り易さの指標としてコンプライアンス値を算出した。
{25 cm H20の負荷圧下での肺容量増加量 (mL) } /25 (cmH20) = コ
値
結果を図 4および図 5に示す。
( 2 ) ェラスターゼ誘発 C O P Dモ f 'ルマゥス肺で発現変動する遺伝子の探索 ェラスターゼ誘発 C0PDモデルマウス肺で特異的に発現変動している遺伝子を明 らかにするため、 エラスターゼ投与 1日、 3日、 7日、 14日、 21日および 35日後に マウスをペントバルビタール麻酔により致死させ肺を摘出した。 摘出肺は液体窒 素中で凍結させ、 凍結組織破砕装置で粉砕した後に、 その湿重量の 10倍量に相当 する IS0GEN (和光純薬) に浸した。 エラスターゼ投与 1日後群、 エラスターゼ投 与 3日後群、 エラスターゼ投与 7日後群、 エラスターゼ投与 14日後群、 エラスター ゼ投与 21日後群、 エラスターゼ投与 35日後群 (いずれも n=6) およびそれらコン トロール群 (いずれも n=6) から IS0GENを用いて、 添付のマニュアルに従って tot al RNAを調製した。
マウス肺組織から調製した total RNA l /i gを出発材料として M-MLV Reverse Tr anscriptase (インビトロジェン社製)を用いて 50 μ 1の反応液中で逆転写反応に より cDNAを合成した。 その反応液を用いて ABI PRISM 7700シークェンスディテク ター (アプライドバイオシステムズ社製) を用いたリアルタイム定量的 PCR法に より、 マウス DC-HIL遺伝子量を測定した。 遺伝子量検出に用いたプライマー 〔プ. ライマー 1 (配列番号: 5 ) およびプライマー 2 (配列番号: 6 ) 〕 はマウス D C-HIL遺伝子の塩基配歹 IJ (GenBank Accession Number : A F 322054) 力 ら Primer E xpressプログラムを用いて設計した。 同様にハウスキーピング遺伝子として 18S リボゾ一マル RNA遺伝子の遺伝子量を測定した。 次式より、 18Sリポゾ一マル RNA 遺伝子発現量あたりの DC-HIL遺伝子発現量を求め、 エラスターゼ誘発 C0PDモデル マウス肺とコントロールマウス肺の個体毎の発現を比較した。
(DC- HIL遺伝子発現量 /18Sリボゾ一マル RNA遺伝子発現量) = (DC-HIL遺伝子発 結果を図 6に示す。
これより、 DC- HIL遺伝子 (配列番号: 4 ) の発現がエラスターゼ誘発 C0PDモデ ルマウス肺で有意に増加している (* * p≤0 . 0 1 ) ことがわかった。
産業上の利用可能性
本発明のタンパク質およびポリヌクレオチドは、 例えば呼吸器疾患 〔例、 慢性 閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気腫) 、 びまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 ァレノレギー性鼻炎、 花 粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥†生前鼻炎、 血管運動 性鼻炎、 壌疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎 炎、 多発性硬化症、 シニーグレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リ ゥマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全 または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性 S暴疾患、 アレルギー性結膜炎 などの診断マーカー等として有用であり、 該タンパク質、 ポリヌクレオチドまた は該タンパク質に対する抗体などを用いるスクリーニングによ り得られる調節剤 (好ましくは阻害剤) 、 該タンパク質に対する中和抗体などは、 例えば、 呼吸器 疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支炎、 肺気 JS) 、 ぴまん性汎細気管支炎 、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレル ギー性鼻炎、 花粉症、 急性鼻炎、 慢性鼻炎、 肥厚性鼻炎、 萎縮生鼻炎、 乾燥性前 鼻炎、 血管運動性鼻炎、 壊疽性鼻炎、 副鼻腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無 力症、 糸球体腎炎、 多発性硬化症、 シヱーグレン症候群、 'インスリン抵抗性糖尿 病、 慢性関節リウマチ、 全身性エリテマトーデス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異 常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 ァレ ルギー性結膜炎などの予防 ·治療剤として使用することができる。 好ましくは、 呼吸器疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞十生肺疾患などの予防 •治療剤、 さらに好ましくは肺気腫などの予防 ·治療剤である。
また、 本発明のアンチセンスポリヌクレオチドは、 本発明のタンパク質の発現を 抑制することができ、 例えば、 呼吸器疾患 〔例、 慢性閉塞性肺疾患 (慢性気管支 炎、 肺気腫) 、 ぴまん性汎細気管支炎、 気管支喘息、 嚢胞性線維症、 過敏性肺炎 、 肺線維症など〕 、 鼻炎 (例、 アレルギー性鼻炎、 花粉症、 急、性鼻炎、 慢性鼻炎 、 肥厚性鼻炎、 萎縮性鼻炎、 乾燥性前鼻炎、 血管運動性鼻炎、' _壊疽性鼻炎、 副鼻 腔炎など) 、 免疫疾患 (例、 重症筋無力症、 糸球体腎炎、 多努性硬化症、 シエー
グレン症候群、 インスリン抵抗性糖尿病、 慢性関節リウマチ、 全身性エリテマト 一デス、 アトピー性皮膚炎、 白血球異常、 脾機能不全または胸腺異常にともなう 免疫不全など) 、 炎症性腸疾患、 アレルギー' I生結膜炎などの予防 ·治療剤や診断 薬として使用することができる。 好ましくは、 呼吸器疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは慢性閉塞性肺疾患などの予防 ·治療剤、 さらに好ましくは肺気 腫などの予防 ·治療剤である。