明 細 書
医薬組成物
技術分野
本発明は、 ホスホジエステラーゼ IV阻害剤 (PDE— IV阻害剤) とロイコトリ ェン拮抗剤とを含有する医薬組成物に関する。
蓳景技術
従来、 PDE-I V阻害剤とロイコトリェン拮抗剤の併用投与が、 喘息または慢性 閉塞性肺疾患 (COPD) などの閉 性肺疾患に有用であることが知られている (WO 02/38155号) 。
一方、 7— [2 - (3, 5—ジクロロー 4—ピリジル) 一1—ォキソェチル] 一 4—メトキシースピロ [1, 3—ペンゾジォキソ一ル一 2 , 15 —シクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩を PDE— IV阻害剤として用いることが知られ ている (WO 96/36624号) 。
発明の開示
本発明の目的は、 7— [2— (3, 5—ジクロロー 4—ピリジル) 一 1—ォキソェ チル] —4ーメトキシースピロ [1, 3—ベンゾジォキソ一ルー 2 , 1, 一シクロべ ンタン] またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリエン拮抗剤とを含有する医 薬組成物などを提供することにある。
本発明は、 以下の (1)〜(26) に関する。
(1) (a)式 (I)
(I)
で表される 7— [2 - (3, 5—ジクロロ一 4—ピリジル) —1—ォキソェチル] 一 4—メトキシースピロ [1, 3—ペンゾジォキソ一ルー 2, 1, 一シクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩と (b) ロイコトリェン拮抗剤とを含有する医薬
組成物。
(2) ロイコトリェン拮抗剤が、 プランルカスト、 ザフィルルカストおよびモンテ ルカストナトリウムからなる群から選ばれる化合物である (1)記載の医薬組成物。
(3) (a)式 (I)
で表される 7— [2— (3, 5—ジクロ口一 4一ピリジル) 一1ーォキソェチル] 一 4—メトキシースピロ [1, 3—べンゾジォキソ一ルー 2 , 15 ーシクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩と (b) ロイコトリェン拮抗剤を有効成分とする 同時にまたは時間を置いて別々に投与するための肺疾患の治療および/または予防剤
(4) ロイコトリェン拮抗剤が、 プランルカスト、 ザフィルルカストおよびモンテ ルカストナトリウムからなる群から選ばれるィ匕合物である (3)記載の肺疾患の治療 および Zまたは予防剤。
(5) 肺疾患が、 喘息、 気管支喘息および COPDから選ばれる疾患である (3) または (4)記載の肺疾患の治療および/または予防剤。
(6) 肺疾患が、 喘息または気管支喘息である (3) または (4) 記載の肺疾患の 治療およひゾまたは予防剤。
(7) (a)式 (I)
で表される 7— [2— (3 1一ォキソェチル Ί 一
4—メトキシースピロ [1, 3—ベンゾジォキソールー 2 , 1
5 —シクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩を含有する第 1成分と (b) ロイコトリェン拮抗 剤を含有する第 2成分を有することを特徴とするキット。
(8) ロイコトリェン拮抗剤が、 プランルカスト、 ザフィルルカストおよびモンテ ルカストナトリウムからなる群から選ばれる化合物である (7)記載のキット。
(9) (a)式 (I)'
(ェ) ,
で表される 7— [2 - (3, 5—ジクロロ一 4—ピリジル) 一1—ォキソェチル] ― 4—メトキシースピロ [1, 3—べンゾジォキソ一ルー 2 , 15 —シクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩を含有する第 1成分と (b) ロイコトリェン拮抗 剤を含有する第 2成分を有することを特徴とする肺疾患の治療および/または予防用 キット。
(10) ロイコトリエン拮抗剤が、 プランルカスト、 ザフィルルカストおよびモン テルカストナトリウムからなる群から選ばれる化合物である (9)記載の肺疾患の治 療ぉよび/または予防用キット。
(11) 肺疾患が、 喘息、 気管支喘息および C 0 P Dから選ばれる疾患である (9) または (10)記載の肺疾患の治療および/または予防用キット。
(12) 肺疾患が、 喘息または気管支喘息である (9) ま,たは (10)記載の肺疾 患の治療および Zまたは予防用キット。
(13) ロイコトリエン拮抗剤と同時にまたは時間を置いて別々に投与するための 式 (I)
で表される 7— [2 - (3, 5—ジクロロー 4—ピリジル) 一 1—ォキソェチル] ― 4—メトキシ一スピロ [1, 3—ベンゾジォキソ一ル一 2 , 1, ーシクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩。
(14) ロイコトリェン拮抗剤が、 プランルカスト、 ザフィルルカストおよびモン テルカストナトリウムからなる群から選ばれる化合物である (13)記載の 7—
[2 - (3, 5—ジクロロー 4—ピリジル) 一1—ォキソェチル] —4—メ トキシー スピロ [1, 3—ベンゾジォキソ一ル一 2, 15 —シクロペンタン] またはその薬理 学的に許容される塩。
(15) ロイコトリェン拮抗剤と同時にまたは時間を置いて別々に投与するための 式 (I)
で表される 7— [2 - (3, 5—ジクロロ一 4一ピリジル) 一1—ォキソェチル] 一 4—メトキシースピロ [1, 3—ベンゾジォキソ一ル一 2, 15 —シクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
(16) ロイコトリェン拮抗剤が、 プランルカスト、 ザフィルルカストおよびモン テルカストナトリウムからなる群から選ばれる化合物である (15)記載の医薬組成 物。
(17) (a) 式 (I)
で表される 7— [2 - (3, 5—ジクロロ一 4—ピリジル) 一1—ォキソェチル] ― 4—メトキシ一スピロ [1, 3—ベンゾジォキソ一ルー 2 , 1
5 —シクロペンタン] またはその薬理学的に許容される塩および (b) ロイコトリェン拮抗剤を同時にまた は時間を置いて別々 投与することを特徴とする肺疾患の治療および/または予防方 法。
(18) ロイコトリェン拮抗剤が、 プランルカスト、 ザフィルルカストおよびモン テルカストナトリウムからなる群から選ばれる化合物である (17)記載の肺疾患の 治療および Zまたは予防方法。
(19) 肺疾患が、 喘息、 気管支喘息および COPDから選ばれる疾患である (17) または (18)記載の肺疾患の治療および/または予防方法。
(20) 肺疾患が、 喘息または気管支喘息である (17) または (18)記載の肺 疾患の治療および Zまたは予防方法。 '
(21) (1) または (2)記載の医薬組成物を投与することを特徴とする肺疾患 の治療および/または予防方法。 ■
(22) 肺疾患が、 喘息、 気管支喘息および COPDから選ばれる疾患である
(21)記載の肺疾患の治療および/または予防方法。
(23) 肺疾患が、 喘息または気管支喘息である (21)記載の肺疾患の治療およ び/または予防方法。
(24) 肺疾患の治療および/または予防剤の製造のための ( 1 ) または ( 2 )記 載の (a)および (b) の使用。
(25) 肺疾患が、 喘息、 気管支喘息および COPDから選ばれる疾患である (24)記載の使用。
(26) 肺疾患が、 喘息または気管支喘息である (24)記載の使用。
以下、 式 ( I )
(I)
で表される 7— [2 - (3, 5—ジクロロ一 4—ピリジル) 一1一才キソェチル] ― 4—メトキシースピロ [1, 3—ベンゾジォキソ一ルー 2, 1, ーシクロペン夕ンを 化合物 (I) という。
化合物 (I) の薬理学的に許容される塩は、 薬理学的に許容される酸付加塩、 金属 塩、 アンモニゥム塩、 有機アミン付加塩、 アミノ酸付加塩などを包含する。
化合物 (I) の薬理学的に許容される酸付加塩としては、 塩酸塩、 硫酸塩、 臭化水 素酸塩、 硝酸塩、 リン酸塩などの無機酸塩、 酢酸塩、 メシル酸塩、 コハク酸塩、'マレ イン酸塩、 フマル酸塩、 クェン酸塩、 酒石酸塩などの有機酸塩があげられ、 薬理学的 に許容される金属塩としては、 ナトリウム塩、 カリウム塩などのアルカリ金属塩、 マ グネシゥム塩、 カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、 アルミニウム塩、 亜鉛塩な どがあげられ、 薬理学的に許容されるアンモニゥム塩としては、 アンモニゥム塩、 テ トラメチルアンモニゥム塩などの塩があげられ、 薬理学的に許容される有機アミン付 加塩としては、 モルホリン、 ピぺリジンなどの付加塩があげられ、 薬理学的に許容さ れるアミノ酸付加塩としては、 グリシン、 フエ二ルァラニン、 リジン、 ァスパラギン 酸、 グルタミン酸などの付加塩があげられる。
次に、 化合物 (I) の製造方法について説明する。
化合物(I)は、 W096/36624に記載の方法により製造することができる。 化合物 (I) には、 互変異性体などの立体異性体が存在し得るが、 本発明の医薬組 成物、 肺疾患の治療および/または予防剤、.キット、 肺疾患の治療および/または予 防用キットならびに肺疾患の治療および/または予防方法には、 これらを含め、 全て の可能な異性体およびそれらの混合物を使用することができ、 本発明の化合物 (I) には、 これらを含め、 全ての可能な異性体およびそれらの混合物が包含される。
化合物 (I) の塩を取得したいとき、 化合物 (I) が塩の形で得られるときはその まま精製すればよく、 また、 遊離の形で得られるときは、 化合物 (I) を適当な溶媒 に溶解または懸濁し、 酸または塩基を加えて単離、 精製すればよい。 '
また、 化合物 (I)およびその薬理学的に許容される塩は、 水または各種溶媒との 付加物の形で存在することもあるが、 これらの付加物も本発明の医薬組成物、 肺疾患の治療および/または予 剤、 キット、 肺疾患の治療および Zまたは予防用キ ットならびに肺疾患の治療および/または予防方法に使用することができ、 本発明の 化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩に包含される。
ロイコトリエン拮抗剤としては、 ロイコトリエン受容体に対する拮抗作用を有する ものであればいずれでもよいが、
例えば式 (A) で表されるザフィルルカスト (Zaf irl kast)s .
式 (B) で表されるプランルカスト (pranlukast)、
式 (C) で表されるモンテルカスト (mo n t e 1 uka s t ) などがあげられ、 こ れらは単独でも組み合わされていてもよい。
これらのロイコトリェン拮抗剤は、 薬理学的に許容される塩 (該薬理学的に許容さ れる塩としては、 前記化合物 (I) の薬理学的に許容される塩として例示した塩など があげられる) またはそれらの水和物として存在することもあるが、 本発明の医薬組 成物、 肺疾患の治療および Zまたは予防剤、 キット、 肺疾患の治療および Zまたは予 防用キットならびに肺疾患の治療および/または予防方法には、 これらも使用するこ とができる。 また、 これらロイコトリェン拮抗剤には、 1つまたはそれ以上の不斉炭 素などが存在し、 2つ以上の立体異性体が存在するものもあるが、 本発明の医薬組成
物、 肺疾患の治療および Zまたは予防剤、 キット、 肺疾患の治療および 7または予防 用キットならびに肺疾患の治療および Zまたは予防方法には、 これらを含め、 全ての 可能な異性体およびそれらの混合物を使用することができる。
好ましく使用されるロイコトリェン拮抗剤としては、 例えばプランルカスト、 ザフ ィルルカスト、 モンテルカストナトリゥムなどがあげられる。
本発明の医薬組成物およびキットは、 例えば肺疾患の治療などに使用することがで き、 より具体的には喘息、 気管支喘息、 COPD、 肺気腫、 慢性気管支炎、 成人呼吸 促迫症候群、 間質性肺炎、 肺繊維症、 好酸球性肺炎などの治療に使用することができ る。
本発明の医薬組成物、 または肺疾患の治療および/または予防剤で使用される化合 物 (I) またばその薬理学的に許容される塩とロイコトリェン拮抗剤は、 これらそれ それの有効成分を含有するように製剤化したものであれば、 単剤 (合剤) としてでも 複数の製剤の組み合わせとじてでも使用または投与することができるが、 中でも 2つ 以上の製剤の組み合わせが好ましい。 複数の製剤の組み合わせとして使用または投与 する際には、 同時にまたは時間を置いて別々に使用または投与することができる。 な お、 これら製剤は、 例えば錠剤、 注射剤、 またはドライパウダー、 エアロゾルなどの 吸入剤などの形態として用いることが好ましい。
化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリェン拮抗剤との用量 比 (重量/重量) は、 使用するロイコトリェン拮抗剤との組み合わせ、 ロイコトリエ ン拮抗剤の効力などに応じて適宜調整すればよいが、 具体的には例えば 1Z50 (化- 合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩 Zロイコトリェン拮抗剤) 〜
50000/1、 好ましくは 1/30〜 10000/1、 より好ましくは 1/20〜
5000/1、 さらに好ましくは 1/10〜: 1000/1の間の比である。
. 複数の製剤の組み合わせとして投与する際には、 例えば (a)化合物 (I) または' その薬理学的に許容される塩を含有する第 1成分と、 (b) ロイコトリェン拮抗剤を 含有する第 2成分とを、 それそれ上記のように別途製剤化し、 キットとして作成して おき、 このキットを用いてそれそれの成分を同時にまたは時間を置いて、 同一対象に 対して同一経路または異なった経路で投与することもできる。
該キットとしては、 例えば保存する際に外部の温度や光による内容物である成分の
変性、 容器からの化学成分の溶出などがみられない容器であれば材質、 形状などは特 に限定されない 2つ以上の容器 (例えばバイアル、 バッグなど) と内容物からなり、 内容物である上記第 1成分と第 2成分が別々の経路 (例えばチューブなど) または同 一の経路を介して投与可能な形態を有するものが用いられる。 具体的には、 錠剤、 注 射剤、 吸入剤などのキットがあげられる。 吸入剤のキットにおいては、 一般的に使用 される定量噴霧式吸入器 (MDI)、 粉末吸入器などと組み合わせることもでき、 上 記第 1成分と第 2成分の投与のための 1またはそれ以上の吸入装置が含まれていても よい。 例えぱ、 上記第 1成分の有効用量単位を含むドライパウダーを含むカプセルお よび上記第 2成分の有効用量単位を含むドライパウダーを含むカプセルと共に、 カブ セルからのドライパウダーの送達に適合する ίまたはそれ以上のドライパウダー吸入 装置などが含まれていてもよい。 また、 薬剤貯蔵部分が上記第 1成分のドライパウダ 一を含む薬剤貯蔵部分と上記第 2成分のドライパウダーを含む薬剤貯蔵部分からなる 多用量ドライパウダー吸入器 (MDP I) も当該キットに含まれる。
'また、 本発明の肺疾患の治療および Ζまたは予防方法は、 上記で記載した医薬組成 物、 または肺疾患の治療および/または予防剤で使用される化合物 (I) またはその 薬理学的に許容される塩とロイコトリエン拮抗剤の使用または投与方法と同様にして 実施できる。 すなわち、 化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩とロイコト リエン拮抗剤を、 それそれの有効成分を含有するように製剤化し、 例えば単剤として または複数の製剤の組み合わせとして、 好ましくは 2つ以上の製剤を組み合わせて投 与することにより実施できる。 複数の製剤を組み合わせて投与する際には、 これら製 剤は、 同時にまたは時間を置いて別々に投与することができ、 上記で記載したような キットを用いて投与することもできる。
次に、 化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩およびロイコトリェン拮抗 剤を同時にまたは時間をおいて別々に投与することによる肺疾患の治療効果について 試験例により具体的に説明する。
試験例 1 気管支収縮抑制試験
モルモット (350— 500 g) をエーテル麻酔下で放血致死させた後、 気管支を 摘出し、 ジグザグ標本を作製する。 栄養液としてクレーブス一へンゼライト
(Krebs-Henseleit)液 (37°C) を満たしたマグヌスバス中に、 ジ
グザグ標本を懸垂する。 ロイコトリェン D4 (LTD4) を添加することにより生じる 収縮反応を、 プリアンプ (AP— 621 G、 日本光電) を介してレコーダ一に記録す る。 なお、 LTD4添加による収縮 (LTD4収縮) が惹起された後、 栄養液でジグザ グ標本を洗浄し、 ベースラインに戻ったところまでの収縮の差を 100%最大収縮と する。 試験化合物 (化合物 (I) および/またはロイコトリェン拮抗剤) を添カロし、 再度 LTD 4収縮を惹起させ、 100%最大収縮からの収縮抑制率を求める。この実験 によって、 LTD4誘発による気管支平滑筋収縮に対する化合物(I) またはその薬理 学的に許容される塩とロイコトリエン拮抗剤の併用効果 (気管支平滑筋収縮抑制また は弛緩促進) を確認できる。
試験例 2 抗原抗体反応により誘発される気道収臃に対する化合物(I) とロイコト リェン受容体拮抗剤の併用投与による抑制作用
試験は、 公知の方法 [ョ一口ビアン 'ジャーナル 'ォブ'フアルマコロジ一
(Eur. J. Pha rma c o 1.)、 403卷、 169— 1.79ページ (2000 年)] に準じて行った。
試験には 350〜400 gの雄性 Ha r t i e y系モルモヅト(日本エスエルシー 社) を使用した。 なお、 モルモヅトは室温 19〜25°C、 湿度 30〜70%、 1日 12時間照明(午前 7時〜午後 Ί時)の飼育室にて、アルミケージに 4匹ずつ収容し、 市販の固形飼料と水を自由に摂取させて飼育した。
上記モルモヅトに抗原である卵白アルブミン 2mg (OVA, シグマ社製)および 水酸化アルミニウム 10 Omg (和光純薬社製; i を生理食塩液 lmL (大塚製薬工場 社製)に懸濁したものを lmL腹腔内投与し、ざらに 7日後に OVA 1 およ び水酸化アルミニウム 10 Omgを生理食塩液 lmLに懸濁したものを lmL腹腔 内投与することにより感作した。感作開始 21日後にモルモットをウレタン麻酔した 後、 気管力ニューレを揷入し、 気管力ニューレを介した人工呼吸器 (ハーバード社) による定流量呼吸を施した。 ■ 化合物 (I) lmgに対し乳糖 (DVM社製) 5mgからなる製剤 (化合物
(I)一乳糖製剤) を作製し、 0. 125重量/容量%チロキサポール水溶液(ァレ ベール:登録商標、 ァズゥヱル社製) に化合物(I)の濃度が 10mg/mLとなる ように上記製剤を懸濁することにより化合物 (I) 投与用懸濁液を調製した。 また、
0. 5重量/容量%メチルセルロース 400 (和光純薬社製)水溶液にプランルカス トの濃度が 0.3 m g/m Lになるように懸濁することによりプランルカスト投与用 懸濁液を調製した。さらに、 0. 125重量/容量%チロキサポール水溶液に乳糖を 5 Omg/mLとなるように溶解したものを投与溶媒とした。
上記モルモットに、 ヒスタミン受容体拮抗薬であるメピラミン (シグマ社製) 2 mg/kgおよび/?受容体拮抗薬であるプロブラノール(シグマ社製) 0. 3mgZ kgを静脈内投与した後、超音波ネブライザ一(オムロン社) を用い、霧化した抗原 を人工呼吸器を介して吸入させた。
抗原吸入の 1時間前にプランルカスト投与用懸濁液または 0.5重量 Z容量%メチ ルセルロース 400水溶液を 1 OmLZkgの用量で経口投与した。次いでそれそれ の群に対し、抗原吸入の 30分前に、化合物 (I)投与用懸濁液または投与溶媒を 1 mL/k gの用量で気道内投与した。抗原吸入 1時間前に 0. 5重量/容量%メチル セルロース 400水溶液を経口投与し、 30分前に投与溶媒を気道内投与した群を溶 媒投与群とした。
抗原投与後の気道抵抗をバイオシステム X A (バクスコ社) により測定した。 抗原吸入前の気道抵抗の平均値に対する抗原吸入後 15分間の気道抵抗の変化の比 (%) に対し曲線下面積(AUC) を求め、 気道収縮の指標とした。 それそれ単独ま たは併用による気道収縮抑制率は下記にしたがって計算した。
各薬物投与群の AUC(%min)
抑制率 (%) 1一 X 00
溶媒投与群の AUC(%min)
結果を第 1表に示す。なお AUC (%min)の各値は平均値士標準誤差で示して める。
第 1表
投与群 投与量 (mg/匹) 個体数 AUC(%min) 抑制率 化合物(I) プランルカスト (%) 溶媒 3 53471±6112
化合物(I) 10 一 3 59736±4866 N.E.* プランルカスト - 3 2 48050 ±9446 10 併用 10 3 2 31708±8369 41
*: N.E.作用なし 抗原により誘発される気道収縮反応に対して、化合物 (I) とプランルカストの併
用 では、 それそれの薬剤を単独で用いた場合より高い相乗的な抑制率が得られた。 上記試験は、喘息の病態モデルとして汎用されており、したがって上記の結果から、 喘息、 気管支喘息などの肺疾患に対して、化合物 (I) またはその薬理学的に許容さ れる塩とロイコトリエン拮抗剤とを併用して用いることにより、それそれを単剤とし て用いた場合よりさらに優れた治療および/または予防効果が得られると考えられ る。
また、 上記試験における気道収縮反応には.システニル ·ロイコトリエン
(c y s LT s)が関与していることが報告されている [ョ一口ビアン'ジャーナル- ォブ ·フアルマコロジ一 (Eur. J. Pharmaco l. )、 235卷、 211- 219ページ ( 1993年); ョ一口ビアン ·ジャーナル ·ォプ ·フアルマコロジ一 (Eur. J. Pharmacol. )、 403卷、 169— 179ぺ一ジ (2000 年)]。 CysLTsは喘息患者における気道収縮だけでなく [ジャーナル ·ォブ.ァ レルギ一 'アンド 'クリニカル ·ィムノロジー (J. Al lergy Cl in. Immuno 1.)、 102卷、 177- 183ページ ( 1998年)]、 COPD患者 における気道収縮にも関与していることが報告されている [パルモナリー.フアルマ コロジ一'アンド 'セラピューティヅクス (Pulm. Pharmaco l.
The r.)s 13卷、 301— 305ページ (2000年)]。従って、 COPDなど の肺疾患に対しても、化合物 (I)またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリ ェン拮抗剤との併用は、それそれを単剤として用いた場合よりさらに優れた治療およ び Zまたは予防効果を有すると考えられる。
上述したように、 本発明に使用きれる医薬組成物または肺疾患の治療および/また は予防剤は、 化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリェン拮抗 剤それそれの有効成分を含有するように製剤化したものであれば、 単剤としてでも複 数の製剤の組み合わせとしてでも使用、 投与または製造することができる。 これらの 医薬組成物、 または肺疾患の治療および/または予防剤は、 錠剤などの経口的投与ま たは吸入剤、 注射剤などの非経口的投与に対して適する単位服用形態にあることが望 ましい。 また、 複数の製剤の組み合わせとして使用または投与する際には、 同時にま たは時間を置いて別々に使用または投与することができる。
これら製剤は、 それそれ有効成分の他に製剤学的に許容される希釈剤、 賦形剤、 崩
壊剤、 滑沢剤、 結合剤、 界面活性剤、 水、 生理食塩水、 植物油可溶化剤、 等張化剤、 保存剤、 抗酸ィ匕剤などを適宜用いて常法により作成することができる。
錠剤の調製にあたっては、 例えば乳糖などの賦形剤、 澱粉などの崩壊剤、 ステアリ ン酸マグネシウムなどの滑沢剤、 ヒドロキシプロピルセルロースなどの結合剤、 脂肪 酸エステルなどの界面活性剤、 グリセリンなどの可塑剤などを常法に従って用いれば. よい。
注射剤の調製にあたっては、 水、 生理食塩水、 大豆油などの植物油、 各種の溶剤、 可溶化剤、 等張化剤、 保存剤、 抗酸ィ匕剤などを常法により用いればよい。
また、 吸入剤は活性成分を粉末または液状にして、 吸入噴射剤または担体中に配合 し、 適当な吸入容器に充填することにより製造される。 また上記活性成分が粉末の場 合は通常の機械的粉末吸入器を、 液状の場合はネブラィザ一などの吸入器をそれそれ 使用することもできる。 ここで吸入噴射剤としては従来公知のものを広く使用でき、 フロン一 11、 フロン一 12、 フロン一 21、 フロン一 22、 フロン一 113、 フロ ン一 114、 フロン一 123、 フロン一 142 c、 フロン一 134a、 フロン一
227、 フロン一 C318、 1, 1, 1,2—テトラフルォロェタンなどのフロン系化合 物、 プロパン、 ィソプ夕ン、 n—ブ夕ンなどの炭化水素類、 ジェチルェ一テルなどの エーテル類、 窒素ガス、 炭酸ガスなどの圧縮ガスなどがあげられる。 さらに必要に応 じて、 各種の希釈剤、 防腐剤、 フレーバー類、 上記で例示した賦形剤、 崩壊剤、 滑沢 剤、 結合剤、 界面活性剤、 可塑剤などから選択される 1種もしくほそれ以上の補助成 分を添加することもできる。
上記の目的で、 化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリェン 拮抗剤を複数の製剤の組み合わせとして使用または投与する場合には、 それそれの用 量および投与回数は投与形態、 患者の年齢、 体重、 症状などにより異なるが、 通常一 日当たり、 化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリェン拮抗剤 を、 それそれ以下の用量で投与するのが好ましい。
経口的に、 例えば錠剤として投与する場合、 化合物 (I) またはその薬理学的に許 容される塩とロイコトリェン拮抗剤を、 成人一人当たり、 それそれ 0. 01〜 l OOOmgと 0. 01〜200 Omg、 好ましくは 0. 5〜500]11 と0. 5〜 100 Omg、 さらに好ましくは 1〜2 OOmgと 1〜50 Omg、 通常一日一回な
いし数回にわけて、 同時にまたは時間を置いて別々に投与する。
非経口的に、 例えば注射剤または吸入剤として投与する場合、 化合物 (I) または その薬理学的に許容される塩とロイコトリェン拮抗剤を、 成人一人当たり、 それそれ 1〃 〜500111§と 1〃§:〜1000111 、 好ましくは 5〃 :〜 30 Omgと 0. 05〜30 Omg、 さらに好ましくは 0. 01〜: L O Omgと 0. 1〜1 Omg、 通常一日一回ないし数回にわけて、 同時にまたは時間を置いて別々に投与する。
また上記の目的で、 化合物 (I) またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリ ェン拮抗剤を単剤として使用または投与する場合には、 それそれの用量および投与回 数は投与形態、 患者の年齢、 体重、 症状などにより異なるが、 上記の複数の製剤の組 み合わせとして使用または投与する場合のそれそれの用量で 1つの製剤として調製し、 使用または投与するのが好ましい。
以下に、 本発明の態様を実施例で説明するが、 本発明の範囲はこれら実施例により 限定されることはない。
発明を実施するための最良の形態
実施例 1 :錠剤 (化合物 ( I ) )
常法に'より、 次の組成からなる錠剤を調製する。 化合物 (I) 40 g、 乳糖
286. 8 gおよび馬鈴薯澱粉 60 gを混合し、 これにヒドロキシプロピルセルロー スの 10%水溶液 120 gを力 Πえる。 この混合物を常法により練合し、 造粒して乾燥 'させた後、 整粒し打錠用顆粒とする。 これにステアリン酸マグネシウム 1. 2 gをカロ えて混合し、径 8 mmの杵をもつた打錠機(菊水社製 R T— 15型)で打錠を行って、 錠剤 (1錠あたり活性成分 2 Omgを含有する) を得る。
処方 化合物 ( I ) 20 mg
143 4 mg
馬鈴薯澱粉 30 mg
ヒドロキシプロピルセルロース 6 mg
ステアリ 酸マグネシウム― _ 0 6 mg_
200 mg
実施例 2 :錠剤 (モンテルカストナトリウム)
常法により、次の組成からなる錠剤を調製する。モンテルカストナトリウム 20 g、
乳糖 294. 8 gおよび馬鈴薯澱粉 72 gを混合し、 これにヒドロキシプロピルセル ロースの 10%水溶液 120 gを加える。 この混合物を常法により練合し、 造粒して 乾燥させた後、 整粒し打錠用顆粒とする。 これにステアリン酸マグネシウム 1. 2 g を加えて混合し、 径 8mmの杵をもった打錠機 (菊水社製 RT— 1 5型) で打錠を行 つて、 錠剤 ( 1錠あたり活性成分 1 Omgを含有する) を得る。
処方 モンテ レカストナトリウム 10
乳糖 47 4 mg
36 mg
ヒドロキシプロピルセルロース 6 mg
ステアリン酸マグネシゥム 0 6 m¾
200 mg
実施例 3 :錠剤 (化合物 (I) とモンテルカストナトリウムの単剤)
常法により、 次の組成からなる嫁剤を調製する。 化合物 (I) 40 g、 モンテル力 ストナトリウム 20 g、 乳糖 266. 8および馬鈴薯澱粉 60 gを混合し、 これにヒ ドロキシプロピルセルロースの 10%水溶液 120 gを加える。 この混合物を常法に より練合し、 造粒して乾燥させた後、 整粒し打錠用顆粒とする。 'これにステアリン酸 マグネシウム 1. 2 gを力 Πえて混合し、 径 8mmの杵をもった打錠機 (菊水社製 RT— 15型) で打錠を行って、 錠剤 (; L錠あたり化合物 (I) 20mgおよびモン テルカストナトリウム 1 Omgを含有する) を得る。
処方 化合物 (I) 20 mg
モンテルカストナトリウム 10 mg
乳糖 133. 4 mg
馬鈴薯澱粉 30 mg
ヒドロキジプロピルセルロース 6 mg
ステアリン—酸マグネシウム 0. 6 mg_
200 mg
実施例 4 :注射剤 (化合物 ( I ) )
常法により、 次の組成からなる注射剤を調製する。 化合物 (I) l gを精製大豆油 に溶解させ、 精製卵黄レシチン 12 gおよび注射用グリセリン 25 gを加える。 この
混合物を常法により注射用蒸留水で 100 OmLとして練合 '乳化する。 得られる分 散液を 0. 2〃mのデイスポーザプル型メンブランフィルターを用いて無菌濾過後、 ガラスバイアルに 2 mLずつ無菌的に充填して、 注射剤 (1バイアルあたり活性成分 2nigを含有する) を得る。
処方 化合物 ( I ) 2 mg
精製大豆油 200 mg
精製卵黄レシチン 24 mg
注射用グリセリン 50 mg
• 注射用蒸 ζΚ , 1 72 mL
2. 00 mL
実施例 5 :注射剤 (プランルカスト水和物)
常法により、 次の組成からなる注射剤を調製する。 プランルカスト水和物 15 gを 精製大豆油に溶解させ、 精製卵黄レシチン 12 gおよび注射用グ'リセリン 25 gを加 える。 この混合物を常法により注射用蒸留水で 100 OmLとして練合 ·乳化する。 得られる分散液を 0. 2〃mのディスポ一ザブル型メンブランフィルターを用いて無 菌濾過後、 ガラスバイアルに 2 mLずつ無菌的に充填して、 注射剤 (1バイアルあた り活性成分 30 mgを含有する) を得る。
処方 プランルカスト水和物 30 mg
精製大豆油 200 mg
精製卵黄レシチン 2 mg
注射用グリセリン 50 mg
注射用蒸 水 1. 72 mL
2. 00 mL
実施例 6 :注射剤 (化合物 (I) とプランルカスト水和物の単剤)
常法により、 次の組成からなる注射剤を調製する。 化合物 (I) lgおよびプラン ルカスト水和物 15 gを精製大豆油に溶解させ、 精製卵黄レシチン 12 gおよび注射 用グリセリン 25 gを加える。 この混合物を常法により注射用蒸留水で 100 OmL として練合 '乳化する。 得られる分散液を 0. 2 /mのデイスポーザブル型メンブラ ンフィル夕一を用いて無菌濾過後、 ガラスバイアルに 2 mLずつ無菌的に充填して、
注射剤 (1バイアルあたり化合物 (I) 2mg.およびフプランルカスト水和物 30 mgを含有する) を得る。
処方 化合物 ( I ) 2 mg
プランルカスト水和物 30 mg
精製大豆油 200 mg
24 mg
注射用グリセリン 50 mg
ft射用蒸留水 1 72 mL
2. 00 mL
実施例 7 : ドライバウダ一吸入剤 (化合物 (I) )
常法により、 次の組成からなるドライパウダー吸入剤を調製する。 ジェットミルを 用いて、 化合物 (I),を粉砕する (体積平均粒子径: 5〜2 Ο m) 。 得られる化合 物 ( I ) の粉碎物と乳糖 (Pharmat o s e 325M;登録商標、 DMV社 製) とを重量比 1 : 5で混合し、 ドライパウダー製剤を得る。 該製剤は憒用のドライ パウダー吸入器により、 投与が可能である。
処方 化合物 (I) 16. 7 mg
乳糖 83. 3 mg
100 mg
実施例 8 : ドライパウダー吸入剤 (ザフィルルカスト)
常法により、 次の組成からなるドライパウダ一吸入剤を調製する。 ジェットミルを 用いて、 ザフィルルカストを粉砕する (体積平均粒子径: 5〜2 O j m) 。 得られる ザフィルルカストの粉碎物と乳糖 (Pharma t o s e 325M;登録商標、 DMV社製) とを重量比 1 : 10で混合し、 ドライパウダー製剤を得る。 該製剤は慣 用のドライパゥダー吸入器により、 投与が可能である。
処方 ザフィルルカスト 9. 1 mg
乳糖 90. 9 mg
100 mg
実施例 9 : ドライパウダー吸入剤 (化合物 (I) とザフィルルカストの単剤) 常法により、 次の組成からなるドライパウダ一吸入剤を調製する。 ジェットミルを
用いて、 化合物 (I) とザフィルルカストをそれそれ粉碎する (体積平均粒子径: 5〜20 zm) 。 得られる化合物 (I) とザフィルルカストのそれそれの粉砕物と乳 糖 (Pharmat ose 325 M;登録商標、 DMV社製) とを重量比
2 : 1 : 10で混合し、 ドライパウダー製剤を得る。 該製剤は慣用のドライパウダー 吸入器により、 投与が可能である。
処方 化合物 (ェ) 15. 4 mg
ザフィルルカスト 7. 7 mg
IL 76. 9 mg-
100 mg
産業上の利用可能性
本発明により、 7 - [2— (3 5—ジクロ口一 4—ピリジル) 一 1—ォキソェチ ル Ί —4—メ トキシースピロ [ 1 3—ペンゾジォキソールー 2, 15 —シクロペン タン] またはその薬理学的に許容される塩とロイコトリェン拮抗剤とを含有する医薬 組成物などが提供される。