明 細 書
基板処理方法および基板処理装置
1 . 技術分野
本発明は、 半導体デバイス製造に用いられる基板を表面処 理する基板処理方法および基板処理装置に関する。
2 . 背景技術
近年、 半導体製造プロセスにおいて、 基板表面の有機物汚 染 (特に、 難揮発性有機物) が注目されている。 すなわち、 基板表面に有機物が存在する状態で成膜処理、 例えばゲー ト 酸化膜の成膜処理を施すと、 成膜されたゲー ト酸化膜の耐圧 が劣化する こ と等が分かってきている。
従来、 基板表面の有機物汚染を防止する方法と しては、 処 理間に外界 (所定の雰囲気) に放置する時間を管理する方法、 所定の雰囲気 (例えば、 窒素ガス雰囲気、 脱ガス雰囲気) に したボッ ク ス ( ミ ニエ ン ノ■?イ ラメ ン ト) ゃス ト ツ 力内に収容 する方法、 ケ ミ カルフィ ルタにより基板が晒される雰囲気か ら有機物を除去する方法等が挙げられる。
半導体デバイスの高集積化に伴い、 半導体デバイスにおけ る各膜の膜質が重要視されてきており、 確実に有機物を除去 する必要がある。 このような状況の下においては、 上記の方 法では、 基板の有機物汚染を充分に防止することができない。
したがって、 より確実に基板の有機物汚染を防止する こ とが できる方法や手段が求められている。
3 . 発明の開示
本発明の目的は、 プロセス雰囲気中におかれた基板の表面 に有機物が付着するこ とを有効に防止でき、 成膜された膜質 が劣化しないように表面を清浄な状態に保つこ とができる基 板洗浄方法および基板洗浄装置を提供するこ とにある。
本発明者らは、 半導体デバイスの製造プロセスにおいて、 ク リ ー ンルーム雰囲気中の有機物の基板への吸着 · 脱離の挙 動に着目 し、 基板に対する有機物の吸着熱の違いにより吸着 • 脱離の挙動が異なるという知見を得ている。 また、 本発明 者らは、 基板の表面が親水性である場合と疎水性である場合 とで有機物の吸着量が異なるという知見を得ている。 本発明 はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
本発明に係る基板処理方法は、 半導体デバイス製造におけ る基板の表面を処理する基板処理方法において、
( a ) 清浄化された基板の表面に吸着させたく ない有機物の 吸着熱より も大きい吸着熱を有する物質を基板の表面に吸着 させる表面処理工程と、
( b ) 前記工程 ( a ) において処理された基板の表面に薄膜 を形成する成膜処理工程と、 を具備するこ とを特徴とする。
この場合に、 上記工程 ( a ) ではフタル酸ジォクチルより も吸着熱の大きい物質を基板の表面に吸着させる こ とが望ま しい。 また、 上記工程 ( a ) では、 芳香族炭化水素を除く 、
脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させる こ とが望ま し く、 ト リ アコ ンタ ンを基板の表面に吸着させる こ とが最も望ま しい。 なお、 本発明は、 多く の場合に基板の表 面は疎水性である。
さ らに、 上記工程 ( b ) の後においても、 成膜された基板 の表面に上記工程 ( a ) の物質を吸着させることが望ま しい。 このようにすると、 熱酸化膜などの成膜面に有害な難揮発性 有機物が吸着しな く なるので、 後工程における処理に大変有 利である。
さ らに、 上記工程 ( a ) の前に、 基板の表面を清浄化処理 し、 基板の表面から有機物を除去することが望ま しい。 この 場合に、 乾式洗浄法又は湿式洗浄法を用いて基板の表面を清 浄化するこ とが望ま しい。 乾式洗浄法と しては紫外線照射ォ ゾン洗浄法を採用するこ とが好ま しい。 また、 湿式洗浄法と してはスクラブ洗浄法とメガソニッ ク洗浄法との組合わせを 採用するこ とが好ま しい。
本発明によれば、 清浄化された基板の表面に吸着させたく ない有機物の吸着熱より も大きい吸着熱を有する物質を基板 の表面に吸着させているので、 半導体デバイスの製造に有害 な難揮発性有機物が基板の表面に実質的に吸着しなく なる。 このような表面処理物質は基板の表面から容易に脱離しない ので、 長時間にわたりその効果が持続する。 また、 このよう な表面処理物質は基板の表面に吸着しゃすいので、 短時間の 処理で基板の表面に容易に吸着させるこ とができる。 これに より有害な難揮発性有機物が基板表面に存在しない状態で成
膜処理を行う こ とができ、 処理の歩留ま りが飛躍的に向上す 0
本発明に係る基板処理方法は、 半導体デバイス製造におけ る基板の表面を処理する基板処理方法において、
( A ) 水酸基又はケ ト ン基を有する物質を基板の表面に吸着 させる表面処理工程と、
( B ) 前記工程 (A ) において処理された基板の表面に薄膜 を形成する成膜処理工程と、 を具備することを特徴とする。
この場合に、 上記工程 (A ) では芳香族炭化水素を除く 、 脂肪族炭化水素系の有機化合物を基板の表面に吸着させるこ とが望ま し く 、 イ ソプロ ピルアルコール、 2 —ェチルへキサ ノ ール、 メ チルアルコール、 エチルアルコールからなる群よ り選ばれる 1種又は 2種以上の有機化合物を基板の表面に吸 着させる こ とが好ま しい。 なお、 本発明は、 多く の場合に基 板の表面は疎水性である。
さ らに、 上記工程 ( B ) の後においても、 成膜された基板 の表面に上記工程 (A ) の物質を吸着させることが望ま しい。
さ らに、 上記工程 (A ) の前に、 基板の表面を清浄化処理 し、 基板の表面から有機物を除去する ことが望ま しい。 こ の 場合に、 乾式洗浄法又は湿式洗浄法を用いて基板の表面を清 浄化するこ とが望ま しい。 乾式洗浄法と しては紫外線照射ォ ゾン洗浄法を採用する こ とが好ま しい。 また、 湿式洗浄法と してはスク ラブ洗浄法とメガソニッ ク洗浄法との組合わせを 採用するこ とが好ま しい。
本発明によれば、 水酸基又はケ ト ン基を有する物質を基板
の表面に吸着させているので、 半導体デバイスの製造に有害 な有機物が基板の表面に実質的に吸着しなく なる。 例えば基 板に H F (フ ッ化水素) 溶液処理を施すと、 その表面が疎水 性となる。 疎水性表面は親水性表面よ り も有害な難揮発性有 機物の吸着は少ないが全く ないわけではない。 したがって、 疎水性表面と馴染みの良い水酸基を有する物質を基板表面に 被着させる こ とにより、 空気中に存在する難揮発性有機物の 基板表面への吸着が阻止される。 これにより、 難揮発性有機 物の存在な しで基板表面に成膜処理を行う こ とができ、 良好 な特性を発揮する膜を基板上に形成するこ とができる。
本発明に係る基板処理装置は、 半導体デバイス製造におけ る基板の表面を処理する基板処理装置において、 清浄化され た基板の表面に吸着させたく ない有機物の吸着熱より も大き い吸着熱を有する物質及び Z又は水酸基又はケ ト ン基を有す る物質を基板の表面に吸着させる表面処理手段を具備する こ とを特徴とする。
この場合に、 上記表面処理手段は、 フタル酸ジォクチルょ り も吸着熱の大きい脂肪族炭化水素系有機化合物を基板の表 面に吸着させるこ とが望ま し く 、 ト リ アコ ンタン、 イ ソプロ ピルアルコール、 2 —ェチルへキサノ ール、 メ チルアルコー ル、 エチルアルコールのいずれか 1種又は 2種以上を基板の 表面に吸着させる こ とが最も好ま しい。
また、 上記表面処理手段は、 基板を直接又は間接に加熱す る加熱手段を具備するこ とが望ま しい。
さ らに、 基板を処理するための処理液をそれぞれ貯留する
複数の処理槽と、 基板を搬送して前記処理槽内に装入する搬 送機構と、 を具備し、 前記処理槽のうちの少なく と も 1つの 処理槽が上記吸着熱の大きい物質の溶液を貯留し、 この処理 槽が上記表面処理手段となる こ とが望ま しい。
上記表面処理手段となる処理槽は、 上記処理液中に基板を 浸潰させる手段を具備するこ とが望ま しい。 このよ う にする こ とによ り、 ムラなく確実に基板表面に吸着熱の高い物質ま たは水酸基を有する物質を被着させることができる。
また、 表面処理手段となる処理槽は、 処理液を基板にスプ レーする手段を有するこ とが望ま しい。 さ らに、 表面処理手 段となる処理槽は、 ガス状の処理液雰囲気に基板を導入する 手段を有するこ とが望ま しい。 処理液を基板にスプレーする 構成を採る ことにより、 またはガス状の処理液雰囲気に基板 を導入する構成を採るこ とにより、 基板全面に対して処理液 の接触時間がほぼ同じとなるので、 基板表面に対して均一に 吸着熱の高い物質または水酸基を有する物質を被着させる こ とができる。 こ こで処理液とは、 吸着熱の高い物質または水 酸基又はケ ト ン基を有する物質の溶液のことを意味する。
さ らに、 表面処理手段となる処理槽は、 最後段に配置され た薬液槽であることが好ま しい。 このようにすることにより、 基板表面に対して均一に吸着熱の高い物質または水酸基又は ケ ト ン基を有する物質を被着させた後、 成膜処理までの間の 空気中への基板の曝露時間を短く する こ とができ、 成膜処理 に悪影響を及ぼす難揮発性有機物の吸着をより効果的に防止 するこ とができる。
4 . 図面の簡単な説明
図 1 Aはク リ ー ンルーム内のウェハカセッ トを模式的に示 す概要図、 図 1 Bはウェハ表面に付着した有機物を検出測定 するための装置を模式的に示す概要図である。
図 2 Aはク リ ーンルーム内の雰囲気中の有機物を捕集する ための装置を示す概要図であり、 図 2 Bは捕集した有機物を 測定する装置を示す概要図である。
図 3 Aは放置時間とプロパン酸エステル吸着量との関係を 示すグラフ図であ り、 図 3 B は放置時間とシロキサン吸着量 との関係を示すグラフ図であ り、 図 3 Cは放置時間と D O P 吸着量との関係を示すグラフ図である。
図 4 Aは有機物の種類によるウェハへの吸着 · 脱離の時間 依存性を示す特性線図であり、 図 4 Bは有機物の違いによる ウェハへの吸着 · 脱離の現象を示す概念図である。
図 5 は、 洗浄 Z熱処理システムを示す全体概要斜視図。 図 6 は、 乾式洗浄装置 (紫外線照射オゾン洗浄装置) の例 を示す内部透視断面図。
図 7 は、 湿式洗浄装置 (ブラ シスク ラバ装置) の例を示す 内部透視斜視図。
図 8は、 本発明の実施形態に係る基板処理装置 (水酸基を もつ物質を用いて基板を表面処理する装置) を示すブロ ッ ク 断面図。
図 9 は、 本発明の他の実施形態に係る基板処理装置 (吸着 熱が大きな物質を用いて基板を表面処理する装置) を示すブ ロ ッ ク断面図。
図 1 0 は、 本発明の実施形態に係る基板処理方法を示すフ ローチャー ト。 図 1 1 は、 洗浄乾燥処理システムを示す全体概要斜視図。 図 1 2 は、 他の実施形態の基板処理方法に用いられる装置 を示すプロ ッ ク断面概要図。
図 1 3 は、 他の実施形態の基板処理方法に用いられる装置 を示す部分断面図。
図 1 4は、 各種の有機物成分につき雰囲気中濃度とウェハ 表面付着量との関係につきそれぞれ調べた結果をプロ ッ 卜 し て示す特性図。
図 1 5 は、 各種の有機物成分につき沸点 (で) とガスク ロ マ トグラフ保持時間 (分) との関係につきそれぞれ調べた結 果をプロ ッ ト して示す特性図。
図 1 6 は、 各種の表面状態につき放置時間 (時) と 6 イ ン チ径ゥュハ表面付着有機物の検出量 ( n g ) との関係につき 調べた結果をプロ ッ 卜 して示す特性図。
図 1 7 は、 各種樹脂材料から放出される主要な有機物 ( 5 成分) の検出量の合計につきそれぞれ調べた結果を示すダラ フ図。
図 1 8 は、 各種樹脂材料から放出される有機物を合計した 総有機物検出量 (最大、 最小、 平均) にっきそれぞれ調べた 結果を示すダラフ図。
図 1 9 は、 各種樹脂材料から放出されるプチルヒ ドロキシ トルエン ( B H T ) の検出量 (最大、 最小、 平均) にっきそ れぞれ調べた結果を示すグラフ図。
図 2 0 は、 各種樹脂材料から放出されるアジピン酸エステ ルの検出量 (最大、 最小、 平均) にっきそれぞれ調べた結果 を示すダラフ図。
図 2 1 は、 各種樹脂材料から放出されるフタル酸エステル の検出量 (最大、 最小、 平均) にっきそれぞれ調べた結果を 示すダラフ図。
図 2 2 は、 各種樹脂材料から放出される リ ン酸エステルの 検出量 (最大、 最小、 平均) にっきそれぞれ調べた結果を示 すグラフ図。
図 2 3 は、 各種樹脂材料から放出される シロキサンの検出 量 (最大、 最小、 平均) にっきそれぞれ調べた結果を示すグ ラフ図。
図 2 4 は、 樹脂部品サンプル 1-1 から放出される各種有機 物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示 すグラフ図。
図 2 5 は、 樹脂部品サンプル 1-3 から放出される各種有機 物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示 すダラフ図。
図 2 6 は、 樹脂部品サンプル 9-3 から放出される各種有機 物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示 すグラフ図。
図 2 7 は、 樹脂部品サンプル 14-15 から放出される各種有 機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を 示すグラフ図。
5 . 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施の形態について具体的に説明する。 まず、 本発明者らは、 プロセス大気中 (例えばク リ ーンル
—ム中) の有機物濃度と基板 (特にウェハ) 吸着量との関係、 どんな有機物が基板表面に吸着し易いのか、 ウェハの表面状 態の違いによって吸着量は違うのか、 等の点を解明すべく、 以下のような研究を行つた。
1 ) 基板表面に対する有機物の吸着挙動について
こ こでは、 プロセス環境をク リ ー ンルーム内に設定し、 基 板と して半導体ウェハを用いた。 なお、 ク リ ーンルームは、 築約 7年の全面ダウ ンフ ロー、 ク ラス 1 0 ( F F U (フ ァ ン フィ ルタュニッ ト) 方式、 床面積 2 8 9 m 2 、 循環回数 2 1 5回 Z時間) を対象と した。
ク リ ー ンルームにウェハを暴露した場合、 雰囲気中に高濃 度存在する トルエンや低分子量アルコール類より はむしろ、 比較的低濃度で存在する シロキサンや酸化防止剤 · 可塑剤等 が選択的にウェハ表面に吸着するこ とが知られている。 これ までは、 有機物の官能基 ( C = 0基、 O H基等) に着目 し、 ウェハ表面での極性との相性からその選択的な吸着挙動を示 唆した報告はあるが、 何れも雰囲気成分 · 濃度が不明であつ たり、 雰囲気成分が非常に少ない系での評価結果であつたり と、 実際のク リ ー ンルーム雰囲気とは異なる系での報告であ
2 ) 基板表面に対する特定有機物の選択吸着機構について こ こでは、 実際のク リ ー ンルーム雰囲気に暴露したウェハ
表面への有機物汚染の時間依存性を評価する こ とによ り、 多 成分系内でのウェハ表面への特定有機物の選択吸着機構を推 察した。 評価したウェハサンプルは、 チ ヨ ク ラルスキー法で 成長させた 6イ ンチの p型 S i ( 1 0 0 ) で抵抗値が 1 0 0 • c mである。 また、 ウェハ表面状態の違いを把握するため に、 水素終端させたもの ( 1 % H F水溶液で 5分間処理) を サンプル I と し、 熱酸化膜を形成したもの (ゥ ッ ト酸化処 理 + 1 % D H F 5分間処理、 厚さ l O O n m) をサンプル Π と し、 紫外線照射オゾン (U V— 03 ) 洗浄したものをサン プル IEと し、 これら 3種のサンプル I, Π , 1Πを同一場所に 同時に暴露放置した。
ウェハ表面の有機物汚染分析には、 図 1 A及び図 1 Bに示 す加熱脱着 (ジーエルサイエンス社製) — G C ZM S (gas chromatography mass spectrometry 、 日 /製作 r社製) ¾ 用いた。 すなわち、 ク リ ーンルーム内にフィ ルタ 1を介して 供給されたク リ ー ンエアにキヤ リ ア 2 に収容されたウェハ W を暴露させ、 そのウェハ Wをヒータ 3を備えたオーブン 4に 投入して約 3 1 5。Cに加熱する。 こ こでウェハ Wに吸着した 有機物をガス化してキヤ リ アガスである H e ガスでガス化さ れた有機物を トラ ップ 5 に送り水分を除去して濃縮した後、 加熱し、 トラ ップ 5から脱離した有機物を液体窒素で濃縮冷 却した後に G C M S 6 に送り込む。
検出された成分の定量に関しては、 既知濃度の標準液 (へ キサデカ ン) をウェハ中心部に滴下し、 上記と同様に分析を 行い、 得られたピークで検量線を作成した。 なお、 本分析器
の検出下限は 1 0 n gZ6インチウェハ (へキサデ力ン換算) であった。
また、 ク リ ー ンルーム雰囲気中の有機物は、 図 2 A及び図 2 Bに示すように、 ク リ ーンルーム内のク リ ーンエアを捕集 剤 TENAX (ジ一エルサイエンス社製のポ一ラスビーズ) を充 填したサンプルチューブ 7に一定時間通気し (例えば、 流量 2 5 0 c c Z分、 時間 6 0分) 、 このサンプルチューブ 7を G CZM S 6に取り付けて定性、 定量分析を行う。 なお、 図 2 A中の 8は排気管を示す。
3) 各種有機物の吸着特性について
上記の測定に基づいて、 ク リ ーンルーム雰囲気中の有機物 濃度と、 その雰囲気に 1 0時間放置後の熱酸化膜ウェハ (熱 酸化膜を形成したウェハサンプル) 上の有機物吸着量との関 係につき調べた。 その結果を図 1 4に示す。 図 1 4は、 横軸 に T E N A X (ポーラスビーズ状の捕集剤) を通過したガス をガスク ロマ トグラフィ 一を用いて分析したときのピーク面 積 (A. U. ) をと り、 縦軸に基板表面への有機物の吸着量 ( n g ) をとつて、 両者の関係につき調べた結果を示すダラ フ図である。 横軸の値が大き く なるほどその物質が雰囲気中 に多く存在し、 縦軸の値が大き く なるほどその物質がウェハ 表面に多く 吸着するこ とになる。 なお、 有機物の吸着量は、 ガスを 1 2時間だけ通流させたときに捕集剤 (T E N A X) に吸着した有機物の量 (n g) を 6イ ンチのシ リ コ ンウェハ 1枚あたりの面積 ( c m 2 ) で除算して求めたものである。 「T E N A X」 は、 ある極性を有する多数のポーラスビーズ
からなる集合体である。 これらの結果はいずれも室温大気圧 の条件下で測定したものである。
図 1 4中にて黒丸はプロパン酸エステルを、 黒逆三角はジ プチルフタ レー ト (D B P) を、 黒三角はジォクチルフタ レ ー ト (D O P) を、 白丸は N—プチルベンゼンスルフ ォニル ア ミ ンを、 白三角はエタノ ール 1, 2—ク ロ口一フ ォスフエ — トを、 白逆三角はアジピン酸ジォクチルエステルを、 白四 角はゲイ素数 9の環状シロキサン (D 9) を、 白ひし形はケ ィ素数 1 0の環状シロキサン (D 1 0 ) を、 白星はゲイ素数 1 1の環状シロキサン (D l 1 ) を、 黒四角はベンゼンメ チ ル、 黒ひし形はベンゼン 1 一 2—ジメ チルをそれぞれ示す。 これらの有機化合物は A群、 B群、 C群の 3つのグループに 分かれる結果が得られた。 すなわち、 雰囲気中濃度に応じた 濃度がウェハ表面で検出される A群の有機物 (例えば D 0 P、 D B P等) 、 雰囲気中濃度は低いがウェハ表面では検出され る B群の有機物 (例えばシロキサン等) 、 雰囲気中濃度が高 く てもウェハ表面では検出されない C群の有機物 (例えば ト ルェン、 キシレン等) である。 このように A群に属するプロ パン酸エステル、 D B P、 D 0 P等は雰囲気中の濃度にほぼ 比例してウェハ表面への吸着量が増大するが、 B群に属する N—プチルベンゼンスルフ ォニルァ ミ ン、 ェタ ノ 一ノレ 1 , 2 — ク ロロ一フ ォスフエ一 ト、 アジピン酸ジォクチルエステル、 ゲイ素数 9〜 1 1の環状シロキサン (D 9, D 1 0 , D 1 1) は雰囲気中ではほとんど検出されないにも拘わらず吸着物と してウェハ表面から検出される。 これは B群に属する有機化
合物がウェハ表面に対して高い吸着特性を有するこ とを意味 する 0
一方、 C群に属するメ チルベンゼン、 ベンゼン 1 , 2 —ジ メ チルは雰囲気中の濃度が高いにも拘わらずウェハ表面から ま ったく検出されていない。 これは C群に属する有機化合物 がゥヱハ表面にま ったく 吸着しないこ とを意味する。
以上から明らかなように、 B群の環状シロキサン類はシ リ コ ンウ ェハの表面 (親水性) に非常に吸着しやすいものであ るのに対して、 C群の炭化水素系のベンゼン化合物類はシ リ コ ンゥヱハの表面 (親水性) にほとんど吸着しないものであ るこ とが判明した。
このようにウェハ表面への有機物の吸着挙動が 3種類に大 別できるこ とから、 各種のウェハ表面に吸着する有機物の時 間依存性につき調べた。 評価サンプルと して、 紫外線照射ォ ゾン洗浄面 (U V— 0 3 洗浄面) をもつシ リ コ ンゥヱハ (サ ンプル A ) 、 熱酸化膜 (T h— S i 0 0 膜) を形成したシ リ コ ンゥ ハ (サンプル B ) 、 無処理の表面 (ベア S i 面) を もつシリ コ ンゥヱ ノヽ (サンプル C ) の 3つを用いた。 これら 3種類のサンプル A , B , Cをそれぞれ 1時間、 3時間、 1 2時間、 6 9時間だけ放置し、 各々の表面に吸着した有機物 の量を測定した。 その結果を図 3 A, 図 3 B, 図 3 Cにそれ ぞれ示す。 図中にて黒ひし形はサンプル Aの結果を、 黒四角 はサンプル Bの結果を、 黒三角はサンプル Cの結果をそれぞ れ示す。 これらの結果から、 有機物吸着量はウェハの表面状 態に依存するこ とが判明した。 すなわち、 疎水性表面のサン
プル C (ベア S i面) より も親水性表面のサンプル A (U V - 03 洗浄面) およびサンプル C (T h— S i 02 膜面) の ほうが有機物は吸着し易いこ とが判明した。 ただし、 これら の間に成分上の違いは観察されなかった。
また、 ウェハ表面状態にかかわらず、 有機物吸着の時間依 存性は 3種類に大別できる。 具体的には、 図 3 Aに示すよう に短時間 ( 3時間放置) で最大吸着量を迎え、 それ以降は脱 離挙動を示す有機物 (プロパン酸エステル等) 、 図 3 Bに示 すように 1 0時間放置以降から吸着量の飽和が観察された有 機物 (シロキサン (D 9 ) 等) 、 図 3 Cに示すよう に 1 0時 間以降から加速的に吸着が始ま り、 6 4時間放置後も吸着し 続ける有機物 (D O P等) に大別できる。
このよう に、 各有機物ごとに吸着から離脱に転ずる時間の 異なるこ とが判明したため、 ウェハ表面への吸着量が最高に なる放置時間 (図 3 A, 図 3 B, 図 3 Cにおけるそれぞれの 矢印部分) を比較するこ とにより、 各々の有機物ごとに吸着 から脱離までの順序を把握する ことが可能になる。
次に、 このウェハ表面への吸着量が最高になる放置時間と ガスク ロマ トグラムの保持時間との関係を調べたと ころ、 有 機物の持つウェハに対する吸着熱 (k J Zm o 1 ) が大きい ほど、 長時間放置したウェハ上から検出され易いこ とが判明 した。 なお、 この吸着熱は、 G C ZM Sの リ テンシ ョ ンタイ ム (保持時間) から算出する こ とができる。
従って、 ク リ ー ンルーム雰囲気のような様々な有機物が混 在する多成分系内においては、 ウェハ表面に対する有機物の
吸着メ カニズムは、 図 4 Aおよび図 4 Bに示すようにモデル 化するこ とができる。 図 4 Aの特性線 Kに示すように、 吸着 熱量が最も小さい有機物 P 1は短時間で基板表面を離脱する。 吸着熱量がやや小さい有機物 P 2 は図 4 Aの特性線 Lに示す 挙動を示す。 吸着熱量がやや大きい有機物 P 3 は図 4 Aの特 性線 Mに示す挙動を示す。 そ して、 吸着熱量が最も大きい有 機物 P 4は図 4 Aの特性線 Nに示す挙動を示す。 すなわち図 4 Bに示すよう に、 有機物 P 1〜 P 4の間で置き換えが発生 しており、 放置時間が長く なればなるほど、 相対的に大きい 吸着熱を有する有機物 P 3, P 4がウェハ W上に多く 吸着残 留するよ う になる。
本発明は、 長時間の放置により比較的大きい吸着熱を有す る有機物 P 3 , P 4が基板 Wに残るため、 あらかじめ大きい 吸着熱を有する有機物 P 3 , P 4を基板 Wに吸着させておき、 プロセス雰囲気中の成膜において有害とされる難揮発性有機 物 P l, P 2の基板 Wへの吸着を防止するようにしている。
また、 基板表面の状態においては、 例えば H F溶液等で処 理を施すと、 基板表面が疎水性になり、 有機物の吸着がある 程度阻害されるが、 より効果的に難揮発性有機物の吸着を防 止するために、 本発明においては、 疎水性の表面と馴染みの 良い水酸基を有する物質で基板表面を覆う。 これにより、 水 酸基を有する物質で難揮発性有機物の吸着を確実に防止する。
本発明において、 基板とは、 半導体ウェハ、 ガラス基板等 を挙げるこ とができる。 また、 本発明において、 成膜処理と は、 例えば、 ゲー ト絶縁膜の成膜、 ゲ— ト電極膜の成膜、 キ
ャパシ夕の誘電体膜の成膜、 配線用金属膜の成膜等を意味す る。 また、 成膜処理を施す際とは、 成膜処理の前後や成膜処 理中をも含む。 例えば、 ゲ— ト絶縁膜の成膜前も し く は後に 本発明にかかる処理 (吸着熱の大きいものによる処理や水酸 基を有する物質により処理) を施すこ とにより、 絶縁耐圧の 劣化および信頼性の低下等を防止するこ とができ、 キャパシ 夕の誘電体膜の成膜前に本発明にかかる処理を施すことによ り、 成膜遅れ等を防止するこ とができる。 なお、 本発明にか かる処理は、 成膜前の洗浄工程後または下地膜の成膜後に行 われるこ とが好ま しい。
本発明において、 基板に対する吸着熱の高い (大きい) 物 質を用いた表面処理および水酸基又はケ ト ン基を有する物質 を用いた表面処理とは、 基板に対する吸着熱の大きい物質や 水酸基又はケ ト ン基を有する物質に基板を晒したり、 浸した り、 前記物質の雰囲気内に投入するこ とを意味する。
基板に対する吸着熱の高い (大きい) 物質とは、 基板の種 類にもよるが、 成膜処理に有害と思われるガス状有機物 (難 揮発性有機物) 、 例えば D O P (フタル酸ジォクチル) 等よ り も基板に対して大きい吸着熱を有する有機物を意味する。 また、 水酸基を有する物質とはイ ソプロ ピルアルコール、 2 一ェチルへキサノ ール、 メ チルアルコール、 ェチルアルコー ル等を挙げることができ、 ケ ト ン基を有する物質とはァセ ト ン、 メ チルェチルケ ト ン等を挙げるこ とができる。
これらの大吸着熱を有する物質や水酸基又はケ ト ン基を有 する物質は、 成膜工程において熱処理炉にロー ドされる際に、
その炉内の熱 ( 3 0 0 °C以上) により分解又は揮発 (蒸発) して基板上から消滅 (除去) することが好ま しい。 通常は、 これらの物質は、 成膜工程において熱処理炉に口一 ドされる 際に除去されるが、 成膜工程の前にこれらの物質を揮発させ る処理を施しても良い。 また吸着熱が大きいものを使用する ときは U V— 0 3 処理で有機物を除去する方法を用いてもよ い 0
表面処理物質と しては脂肪族炭化水素が好ま しく、 芳香族 炭化水素は好ま し く ない。 前者は成膜工程で分解して基板表 面から消滅するので実質的に膜質に影響を及ぼさないが、 後 者は成膜工程後にも基板表面に残留するので膜質に悪影響を 及ぼすからである。
本発明において、 基板の表面に対する吸着熱の高い物質を 用いた表面処理や水酸基又はケ ト ン基を有する物質を用いた 表面処理は、 基板洗浄工程の後段の処理で行なう こ とが好ま しい。 このようにするこ とにより、 後工程の成膜処理までに 大気中にさ らされる時間が短く なり、 有害な難揮発性有機物 との接触 · 接近時間を短く する ことができる。 この結果、 上 記表面処理と併せてより効果的に基板表面への難揮発性有機 物の吸着を防止し、 膜質に優れた薄膜を基板上に形成するこ とができる。
なお、 上記吸着熱の大きい有機化合物による処理や水酸基 又はケ ト ン基を有する物質を用いた処理は単独で基板に施し て良く 、 両方の処理を基板に施しても良い。
次に、 図 5〜図 1 0を参照しながら本発明の好ま しい実施
形態について詳し く説明する。
ウェハ洗浄 Z熱処理システム 1 0は、 カセッ ト部 3 0 と、 洗浄処理部 4 0と、 熱処理部 5 0 と、 イ ンターフヱ一ス部 6 0 とを備えている。 カセ ッ ト部 3 0の載置台 3 3には 4個の カセッ ト Cが載置され、 ァ一ム機構 3 4により カセッ ト Cか らウェハ Wが 1枚ずつ取り出されるようになつている。
洗浄処理部 4 0は、 2つの洗浄ユニッ ト 45 A, 45 Bと、 2つの表面処理ユニッ ト 2 0 0 , 3 0 0と、 2つの冷却ュニ ッ ト 4 4と、 2つの反転ユニッ ト 4 3 と、 主アーム機構 4 1 と、 を備えている。 主アーム機構 4 1は、 ァーム機構 3 4か らゥヱハ Wを受けと り、 各ュニッ ト 4 3〜 4 5にゥヱハ Wを 搬送するようになっている。 反転ュニ ッ ト 4 3ではゥヱハ W を反転させて表面 (半導体デバイス回路形成面) と裏面とを 入れ替えるようになつている。 冷却 Z加熱ュニッ ト 4 4では ウェハ Wを冷却又は加熱するようになっている。 一方の洗浄 ュニッ ト 4 5 Aではゥヱハ Wの表面を洗浄処理し、 他方の洗 浄ュニッ ト 4 5 Bではゥヱハ Wの裏面を洗浄処理するように なっている。
熱処理部 5 0はイ ンタ ーフ ェース部 6 0を介して洗浄処理 部 4 0に連結されている。 熱処理部 5 0は縦型プロセスチュ —ブ 5 1 と、 アーム機構 5 5 と、 保温蓋 5 4 と、 エレベータ 機構 6 1 とを備えている。 イ ンターフェース部 6 0はボー ト 載置台 6 1 と、 ボー ト移動機構 6 3 と、 アーム機構 6 4と、 を備えている。 ボー ト載置台 6 1には複数のボー ト Bが直立 載置されている。 アーム機構 6 4は主アーム機構 4 1からゥ
ヱハ Wを受け取る と、 載置台 6 1上のボー ト Bにウェハ Wを 積み込むようになつている。 ゥェハ Wの積み込みが完了する と、 ボー ト Bは移動機構 6 3 により ローディ ング位置まで水 平移動され、 さ らにアーム機構 5 5 により保温蓋 5 4の上に 載置される。 そ して、 ボー ト B と と もにゥヱハ Wはエレべ一 夕機構 6 1 により プロセスチューブ 5 1内に装入されるよう になっている。 プロセスチューブ 5 1内では一度に多数のシ リ コ ンゥュハ Wの表面に熱酸化膜 (シ リ コ ン酸化膜) が成膜 されるようになつている。
次に、 図 6を参照しながら表面 (半導体デバイス回路形成 面) 洗浄用の洗浄ュニッ ト 4 5 Aについて説明する。
この洗浄ュニッ ト 4 5 Aは、 上部に紫外線ラ ンプ室 7 3を 備え、 下部に処理室 7 1を備えている。 このような乾式洗浄 装置と しての紫外線照射オゾン洗浄装置は日本国特開平 9 一 2 1 9 3 5 6号公報および米国特許出願番号 0 8 Z 7 9 1, 6 1 7号に記載されている。
処理室 7 1 の側面には搬入搬出口 7 6が開口 し、 この搬入 搬出口 7 6を介して基板 Wは搬送アーム (図示せず) により 処理室 7 1 内に搬入され、 載置台 3 1上に載置されるように なっている。 載置台 3 1 には複数本の支持ピン 8 2が突没可 能に設けられ、 これら支持ピン 8 2 により基板 Wが支持され るようになっている。
ラ ンプ室 7 3 は多孔板 7 4で上下に仕切られ、 ラ ンプ 7 2 の発光部は下室に設けられている。 ラ ンプ 7 2 はエア供給源 1 0 0 に連通し、 清浄エアがラ ンプ 7 2のほうから載置台上
の基板 Wに向けて供給されるようになっている。
なお、 ラ ンプ 7 2 はシ リ ンダ 7 9により昇降可能に支持さ れており、 ラ ンプ 7 2から基板 Wまでの距離が調整できるよ うになつている。
ラ ンプ室 Ί 3の上室にはエア導入口 9 7 と排気口 9 8 とが 開口 し、 上室に新しいエアを導入しながら排気するようにな つている。 新し く導入されたエアは多孔板 7 4の孔 7 4 aを 通って下室に流れ込むようになつている。
処理室 Ί 1 とラ ンプ室 7 3 とはシャ ツ 夕 7 8 により遮られ ている。 シャ ツ 夕 7 8を開けると、 処理室 7 1 は開口 7 7を 介してラ ンプ室 7 3 に連通し、 ラ ンプ 7 2からの紫外線が基 板 Wに照射されるようになっている。 このラ ンプ 7 2 は点灯 されると、 主と して波長が 2 5 4 n mの紫外線と、 従と して 波長 1 8 5 n mの紫外線とが射出される。 波長 1 8 5 n mの 紫外線の照射によりエアからオゾンが生成され、 この生成ォ ゾンが波長 2 5 4 n mの紫外線の照射によって分解されて発 生基の酸素が生成される。 この発生基の酸素が有機物に作用 する と、 有機物が分解されて気化する。 このよ うにして基板 Wの表面は洗浄されるようになっている。
処理室 7 1 には排気通路 9 1 に連通する排気口 9 4, 9 5 がそれぞれ開口しており、 排気通路 9 1を介して集合排気装 置 9 0 により処理室 7 1 内が排気されるようになつている。 また、 ラ ンプ室 7 3の下室にも排気通路 9 2 に連通する排気 口 9 6が開口しており、 排気通路 9 2を介して集合排気装置 9 0 により ラ ンプ室 7 3内が排気されるようになつている。
次に、 図 7を参照しながら裏面洗浄用の洗浄ュニッ ト 4 5 Bについて説明する。
この洗浄ュニッ ト 4 5 Bはウェハ Wの裏面に洗浄液をスプ レーしながら回転ブラシ 1 5 1を接触させてスクラブ洗浄す るようになっている。 このようなブラシスクラブ洗浄装置は、 日本国特開平 9— 1 6 2 1 5 1号公報に記載されている。 回 転ブラシ 1 5 1には繊維質のものとスポンジ質のものとがあ る。 一般に繊維質のブラ シはゥヱハ裏面洗浄に用いられ、 ス ポンジ質のブラシはウェハ表面 (デバイス回路形成面) 洗浄 に用いられる。 なお、 このようなスプレー方式のブラ シスク ラブ洗浄装置の他に日本国特開平 9一 3 8 5 9 5号公報に記 載されているようなタイプの枚葉式の湿式洗浄装置にも本発 明は適用される。
洗浄ュニッ ト 4 5 Bのほぼ中央にはスピンチャ ッ ク 1 2 1 が設けられ、 基板 Wを保持し回転させるようになつている。 ュニッ ト側面には開閉シャ ッ 夕 1 2 5が設けられている。 こ のシャ ツ 夕 1 2 5を開けると、 ユニッ ト 4 5 B内は搬送通路 側と連通し、 主アーム機構 4 1によ り基板は洗浄ュニッ ト 4 5 B内に搬入されるようになっている。
スピンチャ ッ ク 1 2 1の両側にはブラシスクラバ機構 1 2 3 と ジエ ツ トノズル機構 1 6 0とがそれぞれ設けられている。 ブラ シスクラバ機構 1 2 3は、 軸 1 4 2まわり に回転する回 転ブラシ 1 4 0と、 この回転ブラ シ 1 4 0を先端にて支持す るスイ ングアーム 1 4 1 と、 このスイ ングアーム 1 4 1を垂 直軸まわり に揺動させる揺動機構 1 5 0と、 を備えている。
なお、 待機中の回転ブラ シ 1 4 0はカ ップ 1 5 1のなかに入 れられている。 回転ブラ シ 1 4 0には繊維質ブラシの他にス ポンジ質ブラ シも用いられる。
ジエ ツ トノズル機構 1 6 0 は、 ノズル 1 6 2 と、 このノズ ル 1 6 2を先端にて支持するスイ ングアーム 1 6 1 と、 この スイ ングアーム 1 6 1を垂直軸まわり に揺動させる揺動機構 1 6 3 と、 を備えている。 なお、 待機中のノ ズル 1 6 2 は力 ップ 1 6 4のなかに入れられている。
さ らに、 スピンチャ ッ ク 1 2 1の近傍には洗浄液ノズル 1 2 2が設けられ、 回転中の基板 Wに洗浄液 (例えば純水) が かけられるようになつている。 なお、 洗浄ユニッ ト 4 5 B内 に I P A等の脂肪族炭化水素溶液を噴射するためのノ ズル (図示せず) を別に設けて、 基板 Wの表面に I P A等を噴射 塗布するようにしてもよい。
図 8に示すように、 表面処理ュニッ ト 2 0 0 は、 筐体 2 4 0を有し、 その中に載置台 2 4 1及びカバー 2 4 2が設けら れている。 載置台 2 4 1 の上面周縁部には複数個のスぺ一サ 2 4 4が設けられており、 これらのスぺーサ 2 4 4によって ウェハ Wが支持されている。 このようなプロキシミ ティ支持 方式により ウェハ Wと載置台 2 4 1 との全面的な接触が避け られ、 ウェハ Wの汚染が防止されるようになっている。 各ス ぺーサ 2 4 4 には位置決め部材 2 4 3がねじ止めされており、 これにより ウェハ Wが自動的に位置決めされるようになって いる。
載置台 2 4 1 は複数本の リ フ ト ピン 2 4 7を備えている。
これらの リ フ ト ピン 2 4 7は載置台 2 4 1から突没するよう に昇降駆動機構 2 4 8に支持されている。
カバ一 2 4 2は載置台 2 4 1の直上に設けられている。 力 一 2 4 2は昇降シリ ンダ 2 3 9のロ ッ ド 2 3 9 aに連結さ れている。 このカバ一 2 4 2を載置台 2 4 1の全面を覆う よ うに下降させると、 カバー 2 4 2 とゥヱハ Wとの間に処理空 間 2 4 0 aが形成される。
カバー 2 4 2の上板 2 4 2 aには中央にガス導入口 2 4 5 が、 その両側にはガス排出口 2 4 6が設けられている。 ガス 導入口 2 4 5は供給配管 2 4 9を介して I P A供給装置 2 5 0に連通している。
I P A供給装置 2 5 0はポッ ト 2 5 1を有し、 ポッ ト 2 5 1内にはイ ソプロ ピルアルコール ( I P A ) 2 5 2が貯留さ れている。 ポッ ト 2 5 1の底部にはヒータ 2 5 5が設けられ、 I P A 2 5 2が加熱されて蒸気が発生するようになっている。 ポッ ト 2 5 1の上蓋 2 5 4を貫通して管 2 5 3 , 2 4 9の端 部がポッ ト 2 5 1の内部にて開口している。 管 2 5 3は加圧 ガス供給源 2 5 8に連通し、 管 2 4 9はカバ一 2 4 2に連通 している。 なお、 制御器 2 6 9によ り加圧ガス供給源 2 5 8 およびヒータ電源 2 5 6の各動作は制御されるようになって いる。 加圧ガス供給源 2 5 8から例えば加圧窒素ガスがポッ ト 2 5 1内に導入されると、 I P A蒸気がライ ン 2 4 9を通 つてカバ一 2 4 2に供給され、 さ らに基板 Wに向けて吹付け られるようになっている。 なお、 排気通路 2 3 8を介してュ ニッ ト 2 0 0の内部は排気されるようになっている。
次に、 図 9を参照しながらもう 1つの表面処理ユニッ ト 3 0 0について説明する。
表面処理ュニッ 卜 3 0 0は、 筐体 3 0 2を有し、 その中に 載置台 3 0 4が設けられている。 載置台 3 0 4の上面周縁部 には複数個のスぺ一サ 3 0 6が設けられており、 これらのス ぺ一サ 3 0 6によってゥヱハ Wが支持されている。 このよう なプロキシ ミ ティ 支持方式により ウェハ Wと載置台 3 0 4 と の全面的な接触が避けられ、 ゥュハ Wの汚染が防止されるよ うになつている。 各スぺーサ 3 0 6には位置決め部材 3 0 5 がねじ止めされており、 これにより ウェハ Wが自動的に位置 決めされるようになっている。
載置台 3 0 4の上面には樹脂板 3 0 7が嵌め込まれ、 この 直下にヒータ 2 5 5が埋設されている。 樹脂板 3 0 7は所定 温度に加熱されるとガス状の ト リ アコ ンタ ン (C3QH62) を 発生するようになっている。 なお、 制御器 2 6 9により ヒー 夕電源 3 0 9は制御されるようになっている。
次に、 図 1 0のフローチャ ー トを参照しながら本発明の基 板処理方法の一例について説明する。
搬送アーム 3 4, 4 1により カセッ ト部 3 0からプロセス 部 4 0にゥヱハ Wを搬入する (工程 S l ) 。 搬送ァ一ム 4 1 により ウェハ Wを反転ユニッ ト 4 3に搬送し、 ウェハ Wを反 転させて表裏面を入れ替える (工程 S 2) 。 さ らにゥヱハ W を裏面洗浄ユニッ ト 4 5 Bに搬送し、 ウェハ Wの裏面をスク ラブ洗浄およびジュ ッ ト洗浄する (工程 S 3) 。 搬送ァーム 4 1により ゥヱハ Wを反転ュニッ ト 4 3に搬送し、 ゥヱハ W
を反転させて表裏面を入れ替える (工程 S 4 ) 。 ウェハ Wを 表面洗浄ユニッ ト 4 5 Aに搬送し、 ウェハ Wの表面を紫外線 照射オゾン洗浄する (工程 S 5 ) 。
搬送アーム 4 1により ゥヱハ Wを表面処理ュニッ ト 2 0 0 に搬送し、 ゥヱハ Wの表面に I P Aを吸着させる (工程 S 6) 。 なお、 反転ュニッ ト 4 3でゥヱハ Wを反転させ、 ウェハ W を表面処理ュニッ ト 3 0 0に搬送し、 ゥヱハ Wの表面に ト リ アコ ンタ ンを吸着させるようにしてもよい (工程 S 6) 。 ま た、 洗浄ュニッ ト 4 5 A又は 4 5 Bのなかで I P A等の脂肪 族炭化水素溶液をゥュハ Wの表面に噴射塗布することにより、 表面処理物質をウェハ Wの表面に吸着させるようにしてもよ い (工程 S 6 ) 。
搬送アーム 4 1 , 6 4により ゥヱハ Wをボー ト Bに積み込 み、 搬送アーム 5 5によりボー ト Bごとゥヱハ Wを熱処理炉 5 1に装入して成膜処理する (工程 S 7) 。 成膜処理後には ウェハ Wを冷却ユニッ ト 4 4で室温程度まで冷却し (工程 S 8 ) 、 さ らに表面処理ュニッ ト 2 0 0又は 3 0 0にて表面処 理する (工程 S 9 ) 。 そ して、 カセッ ト Cに処理済みウェハ Wを収容し、 カセッ ト部 3 0から次工程に搬出する (工程 S 1 0 ) 0
次に、 図 1 1〜図 1 3を参照しながら他の実施形態と して 上記以外の湿式洗浄装置に本発明を適用する場合について説 明する。
図 1 1に示すように、 洗浄装置 4 0 0は、 洗浄装置本体 4 1 2 と、 この洗浄装置本体 4 1 2の両側端部に設けられたィ
ンプッ トバッ フ ァ機構 4 1 3およびアウ トプッ ト プア ッ フ ァ 機構 4 1 5 とから主に構成されている。 イ ンプッ トバッ フ ァ 機構 4 1 3およびァゥ トプッ トブア ツ フ ァ機構 4 1 5 には、 ウェハキヤ リ ア 4 1 4の口一 ド、 アンロー ドを行うキヤ リ ア 搬送アーム 4 1 7が備えられている。
上記洗浄装置本体 4 1 2 には、 例えば石英等から構成され た複数の処理槽 4 1 8がー列に配置されている。 本実施形態 においては、 処理槽 4 1 8 は 9個 ( 4 1 8 a〜 4 1 8 i ) 設 けられており、 イ ンプッ トバッ フ ァ機構 4 1 3側から順に、 例えばウェハ把持機構の洗浄乾燥用処理槽 4 1 8 a、 薬液用 処理槽 4 1 8 b、 水洗用処理槽 4 1 8 c、 水洗用処理槽 4 1 8 d、 薬液用処理槽 4 1 8 e、 水洗用処理槽 4 1 8 f 、 水洗 用処理槽 4 1 8 g、 難揮発性有機物吸着防止処理槽 (以下、 吸着防止処理槽とする) 4 1 8 h、 ウェハ乾燥用処理槽 4 1 8 i 等で構成されている。
また、 これらの処理槽 4 1 8の側方には、 ウェハ把持機構 により複数、 例えば 5 0枚の半導体ウェハを把持し、 これら の半導体ウェハを垂直および水平方向に搬送する搬送機構 4 1 9が設けられている。 本実施形態では、 この搬送機構 4 1 9 は 3台設けられており、 その搬送範囲を制限する こ とによ り、 例えば薬液用処理槽 4 1 8 b内の薬液が薬液用処理槽 4 1 8 e内に混入しないようにしている。
薬液用処理槽 4 1 8 b、 水洗用処理槽 4 1 8 c、 水洗用処 理槽 4 1 8 d、 薬液用処理槽 4 1 8 e、 水洗用処理槽 4 1 8 f 、 水洗用処理槽 4 1 8 g、 吸着防止処理槽 4 1 8 hは、 例
えば図 1 2 に示す構成を有する。 これらの処理槽 1 8 は、 ス プレータイプのものである。 図 1 2 に示すように、 容器 4 2 1内には、 ウェハ Wを配置する載置部 4 2 2が設けられてい る。 容器 4 2 1 の底部には、 処理液を排出する排出管 4 2 3 が設けられている。 また、 容器 4 2 1の上部には、 処理液が 溢れ出たときに処理液を受ける容器部 4 2 4が設けられてい 0
また、 容器 4 2 1の上方には、 処理液をウェハ Wに噴霧す るためのスプレーノズル 4 2 5が配置されている。 スプレー ノ ズル 4 2 5 には、 処理液配管 4 2 6が取り付けられており、 この処理液配管 4 2 6には処理液供給の制御を行うバルブ 4 2 7が取り付けられている。 さ らに、 処理液配管 4 2 6 は、 処理液を収容する処理液タ ンク 4 2 8 に接続されている。
このような構成の処理槽においては、 搬送機構 4 1 9でゥ ェハ Wを載置部 4 2 2まで搬送して設置した後、 バルブ 4 2 7を開く こ とにより、 スプレーノズル 4 2 5を介して処理液 をウェハ W表面に供給する。
上記構成の洗浄装置において、 洗浄処理および吸着防止処 理を行う場合、 まず、 イ ンプッ トバッ フ ァ機構 4 1 3のキヤ リ ア搬送アーム 4 1 7 によ り ウェハキヤ リ ア 4 1 4を待機位 置に移動し、 そこから搬送機構 4 1 9が半導体ウェハを把持 する。 なお、 この際、 ウェハ把持機構の洗浄乾燥用処理槽 4 1 8 aによって、 あらかじめ搬送機構 4 1 9のウェハ把持機 構を洗浄および乾燥しておく。
この後、 搬送機構 4 1 9 によって、 これらのウェハを搬送
して、 順次薬液用処理槽 4 1 8 b、 水洗用処理槽 4 1 8 c、 水洗用処理槽 4 1 8 d、 薬液用処理槽 4 1 8 e、 水洗用処理 槽 4 1 8 f 、 水洗用処理槽 4 1 8 g、 吸着防止処理槽 4 1 8 h、 ウェハ乾燥用処理槽 4 1 8 i に搬送して、 薬液処理、 水 洗処理、 水洗処理、 薬液処理、 水洗処理、 水洗処理、 吸着防 止処理の順で洗浄処理および吸着防止処理を行う。
その後、 搬送機構 4 1 9により ウェハをァゥ トプッ トプア ッ フ ァ機構 4 1 5の待機位置のウェハキヤ リ ア 4 1 4内に収 容する。 このようにして、 吸着防止処理が施されたウェハが 後工程の成膜工程に送られ、 このウェハ成膜に対して処理が 施される。
上記においては、 処理槽 4 1 8は、 スプレータイプのもの について説明しているが、 処理槽 4 1 8は、 図 1 3に示すよ うに、 容器 4 2 1内にウェハ Wを浸漬する浸漬タイプのもの でも良く、 容器内をガス状の処理液雰囲気にしてウェハ Wを その中に晒す構成のもの (雰囲気タイプ) でも良い。 また、 処理槽 4 1 8は、 スプレータイプ、 浸潰タイプ、 雰囲気タイ プを組み合わせた構成でも良い。
以下、 本発明の効果を明確にするために行った実施例につ いて説明する。
(実施例 1 )
6イ ンチウェハを上述した洗浄装置内において洗浄し、 乾 燥した。 このとき、 吸着防止処理槽においては、 吸着熱が 1 5 0 k J Zm o l である ト リ アコ ンタ ン (C^H^) 中雰囲 気にさ ら し、 ウェハ表面上に ト リ アコ ンタ ンを吸着させた。
その後、 このウェハを C V D炉にローディ ングして C V Dに より、 ウェハ上にゲー ト絶縁膜と して厚さ 1 0 nmのシ リ コ ン酸化膜を成膜した。 さ らに、 シ リ コ ン酸化膜上にゲ一 ト電 極と して厚さ 2 0 0 nmのポリ シ リ コ ン膜を形成して MO S ダイォ一 ドを作製した。
上記デバィスについて、 電流一電圧特性評価により酸化膜 耐圧の歩留りを調べたと ころ 9 9 %であった。 これは、 ポ リ シ リ コ ン膜成膜前にあらかじめウェハ W表面に吸着させた ト リ アコ ンタ ンが酸化膜耐圧歩留りに悪影響を及ぼす D 0 P、 リ ン酸エステル等の有機物より も吸着熱が大きいために、 洗 浄後の放置期間に D O P、 リ ン酸エステルに置き換わるこ と がな く、 ウェハ W表面上への D 0 P、 リ ン酸エステルの吸着 を防止できたためである と考えられる。 なお、 ト リ アコンタ ンは、 炉内の熱 ( 6 0 0 °C程度) により揮発 (蒸発) してゥ ェハ上から除去されるので、 ゲー ト絶縁膜の耐圧歩留り には 悪影響を及ぼさなかつた。
(比較例 1 )
あらかじめウェハ W表面上に ト リ アコンタ ン (C3()H62) を吸着させるこ と以外は実施例 1 と同様にしてデバイスを形 成し、 その酸化膜耐圧歩留りを調べたところ 8 5%であった。 これは、 ポ リ シリ コ ン膜成膜前に酸化膜耐圧歩留りに悪影響 を及ぼす D 0 P、 リ ン酸エステル等の有機物がウェハ表面に 吸着したためであると考えられる。
(実施例 2 )
6イ ンチウェハ Wを上述した洗浄装置内において洗浄し、
乾燥した。 このとき、 薬液用処理槽おいては、 1 %H F溶液 にウェハを浸漬した。 その結果、 ウェハ表面は疎水性となつ た。 また、 吸着防止処理槽においては、 ウェハ Wをイ ソプロ ピルアルコール中に浸漬し、 ウェハ W表面上をイ ソプロ ピル アルコールで覆った。 その後、 このウェハ Wを C V D炉にロ ーデイ ングして C VDにより、 ウェハ上にゲー ト絶縁膜と し て厚さ 1 0 n mのシリ コ ン酸化膜を成膜した。 さ らに、 シリ コ ン酸化膜上にゲ一 ト電極と して厚さ 2 0 0 n mのポ リ シ リ コ ン膜を形成して MO Sダイォー ドを作製した。
上記デバィスについて、 電流一電圧特性評価により酸化膜 耐圧の歩留りを調べたと ころ 9 9 %であった。 これは、 ポ リ シリ コ ン膜成膜前にウェハ表面を覆つたイ ソプロ ピルアルコ ールが酸化膜耐圧歩留り に悪影響を及ぼす D 0 P (ジォクチ ルフ夕 レー ト) の吸着を防止できたためであると考えられる。 なお、 イ ソプロ ピルアルコールは、 炉内の熱 (6 0 0 °C程度) により揮発 (蒸発) してウェハ上から除去されるので、 ゲー ト絶縁膜の耐圧歩留りには悪影響を及ぼさなかった。
(比較例 2 )
ウェハ W表面をィ ソプロ ピルアルコールで覆う処理を施さ ないこ と以外は実施例 2 と同様にしてデバイスを形成し、 そ の酸化膜耐圧歩留りを調べたところ 82%であった。 これは、 ゲー ト絶縁膜成膜前に酸化膜耐圧歩留りに悪影響を及ぼす D O P等の有機物がウェハ表面に吸着したためであると考えら れ 。
上記実施形態においては、 基板と して半導体ウェハを用い
た場合について説明しているが、 本発明はこれに限定されず 基板が L C D基板である場合にも適用するこ とができる。 ま た、 本発明においては、 洗浄装置における処理槽の数や処理 槽の配置、 吸着防止処理のタイ ミ ング等には制限はない。
なお、 上記実施形態では、 成膜工程にバッチ炉を用いた例 を説明したが、 本発明はこれのみに限られず、 枚葉式の C V D炉を用いたプロセスにも適用できる。
以上説明したように本発明の基板処理方法およびそれに用 いる洗浄装置は、 基板に成膜処理を施す際に、 前記成膜処理 の前に前記基板に対する吸着熱の高い物質を用いて前記基板 に表面処理を施す、 または、 前記成膜処理の前に水酸基を有 する物質を用いて処理を施すので、 プロセス雰囲気中におけ る基板への難揮発性有機物の付着を防止し、 成膜された膜質 が劣化する こ とを阻止できる。
次に、 図 1 4〜図 2 7を参照しながら洗浄装置からァゥ ト ガスと して放出されて基板の表面に吸着した有機物の量を検 出測定した結果につきそれぞれ説明する。
図 1 4 は、 横軸に T E N A X (ポーラスビーズ状の捕集剤) を通過したガスをガスク ロマ トグラフィ一を用いて分析した ときのピーク面積 (A . U . ) をと り、 縦軸に基板表面への 有機物の吸着量 ( n g ) をとつて、 両者の関係につき調べた 結果を示すグラフ図である。 横軸の値が大き く なるほどその 物質が雰囲気中に多く存在し、 縦軸の値が大き く なるほどそ の物質がウェハ表面に多く 吸着するこ とになる。 なお、 有機 物の吸着量は、 ガスを 1 2時間だけ通流させたときに捕集剤
(T E N A X) に吸着した有機物の量 (n g) を 6イ ンチの シ リ コ ンゥヱハ 1枚あたりの面積 ( c m 2) で除算して求め たものである。 「T E N A X」 は、 ある極性を有する多数の ポーラスビーズからなる集合体である。 これらの結果はいず れも室温大気圧の条件下で測定したものである。
図 1 4中にて黒丸はプロパン酸エステルを、 黒逆三角はジ ブチルフタ レー ト (D B P) を、 黒三角はジォクチルフタ レ — ト (D O P) を、 白丸は N—ブチルベンゼンスルフ ォニル ア ミ ンを、 白三角はエタ ノ ール 1, 2—ク ロ口一フ ォスフ エ — トを、 白逆三角はアジピン酸ジォクチルエステルを、 白四 角はゲイ素数 9の環状シロキサン (D 9) を、 白ひし形はケ ィ素数 1 0の環状シロキサン (D 1 0) を、 白星はゲイ素数 1 1の環状シロキサン (D 1 1 ) を、 黒四角はメチルベンゼ ン、 黒ひし形はベンゼン 1 , 2—ジメ チルをそれぞれ示す。 これらの有機化合物は A群、 B群、 C群の 3つのグループに 分かれる結果が得られた。 すなわち、 A群に属するプロパン 酸エステル、 D B P、 D 0 Pは雰囲気中の濃度にほぼ比例し てゥヱハ表面への吸着量が増大するが、 B群に属する N—ブ チルベンゼンスルフ ォニルァ ミ ン、 エタ ノ ール 1 , 2—ク ロ ローフォスフェー ト、 アジピン酸ジォクチルエステル、 ゲイ 素数 9〜 1 1の環状シロキサン (D 9 , D 1 0 , D 1 1 ) は 雰囲気中ではほとんど検出されないにも拘わらず吸着物と し てウェハ表面から検出される。 これは B群に属する有機化合 物が高い吸着特性を有するこ とを意味している。 一方、 C群 に属するメ チルベンゼン、 ベンゼン 1 , 2— ジメ チルは雰囲
気中の濃度が高いにも拘わらずゥュハ表面からま ったく検出 されていない。 これは C群に属する有機化合物がウェハ表面 にま ったく 吸着しないこ とを意味している。
以上から明らかなように、 環状シロキサン類はシ リ コ ンゥ ュハの表面 (親水性) に非常に吸着しやすいものであるのに 対して、 炭化水素系のベンゼン化合物類はシ リ コ ンウ ェハの 表面 (親水性) にほとんど吸着しないものであるこ とが判明 した。
図 1 5は、 横軸に沸点 (で) をとり、 縦軸にガスク ロマ ト グラ フの リ テンシ ョ ンタイム (分) をとつて、 各種の有機化 合物につき両者の関係を調べたグラ フ図である。 こ こで、 「リ テンシ ョ ンタイム」 とはガスク ロマ ト グラフィ ーにおけ る分析対象成分が溶出する時間のことをいう。 図中にて白四 角はシロキサンを、 黒三角はフタル酸エステルを、 白三角は リ ン酸エステルを、 黒四角は炭化水素をそれぞれ示す。 図か ら明らかなように、 1 0 0〜 4 0 0 °Cの範囲で沸点と リ テン シ ヨ ンタイムとは比例関係にある。 化学工学便覧によれば、 有機化合物の 「沸点」 と 「蒸発熱」 と 「吸着熱」 の 3者間に は次式 ( 1 ) 及び (2) の関係が成り立つこ とが示されてい る。 なお、 これらの式 ( 1 ) , (2) は経験式である。
E Q = - 2 9 5 0 + 2 3. 7 B P
+ 0. 0 2 (B P) 2 … ( 1 )
A Q = 1. 6 X E Q - ( 2 ) ただし、 B Pは沸点 (°C) を、 E Qは蒸発熱 ( c a 1 Zm o 1 ) を、 A Qは吸着熱 ( c a 1 /m 0 1 ) をそれぞれ示す。
これらから、 高沸点の有機化合物は吸着熱が大き く、 低沸点 の有機化合物は吸着熱が小さい、 ということが導き出される。
図 1 6 は、 横軸に放置時間 (時) をと り、 縦軸に 6イ ンチ 径ウェハの表面に付着した有機物の検出量 (n g) をとつて、 ゥ工ハの表面状態を種々変えて両者の関係につき調べた結果 を示すグラフ図である。 ケ ミ カルフィ ルタを備えたク リ ーン ルーム内に各種表面を有するシ リ コ ンウェハを放置して測定 した。 フ ッ酸溶液で湿式洗浄されたシ リ コ ンゥヱハをサンプ ソレ I と し、 熱酸化法で成膜したシリ コ ン酸化膜をもつシ リ コ ンウェハをサンプル Πと し、 紫外線照射下のオゾンで乾式洗 浄されたシ リ コ ンゥヱハをサンプル mと した。 図中にて白丸 はサンプル I に吸着した有機物量の結果を、 黒四角はサンプ ル πに吸着した有機物量の結果を、 白三角はサンプル mに吸 着した有機物量の結果をそれぞれ示す。 放置時間を 1時間、
3時間、 1 2時間、 6 9時間としたときに有機物の検出量は、 サンプル I 力 < 3 3 1 n g, 5 1 5 n g , 6 5 4 n g , 7 5 0 n g となり、 サンプル Π力 5 6 2 n g, 7 2 4 n g , 1 0 1 2 n g , 1 3 9 7 n g となり、 サンプル ΠΙが 6 6 5 n g, 1 0 6 9 n g , 1 5 3 1 n g , 1 3 6 7 n gであった。 このよ うにケ ミ カルフィ ルタを備えたク リーンルーム内であっても、 いずれのサンプル I, Π, mにも短時間の放置で多く の有機 物が吸着するこ とが判明した。 また、 熱酸化膜面 (サンプル Π ) および乾式洗浄面 (サ ンプル ffl) は湿式洗浄面 (サ ンプ ル I ) より も有機物の吸着量が多いことが判明した。 また、 放置時間が 1 2時間以上になる と有機物の吸着量がほぼ飽和
してしま う こ とが判明した。
図 1 7 は、 横軸に各種の樹脂材料をと り、 縦軸に各々の樹 脂材料から放出されるもののうち主要な有機物の検出量の合 計値 ( n g Zリ ッ トル) をとつて、 各樹脂材料からのアウ ト ガス量についてそれぞれ調べたグラフ図である。 ァゥ トガス の検出条件は、 密閉容器内でサンプル樹脂 A〜 Eを 1 2 0 °C に加熱し、 これに清浄空気を流し、 ガスク ロマ トグラフによ り空気 1 リ ッ トル中に含まれる有機物量を測定した。 主要な 有機物とはプチルヒ ドロキシ トルエン ( B H T ) 、 アジピン 酸エステル、 フタル酸エステル、 リ ン酸エステル、 シロキサ ンの 5成分である。 主要有機物検出量の合計値は、 樹脂 Aが 45. 67 n g、 樹脂 Bが 2. 60 n g、 樹脂 Cが 259. 10 n g、 樹脂 D力《86. 677 n g、 樹脂 E力 59. 493 n gであった。 これらのう ちでは樹脂 Cが最も多量のガス状有機物を放出した。 そのァ ゥ 卜ガスの大部分はシロキサンであった。 一方、 樹脂 Bから 放出されるガス状有機物の量は極く僅かであった。
図 1 8 は、 横軸に各種の樹脂材料をとり、 縦軸に各々の樹 脂材料から放出される総有機物検出量 (n g ) の最大、 最小、 平均値をそれぞれと って、 各樹脂材料からのアウ トガス総量 にっきそれぞれ調べたグラフ図である。 アウ トガスの検出条 件は、 密閉容器内でサンプル樹脂 A〜Eを 1 2 0 °Cに加熱し、 これに清浄空気を流し、 ガスク ロマ トグラフにより空気 6 リ ッ トル中に含まれる有機物量を測定した。 総有機物検出量の 最大、 最小、 平均値は、 樹脂 Aが 14770 n g , 3029 η g , 83 11 η g、 樹脂 Βが 293 η g, 30 η g , 141 η g、 樹脂 Cが 18
680 n g, 3754 n g , 6742 n g、 樹脂 Dが 21500 n g, 201 n g , 7173n g、 樹脂 Eが 18250 n g , 707 n g , 6419n g であった o
図 1 9は、 横軸に各種の樹脂材料をと り、 縦軸に各々の樹 脂材料から放出される B H T検出量 (n g) の最大、 最小、 平均値をそれぞれとって、 各樹脂材料からの B H T放出量に つきそれぞれ調べたグラフ図である。 B H Tの検出条件は、 密閉容器内でサンプル樹脂 A〜 Eを 1 2 0 °Cに加熱し、 これ に清浄空気を流し、 ガスク ロマ トグラフにより空気 6 リ ッ ト ル中に含まれる B HTの量を測定した。 B HT検出量の最大、 最小、 平均値は、 樹脂 Aが 220 n g, 160 n g , 190 n g、 樹脂 Bが 0.5 n g, ゼロ (検出されず) , 0.1 η g、 樹脂 C 力 129 n g , 0.8 n g , 51n g、 樹脂 Dが 279 n g , 0.6 n g , 67n g、 樹脂 Eが 640 n g , 0.2 n g , 215 n gであつ
7>~ o
図 2 0は、 横軸に各種の樹脂材料をと り、 縦軸に各々の樹 脂材料から放出されるアジピン酸エステル検出量 (n g) の 最大、 最小、 平均値をそれぞれとって、 各樹脂材料からのァ ジピン酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図であ る。 アジピン酸エステルの検出条件は、 密閉容器内でサンプ ル樹脂 A〜 Eを 1 2 0 °Cに加熱し、 これに清浄空気を流し、 ガスク ロマ トグラフにより空気 6 リ ッ トル中に含まれるアジ ピン酸エステルの量を測定した。 アジ ピン酸エステル検出量 の最大、 最小、 平均値は、 樹脂 Aが 29n g, 1 n g, 9 n g、 樹脂 Bが 0.8 n g , ゼロ (検出されず) , 0.2 n g、 樹脂 C
が 9 n g, 1 n g, 4 n g、 樹脂 Dが 393 n g , 0.1 n g , 85n g、 樹脂 Eが 36n g , 0.1 n g , 14n gであった。
図 2 1は、 横軸に各種の樹脂材料をと り、 縦軸に各々の樹 脂材料から放出されるフタル酸エステル検出量 (n g) の最 大、 最小、 平均値をそれぞれと って、 各樹脂材料からのフタ ル酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。 フ夕ル酸エステルの検出条件は、 密閉容器内でサンプル樹脂 A〜 Eを 1 2 0 °Cに加熱し、 これに清浄空気を流し、 ガスク ロマ トグラフにより空気 6 リ ッ トル中に含まれるフタル酸ェ ステルの量を測定した。 フタル酸エステル検出量の最大、 最 小、 平均値は、 樹脂 Aが 40n g, 3 n g , 28n g、 樹脂 Βが 34n g , 2 n g , lln g、 樹脂 Cが 126 n g , 21n g , 55n g、 樹脂 Dが 1706 n g, 3 n g, 310 n g、 樹脂 Eが 147 n g , 25n g , 104 n gであった。
図 2 2は、 横軸に各種の樹脂材料をと り、 縦軸に各々の樹 脂材料から放出される リ ン酸エステル検出量 (n g) の最大、 最小、 平均値をそれぞれとって、 各樹脂材料からの リ ン酸ェ ステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。 リ ン酸 エステルの検出条件は、 密閉容器内でサンプル樹脂 A〜 Eを 1 2 0°Cに加熱し、 これに清浄空気を流し、 ガスク ロマ トグ ラフにより空気 6 リ ッ トル中に含まれる リ ン酸エステルの量 を測定した。 リ ン酸エステル検出量の最大、 最小、 平均値は、 樹脂 Aが 58n g, 10n g, 33n g、 樹脂 Bが 1.2 n g, ゼロ (検出されず) , 0.3 n g、 樹脂 Cが 108 n g , 3 n g , 56 n g、 樹脂 Dが 104 n g, ゼロ (検出されず) , 27n g、 樹
脂 Eが 4 n g , 0.6 n g , 2 n gであった。
図 2 3は、 横軸に各種の樹脂材料をと り、 縦軸に各々の樹 脂材料から放出されるシロキサン検出量 (n g) の最大、 最 小、 平均値をそれぞれと って、 各樹脂材料からのシロキサン 放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。 シロキサンの 検出条件は、 密閉容器内でサンプル樹脂 A〜 Eを 1 2 0 °Cに 加熱し、 これに清浄空気を流し、 ガスク ロマ トグラフにより 空気 6 リ ッ トル中に含まれる シロキサンの量を測定した。 シ ロキサン検出量の最大、 最小、 平均値は、 樹脂 Aが 21n g, 7 n g, 14n g、 樹脂 Bが 9 n g , 0.3 n g , 4 n g、 樹脂 Cが 7459 η g , 743 n g , 1366 n g、 樹脂 Dが 151 n g , 8 n g , 31n g、 樹脂 Eが 46n g, 5 n g , 22n gであった。 図 2 4は、 横軸に各種の有機物成分をと り、 縦軸に部品 サンプル 1-1 から出てく るガス状有機物成分の放出量 (n g Z6 リ ッ トル) をそれぞれと って、 6 0 °C, 9 0 °C, 1 2 0 °Cの温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調 ベた結果を示す立体グラフ図である。 調査対象と した有機物 成分は、 軽いほうから順に ト リェチルフ ォスフヱー ト ( T E P ) , 環状シロキサン (D 6) , プチルヒ ドロキシ トルエン
( B H T ) , ジェチルフタ レー ト (D E P) , ト リ プチルフ ォスフ ェー ト (T B P) , アジ ピン酸 (D B A) , ト リ ク ロ 口ェチルフ ォスフ ェー ト (T C E P) , ジブチルフタ レー ト
(D B P) , アジ ピン酸ジォクチル (D O A) , ト リ プロ ピ ルフ ォスフ ェー ト (T P P) , ジジォクチルフタ レー ト (D 0 P ) , ト リ ク レ ジルフ ォスフ ェー ト (T C P) である。 こ
れから B H Tと D E Pの両者は、 ガス状有機物成分の放出量 が強い温度依存性をもつことが判明した。 すなわち、 B H T の放出量 ( 2サンプルの合計量) は 6 0 °Cで 6 6 n g、 9 0 °Cで 1 4 n g、 1 2 0 °Cで 5 7 4 n gであり、 D E Pの放出 量 ( 2サンプルの合計量) は 6 0 °Cで 6 n g、 9 0 °Cで 9 n g、 1 2 0 °Cで 2 9 6 n gであった。 と く に、 B H T及び D E Pはともに 1 2 0 °Cで高い検出値となった。
図 2 5は、 横軸に各種の有機物成分をと り、 縦軸に部品サ ンプル 1-3 から出てく るガス状有機物成分の放出量 (n gZ 6 リ ッ トル) をそれぞれとって、 6 0 °C, 9 0 °C , 1 2 0 °C の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べ た結果を示す立体グラフ図である。 調査対象と した有機物成 分は上記と同じである。 これから B H Tと D E Pの両者は、 ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判 明した。 すなわち、 B H Tの放出量 ( 2サンプルの合計量) は 6 0 °Cで 3 8 n g、 9 0 °Cで 3 3 n g、 1 2 0 °Cで 1 8 3 n gであり、 D E Pの放出量 ( 2サンプルの合計量) は 6 0 °Cで 6 n g、 9 0 °Cで 6 n g、 1 2 0 °Cで 2 2 7 n gであつ た。 と く に、 B H Tは 1 2 0 °Cで高い検出値となった。 一方、 D B Aは各温度で高い検出値であった。 すなわち、 D B Aの 放出量 ( 2サンプルの合計量) は、 6 0 °Cで 9 2 n g、 9 0 °Cで 1 1 2 n g、 1 2 0 °Cで 1 3 8 n gであった。
図 2 6は、 横軸に各種の有機物成分をと り、 縦軸に部品サ ンプル 9-3 から出てく るガス状有機物成分の放出量 (n gZ 6 リ ッ トル) をそれぞれとって、 6 0 °C, 9 0 °C, 1 2 0 °C
の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べ た結果を示す立体グラフ図である。 調査対象と した有機物成 分は上記と同じである。 これから T B Pと D B Pの両者は、 ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつこ とが判 明した。 すなわち、 T B Pの放出量 (2サンプルの合計量) は 6 0 °Cで 5 n g、 9 0 °Cで 6 0 1 n g、 1 2 0 °Cで 2 4 6 3 n gであり、 D B Pの放出量 (2サンプルの合計量) は 6 0°Cで 7 n g、 9 0°Cで 6 7 n g、 1 2 0°Cで 4 0 4 n gで あった。 と く に、 T B Pは 1 2 0 °Cで高い検出値となった。 一方、 環状シロキサン (D 6 ) の放出量は逆の温度依存性を 示した。 すなわち、 D 6の放出量 (2サンプルの合計量) は、 6 0 °Cで 4 1 5 n g、 9 0 °Cで 4 5 4 n g、 1 2 0 °Cで 2 7 n gであった。
図 2 7は、 横軸に各種の有機物成分をと り、 縦軸に部品サ ンプル 14- 15 から出てく るガス状有機物成分の放出量 (n g Z 6 リ ッ トル) をそれぞれと って、 6 0°C, 9 0 °C, 1 2 0 °Cの温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調 ベた結果を示す立体グラフ図である。 調査対象と した有機物 成分は上記と同じである。 これから T B Pと T C E Pと T P Pの 3者は、 ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性を もつこ とが判明した。 すなわち、 T B Pの放出量 ( 2サンプ ルの合計量) 〖ま 6 0 °Cで 4 3 2 8 n g、 9 0 °Cで 9 4 0 5 η g、 1 2 0 °Cで 1 4 1 0 4 n gであ り、 T C E Pの放出量 ( 2サンプルの合計量) は 6 0 °Cで 1 0 9 7 n g、 9 0 °Cで 8 0 3 2 n g、 1 2 0°Cで 1 7 1 2 0 n g、 T P Pの放出量
( 2サンプルの合計量) は 6 0 °Cで 1 1 n g、 9 0 °Cで 2 1 8 5 n g、 1 2 0 °Cで 3 7 1 4 n gであった。 と く に、 T B P及び T C E Pの 2者はと もに 9 0 °C以上の温度域で高い検 出値となつた。
上記実施例では、 被処理基板が半導体ウェハである場合に ついて説明したが、 本発明はこれのみに限られず液晶表示装 置用のガラス基板などの他の基板についても同様に適用する こ とができる。
また、 上記実施例では洗浄装置と してバッチ式のスプレイ 洗浄装置および枚葉式の紫外線照射ォゾン洗浄装置について 説明したが、 本発明はこれのみに限られずこれ以外の湿式洗 浄装置および乾式装置、 など他の装置についても同様に適用 するこ とができる。
6. 産業上の利用可能性
本発明において、 基板に対する吸着熱の高い物質を用いた 表面処理や水酸基又はケ ト ン基を有する物質を用いた表面処 理は、 基板洗浄工程の後段の処理で行う こ とが好ま しい。 表 面処理物質と しては脂肪族炭化水素が好ま し く、 芳香族炭化 水素は好ま し く ない。 前者は成膜工程で分解して基板表面か ら消滅するので実質的に膜質に影響を及ぼさないが、 後者は 成膜工程後にも基板表面に残留するので膜質に悪影響を及ぼ すからである。
このように基板表面を表面処理することにより、 後工程の 成膜処理までに空気中にさ らされる時間が短く なり、 半導体
デバイス製造に有害な難揮発性有機物の接触の時間を短く す る こ とができる。 その結果、 上記表面処理と併せてより効果 的に基板表面への難揮発性有機物の吸着を防止し、 膜質に優 れた薄膜を基板上に成膜するこ とができる。