WO1997049787A1

WO1997049787A1 - Refrigerator oil composition

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Inventors: Masato Kaneko
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Description

曰月糸田 » 冷凍機油組成物技術分野

本発明は冷凍機油組成物に関し、詳しくは、優れた潤滑性能を有し、特にアルミニウム材と鋼材との間の潤滑性を向上させ、焼付や摩耗を抑えることができ、環境汚染をもたらさない 1 ， 1 , 1， 2 —テトラフルォロェタン（ R 1 3 4 a ) などの水素含有フロン冷媒を用いた冷凍機の潤滑油として好適な冷凍機油組成物に関する。背景技術

一般に、圧縮型冷凍機は圧縮機，凝縮器，膨張弁，蒸発器から構成され、冷媒と潤滑油との混合液体がこの密閉された系内を循環する構造となっている。このような圧縮型冷凍機においては、冷媒として、従来ジクロロジフルォロメタン（ R 1 2 ) やクロロジフルォロメタン

( R 2 2 ) などが多く用いられ、また潤滑油として種々の鉱油や合成油が用いられてきた。

しかしながら、上記 R 1 2 などのクロ口フルォロカーボンは、成層圏に存在するオゾン層を破壊するなど環境汚染をもたらすおそれがあることから、最近、世界的にその使用に対する規制が厳しくなりつつある。そのため、新しい冷媒としてハイド口フルォロカ一ボンやハイドロク口口フルォロカ一ボンなどの水素含有フ口ン化合物が注目されるようになってきた。この水素含有フロン化合物、特に R 1 3 4 aで代表されるハイドロフルォロカーボンは、オゾン層を破壊するおそれがない上、従来の冷凍機の構造をほとんど変更することなく、 R 1 2 などと代替が可能であるなど、圧縮型冷凍機用冷媒として好ましいものである。

この新しい代替フロン系冷媒は、従来のフロン系冷媒とは性質を異にし、それと併用される冷凍機油としては、例えば特定の構造を有するポリアルキレングリコール，ポリエステル，ポリオールエステル，ポリカーボネー卜，ポリビニルエーテルなどを基油とし、これに酸化防止剤，極圧剤，消泡剤，加水分解抑制剤などの各種添加剤を配合したものが有用であることが知られている。

しかしながら、これらの冷凍機油は、上記の冷媒雰囲気下では潤滑性能に劣り、特に力一エアコンや電気冷蔵庫などの冷凍機のアルミ二ゥム材と鋼材との間の摩耗を増大させ、実用上大きな問題となっている。このアルミニウム材と鋼材との摩擦部分は、レシプロタイプの圧縮機（特に斜板式）では、ピストンとピストンシユー、斜板とシユー部分など、口一タリ一タイプの圧縮機では、ベ一ンとハウジング部分などに使用されており、潤滑上重要な要素である。

一方、耐摩耗性向上剤は種々のものが知られている力〈、フロン雰囲気という特殊条件下で、アルミニウム材と鋼材との摩耗を安定性を害することなく、効果的に防止できる手段はこれまで知られていないのが実状である。発明の開示

本発明は、上記観点からなされたもので、優れた潤滑性能を有し、特にアルミニウム材と鋼材との間の潤滑性を向上させ、焼付や摩耗を抑えることができ、環境汚染をもたらさない R 1 3 4 aなどの水素含有フロン冷媒を用いた冷凍機の潤滑油として好適な冷凍機油組成物を提供することを目的とするものである。本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、鉱油や合成油からなる基油に、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を配合することにより、上記本発明の目的を効果的に達成しうることを見出し本発明を完成したものである。

すなわち、本発明の要旨は次の通りである。

( 1 ) 鉱油及び又は合成油からなる基油に、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤の少なくとも一種を配合してなる冷凍機油組成物。

( 2 ) ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤のォキシエチレン基の付加モル数が 1 〜 4 0である上記（ 1 ) 記載の冷凍機油組成物。

( 3 ) ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の H L B値が 2 〜 3 0 である上記（ 1 ) 又は（ 2 ) 記載の冷凍機油組成物。

( 4 ) ポリオキンエチレン系界面活性剤力く、 ( A ) ポリオキシェチレンアルキルエーテル、（ B ) ポリオキンエチレンアルケニルェ一テル、（ C ) ポリオキシエチレンアルキルァリールエーテル、（ D ) ポリォキシエチレン脂肪酸エステル、（ E ) ポリオキシエチレンソルビ夕ン脂肪酸エステル、又は（ F ) ポリオキンエチレンソルビトール脂肪酸エステルである上記（ 1 ) ~ ( 3 ) のいずれかに記載の冷凍機油組成物。

( 5 ) ポリオキンエチレン系非イオン性界面活性剤の配合量が、組成物全重量に基づき 0 . 0 1 〜 3 0重量％である上記（ 1 ) 〜（ 4 ) のいずれかに記載の冷凍機油組成物。発明を実施するための最良の形態

以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。先ず、本発明の冷凍機油組成物においては、基油として鉱油及び Z 又は合成油が用いられる。この鉱油や合成油については、一般に冷凍機油の基油として用いられているものであればよく、特に制限はないが、 1 0 0 °Cにおける動粘度力く 1 〜 1 0 0 m m ² ノ秒、特に 2〜 6 0 m m ² 秒、とりわけ 3 〜 4 0 m m ² ノ秒の範囲にあるものが好適である。また、この基油の低温流動性の指標である流動点については特に制限はないが、一 1 0 °c以下であるのが望ましい。

このような鉱油，合成油は各種のものがあり、用途などに応じて適宜選定すればよい。鉱油としては、例えばパラフィン系鉱油，ナフテン系鉱油，中間基系鉱油などが挙げられ、一方合成油としては、含酸素有機化合物及び炭化水素系合成油などが挙げられる。

合成油の中で、含酸素有機化合物としては、分子中にエーテル基，ケトン基，エステル基，カーボネー卜基，ヒドロキシル基などを含有する合成油、さらにはこれらの基とともにヘテロ原子（ S , P , F , C 1 , S i , Nなど）を含有する合成油が挙げられ、具体的には①ポリアルキレングリコール， ②ポリビニルエーテル， ③ポリエステル， ④ポリオ一ルエステル， ⑤カーボネート誘導体， ⑥ポリエーテルケトン及び⑦フッ素化油などである。

上記含酸素有機化合物については、最後に詳細に説明する。

炭化水素系合成油としては、例えばポリ一 α —才レフィンなどのォレフイン系重合物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンなどを挙げることができる。

本発明の冷凍機油組成物においては、基油として前記鉱油を一種用いても二種以上を組み合わせて用いてもよく、また前記合成油を一種用いても二種以上を組み合わせて用いてもよく、あるいは鉱油一種以上と合成油一種以上とを組み合わせて用いてもよいが、特に含酸素有機化合物が R - 1 3 4 aなどのフロン冷媒との相溶性がよく、かつ潤滑性能に優れ好適である。

本発明の冷凍機油組成物においては、基油に対し、ポリオキンェチレン系非ィォン界面活性剤の少なくとも一種が配合される。

該ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤のォキシエチレン基の付加モル数は、好ましくは 1〜 4 0、更に好ましくは 1〜 2 0である。付加モル数が多すぎると、室温で固体となり、基油に対する溶解性が劣り、吸湿性も高くなり、絶縁性も低下する場合があり、好ましくない。また、該ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の H L B値は、好ましくは 2〜 3 0、更に好ましくは 3〜 1 5である。 H L B値が低すぎると、潤滑性が低下する場合があり、高すぎると、室温で固体となり、基油に対する溶解性が劣り、吸湿性も高くなり、絶縁性も低下する場合があり好ましくない。

該ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤としては、（Λ) ポリォキシエチレンアルキルエーテル、（B) ボリォキシエチレンァルケ二ルェ一テル、（ C ) ポリオキンエチレンアルキルァリールエーテル、 ( D ) ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、（E) ポリオキシェチレンソルビ夕ン脂肪酸エステル、（ F ) ポリオキンエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどを挙げることができる。以下、（A) ~ ( F ) について説明する。

( A ) ポリオキシエチレンアルキルエーテル

ポリオキシエチレンアルキルエーテル中のアルキル部位は炭素数 1

1 ~ 2 5の直鎖アルキル基であることが好ましく、例えば、ゥンデシル基（C uHn) , ラウリル基（C ₁₂H₂ ，トリデシル基（C _{I 3}H ₂₇) , ミリスチル基（ C , ₄ H ₂₉ ) ，ペン夕デシル基（ C , ₅ H ₃ , ) ' セチル基（C ₁₆H₃₃) ，ヘプタデシル基（C _{I 7}H ₃₅) , ステアリル基（ C , ₈H ₃₇) ，ベへニル基（ C ₂₂ H ₄₅ ) などを挙げることができる。中でも、具体的には、ポリオキンエチレンラウリルエーテル，ポリオキシエチレン卜リデシルェ一テル，ポリオキンエチレンセチルエーテル

，ポリオキンエチレンステアリルエーテル，ポリオキンエチレンベへニルエーテルが好適である。

( B ) ポリオキシエチレンアルケニルエーテル

ポリオキシエチレンアルケニルエーテル中のアルケニル部位は炭素数 1 1 〜 2 5の直鎖アルケニル基であることが好ましく、例えば、ゥンデセニル基（ C M H _{2 I}) ，トデセニル基（ C _{1 2}H ₂₃) ，トリデセニル基（ C , ₃H _{2 5}) , テトラデセニル基（ C H ) , ペンタデセニル基（ C , ₅1 ₉ ) ，へキサデセニル基（ C , ₆ H ₃ , ) ，ヘプタデセニル基 ( C い H ₃₃ ) ，ォレイル基（ C , _B H _{3 Δ} ) などを挙げることがでる。ァルケニル部位における二重結合の位置は限定されない。ポリォキシェチレンアルケニルエーテルの中でも、具体的には、ポリオキシェチレンォレイルェ一テルが好適である。

( C ) ポリオキシエチレンアルキルァリールエーテル

ポリォキシエチレンアルキルァリールエーテルは、ァリ一ル基が一 0— （酸素）を介してポリオキシエチレンと結合している構造を有する非イオン界面活性剤である。ポリオキシエチレンアルキルァリールエーテルを構成するアルキルァリール基の炭素数は 1 2〜 2 0であることが好ましく、例えば、 η—へキシルフヱニル基， η—へプチルフェニル基， η—ォクチルフヱニル基， η— ノニルフヱニル基， η—デシルフヱニル基， η—ゥンデシルフェニル基， η— ドデシルフヱニル基， η— トリデシルフヱニル基，テトラデシルフェニル基などを挙げることができる。中でも、具体的には、ポリオキンエチレンォクチルフエニルエーテル，ポリオキンエチレンノニルフヱニルエーテル，ポリォキシェチレンドデシルフヱニルエーテルが好適である。 ( D ) ポリオキシエチレン脂肪酸エステル

ポリオキシエチレン脂肪酸エステルの原料となる脂肪酸としては、炭素数 1 0 〜 2 0 の直鎖の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、この場合、不飽和脂肪酸の二重結合の位置は限定されない。また、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルを構成するエステルは、モノエステルの他ジエステルなどであってもよい。このような脂肪酸としては、例えば、力プリン酸（ C ₉ H > ₉ C 00 H ) ，ゥンデカン酸（ C ,。H _{2 L} C O O H ) , ラウリン酸（ C , , H _{2 3} C O O H ) , トリデシル酸（ C _{I 2}H _{2 S} C 0 0 H ) ，ミリスチン酸（ C _{L 3}H ₂₇ C O〇 H ) , ペンタデシル酸（ C , 4 H ₂₉ C 0 0 H ) ，パルミチン酸（ C , ₅ H：« , C 0 0 H ) , マルガリン酸（ C , ₆ H ₃₃ C O O H ) ，ステアリン酸（ C _{1 7}H ₃₅ C O〇 H ) , ノナデシル酸（ C _{I B} H ₃₇ C O O H ) ，ァラキン酸（ C ， ₉H ₃₉ C O O H ) , 力プロレイン酸（ C ₉ H , 7 C 00 H ) ，ゥンデシレン酸（ C H C 00 H ) , リンデル酸（ C , , H ₂ , C 00 H ) ，トリデセン酸（ C H 23 C 0 0 H ) ，ミリス卜レイン酸（ C _{L 3} H _{2 5} C O O H ) ，ペンタデセン酸（ C _{1 4} H ₂₇ C O O H ) ，パルミトレイン酸（ C H ₂₉ C O O H ) ，ォレイン酸（ C _{1 7}H ₃₃ C O O H ) , エイコセン酸（ C _{1 9}H ₃₇ C O O H ) を挙げることができる。中でも、具体的には、ポリオキシェチレンモノラウレート，ポリオキシエチレンモノステアレート，ポリオキシエチレンモノォレエー卜が好適である。

( E ) ポリオキンエチレンソルビタン脂肪酸エステル

ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの原料であるポリオキシエチレンソルビタンには 3 個の 0 H基があるので、ポリオキシェチレンソルビタン脂肪酸エステルには、数種の脂肪酸エステルが存在するが、そのいずれでもよい。好ましい脂肪酸の炭素数及び種類は上記（ D ) と同様である。中でも、具体的には、ポリオキンエチレンソルビタンモノラウレート，ポリオキシエチレンソノレビタンモノパルミテ一卜，ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート，ポリオキシエチレンソノレビタントリステアレート，ポリオキンエチレンソノレビタンモノォレ一ト，ポリオキシエチレンソノレビタントリオレ一卜が好である。

( F ) ポリオキンエチレンソルビトール脂肪酸エステル

ポリオキシエチレンソルビ卜一ル脂肪酸エステルの原料であるポリォキシエチレンソルビトールには 5個の 0 H基があるので、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルには数種の脂肪酸エステルが存在するが、そのいずれでもよい。好ましい脂肪酸の炭素数及び種類は上記（ D ) と同様である。中でも、具体的には、ポリオキシェチレンソノレビトールモノラウレー卜，ポリオキシエチレンソノレビトールモノパルミテ一ト，ポリオキンエチレンソルビトールモノステアレ一ト，ポリオキシエチレンソノレビトールモノォレート，ポリオキシェチレンソノレビトールテトラオレ一卜が好適である。

本発明の冷凍機油組成物においては、前記のポリオキンエチレン系非イオン性界面活性剤は一種でも、あるいは二種以上を組み合わせて使用してもよい。また、その配合量は、組成物全重量に基づき、 0 . 0 1 〜 3 0重量％の範囲にあるのが好ましい。この配合量が 0 . 0 1 重量％未満では潤滑性を向上させる効果が充分に発揮されず、 3 0 重量％を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、また基油に対する溶解性が低下する場合がある。潤滑性の向上効果及び溶解性などの点から、さらに好ましい配合量は 0 . 0 1 〜 1 5 重量％の範囲であり、特に 0 . 0 5〜 1 0重量％の範囲が好適である。

本発明の冷凍機油組成物には、必要に応じ公知の各種添加剤、例えばリン酸エステル，亜リン酸エステルなどの極圧剤；フエノール系，ァミン系の酸化防止剤；さらにはフエニルダリシジルェ一テル，シク口へキセンォキシド，エポキシ化大豆油などのエポキシ化合物などの安定剤；ベンゾトリァゾール，ベンゾトリァゾ一ル誘導体などの銅不活性化剤；シリコーン油，フッ化シリコーン油などの消泡剤などを適宜配合することができる。

本発明の冷凍機油組成物が適用される冷凍機に用いられる冷媒としては、ハイドロフノレオロカ一ボンやヽィドロクロロフノレオロカ一ボンなどの水素含有フロン化合物が好ましく、例えば 1 1 1 2 —テトラフルォロェタン（ R 1 3 4 a ) ；クロロジフルォロメタン（R 2 2 ) ；クロロジフルォロメタンと 1 —クロ 1 1 , 2 2 2 — ペン夕フルォロェタンの混合物（R 5 0 2 ) ; 1 1 ージフノレォロェタン（ R 1 5 2 a ) ；ペン夕フルォロェタン（R 1 2 5 ) ; 1 1 1 — トリフルォロェタン（ R 1 4 3 a ) ；ジフルォロメタン（ R 3 2 ) ；トリフルォロメタン（ R 2 3 ) ; 1 , 3 — ジクロロー 1 1 , 2 2 , 3 —ペンタフルォロプン（R 2 2 5 c b ) ； 3 , 3 — ジクロロ一 1 1 1 2 2 —ペンタフノレォロプロパン（R 2 2 5 c a ) ; 1 1 ージクロロー 1 一フルォロェタン（ R 1 4 l b ) ; 1 , 1 ージクロ 2 2 2 — 卜リフノレオ口ェタン（ R 1 2 3 ) ; 1 — クロロ一 1 1 — ジフルォロェタン（R l 4 2 b ) ; 2 — クロ 1 , 1 , 1 , 2 —テ卜ラフルォロェタン（ R 1 2 4 ) などを挙げることができる力く、これらの中で R 1 3 4 aをはじめとするハイドロフルォロカーボンが特に好適である。

また、テトラフルォロメタン（ R 1 4 ) ，へキサフルォロェタン（ R 1 1 6 ) ，ォクタフルォロプン（ R 2 1 8 ) などのフッ素化合物も使用でき、さらにアンモニアや炭酸ガス；プロパン，シクロプロン，ブタン，イソブタン，ペンタンなどの炭化水素化合物；ジメチルエーテル，メチルェチルエーテルなどのェ一テル系化合物；モノフルォロジメチルエーテル，ジフルォロジメチルェ一テル，トリフノレオロジメチルエーテル，テトラフノレォロジメチノレエ一テル，ペン夕フルォロジメチルエーテル，へキサフルォロジメチルエーテル，ヘプタフルォロ n—プロピルメチルエーテル，ヘプタフルォロイソプロピルメチルエーテル，ペンタフルォロェチルメチルエーテル，トリフルォロメトキシー 1， 1 , 2 , 2 —テトラフルォロェタンなどのフッ化工一テル系化合物も冷媒として使用できる。

最後に、前述の基油のうち、含酸素有機化合物系の合成油について詳述する。前記①のポリアルキレングリコールとしては、下記の一般式（ I )

R ¹ - 〔（ O R ² ) ,n - O R ³ 〕 „ ( I )

(式中、 R ' は水素原子，炭素数 1 〜 1 0 のアルキル基，炭素数 2〜 1 0のァシル基又は結合部 2〜 6個を有する炭素数！〜 1 0 の脂肪族炭化水素基、 R² は炭素数 2〜 4のアルキレン基、 R ³ は水素原子，炭素数！〜 1 0 のアルキル基又は炭素数 2〜 1 0 のァシル基、 nは 1 〜 6 の整数、 mは m x nの平均値が 6〜 8 0 となる数を示す。 ) で表される化合物を挙げることができる。

上記一般式（ I ) において、 R ¹ ， R ³ におけるアルキル基は直鎖状，分岐鎖状，環状のいずれであってもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル基，ェチル基， n —プロピル基，イソプロピル基，各種ブチル基，各種ペンチル基，各種へキシル基，各種へプチル基，各種ォクチル基，各種ノニル基，各種デシル基，シクロペンチル基，シクロへキシル基などを挙げることができる。このアルキル基の炭素数が 1 0 を超えるとフロン冷媒との相溶性が低下し、相分離を生じる場合がある。好ましいアルキル基の炭素数は 1 〜 6である。また、 R ¹ ， R ³ における該ァシル基のアルキル基部分は直鎖状，分岐鎖状，環状のいずれであってもよい。該ァシル基のアルキル基部分の具体例としては、上記アルキル基の具体例として挙げた炭素数 1 〜 9 の種々の基を同様に挙げることができる。該ァシル基の炭素数が 1 0 を超えるとフロン冷媒との相溶性が低下し、相分離を生じる場合がある。好ましいァシル基の炭素数は 2〜 6 である。

R ¹ 及び R ³ 力く、いずれもアルキル基又はァシル基である場合には、 R ¹ と R ³ はたがいに同一でも異なっていてもよい。

さらに nが 2以上の場合には、 1 分子中の複数の R ³ は同一でも異なっていてもよい。

R ¹ が結合部位 2〜 6個を有する炭素数 1 ~ 1 0 の脂肪族炭化水素基である場合、この脂肪族炭化水素基は鎖状のものでも環状のものであってもよい。結合部位 2個を有する脂肪族炭化水素基としては、例えばエチレン基，プロピレン基，ブチレン基，ペンチレン基，へキシレン基，ヘプチレン基，ォクチレン基. ノニレン基，デシレン基，シク口ペンチレン基，シクロへキシレン基などを挙げることができる。また、結合部位 3〜 6個を有する脂肪族炭化水素基としては、例えばトリメチロールプロパン，グリセリン，ペン夕エリスリトール，ソルビトール； 1 , 2 , 3 — トリヒドロキシシクロへキサン； 1 ， 3， 5 一卜リヒドロキシシクロへキサンなどの多価アルコールから水酸基を除いた残基を挙げることができる。

この脂肪族炭化水素基の炭素数が 1 0 を超えるとフロン冷媒との相溶性が低下し、相分離が生じる場合がある。好ましい炭素数は 2〜 6 こ"める。

前記一般式（ I ) 中の R ² は炭素数 2〜 4 のアルキレン基であり、繰り返し単位のォキシアルキレン基としては、ォキシエチレン基，ォキシプロピレン基，ォキシブチレン基を挙げることができる。 1 分子中のォキシアルキレン基は同一であってもよいし、 2個以上のォキシアルキレン基が含まれていてもよい力く、 1 分子中に少なくともォキシプロピレン単位を含むものが好ましく、特にォキシアルキレン単位中に 5 0 モル％以上のォキシプロピレン単位を含むものが好適である。なお、 2個以上のォキシアルキレン基が含まれる場合はランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。

前記一般式（ I ) 中の nは 1 〜 6 の整数で、 R ' の結合部位の数に応じて定められる。例えば R ¹ がアルキル基やァシル基の場合、 nは 1 であり、 R ¹ が結合部位 2， 3， 4， 5及び 6個を有する脂肪族炭化水素基である場合、 nはそれぞれ 2 , 3， 4， 5及び 6 となる。また、 mは m X nの平均値が 6〜 8 0 となる数であり、 m x nの平均値が前記範囲を逸脱すると本発明の目的は十分に達せられない場合があ前記一般式（ I ) で表されるポリアルキレングリコールは、末端に水酸基を有するポリアルキレングリコールを包含するものであり、該水酸基の含有量が全末端基に対して、 5 0 モル％以下になるような割合であれば、含有していても好適に使用することができる。この水酸基の含有量が 5 0 モル％を超えると吸湿性が増大し、粘度指数が低下する場合がある。

一般式（ I ) で表されるポリアルキレングリコールとしては、ポリォキシプロピレングリコールジメチルエーテル，ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテル及びポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル、さらにはポリオキシプロピレングリコールジァセテ一卜などが、経済性及び効果の点で好適であなお、上記一般式（ I ) で表されるポリアルキレングリコールについては、特開平 2 — 3 0 5 8 9 3号公報に詳細に掲載されたものをいずれも使用することができる。

前記②の Rポ RRRCCIIII リビニルエーテルとしては、例えば一般式（ II)

RRo RCclIIl

6

o 2

一 R

o ( II)

R

(式中、 R ⁴ 〜 R ^fi はそれぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 8 の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、 R ⁷ は炭素数 1 〜 1 0の二価の炭化水素基又は炭素数 2 〜 2 0の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、 R ⁸ は炭素数 1 〜 2 0 の炭化水素基、 a はその平均値が 0〜 1 0の数を示し、〜R ⁸ は構成単位毎に同一でもそれぞれ異なっていてもよく、また R ^T 0が複数ある場合には、複数の R ⁷ 0は同一でも異なっていてもよい。）

で表される構成単位を有するポリビニルエーテル系化合物（ 1 ) が挙げられる。また、上記一般式（Π) で表される構成単位と、一般式（ III)

( III)

(式中、 R ⁹ 〜R ' ²は、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 2 0 の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、また R ⁹ 〜R ^{1 2}は構成単位毎に同一でもそれぞれ異なっていてもよい。）で表される構成単位とを有するブロック又はランダム共重合体からなるポリビニルエーテル化合物（ 2 ) も使用することができる。

上記一般式（ Π ) における R ⁴ 〜R ⁶ はそれぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 8 、好ましくは〗〜 4 の炭化水素基を示す。ここで炭化水素基とは、具体的にはメチル基，ェチル基， n —プロピル基，イソプロピル基，各種ブチル基，各種ペンチル基，各種へキシル基，各種へプチル基，各種ォクチル基のアルキル基、シクロペンチル基，シクロへキシル基，各種メチルシクロへキシル基，各種ェチルシクロへキシル基 , 各種ジメチルシクロへキシル基などのシクロアルキル基、フヱニル基，各種メチルフヱニル基，各種ェチルフヱニル基，各種ジメチルフヱニル基のァリール基、ベンジル基，各種フヱニルェチル基，各種メチルベンジル基のァリールアルキル基を挙げることができる。なお、これらの R 〜 R ⁶ としては、特に水素原子が好ましい。

一方、一般式（ H ) 中の R ⁷ は、炭素数！〜 1 0 、好ましくは 2 〜 1 0 の二価の炭化水素基又は炭素数 2 〜 2 0 の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を示すが、ここで炭素数 1 〜 1 0 の二価の炭化水素基とは、具体的にはメチレン基；エチレン基；フヱニルエチレン基； 1 ， 2 —プロピレン基； 2 —フエ二ルー 1 ， 2 —プロピレン基；し 3 一プロピレン基；各種ブチレン基；各種ペンチレン基；各種へキシレン基；各種へプチレン基；各種ォクチレン基；各種ノニレン基；各種デシレン基の二価の脂肪族基、シクロへキサン；メチルンクロへキサン；ェチルシクロへキサン；ジメチルシクロへキサン；プロビルシクロへキサンなどの脂環式炭化水素に 2個の結合部位を有する脂環式基、各種フヱニレン基；各種メチルフヱニレン基；各種ェチルフエ二レン基；各種ジメチルフヱ二レン基；各種ナフチレン基などの二価の芳香族炭化水素基、トルエン；キシレン；ェチルベンゼンなどのアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分と芳香族部分にそれぞれ一価の結合部位を有するアルキル芳香族基、キンレン：ジェチルベンゼンなどのポリアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分に結合部位を有するアルキル芳香族基などを挙げることができる。これらの中で炭化数

2〜 4 の脂肪族基が特に好ましい。

また、炭素数 2〜 2 0 の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシメチレン基；メトキシエチレン基；メトキシメチルエチレン基； 1， 1 — ビスメトキシメチルエチレン基； 1 ， 2 — ビスメトキシメチルエチレン基；エトキシメチルエチレン基；（ 2 —メトキシェトキシ）メチルエチレン基；（ 1 ーメチルー 2 —メトキシ）メチルエチレン基などを好適に挙げることができる。なお、一般式（ I I ) における a は R ⁷ 0の繰り返し数を示し、その平均値が 0 〜 1 0 、好ましくは 0〜 5 の範囲の数である。 R ⁷ 0が複数ある場合には、複数の R ⁷ 0は同一でも異なっていてもよい。

さらに、一般式（I I ) における R ^e は炭素数 1 〜 2 0、好ましくは 1 〜 1 0 の炭化水素基を示すが、この炭化水素基とは、具体的にはメチル基，ェチル基， n—プロピル基，イソプロピル基，各種ブチル基，各種ペンチル基，各種へキシル基，各種へプチル基，各種ォクチル基，各種ノニル基，各種デシル基のアルキル基、シクロペンチル基，シクロへキシル基，各種メチルシクロへキシル基，各種ェチルシクロへキシル基，各種プロビルシクロへキシル基，各種ジメチルシクロへキシル基などのシクロアルキル基、フヱニル基，各種メチルフヱニル基，各種ェチルフヱニル基，各種ジメチルフヱニル基，各種プロピルフエニル基，各種トリメチルフヱニル基，各種プチルフヱニル基，各種ナフチル基などのァリール基、ベンジル基，各種フヱニルェチル基，各種メチルベンジル基，各種フニルプロピル基，各種フヱニルブチル基のァリールアルキル基などを挙げることができる。

上記一般式（ II) で表されるポリビニルエーテル系化合物（ 1 ) は、その炭素/酸素モル比が 4 . 2〜 7 . 0の範囲にあるものが好ましい。該モル比が 4 . 2未満では、吸湿性が高くなる場合があり、また 7. 0 を超えると、フロンとの相溶性が低下する場合がある。

上記一般式（ III)において、 R ⁹ 〜R ' ²は、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 2 0 の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なつていてもよい。ここで、炭素数 1 〜 2 0 の炭化水素基としては、上記一般式（ 11) における R ^H の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。なお、 R ^a 〜 R ^{1 2}は構成単位毎に同一でもそれぞれ異なっていてもよい。

該一般式（ H) で表される構成単位と一般式（ 111)で表される構成単位とを有するプロックまたはランダム共重合体からなるポリビニルエーテル系化合物（ 2 ) も、その炭素/酸素モル比が 4 . 2 〜 Ί . 0 の範囲にあるものが好ましい。該モル比が 4 . 2 未満では、吸湿性が高くなる場合があり、また 7 . 0 を超えると、フロンとの相溶性が低下する場合がある。

さらに本発明においては、上記ポリビニルエーテル系化合物（ 1 ) と上記ポリビニルエーテル系化合物（ 2 ) との混合物も使用することができる。

本発明に用いられるポリビュルエーテル系化合物（ 1 ) 及び（ 2 ) は、それぞれ対応するビニルエーテル系モノマーの重合、及び対応するォレフイン性二重結合を有する炭化水素モノマーと、対応するビニルェ一テル系モノマーとの共重合により製造することができる。本発明に用いられるポリビニルエーテル系化合物としては、次の末端構造を有するもの、すなわちその一つの末端が、一般式（IV) 又は (V)

RR RRCCIIII

R ^{1 3}R ^{1 5}

I i

H C - Ro RRcC CllII 一 (IV)

R ^{1 4}0 ( R R 0) R

R ' ⁸R ' ⁹ o

I I H C - C - ( V)

I ！

R ²⁰R ²¹

(式中、 R ^{1 3}〜 R ' ⁵は、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 8の炭化水素基を示し、 R ^{1 3}〜 R '「'はたがいに同一でも異なっていてもよく、 R ^{1 8}~ R ²iは、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 2 0の炭化水素基を示し、 R ¹ "〜R ²¹はたがいに同一でも異なっていてもよい。 R ' ⁶は炭素数 1 〜 1 0の二価の炭化水素基又は炭素数 2 〜 2 0の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、 R ' ⁷は炭素数 1 〜 2 0の炭化水素基、 bはその平均値が 0 〜 1 0の数を示し、 R ^{| 6}0が複数ある場合には、複数の R ^{l 6}0は同一でも異なっていてもよい。）

で表され、かつ残りの末端が一般式（VI) 又は（VII)

R (式中、 R ²²〜R ²⁴は、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 8の炭化水素基を示し、 R ²²〜 R ²⁴はたがいに同一でも異なっていてもよく、 R ²⁷〜R ^{3 D}は、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 2 0の炭化水素基を示し、 R ²⁷〜R ³°はたがいに同一でも異なっていてもよい。 R ²⁵は炭素数 1 〜 1 0の二価の炭化水素基又は炭素数 2〜 2 0の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、 R ^{2 &}は炭素数 1 〜 2 0の炭化水素基、 c はその平均値が 0〜 1 0の数を示し、 R ²⁵0が複数ある場合には、複数の R ²⁵0は同一でも異なっていてもよい。）

で表される構造を有するもの、及びその一つの末端が、上記一般式（ IV) 又は（V) で表され、かつ残りの末端が一般式（VIII)

R ^{Λ 1} R ³³

I I

— C— C一 0 Η (VIII)

I I

R ³²Η

(式中、 R ³¹〜R ³³は、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 8の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。）で表される構造を有するものが好ましい。

このようなポリビニルエーテル系化合物の中で、特に次に挙げるものが本発明の冷凍機油組成物の基油として好適である。

( 1 ) その一つの末端が一般式（IV) 又は（V) で表され、かつ残りの末端が一般式（VI) 又は（VII)で表される構造を有し、一般式（11 ) における R ⁴ 〜 R ⁶ が共に水素原子、 aが 0〜 4の数、 R ⁷ が炭素数 2〜 4の二価の炭化水素基及び R ⁸ が炭素数〜 2 0の炭化水素基であるもの。 ( 2 ) 一般式（ II) で表される構成単位のみを有するものであって、その一つの末端が一般式（IV) で表され、かつ残りの末端が一般式（

VI) で表される構造を有し、一般式（ 11) における R ⁴ 〜R ⁶ が共に水素原子、 aが 0〜 4の数、 R ⁷ が炭素数 2〜 4の二価の炭化水素基及び R ⁸ が炭素数 1 〜 2 0の炭化水素基であるもの。

( 3 ) その一つの末端が一般式（ IV) 又は（V) で表され、かつ残りの末端が一般式（VIII) で表される構造を有し、一般式（II) における！^ 〜R ⁶ が共に水素原子、 aが 0〜 4の数、 R ⁷ が炭素数 2 ~ 4 の二価の炭化水素基及び R « が炭素数 1 ~ 2 0の炭化水素基であるもの。

( 4 ) 一般式（ II) で表される構成単位のみを有するものであって、その一つの末端が一般式（ IV) で表され、かつ残りの末端が一般式（

VII)で表される構造を有し、一般式（II) における R < 〜R ⁶ が共に水素原子、 aが 0〜 4 の数、 R ⁷ が炭素数 2〜 4 の二価の炭化水素基及び R ⁸ が炭素数 1 〜 2 0の炭化水素基であるもの。

また、本発明においては、前記一般式（II) で表される構成単位を有し、その一つの末端が一般式（ IV) で表され、かつ残りの末端が一般式 ( IX)

R ³⁴ R ³⁶

- C - C - 0 (R ³⁹0) _e R ⁴⁰ ( IX)

I I

R ³⁵0 (R ³⁷0 ) _A R ^{3 fl}

(式中、 R 〜 R ³⁶は、それぞれ水素原子又は炭素数 1 〜 8の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、 R "及び R ³⁹はそれぞれ炭素数 2〜 1 0の二価の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、 R ^{a B}及び R ^{4 D}はそれぞれ炭素数！〜 1 0の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なつていてもよく、 d及び eはそれぞれその平均値が 0〜 1 0の数を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、また複数の R³'0 がある場合には複数の R ³⁷0は同一でも異なっていてもよいし、複数の R ³⁹0がある場合には複数の R ³⁹0は同一でも異なっていてもよい o )

で表される構造を有するポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。さらに、本発明においては、一般式（X) 又は（XI)

O R"

( C H 2 C H ) 一 (X )

O R "

I

- ( C H C H ) 一 (XI)

I

C H 3

(式中、 R ⁴¹は炭素数 1 〜 8の炭化水素基を示す。）

で表される構成単位からなり、かつ重量平均分子量が 3 0 0〜 3 0 0 0 (好ましくは 3 0 0〜 2 0 0 0 ) であって、片方の末端が一般式（ XH)又は (XIII)

R ⁴²

C H 2 C H 0 R ⁴³ (XII)

C H = C H 0 R ⁴³ (XIII)

(式中、 R は炭素数 1 ~ 3のアルキル基、 R⁴³は炭素数 1〜 8の炭化水素基を示す。）

で表される構造を有するアルキルビニルエーテルの単独重合物又は共重合物からなるポリビニルエーテル系化合物も使用することができる

0

なお、上記のポリビニルエーテルについては、特開平 6 — 1 2 8 5 7 8号公報，特開平 6 — 2 3 4 8 1 4号，特開平 6 — 2 3 4 8 1 5号公報の各明細書のそれぞれに詳細に記載されているものをいずれも使用することができる。

前記③のポリエステルとしては、例えば一般式（XIV)

一〔― 0— C — — C 一 0— R ^{4 5}—〕一 (XIV)

II I！

0 0

(式中、は炭素数 1 ~ 1 0 のアルキレン基， R ^{4 5}は炭素数 2〜 1 0 のアルキレン基又は炭素数 4 〜 2 0 のォキサアルキレン基を示す。 )

で表される構成単位を有し、かつ分子量が 3 0 0〜 2 0 0 0 である脂肪族ポリエステル誘導体を挙げることができる。

この一般式（XIV)中のは炭素数 1 ~ 1 0 のアルキレン基を示すが、具体的にはメチレン基，エチレン基，プロピレン基，ェチルメチレン基， 1 ， 1 — ジメチルエチレン基， 1 ， 2 — ジメチルエチレン基， n —ブチルエチレン基，イソブチルエチレン基， 1 ーェチルー 2 — メチルエチレン基， 1 ーェチルー 1 — メチルエチレン基，トリメチレン基，テトラメチレン基，ペンタメチレン基などを挙げることができるが、好ましくは炭素数 6以下のアルキレン基である。また、 R ^{4 5}は炭素数 2〜 1 0 のアルキレン基又は炭素数 4〜 2 0 のォキサアルキレン基を示す。アルキレン基は、具体的には R ^{4 4}の具体例（但し、メチレン基を除く）と同様であり、好ましくは炭素数 2〜 6のアルキレン基であり、ォキサアルキレン基は具体的には、 3 —ォキサ一 1 , 5 — ペンチレン基； 3 , 6 —ジォキサー 1 , 8 —ォクチレン基； 3 , 6 , 9 一トリオキサ一 1 ， 1 1 —ゥンデシレン基； 3 —ォキサ一 1 ， 4 一ジメチル一 1 , 5 —ペンチレン基； 3 , 6 — ジォキサー 1 , 4， 7 — トリメチル一 1 , 8 —ォクチレン基； 3， 6 , 9 — トリオキサ一 1 , 4 , 7， 1 0 —テトラメチルーし 1 1 ーゥンデシレン基； 3 —ォキサ一 1 , 4 — ジェチルー 1 ， 5 —ペンチレン基； 3， 6 — ジォキサー 1 , 4 , 7 — 卜リエチルーし 8 —才クチレン基； 3， 6 , 9 — トリォキサ一 1， 4 , 7 , 1 0 —テ卜ラエチル一 1 , 1 1 —ゥンデシレン基； 3 —ォキサ一 1， 1 , 4， 4 ーテトラメチルー 1 , 5 —ペンチレン基； 3， 6 — ジォキサ— 1 , 1 ， 4， 4 , 7 , 7 —へキサメチルー 1 ， 8 —才クチレン基； 3 , 6， 9 一卜リオキサ一しし 4， 4 , 7， 7， 1 0， 1 0 —才クタメチルー 1 ，し 1 ーゥンデシレン基； 3 —ォキサ一 1 , 2， 4 , 5 —テトラメチルー 1 , 5 —ペンチレン基 ; 3， 6 — ジォキサー 1 , 2 , 4 , 5， 7 , 8 —へキサメチルー 1 ， 8 —才クチレン基； 3 , 6， 9 一トリオキサー 1 , 2， 4， 5， 7 , 8 , 1 0， 1 1 一才クタメチルー 1 ， 1 ， 1 —ゥンデシレン基； 3 — ォキサ一 1 ーメチルー 1 , 5 —ペンチレン基； 3 —ォキサ一 1 ーェチルー 1 ， 5 —ペンチレン基； 3 —ォキサ一 1 ， 2 — ジメチルー 1 ， 5 —ペンチレン基； 3 —ォキサ一 1 一メチル一 4 ーェチルー 1 , 5 —ぺンチレン基； 4 —ォキサ一 2， 2 , 6 , 6 —テトラメチルー 1 , 7 — ヘプチレン基； 4 , 8 — ジォキサ一 2 , 2 , 6 , 6 , 1 0， 1 0 —へキサメチルー 1 ， 1 1 —ゥンデシレン基などを挙げることができる。なお、 R ^{4 4}， R "は構成単位毎に同じでも異なっていてもよい。さらに、上記一般式（XIV)で表される脂肪族ポリエステル誘導体は、分子量（G P Cによる測定値）力' 3 0 0〜 2 0 0 0であることが望ましい。ここで分子量が 3 0 0未満のものでは、動粘度が小さすぎ、また 2 0 0 0 を超えるものではワックス状となり、いずれも冷凍機油として好ましくない。

このようなポリエステルについては、国際公開公報 WO 9 1 0 7 4 7 9号公報に詳細に記載されたものをいずれも使用することができる o

前記④のポリオールエステルとしては、少なくとも 2個の水酸基を含む多価ヒドロキシ化合物のカルボン酸エステルが挙げられ、例えば一般式（XV)

R " 〔0 C 0 R "〕 _f (XV)

(式中、 R "は炭化水素基、 R ⁴⁷は水素原子又は炭素数 1 〜 2 2 の炭化水素基、 f は 2 〜 6 の整数を示し、複数の— 0 C 0 R ⁴⁷は同一でも異なっていてもよい。）

で表されるものを用いることができる。

上記一般式（XV) において、 R ^{4 6}は炭化水素基を示し、直鎖状，分岐鎖状のいずれでもよく、好ましくは炭素数 2 〜 1 0 のアルキル基である。は水素原子又は炭素数 1 〜 2 2 の炭化水素基であり、好ましくは炭素数 2 ~ 1 6 のアルキル基である。

上記一般式（XV) で表されるポリオールエステルは、一般式（XVI) R " (0 H) _f (XVI)

(式中、 R ⁴⁶及び f は前記と同じである。）

で表される多価アルコールと、一般式（XVII)

R ⁴⁷ C 00 H (XVII)

(式中、 R ⁴⁷は前記と同じである。）で表されるカルボン酸又はそのエステルや酸ハライドなどの反応性誘導体とを反応させることにより得ることができる。

上記一般式（XVI)で表される多価アルコールとしては、例えばェチレングリコール，プロピレングリコール，ブチレングリコール，ネオペンチルグリコール，トリメチローノレェタン，トリメチ口一ルプロノン，グリセリン，ペンタエリスリトール，ジペンタエリスリトール，ソルビトールなどを挙げることができる。一方、（XVI!) で表されるカルボン酸としては、例えばプロピオン酸，酪酸，ビバリン酸，吉草酸，カプロン酸，ヘプタン酸， 3 —メチルへキサン酸， 2 —ェチルへキシル酸，力プリル酸，デカン酸，ラウリル酸，ミリスチン酸，パルミチン酸などを挙げることができる。

前記⑤のカーボネート誘導体としては、例えば一般式（XVHI)

R ⁴⁸0 C 0 〔 ( R ⁴⁹0 ) _K C O〕 _h R ^r'° (xvm)

II I!

O 0

(式中、 R ^e及び R ⁵°は、それぞれ炭素数 3 0以下の炭化水素基又は炭素数 2 〜 3 0 のエーテル結合を有する炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、 R ^{4 9}は炭素数 2 〜 2 4 のアルキレン基、 gは 1 ~ 1 0 0 の整数、 hは 1 〜 1 0 の整数を示す。）で表されるポリカーボネートを挙げることができる。

上記一般式（XVIII)において、 R ^{< u}及び R ⁵ は、それぞれ炭素数 3 0以下の炭化水素基又は炭素数 2〜 3 0 のエーテル結合を有する炭化水素基であって、炭素数 3 0以下の炭化水素基の具体例としては、メチル基，ェチル基， n —プロピル基，イソプロピル基，各種ブチル基，各種ペンチル基，各種へキシル基，各種へプチル基，各種ォクチル基；各種ノニル基；各種デシル基；各種ゥンデシル基；各種ドデシル基，各種トリデシル基，各種テ卜ラデシル基，各種ペンタデシル基，各種へキサデシル基，各種へプタデシル基，各種ォクタデシル基，各種ノナデシル基，各種エイコシル基などの脂肪族炭化水素基、シクロへキシル基， 1 ーシクロへキセニル基，メチルシクロへキシル基，ジメチルシクロへキシル基，デカヒドロナフチル基，卜リシクロデカニル基などの脂環式炭化水素基、フユニル基，各種トリル基，各種キンリル基，メシチル基，各種ナフチル基などの芳香族炭化水素基、ベンジル基，メチルベンジル基，フヱニルェチル基， 1 ーメチルー 1 ーフヱニルェチル基，スチリル基，シンナミル基などの芳香脂肪族炭化水素基などを挙げることができる。

また、炭素数 2〜 3 0 のエーテル結合を有する炭化水素基としては、例えば一般式（X I X)

一 ( R ^{5 1} - 0 ) , - R ^{5 2} ( X I X)

〔式中、 R ⁵ 'は炭素数 2 又は 3 のアルキレン基（エチレン基，プロピレン基，トリメチレン基）、 R ^{5 2}は炭素数 2 8以下の脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素基（ R ^{4 8}及び R ⁵ °の具体例で挙げた基と同様のもの）、 i は 1 〜 2 0 の整数を示す。〕

で表されるグリコールエーテル基、具体的にはエチレングリコールモノメチルエーテル基，エチレングリコールモノブチルエーテル基，ジエチレングリコールモノ n —ブチルエーテル基，トリエチレングリコールモノェチルエーテル基，プロピレングリコールモノメチルェ一テル基，プロピレングリコールモノブチルエーテル基，ジプロピレングリコールモノェチルエーテル基，トリプロピレングリコールモノ n 一ブチルエーテル基などを挙げることができる。これらの中では、 n —ブチル基；イソブチル基；イソアミル基；シクロへキシル基；イソヘプチル基； 3 —メチルへキシル基； 1 , 3 — ジメチルブチル基；へキシル基；ォクチル基； 2 —ェチルへキシル基などのアルキル基、ェチレングリコールモノメチルエーテル基，エチレングリコールモノブチルエーテル基，ジエチレングリコールモノメチルエーテル基，トリエチレングリコールモノメチルェ一テル基，プロピレングリコールモノメチルェ一テル基，プロピレングリコールモノブチルエーテル基，ジプロピレングリコールモノェチルエーテル基，トリプロピレングリコールモノ n —ブチルェ一テル基などのアルキレングリコールモノアルキルエーテル基などが好ましい。

また、上記一般式（XVI II)において、 R ^{< 9}は炭素数 2〜 2 4 のアルキレン基であり、具体例としてはエチレン基，プロピレン基，ブチレン基，アミレン基，メチルアミレン基，ェチルアミレン基，へキシレン基，メチルへキンレン基，ェチルへキシレン基，ォクタメチレン基，ノナメチレン基，デカメチレン基，ドデカメチレン基，テトラデカメチレン基などを挙げることができる。 R ^{< 9}0が複数ある場合は、複数の R ⁴⁹は同一でも異なっていてもよい。

この一般式（ XV ΙΠ)で表されるポリカーボネー卜は、分子量（重量平均分子量）力《 3 0 0 〜 3 0 0 0 、好ましくは 4 0 0 ~ 1 5 0 0 のものが好適である。分子量が 3 0 0 未満のものでは、動粘度が小さすぎて潤滑油として不適当であり、逆に 3 0 0 0 を超えるものでは、ヮックス状となり潤滑油としての使用が困難となり好ましくない。

このポリカーボネートは、各種の方法により製造することができるが、通常は炭酸ジエステルあるいはホスゲンなどの炭酸エステル形成性誘導体と脂肪族二価アルコールを原料として製造される。

これらを用いてポリ力一ボネ一卜を製造するには、通常のポリカーボネー卜の製造法に従えばよく、一般にはエステル交換法ゃホスゲン法によればよい。

上記ポリカーボネ一トは特開平 3 — 2 1 7 4 9 5号公報に詳細に記載されるものをいずれも使用することができる。

さらに、カーボネート誘導体として、一般式（XX)

R ⁵³ - 0— (R ⁵⁵0 ) , — C O— (O R ⁵⁶) κ - 0 - R ⁵¹ (XX) (式中、 R ⁵³及び R "は、それぞれ炭素数 1〜 2 0の脂肪族，脂環式，芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、 R ⁵⁵及び R ⁵⁶は、それぞれエチレン基又はィソプロピレン基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、 j 及び kは、それぞれ 1〜 1 0 0の数を示す。）

で表されるグリコールエーテルカーボネートを使用することができる o

上記一般式（XX) において、 R ⁵³及び R における脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基，ェチル基， n—プロピル基，イソプ口ピル基，各種ブチル基，各種ペンチル基，各種へキシル基，各種へプチル基，各種ォクチル基；各種ノニル基；各種デシル基；各種ゥンデシル基；各種ドデシル基，各種トリデシル基，各種テトラデシル基 , 各種ペン夕デシル基，各種へキサデシル基，各種ヘプ夕デシル基，各種ォクタデシル基，各種ノナデシル基，各種エイコシル基などを挙げることができる。脂環式炭化水素基の具体例としては、シクロへキシル基， 1 — シクロへキセニル基，メチルンクロへキシル基，ジメチルシクロへキシル基，デカヒドロナフチル基，トリンクロデカニル基などを挙げることができる。芳香族炭化水素の具体例としては、フエニル基，各種トリル基，各種キシリル基，メンチル基，各種ナフチル基などを挙げることができる。芳香脂肪族炭化水素基の具体例としては、ベンジル基，メチルベンジル基，フエニルェチル基，スチリル基 , シンナミル基などを挙げることができる。

上記一般式（XX) で表されるグリコ一ルェ一テルカ一ボネートは、例えばポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルを、比較的低沸点のアルコールの炭酸エステルの過剰存在下でエステル交換させることによって製造することができる。

上記のグリコールエーテルカーボネー卜については、特開平 3 — 1 4 9 2 9 5号公報に詳細に記載されているものをいずれも使用することができる。

さらに、カーボネート誘導体として、一般式（XXI)

R ^{S 7}0 〔一 C O— Rい ^J一 0 〕一 C O R ⁵" (XXI)

II II

0 0

(式中、尺 ⁵⁷及び尺 ⁵⁸は、それぞれ炭素数 1 〜 1 5 のアルキル基又は炭素数 2〜 1 2 の二価のアルコール残基を示し、それらはたがいに同 —でも異なっていてもよく、 R ⁵⁹は炭素数 2〜 1 2 のアルキレン基を示し、 pは 0 〜 3 0 の整数を示す。）

で表される炭酸エステルを使用することもできる。

上記一般式（XXI)において、 R ⁵ '及び R ^{5 B}は、それぞれ炭素数 1 〜

1 5 、好ましくは炭素数 2〜 9 のアルキル基又は炭素数 2 ~ 1 2 、好ましくは 2 〜 9 の二価アルコール残基を示し、 R ⁵⁹は炭素数 2〜 1 2 、好ましくは 2 〜 9 のアルキレン基を示し、 pは 0 〜 3 0 、好ましくは 1 〜 3 0 の整数を示す。上記条件を満たさない炭酸エステルを使用すると、フロン冷媒との相溶性などの各種性能が劣るため好ましくない。 R ⁵¹及び R ⁵⁸における炭素数 1 〜 1 5 のアルキル基としては、具体的には、メチル基，ェチル基， n —プロピル基， n —ブチル基， n 一ペンチル基， n —へキシル基， n—へプチル基， n —ォクチル基， n — ノニル基， n —デシル基， n — ゥンデシル基， n — ドデシル基， n — トリデシル基， n —テトラデシル基， n —ペンタデシル基，イソプロピル基，イソブチル基， t e r t —ブチル基，イソペンチル基，イソへキシル基，イソへプチル基，イソォクチル基，イソノニル基，イソデシル基，イソゥンデシル基，イソドデシル基，イソトリデシル基，イソテトラドシル基，イソペン夕デシル基などを挙げることがで

3 ο

また、炭素数 2 〜 1 2 の二価のアルコール残基としては、具体的には、エチレングリコール； 1 , 3 —プロパンジオール；プロピレングリコーノレ； 1 , 4 一ブタンジォーノレ； 1 , 2 —ブタンジォーノレ； 8 — メチル一 1 ， 3 —プロパンジォ一ノレ； 1 ， 5 —ペン夕ンジォ一ノレ；ネォペンチルグリコール； 1 ， 6 —へキサンジオール； 2 —ェチノレ一 2 — メチル一 1 , 3 —プンジオール； 1 ， 7 —ヘプタンジオール； 2 — メチル一 2 —プロピル一 1 , 3 —プンジォ一ノレ； 2 , 2 — ジェチル一 1 , 3 —プ ⁰ンジォ一ノレ； 1 ， 8 —オクタンジォ一ノレ； 1 ， 9 ーノナンジォ一ノレ； 1 ， 1 0 —デカンジオール； 1 , 1 1 ーゥンデカンジオール； 1 , 1 2 — ドデカンジオールなどの残基を挙げることができる。

さらに、 R で表される炭素数 2 〜 1 2 のアルキレン基としては、具体的には、エチレン基；卜リメチレン基；プロピレン基；テトラメチレン基；ブチレン基； 2 — メチルトリメチレン基；ペンタメチレン基； 2 , 2 — ジメチルトリメチレン基；へキサメチレン基； 2 —ェチル一 2 — メチルトリメチレン基；ヘプタメチレン基； 2 — メチルー 2 一プロビルトリメチレン基； 2 ， 2 — ジェチル卜リメチレン基；ォクタメチレン基；ノナメチレン基；デカメチレン基；ゥンデカメチレン基；ドデカメチレン基などの直鎖構造や分岐構造を有するものを挙げることができる。

上記炭酸エステルの分子量は特に限定されるものでないが、圧縮機の密封性をより向上させるなどの点から、数平均分子量が 2 0 0〜 3 0 0 0のものが好適に使用され、数平均分子量が 3 0 0〜 2 0 0 0のものがより好適に使用される。

上記炭酸エステルについては、特開平 4 一 6 3 8 9 3号公報に詳細に記載されているものをいずれも使用することができる。

前記⑥のポリエ一テルケトンとしては、例えば一般式（XXII) 6²

H

H 0) , R ⁶³〕

(式中、 Qは 1 ~ 8価のアルコール残基、 R は炭素数 2〜 4のアルキレン基、 R ⁶¹はメチル基又はェチル基、 R ⁶ 及び R ⁶⁴は、それぞれ水素原子、炭素数 2 0以下の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基で、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、 R ⁶³は炭素数 2 0以下の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基を示し、 r及び s は 0〜 3 0の数、 uは 1 〜 8の数、 Vは 0〜 7の数、かつ u + vは

1 〜 8を満たし、 t は 0又は 1 を示す。）

で表される化合物を挙げることができる。

上記一般式（XXII) において、 Qは〜 8価のアルコール残基であり、 Qを残基とするアルコールとしては、一価アルコールとして、例えばメチルアルコール，エチルアルコール，直鎖又は分岐のプロピルアルコール，直鎖または分岐のブチルアルコール，直鎖又は分岐のぺンチルアルコール，直鎖又は分岐のへキシルアルコール，直鎖又は分岐のへプチルアルコール，直鎖又は分岐のォクチルアルコール，直鎖又は分岐のノニルアルコール，直鎖又は分岐のデシルアルコール，直鎖又は分岐のゥンデシルアルコール，直鎖又は分岐のドデシルアルコール，直鎖又は分岐のトリデシルアルコール，直鎖又は分岐のテトラデシルアルコール，直鎖又は分岐のペンタデシルアルコール，直鎖又は分岐のへキサデシルアルコール，直鎖又は分岐のへプタデシルアルコール，直鎖又は分岐のォクタデシルアルコール，直鎖又は分岐のノナデシルアルコール，直鎖又は分岐のエイコシルアルコールなどの脂肪族ー価アルコール；フエノール，メチルフヱノール，ノニノレフエノ —ル，ォクチルフヱノール，ナフトールなどの芳香族アルコール；ベンジルアルコール，フヱニルエチルアルコールなどの芳番脂肪族アルコール；及びこれらの部分エーテル化物などを、二価アルコールとして、例えばエチレングリコ一ル，プロピレングリコール，ブチレングリコール，ネオペンチルグリコール，テトラメチレングリコ一ノレなどの直鎖又は分岐の脂肪族アルコール，カテコール，レゾルシノール，ビスフヱノール A , ビスフヱニルジオールなどの芳香族アルコール、及びこれらの部分エーテル化物などを、三価アルコールとして、例えばグリセリン；トリメチロールプロパン；トリメチロールェタン；卜リメチロールブタン； 1 ， 3， 5 —ペンタントリオ一ルなどの直鎖又は分岐の脂肪族アルコール，ピロガロール，メチルピロガロール， 5 一 s e c 一ブチルピロガロールなどの芳香族アルコール及びこれらの部分エーテル化物などを、四価〜八価のアルコールとして、例えばべンタエリスリトール，ジグリセリン，ソルビタン，トリグリセリン，ソルビトール，ジペン夕エリスリトール，テトラグリセリン，ペン夕グリセリン，へキサグリセリン，トリペンタエリスリトールなどの脂肪族アルコール及びこれらの部分エーテル化物などを挙げることがでる。

また、上記一般式（XX H ) において、 R ⁶ °で示される炭素数 2〜 4 のアルキレン基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、具体例としては、エチレン基；プロピレン基；ェチルエチレン基； 1 ， 1 —ジメチルエチレン基； 1 , 2 — ジメチルエチレン基などを挙げることができる。また、 R ^{6 2}〜R で示される炭素数 2 0以下の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基；ェチル基；プロピル基；ブチル基；ペンチル基；ヘプチル基；ォクチル基；ノニル基；デシル基；ゥンデシル基；ラウリル基；ミリスチル基；パルミチル基；ステアリル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基；イソブチル基；イソアミル基； 2 —ェチルへキシル基；イソステアリル基

； 2 —へプチルゥンデシル基などの分岐鎖アルキル基、フヱニル基；メチルフヱニル基などのァリ一ル基、ベンジル基などのァリ一ルアルキル基などを挙げることができる。

—般式（XX I I ) において、 r及び s は 0〜 3 0の数を示し、 r， s が 3 0 をを超えると分子内におけるエーテル基の寄与が増し、フロン冷媒との相溶性，電気絶縁性，吸湿性の面で好ましくない。また、 u は 1 〜 8 の数、 Vは 0〜 7 の数であって、 u + vは 1 〜 8 の関係を満たし、これらの数は平均値を示し、整数には限られない。 t は 0又は

1 である。また、 r x u個の R ⁶ °はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、 s X u個の R ^s 'はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。 uが

2以上の場合、 u個の r， s， t， R ^{6 2}及び R ^{6 3}はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、さらに Vが 2以上の場合、 V個の R "はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。

上記一般式（XXH) で表されるポリエーテルケトンを製造する方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、二級のアルキルォキシアルコールを次亜塩素酸塩と酢酸によって酸化する方法（特開平 4 - 1 2 6 7 1 6号公報）、あるいは水酸化ジルコニウムとケトンを用いて酸化する方法（特開平 3 — 1 6 7 1 4 9号公報）を用いることができる。

前記⑦のフッ素化油としては、例えばフッ化シリコーン油、パ一フルォロポリエ一テル、アル力ンとパーフルォロアルキルビニルエーテルとの反応化物などを挙げることができる。アル力ンとパ一フルォロアルキルビニルエーテルとの反応化物の例としては、一般式（ XX I Π )

C„ H _{2 n + 2} (X I 11)

(式中、 nは 6 〜 2 0の整数を表す。）

で表されるアルカンに、一般式（XXIV)

C F 2 = C F 0 C _m F _2m+ 1 (XXIV)

(式中、 mは 1 〜 4の整数を表す。）

で表されるパーフルォロアルキルビニルエーテルを反応させて得られる一般式（XXV)

C _π H ,_{2 n + 2}— _wl ( C F ₂ — C F H O C„, F _{2m (} ,) _w (XXV) (式中、 wは 1 〜 4の整数を表し、 n及び mは前記と同じである。）で表される化合物を挙げることができる。

上記一般式（XX I I I )で表されるアルカンは直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、その具体例としては、 n —オクタン； n— デカン； n — ドデカン；シクロオクタン；シクロドデカン； 2， 2 , 4 — 卜リメチルペンタンなどを挙げることができ、一方、一般式（XX I V) で表されるパーフルォロアルキルビニルエーテルの具体例としては、パーフルォロメチルビ二ルエーテル，パ一フルォロェチルビニルエーテル，パーフルォロ n —プロピルビニルェ一テル，パーフルォロ n —プチルビニルエーテルなどを挙げることができる。

次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する力く、本発明はこれらの例によってなんら限定するものではない。

〔実施例 1 〜 1 6 及び比較例 1 , 2〕

第 1 表に示す種類の基油に、第 1 表に示す種類の添加剤を、組成物全重量に基づき第 1 表に示す量を配合し、冷凍機油組成物を調製した。この組成物について、焼付試験、摩耗試験及びシールドチューブ試験を以下に示す要領で行い、性能を評価した。その結果を第 2表に示す。

( 1 ) 焼付試験

ファレックス試験機を用い、ピン/ブロック材料を A 4 0 3 2 X A I S I — C— 1 1 3 7 とした。ピン Zブロックをセットし、ピンに試料の油を 4 マイクロリットル塗布した。試験機内を R 1 3 4 a雰囲気にした後、室温で、荷重 1 0 0 L b s , 回転数 3 0 0 r p mの条件で焼付に至る時間（焼付時間）を測定した。

( 2 ) 摩耗試験

ファレックス試験機を用い、ピン/プロック材料を A 4 0 3 2 / A I S I — C 一 1 1 3 7 とした。ピン Zブロックをセットし、試験容器内に試料の油 2 0 0 g及び R 1 3 4 a を 2 0 0 g充塡した後、回転数 2 9 0 r p m, 油温 5 0 °C, 荷重 4 0 0 L b s，試験時間 6 0分の条件で摩耗試験を行い、ピン摩耗量を測定した。

( 3 ) シールドチューブ試験

ガラス管に触媒（直径 1 . 5 mm, 長さ 4 c mの鉄製、銅製、及びアルミニウム製のワイヤ）を入れ、 R 1 3 4 aZ試料の油 Z水 = 1 g ノ 4 ミリリットル / 0. 0 1 ミリリットルの割合で充塡し、封管した。封管後、 1 7 5 °Cで 1 0 日間保持した後、油外観、触媒外観、全酸価の増加量及びスラッジ有無を求めた。

全酸価は、 J I S K 2 5 0 1 に準拠して試験前後の値を求め、その増加量を後記第 2表 - 1 及び第 2表一 2 に示した。これらの表において、油外観良好、触媒外観良好とは、試験の前後で外観が変化しなかったことを示す。

第 1 表

油の添加剤の種類添加斉 'Jの ec合量 mm ( W t % )

実施例 1 A 1 0. 1

¹

実施例 2 A 1 1 . 0

¹

実施例 3 A 1 1 0. 0

¹

実施例 4 A 2 1 . 0

¹

実施例 5 A 3 1 . 0

¹

実施例 6 A 4 1 . 0

¹

実施例 7 A 5 1 . 0

¹

実施例 8 2 A 1 1 . 0 実施例 9 3 A 1 1 . 0 実施例 10 4 A 1 1 . 0 実施例 11 5 A 1 1 . 0 実施例 12 6 A 1 1 . 0 実施例 13 7 A 1 1 . 0 実施例 14 8 A 1 1 . 0 実施例 15 1 A 1 / T C P 1 . 0 / 1 . 0 実施例 16 1 A 1 / T C P 1 0. 0 1 . 0 比較例 1 1 B 1 1 . 0 比較例 2 1 T C P 3. 0 〔注〕

• 基油の種類

1 ：ポリオキシプロピレングリコ一ルジメチルエーテル

動粘度 9 . 3 mm² 秒（ 1 0 0 °C) ，分子量 1 1 5 0

2 ：ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジメチルェーテノレ

動粘度 2 0 . 5 mm² Z秒（ 1 0 0 °C) ，分子量 1 5 9 0

3 ：ポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル

ュニル—ブ M B 1 1 〔日本油脂（株）製〕

動粘度 1 0 . 8 mm ² Z秒（ 1 0 0 °C) ，分子量 1 0 0 0

4 ：ポリオキシプロピレングリコールジアセテート

動粘度 1 0. 2 m m 2 /秒（ 1 0 0 °C) ，分子量 9 8 0

5 ：ポリオキシプロピレングリコールジメチルカーボネート

動粘度 9. 6 mm ² /秒（ 1 0 0 °C) , 分子量 8 5 0

6 ：ポリビニルェチルエーテル ' ポリビニルブチルエーテル共重合体動粘度 7 . 8 mm² 秒（ 1 0 0 °C) ，分子量 9 0 0 8

7 ：ヒンダードエステル〔ェム力レート R L 6 8 S e ( I C I 製）〕動粘度 1 0. 2 mm ² Z秒（ 1 0 0 °C)

8 ：アルキルベンゼン〔 I M 2 0 0 ：三菱化学（株）製〕

動粘度 4. 6 mm ² ノ秒（ 1 0 0 °C )

• 添加剤の種類

A 1 ：ポリオキシエチレンォレイルエーテル

エマルゲン 4 0 9 P 〔花王（株）製〕

ォキシエチレン基の付加モル数 9， H L B 1 2. 0

A 2 ：ポリオキシエチレンノニルフヱニルエーテルェマルゲン 9 0 5 〔花王（株）製〕

ォキシエチレン基の付加モル数 5 , H L B 9. 2

A 3 ：ポリオキシエチレンモノラウレート

エマノーン 1 1 1 2 〔花王（株）製〕

ォキシエチレン基の付加モル数 1 1 ， H L B 1 3. 7

A 4 ：ポリオキシエチレンソルビタンモノォレート

レオドール TW— 0 1 0 6 〔花王（株）製〕

ォキシエチレン基の付加モル数 6 , H L B 1 0 . 0

A 5 ：ポリオキシエチレンソルビトールテ卜ラオレエ一トレオドール 4 3 0 〔花王（株）製〕

ォキシエチレン基の付加モル数 3 0 , H L B 1 0 . 5

B 1 ：ポリオキシプロピレンォレイルエーテル

ォキシプロピレン基の付加数 9 , H L B 7. 2

T C P : 卜リクレジルホスフェート

第 2 表 m付麼平择量シールドチューブ試験

ff^ IHJ

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ノ油外観昧ト節 . S EBt^ ノプノ ¾

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丄丄丄リに良好良好 0.3 無実施例 14 190 1.3 良好良好 0. 1 > 無実施例 15 360 0. 1 > 良好良好 0.2 m 実施例 16 480 0. 1 > 良好良好 0.2 無比較例 1 36 43 良好良好 0. 1 > 無比較例 2 20 95 良好良好 1. 1 無産業上の利用可能性

本発明の冷凍機油組成物は、優れた潤滑性能を有し、特にアルミ二ゥム材と鋼材との間の潤滑油性を向上させ、焼付や摩耗を抑えることができ、環境汚染をもたらさない R 1 3 4 aなどの水素含有フロン冷媒を用いた冷凍機の潤滑油として好適である。

したがって、本発明の冷凍機油組成物は、力一エアコン，ルームェアコン，冷蔵庫などに使用する際に特に効果的であり、その工業的利用価値は極めて高いものである。

Claims

請求の範囲

1 . 鉱油又は合成油からなる群から選ばれる少なくとも 1 種の基油に、ポリオキシェチレン系非ィォン界面活性剤の少なくとも 1 種を配合してなる冷凍機油組成物。

2 . ポリオキンエチレン系非イオン界面活性剤のォキシエチレン基の付加モル数が 1 〜 4 0である請求項 1 記載の冷凍機油組成物。

3 . ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の H L B値が 2〜 3 0である請求項 1 又は 2 に記載の冷凍機油組成物。

4 . ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤が、ポリオキンェチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルェ一テル、ボリオキンエチレンァリ一ルェ一テル、ポリオキンエチレン脂肪酸エステル、ポリオキンエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも 1 種である請求項 1 又は 2 に記載の冷凍機油組成物。

5 . ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤が、ポリオキシェチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルェ一テル、ポリオキシエチレンァリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキンエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも 1 種である請求項 3 に記載の冷凍機油組成物。

6 . ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の配合量が、組成物全体量の基づき、 0 . 0 1 〜 3 0重量％である請求項 1 又は 2 に記載の冷凍機油組成物。

7 . ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の配合量が、組成物全体量の基づき、 0 . 0 1 〜 3 0重量％である請求項 3記載の冷凍機油組成物。

8 . ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の配合量が、組成物全体量の基づき、 0 . 0 1 〜 3 0重量％である請求項 4記載の冷凍機油組成物。

9 . ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の配合量が、組成物全体量の基づき、 0 . 0 1 〜 3 0重量％である請求項 5記載の冷凍機油組成物。

1 0 . 1 0 0 °Cにおける基油の動粘度が， 1 〜 1 0 0 mm² Z秒である請求項 1 又は 2 に記載の冷凍機油組成物。