明 細 書 炎症局所由来ホスホリパーゼ八2 阻害蛋白産生のためのプ ラスミ ド、 微生物細胞ならびにその蛋白の製造および使用
〔技術分野〕
本発明は炎症局所由来ホスホリパーゼ A z 阻害蛋白をコー ドする D N A断片を有する組換えプラスミ ド、 該プラスミ ド により形質転換された組換え微生物、 その微生物を用いた炎 症局所由来ホスホ " パーゼ A 2 阻害蛋白遺伝子発現による製 造方法に閩する。 また、 本発明は前記製造方法により製造さ れた蛋白を有効成分として舍んでなるァレルギ一反応抑制剤 にも関する。
〔背景技術〕
補体 C 3 (以下、 C 3 と称する) は補体活性化経路におい て中心的機能を果たすことが知られている蛋白である。 この C 3は血中の蛋白分解酵素によって段階的に分解される。 す なわち、 まず C 3 コ ンペルターゼにより切断されて C 3 a と C 3 b とを生じる。 C 3 bはチオールエステル部位を介して 異物表面と結合し、 それに引き続いて補体経路が活性化して 膜侵襲複合体の形成に至る。 また、 C 3 a はァナフイ ラ トキ シンとして働く。 C 3 bはその後さらに蛋白分解酵素により 切断されて最終的に C 3 d gまたは C 3 dを生じる。
ホスホ リ パーゼ A 2 はリ ン脂質の β ェステル結合を加水分
解し、 脂肪酸とリゾリ ン脂質を生じる酵素である。 特に、 プ ロスタグラ ンジン、 ロイ コ ト リ ェン、 ト ロンボキサン等の前 駆体となるァラキ ドン酸を膜リ ン脂質から遊離させることか ら、 これらの炎症メディエーターの産生において重要な役割 を果たしていると考えられる。 近年、 ヒ ト炎症性疾患や炎症 モデル動物の局所からホスホリバーゼ八2 が精製され、 その 性状が明らかになつた。 この酵素は炎症反応を進展させる働 きを有すると考えられ、 したがつてこの酵素の活性を阻害す る薬物は抗炎症的な作用を示すことが期待される。
本発明者らはいち早く この酵素に着目し、 これを特異的に 阻害する蛋白の探索研究を行い、 ヒ トおよびラ ッ トの C 3 d gが炎症局所由来ホスホリバーゼ A2 を特異的に阻害する活 性を有することから、 C 3 d gが炎症局所においてホスホリ パーゼ A2 を阻害し、 その結果抗炎症的に作用する可能性が 在ることを見い出し既に出願している (特願平 1 一 200246号 および特願平 2 — 89085 号、 これらの出願は、 本願の優先権 主張の基礎となる特願平 2 — 205164号の出願後に国際公開さ れた W O 9 1ノ 0 1 9 9 9に対応する) 。
しかしながら、 C 3 d gの抗炎症作用についての評価を行 い、 さらに将来これを抗炎症薬として開発していく ためには 大量の精製蛋白を得る必要がある。 これまで C 3 d gを得る 方法として知られているのは、 血清を 3 7て処理するか、 あ るいは精製した C 3をファ クター(Factor) I等の蛋白分解酵 素で処理後、 各種 H P L Cを用いて C 3 d gを抽出精製する 方法 (特開平 2 — 91100 号公報参照) のみであるが、 これら
の方法では得られる精製蛋白の量に限りがあり、 前述の目的 には適さない。
そこで本発明者らは、 このような問題点を解決するため鋭 意検討の結果、 遺伝子組換えの手法により、 ラ ッ トおよびヒ トの C 3 d g部分を舍み C 3 d g と同等のホスホリパーゼ A 2 阻害活性を有する蛋白を大量に生産する方法を知見し、 本発 明に到達したものである。
上述のごと く、 本発明の蛋白は炎症局所由来ホスホリパー ゼ A z を特異的に阻害するこ とより特定の症病に対する予防 または治療薬としての興味がある。 一方、 近年ますます症例 数が増加する傾向にある喘息や麻疹等のァレルギ一症状に対 するより有効な薬物提供の必要性は依然として存在する。
ところで、 アレルギー反応は、 いわゆる即時型アレルギー 反応と遅延型アレルギー反応に 2分され、 この肥満細胞が即 時型アレルギーの成因に関与することが知られている。 これ は肥満細胞が細胞膜表面上に高親和性 I g E受容体を持ち、 抗原刺激に応じてヒスタ ミ ン、 セ ロ トニン等の顆粒内容物を 放出する こ と (脱顆粒) による。 したがって、 この肥満細胞 活性化を抑制する薬物は、 喘息や麻疹等のァレルギ一症状を 改善する効果を示すことが期待できる。 そこで本発明者らは、 炎症局所由来 P L A 2 阻害蛋白について鋭意検討の結果、 驚 く べきこ とに炎症局所由来 P L A 2 阻害蛋白が、 肥満細胞か らの脱顆粒を阻害することを知見してもう一つの本発明に到 達したものである。
〔発明の開示〕
本発明は、 炎症局所由来ホスホリパーゼ 2 阻害蛋白をコ ードする D N A配列と、 該蛋白の発現調節を行うプロモータ 一機能を有する D N A配列とからなるプラスミ ドを提供する, また、 かかるプラスミ ドによって形質転換された組換え微生 物細胞、 さらにこの組換え微生物を炎症局所由来ホスホリパ ーゼ A2 阻害蛋白を生成するまで栄養培地で培養し、 この培 養物からこの炎症局所由来ホスホリパーゼ A 2 阻害蛋白を採 取することを特徴とする炎症局所由来ホスホリパーゼ A2 阻 害蛋白の製造方法、 ならびにかかる製造方法で製造された炎 症局所由来ホスホリパーゼ A2 阻害蛋白を提供する。 さらに また、 かかる阻害蛋白、 あるいは哺乳動物の器官もしく は体 液から単離 · 精製されたかまたは哺乳動物の補体 C 3から分 解調製された炎症局所由来ホスホリパーゼ八2 11害剤のいず れかを舍んでなるァレルギ一反応抑制剤を提供する。
〔図面の簡単な説明〕
第 1図は、 ラ ッ ト C 3 or融合蛋白発現ブラスミ ドの構築の 概略図である。
第 2図 ( a ) および ( b ) は、 ラ ッ ト M e t — C 3 d g発 現プラスミ ドの構築の概略図である。
第 3図 ( a ) および ( b ) は、 ヒ ト M e t — C 3 d g発現 ブラスミ ドの構築の概略図である。
第 4図 ( a ) および ( b ) は、 実施例 5におけるゲル濾過 H P L C画分の蛋白溶出ピークおよび溶出画分の S D S—
P A Gを示す。
第 5図は、 実施例 7における融合蛋白のラ ッ ト炎症局所由 来ホスホリバーゼ A2 阻害活性を示す。
第 6図は、 実施例 8における融合蛋白のヒスタ ミ ン遊離率 (%) を示す。 図中、 會はコ ン トロールを〇は前記融合蛋白 を示す。
〔発明を実施するための最良の形態〕
本発明において, 炎症局所由来ホスホリバーゼ八2 阻害蛋 白をコー ドする D NA配列とは、 ラ ッ トまたはヒ ト補体 C 3 の分解物である C 3 d gの全ァ ミノ酸配列をコードする D N A配列、 あるいはこれらのァ ミノ酸配列において発現に際し 前記ホスホリパーゼ八2 阻害活性を消失することなく 1以上 のァミノ酸残基が置換、 欠失もしく は新たに挿入されたァ ミ ノ酸配列を含む蛋白をコードする D N A配列をいう。 ラ ッ ト またはヒ ト C 3 d gの全ァ ミノ酸 K列またはそれらをコード する D N A配列の一例は、 本発明者等の発明に係る国際出顢 P C TZ J P 9 0 / 0 0 9 6であって、 本特許出願の優先権 の基礎となって出願 (特願平 2 — 205164号、 1990年 8月 3 日 出願) 後に国際公開された W O 9 1 / 0 1 9 9 9明細書に記 載されている。 なお、 その内容は引用することにより本明細 書の内容となる。
このようなァ ミノ酸配列は、 配列番号 1 および 3 によって 具体的に示される。 かかるア ミノ酸配列をコー ドする D N A 配列の一例としては、 配列番号 2および 4によって具体的に
示され、 ラ ッ トおよびヒ トに由来する、 それぞれ 1 0 3 2個 および 1 0 4 7個の塩基からなるものが挙げられる。 また、 これらの D NA配列を用いて本発明のプラスミ ドを構築する 場合、 その発現によって産生される前記ホスホリバ一ゼ A 2 阻害蛋白が実質的にその活性を消失しない限り、 その上流お よび/下流に追加の D N A配列を伴う ものも前記阻害蛋白を コードする D N A配列に包舍される。 追加の D N A配列は、 一般的に、 目的の D NA配列をクローニングする際に随伴す る可能性のあるものである。 従って、 例えば、 第 1〜3図で 例示されるようなプラスミ ドの構築過程で調製されるラ ッ ト またはヒ ト C 3 d gをその 1部としてコードする D NA配列 も本発明の炎症局所由来ホスホリバーゼ 2 阻害蛋白をコ一 ドする D N A配列に包舍される。 これらの具体的なものとし ては、 ラ ッ ト肝 c D N Aス g t 1 1 ライブラ リ一に由来する 2. 1 kbp の D NA断片であって、 前記 D N A断片が、 c D N A λ g t 1 1 ライブラリーを E c o R I で消化して得られる 2.0 kbp の D NA断片と、 もう一つの 0.7 kbp の D N A断片 を B a m H Iで消化して得られる 0. 1 kbp の D N A断片から 再構築される D N A配列、 さらにこの D N A配列から E c o R I および F o k I消化するこ とによって得られる 1.0 kbp の E c o R I — F o k l断片の上流域に開始コ ドンとラ ッ ト C 3 d g遺伝子の 5 ' 末端約 6 0 bpをつなげて調製した 2本 鎖 D N Aをライゲーシヨ ンし、 さらに下流域に終止コ ドンと ラ ッ ト C 3 d g遺伝子の 3 ' 末端約 2 0 bpをつなげて調製し た 2本鎖 D N Aをライゲ一ショ ンして再構築される D N A配
列、 ならびにヒ ト c D NAクローン P H L C 3. 1 1を E c o R Iおよび K p n Iで消化して得られる約 1.2kbの E c o R
I - K p n I断片の上流域に、 開始コ ドンと C 3 d g遺伝子 の 5 ' 末端約 7 0 bpをつなげて調製した 2本鎖 D NAの N c
0 I - E c 0 R I断片をライゲーシヨ ンし、 さらにこの D N A断片を E c 0 T 1 Iで部分消化して得られる約 0.9 7 kb の N c o l — E c o T 1 4 I断片の下流域に、 ヒ ト C 3 d g 遺伝子の 3 ' 末端約 8 0 bpと終止コ ドンをつなげて調製した 2本鎖 D NAの E c o T 1 4 I — K p n l断片をラィゲ一シ ョ ンして再構築した D Ν Α配列を挙げることができる。 すな わち、 本発明のプラスミ ドの構築に用いることのできる炎症 局所由来ホスホリパーゼ A2 (以下、 「 P L A2 」 と称する こともある) 阻害蛋白をコードする D NA配列を概念的に示 せば次のようなものが挙げられる :
( i ) 開— P L A2 · D NA—終 ;
( ii ) 開—シグナル · D N A— P L A 2 · D N A—終 ;
( iii ) 開一 a ' D NA— b ' D NA— P LA2 ' D NA—終 および
( iv ) 開一シグナル ' D NA— a · D NA— b · D NA—
P L A2 ' D NA -終。
(上記で、 開は開始コ ドンであり、 P L A2 · D N Aは P L A2 阻害蛋白をコー ドする D N A配列であり、 終は終止 コ ドンであり、 シグナル ' D N Aはシグナルペプチ ドをコー ドする D NA配列であり、 a ' D NAは P L A2 阻害蛋白を 宿主細胞内で大量に発現するための付加的ポリ ペプチ ドをコ
ードする D NAであり、 そして b · D N Aは開裂配列べプチ ドをコードする D N A配列である。 なお、 上記各用語は当該 技術分野で通常使用されている意味を表わす。 )
本発明において、 該蛋白の発現調節を行うプロモーター機 能を有する D N A配列としては、 ラク トース ' オペロ ン
( l a c ) プロモーターおよびその改変体 (例えば、 1 a c UV 5 ) 、 ト リ ブ トファ ン ( t r p ) プロモーター、 t r p — 1 a cのハイブリ ッ ドプロモーター (例えば、 t a c , t a c II , t r c ) 、 スファージ PL プロモーターおよび PR プロモーター、 T 7プロモーター、 テ ト ラサイ ク リ ン耐性遺 伝子 ( t e t ) プロモーター、 t r p - t e tおよび 1 a c — t e tノヽイブリ ッ ドプロモーター、 ^—ラクタマーゼプロ モーター、 大腸菌外膜タンパク遺伝子 ( 1 P P ) プロモータ 一、 合成プロモーター (例えば、 E.coli trpプロモーター、 オペレーターを舍む 8 2塩基 DNA) 等が挙げられる。 これ らのうち、 特に 1 a cプロモータ一を好ましいものとして挙 げることができる。
本発明のプラスミ ドを調製する際に用いるこ とのできるベ クタ一としては、 それ自体既知または市販のベクター類をそ のまま、 あるいはそれらを使用目的に応じて誘導したものを 挙げることができる。 例えば、 上述のプロモーター配列、 シ ャ イ ン . ダルガーノ ( S D ) 配列およびターミ ネーター等の 要素が予め組み込まれている発現べクタ一が都合よ く使用で きる。 また、 他の組み込まれてもよい要素としては、 上記シ グナルぺプチ ドをコ一ドする D N A配列が举げられ、 例えば
大腸菌を宿主とする場合には、 アルカ リ性フォスファターゼ
O m p F、 プロテイ ン A、 ^ーラクタマーゼ (ぺリ シリ ナ一 ゼ) 、 リ ボプロテイ ンおよびエン ド トキシンなどのシグナル ペプチ ドをコー ドする D N A配列が挙げられる。
大腸菌内発現プラス ミ ドと しては、 P B Rシリーズ、 p U Cシリーズ等の C 0 1 E 1 系ブラス ミ ド、 p A C Y Cシリ —ズ等の P 1 5 A系プラス ミ ド、 m i n i Fベクター等の F 因子系ブラス ミ ド、 P S C 1 0 1等の R因子系ブラス ミ ド、 p U C l 1 8 , 1 1 9等のファージ由来プラス ミ ドを挙げる ことができる。 これらのなかでも l a cプロモーター、 S D 配列、 翻訳開始コ ドン、 ク ローユングサイ ト、 ターミネータ —をこの順で舍む、 P T V 1 1 8 N, p T V 1 1 9 N等が特 に好ま しい。
従って、 本発明のブラス ミ ドの具体的なものと しては、 前 記ベクターのク ローニングサイ トに P L A2 阻害蛋白をコー ドする D N A配列を舍んでなる ものが举げられ 、 好ま しい ものと しては P P T C 3 Z2. 1、 丁 1¾ 〇 3 / 1.0 3 5ぉょ び P T H C 3 / 1. 0 5 0を挙げることができる。 これらのブ ラス ミ ドは、 これらを用いて常法により、 Eschericia coli JM109 を形質転換した組み換え微生物細胞であって、 日本国 の通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所特許微生物寄 託センターに国際寄託され、 F E R M B P— 3 0 2 7 ( 1 9 9 0年 4月 2 6 日寄託の F E R M P— 1 1 4 3 1から国 際寄託に移管) 、 F E R M B P - 3 4 8 5 ( 1 9 9 1年 7 月 1 7 日寄託) および F E R M B P— 3 4 8 6 ( 1 9 9 1
年 7月 1 7日寄託) の大腸菌、 それぞれ P T C 3 Z2. 1 , J 9 T R C 3 / 1.0 3 5および J 9 T H C 3 / 1.0 5 0菌株か ら常法により得ることができる。
これらのプラスミ ドを始めとする本発明のブラスミ ドは、 上述のベクターのクローユングサイ トに P L A2 阻害蛋白を コードする D N A配列を挿入する、 例えば第 1 , 2 ( a ) (b および 3 ( a ) (b ) 図のいずれかのプラスミ ド構築手順に準 じて調製することができる。 これらの各工程はそれ自体既知 の方法で実施できる。
本発明の組換え微生物細胞は、 前述のようにして得られた ブラスミ ドで微生物細胞を形質転換することによって得られ る。 この形質転換に際しては C a C 1 2 法を用いることが好 ましい。
また、 組換え用の宿主細胞としては、 例えばェシエリ ヒア (Eschericia) 属、 ノヾチルス(Baci 1 lus)属、 サッカロマイセ ス(Saccharomyces) 属等に属する微生物細胞を挙げることが できる。 これらのなかでも Eschericia属の微生物細胞、 なか でも特に Eschericia coli JM109 が好ましいものとして挙げ られる。
従って、 本発明の組換え微生物細胞の具体的なものとして は、 上述の好ましい本発明のプラスミ ドで形質転換した大腸 菌 P T C 3ノ 2. 1 ( F E R M B P— 3 0 2 7 ) 、 J 9 T R C 3 / 1. 0 3 5 ( F E R M B P— 3 4 8 5 ) および J 9 T H C 3 / 1.0 5 0 ( F E R M B P— 3 4 8 6 ) を挙げるこ とができる。
上記組換え微生物細胞は炎症局所由来ホスホリパーゼ 2 阻害活性を有する蛋白質の製造に使用できる。
すなわち、 本発明はまた、 前記組換え微生物細胞を栄養培 地で炎症局所由来ホスホリバーゼ A2 阻害蛋白 ( P L A2 阻 害蛋白) を生成するまで培養し、 培養物から P L A2 阻害蛋 白を採取する P L A2 阻害蛋白の製造方法も提供する。 培養 は大腸菌の培養に通常用いられる条件下で行ない、 その栄養 培地も、 通常の炭素源、 窒素源、 その他の無機塩および微量 栄養素を用いて行う ことができる。 こう して P L A2 阻害蛋 白は、 菌体内に封入体として大量に蓄積されるか、 また上述 のようなシグナルペプチ ドをコードする D N A配列を用いる と菌体外に蓄積される。
かかる培養物から P LAZ 阻害蛋白を採取するには、 前者 にあっては、 微生物細胞に適当な溶菌処理、 例えば細胞壁溶 解酵素処理または超音波処理を施して溶菌した後、 また、 後 者にあっては菌体を除去した後、 それ自体既知の蛋白分離精 製方法を実施すればよい。 より具体的には、 前者は、 集めた 菌体を例えば超音波破砕等により封入体を回収し、 この封入 体を尿素等によって可溶化し、 ゲル濾過力ラムを用いて尿素 を除き、 得られる蛋白をピリ ジルェチル化して S H基保護を する。
次いで、 S H基保護された蛋白をゲル濾過 H P L Cで分画 し、 C 3 α遺伝子由来の組換え蛋白を主成分とする画分を得 る。
本画分をラ ッ ト炎症局所由来ホスホリパーゼ Α2 に対する
阻害活性を指標にして、 逆相 H P L C等によりさらに単離 · 精製する。
前記阻害活性または阻害蛋白は、 例えば次のように測定ま たは追跡することができる。
( A) 炎症局所由来ホスホリパーゼ 2 阻害活性の測定法
酵素としてカゼイ ン誘導ラ ッ ト腹腔浸出液より単離 - 精製したホスホリパーゼ A 2 を用い、 基質としては" C —酢 酸と共に培養した E.Coliより抽出、 精製した14 C 一ホスファ チジルエタノールア ミ ン (約 2 , 0 0 0 dpm /nmol, 0. 1 mM) を用いた。
酵素反応は、 5 0 の 0. 5 M T r i s · C 1 (pH9. 0 ) 、 2 5 の 4 O raM C a C 1 2 、 2 の基質にサンプルおよ び水を加えて総量 2 4 0 として混合し最後に 1 0 の酵素 液 ( 0. 1 ng/≠ ) を加え、 3 7てにて 1 0分間反応させたの ち、 D 0 1 e ' s試薬 ( 1. 5 ml) を加えて反応を停止し、
D o l eの方法に従って生成した1 < C 一脂肪酸を抽出し、 液 体シンチレーショ ン · カウ ンターで測定する。
( B ) S D S —ポリアク リルァミ ド電気泳動およびゥエスタ ン · ブロ ッテイ ング
培養処理物または各精製工程により得られるサンプル に 1 Z 1 0量の色素液 ( 0. 1 % B P B , X C , 1 0 % S D S ) を加え、 1 0 0 'C 5分間熱処理後、 1 2. 5 %ポリ アク リ ルァ ミ ドゲルにアプライ し、 1 % S D S存在下、 1 5〜 2 5 mAで 1. 5時間電気泳動を行う。 還元状態での解析のためにはサン プルに 2 —メルカプ トエタノール ( 2 ME) を加える。 泳動後、
1 1
13 蛋白の検出のために C B Bで染色する。
また、 同様に泳動した後ミ リポア社エレク トロプロ ッティ ング装置を用いて、 蛋白をゲルから二 ト ロセルロース · フィ ルターに移し、 抗ヒ ト C 3 d ヒッジ血清 ( Dako ) 、 西洋ヮサ ビ · ペルォキシダーゼ結合抗ヒッジ I g G抗体(Cappe l )およ び基質として 4 —ク ロ口 一 1 —ナフ トール ( B i 0 — R a d ) を用い、 酵素抗体染色法により C 3 dのバン ドを検出するこ とができる。
このようにして製造された炎症局所由来ホスホ リバーゼ A 2 阻害蛋白は、 例えば、 配列番号 1 または 3示されるア ミノ酸 配列を主要配列として舍んでなる蛋白であり、 後述するよう に炎症局所由来ホスホリパーゼ八2 に対し特異的に強い阻害 活性を有すると共に、 アレルギー反応抑制作用も有すること が確認された。 また、 かかるア レルギー反応抑制作用は、 炎 症局所由来ホスホリパーゼ A z を特異的に阻害することが知 られている蛋白、 例えば特開昭 63— 246397号公報に記載のラ ッ ト腹腔由来の蛋白、 特開平 2 - 91100 号公報記載のヒ ト補 体 C 3酵素処理で調製された蛋白、 国際公開 W091 / 1999明細 書記載のラ ッ トもしく はヒ ト血清由来の蛋白、 にも同様に確 認された。 かかる作用は、 これらの阻害蛋白が、 驚くべきこ とに、 肥満細胞由来の脱頼粒を阻害するとの知見に基づく。 従って、 本発明のもう一つの態様は、 炎症局所由来ホスホ リパーゼ A 2 阻害蛋白を有効成分として舍んでなるア レルギ 一反応抑制剤に関する。 前記阻害蛋白には本発明の遺伝子ェ 学的手法によって得られるものを初め、 前記哺乳動物から単
離 · 精製されるもの、 および捕体 C 3から調製されるものも 舍まれる。
本発明におけるァレルギ一反応とは、 抗原感作された生体 が再度同種抗原がはいつた時に起こす反応を言い、 なかでも. 肥満細胞によつて誘起されるアナフィ ラキシー、 ァルッス反 応等の即時型アレルギー反応をいう。 対象となる哺乳動物、 特にヒ トの具体的な疾患としては、 喘息および麻疹が挙げら れる。 本発明においては、 該 P L A 2 阻害蛋白を有効成分と し、 既知の方法で適当な賦形剤等を用いて軟カプセル剤、 硬 カプセル剤、 錠剤、 シロ ップ剤等の経口剤、 注射剤、 または 外用剤として使用できる。 有効成分の投与量は、 通常 1〜 5 0 O mgノ日ノ人程度であり、 投与回数は通常 1〜 3回/日で あり、 このような条件を満足するように製剤を調整するのが 好ましい。 なお、 この投与範囲内で前記有効成分は哺乳動物 に対する急性毒性を示さない。 本発明の抑制剤は、 既存の薬 剤と併用することも可能である。
本発明の P L A 2 阻害蛋白のァレルギ一反応抑制剤として の効果は、 以下の試験により確認することができる。
( C ) ラ ッ ト C T M Cの I g E—抗原、 リゾ P S依存的活性 化に対する阻害効果 (ヒスタミ ン遊離抑制) の測定
( 1 ) ラ ッ ト結合組織型肥満細胞 ( C T M C ) の調製法
雄ウィスターラ ッ ト (体重 5 0 0 g以上) の腹腔に 1 0 ノ m lのへバリ ンを舍むハンクス液 5 0 m lを注入し、
1 0 0回以上マッサージする。 開腹してハンクス液を回収す る。 細胞を 1 0 0 xgで 5分間遠心して集め、 1 m lのハンクス
液に懸濁した後、 4 0 %ゥ シ血清アルブ ミ ン ( B S A ) を溶 かしたハ ンク ス液 5 mlに静かに重層し、 4 5 0 xgで 2 0分間. 4てで遠心する。 最下層の細胞を回収し、 ハ ンク ス液で洗浄 し、 腹腔肥満細胞を得る (純度 9 0 %以上) 。 ラ ッ ト 1匹あ たりから約 1 06 細胞が得られる。
( 2 ) ラ ッ ト C T M Cの活性化法
得られた腹腔肥満細胞を 0. 1 %ゼラチンを舍むハ ン クス液に再懸濁し ( 5 X 1 0 b ノ i»l) 、 抗 D N P I g E抗 体(Miles社) 1 /mlを添加し、 細胞を受動感作する。 細胞 を洗浄し、 0. 1 %ゼラチンを含むハンクス液に細胞濃度 1 一 2 X 1 06 ノ mlになるように再魅濁する。 ここに、 適当量の 抗原、 DNP 一 Ascharis (Eisen らの方法 J . Am. C h e m. S o c . , 7 5、 4 5 8 3 ( 1 9 5 3 ) に記載の方法により 調製) および 1 0— 6 Μのリ ゾホスファチジルセ リ ン(Avan ti 社) を添加し、 3 7 'Cで 1 0分間イ ンキュベー ト し、 細胞を 活性化する。 E D T Aを 2 «Μになるように添加して反応を止 める。
( 3 ) 活性化ラ ッ ト肥満細胞より放出される ヒスタ ミ ンの 定量法
a ) ヒスタ ミ ン N—メ チル ト ラ ンスフェ ラーゼ ( H M T ) の調製
S Dラ ッ ト ( 2 0 0 g ) の腎臓を湿重量の 9倍容の 0. 2 5 Mショ糖溶液中でホモジナイ ズし、 4 0 , 0 0 0 xgで 1時間遠心する。 上清に硫安を添加し、 4 5 %— 7 0 %硫安 沈殺画分を回収する。 0. 1 Mリ ン酸緩衝液 (PH7. 4 ) に溶か
し、 0.0 1 Mリ ン酸緩衝液 (PH 4 ) に対して透折する。 こ の標品を H MTとして用いる。
b ) ヒスタ ミ ン定量
ヒスタ ミ ンを舍むサ ンプル ( 1 9 一 5 0 ) を試験 管に取り、 ここに適当量の HMTおよび 1 の 3H ( ト リ チ ゥム) 標識 S—アデノ シルメ チォニン (New England Nuclear) を加え、 0. 1 Mリ ン酸緩衝液 (PH7.9 ) で全容量を 2 0 0 W に合わせる。 3 7 'Cで 9 0分間イ ンキュベー ト した後、 1 0 0 Wの 2.5 N N a 0 Hを加えて反応を止め、 更にクロロホ ルム 2 mlを添加して、 生成した 3H—メ チルヒスタ ミ ンをク ロロホルム層に抽出する。 室温で 5分間遠心して水層とクロ 口ホルム層を分離し、 水層を除く。 残ったク ロ 口ホルム層に 2.5 N N a 0 H 2 0 0 を添加し、 再度抽出操作を行いク ロロホルム層を洗浄する。 得られたクロロホルム層の一定量 をバイ アル瓶に分取し、 ドライヤーで乾固させた後、 トルェ ン系シ ンチレーターを加えて放射活性を力ゥ ン トする。
〔実施例〕
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、 これにより本発明の範囲は限定されない。
例 1 (参者例) ラ ッ ト炎症局所由来ホスホリパーゼ A2 阻害 蛋白遣伝子のクローニング
( A ) マウス C 3 c D NA断片の調整
マウ ス C 3 c D NA断片を舍むプラ ス ミ ド P F C 4 /5.4 ( J . B . C. 2 6 0 , 1 0 9 3 6 1 9 8 6 ) の
H i n d不消化物から、 低融点ァガロースゲル電気泳動にて 2.2 kbp 断片を分離した。 また S t u I消化物からも同様な 操作で 1.8 kbp 断片を得た。
( B ) c DNAのスク リーニング
ラ ッ ト肝 c DNAス g t 1 1 ライ ブラ リ ー (ク ロ ン テ ッ ク社製) をスク リ ーニ ングの素材として用い、 ク ロ ンテ ッ ク社実験プロ トコールの記載に従ってスク リ一ユングした すなわち、 ス g t 1 1 ファージを感染させた E . c o 1 i Y 1 0 9 0株を 3 7て、 5時間培養して得られた約 5万偭 の形質転換体群を対象としてナイ ロ ンフィ ルターメ ンブレン にレプリ カ し、 0.5 M N a O H - 1.5 N a C 1につけ て D NAを変性させ、 1.5 M N a C 1 - 1 MM E DTAを 舍有する ト リ ス塩酸バッ ファー (PH 7. 2 ) で中和した。 その 後、 フ ィ ルターを風乾し、 ト ラ ンスイルミネーターにて紫外 線を 3分間照射して D N Aをフ ィ ルターに固定した β
スク リーニング用プローブとしては、 上記 ( A ) で得られ たマウ ス C 3 c DNA断片を32 Pで標識したものを用いた。 上記被験フ ィ ルター上の形質転換体群をこのプローブにて 6 5てのハイ ブリ ダィゼーショ ンにより スク リーニングし、 オー ト ラジオグラムでの感光により判定したところ、 約 5万 個の形質転換体群の内 7個がポジティ ブク ローンであった。 これらのポジティ ブク ローンを各々 ス r C 3 / 1 1〜 1 7 と 命名した。
これらのク ローンを E c o R I消化後、 ァガロースゲル電 気泳動を行いサザンハイ ブリ ダィゼーショ ンにより挿入遺伝
子断片の鎖長を解折した。 その結果、 7つのクローンのなか で / 1 r C 3 1 1 の挿入遺伝子断片が最も長く、 このクロー ンは E c 0 R I により 0.7 kbp と 2.0 kbp に切断される全長 2.7 kbp の挿入遺伝子断片を持つことが判明した。
( C ) ラ ッ ト C 3 c D N Aの塩基配列の決定
λ r C 3 / 1 1 のファージ D NAを抽出した後、 E c 0 R I で切断して 0.7 kbp と 2.0 kbp の D N A断片を得 た。 この断片をシークェンシング用クローニングベクター P U C 1 9およびシークェ ンシ ング用フ ァ ージ M 1 3 M P 1 9 R F D N A (宝酒造) の E c 0 R I部位に挿入した。
0.7 kbp 断片はさらに B a m H I消化により得られた 0. 1 kbp 断片と 0.6 kbp 断片をシークェ ンシ ング用ベクター P U C 1 1 8の E c o R I , B a m H I二重消化物に揷入し、 両末 端から塩基配列を決定した。
配列解折は 7 — D E A Z A法 (Mizusawa,et.al,Nucreic Acid Res. 14, 1319, 1986) に従った。 2 kbp 断片について は確定した周辺部に対応したプライマーを順次合成して塩基 配列解折を進める Hoodらの手法(Hood, et. al, Anal . Biochem. 154, 353, 1986) を用いた。
以下、 上述の国際公開 WO 9 1 / 0 1 9 9 9明細書記載の 方法により塩基配列を決定したところ、 ラ ッ ト炎症局所由来 ホスホリパ一ゼ A2 阻害蛋白 ( C 3 d g ) 遺伝子の全塩基配 列と推定される全ァミノ酸配列は、 それぞれ配列表の配列番 号 3および 1 の通りであった。
また、 ヒ ト炎症局所由来ホスホリパーゼ A2 阻害蛋白の遺
伝子の全塩基配列と推定される全ァ ミノ酸配列について、 同 様に決定したものを配列表の配列番号 4および 2に示す。 例 2 : C 3 or発現ブラスミ ドの構築
構築の手順は第 1図に従った。
大腸菌発現ベクター P T V 1 1 9 N (宝酒造) を B a m H I及び E c o R I で切断した。 また、 ラ ッ ト C 3 c D N Aク ローン P T C 3 Z 1 1 は B a m H I及び E c o R I で切断後 ァガロースゲル電気泳動により精製した断片を分離し、 0. 1 kbの B a m H I — E c o R I断片および . 0 kbの E c o R I 一 E c o R I断片を回収した。
切断したベクターと 0. 1 kb断片についてラィゲーショ ン反 応を行い、 大腸菌 J M 1 0 9を形質転換後、 ア ンビシ リ ンプ レー ト上で培養し ト ラ ンスフォーマ ン トを得た。 ト ラ ンスフ オーマ ン トよりブラス ミ ド D N Aを抽出精製し、 該プラ ス ミ ドを P P T C 3 Z0. 1 と命名した。
プラスミ ド P P T C 3 /0. 1 を E c o R I で切断し、 2. 0 kb断片と共にライゲーショ ン反応を行った。 同様にして トラ ンスフォーマン トからプラス ミ ド D N Aを抽出精製後、 ジデ ォキシ法により B a m H I切断部位から塩基配列を決定した < 塩基配列により 2. O kb断片が順方向に挿入されているプラ ス ミ ドを選び、 P P T C 3ノ 2. 1 と命名した。
以上の操作において、 ベクター D N A及び制限酵素は宝酒 造より購入した。 ァガロースゲルからの D N Aの回収、 及び ト ラ ンスフォーマ ン トからのブラ ス ミ ド精製には B I 0 1 0 1社の G E N E C L E A Nを用いた。 また、 ライゲーシ ョ
ン反応は宝酒造のライゲーシ ヨ ンキッ トを用いた。 塩基配列 の決定は宝酒造の M l 3 P r i m e r R V— Nおよび 7 — D EA Z A S e q u e n c i n g K i tを用いて行つ た。
ここで用いたベクター p T V l 1 9 Nは 1 a cプロモータ 一を有するため、 培地中に I P TGを加えるこ とによ り目的 蛋白の発現が誘導される。 P P T C 3ノ 2.1により発現する 蛋白は、 N端側に大腸菌^一ガラク トシダーゼの N末端部 1 6残基、 C端側にラ ッ ト C 3 α鎖の後半約 Ί 4 0残基を有 する融合蛋白であり、 分子量は約 8 0 kDa である。
この融合蛋白は、 前記のように得られた P P T C 3 Z2. 1 を用い、 常法の塩化カルシウム法により、 Eschericia coli JM109 株を形質転換して得られる組換え微生物 P T C 3ノ 2.1株 ( F E RM B P— 3 0 2 7 ) を栄養培地.で培養する こ とによ り産生される。
例 3 : ラ ッ ト M e t— C 3 d g発現ブラス ミ ドの構築
構築の手順は第 2図 ( a ) および ( b ) に従った。
プラス ミ ド P P T C 3 Z2. 1を E c o R Iで切断し、 2.0 kbの E c 0 R I 一 E c 0 R I断片を得た。 さらにこれを F o k lで切断し、 1.0 kbの E c 0 R I — F 0 k I断片を得た。 ラ ッ ト C 3 d gの D N A配列に基き、 ラ ッ ト C 3 d g遺伝子 3 ' 末端 1 4 bpに蛋白合成終止コ ド ン T G Aをつなげた形の DNAを合成し、 ァニーリ ングを行い、 2本鎖の F 0 k I 一 B a η Πの合成 D N A断片として得た。 発現べクター p T V 1 1 9 N (宝酒造) を E c 0 R I、 及び B a η Πで切断し、
1. Okbの E c o R I — F o k l断片と、 F o k l — B a n ll の合成 D N A断片の 3分子間でライゲーショ ン反応を行い、 大腸菌 J M 1 0 9株を形質転換後ァンビシリ ン舍有 L B寒天 培地上で培養し、 ト ラ ンスフォーマ ン トを得た。 ト ラ ンスフ オーマ ン トよりプラスミ ド D NAを抽出、 精製し、 該プラス ミ ドを P T R C 3 Z 0.9 7 3と命名した。
プラス ミ ド P T R C 3Z 0.9 7 3を N c o I , E c o R I で切断した。 ラ ッ ト C 3 d g遺伝子 5 ' 末端 5 9 bpの上流に 蛋白合成開始コ ド ン AT Gをつなげた D NAを合成し、 ァニ 一リ ングを行い、 2本鎖の N c 0 I 一 E c 0 R I断片として 得た。 この合成 D NA断片と切断した P T R C 3 Z0.9 7 3 についてライゲーショ ン反応を行い、 大腸菌 J M 1 0 9株を 形質転換後アンビシリ ン舍有 L B寒天培地上で培養し、 ト ラ ンス フ ォーマ ン トを得た。 ト ラ ンスフォーマ ン ト よ り プラ ス ミ ド D NAを抽出、 精製後、 ジデォキシ法により N c 0 I切 断部位の 2 6塩基上流及び B a η Π切断部位の 4 1塩基下流 から塩基配列を決定し、 蛋白合成開始コ ド ンと終止コ ド ンの 間に 1 0 3 2 bpのラ ッ ト C 3 d g c D N Aが挿入されている ブラスミ ドを P TR C 3 Z 1.0 3 5 と命名した。
こう して得られた P T R C 3 / 1.0 3 5を用い常法の塩化 カルシウム法により上記 J M 1 0 9株を形質転換して J 9 T R C 3 / 1.0 3 5 ( F E R M B P— 3 4 8 5 ) を得た。 ここで用いたベクタ一 p T V l 1 9 Nは 1 a cプロモータ —を有するため、 培地中に I P T G (イ ソプロピルチオガラ ク トシ ド) を加えて上記形質転換体を培養することにより、
目的蛋白の発現が誘導される。 P T R C 3ノ 1.0 3 5により 発現する蛋白はラ ッ ト C 3 d g 3 4 4残基の N端にメチォニ ンのついたもので分子量は約 3 9 kDa である。
例 4 : ヒ ト M e t— C 3 d g発現プラスミ ドの構築
構築の手順は第 3図 ( a ) および ( b ) に従った。
大腸菌発現ベクター P T V 1 1 8 N (宝酒造) を E c 0 R I、 及び K p n Iで切断した。 また、 A T C C (American Type Culture Col lection, U. S. A) より入手したヒ ト C 3 c DNAクローン p H L C 3. 1 1を E c o R I及び K p n Iで 切断後、 ァガロースゲル電気泳動により、 1.2 kbの E c 0 R I - K p n I断片を分離、 回収した。
切断したベクターと 1.2 kb断片についてラィゲーショ ン反 応を行い、 大腸菌 J M 1 0 9株を形質転換後、 アンビシリ ン 含有 L B寒天培地上で培養し、 ト ラ ンスフォーマン トを得た。 ト ラ ンスフォーマン トよりプラスミ ド DNAを抽出、 精製し、 該プラス ミ ドを P TH C 3 Z 1.2 4 0と命名した。
プラスミ ド P T H C 3 Z 1.2 4 0を N c o I及び E c o R Iで切断後ァガロースゲル電気泳動により 4.4 kbの N c 0 I - E c 0 R I断片を分離回収した。 また、 報告されているヒ ト C 3 d g c D N Aの塩基配列にもとづき、 蛋白合成開始コ ドン A T Gの下流にヒ ト C 3 d g c DNA 5 ' 末端約 7 0 bp をつなげた D N Aを合成し、 アニーリ ングを行い、 2本鎖の N c 0 I - E c 0 R I断片として得た。
4.4kbの P T H C 3ノ 1.2 4 0由来断片と合成 D N A断片 についてライゲーショ ン反応を行い、 大腸菌 J M 1 0 9株を
形質転換後、 ア ン ビシ リ ン舍有 L B寒天培地上で培養し、 ト ラ ンスフ ォーマ ン トを得た。 ト ラ ンスフォーマ ン ト よ りブラ ス ミ ド D NAを抽出、 精製し、 該プラス ミ ドを P TH C 3ノ 1.3 1 7と命名した。
プラスミ ド p T H C 3 / 1.3 1 7を K p η Iで完全に切断 後 E c 0 T 1 4 Iで限定的 (部分的) に切断後、 ァガロース ゲル電気泳動により、 4.0 kbの K p n l — E c o T 1 4 I断 片と分離、 回収した。 また、 ヒ ト C 3 d g c D NAの塩基配 列にもとづき、 ヒ ト C 3 d g c D NA 3 ' 末端約 8 Obpに蛋 白合成終止コ ドン TAGをつなげた D NAを合成し、 ァニ一 リ ングを行い、 2本鑌の E c 0 T 1 I - K p n I断片とし こ得た。
4. Okpの P T H C 3 /1.3 1 7由来断片と、 合成 D NA断 片について、 ラ イ ゲーシ ョ ン反応を行い、 大腸菌 J M 1 0 9 株を形質転換後、 ア ンビシリ ン舍有 L B寒天培地上で培養し. ト ラ ンスフ ォーマ ン トを得た。 ト ラ ンスフォーマ ン トよ り プ ラスミ ド D NAを抽出、 精製後、 ジデォキシ法により、 N c 0 I切断部位の 2 6塩基上流、 及び K p n I切断部位の 4 3 塩基下流から塩基配列を決定し、 蛋白合成開始コ ド ンと終止 コ ド ンの間に 1 0 4 7 bpのヒ ト C 3 d g c D N Aが挿入され ているプラス ミ ドを P T H C 3 / 1.0 5 0 と命名した。
こう して得られた P T H C 3 / 1.0 5 0を用い、 常法の塩 化カルシウム法により前記 J M 1 0 9株を形質転換し、 組換 え微生物 J 9 T H C 3 Z 1.0 5 0 ( F E R M B P - 3 4 8 6 ) を得た。
ここで用いたベクター p T V l 1 8 Nは 1 a cプロモータ 一を有するため、 培地中に I P T Gを加えて前記形質転換体 を培養することにより、 目的蛋白の発現が誘導される。 P T H C 3 / 1.0 5 0により発現する蛋白はヒ ト C 3 d g 3 4 9 残基の N端にメ チォニンのついたもので分子量は約 3 9 kDa である。
例 5 : 炎症局所由来 P L A2 阻害蛋白の大腸菌における発現 と発現蛋白の精製
P T C 3ノ 2. 1 ( F E R M B P - 3 0 2 7 ) 、 J 9 T R C 3 / 1. 0 3 5 ( F E R M B P— 3 4 8 5 ) 、 または J 9 T H C 3 / 1.0 5 0 ( F E R M B P - 3 4 8 6 ) を、 5 0 /mlのア ンビシ リ ンナ ト リ ウムを舍む 2 X T Y培地 1 0 ml で 3 7 ΐで一晩培養後、 全量を 1 1 の同じ培地に移し、 3 7 •Cで培養を行い、 約 5時間後に 1 0 0 jt M I P T Gを加えて、 さらに約 3時間培養を続けた。
それぞれの培養液の一部を取り、 2— M Eおよび S D Sを 加えた後、 S D S— P A G Eにて菌体蛋白を分離し、 B i o - R a d社エレク トロプロ ッティ ング装置を用いて、 ニ ト ロ セルロースフ ィ ルターへの転写を行った。 転写後のメ ンブレ ンを 3 %B S Aを含む 2 0 mM P B S ( PH 7.5 ) でブロ ッキ ングを行った後、 P T C 3 / 2. 1菌体蛋白の場合にはャギ抗 ラ ッ ト C 3血清 ( C A P P E L ) を、 J 9 T R C 3ノ 1.0 3 5および J 9 T H C 3 / 1, 0 5 0菌体蛋白の場合にはゥサギ 抗ヒ ト C 3 d血清 ( D A K O ) を、 それぞれ 1 %B S Aを舍 む P B Sで 1 0 0倍希釈したものと、 4てで 4時間反応させ
た。 これらを P B Sで洗浄後、 P T C 3ノ 2. 1 の場合にはブ タ抗ャギ I g G抗体一 H R P 0複合体 ( T A G 0 ) を、 J 9 T R C 3ノ 1. 0 3 5および J 9 T H C 3 Z 1. 0 5 0 の場合に はヒッジ抗ゥサギ I g G抗体一 H R P 0複合体 ( B i 0 — R a d ) をそれぞれ 1 % B S Aを舍む P B Sで 5 0 0倍希釈し たものと、 4てで 2時間反応させた。 これらを、 P B Sにて 3回洗浄後、 コニカイムノ スティ ン H R Pキ ッ トを用いて染 色した。 その結果、 P T C 3ノ2. 1 においては、 分子量約 8 0 k D a のラ ッ ト C 3 α融合蛋白が、 J 9 T H C 3 . 0 5 0においては分子量約 3 9 k D aの M e t — ヒ ト C 3 d gが- また J 9 T R C 3 Z 1. 0 3 5においては分子量約 3 9 k D a の M e t —ラ ッ ト C 3 d gがそれぞれ発現していることが確 認された。
P T C 3 Z 2. 1 については、 さらに 3 , 0 0 0 G、 5分間 の遠心分離操作により菌体を集め、 4 0 mlの 5 0 nil T r i s · H C 1 (pH7. 5 ) 緩衝液に懸濁した後、 超音波処理を行 い (クボタ INS0NAT0R201M 、 最大出力にて約 5分間) 菌体を 破壊した。 3 , 0 0 0 G、 1 0分間の遠心分離操作により封 入体を回収し、 これに 1 0 mlの 8 M尿素— 1 0 O BIMト リス塩 酸緩衝液 (PH8. 0 ) を加えて 3 0分間室温に置き、 封入体蛋 白を可溶化した。 1 0 , 0 0 0 G、 1 0分間の遠心分離操作 により不溶物を取り除いたのち、 尿素を除く ためゲル濾過力 ラム (フ ア ルマ シア社 P D 1 0 カ ラム) にアブラ イ し 1 0 mM 酢酸ア ンモニゥムにて溶出した後、 凍結乾燥した。
凍結乾燥サ ンプル約 3 O mgを 1 % S D Sを舍む 2 mlの 0. 2
M酢酸ェチルモルフォ リ ン (PH 8. 0 ) に溶解し、 2 の 2 — メルカプトエタノール ( 2 ME) を加え室温にて 3 0分間放置 した。 新たに 2 Wの 2 MEを加え室温にてさらに 3 0分間放置 した後、 3 Wの 4 一ビュルピリ ジンを加え室温 1時間反応さ せた。 さらに 3 /rf の 4 —ビュルビリ ジンを加え室温で 1時間 反応させた後、 直ちにゲル濾過 H P L C ( T S K g e l G 3 0 0 0 S W) にアブライ した。 溶出は 5 0 mM T r i s · H C 1 - 1 5 0 mM N a C 1 (pH7. 5 ) 、 0. 5 rol/min で行 つた。
ゲル濾過 H P L C画分を S D S— P A G Eで解折したとこ ろ、 8 O kDa の融合蛋白は 2 4番目の面分を中心として溶出 していることが判った 〔第 4図 ( a ) および ( b ) 〕 。 この 画分をさらに逆相 H P L C (Vydac,ProteinC4)で精製し、 最 終サンプルとした。
1 £の大腸菌培養液から精製された蛋白量は約 6 0 0 /«で あった。
以上の操作において、 H P L Cは Spectra- Physics ポンプ システム S P 8 7 0 0、 応用分光 U Vディテクター U V I L 0 G - 5 I A. L K Bフラク ショ ンコ レクター 2 1 1 2、 及 び R e 0 d y n e サンブルィ ンジェクタ一 7 1 2 5を用いた S D S— P A G Eは 5〜2 0 %グラジェン トゲル (A T T O パジヱル) を用いて行い、 C B B (sigma)にて染色した。 例 6 : 精製蛋白の同定
( 1 ) 免疫化学的手法による同定
前記ゲル濾過 H P L C画分を S D S - P A G Eで分離後、
ゲルを 2 0 %メ タノ ールを舍む 2 5 mMト リ ス塩酸一 1 9 2 mM グリ シ ン緩衝液中で 3 0分間振盪した後、 B i 0 — R a d社 エレク トロブロ 'ンティ ング装置 ( ImiBuno Bio t)を用い、 二 ト ロセルロースメ ンブレンへの転写を行った ( 0. 5 A、 3 0分 間) 。
転写後のメ ンブレンを 3 % B S Aを舍む 2 0 mMP B S (PH 7. 5 ) 中で 1時間振盪してブロ ッキングを行った後、 1 % B S Aを舍む 2 0 mMP B Sで 1 0 0倍稀釈したャギ抗ラ ッ ト C 3抗体 (CAPPEい と 4 'Cで 4時間反応させた。
1 %T w e e n — 2 0を舍む P B Sで 3回洗浄後、 1 %B S Aを舍む P B Sで 5 0 0倍稀釈したブタ抗ャギ I g G抗体 — H R P 0複合体 ( T A G 0 ) と 4てで 2時間反応させた。 l %T w e e n - 2 0を舍む P B Sにて 3回洗浄した後、 コ 二カイムノ スティ ン H R Pキ ッ トを用いて染色した。
この結果、 # 2 4を中心として溶出している 8 O kDa 蛋白 のバン ドは抗ラ ッ ト C 3抗体と反応し、 目的の融合蛋白であ ることが確認された。
( 2 ) N末端ァミノ酸配列の決定
逆相 H P L Cで精製した最終サ ンプルを真空遠心濃縮装置 を用いて乾燥後、 8 0 %ァセ トニ ト リ ル— 0. 1 %T F Aに溶 解して気相プロティ ンシークェンサ一(Applied Biosystems 社 477 A)にアプライ し、 N末端アミノ酸配列を決定した。
その結果、 8 O kDa 融合蛋白の N末端ア ミノ酸配列は以下 の配列であることが判明した。
NH^-Ala-Met-Ile-Thr-Pro-X-Ser-
この配列は大腸菌 /S—ガラク トシダーゼの N末端から 1番 目の M e t のみが欠けたものと一致した。 目的の 8 0 kDa 融 合蛋白が合成された後なんらかの機構により N末端の M e t が切断されたものと考えられた。
例 7 : C 3 or鎮融合蛋白のホスホリバーゼ八2 阻害活性
ゲル濾過 H P L C画分 # 2 4のホスホリパーゼ A 2 阻害活 性を測定した。
活性測定系は 1 0 0 ηιΜト リ ス塩酸 (pH9.0 ) 、 4 mM塩化力 ルシゥム、 0. 1 mM 〔 14 C〕 ホスフ ァ チジルエタ ノ ールァ ミ ン
( 2 , 0 0 0 dpm /nmol) 、 及び 1 0〜 1 0 のサ ンブル に蒸留水を加えて全量 2 4 0 にして混合し、 最後に 1 0 P£ の 0. 1 ngZ Wホスホリパーゼ A 2 を加えた。 なお、 ホスホリ バーゼ A2 はラ ッ ト血小板分泌性のもの (炎症局所由来のも のと同一) を用いた。 ボスファチジルエタノ ールアミ ンは
(, 4C ] 酢酸を加えた培地中で培養した大腸菌から精製した。 反応は 3 7 'Cで 1 0分間振盪しながら行った。 反応停止及 び脂肪酸の抽出は D 0 1 eの方法にしたがって行い、 抽出し た 〔 14 C〕 脂肪酸を液体シンチ レ一シ ョ ンカ ウ ンタ一で測定 した。
結果を図 5に示した。 本画分は血小板由来ホスホリパーゼ A2 を用量依存的に阻害した。 l ngのホスホリパーゼ八2 活 性を 5 0 %阻害するのに必要な蛋白量は約 5 0 ngであった。 阻害蛋白の分子当量あたりの比活性は血清から精製したラ ッ ト C 3 d g (上述の W◦ 9 1 Z 0 1 9 9 9参照) に比べ約 1 ノ 5であった。
なお、 各種ホスホリバーゼ A2 に対する阻害活性について 試験したところ、 前記ラ ッ ト血清から精製したラ ッ ト C 3 d g と同様にラ ッ ト炎症局所由来ホスホリバーゼ A 2 、 ヒ ト慢 性閬節リ ゥマチ患者関節液由来ホスホ リ バーゼ八2 および Crotalus ada麵 anteus venom ホスホ ひ ノ、·~· ΑΖ には強い阻 害活性を示すものの、 ブタ脾臓ホスホリパーゼ Α2 および Naja naja venom ホスホ リ バ一ゼには全く阻害活性を示さな かった。
例 8 : ラ ッ ト C TM Cの I g E—抗原ーリ ゾホスフ ァ チジル セリ ン (PS) 依存的活性化に対するラ ッ ト C 3 or融合蛋白の 舰
前記測定法 ( C ) の ( 2 ) で述べた肥満細胞の活性化法に おいて、 抗原およびリゾ P Sと同時に例 5で得られたラ ッ ト C 3 or鎖融合蛋白を加えた。 コ ン ト ロールは、 阻害蛋白を加 えないものについて測定した。 その結果、 第 6図に示したよ う にヒスタ ミ ン遊離が抑制された、 例 7の結果と合わせ、 本 融合蛋白が I I型 P L A2 を阻害することにより ヒスタ ミ ン 遊離を抑制することが明らかとなった。 図中參はコ ン トロー ル、 〇は本蛋白を示す。
ヒスタ ミ ン遊離抑制剤である トラニラス 卜が有意なヒスタ ミ ン遊離抑制作用を示すのに必要な濃度は、 それぞれ 1 0 Mであるのに対し、 ラ ッ ト C 3 a鑌融合蛋白の場合には 2.5 X I 0— 7Mであり、 本蛋白が極めて協力な抗ア レルギー反応 抑制作用を有することが明らかになった。
〔産業上の利用可能性〕
本発明のプラスミ ド、 組換え微生物細胞、 それを用いる炎 症局所由来ホスホリパーゼ八2 阻害蛋白の製造方法は、 例え ばアレルギー反応抑制作用を有し、 哺乳動物、 特にヒ トのァ レルギ一疾患の治療薬製造に有用であろう。
〔寄託微生物への言及〕
国際寄託当局 : 通商産業省工業技術院微生物工業技術研究 所
住所 : 日本国茨城県筑波市東 1丁目 1番 3号 (郵便番号 305) 寄託番号および日付 :
1. ? £ 1 1^8 ?— 3 0 2 7 ( 1 9 9 0年 4月 2 6 日に寄 託された微ェ研菌寄第 P— 1 1 4 3 1 より移管、 1990 年 4月 2 6 日に受託)
2. F E R M B P— 3 4 8 5 ( 1 9 9 1年 7月 1 7 日に受 託)
3. F E R MB P - 3 4 8 6 ( 1 9 9 1年 7月 1 7 日に受 託)
〔配列表〕
配列番号 : 1
配列の長さ : 3 4 4
配列の型 : ア ミノ酸
トポロジー : 直鎖状
配列の種類 : タ ンパク質
フ ラグメ ン ト型 : 中間部フ ラグメ ン ト
配列 :
Glu Asp Val Pro Ala Ala Asp Leu Ser Asp Gin Val Pro Asp Thr 1 5 10 15
Asp Ser Glu Thr Arg l ie Leu Leu Gin Gly Thr Pro Val Ala Gin
20 25 30
Met Ala Glu Asp Ala Val Asp Gly Glu Arg Leu Lys His Leu l ie
35 40 45
Val Thr Pro Ser Gly Cys Gly Glu Gin Asn Met l ie Gly Met Thr
50 55 60
Pro Thr Val l ie Ala Val His Tyr Leu Asp Gin Thr Glu Gin Trp
65 70 75
Glu Lys Phe Gly Leu Glu Lys Arg Gin Glu Ala Leu Glu Leu l ie
80 85 90
Lys し ys Gly Tyr Thr Gin Gin Leu Ala Phe Lys Gin Pro Ser Ser
95 100 105
Ala Tyr Ala Ala Phe Asn Asn Arg Pro Pro Ser Thr Trp Leu Thr
110 115 120
Ala Tyr Val Val Lys Val Phe Ser Leu Ala Ala Asn Leu l ie Ala
125 130 135 l ie Asp Ser Gin Val Leu Cys Gly Ala Val Lys Trp Leu l ie Leu
140 145 150
Glu Lys Gin Lys Pro Asp Gly Val Phe Gin Glu Asp Gly Pro Val
155 160 165 l ie His Gin Glu Met l ie Gly Gly Phe Arg Asn Thr Lys Glu Ala
170 175 180
Asp Val Ser Leu Thr Ala Phe Val Leu l ie Ala Leu Gin Glu Ala
185 190 195
Arg Asp l ie Cys Glu Gly Gin Val Asn Ser Leu Pro Gly Ser He
200 205 210
Asn Lys Ala Gly Glu Thr Leu Gl u Ala Ser Tyr Leu Asn Leu Gin
215 220 225
Arg Pro Tyr Thr Val Ala l ie Ala Gly Tyr Ala Leu Ala Leu Met
230 235 240
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CCCACGGTCA TTGCAGTACA CTATCTGGAT CAGACCGAAC A6TGGGAGAA ATTCGGCCTA 240
GAGAAGAGGC AAGAAGCTCT GGAGCTCATC AAGAAAGGGT ACACCCAGCA GCTGGCTTTC 300
AAACAGCCCA GCTCTGCCTA TGCTGCCTTC AACAACCGGC CTCCCAGCAC CTGGCTGACA 360
GCCTATGTGG TCAAGGTCTT CTCTCTGGCT GCCAACCTCA TCGCCATCGA CTCTCAGGTC 420
CTGTGTGGGG CTGTCAAATG GCTGATTCTG GAGAAACAGA AGCCAGATGG TGTCTTTCAG 480
GAGGACGGAC CAGTGAHCA CCAAGAAATG ATTGGTGGCT TCCGGAACAC CAAGGAGGCA 540
GATGTGTCGC TTACAGCCTT TGTCCTCATC GCACTGCAGG AAGCCAGAGA TATCTGTGAG 600
GGGCAGGTCA ACAGCCTTCC CGGGAGCATC AACAAGGCAG GGGAGTATCT TGAAGCCAGT 660
TACCTGAACC TGCAGAGACC ATACACAGTA GCCATTGCTG GGTATGCCCT GGCCCTGATG 720
AACAAACTGG AGGAACCTTA CCTCACCAAG HTCTGAACA CAGCCAAAGA TCGGAACCGC 780
TGGGAGGAGC CTGGCCAGCA GCTCTACAAT GTGGAGGCCA CCTCCTACGC CCTCCTGGCC 840
CTGCTGCTGC TGAAAGACTT TGACTCTGTG CCTCCTGTGG TGCGCTGGCT CAACGAGCAA 900
AGATACTACG GAGGTGGCTA TGGCTCCACG CAGGCTACCT TCATGGTATT CCAAGCCTTG 960
GCTCAATACC AAACAGATGT CCCTGACCAC AAGGACTTGA ACATGGATGT GTCCCTGCAC 1020
CTCCCCAGCC GC 1032 配列 号 : 3
配列の長さ : 3 4 8
配列の型 : ア ミ ノ 酸
トポ口ジー : 直鎖状
配列の種類 : タンパク質
フ ラグメ ン ト型 : 中間部フ ラ グメ ン ト
配列
Gl u Gly Val Gin Lys Gl u Asp l ie Pro Pro Al a Asp Leu Ser Asp
1 5 10 15
Gin Val Pro Asp Thr Glu Ser Glu Thr Arg l ie Leu Leu Gin Gl y
20 25 30
Thr Pro Val Ala Gin Met Thr Glu Asp Ala Val Asp Ala Glu Arg 35 40 45
Leu Lys His Leu lie Val Thr Pro Ser Gly Cys Gly Glu Gin Asn
50 55 60
Met lie Gly Met Thr Pro Thr Val He Ala Val His Tyr Leu Asp
65 70 75
Glu Thr Glu Gin Trp Glu Lys Phe Gly Leu Glu Lys Arg Gin Gly
80 85 90
Ala Leu Glu Leu l ie Lys Lys Gly Tyr Thr Gin Gin Leu Ala Phe
95 100 105
Arg Gin Pro Ser Ser Ala Phe Ala Ala Phe Val Lys Arg Ala Pro
110 115 120
Ser Thr Trp Leu Thr Ala Tyr Val Val Lys Val Phe Ser Leu Ala
125 130 135
Val Asn Leu l ie Ala l ie Asp Ser Gin Val Leu Cys Gly Ala Val
140 145 150
Lys Trp Leu l ie Leu Glu Lys Gin Lys Pro Asp Gly Val Phe Gin
155 160 165
Glu Asp Ala Pro Val l ie His Gin Glu Met l ie Gly Gly Leu Arg
170 175 180
Asn Asn Asn Glu Lys Asp Met Ala し eu Thr Ala Phe Val Leu l ie
185 190 195
Ser し eu Gin Glu Ala Lys Asp lie Cys Glu Glu Gin Val Asn Ser
200 205 210
Leu Pro Gly Ser He Thr Lys Ala Gly Asp Phe Leu Glu Ala Asn
215 220 225
Tyr Met Asn Leu Gin Arg Ser Tyr Thr Val Ala l ie Ala Gly Tyr
230 235 240
Ala Leu Ala Gin Met Gly Arg Leu Lys Gly Pro Leu Leu Asn Lys
245 250 255
Phe Leu Thr Thr Ala Lys Asp Lys Asn Arg Trp Glu Asp Pro Gly
260 265 270
Lys Gin Leu Tyr Asn Val Glu Ala Thr Ser Tyr Ala Leu Leu Ala
275 280 285
Leu Leu Gin Leu Lys Asp Phe Asp Phe Val Pro Pro Val Val Arg 290 295 300
Trp Leu Asn Glu Gin Arg Tyr Tyr Gly Gly Gly Tyr Gly Ser Thr
305 310 315
Gin Ala Thr Phe Met Val Phe Gin Ala Leu Ala Gin Tyr Gin Lys
320 325 330
Asp Ala Pro Asp His Gin Glu Leu Asn Leu Asp Val Ser Leu Gin
335 340 345
Leu Pro Ser Arg 配列番号 : 4
配列の長さ : 1 0 4 7
配列の型 : 核酸
鎖の数 : 2本鎖
トボロ ジー : 直鎖状
配列の種類 : c D N A to m R N A
フ ラグメ ン ト型 : 中間部フ ラグメ ン ト
直接の起源
• ラ イ ブラ リ一名 : ヒ ト c D N Aク ロー ン p H L C 3. 1 1 ' ク ロー ン名 : P T H C 3 Z 1. 0 5 0
配列 :
GAAGGAGTGC AGAAAGAGGA CATCCCACCT GCAGACCTCA GTGACCAAGT CCCGGACACC
GftGTCTGAGA CCAGAATTCT CCTGCftAGGG ACCCCAGTGG CCCAGATGftC AGAGGATGCC
GTCGACGCGG AACGGCTGAA GCACCTCATT GTGACCCCCT CGGGCTGCGG GGAACAGAAC ATGATCGGCA TGACGCCCAC GGTCATCGCT GTGCATTACC TGGATGAAAC GGAGCAGTGG GAGAAGTTCG GCCTAGAGAA GCGGCAGGGG GCCTTGGAGC TCATCAAGAA GGGGTACACC CAGCAGCTGG CCTTCAGACA ACCCAGCTCT GCCTTTGCGG CCTTCGTGAA ACGGGCACCC
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