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JPWO2005116006A1 - フラーレン誘導体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

フラーレン1,3−ジオキソランを簡便かつ高収率で製造する方法を提供する。触媒存在下でフラーレンオキシドとカルボニル化合物とを反応させることにより、フラーレン1,3−ジオキソランを製造する。

Description

本発明は、フラーレンオキシドからのフラーレン1,3−ジオキソランの製造方法に関する。
フラーレンおよびその誘導体は、包接化合物に関連するクラスター科学や医薬品、光電子デバイスへの応用の分野で注目されている。中でも、フラーレン1,3−ジオキソランは、電子受容体であり、高機能性材料として注目されている。
エポキシドとカルボニル化合物から、
Figure 2005116006
の反応により、1,3−ジオキソランを製造する方法が知られており、この反応において、ルイス酸触媒を使用することが提案されている。
例えば、文献1(B. N. Blackett, J. M. Coxon, M. P. Hartshorn, A. J. Lewis, G. R. Little and G. J. Wright,Tetrahedron, 26, 1311-1313 (1970))には、BF3エーテレートを触媒として使用し、
Figure 2005116006
の反応により、1,3−ジオキソランを製造する方法が記載されている。
また、文献2(R. P. Hanzlik and M. Leinwetter, J. Org. Chem., 43, 438 (1978))には、触媒として無水CuSO4を使用し、
Figure 2005116006
の反応により、1,3−ジオキソランを製造する方法が記載されている。
更に、文献3(H. Steinbrink, Ger. Patent (DOS) 1086241, Chemische Werke Huls AG (1959))には、以下の反応により、1,3−ジオキソランを製造する方法が記載されている。
Figure 2005116006
文献4(F. Nerdel, J. Buddrus, G. Scherowsky, D. Klamann, and M. Fligge, Justus Liebig Ann. Chem. 710, 85 (1967))には、
Figure 2005116006
の反応により、1,3−ジオキソランを製造する方法が記載されている。触媒としては、文献3ではKSFクレイが、文献4では、テトラエチルアンモニウムブロマイドが使用されている。
これら文献に記載の反応の反応機構については、文献1に記載の方法による生成物の立体化学およびO18アセトンを用いた実験結果により、以下に示すように、カルボニル酸素のバックサイドアタックに続いてC−C結合の回転を経て、第2のC−O結合が生成することにより、1,3−ジオキソランが生成すると考えられている。しかし、この反応は、エポキシドやアルデヒドの副反応により1,3−ジオキソランの収率が低下するという問題があった。また、使用する触媒は、吸湿性が高く、取り扱いが容易ではなかった。
Figure 2005116006
また、触媒としてピリジニウム塩を用いて、以下の反応により、1,3−ジオキソランを製造する方法が、文献5(S-B. Lee, T. Tanaka, and T. Endo, Chem. Lett., 2019-2022 (1990))に記載されている。
Figure 2005116006
上記文献5に記載の方法における反応機構も、前述と同様と推定される。
一方、フラーレンを出発物質としてフラーレン1,3−ジオキソランを得る方法が、文献6〜8(文献6:Y. Achiba et al., Tetrahedron Lett., 34, 7629-7632 (1993)、文献7:C. S. Foote et al., Angew. Chem. Int. Ed. 31, 351-353 (1992)、文献8:S-H. Wu et al., J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1995, 1071)に報告されている。しかし、文献6〜8に記載の方法では、フラーレン1,3−ジオキソランが他のフラーレン誘導体とともに得られることが多い。そのため、これらの方法では、フラーレン1,3−ジオキソランを高収率で得ることはできなかった。また、使用する試薬、例えば過酸化物の取り扱いが困難であるという問題もあった。
本発明の目的は、フラーレン1,3−ジオキソランを簡便かつ高収率で製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、フラーレンオキシドを出発物質として使用することにより、簡便かつ高収率でフラーレン1,3−ジオキソランを製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記本発明の目的を達成する手段は、以下の通りである。

[1]触媒存在下でフラーレンオキシドとカルボニル化合物とを反応させることにより、フラーレン1,3−ジオキソランを製造する方法。
[2] 前記触媒がルイス酸触媒である、[1]に記載の方法。
[3] 前記触媒がオニウム塩である、[2]に記載の方法。
[4] 前記オニウム塩がピリジニウム塩である、[3]に記載の方法。
[5] 前記カルボニル化合物が、アルデヒドである、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6] 前記カルボニル化合物が、ケトンである、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、高機能性材料として有用なフラーレン1,3−ジオキソランを簡便かつ高収率で得ることができる。
本発明の製造方法は、触媒存在下でフラーレンオキシドとカルボニル化合物とを反応させることにより、フラーレン1,3−ジオキソランを製造する方法である。
本発明の製造方法によれば、出発物質としてフラーレンオキシドを使用し、カルボニル化合物との簡便な反応により、高収率でフラーレン1,3−ジオキソランを得ることができる。更に、本発明の製造方法は、1,3−ジオキソランの位置を制御できるという利点も有する。
前述の文献6〜8に記載の技術のように、出発物質としてフラーレンを使用すると、1,3−ジオキソランが生成する位置を制御することは困難である。一方、フラーレンオキシドを出発物質として使用すれば、エポキシドの位置に1,3−ジオキソランが生成するため、1,3−ジオキソランの位置を制御することが可能になる。更に、本発明者らは、特定の位置にエポキシドが存在するフラーレンオキシドを得る方法を確立した(特開2003−277373号公報参照)。この方法により得られたフラーレンオキシドを出発物質として用いれば、特定の位置に1,3−ジオキソランを有するフラーレン1,3−ジオキソランを得ることができる。
一方、前述のように、エポキシドとカルボニル化合物から1,3−ジオキソランを得る反応の反応機構は、カルボニル酸素のバックサイドアタックに続いてC−C結合の回転を経て、第2のC−O結合が生成することにより、1,3−ジオキソランが生成すると推定されている。しかし、フラーレンオキシドの場合、カルボニル酸素がバックサイドアタックする位置に、フラーレンが存在するため、カルボニル酸素のバックサイドアタックによりC−C結合を回転させることは不可能と考えられる。つまり、この反応機構では、フラーレンオキシドとカルボニル化合物から、フラーレン1,3−ジオキソランを得ることは不可能である。
しかし、驚くべきことに、本発明者らの検討の結果、フラーレンオキシドとカルボニル化合物とを反応させることにより、フラーレン1,3−ジオキソランが得られることが判明した。しかも、本発明の方法によれば、高い収率でフラーレン1,3−ジオキソランを得ることができる。本発明の方法では、従来推定されていた反応機構とは異なる反応機構によって、フラーレンオキシドとカルボニル化合物との反応が進行することにより、フラーレン1,3−ジオキソランを高収率で得ることができると考えられる。
本発明において使用されるフラーレンオキシドは、フラーレンを酸化することにより得ることができる。原料フラーレンとしては、C60を用いることができ、C70、C76、C78、C82、C84等を用いることもできる。原料フラーレンは、公知の方法で得ることができ、また、市販品として入手可能なものもある。
フラーレンの酸化は、例えば、フラーレンC60をm−クロル過安息香酸(m-CPBA)で酸化することにより行うことができる。m-CPBAによる酸化反応は、例えば、以下の条件で行うことができる。
フラーレンC60とm-CPBAとのモル比:1:10〜1:100、好ましくは1:30〜1:60
反応温度:80〜120℃
反応時間:1分〜60分、好ましくは10〜30分
フラーレンオキシドの調製は、上記m-CPBAのような過安息香酸を用いる方法以外に例えば、酸化剤としては、フランペルオキシド等の有機過酸、ジオキシラン化合物、オゾン、P450:チトクロームオキシダーゼ等を用いる方法を用いることもできる。
前記方法により調製されたフラーレンオキシドは、フラーレンオキシドの混合物であり、分画工程に付すことにより、所望のフラーレンオキシド(モノオキシド、ジオキシド、トリオキシド等)を単離することができる。分画工程は、公知の方法で行うことができる。以下、C60のフラーレンオキシドを例にとり、分画工程について説明する。
フラーレンオキシドの混合物には、一般に未反応のフラーレンや低次及び高次のエポキシドが混在する。例えば、フラーレンオキシドの混合物をHPLCにかけると、種々のフラグメントが存在する。そして、これらの各フラグメントは、例えば、LC-APCI-MS(Liquid chromatography-Atmospheric pressure chemical ionixation(APCI)-Mass-spectroscopy(MS)、大気圧化学イオン化質量分析器を接続した高速液体クロマトグラフィー)を用いることで質量数を決定できる。
例えば、上記LC-APCI-MSを用いて、フラーレンオキシドの混合物の中から、所望のエポキシド(モノオキシド、ジオキシド、トリオキシド等)のみを含む画分を、シリカゲルを用いて分離することができる。具体的には、シリカゲルを充填したカラムにフラーレンオキシドの混合物を供給し、次いで、適当な溶出液を用いて各フラグメントを順次溶出させ、目的とするフラーレンエポキシドのみを含む画分を得ることができる。
使用するシリカゲルには特に制限はないが、例えば、アルカン基結合シリカゲルであることが好ましく、アルカン基結合シリカゲルとしては、C18(オクタドデシル)基結合シリカゲル、C30基結合シリカゲル等を挙げることができる。
また、溶出液は、使用するシリカゲルの種類により適宜決定されるが、例えば、疎水性移動相という観点から、トルエンとアセトニトリルとの混合溶媒、トルエンとメタノールとの混合溶媒、オルトジクロロベンゼンとメタノールとの混合溶媒等を使用することができる。また、フラーレンオキシドの異性体の分離方法については、特開2003−277373号公報を参照することができる。
また、本発明では、フラーレンの酸化により得られたフラーレンオキシド混合物を、カルボニル化合物との反応に用いることもできる。但し、この混合物には、未反応のフラーレンも含まれる場合があるため、前述のように、シリカゲルを充填したカラムを用いて、未反応フラーレンを除いた後に、反応に付すことが好ましい。
本発明の方法では、前述の方法によって得られたフラーレンオキシドを、触媒存在下でカルボニル化合物と反応させることにより、フラーレン1,3−ジオキソランを製造する。
カルボニル化合物としては、アルデヒドを使用することができ、ケトンを使用することもできる。カルボニル化合物の構造は、最終生成物であるフラーレン1,3−ジオキソランの物性(溶剤溶解性や樹脂との親和性等)を考慮して適宜設定することができる。また、カルボニル化合物として、環構造をもつものを使用することもできる。
具体的には、フラーレンオキシドとの反応に用いるアルデヒドとしては、芳香族アルデヒド、脂肪族アルデヒド、脂環式アルデヒド等を挙げることができる。芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒド、3−または4−アルキルベンズアルデヒド(アルキル基はC1〜C20で置換されていてもよい)、3−または4−アルコキシアルデヒド(アルコキシはC1O−からC20O−で置換されていてもよい)等を挙げることができる。脂肪族アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、R1−CHO(R1はC2〜C20の置換基を有してもよいアルキル基)等を挙げることができる。脂環式アルデヒドとしては、シクロペンタンカルバルデヒド、シクロヘキサンカルバルデヒド、シクロヘプタンカルバルデヒド、シクロオクタンカルバルデヒド等を挙げることができる。更に、ヘテロ環含有アルデヒドとしては、フルフラール、ニコチンアルデヒド、2−テトラハイドフランカルバルデヒド、2−チオフェンカルバルデヒド等を挙げることができる。
フラーレンオキシドとの反応に用いるケトンとしては、芳香族ケトン、脂肪族ケトン、炭素環式ケトン、複素環式ケトン等を挙げることができる。芳香族ケトンとしては、アセトフェノン、3−または4−アルキル置換アセトフェノン(R(C64)COCH3;R=C1〜C20の置換されていてもよいアルキル基)、3−または4−アルコキシ置換アセトフェノン(RO(C64)COCH3;R=C1〜C10の置換されていてもよいアルキル基)、プロピオフェノン誘導体(R(C64)COC25;R=C1〜C20の置換されていてもよいアルキル基またはC1〜C10の置換されていてもよいアルコキシ基)、デオキシベンゾイン類(R1(C64)CH2CO(C64)R2;R1,R2は、それぞれ独立にH、C1〜C20のアルキル基、またはC1〜C10のアルコキシ基)、R1(C64)COR2(R1=C1〜C20のアルキル基、C1〜C10のアルコキシ基、R2=C3〜C10のアルキル基)、ベンゾフェノン誘導体(R1(C64)CO(C64)R2(R1,R2はそれぞれ独立に水素、C1〜C20のアルキル基、C1〜C10のアルコキシ基、またはハロゲン原子)等を挙げることができる。脂肪族ケトンとしては、R1COR2(R1,R2はそれぞれ独立にC1〜C20の置換基を有してもよいアルキル基)、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、エチルプロピルケトン、ジプロピルケトン、メチルt−ブチルケトン、エチルt−ブチルケトンなどを挙げることができる。炭素環式ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、インデン−1−オン、インダノン、9−フルオレノン、アンスロン、1−オキソー1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等を挙げることができる。複素環式ケトンとしては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含むもの、より好ましくは、エステル構造を有するもの、例えば、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等を挙げることができる。
反応は、フラーレンオキシドとカルボニル化合物を溶媒に溶解し、触媒存在下で攪拌することによって行うことができる。ここで、フラーレンオキシド、カルボニル化合物、および触媒の添加順序は特に限定されない。例えば、フラーレンオキシドを溶媒に溶解した後にカルボニル化合物および触媒を添加して反応を行うことができる。
反応に使用する触媒は、ルイス酸触媒であることができる。ルイス酸触媒としては、オニウム塩、BF3Et2O、AlCl3、SnCl4、ZnCl2、FeCl3等を使用することができる。オニウム塩を形成するオニウムイオンとしては、ピリジニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、ホスホニウム、スルホニウム、ヨードニウムを挙げることができる。また、オニウムイオンと塩を形成する対アニオンとしては、SbF6 -, PF6 -, BF4 -, AsF6 -, ハロゲンイオンを挙げることができる。中でも、本発明では、触媒としてピリジニウム塩を用いることが好ましい。これらの触媒は、公知の方法で合成することができ、また、市販品として入手可能なものもある。これらの触媒は、1種のみ用いることができ、2種以上を併用することもできる。例えば、触媒としてオニウム塩を使用する系に、少量のBF3Et2Oを添加することにより、反応が良好に進行する場合もある。
反応に使用する溶媒は、フラーレンオキシドおよび使用する触媒に対して良溶媒であることが好ましい。具体的には、トルエン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、アニソール等を用いることができる。本発明では、使用するカルボニル化合物に応じて最適な溶媒を選択することにより、反応収率を向上させることができる。
フラーレンオキシドとカルボニル化合物との混合比は、カルボニル化合物が過剰になるように設定することが好ましい。フラーレンオキシドとカルボニル化合物との混合比は、例えば、フラーレンオキシド:カルボニル化合物=1:10〜1:1000、好ましくは1:100〜1:300とすることができる。フラーレンオキシドの濃度は、溶媒に対するフラーレンオキシドの溶解度に依存し、例えば、10-2〜10-4Mとすることができ、10-3Mオーダーであることが好ましい。カルボニル化合物の濃度は、フラーレンオキシドの濃度に応じて、フラーレンオキシドとカルボニル化合物との混合比が上記範囲になるように設定することが好ましい。
反応に使用する触媒量は、フラーレンオキシドに対して1モル%〜50モル%とすることができ、1モル%〜30モル%とすることが好ましい。反応温度は、例えば50〜110℃とすることができ、好ましくは60〜100℃、より好ましくは65〜80℃である。反応時間は反応温度に依存し、例えば30分〜10時間とすることができ、好ましくは1時間〜3時間である。反応は、不活性ガス雰囲気下で行うことができ、例えば、アルゴン、ヘリウム、または窒素雰囲気下で行うことができる。
前記反応後、減圧下で溶媒を留去し、残渣を適当な溶媒で洗浄した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、フラーレン1,3−ジオキソランを得ることができる。原料としてフラーレンジオキシドを使用した場合には、フラーレンビス1,3−ジオキソランが得られるが、反応初期には、フラーレンモノ1,3−ジオキソランとフラーレンビス1,3−ジオキソランの混合物が得られる。フラーレンモノ1,3−ジオキソランとフラーレンビス1,3−ジオキソランは、カラムクロマトグラフィーによってそれぞれを単離することができる。原料としてフラーレントリオキシドを使用した場合も同様である。目的のフラーレン1,3−ジオキソランが得られていることは、マススペクトル、FT-IR、13C-NMR、および1H-NMRにより確認することができる。
フラーレン1,3−ジオキソランは、太陽電池材料として好適であり、特に、バルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池用材料として使用することができる。本発明によれば、このように、太陽電池材料等の高機能性材料として有用なフラーレン1,3−ジオキソランを、簡便かつ高収率で製造することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。

[参考例1]
ピリジニウムSbF6塩(Ib)の製造
Figure 2005116006
30ml三角マイヤー中、4-メトキシベンジルクロリド4.7gと4-シアノピリジン3.12gをアセトニトリル5mlに溶解し、室温にて4日間撹拌して反応した。減圧下、反応液からアセトニトリルを留去し、残渣にジイソプロピルエーテル20mlを加え、析出してくる沈殿を減圧濾過し、ピリジニウムクロリド塩2.78gを得た(収率36%)。得られたピリジニウム塩を100mlの水に溶かし、5.9gのKSbF6を加えると直ちに沈澱が析出した。これを減圧濾過し、僅かに黄味を帯びたピリジニウムSbF6塩(Ib)4.14gを得た(収率84%、融点150.6−151.8℃)。反応スキームを以下に示す、
Figure 2005116006
[参考例2]
参考例1と同様の方法で、以下に示すピリジニウムSbF6塩(Ia)、(Ic)、(Id)、(Ie)を製造した。
Figure 2005116006
各反応の反応条件、収率および得られた触媒の物性を表1に示す。
Figure 2005116006
[参考例3]
フラーレンオキシド(IIa,IIb,IIc)の製造
フラーレンC60(純度99%以上、フロンティアカーボン製)をトルエン(特級、関東化学)に1×10-3モル/Lの濃度で溶解させ、100℃に加熱しながら20g/m3のオゾン/酸素混合ガスを1L/分の流速で30秒間バブリングした。反応溶液にN2ガスをバブリングしながら、室温まで放冷した後、不溶分を濾過で除去した。次いで、充填材としてシリカゲル(FC40、和光純薬製)を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィ(展開溶媒:トルエン/n-ヘキサン=1:1)によって未反応物を除去し、フラーレンオキシド混合物の溶液を得た。得られたフラーレンオキシド混合物をDocosil C22カラム(センシュー科学製)を用いた高速液体クロマトグラフィで分取し、フラーレンオキシド(IIa,IIb,IIc)を単離、精製した。
Figure 2005116006
[実施例1]
10mlナスフラスコ中で、2.21 x 10-3M 濃度のフラーレンモノオキシドIIa、フラーレンジオキシドIIbまたはIIcのトルエン溶液6mlにベンズアルデヒド誘導体R5(C64)CHO 300mg及び1.7mgのピリジニウム塩(Ia)、1.6mgのピリジニウム塩(Ic)、または1.9mgのピリジニウム塩(Ie)を加え、アルゴンガスで10分間置換した後、75℃で反応を行った。反応の進行はLC-MSで追跡した。クロマトグラフィーによってフラーレンオキシドの消失が確認された後、反応溶液から減圧下トルエンを留去し、残渣をメタノールで洗浄した。その後、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フラーレン1,3-ジオキソランを得た。マススペクトル、FT-IR、13C-NMRにより化学構造の確認を行った。参考例2で合成した種々の触媒、およびBF3Et2O(和光純薬製)の存在下で同様の反応を行った結果を表2に示す。フラーレンモノオキシドIIa、フラーレンジオキシドIIb、IIcから得られる1,3-ジオキソランの構造をそれぞれ以下に示す。
Figure 2005116006
Figure 2005116006
[実施例2]
Figure 2005116006
10mlナスフラスコ中で、2.21 x 10-3M 濃度のフラーレンモノオキシド(IIa)トルエン溶液6mlにベンズアルデヒド(IIIa)300mg及び1.7mgのピリジニウム塩(Ia)を加えアルゴンガスで10分間置換した後、75℃で反応を行った。反応の進行はLC-MSで追跡した。1時間30分後に、クロマトグラフィーにより、(IIa)の消失が確認された。その後、反応溶液から減圧下トルエンを留去し、残渣をメタノールで洗浄したのち、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フラーレン1,3-ジオキソラン(IVa)10.7mgを得た(収率91%)。マススペクトル、FT-IR、13C-NMRにより化学構造の確認を行った。種々の触媒存在下で同様の反応を行った結果を表3に示す。
Figure 2005116006
[比較例]
実施例2と同様の反応を、触媒不存在下、75℃で5時間行った。反応は進行せず、収率は0%であった。
表2および表3の結果から、本発明の方法により、フラーレンオキシドとカルボニル化合物との簡便な反応により、フラーレン1,3−ジオキソランが得られることがわかる。特に、触媒としてピリジニウム塩を使用した場合に、高収率でフラーレン1,3−ジオキソランを得ることができた。また、触媒としてピリジニウム塩を使用したが反応が良好に進行しない系に、少量のBF3エーテレートを添加することにより、迅速かつ高収率でフラーレン1,3−ジオキソランを得ることができた。
[実施例3]
アルデヒド誘導体に替えケトン類についても75℃にてフラーレンオキシド(IIa)と同様の反応を行い、相当するフラーレン1,3-ジオキソランを合成した。その結果を表4に示す。
Figure 2005116006
表4に示すように、カルボニル化合物としてケトンを使用しても、簡便にフラーレン1,3−ジオキソランを得ることができた。
[実施例4]
10mlナスフラスコ中で、表5に記載の各種溶媒を用いた、2.21 x 10-3M 濃度のフラーレンモノオキシド(IIa)溶液6mlに、ベンズアルデヒド、シクロヘキサノンまたはγ−ブチロラクトン300mgおよびBF3Et2O 1滴を加え、アルゴンガスで10分間置換した後、75℃で反応を行った。反応の進行は、実施例1と同様の方法で追跡した。フラーレンオキシドの消失が確認された後、反応溶液を7% KOH水溶液で3回洗浄し、溶媒を減圧下留去した後、残渣をメタノールで洗浄した。その後、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フラーレン1,3-ジオキソランを得た。マススペクトル、紫外可視吸収スペクトル、FT-IR、1H−NMR、13C-NMRにより化学構造の確認を行った。シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンを用いて得られるフラーレン1,3−ジオキソランの構造を以下に示す。各反応の収率を表5に示す。
Figure 2005116006
Figure 2005116006
表5から、使用するカルボニル化合物に応じて反応溶媒を選択することにより、収率を向上させることができることがわかる。
本発明の方法により得られるフラーレン1,3−ジオキソランは、太陽電池材料等の高機能性材料として好適である。

Claims (6)

  1. 触媒存在下でフラーレンオキシドとカルボニル化合物とを反応させることにより、フラーレン1,3−ジオキソランを製造する方法。
  2. 前記触媒がルイス酸触媒である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記触媒がオニウム塩である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記オニウム塩がピリジニウム塩である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記カルボニル化合物が、アルデヒドである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記カルボニル化合物が、ケトンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
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