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JPH1189590A - 上皮細胞増殖因子活性を有するタンパク質 の回収精製法 - Google Patents

上皮細胞増殖因子活性を有するタンパク質 の回収精製法

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Publication number
JPH1189590A
JPH1189590A JP9269206A JP26920697A JPH1189590A JP H1189590 A JPH1189590 A JP H1189590A JP 9269206 A JP9269206 A JP 9269206A JP 26920697 A JP26920697 A JP 26920697A JP H1189590 A JPH1189590 A JP H1189590A
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JP
Japan
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protein
egf
culture
growth factor
activity
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JP9269206A
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Yasuaki Murahashi
保昭 村橋
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Higeta Shoyu Co Ltd
Original Assignee
Higeta Shoyu Co Ltd
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Publication date
Application filed by Higeta Shoyu Co Ltd filed Critical Higeta Shoyu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 上皮細胞増殖因子(EGF)活性を有す
るタンパク質を含有するバチルス・ブレビスの培養物
を、(a)pH調整によって該培養物中に含まれる大部
分の夾雑タンパク質を特異的に沈殿させ、これを除去し
た後、更に(b)清澄画分に塩を加えてEGF活性を有
するタンパク質を沈殿させ、これを膜濾過又は遠心分離
によって、共存する夾雑物から分離回収する。 【効果】 簡便且つ効率的にEGF活性を有するタンパ
ク質を培養物から分離回収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バチルス・ブレビ
スを宿主菌とする遺伝子組換体を培養することによって
生産された上皮細胞増殖因子(Epidermal Growth Facto
r: 以下EGF)活性を有するタンパク質の回収精製法
に関するものである。更に、詳細には、本発明はEGF
活性を有するタンパク質をコードする遺伝子で形質転換
したバチルス・ブレビスを培養し、その培養物からEG
F活性を有するタンパク質を回収精製する方法に関する
ものであって、特に工業的大量処理に適した簡便且つ効
率的なタンパク質の回収精製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】EGFは、ヒトや馬の尿中やウサギ、ラ
ットおよびマウスの顎下腺から単離されており、哺乳動
物の種々の組織中に存在していることが知られている
(Adv. Metab. Dis., 8, 265(1975))。ヒト上皮細胞増
殖因子(human Epidermal Growth Factor: 以下h−EG
F)は、53個のアミノ酸からなる分子量約6,000
のペプチドで、分子内に3ケ所のジスルフィド結合を持
ち、配列番号1に示されるアミノ酸配列であることが知
られている(H.Gregory, Nature, 257, 325(1975))。
【0003】EGFの生理作用は、細胞増殖作用、胃酸
分泌抑制作用、抗潰瘍作用、消化管粘膜保護作用、DN
A合成促進作用、角膜修復作用、カルシウム遊離促進作
用、創傷治癒促進作用、抗炎症作用、鎮痛作用、肝細胞
障害抑制作用及び毛胞退縮作用などが報告されている
(日本組織培養学会編、細胞成長因子、20頁、朝倉書
店1984年)。EGFはこのような作用を有すること
から創傷治癒薬、抗潰瘍剤、抗癌剤補助剤など様々の分
野で応用が試みられている(BIO INDUSTRY, 8, 275(199
1))。
【0004】このようにEGFについて種々の応用研究
が進められている一方、EGFを安定に供給可能とする
生産方法についても種々検討が加えられている。
【0005】例えば、バチルス・ブレビスHPD31
Bacillus brevis HPD31: なお、この菌株はバチルス
・ブレビスH102(FERM BP−1087)と同
一菌株である)はタンパク質を菌体外に分泌生産し、培
養液中にタンパク質分解酵素を生産しない菌株であり
(特公平4−74997)、遺伝子組換えの宿主菌とし
て様々なタンパク質の生産に利用されている。恵比須ら
は、このバチルス・ブレビスHPD31を宿主菌として
h−EGFの大量生産技術を確立し、h−EGFを培養
液中に約3g/L分泌生産させることに成功している
(特開平6−133782)。また高木らは、EGF活
性を有する新規なタンパク質を創製し、バチルス・ブレ
ビスHPD31を用いその高生産に成功している(特願
平8−123970)。
【0006】しかし、遺伝子組換え技術を適用し培養液
中に分泌生産されたEGFまたはEGF活性を有するタ
ンパク質を医薬品などに開発するには、培養物中に混在
している菌体、培地由来の成分や同時に分泌生産される
夾雑タンパク質やその他の代謝産物などの夾雑物を除去
し、目的とするEGF活性を有するタンパク質のみを回
収精製する必要がある。この精製工程は簡便でかつ工程
数も少ない方がよく、特に精製を工業規模で行う場合に
は精製工程が複雑であると多大な設備投資が必要であ
り、その為生産コストも高くなってしまうという問題が
生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
技術上ないし工業上の必要性に鑑みてなされたものであ
って、バチルス・ブレビスを宿主菌とする異種遺伝子産
物の生産において、菌体を含む培養物中からの効率的な
回収精製技術を提供することにある。即ち、本発明は、
バチルス・ブレビスの培養物中に分泌生産されたEGF
活性を有するタンパク質を共存する成分から分離し、簡
便かつ高収率に回収精製する方法を提供するものであっ
て、特に工業的な見地から、本発明は、EGF活性を有
するタンパク質の回収精製に特に適した簡便且つ効率的
な大量処理システムを新たに開発し、これを提供する目
的でなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、EGF活
性を有するタンパク質をバチルス・ブレビスの培養物中
から効率よく回収精製する方法について鋭意研究を重ね
た結果、培養物のpHを特定の範囲に調整すると、バチ
ルス・ブレビスの培養物中に含まれる夾雑タンパク質の
大部分が特異的に凝集沈殿し、凝集沈殿画分及び菌体を
効率よく除くことが可能であること、更に、清澄画分に
塩を加えることによりEGF活性を有するタンパク質を
特異的に凝集沈殿させ膜濾過または遠心分離することに
より非常に簡便かつ効率よくEGF活性を有するタンパ
ク質を回収精製できるという有用な新知見を得た。本発
明は、この有用新知見に基き更に研究の結果、遂に完成
されたものである。
【0009】すなわち本発明は、EGF活性を有するタ
ンパク質を含有するバチルス・ブレビスの培養物をpH
調整によって該培養物中に含まれる大部分の夾雑タンパ
ク質を特異的に沈殿させ、これを除去した後、更に、清
澄画分に塩を加えてEGF活性を有するタンパク質を沈
殿させこれを膜濾過または遠心分離によって、共存する
夾雑物から分離回収することを特徴とするEGF活性を
有するタンパク質の回収精製法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、EGF活性を有するタ
ンパク質を含有するバチルス・ブレビスの培養物を、下
記工程(a)〜(b)により共存する夾雑タンパク質や
その他の夾雑物よりEGF活性を有するタンパク質を回
収精製する方法に関するものである。
【0011】すなわち本発明を実施するには、該培養物
について、下記工程(a)〜(b)にしたがって処理す
ればよく、これらの処理により、該タンパク質を効率的
に回収精製することができる。 (a)−1:該培養物のpHを3.0〜4.5(好適に
は3.5〜3.9)に調整して、該培養物に含まれる夾
雑タンパク質を沈殿させ; (a)−2:(a)−1で生じた沈殿及び菌体を分離除
去し、EGF活性を有するタンパク質を含有する清澄画
分を得; (b)−1:(a)−2で得た清澄画分に塩を加えて、
EGF活性を有するタンパク質を沈殿させ; (b)−2:(b)−1で生じた沈殿を回収する。
【0012】本発明の回収精製方法は、EGF活性を有
するタンパク質を含有するバチルス・ブレビスの培養物
に対して適用できる。具体的には、バチルス・ブレビス
HPD31はh−EGFやEGF活性を有するタンパク
質を菌体外に高生産するので該菌株の該培養物に本発明
の回収精製法が有効に適用できる。
【0013】本発明方法で回収精製されるEGF活性を
有するタンパク質を具体的に列挙すると、配列番号1の
ヒトEGF、配列番号2のマウスEGF、配列番号3の
ラットEGFや配列番号4〜7のタンパク質(特願平8
−123970)などが挙げられる。また、これらのE
GF活性を有するタンパク質のアミノ酸配列をコードす
る遺伝子は、EGF生産能を有する細胞から単離した遺
伝子でもよいし、化学的に合成した遺伝子を用いてもよ
い。例えば合成遺伝子を用いる場合は、バチルス・ブレ
ビスにおいて最も容認されたコドンでなる遺伝子が好適
である。
【0014】EGF活性を有するタンパク質遺伝子は、
公知の方法でバチルス・ブレビスに組み込めばよく、例
えばモレキュラー・クローニング・ア・ラボラトリーマ
ニュアル第2版、コールド・スプリング・ハーバー・ラボ
ラトリー(Molecular Cloning2nd ed, A Laboratory Ma
nual, Cold Spring Harbor Laboratory, 1989)に記載
の方法で行えばよい。
【0015】このようにEGF活性を有するタンパク質
をコードする遺伝子で形質転換したバチルス・ブレビス
を通気攪拌培養することによって、EGF活性を有する
タンパク質を含有するバチルス・ブレビスの培養物を得
ることが出来る。
【0016】こうして得たバチルス・ブレビスの培養物
は菌体を含有したまま工程(a)〜(b)で処理するこ
とを基本とするが、予め培養物を膜処理するか遠心分離
する前処理で菌体を除いた後に工程(a)〜(b)で処
理してもよい。即ち、本発明は、該培養物の(a)pH
を3.0〜4.5に調整して、培養物に含まれる夾雑タ
ンパク質を特異的に沈殿させ、この沈殿タンパク質及び
菌体を除去して清澄画分を得る工程、更に、(b)、
(a)で得た清澄画分に塩を加えて、EGF活性を有す
るタンパク質を沈殿させ、この沈殿したタンパク質画分
を共存していた夾雑成分から分離回収するEGF活性を
有するタンパク質の回収精製法である。以下、本発明の
工程(a)〜(b)についてさらに詳しく説明する。
【0017】先ず、EGF活性を有するタンパク質を含
有するバチルス・ブレビスの培養物をそのまま、また
は、遠心分離や膜濾過によって予じめ菌体を除去した培
養物を、次の工程にしたがって処理する。
【0018】(a)−1:該培養物のpHを調整するこ
とによって、夾雑タンパク質を沈殿させる。pHは、培
養物に含まれる夾雑タンパク質が特異的に沈殿し、EG
F活性を有するタンパク質が沈殿しない範囲に調整す
る。夾雑タンパク質の主たるものは、バチルス・ブレビ
スHPD31を宿主菌に用いた場合、この菌株が菌体外
に生産する細胞表層タンパク質が主たるもので(HW
P;J.Bacteriol., 172, 1312-1320(1990))、pHを
3.0〜4.5の範囲、更に好ましくは3.5〜3.9
の範囲に調整することで特異的に沈殿させることができ
る。このpHの調整に用いる酸は、塩酸、硝酸、硫酸な
どの酸を用いることでよい。
【0019】(a)−2:(a)−1工程で沈殿した夾
雑タンパク質を除去する工程で、沈殿は遠心分離や膜濾
過によって系外に除去することができる。膜濾過によっ
て除く場合には、EGF活性を有するタンパク質が濾過
され、沈殿したHWPを含む夾雑タンパク質が濃縮され
るポアサイズを有する濾過膜を使用すればよい。例え
ば、0.45μmのポアサイズの濾過膜を用いて精密濾
過を行えば、沈殿は膜上に濃縮され、除去することがで
きる。このとき更に、pH3.0〜4.5の緩衝液を用
いて沈殿を洗浄すれば、EGF活性を有するタンパク質
をより効率よく濾過液に回収することができる。このと
き用いる緩衝液は、EGF活性を有するタンパク質が活
性を失うことのない緩衝液、例えば酢酸緩衝液やリン酸
緩衝液等を用いればよい。こうして、バチルス・ブレビ
スの培養物から夾雑タンパク質が除去され、精製度の高
まったEGF活性を有するタンパク質溶液を得ることが
できる。
【0020】(b)−1:(a)−2工程で回収した濾
過液に塩を添加して、EGF活性を有するタンパク質を
特異的に沈殿させる。添加する塩は、EGF活性を有す
るタンパク質の凝集性がよく且つ活性を失うことのない
塩であればよく、例えば硫酸アンモニウム、硫酸ナトリ
ウム、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム、クエン酸ナ
トリウム、塩化ナトリウムなどが好適に用いることがで
きる。塩濃度はEGF活性を有するタンパク質が沈殿す
る濃度であればよく、9%以上の濃度であればよい。例
えば塩化ナトリウムを用いた場合には9%以上、より好
ましくは12%以上の濃度でよい。
【0021】(b)−2:(b)−1工程で沈殿したE
GF活性を有するタンパク質を回収するには、(a)−
2と同じく遠心分離や膜濾過によって沈殿を回収するこ
とができる。膜濾過によって回収する場合には、沈殿が
膜上に濃縮されるポアサイズを有する膜を使用すればよ
い。例えば、0.45μmのポアサイズの濾過膜を用い
て精密濾過を行い沈殿を濃縮、回収することができる。
このとき加えた塩濃度と同じ塩濃度の緩衝液で沈殿を洗
浄し夾雑物を洗い流すことが出来る。このようにして回
収したEGF活性を有するタンパク質を緩衝液に溶解さ
せた後、透析や膜濾過によって脱塩する。膜濾過で脱塩
を行う場合には、例えば分画分子量5,000の限外濾
過膜を用いて濾過を行い、濃縮が進んだ段階で適量の純
水を加えて十分に塩を除去すればよい。また膜濾過によ
る脱塩は、目的とするEGF活性を有するタンパク質の
濃縮も同時に行えるので、液量をコンパクトにでき、以
降凍結乾燥を行う場合に効果的である。以上のようにし
て、高純度にまで精製されたEGF活性を有するタンパ
ク質を得ることができる。
【0022】本発明の回収精製法により、非常に簡便
に、バチルス・ブレビスの培養物からEGF活性を有す
るタンパク質を85%以上の回収率で、90〜95%以
上の純度にまで精製できる。本発明方法で得たEGF活
性を有するタンパク質を各種用途に適用することもでき
るが、さらに純度を上げる必要がある場合には、更に、
クロマトグラフィーなど公知の方法で処理すればさらに
高純度のEGF活性を有するタンパク質を得ることが出
来る。
【0023】以下、本発明を実施例により更に詳しく説
明するが、これは例示的なものであり、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0024】
【実施例1】バチルス・ブレビスHP926(FERM
BP−5382)が保有するプラスミドpHT926
から調製したh−EGF高分泌生産プラスミドpHT1
10EGF(特開平6−133782)でバチルス・ブ
レビスHPD31(FERMBP−1089)をエレク
トロポレーション法(H.Takagi et al. Agric. Biol. C
hem., 53, 3099-3100(1989))で形質転換し、h−EGF
を分泌生産する形質転換体を得た。ここで得た菌株をペ
プトン4%、酵母エキス0.5%、MgSO4 5mM、
MnSO4 1mM、FeSO4 36μM、グルコース2
%、寒天1.5%、pH7.2の寒天培地にて30℃で
一昼夜培養した。これを前記と同じ組成の液体培地1L
に植菌して30℃で一晩振とう培養を行ったものを前培
養液とした。
【0025】30Lジャーファーメンターに前培養と同
じ組成の生産培地17L分注した後、120℃で15分
間滅菌し、冷却後、前培養液200mlを接種し、攪拌
数200rpm、通気量1vvm、30℃で3日間培養
を行った。
【0026】培養物中のh−EGF量をHPLC(カラ
ム:C18−100A、径4mm×長さ250mm、バ
ッファー:0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)/H2
O、0.1% TFA/50%アセトニトリル、リニア
グラジエント、検出:UV276nm)で分析し、市販
h−EGF(フナコシ(株)社製)を標準品として同条
件でHPLCを行った時のピーク面積と比較して生産量
を求めた結果、培養物中に1.0g/Lのh−EGFが
生産されていた。
【0027】培養物17Lを0.45μmの濾過膜(ペ
リコンカセットシステム(ミリポア社製))を用いて菌
体を除去し、濾過画分にh−EGFを含む培養上清を回
収した。この培養上清のpHを、6N塩酸を用いて3.
8に調整し、HWPを含む夾雑タンパク質を沈殿させ、
前記と同じ濾過膜を用いて濾過を行ってh−EGFを濾
過画分に回収した。また、膜上の夾雑タンパク質を20
mM酢酸緩衝液(pH3.8)1Lで洗浄し、膜上に残
っていたh−EGFを濾過画分に回収した。
【0028】次に、h−EGFを含む濾過画分にNaC
lを12%濃度になるように加え、h−EGFを沈殿さ
せた。これを0.45μmの濾過膜(ペリコンカセット
システム(ミリポア社製))を用いて濾過し、h−EG
Fを膜上に回収した。回収したh−EGFを12% N
aClを含む20mM酢酸緩衝液(pH3.8)1Lで
洗浄濾過を行い不純物を濾過液中に除去した後、膜上の
h−EGF画分を200mlまで濃縮した。こうして回
収したh−EGFを0.1Mトリス緩衝液(pH8.
0)で溶解した。
【0029】このh−EGF含有液を、分画分子量5,
000の限外濾過膜(ペリコンカセットBiomax5(ミリ
ポア社製))を用い、限外濾過して脱塩を行った。50
0ml程度まで濃縮後、塩類を完全に除くために、純水
10Lを徐々に加えながら濾過した。最終的に回収した
h−EGFの回収率および純度を求めた結果、培養物か
らのh−EGFの回収率は90%でその純度は95%で
あった。
【0030】
【実施例2】配列番号7に示すEGF活性を有するタン
パク質のアミノ酸配列をコードする遺伝子を保有するプ
ラスミドpHT−ABC(特願平8−123970)
で、バチルス・ブレビスHPD31(FERM BP−
1089)をエレクトロポレーション法((H.Takagi e
t al. Agric. Biol. Chem., 53, 3099-3100(1989))によ
って形質転換し、EGF活性を有するタンパク質ABC
を分泌生産する形質転換体を得た。
【0031】ここで得た菌株を、ペプトン4%、酵母エ
キス0.5%、MgSO4 5mM、MnSO4 1mM、
FeSO4 36μM、グルコース2%、寒天1.5%、
pH7.2の寒天培地にて30℃で一昼夜培養した。こ
れを前記と同じ組成の液体培地100mlを500ml
三角フラスコに分注し、120℃、15分間滅菌し、冷
却後に接種して30℃で一晩振とう培養を行ったものを
前培養液とした。
【0032】2Lジャーファーメンター2本各々に前培
養と同じ組成の生産培地1L分注した後、120℃で1
5分間滅菌し、冷却後、前培養液20mlを接種し、攪
拌数200rpm、通気量1vvm、30℃で3日間培
養を行った。
【0033】培養物中のタンパク質ABCの量をHPL
C(カラム:C18−100A、径4mm×長さ250
mm、バッファー:0.1%トリフルオロ酢酸(TF
A)/H2O、0.1% TFA/50%アセトニトリ
ル、リニアグラジエント、検出:UV276nm)で分
析し、市販h−EGF(フナコシ(株)社製)を標準品
として同条件でHPLCを行った時のピーク面積と比較
して生産量を推定した結果、培養物中に約0.8g/L
のタンパク質が生産されていた。
【0034】この培養物のpHを6N塩酸を用いて3.
8に調整し、HWPを含む夾雑タンパク質を沈殿させ、
濾過膜(ミニタンカセットシステム(ミリポア社製))
を用いて濾過を行ってタンパク質ABCを濾過画分に回
収した。また膜上の夾雑タンパク質及び菌体を20mM
酢酸緩衝液(pH3.8)500mlで洗浄し、更に、
膜上に残っていた少量のタンパク質ABCを濾過画分に
回収した。
【0035】次に、h−EGFを含む濾過画分に硫酸ア
ンモニウムを15%濃度になるように加え、h−EGF
を沈殿させた。これを0.45μmの濾過膜(ミニタン
カセットシステム(ミリポア社製))を用いて濾過し、
タンパク質ABCを膜上に回収した。回収したタンパク
質ABCを、15%硫酸アンモニウムを含む20mM酢
酸緩衝液(pH3.8)500mlで洗浄し、不純物を
除去した後、膜上のタンパク質ABC画分を200ml
まで濃縮した。こうして回収したタンパク質ABCを
0.1Mトリス緩衝液(pH8.0)で溶解した。
【0036】このタンパク質ABC含有液を、分画分子
量5,000の限外濾過膜(ペリコンカセットBiomax5
(ミリポア社製))を用いて限外濾過して脱塩を行っ
た。500ml程度まで濃縮後、塩類を完全に除くため
に、純水10Lを徐々に加えながら濾過した。最終的に
回収したEGF活性を有するタンパク質ABCの純度お
よび回収率を求めた結果、培養物からのEGF活性を有
するタンパク質ABCの回収率は推測値85%でその純
度は93%であった。
【0037】
【発明の効果】本発明は、培養物からEGF活性を有す
るタンパク質を非常に簡便且つ効率的に回収精製する方
法を提供するものであって、特に工業的規模で該タンパ
ク質を回収精製するのに有効である。
【0038】
【配列表】ヒトEGF、マウスEGF、ラットEGFの
アミノ酸配列を、それぞれ、配列番号1、2、3に示
し、4種の関連タンパク質を、それぞれ、配列番号4、
5、6、7に示す。下記表1〜7に、配列番号1〜7で
示される各配列を示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA //(C12N 1/21 C12R 1:08) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:08) (C12P 21/02 C12R 1:08)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス・ブレビスを宿主菌として培養
    し、生産された上皮細胞増殖因子活性を有するタンパク
    質を含有する培養物について、 (a)そのpHを調整して、培養物に含まれる夾雑タン
    パク質を特異的に沈殿させ、この沈殿タンパク質及び菌
    体を除去して清澄画分を得る工程; (b)得られた清澄画分に塩を加えて、上皮細胞増殖因
    子活性を有するタンパク質を沈殿させ、この沈殿したタ
    ンパク質画分を回収し、共存していた夾雑成分を分離除
    去する工程;の各工程からなること、を特徴とする上皮
    細胞増殖因子活性を有するタンパク質の回収精製法。
  2. 【請求項2】 工程(a)において、pHを3.0〜
    4.5、更に好適には3.5〜3.9に調整すること、
    を特徴とする請求項1に記載の回収精製法。
  3. 【請求項3】 工程(b)において、塩としては、塩化
    ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、リン
    酸カリウム、硫酸マグネシウム、クエン酸ナトリウムか
    ら選ばれる少なくともひとつを使用し、添加濃度を9%
    以上、更に好適には12%以上とすること、を特徴とす
    る請求項1又は2に記載の回収精製法。
  4. 【請求項4】 上皮細胞増殖因子活性を有するタンパク
    質が、配列番号1に示したヒト上皮細胞増殖因子、配列
    番号2に示したマウス上皮細胞増殖因子、配列番号3に
    示したラット上皮細胞増殖因子または配列番号4〜7で
    示した何れかのタンパク質の少なくともひとつであるこ
    と、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    回収精製法。
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