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JPH11229824A - カムシャフト及びその製造方法 - Google Patents

カムシャフト及びその製造方法

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Publication number
JPH11229824A
JPH11229824A JP3763498A JP3763498A JPH11229824A JP H11229824 A JPH11229824 A JP H11229824A JP 3763498 A JP3763498 A JP 3763498A JP 3763498 A JP3763498 A JP 3763498A JP H11229824 A JPH11229824 A JP H11229824A
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cam
camshaft
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speed cam
cams
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JP3763498A
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Yuichi Sakaguchi
裕一 坂口
Hiroyuki Kawase
弘幸 川瀬
Koichi Shimizu
弘一 清水
Yuji Yoshihara
裕二 吉原
Hiromasa Suzuki
宏昌 鈴木
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】相手部材との接触態様が異なる複数のカムを備
える場合であれ、その耐久性や信頼性を高く維持するこ
とができるカムシャフト及びその製造方法を提供する。 【解決手段】カムシャフト1には、転がり接触を受ける
カム2とすべり接触を受けるカム3,4とが設けられて
いる。転がり接触を受けるカム2はピッチングに対する
耐性が高い鋼にて形成され、すべり接触を受けるカム
3,4は耐摩耗性能の高い鋳鉄にて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カムシャフト及び
その製造方法に関し、特にローラフォロワとスリッパフ
ォロワとを有する可変動弁機構を備える内燃機関に採用
されるカムシャフト等、相手部材との接触態様が異なる
複数のカムを備えるカムシャフトに採用して好適なカム
シャフト構造、及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記可変動弁機構としては、例え
ば特開平3−130509号公報に記載されているよう
な機構が知られている。この可変動弁機構は、ロッカア
ームにスリッパフォロワとローラフォロワとが設けられ
ており、それぞれ別々のカムと当接可能となっている。
そして、スリッパフォロワと当接するカムはすべり接触
を、ローラフォロワと当接するカムは転がり接触を受け
る構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした可
変動弁機構を備える内燃機関に採用されるカムシャフト
にあって、上記スリッパフォロワやローラフォロワと各
々当接されるカムのうち、上記すべり接触を受けるカム
にあっては、その接触面が相手部材と擦れ合わされるた
めに、スカッフィング等の摩耗による表面損傷が生じ易
くなる。したがって、こうしたカムでは、接触面の硬度
を高くして耐摩耗性を高める必要がある。また、接触面
間の摩擦を低減するため、潤滑油の保有性も重要とな
る。一方、上記転がり接触を受けるカムにあっては、そ
の接触面が相手部材であるローラフォロワの押圧による
繰り返し荷重を受けることとなり、ピッチング等の疲労
破壊による損傷が生じ易くなる。こうした疲労破壊は接
触面下から進展することから、カム全体のじん性等の機
械的強度を強化する必要がある。
【0004】このように接触態様の異なるカム同士で
は、各々要求される機械的性質も自ずと異なってくる。
しかしながら、上記機構を駆動する従来のカムシャフト
にあっては、それらカムの相手部材との相性については
何ら考慮されておらず、同カムシャフトとしての耐久性
や信頼性を損なう要因となっている。
【0005】なお、上記可変動弁機構を備える内燃機関
に採用されるカムシャフトに限らず、相手部材との接触
態様が異なる複数のカムを備えるカムシャフトにあって
は、こうした実情も概ね共通したものとなっている。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、相手部材との接触態様が異なる
複数のカムを備える場合であれ、その耐久性や信頼性を
高く維持することができるカムシャフト及びその製造方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、相手部材との接触態様が
異なる複数のカムを備えるカムシャフトにおいて、前記
各カムを、それぞれの接触態様に応じた異なる材質にて
形成したことをその要旨とする。
【0008】前述のように、相手部材との接触態様に応
じてカムに要求される機械的性質は自ずと異なってく
る。この点、上記構成によるように、接触態様に応じて
カムの材質を積極的に使い分け、異なった材質のカムを
組み合わせてカムシャフトを形成することにより、各カ
ムの接触態様に対する相性をより適切とすることができ
るようになり、ひいては異なった接触態様のカムを備え
る場合であれ、その耐久性や信頼性を高く維持すること
ができるようになる。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、すべり接
触を受ける第1のカムと、転がり接触を受ける第2のカ
ムとからなるカムシャフトにおいて、前記第1のカムは
耐すべり摩耗性を備えた材質にて形成し、前記第2のカ
ムは耐転がり疲労性を備えた材質にて形成したことをそ
の要旨とする。
【0010】すべり接触を受けるカムではスカッフィン
グ等のすべり摩耗が表面損傷の発生原因となることが多
いのに対して、転がり接触を受けるカムにはピッチング
等の疲労破壊が表面損傷の発生原因となることが多い。
この点、上記構成によるように、すべり接触を受けるカ
ムと転がり接触を受けるカムとでその材質を積極的に使
い分け、それぞれの接触態様に対して相性のよい材質の
カムを組み合わせてカムシャフトを形成することで、各
カムの接触態様に対する耐性を更に向上することが可能
となる。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載のカムシャフトにおいて、前記第1のカムは鋳鉄
からなり、前記第2のカムは鋼からなることをその要旨
とする。
【0012】FCA5等の鋳鉄は硬度が高く、潤滑剤の
保有性も高いため、耐摩耗材料としての特性に優れてい
る。したがって、鋳鉄は、すべり接触を受けるカムには
適した材料である。一方、S50等の鋼はじん性等の機
械的強度が高く、転がり接触を受けるカムの材料として
適している。これらの材料によって構成されたカムを接
触態様に応じて使い分けることで、それぞれの表面損傷
に対する耐性を更に強化することができるようになる。
【0013】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載のカムシャフトにおいて、前記第1のカムは、再
溶融チル化処理が施された鋳鉄からなり、前記第2のカ
ムは、焼き入れ・焼き戻し処理を施された鋼からなるこ
とをその要旨とする。
【0014】先述したように、鋳鉄は転がり接触による
表面損傷に、鋼はすべり接触による表面損傷に対する耐
性に秀でている。鋳鉄製のカムに再溶融チル化処理を施
すことで、接触面の硬度を更に向上でき、耐摩耗性を更
に強化することができるようになる。また、鋼製のカム
に焼き入れ・焼き戻し処理を施すことで、じん性等の機
械的強度を更に向上でき、疲労破壊に対する耐性を更に
強化することができるようになる。
【0015】また、請求項5に記載の発明は、カムシャ
フトの製造方法において、軸材に鋳鉄により形成された
第1のカムと鋼により形成された第2のカムとを装着す
る第1の工程と、前記第1の工程の後、前記第1のカム
に対して再溶融チル化処理を施す第2の工程と、前記第
2の工程の後、前記第2のカムに対して焼き入れ・焼き
戻し処理を施す第3の工程とを含むことをその要旨とす
る。
【0016】先述したように、鋳鉄製のカムに再溶融チ
ル化処理を施すことで耐摩耗性を改善し、鋼製のカムに
焼き入れ・焼き戻し処理を施すことで機械的強度を強化
することができる。ただし、焼き入れ・焼き戻し処理の
後、再溶融チル化処理を施すと、再溶融チル化処理の際
に鋼製のカムも再加熱されてしまい、焼き入れ・焼き戻
し処理の効果が低減されてしまう。また、上記の材質改
善処理を軸材への装着前に行うと、カムの熱変型によっ
て軸材への装着が困難となるおそれがある。したがっ
て、上記製造方法のように、軸材への第1及び第2のカ
ムの装着、第1のカムに対する再溶融チル化処理、第2
のカムに対する焼き入れ・焼き戻し処理の順でカムシャ
フトの製造を行うことで、材質改善処理の効果を好適に
維持しつつ、各カムの接触態様に対応した耐性を有する
カムシャフトを製造することができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態について説明する。本実施の形態にかかるカムシ
ャフトは、ローラフォロワとスリッパフォロワとを有す
る可変動弁機構を備える内燃機関に採用されており、同
カムシャフトにはすべり接触を受けるカムと転がり接触
を受けるカムとの両方が設けられている。これらカム
は、それぞれの接触態様に対して相性のよい材料によっ
て形成されている。
【0018】図1は、本実施の形態にかかるカムシャフ
ト1の側面構造を、また図2は、同カムシャフト1及び
これに対向して配設される可変動弁機構の斜視構造をそ
れぞれ示す。
【0019】まず図1に示すように、カムシャフト1に
は、1気筒毎にリフト量及び作用角の異なる3つのカ
ム、すなわち低速用カム2,中速用カム3及び高速用カ
ム4が装着されている。これらカムのリフト量及び作用
角は、低速用2,中速用3,高速用4の順に大きくなっ
ている。
【0020】また図2に示すように、このカムシャフト
1の下方には、ロッカシャフト5が設けられており、1
気筒毎にロッカアーム6が回動可能に装着されている。
ロッカアーム6の先端にはアーム7が設けられている。
このアーム7は機関バルブ8の上端と当接している。ロ
ッカアーム6は上記カム2〜4のいずれかの押圧によっ
て揺動し、機関バルブ8を開閉駆動する。
【0021】また、ロッカアーム6の上面中央には、ロ
ーラフォロワ9が回動可能に設けられている。このロー
ラフォロワ9は、低速用カム2と当接可能となってお
り、カムシャフト1の回転にともない同カム2と転がり
接触する。なお、このローラフォロワ9はS50等の鋼
によって構成されている。
【0022】ローラフォロワ9の両側方には断面円形状
のガイド穴12が形成されており、同穴12内にはそれ
ぞれ上端部にスリッパ11が設けられた略円筒形状のス
リッパフォロワ10が摺動可能に配設されている。スリ
ッパ11の上端面は円弧形状となっており、上記中速用
カム3あるいは高速用カム4と当接可能となっている。
そしてスリッパ11の各々は、カムシャフト1の回転に
ともないこれらカム3,4とすべり接触する。スリッパ
フォロワ10は、図示しないスプリングによって中速あ
るいは高速用カム3,4に対して付勢されている。な
お、スリッパ11の各々は、焼結合金あるいは鋼合金に
よって形成されている。
【0023】また、ロッカアーム6内には、同ロッカア
ーム6に対する上記各スリッパフォロワ10の摺動を許
容あるいは制限するロック機構(図示しない)が設けら
れている。このロック機構は油圧制御に基づき作動す
る。そして、このロック機構によって各スリッパフォロ
ワ10の摺動を許容あるいは制限することで、ロッカア
ーム6自体を揺動するカムを選択的に切り換えることが
できるようになっている。例えば、両方のスリッパフォ
ロワ10の摺動を許容した場合、中速用及び高速用カム
3,4の押圧はスリッパフォロワ10をいわば空摺動さ
せるだけで、ロッカアーム6自体には伝達されない。し
たがって、ロッカアーム6は低速用カム2によって揺動
されるようになる。また、中速用カム3側のスリッパフ
ォロワ10の摺動だけを制限した場合、同中速用カム3
の押圧もロッカアーム6に伝達可能となる。そしてロッ
カアーム6自体は、よりリフト量及び作用角の大きな中
速用カム3によって揺動されるようになる。更に高速用
カム4側のスリッパフォロワ10の摺動も制限した場
合、同高速用カム4の押圧もロッカアーム6に伝達可能
となり、同ロッカアーム6はリフト量及び作用角の最も
大きな高速用カム4によって揺動されるようになる。こ
のようにロッカアーム6を揺動させるカムを切り換える
ことで、同ロッカアーム6によって揺動される機関バル
ブ8のバルブ特性を可変とすることができるようにな
る。
【0024】次に、上記各カム2〜4の材質について、
詳細に説明する。本実施の形態において、上記すべり接
触を受ける中速用カム3及び高速用カム4についてはこ
れをFCA5等の鋳鉄によって形成するとともに、これ
に再溶融チル化処理を施すようにしている。先述したよ
うに、すべり接触を受けるカムは、スカッフィング等の
すべり摩耗によって表面損傷を受け易い。こうしたすべ
り摩耗が原因の表面損傷を抑制するには、接触面の硬度
を高くすることが有効である。この点、上記FCA5等
の鋳鉄は硬度が比較的高く、耐摩耗材料として適切であ
る。そして本実施の形態にあっては、これらカムを鋳造
によって形成し、表面を再加熱して溶融させ、タングス
テン等の添加物を浸透させた後、冷却によって再凝固す
ることで、カムの表層に非常に硬度の高いチル層を形成
している。こうした再溶融チル化処理によってカムの接
触面の硬度をより一層高くしている。更に、鋳鉄は潤滑
剤の保有性も高いため、上記のようなすべり接触を受け
るカムの材料として非常に優れた特性を有している。
【0025】一方、本実施の形態において、上記転がり
接触を受ける低速用カム2についてはこれをS50等の
鋼によって形成するとともに、これに焼き入れ・焼き戻
し処理を施すようにしている。転がり接触を受けるカム
の接触面は高い繰り返し荷重を受け続けることとなり、
表面直下の材料が疲労破壊し、座屈することで生じるピ
ッチングが原因の損傷が生じやすい。こうしたピッチン
グの発生を抑制するには、じん性等の機械的強度を向上
することが有効である。そこで本実施の形態にあって
は、上記のS50等の鋼に焼き入れ・焼き戻し処理を施
すことで、機械的強度を比較的高くし、上記のような転
がり接触を受けるカムの材料として適切な性質としてい
る。
【0026】このように、接触態様に応じて特化した性
質のカムを用いることで、カムの耐久性を更に向上する
ことができるようになり、ひいてはカムシャフトの信頼
性をより一層高めることができるようになる。
【0027】次に、上記のような鋳鉄製のカムと鋼製の
カムとが設けられたカムシャフトの製造方法の一例を示
す。本実施の形態にあって、上記カムシャフト1の製造
に際しては、まず、軸材と鋼製の低速用カム2と鋳鉄製
の中速及び高速用カム3,4とをそれぞれ別途に成形す
る。その後、これらカムをロウ付けによって軸材に装着
し、カムシャフト1として一体化する。そして、鋳鉄製
の中速及び高速用カム3,4に対する再溶融チル化処
理、鋼製の低速用カム2に対する焼き入れ・焼き戻し処
理の順に各カムの材質改善処理を施す。鋼製の低速用カ
ム2に対する焼き入れ・焼き戻し処理は、高周波加熱に
よって行う。これらの処理の後、各カム2〜4の接触面
(プロフィール面)に対する研削加工を施して、図1あ
るいは図2に例示したようなカムシャフト1を得る。
【0028】なお、上記の各材質改善処理はカムを加熱
することによって行われるため、処理後のカムには熱変
型が生じる。軸材への装着以前にこうした処理を施す
と、軸材への装着が困難となり、場合によってはカムの
再加工等の必要が生じる。したがってここで一体化後に
上記の各処理を施すことで、軸材への装着作業を容易と
している。
【0029】また、鋼製の低速用カム2に対する焼き入
れ・焼き戻し処理を先に行うと、再溶融チル化処理時の
加熱のため、鋼製のカム2も再加熱されてしまう。その
結果、焼き入れ・焼き戻し処理による材質改善の効果が
低減されるおそれがある。この点、上記製造方法では、
焼き入れ・焼き戻し処理を高周波加熱によって行うこと
で、対象となる鋼製のカムだけを限定して加熱すること
を可能としている。これにより、同処理が鋳鉄製のカム
に及ぼす影響は比較的小さくて済むようになる。
【0030】以上の順にカムシャフトの製造を行うこと
で、材質改善処理の効果を好適に維持しつつ、各カムの
接触態様に対応した耐性を有するカムシャフトを比較的
容易に製造することができるようになる。
【0031】以上説明したように、本実施の形態にかか
るカムシャフト及びその製造方法によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)すべり接触を受けるカムを鋳鉄製とすることで、
すべり摩耗に対する耐性を高めることができるようにな
る。また、この鋳鉄製のカムに対して再溶融チル化処理
を施すことで、更に耐摩耗性能を高め、同カムの耐久性
や信頼性を向上することができるようになる。
【0032】(2)転がり接触を受けるカムを鋼製と
し、焼き入れ・焼き戻し処理を施すことで、ピッチング
への耐性を高め、同カムの耐久性や信頼性を向上するこ
とができるようになる。
【0033】(3)すべり接触を受けるカムと転がり接
触を受けるカムとで材質を積極的に使い分けることで、
各カムの接触態様に対する相性をより適切とすることが
できるようになり、異なった接触態様となる複数のカム
が設けられたカムシャフトであれ、その耐久性や信頼性
を高く維持することができるようになる。
【0034】(4)接触態様に応じて異なった材質のカ
ムを使い分けることで、カムの材質の選定を容易とし、
信頼性の高いカムシャフトを比較的少ない製造費用や製
造工程で製造できるようになる。ちなみに、上記すべり
接触を受けるカムに必要とされる機械的特性である硬さ
と上記転がり接触を受けるカムで必要とされるじん性と
は相反する性質であり、これらの両方の性質を兼ね備え
た材料の選定は困難である。また、そういった性質を兼
ね備える材料があったとしても、そうした材料によって
構成されるカムシャフトは一般に、製造が困難で、製造
費用も高くなる傾向にある。そうした意味からも、本実
施の形態にかかるカムシャフトのように接触態様に応じ
て材料の異なるカムを設けることの意義は大きい。
【0035】(5)カムの軸材への組み付け、再溶融チ
ル化処理、焼き入れ・焼き戻し処理の順でカムシャフト
の製造を行うことで、材質改善処理の効果を好適に維持
しつつ、各カムの接触態様に対応した耐性を有するカム
シャフトを比較的容易に製造することができるようにな
る。
【0036】なお、本発明の実施の形態は、以下のよう
に変更してもよい。 ・前記実施の形態にかかるカムシャフトは、ローラフォ
ロワとスリッパフォロワとを備える可変動弁装置に対し
てだけでなく、転がり接触を受けるカムとすべり接触を
受けるカムとが必要とされるカムシャフト全てについて
同様に適用することができる。
【0037】・前記実施の形態では、すべり接触を受け
るカムを鋳鉄製、転がり接触を受けるカムを鋼製とした
が、カムの材質は上記のものに限らず、接触態様に応じ
て相性のよいものであればよい。すなわち、すべり接触
を受けるカムについては耐摩耗性能の高い材質、転がり
接触を受けるカムについては耐ピッチング性能の高い材
質であれば、前記実施の形態とは別の材質としてもよ
い。
【0038】・また、前記実施の形態のようにカムの材
料そのものを変えるのではなく、同一の材料によって成
形されたカムを材質改善処理によって機械的性能を異な
らしめ、接触態様に対する相性を更に向上させるように
してもよい。例えば、すべり接触を受けるカムと転がり
接触を受けるカムとの両者とも鋼製とし、すべり接触を
受けるカムに対しては表面焼き入れ処理を施して接触面
表面の硬度を向上させ、転がり接触を受けるカムに対し
てはカム全体を焼き入れ・焼き戻し処理を施して機械的
強度を向上させるようにする。こうした構成としても、
接触態様に応じた相性のよいカムシャフトとすることが
できる。
【0039】・また、カムが押圧する相手部材の材質に
よって材質の異なるカムを使い分ける構成としてもよ
い。すなわち、すべりや転がりといった接触の物理的形
態が同一であっても、カムが押圧する相手部材の材質が
異なる場合、相手部材の材質に応じて異なった材質のカ
ムを設ける構成としてもよい。こうした構成であって
も、各カムの耐久性や信頼性を高く維持することができ
るようになる。
【0040】つぎに、前記実施の形態から把握できる請
求項に記載した発明以外の技術的思想について、それら
の効果と共に以下に記載する。 (1)前記複数のカムは、すべり接触を受ける第1のカ
ムと、転がり接触を受ける第2のカムとからなり、前記
第1のカムは接触面の硬化処理が施されたものであり、
前記第2のカムは、カム全体の機械的強度を強化する処
理が施されたものである請求項1に記載のカムシャフ
ト。
【0041】上記構成によるように、すべり接触を受け
るカムに対しては、焼き入れ処理、窒化処理、再溶融チ
ル化処理等の表面硬化処理によって接触面の硬度を強化
することで、すべり摩耗への耐性を向上することができ
るようになる。一方、転がり接触を受けるカムに対して
は、焼き入れ・焼き戻し等の処理によってカム全体のじ
ん性等の機械的強度を高めることで疲労破壊への耐性を
向上することができるようになる。こうして各カムの接
触態様に応じて材質改善処理を積極的に使い分けること
で、それぞれの表面損傷への耐性を更に強化することが
できるようになる。
【0042】(2)押圧する相手部材の材質の異なる複
数のカムを備えたカムシャフトにおいて、それぞれのカ
ムが押圧する相手部材の材質に応じて前記カムの材質を
異ならしめることを特徴とする。
【0043】この(2)に記載の発明によれば、押圧す
る相手部材の材質に応じて各カムの耐久性や信頼性を高
く維持することができ、ひいてはカムシャフトとしての
耐久性や信頼性も高く維持することができるようにな
る。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、異なっ
た接触態様のカムを備える場合であれ、その耐久性や信
頼性を高く維持することができるようになる。
【0045】また、請求項2に記載の発明によれば、す
べり接触を受けるカムと転がり接触を受けるカムとが設
けられたカムシャフトであれ、各カムの接触態様に対す
る耐性を高く維持することができるようになる。
【0046】また、請求項3に記載の発明によれば、カ
ムの接触態様に応じて適した材質とすることで各カムの
耐性を高く維持することができるようになる。また、請
求項5に記載の発明によれば、材質改善処理の効果を好
適に維持しつつ、各カムの接触態様に対応した耐性を有
するカムシャフトを製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカムシャフトの一実施形態の側
面構造を示す側面図。
【図2】同カムシャフトと可変動弁機構との関係を示す
斜視図。
【符号の説明】
1…カムシャフト、2…低速用カム、3…中速用カム、
4…高速用カム、5…ロッカシャフト、6…ロッカアー
ム、7…アーム、8…機関バルブ、9…ローラフォロ
ワ、10…可動カムフォロワ、11…スリッパ、12…
ガイド穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 裕二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 鈴木 宏昌 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相手部材との接触態様が異なる複数のカム
    を備えるカムシャフトにおいて、 前記各カムを、それぞれの接触態様に応じた異なる材質
    にて形成したことを特徴とするカムシャフト。
  2. 【請求項2】すべり接触を受ける第1のカムと、転がり
    接触を受ける第2のカムとからなり、 前記第1のカムは耐すべり摩耗性を備えた材質にて形成
    し、 前記第2のカムは耐転がり疲労性を備えた材質にて形成
    したことを特徴とするカムシャフト。
  3. 【請求項3】前記第1のカムは鋳鉄からなり、 前記第2のカムは鋼からなる請求項2に記載のカムシャ
    フト。
  4. 【請求項4】前記第1のカムは、再溶融チル化処理が施
    された鋳鉄からなり、 前記第2のカムは、焼き入れ・焼き戻し処理を施された
    鋼からなる請求項3に記載のカムシャフト。
  5. 【請求項5】軸材に鋳鉄により形成された第1のカムと
    鋼により形成された第2のカムとを装着する第1の工程
    と、 前記第1の工程の後、前記第1のカムに対して再溶融チ
    ル化処理を施す第2の工程と、 前記第2の工程の後、前記第2のカムに対して焼き入れ
    ・焼き戻し処理を施す第3の工程とを含むカムシャフト
    の製造方法。
JP03763498A 1998-02-19 1998-02-19 カムシャフトの製造方法 Expired - Fee Related JP3551005B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001227618A (ja) * 2000-02-17 2001-08-24 Nippon Piston Ring Co Ltd カムシャフト
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