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JPH11105400A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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Publication number
JPH11105400A
JPH11105400A JP27425997A JP27425997A JPH11105400A JP H11105400 A JPH11105400 A JP H11105400A JP 27425997 A JP27425997 A JP 27425997A JP 27425997 A JP27425997 A JP 27425997A JP H11105400 A JPH11105400 A JP H11105400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
electrostatic attraction
printing
plate
plate cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27425997A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Takahashi
満 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Ricoh Co Ltd filed Critical Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority to JP27425997A priority Critical patent/JPH11105400A/ja
Publication of JPH11105400A publication Critical patent/JPH11105400A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで良好な印刷画像を得られる孔版印
刷装置を提供する。 【解決手段】 版胴3の外周面3aに接離可能に設けた
押圧手段10を対向配置して、押圧手段10と外周面3
aとの間に印刷部11を形成し、版胴3の回転と同期し
て回転駆動され用紙19を静電吸着して搬送する静電吸
着ベルト14をこの印刷部11を通過するように設け、
この静電吸着ベルト14の長さを版胴3の外周長の整数
倍とし、静電吸着ベルト14の継目104を、版胴3の
非開孔部3cと対向するように配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穿孔画像に応じた
画像を印刷する孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の孔版印刷装置は、版胴の外周面に
製版済みマスタを巻装し、この製版済みマスタにインキ
供給装置でインキを供給し、インキ供給装置と対向する
位置で版胴に対して押圧手段の一例であるプレスローラ
を圧接させて版胴とプレスローラとが対向する印刷部で
用紙の印刷を行い、印刷を終えた用紙を吸引ファンの吸
引作用が働く吸着搬送ベルトで吸着して排紙部まで搬送
している。吸着搬送ベルトの上方には、版胴にインキの
粘性で付着した用紙を剥離する分離爪や、分離爪の先端
から空気を吹き出して用紙と版胴との分離を促進するエ
アーナイフと称する分離手段が設けられている。
【0003】ところが、用紙の先端にベタ印刷があった
り印刷画像比率が大きいと、用紙と版胴とのインキによ
る付着力が大きくなって用紙が版胴から適切に剥離分離
されず、所謂用紙の巻き上がり現象が発生し、この巻き
上がりにより用紙の印刷面と分離爪とが接触して印刷面
に爪跡汚れが生じてしまう。用紙と版胴との分離にエア
ーナイフを用いたり、用紙を吸引ファンの吸引作用が働
く吸着搬送ベルトで搬送すると、空気の吹き出し音や吸
引音が問題となって装置の静粛性が低下する。
【0004】このような問題点を解決するため、本願出
願人は、特開平9−24604号において、プレスロー
ラと版胴とで形成される印刷部よりも用紙搬送方向の下
流側に静電吸着ベルトを配置し、この静電吸着ベルトの
静電吸着作用によって用紙を版胴から剥離分離して搬送
したり、版胴と対向配置して設けたローラと、版胴より
も用紙搬送方向の下流側に設けたローラとの間に静電吸
着ベルトを巻きかけて静電吸着ベルトと版胴との対向部
を印刷部とした発明を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】用紙を静電吸着して搬
送する孔版印刷装置では、静電吸着ベルトに高絶縁フィ
ルム材や中抵抗フィルム材を用い、その端部を溶接して
継目のある無端状ベルトとしている。ところが、静電吸
着ベルトの継目が、印刷時に印刷部に位置していると、
すなわち、印刷すべき用紙の下方に継目が位置した状態
で印刷部に搬送されると、用紙の印刷面にこの継目の跡
が現われてしまうという問題点がある。この問題点の対
策として、シームレスベルトを用いることが考えられる
が、これだとコスト高となってしまう。
【0006】静電吸着ベルトと版胴とを1つの駆動源で
同期して回転駆動させると、装置の故障時や用紙のジャ
ム時、あるいは静電吸着ベルトの位置ずれを調整する時
に、静電吸着ベルトを手動で回転させるのが重く、詰ま
った用紙の回収時の操作性が良くない。
【0007】本発明は、このような問題点を鑑み、低コ
ストで良好な印刷画像を得られる孔版印刷装置を提供す
ることを1つの目的とし、これに加え、用紙ジャム時や
ベルト調整時の操作性の良い孔版印刷装置を提供するこ
とを今一つの目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1記載の発
明は、外周面に開孔部と非開孔部とが設けられ、かつ同
外周面に製版済みマスタが巻装されて回転駆動する版胴
と、版胴に対して接離可能に設けられた押圧手段とを有
し、版胴と押圧手段とが対向する印刷部で版胴の開孔部
と押圧手段とが対向する時に用紙に印刷を行う孔版印刷
装置において、印刷部を通過するように設けられ用紙を
静電吸着し、上記版胴の回転と同期して回転駆動される
継目のある静電吸着ベルトを有する静電ベルト搬送装置
を備え、上記静電吸着ベルトの長さを上記版胴の外周長
の整数倍とし、この静電吸着ベルトの継目を非印刷時に
上記版胴の非開孔部に対向するように配置したので、版
胴の開孔部が印刷部に位置するときには、静電吸着ベル
トの継目は印刷部に位置しない。
【0009】請求項2記載の発明は、外周面に開孔部と
非開孔部とが設けられ、かつ同外周面に製版済みマスタ
がそれぞれ巻装される複数の版胴と、各版胴に対して接
離可能にそれぞれ設けられた複数の押圧手段とを有し、
各版胴と各押圧手段とが対向するそれぞれの印刷部で上
記各版胴の開孔部と各押圧手段とが対向する時に用紙に
印刷を行う孔版印刷装置において、上記各印刷部を通過
するように設けられて用紙を静電吸着し、複数版胴の回
転と同期して回転駆動される継目のある静電吸着ベルト
を有する静電ベルト搬送装置を備え、版胴間の距離を版
胴の外周長以上とし、静電吸着ベルトの長さを版胴間の
距離の整数倍とし、この静電吸着ベルトの継目を非印刷
時に上記版胴の非開孔部に対向するように配置したの
で、版胴の開孔部が印刷部に位置するときには、静電吸
着ベルトの継目が印刷部に位置しなくなる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の孔版印刷装置において、静電吸着ベルトの継目を
印刷中に印刷部に位置させない静電吸着ベルトの初期位
置を検知するベルト検知手段と、このベルト検知手段か
らの出力に基づき上記静電ベルト搬送装置の駆動部を停
止させる制御手段とを有するので、ベルト検知手段から
検知信号があると、静電ベルト搬送装置の駆動部が制御
手段で停止され、静電吸着ベルトの継目が初期位置に置
かれる。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載の孔
版印刷装置において、静電ベルト搬送装置の駆動部を版
胴の駆動部と個別に設けたので、静電ベルト搬送装置を
版胴と独立して駆動することができる。このため用紙が
ジャムした場合や、静電吸着ベルトの位置がずれてベル
ト検知手段と継目とを位置を手動で合わせる際の抵抗が
少なくなり操作性が良い。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
何れか1つに記載の孔版印刷装置において、上記静電吸
着ベルトを帯電させる帯電手段と、印刷後の用紙を上記
静電吸着ベルトから分離かつ除電する除電分離手段とを
有するので、用紙は帯電手段で帯電された静電吸着ベル
トに静電吸着されて搬送される。静電吸着ベルトや印刷
後の用紙は、除電分離手段により除電され、印刷後の用
紙と静電吸着ベルトとの静電吸着がなくなり、用紙が静
電吸着ベルトから分離し易くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明にかかる孔版印刷装置は、
開孔部と非開孔部とが設けられ外周面に製版済みマスタ
を巻装され、この巻装された製版済みマスタにインキを
供給するインキ供給装置を備えた版胴に対して、インキ
供給装置に対向する位置で押圧手段を接離可能に設け、
版胴と押圧手段とが対向する印刷部で、版胴の開孔部と
押圧手段とが対向する時に用紙に印刷を行うものであ
る。この孔版印刷装置では、用紙を静電吸着し、かつ版
胴の回転と同期して回転駆動される継目のある静電吸着
ベルトを印刷部を通過させて設け、この静電吸着ベルト
の長さを版胴の外周長の整数倍とし、静電吸着ベルトの
継目を版胴の非開孔部と非印刷時に対向するように配置
している。
【0014】静電吸着ベルトを、印刷部を境に用紙の給
紙部と排紙部との間に印刷部を通過させて掛け渡して配
置すると、静電吸着ベルトにより給紙部から印刷部を経
て排紙部まで到る用紙の搬送経路が形成される。これ
は、給紙部から給紙される用紙を印刷部に到達するまで
に静電吸着ベルトへ十分に静電吸着させることができ、
印刷部に対する用紙の搬送性や進入性が安定するので好
ましい。用紙が用紙搬送方向に向かって搬送されると、
静電吸着ベルトと用紙の吸着面がその搬送に伴い拡大
し、用紙と静電吸着ベルトとの静電吸着力が大きくな
り、印刷部における用紙と版胴との分離性が良くなる。
【0015】静電吸着ベルトとしては、絶縁体と中抵抗
の2種類がある。絶縁体の静電吸着ベルトは、体積抵抗
が1013Ωcm以上で、材質はポリイミド、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエステル、ポリアセタール、ポ
リプロピレン、塩化ビニル、スチロール、ウレタン、ポ
リエチレン、ポリカーボネイト、ポリテトラフルオロエ
チレン等の樹脂及び、これら樹脂の表面にアルミニウ
ム、銅、ニッケル、銀等の導電性金属を蒸着させるか、
もしくは接着材で接着させることにより形成したもの、
または合成された種々のポリマーアロイ等でも良い。絶
縁体の静電吸着ベルトでは、電圧の印加により+または
−のどちらか一方の電荷が注入されることにより誘電分
極が起き、用紙と静電吸着ベルトは、それぞれ+と−に
帯電して吸着される。あるいは、印加電圧の極性を変え
て+、−の電荷の注入を交互に行い、絶縁体の静電吸着
ベルト上に+、−電荷の交互する静電パターンを構成す
ることにより不平等電界を構成し、この電界中に絶縁体
である用紙を近づけることで、電場のエネルギーを減少
させてこの時発生する吸着力で絶縁体の用紙を吸着する
ようにしても良い。
【0016】中抵抗の静電吸着ベルトは、体積抵抗が1
7〜1012Ωcmで、材質はクロロプレンゴムまたは
エチレンプロピレンゴム(EPDM)等の弾性体にフッ
素(ポリフッ化ビニリデン)コーティング等を施したも
のが挙げられる。フッ素コーティングを施す理由として
は、静電吸着ベルトの外周面が弾性体よりも高抵抗とな
るので、高温高湿時にベルトや用紙の低抵抗化が進んで
静電吸着ベルト上の電荷が用紙へ移動して抵抗値変化の
少ない版胴の外周面上の製版済みマスタと用紙との間で
の吸着力の発生を抑え、用紙の版胴への巻き付きや版胴
からの分離不良を防止するのに効果的であるからであ
る。もう1つの理由は、摩擦係数μが低下するので、静
電吸着ベルトの外周面に接触する部材との接触抵抗が減
り、静電吸着ベルトの駆動部への負荷トルクが低減する
ためである。
【0017】静電吸着ベルトの長さは、版胴の外周長の
整数倍とし、ベルトの継目を版胴の非開孔部に対向させ
て配置すると、版胴と静電吸着ベルトとは同期して駆動
されるので、印刷時に静電吸着ベルトの継目が印刷部に
位置しなくなり、シームレスベルトを用いなくても継目
跡のない良好な印刷を行えるので好ましい。
【0018】製版済みマスタを巻装する版胴を複数設け
る場合には、給紙部と排紙部の間に各版胴を用紙搬送方
向に沿って直列に配置し、各版胴に異なる色のインキを
供給すると多色印刷が可能となる。版胴が複数ある場
合、版胴間の距離を版胴の外周長以上とし、静電吸着ベ
ルトの長さを版胴間の距離の整数倍とし、この静電吸着
ベルトの継目を版胴の非開孔部に対向するように配置す
ると、各版胴と静電吸着ベルトとは同期して駆動される
ので、印刷時に各印刷部に継目が位置しなくなり、シー
ムレスベルトを用いなくとも継目跡のない良好な多色印
刷を行えるので好ましい。
【0019】静電ベルト搬送装置の駆動部と版胴の駆動
部とが共通化されると、静電ベルト搬送装置と版胴とが
常に連動して駆動されることになるので、各駆動部を個
別に設けて静電ベルト搬送装置と版胴とを個別に駆動可
能とすると、版胴や静電ベルト搬送装置の動作を個別に
行えるので好ましい。
【0020】用紙がジャムしたり、何らかの理由で装置
が正常に停止しない場合、あるいは静電吸着ベルトと駆
動源との間の滑り等の原因で、静電吸着ベルトの継目が
印刷時に、印刷部に位置することが想定されるので、継
目を印刷中に印刷部に位置させない静電吸着ベルトの初
期位置を検知するベルト検知手段と、このベルト検知手
段からの出力に基づき静電ベルト搬送装置の駆動部を停
止させる制御手段とを設けると、常に、継目を印刷時に
印刷部に位置しない初期位置に置くことができるので好
ましい。静電ベルト搬送装置の駆動部には、静電吸着ベ
ルトを正逆両方向に回転駆動できる駆動源となるモータ
や伝達機構を用いると、ジャムした用紙を排出する際の
排出方向を最適な方向に選択できるので好ましい。
【0021】静電吸着ベルトを帯電するための帯電手段
の帯電方式としては、コロトロン方式やスコロトロン方
式に代表される放電部材に放電ワイヤを用いてコロナ放
電を行う帯電器を用いる非接触式や、ローラ帯電方式や
導電性ブラシ方式などの放電部材にローラやブラシを用
いた接触式がある。
【0022】非接触式の帯電手段は、放電電流が放電ワ
イヤを支持するケーシング側に流れて放電効率は余り良
いとはいえないが、電流密度が高いので安定した帯電が
得られる点で好ましい。放電効率のことを考慮すると静
電吸着ベルトに接触させて電荷注入を行う接触式の方が
好ましいといえる。接触式の帯電手段を用いると空気中
での放電によるオゾンの発生が極めて少ないので、オフ
ィス環境を良くする点でも好ましいといえる。
【0023】放電部材への電荷の供給は、定電圧電源や
定電流電源等の高圧電源から行われる。定電圧電源は、
放電電圧が一定であるので電源及び放電部材の耐電圧設
計を行い易い点で好ましい。定電流電源は、気圧や湿度
等の放電環境の変動があっても定電圧電源のように放電
電流がほとんど変化しないので、静電吸着ベルトの表面
電位の安定化を図る点で好ましい。また、非接触式の帯
電手段を用いる場合、高圧電源側の電流や電圧を一定に
制御しても静電吸着ベルトの帯電ムラになることがある
ので、この場合には、静電吸着ベルトの帯電状態(表面
電位)を検出して高圧電源へフィードバック制御すると
良い。これら各帯電手段は、印刷部よりも給紙部側に設
けて静電吸着ベルトを帯電させると、給紙部から給紙さ
れた用紙を印刷部に到達する前に十分に静電吸着ベルト
に静電吸着することができるので好ましい。
【0024】印刷を終えた用紙を静電吸着ベルトから分
離させるには、印刷部よりも排紙部側に、印刷後の用紙
と静電吸着ベルトとの帯電(電荷)を除去する除電分離
手段を設けると良い。除電分離手段としては、帯電手段
で説明した高圧電源から電荷供給を受けてコロナ放電を
起こす非接触式のものや、帯電ローラを用いる接触式を
用いても良いが、非接触式のものの方が用紙の印刷面と
の接触がなく印刷画像の擦れがないので好ましい。除電
分離手段からは、帯電手段で帯電された静電吸着ベルト
上の帯電(電荷)を中和する電荷が放電するように構成
する。
【0025】版胴は、内周面を形成する多孔性薄板と、
その外周面にインキを保持拡散し、押圧によりそのイン
キを吐出する多孔質弾性体層とからなる。多孔性薄板と
しては、ステンレスの薄板やニッケル電鋳法によって得
られる薄板などにより円筒状に形成され、インキを通過
させるために多数の開孔部を設けたものが挙げられる。
この開孔部の形成範囲は、製版済みマスタの印刷領域相
当設けられていれば良いので、開孔部以外の部位は非開
孔部とする。
【0026】多孔質弾性体層には、ステンレス繊維など
の金属繊維や、ナイロン、ポリエステル繊維などの化学
繊維を織ったメッシュスクリーンや、これ以外に、周知
である連続気泡を有するスポンジゴム、フェルト、化学
繊維の不織布、金属繊維の不織布、ポリビニルアセター
ル系又はポリビニルアルコール系の連続気泡を有する多
孔質弾性体、硬質粒子とゴムの混和した連続気泡を有す
る多孔質弾性体、ポリエチレン等の合成樹脂や金属また
は無機物の微粉末を焼結した多孔質弾性体、ポリウレタ
ン等の液状焼結による多孔質弾性体等が挙げられる。
【0027】押圧手段としては、例えば、特開平9−1
04158号公報に記載の周知の圧胴や、天然ゴム、ク
ロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコ
ンゴム等からなるプレスローラが挙げられる。プレスロ
ーラの硬度は、ゴム硬度20〜70度(JIS−A硬度
計による)の範囲のものが適当である。プレスローラの
形態としては、上述したゴム材を中実で用いたり、ある
いは発泡したものを用いても良い。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して順次
詳細に説明するが、各実施例において、同一の機能およ
び構成を有するものには、同一符号、あるいは同一符号
の末尾に符号AまたはBを付加することで区別すること
とし、重複説明をできるだけ省略する。
【0029】(第1実施例)本発明が適用された製版、
印刷一体型のデジタル孔版印刷装置の基本的動作を説明
し、その後、各部の構成と作用について詳細に説明す
る。孔版印刷装置は、図8に示す操作部となる操作パネ
ル70に設けた製版スタートキー73が押されると、以
前に使用された使用済みマスタを図1に示す版胴3の外
周面3aから剥離する排版工程と、これと並行して製版
給版工程が行われる。
【0030】製版給版工程では、装置上部に設けた原稿
読み取り装置1で読み込まれる原稿画像に対応して製版
給版装置2でマスタを製版かつ版胴3に向かって給版
し、製版済みマスタ5の先端を版胴3の外周面3a上に
配置したクランパ4でクランプし、版胴3を時計回り方
向に回転駆動して版胴3の外周面3a上に巻装する。
【0031】孔版印刷装置は、給紙部6から給紙装置8
で給紙される用紙19を、帯電手段13で帯電される静
電ベルト搬送装置9の静電吸着ベルト14に静電吸着さ
せ、版胴3の外周面3aと、これに対して接離可能に設
けた押圧手段となるプレスローラ10とが対向する印刷
部11を通過させて排紙部12に向かって搬送する。孔
版印刷装置は、印刷部11において、静電吸着ベルト1
4で搬送されてくる用紙19をプレスローラ10と版胴
3とで挟み、版胴3の内部からインキを製版済みマスタ
5の開孔からしみ出させて用紙19に転移して画像の印
刷を行う。孔版印刷装置は、この印刷された用紙19を
静電吸着ベルト14で静電吸着したまま排紙部12に向
かって搬送し、その途中で除電分離手段15によって静
電吸着を解除して静電吸着ベルト14から用紙19を分
離する。孔版印刷装置は、静電吸着ベルト14から分離
された用紙19を排紙部12を構成する排紙装置16を
用いて排紙トレイ17に排紙する。孔版印刷装置は、版
胴3の外周面3aから使用済みのマスタを排版装置18
を用いて剥ぎ取る。
【0032】孔版印刷装置の各部の構成と動作について
説明する。原稿読み取り装置1は、図2に示すように、
装置の機体部の上部に配置され、コンタクトレンズ20
上に置かれた原稿21の画像面に形成された画像を読み
取るもので、いわゆる縮小光学系になっている。これ
は、光源22から原稿21へ照射された光を第1ミラー
23、第2ミラー24、第3ミラー25と順に反射させ
てレンズ26を通しCCD(電荷結合素子)27へ入光
して画像信号へと変換するものである。
【0033】製版給版装置2は、原稿読み取り装置1の
下方で機体部の一側部に配置されていて製版給版工程を
行う。製版工程では、原稿読み取り装置1で読まれた画
像信号を、図示しない画像処理装置によってデジタル処
理し、その処理された画像信号を基にサーマルヘッド3
2に直線上に並んだ図示しない複数の発熱素子を選択的
に発熱させる。サーマルヘッド32とこれと対向配置さ
れたプラテンローラ33との間には、ロール状に巻回し
たマスタロール30からマスタ31が供給される。マス
タ31は、和紙及び合成繊維を混抄した多孔質支持体に
非常に薄く、穿孔感度に優れたポリエステル系の熱可塑
性樹脂フィルムとを貼り合わせたラミネート構造となっ
ている。マスタ31は、ポリエステル系の熱可塑性樹脂
フィルムのみから構成されたものでも良い。
【0034】マスタ31は、プラテンローラ33でサー
マルヘッド32ヘ押圧され、選択的に熱溶融穿孔されて
画像情報が穿孔画像として書き込まれて製版される。プ
ラテンローラ33は、画像信号と同期して時計回り方向
に回転される。これによりマスタ31は、図の左方向へ
穿孔されながら搬送される。このマスタ31の先端は、
反転ローラ対34によって挟持される。順次製版される
マスタ31は、たわみボックス35内に設けたファン3
8の作用によって、たわみボックス35内に一時格納さ
れる。
【0035】反転ローラ対34は、クランパ4が所定の
位置にくると回転駆動され、画像情報が穿孔画像として
書き込まれて製版されたマスタ31の先端をクランパ4
ヘ向かって搬送し、たわみボックス35内に一時収納さ
れたマスタ31を順次送り出す。製版給版装置2は、一
版分の製版が完了すると、回転刃36と固定刃37とか
らなるカッタによってマスタ31を所定の長さに切断
し、一版の製版済みマスタ5とする。
【0036】版胴3は、製版済みマスタ5を外周面3a
に巻装するもので、図3に示すようにステンレスの薄板
により円筒状に形成されインキを通過させるために多数
の開口部3dと、非開口部3cとを設けた多孔性薄板で
構成し、この多孔性薄板の外周に図示しない化学繊維を
織ったメッシュスクリーンからなる多孔質弾性体層を巻
装している。版胴3は、図1,図2に示すようにインキ
供給軸43回りに回転可能に支持されて機体部の中央部
に配置されている。版胴3は、後述する版胴駆動部94
により正逆両方向に回転可能となっている。
【0037】版胴3の内部には、版胴の内周面3bにイ
ンキを供給するインキローラ41と、これに僅かな間隙
を置いて平行に配置されインキローラ41との間にイン
キ溜まり44を形成するドクタローラ42とから主にな
るインキ供給装置40が配置されている。インキ溜まり
44には、印刷用のインキが供給される。具体的には、
適宜の位置に配置された図示しないインキパックからイ
ンキポンプにより圧送されるインキが、インキ供給軸4
3を介して図示しないディストリビュータヘ供給され、
ディストリビュータによって図の奥行き方向へ分配され
てインキ溜まり44に供給される。インキ溜まり44の
インキは、インキローラ41の外周面に沿って流れて版
胴の内周面3bに最適量供給される。インキ溜まり44
に供給されるインキは、その量を図示しないインキ量測
定手段により測定され、図示しないインキポンプによっ
てインキ圧送量をコントロールされている。実施例中で
使用されるインキには、エマルジョンインキが使用され
る。
【0038】インキローラ41は、アルミ等の金属で形
成され、図示しないギア列によって版胴3と共に時計回
り方向に回転するように構成されている。インキローラ
41をゴムローラとしても良い。インキローラ41と版
胴3との周速度の比は、所定の値に設定されている。
【0039】ドクタローラ42は、鉄やステンレス等の
金属で形成され、図示しないギア列により反時計回り方
向に回転するように構成されている。ドクタローラ42
と版胴3との周速度の比も、インキローラ41同様、所
定の値に設定されている。
【0040】版胴3の非開孔部3cに位置する外周面3
aには、図3に示すように製版済みマスタ5の先端をク
ランプするクランパ4が設けられている。クランパ4
は、クランパ軸39を中心に図示しない機構により版胴
3の外周面3aに対して開閉自在に設けられている。ク
ランパ4は、版胴3の回転時には閉位置を占め、排版時
や製版済みマスタ5を巻装するときに開閉動作する。具
体的には、排版工程が終了して版胴3が所定の位置で停
止すると、製版給版装置2から送られてくる製版済みマ
スタ5を受け入れるために開位置におかれ、この製版済
みマスタ5の先端部がクランパ4に到達する所定のタイ
ミングでクランパ軸39を中心として閉動作し、製版済
みマスタ5の先端を保持する。製版済みマスタ5の先端
がクランパ4に保持されると、版胴3は時計回り方向に
回転駆動され、製版済みマスタ5を版胴3の外周面3a
に巻装して給版行程が終了する。
【0041】排版装置18は、図2に示すように、版胴
3の外周面3aから使用済みのマスタを剥離するもの
で、分離ローラ45a,45bと駆動ローラ46a,4
6bとにそれぞれベルト47a,47bを巻きかけて構
成した排版剥離搬送部と、排版剥離搬送部の下流側の下
方に設けた排版部となる排版ボックス49と、排版ボッ
クス49の上部に設けられて上下動する圧縮板48とを
備えている。排版装置18では、図8に示す製版スター
トキー73が押下されると、反時計回りに回転する版胴
3に巻装された図示しない使用済みマスタの後端が分離
ローラ45aに近づいたところで、分離ローラ45bを
回転させながら分離ローラ45aの回転軸を中心として
揺動し、版胴3の外周面3aに当接させて使用済みのマ
スタの後端部をすくい上げて分離ローラ45aと協働し
て取り込む。この時、版胴3も合わせて反時計回り方向
への回転が維持される。したがって、版胴3の回転と排
版剥離搬送部の動作により使用済みのマスタが版胴3の
外周面3aから徐々に剥離される。
【0042】排版装置18内に取り込まれた使用済みマ
スタは、排版ボックス49内に収納される。一版分の使
用済みマスタが全て排版ボックス49内に収納されると
圧縮板48が降下してきて、このマスタを圧縮する。圧
縮が終了すると圧縮板48は、定位置まで上昇して停止
する。
【0043】給紙装置8は、図1に示すように、印刷部
11よりも給紙トレイ7側、すなわち、矢印aで示す用
紙搬送方向(以下「用紙搬送方向a」と記す)の上流側
に配置されている。給紙装置8は、給紙トレイ7上に積
載した用紙19を印刷部11に送出するもので、呼び出
しコロ50、給紙ローラ対51、サバキ板52、レジス
トローラ対53を備えている。呼び出しコロ50と給紙
ローラ対51の給紙ローラ上51aとは、操作パネル7
0に設けたテンキー71により希望印刷枚数の数値が入
力されて印刷スタートキー72が押下されると、所定の
タイミングで時計回り方向へ回転され、給紙ローラ上5
1a、給紙ローラ下51b、サバキ板52との協働によ
り給紙トレイ7上に積載された最上位の用紙19を一枚
分離してレジストローラ対53に向かって送り込む。レ
ジストローラ対53は、後述するレジストモータ107
で回転駆動されるレジストローラ上53aと、これに当
接して対向配置されたレジストローラ下53bとから構
成されている。レジストローラ対53は、印刷部11に
おいて、製版済みマスタ5に形成された穿孔画像の領域
の先端と用紙19の先端とを一致させるタイミングで回
転駆動される。
【0044】呼び出しコロ50、給紙ローラ対51並び
にレジストローラ対53のレジストローラ下53bは、
ウレタンゴムからなるローラで構成されている。各ロー
ラには、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、
エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ブタジエンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、シリコンゴム等からなる
中実あるいは発泡状のローラを採用しても良い。呼び出
しコロ50、給紙ローラ対51並びにレジストローラ対
53のレジストローラ下53bの硬度は、硬度20〜7
0度(JIS−A硬度計による)の範囲で使用するのが
適当である。
【0045】レジストローラ対53のレジストローラ上
53aは、プラスチックローラで構成されている。プラ
スチックローラではなく、鉄、または鉄にニッケルメッ
キ、クロムメッキしたもの、あるいはステンレスやアル
ミ合金等からなる金属ローラを採用しても良い。
【0046】静電ベルト搬送装置9は、図1に示すよう
に印刷部11よりも排紙部12側に設けた駆動ローラ5
9と、レジストローラ対53の近傍に配設した従動ロー
ラ60と、テンションローラ28と、従動ローラ29と
の間に、静電吸着ベルト14を印刷部11を通過するよ
うにテンションを掛けて巻きかけている。静電吸着ベル
ト14は、中抵抗(体積抵抗107〜1012Ωcm)の
材料の1枚のフィルム材の両端部を互いに溶着した継目
104のある無端状ベルトであって、帯電手段13及び
除電手段15で容易に帯電、除電がなされるようになっ
ている。
【0047】テンションローラ28、従動ローラ29
は、同一直径の太鼓状のローラ部材からなり、静電吸着
ベルト14の位置ずれを防止している。テンションロー
ラ28は、駆動ローラ59の下方に配置され、従動ロー
ラ29は従動ローラ60の下方に配置されている。駆動
ローラ59と従動ローラ29、テンションローラ28と
従動ローラ60とは、それぞれ対角線上に配置され、静
電吸着ベルト14を四角形状に巻きかけている。駆動ロ
ーラ59と従動ローラ60とは、その外周面の水平方向
に向かう接線が同一接線G上となるように配置されてい
る。
【0048】図3に示すように、静電吸着ベルト14
は、継目104を版胴3の非開孔部3cと対向するよう
に配置されている。図4に示すように、この静電吸着ベ
ルト14の長さLは、版胴3の外周長L1の整数倍に設
定されている。図5に示すように、静電吸着ベルト14
の軸方向への幅Wは、版胴3の幅方向における印刷領域
の幅W1よりも大きく設定されている。印刷領域から外
れた静電吸着ベルト14の一側端には、開口部105が
形成されている。
【0049】駆動ローラ59の軸59aには、図1に示
すようにプーリ61が固定されている。プーリ61に
は、駆動ベルト64が正逆回転可能なベルト駆動モータ
62の出力軸62aに固定された駆動プーリ63との間
で巻きかけられている。静電ベルト搬送装置9は、静電
吸着ベルト14の外周面14aの周速度が版胴3の外周
面3aの周速度と同一となるように静電吸着ベルト14
を回転駆動している。静電ベルト搬送装置9では、静電
吸着ベルト14の反時計回り方向を正回転とし、時計回
り方向を逆回転としている。ベルト駆動モータ62は、
通常、用紙19の給紙タイミングで版胴3の回転と同期
して駆動されるようになっている。
【0050】プレスローラ10は、図6に示すように軸
55を中心に揺動自在に設けられたプレスローラアーム
56の一方の揺動端56aに、中心軸10aで回転自在
に支持されて版胴3の外周面3aに接離可能に設けられ
ている。プレスローラ10は、プレスローラアーム56
の他方の揺動端側56bに設けた引っ張りバネ58によ
り版胴3の外周面3aに向かって付勢されている。プレ
スローラアーム56の他方の揺動端56bには、カムフ
ォロワ57が設けられている。カムフォロワ57は、版
胴3と同期して回転する扇状のプレスローラカム54の
輪郭周面に引っ張りバネ58の作用で圧接している。
【0051】プレスローラカム54は、レジストローラ
対53からの用紙19の給紙タイミングおよび版胴3の
回転に合せて同期して回転されるようになっている。プ
レスローラカム54は、レジストローラ対53から用紙
19が給紙されないときには、その大径部をカムフォロ
ワ57に対向させており、プレスローラ10を版胴3か
ら離間させている。プレスローラカム54は、レジスト
ローラ対53から用紙19が給紙されると回転してその
小径部をカムフォロワ57に対向させ、プレスローラ1
0を図1において時計回り方向に揺動させて版胴3に向
かって上昇させるようになっている。
【0052】このような構成により静電吸着ベルト14
は、図6に示すように印刷部11において、常時その内
周面14bにプレスローラ10が圧接され版胴3の外周
面3aへ向けて凸の形となって駆動ローラ59と従動ロ
ーラ60との間に掛け渡され、印刷部11側に位置する
外周面14aで用紙19の搬送経路を構成している。
【0053】帯電手段13は、図1に示すように帯電器
65と、帯電用の高圧電源66と、対向電極を構成する
対向ローラ106とから主に構成されていて、図3にも
示すように、用紙19が静電吸着ベルト14に吸着され
る吸着部Aよりも用紙搬送方向aの上流側に配置されて
いる。帯電器65は、静電吸着ベルト14の外周面14
aの近傍に配置されていて、ここではコロナ放電を行う
非接触方式のコロトロン方式のものが採用されている。
高圧電源66には、帯電器65に対して帯電バイアスを
供給する直流電源が用いられている。対向ローラ106
は、帯電器65と対向する位置で回転自在にされてい
て、その外周面106aを静電吸着ベルト14の内周面
14bに接触させている。
【0054】除電分離手段15は、図1に示すように、
除電器67と除電用の高圧電源68とから主に構成され
ている。除電器67は、駆動ローラ59の外周面の近傍
であり、かつ用紙19が駆動ローラ59の曲率と自身の
腰とによって静電吸着ベルト14から分離する分離部B
よりも用紙搬送方向aの上流側に配置されている。除電
器67には、コロナ放電を行うコロトロン方式のものが
採用されている。高圧電源68には、除電器67に対し
て帯電バイアスと逆極性の除電バイアスを供給する直流
電源が用いられている。
【0055】排紙装置16は、図1に示すように、静電
吸着ベルト14に吸着されて搬送される、印刷を終えた
用紙19を排紙トレイ17に排出するもので、排紙トレ
イ17と分離部Bとの間に配置されている。排紙装置1
6は、排紙トレイ17側に設けた駆動ローラ82と分離
部B側に設けた従動ローラ83との間に掛け渡された多
孔性の搬送ベルト84と、吸引用ファン85とで主に構
成されている。搬送ベルト84は、摩擦係数の高いゴム
ベルト等からなり、版胴3の外周面3aの周速度よりも
速い周速度で図中反時計回り方向へ回転駆動される。吸
引用ファン85は、後述するファン駆動部によって排紙
装置16と同期して回転駆動され、搬送ベルト84の搬
送面(外周面)に吸引力を作用させている。
【0056】静電ベルト搬送装置9の駆動ローラ59と
排紙装置16の従動ローラ83との間には、静電吸着ベ
ルト14に近接されて分離爪86が設けられている。分
離爪86は、静電吸着ベルト14の外周面14aに対し
て僅かに隙間を持って配置されていて、分離部Bにおけ
る用紙19の分離を補助すると共に、この用紙19の巻
き込みを防止している。
【0057】排紙トレイ17側に位置する搬送ベルト8
4の上方には、ジャンプ台87が搬送ベルト84の搬送
面に近接配置されている。ジャンプ台87は、搬送ベル
ト84に吸着された印刷済みの用紙19を搬送ベルト8
4から剥離して排紙トレイ17の上方に案内するように
なっている。
【0058】印刷部11と除電器67との間に位置する
静電吸着ベルト14の上方には、用紙センサS1が配置
されている。用紙センサS1は、静電吸着ベルト14に
よって搬送される用紙19を検知すると検知信号を出力
するもので、ここでは、光学反射式の通過センサが用い
られる。
【0059】帯電器65の下方には、静電吸着ベルト1
4の初期位置を検知するベルト検知手段となるベルト検
知センサ103が設けられている。ベルト検知センサ1
03は、光透過型のセンサであって、静電吸着ベルト1
4に設けた開口部105(図5参照)を検知すると検知
信号を出力するようになっている。
【0060】図8に示すように、操作パネル70には、
印刷枚数を設定するためのテンキー71と、印刷工程に
至る各動作の起動を設定するための印刷スタートキー7
2と、原稿の画像の読み取りから製版、給版、試し刷り
としての版付けに至るまでの各動作を起動するための製
版スタートキー73と、印刷工程等に至る各動作を停止
するためのストップキー74と、テンキー71で設定さ
れた印刷枚数等を表示するためのLEDからなる表示装
置75と、孔版印刷装置におけるマスタや用紙19のジ
ャムや故障個所及び故障内容を表示するためのLCDか
らなる表示装置76と、テンキー71で設定された印刷
枚数等を解消するためのクリアキー77と、給紙時期を
変更する時に用いる給紙時期選択キー79と、給紙タイ
ミングを段階的に可変調整する時に用いるダウンキー7
8aとアップキー78bとからなる給紙タイミング調整
キー78と、静電吸着ベルト14の移動方向を切り替え
る正方向回転スイッチ80aと逆方向回転スイッチ80
bとからなる回転方向選択キー80と、印刷動作を最初
から行わせるリセットキー97と、メインスイッチ11
0とが設けられている。
【0061】帯電用の高圧電源66と除電分離用の高圧
電源68とは、図9に示すように電源制御部69と電気
的に接続している。電源制御部69は、制御手段89を
構成するCPU(中央演算処理装置)91に電気的に接
続している。
【0062】制御手段89は、電源90と接続されるC
PU(中央演算処理装置)91、図示しないI/O(入
出力)ポート及びROM(読み出し専用記憶装置)9
2、RAM(読み書き可能な記憶装置)93等を備え、
それらが図示しない信号バスによって接続された構成を
有する周知のマイクロコンピュータからなる。CPU9
1には、操作パネル70の各種キー及び各表示装置7
5,76が電気的に接続されていて、これらとの間で指
令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信
している。
【0063】CPU91には、版胴3を正逆両方向に回
転駆動させる図示しない版胴の駆動源となる版胴駆動モ
ータを有する版胴駆動部94、製版給版装置2を駆動す
る製版給版系駆動部95、排版装置18を駆動する排版
系駆動部96、レジストローラ対を除く給紙装置8を駆
動する給紙系駆動部98、排紙装置16を駆動する排紙
系駆動部99、吸引用ファン85を駆動するファン駆動
部100がそれぞれ電気的に接続されていて、これらと
の間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号
を送受信して、孔版印刷装置の前記各部の装置や駆動部
の起動、停止及びタイミング等の動作全体のシステムを
制御している。
【0064】レジストモータ107とベルト駆動モータ
62とは、それぞれ駆動回路101,102を介してC
PU91と接続していて、その駆動状態、すなわち、用
紙19の給紙タイミングや静電吸着ベルト14の回転方
向を制御可能としている。制御手段89では、CPU9
1での演算結果をRAM93に一時的に記憶させたり、
適時その情報を読み出すようになっている。用紙センサ
S1とベルト検知センサ103とは、それぞれCPU9
1と電気的に接続していて、各検知信号をCPU91に
出力している。
【0065】ROM92には、前記装置及び各駆動部の
起動、停止及びタイミング等の動作に必要なデータが予
め記憶されている。具体的には、製版スタート73が押
下されると、製版、排版工程や、版付けを行うと共に、
テンキー71で印刷枚数が設定され印刷スタートキー7
2が押下されると、版付けと同様の工程で、給紙、印刷
および分離排紙の各工程が設定された印刷枚数分繰り返
して行われる一連の動作プログラムが記憶されている。
この動作プログラムでは、製版スタートキー73や印刷
スタートキー72が押下されて版胴3が回転駆動される
と、高圧電源66と高圧電源68を駆動するようになっ
ている。
【0066】CPU91は、用紙センサS1から用紙1
9が給紙されて一定時間経過しても検知信号が検知され
なかったり、検知信号が出力され続けたりすると、用紙
ジャムと判断して装置動作を一旦停止して回転方向選択
キー80からの入力信号を優先させるようになってい
る。具体的には、正回転キー80aが押下されると、静
電吸着ベルト14を反時計回り方向に回転移動するよう
にベルト駆動モータ62の回転を制御し、逆回転キー8
0bが押下されると、静電吸着ベルト14を時計回り方
向に回転移動するようにベルト駆動モータ62の回転を
制御する。この回転方向選択キー80によるベルト駆動
モータ62の制御は、回転方向選択キー80が押されて
いる間だけ機能するようになっている。また、CPU9
1では、用紙ジャム解除後や印刷開始時や印刷終了後
に、ベルト検知センサ103から検知信号を受けるとベ
ルト駆動モータ62を停止するようになっている。な
お、プレスローラ10の接離機構を独立して設け、用紙
ジャム時には、プレスローラ10の押圧を解除して静電
吸着ベルト14を搬送するようにしても良い。
【0067】また、通常の印刷時に、ベルト検知センサ
103からの検知信号が所定の周期内で検知されなかっ
た時には、静電ベルト搬送異常として、表示装置76に
表示すると共に、印刷動作を停止させるようにすると良
い。
【0068】第1実施例の動作を説明するが、製版給
版、及び排版動作については、冒頭で説明しているので
省略し、ここでは、版付けを含めた用紙19の給紙と、
搬送される用紙19に対する印刷及び、印刷を終えた用
紙19の分離、搬送、排紙について説明する。
【0069】図1において、製版済みマスタ5が版胴3
の外周面3aへの巻装を終えた時点で給版行程は終了す
るが、版胴3は継統して時計回り方向に回転を続け、こ
れに伴いベルト駆動モータ62が駆動されて、静電吸着
ベルト14が反時計回り方向に版胴3の周速度と同一な
速度で回転移動する。
【0070】給紙装置8では、版胴3の回転と同期して
呼び出しコロ50と給紙ローラ上51aとが図の時計回
り方向へ回転され、給紙ローラ対51とサバキ板52と
の協働により給紙トレイ7上に積載された用紙19を一
枚ずつ分離して、回転停止しているレジストローラ対5
3へ送出する。これと共に帯電器65から静電吸着ベル
ト14に帯電バイアスが供給されて静電吸着ベルト14
が帯電される。帯電器65には、対向電極となる対向ロ
ーラ106が対向配置されているので、帯電器65から
の帯電バイアスが対向電極の作用によって静電吸着ベル
ト14側に引き付けられて安定したベルト帯電が行われ
る。
【0071】レジストローラ対53では、用紙19の先
端と、版胴3の外周面3aに巻装された製版済みマスタ
5に形成された穿孔画像の先端とが印刷部11において
一致する所定のタイミングで用紙19を印刷部11に向
かって給紙する。
【0072】図3に示すように、給紙された用紙19が
吸着部A近傍まで搬送されると、既に帯電器65で帯電
された静電吸着ベルト14上の電荷による静電気力によ
り吸い寄せられつつ静電吸着ベルト14の外周面14a
上に静電吸着される。静電吸着ベルト14が移動する
と、非開孔部3cと対向配置されていた継目104が用
紙搬送方向aに移動するので、給紙された用紙19がそ
の継目104よりも上流側の外周面14aに静電吸着さ
れて印刷部11に向かって搬送される。
【0073】静電吸着された用紙19は、静電吸着ベル
ト14の移動で印刷部11に向かって搬送されるが、こ
の搬送に伴い静電吸着ベルト14の外周面14a上に吸
着される吸着面積が次第に拡大していく。このため、用
紙19の印刷部11への搬送が進む程に用紙19と静電
吸着ベルト14の静電吸着力が大きくなり、用紙19の
吸着状態が安定する。
【0074】図6に示すように、用紙19の先端が印刷
部11近くまで搬送されると、版胴3の外周面3aから
2点鎖線で示す離間位置に置かれていたプレスローラ1
0が、版胴3と同期して回転するプレスローラカム54
とカムフォロワ57との協働により、版胴3の外周面3
aに向かって押し上げられ実線で示す押圧位置を占め
る。用紙19は、印刷部11を通過して配置された静電
吸着ベルト14に十分に静電吸着されているため、印刷
部11への進入がスムーズに行われる。
【0075】プレスローラ10は、版胴3の外周面3a
から離間した離間位置にあっても常に、静電吸着ベルト
14の内周面14bに圧接して設けられているため、静
電吸着ベルト14が回転を開始すると、同方向に同一の
周速度で回転する。このため、プレスローラ10が上昇
しても、プレスローラ10と静電吸着ベルト14の周速
度に変化がなく、静電吸着ベルト14の弛みや振動の発
生が防止される。
【0076】印刷部11へ用紙19が進入すると、図7
に示すように、円筒状の多孔性薄板である版胴3の内周
面3bにインキローラ41によって供給されたインキ
が、プレスローラ10の押圧によって版胴3の開孔部3
dを通り図示しないメッシュスクリーンにより拡散し、
更に製版済みマスタ5の多孔質支持体によって均一に拡
散されて製版済みマスタ5のマスタフィルムの開孔から
用紙19へ転移される。これにより製版済みマスタ5の
穿孔画像に対応する画像の印刷が用紙19に行われる。
印刷された用紙19は、さらに用紙搬送方向aの下流側
に向かって搬送される。この時、用紙19は、プレスロ
ーラ10が常時内周面14bに圧接されることで弛みや
振動が低減されている静電吸着ベルト14に十分に静電
吸着されている。また、印刷部11を通過した静電吸着
ベルト14は、プレスローラ10と駆動ローラ59との
位置関係から印刷部11から離れるように傾斜してい
る。このため、印刷部11で印刷を終えた用紙19は、
版胴3近傍に分離爪がなくとも、版胴3の外周面3aの
製版済みマスタ5に巻き付くことなく、静電吸着ベルト
14にしっかりと静電吸着されて用紙搬送方向aの下流
側に搬送され、分離爪による爪跡等のない良好な印刷が
行われる。
【0077】用紙19は、その下方に継目104が存在
しない状態で印刷部11に向かって搬送されるので、継
目跡が用紙19の印刷面19aに浮き出ることがなく、
良好な印刷画像を得られる。
【0078】印刷を終えた用紙19の先端が、静電吸着
ベルト14の回転に伴い除電器67の直下に到達する
と、これの除電作用により静電吸着ベルト14と用紙1
9との静電吸着力が解消される。このため、用紙19や
静電吸着ベルト14が除電器67の下を順次通過するこ
とで、用紙19全面及び静電吸着ベルト14全面に除電
作用が働く。
【0079】除電器67によって、除電された用紙19
が分離部Bに達すると、静電吸着ベルト14が駆動ロー
ラ59の直径による曲率に沿って屈曲しているので、静
電吸着ベルト14の外周面14aにある用紙19は自身
の腰の強さ(印刷用紙弾性)により静電吸着ベルト14
の屈曲に反して同ベルトから剥離する。さらに、この剥
離された用紙19の先端は、分離爪86によって案内さ
れて下流側にある排紙装置16の搬送ベルト84上に受
け渡される。
【0080】搬送ベルト84上に受け渡された用紙19
は、反時計回り方向に回転している搬送ベルト84の搬
送面へ、吸引用ファン85の吸引力と、用紙19と搬送
ベルト84との摩擦力によって吸着されて搬送される。
搬送ベルト84は、版胴3の外周面3aの周速度、すな
わち静電吸着ベルト14の周速度より速い周速度で回転
移動しているので、用紙19の後端部が印刷部11を抜
けると、用紙19は搬送ベルト84の周速度に増速され
て搬送される。このため、印刷を終えて静電吸着ベルト
14から剥離・分離された用紙19は、吸引用ファン8
5の吸引力が作用する搬送ベルト84で吸着搬送されて
ジャンプ台87へ案内され、ジャンプ台87によって搬
送ベルト84から分離されて排紙トレイ17に排紙され
る。排紙された用紙19は、排紙トレイ17のエンドプ
レートに衝突し、その進行が止められて自由落下し排紙
トレイ17上に積載される。
【0081】用紙センサS1からの検知信号が、1枚の
用紙19の給紙から排紙にかかる時間を経過しても検知
されなかったり、出力され続けたりしていると、CPU
91は用紙ジャムと判断し、一旦孔版印刷装置の動作を
停止し、表示装置76にジャム表示を行う。
【0082】装置操作者は、このジャム表示により、図
示しない装置のケースを開き、用紙19の詰まっている
部位を確認する。用紙19が印刷部11から除電器67
にかけて詰まっている場合、正回転キー80aを押下す
る。すると、静電吸着ベルト14が反時計回りに回転移
動して詰まった用紙19が排紙装置16側に搬送され
る。印刷部11から帯電器65にかけて詰まっている場
合、逆回転キー80bを押下すると、静電吸着ベルト1
4が時計回りに回転移動して詰まった用紙19が給紙装
置8側に搬送される。
【0083】このように版胴駆動系94とベルト駆動モ
ータ62とを個別に設け、回転方向選択キー80を操作
することで、静電吸着ベルト14の移動方向が切り替わ
るので、用紙19がジャムした場合でも、素早く詰まっ
た用紙19の回収を行えて装置の操作性が良く、かつ装
置の停止時間も少なくなって印刷時間の短縮化を図るこ
とができる。
【0084】ベルト駆動モータ62が故障して静電吸着
ベルト14を手動で移動する場合でも、ベルト駆動モー
タ62が版胴駆動系94と独立しているので、静電吸着
ベルト14を少ない力で移動させることができ、用紙ジ
ャム時の操作性が良い。
【0085】用紙19のジャムを解消した後は、リセッ
トキー97を押下する。すると、CPU91の働きによ
り各動作部が動作前状態に戻されると共にベルト駆動モ
ータ62が駆動され、静電吸着ベルト14が反時計回り
に回転移動する。そして、ベルト検知センサ103で開
口部105が検知されると、ベルト駆動モータ62の駆
動が停止される。これにより、静電吸着ベルト14は、
継目104が印刷時に印刷部11に位置しない初期位置
に置かれ、新たに給紙される用紙19に対する待機状態
となる。
【0086】(第2実施例)第2実施例は、図10に示
すように、複胴式の孔版印刷装置に静電ベルト搬送装置
120を設けて用紙19を搬送するようにしたものであ
る。この複胴式の孔版印刷装置は、用紙搬送方向aの上
流側から下流側に向かって並設された2つの版胴(以
下、「版胴3A」、「版胴3B」と記す)、原稿読み取
り装置1A、製版給版装置2A,2Bと排版装置18
A,18B、給紙装置8と排紙装置16、プレスローラ
10A,10B、静電ベルト搬送装置120、帯電手段
121、除電分離手段122、ベルト除電装置123を
備えており、同時多色印刷(実施例では同時2色印刷で
ある)をすることが可能な構成とされている。
【0087】原稿読み取り装置1Aは、図2に示す構成
に加えて、図示しない多色重ね刷り印刷に必要な色分解
のための諸機能を有する構成、複数の色フィルターを切
換可能に制御できるフィルターユニットを備えている。
原稿読み取り装置1Aは色フィルターを持たないタイプ
でも良い。この場合には、各色の原稿を予め作成してお
き、順次原稿読み取り装置1Aで読み込めば良い。
【0088】製版給版装置2A,2Bと排版装置18
A,18Bは、版胴3A、版胴3Bの外周部近傍にそれ
ぞれ配置されている。排版装置18A,18Bは、使用
済みマスタを版胴3A,3Bの外周面3Aa,3Baか
ら剥離して廃棄する。製版給版装置2A,2Bでは、原
稿読み取り装置1Aで読み取られた原稿の画像信号に応
じて上述した実施例同様、製版給版すると共に版胴3
A,3Bの外周面3Aa,3Baに製版済みマスタ5
A,5Bを各々巻装する。製版給版装置2A,2Bで
は、色毎に形成される画像信号に応じて、各色に応じた
穿孔画像を形成された製版済みマスタ5A,5Bを製版
して給版する。
【0089】版胴3Aには、その内部に設けたインキ供
給装置40Aによって1色目のインキとしてマゼンタ色
のインキが、版胴3Bには、その内部に設けたインキ供
給装置40Bによって2色目のインキとしてブラック色
のインキがそれぞれ供給されるようになっている。これ
ら2つの版胴3A,3Bは、同一径とされている。各イ
ンキの色は、マゼンタやブラックに限定されるものでは
なく、装置の仕様や形態等に応じて適宜選択すれば良
い。
【0090】静電ベルト搬送装置120は、レジストロ
ーラ対53から所定のタイミングで給紙される用紙19
を静電気力により静電吸着して搬送するもので、版胴3
Bとプレスローラ10Bとの間に形成される印刷部11
Bよりも排紙部12側に設けた駆動ローラ126と、版
胴3Aとプレスローラ10Aとの間に形成される印刷部
11Aよりも給紙部6側に位置するレジストローラ対5
3の近傍に配設された従動ローラ127と、テンション
ローラ128と、従動ローラ129とに、静電吸着ベル
ト130を印刷部11A,11Bを通過させて、かつテ
ンションを与えて巻きかけている。
【0091】テンションローラ128と従動ローラ12
9は、同一直径の太鼓状のローラ部材からなる。テンシ
ョンローラ128は、駆動ローラ126の下方に配置さ
れ、従動ローラ129は、従動ローラ127の下方に配
置されている。駆動ローラ126と従動ローラ129、
従動ローラ127とテンションローラ128とは、それ
ぞれ対角線上に配置され、静電吸着ベルト130を四角
形状に巻きかけて配置されている。
【0092】駆動ローラ126と従動ローラ127と
は、その外周面の水平方向に向かう接線が同一接線G上
となるように配置されている。従動ローラ127は、ア
ルミと導電性フィラーを天然ゴムに分散させた中抵抗ロ
ーラで構成されていて、帯電手段121の対向電極を構
成している。
【0093】静電吸着ベルト130は、その周速度が、
版胴3A,3Bの外周面3Aa,3Baの周速度と同一
となるように、駆動源となるベルト駆動モータ131
と、プーリ132,133及びこれらプーリに巻きかけ
たベルト134から駆動部によって回転駆動される。ベ
ルト駆動モータ131には、正逆回転可能なモータが用
いられている。静電ベルト搬送装置120では、静電吸
着ベルト130の反時計回り方向を正回転とし、静電吸
着ベルト130の時計回り方向を逆回転とする。静電吸
着ベルト130は、絶縁体(体積抵抗1013Ωcm以
上)の材料の1枚のフィルム材の両端部を互いに溶着し
た、継目204を有する無端状ベルトであって、帯電手
段121及び除電分離手段122で容易に帯電、除電が
なされるようになっている。
【0094】静電吸着ベルト130は、図11に示すよ
うに、継目204を版胴3Aの非開孔部3Acに対向す
るように配置されている。この静電吸着ベルト130の
長さL2は、図12に示すように版胴3A,3B間の距
離(中心間距離)Dの整数倍とされている。版胴3A,
3B間の距離Dは、版胴3Aの外周長L3以上に設けら
れている。図13に示すように、静電吸着ベルト130
の軸方向への幅W2は、版胴3A,3Bの幅方向におけ
る印刷領域の幅W3よりも大きく設定されている。印刷
領域から外れた静電吸着ベルト130の一側端には、開
口部205が形成されている。
【0095】プレスローラ10A,10Bは、インキロ
ーラ41A,41Bに対向する位置で版胴3A,3Bの
外周面3Aa,3Baに対して接離可能に設けられてい
る。プレスローラ10A,10Bは、印刷部11A,1
1Bを通過するように給紙部6と排紙部12との間に設
けられた静電吸着ベルト130を介して用紙19を版胴
3A,3Bの外周面3Aa,3Baへ押圧するものであ
る。プレスローラ10A,10Bは、駆動ローラ126
の外周面と従動ローラ127の外周面の同一接線Gより
上方に配設されている。
【0096】プレスローラ10A,10Bは、図14に
示すように、軸135A,135Bを中心に揺動自在に
設けられたプレスローラアーム136,137の一方の
揺動端136a,137aに、回転軸138a,138
bで回転自在に支持されて版胴3A,3Bの外周面3A
a,3Baに接離可能に設けられている。プレスローラ
10A,10Bは、プレスローラアーム136,137
の他方の揺動端側136b,137bに設けた引っ張り
バネ139,140によって版胴3A,3Bの外周面3
Aa,3Baから離間する方向にそれぞれ付勢されてい
る。
【0097】プレスローラアーム136,137の他方
の揺動端136b,137bには、電磁ソレノイド14
1,142の可動ロッド141a,142aがピン14
3,144でそれぞれ結合されている。電磁ソレノイド
141,142には、平素、引っ張りバネ139,14
0のバネ力により各可動ロッド141a,142aがソ
レノイド本体から引っ張られ、駆動信号が入力されると
可動ロッド141a,142aをソレノイド本体内に吸
引するプルタイプのものが用いられている。
【0098】電磁ソレノイド141,142は、平素、
用紙19の給紙タイミングと版胴3A,3Bの回転と同
期して駆動されるようになっており、レジストローラ対
53から用紙19が給紙されないときには、非駆動状態
に置かれてプレスローラ10A,10Bを版胴3A,3
Bの外周面3Aa,3Baから離間させている。
【0099】このような構成により、静電吸着ベルト1
30は、印刷部11A,11Bにおいて、常時その内周
面130bにプレスローラ10A,10Bが常時圧接さ
れて版胴3A,3Bの外周面3Aa,3Baへ向けて凸
の形となって駆動ローラ126と従動ローラ127との
間に掛け渡され、印刷部11A,11B側に位置する外
周面130aで用紙19の搬送経路を構成している。
【0100】帯電手段121は、図10に示すように中
抵抗体の帯電ローラ145と、高圧電源146とから主
に構成されている。帯電ローラ145は、用紙19が静
電吸着ベルト130に吸着される吸着部Aに回転自在に
設けられ、図15に示すように、静電吸着ベルト130
の外周面130aに接触して配置されている。この帯電
ローラ145は、用紙密着部材の機能も兼ねている。高
圧電源146には、帯電ローラ145に対して帯電バイ
アスを供給する直流電源が用いられている。この例で
は、帯電ローラ145を静電吸着ベルト130の外周面
130aに接触させているが、引っ張りバネや板バネ等
の付勢手段を用いて静電吸着ベルト130の外周面13
0aに対して付勢して圧接させて設けても良い。あるい
は、静電吸着ベルト130の外周面130aに対して僅
かな隙間を設けて配置しても良い。
【0101】除電分離手段122は、図10に示すよう
に、除電器147と高圧電源148とから主に構成され
ている。除電器147は、駆動ローラ126の外周面の
近傍であり、かつ用紙19が駆動ローラ126の曲率に
よって静電吸着ベルト130から分離する分離部Bより
も用紙搬送方向aの上流側に配置されている。除電器1
47には、コロナ放電を行う非接触方式の内のコロトロ
ン方式が採用されている。高圧電源148には、除電器
147に対して除電バイアスを供給する交流電源が用い
られている。
【0102】ベルト除電装置123は、除電ローラ14
9と高圧電源150及び対向電極を構成する電極ローラ
151とから主に構成されており、除電器147と帯電
ローラ145の間、すなわち、帯電ローラ145よりも
用紙搬送方向aの上流側に配置されている。除電ローラ
149は図示しない機体部に回転自在に支持されて図1
5に示すように、静電吸着ベルト130の内周面130
bに接触している。電極ローラ151は図示しない機体
部に回転自在に支持されて除電ローラ149と対向する
静電吸着ベルト130の外周面130aに接触してい
る。高圧電源150は、除電ローラ149に対してベル
ト除電バイアスを供給するもので、ここでは、帯電用の
高圧電源146と逆極性の直流電源が用いられている。
高圧電源150には、交流電源を用いても良い。
【0103】図16を用いて版胴駆動部167について
説明する。版胴3A,3Bは、駆動源となる版胴駆動モ
ータ152で回転駆動される。版胴3A,3Bの一側面
には、駆動歯車153,154が固定されている。この
駆動歯車153,154には、軸155,156の一端
に固定された歯車157,158がそれぞれ噛合してい
る。軸155,156の他端側には、連結ベルト161
を掛け渡されたプーリ159,160が固定されてい
る。プーリ159,160は、同一径であって版胴3
A,3Bを同一の周速度で回転駆動するようになってい
る。
【0104】軸155,156は、その中央で分割され
ていて、この分割部には電磁クラッチ165,166が
介装されている。電磁クラッチ165,166は、平
素、軸155,156を分割した状態とし、駆動信号が
入力されると軸155,156をそれぞれ連結状態と
し、版胴3A,3Bに対して駆動力の伝達を行うように
構成されている。
【0105】図10に示すように、帯電ローラ145と
印刷部11Aとの間、版胴3A,3Bの間、及び印刷部
11Bと除電器147との間には、用紙19の通過を検
知する用紙センサS2,S3,S4がそれぞれ配置され
ている。用紙センサS2,S3,S4は、光学反射式の
センサであって、静電吸着ベルト130の上方に配置さ
れており、用紙19がその下方を通過するとその検知信
号をそれぞれ出力するようになっている。従動ローラ1
27の下方には、静電吸着ベルト130の初期位置(ホ
ームポジション)を検知するベルト検知手段となるベル
ト検知センサ203が設けられている。ベルト検知セン
サ203は、光透過型のセンサであって、静電吸着ベル
ト130に設けた開口部205(図13参照)を検知す
ると検知信号を出力するようになっている。
【0106】帯電用の高圧電源146と除電分離用の高
圧電源148とベルト除電用の高圧電源150は、図1
7に示すように電源制御部169と電気的に接続してい
る。電源制御部169は、制御手段170を構成するC
PU(中央演算処理装置)171に電気的に接続してい
る。電磁ソレノイド141,142、電磁クラッチ16
5,166、用紙センサS2,S3,S4、ベルト検知
センサ203は、CPU171と電気的に接続してい
る。
【0107】制御手段170は、電源90と接続される
CPU171、図示しないI/O(入出力)ポート及び
ROM(読み出し専用記憶装置)172、RAM(読み
書き可能な記憶装置)173等を備え、それらが図示し
ない信号バスによって接続された構成を有する周知のマ
イクロコンピュータからなる。
【0108】CPU171は、図8に示す操作パネル7
0の各キー及び表示装置が電気的に接続されていて、こ
れらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデー
タ信号を送受信している。
【0109】CPU171には、版胴3A,3Bを正逆
方向に回転駆動させる版胴駆動部167、製版給版系駆
動部95、排版系駆動部96、給紙系駆動部98、排紙
系駆動部99、ファン駆動部100がそれぞれ電気的に
接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオ
ン/オフ信号やデータ信号を送受信して孔版印刷装置の
各部の駆動部の起動、停止及びタイミング等の動作全体
のシステムを制御している。制御手段170では、CP
U171での演算結果をRAM173に一時的に記憶さ
せたり、適時その情報を読み出すようになっている。
【0110】レジストモータ107及びベルト駆動モー
タ131は、それぞれ駆動回路101,102を介して
CPU171と接続していて、その駆動状態、すなわ
ち、用紙19の給紙タイミングや静電吸着ベルト130
の回転方向を制御可能としている。ROM172には、
前記装置及び各駆動部の起動、停止及びタイミング等の
動作に必要なデータが予め記憶されている。具体的に
は、製版スタート73が押下されると、製版、排版工程
や、版付けを行うと共に、テンキー71で印刷枚数が設
定され印刷スタートキー72が押下されると、版付けと
同様の工程で、給紙、印刷および分離排紙の各工程が設
定された印刷枚数分繰り返して行われる一連の動作プロ
グラムが記憶されている。
【0111】動作プログラムでは、製版スタートキー7
3や印刷スタートキー72が押下されて用紙19が給紙
トレイ7から給紙されると、帯電ローラ145から帯電
バイアスを静電吸着ベルト130に供給すべく高圧電源
146を駆動し、給紙された用紙19が印刷部11A,
11Bを通過して分離部B近傍になると除電器147か
ら除電バイアスを用紙19及び静電吸着ベルト130に
供給すべく高圧電源148を駆動し、かつ除電ローラ1
49から除電バイアスを静電吸着ベルト130に供給す
べく高圧電源150を駆動する。この動作プログラムで
は、用紙センサS2,S3,S4から検知信号が印刷動
作中に正常出力されなかったり、一定時間経過しても検
知出力が出力され続けたりすると、用紙ジャムと判断し
て装置動作を一旦停止して回転方向選択キー80からの
入力信号を優先させるようになっている。無論、ここで
も表示装置76でジャム状態を表示する。具体的には、
正回転キー80aが押下されると、静電吸着ベルト13
0を反時計回り方向に回転移動させるようにベルト駆動
モータ131の回転を制御し、逆回転キー80bが押下
されると、静電吸着ベルト130を時計回り方向に回転
移動させるようにベルト駆動モータ131の回転を制御
する。また、回転方向選択キー80が押下されると、電
磁ソレノイド141,142をオフ状態とするように制
御する。この回転方向選択キー80によるベルト駆動モ
ータ131及び電磁ソレノイド141,142の制御
は、回転方向選択キー80が押さている間だけ有効とさ
れるようになっている。CPU171では、メインスイ
ッチキー110が押下されると、ベルト駆動モータ13
1を駆動するようになっている。
【0112】第2実施例の動作を説明する。メインスイ
ッチキー110が押下されると、ベルト駆動モータ13
1が駆動されると共に、その他の駆動部がリセット動作
される。ベルト駆動モータ131が駆動すると、静電吸
着ベルト130が用紙搬送方向aに移動してベルト検知
センサ203が開口部205を検知したところでベルト
駆動モータ131が停止する。これにより静電吸着ベル
ト130が、その継目204が印刷時に印刷部11Aに
位置しない初期位置(ホームポジション)に置かれる。
【0113】この孔版印刷装置では、この後、第1実施
例で説明した製版、給版、及び排版動作が行われる。こ
れら動作は、第1実施例のそれと略同一であるので省略
し、ここでは、版付けを含めた用紙19の給紙と、用紙
19への印刷と、印刷を終えた用紙19の分離、搬送、
排紙について説明する。
【0114】孔版印刷装置では給版終了後も、版胴3
A,3Bが継続して時計回り方向に回転駆動を続け、こ
れに伴いベルト駆動モータ131も駆動されて、静電吸
着ベルト130が反時計回り方向に版胴3A,3Bの周
速度と同一な速度で回転する。
【0115】給紙装置8では、版胴3A,3Bの回転と
同期して呼び出しコロ50と給紙ローラ上51aとが図
の時計回り方向へ回転され、給紙ローラ対51とサバキ
板52との協働により給紙トレイ7上に積載された用紙
19を一枚ずつ分離して、回転停止しているレジストロ
ーラ対53へ送出する。これと共に帯電ローラ145に
よって静電吸着ベルト130が帯電される。帯電ローラ
145には、対向電極となる従動ローラ127が対向配
置されているので、帯電ローラ145からの帯電バイア
スが、この対向電極の作用によって静電吸着ベルト13
0側に引き付けられ安定したベルト帯電が行われる。
【0116】レジストローラ対53では、用紙19の先
端と、版胴3Aの外周面3Aaに巻装された製版済みマ
スタ5Aに形成された穿孔画像の先端とが印刷部11A
において一致する所定のタイミングで用紙19を印刷部
11Aに向かって給紙する。
【0117】図15に示すように、給紙された用紙19
が吸着部A近傍まで搬送されると、既に帯電ローラ14
5で帯電された静電吸着ベルト130上の電荷による静
電気力により吸い寄せられつつ帯電ローラ145と静電
吸着ベルト130の外周面130aとの間に挟持され
る。これにより、用紙19は、静電吸着ベルト130の
外周面130aに押圧されつつ帯電ローラ145からの
電荷バイアスを受け、静電吸着ベルト130の外周面1
30a上に確実に静電吸着されることになる。
【0118】静電吸着ベルト130が移動すると、図1
1に示すように非開孔部3Acと対向配置された継目2
04が用紙搬送方向aに移動するので、給紙された用紙
19がその継目204よりも上流側の外周面130aに
静電吸着されて印刷部11Aに向かって搬送される。静
電吸着された用紙19は、静電吸着ベルト130の回転
移動によって印刷部11Aに向かって搬送されるが、こ
の搬送に伴い静電吸着ベルト130の外周面130a上
に吸着される吸着面積が次第に拡大していく。このた
め、用紙19の印刷部11Aへの搬送が進む程に用紙1
9と静電吸着ベルト130の静電吸着力が大きくなって
用紙19の吸着状態が安定する。
【0119】用紙19の先端が印刷部11Aの近くや印
刷部11Bの近くまで搬送されると、図14に2点鎖線
で示す離間位置にあるプレスローラ10A,10Bが、
電磁ソレノイド141,142の吸引により版胴3A,
3Bの外周面3Aa,3Baに向かってそれぞれの印刷
タイミングで押し上げられ実線で示す押圧位置を占め
る。このとき、プレスローラ10Aの動作により、吸着
部Aから印刷部11Aまでの間に位置する吸着搬送ベル
ト130は、用紙搬送方向aに対して昇り傾斜となる。
用紙19は、印刷部11Aを通過させて配置した静電吸
着ベルト130に十分に静電吸着されているので、吸着
搬送ベルト130の傾斜と相まって印刷部11Aへの進
入がスムーズに行われる。また、プレスローラ10Bが
上昇すると、印刷部11Bから分離部Bまでの間に位置
する吸着搬送ベルト130は、用紙搬送方向aに対して
下り傾斜とされる。
【0120】プレスローラ10A,10Bは、版胴3
A,3Bの外周面3Aa,3Baから離間した離間位置
にあっても、常に静電吸着ベルト130の内周面130
bに圧接して設けられているので、静電吸着ベルト13
0が回転移動を開始すると、同方向に同一の周速度で回
転する。このため、プレスローラ10A,10Bの接離
動作が行われても、プレスローラ10A,10Bと静電
吸着ベルト130の周速度に変化がなく、静電吸着ベル
ト130の弛みや振動の発生がない。
【0121】用紙19が印刷部11Aへ進入すると、円
筒状の多孔性薄板である版胴3Aの内周面3Abにイン
キローラ41Aによって供給されたインキが、プレスロ
ーラ10Aの押圧によって多孔性薄板の開孔部3Adを
通り図示しないメッシュスクリーンにより拡散し、更に
製版済みマスタ5Aの多孔質支持体によって均一に拡散
し、製版済みマスタ5Aのマスタフィルムの開孔から用
紙19へ転移される。これにより製版済みマスタ5Aの
穿孔画像に対応する印刷、すなわち1色目のインキによ
る印刷が行われる。
【0122】用紙19は、静電吸着ベルト130に十分
に静電吸着され、かつ静電吸着ベルト130の弛みや振
動も抑えられているので、印刷部11Aで印刷を終えた
用紙19は、版胴3A近傍に分離爪がなくとも版胴3A
の外周面3Aaから良好に分離され、静電吸着ベルト1
30に静電吸着されて印刷部11Bに向かって搬送され
る。このため、分離爪による爪跡等のない良好な印刷が
行われると共に、版胴3Bに対する搬送遅れがなくな
る。また、用紙19は、その下方に継目204が存在し
ない状態で印刷部11Aに搬送されるので、シームレス
ベルトを用いなくとも継目跡が用紙19の印刷面19a
に浮き出ることがなく、良好な1色目のインキによる印
刷画像を得られる。
【0123】印刷部11Aを通過した用紙19は、静電
吸着ベルト130との吸着面積が更に増大されて印刷部
11Bに向かって搬送されるため、静電吸着ベルト13
0に一層強く静電吸着され、静電吸着力不足による搬送
遅れがなく、また印刷部11Bへの進入がスムーズに行
われる。これにより、版胴3Bでの印刷位置のずれやダ
ブリ画像の発生が極めて少なくなる。
【0124】印刷部11Bへ用紙19が進入すると、円
筒状の多孔性薄板である版胴3Bの内周面3Bbにイン
キローラ41Bによって供給されたインキが、プレスロ
ーラ10Bの押圧によって多孔性薄板の開孔部3Bdを
通り図示しないメッシュスクリーンにより拡散し、更に
製版済みマスタ5Bの多孔質支持体によって均一に拡散
し、製版済みマスタ5Bのマスタフィルムの開孔から用
紙19へ転移される。これにより製版済みマスタ5Bの
穿孔画像に対応する印刷、すなわち2色目のインキによ
る印刷が行われる。この2色目のインキによる印刷、す
なわち印刷部11Bでの印刷では、印刷部11Aから搬
送される用紙19の搬送遅れが極めて少ないので、画像
ダブリや位置ずれのない良好な印刷画像を得られる。加
えて、用紙19は、その下方に継目204が存在しない
状態で印刷部11Bに搬送されるので、シームレスベル
トを用いなくとも継目跡が用紙19の印刷面19aに浮
き出ることがなく、良好な2色目のインキによる印刷画
像を得られる。
【0125】このように静電吸着ベルト130の継目2
04の位置や静電吸着ベルト130の全長を設定するこ
とで、継目204のある静電吸着ベルト130を用いて
も良好な印刷画像を得られる。多色印刷をする場合、複
数の印刷部11A,11Bを通過するので、各印刷部で
の印刷時に継目204が印刷面19aに浮きでないこと
は、より良好な印刷画像を得られることになる。
【0126】印刷部11Bでの印刷を終えた用紙19
は、静電吸着ベルト130の移動に伴い更に用紙搬送方
向aの下流側に向かって搬送されるが、この搬送に伴い
用紙19と静電吸着ベルト130との吸着面積は、より
一層増大する。加えて、印刷部11Bを通過する静電吸
着ベルト130が印刷部11Bから離れるように傾斜
(下り傾斜)しているので、印刷部11Bで印刷を終え
た用紙19は、版胴3B近傍に分離爪がなくとも版胴3
Bの外周面3Baから良好に分離され、静電吸着ベルト
130に静電吸着されて用紙搬送方向aの下流側に搬送
される。このため、分離爪による爪跡等のない良好な印
刷を行える。
【0127】印刷を終えた用紙19の先端が、静電吸着
ベルト130の回転に伴い除電器147の直下に到達す
ると、これの除電作用により静電吸着ベルト130と用
紙19との静電吸着力が解消される。このため、用紙1
9や静電吸着ベルト130が除電器147の下を順次通
過することで、用紙19全面及び静電吸着ベルト130
全面に除電作用が働くことになる。
【0128】除電器147によって除電された用紙19
が分離部Bに達すると、静電吸着ベルト130が駆動ロ
ーラ126の直径による曲率に沿って屈曲しているの
で、静電吸着力を取り除かれて静電吸着ベルト130の
外周面130aにある用紙19は、自身の腰の強さ(印
刷用紙弾性)により静電吸着ベルト130の屈曲に反し
て同ベルトから剥離される。さらに、この剥離された用
紙19の先端は、図10に示す分離爪86によって案内
されて下流側にある排紙装置16の搬送ベルト84上に
受け渡される。
【0129】搬送ベルト84上に受け渡された用紙19
は、反時計回り方向に回転している搬送ベルト84の搬
送面へ、吸引用ファン85の吸引力と、用紙19と搬送
ベルト84との摩擦力によって吸着されて搬送される。
搬送ベルト84は、版胴3A,3Bの外周面3Aa,3
Baの周速度、すなわち静電吸着ベルト130の周速度
より速い周速度で回転移動するので、用紙19の後端部
が印刷部11Bを抜けると、用紙19は搬送ベルト84
の周速度に増速されて搬送される。このため、印刷を終
えて静電吸着ベルト130から剥離分離された用紙19
は、吸引用ファン85の吸引力が作用する搬送ベルト8
4で吸着搬送されてジャンプ台87へ案内され、ジャン
プ台87によって搬送ベルト84から分離されて排紙ト
レイ17に排紙される。排紙された用紙19は、排紙ト
レイ17のエンドプレートに衝突し、その進行が止めら
れて自由落下し排紙トレイ17上に積載される。
【0130】分離部Bを通過した静電吸着ベルト130
は、その移動を続けベルト除電装置123に向かって搬
送される。除電手段123では、高圧電源150から供
給される帯電バイアスと逆極性のベルト除電バイアスが
除電ローラ149によって静電吸着ベルト130に供給
され、静電吸着ベルト130に残留している帯電バイア
スが除電される。除電ローラ149には、対向電極とな
る電極ローラ151が静電吸着ベルト130を介して対
向配置されているので、ベルト除電バイアスが安定して
静電吸着ベルト130に供給され、静電吸着ベルト13
0の除電が確実に行われる。
【0131】したがって、用紙19の厚さや静電吸着ベ
ルト130の厚さのバラツキにより、除電器147の下
方を通過して静電吸着ベルト130上に除電ムラがある
場合でも、その除電ムラを解消することができる。この
ため、帯電ローラ145による帯電を良好に行うことが
でき、帯電不足による用紙19と静電吸着ベルト130
との吸着力の低下が抑えられ、良好な用紙19の搬送性
や印刷部11A,11Bへの進入性が得られる。
【0132】この例では、静電吸着ベルト130が絶縁
材であり、除電分離用の高圧電源148に交流電源を用
いているが、第1実施例における中抵抗の静電吸着ベル
ト14や除電分離手段15を適用しても良い。
【0133】CPU171は、図10に示す用紙センサ
S2,S3からの検知信号が印刷動作中に正常に出力さ
れなかったり、1枚の用紙19の給紙から排紙までに要
する時間を経過しても出力され続けたりすると、版胴3
A側での用紙ジャムと判断し、用紙センサS3,S4か
らの検知信号が印刷動作中に正常に出力されなかった
り、1枚の用紙19の給紙から排紙までに要する時間を
経過しても出力され続けたりすると版胴3B側での用紙
ジャムと判断して、一旦孔版印刷装置の動作を停止し、
表示装置76にジャム表示を行う。
【0134】装置操作者が、このジャム表示により、版
胴3A側での用紙19のジャムが起きたことを知った場
合には逆回転キー80bを押下し、版胴3B側での用紙
19のジャムが起きたことを知った場合には正回転キー
80aを押下する。逆回転キー80bを押下すると、静
電吸着ベルト130が時計回りに回転移動される共に電
磁ソレノイド141,142がオフされてプレスローラ
10A,10Bが図14に2点鎖線で示す離間位置に置
かれる。これにより、静電吸着ベルト130と版胴3
A,3Bとの間に空間が形成されるので、詰まった用紙
19は給紙装置8側にスムーズに搬送される。
【0135】正回転キー80aを押下すると、静電吸着
ベルト130が反時計回りに回転移動される共に電磁ソ
レノイド141,142がオフされてプレスローラ10
A,10Bが図14に2点鎖線で示す離間位置に置かれ
る。これにより、静電吸着ベルト130と版胴3A,3
Bとの間に空間が形成されるので、詰まった用紙19は
排紙装置16側にスムーズに搬送される。
【0136】このように、回転方向選択キー80を操作
して静電吸着ベルト130の移動方向を切り替え、かつ
電磁ソレノイド141,142をオフすることで、ジャ
ムした用紙19の回収を素早く行え、装置の操作性が良
く、装置の停止時間が少なくなって印刷時間を短縮する
ことができる。ベルト駆動モータ131と版胴駆動モー
タ152とを個別に設けているので、静電吸着ベルト1
30と版胴3A,3Bとの動作を個別に行えるので、両
者の制御系に自由度を与えられるとともに、ベルト駆動
モータ131が故障して手動操作で静電吸着ベルト13
0を移動する場合でも、静電吸着ベルト130を少ない
力で移動させることができ、用紙ジャム解除時の操作性
が良い。
【0137】詰まった用紙19の回収後は、リセットキ
ー97を押下すると、印刷を再度やり直すべく各部が印
刷開始前の状態となり、印刷スタートキー72の入力待
ちの状態となる。
【0138】各実施例において、帯電器65や帯電ロー
ラ145、並びに除電ローラ149に対向電極を設けて
いるが、対向電極を除いた構成であっても無論構わな
い。また、除電器67,147は、静電吸着ベルト1
4,130の外周面14a,130a側だけに設けてい
るが、静電吸着ベルト14,130の内周面14b,1
30b側に対向電極を設けたり、あるいは今一つ除電器
を設けて静電吸着ベルト14,130の両面から除電を
行うようにしても良い。
【0139】第2実施例では、ベルト除電装置123に
帯電ローラ149を用いた接触方式を採用しているが、
コロナ放電を行う非接触式のもの、あるいはブラシ状の
放電部材を用いて摩擦帯電させるものを用いても良い。
【0140】各実施例では、孔版印刷装置を製版、給版
一体型のものとしたが、原稿読み取り装置1,1A、製
版給版装置2,2A,2B及び排版装置18,18A,
18Bのない所謂印刷装置部だけの孔版印刷装置であっ
ても構わない。
【0141】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、版胴の開
孔部が印刷部に位置するときには、静電吸着ベルトの継
目は印刷部に位置しないので、低コストで良好な印刷画
像を得られる。
【0142】請求項2記載の発明によれば、版胴の開孔
部が印刷部に位置するときには、静電吸着ベルトの継目
が印刷部に位置しなくなるので、低コストで良好な多色
の印刷画像を得られる。
【0143】請求項3記載の発明によれば、ベルト検知
手段から検知信号があると静電ベルト搬送装置の駆動源
が制御手段で停止され、静電吸着ベルトの継目が初期位
置に置かれるので、請求項1または2記載の発明の効果
に加えて連続した印刷が行われた場合であっても良好な
印刷画像を得られる。
【0144】請求項4記載の発明によれば、静電ベルト
搬送装置の駆動部を版胴の駆動部と個別に設けること
で、静電ベルト搬送装置を版胴と独立して駆動すること
ができ、上記請求項記載の発明の効果に加えて、用紙ジ
ャムや静電吸着ベルトの位置合わせ時の操作性が良くな
る。
【0145】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
記載の発明の効果に加えて、静電吸着ベルトに対する帯
電を経時的に安定して行えるとともに、印刷を終えた用
紙を静電吸着ベルトから良好に分離することができ、良
好なる印刷画像を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す孔版印刷装置の概略
構成図である。
【図2】原稿読み取り装置、製版給版装置、排版装置、
及び版胴内部の構成を示す拡大図である。
【図3】静電ベルト搬送装置とその近傍の概略構成を示
す拡大図である。
【図4】第1実施例における版胴の外周長と静電吸着ベ
ルトの外周長との関係を示す概略図である。
【図5】第1実施例で用いる静電吸着ベルトの部分拡大
図である。
【図6】プレスローラの接離機構とその動作、及び印刷
部への用紙の進入前の状態を示す拡大図である。
【図7】印刷部通過時の用紙の状態を示す拡大図であ
る。
【図8】各実施例で用いる操作部の構成を示す一部破断
平面図である。
【図9】第1実施例の制御手段の構成を示すブロック図
である。
【図10】本発明の第2実施例を示す孔版印刷装置の概
略構成図である。
【図11】版胴と印刷部近傍の構成を示す拡大図であ
る。
【図12】第2実施例における版胴の外周長と版胴間距
離と静電吸着ベルトの外周長との関係を示す概略図であ
る。
【図13】第2実施例で用いる静電吸着ベルトの部分拡
大図である。
【図14】第2実施例で用いるプレスローラの接離機構
とその動作、及び印刷部への進入前の用紙の状態を示す
拡大図である。
【図15】静電吸着ベルトの移動に伴う用紙の状態を示
す拡大図である。
【図16】第2実施例で用いる版胴の駆動部の構成を示
す拡大図である。
【図17】第2実施例の制御手段の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
3,3A,3B 版胴 3a,3Aa,3Ba 外周面 3c,3Ac,3Bc 非開孔部 3d,3Ad,3Bd 開孔部 5,5A,5B 製版済みマスタ 9,120 静電ベルト搬送装置 10,10A,10B 押圧手段 11,11A,11B 印刷部 13,121 帯電手段 14,130 静電吸着ベルト 15,122 除電分離手段 19 用紙 62,131 静電吸着ベルトの駆動部 89,170 制御手段 94,167 版胴の駆動部 103,203 ベルト検知手段 104,204 静電吸着ベルトの継目 D 版胴間の距離 L1,L3 版胴の外周長 L,L2 静電吸着ベルトの長さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に開孔部と非開孔部とが設けられ、
    かつ同外周面に製版済みマスタが巻装されて回転駆動す
    る版胴と、上記版胴に対して接離可能に設けた押圧手段
    とを有し、上記版胴と上記押圧手段とが対向する印刷部
    で、上記版胴の開孔部と押圧手段とが対向する時に用紙
    に印刷を行う孔版印刷装置において、 上記印刷部を通過するように設けられて用紙を静電吸着
    し、上記版胴の回転と同期して回転駆動される継目のあ
    る静電吸着ベルトを有する静電ベルト搬送装置を備え、 上記静電吸着ベルトの長さを上記版胴の外周長の整数倍
    とし、この静電吸着ベルトの継目を上記版胴の非開孔部
    に対向するように配置したことを特徴とする孔版印刷装
    置。
  2. 【請求項2】外周面に開孔部と非開孔部とが設けられ、
    かつ同外周面に製版済みマスタがそれぞれ巻装される複
    数の版胴と、各版胴に対して接離可能にそれぞれ設けた
    複数の押圧手段とを有し、各版胴と各押圧手段とが対向
    するそれぞれの印刷部で上記各版胴の開孔部と各押圧手
    段とが対向する時に用紙に印刷を行う孔版印刷装置にお
    いて、 上記各印刷部を通過するように設けられて用紙を静電吸
    着し、上記複数版胴の回転と同期して回転駆動される継
    目のある静電吸着ベルトを有する静電ベルト搬送装置を
    備え、 上記版胴間の距離を版胴の外周長以上とし、上記静電吸
    着ベルトの長さを上記版胴間の距離の整数倍とし、この
    静電吸着ベルトの継目を上記版胴の非開孔部に対向する
    ように配置したことを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の孔版印刷装置にお
    いて、 上記静電吸着ベルトの継目を印刷中に上記印刷部に位置
    させない静電吸着ベルトの初期位置を検知するベルト検
    知手段と、このベルト検知手段からの出力に基づき上記
    静電ベルト搬送装置の駆動部を停止させる制御手段とを
    有することを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の孔版印刷装置において、 上記静電ベルト搬送装置の駆動部が、上記版胴の駆動部
    と個別に設けられたことを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れか1つに記載の孔版
    印刷装置において、 上記静電吸着ベルトを帯電させる帯電手段と、印刷後の
    用紙を上記静電吸着ベルトから分離かつ除電する除電分
    離手段とを有することを特徴とする孔版印刷装置。
JP27425997A 1997-10-07 1997-10-07 孔版印刷装置 Pending JPH11105400A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6129013A (en) * 1997-09-09 2000-10-10 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil printer
JP2002001921A (ja) * 2000-06-22 2002-01-08 Tohoku Ricoh Co Ltd 印刷装置
JP2009034840A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Duplo Seiko Corp 孔版印刷装置

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