[go: up one dir, main page]

JPH0987450A - フィラー補強樹脂組成物 - Google Patents

フィラー補強樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0987450A
JPH0987450A JP24461595A JP24461595A JPH0987450A JP H0987450 A JPH0987450 A JP H0987450A JP 24461595 A JP24461595 A JP 24461595A JP 24461595 A JP24461595 A JP 24461595A JP H0987450 A JPH0987450 A JP H0987450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypropylene
weight
block copolymer
ppe
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24461595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3575885B2 (ja
Inventor
Osamu Shoji
修 庄司
Yoshikuni Akiyama
義邦 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP24461595A priority Critical patent/JP3575885B2/ja
Publication of JPH0987450A publication Critical patent/JPH0987450A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3575885B2 publication Critical patent/JP3575885B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温剛性および耐衝撃強度、靭性の物性バラ
ンスを向上させた、ポリプロピレンとポリフェニレンエ
ーテルを含む組成物の提供。 【解決手段】 (a)ポリプロピレン系樹脂
30〜90重量%、(b)ポリフェニレンエーテル
70〜10重量%、上記
(a)、(b)の組成物の合計100重量部に、(c)
混和剤
1〜50重量部、(d)数平均繊維長が5.0μmを超
え、且つ数平均繊維直径が2.0μm以下である無機フ
ィラー 1〜5
0重量部、を含むことを特徴とする物性バランスに優れ
た樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子分野、
自動車分野、その他の各種工業材料分野で利用できる耐
油性、耐薬品性、耐熱性、とりわけ、高温剛性と耐衝撃
性、靭性のバランスに優れ、耐熱材料としての耐久性に
優れた樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテルは、機械的特
性、電気特性、耐熱性、低温特性、吸水性が低くかつ寸
法安定性に優れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る
という問題があるため、ポリスチレン、ハイインパクト
ポリスチレンとブレンドすることによりこれらの問題を
改良し、例えば電気・電子部品、事務機器ハウジング、
自動車部品、精密部品、各種工業部品などの樹脂組成物
として広く利用されている。
【0003】しかしながら、このポリフェニレンエーテ
ルとハイインパクトポリスチレンからなる古典的なポリ
フェニレンエーテル樹脂組成物(米国特許第33834
35号明細書に開示されている)は、耐衝撃性が改善さ
れるものの、耐薬品性に劣るという問題を有している。
このため、例えば、米国特許第3361851号明細書
では、ポリフェニレンエーテルをポリオレフィンとブレ
ンドすることにより、耐溶剤性、耐衝撃性を改良する提
案がなされ、米国特許第3994856号明細書には、
ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテル
およびスチレン系樹脂を水添ブロック共重合体とブレン
ドすることによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良に関する記
載があり、米国特許第4145377号明細書には、ポ
リフェニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテルお
よびスチレン系樹脂をポリオレフィン/水添ブロック共
重合体=20〜80重量部/80〜20重量部からなる
予備混合物および水添ブロック共重合体とブレンドする
ことによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良に関する記載があ
り、さらに米国特許第4166055号明細書および米
国特許第4239673号明細書には、ポリフェニレン
エーテルを水添ブロック共重合体およびポリオレフィン
とブレンドすることによる耐衝撃性の改良が記載されて
いる。
【0004】そして米国特許第4383082号明細書
および欧州特許公開公報第115712号ではポリフェ
ニレンエーテルをポリオレフィンおよび水添ブロック共
重合体とブレンドすることにより耐衝撃性を改良すると
いう記載がなされている。また、特開昭63−1130
58号公報および特開昭63−225642号公報なら
びに米国特許第4863997号明細書、さらに特開平
2ー305814号公報および特開平3ー72512号
公報および特開平4ー183748号公報および特開平
5ー320471号公報には、ポリオレフィン樹脂とポ
リフェニレンエーテル樹脂からなる樹脂組成物の改質に
特定の水添ブロック共重合体を配合し、耐薬品性、加工
性に優れた樹脂組成物が提案されている。
【0005】また、本出願人は、特開昭62−2055
1号公報、特開昭62−25149号公報、特開昭62
−48757号公報、特開昭62−48758号公報、
特開昭62−199637号公報ならびに米国特許第4
772657号明細書で、ポリフェニレンエーテル、ポ
リオレフィンおよび水添ブロック共重合体からなるゴム
弾性に優れたゴム組成物を提案し、また、特開平2−2
25563号公報、特開平3−185058号公報、特
開平5−70679号公報、特開平5−295184号
公報、特開平6−9828号公報、特開平6−1692
4号公報、特開平6−57130号公報、特開平6−1
36202号公報ではポリフェニレンエーテルとポリオ
レフィンおよび特定の水添ブロック共重合体からなる相
溶性、剛性と耐熱性に優れ、耐溶剤性に優れた樹脂組成
物を開示した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記で開示されている
先行技術によるものは、古典的なポリフェニレンエーテ
ル樹脂組成物と比べると飛躍的に耐溶剤性が改良された
樹脂組成物であり、耐熱性に優れたエラストマー組成物
である。しかしながら、高温における高いレベルでの剛
性と耐衝撃強度、靭性を併せもたせることは困難であっ
た。これに対する一般的な対策として、例えばガラス繊
維(GF)を配合することにより、剛性が著しく向上す
ることはよく知られている。しかし一方で樹脂組成物の
衝撃強度や靭性の低下を招き、耐熱材料としての耐久性
に劣るなどの実用上の問題点をもっているのが現状であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
剛性および耐衝撃性、靭性(伸び)とのバランスに優
れ、耐熱材料としての耐久性に優れたポリプロピレン系
樹脂とポリフェニレンエーテルとを含む樹脂組成物を提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状に鑑み、無機フィラーに関して鋭意検討を重ねた
結果、特定の構造を有する無機フィラーを用いることに
より上記課題が解決できることを見出し、本発明に到達
した。すなわち、本発明は、 (a)ポリプロピレン系樹脂 30〜90重量%、 (b)ポリフェニレンエーテル 70〜10重量%、 上記(a)と(b)との合計100重量部に、 (c)混和剤 1〜50重量部、 (d)数平均繊維長が5μmを超え、且つ数平均繊維直径が2μm以下である無 機フィラー 1〜50重量部、 が含まれることを特徴とするフィラー補強樹脂組成物、
である。
【0009】本発明で用いる(a)ポリプロピレン系樹
脂は、結晶性プロピレンホモポリマーおよび、重合の第
一工程で得られる結晶性プロピレンホモポリマー部分と
重合の第二工程以降でプロピレン、エチレンおよび/又
は少なくとも1つの他のα−オレフィン(例えば、ブテ
ン−1、ヘキセン−1等)を共重合して得られるプロピ
レン−エチレンランダム共重合体部分を有する結晶性プ
ロピレン−エチレンブロック共重合体であり、さらに、
これら結晶性プロピレンホモポリマーと結晶性プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体の混合物であってもかま
わない。
【0010】上記のポリプロピレン系樹脂は、通常、三
塩化チタン触媒または塩化マグネシウムなどの担体に担
持したハロゲン化チタン触媒等とアルキルアルミニウム
化合物の存在下に、重合温度0〜100℃の範囲で、重
合圧力3〜100気圧の範囲で重合して得られる。この
際、重合体の分子量を調製するために水素等の連鎖移動
剤を添加することも可能であり、また重合方法としてバ
ッチ式、連続式いずれの方法でも可能で、ブタン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の溶媒下での溶
液重合、スラリー重合等の方法も選択でき、さらには無
溶媒下モノマー中での塊状重合、ガス状モノマー中での
気相重合方法などが適用できる。
【0011】また、さらには、上記した重合触媒の他に
得られるポリプロピレンのアイソタクティシティおよび
重合活性を高めるため、第三成分として電子供与性化合
物を内部ドナー成分または外部ドナー成分として用いる
ことができる。これらの電子供与性化合物としては、例
えば、ε−カプロラクトン、メタクリル酸メチル、安息
香酸エチル、トルイル酸メチルなどのエステル化合物、
亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチルなどの亜リ
ン酸エステル、ヘキサメチルホスホリックトリアミドな
どのリン酸誘導体などや、アルコキシエステル化合物、
芳香族モノカルボン酸エステルおよび/または芳香族ア
ルキルアルコキシシラン、脂肪族炭化水素アルコキシシ
ラン、各種エーテル化合物、各種アルコール類および/
又は各種フェノール類などが挙げられる。
【0012】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂は、
上記した方法で得られるものであれば、いかなる結晶性
や融点を有するものでも単独で用いることができるが、
得られる樹脂組成物が耐熱材料として熱履歴を受け耐久
性が要求される場合は、異なる性質を有する2つのポリ
プロピレン系樹脂を特定範囲で配合したものを用いるこ
とが最適である。
【0013】すなわち、本発明では、(a−1)パルス
NMRによる自由誘導減衰(FID)より求めたホモ−
ポリプロピレン部分の結晶相の割合が96%以上であ
り、かつ、融点が163℃以上である高結晶ポリプロピ
レン系樹脂(以下、高結晶ポリプロピレンと略記する)
と、(a−2)パルスNMRによる自由誘導減衰(FI
D)より求めたホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割
合が93〜96%未満であり、かつ、融点が155〜1
63℃未満である中結晶ポリプロピレン系樹脂を特定の
範囲で配合したポリプロピレン系樹脂(以下、中結晶ポ
リプロピレンと略記する)、がより好ましく用いられる
(以下、(a−1)と(a−2)との配合物をポリプロ
ピレン系樹脂と略記する)。
【0014】本発明におけるホモ−ポリプロピレン部分
の結晶相の割合は、公知のパルスNMR法により、結晶
部と非晶部の異なる運動性を利用し、スピンースピン緩
和に基づく90度パルス後の磁化変化である自由誘導減
衰(FID)より求める値である。ホモーポリプロピレ
ン部分の結晶相の割合(R12)は、具体的には、固体状
態のポリプロピレンをパルスNMR(Bruker社
製、商品名PC−120)を用いて、温度40℃、プロ
トン共鳴周波数20MHZ、パルス時間4μ秒、積算3
回で測定し、ソリッドエコー法で緩和時間の短い方のピ
ークから結晶相、非晶相と帰属し、結晶相をガウス型曲
線で回帰させ、非晶部をローレンツ型曲線で回帰させ、
各々のピーク高さをSA1、SA2とし、R12={10
0×(SA1−SA2)×F}÷{(SA1−SA2)
×F+SA2}より求める。なお、ここで、Fは標準サ
ンプルのサラダオイルおよびポリメチルメタクリレート
を用いた場合の強度比から求まる補正係数である。
【0015】このホモーポリプロピレン部分の結晶相の
割合が93%未満であるポリプロピレンを含む樹脂組成
物は、熱履歴後の靭性(伸び)に優れているものの、剛
性が低く耐熱性が悪い。また、結晶相の割合が96%以
上であるポリプロピレンを含む樹脂組成物は、剛性が高
く耐熱性が良いが、熱履歴後の靭性(伸び)が極度に悪
化し耐熱材料としての耐久性が低下する。
【0016】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂は、
ホモ−ポリプロピレン部分の融点が155℃以上163
℃以下のものであることが好ましい。融点が155℃未
満のものであると、得られる樹脂組成物の熱履歴後の靭
性(伸び)は優れるものの剛性および耐熱性が著しく悪
くなる。また、融点が163℃以上のものであると、熱
履歴後の剛性および耐熱性に優れた樹脂組成物が得られ
るが、熱履歴後の靭性(伸び)は著しく悪化し耐熱材料
としての耐久性が低下する。
【0017】このホモ−ポリプロピレン部分の融点と
は、示差走査熱量計(DSC:パーキンエルマー社製、
DSC−2型)にて昇温速度20℃/minおよび降温
速度20℃/minで測定した融点の値をいう。更に詳
しく述べれば、まず、試料約5mgを20℃で2分間保
った後、20℃/minで230℃まで昇温させ230
℃で2分間保った後、降温速度20℃/minで20℃
まで降温しさらに20℃で2分間保った後、昇温速度2
0℃/minで昇温したときに現れる吸熱ピークのトッ
プピークの温度が、求める融点である。
【0018】また、本発明で用いるポリプロピレン系樹
脂は、上記したポリプロピレン系樹脂のほかに、該ポリ
オレフィン系樹脂とα,β−不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体とをラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融
状態、溶液状態で30〜350℃の温度下で反応させる
ことによって得られる公知の変性(該α,β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体が0.01〜10重量%グラ
フトまたは付加)ポリプロピレン系樹脂であってもよ
く、さらに上記したポリプロピレン系樹脂と該変性ポリ
プロピレン系樹脂の任意の割合の混合物であってもかま
わない。
【0019】つぎに、本発明で用いる(b)ポリフェニ
レンエーテル(以下、単にPPEと略記)は、本発明の
ポリマー組成物に耐熱性および難燃性を付与するうえで
必須な成分であり、該PPEは、結合単位:
【0020】
【化1】
【0021】(ここで、R1,R2,R3,およびR4
はそれぞれ、水素、ハロゲン、炭素数1〜7までの第一
級または第二級低級アルキル基、フェニル基、ハロアル
キル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基または少
なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを
隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択さ
れるものであり、互いに同一でも異なっていてもよい)
からなり、還元粘度(0.5g/dl,クロロホルム溶
液,30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲である
ことが好ましく、より好ましくは0.20〜0.60の
範囲にあるホモ重合体および/又は共重合体である。
【0022】このPPEの具体的な例としては、例えば
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロ
ロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さら
に2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例
えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル
−6−ブチルフェノール)との共重合体のごときPPE
共重合体も挙げられる。
【0023】本発明で用いるPPEは、中でもポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチル
フェノールとの共重合体が好ましく、さらにポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が好まし
い。上記のPPEの製造方法は、公知の方法で得られる
ものであれば特に限定されるものではなく、例えば、米
国特許第3306874号明細書に記載のHayによる
第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、
例えば2,6−キシレノールを酸化重合する製造方法、
そのほかにも米国特許第3306875号明細書、同第
3257357号明細書および同第3257358号明
細書、特公昭52−17880号公報および特開昭50
−51197号公報および同63−152628号公報
等に記載された方法を挙げることができる。
【0024】また、本発明で用いるPPEは、上記した
PPEのほかに、該PPEとスチレン系モノマーおよび
/又はα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体とを
ラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶液状
態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応させ
ることによって得られる公知の変性(該スチレン系モノ
マーおよび/又はα,β−不飽和カルボン酸またはその
誘導体が0.01〜10重量%グラフトまたは付加)P
PEであってもよく、さらに上記したPPEと該変性P
PEの任意の割合の混合物であってもかまわない。
【0025】そして、さらに、9,10−ジヒドロ−9
−オキサ−10−フォスファフェナントレンをPPE1
00重量部に対し 0.2〜5重量部添加し溶融混練し
たリン化合物処理PPEも色調および流動性に優れたP
PEとして用いることができる。また、本発明で用いる
PPEは、上記したPPEのほかに、これらPPE10
0重量部に対してポリスチレンまたはハイインパクトポ
リスチレンを400重量部を超えない範囲で加えたもの
も好適に用いることができる。
【0026】つぎに、本発明で用いる(c)混和剤は、
(a)ポリプロピレン系樹脂と(b)PPEを溶融混合
した際に、(b)PPEを(a)ポリプロピレン系樹脂
中に好適に微分散させる能力があるものであれば何ら限
定されずに使用できる。本発明で用いる混和剤は、一般
的に混和剤としてよく知られているもの、例えば、スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体を水素添加反応して
得られる水添ブロック共重合体、プロピレン重合体鎖に
スチレン重合体鎖をブロック状に結合したブロック共重
合体やグラフト共重合体(以下、ポリプロピレン−ポリ
スチレンブロック共重合体と略記する)、プロピレン重
合体鎖にPPE鎖をブロック状に結合したブロック共重
合体やグラフト共重合体(以下、ポリプロピレン−PP
Eブロック共重合体と略記する)等が好ましいものとし
て挙げることができる。
【0027】中でも本発明で(c)混和剤として用いる
ことができるビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物の
水素添加物(以下、水添ブロック共重合体と略記する)
は、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックAと少なくとも1個の共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重
合体を水素添加してなる水添ブロック共重合体が好まし
く、例えばA−B、A−B−A、B−A−B−A、(A
−B−)4−Si、A−B−A−B−A等の構造を有す
るビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重
合体の水素添加物が好ましい。
【0028】この(c)混和剤として用いる水添ブロッ
ク共重合体は、含有する水素添加する前のブロック共重
合体が結合したビニル芳香族化合物が30〜95重量%
であることが好ましく、さらには30〜70重量%であ
ることが好ましく、特に35〜45重量%であることが
好ましい。また、(c)混和剤として用いる水添ブロッ
ク共重合体のブロック構造は、ビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロックAが、ビニル芳香族化合物のホ
モ重合体ブロックまたはビニル芳香族化合物を好ましく
は50重量%を超え、更に好ましくは70重量%以上含
有するビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重
合体ブロックの構造を有しており、そしてさらに、共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックが、共役ジエ
ン化合物のホモ重合体ブロックまたは共役ジエン化合物
を好ましくは50重量%を超え、さらに好ましくは70
重量%以上含有する共役ジエン化合物とビニル芳香族化
合物との共重合体ブロックの構造を有するものが好適で
ある。
【0029】また、本発明で用いる混和剤は、これらの
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA、共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBが、それ
ぞれの重合体ブロックにおける分子鎖中の共役ジエン化
合物またはビニル芳香族化合物の分布がランダム、テー
パード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少
するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組み
合わせで成っていてもよく、該ビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロックおよび該共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロックがそれぞれ2個以上ある場合
は、各重合体ブロックはそれぞれ同一構造であってもよ
く、異なる構造であってもよい。
【0030】このブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレ
ン、ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以
上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また、共役
ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が選ば
れ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み
合わせが好ましい。
【0031】そして、共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックは、そのブロックにおけるミクロ構造を任
意に選ぶことができ、例えば、ブタジエンを主体とする
重合体ブロックにおいては、1,2−ビニル結合が2〜
90%であることが好ましく、さらに好ましくは8〜8
0%、特に好ましくは35〜75%である。また、イソ
プレンを主体とする重合体ブロックにおいては、3,4
−ビニル結合が3〜80%好ましくは5〜70%であ
る。
【0032】また、本発明で混和剤として用いる、上記
の構造を有するブロック共重合体の数平均分子量は、
5,000〜1,000,000であるものが好まし
く、さらに好ましくは10,000〜800,000、
特に好ましくは30,000〜500,000の範囲の
ものであり、分子量分布〔ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)の比〕は10以下であるものが好まし
い。
【0033】さらに、このブロック共重合体の分子構造
は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組
み合わせのいずれであってもよい。このような構造をも
つブロック共重合体は、上記したブロック共重合体の共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの脂肪族
系二重結合を水素添加した水添ブロック共重合体として
本発明の(c)混和剤として用いることができる。かか
る脂肪族系二重結合の水素添加率は、少なくとも50%
を超えることが好ましく、さらに好ましくは80%以
上、特に好ましくは95%以上である。
【0034】これらの上記した(c)混和剤としての水
添ブロック共重合体は、上記した構造を有するものであ
ればどのような製造方法で得られるものであってもかま
わない。例えば、特開昭47−11486号公報、特開
昭49−66743号公報、特開昭50−75651号
公報、特開昭54−126255号公報、特開昭56−
10542号公報、特開昭56−62847号公報、特
開昭56−100840号公報、英国特許第11307
70号明細書および米国特許第3281383号明細書
および同第3639517号明細書に記載された方法や
英国特許第1020720号明細書および米国特許第3
333024号明細書および同第4501857号明細
書に記載された方法が挙げられる。
【0035】また、本発明で用いる(c)混和剤として
の水添ブロック共重合体は、上記した水添ブロック共重
合体のほかに、該水添ブロック共重合体とα,β−不飽
和カルボン酸またはその誘導体とをラジカル発生剤の存
在下、非存在下で溶融状態、溶液状態、スラリー状態で
80〜350℃の温度下で反応させることによって得ら
れる公知の変性(該α,β−不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体が0.01〜10重量%グラフトまたは付加)
水添ブロック共重合体であってもよく、さらに上記した
水添ブロック共重合体と該変性水添ブロック共重合体の
任意の割合の混合物であってもかまわない。
【0036】さらに、本発明の(c)混和剤として用い
ることができるポリプロピレン−ポリスチレンブロック
共重合体は、少なくとも1個のプロピレンを主体とする
重合体ブロックに少なくとも1個のスチレンを主体とす
る重合体ブロックが化学結合したブロック共重合体であ
り、その化学結合の形態は特に制限はない。ここでプロ
ピレンを主体とする重合体ブロックとは、プロピレンの
ホモ重合体ブロックまたは、プロピレンを50重量%を
超え好ましくは70重量%以上含有するプロピレンとプ
ロピレンと共重合可能なモノマーとの共重合体ブロック
である。同様に、スチレンを主体とする重合体ブロック
とは、スチレンのホモ重合体ブロックまたは、スチレン
を50重量%を超え好ましくは70重量%以上含有する
スチレンとスチレンと共重合可能なモノマーとの共重合
体ブロックである。
【0037】このポリプロピレン−ポリスチレンブロッ
ク共重合体としては、例えば、ポリプロピレン存在下に
スチレンモノマーをラジカル重合して得られるブロック
共重合体、カルボキシル基含有ポリプロピレンにこのカ
ルボキシル基と反応可能な官能基をもつポリスチレンを
反応させて得られるブロック共重合体、エポキシ基含有
ポリプロピレンにこのエポキシ基と反応可能な官能基を
もつポリスチレンを反応して得られるブロック共重合
体、酸無水物基含有ポリプロピレンにこの酸無水物基と
反応可能な官能基をもつポリスチレンを反応させて得ら
れるブロック共重合体、カルボキシル基若しくは酸無水
物基を有するポリプロピレンおよび同じ官能基をもつポ
リスチレンに、このカルボキシル基若しくは酸無水物基
と反応可能な官能基を2つ以上もつ化合物(例えば、ジ
アミン化合物)を反応して得られるブロック共重合体、
プロピレン−ジアルケニルベンゼン(例えば、ジビニル
ベンゼン)共重合体にスチレン系モノマーを共重合して
得られるブロック共重合体などが挙げられる。
【0038】これらのブロック共重合体の具体的な製造
方法としては、例えば、特開平6−25423号公報、
特開平4−224847号公報、特開平4−20546
号公報、特開平3−273054号公報、特開平3−1
37156号公報、特開平3−26740号公報、特開
平3−14855号公報、特開平2−18555号公
報、特開平1−247457号公報、特開昭63−12
2756号公報等に記載された方法などが挙げられる。
【0039】そしてさらに本発明の(c)混和剤として
用いることができるポリプロピレン−PPEブロック共
重合体は、少なくとも1個のプロピレンを主体とする重
合体ブロックにPPEが化学結合したブロック共重合体
であり、その化学結合の形態は特に制限はない。ここで
プロピレンを主体とする重合体ブロックとは、プロピレ
ンのホモ重合体ブロックまたは、プロピレンを50重量
%を超え好ましくは70重量%以上含有するプロピレン
とプロピレンと共重合可能なモノマーとの共重合体ブロ
ックである。
【0040】ポリプロピレン−PPEブロック共重合体
としては、例えば、カルボキシル基含有ポリプロピレン
にこのカルボキシル基と反応可能な官能基をもつPPE
を反応させて得られるブロック共重合体、エポキシ基含
有ポリプロピレンにこのエポキシ基と反応可能な官能基
をもつPPEを反応して得られるブロック共重合体、酸
無水物基含有ポリプロピレンにこの酸無水物基と反応可
能な官能基をもつPPEを反応させて得られるブロック
共重合体、カルボキシル基若しくは酸無水物基を有する
ポリプロピレンおよび同じ官能基をもつPPEに、この
カルボキシル基若しくは酸無水物基と反応可能な官能基
を2つ以上もつ化合物(例えば、ジアミン化合物)を反
応して得られるブロック共重合体、プロピレン−ジアル
ケニルベンゼン(例えば、ジビニルベンゼン)共重合体
にPPEを反応して得られるブロック共重合体などが挙
げられる。
【0041】これらのブロック共重合体の具体的な製造
方法としては、例えば、特開平5−271424号公
報、特開平5−179136号公報、特開平5−125
234号公報、特開平5−86281号公報、特開平5
−59272号公報、特開平5−5034号公報、特開
平4−311751号公報、特開平4−136034号
公報、特開平3−227369号公報、特開平3−41
151号公報、特開平2−173137号公報、特開平
2−160847号公報、特開平2−115263号公
報、特開平1−297456号公報、特開平1−149
852号公報、特開昭63−105022号公報、特開
昭58−7448号公報に記載された方法が挙げられ
る。
【0042】つぎに、本発明で用いられる(d)無機フ
ィラーは、数平均繊維長が5μmを超え、好ましくは1
0μm以上であって、且つ数平均繊維直径が2μm以下
であり、好ましくは1μm以下である。ここでいう数平
均繊維長および数平均繊維直径については、走査型電子
顕微鏡(SEM)の観察によって測定される繊維一本当
たりの平均繊維長、および平均繊維直径を示す。ここ
で、数平均繊維長が5μm以下では得られる樹脂組成物
の高温剛性の改良効果が小さく好ましくない。さらにこ
こで、数平均繊維直径が2μm超過であると得られる樹
脂組成物の衝撃強度、靭性の低下が顕著にみられ好まし
くない。このような(d)無機フィラーとして、周期律
表第I族〜第VIII族中の金属元素(例えばFe,N
a,K,Cu,Mg,Ca,Zn,Ba,Al,Ti)
またはケイ素元素の単体、酸化物、水酸化物、炭素塩、
硫酸塩、ケイ酸塩、亜硫酸塩、これらの化合物よりなる
各種粘度鉱物、その他があり、具体的には例えば硫酸バ
リウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナト
リウム、亜硫酸カルシウム、酸化亜鉛、シリカ、炭酸カ
ルシウム、ほう酸アルミニウム、アルミナ、酸化鉄、チ
タン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸
カルシウム、クレーワラストナイト、ガラスビーズ、ガ
ラスパウダー、けい砂、けい石、石英粉、けいそう土、
ホワイトカーボン等を挙げることができ、これらは複数
種併用しても構わない。なかでも、数平均繊維長が5μ
mを超え、且つ数平均繊維直径が2μm以下である塩基
性硫酸マグネシウムが特に好ましい。
【0043】また、この(d)無機フィラーの含有量
は、80重量%以上が好ましく、とりわけ90重量%以
上のものが好ましい。これらの(d)無機フィラーは、
無処理のまま用いてもよいが、樹脂との親和性または界
面結合力を高める目的で無機表面処理剤、すなわち高級
脂肪酸若しくはそのエステル、塩等の誘導体(例えばス
テアリン酸、オレイン酸、パルミチル酸、ステアリン酸
ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸
アミド、ステアリン酸エチルエステル、ステアリル酸メ
チルエステル、オレイン酸カルシウム、オレイン酸アミ
ド、オレイン酸エチルエステル、パルミチン酸カルシウ
ム、パルミチン酸アミド、パルミチン酸エチルエステル
等)、カップリング剤(例えばビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
シラン、γークロロプロピルトリメトキシシラン、γー
アミノプロピルトリメトキシシラン、γーメタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、βー(3,4ーエポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γーグ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン等)、チタンカ
ップリング剤(例えばイソプロピルトリイソスチアロイ
ルチタネート、イソプロピルトリラウリルミリスチルチ
タネート、イソプロピルイソステアロイルジメタクリル
チタネート、イソプロピルトリジイソオクチルホフェー
トチタネート等)が使用できる。
【0044】本発明のフィラー補強樹脂組成物は、上記
した(a)〜(d)を基本成分として構成される。
(a)ポリプロピレン系樹脂が前記の高結晶ポリプロピ
レンおよび中結晶ポリプロピレンを併用するには、高結
晶ポリプロピレン/中結晶ポリプロピレンの割合はそれ
ぞれ95/5〜10/90(重量比)であることが好ま
しく、さらに好ましくは90/10〜50/50、特に
好ましくは90/10〜70/30の比率で好適に用い
られる。かかる比率において、高結晶ポリプロピレンが
95%を超える場合は、得られる樹脂組成物の耐熱性、
剛性は優れるものの、熱履歴(80℃×48時間)後の
靱性(伸び)が顕著に悪化し耐熱材料としての耐久性が
悪くなる。また、中結晶ポリプロピレンが90%を超え
る場合は、得られる樹脂組成物の熱履歴(80℃×48
時間)後の靱性(伸び)の低下は顕著でないが、耐熱
性、剛性が低くなる。
【0045】本発明において、(a)ポリプロピレン系
樹脂の配合量は、30〜90重量%であり、好ましくは
45〜65重量%であり、上記した特定範囲で高結晶ポ
リプロピレンと中結晶ポリプロピレンを含む場合でもそ
の合計量の配合量は30〜90重量%であり、好ましく
は45〜65重量%である。かかる配合量が30重量%
未満では、得られる樹脂組成物の耐熱性は優れるもの
の、成形加工性、耐溶剤性が劣り好ましくない。また、
90重量%を超える場合は成形加工性、耐溶剤性は良好
なものの、耐熱性が劣り耐熱性材料として利用できな
い。
【0046】本発明において、(b)PPEの配合量
は、70〜10重量%、好ましくは55〜35重量%で
ある。かかる配合量が70重量%を超える場合、得られ
る樹脂組成物の耐熱性は極度に優れるものの、成形加工
性、耐溶剤性が劣り好ましくない。また、10重量%未
満では成形加工性、耐溶剤性に優れるものの、耐熱性が
劣り耐熱材料として利用できない。
【0047】本発明において(c)混和剤の配合量は、
上記(a)ポリプロピレン系樹脂と(b)PPEとの合
計100重量部に、通常1〜50重量部である。混和剤
の配合量が1重量部未満では混和剤としての効果が見ら
れず好ましくない。また、混和剤の配合量が50重量部
を超える場合は、(a)ポリプロピレン系樹脂、(b)
PPEが示す作用効果の耐熱性、耐溶剤性、剛性および
機械的強度の低下が顕著であり好ましくない。
【0048】本発明において(d)無機フィラーの配合
量は、上記(a)ポリプロピレン系樹脂と(b)PPE
との合計100重量部に、1〜50重量部である。無機
フィラーの配合量が1重量部未満では剛性の改良効果が
見られず好ましくない。また、無機フィラーの配合量が
50重量部を超える場合は、耐衝撃強度、靭性の低下を
招き好ましくない。
【0049】本発明では、上記(a)〜(d)の他に、
本発明の特徴および効果を損なわない範囲で必要に応じ
て他の附加的成分、例えば、結合スチレン量10〜90
%のスチレン−ブタジエンブロック共重合体、結合スチ
レン量10〜90%のスチレン−イソプレンブロック共
重合体およびこれらブロック共重合体の共役ジエン化合
物に起因する脂肪族系二重結合の80%以上を水素添加
した水添ブロック共重合体、酸化防止剤、金属不活性化
剤、難燃剤(有機リン酸エステル系化合物、無機リン系
化合物、芳香族ハロゲン系難燃剤、シリコーン系難燃剤
など)、フッ素系ポリマー、可塑剤(オイル、低分子量
ポリエチレン、エポキシ化大豆油、ポリエチレングリコ
ール、脂肪酸エステル類等)、三酸化アンチモン等の難
燃助剤、耐候(光)性改良剤、ポリオレフィン用造核
剤、スリップ剤、無機または有機の充填材や強化材(ガ
ラス繊維、カーボン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、
ウィスカー、マイカ、タルク、カーボンブラック、酸化
チタン、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、ワラスト
ナイト、導電性金属繊維、導電性カーボンブラック
等)、各種着色剤、離型剤等を添加してもかまわない。
【0050】本発明のフイラー補強樹脂組成物の製造方
法は、前記した各成分を用いて、(b)PPEと(c)
混和剤とを前もって溶融混練し、次いで(a)ポリプロ
ピレン系樹脂と(d)無機フイラーを加えて再度一緒に
溶融混練する方法、(c)混和剤の一部を前もって
(a)ポリプロピレン系樹脂や(b)PPEと予備混練
し、これらの予備混練物および(d)無機フイラーを再
度一緒に溶融混練する方法、押出機の最初のフィード口
より(b)PPEと(c)混和剤とを供給し、溶融状態
のこれらの組成物中に押出機の中間口より(a)ポリプ
ロピレン系樹脂と(d)無機フイラーを供給し溶融混練
する方法などの種々の方法が挙げられる。例えば、単軸
押出機、二軸押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダー
プラストグラフ、バンバリーミキサー等を用いて加熱溶
融混練する方法が挙げられるが、中でも二軸押出機を用
いた溶融混練方法が最も好ましい。
【0051】本発明のフイラー補強樹脂組成物は、溶融
混練温度が特に限定されるものではないが、通常200
〜350℃の中から任意に選ぶことができる。このよう
にして得られる本発明のフイラー補強樹脂組成物は、従
来より公知の種々の方法、例えば、射出成形、押出成
形、中空成形により各種部品の成形体として成形でき
る。
【0052】これら各種部品としては、例えば自動車部
品が挙げられ、具体的には、バンパー、フェンダー、ド
アーパネル、各種モール、エンブレム、エンジンフー
ド、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラー、各種エア
ロパーツ等の外装品や、インストゥルメントパネル、コ
ンソールボックス、トリム等の内装部品等に適してい
る。さらに、電気機器の内外装部品としても好適に使用
でき、具体的には各種コンピューターおよびその周辺機
器、その他のOA機器、テレビ、ビデオ、各種ディスク
プレーヤー等のキャビネット、冷蔵庫等の部品用途に適
している。
【0053】
【発明の実施の形態】本発明を実施例によって、さらに
詳細に説明する。 (a)ポリプロピレンの調整 (a−1)高結晶ポリプロピレン PP−1:ホモ−ポリプロピレン ホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合=97.3% 融点=169℃、MFI=15.4 (a−2)中結晶ポリプロピレン PP−2:ホモ−ポリプロピレン ホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合=93.5% 融点=160℃、MFI=0.5 (b)PPEの調整 b−1:2、6ーキシレノールを酸化重合して得た、還
元粘度0.54のPPE b−2:2、6ーキシレノールを酸化重合して得た、還
元粘度0.31のPPE (c)混和剤の調整 c−1:ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン
ーポリスチレンー水素添加されたポリブタジエンの構造
を有し、結合スチレン量42%、数平均分子量122,
000、分子量分布1.05、水素添加前のポリブタジ
エンの1,2−ビニル結合量が74%、ポリブタジエン
部の水素添加率が99.9%の水添ブロック共重合体を
合成し、このポリマーを(c−1)とした。
【0054】c−2:上記で得た(b−2)のPPE
100重量部に、無水マレイン酸1.5部および2,5
−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン1部を配合し、280℃に設定したベント
ポート付き二軸押出機(ZSK−25;WERNER&
PFLEIDERER社製、ドイツ国)を用いて溶融混
練し、無水マレイン酸が0.98部付加した変性PPE
を得た。この変性ポリマー100重量部に、1,6−ヘ
キサンジアミンを1.7部配合し、再度、330℃に設
定したベントポート付き二軸押出機(ZSK−25;W
ERNER&PFLEIDERER社製、ドイツ国)を
用いて溶融混練し、アミノ基を有する変性PPE(b−
3)を得た。
【0055】つぎに、上記で得た(a−2)のPP−
2中結晶ポリプロピレン100重量部に対して、無水マ
レイン酸1部および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
ert−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部を配合
し、240℃に設定したベントポート付き二軸押出機
(ZSK−25;WERNER&PFLEIDERER
社製、ドイツ国)を用いて溶融混練し、無水マレイン酸
が0.68部付加した変性ポリプロピレン(PP−3)
を得た。
【0056】先に得たアミノ基含有変性PPE(b−
3)100重量部に対して、酸無水物基含有変性ポリプ
ロピレン(PP−3)100重量部を配合し、280℃
に設定したベントポート付き二軸押出機(ZSK−2
5;WERNER&PFLEIDERER社製、ドイツ
国)を用いて溶融混練しポリプロピレン−PPEブロッ
ク共重合体を得た。このポリマーを(c−2)とした。 (d)無機フィラー d−1:塩基性硫酸マグネシウム;宇部化学工業(株)
製、商品名 モスハイジSN、平均繊維長 10〜50
μm、平均繊維直径<1.0μm d−2:炭酸カルシウム;丸尾カルシウム(株)製、商
品名 ウィスカルASー3、平均繊維長 20〜30μ
m、平均繊維直径 0.5〜1.0μm d−3:ほう酸アルミニウム;四国化成工業(株)製、
商品名 アルボレックスY、平均繊維長 10〜30μ
m、平均繊維直径 0.5〜1.0μm d−4:GF;日本板ガラス(株)製、商品名 RES
03、平均繊維長 3.0mm 、平均繊維直径 13
μm d−5:タルク;日本タルク(株)製、商品名 ミクロ
エースL−1、平均粒子径1.8μm d−6 :ケイ酸マグネシウム ; 日本タルク(株)
製、商品名 セピオライトS、平均繊維長 1.0μm
〜0.5mm 、平均繊維直径0.2〜5.0μm なお、物性の評価は次の通りに行った。 (1)熱履歴処理 ギアーオーブンを用い80℃の環境下に48時間放置し
た。 (2)引張強伸度試験 ASTM D−638に準じ、23℃で引張強度、破断
伸びを測定した。 (3)曲げ弾性率 ASTM D−790に準じ、23℃、60℃、80℃
の3水準で行なった。 (4)アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度 ASTM D−256に準じ、23℃で行なった。 (5)熱変形温度 ASTM D−648に準じ、18.6Kg/cm2荷
重で行なった。
【0057】
【実施例1〜4および比較例1〜5】高結晶ポリプロピ
レン、中結晶ポリプロピレン、PPE、混和剤、無機フ
ィラーを表1に示した組成で配合し、260〜280℃
に設定したベントポート付き二軸押出機(ZSK−2
5;WERNER&PFLEIDERER社製、ドイツ
国)を用いて溶融混練しペレットとして得た。
【0058】このペレットを用いて240〜280℃に
設定したスクリューインライン型射出成形機に供給し、
金型温度60℃の条件で引張試験用テストピース、曲げ
弾性率測定試験用テストピース、アイゾット衝撃試験用
テストピースおよび熱変形温度測定用テストピースを射
出成形した。これらのテストピースの物性を測定し、そ
の結果を併せて表1、表2に載せた。
【0059】これらの結果より、数平均繊維長が5μm
を超え、且つ数平均繊維直径が2μm以下である無機フ
ィラーを含むことにより、高温において高いレベルの曲
げ弾性率をもち、且つ衝撃強度、靭性(破断伸び)との
物性バランスに優れたフィラー補強樹脂組成物が得られ
る。なかでも、塩基性硫酸マグネシウムを用いることに
より、高温剛性と衝撃強度、靱性との物性バランスに最
も優れたフィラー補強樹脂組成物が得られる。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】本発明のフィラー補強脂組成物は、従来
技術ではう得るのが困難であった、高温剛性と耐衝撃性
および靭性(伸び)とのバランスに優れた、耐熱材料と
しての耐久性に優れたポリプロピレン系樹脂とPPEと
を含む樹脂組成物である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂組成物において、 (a)ポリプロピレン系樹脂 30〜90重量% (b)ポリフェニレンエーテル 70〜10重量% 上記(a)と(b)との合計100重量部に、 (c)混和剤 1〜50重量部 (d)数平均繊維長が5μmを超え、且つ数平均繊維直径が2μm以下である無 機フィラー 1〜50重量部 が含まれることを特徴とするフィラー補強樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 無機フィラーが、塩基性硫酸マグネシウ
    ムを主成分とするものである請求項1のフィラー補強樹
    脂組成物。
JP24461595A 1995-09-22 1995-09-22 フィラー補強樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3575885B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24461595A JP3575885B2 (ja) 1995-09-22 1995-09-22 フィラー補強樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24461595A JP3575885B2 (ja) 1995-09-22 1995-09-22 フィラー補強樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0987450A true JPH0987450A (ja) 1997-03-31
JP3575885B2 JP3575885B2 (ja) 2004-10-13

Family

ID=17121379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24461595A Expired - Fee Related JP3575885B2 (ja) 1995-09-22 1995-09-22 フィラー補強樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3575885B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012049743A1 (ja) 2010-10-13 2012-04-19 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリフェニレンエーテル、並びに樹脂組成物及びその成形体
US8557937B1 (en) 2012-05-09 2013-10-15 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Rubber composition, method for its formation, and automotive tire containing the composition

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012049743A1 (ja) 2010-10-13 2012-04-19 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリフェニレンエーテル、並びに樹脂組成物及びその成形体
US20130231430A1 (en) 2010-10-13 2013-09-05 Asahi Kasei Chemicals Corporation Polyphenylene ether, resin composition, and molded body of resin composition
US8901222B2 (en) 2010-10-13 2014-12-02 Asahi Kasei Chemicals Corporation Polyphenylene ether, resin composition, and molded body of resin composition
US8557937B1 (en) 2012-05-09 2013-10-15 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Rubber composition, method for its formation, and automotive tire containing the composition
US8674004B2 (en) 2012-05-09 2014-03-18 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Rubber composition, method for its formation, and automotive tire containing the composition
US8921462B2 (en) 2012-05-09 2014-12-30 Sabic Global Technologies B.V. Rubber composition, method for its formation, and automotive tire containing the composition

Also Published As

Publication number Publication date
JP3575885B2 (ja) 2004-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2683829B2 (ja) 樹脂組成物
JP5550393B2 (ja) 樹脂組成物
WO2003000788A1 (en) Thermoplastic resin composition
JP5088647B2 (ja) 樹脂組成物及びその製法
JP3220231B2 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物
JP3528881B2 (ja) ポリマー組成物
JP3555257B2 (ja) 樹脂組成物
JP2003253066A (ja) 樹脂組成物およびその製法
JP3267146B2 (ja) 樹脂組成物
JP3601562B2 (ja) クリープ強さおよびフローマークが改良された樹脂組成物
JP3853919B2 (ja) 樹脂組成物
JP3575885B2 (ja) フィラー補強樹脂組成物
JP3613888B2 (ja) 樹脂組成物の製造方法
JP2003277555A (ja) 樹脂組成物及びその製法
JPH0912800A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2000344974A (ja) 耐油性の樹脂組成物
JPH073083A (ja) ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の製造法
JP3220416B2 (ja) 制振性および低温衝撃性に優れた樹脂組成物
JP3263007B2 (ja) クリープ強さに優れた樹脂組成物およびその製法
JP3630490B2 (ja) 樹脂組成物の製造方法
JPH0977969A (ja) ポリマー組成物
JP3729372B2 (ja) ポリマー組成物
JP6706083B2 (ja) 樹脂組成物の製造方法
JPH11140245A (ja) 衝撃強度に優れた樹脂組成物
JP3765445B2 (ja) モルフォロジー安定性に優れた樹脂組成物およびその製法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040325

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040427

A521 Written amendment

Effective date: 20040611

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040706

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100716

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120716

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees