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JPH0887956A - 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、crt、及び平面ディスプレイ - Google Patents

電子放出素子、電子放出素子の製造方法、crt、及び平面ディスプレイ

Info

Publication number
JPH0887956A
JPH0887956A JP22176894A JP22176894A JPH0887956A JP H0887956 A JPH0887956 A JP H0887956A JP 22176894 A JP22176894 A JP 22176894A JP 22176894 A JP22176894 A JP 22176894A JP H0887956 A JPH0887956 A JP H0887956A
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JP
Japan
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emitter
electron
emitting device
type
substrate
Prior art date
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Application number
JP22176894A
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English (en)
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JP3243471B2 (ja
Inventor
Mikio Takai
幹夫 高井
Shinji Horibata
慎二 堀端
Shinsuke Yura
信介 由良
Masabumi Ototake
正文 乙武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP22176894A priority Critical patent/JP3243471B2/ja
Publication of JPH0887956A publication Critical patent/JPH0887956A/ja
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Publication of JP3243471B2 publication Critical patent/JP3243471B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動電圧の低い電子放出素子及びその製造方
法を得る。さらに、この電子放出素子を利用して駆動電
圧の低いCRT又は平面ディスプレイを得る。 【構成】 ゲート電極15とエミッタ12とで構成され
る電子放出素子のエミッタ12を、多孔質Si層を形成
したn型Siにより構成する。エミッタ12の形状は円
錐状,円柱状,角柱状,円錐台状,平面状である。ま
た、その製造方法として、n型Si基板13上にゲート
電極付きの電子放出素子を作成した後、光を照射しなが
らエミッタ表面を陽極化成することにより、エミッタ表
面を多孔質化して電子放出素子を製造する。また、n型
Si基板を陽極化成することにより表面を多孔質化し、
これをエミッタとして電子放出素子を製造する。さらに
上記電子放出素子をCRTまたは平面ディスプレイの電
子源とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディスプレイ,真空
管,半導体製造装置等に用いられる冷陰極電子源の電子
放出素子の構造、その製造方法、電子放出素子を用いた
CRT及び平面ディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は例えば特開平4−94033号
公報に記載された従来の電子放出素子を示す断面図であ
る。図において、12はエミッタ、13は低抵抗Si基
板、14は絶縁膜、15はエミッタ12の周囲に空間を
隔てて設けたゲート電極で、例えば内径が約2μmにな
るように設けたものである。20はエミッタ12に対向
して設けたアノード板、73はエミッタを形成する工程
で設けた熱酸化膜である。エミッタ12はSi基板13
をエッチングして、その先端の曲率半径を例えば100
nm以下に尖らせて円錐状に形成されている。
【0003】次に動作について説明する。Si基板13
とゲート電極15の間にゲート電極側が正となるように
電圧をかけると、Si基板13からエミッタ12間の抵
抗が低いため、実効的の電圧はエミッタ12の先端とゲ
ート電極15の間の空間にかかる。更に、エミッタ12
の先端が尖っているために、エミッタ12の先端とゲー
ト電極15の電界はエミッタ12の先端近傍の空間に集
中する。ゲート電極15の電圧をさらに上げると、エミ
ッタ12の先端からトンネル効果による電子の放出が始
まる。この時、アノード板20に正の電圧をかけておく
と、放出された電子はアノード板20に流れ、アノード
電流が観測される。Si基板13を接地し、アノード板
20にゲート電極15に対して200Vの電圧を加え、
ゲート電極15の電圧(ゲート電圧)を0Vから順次増
加させてアノード電流を測定した場合、ゲート電圧が8
0Vを越えるとアノード電流が観測され始めた。このア
ノード電流が観測され始める電圧をはさんでゲート電圧
を変調することにより、この素子を電子源として作用さ
せることができる。
【0004】また、図15はこの電子放出素子の製造方
法を工程順に示す断面図である。図15(a)で低抵抗
Si基板13上に熱酸化処理、リソグラフィ及びドライ
エッチング工程によって、SiO2 膜からなる円形のマ
スク71を形成する。図15(b)では、SiO2 膜の
円形パターン71をマスクにして、Si基板13をリア
クティブイオンエッチング(以下、RIEと記す)し、
マスク71の下にエミッタのもととなるコーン72を形
成する。次に熱酸化処理によりコーン72の表面に熱酸
化膜73を設けて、図15(c)に示すものが得られ
る。この状態で絶縁膜14及びゲート電極15を蒸着し
(図15(d))、この後、ウェットエッチングにより
マスク71に成膜された絶縁膜材料及びゲート電極材料
をリフトオフすると共に、熱酸化膜73を除去し、図1
5(e)で示す電子放出素子が得られる。
【0005】上記の電子放出素子において、アノード電
流が観測され始めるゲート電圧の大きさは約80Vであ
り、これは大きな値である。このため、ゲート電圧を駆
動するドライブ回路として高価な高電圧タイプのものが
必要であり、結果として電子放出素子を利用したディス
プレイや真空管等の装置の値段を高いものとしている。
エミッタの先端近傍の空間における電界強度の大きさ
は、エミッタ先端の曲率半径に依存する。従って、エミ
ッタ先端の曲率半径を小さくすれば、アノード電流が観
測され始める電圧の大きさは小さくなる。ところが従来
の電子放出素子は上記のように、図15(b)に示すR
IE,図15(c)に示す熱酸化処理及び図15(e)
のウエットエッチングでの加工精度でエミッタ先端部の
曲率半径が決まる。また、RIEのエッチング深さを大
きくする,または熱酸化処理での熱酸化膜を理想値より
わずかでも厚くすると、先端が尖っている分エミッタの
高さは急激に低くなり電界の集中が悪くなるので、加工
精度限界までエミッタの曲率半径を小さくすることは望
ましくない。従って、アノード電流が観測され始める電
圧の大きさはあまり小さくできなかった。
【0006】一方、刊行物(J.Vac.Sci.Te
chnol.B12(2),Mar/Aprl,199
4年,第662頁〜第665頁)に掲載された電子放出
素子がある。これは、p型Si基板上に設けたエミッタ
の先端部を、陽極化成法を用いて直径数nmの微小繊維
状の集まりからなる多孔質状に形成している。そして、
エミッタ先端の曲率半径を微小繊維のそれとすることに
より、電界を集中させ、アノード電流が観測され始める
ゲート電圧の大きさを下げている。しかしながら、この
素子ではp型Siを用いているため、電界が加わるとエ
ミッタの表面近傍に空乏層ができる。この空乏層が内部
からの電子の供給を妨げるため、ゲート電圧を上げた場
合にアノード電流が飽和すること及び周囲の温度や光が
あたることによってアノード電流が変動するといった欠
点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子放出素子は
上記のように構成されており、アノード電流が観測され
始めるゲート電圧が大きいという問題点があった。ま
た、p型Siのエミッタ先端に多孔質Si層を形成した
ものでは、アノード電流が観測され始めるゲート電圧を
下げることができるが、アノード電流が飽和したり、周
囲の温度や光に影響されるという問題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、アノード電流が飽和することな
く、また周囲の温度や光に影響されずに、アノード電流
が観測され始めるゲート電圧の低い電子放出素子を得る
ことを目的としており、更にこの電子放出素子に適した
製造方法及びこの電子放出素子の特長を生かしたCRT
と平面ディスプレイを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る電
子放出素子は、エミッタと、エミッタと空間を隔てて設
けたゲート電極を備え、エミッタに電界をかけて電子を
放出させる電子放出素子において、エミッタが、多孔質
Si層を有するn型Siからなると共に、電子放出側に
突出しており、その形状が円錐状であることを特徴とす
るものである。
【0010】また、請求項2の発明に係る電子放出素子
は、エミッタと、エミッタと空間を隔てて設けたゲート
電極を備え、エミッタに電界をかけて電子を放出させる
電子放出素子において、エミッタが、多孔質Si層を有
するn型Siからなると共に、電子放出側に突出してお
り、その形状が柱状または円錐台状であることを特徴と
するものである。
【0011】また、請求項3の発明に係る電子放出素子
は、エミッタと、エミッタと空間を隔てて設けたゲート
電極を備え、エミッタに電界をかけて電子を放出させる
電子放出素子において、エミッタが、多孔質Si層を有
するn型Siからなると共に、その形状が平面状である
ことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4の発明に係る電子放出素子
の製造方法は、n型Si基板のエミッタ形成部にマスク
を形成する工程、マスクを形成したn型Si基板のドラ
イエッチングによりマスクの下のエミッタ形成部にコー
ンを形成する工程、熱酸化処理によりコーンを形成した
n型Si基板の電子放出側に熱酸化膜を設ける工程、熱
酸化膜を形成したn型Si基板の電子放出側に絶縁膜と
ゲート電極を順次蒸着する工程、エッチングによりエミ
ッタ形成部の熱酸化膜及びマスクを除去してエミッタ形
成部の突状のn型Si基板を露出する工程、及びn型S
i基板の露出部に光を照射しながら陽極化成して多孔質
Si層を形成する工程を施すこと特徴とするものであ
る。
【0013】また、請求項5の発明に係る電子放出素子
の製造方法は、n型Si基板に光を照射しながら陽極化
成して、n型Si基板に多孔質Si層を形成する工程、
n型Si基板に形成した多孔質Si層のエミッタ形成部
にマスクを形成する工程、マスクを形成したn型Si基
板をエッチングしてマスクの下のエミッタ形成部にコー
ンを形成する工程、コーンを形成したn型Si基板の電
子放出側に絶縁膜とゲート電極を順次蒸着する工程、及
びエミッタ形成部のマスクを除去する工程を施すことを
特徴とするものである。
【0014】また、請求項6の発明に係るCRTは、請
求項1ないし3のいずれかの電子放出素子を電子源とし
たことを特徴とするものである。
【0015】また、請求項7の発明に係る平面ディスプ
レイは、請求項1ないし3のいずれかの電子放出素子を
電子源としたことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1の発明におけるエミッタは、先端部を
直径数nmの微小繊維状の集まりからなる多孔質状で形
成して、エミッタ先端の曲率半径を微小繊維のそれとし
た。このため、エミッタ先端部で電界を集中させ、アノ
ード電流が観測され始めるゲート電圧の大きさを下げる
ことができる。また、n型Siで構成しているため、空
乏層が形成されず、アノード電流は飽和しない。
【0017】また、請求項2の発明におけるエミッタ
は、請求項1と同様、先端部を直径数nmの微小繊維状
の集まりからなる多孔質状で形成すると共に、n型Si
で構成している。さらに、この発明におけるエミッタ
は、柱状または円錐台状であり、このような形状のエミ
ッタでも多孔質Si層を設けることにより、ゲート電圧
が大きくなるのを防ぐことができる。
【0018】また、請求項3の発明におけるエミッタ
は、請求項1と同様、先端部を直径数nmの微小繊維状
の集まりからなる多孔質状で形成すると共に、n型Si
で構成している。さらに、この発明におけるエミッタ
は、平面状であり、このような形状のエミッタでも多孔
質Si層を設けることにより、エミッタとすることがで
きる。
【0019】また、請求項4の発明における電子放出素
子の製造方法により、光を照射させながら陽極化成を行
うことにより、n型Si基板上のエミッタ先端部に直径
数nmの微小繊維状の集まりからなる多孔質Si層を形
成できる。
【0020】また、請求項5の発明における電子放出素
子の製造方法により、請求項4と同様、n型Si基板上
のエミッタ先端部に直径数nmの微小繊維状の集まりか
らなる多孔質Si層を形成できる。
【0021】また、請求項6の発明におけるCRTは、
アノード電流が観測され始めるゲート電圧が低い電子放
出素子を電子源として使用することにより、ゲート電圧
駆動用ドライブ回路が安価な低電圧タイプを用いること
ができる。
【0022】また、請求項7の発明における平面ディス
プレイは、アノード電流が観測され始めるゲート電圧が
低い電子放出素子を電子源として使用することにより、
ゲート電圧駆動用ドライブ回路が安価な低電圧タイプを
用いることができる。
【0023】
【実施例】
実施例1.図1は、この発明の実施例1による電子放出
素子を示す断面図である。図において、12はn型Si
からなる電界放出エミッタで、その表面部に多孔質Si
層11が形成されている。13は基板となる単結晶S
i、14は絶縁膜による絶縁層、15はゲート電極であ
る。ゲート電極15には、エミッタ12の周囲に空間を
隔てて配置されるように、エミッタ12の先端部を中心
とする開口が形成されている。エミッタ12の先端とゲ
ート電極15の間の距離は1〜0.5μm程度である。
図2は、多孔質Si層11を拡大して示す断面図であ
る。図に示すように、多孔質Si層11はほぼ数nm
径、長さ数千ÅのSiの微小繊維がSi表面から伸びた
構造になっている。
【0024】図3は、多孔質Si層11を形成する前後
のアノード電流、即ち放出電流(μA)とゲート電圧
(V)の関係を示すグラフである。これは、Si基板1
3を接地し、アノード板にゲート電極15に対して20
0Vの電圧を加え、ゲート電極15の電圧(ゲート電
圧)を0Vから順次増加させてアノード電流を測定した
ものである。図において、多孔質Si層11をエミッタ
12の表面部に形成した電子放出素子のアノード電流と
ゲート電圧の関係を黒塗りの四角(A)でプロットし、
多孔質Si層11を形成する前の電子放出素子のアノー
ド電流とゲート電圧の関係を白抜きの四角(B)でプロ
ットしている。Bではゲート電圧が80Vを越えるとア
ノード電流が観測され始めたのに対し、Aでは60Vで
アノード電流が観測され始めている。即ち、多孔質Si
層11を形成したものは、形成する前のものに比べ、ア
ノード電流が観測され始めるゲート電圧の大きさが小さ
くなっていることがわかる。このように、アノード電流
が観測され始めるゲート電圧の低い電子放出素子を得る
ことができる。
【0025】また、図3にも明らかなように、ゲート電
圧を大きくしていってもアノード電流の飽和現象が観測
されていない。これは、エミッタ12としてn型Siを
用いているためであり、p型Siを用いたときのような
空乏がエミッタ表面に集まって電子の供給を妨げること
がない。従って、アノード電流が飽和することなく、ま
たその特性が周囲の温度や光に影響されない。
【0026】図4は、3つ電子放出素子を試料とした放
出電流特性の変化を示すグラフである。図において、ゲ
ート電圧をV,アノード電流をIとすると、横軸は1/
V、縦軸はI/V2 として、所謂ファウラノルドハイム
プロットで比較している。白抜きのプロットは多孔質S
i層を形成していない電子放出素子であり、黒塗りのプ
ロットは多孔質Si層を形成した電子放出物質の特性で
ある。図から明らかなように、多孔質Si層を形成した
試料では低いゲート電圧からアノード電流の増加が見ら
れる。これに加え、多孔質Si層を形成した電子放出素
子では、放出電流特性が比較的揃っていることも観測さ
れている。
【0027】実施例2.この発明の実施例2による電子
放出素子の製造方法について説明する。まず、n型Si
基板13のエミッタ形成部にSiO2 からなる円形のマ
スクを形成する。次に、ドライエッチングを行うことに
より、マスクの下にエミッタとなるコーンを形成する。
この後、熱酸化処理により、Siの電子放出側の面に熱
酸化膜を設け、さらに絶縁膜とゲート電極を蒸着する。
次に、ウエットエッチングによりエミッタ形成部の熱酸
化膜とマスクを除去して、n型Siからなるエミッタ1
2を形成する。次に、図5に示す陽極化成セルで、エミ
ッタ12の表面に多孔質Si層を陽極化成により形成し
た。
【0028】以下、陽極化成セルの構成を図について説
明する。31は電界放出エミッタを形成したn型Si基
板、32は陰極、33は定電流源、35は陽極、36は
電解液、37は光源、38は隔壁である。例えば、陽極
35,陰極32は共にPt(白金)電極を用い、電解液
36はHF:H2 O:C25 OH=1:1:2水溶液
を用いる。電界放出エミッタを形成したn型Si基板3
1は電解液36を陽極側と陰極側に分離する隔壁38
に、エミッタ12を陰極に対向させるように設置する。
試料31に電解液36を介して電圧を加える。電流は4
0mA/cm2 の電流密度で定電流源33より供給し、
約30秒間通電した。通電中はSi基板31に光源37
より光をあてた。光をあてることにより、正孔数を増加
させ、反応を促進させる。形成した多孔質Si層の厚み
は470nmである。多孔質Si層の存在は別のSiウ
エハで同様の処理を行った試料にArレーザを照射し発
光が起こることで確認している。
【0029】実施例3.図6は、この発明の実施例3に
よる電子放出素子を示す断面図である。これは、先端部
が平らな柱状のエミッタ12からなる電子放出素子の例
である。図において、12はn型Si基板13をエッチ
ングして得られた、表面が平らなコーン状のエミッタ
で、表面全面に実施例2と同じ方法で陽極化成処理を施
し、多孔質Si層11を形成した。エミッタの上面は
0.2〜0.5μm程度の径の円形とした。また、ゲー
ト電極15の開口径は2μmに形成した。
【0030】図7は、この実施例による電子放出素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。図7(a)に示
すように、n型Si基板13のエミッタ形成部にSiO
2 からなる円形のマスク71を作成する。次に図7
(b)に示すように、RIEを行うことによりマスク7
1の下にコーンを形成する。この後、絶縁膜14とゲー
ト電極15を蒸着し(図7(c))、その後、ウエット
エッチングによりマスク71を除去して、図7(d)の
形状のn型Siからなるエミッタ12を作成する。最後
にこれを実施例2と同様の陽極化成を行い、エミッタ1
2の表面に多孔質Si層11を形成する(図7
(e))。
【0031】この実施例による電子放出素子の製造方法
は、実施例2の製造方法において、熱酸化処理のプロセ
スを不要としたものであり、作成が容易である。この電
子放出素子のゲート電圧−アノード電流特性を測定し、
アノード電流が観測され始めるゲート電圧の大きさが改
善されていることを確認した。熱酸化処理工程を省略で
きることにより、製造コストが低減できる効果がある。
また、熱酸化膜厚のバラツキによるエミッタ高さのバラ
ツキがなくなり、歩留まりが向上するという効果があ
る。
【0032】なお、図6では陽極化成処理をエミッタ1
2の表面全面に施しているが全面に多孔質Si層11を
設けなくてもよい。即ち、電界の集中する位置は、エミ
ッタ12の上面の縁の部分なので、後述する図11に示
すようにエミッタ12の上面のみに陽極化成処理を施し
て多孔質Si層11を設けるようにしても、アノード電
流特性の改善がみられる。更に、図6,図7ではエミッ
タ12の上面は円形のものを示したが、これに限るもの
ではなく、例えば多角形としても、上記と同様の効果が
ある。
【0033】実施例4.実施例3において、RIEに異
方性エッチングを用いることにより円柱状のエミッタを
作成しても実施例3と同様の効果が得られた。
【0034】実施例5.図8は、この発明の実施例5に
よる電子放出素子を示す断面図である。これは、エミッ
タ12がSi基板13の表面より突出していない平面状
の構成である電子放出素子の例である。この実施例によ
る電子放出素子のエミッタはn型Si基板13の上に実
施例2と同様の陽極化成処理を施し、多孔質Si層11
を形成した。
【0035】図9は、この実施例による電子放出素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。n型Si基板1
3上にCVD法を用いて絶縁膜14を形成し、更にスパ
ッタ法を用いてゲート電極15を成膜する(図9
(a))。次に、写真製版とRIEによりゲート電極1
5と絶縁膜14をエッチングする(図9(b))。その
後、実施例1と同様の陽極化成により、露出したSi基
板13の表面に多孔質Si層11を形成し、図9(c)
の構成となる。
【0036】この電子放出素子のゲート電圧−アノード
電流特性を測定し、アノード電流が観測され始めるゲー
ト電圧の大きさが改善されていることを確認した。この
ような構成の電子放出素子は非常に簡略な工程で製造で
きる効果がある。また、工程バラツキが生じやすいエッ
チング工程がなく品質が安定するという効果があった。
【0037】実施例6.図10は、この発明の実施例6
による電子放出素子の製造方法を工程順に示す断面図で
ある。また、図11は、この実施例による製造方法で作
成した電子放出素子を示す断面図である。この実施例で
は、エミッタを作成する前に陽極化成を行う。図10
(a)に示すように、n型Si基板13表面を実施例2
と同様の方法で陽極化成して、多孔質Si層11を形成
する。次にSiO2 膜をスパッタリングにより成膜した
後、写真製版とスパッタSiO2 膜のRIEにより、エ
ミッタ形成部に直径2μmの円形マスク71を作成する
(図10(b))。更に、n型Si基板13をやはりR
IEによりマスク71の下にエミッタ12となるコーン
を形成して、図10(c)の形状を作成する。次に、絶
縁膜となるSiO2 膜14とゲート電極となる金属膜1
5を真空蒸着により成膜する(図10(d))。最後
に、図10(e)でウエットエッチングによりSiO2
膜のマスク71を除去し、図11に示すようなn型Si
からなる多孔質Si層を設けた円錐台状のエミッタ12
を形成する。この実施例では、以上の様に極めて簡単な
製造方法により、円錐台状のエミッタを得ることがで
き、ゲート電圧の大きさを下げることのできる電子放出
素子を作成できる。
【0038】実施例7.図12は、この発明の実施例7
による電子放出素子を搭載したCRTを示す構成図であ
る。図において、121は実施例1と同様の電子放出素
子からなる電子源であり、Si基板13,表面に多孔質
Si層11を設けたエミッタ12,絶縁膜14,ゲート
電極15にさらに、第2絶縁膜123と集束電極122
を備えている。電子源121は通常600〜2000個
のエミッタがアレイ状に並んでいるが、ここでは省略し
て1個のみを示す。124,125,126は電子源1
21から放出された電子を加速し集束させるための電子
銃の電極である。127は電子線を偏向するための偏向
ヨ−ク、128は電子源121から放出された電子線、
129は蛍光面、1210は真空封体である。
【0039】電子源121のエミッタ12から放出され
た電子は、まず集束電極122による減速の電界を受け
て集束される。さらに、電子銃の電極124,125,
126で加速されながら集束され、蛍光面129に当た
り発光する。偏向ヨーク127はこの電子線128を偏
向させる。
【0040】蛍光面129の発光の輝度は電子源121
から放出される電流の大きさにより決定される。この実
施例によるCRTは、電子源121に多孔質Si層を設
けたエミッタ12を用いているために、高電圧タイプの
ドライブ回路でゲート電極15を変調すれば、CRTの
輝度は従来の約5〜10倍程度明るくすることができ
る。従って、従来の輝度で光らせる場合には、低電圧タ
イプのドライブ回路で十分であり、コストを低減するこ
とができる。
【0041】実施例8.図13は、この発明の実施例8
による電子放出素子を搭載した平面ディスプレイを示す
断面図である。図において、12は表面に多孔質Si層
11を設けたn型Siであるエミッタ、13はn型Si
基板、14は絶縁膜、15はゲート電極、131は第2
絶縁膜、132は第2ゲート電極である。第1ゲート電
極15と第2ゲート電極132はそれぞれ直交するライ
ンとなるようなマトリクスに形成され、端部はフリット
シ−ルを通って外部回路とつながれている。このライン
の交点が画素を構成する。一画素はエミッタ12を約1
000個配列して構成している。133は蛍光体層、1
34はアノ−ドとなる透明導電膜、135はフェイスガ
ラスである。フェイスガラス135とn型Si基板13
は、図示していないが、スペーサによって例えば200
μmのギャップを確保し、端部でフリットガラスにより
接着され、その間を高真空に排気している。
【0042】次に動作について説明する。透明導電膜1
34に、n型Si基板13に対して例えば400V程度
の電圧を加えて、アノ−ドとする。一方、第1ゲート電
極15と第2ゲート電極132の両方に例えば60V程
度の電圧を加えると、図13に示す様に、エミッタ12
から電子が放出される。この電子は透明導電膜134の
電圧による電界により、透明導電膜134に向かい、蛍
光体層133の蛍光体を発光させる。第1ゲート電極1
5と第2ゲート電極132の電圧のいずれか一方が60
Vで他方が0Vの時には、電界の打ち消しあいにより、
電子は放出されない。これを利用して、マトリックス状
に配置された画素のうちの任意の画素を発光させること
ができる。
【0043】従来の電子放出素子を用いた平面ディスプ
レイでは、ゲート電極15にかける電圧として85Vを
必要としていた。これに対しこの発明の電子放出素子を
用いると、ゲート電極15を60V程度の電圧で動作で
き、外部回路を低電圧タイプのドライブ回路で構成でき
るようになった。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、エミッタと、エミッタと空間を隔てて設けたゲート
電極とを備え、エミッタに電界をかけて電子を放出させ
る電子放出素子において、エミッタが、多孔質Si層を
有するn型Siからなると共に、電子放出側に突出して
おり、その形状が円錐状であることを特徴とすることに
より、アノード電流が飽和することなく、また周囲の温
度や光に影響されずに、アノード電流が観測され始める
ゲート電圧の低い電子放出素子が得られる効果がある。
【0045】また、請求項2の発明によれば、エミッタ
と、エミッタと空間を隔てて設けたゲート電極とを備
え、エミッタに電界をかけて電子を放出させる電子放出
素子において、エミッタが、多孔質Si層を有するn型
Siからなると共に、電子放出側に突出しており、その
形状が柱状または円錐台状であることを特徴とすること
により、アノード電流が飽和することなく、また周囲の
温度や光に影響されずに、アノード電流が観測され始め
るゲート電圧の低い電子放出素子が得られる効果があ
る。
【0046】また、請求項3の発明によれば、エミッタ
と、エミッタと空間を隔てて設けたゲート電極とを備
え、エミッタに電界をかけて電子を放出させる電子放出
素子において、エミッタが、多孔質Si層を有するn型
Siからなると共に、その形状が平面状であることを特
徴とすることにより、アノード電流が飽和することな
く、また周囲の温度や光に影響されずに、アノード電流
が観測され始めるゲート電圧の低い電子放出素子が得ら
れる効果がある。
【0047】また、請求項4の発明によれば、n型Si
基板のエミッタ形成部にマスクを形成する工程、マスク
を形成したn型Si基板のドライエッチングによりマス
クの下のエミッタ形成部にコーンを形成する工程、熱酸
化処理によりコーンを形成したn型Si基板の電子放出
側に熱酸化膜を設ける工程、熱酸化膜を形成したn型S
i基板の電子放出側に絶縁膜とゲート電極を順次蒸着す
る工程、エッチングによりエミッタ形成部の熱酸化膜及
びマスクを除去してエミッタ形成部の突状のn型Si基
板を露出する工程、及びn型Si基板の露出部に光を照
射しながら陽極化成して多孔質Si層を形成する工程を
施すこと特徴とすることにより、アノード電流が飽和す
ることなく、また周囲の温度や光に影響されずに、アノ
ード電流が観測され始めるゲート電圧の低い電子放出素
子の製造方法が得られる効果がある。
【0048】また、請求項5の発明によれば、n型Si
基板に光を照射しながら陽極化成して、n型Si基板に
多孔質Si層を形成する工程、n型Si基板に形成した
多孔質Si層のエミッタ形成部にマスクを形成する工
程、マスクを形成したn型Si基板をエッチングしてマ
スクの下のエミッタ形成部にコーンを形成する工程、コ
ーンを形成したn型Si基板の電子放出側に絶縁膜とゲ
ート電極を順次蒸着する工程、及びエミッタ形成部のマ
スクを除去する工程を施すことを特徴とすることによ
り、アノード電流が飽和することなく、また周囲の温度
や光に影響されずに、アノード電流が観測され始めるゲ
ート電圧の低い電子放出素子の製造方法が得られる効果
がある。
【0049】また、請求項6の発明によれば、請求項1
ないし3のいずれかの電子放出素子を電子源としたこと
により、ゲート電圧駆動用ドライブ回路として安価な低
電圧タイプのものを用いることができるCRTが得られ
る効果がある。
【0050】また、請求項7の発明によれば、請求項1
ないし3のいずれかの電子放出素子を電子源としたこと
により、ゲート電圧駆動用ドライブ回路として安価な低
電圧タイプのものを用いることができる平面ディスプレ
イが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による電子放出素子を示
す断面図である。
【図2】 実施例1に係る多孔質Si層を拡大して示す
断面図である。
【図3】 実施例1に係る電子放出素子の放出電流とゲ
ート電圧の関係を示すグラフである。
【図4】 実施例1に係る電子放出素子の放出電流とゲ
ート電圧の関係を示すグラフである。
【図5】 実施例2に係る電子放出素子の製造方法にお
ける陽極化成セルを示す構成図である。
【図6】 この発明の実施例3による電子放出素子を示
す断面図である。
【図7】 実施例3による電子放出素子の製造方法を工
程順に示す断面図である。
【図8】 この発明の実施例5による電子放出素子を示
す断面図である。
【図9】 実施例5による電子放出素子の製造方法を工
程順に示す断面図である。
【図10】 この発明の実施例6による電子放出素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図11】 この発明の実施例6による電子放出素子を
示す断面図である。
【図12】 この発明の実施例7によるCRTを示す構
成図である。
【図13】 この発明の実施例8による平面ディスプレ
イを示す断面図である。
【図14】 従来の電子放出素子を示す断面図である。
【図15】 従来の電子放出素子の製造方法を工程順に
示す断面図である。
【符号の説明】
11 多孔質Si層、12 エミッタ、13 n型Si
基板、14 絶縁膜、15 ゲート電極、31 電子放
出素子を形成したn型Si基板、32 陰極、33 定
電流源、35 陽極、36 電解液、37 光源、71
マスク、73熱酸化膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 31/15 C (72)発明者 由良 信介 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内 (72)発明者 乙武 正文 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタと、上記エミッタと空間を隔て
    て設けたゲート電極とを備え、上記エミッタに電界をか
    けて電子を放出させる電子放出素子において、上記エミ
    ッタが、多孔質Si層を有するn型Siからなると共
    に、電子放出側に突出しており、その形状が円錐状であ
    ることを特徴とする電子放出素子。
  2. 【請求項2】 エミッタと、上記エミッタと空間を隔て
    て設けたゲート電極とを備え、上記エミッタに電界をか
    けて電子を放出させる電子放出素子において、上記エミ
    ッタが、多孔質Si層を有するn型Siからなると共
    に、電子放出側に突出しており、その形状が柱状または
    円錐台状であることを特徴とする電子放出素子。
  3. 【請求項3】 エミッタと、上記エミッタと空間を隔て
    て設けたゲート電極とを備え、上記エミッタに電界をか
    けて電子を放出させる電子放出素子において、上記エミ
    ッタが、多孔質Si層を有するn型Siからなると共
    に、その形状が平面状であることを特徴とする電子放出
    素子。
  4. 【請求項4】 n型Si基板のエミッタ形成部にマスク
    を形成する工程、マスクを形成したn型Si基板のドラ
    イエッチングにより上記マスクの下の上記エミッタ形成
    部にコーンを形成する工程、熱酸化処理により上記コー
    ンを形成した上記n型Si基板の電子放出側に熱酸化膜
    を設ける工程、上記熱酸化膜を形成した上記n型Si基
    板の電子放出側に絶縁膜とゲート電極を順次蒸着する工
    程、エッチングにより上記エミッタ形成部の上記熱酸化
    膜及び上記マスクを除去して上記エミッタ形成部の突状
    のn型Si基板を露出する工程、及び上記n型Si基板
    の上記露出部に光を照射しながら陽極化成して多孔質S
    i層を形成する工程を施すこと特徴とする電子放出素子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 n型Si基板に光を照射しながら陽極化
    成して、上記n型Si基板に多孔質Si層を形成する工
    程、上記n型Si基板に形成した上記多孔質Si層のエ
    ミッタ形成部にマスクを形成する工程、上記マスクを形
    成したn型Si基板をエッチングして上記マスクの下の
    上記エミッタ形成部にコーンを形成する工程、上記コー
    ンを形成した上記n型Si基板の電子放出側に絶縁膜と
    ゲート電極を順次蒸着する工程、及び上記エミッタ形成
    部の上記マスクを除去する工程を施すことを特徴とする
    電子放出素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれかの電子放出
    素子を電子源としたことを特徴とするCRT。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし3のいずれかの電子放出
    素子を電子源としたことを特徴とする平面ディスプレ
    イ。
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