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JPH08303150A - 分割パネルおよびそれを使用した窓 - Google Patents

分割パネルおよびそれを使用した窓

Info

Publication number
JPH08303150A
JPH08303150A JP13472495A JP13472495A JPH08303150A JP H08303150 A JPH08303150 A JP H08303150A JP 13472495 A JP13472495 A JP 13472495A JP 13472495 A JP13472495 A JP 13472495A JP H08303150 A JPH08303150 A JP H08303150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous solution
panel
solution composition
adhesive
divided
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13472495A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Watanabe
晴男 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AFFINITY KK
Original Assignee
AFFINITY KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AFFINITY KK filed Critical AFFINITY KK
Priority to JP13472495A priority Critical patent/JPH08303150A/ja
Publication of JPH08303150A publication Critical patent/JPH08303150A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [目的] 可逆的に曇点現象を示す水溶液組成物の透水
により発生した気泡を外周部に固定保持して気泡の問題
を実質的に解決して均一な白濁遮光状態をも維持できる
構造をもつ透明なパネルをうることである。このパネル
を用いて太陽の直射光線に自律応答してその光線を遮光
する新しい機能をもつ省エネ窓をうることである。 [構成] 透明基板間に接着区分線を設けて可逆的に曇
点現象を示す水溶液組成物を分割して積層してなる分割
パネルおよびそのパネルを使用した窓である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加温による熱作用によ
り透明状態と白濁状態を可逆変化する曇点現象を示す水
溶液組成物を透明基板に分割して積層してなるパネルに
関するものである。このパネルを窓に利用すると太陽の
直射光線をその直射光線エネルギーで遮光できる新しい
機能をもつ窓を提供できる。より具体的にはアトリュ
ム、天窓、ドームや競技場の屋根、東西面の窓、目線よ
り上の南面の窓、温室、車両のサンルーフ等夏季の太陽
直射光線を遮光したい箇所に広く利用できる。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、太陽光エネルギーが窓に照
射していることに注目してきた。このエネルギーの有無
により、窓ガラスが自律応答して透明−不透明の可逆変
化をおこして、夏季の居住空間をより快適にすることを
検討してきた。この自律応答特性は、直射光照射面のみ
遮光する特長や省エネルギー効果のみならず施工、メン
テナンス、維持費等からも非常に魅力的であることに着
目した。この点から、各種ある調光ガラスの原理からフ
ォトクロミック方式とサーモクロミック方式が選択でき
るが、作用機構が複雑でかつ熱の影響をうけるフォトク
ロミック方式よりも、直射光線の吸収からなる熱作用が
利用できるサーモクロミック方式が優れていると考えて
きた。
【0003】そこで、本発明者は、サーモクロミック方
式のなかでも加温で白濁散乱して遮光する曇点現象を示
す水溶液組成物に注目し、太陽の直射光線を自律応答制
御することで快適な空間(例えば、建物、車両等)を省
エネルギー的に達成しうる窓を多面的に検討してきた。
本発明に関係するサーモクロミック方式は、冬季は外気
温度が低いため直射光線の照射吸収により加温されて
も、速やかに放熱するので透明状態のままで遮光を起こ
さないが、夏季は直射光線が照射した部分のみが選択的
に遮光できる。この原理を応用することで自律応答型の
新しい窓を提供でき、本発明者はこの課題を一貫して追
求してきた。曇点現象を示す水溶性組成物は、水を溶媒
としたライオトロピック型の高分子コレステリック液
晶、高分子水溶液等がある。以下、本発明者が、鋭意検
討してきた曇点現象、すなわち加温により相転移を起こ
し白濁遮光する水溶性高分子の水溶液を主にのべるが、
これに限定されることなく水溶媒からなる可逆的に曇点
現象を示す水溶性組成物であれば本発明の構造を利用し
うる。
【0004】本発明者は、曇点現象を示す水溶性高分子
の水溶液組成物の積層体を窓に使用することに関し鋭意
検討してきた。その結果、窓の使用のためには、均一な
可逆安定性、室温に近い相転移温度、耐候性、安全性、
耐透水性等おおくの項目を満たす必要があった。均一な
可逆安定性は両親媒性物質の添加等による水溶液の組成
設計でよく、室温に近い相転移温度は低温シフト剤の添
加でよく、耐候性は紫外線の吸収・カットでよく、安全
性は安全な化合物からなる水溶液の組成設計でよく、残
る耐透水性をより十分にすべく最後の課題として本発明
者は鋭意検討してきた。この曇点現象を示す水溶性高分
子の水溶液組成物を積層したパネルは、窓等の広い面状
態で使用される場合がおおく、水が透水して気泡の発生
をみると、均一な遮光が不可能となるのでこの気泡の問
題を解決することは非常に重要な課題であった。例え
ば、カーテンに例えると部分的に穴があいて光線がもれ
てしまう欠陥カーテンと同様の状態になる。よって、完
全に透水を防止する構造か気泡が発生しても長期間の実
使用に絶えうる構造を必要とする。本発明は、後者の構
造をもつパネルに関するものであり以下に詳説する。
【0005】従来、水分子の透水性を押さえる技術とし
て実用化されてる複層ガラス用のポリイソブチレン系、
ポリサルファイド系等のシーラントは、本課題にも有効
である。しかし、水溶液組成物と板ガラスからなる積層
体に上記のシーラントで封止しても特に80℃以上の耐
熱性に関しては不十分であり気泡の発生をみた。実際、
複層ガラスにおいても内部に乾燥剤を設けて透水してき
た水分子を吸収する方法でしのいでいるのが現状であ
る。他にアクリル系、エポキシ系の封止剤も検討したが
同様であった。すなわち、有機系の封止剤で水分子の透
過を封止しきるのは不可能であり、特に80℃以上の温
度になると封止剤の分子運動が活発になり急激に透水性
が大きくなる。例えば、従来の樹脂のなかで耐透水性が
良いとされているポリイソブチレン系シーラント(横浜
ゴム社のハマタイトPRC−488−Y)では、20
℃:0.02g/平方メートル・日、40℃:0.5g
/平方メートル・日であり室温から20℃の上昇で25
倍の増加であることからも明らかである。そこで、例え
ば、本発明者による特願平6−198942は、外周の
封止を2段封止構造とし、この第1封止と第2封止の間
に水の飽和蒸気および/または液体をもつ捕水層を設け
て捕水層と水溶液組成物との間に平衡状態をもたせる方
法を発明した。これは、乾燥剤の逆の発想である捕水層
を設けて緩衝させて水溶液組成物の水の蒸発を防止する
方法であり効果的であった。さらに、本発明者は、製造
しやすくかつ苛酷な条件でも実使用に耐えうる構造を鋭
意検討した結果、可逆的に曇点現象を示す水溶液組成物
を分割して積層化した分割構造体のパネルにする構造に
到達して課題を解決して本発明に至った。実使用に耐え
うる構造とは、気泡がパネル内に発生しても外周部に固
定保持されておれば、外周に設ける枠ののみ込み下部に
隠されるので全く問題にならないことを意味する。その
結果、透明基板間に接着区分線を設けて水溶液組成物を
分割して積層パネル化する分割構造の採用により以下の
5項目に大きな効果があった。1)気泡をパネルの外周
部に固定保持でき気泡の問題を実質的に解決できた。
2)有機封止部から経時的に発生しうる可能性のある気
泡は、分割構造の効果により気泡の合体による大気泡化
や中心部への気泡移動を防止でき均一な白濁遮光状態を
維持できた。当然、この外周部の気泡は、実使用時にお
いては枠の下部に隠れるので全く悪影響はなかった。
3)ほぼ平行に設けられた接着区分線を地面にほぼ水平
状態に配置すれば、内包液が低粘度の水溶液組成物であ
っても対流(白濁部の上下移動による面的なむらの発
生)を防止でき均一な白濁遮光状態を維持できた。4)
従来の非分割の単純積層体では、例えば、白濁開始温度
の添加剤は自己拡散による均一化を起こしてしまいより
高度な機能性を付加できなかったが、分割構造により自
己拡散を防止できるのでより高度な機能性窓システムを
うることができた。5)さらに重要なことは、従来の非
分割で単純に積層された積層体では、水溶液組成物が自
重により上部から下部へたれて下部が膨らむとともに上
部に大きな気泡の発生を生み、バランスがとれるまで下
部の膨らみと気泡の拡大をみた。しかし、透明基板間に
接着区分線を設けて水溶液組成物が分割構造で積層され
パネル化すると、この問題は確実にかつ完全に解決し
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、可逆的に曇点現象を示す水溶液組成物の透水により
気泡がパネル内に発生しても外周部に固定保持されて実
使用において均一な白濁遮光状態を維持できる構造をも
つ透明なパネルをうることである。このパネルを用いて
太陽の直射光線に自律応答してその光線を遮光する新し
い機能をもつ高耐久性の省エネ窓をうることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決するためになされたものであり、可逆的に曇点現
象を示す水溶液組成物を透明基板で積層したパネルにお
いて、透明基板間に接着区分線を設けて水溶液組成物を
分割して積層してなる分割パネルであり、および可逆的
に曇点現象を示す水溶液組成物を透明基板で積層したパ
ネルを使用した窓において、透明基板間に接着区分線を
設けて水溶液組成物を分割して積層してなる分割パネル
を使用した窓を提供するものである。
【0008】つぎに、本発明について図面を基にして説
明する。本発明の実施例であり図1は断面図であり、図
2は図1の平面図であり、図3は図2を改良した平面図
であり、図4は断面図である。1は透明基板であり、2
は可逆的に曇点現象を示す水溶液組成物(以下水溶液組
成物と記す)であり、3は接着区分線であり、4は枠で
あり、5は導電性発熱ペーストである。
【0009】本発明の実施例である図1は、透明基板1
間にほぼ平行に設けた接着区分線3により水溶液組成物
2を分割して積層されてなるパネルを接着区分線3に垂
直に切断した断面図である。図2は、図1の平面図であ
り、左右の辺にある水溶液組成物2の注入孔を封止剤
(例えば、ポリイソブチレン系、ポリサルファイド系等
のシーラント、エポキシ樹脂等)を介して枠4(例え
ば、アルミニウム、ステンレス等)を設けたものであ
る。ここでほぼ平行と言っている意味は、交わることな
く接着区分線3が左右に引かれてあり、左右の辺から水
溶液組成物2が注入できれば良いのであり、曲線、波打
ち線、自然なゆらぎ線、太さが変化する線等の接着区分
線3も含まれる。この接着区分線3は、無機系材料、有
機系材料に関係なく透明基板に接着して耐水性をもつ材
料は広く利用できる。接着区分線3の線幅は、分割を主
の目的にしており特に限定されるものではない。その線
幅の太さとピッチを制御することにより遮光率を調整で
き、また水溶液組成物2の層厚にもよるが0.05mm
から10mm程度でよく、通常は0.1mmから5mm
程度から選択され、水溶液組成物2の層厚(0.01m
mから2mm程度)が大きいほど線幅も太くするとよ
い。また、特に図示してないが、均一に透明基板1を積
層するためにスペーサーを接着区分線3の中に設けると
よい。またピッチは、5mmから200mm程度でよ
く、通常は10mmから100mm程度から選択され
る。
【0010】さらに、接着区分線3に関して詳説する。
無機系材料には、低融点ガラス(例えば、日本電気ガラ
ス社のLS−0118,LS−0206等)があり、特
殊ハンダ(例えば、旭硝子社のセラソルザ等)がある。
例えば、1063mm角で3mm厚のフロートソーダガ
ラス基板を間隔1.2mmを設けて低融点ガラスである
日本電気硝子のLS−0118を線幅3mm,ピッチ5
3mmで20に分割して焼成した。その加温条件は、例
として、徐々に温度を上昇(50℃/分)して封止温度
430℃、10分かけ徐々に温度を下昇(20℃/分)
させて室温にもどした。その後、水溶液組成物2を1辺
に漬けて減圧吸引して注入した。その後枠4(例えば、
のみ込み幅10mmのコ字型アルミ枠)を使用して左右
の2辺を有機封止剤(例えば、ポリイソブチレン、ポリ
サルファイド、エポキシ樹脂等)を介して有機封止し
た。この接着区分線3を地面に水平になるようにパネル
を窓サッシに施工することにより、数年後に仮に水の透
水により有機封止した辺部に気泡の発生をみても枠の下
部に隠れ、かつ気泡の移動は各分割域で独立のまま存在
するので合体して大気泡になることもない。なお、多少
の濃度変化も水の拡散により平均化されむらとはならな
い。当然、接着区分線3が無機系材料であり上下の2辺
は無機封止となり気泡の発生は起きない。よって、本発
明の構造により気泡を外周部に固定保持でき気泡の問題
を実質的に解決しえた。
【0011】有機系材料は、水溶液組成物2と接触して
溶解するなどにより大きな変化が起きなければよく、通
常の樹脂は耐水性があるので広く使用でき、例えば、シ
リコーン系、ポリイソブチレン系、ポリサルファイド系
等のシーラント、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、感光
性アクリル樹脂等がある。有機系材料は、加熱を必要と
せずに室温硬化(例えば、シリコーン系、ポリサルファ
イド系等のシーラント、エポキシ樹脂等)、紫外線照射
(例えば、感光性アクリル樹脂等)等でもよいので特に
超大面積のパネルに非常に有効に利用できる。また、加
熱してもホットメルト型(例えば、ブチラール樹脂、ポ
リイソブチレン系シーラント等)でよく加温加圧のみの
短時間処理で接着区分線3を形成でき無機系材料より有
利である。さらに、耐候性も十分にありかつ着色がなく
透明性のあるシリコーン系シーラント、感光性アクリル
樹脂、ブチラール樹脂等は、視覚機能性の面から本発明
に非常に有用である。また、これら樹脂の特長を使い分
けして複合的に用いても良い(例えば、内部はシリコー
ン系シーラント、外周部はポリイソブチレン系シーラン
ト等)。なお、これら有機系材料は既にガラス加工、施
工に広く使用されておりここで説明するまでもない。有
機系材料は、無機系材料と比較して最も異なる点は透水
を完全に押さえらずに図2に示す最下部より気泡が発生
しうることである。しかし、本発明の構造は、接着区分
線3で水溶液組成物2が分割されており、発生した気泡
は最下部の分割域に固定されパネルの中心部へ移動でき
ず、その結果、気泡は枠または窓サッシの下部に隠すこ
とができ実使用において全く問題にならなっかた。左右
の辺部の封止方法、水溶液組成物2の注入方法は、有機
系材料、無機系材料に関係なく同様の方法でよい。そこ
で、本発明者は、図2に示す最下部の透水性と気泡の問
題に関して鋭意検討した。要点は、透水性を小さくする
こと、気泡をパネルの上部に移動させないことの2点に
ある。前者は、最下部または最下部近くの接着区分線3
のみを耐透水性に優れている樹脂(例えば、ポリイソブ
チレン系シーラント等)を使用する方法、線幅を太くす
る方法、板状スペーサーを介して透水断面積を小さくす
る方法、封止剤を介して枠4を左右の辺と同様に上下の
辺に設ける方法等がある。後者は、気泡が最下部の分割
域に固定されることをさらに積極的に利用して、図3の
ように下部域の分割幅を特異的に狭め多段にする構造に
すると最下部の狭い分割域に気泡は固定され上下の辺に
も設けた枠4または窓サッシの下部に容易に隠すことが
できた。これは、最下部の分割域が2段目から上の分割
域の透水性を防止する機能を果たしているからである。
その理由は、2段目の分割域から最下部の分割域をみる
と水飽和の環境場といえ2段目から最下部への透水拡散
はおきない。よって、常に最下部の分割域で気泡が固定
され本課題を解決することができた。ようするに、最下
部の分割域が複層ガラスの乾燥剤と同様に緩衝域の役割
をはたしている。図3のように、この機能を2段目の分
割域までとってやればより好ましパネルになることは言
うまでもない。この気泡をもつ分割域を隠す方法は、枠
4(図3では上下の枠を省略した)、窓サッシに限らず
透明基板1にオペイク(例えば、ペイント、金属膜等)
の処理をして隠す幅を確保してもよい。このように、本
発明の調光ガラスは、一般の透明な板ガラスに周期的に
細いライン模様を設けたものとほぼ同様の外観であり十
分に外の景色を視認できる快適なパネルである。
【0012】さらに、接着区分線3は内包する水溶液組
成物2を完全に分割した構造にできるので、目的に合わ
せて水溶液組成物2の組成をかえて注入した分割域をも
つパネルもできる。例えば、白濁開始温度を低温シフト
するには例えば、塩化ナトリウム等、高温シフトするに
は例えば、プロピレングリコール等の添加量に依存(室
温から60℃程度まで開始温度を制御できる)する。そ
の詳細は特願平6−54427に記してある。しかし、
従来の非分割の積層体では、添加量を変化させても容易
に添加剤は自己拡散による均一化を起こしてしまいより
高度な機能性を付加することができなかった。また、隠
れる下部域を水のみの組成にしてもよい。より具体的に
は、窓にセットされたパネルを下部から上部に徐々に白
濁開始温度を下げるように設計すると下部の透視性、透
光性を維持しながら上部から入る直射光線が遮光できる
庇と同様な効果が生まれ夏季の南面窓に特に有効であっ
た。この結果、太陽光線の強弱によりパネルの遮光面積
とその程度も自然に自律応答して可変する画期的な高機
能性窓システムをうることができた。
【0013】また、従来の非分割の積層体では、水溶液
組成物2が自重により上部から下部へ液だれをおこして
下部が膨らむとともに上部に大きな気泡の発生を生み、
バランスがとれるまで下部の膨らみと気泡の拡大をみ
た。しかし、この水溶液組成物2が分割構造で積層され
たパネルでは、この問題は全く見られなかった。
【0014】図4は、接着区分線3に熱素子(例えば、
導電性発熱ペースト等)の機能をも持たせて外部から熱
制御できるようにしたパネルである。当然、分割域ごと
に面的に透明導電膜等による熱素子を設けてなるパネル
も有用である。しかし、この方法は区分機能と熱素子機
能をさらにはスペーサー機能(例えば、熱素子にカーボ
ン粒子を使用等)をも同時に持たせることができ非常に
経済的である。なお、導電性発熱ペースト(例えば、金
属ペースト、カーボンペースト等)は、すでに自動車の
リヤーウインドウの発熱線に広く利用されており特に説
明するまでもない。
【0015】次に、本発明に使用する可逆的に曇点現象
を示す水溶性高分子は、例えば、ポリビニルアルコール
系のポリビニルアルコール部分酢化物、ポリビニルメチ
ルエーテル等、ポリN−置換アクリルアミド誘導体のポ
リN−イソプロピルアクリルアミド、ポリN−エトキシ
エチルアクリルアミド等、ポリN−置換メタクリルアミ
ド誘導体のポリN−イソプロピルメタクリルアミド、ポ
リN−3−エトキシプロピルメタクリルアミド等、ポリ
N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体のポリN−メチル
N−エチルアクリルアミド等、セルロース誘導体のヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等があ
る。なかでも、特願平6−54427で本発明者が記し
てたようにセルロース骨格をもつセルロース誘導体が均
一な可逆安定性、室温に近い相転移温度、耐候性、安全
性、経済性の条件を満たし本目的にも非常に有用であ
り、なかでもその代表としてヒドロキシプロピルセルロ
ースが、耐久性も非常に強くかつ遮光性も大きいので本
発明に有用である。
【0016】もう少しセルロース誘導体に関して記す。
セルロースは、官能基が付加すると多くの溶媒に可溶と
なる。そのなかで水溶性であるセルロース誘導体の水溶
液が、温度の上昇により凝集して白濁状態になるために
は、官能基に疎水結合(結合水の破壊による疎水基間の
親和性の増大による結合力)が働く必要がある。そのた
めには、官能基は、イオン性基であればイオン斥力が働
き本目的に不適であり、親水性基(例えば、水酸基、エ
ーテル結合部、エステル結合部、アミド結合部等)と疎
水性基(例えば、メチル基、エチル基等)を併せもつと
非イオン性基であるのがよい。例えば、ヒドロキシエチ
ル基とヒドロキシプロピル基を比較すると、ヒドロキシ
エチルセルロースは、親水性基をもち、水溶性である
が、疎水性基をもたないので凝集できず、白濁状態を生
じない。これに対して、ヒドロキシプロピルセルロース
は、水溶性であり、かつ、凝集白濁状態を生じることが
できる。このように、ヒドロキシプロピル基に代表され
るように、非イオン性の親水性基と疎水性基を併せもつ
官能基が付加しており、室温で約25重量%ないし約5
0重量%の高濃度でも水に均一溶解する水溶性の多糖類
誘導体が有用である。なお、官能基の付加は、単一種で
も複数種でもよく特に限定されるものではない。例え
ば、付加したヒドロキシプロピル基の水酸基に追加官能
基を付加した誘導体、追加官能基としてヒドロキシプロ
ピル基を付加した誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセ
ルロースに付加等)等があり、単一の官能基を付加した
誘導体に限定されるものではない。これらの官能基やそ
の付加方法は、朝倉書店の出版である大有機化学第19
巻に詳細に開示されており、これらの方法と一般の付加
反応を組み合わせることにより、水酸基、低級アルキル
基、ハロゲン基等を付加せしめることによって親水性疎
水性バランスを調製できる。
【0017】さらに、水溶液組成物2のセルロース誘導
体の水溶性高分子の凝集・分子分散を安定的に可逆変化
を維持させるためには可逆安定剤を添加すると好まし
い。可逆安定剤とは、本発明者が系統的に研究開発して
きたものである。例えば、ヒドロキシプロピルセルロー
スの33%水溶液が加温されて、白濁凝集状態と無色透
明状態の相変化を繰り返し可逆変化をうるためには両親
媒性分子の添加が好ましい。その詳細は特願平6−54
427に記してある。曇点現象を示す水溶液組成物が、
特に本発明の主体ではないので詳細な説明は省略する
が、代表例として、ヒドロキシプロピルセルロース用に
はポリプロピレングリコール等がある。また、必要にお
うじて例えば、特願平6−54427に記載されている
水溶性の添加剤(例えば、白濁開始温度シフト剤、紫外
線吸収剤、着色剤、熱線吸収剤等)を加えてもよい。ま
た、ヒドロキシプロピルセルロースは、水を溶媒とする
と曇点現象を示すと共に可視光線を選択散乱して呈色す
るライオトロピック型の高分子コレステリック液晶にも
なり本発明に有用であが、50%以上の高濃度であるた
め水分離はおきず可逆安定剤を添加する必要はない。こ
のように、水溶液組成物2の水溶性高分子としてセルロ
ース誘導体は非常に重要である。なお、粘度が非常に高
い水溶液組成物2(例えば、前記したヒドロキシプロピ
ルセルロースのライオトロピック型液晶等)は注入が困
難になるので、接着区分線3を設ける時に水溶性高分子
の個体膜もおいた状態で積層した後に低粘度である溶媒
である水または加温水(例えば、60℃から99℃)を
注入して透明基板1間で溶解均一化して目的の水溶液組
成物2にする方法も有用である。
【0018】また、低粘度の水溶液組成物2の例として
ポリN−置換アクリルアミド誘導体のポリN−イソプロ
ピルアクリルアミド、ポリN−エトキシエチルアクリル
アミド等、ポリN−置換メタクリルアミド誘導体のポリ
N−イソプロピルメタクリルアミド、ポリN−3−エト
キシプロピルメタクリルアミド等、ポリN,N−ジ置換
アクリルアミド誘導体のポリN−メチルN−エチルアク
リルアミド等の低濃度水溶液がある。これら水溶性高分
子は、分子量にも多少影響するが、十分な白濁遮光作用
を示すものは5重量%以上の濃度になると加温で容易に
不可逆な自己凝集分離をおこし使用できなくかった。ま
た、添加剤の工夫でも自己凝集分離の不可逆性を改善す
ることは困難であった。しかし5重量%未満、より好ま
しくは3重量%以下から0.1重量%程度の濃度では薄
いため自己凝集分離がおきずまた遮光性もあり好ましか
った。この低濃度では粘度が低くいために加温で容易に
対流が発生するが、接着区分線3の分割構造により対流
の発生を防止でき均一な白濁遮光状態をも維持できた。
【0019】透明基板1は、ソーダライムガラス、ホウ
珪酸ガラス、熱線吸収・紫外線吸収ガラス等の板ガラス
があり、また強化ガラス、耐熱ガラス、合わせガラス、
網入りガラス、型板ガラス等の板ガラスまたはセラミッ
クスでもよく特に限定することなく使用できる。また、
形状は平面に限定されることなく曲面でもよく、厚みの
組合も特に限定されることなく、例えば、片側ガラスを
厚くして風圧等の機械的強度を主に持たせもう一方のガ
ラスは薄く柔軟にして水溶液組成物2を積層保持を主に
目的とするようにしてもよい。なかでも、熱線と紫外線
を吸収するガラスは有用である。熱線吸収ガラスには、
太陽光エネルギーを吸収するように設計された熱線吸収
ガラス、近赤外線吸収剤をコートしたガラス等がある。
そのなかでも例えば、セリウム、チタン、鉄等の添加に
よる紫外線と近赤外線を強く吸収するよう設計されたグ
リーン系の熱線吸収ガラスを使用するとよい。太陽光エ
ネルギーを効率的に吸収するガラスを使用すると、厚み
を薄くでき軽量化によい。しかし、水も近赤外線を吸収
して直接加温されることをあえて記しておく。つぎに、
紫外線を吸収・カットするには、吸収・カット層をコー
トする方式とガラスバルクの吸収による方式がある。吸
収・カット層をコートする方式は、例えば、日本ペイン
ト社のスーパーフロンR240、岩城硝子社の紫外線カ
ットガラス、東燃社のポリシラザンベース無機タイプU
Vカットコーティング材、多層蒸着膜等があり、ガラス
バルクの吸収による方式は、例えば、紫外線を吸収する
セントラル硝子社のグリーンラルSP、日本電気硝子社
のファイアライト、紫外線をハロゲン化銅の微粒子散乱
でカットする五鈴精工硝子社のITY等がある。ただ、
一般のソーダライムガラスで厚みが約5mm以上である
と350nm以下の紫外線透過が急激に小さくなり耐候
性の面で好ましく、また当然、厚いほど熱線吸収も強ま
り選択遮光には厚板が有利である。また、通常のソーダ
ライムガラスは、紫外線を吸収するが、薄くなると紫外
線を透過しやすくなるので、特に約4mm以下の薄板を
用いる場合には紫外線吸収・カット層を設けるのが好ま
しい。しかし、5mm以上になると350nm以下の紫
外線吸収も強まり有利である。また、本発明で言ってい
る透明基板間とは、少なくとも片側の基板が透明で内部
を透視できればよい。通常は両基板ともに透明板を使用
するが、片側を不透明板(例えば、金属板、セラミック
ス板、不透明ガラス板等)を使用して自律応答して自然
に可変するユニークな広告板等に使用してもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明のパネルは、
透明基板1間に接着区分線3を設けて水溶液組成物2を
分割して積層パネル化する分割構造の採用により以下の
5項目に大きな効果があった。1)気泡をパネルの外周
部に固定保持でき気泡の問題を実質的に解決できた。
2)有機封止部から経時的に発生しうる可能性のある気
泡は、分割構造の効果により気泡の合体による大気泡化
や中心部への気泡移動を防止でき均一な白濁遮光状態を
維持できた。当然、この外周部の気泡は、実使用時にお
いては枠の下部に隠れるので全く悪影響はなかった。
3)ほぼ平行に設けられた接着区分線を地面にほぼ水平
状態に配置すれば、内包液が低粘度の水溶液組成物であ
っても対流(白濁部の上下移動による面的なむらの発
生)を防止でき均一な白濁遮光状態を維持できた。4)
従来の非分割の単純積層体では、例えば、白濁開始温度
の添加剤は自己拡散による均一化を起こしてしまいより
高度な機能性を付加できなかったが、分割構造により自
己拡散を防止できるのでより高度な機能性窓システムを
うることができた。5)さらに重要なことは、従来の非
分割で単純に積層された積層体では、水溶液組成物が自
重により上部から下部へたれて下部が膨らむとともに上
部に大きな気泡の発生を生み、バランスがとれるまで下
部の膨らみと気泡の拡大をみた。しかし、透明基板間に
接着区分線を設けて水溶液組成物が分割構造で積層され
パネル化すると、この問題は確実にかつ完全に解決し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるパネルの断面図である。
【図2】本発明の実施例である図1の平面図である。
【図3】本発明の実施例であるパネルの平面図である。
【図4】本発明の実施例であるパネルの断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 可逆的な曇点現象を示す水溶液組成物 3 接着区分線 4 枠 5 導電性発熱ペースト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆的に曇点現象を示す水溶液組成物を
    透明基板で積層したパネルにおいて、透明基板間に接着
    区分線を設けて水溶液組成物を分割して積層してなる分
    割パネル。
  2. 【請求項2】 ほぼ平行に接着区分線を設けて水溶液組
    成物を分割してなることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項のパネル。
  3. 【請求項3】 接着区分線が導電性発熱ペーストである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項の
    パネル。
  4. 【請求項4】 可逆的に曇点現象を示す水溶液組成物を
    透明基板で積層したパネルを使用した窓において、透明
    基板間に接着区分線を設けて水溶液組成物を分割して積
    層してなる分割パネルを使用した窓。
  5. 【請求項5】 接着区分線をほぼ平行に設けてなるパネ
    ルを接着区分線をほぼ地面に水平になるように組込こと
    を特徴とする特許請求の範囲第4項の窓。
  6. 【請求項6】 上部の分割域より下部の分割域の水溶液
    組成物の白濁開始温度が高いことを特徴とする特許請求
    の範囲第4項または第5項の窓。
  7. 【請求項7】 紫外線の吸収・カット層を外側の透明基
    板に設けてあるパネルを使用してなることを特徴とする
    特許請求の範囲第4項、第5項または第6項の窓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008545172A (ja) * 2005-07-04 2008-12-11 ポリアイシー ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 活性化可能な光学層

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