[go: up one dir, main page]

JPH0715121B2 - 射出成形用Fe―Co系合金微粉およびFe―Co系焼結磁性材料 - Google Patents

射出成形用Fe―Co系合金微粉およびFe―Co系焼結磁性材料

Info

Publication number
JPH0715121B2
JPH0715121B2 JP63206720A JP20672088A JPH0715121B2 JP H0715121 B2 JPH0715121 B2 JP H0715121B2 JP 63206720 A JP63206720 A JP 63206720A JP 20672088 A JP20672088 A JP 20672088A JP H0715121 B2 JPH0715121 B2 JP H0715121B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
powder
fine powder
injection molding
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63206720A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0257608A (ja
Inventor
稔 新田
幸雄 槇石
禎公 清田
敏夫 渡辺
泰弘 垣生
Original Assignee
川崎製鉄株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 川崎製鉄株式会社 filed Critical 川崎製鉄株式会社
Priority to JP63206720A priority Critical patent/JPH0715121B2/ja
Priority to AU38024/89A priority patent/AU3802489A/en
Priority to CA000605506A priority patent/CA1335759C/en
Priority to KR1019890009962A priority patent/KR930002523B1/ko
Priority to DE68924678T priority patent/DE68924678T2/de
Priority to EP89307117A priority patent/EP0354666B1/en
Publication of JPH0257608A publication Critical patent/JPH0257608A/ja
Priority to AU88923/91A priority patent/AU637538B2/en
Priority to US07/962,607 priority patent/US5338508A/en
Publication of JPH0715121B2 publication Critical patent/JPH0715121B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、高飽和磁束密度焼結材料用の原料として、金
属粉末の射出成形に好適で焼結性に優れたアトマイズFe
-Co合金微粉とFe-Co-V合金微粉および当該合金微粉を焼
結した高密度の焼結磁性材料に関する。
〈従来の技術〉 Fe-CO系合金は、あらゆる磁性材料の中で最高の飽和磁
束密度を有する軟質磁性材料として知られている。換言
すると、Fe-Co系合金は、同一体積で他のいかなる磁性
材料よりも高い磁気エネルギを発揮できると言える。こ
の特徴をいかし、Fe-Co系合金は、小型でも高い磁気エ
ネルギの伝達が要求されるモータや磁性ヨークなどへの
応用が期待されている。ところが、溶製Fe-Co系合金
は、冷間加工性が劣悪であるため、小型部品の工業的な
製造がほとんど不可能であると言うジレンマを持ってい
る。
粉末治金法は、このような難加工性を克服する有力な手
段と考えられており、種々の方法が提案されている。
例えば、Fe-Co系焼結材料に関しては、特開昭61-291934
号公報、特開昭62-54041号公報、特開昭62-142750号公
報があり、Pを含有するFe-Co系焼結材料に関しては、
特公昭57-38663号(特開昭55-85649号)公報、Bを含有
するFe-Co系焼結材料に関しては特開昭55-85650号公報
がある。
また、Fe-Co-V系焼結材料に関しては特開昭54-75410号
公報がある。
ところが、従来提案されている方法は、いずれも圧縮成
形によるものであったため、圧縮性を阻害しない程度で
なおかつ圧縮プレスの金型で成形できるようにFe-Co合
金粉、Co-V合金粉、Fe-P合金粉、Fe-B合金粉とFe粉、Co
粉を配合した、いわゆる混合粉を使用しなければならな
いという制約があった。
このため、従来の技術は、この制約に起因する低焼結密
度、低磁気特性の克服を目的とするものであった。特開
昭61-291934号公報では、規則格子を形成していない急
冷Fe-Co合金の利用による圧縮性の改善と、この急冷Fe-
Co合金粉とCo粉の配合による焼結性の改善がなされ、特
開昭62-54041号公報では、熱間等方圧加圧(HIP)によ
る焼結密度向上がなされ、特開昭62-142750号公報ではF
e-Co合金粗粉とCo微粉の組合せによる圧粉密度の改善と
焼結密度の向上により磁気特性の向上を図ったものであ
る。
また、特公昭57-38663号(特開昭55-85649号)公報で
は、粉砕Fe-P合金(26.5%Pのフェロリン)粉をP含有
量で0.05〜0.7%になるように配合し、特開昭55-85650
号公報では、粉砕Fe-B合金(19.9%Bのフェロボロン)
粉をB含有量で0.1〜0.4%になるように配合して焼結
し、無添加のものより焼結密度を高め磁気特性の改善を
図ったものである。
また、特開昭54-75410号公報に開示された焼結材料は、
38%Vの共晶組成を中心とした35〜45wt%のVから成る
V-Co粉砕合金粉をFe粉、Co粉に配合して液相焼結し、Fe
-Co-V系焼結材料の焼結密度を高め磁気特性の向上を図
ったものである。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、これら従来の提案は、金型によりプレス
成形するもので、原料粉末が焼結性の低い粗粒各種の単
金属粉と二元系合金粉の混粉で、それら各種の粉末は製
造法がまちまちで、その粒度と粒子形状は個々別々であ
り、射出成形用には使用できないものである。
現在、Fe-Co系焼結材料は、材料歩留りの改善、機械加
工費の削減を目的として溶製Fe-Co系の一部に代替しつ
つある。特に、その成形方法においては、2次元的形状
しか成形できなかったプレス成形に代って、3次元複雑
形状が容易に成形できる射出成形の発展が期待されてい
る。ところが、射出成形を利用したFe-Co系焼結材料の
製造が開始されたのはごく最近であるため、種々の技術
課題が残されており、特に、原料粉末については、多く
の改良の余地がある。
一般に、射出成形用の原料粉末としては、球状であるこ
と、微粒粉であることおよび還元可能な粒子表面酸化物
であることが要求される。球状粉末の利点は、粉末同士
のすべりが良好であることである。球状粉末と不規則形
状粉末とに同一種、同一量の有機バインダを添加して比
較すると、球状粉末を使用した方が低粘度となり、射出
性に優れることが知られている。さらに、同一射出性を
低バインダ量によって達成できるため、脱脂時間の短縮
が図れる利点がある。一方、粉末の微粒化と還元可能な
粒子表面酸化物であることによって高密度が達成でき
る。これらの粉末の要求特性を達成するために、アトマ
イズ法による粉末の製造においては、アトマイズ装置の
装置パラメータの変更によって対処される。しかし、原
料粉末の化学組成の変更による改良は行なわれておら
ず、プレス成形を前提とした原料粉末(平均粒径:80μ
m程度)と同様の組成が採用されていた。すなわち、プ
レス形成時の圧縮性および成形性を阻害する不純物成分
を極力低減した化学組成が常用されいた。しかし、従来
組成の射出成形用微粉末(平均粒径:20μm以下)の球
状化と表面酸化物に対する知見が十分ではないため、射
出性および焼結性において必ずしも十分ではないのが問
題であった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決しようとするも
のであって、金属粉末の射出成形性に好適な球形状で、
かつ還元可能な表面酸化物から成る焼結性に優れた射出
成形用のFe-Co系合金微粉とFe-Co-V系合金微粉を提供す
るとともに、当該合金微粉を射出成形し、焼結し、必要
に応じHIP処理することによる磁気特性を持つ高飽和磁
束密度を有するFe-Co系焼結材料を提供することを目的
とするものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者らは、焼結体の磁気的性質(磁束密度;Bs、最
大透磁率;μmax、保持力;Hc)を著しく阻害することな
く、粉末形状が射出成形用として適する球状となる、焼
結性の良い、粉末化学組成の探索によって、以下の知見
を知り本発明に至った。
(1)C:1.00wt%以下、Si:1.00wt%以下、Mn:2.00wt%
以下で、かつMn/Siが1.00以上のFe-Co、Fe-Co-V溶湯を
アトマイズすることにより、平均粒径が20μm以下の射
出成形に好適な粒子形状を持ち、かつ焼結性に優れた表
面(酸化物)から成るFe-Co、Fe-Co-V微粉を製造でき
る。したがって当該合金微粉を焼結すると相対密度(真
密度に対する密度比)が92%以上で閉空孔から成る、C
が0.02wt%以下の磁気特性に優れた焼結材料を得ること
ができる。
(2)Bが0.02〜1.00wt%、Pが0.05〜1.00wt%のうち
1種または2種を上記溶湯に合金してアトマイズするこ
にとより、平均粒径が20μm以下の当該合金粉の見掛密
度、タップ密度の向上と、焼結密度の増加にともなった
Cが0.02wt%以下の磁気特性の向上が達成できる。
すなわち、本発明の第1の態様は、C:1.00wt%以下、S
i:1.00wt%以下、Mn:2.00wt%以下でMn/Siが1.00以上、
Co:15〜60wt%、不純物を除き残部が実質的にFeの溶湯
をアトマイズ法で粉末化してなり、平均粒径が20μm以
下の球状粉であることを特徴とする射出成形用Fe-Co系
合金微粉を提供するものである。
また、本発明の第2の態様は、C:1.00wt%以下、Si:1.0
0wt%以下、Mn:2.00wt%以下でMn/Siが1.00以上、V:1.0
〜4.0wt%、Co:15〜60wt%、不純物を除き残部が実質的
にFeの溶湯をアトマイズ法で粉末化してなり、平均粒径
が20μm以下の球状粉であることを特徴とする射出成形
用Fe-Co系合金微粉を提供するものである。
また、本発明の第3の態様は、C:1.00wt%以下、Si:1.0
0wt%以下、Mn:2.00wt%以下でMn/Siが1.00以上、B:0.0
2〜1.00wt%およびP:0.05〜1.00wt%のうちの1種また
は2種、Co:15〜60wt%、不純物を除き残部が実質的にF
eの溶湯をアトマイズ法で粉末化してなり、平均粒径が2
0μm以下の球状粉であることを特徴とする射出成形用F
e-Co系合金微粉を提供するものである。
また、本発明の第4の態様は、C:1.00wt%以下、Si:1.0
0wt%以下、Mn:2.00wt%以下でMn/Siが1.00以上、V:1.0
〜4.0wt%、B:0.02〜1.00wt%およびP:0.05〜1.00wt%
のうちの1種または2種、Co:15〜60wt%、不純物を除
き残部が実質的にFeの溶湯をアトマイズ法で粉末化して
なり、平均粒径が20μm以下の球状粉であることを特徴
とする射出成形用Fe-Co系合金微粉を提供するものであ
る。
さらに、本発明の第5の態様は、前記本発明の第1〜第
4の態様のいずれかの射出成形用Fe-Co系合金微粉を有
機バインダーに混練して射出成形を行い、その成形品を
焼結してなる、C含有率が0.02wt%以下で、真密度に対
する密度比が92%以上であることを特徴とするFe-Co系
焼結磁性材料を提供するものである。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
先ず、本発明の第1〜第4の態様に示す射出成形用のFe
-Co系合金微粉およびFe-Co-V系合金微粉の溶湯に具備す
べき限定理由について説明する。
微粉末の球状化の程度を評価するために、タップ密
度、見掛け密度およびコンパウンド粘度との関係を
調べた。、によって、粉末の充填性よりその球状性
を知ることができる。また、は、射出性の観点から直
接要求される特性であり、コンパウンドの滑り易さより
その球状性を知ることができる。
Mnの含有量を2.00wt%以下に限定する理由は以下の
通りである。
Fe-Co系およびFe-Co-V系の溶湯において、Mn量を増加す
ると、アトマイズ時の粒子表面に低融点のMnO-FeOが生
成し、凝固するまでに粒子表面層の融点の低下、表面張
力の増加、粘性の低下によってアトマイズ粒子の球状化
を促進する作用があるが、2.00wt%を超えると、その焼
結材料の飽和磁束密度がFe単味焼結材料のそれより低下
するので、Mnを2.00wt%以下に限定する。
Cの含有量を1.00wt%以下に限定する理由は以下の
通りである。
通常、Fe-Co、Fe-Co-V系の高飽和磁束密度焼結材料にお
いては、磁気特性の観点から、含有炭素量を極力低く抑
える必要がある。また、プレス成形を利用して製造され
るFe-Co、Fe-Co-V系焼結材料の原料粉末においては、磁
気特性の観点に加えて、プレス成形時の圧縮性の観点か
ら、溶製材以上に含有炭素の軽減が要求される。しか
し、射出成形法を利用してFe-Co、Fe-Co-V系焼結材料を
製造する場合は、いくら低炭素の原料粉末を使用して
も、加工性の観点では射出成形性を向上させることはな
く、磁気特性の観点でも、脱脂時に有機バインダに起因
する炭素によって汚染されるため、利点がないことが判
った。さらに、真空中で焼結することによって、原料粉
末に起因する炭素も、有機バインダに起因する炭素も、
同様に除去できることが判った。
そこで、粉末の含有する炭素を低減するのではなく、む
しろ、増加させることによって、粉末特性の改良を試み
た。その結果、炭素量の付加は、高圧媒体を利用したア
トマイズ微粉末の充填性を改良する(球状化する)こと
を実験によって見出した。
これは、Fe-Co、Fe-Co-V系の溶湯へのCの合金化により
溶湯中酸素量の低下にともない、溶湯粘度の低下および
融点低下によってアトマイズ粒子は球状化するものと考
えられる。
例えば、第1表に示す1000kgf/cm2の水圧のもとで噴射
した円環状の水ジエットで水アトマイズした平均粒径が
9.0〜10.0μmのFe-50%Co微粉について、C合金量が増
加するに伴って見掛密度およびタップ密度の上昇がみら
れ、粉末が球状化したことが判る。
さらに、原料粉末とバインダーとの比率が等しいコンパ
ウンドについても、Fe-50%Co微粉のC合金量の増加に
伴って、コンパウンドの粘性温度の低下効果が見られ
る。
しかし、Fe-50%Co微粉のC合金量が1.00wt%を超える
と、焼結材料の磁気特性上の観点から、その溶湯合金量
が限定されるSi、Mnの脱酸限よりC−O反応による脱酸
限が低くなり、アトマイズ粒子はCOガスを捕捉した中空
粒子が生成するようになり、見掛密度およびタップ密度
はかえて低下し、コンパウンドの粘性温度は著しく増大
する。
また、このコンパウンドを工業的に通常採用される、焼
結最大時間である4h程度の真空焼結を施した焼結体のC
含有量を0.02wt%以下に低減できないため、磁気特性の
劣悪化をきたすので、Fe-CoおよびFe-Co-V系合金溶湯の
合金C量を1.00wt%以下に限定する。
Si:1.00wt%以下、Mn:2.00wt%以下でMn/Siが1.00
以上に限定する理由は以下の通りである。
SiおよびMnは、Fe-Co系およびFe-Co-V系焼結材料の飽和
磁束密度がFe単味焼結材料のそれより高い値を示す範
囲、即ちSiが1.00wt%以下、Mnが2.00wt%以下に限定し
た。
ここで例えば、第1表に示す当該溶湯を水アトマイズし
た合金微粉において、Mn/Siが1.00以上のとき、見掛密
度およびタップ密度が増大し、コンパウンドの粘性温度
が低下することから微粉末が球状化したことが判る。
また、Mn/Siが1.00以上のとき、焼結密度が増大し、焼
結性の良い表面状態になったことが判る。
よってMn/Siを1.00以上に限定する。
これは、溶湯のMn量を増加すると、アトマイズ時の粒子
表面に低融点のMnOが生成し、凝固するまでに粒子表面
層の融点の低下、表面張力の増加、粘性の低下によって
アトマイズ粒子が球状化するものと考えられる。またMn
Oは、工業的に通常採用される焼結温度である1400℃程
度の真空焼結であれば、コンパウンド中のCまたは溶湯
合金CによってCO還元され、焼結を阻害しない。
これに対し、Siは、アトマイズ時に粒子表面に粘稠なSi
O2を生成して粒子を不規則状化し、SiO2は1400℃程度の
真空中ではCによるCO還元が困難なため焼結を阻害す
る。
よって、アトマイズ時の粒子の球状化と焼結性の良い粒
子表面を得るために溶湯にのMn/Siを1.00以上に限定す
る。
Co:15〜60wt%に限定する理由は以下の通りであ
る。
Coは、溶製材の場合と同様に、Feに置換することによっ
て飽和磁束密度(Bs)を向上させる効果がある。但し、
Co量が15wt%に満たない場合や、60wt%を超える場合
は、その効果が小さいため、Co量を15〜60wt%に限定し
た。
以上の成分限定により本発明のFe-Co系合金微粉は構成
されるが、さらに以下の成分を含有せしめることにより
さらに効果を上げることができる。
V:1.0〜4.0wt%に限定する理由は以下の通りであ
る。
Vは、溶製材の場合と同様に、焼結材料の固有抵抗を上
昇させる効果があり、1.0wt%未満ではその効果が小さ
く、4.0wt%を超えるとHCが急増し軟磁性が劣化するた
め1.0〜4.0wt%に限定する。
尚、Vを合金した溶湯は、タンディッシュノズルに溶湯
温度低下によるV2O3を生成析出してノズル閉塞を起こす
が、C、Si、Mnを溶湯に添加してタンディッシュノズル
を通過時の溶湯温度で平衡するV−O脱酸限以下に調整
することによって、このノズル閉塞を防止することが可
能である。
この意味からも、C;1.00wt%以下、Si;1.00wt%以下お
よびMnを2.00wt%以下で複合して溶湯に合金化すること
はアトマイズ粉製造上の経済性にも有益なものである。
以下の成分添加により、さらに優れたFe-Co系合金微粉
とすることがきる。
B:0.02〜1.00wt%およびP:0.05〜1.00wt%に限定す
る理由は以下の通りである。
BおよびPは、それぞれ単独であるいは複合して溶湯に
添加合金することによって、アトマイズ粒子を球状化さ
せる効果があるが、Bは0.02wt%未満、Pは0.05wt%未
満ではその効果が小さく、BおよびPともに1.00wt%を
越えると焼結材料の磁気特性とくにμmaxとHcが劣化す
るため、Bは0.02〜1.00wt%、Pは0.05〜1.00wt%に限
定する。
なお、BおよびPの溶湯への合金化によるアトマイズ時
の粒子の球状化効果は、Mnの場合と同様に、粒子表面に
生成するB酸化物、P酸化物による融点の低下、表面粘
度の低下によるものであり、焼結密度が増大するのはB
およびPの合金化による拡散促進効果によるものであ
り、粒子表面の多過ぎるB酸化物およびP酸化物が焼結
を阻害すると推察できる。
平均粒径を20μm以下に限定する理由は以下の通り
である。
第1表に示すように、当該合金微粉を用いた最終焼結材
料の密度および磁気特性は、当該合金微粉の平均粒径の
影響を強く受ける。平均粒径が20μmを越えると焼結密
度比が92%以上の閉空孔から成る焼結材料を製造でき
ず、磁気特性(Bs、μmax、Hc)の著しい劣化をきたす
ので、平均粒径は20μm以下に限定する。
本発明のFe-Co系合金微粉は基本的には以上のように構
成されるものであり、以下に、Fe-Co系焼結磁性材料に
ついて詳細に説明する。
次に当該Fe-Co系合金微粉およびFe-Co-V系合金微粉を焼
結した高磁束密度焼結材料に具備すべき限定理由につい
て説明する。
焼結材料のCの含有率を0.02wt%以下に限定する理
由は以下の通りである。
不純物であるCの存在は、磁気特性とくにμmaxとHcに
悪影響を及ぼす。C量が0.02wt%を越えるとμmaxおよ
びHcの著しい劣化をきたすので、Cは0.02wt%以下に限
定する。
相対焼結密度比を92%以上に限定する理由は以下の
通りである。
相対焼結密度比は、焼結材料の磁束密度(Bs)、最大透
磁率(μmax)および保持力(Hc)に影響を及ぼす重要
な特性値である。
相対焼結密度比は92%未満のとき、Bs、μmaxおよびHc
ともに著しい劣化をきたす。
これは、第1図に示すようにHIPによる密度上昇実験に
よると、相対焼結密度比が92%未満で密度上昇しないこ
とから、この場合は開空孔から成るためである。
したがって、閉空孔からなる焼結材料であるためには相
対焼結密度比は92%以上に限定する。
〈実施例〉 以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
第1表に、水アトマイズ法で製造した高飽和磁束密度焼
結材料用のFe-Co系、Fe-Co-V系の合金微粉と当該合金微
粉を焼結して作製した高密度の高飽和磁束密度焼結材料
の本発明例を比較例とともに示す。
高周波誘導電気溶解炉で溶製したFe-Co系、Fe-Co-V系の
溶湯をタンディッシュ底の耐火材製の細孔ノズルから鉛
直下に流下注入し、そのまわりから1000kgf/cm2の水圧
をかけて下すぼまり形の円環状の水ジェットを噴射して
水アトマイズして第1表に示す種々の化学組成を持つFe
-Co系、Fe-Co-V系の合金微粉を作製した。マイクロトラ
ック粒度分析計により平均粒径(微粒側から累積体積が
50%となる粒径)、見掛密度およびタップ密度を測定し
た。
次に、これらの合金微粉と46vol%のワックス系の有機
バインダーとを加圧型ニーダーにより混練してコンパウ
ンドを作製し、フローテスターにより荷重10kgのもと直
径が1mmで長さ1mmのダイにより粘度(100P[ポアズ]と
なる温度)を測定した。
次に、射出成形機を用い、射出温度150度で外径53mm、
内径41mm、高さ4.7mmのリング状に成形した。射出成形
体は、窒素中、+7.5℃/hで600℃まで昇温後30min保持
して脱脂処理を行った。続いて、水素中、+5℃/minの
昇温し、700℃で1h保持、950℃で1h保持の後、1350℃で
2hの保持により焼結を行った。また、950℃での保持終
了までは、露点+30℃に保ち、その後は露点−20℃以下
に制御した。得られた焼結体は、水中法重量測定法によ
り、密度比を求めた。また、同条件で作製した試料に、
捲線を施した後、自記磁束計によって磁気特性を求め
た。結果を第1表に示す。
第1表の実施例記号1〜18から明らかのように、Mn:2.0
0wt%以下、およびC;1.00wt%以下、Si;1.00wt%以下、
Mn;2.00wt%以下で、Mn/Siが1.00以上のCo;10〜60wt%
の平均粒径が20μm以下の本発明Fe-Co系合金微粉にお
いて、MnおよびMn/Siの増加に伴なって、またCの増加
に伴なって見掛密度およびタップ密度が大きな値を示
し、そのコンパウンドの粘度も低い(低温ほど低粘度で
ある)値を示し、粉末が球状化し、射出成形性に優れて
いることが判る。また、焼結体C量も0.02wt%以下、相
対焼結密度比も95%を示し、その磁気特性(Bs、μma
x、Hc)の優れた焼結材料を得ることができる。
第1表の実施例記号19〜23から明らかのように、V;1.0
〜4.0wt%の本発明Fe-Co-V系合金微粉において、Vの溶
湯への合金化によって、溶湯ノズル閉塞防止上の観点か
らSi量、Mn量を増加させMn/Si≧1.00とすることによっ
て、球状化した射出成形性に優れたアトマイズ粉末を製
造できる。また、焼結体C量が0.01wt%で、相対焼結密
度比は95%を示し、その磁気特性(Bs、μmax、Hc)の
優れた焼結材料を得ることができる。
第1表の実施例記号24〜33から明らかのように、B;0.02
〜1.00wt%、P;0.05〜1.00wt%の本発明のFe-Co系およ
びFe-Co-V系合金微粉において、Bおよび/またはPの
合金化によって見掛密度およびタップ密度が高い値を示
し、そのコンパウンドの粘度も低い値を示し、Bおよび
P無添加の場合(実施例記号3)より球状化し、射出成
形性も一段と向上することが判る。また、焼結体C量が
0.01wt%で、相対焼結密度比も96%と緻密化が一段と進
み、磁気特性(Bs、μmax、Hc)も一段と優れた焼結材
料が得られる。
第1表の実施例記号34〜43から明らかのように、平均粒
径が20μm以下の本発明Fe-Co系合金微粉において、平
均粒径が大きくなるにしたがって、当該合金微粉の見掛
密度およびタップ密度は高い値を示し、そのコンパウン
ドの粘度は低い値になるが相対焼結密度比が低下し、磁
気特性(Bs、μmax、Hc)も低下してくる。
Fe-Co-V系合金微粉においても同様のことが言える。
平均粒径が20μm以下のとき、磁気特性の優れた焼結材
料を得ることができる。
第1図は、第1表の本発明実施例記号3のFe-Co系合金
微粉を用いたコンパウンドを射出成形し、1200〜1350℃
で2h水素中で焼結を行った焼結材料について1350℃で1h
Ar中で100kgf/cm2の圧力でHIP処理した際の焼結材料の
相対密度比とHIP処理後の相対密度比の関係を示す。こ
れから明かのように、焼結材料の相対密度比が92%以上
で閉空孔となり、HIP処理後の相対密度比が一段と向上
することが判る。
〈発明の効果〉 以上、詳述したように、本発明によれば、Fe-Co系およ
びFe-Co-V系の合金溶湯にC;1.00wt%以下、Si;1.00wt%
以下、Mn;2.00wt%以下でMn/Si≧1.00となるように成分
調整した溶湯をアトマイズして平均粒径が20μm以下の
微粉末とすることによって、球状化を図って射出成形性
と焼結性を改善したFe-Co系合金微粉を提供できるとと
もに、当該微粉末を用いることにより、相対密度比が92
%以上の焼結材料を提供することができる。
また、本発明によれば、B;0.02〜1.00wt%、P;0.05〜1.
00wt%のうちの1種以上を溶湯に合金し、アトマイズし
て平均粒径が20μm以下の微粉末とすることによって、
一段と球状化を図って射出成形性と焼結性を改善したFe
-Co系およびFe-Co-V系合金微粉を提供できるとともに、
当該微粉を用いることにより、相対密度比が92%以上の
磁気特性に優れた焼結材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、焼結材料の相対密度比とHIP処理後の相対密
度比の関係を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/22 (72)発明者 渡辺 敏夫 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 垣生 泰弘 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (56)参考文献 特開 昭62−44555(JP,A) 特開 昭63−53201(JP,A) 特開 昭62−252919(JP,A) 特開 昭59−136907(JP,A) 特公 昭61−9380(JP,B2)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:1.00wt%以下、Si:1.00wt%以下、Mn:2.
    00wt%以下でMn/Siが1.00以上、Co:15〜60wt%、不純物
    を除き残部が実質的にFeの溶湯をアトマイズ法で粉末化
    してなり、平均粒径が20μm以下の球状粉であることを
    特徴とする射出成形用Fe-Co系合金微粉。
  2. 【請求項2】C:1.00wt%以下、Si:1.00wt%以下、Mn:2.
    00wt%以下でMn/Siが1.00以上、V:1.0〜4.0wt%、Co:15
    〜60wt%、不純物を除き残部が実質的にFeの溶湯をアト
    マイズ法で粉末化してなり、平均粒径が20μm以下の球
    状粉であることを特徴とする射出成形用Fe-Co系合金微
    粉。
  3. 【請求項3】C:1.00wt%以下、Si:1.00wt%以下、Mn:2.
    00wt%以下でMn/Siが1.00以上、B:0.02〜1.00wt%およ
    びP:0.05〜1.00wt%のうちの1種または2種、Co:15〜6
    0wt%、不純物を除き残部が実質的にFeの溶湯をアトマ
    イズ法で粉末化してなり、平均粒径が20μm以下の球状
    粉であることを特徴とする射出成形用Fe-Co系合金微
    粉。
  4. 【請求項4】C:1.00wt%以下、Si:1.00wt%以下、Mn:2.
    00wt%以下でMn/Siが1.00以上、V:1.0〜4.0wt%、B:0.0
    2〜1.00wt%およびP:0.05〜1.00wt%のうちの1種また
    は2種、Co:15〜60wt%、不純物を除き残部が実質的にF
    eの溶湯をアトマイズ法で粉末化してなり、平均粒径が2
    0μm以下の球状粉であることを特徴とする射出成形用F
    e-Co系合金微粉。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の射出
    成形用Fe-Co系合金微粉を有機バインダーに混練して射
    出成形を行い、その成形品を焼結してなる、C含有率が
    0.02wt%以下で、真密度に対する密度比が92%以上であ
    ることを特徴とするFe-Co系焼結磁性材料。
JP63206720A 1988-07-13 1988-08-20 射出成形用Fe―Co系合金微粉およびFe―Co系焼結磁性材料 Expired - Fee Related JPH0715121B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63206720A JPH0715121B2 (ja) 1988-08-20 1988-08-20 射出成形用Fe―Co系合金微粉およびFe―Co系焼結磁性材料
AU38024/89A AU3802489A (en) 1988-07-13 1989-07-11 Alloy steel powders for injection molding use, their compounds and a method for making sintered parts from the same
CA000605506A CA1335759C (en) 1988-07-13 1989-07-12 Alloy steel powders for injection molding use, their compounds and a method for making sintered parts from the same
EP89307117A EP0354666B1 (en) 1988-07-13 1989-07-13 Alloy steel powders for injection molding use, their commpounds and a method for making sintered parts from the same
DE68924678T DE68924678T2 (de) 1988-07-13 1989-07-13 Stahllegierungspulver für Spritzgussverfahren, seine Verbindungen und ein Verfahren zur Herstellung von Sinterteilen daraus.
KR1019890009962A KR930002523B1 (ko) 1988-07-13 1989-07-13 사출성형용 합금강 분말, 이의 화합물 및 이를 이용한 소결재료의 제조방법
AU88923/91A AU637538B2 (en) 1988-07-13 1991-12-06 Alloy steel powders for injection molding use, their compounds and a method for making sintered parts from the same
US07/962,607 US5338508A (en) 1988-07-13 1992-10-16 Alloy steel powders for injection molding use, their compounds and a method for making sintered parts from the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63206720A JPH0715121B2 (ja) 1988-08-20 1988-08-20 射出成形用Fe―Co系合金微粉およびFe―Co系焼結磁性材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0257608A JPH0257608A (ja) 1990-02-27
JPH0715121B2 true JPH0715121B2 (ja) 1995-02-22

Family

ID=16527990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63206720A Expired - Fee Related JPH0715121B2 (ja) 1988-07-13 1988-08-20 射出成形用Fe―Co系合金微粉およびFe―Co系焼結磁性材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0715121B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2743572B1 (fr) * 1996-01-11 1998-02-13 Imphy Sa Alliage fer-cobalt, procede de fabrication d'une bande en alliage fer-cobalt et bande obtenue
JP4568691B2 (ja) * 2006-03-28 2010-10-27 Jfeケミカル株式会社 圧粉磁芯用マグネタイト−鉄−コバルト複合粉末、その製造方法およびこれを用いた圧粉磁芯
JP5248065B2 (ja) * 2007-08-31 2013-07-31 株式会社タムラ製作所 コア材とそれを用いたコア、そのコアを使用したチョークコイル
JP5368686B2 (ja) * 2007-09-11 2013-12-18 住友電気工業株式会社 軟磁性材料、圧粉磁心、軟磁性材料の製造方法、および圧粉磁心の製造方法
JP4907597B2 (ja) * 2008-05-13 2012-03-28 山陽特殊製鋼株式会社 Fe−Co−V系合金材料の製造方法
DE102014213794A1 (de) * 2014-07-16 2016-01-21 Robert Bosch Gmbh Weichmagnetische Legierungszusammensetzung und Verfahren zum Herstellen einer solchen
JP6904034B2 (ja) * 2017-04-17 2021-07-14 セイコーエプソン株式会社 軟磁性粉末、圧粉磁心、磁性素子および電子機器
US10607757B1 (en) 2017-06-30 2020-03-31 Tdk Corporation Production method of soft magnetic metal powder
CN108284219B (zh) * 2017-08-15 2019-10-08 长沙墨科瑞网络科技有限公司 不锈钢混合粉末、含该粉末不锈钢粘土及该粘土固结工艺
JP7087558B2 (ja) 2018-03-29 2022-06-21 セイコーエプソン株式会社 軟磁性粉末および焼結体の製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59136907A (ja) * 1983-01-25 1984-08-06 Seiko Epson Corp 樹脂結合型希土類磁石の製造方法
JPS619380A (ja) * 1984-06-22 1986-01-16 Tsutomu Miwa ボンネツト空気連動板
JPS6244555A (ja) * 1985-08-19 1987-02-26 Hitachi Metals Ltd Fe−Co系磁性合金
JPS62252919A (ja) * 1986-04-25 1987-11-04 Seiko Epson Corp 希土類焼結磁石の製造方法
JPS6353201A (ja) * 1986-08-25 1988-03-07 Daido Steel Co Ltd 永久磁石材料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0257608A (ja) 1990-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6093405B2 (ja) 窒素含有低ニッケル焼結ステンレス鋼
JP4591633B2 (ja) ナノコンポジットバルク磁石およびその製造方法
JP6642838B2 (ja) R−t−b系焼結磁石の製造方法
CN110225801A (zh) 软磁性粉末、Fe基纳米晶合金粉末、磁性部件及压粉磁芯
JP6044866B2 (ja) R−t−b系焼結磁石の製造方法
JP2010090470A (ja) 鉄系焼結合金およびその製造方法
JP4900085B2 (ja) 希土類磁石の製造方法
WO2003066922A1 (en) Sinter magnet made from rare earth-iron-boron alloy powder for magnet
JPH0715121B2 (ja) 射出成形用Fe―Co系合金微粉およびFe―Co系焼結磁性材料
JP2000234151A (ja) R−Fe−B系希土類永久磁石材料
JP2008248306A (ja) 圧粉成形用粉末および圧粉成形磁芯ならびにその製造方法
US4601876A (en) Sintered Fe-Cr-Co type magnetic alloy and method for producing article made thereof
US20200248289A1 (en) Non-magnetic austenitic steel with good corrosion resistance and high hardness
JP4449900B2 (ja) 希土類合金粉末の製造方法および希土類焼結磁石の製造方法
JP7550783B2 (ja) R-Fe-B系焼結磁石
KR20070086434A (ko) 확산 접합된 니켈-구리 분말 야금 분말
EP0354666B1 (en) Alloy steel powders for injection molding use, their commpounds and a method for making sintered parts from the same
JP3432905B2 (ja) センダスト系焼結合金の製造方法
JP2010114371A (ja) Sm−R−T−B(−M)系焼結磁石
JP2000331810A (ja) R−Fe−B系希土類永久磁石材料
US20070240790A1 (en) Rare-earth sintered magnet and method for producing the same
JP7548688B2 (ja) R-t-b系焼結磁石
JPH0751721B2 (ja) 焼結用低合金鉄粉末
JP4218111B2 (ja) Fe−Ni系合金粉末およびその製造方法
JP2021150555A (ja) 圧粉磁心及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees