JPH0625888A - 耐食性および電着塗装性に優れた防錆鋼板 - Google Patents
耐食性および電着塗装性に優れた防錆鋼板Info
- Publication number
- JPH0625888A JPH0625888A JP18413292A JP18413292A JPH0625888A JP H0625888 A JPH0625888 A JP H0625888A JP 18413292 A JP18413292 A JP 18413292A JP 18413292 A JP18413292 A JP 18413292A JP H0625888 A JPH0625888 A JP H0625888A
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- JP
- Japan
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- phase
- alloy
- steel sheet
- corrosion resistance
- electrodeposition
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】耐食性、電着塗装性ともに優れた防錆鋼板の提
供。 【構成】電析法により形成されるZnとCrとからなる
合金であり、結晶系が六方晶で格子定数がa=2.72
〜2.78Å、c=4.43〜4.60Åであるような
構造を有する相のみから実質的に構成されるZn−Cr
合金めっきを施されてなる耐食性および電着塗装性に優
れた防錆鋼板。
供。 【構成】電析法により形成されるZnとCrとからなる
合金であり、結晶系が六方晶で格子定数がa=2.72
〜2.78Å、c=4.43〜4.60Åであるような
構造を有する相のみから実質的に構成されるZn−Cr
合金めっきを施されてなる耐食性および電着塗装性に優
れた防錆鋼板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用等に使用される
防錆鋼板に要求される様々な性質の内で、耐食性はもと
より特に電着塗装性において優れた品質を有する防錆鋼
板に関する。
防錆鋼板に要求される様々な性質の内で、耐食性はもと
より特に電着塗装性において優れた品質を有する防錆鋼
板に関する。
【0002】
【従来の技術】現在自動車用の防錆鋼板として実用化さ
れているのは、電気Znめっき鋼板、電気Zn−Ni合
金めっき鋼板、電気Zn−Fe合金めっき鋼板、合金化
溶融Znめっき鋼板、そのほか様々なものがあるが、い
ずれもZn系のめっき鋼板である。これは鋼に対するZ
nの犠牲防食効果を利用するものである。耐食性を向上
させる最も単純明快な方法はめっき付着量(以後目付量
と称する)を増加することであるが、目付量の増加は加
工性や溶接性、その他の品質の劣化を伴う。そこでZn
に他の元素を合金化することで、純Znに対してより少
ない目付量でも同等の耐食性を得ようという試みがなさ
れてきた。合金化による効果としては腐食電位をより鋼
に近づけてめっき層そのものの腐食速度を抑制すること
及び腐食生成物を安定化すること等が期待される。しか
しながら従来のZn系合金めっき鋼板では、合金化によ
る耐食性向上効果はいまだ不十分であった。
れているのは、電気Znめっき鋼板、電気Zn−Ni合
金めっき鋼板、電気Zn−Fe合金めっき鋼板、合金化
溶融Znめっき鋼板、そのほか様々なものがあるが、い
ずれもZn系のめっき鋼板である。これは鋼に対するZ
nの犠牲防食効果を利用するものである。耐食性を向上
させる最も単純明快な方法はめっき付着量(以後目付量
と称する)を増加することであるが、目付量の増加は加
工性や溶接性、その他の品質の劣化を伴う。そこでZn
に他の元素を合金化することで、純Znに対してより少
ない目付量でも同等の耐食性を得ようという試みがなさ
れてきた。合金化による効果としては腐食電位をより鋼
に近づけてめっき層そのものの腐食速度を抑制すること
及び腐食生成物を安定化すること等が期待される。しか
しながら従来のZn系合金めっき鋼板では、合金化によ
る耐食性向上効果はいまだ不十分であった。
【0003】そこで近年、Zn系のめっき層中にCrを
合金元素として添加する試みがなされている。例えば、
特開平1−191797や特開平3−120393等が
提案されている。確かに、Cr含有率を増加することに
よりZn−Cr合金めっきは従来のZn系合金めっきよ
りも優れた耐食性を示すようになる。
合金元素として添加する試みがなされている。例えば、
特開平1−191797や特開平3−120393等が
提案されている。確かに、Cr含有率を増加することに
よりZn−Cr合金めっきは従来のZn系合金めっきよ
りも優れた耐食性を示すようになる。
【0004】1例としてJIS Z 2371に準拠し
た塩水噴霧試験を行い赤錆が2%発生するまでの日数を
調べた結果を図1に示す。自動車用車体の場合には加工
された後に使用されるのが通常であるので、試験片は1
7%引っ張り加工を施したものを用いた。以後目付量を
示す際に単位を表す記号(g/m2 )を省略する場合が
ある。例えば目付量30g/m2 の場合には30目付と
示す。図中のEG30と示したものは市販の電気Znめ
っき鋼板で、30目付のものである。GA60は60目
付の市販の合金化溶融Znめっき鋼板である。Zn−N
i30は30目付のNi含有率13wt%の市販のZn
−Ni合金めっき鋼板を示す。Zn−Cr合金めっきの
付着量はすべて20目付である。
た塩水噴霧試験を行い赤錆が2%発生するまでの日数を
調べた結果を図1に示す。自動車用車体の場合には加工
された後に使用されるのが通常であるので、試験片は1
7%引っ張り加工を施したものを用いた。以後目付量を
示す際に単位を表す記号(g/m2 )を省略する場合が
ある。例えば目付量30g/m2 の場合には30目付と
示す。図中のEG30と示したものは市販の電気Znめ
っき鋼板で、30目付のものである。GA60は60目
付の市販の合金化溶融Znめっき鋼板である。Zn−N
i30は30目付のNi含有率13wt%の市販のZn
−Ni合金めっき鋼板を示す。Zn−Cr合金めっきの
付着量はすべて20目付である。
【0005】図1より、Zn−Cr合金めっき鋼板の裸
耐食性は合金中のCr含有率の増加によってほぼ直線的
に向上することがわかる。20目付であっても、Cr/
(Cr+Zn)=2wt%以上になると目付量の多いE
G30やGA60よりも優れた裸耐食性を有することが
わかる。このようにZn−Cr合金めっき鋼板の裸耐食
性が優れるのは、腐食環境下においてCrの表面酸化膜
が溶存酸素還元反応を著しく抑制することにより腐食電
流密度が小さくなる、すなわち腐食速度が遅くなる為で
あると考えられる。
耐食性は合金中のCr含有率の増加によってほぼ直線的
に向上することがわかる。20目付であっても、Cr/
(Cr+Zn)=2wt%以上になると目付量の多いE
G30やGA60よりも優れた裸耐食性を有することが
わかる。このようにZn−Cr合金めっき鋼板の裸耐食
性が優れるのは、腐食環境下においてCrの表面酸化膜
が溶存酸素還元反応を著しく抑制することにより腐食電
流密度が小さくなる、すなわち腐食速度が遅くなる為で
あると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現在の自動車車体の製
造工程においては、化成処理後カチオン電着塗装を行い
さらに外面側は中塗り上塗りの3コート塗装を行うのが
一般的である。ところで、冷延鋼板を用いる場合にはほ
とんど問題になることはないが、表面処理鋼板を使用す
る場合にはこのカチオン電着塗装の工程でクレーター状
の塗装不良が起こり、3コート後も残って外観不良が問
題になることがある。すでに述べたように、Zn−Cr
合金めっき鋼板の耐食性はCr含有率の増加により直線
的に向上するのであるが、電着塗装時のクレーターの発
生がCr含有率の増加によって頻発するようになるので
ある。このために、Zn−Cr合金めっき鋼板は他のZ
n系めっき鋼板に比べて耐食性は優れるが電着塗装性に
ついては劣るという問題があった。
造工程においては、化成処理後カチオン電着塗装を行い
さらに外面側は中塗り上塗りの3コート塗装を行うのが
一般的である。ところで、冷延鋼板を用いる場合にはほ
とんど問題になることはないが、表面処理鋼板を使用す
る場合にはこのカチオン電着塗装の工程でクレーター状
の塗装不良が起こり、3コート後も残って外観不良が問
題になることがある。すでに述べたように、Zn−Cr
合金めっき鋼板の耐食性はCr含有率の増加により直線
的に向上するのであるが、電着塗装時のクレーターの発
生がCr含有率の増加によって頻発するようになるので
ある。このために、Zn−Cr合金めっき鋼板は他のZ
n系めっき鋼板に比べて耐食性は優れるが電着塗装性に
ついては劣るという問題があった。
【0007】したがって、本発明は、耐食性に加えて電
着塗装性に優れた防錆鋼板を提供することを目的とす
る。
着塗装性に優れた防錆鋼板を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上述べてきた課題を解
決するために、本願発明者等が鋭意検討してきた結果、
電析法により形成されるZnとCrとからなる合金であ
り、結晶系が六方晶で格子定数がa=2.72〜2.7
8Å、c=4.43〜4.60Åであるような構造を有
する相のみから実質的に構成されるZn−Cr合金めっ
きを行うことによって、電着塗装性の優れたZn−Cr
合金めっき鋼板を得られることが明らかになった。
決するために、本願発明者等が鋭意検討してきた結果、
電析法により形成されるZnとCrとからなる合金であ
り、結晶系が六方晶で格子定数がa=2.72〜2.7
8Å、c=4.43〜4.60Åであるような構造を有
する相のみから実質的に構成されるZn−Cr合金めっ
きを行うことによって、電着塗装性の優れたZn−Cr
合金めっき鋼板を得られることが明らかになった。
【0009】
【作用】以下本発明をさらに詳細に説明する。従来、Z
nとCrとからなる2元系合金の熱平衡状態において安
定な合金としては、結晶系が六方晶で格子定数がa=1
2.89Å、c=30.5Åであるような構造の相(θ
相)が報告されている。例えば、M.Hansen Constitutio
n of binary alloys. p.571 McGRAW-HILL に記載されて
いる平衡状態図を参照されたい。θ相の組成は必ずしも
明らかではないが、Cr/(Cr+Zn)=3.8〜7
wt%の範囲にあるとされている。この他の合金は報告
されていない。すなわち、熱平衡状態におけるZnとC
rの2元系合金に関してはZnのη相、θ相、C
r相の3つの相のみが存在すると考えられている。
nとCrとからなる2元系合金の熱平衡状態において安
定な合金としては、結晶系が六方晶で格子定数がa=1
2.89Å、c=30.5Åであるような構造の相(θ
相)が報告されている。例えば、M.Hansen Constitutio
n of binary alloys. p.571 McGRAW-HILL に記載されて
いる平衡状態図を参照されたい。θ相の組成は必ずしも
明らかではないが、Cr/(Cr+Zn)=3.8〜7
wt%の範囲にあるとされている。この他の合金は報告
されていない。すなわち、熱平衡状態におけるZnとC
rの2元系合金に関してはZnのη相、θ相、C
r相の3つの相のみが存在すると考えられている。
【0010】ところで、一般的に電析法で得られる合金
の場合には、必ずしも熱力学的に安定な相になるとは限
らず、非平衡相が生成することがある。また、めっき浴
組成や電解条件等の製造条件により様々な相が現れる。
このため同一の合金組成であっても相構造が異なる場合
がある。本願発明者等は、電着塗装性と相構造との間に
は相関があると考えている。そこで、電析法の特質を生
かして、相構造を特定することにより電着塗装性に優れ
ためっき層を得られるのではないかと考えた。
の場合には、必ずしも熱力学的に安定な相になるとは限
らず、非平衡相が生成することがある。また、めっき浴
組成や電解条件等の製造条件により様々な相が現れる。
このため同一の合金組成であっても相構造が異なる場合
がある。本願発明者等は、電着塗装性と相構造との間に
は相関があると考えている。そこで、電析法の特質を生
かして、相構造を特定することにより電着塗装性に優れ
ためっき層を得られるのではないかと考えた。
【0011】ZnとCrとの2元系合金に関してはその
ような非平衡相の合金の報告例はなく、もちろんJCP
DSカードのデータも無い。そこで電析法により得られ
るZn−Cr合金の相構造を詳細に調べた。手法として
は、様々な製造条件により、Cr/(Cr+Zn)=0
〜30wt%の範囲の組成の合金を電析させ、X線回折
法により結晶格子面間隔の変化を調べた。以後Cr/
(Cr+Zn)(wt%)で表される量をCr含有率と
称する。Cr含有率=0wt%の場合、すなわち純Zn
の場合には結晶系が六方晶、格子定数a=2.665
Å、c=4.947Åのη相である。
ような非平衡相の合金の報告例はなく、もちろんJCP
DSカードのデータも無い。そこで電析法により得られ
るZn−Cr合金の相構造を詳細に調べた。手法として
は、様々な製造条件により、Cr/(Cr+Zn)=0
〜30wt%の範囲の組成の合金を電析させ、X線回折
法により結晶格子面間隔の変化を調べた。以後Cr/
(Cr+Zn)(wt%)で表される量をCr含有率と
称する。Cr含有率=0wt%の場合、すなわち純Zn
の場合には結晶系が六方晶、格子定数a=2.665
Å、c=4.947Åのη相である。
【0012】ところが、Cr含有率を徐々に増加するに
つれて、すなわちη相にCrを固溶させていくと結晶系
は保ったままでa軸方向に伸びて逆にc軸方向には縮む
ことがX線回折データによる格子面間隔の変化からわか
った。Cr含有率=5wt%付近までは、このようにη
相にCrを固溶することで格子定数が連続的に変化した
相のみが存在することが明らかになった。本願発明者等
はこの相をηxと定義する。
つれて、すなわちη相にCrを固溶させていくと結晶系
は保ったままでa軸方向に伸びて逆にc軸方向には縮む
ことがX線回折データによる格子面間隔の変化からわか
った。Cr含有率=5wt%付近までは、このようにη
相にCrを固溶することで格子定数が連続的に変化した
相のみが存在することが明らかになった。本願発明者等
はこの相をηxと定義する。
【0013】さらにCr含有率を増加していくと、ηx
とは明らかに異なる相によると考えられるX線回折ピー
クが現れるようになる。ただし、これらのピークの出現
するCr含有率は製造条件によって異なる。結晶系と格
子定数とを仮定して繰り返し計算を行った結果とX線回
折から得られた格子面間隔を比較することにより、ηx
の他に新たに結晶系が六方晶、格子定数a=2.72〜
2.78Å、c=4.43〜4.60Åであるような構
造を有する相(δx相と定義する)及び結晶系が立方晶
で格子定数がa=3.00〜3.06Åであるような構
造を有する相(Γxと定義する)が存在することが明ら
かになった。以上の結果を図2に示す。ηx相、δx相
及びΓx相が現れるCr含有率は製造条件によって異な
るので一概にはいえないがいくつかの製造条件下で得ら
れた結果を例として図3に示す。以上述べてきたよう
に、電析Zn−Cr合金の相構造は3つの相のみから構
成されると考えられる。
とは明らかに異なる相によると考えられるX線回折ピー
クが現れるようになる。ただし、これらのピークの出現
するCr含有率は製造条件によって異なる。結晶系と格
子定数とを仮定して繰り返し計算を行った結果とX線回
折から得られた格子面間隔を比較することにより、ηx
の他に新たに結晶系が六方晶、格子定数a=2.72〜
2.78Å、c=4.43〜4.60Åであるような構
造を有する相(δx相と定義する)及び結晶系が立方晶
で格子定数がa=3.00〜3.06Åであるような構
造を有する相(Γxと定義する)が存在することが明ら
かになった。以上の結果を図2に示す。ηx相、δx相
及びΓx相が現れるCr含有率は製造条件によって異な
るので一概にはいえないがいくつかの製造条件下で得ら
れた結果を例として図3に示す。以上述べてきたよう
に、電析Zn−Cr合金の相構造は3つの相のみから構
成されると考えられる。
【0014】次に、様々な条件で製造されたZn−Cr
合金めっき鋼板の電着塗装性と合金組成との関係を調べ
たところ、驚くべきことに実質的にδx相のみから構成
されるZn−Cr合金めっき鋼板の電着塗装性はηx相
やΓx相を含有するZn−Cr合金めっき鋼板に比べて
著しく優れていることが明らかになったのである。
合金めっき鋼板の電着塗装性と合金組成との関係を調べ
たところ、驚くべきことに実質的にδx相のみから構成
されるZn−Cr合金めっき鋼板の電着塗装性はηx相
やΓx相を含有するZn−Cr合金めっき鋼板に比べて
著しく優れていることが明らかになったのである。
【0015】すなわち、電析法により形成されるZnと
Crとからなる合金であり、結晶系が六方晶で格子定数
がa=2.72〜2.78Å、c=4.43〜4.60
Åであるような構造を有する相のみから実質的に構成さ
れるZn−Cr合金めっきを行うことにより電着塗装性
の優れたZn−Cr合金めっき鋼板を得られることが明
らかになった。
Crとからなる合金であり、結晶系が六方晶で格子定数
がa=2.72〜2.78Å、c=4.43〜4.60
Åであるような構造を有する相のみから実質的に構成さ
れるZn−Cr合金めっきを行うことにより電着塗装性
の優れたZn−Cr合金めっき鋼板を得られることが明
らかになった。
【0016】すでに述べたように、実質的にδx相のみ
から構成されるZn−Cr合金めっきを得るためのCr
含有率の範囲は製造方法により異なるために一義的には
定義できないが、5〜20wt%であることが望まし
い。5wt%未満ではηx相が現れるためであり、20
wt%超ではΓx相が現れるようになり実質的にδx相
のみからなるめっき層を得ることが困難になるからであ
る。また目付量としては10〜40g/m2 が望まし
い。10g/m2 未満では耐食性が不十分であるためで
あり、40g/m2 超ではコストメリットがなくなるか
らである。
から構成されるZn−Cr合金めっきを得るためのCr
含有率の範囲は製造方法により異なるために一義的には
定義できないが、5〜20wt%であることが望まし
い。5wt%未満ではηx相が現れるためであり、20
wt%超ではΓx相が現れるようになり実質的にδx相
のみからなるめっき層を得ることが困難になるからであ
る。また目付量としては10〜40g/m2 が望まし
い。10g/m2 未満では耐食性が不十分であるためで
あり、40g/m2 超ではコストメリットがなくなるか
らである。
【0017】本願発明のZn−Cr合金めっきを得るた
めの製造条件については必ずしも限定するものではない
が、例えば硫酸浴から電析させる場合には、主剤として
硫酸亜鉛および硫酸クロム、電導助剤として硫酸ナトリ
ウム、pH緩衝剤としてほう酸や各種有機酸類、そのほ
か各種界面活性剤を添加することができる。このほか、
浴pH、浴温、液流速、電解電流密度等を適宜選択する
ことにより望ましい相構成とする。相構造にはこれらの
条件がすべて影響するので、これらの条件の組み合わせ
が適切な場合に実質的にδx相のみからなる合金めっき
が得られる。
めの製造条件については必ずしも限定するものではない
が、例えば硫酸浴から電析させる場合には、主剤として
硫酸亜鉛および硫酸クロム、電導助剤として硫酸ナトリ
ウム、pH緩衝剤としてほう酸や各種有機酸類、そのほ
か各種界面活性剤を添加することができる。このほか、
浴pH、浴温、液流速、電解電流密度等を適宜選択する
ことにより望ましい相構成とする。相構造にはこれらの
条件がすべて影響するので、これらの条件の組み合わせ
が適切な場合に実質的にδx相のみからなる合金めっき
が得られる。
【0018】なお、実際の工業的規模における電気めっ
きでは、最適めっき条件においても不可避的にδx相以
外の相が混入するケースがありうるが、純δx相からな
るめっきと同程度の効果を発揮する範囲であれば、多少
の異相の混入を拒むものではなく、そのような範囲を含
めて本発明では実質的にδx相から成るものと規定す
る。
きでは、最適めっき条件においても不可避的にδx相以
外の相が混入するケースがありうるが、純δx相からな
るめっきと同程度の効果を発揮する範囲であれば、多少
の異相の混入を拒むものではなく、そのような範囲を含
めて本発明では実質的にδx相から成るものと規定す
る。
【0019】
【実施例】以下に本願発明の効果を実施例をもとに説明
する。 (実施例)表1に発明例及び比較例の製造条件と目付量
及びCr含有率及び相構成及び電着塗装性の実験結果を
示す。いずれも原板として板厚0.7mmのSPCDを
用いて、常法に従い脱脂酸洗を行った後にめっきを行い
試料を作成した。本発明例はいずれも実質的にδx相の
みから構成されるのに対して比較例はηx相及びΓx相
を明らかに含むものである。ただし、ηx相及び/また
はΓx相を1%程度まで含有するものは実質的にδx相
のみから構成されるとみなした。表1に示す試料を用い
て電着塗装性を評価した。電着塗装性の評価は、150
mm×70mmの試験片に通常の自動車用冷延鋼板に行
われるのと同じ燐酸亜鉛化成処理を行った後に、日本ペ
イント社製の「パワートップU600」の仕様に従って
電着塗装及び焼き付けを行い、発生したクレーターの密
度を測定して行った。
する。 (実施例)表1に発明例及び比較例の製造条件と目付量
及びCr含有率及び相構成及び電着塗装性の実験結果を
示す。いずれも原板として板厚0.7mmのSPCDを
用いて、常法に従い脱脂酸洗を行った後にめっきを行い
試料を作成した。本発明例はいずれも実質的にδx相の
みから構成されるのに対して比較例はηx相及びΓx相
を明らかに含むものである。ただし、ηx相及び/また
はΓx相を1%程度まで含有するものは実質的にδx相
のみから構成されるとみなした。表1に示す試料を用い
て電着塗装性を評価した。電着塗装性の評価は、150
mm×70mmの試験片に通常の自動車用冷延鋼板に行
われるのと同じ燐酸亜鉛化成処理を行った後に、日本ペ
イント社製の「パワートップU600」の仕様に従って
電着塗装及び焼き付けを行い、発生したクレーターの密
度を測定して行った。
【0020】表1より本願発明の条件を満たすZn−C
r合金めっき鋼板の電着塗装性は市販のEG30(目付
30g/m2 のEG)やZn−Ni30(目付30g/
m2のZn−Ni合金めっき鋼板)とほぼ同等であるこ
とがわかる。比較例1はCr含有率は2wt%と低いも
のの相構成がηx相であるために電着塗装性が若干劣化
して市販のGA60(目付60g/m2 のGA)並みに
なったものである。比較例2以降はCr含有率がさらに
増加すると共に実質的にηx相またはΓx相を含有する
相構成であるために、電着塗装性が著しく劣化してしま
うことを示している。
r合金めっき鋼板の電着塗装性は市販のEG30(目付
30g/m2 のEG)やZn−Ni30(目付30g/
m2のZn−Ni合金めっき鋼板)とほぼ同等であるこ
とがわかる。比較例1はCr含有率は2wt%と低いも
のの相構成がηx相であるために電着塗装性が若干劣化
して市販のGA60(目付60g/m2 のGA)並みに
なったものである。比較例2以降はCr含有率がさらに
増加すると共に実質的にηx相またはΓx相を含有する
相構成であるために、電着塗装性が著しく劣化してしま
うことを示している。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上述べてきたように、本願発明は耐食
性、電着塗装性ともにに優れた防錆鋼板を与えるもので
ある。
性、電着塗装性ともにに優れた防錆鋼板を与えるもので
ある。
【図1】 Zn−Cr合金めっき鋼板の裸耐食性と合金
組成との関係を示す図である。
組成との関係を示す図である。
【図2】 電析Zn−Cr合金の相構造(1)ηx、
(2)δxおよび(3)Γxを説明する図である。
(2)δxおよび(3)Γxを説明する図である。
【図3】 製造条件1〜3による電析Zn−Cr2元系
合金の組成による相構造の変化(1)〜(3)および熱
平衡状態の相構造(4)を示す図である。
合金の組成による相構造の変化(1)〜(3)および熱
平衡状態の相構造(4)を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大 沼 啓 明 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 望 月 一 雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 森 戸 延 行 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内
Claims (1)
- 【請求項1】電析法により形成されるZnとCrとから
なる合金であり、結晶系が六方晶で格子定数がa=2.
72〜2.78Å、c=4.43〜4.60Åであるよ
うな構造を有する相のみから実質的に構成されるZn−
Cr合金めっきを施されてなる耐食性および電着塗装性
に優れた防錆鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18413292A JPH0625888A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 耐食性および電着塗装性に優れた防錆鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18413292A JPH0625888A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 耐食性および電着塗装性に優れた防錆鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0625888A true JPH0625888A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16147939
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18413292A Withdrawn JPH0625888A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 耐食性および電着塗装性に優れた防錆鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0625888A (ja) |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP18413292A patent/JPH0625888A/ja not_active Withdrawn
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