JPH06227934A - 歯科用接着剤セット - Google Patents
歯科用接着剤セットInfo
- Publication number
- JPH06227934A JPH06227934A JP5013727A JP1372793A JPH06227934A JP H06227934 A JPH06227934 A JP H06227934A JP 5013727 A JP5013727 A JP 5013727A JP 1372793 A JP1372793 A JP 1372793A JP H06227934 A JPH06227934 A JP H06227934A
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- JP
- Japan
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- adhesive
- tooth surface
- fecl
- radically polymerizable
- polymerizable unsaturated
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 歯科修復材料の歯牙表面への接着性を向上さ
せる接着材セットを提供する。 【構成】 単官能ラジカル重合性不飽和モノマーの1種
以上、多官能ラジカル重合性不飽和モノマーの1種以
上、及びトリアルキルボランに部分的に酸素を付加させ
た化合物を主成分として構成される歯科用接着剤と、F
eCl3 ,FeCl2 又はFeSO4 を含有する溶液か
らなる歯牙表面処理剤との組合せからなる歯科用接着剤
セット。
せる接着材セットを提供する。 【構成】 単官能ラジカル重合性不飽和モノマーの1種
以上、多官能ラジカル重合性不飽和モノマーの1種以
上、及びトリアルキルボランに部分的に酸素を付加させ
た化合物を主成分として構成される歯科用接着剤と、F
eCl3 ,FeCl2 又はFeSO4 を含有する溶液か
らなる歯牙表面処理剤との組合せからなる歯科用接着剤
セット。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科治療等において生
体歯牙組織に該組織を修復する材料(金属材料、有機高
分子材料、セラミックス材料等)を接着させる際に歯牙
表面に適用する歯牙表面処理剤と、接着剤との組合せか
らなる歯科用接着剤セットに関する。
体歯牙組織に該組織を修復する材料(金属材料、有機高
分子材料、セラミックス材料等)を接着させる際に歯牙
表面に適用する歯牙表面処理剤と、接着剤との組合せか
らなる歯科用接着剤セットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、歯科治療において歯牙表面へ
接着剤を適用する際に接着性を高めるために歯牙表面を
FeCl3 溶液で前処理することが知られている(J.
Dent.Res.,57,4,551,1978)。
接着剤を適用する際に接着性を高めるために歯牙表面を
FeCl3 溶液で前処理することが知られている(J.
Dent.Res.,57,4,551,1978)。
【0003】また、発火性の高いトリアルキルボラン
を、部分的に酸素を付加させることで安定化し、象牙質
コラーゲンへのメチルメタクリレートのグラフト重合開
始剤として用いることも公知である(特公昭51−37
092号公報)。
を、部分的に酸素を付加させることで安定化し、象牙質
コラーゲンへのメチルメタクリレートのグラフト重合開
始剤として用いることも公知である(特公昭51−37
092号公報)。
【0004】さらに、接着性モノマーとして4−メタク
リロイルオキシエチルトリメリット酸無水物をトリアル
キルボランの部分的酸素付加物で重合硬化させる接着性
組成物も提案されているが(特開昭63−111861
号公報)、いずれにしても、十分な接着強度を発現させ
るには至っていない。
リロイルオキシエチルトリメリット酸無水物をトリアル
キルボランの部分的酸素付加物で重合硬化させる接着性
組成物も提案されているが(特開昭63−111861
号公報)、いずれにしても、十分な接着強度を発現させ
るには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】即ち、従来は水分とコ
ラーゲンとが50%以上を占る特殊な被着面である象牙
質に対して臨床上、十分な接着強度の発現を達成できる
接着剤セットは知られていない。
ラーゲンとが50%以上を占る特殊な被着面である象牙
質に対して臨床上、十分な接着強度の発現を達成できる
接着剤セットは知られていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記現状
に鑑み鋭意検討した結果、歯牙組織に歯牙組織修復材料
を接着させるに際し、予めFeCl3 ,FeCl2 又は
FeSO4 を含有する溶液で歯牙表面を前処理すること
により、Feイオンが残存し、このFeイオンによって
接着剤中のトリアルキルボランの部分的酸素付加物がラ
ジカル重合性不飽和モノマーを効果的に象牙質のコラー
ゲンにグラフト重合して、象牙質に対する十分な接着強
度を発現させることを見出し本発明を完成した。
に鑑み鋭意検討した結果、歯牙組織に歯牙組織修復材料
を接着させるに際し、予めFeCl3 ,FeCl2 又は
FeSO4 を含有する溶液で歯牙表面を前処理すること
により、Feイオンが残存し、このFeイオンによって
接着剤中のトリアルキルボランの部分的酸素付加物がラ
ジカル重合性不飽和モノマーを効果的に象牙質のコラー
ゲンにグラフト重合して、象牙質に対する十分な接着強
度を発現させることを見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明によるトリアルキルボラ
ンの部分的酸素付加物を含む接着剤とFeCl3 ,Fe
Cl2 又はFeSO4 を含有する歯牙表面処理剤とを歯
科用接着剤セットとして組合せて初めて従来技術の課題
であった象牙質への接着力不足を解決し、本発明を完成
するに至ったものである。
ンの部分的酸素付加物を含む接着剤とFeCl3 ,Fe
Cl2 又はFeSO4 を含有する歯牙表面処理剤とを歯
科用接着剤セットとして組合せて初めて従来技術の課題
であった象牙質への接着力不足を解決し、本発明を完成
するに至ったものである。
【0008】即ち、本発明の要旨は、単官能ラジカル重
合性不飽和モノマーの1種以上、多官能ラジカル重合性
不飽和モノマーの1種以上、及びトリアルキルボランに
部分的に酸素を付加させた化合物を主成分として構成さ
れる歯科用接着剤と、FeCl3 ,FeCl2 又はFe
SO4 を含有する溶液からなる歯牙表面処理剤との組合
せからなる歯科用接着剤セットにある。
合性不飽和モノマーの1種以上、多官能ラジカル重合性
不飽和モノマーの1種以上、及びトリアルキルボランに
部分的に酸素を付加させた化合物を主成分として構成さ
れる歯科用接着剤と、FeCl3 ,FeCl2 又はFe
SO4 を含有する溶液からなる歯牙表面処理剤との組合
せからなる歯科用接着剤セットにある。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
歯科用接着剤セットは歯科用接着剤と歯牙表面処理剤と
の組合せからなる。歯科用接着剤はラジカル重合性不飽
和モノマーと、トリアルキルボランに部分的に酸素を付
加させた化合物とを主成分として構成される。
歯科用接着剤セットは歯科用接着剤と歯牙表面処理剤と
の組合せからなる。歯科用接着剤はラジカル重合性不飽
和モノマーと、トリアルキルボランに部分的に酸素を付
加させた化合物とを主成分として構成される。
【0010】ラジカル重合性不飽和モノマーとしては、
単官能性のものと多官能性のものそれぞれ1種以上を組
合せて用いる。単官能性不飽和モノマーとしてはメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニ
トリル、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート、(メタ)アクリロイルオキシアルキレンホスフ
ェート等のビニル系モノマーを例示できる。中でも、メ
チルメタクリレート及びメタクリロイルオキシエチルホ
スフェートが好適である。
単官能性のものと多官能性のものそれぞれ1種以上を組
合せて用いる。単官能性不飽和モノマーとしてはメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニ
トリル、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート、(メタ)アクリロイルオキシアルキレンホスフ
ェート等のビニル系モノマーを例示できる。中でも、メ
チルメタクリレート及びメタクリロイルオキシエチルホ
スフェートが好適である。
【0011】多官能性不飽和モノマーとしてはエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコー
ルユニットが2〜20のポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリレー
ト、下記一般式で示される多官能(メタ)アクリレート
が挙げられる。
グリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコー
ルユニットが2〜20のポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリレー
ト、下記一般式で示される多官能(メタ)アクリレート
が挙げられる。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】これらの中では2,2′−ビス〔4−(メ
タクリロイルオキシ)フェニル〕プロパン及び2,2′
−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロ
キシプロポキシ)フェニル〕プロパンが好ましい。これ
らの単官能性モノマーと多官能性モノマーの使用割合は
特に限定されないが、接着強度の点から1:1程度が好
ましい。
タクリロイルオキシ)フェニル〕プロパン及び2,2′
−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロ
キシプロポキシ)フェニル〕プロパンが好ましい。これ
らの単官能性モノマーと多官能性モノマーの使用割合は
特に限定されないが、接着強度の点から1:1程度が好
ましい。
【0016】本発明で用いられるトリアルキルボランに
部分的に酸素を付加させた化合物は重合開始剤として作
用するものであり、一般式R′3 B(R′は炭素原子数
1〜5のアルキル基)で示されるトリアルキルボラン
1.0モルに対して、酸素を0.3〜0.9モルの範囲
で部分的に付加させた化合物が好適である。
部分的に酸素を付加させた化合物は重合開始剤として作
用するものであり、一般式R′3 B(R′は炭素原子数
1〜5のアルキル基)で示されるトリアルキルボラン
1.0モルに対して、酸素を0.3〜0.9モルの範囲
で部分的に付加させた化合物が好適である。
【0017】一般にトリアルキルボランは空気に触れる
と酸素との急激な反応により発火するため、取扱いにく
い物質であるが、部分的に酸素を徐々に付加させてやる
ことにより、安定な化合物とする方法が知られている
(特公昭51−37092号公報)。
と酸素との急激な反応により発火するため、取扱いにく
い物質であるが、部分的に酸素を徐々に付加させてやる
ことにより、安定な化合物とする方法が知られている
(特公昭51−37092号公報)。
【0018】本発明のトリアルキルボランの部分的酸素
付加物も、特公昭51−37092号公報に開示されて
いる方法で調製することができる。酸素に対する安定性
と接着強度とのバランスから、トリn−ブチルボランに
酸素を0.5モル付加させた化合物が最も好ましい。
付加物も、特公昭51−37092号公報に開示されて
いる方法で調製することができる。酸素に対する安定性
と接着強度とのバランスから、トリn−ブチルボランに
酸素を0.5モル付加させた化合物が最も好ましい。
【0019】また、重合開始剤としての添加量は、単官
能、多官能ラジカル重合性不飽和モノマーの合計重量に
対し、1〜10重量%が好適である。通常、上記ラジカ
ル重合性不飽和モノマーと、トリアルキルボランの部分
的酸素付加物を主成分として歯科用接着剤を調製する方
法は、2液に区分していた両者を使用直前に常温で混合
して、接着剤とする方法などが例示できる。
能、多官能ラジカル重合性不飽和モノマーの合計重量に
対し、1〜10重量%が好適である。通常、上記ラジカ
ル重合性不飽和モノマーと、トリアルキルボランの部分
的酸素付加物を主成分として歯科用接着剤を調製する方
法は、2液に区分していた両者を使用直前に常温で混合
して、接着剤とする方法などが例示できる。
【0020】次に、本発明で用いられる歯牙表面処理剤
について説明する。歯牙表面処理剤はFeCl3 ,Fe
Cl2 又はFeSO4 を含有する溶液からなるものであ
る。中でも、接着強度の点からFeCl3 が最も好まし
い。
について説明する。歯牙表面処理剤はFeCl3 ,Fe
Cl2 又はFeSO4 を含有する溶液からなるものであ
る。中でも、接着強度の点からFeCl3 が最も好まし
い。
【0021】これらの鉄塩を含む溶液で象牙質表面を前
処理することにより、Feイオンが残存し、接着剤中の
トリアルキルボランの部分的酸素付加物がラジカル重合
性不飽和モノマーを効果的に象牙質のコラーゲンにグラ
フト重合するように作用する。その結果、象牙質に対す
る十分な接着強度を発現できる。
処理することにより、Feイオンが残存し、接着剤中の
トリアルキルボランの部分的酸素付加物がラジカル重合
性不飽和モノマーを効果的に象牙質のコラーゲンにグラ
フト重合するように作用する。その結果、象牙質に対す
る十分な接着強度を発現できる。
【0022】これらの鉄塩はそれらを溶解可能な溶媒と
混合して用いられる。溶媒としては、水、アルコールが
用いられる。アルコールとしては低級アルコールが好ま
しく、生体で使用することを考慮すればエタノールがさ
らに好ましい。
混合して用いられる。溶媒としては、水、アルコールが
用いられる。アルコールとしては低級アルコールが好ま
しく、生体で使用することを考慮すればエタノールがさ
らに好ましい。
【0023】鉄塩の配合量は溶媒100重量部に対して
1〜20重量部とすることが好ましく、1.5〜10重
量部の範囲がさらに好ましい。この範囲を越えると、歯
牙に対する接着性が著しく劣ることとなる。
1〜20重量部とすることが好ましく、1.5〜10重
量部の範囲がさらに好ましい。この範囲を越えると、歯
牙に対する接着性が著しく劣ることとなる。
【0024】本発明に用いる歯牙表面処理剤は上記の鉄
塩および溶媒を主成分として構成されるが、必要に応じ
て水溶性ポリマー(例えばポリビニルアルコール、ポリ
エチレングリコール、ポリビニルピロリドン、エチルセ
ルロース等)を配合することもできる。さらに該鉄塩と
反応しない酸化合物(例えば、リン酸、クエン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、乳酸、ポリリン酸)等の添加剤
の配合も可能である。
塩および溶媒を主成分として構成されるが、必要に応じ
て水溶性ポリマー(例えばポリビニルアルコール、ポリ
エチレングリコール、ポリビニルピロリドン、エチルセ
ルロース等)を配合することもできる。さらに該鉄塩と
反応しない酸化合物(例えば、リン酸、クエン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、乳酸、ポリリン酸)等の添加剤
の配合も可能である。
【0025】次に、上記のように構成した本発明の歯科
用接着剤セットを用いて生体歯牙組織を修復する場合に
つき、説明する。
用接着剤セットを用いて生体歯牙組織を修復する場合に
つき、説明する。
【0026】まず、患者の歯牙の欠損部分をFeC
l3 ,FeCl2 又はFeSO4 を含有する溶液からな
る歯牙表面処理剤で数十秒ないし数分間処理した後、処
理面を水洗、乾燥する。ついでその部分に、あらかじめ
使用直前に室温で混合した接着剤を塗布する。ついでコ
ンポジットレジン等の修復材を充填し、修復材を硬化さ
せるために必要に応じて可視光などを照射する。これに
より修復材を生体歯牙組織に接着させることができる。
l3 ,FeCl2 又はFeSO4 を含有する溶液からな
る歯牙表面処理剤で数十秒ないし数分間処理した後、処
理面を水洗、乾燥する。ついでその部分に、あらかじめ
使用直前に室温で混合した接着剤を塗布する。ついでコ
ンポジットレジン等の修復材を充填し、修復材を硬化さ
せるために必要に応じて可視光などを照射する。これに
より修復材を生体歯牙組織に接着させることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0028】(接着試験片の作成および接着力の測定方
法)抜歯直後の新鮮な牛前歯の象牙質面を切り出し、J
IS規格No.1000耐水研磨紙を用いて水流下で研
磨した後、歯牙表面処理剤で30秒間表面を処理した。
水洗した後、エアーで乾燥し、内径6mm(外径13m
m)の円孔の開いたセロハンテープをはった。次いで使
用直前に混合して調製した歯科用接着剤を円孔に塗布し
た後、内径約5mm高さ5mmのシリコンリングを設置
し、このシリコンリング内に市販の修復材((株)ジー
シー社製グラフトLC)を高さが約3mmになるように
充填した。接着剤および修復材は可視光線((株)ジー
シー社製GCライト)を60秒照射した後に室温に1時
間放置することにより硬化させた。その後、シリコンリ
ングを取り去り、歯牙表面に修復材が接着した試験片を
得た。この試験片を10個作成し、該接着試験片全体を
37℃の水中に1日間保存した後、直径6mmのアクリ
ル棒を突合せ法により接着し、下記条件下で引っ張り試
験を実施して接着強度を測定した。 引っ張り試験機 : 東洋ボールドウィン社製テンシロ
ン クロスヘッドスピード : 0.5mm/min
法)抜歯直後の新鮮な牛前歯の象牙質面を切り出し、J
IS規格No.1000耐水研磨紙を用いて水流下で研
磨した後、歯牙表面処理剤で30秒間表面を処理した。
水洗した後、エアーで乾燥し、内径6mm(外径13m
m)の円孔の開いたセロハンテープをはった。次いで使
用直前に混合して調製した歯科用接着剤を円孔に塗布し
た後、内径約5mm高さ5mmのシリコンリングを設置
し、このシリコンリング内に市販の修復材((株)ジー
シー社製グラフトLC)を高さが約3mmになるように
充填した。接着剤および修復材は可視光線((株)ジー
シー社製GCライト)を60秒照射した後に室温に1時
間放置することにより硬化させた。その後、シリコンリ
ングを取り去り、歯牙表面に修復材が接着した試験片を
得た。この試験片を10個作成し、該接着試験片全体を
37℃の水中に1日間保存した後、直径6mmのアクリ
ル棒を突合せ法により接着し、下記条件下で引っ張り試
験を実施して接着強度を測定した。 引っ張り試験機 : 東洋ボールドウィン社製テンシロ
ン クロスヘッドスピード : 0.5mm/min
【0029】実施例1 メチルメタクリレート(以下MMAと略記する)50重
量部、2,2′−ビス〔4−(メタクリロイルオキシエ
トキシ)フェニル〕プロパン(以下Bis−MEPPと
略記する)50重量部に対しトリn−ブチルボランに
0.5モルの酸素を付加させた化合物5重量部を使用直
前に混合して接着剤として用いた(以下接着剤L−1と
略記する)。歯牙表面処理剤としてFeCl3 5重量
部、クエン酸10重量部、水100重量部の混合溶液を
調製して用いた(以下、歯牙表面処理剤S−1と略記す
る)。接着試験片の作成および接着力の測定方法に従っ
て象牙質接着強度を測定したところ、象牙質接着強度は
183kg/cm2 であった。
量部、2,2′−ビス〔4−(メタクリロイルオキシエ
トキシ)フェニル〕プロパン(以下Bis−MEPPと
略記する)50重量部に対しトリn−ブチルボランに
0.5モルの酸素を付加させた化合物5重量部を使用直
前に混合して接着剤として用いた(以下接着剤L−1と
略記する)。歯牙表面処理剤としてFeCl3 5重量
部、クエン酸10重量部、水100重量部の混合溶液を
調製して用いた(以下、歯牙表面処理剤S−1と略記す
る)。接着試験片の作成および接着力の測定方法に従っ
て象牙質接着強度を測定したところ、象牙質接着強度は
183kg/cm2 であった。
【0030】比較例1 実施例1の歯牙表面処理剤S−1からFeCl3 を除去
したものを用い、それ以外は、実施例1と同様にして接
着剤L−1と組合せて象牙質接着強度を測定したとこ
ろ、24kg/cm2 であった。
したものを用い、それ以外は、実施例1と同様にして接
着剤L−1と組合せて象牙質接着強度を測定したとこ
ろ、24kg/cm2 であった。
【0031】比較例2 MMA50重量部、Bis−MEPP50重量部及び過
酸化ベンゾイル1重量部からなるものをA液、一方、M
MA50重量部、Bis−MEPP50重量部及びN,
N−ジメチルアミノ−P−トルイジン1重量部からなる
ものをB液として、A液とB液を等量ずつ使用直前に混
合して接着剤として用い、それ以外は、実施例1と同様
にして、歯牙表面処理剤S−1と組合せて象牙質接着強
度を測定したところ、37kg/cm2 であった。
酸化ベンゾイル1重量部からなるものをA液、一方、M
MA50重量部、Bis−MEPP50重量部及びN,
N−ジメチルアミノ−P−トルイジン1重量部からなる
ものをB液として、A液とB液を等量ずつ使用直前に混
合して接着剤として用い、それ以外は、実施例1と同様
にして、歯牙表面処理剤S−1と組合せて象牙質接着強
度を測定したところ、37kg/cm2 であった。
【0032】実施例2〜6 表1に示したラジカル重合性不飽和モノマーとトリアル
キルボランの部分的酸素付加物を直前に混合したものを
接着剤L−2〜L−4とした。又、FeCl3の代りに
FeCl2 ,FeSO4 を用いる以外はS−1と同様に
して混合溶液(それぞれ歯牙表面処理剤S−2及びS−
3)を調製した。
キルボランの部分的酸素付加物を直前に混合したものを
接着剤L−2〜L−4とした。又、FeCl3の代りに
FeCl2 ,FeSO4 を用いる以外はS−1と同様に
して混合溶液(それぞれ歯牙表面処理剤S−2及びS−
3)を調製した。
【0033】歯牙表面処理剤と接着剤の組み合わせを表
2のものとし、それ以外は、実施例1と同様にして象牙
質接着強度を測定し、その結果を表2に示した。
2のものとし、それ以外は、実施例1と同様にして象牙
質接着強度を測定し、その結果を表2に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によるトリアルキルボランの部分
的酸素付加物を含む接着剤とFeCl3 ,FeCl2 又
はFeSO4 を含有する歯牙表面処理剤とを組み合わせ
た歯科用接着剤セットは歯科修復材料の象牙質への接着
強度を向上させることができる。
的酸素付加物を含む接着剤とFeCl3 ,FeCl2 又
はFeSO4 を含有する歯牙表面処理剤とを組み合わせ
た歯科用接着剤セットは歯科修復材料の象牙質への接着
強度を向上させることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 単官能ラジカル重合性不飽和モノマーの
1種以上、多官能ラジカル重合性不飽和モノマーの1種
以上、及びトリアルキルボランに部分的に酸素を付加さ
せた化合物を主成分として構成される歯科用接着剤と、
FeCl3 ,FeCl2 又はFeSO4 を含有する溶液
からなる歯牙表面処理剤との組合せからなる歯科用接着
剤セット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5013727A JPH06227934A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 歯科用接着剤セット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5013727A JPH06227934A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 歯科用接着剤セット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06227934A true JPH06227934A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=11841279
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5013727A Pending JPH06227934A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 歯科用接着剤セット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06227934A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004047773A1 (ja) * | 2002-11-22 | 2004-06-10 | Sun Medical Co., Ltd. | 歯科用接着性組成物 |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP5013727A patent/JPH06227934A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| WO2004047773A1 (ja) * | 2002-11-22 | 2004-06-10 | Sun Medical Co., Ltd. | 歯科用接着性組成物 |
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