JPH0617226A - 加工性および耐疵つき性に優れた鏡面反射板 - Google Patents
加工性および耐疵つき性に優れた鏡面反射板Info
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- JPH0617226A JPH0617226A JP17026392A JP17026392A JPH0617226A JP H0617226 A JPH0617226 A JP H0617226A JP 17026392 A JP17026392 A JP 17026392A JP 17026392 A JP17026392 A JP 17026392A JP H0617226 A JPH0617226 A JP H0617226A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加工性および耐疵つき性に優れた鏡面反射板
を提供する。 【構成】 鋼板を下地とし、その少なくとも一方の表面
上に粗度が中心線平均粗さRaで0.05μm 以下であるポリ
エステル樹脂皮膜層を形成した有機被覆鋼板と、前記有
機被覆鋼板の少なくとも一方の表面上に形成された、第
1層としての0.01μm から0.2 μm の範囲内の膜厚を有
するアルミニウム皮膜と、前記アルミニウム皮膜の表面
上に形成された、第2層としての0.1 μm から1.2 μm
の範囲内の膜厚を有する非晶質酸化物皮膜とからなる。
を提供する。 【構成】 鋼板を下地とし、その少なくとも一方の表面
上に粗度が中心線平均粗さRaで0.05μm 以下であるポリ
エステル樹脂皮膜層を形成した有機被覆鋼板と、前記有
機被覆鋼板の少なくとも一方の表面上に形成された、第
1層としての0.01μm から0.2 μm の範囲内の膜厚を有
するアルミニウム皮膜と、前記アルミニウム皮膜の表面
上に形成された、第2層としての0.1 μm から1.2 μm
の範囲内の膜厚を有する非晶質酸化物皮膜とからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加工性および耐疵つ
き性に優れた鏡面反射板に関するものである。より、詳
しくは、加工後も鏡面を保持しうる、鏡面を有する表面
処理鋼板に関するものである。
き性に優れた鏡面反射板に関するものである。より、詳
しくは、加工後も鏡面を保持しうる、鏡面を有する表面
処理鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鏡面材は自動車のヘッドライトや照明器
具の反射板として広く用いられているが、その特性とし
ては、反射率、鮮映性が要求され、現在は成型品をバッ
チ処理することによって製造されている。過去におい
て、鏡面、反射板あるいは光沢を有する薄板材料に関す
る技術が数多く報告されている。以下に、アルミニウム
(Al) あるいは、金属の蒸着およびイオンプレーティン
グに関する特許に限定し、その特徴および問題点を列挙
する。
具の反射板として広く用いられているが、その特性とし
ては、反射率、鮮映性が要求され、現在は成型品をバッ
チ処理することによって製造されている。過去におい
て、鏡面、反射板あるいは光沢を有する薄板材料に関す
る技術が数多く報告されている。以下に、アルミニウム
(Al) あるいは、金属の蒸着およびイオンプレーティン
グに関する特許に限定し、その特徴および問題点を列挙
する。
【0003】(1) プラスチック成型品の金属光輝処理
法 (特開昭58-118831 号公報) 。 (特徴)プラスチック成型品の表面をプラズマ処理した
後、ベースコート塗膜、金属メッキ皮膜、およびトップ
コート塗膜を順次形成することを特徴とする(以下、
「先行技術1」という)。 (問題点)先行技術1は、成型品に対するものであり、
バッチ処理によって生産せざるを得ないために生産性が
劣る。
法 (特開昭58-118831 号公報) 。 (特徴)プラスチック成型品の表面をプラズマ処理した
後、ベースコート塗膜、金属メッキ皮膜、およびトップ
コート塗膜を順次形成することを特徴とする(以下、
「先行技術1」という)。 (問題点)先行技術1は、成型品に対するものであり、
バッチ処理によって生産せざるを得ないために生産性が
劣る。
【0004】(2) 光輝性の金属光沢表面を有する加飾
材の形成方法 (特開昭60-67653号公報) 。 (特徴)素材の表面に平滑面とすべく塗料を塗布し、こ
の塗料が乾燥した後にこの表面に金属を蒸着めっきまた
はイオンプレーティングによりメッキし、更にこの金属
メッキ層の上に透明または透明度の低い塗料を塗布する
ことを特徴とする(以下、「先行技術2」という)。 (問題点) 塗料はやわらかく、耐疵つき性に劣る。ま
た、経時変化により劣化し、光沢性が不安定である。
材の形成方法 (特開昭60-67653号公報) 。 (特徴)素材の表面に平滑面とすべく塗料を塗布し、こ
の塗料が乾燥した後にこの表面に金属を蒸着めっきまた
はイオンプレーティングによりメッキし、更にこの金属
メッキ層の上に透明または透明度の低い塗料を塗布する
ことを特徴とする(以下、「先行技術2」という)。 (問題点) 塗料はやわらかく、耐疵つき性に劣る。ま
た、経時変化により劣化し、光沢性が不安定である。
【0005】(3) 照明灯反射板の表面処理方法 (特開
昭55-144606 号公報) 。 (特徴) 酸化物および硼化物をスパッタリングのターゲ
ットとしてアルミニウムおよびアルミニウム合金を材料
とする照明灯反射版本体上に、酸化物および硼化物皮膜
を蒸着することを特徴とする(以下、「先行技術3」と
いう)。 (問題点) 先行技術3は、膜厚が1μm であるため十分
な反射率が得られず、加工性が劣化する。
昭55-144606 号公報) 。 (特徴) 酸化物および硼化物をスパッタリングのターゲ
ットとしてアルミニウムおよびアルミニウム合金を材料
とする照明灯反射版本体上に、酸化物および硼化物皮膜
を蒸着することを特徴とする(以下、「先行技術3」と
いう)。 (問題点) 先行技術3は、膜厚が1μm であるため十分
な反射率が得られず、加工性が劣化する。
【0006】(4) 多層コーティング反射板 (特公昭58-
27103号公報) 。 (特徴) 基板上に樹脂層、金属の真空コーティング層、
光透過性の樹脂層または光透過性の無機物質を順次形成
し、基板上の樹脂層および光透過性の樹脂層のうちのい
ずれか一方あるいは両方が高アリールシリコン樹脂であ
ることを特徴とする(以下、「先行技術4」という)。 (問題点) 基板上に樹脂をコーティングしてあっても、
表面粗さが大きいと、良好な反射性および鮮映性は得ら
れないので、金属コーティングの前の下地の表面粗さを
規定する必要がある。
27103号公報) 。 (特徴) 基板上に樹脂層、金属の真空コーティング層、
光透過性の樹脂層または光透過性の無機物質を順次形成
し、基板上の樹脂層および光透過性の樹脂層のうちのい
ずれか一方あるいは両方が高アリールシリコン樹脂であ
ることを特徴とする(以下、「先行技術4」という)。 (問題点) 基板上に樹脂をコーティングしてあっても、
表面粗さが大きいと、良好な反射性および鮮映性は得ら
れないので、金属コーティングの前の下地の表面粗さを
規定する必要がある。
【0007】(5) 反射板 (特公昭58-33100号公報) 。 (特徴) 基板表面に高アリールシリコン樹脂層、光輝性
金属の真空コーティング層、光透過性の結晶性セラミッ
クスの真空コーティング層を順次形成することを特徴と
する(以下、「先行技術5」という)。 (問題点)結晶性セラミックは非晶質セラミックと比べ
て硬いためコーティング後の成型には不適当である。
金属の真空コーティング層、光透過性の結晶性セラミッ
クスの真空コーティング層を順次形成することを特徴と
する(以下、「先行技術5」という)。 (問題点)結晶性セラミックは非晶質セラミックと比べ
て硬いためコーティング後の成型には不適当である。
【0008】(6) 反射鏡の製造方法 (特開昭52-9454
号公報) 。 (特徴) 機械研磨による平滑な表面を有するアルミニウ
ムまたはアルミニウム合金の基板上に、高純度アルミニ
ウム皮膜、酸化珪素または酸化珪素を単独もしくは化合
物として含有する透明な保護皮膜をドライコーティング
により順次形成することを特徴とする(以下、「先行技
術6」という)。 (問題点) 先行技術6は、アルミニウム皮膜が3 μm 程
度あるため、コーティング後の加工性が劣化する。
号公報) 。 (特徴) 機械研磨による平滑な表面を有するアルミニウ
ムまたはアルミニウム合金の基板上に、高純度アルミニ
ウム皮膜、酸化珪素または酸化珪素を単独もしくは化合
物として含有する透明な保護皮膜をドライコーティング
により順次形成することを特徴とする(以下、「先行技
術6」という)。 (問題点) 先行技術6は、アルミニウム皮膜が3 μm 程
度あるため、コーティング後の加工性が劣化する。
【0009】(7) 反射鏡の製造方法 (特開昭52-10741
号公報) 。 (特徴) 基材表面に耐熱性の塗料を塗布して下地膜を形
成し、その上にアルミニウム皮膜、酸化珪素または酸化
珪素を単独もしくは化合物として含有する透明な保護皮
膜をドライコーティングにより順次形成する (以下、
「先行技術7」という)。 (問題点)先行技術7は、アルミニウム皮膜が3μm 程
度あるため、下地との密着性が悪く、コーティング後の
加工性が劣化する。
号公報) 。 (特徴) 基材表面に耐熱性の塗料を塗布して下地膜を形
成し、その上にアルミニウム皮膜、酸化珪素または酸化
珪素を単独もしくは化合物として含有する透明な保護皮
膜をドライコーティングにより順次形成する (以下、
「先行技術7」という)。 (問題点)先行技術7は、アルミニウム皮膜が3μm 程
度あるため、下地との密着性が悪く、コーティング後の
加工性が劣化する。
【0010】(8) 照明装置 (特公昭60-30041号公報)
。 (特徴) 高輝度放電灯に配設された反射板で反射面に透
明性無機質保護膜を形成し、その膜厚が、t =(4.48〜
5.76)/ n±0.05μm ( nは透明性無機質保護膜の屈折
率) の関係で求められる膜厚t で形成されることを特徴
とする( 以下、「先行技術8」という)。 (問題点)透明性無機質保護の屈折率は1.4 〜2.0 程度
であり、このときの膜厚は2.0 〜4.1 μm となる。この
膜厚では加工性が悪くなるため、コーティング後に成型
することはできない。
。 (特徴) 高輝度放電灯に配設された反射板で反射面に透
明性無機質保護膜を形成し、その膜厚が、t =(4.48〜
5.76)/ n±0.05μm ( nは透明性無機質保護膜の屈折
率) の関係で求められる膜厚t で形成されることを特徴
とする( 以下、「先行技術8」という)。 (問題点)透明性無機質保護の屈折率は1.4 〜2.0 程度
であり、このときの膜厚は2.0 〜4.1 μm となる。この
膜厚では加工性が悪くなるため、コーティング後に成型
することはできない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上の先行技術は、成
型後の鏡面仕上げは可能であるが、成型品のバッチ処理
では用途が反射板のような小さなものに限られる。従っ
てこの発明の目的は、上記先行技術の問題点を解消し、
加工性、耐疵つき性、反射性および鮮映性に優れた成型
可能な鏡面反射板を提供することにある。
型後の鏡面仕上げは可能であるが、成型品のバッチ処理
では用途が反射板のような小さなものに限られる。従っ
てこの発明の目的は、上記先行技術の問題点を解消し、
加工性、耐疵つき性、反射性および鮮映性に優れた成型
可能な鏡面反射板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記のよう
な問題点を解決するため、材料面では、ポリエステル樹
脂系あるいはフッ素樹脂系の塗料を塗布した有機被覆鋼
板とし、その表面の中心線平均粗さRaを規定し、コーテ
ィング面では、特定の第1層および第2層を選択するこ
とにより、安価で鮮映性、反射性、耐疵つき性および加
工性に優れた鏡面材料が得られるという知見を得た。
な問題点を解決するため、材料面では、ポリエステル樹
脂系あるいはフッ素樹脂系の塗料を塗布した有機被覆鋼
板とし、その表面の中心線平均粗さRaを規定し、コーテ
ィング面では、特定の第1層および第2層を選択するこ
とにより、安価で鮮映性、反射性、耐疵つき性および加
工性に優れた鏡面材料が得られるという知見を得た。
【0013】この発明は上述の知見に基づいてなされた
ものであって、鋼板を下地とし、その少なくとも一方の
表面上に粗度が中心線平均粗さRaで0.05μm 以下である
ポリエステル樹脂系、あるいはフッ素樹脂系の樹脂皮膜
層を形成した有機被覆鋼板と、前記有機被覆鋼板の少な
くとも一方の表面上に形成された、第1層としての0.01
μm から0.2 μm の範囲内の膜厚を有するアルミニウム
皮膜と、前記アルミニウム皮膜の表面上に形成された、
第2層としての0.1 μm から1.2 μm の範囲内の膜厚を
有する非晶質酸化物皮膜とからなることに特徴を有する
ものである。
ものであって、鋼板を下地とし、その少なくとも一方の
表面上に粗度が中心線平均粗さRaで0.05μm 以下である
ポリエステル樹脂系、あるいはフッ素樹脂系の樹脂皮膜
層を形成した有機被覆鋼板と、前記有機被覆鋼板の少な
くとも一方の表面上に形成された、第1層としての0.01
μm から0.2 μm の範囲内の膜厚を有するアルミニウム
皮膜と、前記アルミニウム皮膜の表面上に形成された、
第2層としての0.1 μm から1.2 μm の範囲内の膜厚を
有する非晶質酸化物皮膜とからなることに特徴を有する
ものである。
【0014】次に、この発明を図面を参照しながら、具
体的に且つ詳細に説明する。まず、アルミニウム(Al)皮
膜の膜厚、および非晶質の酸化物皮膜の膜厚について述
べる。図1は表面の中心線平均粗さRa(以下、「Ra」と
いう)が0.011 μmである有機被覆鋼板に、真空蒸着法
により、0.005 〜1.0 μm のAlを被覆し、その反射率を
測定したものである。反射率はアルミナの白色板を100
%とし、これと相対比較することにより求めた。Al皮膜
の膜厚が0.005 μm または0.008 μmと薄い場合には、
反射率がそれぞれ50%、70%の低い値を示した。一方、
Al皮膜の膜厚が0.01μm 以上の場合には80%以上、Al皮
膜の膜厚が0.05μm 以上の場合には85%以上の良好な反
射率を示した。しかしながら、Al皮膜の膜厚が0.2 μm
を超えると、85%以上の良好な反射率を示したものの、
Al皮膜の膜厚が厚くなるほど表面が白濁し鮮映性が劣化
した。この白濁現象の主たる原因の1つに、Al皮膜の膜
厚が厚くなると蒸着時間が長くなり、加熱された蒸着る
つぼ中の溶融Alから発生する輻射熱によってAl皮膜の表
面が加熱され、下地の有機被覆鋼板の塗膜が変質するこ
とが考えられる。従って、第1層としてのAl皮膜の膜厚
は、0.01μm から0.2 μm の範囲内とする必要がある。
体的に且つ詳細に説明する。まず、アルミニウム(Al)皮
膜の膜厚、および非晶質の酸化物皮膜の膜厚について述
べる。図1は表面の中心線平均粗さRa(以下、「Ra」と
いう)が0.011 μmである有機被覆鋼板に、真空蒸着法
により、0.005 〜1.0 μm のAlを被覆し、その反射率を
測定したものである。反射率はアルミナの白色板を100
%とし、これと相対比較することにより求めた。Al皮膜
の膜厚が0.005 μm または0.008 μmと薄い場合には、
反射率がそれぞれ50%、70%の低い値を示した。一方、
Al皮膜の膜厚が0.01μm 以上の場合には80%以上、Al皮
膜の膜厚が0.05μm 以上の場合には85%以上の良好な反
射率を示した。しかしながら、Al皮膜の膜厚が0.2 μm
を超えると、85%以上の良好な反射率を示したものの、
Al皮膜の膜厚が厚くなるほど表面が白濁し鮮映性が劣化
した。この白濁現象の主たる原因の1つに、Al皮膜の膜
厚が厚くなると蒸着時間が長くなり、加熱された蒸着る
つぼ中の溶融Alから発生する輻射熱によってAl皮膜の表
面が加熱され、下地の有機被覆鋼板の塗膜が変質するこ
とが考えられる。従って、第1層としてのAl皮膜の膜厚
は、0.01μm から0.2 μm の範囲内とする必要がある。
【0015】非晶質の酸化物皮膜の膜厚については、0.
1 μm 未満の膜厚では、Al皮膜の保護膜としての効果が
なく、反射率も低下する。一方、1.2 μm を超える場合
には、加工時にクラックが発生するため適当でない。従
って、第2層としての非晶質の酸化物皮膜の膜厚は、0.
1 μm から1.2 μm の範囲内、望ましくは1μm 以下に
するのが望ましい。本発明における非晶質酸化物皮膜と
しては透明な皮膜を形成しうるSiO2、Al2O3 、MgO 、Ti
O2が望ましい。加工性の評価には、鏡面側が凹部になる
ようにエリクセン加工を8mm 押し出しで行ない、凹部の
表面を観察し、白濁、クラックの有無について評価し
た。
1 μm 未満の膜厚では、Al皮膜の保護膜としての効果が
なく、反射率も低下する。一方、1.2 μm を超える場合
には、加工時にクラックが発生するため適当でない。従
って、第2層としての非晶質の酸化物皮膜の膜厚は、0.
1 μm から1.2 μm の範囲内、望ましくは1μm 以下に
するのが望ましい。本発明における非晶質酸化物皮膜と
しては透明な皮膜を形成しうるSiO2、Al2O3 、MgO 、Ti
O2が望ましい。加工性の評価には、鏡面側が凹部になる
ようにエリクセン加工を8mm 押し出しで行ない、凹部の
表面を観察し、白濁、クラックの有無について評価し
た。
【0016】第1層、第2層の被覆は、乾式メッキ法で
ある真空蒸着法、イオンプレーティング法およびスパッ
タリング法により行なう。生産性および密着性の観点か
ら適当なプロセスを用いることが望ましい。
ある真空蒸着法、イオンプレーティング法およびスパッ
タリング法により行なう。生産性および密着性の観点か
ら適当なプロセスを用いることが望ましい。
【0017】次いで、Alを被覆される下地材料と、その
表面粗さに関する限定について述べる。図2は、Al被覆
後の反射率に及ぼす表面粗さの影響について示す図であ
る。下地材料の表面粗度は、触針式粗度計でJIS B O601
に規定される中心線平均粗さRaで評価した。反射率はRa
が小さい程向上し、Raが0.10μm 以下の粗さ領域におい
て80%以上の反射率が得られる。これは、反射板として
必要とされる反射率を満たしている。更に、Raが減少し
0.005 μm 以下となる粗さ領域では、83〜90%の良好な
反射率を示した。
表面粗さに関する限定について述べる。図2は、Al被覆
後の反射率に及ぼす表面粗さの影響について示す図であ
る。下地材料の表面粗度は、触針式粗度計でJIS B O601
に規定される中心線平均粗さRaで評価した。反射率はRa
が小さい程向上し、Raが0.10μm 以下の粗さ領域におい
て80%以上の反射率が得られる。これは、反射板として
必要とされる反射率を満たしている。更に、Raが減少し
0.005 μm 以下となる粗さ領域では、83〜90%の良好な
反射率を示した。
【0018】一方、Al被覆後の鮮映性に関しても、Raで
整理できる。図3はRaが鮮映性に及ぼす影響を示す図で
ある。ここで、鮮映性は、一定の間隔で描かれた白黒の
縞模様を有する板を鮮映性を測定する試験板を介して反
射させ、反射された白黒の縞模様の識別の有無により評
価した。評価点は、市販の鏡を5とし、Raが0.3 μmの
冷間圧延鋼板を1とし、識別の難易に応じて5段階の感
応評価を行なった。評価点が高い程鮮映性が優れている
ことを意味する。表面粗さの異なる下地材料にAlを被覆
した場合、Raが0.005 μm 以下で良好な鮮映性を示すこ
とがわかる。この知見は、従来の報告(例えば、特開平
1-177363号) ともよく対応するが、本発明では、有機被
覆鋼板にAlを被覆することを特徴としており、更に、鮮
映性に優れた鏡面材料を提供できる。
整理できる。図3はRaが鮮映性に及ぼす影響を示す図で
ある。ここで、鮮映性は、一定の間隔で描かれた白黒の
縞模様を有する板を鮮映性を測定する試験板を介して反
射させ、反射された白黒の縞模様の識別の有無により評
価した。評価点は、市販の鏡を5とし、Raが0.3 μmの
冷間圧延鋼板を1とし、識別の難易に応じて5段階の感
応評価を行なった。評価点が高い程鮮映性が優れている
ことを意味する。表面粗さの異なる下地材料にAlを被覆
した場合、Raが0.005 μm 以下で良好な鮮映性を示すこ
とがわかる。この知見は、従来の報告(例えば、特開平
1-177363号) ともよく対応するが、本発明では、有機被
覆鋼板にAlを被覆することを特徴としており、更に、鮮
映性に優れた鏡面材料を提供できる。
【0019】従って、反射率80%以上で、良好な鮮映性
を得るためには、Raが0.05μm 以下の有機被覆鋼板であ
ることが必要である。表面粗さRaが0.05μm 以下である
有機被覆鋼板を得るためには、例えば、下地としてブラ
イト仕上げの鋼板を用いて、塗膜を3層にすることによ
り得られる。通常の塗装鋼板は塗膜が2層であるが、こ
のような有機被覆鋼板では、塗装後の表面粗さRaが0.1
μm を超えているため、本発明におけるような鮮映性の
優れた鏡面反射板を得ることができない。有機被覆鋼板
(塗装鋼板)の下地としては、JIS G 3141 に規定され
る絞り用のSPCD鋼板が適切であるが、加工性をあまり要
求されない用途ならばSPCC鋼板でもよい。下地鋼板の表
面に形成される有機材料としては、加工性の良好なポリ
エステル樹脂系あるいはフッ素樹脂系の塗料を用いるの
が望ましい。また、ポリエチレン、塩化ビニール、ポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラ
フルオロエチレンなどのフィルムをラミネートした鋼板
を用いることもできる。
を得るためには、Raが0.05μm 以下の有機被覆鋼板であ
ることが必要である。表面粗さRaが0.05μm 以下である
有機被覆鋼板を得るためには、例えば、下地としてブラ
イト仕上げの鋼板を用いて、塗膜を3層にすることによ
り得られる。通常の塗装鋼板は塗膜が2層であるが、こ
のような有機被覆鋼板では、塗装後の表面粗さRaが0.1
μm を超えているため、本発明におけるような鮮映性の
優れた鏡面反射板を得ることができない。有機被覆鋼板
(塗装鋼板)の下地としては、JIS G 3141 に規定され
る絞り用のSPCD鋼板が適切であるが、加工性をあまり要
求されない用途ならばSPCC鋼板でもよい。下地鋼板の表
面に形成される有機材料としては、加工性の良好なポリ
エステル樹脂系あるいはフッ素樹脂系の塗料を用いるの
が望ましい。また、ポリエチレン、塩化ビニール、ポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラ
フルオロエチレンなどのフィルムをラミネートした鋼板
を用いることもできる。
【0020】
【実施例】次に、この発明を実施例により説明する。表
1に示す中心線平均粗さRaを有するポリエステル樹脂系
あるいはフッ素樹脂系塗膜が形成された下地材料を使用
し、ポリエステル樹脂系あるいはフッ素樹脂系塗膜の表
面上に、第1層として表1に示す膜厚を有するAl皮膜を
形成し、次いで、Al皮膜の表面上に、第2層として表1
に示す膜厚を有する非晶質酸化物皮膜を形成し、この発
明の範囲内の鏡面反射板の供試体(以下、「本発明供試
体」という) No.1〜17を調製した。コーティングされ
る下地材料としては塗装鋼板を用いた。塗装鋼板の下地
としては、JIS G 3141 に規定される絞り用のSPCD鋼板
またはSPCC鋼板を用いた。第1層としてのAl皮膜、、第
2層としての非晶質酸化物皮膜の被覆は、乾式メッキ法
である真空蒸着法、イオンプレーティング法またはスパ
ッタリング法により行なった。そして、本発明供試体の
各々に対して反射率、鮮映性および加工性を調べた。そ
の結果を表1に併せて示す。
1に示す中心線平均粗さRaを有するポリエステル樹脂系
あるいはフッ素樹脂系塗膜が形成された下地材料を使用
し、ポリエステル樹脂系あるいはフッ素樹脂系塗膜の表
面上に、第1層として表1に示す膜厚を有するAl皮膜を
形成し、次いで、Al皮膜の表面上に、第2層として表1
に示す膜厚を有する非晶質酸化物皮膜を形成し、この発
明の範囲内の鏡面反射板の供試体(以下、「本発明供試
体」という) No.1〜17を調製した。コーティングされ
る下地材料としては塗装鋼板を用いた。塗装鋼板の下地
としては、JIS G 3141 に規定される絞り用のSPCD鋼板
またはSPCC鋼板を用いた。第1層としてのAl皮膜、、第
2層としての非晶質酸化物皮膜の被覆は、乾式メッキ法
である真空蒸着法、イオンプレーティング法またはスパ
ッタリング法により行なった。そして、本発明供試体の
各々に対して反射率、鮮映性および加工性を調べた。そ
の結果を表1に併せて示す。
【0021】比較のため、Ra値、または、Al皮膜あるい
は非晶質酸化物皮膜の膜厚が、この発明の範囲外の鏡面
反射板の供試体(以下、「比較用供試体」という) No.
1〜10を調製した。また、第2層として、結晶質酸化物
皮膜を形成させたこの発明の範囲外の鏡面反射板の供試
体No.11 および12を調製した。そして、比較用供試体の
各々に対して反射率、鮮映性および加工性を調べた。そ
の結果を表1に併せて示す。
は非晶質酸化物皮膜の膜厚が、この発明の範囲外の鏡面
反射板の供試体(以下、「比較用供試体」という) No.
1〜10を調製した。また、第2層として、結晶質酸化物
皮膜を形成させたこの発明の範囲外の鏡面反射板の供試
体No.11 および12を調製した。そして、比較用供試体の
各々に対して反射率、鮮映性および加工性を調べた。そ
の結果を表1に併せて示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、Raが0.05μm 以
下である有機被覆鋼板であり、更に、Al皮膜の膜厚が0.
01μm から0.20μm の範囲内である本発明供試体 No.1
〜17は、良好な反射率および鮮映性が得られることがわ
かる。また、本発明供試体No. 1〜17は、酸化物皮膜が
非晶質であり、膜厚が0.1 μm から1.2 μm の範囲内で
あり、良好な加工性が得られることがわかる。
下である有機被覆鋼板であり、更に、Al皮膜の膜厚が0.
01μm から0.20μm の範囲内である本発明供試体 No.1
〜17は、良好な反射率および鮮映性が得られることがわ
かる。また、本発明供試体No. 1〜17は、酸化物皮膜が
非晶質であり、膜厚が0.1 μm から1.2 μm の範囲内で
あり、良好な加工性が得られることがわかる。
【0024】これに対して、比較用供試体 No.1は、Ra
が0.05μm を超えるため、反射率および鮮映性が劣って
いた。
が0.05μm を超えるため、反射率および鮮映性が劣って
いた。
【0025】比較用供試体 No.2は、Al皮膜の膜厚が0.
01μm 未満であるため、反射率が劣っていた。
01μm 未満であるため、反射率が劣っていた。
【0026】比較用供試体 No.3は、Al皮膜の膜厚が0.
2 μm を超えるため、鮮映性が劣っていた。
2 μm を超えるため、鮮映性が劣っていた。
【0027】比較用供試体 No.4、6および10は、非晶
質酸化物皮膜の膜厚が0.1 μm 未満であるため、耐疵つ
き性が劣り、保護膜として不適当である。反射率も低か
った。
質酸化物皮膜の膜厚が0.1 μm 未満であるため、耐疵つ
き性が劣り、保護膜として不適当である。反射率も低か
った。
【0028】比較用供試体 No.5、7、8および9は、
非晶質酸化物皮膜の膜厚が1.2 μmを超えるため、加工
性に劣っていた。
非晶質酸化物皮膜の膜厚が1.2 μmを超えるため、加工
性に劣っていた。
【0029】比較用供試体 No.11および12は、酸化物皮
膜が結晶質であるため、加工性が劣っていた。
膜が結晶質であるため、加工性が劣っていた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、加工性、耐疵つき性、反射性および鮮映性に優れた
成型可能な鏡面反射板を得ることができる工業上有用な
効果がもたらされる。
ば、加工性、耐疵つき性、反射性および鮮映性に優れた
成型可能な鏡面反射板を得ることができる工業上有用な
効果がもたらされる。
【図1】アルミニウム皮膜の膜厚が反射率に及ぼす影響
を示すグラフ
を示すグラフ
【図2】下地材料の中心線平均粗さRaがアルミニウム被
覆後の反射率に及ぼす影響を示すグラフ
覆後の反射率に及ぼす影響を示すグラフ
【図3】下地材料の中心線平均粗さRaがアルミニウム被
覆後の鮮映性に及ぼす影響を示すグラフ。
覆後の鮮映性に及ぼす影響を示すグラフ。
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板を下地とし、その少なくとも一方の
表面上に粗度が中心線平均粗さRaで0.05μm 以下である
ポリエステル樹脂系、あるいはフッ素樹脂系の樹脂皮膜
層を形成した有機被覆鋼板と、前記有機被覆鋼板の少な
くとも一方の表面上に形成された、第1層としての0.01
μm から0.2 μm の範囲内の膜厚を有するアルミニウム
皮膜と、前記アルミニウム皮膜の表面上に形成された、
第2層としての0.1 μm から1.2 μm の範囲内の膜厚を
有する非晶質酸化物皮膜とからなることを特徴とする加
工性および耐疵つき性に優れた鏡面反射板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17026392A JPH0617226A (ja) | 1992-05-07 | 1992-06-04 | 加工性および耐疵つき性に優れた鏡面反射板 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14213292 | 1992-05-07 | ||
| JP4-142132 | 1992-05-07 | ||
| JP17026392A JPH0617226A (ja) | 1992-05-07 | 1992-06-04 | 加工性および耐疵つき性に優れた鏡面反射板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0617226A true JPH0617226A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=26474234
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17026392A Pending JPH0617226A (ja) | 1992-05-07 | 1992-06-04 | 加工性および耐疵つき性に優れた鏡面反射板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0617226A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000348514A (ja) * | 1999-05-31 | 2000-12-15 | Matsushita Electric Works Ltd | 照明器具用反射板 |
| JP2002310335A (ja) * | 2001-04-11 | 2002-10-23 | Shin Meiwa Ind Co Ltd | 真空ゲート弁及び真空装置 |
| JP2005303012A (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体発光素子搭載部材と、それを用いた半導体発光装置 |
| JP2007266647A (ja) * | 2003-09-30 | 2007-10-11 | Toshiba Corp | 発光装置 |
| JP2008263248A (ja) * | 2008-08-07 | 2008-10-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体発光素子搭載部材およびその製造方法 |
| JP5655981B1 (ja) * | 2013-11-20 | 2015-01-21 | 新日鐵住金株式会社 | 耐黒変性と耐食性に優れた亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-06-04 JP JP17026392A patent/JPH0617226A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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