[go: up one dir, main page]

JP7723875B1 - ボンディングワイヤ - Google Patents

ボンディングワイヤ

Info

Publication number
JP7723875B1
JP7723875B1 JP2025536305A JP2025536305A JP7723875B1 JP 7723875 B1 JP7723875 B1 JP 7723875B1 JP 2025536305 A JP2025536305 A JP 2025536305A JP 2025536305 A JP2025536305 A JP 2025536305A JP 7723875 B1 JP7723875 B1 JP 7723875B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core material
coating layer
melting point
bonding wire
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2025536305A
Other languages
English (en)
Inventor
剛 長谷川
央 棚橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
Original Assignee
Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd filed Critical Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
Priority claimed from PCT/JP2025/012043 external-priority patent/WO2025205950A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7723875B1 publication Critical patent/JP7723875B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Wire Bonding (AREA)

Abstract

Agを主成分とする芯材の表面にAuを主成分とする被覆層を設けたボンディングワイヤにおいて、伸線加工性が良好であるとともに、真球度の高い良好な形状のFABを形成することができるボンディングワイヤを提供する。
本発明のボンディングワイヤWは、Agを主成分として含む芯材10と、芯材10の表面に設けられAuを主成分として含む被覆層12と、を有するボンディングワイヤWにおいて、芯材10は、Au及びPdからなる群から選択された1種又は2種の元素の含有量の合計が0.1質量%以上3.0質量%以下、In、Bi及びSnからなる群から選択された1種又は2種以上の元素の含有量の合計が0.0005質量%以上0.5質量%以下であり、被覆層12の融点Tm2から芯材10の融点Tm1を引いた融点差ΔTmaが90℃以上105℃以下のボンディングワイヤである。

Description

本発明は、Ag(銀)を主成分とするボンディングワイヤの表面を、Au(金)を主成分とする被覆層で被覆したボンディングワイヤに関する。
半導体素子上の電極と基板の電極との結線等に用いられるボンディングワイヤは、一般に非常に細いため、導電性が良好で加工性に優れた金属材料により製造されている。特に、化学的な安定性や大気中での取り扱いやすさから、従来からAuを主成分とするボンディングワイヤが広く用いられている。
しかし、Auを主成分とするボンディングワイヤは質量の99%以上がAuであり非常に高価である。そこで、Auに換えてAg(銀)を主成分とするボンディングワイヤが提案されている(例えば、下記特許文献1~2)。
ボールボンディングにおいては、1st接合の前にボンディングワイヤの先端を放電電流などによって加熱することで溶融させ、溶融金属の表面張力によって真球状のフリーエアボール(以下、FABと略記する)を作製する。
Agは融点以上で大気中の酸素と接触すると大量の酸素を吸収し、凝固の際に吸収した酸素を放出するスピッティング(spitting)と呼ばれる現象を起こす。Agを主成分とするボンディングワイヤの場合、大気中で放電すると、このスピッティング現象によって真球状のFABが得られにくくなる。
このため、Agを主成分とするボンディングワイヤでは、ワイヤ先端に向けて窒素などの不活性ガスを流し酸素を遮断した状態でFABを形成する必要があるが、酸素を遮断した状態を実現するためにはボンディング装置が非常に複雑となる。
これに対して、Agを主成分とする芯材の表面を、Auを主成分とする被覆層で被覆したボンディングワイヤが提案されている(例えば、下記特許文献3)。
特許第5616165号 特許第5529992号 特開昭64-17436号
上記のようなAgを主成分とする芯材の表面を被覆層で被覆したボンディングワイヤでは、ワイヤの生産性を向上するためにAuやPd(パラジウム)を芯材に添加して伸線加工性を良好にすることがある。しかし、芯材にAuやPdを添加すると、電極に対してボールボンディングする際に真球度の高い良好な形状のFABを安定的に形成しにくくなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、Agを主成分とする芯材の表面にAuを主成分とする被覆層を設けたボンディングワイヤにおいて、伸線加工性が良好であるとともに、真球度の高い良好な形状のFABを形成することができるボンディングワイヤを提供することを目的とする。
本発明は以下に示される実施形態を含む。
[1] Agを主成分として含む芯材と、前記芯材の表面に設けられAuを主成分として含む被覆層と、を有するボンディングワイヤにおいて、前記芯材は、Au及びPdからなる群から選択された1種又は2種の元素の含有量の合計が0.1質量%以上3.0質量%以下、In(インジウム)、Bi(ビスマス)及びSn(錫)からなる群から選択された1種又は2種以上の元素の含有量の合計が0.0005質量%以上0.5質量%以下であり、前記被覆層の融点から前記芯材の融点を引いた融点差が90℃以上105℃以下である、ボンディングワイヤ。
[2] 前記芯材よりもAuの含有量が多い拡散層を前記芯材と前記被覆層との間に備え、前記拡散層は、前記被覆層の融点よりも50℃以上低い領域の厚みが0.01μm以下である、上記[1]に記載のボンディングワイヤ。
[3] ボンディングワイヤの0.2%耐力が160N/mm以上230N/mm以下である上記[1]又は[2]に記載のボンディングワイヤ。
本発明のボンディングワイヤでは、Agを主成分とする芯材の表面にAuを主成分とする被覆層を設けたボンディングワイヤにおいて、伸線加工性を良好にすることができるとともに、真球度の高い良好な形状のFABを形成することができる。
本発明の一実施形態に係るボンディングワイヤの断面図 図1の要部を拡大して示すボンディングワイヤの断面図
(1)ボンディングワイヤWの構成
以下、本発明の一実施形態に係るボンディングワイヤWについて図面を参照して説明する。なお図面は、説明のために、実際のものよりも誇張して描かれている場合がある。
本実施形態のボンディングワイヤWは、半導体装置(パワーIC、LSI、トランジスタ、BGA(Ball Grid Array package)、QFN(Quad FlatNonlead package)、LED(発光ダイオード)等)における半導体素子上の電極(例えば、Al合金電極、ニッケル・パラジウム・金被覆電極、Au被覆電極等)と、回路配線基板(リードフレーム、セラミック基板、プリント基板等)の導体配線(電極)とをボールボンディング法によって接続するためのボンディングワイヤである。なお、本実施形態のボンディングワイヤWは、半導体装置以外にも種々の態様のボンディングワイヤとして使用することができる。
本実施形態に係るボンディングワイヤWは、図1及び図2に示すように、Agを主成分とする芯材10と、Auを主成分とする被覆層12とを備える。
芯材10の直径はボンディングワイヤの用途に応じて種々の大きさとしてよい。例えば、芯材10の直径(線径)φは15μm以上150μm以下とすることができる。被覆層12の膜厚tは、露出部がないように芯材10の外周面全体を被覆して酸素を遮断することができる厚みであればよい。例えば、被覆層12の膜厚tは0.01μm以上0.2μm以下とすることができる。
芯材10は、Agを95質量%以上、好ましくは97質量%以上含有している。芯材10を構成するAgは、精製上不可避的に存在するCu(銅)やFe(鉄)等の不純物を含有してもよく、純度99.9質量%以上のAgを用いてボンディングワイヤWを構成するAg合金を製作することが好ましい。
芯材10は、Ag以外にAu及びPdからなる群から選択された1種又は2種の元素と、In、Bi及びSnからなる群から選択された1種又は2種以上の元素とを含有している。
芯材10がAu及びPdを含有することにより伸線加工性を向上させることができる。高純度のAgは棒状インゴットをワイヤに伸線加工する際に断線しやすい。しかし、Au及びPdの含有量の合計(Au又はPdを単独で添加する場合はAu又はPdの量、AuとPdを複合して添加する場合はAuとPdの合計量)が0.1質量%以上であると伸線加工時に断線が起こりにくくなる。Au及びPdの含有量の合計が3.0質量%以下であれば貴金属の含有量が低くボンディングワイヤの製造コストを抑えることができる。よって、Au及びPdの含有量の合計は、0.1質量%以上3.0質量%以下とすることができる。
芯材10はAuやPdを含有することによって芯材10の融点Tm1がAgの融点よりも高くなる。芯材10はIn、Bi及びSnの中から選択された1種又は2種以上の元素を0.0005質量%以上含有することにより、芯材10の融点Tm1を低温化して真球度の高い良好な形状のFABを形成することができる。また、芯材10におけるIn、Bi及びSnの含有量の合計を0.5質量%以下とすることで、ボンディングワイヤWを保持するキャピラリが汚染されにくくなる。
芯材10の融点Tm1が被覆層12の融点Tm2よりも低く、被覆層12の融点Tm2から芯材10の融点Tm1を引いた融点差ΔTma(ΔTma=Tm2-Tm1)が所定範囲内であると、真球度の高い良好な形状のFABを形成することができる。
つまり、芯材10の融点Tm1と被覆層12の融点Tm2との融点差ΔTmaが所定温度以上の場合、1st接合の前にボンディングワイヤの先端を加熱すると、芯材10が溶融した際も被覆層12が固相状態で残り、芯材10の溶融から遅れて被覆層12も溶融する。被覆層12の溶融後にボンディングワイヤの温度が下がると、被覆層12が先に凝固してから芯材10が凝固する。これにより、固相状態の被覆層12によって酸素を遮断しながら芯材10を溶融及び凝固することができ、芯材10の溶融時に芯材10に含まれるAgが酸素を取り込みにくくなるため、真球度の高い良好な形状のFABを形成することができる。一方、融点差ΔTmaが大きくなりすぎると、芯材10の溶融後に被覆層12が溶融しにくくなるため、真球度の高い良好な形状のFABが形成されにくくなる。
具体的には、融点差ΔTmaが90℃以上105℃以下となるように、芯材10におけるIn、Bi及びSnの含有量が調整されている。融点差ΔTmaが90℃以上105℃以下であると上記効果によって真球度の高い良好な形状のFABを形成することができる。
被覆層12は、95質量%以上、好ましくは99質量%以上のAuを含有し、主成分としてAuを含有している。被覆層12は、純金(Auの含有量99.9%以上)で構成してもよく、また、Auに添加元素を加えた金合金により構成してもよい。被覆層12を構成するAu合金は、Ag、Pd、Bi、Pt(白金)、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Sb(アンチモン)からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含有してもよい。
なお、本発明では、主成分としてAgを含有する芯材10と、主成分としてAuを含有する被覆層12との間に拡散層14があってもよい。
拡散層14は、芯材10を構成する金属と被覆層12を構成する金属とが拡散することで芯材10と被覆層12との間に形成されたAgとAuとを含む合金層であって、Agと、芯材10よりも多くのAuと、を含有している。このような拡散層14は、中心側(芯材10側)から外側(被覆層12側)に近づくにしたがってAuの含有量が増加しており融点が漸次高くなっている。
拡散層14の中で融点Tm3が被覆層12の融点Tm2よりも50℃以上低いAgとAuの合金からなる領域14a、つまり、被覆層12の融点Tm2から拡散層14の融点Tm3を引いた融点差ΔTmb(ΔTmb=Tm2-Tm3)が50℃以上の領域14aの厚みtaは、0.01μm以下であることが好ましく、0.005μm以下であることがより好ましい(図2参照)。このような領域14aの厚みを0.01μm以下とすることで、1st接合時に固相状態で芯材10の外側を被覆して酸素を遮断する被覆層12の厚みを確保することができ、領域14aの厚みを0.005μm以下とすることで、より多く被覆層12の厚みを確保することができる。
また、ボンディングワイヤWは、0.2%耐力が160N/mm以上230N/mm以下であることが好ましく、180N/mm以上200N/mm以下であることがより好ましい。0.2%耐力が160N/mm以上であると、ボンディング後の樹脂モールドの際にボンディングされたワイヤがモールド樹脂の流れによって移動するワイヤフローが発生しにくくなり、230N/mm以下であると、2nd接合時(1st接合後、ボンディングワイヤWの外周面を電極に接合する時)に接合不良が発生しにくくなる。さらに、0.2%耐力が180N/mm以上であるとワイヤフローがより発生しにくくなり、200N/mm以下であると、2nd接合時に接合不良がより発生しにくくなる。
なお、本明細書において、芯材10及び被覆層12の化学組成は、芯材10を構成するAg合金及び被覆層12を構成するAu合金のインゴットからサンプリングされた試料を用いてICP発光分光法にて分析される値である。
芯材10及び被覆層12の融点は、化学組成と同様にサンプリングされた試料を用いて熱重量示差熱分析装置(TG-DTA)にて測定される値である。
被覆層12の膜厚tは、オージェ電子分光法で得られた深さ方向分析のSiO換算の値を用い、ボンディングワイヤWの表面部分のAu強度の1/2の強度となる部分までの深さである。
拡散層14の膜厚は、オージェ電子分光法で得られた深さ方向の分析結果からAuのオージェピーク強度が100%から0%に変わるときの16%から84%までの界面幅であり、拡散層14における上記領域14aの厚みtaは、Auのオージェピーク強度が16%から48%までの界面幅である。
また、0.2%耐力は、JIS Z2241 2011に記載の引張試験に準拠して応力―歪み曲線から0.2%の永久ひずみとなるときの応力値である。
(2)ボンディングワイヤWの製造方法
次に、上記構成のボンディングワイヤWの製造方法の一例を説明する。
まず、純度99.9質量%以上のAgに、Au及びPdから選択された元素と、In、Bi及びSnから選択された元素とを添加して、0.1質量%以上3.0質量%以下のAu及びPdから選択された1種又は2種の元素と、In、Bi及びSnから選択された1種又は2種以上の元素とを含有し、被覆層12の融点Tm2と芯材10の融点Tm1との融点差ΔTmaが90℃以上120℃以下のAg合金を鋳造した後、連続鋳造法にて所定の径の棒状インゴットを作製する。
次いで、棒状インゴットを伸線加工して、所定の直径の芯材10になるまで縮径する。その後、芯材10の外周全面に、Auを含む被覆層12を形成する。被覆層12は、電気メッキ法、無電解メッキ法、蒸着法などの公知の手段によって形成することができる。
そして、被覆層12が形成された芯材10を更に伸線加工して、所定の直径に達するまで縮径する。これにより、上記構成のボンディングワイヤWを得ることができる。
なお、ボンディングワイヤWの0.2%耐力を160N/mm以上230N/mm以下にする等、ボンディングワイヤWに適正な機械特性を付与するために、伸線加工の途中や伸線加工の終了後にボンディングワイヤWに熱処理を行ってもよい。熱処理の一例を挙げると、大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、又は水素と窒素の混合ガス雰囲気において300~1000℃で0.1~60秒間連続焼鈍処理を施すことができる。
(3)効果
本実施形態のボンディングワイヤWでは、Agを主成分とする芯材10が、Au及びPdからなる群から選択された1種又は2種の元素を0.1質量%以上3.0質量%以下含有しているため、伸線加工性が良好である。
本実施形態のボンディングワイヤWでは、In、Bi及びSnからなる群から選択された1種又は2種以上の元素を含有し、被覆層12の融点Tm2と芯材10の融点Tm1との融点差ΔTmaが90℃以上120℃以下となっている。これにより、1st接合時に固相状態の被覆層12によって酸素を遮断しながら芯材10を溶融及び凝固することができるため、芯材10の溶融時に芯材10に含まれるAgが酸素を取り込みにくくなり、真球度の高い良好な形状のFABを形成することができる。
また、本実施形態において芯材10と被覆層12との間に拡散層14が設けられている場合、拡散層14の中で融点Tm3が被覆層12の融点Tm2よりも50℃以上低い領域14aの厚みtaを0.01μm以下とすることで、1st接合時に固相状態の被覆層12によって酸素を遮断しながら芯材10が溶融及び凝固しやすくなる。つまり、上記領域14aは、被覆層12よりも一定温度以上低く、被覆層12が溶融しない温度であっても溶融する。このような領域14aの厚みを0.01μm以下とすることで、1st接合時に固相状態で芯材10の外側を被覆して酸素を遮断可能な被覆層12の厚みを確保することができる。
また、本実施形態において、ボンディングワイヤWの室温での0.2%耐力が160N/mm以上230N/mm以下である場合、2ndボンディング時に不具合の発生を抑えることができるとともに、ボンディング後の樹脂モールドの際にボンディングされたワイヤがモールド樹脂の流れによって移動するのを抑えることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。
純度99.9質量%以上のAg原料を用いて、下記表1に示すような化学組成のAg合金を配合し、連続鋳造法にてインゴットを作製した。そして、インゴットに伸線加工を施して直径が150μmの芯材10になるまで縮径した後、電気メッキ法によって芯材10の外周面にAuの含有量99.9%以上の純金からなる被覆層12を形成した。その後、被覆層12が形成された芯材10を更に伸線加工して、下記表1に示す線径に達するまで縮径した後、窒素100%ガス雰囲気において500~700℃で0.5秒間、連続焼鈍処理(熱処理)を施し、実施例1~16及び比較例1~10のボンディングワイヤを得た。
そして、実施例1~16及び比較例1~10のボンディングワイヤについて、上記した測定方法によって芯材10の融点Tm1、被覆層12の融点Tm2、被覆層12の膜厚t、拡散層14に形成された領域14aの厚みtaを測定し、融点Tm1及び融点Tm2の測定結果から融点差ΔTmaを算出した。
実施例1~16及び比較例1~10のボンディングワイヤにおける、芯材10の融点Tm1、被覆層12の膜厚t、被覆層12の融点Tm2、融点差ΔTma、拡散層14に形成された領域14aの厚みta、ボンディングワイヤの直径φ、0.2%耐力Pは、下記表1に示すとおりである。
得られた実施例1~16及び比較例1~10のボンディングワイヤにつき、次の(1)及び(6)の評価を行った。具体的な評価方法は以下のとおりである。
(1)ワイヤ生産性(伸線加工性)
直径100μmのワイヤ を1枚ごとの減面率8~12%にて15~20枚の伸線ダイスを用いる連続伸線工程を複数回繰り返すことで表1に示す直径まで長さ50Kmのボンディングワイヤを作製した。伸線加工中に断線の発生が0回又は1回であれば「A」、2回以上の断線が発生すれば「D」とした。
(2)FAB真球性
ワイヤボンダー(株式会社新川製、UTC-5000NeoCu)にてワイヤ直径の1.9倍~2.1倍の直径を有するFABを大気雰囲気で作製し、作製したFABの真球性を評価した。FABの真球性の評価としては、実施例及び比較例のボンディングワイヤ毎にFABを100個ずつ作製した後、汎用型電子顕微鏡(日本電子(株)製、JSM-6510LA)にて外観観察を行い、作製したFABのワイヤ平行方向と垂直方向の長さをそれぞれ測定した。FABのワイヤ平行方向の長さXと垂直方向の長さYの比(X/Y)の平均値が100±5%の範囲内であれば「真球性あり」と判断し「A」、90%≦(X/Y)<92%もしくは108%<(X/Y)≦110%の範囲に該当する場合は「B」、その範囲から外れる場合は「真球性なし」として「D」とした。
(3)キャピラリの汚れ
ボンディング回数で20,000回到達時にキャピラリ先端に顕著な汚れが確認される場合を「D」、特に問題なくボンディングを継続できる場合を「A」とした。
(4)連続ボンディング性
上記(2)で用いたワイヤボンダーで、銀めっきした銅合金フレームに対して、FABの形成、形成したFABを電極に押し付ける1st接合、ボンディングワイヤの外周面を他方の電極に押し当てる2nd接合、ボンディングワイヤを引きちぎるテイルカット、を順次行い、FABの形成からテイルカットまでを1サイクルとして30,000サイクルのボンディングを行った。ボンディング中にワイヤボンダー(装置)が停止しなければ「A」、2nd接合の部分が剥がれることによって装置の停止が1回発生したら「B」、2回以上停止したら「D」とした。
(5)樹脂モールド時のワイヤフロー
ワイヤ長が5mmのボンディング試料をエポキシ樹脂で封止した後で、X線非破壊観察装置にて最大ワイヤフロー量を測定した。測定は20本行い、測定値の平均値をワイヤ長5mmで除した割合をワイヤフロー率とした。このワイヤフロー率が7%未満なら「A」、7%以上では実用上の問題があると考えて評価を「D」とした。
(6)総合評価
上記(1)~(5)の評価がすべて「A」であれば総合評価を「A」とし、一つでも「B」があれば総合評価を「B」、一つでも「D」があれば総合評価を「D」とした。
結果は、表2に示すとおりであり、実施例1~16では上記(1)~(5)の全ての評価において良好な結果が得られた。
一方、Au及びPdの含有量の合計が0.1質量%未満である比較例2及び3では伸線加工性が悪化した。
芯材10の融点Tm1と被覆層12の融点Tm2との融点差ΔTmaが90℃未満である比較例1,4,5及び9では真球性の高いFABが形成されにくく、FAB真球性が悪化した。また、融点差ΔTmaが105℃を超える比較例8でも真球性の高いFABが形成されにくく、FAB真球性が悪化した。
また、In、Bi及びSnからなる群から選択された1種又は2種以上の元素の含有量の合計が0.5質量%を超える比較例6,7,8及び10ではボンディングワイヤを保持するキャピラリが汚染されやすくなった。
10…芯材、12…被覆層、14…拡散層、14a…領域、W…ボンディングワイヤ

Claims (3)

  1. Agを主成分として含む芯材と、前記芯材の表面に設けられAuを主成分として含む被覆層と、を有するボンディングワイヤにおいて、
    前記芯材は、Au及びPdからなる群から選択された1種又は2種の元素の含有量の合計が0.1質量%以上3.0質量%以下、In、Bi及びSnからなる群から選択された1種又は2種以上の元素の含有量の合計が0.0005質量%以上0.5質量%以下であり、
    前記被覆層の融点から前記芯材の融点を引いた融点差が90℃以上105℃以下である、ボンディングワイヤ。
  2. 前記芯材よりもAuの含有量が多い拡散層を前記芯材と前記被覆層との間に備え、
    前記拡散層は、前記被覆層の融点よりも50℃以上低い領域の厚みが0.01μm以下である、請求項1に記載のボンディングワイヤ。
  3. ボンディングワイヤの0.2%耐力が160N/mm以上230N/mm以下である請求項1又は2に記載のボンディングワイヤ。
JP2025536305A 2024-03-28 2025-03-26 ボンディングワイヤ Active JP7723875B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2024053887 2024-03-28
JP2024053887 2024-03-28
PCT/JP2025/012043 WO2025205950A1 (ja) 2024-03-28 2025-03-26 ボンディングワイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP7723875B1 true JP7723875B1 (ja) 2025-08-14

Family

ID=96697940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2025536305A Active JP7723875B1 (ja) 2024-03-28 2025-03-26 ボンディングワイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7723875B1 (ja)

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007123597A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Nippon Steel Materials Co Ltd 半導体装置用ボンディングワイヤ
JP2008198977A (ja) * 2007-01-18 2008-08-28 Nippon Steel Materials Co Ltd 半導体実装用ボンディングワイヤ
WO2016098707A1 (ja) * 2014-12-17 2016-06-23 新日鉄住金マテリアルズ株式会社 半導体装置用ボンディングワイヤ
WO2016189752A1 (ja) * 2015-05-26 2016-12-01 日鉄住金マイクロメタル株式会社 半導体装置用ボンディングワイヤ
WO2017187653A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 日鉄住金マイクロメタル株式会社 半導体装置用ボンディングワイヤ
JP2018530900A (ja) * 2015-09-29 2018-10-18 ヘレウス マテリアルズ シンガポール ピーティーイー. リミテッド 合金化銀ワイヤ
JP2019186246A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 田中電子工業株式会社 ボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤおよびその製造方法、ならびにボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤを使用した半導体装置およびその製造方法
WO2020208839A1 (ja) * 2019-04-12 2020-10-15 田中電子工業株式会社 金被覆銀ボンディングワイヤとその製造方法、及び半導体装置とその製造方法
WO2020246094A1 (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 田中電子工業株式会社 パラジウム被覆銅ボンディングワイヤ、パラジウム被覆銅ボンディングワイヤの製造方法、これを用いた半導体装置及びその製造方法
WO2021065036A1 (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 田中電子工業株式会社 ワイヤ接合構造とそれに用いられるボンディングワイヤ及び半導体装置
WO2021205674A1 (ja) * 2020-04-10 2021-10-14 田中電子工業株式会社 金被覆ボンディングワイヤとその製造方法、半導体ワイヤ接合構造、及び半導体装置
JP2024505393A (ja) * 2021-02-05 2024-02-06 ヘレウス マテリアルズ シンガポール ピーティーイー. リミテッド 被覆ワイヤ

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007123597A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Nippon Steel Materials Co Ltd 半導体装置用ボンディングワイヤ
JP2008198977A (ja) * 2007-01-18 2008-08-28 Nippon Steel Materials Co Ltd 半導体実装用ボンディングワイヤ
WO2016098707A1 (ja) * 2014-12-17 2016-06-23 新日鉄住金マテリアルズ株式会社 半導体装置用ボンディングワイヤ
WO2016189752A1 (ja) * 2015-05-26 2016-12-01 日鉄住金マイクロメタル株式会社 半導体装置用ボンディングワイヤ
JP2018530900A (ja) * 2015-09-29 2018-10-18 ヘレウス マテリアルズ シンガポール ピーティーイー. リミテッド 合金化銀ワイヤ
WO2017187653A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 日鉄住金マイクロメタル株式会社 半導体装置用ボンディングワイヤ
JP2019186246A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 田中電子工業株式会社 ボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤおよびその製造方法、ならびにボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤを使用した半導体装置およびその製造方法
WO2020208839A1 (ja) * 2019-04-12 2020-10-15 田中電子工業株式会社 金被覆銀ボンディングワイヤとその製造方法、及び半導体装置とその製造方法
WO2020246094A1 (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 田中電子工業株式会社 パラジウム被覆銅ボンディングワイヤ、パラジウム被覆銅ボンディングワイヤの製造方法、これを用いた半導体装置及びその製造方法
WO2021065036A1 (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 田中電子工業株式会社 ワイヤ接合構造とそれに用いられるボンディングワイヤ及び半導体装置
WO2021205674A1 (ja) * 2020-04-10 2021-10-14 田中電子工業株式会社 金被覆ボンディングワイヤとその製造方法、半導体ワイヤ接合構造、及び半導体装置
JP2024505393A (ja) * 2021-02-05 2024-02-06 ヘレウス マテリアルズ シンガポール ピーティーイー. リミテッド 被覆ワイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101707244B1 (ko) 반도체용 본딩 와이어
US11996382B2 (en) Palladium-coated copper bonding wire, manufacturing method of palladium-coated copper bonding wire, semiconductor device using the same, and manufacturing method thereof
TWI812853B (zh) 線接合構造、使用於該線接合構造的接合線及半導體裝置
CN103339719B (zh) 被覆Pd的铜球焊线
TWI427719B (zh) The joint structure of the joining wire and its forming method
US12087724B2 (en) Palladium-coated copper bonding wire and method for manufacturing same
US11876066B2 (en) Palladium-coated copper bonding wire, wire bonding structure, semiconductor device, and manufacturing method of semiconductor device
US12237293B2 (en) Palladium-coated copper bonding wire, manufacturing method of palladium-coated copper bonding wire, wire bonding structure using the same, semiconductor device and manufacturing method thereof
JP6869920B2 (ja) ボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤおよびその製造方法、ならびにボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤを使用した半導体装置およびその製造方法
JP6869919B2 (ja) ボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤおよびその製造方法、ならびにボールボンディング用貴金属被覆銀ワイヤを使用した半導体装置およびその製造方法
JP7723875B1 (ja) ボンディングワイヤ
WO2025205950A1 (ja) ボンディングワイヤ
TW202548036A (zh) 接合線
JP7755060B2 (ja) ボールボンド配置
JP7573138B1 (ja) ボンディングワイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20250619

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20250619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250729

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7723875

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150