図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態における部品搭載装置1を示している。部品搭載装置1は基板KBに部品BHを搭載する装置であり、搭載装置本体部1A、部品供給装置1Bおよびリール保持装置1Cを備えている。
図1において、搭載装置本体部1Aは、基板搬送部11、作業ヘッド12およびヘッド移動機構13を備えている。基板搬送部11は、図1の左右方向に間隔をおいて配置されて図1の紙面に対して垂直な方向に延びる一対の搬送コンベア11aを備えており、これら一対の搬送コンベア11aによって基板KBを搬送し、所定の作業位置に位置決めする。ここからは便宜上、基板搬送部11による基板KBの搬送方向をX方向(前後方向)とし、上下方向をZ方向とする。また、X方向およびZ方向の双方と直交する方向をY方向(前後方向)とする。更に、Y方向のうち図1における右方を前方(第1の方向)、図1における左方を後方とする。
作業ヘッド12は下方に延びたノズル12Nを備えており、そのノズル12Nに真空圧を供給することで、部品BHをピックアップする。ヘッド移動機構13は例えばXYテーブル機構から成り、作業ヘッド12をXY面内方向に移動させる。
部品供給装置1Bは、フィーダカート21と部品供給ユニット22を備えている。フィーダカート21は車輪を備えて床面FL上を移動自在であり、その上部には、X方向に延びたブロック状のフィーダベース21Fを上部に備えている(図2も参照)。
部品供給ユニット22はテープフィーダから成り、フィーダベース21Fに着脱自在に装着されている。部品供給ユニット22はリール保持装置1Cから供給されるキャリアテープCTをY方向の前方に搬送する。キャリアテープCTには複数の部品BHが一列に並んだ状態で個別に封入されており、部品供給ユニット22はキャリアテープCTを搬送することで、部品供給口22Kに部品BHを連続的に供給する。
搭載装置本体部1Aは基板搬送部11によって基板KBを位置決めした後、ヘッド移動機構13によって作業ヘッド12を移動させることで、部品供給装置1Bが供給する部品BHを基板KBに移載する部品移載動作を繰り返し実行する。部品移載動作は、部品供給ユニット22が供給する部品BHをノズル12Nによってピックアップする動作と、ピックアップした部品BHを基板KB上の目標搭載位置に搭載する動作から成る。このような部品移載動作が繰り返されることによって、基板KBに部品BHが搭載された実装基板が製造される。
次に、リール保持装置1Cについて説明する。リール保持装置1CはキャリアテープCTが巻き付けられた複数のリールRLを保持する装置であり、フィーダカート21に連結された状態で使用される。フィーダカート21に装着された部品供給ユニット22は、リール保持装置1Cが保持するリールRLから前方(第1の方向)に繰り出されるキャリアテープCTを引き込んで搬送し、搭載装置本体部1Aに部品BHを供給する。
図1に示すように、リール保持装置1Cは、カレントリールRLAと補充リールRLBを保持する。カレントリールRLAは部品供給ユニット22が搬送中のキャリアテープCTを繰り出しているリールである。補充リールRLBは補充用のリール、すなわちカレントリールRLAが部品切れとなった後に、新たなカレントリールRLAとして部品供給ユニット22にキャリアテープCTを繰り出すリールである。
このように本実施の形態において、リール保持装置1Cは、キャリアテープCTを収納したリールRLを保持し、リールRLから繰り出されるキャリアテープCTを前方(第1の方向)に送りながら作業ヘッド12に部品BHを供給する部品供給ユニット22とともに使用されるものである。
図3、図4および図5において、リール保持装置1Cは、台車31とリール保持ユニット32を備えている。台車31は左右一対の台車ベース41を備えている。各台車ベース41はY方向(前後方向)に延びている。各台車ベース41の前後それぞれの下面には車輪42が設けられており、リール保持装置1Cはこれら4つの車輪42によって床面FL上を走行可能である。左右の台車ベース41それぞれの中間部からは左右一対の前方支柱43が上方に延びており、左右の台車ベース41それぞれの後端部からは左右一対の後方支柱44が上方に延びている。
図3、図4および図5において、台車31は前後方向に延びた左右一対のアーム45を備えている。各アーム45はY方向に対向して位置した左右の2組の前方支柱43および後方支柱44それぞれの上端部同士を連結して延びている。
図3、図4および図5において、台車31は左右方向に延びた連結バー46を備えている。連結バー46は左右の台車ベース41の中間部において、左右の台車ベース41を連結している。連結バー46には前方に張り出した左右一対のチャック機構47が設けられている。左右のチャック機構47はそれぞれ、前方に開いた溝に入り込んだフィーダカート21側の連結ピン21P(図10参照)をつかむ一対の把持部材47Sを備えている。これら2つの把持部材47Sは、チャック機構47に内蔵された図示しないばね部材によって互いに押し付け合う方向(X方向)に付勢されている。
図3、図4および図5において、台車31はX方向に延びた第1支持バー48と第2支持バー49を備えている。第1支持バー48は左右のアーム45の前端部同士を連結しており、第2支持バー49は左右の後方支柱44の高さ方向の中間部同士を連結している。
図3および図5において、台車31は部品切れとなって空となった使用済みのリールRLが排出される排出部51を備えている。排出部51はX方向の両端部が左右の台車ベース41に結合されて下方に窪んだ溝形形状を有している。
図3、図4および図5において、台車31は左右のアライメント部55を備えている。各アライメント部55は、左右の台車ベース41それぞれの前端部の内側の面(互いに対向する側の面)に取り付けられており、内側(互いに向き合う側)に突出した形状を有している。これら左右のアライメント部55の内面同士の間の距離は、フィーダカート21の外面同士の間の距離よりも若干大きい寸法となっている。
図3、図4および図5において、リール保持ユニット32は第1リール保持部61と第2リール保持部62を備えて構成されている(図6も参照)。第1リール保持部61はカレントリールRLAを保持する機能を有し、第2リール保持部62は補充リールRLBを保持する機能を有する。
図5および図6において、第1リール保持部61は、X方向に対向する一対の板状のガイド部材71と、X方向に延びた2つのスペーサ部材72を備えている。2つのスペーサ部材72はそれぞれ円筒形状を有しており、一対のガイド部材71の間に設けられている。詳細には、2つのスペーサ部材72は、一対のガイド部材71の前部に、ほぼ上下方向に並んで設けられている。スペーサ部材72は、一対のガイド部材71をリールRLの幅寸法(リールRLのX方向の寸法)よりもわずかに大きな距離だけX方向に隔てて連結している。従って、第1リール保持部61は、2つのスペーサ部材72と一対のガイド部材71で囲まれた空間内でリールRLを保持することができる。一対のガイド部材71は、キャリアテープCTの送り方向(Y方向)に沿った垂直面(YZ面)に平行である。このため、第1リール保持部61は、リールRLを垂直面にほぼ平行な姿勢(起立姿勢)で保持することができる。また、第1リール保持部61は、リールRLを回転可能な状態で保持する。これにより部品供給ユニット22が第1リール保持部61に平行に保持されたリールRLから繰り出されたキャリアテープCTを引き込むと、リールRLは第1リール保持部61に保持された状態で回転する。
このように本実施の形態において、第1リール保持部61は、リールRLを収納可能な間隔を空けて配置されたガイド部材71を有し、これら一対のガイド部材71の間でリールRLを保持する構成となっている。
図6において、第1リール保持部61は一対の板状のガイド部材71の上端部に下向きに開いたフック状の第1係合部73を備えており、第1リール保持部61の後下部には突起状のストッパ74を備えている。第1係合部73の基部73aとストッパ74の基部74aはそれぞれ一対のガイド部材71に挟まれて装着されている。第1係合部73は第1支持バー48に上方から係合している。このため第1リール保持部61は、第1支持バー48を中心に、キャリアテープCTの送り方向に沿った垂直面(YZ面)に沿って揺動することが可能である。
図5および図6において、第2リール保持部62は、X方向に対向する一対のガイド板81と、一対のガイド板81の間に設けられた複数のリール受け部82と、ガイド板81に取り付けられたリール操作部83を備えている。複数のリール受け部82は、X方向に延びた円筒形状の第1スペーサ82aおよび第2スペーサ82bと、Y方向に延びた棒状の第3スペーサ82cから成る。これら3つのスペーサ(第1スペーサ82a、第2スペーサ82bおよび第3スペーサ82c)は、一対のガイド板81をリールRLの幅寸法よりもわずかに大きな距離だけX方向に隔てた状態で連結している。従って、第2リール保持部62は、3つのスペーサ(第1スペーサ82a、第2スペーサ82bおよび第3スペーサ82c)と一対のガイド板81で囲まれた空間内でリールRLを保持することができる。
一対のガイド板81は、キャリアテープCTの送り方向(Y方向)に沿った垂直面(YZ面)に平行である。このため、第2リール保持部62は、リールRLをキャリアテープCTの送り方向に沿った垂直面にほぼ平行な姿勢(起立姿勢)で保持することができる。また、第2リール保持部62は、リールRLを回転可能な状態で保持する。これにより部品供給ユニット22が第2リール保持部62に保持されたリールRLから繰り出されたキャリアテープCTを引き込むと、リールRLは第2リール保持部62に保持された状態で回転する。
第2リール保持部62において、3つのスペーサ(第1スペーサ82a、第2スペーサ82bおよび第3スペーサ82c)から成るリール受け部82は、一対のガイド板81の間に位置されたリールRLに当接することによって、そのリールRLを第2リール保持部62内に支持する。第2リール保持部62において、一対のガイド板81と3つのスペーサ(第1スペーサ82a、第2スペーサ82bおよび第3スペーサ82c)から成るリール受け部82とによって囲まれる空間は、上方に開口して補充リールRLBを受容する補充リール載置スペースHRSとなっている(図6)。
このように本実施の形態において、第2リール保持部62は、リールRLを収納可能な間隔を空けて配置された一対のガイド板81と、一対のガイド板81の間でリールRLに当接する複数のリール受け部82を含み、一対のガイド板81と複数のリール受け部82で囲まれた空間でリールRLを保持する構成となっている。
図6および図7において、リール操作部83は後端側(作業者側)がガイド板81の下部に固定して設けられており、先端側(部品供給装置1B側)がガイド板81の前方に突出して一対のガイド部材71に挟まれた空間へ延びている。リール操作部83のうちガイド板81の前方に突出した部分(以下、「突出部83T」と称する)は、その中間部がX軸方向に延びた連結部84によって第1リール保持部61のガイド部材71に枢結(揺動自在に結合)されている。このため第2リール保持部62はキャリアテープCTの送り方向に沿った垂直面(YZ面)に沿って揺動可能であり、従ってリール操作部83もその垂直面(YZ面)内で揺動可能である。突出部83Tの連結部84よりも第2リール保持部62から遠ざかる方向に延びた先端部83Sは、一対のガイド部材71に挟まれた空間であってストッパ74よりも上方の領域に進入している。
このように本実施の形態において、第1リール保持部61と第2リール保持部62は直接的に揺動自在に結合されており、第1リール保持部61と第2リール保持部62はリンク機構を形成している。
図6および図7において、一対のガイド板81の後下部には下向きに開いたフック状の第2係合部85が形成されている。第2係合部85は第2支持バー49に上方から係合させることができる(図7)。
図5に戻って、リール保持ユニット32は、リール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)に支持される被支持部(第1係合部73および第2係合部85)を備えている。そして、リール保持ユニット32は被支持部(第1係合部73および第2係合部85)をリール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)に上方から係合させて支持される。具体的には、リール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)は、第1係合部73を第1支持バー48に、第2係合部85を第2支持バー49にそれぞれ上方から係合させてリール保持ユニット32を支持する。
第1支持バー48と第2支持バー49は外周に凹凸を有さない棒状部材であり、被支持部(第1係合部73および第2係合部85)は第1支持バー48と第2支持バー49に沿ってスライド可能である。従って、第1支持バー48および第2支持バー49によって支持されたリール保持ユニット32は、リール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)に支持された状態で第1支持バー48および第2支持バー49に沿って移動できるようになっている。すなわち、リール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)は複数のリール保持ユニット32をその並び方向(図4中に示す矢印Wの方向)にスライド自在な状態で支持可能になっている。これにより作業者は、リール保持ユニット32をリール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)から取り外すことなく並び方向(X方向)の位置を変更することが可能となる。
このように本実施の形態におけるリール保持装置1Cは、リールRLを保持するリール保持ユニット32と、部品供給ユニット22が複数並列する並列方向に複数のリール保持ユニット32を並べて保持するリール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)とを備えている。リール保持ユニット支持部は、リール保持ユニット32の並列方向に延びる2本の支持バー(第1支持バー48と第2支持バー49の2本の支持バー)から成り、リール保持ユニット32は、これら第1支持バー48と第2支持バー49に被支持部としての第1係合部73と第2係合部85を上方から係合させることで、部品供給ユニット22の並列方向にスライド可能な構成となっている。
従来、リール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)におけるリール保持ユニット32の装着位置はX方向に区画された複数の取り付けスロットに限定されており、取り付け位置を変更する場合は、リール保持ユニット32を既存の取り付けスロットから取り外して別の取り付けスロットに装着し直す必要があった。これに対し、本実施の形態のリール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)では、スロットという概念がないので、リール保持ユニット32を都合の良い位置に装着可能であり、しかもスライド可能な状態で支持するので、装着後であっても位置変更や点検・確認のために一時的に位置をずらす等の作業を容易に行うことができる。従って従来装置に比べて作業に優れたリール保持装置1Cを提供することができる。
図7において、リール保持ユニット支持部(第1支持バー48および第2支持バー49)に支持されたリール保持ユニット32は、自重によって連結部84を中心に屈曲し、リール操作部83の先端部83Sを下方に向けた姿勢なる。このように、第2リール保持部62の第2係合部85が第2支持バー49に係合し、リール操作部83を下向きにした状態となる姿勢(図7に示す姿勢)でのリール保持ユニット32のポジションを、以下、「第1のポジション」と称する。また、リール操作部83の先端部83Sを下向きにした第2リール保持部62の姿勢(図7)を、以下、「下向き姿勢」と称する。
リール保持ユニット32が第1のポジションに位置した状態(図7)から作業者が第2リール保持部62の後端部をつかんで後斜め上方に引き上げると(図8中に示す矢印P1)、第2リール保持部62の第2係合部85は第2支持バー49から外れ、第1リール保持部61は連結部84を介して第2リール保持部62により後上方に引っ張り上げられる。そして、第1リール保持部61のストッパ74が第2支持バー49に下方から当接したところで、第2リール保持部62はそれ以上引っ張り上げることができなくなる(図8)。
このように第2リール保持部62が後上方に引っ張られて第1リール保持部61のストッパ74が第2支持バー49に当接した姿勢となるリール保持ユニット32のポジション(図8)を、以下、「第2のポジション」と称する。なお、このように第2リール保持部62が第2のポジションに位置した状態では、第2リール保持部62は、リール操作部83の先端部83Sを下向き姿勢にした下向き姿勢を維持する。
リール保持ユニット32が「第2のポジション」に位置した状態(図8)から作業者が第2リール保持部62の後端部を下方に下ろすと(図9中に示す矢印P2)、リール操作部83は第2支持バー49に上方から当接し、その後、リール操作部83は第2支持バー49に当接した状態を維持しながら連結部84を中心にして後下げ方向に揺動する。そして、ストッパ74とリール操作部83によって第2支持バー49を挟む姿勢となったところで、作業者は第2リール保持部62をそれ以上下げることができない状態となる(図9)。
このように第2リール保持部62をそれ以上下げることができない状態となったときのリール保持ユニット32のポジション(図9)を、以下、「第3のポジション」と称する。また、このようにリール保持ユニット32が第3のポジションにあるとき、第2リール保持部62はリール操作部83の先端部83Sを上方に向けた姿勢となっている。このようにリール保持ユニット32が第3のポジションに位置してリール操作部83の先端部83Sを上向きにした第2リール保持部62の姿勢(図9)を、以下、「上向き姿勢」と称する。
図2において、部品供給装置1Bのフィーダカート21はその中央部に、後方に開口した形状の受容空間21Sを有している。またフィーダカート21は、後部にX方向に延びた横桟部21Bを備えており、横桟部21Bの下面には、下方に突出して延びた前述の左右一対の連結ピン21Pを備えている。
リール保持装置1Cを部品供給装置1Bのフィーダカート21に連結させる場合には、作業者は先ず、図10に示すように、リール保持装置1Cをフィーダカート21の後方に位置させる。このときリール保持ユニット32は第1のポジションに位置させておく。
作業者は、リール保持装置1Cをフィーダカート21の後方に位置させたら、リール保持装置1Cをフィーダカート21に近づけていく(図11(a)→図11(b))。これによりリール保持装置1Cの先頭部(左右の台車ベース41の先頭部)は、左右のアライメント部55の内面がフィーダカート21の外面によってガイドされる状態でフィーダカート21の内部に向かって進行していく。
リール保持装置1Cがフィーダカート21の内部に向かって進行していくと、リール保持装置1Cの先頭部は左右のアライメント部55により、フィーダカート21に対して横方向(X方向)の位置決めがなされる。そして、リール保持装置1Cが更に進行していくと、台車31の連結バー46がフィーダカート21の所定箇所に後方から当接して、前後方向(Y方向)の位置決めがなされる。
台車31がフィーダカート21に対してY方向に位置決めがなされるとき、フィーダカート21に設けられた左右の連結ピン21Pが、リール保持装置1Cに設けられた左右のチャック機構47それぞれの左右の把持部材47Sの間に割り込む。これにより左右の連結ピン21Pが左右のチャック機構47によってチャックされ(図12)、リール保持装置1Cはフィーダカート21に対して連結された状態となる(図11(b))。なお、このように連結ピン21Pがチャック機構47によってチャックされた状態から台車31をフィーダカート21から後方に引き離すと、連結ピン21Pによって左右の把持部材47Sが押し開かれ、チャックは解除されて台車31をフィーダカート21から分離させることができる。
リール保持装置1Cがフィーダカート21に連結された状態では、図2に示すように、リール保持装置1Cが備えるリール保持ユニット32の第1リール保持部61の前部が、フィーダカート21の受容空間21S内に位置する。また、第1リール保持部61の後部は、フィーダカート21の後方に位置する。
上記のようにしてフィーダカート21にリール保持装置1Cが連結されたら、作業者は、リール保持ユニット32にリールRLを保持させる。これには先ず、第1のポジションに位置した状態のリール保持ユニット32のうち、第2リール保持部62を後上方に引き上げることによって(図7→図8)、リール保持ユニット32を第2のポジションに位置させる(図8)。そして、リール保持ユニット32が第2のポジションに位置したら、作業者は第2リール保持部62の後端部を下ろすことによって(図8→図9)、リール保持ユニット32を第3のポジションに位置させる(図9および図13)。
図13に示すように、リール保持ユニット32が第3のポジションに位置した状態では、第2リール保持部62はリール操作部83の先端部83Sを上向きにした上向き姿勢となる。このように第2リール保持部62が上向き姿勢になった状態では、第2リール保持部62上の、リール操作部83(詳細には突出部83T)とリール受け部82の一部(第1スペーサ82a)との間の領域に、リールRLを載置させることが可能な作業スペースSGSが出現する(図13)。
リール保持ユニット32を第3のポジションに位置させる(第2リール保持部62を上向き姿勢にする)ことによってリール保持ユニット32上に作業スペースSGSが出現したら、作業者は、作業スペースSGSにこれからカレントリールRLAとなるリールRLを載置するとともに、補充リール載置スペースHRSにこれから補充リールRLBとなるリールRLを載置する(図13)。
作業者は、作業スペースSGSにリールRLを載置したら、そのリールRLからキャリアテープCTを引き出す。そして、その引き出したキャリアテープCTの先頭部を、フィーダカート21のフィーダベース21Fに装着された部品供給ユニット22の後部のテープ挿入口22Gに挿入する(図14)。
このように本実施の形態において、リール保持ユニット32を第3のポジションに位置させることによって出現する作業スペースSGSは、作業者がリールRLを載置し、その載置したリールRLからキャリアテープCTを引き出して部品供給ユニット22に挿入する作業を行うための作業用のスペースとなっている。
作業スペースSGSに載置したリールRLから引き出したキャリアテープCTの先頭部を部品供給ユニット22のテープ挿入口22Gに挿入すると、部品供給ユニット22はキャリアテープCTの引き込みを開始する。これにより作業スペースSGS上のリールRLはキャリアテープCTを通じて前方(部品供給ユニット22側)に引っ張られ、それ以後そのリールRLはカレントリールRLAとなる。
カレントリールRLAとなった作業スペースSGS上のリールRLは、部品供給ユニット22によってキャリアテープCTが前方に引っ張られることによって回転するが、リール操作部83の先端部83Sは上向きであることから、カレントリールRLAはリール操作部83上、すなわち作業スペースSGS上で回転(その場で回転)する。すなわち第2リール保持部62は、部品供給ユニット22が作業スペースSGS上のリールRLのキャリアテープCTの引き込みを開始した後も、その作業スペースSGS上のリールRLを保持した状態を維持するようになっている。
作業者は、作業スペースSGSに載置したリールRL(カレントリールRLA)から引き出したキャリアテープCTの先頭部を部品供給ユニット22に挿入したら、第2リール保持部62を引き上げる(図14→図15)。これによりリール保持ユニット32は連結部84を中心に揺動して第2のポジションに位置する(図15)。
リール保持ユニット32が第2のポジションに位置した状態では、第2リール保持部62はリール操作部83の先端部83Sを下向きにした下向き姿勢になる。第2リール保持部62が上向き姿勢から下向き姿勢に変化すると、作業スペースSGSに載置されたカレントリールRLAはリール操作部83に案内されながら自重で前下方へ移動し、第1リール保持部61を構成する一対のガイド部材71の間に収容される(図15)。
図15において、第1リール保持部61内に収容されたカレントリールRLAの外周のうち前方の部分には、第1リール保持部61に設けられた(第1リール保持部61を構成する)2つのスペーサ部材72のうちの下側の一方(図15において符号「72a」で示すスペーサ部材)が当接するとともに、リール操作部83の先端部83Sが当接する。これによりカレントリールRLAは、第1リール保持部61の一対のガイド部材71の間において、スペーサ部材72とリール操作部83とによって支持された状態となる(図15)。
このように本実施の形態において、スペーサ部材72は、第1リール保持部61に保持されたリールRLの外周のうち、そのリールRLの中心軸から見て前方(すなわち第1の方向側)の部分に当接する当接部となっている。
また、本実施の形態において、第2リール保持部62は、第1リール保持部61に対してリール操作部83の先端部83Sを上向きにした上向き姿勢(第1の姿勢)とリール操作部83の先端部83Sを下向きにした下向き姿勢(第2の姿勢)との間で変化させることが可能であり、第2リール保持部62は上向き姿勢のときにはリールRLを載置可能で部品供給ユニット22がキャリアテープCTの引き込みを開始した後もそのリールRLを保持した状態を維持できる作業スペースSGSを出現させ、下向き姿勢のときには作業スペースSGSに載置されたリールRLがリール操作部83によって案内されて第1リール保持部61へ送り込まれるようになっている。
このため作業者は、第2リール保持部62を上向き姿勢から下向き姿勢に変化させる時期を自ら選択することで、作業スペースSGS上のリールRLを任意のタイミングで第1リール保持部61に移動させることができる。換言すると、作業者は自らの意思のもと、自らの操作によって、作業スペースSGS上のリールRLを第1リール保持部61に送り込むことができる。このため、作業者の気づかない間に、カレントリールRLAが、作業者の手の届かない第1リール保持部61へ移動されてしまうというケースは生じない。
第2リール保持部62の補充リール載置スペースHRS内に保持された補充リールRLBは、リール操作部83が上向き姿勢から下向き姿勢になっても、補充リール載置スペースHRS内に保持された状態を維持する。詳細には、補充リール載置スペースHRS内の補充リールRLBは、第2リール保持部62が上向き姿勢から下向き姿勢に変化すると、第3スペーサ82cに沿って前下方に移動するが、第1スペーサ82aに当接したところで静止した状態となり、その状態を維持する(図15)。
作業者は、上記のようにして作業スペースSGS上のリールRL(カレントリールRLA)を第1リール保持部61に送り込んだら、第2リール保持部62を第1リール保持部61に近づけるように前下方に移動させる(図16中に示す矢印P3)。そして、第2リール保持部62に設けられている第2係合部85を台車31の第2支持バー49に係止させることによって、リール保持ユニット32を第1のポジションに位置させる(図16)。この間の第2リール保持部62(リール操作部83)の動きによって、第1リール保持部61は第1支持バー48を中心にして前端側を上げる方向に揺動し、カレントリールRLAはその前半分を含む一部がフィーダカート21の受容空間21S内に位置した状態となる(図16)。
リール保持ユニット32が第1のポジションに位置すると、カレントリールRLAは第1リール保持部61に設けられたスペーサ部材72から成る当接部によって前端が支持され、受容空間21Sを形成するフィーダカート21の凹状の底面21Mの後端部によって後端が支持された状態となる(図16)。この状態では、カレントリールRLAの重心GVは、当接部(スペーサ部材72)と底面21Mの後端部の間に位置する。このため、カレントリールRLAのキャリアテープCTが部品供給ユニット22によって引き出され、そのキャリアテープCTの張力によってカレントリールRLAに回転力が与えられた場合であっても、カレントリールRLAはその場で安定した状態で回転する。
上記のようにリール保持ユニット32が第2のポジションから第1のポジションに変位しても、補充リール載置スペースHRS内の補充リールRLBは、補充リール載置スペースHRS内に位置した状態を維持する(図16)。リール保持ユニット32が第1のポジションに位置したら、作業者は補充リールRLBからキャリアテープCTを引き出して、その先頭部を部品供給ユニット22のテープ挿入口22Gに挿入しておく(図16)。
部品供給装置1Bは、第1のポジションに位置した第1リール保持部61によって保持されるカレントリールRLAからキャリアテープCTを引き込んで搬送し、部品BHの供給を行う(図16)。部品供給ユニット22による部品BHの供給が進行してカレントリールRLAが部品切れ、すなわちカレントリールRLAのキャリアテープCTがなくなったら、そのカレントリールRLAは使用済みのリールRLとなるので、部品供給ユニット22は引き込む対象を補充リール載置スペースHRSに載置されている補充リールRLBから繰り出されるキャリアテープCTに切り替え、部品BHの供給を継続する(図17)。
部品供給ユニット22が、補充リール載置スペースHRSに載置されている補充リールRLBからキャリアテープCTを引き込むようになったら、それまでの補充リールRLBはカレントリールRLAに切り替わる。この新たにカレントリールRLAとなったリールRLは補充リール載置スペースHRS内で回転(その場で回転)する。すなわち第2リール保持部62は、部品供給ユニット22が補充リール載置スペースHRS上のリールRLのキャリアテープCTの引き込みを開始した後も、その補充リール載置スペースHRS上のリールRLを保持した状態を維持するようになっている。
作業者は、部品供給ユニット22が補充リール載置スペースHRS上のカレントリールRLAのキャリアテープCTの引き込みを開始したことを確認したら、使用済みのリールRLを第1リール保持部61から排出する作業を行う。これには先ず、作業者は、第2リール保持部62を後上方に引き上げて(図18中に示す矢印P1)、リール保持ユニット32を第2のポジションに変位させる(図18)。
リール保持ユニット32が第2のポジションに変位すると、リール操作部83が第2リール保持部62と一体となって後上方に移動し、第1リール保持部61も連結部84を通じて後端側に引き上げられる(図18)。これにより第1リール保持部61は第1支持バー48を中心にして前端部を下げる方向に揺動し、使用済みのリールRLは、当接部としてのスペーサ部材72によって、フィーダカート21の受容空間21Sの後方、すなわちリール排出位置に移動される(図18)。リール保持ユニット32が第2のポジションに変位した時点では、スペーサ部材72とリール操作部83の先端部83Sを結ぶ直線距離はリールRLの外径よりも小さいので、排出位置に移動した使用済みのリールRLは落下せずに排出位置にとどまる。
使用済みのリールRLが排出位置に移動したら、作業者は、第2リール保持部62の後側を下方に移動させる(図19中に示す矢印P2)。これにより第2リール保持部62は第2支持バー49を中心にYZ面内で揺動し、リール保持ユニット32は第3のポジションに変位して、第2リール保持部62は上向き姿勢になる(図19)。
第2リール保持部62が上向き姿勢になると、リール操作部83の先端部83Sとスペーサ部材72を結ぶ直線距離はリールRLの外径よりも大きくなるので、使用済みのリールRLは自重によって排出位置から下方に落下し、排出部51に排出される(図19)。なお、上記のように、当接部としてのスペーサ部材72は使用済みのリールRLを後方に押圧して排出位置へ移動させるが、その「後方」とは、キャリアテープCTの送り方向である前方(第1の方向)とは逆方向でることを意味している。
このように本実施の形態におけるリール保持装置1Cでは、使用済みのリールRLが自動で排出されるのではなく、作業者の意思のもと、作業者の操作によって排出される。
上述の説明から分かるように、第2リール保持部62が下向き姿勢(第2の姿勢)にあるときのリール操作部83の位置は、第1リール保持部61に保持されたリールRLが第1リール保持部61から排出されるのを阻止する位置(第1の位置。図18)であり、第2リール保持部62が上向き姿勢(第1の姿勢)にあるときのリール操作部83の位置は、第1リール保持部61に保持されたリールRLが第1リール保持部61から排出されるのを許容する位置(第2の位置。図19)である。
すなわち本実施の形態におけるリール保持装置1Cでは、リール保持ユニット32が第2のポジションから第3のポジションに変位し、第2リール保持部62が下向き姿勢から上向き姿勢に変化すると、第2リール保持部62に設けられたリール操作部83は、第1リール保持部61に保持されたカレントリールRLAが排出部51に排出されるのを阻止する位置(第1の位置)から、当接部であるスペーサ部材72によって移動させられたカレントリールRLAが排出部51に排出されるのを許容する位置(第2の位置)に変位するようになっている(図18→図19)。
本実施の形態では、第2リール保持部62は、当接部としてのスペーサ部材72を後方へ移動させてカレントリールRLAを第1リール保持部61から排出させる操作手段として機能している。すなわち、操作手段としての第2リール保持部62が第1リール保持部61に対して揺動することにより、第2リール保持部62に設けられたリール操作部83が、第1リール保持部61に保持されたリールRLが第1リール保持部61から排出されるのを阻止する第1の位置と、当接部であるスペーサ部材72によって移動されたリールRLが第1リール保持部61から排出されるのを許容する第2の位置との間で変位するようになっている。
リール保持ユニット32が第2のポジションから第3のポジションに変位されることによって、使用済みのリールRLが排出部51に排出されたら、作業者は新たにカレントリールRLAとなったリールRLを補充リール載置スペースHRSから取り外した後(図19中に示す矢印L)、出現した作業スペースSGSに載置する(図20)。そして、新たに空き状態となった補充リール載置スペースHRSに、新たに補充する補充リールRLBを載置する(図21)。これにより前述の図14と同じ状態となるので、以下、同様の操作を繰り返し実行することによって、部品供給ユニット22による部品供給作業を継続させることができる。
このように本実施の形態におけるリール保持装置1Cは、台車31と、台車31に対して揺動自在に設けられてカレントリールRLAを保持する第1リール保持部61と、第1リール保持部61に直接的に揺動自在に結合されて補充リールRLBを保持する第2リール保持部62を備えており、第2リール保持部62が操作されるとこれに応じて第1リール保持部61が台車31に対して揺動することで、第1リール保持部61から使用済みのリールRLが排出され、或いは第2リール保持部62に載置された補充リールRLBが新たなカレントリールRLAとして第1リール保持部61に送られるようになっている。
このため本実施の形態におけるリール保持装置1Cでは、リールRL(カレントリールRLA)を第1リール保持部61にセットした後であっても任意のタイミングで、かつ容易にそのリールRLを回収することができ、段取り替え時など、使用中のリールRLを回収する必要が生じたときの作業性が向上する。また、第1リール保持部61と第2リール保持部62はひとつのリール保持ユニット32を構成しており、そのリール保持ユニット32が台車31に取り付けられた構成となっているので、リール保持装置1Cの構成を簡単にでき、メンテンナンスも行い易い。
また、本実施の形態では、第1リール保持部61へ送り込まれる前のリールRLを保持し、かつその場でのリールRLの回転を許容する作業スペースSGSが形成されるようになっている。このため作業者は、作業スペースSGSにおいて部品照合作業を行った後、任意のタイミングでリールRLを第1リール保持部61に送り込むことができる。
以上説明したように、本実施の形態におけるリール保持装置1Cは、カレントリールRLAを保持する第1リール保持部61と、第1リール保持部61に保持されたカレントリールRLAの外周に当接する当接部としてのスペーサ部材72と、スペーサ部材72を移動させて第1リール保持部61に保持されたカレントリールRLAを第1リール保持部61から排出させる操作手段としての第2リール保持部62を備えている。本実施の形態では当接部はキャリアテープCTに当接するわけではないので、キャリアテープCTを傷めることがない。この効果は、外径の大きく重量が大きいリールRLほど大きい。また、使用済みのリールRLは作業者の意思のもと、作業者の操作によって排出されるので、作業者の気づかない間にリールRLが排出されてしまうことがない。このため、排出された使用済みのリールRLに基づいて部品照合を行う場合、照合対象のリール(使用済みのリールRL)が既に排出されていた他のリールと混在してしまったために照合対象を見失うという事態が生じず、部品照合作業にも適合する。
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述したものに限定されず、種々の変形等が可能である。例えば、上述の実施の形態では、第1リール保持部61に保持されたカレントリールRLAの外周に当接してカレントリールRLAを移動させる当接部は第1リール保持部61に設けられていたが、当接部は必ずしも第1リール保持部61に設けられていなくてもよく、第1リール保持部61とは独立してX軸を中心に揺動する機構等に設けられていてもよい。上述の実施の形態では、使用済みのリールRLを後方へ押圧する当接部は第1リール保持部61を構成するものであったために、第1支持バー48を中心に第1リール保持部61を揺動させることによって当接部を後方へ移動させる構成となっていたが、当接部が第1リール保持部61に設けられていない場合には、この限りではない。
また、上述の実施の形態では、第2リール保持部62は、第1の姿勢と第2の姿勢の間で変化させることができるようになっていたが、第2リール保持部62は、第1の姿勢と第2の姿勢以外に変化させることができるようになっていてもよい。すなわち第2リール保持部62は、少なくとも第1の姿勢と第2の姿勢に変位させることができるようになっていればよい。
また、上述の実施の形態では、第2リール保持部62は直接的に第1リール保持部61に直接的に揺動自在に結合された構成となっていたが、第2リール保持部62は第1リール保持部61に対して間接的に揺動自在に結合された構成となってもよい。
また上述の実施の形態では、複数の部品供給ユニット22が並列する方向(並列方向)に複数のリール保持ユニット32を並べて保持するリール保持ユニット支持部が2本の支持バー(第1支持バー48と第2支持バー49の2本の支持バー)から成っていたが、支持バーは、複数の部品供給ユニット22の並列方向に延びる少なくとも1本の支持バーを含んでいれよい。そしてその支持バーに、リール保持ユニット32備える被支持部(上述の実施の形態では第1係合部73と第2係合部85)が上方から係合するようになっていればよい。