ところで、従来のフィルムアンテナにおいては、透明基材上に、導電体メッシュ層(アンテナパターン)が形成された領域が存在する。そして、導電体メッシュ層の配線が、規則的かつ格子状に配置されている場合、点光源を観察した際に、配線の方向に依存した光の筋(光芒)が観察される可能性がある。このように、光芒が発生した場合、携帯端末機器等において、画像の視認性が低下してしまうおそれがある。
光芒を解消するために、配線の周期性をなくすことも考えられる。しかしながら、配線の周期性をなくした場合、配線の方向が様々になり、光の反射によるちらつきを生むおそれがある。
本実施の形態は、光芒による視認性の低下を抑制するとともに、反射光によるちらつきを抑制することが可能な、配線基板及びヘッドマウントディスプレイを提供することを目的の一つとする。
まず、図1乃至図8Fにより、一実施の形態について説明する。図1乃至図8Fは本実施の形態を示す図である。
以下に示す各図は、模式的に示した図である。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施できる。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されず、適宜選択して使用できる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含めて解釈することとする。
また、以下の実施の形態において、「X方向」とは、基板の一辺に対して平行な方向である。「Y方向」とは、X方向に垂直かつ基板の他の一辺に対して平行な方向である。「Z方向」とは、X方向及びY方向の両方に垂直かつ基板の厚み方向に平行な方向である。「表面」とは、Z方向プラス側の面であって、装着者側を向く面をいう。「裏面」とは、Z方向マイナス側の面であって、装着者側を向く面と反対側の面をいう。
まず、図1乃至図3を参照して、本実施の形態によるヘッドマウントディスプレイ(以下、単にHMDと記す)の構成について説明する。本実施の形態によるHMDは、透過型(シースルー型)のHMDである。
図1に示すように、本実施の形態によるHMD90は、フレーム91と、フレーム91に取り付けられた透明な表示装置95とを備えている。本実施の形態では、HMD90は、右目用の表示装置95と左目用の表示装置95とを備えており、いわゆる眼鏡型のHMDである。なお、右目用の表示装置95と、左目用の表示装置95とは互いに略同一の構造を有している。また、各表示装置95は互いに同期しており、左右で同じ画像を表示するように構成されているか、又は、左右で対応する画像を表示するように構成されている。さらに、2つの表示装置95は、個別に制御可能になっていても良く、2つの表示装置95は、互いに異なる画像を表示しても良い。なお、HMD90は、単一の表示装置95を備える、いわゆるゴーグル型のHMDであっても良い。
HMD90のフレーム91は、リム92と、リム92に連結された一対のテンプル93とを有している。各表示装置95は、それぞれ、リム92に嵌め込まれている。本実施の形態では、リム92に、HMD90の無線通信用回路94aが設けられている。
また、一対のテンプル93には、各表示装置95を制御するための制御部94bが設けられている。この制御部94bは、映像光を生成する映像表示部(図示せず)を含んでいても良い。本実施の形態では、各テンプル93に、制御部94bがそれぞれ1つずつ配置されている。そして、右側のテンプル93に配置された制御部94bが、右目用の表示装置95を制御し、左側のテンプル93に配置された制御部94bが、左目用の表示装置95を制御するように構成されている。
次に、表示装置95について説明する。図2及び図3に示すように、表示装置95は、第1基材96と、第1基材96上に設けられた配線基板10と、第1基材96と配線基板10との間に設けられた表示部97とを有している。本実施の形態では、配線基板10は、第1基材96の全域を覆っている。なお、図示はしないが、配線基板10が、第1基材96の一部のみを覆っていても良い。
第1基材96の材料としては、可視光線領域での透明性を有する材料であれば良い。第1基材96としては、例えばガラス基材を用いることができる。本実施の形態では、HMD90が装着者に装着されたとき、第1基材96は、装着者に遠い側に配置され、配線基板10は、装着者に近い側に配置される。すなわち、HMD90が装着者に装着されたとき、配線基板10は、第1基材96と装着者との間に配置される。これにより、例えば装着者がHMD90を装着した際に、HMD90が周囲の構造物又は他人に接触した場合であっても、配線基板10が、周囲の構造物等に接触することを抑制できる。このため、配線基板10の後述するメッシュ配線層20の第1方向配線21及び第2方向配線22が、周囲の構造物等に接触することによって断線してしまうことを抑制できる。なお、HMD90が装着者に装着されたとき、第1基材96が装着者に近い側に配置され、配線基板10が装着者に遠い側に配置されても良い。
このような表示装置95としては、プリズム又はホログラムにより画像を投影する方式の表示装置であっても良く、又は、透過型の液晶ディスプレイ等を用いた表示装置であっても良い。
表示装置95の表示部97は、表示装置が画像を投影する方式の表示装置である場合、ハーフミラーを含んでいても良い。このハーフミラーは、表示装置95の前方の外界光と、映像光を生成する映像表示部(図示せず)からの映像光とを重ね合わせる部材である。表示装置95が透過型の液晶ディスプレイ等を用いた表示装置である場合、ハーフミラーは不要である。また、表示部97は、画像が非表示のとき、画像の表示領域が透明になるように構成されており、表示部97を透過する光によって、装着者に外界を視認させることができるようになっている。そして、装着者は、外界を視認しながら、映像光により形成された虚像(画像)を視認できるようになっている。図示された例では、表示部97は、正面視において第1基材96の略中央部に重なる位置に設けられている(図2参照)。しかしながら、これに限られず、表示部97は、正面視において第1基材96の任意の領域に重なる位置に設けられていても良い。表示部97と配線基板10とは、互いの位置を干渉することなく、重なる位置に配置されても良いし、重ならない位置に配置されても良い。
次に、図4乃至図7を参照して、配線基板の構成について説明する。図4乃至図7は、本実施の形態による配線基板を示す図である。
本実施の形態による配線基板10は、例えば、上述したHMD90(図1乃至図3参照)に用いられる基板である。なお、配線基板10は、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末機器に用いられても良い。
配線基板10は、所定の周波数(例えば、1GHz以上の周波数)の電波を送受信でき、通信を行うことができる。配線基板10は、ミリ波用アンテナ、電話用アンテナ、WiFi用アンテナ、3G用アンテナ、4G用アンテナ、5G用アンテナ、LTE用アンテナ、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、NFC用アンテナ等のいずれかに対応していても良い。あるいは、配線基板10は、例えば、ジェスチャーセンシング機能、無線給電機能、曇り止め機能、ヒーター機能、ホバリング機能(使用者がディスプレイに直接触れなくても操作可能となる機能)、指紋認証機能、ノイズカット(電磁波シールド)機能等の機能を有していても良い。ここで、本明細書中、「ジェスチャーセンシング機能」とは、配線基板10の後述するメッシュ配線層20に対する対象物の相対位置(距離、角度等)、又は、対象物の移動速度を検出する機能を意味する。この場合、例えば、配線基板10のメッシュ配線層20は、ミリ波を検出することにより、ジェスチャーセンシング機能を果たしても良い。
配線基板10は、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたメッシュ配線層20とを備えている。また、メッシュ配線層20には、給電部40が電気的に接続されている。
基板11の形状は、平面視で略長方形(角部が丸められた長方形(図2参照))である。図示された例においては、その長手方向がX方向に平行であり、その短手方向がY方向に平行となっている。基板11は、透明性を有するとともに略平板状であり、その厚みは全体として略均一となっている。なお、基板11の形状は、フレーム91に取り付けられる表示装置95の第1基材96の形状に合わせて適宜選択できる。
基板11の材料は、可視光線領域での透明性と電気絶縁性とを有する材料であれば良い。基板11の材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、又はフッ素樹脂材料等の有機絶縁性材料が用いられることが好ましい。ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート等であっても良い。アクリル系樹脂は、ポリメチルメタクリレート等であっても良い。ポリオレフィン系樹脂は、シクロオレフィン重合体等であっても良い。セルロース系樹脂は、トリアセチルセルロース等であっても良い。フッ素樹脂材料は、PTFE又はPFA等であっても良い。例えば、基板11の材料としては、シクロオレフィンポリマー(例えば日本ゼオン社製ZF-16)、又はポリノルボルネンポリマー(住友ベークライト社製)等の有機絶縁性材料が用いられても良い。また、基板11の材料としては、用途に応じてガラス、又はセラミックス等が適宜選択されても良い。なお、基板11は、単一の層によって構成された例を図示したが、これに限定されず、複数の基材又は層が積層された構造であっても良い。また、基板11はフィルム状の部材であっても良く、板状の部材であっても良い。
また、基板11は、透明性を有している。本明細書中、「透明性を有する」とは、可視光線(波長400nm以上700nm以下の光線)の透過率が85%以上であることを意味する。基板11は、可視光線(波長400nm以上700nm以下の光線)の透過率が85%以上であっても良く、90%以上であることが好ましい。なお、基板11の可視光線の透過率の上限は特にないが、例えば100%以下としても良い。基板11の可視光線の透過率を上記範囲とすることにより、配線基板10がHDM90に組み込まれたとき、外界の視認性が妨げられることを抑制できる。なお、可視光線の透過率が85%以上であるとは、公知の分光光度計(日本分光株式会社製の分光器:V-670)を用いて基板11に対して吸光度の測定を行った際、400nm以上700nm以下の全波長領域でその透過率が85%以上となることをいう。
この基板11の引張弾性率は、0.5GPa以上4.5GPa以下であることが好ましい。基板11の引張弾性率が0.5GPa以上であることにより、基板11の剛性を保つことができ、基板11が変形してしまうことを抑制できる。また、基板11の引張弾性率が4.5GPa以下であることにより、基板11が硬くなりすぎることを抑制できる。これにより、基板11を屈曲させた場合であっても、基板11が損傷を受けることを抑制できる。このため、配線基板10の変形に起因するアンテナ性能の低下を抑制できる。なお、基板11の引張弾性率は、ASTM-D-882に準じて測定できる。具体的には引張試験機を用いて試験片の伸びを測定し、塑性変形直前の最大弾性(応力-ひずみ曲線の最大傾斜の接線の一次式)から求めることができる。
基板11の誘電正接は、0.002以下であっても良く、0.001以下であることが好ましい。なお、基板11の誘電正接の下限は特にないが、0超としても良い。基板11の誘電正接が上記範囲であることにより、とりわけメッシュ配線層20が送受信する電磁波(例えばミリ波)が高周波である場合に、電磁波の送受信に伴う利得の損失(すなわち、感度の低下)を小さくできる。
基板11の比誘電率は、2以上10以下であることが好ましい。基板11の比誘電率が2以上であることにより、基板11の材料の選択肢を多くできる。また、基板11の比誘電率が2以上であることにより、安価な材料を選択でき、製造コストを抑えることができる。さらに、基板11の比誘電率が2以上であることにより、製造プロセスに適性のある材料を選択することもでき、製造歩留を向上ができ、製造コストを抑えることができる。また、基板11の比誘電率が10以下であることにより、電磁波の送受信に伴う利得(感度)の損失を小さくできる。すなわち、基板11の比誘電率が大きくなった場合、基板11の厚みが電磁波の伝搬に与える影響が、大きくなる。また、電磁波の伝搬に悪影響がある場合、基板11の誘電正接が大きくなり、電磁波の送受信に伴う利得の損失が大きくなり得る。これに対して、基板11の比誘電率が10以下であることにより、基板11の厚みが電磁波の伝搬に与える影響を小さくできる。このため、電磁波の送受信に伴う利得の損失を小さくできる。とりわけメッシュ配線層20が送受信する電磁波(例えばミリ波)が高周波である場合に、電磁波の送受信に伴う利得の損失を小さくできる。
基板11の誘電正接及び比誘電率は、IEC 62562に準拠して測定できる。具体的には、まず、メッシュ配線層20が形成されていない部分の基板11を切り出して試験片を準備する。試験片の寸法は、幅10mm以上20mm以下、長さ50mm以上100mm以下とする。次に、IEC 62562に準拠し、誘電正接又は比誘電率を測定する。
本実施の形態において、メッシュ配線層20は、電磁波の送受信部として構成されている。言い換えれば、メッシュ配線層20は、アンテナとしての機能をもつアンテナパターンからなっている。このメッシュ配線層20は、2つ以上のアンテナ素子(放射素子(後述する先端側部分20b))を含むアレイアンテナとして構成されていても良い。このように、メッシュ配線層20を、アレイアンテナとして構成する場合、直進性の高いミリ波を送受信するミリ波用アンテナ性能を高めることができる。なお、アレイアンテナとは、複数のアンテナ素子を規則的に配置したアンテナであって、素子の励振の振幅及び位相を独立して制御できるアンテナをいう。
図4に示すように、メッシュ配線層20は、基板11上に複数形成されている。メッシュ配線層20は、4つ以上設けられていることが好ましい。この場合、配線基板10において、アンテナ素子(後述する先端側部分20b)が4つ以上設けられる。図示された例においては、メッシュ配線層20は、基板11上に4つ形成されている(図2参照)。また、図4に示すように、メッシュ配線層20は、基板11の全面に存在するのではなく、基板11上の一部領域のみに存在していても良い。各々のメッシュ配線層20は、互いに同一形状を有していても良い。この場合、各々のメッシュ配線層20は、後述する先端側部分20bの長さ(Y方向の長さ)Laの誤差及び幅(X方向の長さ)Waの誤差が、それぞれ10%内であることが好ましい。これにより、ミリ波用アンテナ性能を効果的に高めることができる。
メッシュ配線層20は、給電部40側の基端側部分(伝送部)20aと、基端側部分20aに接続された先端側部分(送受信部)20bとを有する。基端側部分20aは、給電部40に接続されている。この場合、基端側部分(伝送部)20aは、マイクロストリップ線路又はコプレーナ線路を構成していても良い。基端側部分20aの形状と先端側部分20bの形状とは、それぞれ平面視で略長方形である。この場合、先端側部分20bの幅(X方向距離)は基端側部分20aの幅(X方向距離)よりも広い。
このメッシュ配線層20の先端側部分20bは、所定の周波数帯に対応している。すなわち、先端側部分20bは、その長さ(Y方向の長さ)Laが特定の周波数帯に対応した長さとなっている。なお、対応する周波数帯が低周波であるほど先端側部分20bの長さLaが長くなる。メッシュ配線層20は、ミリ波用アンテナの他、電話用アンテナ、WiFi用アンテナ、3G用アンテナ、4G用アンテナ、5G用アンテナ、LTE用アンテナ、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、NFC用アンテナ等のいずれかに対応していても良い。なお、複数の先端側部分20bの長さが互いに異なり、それぞれ異なる周波数帯に対応しても良い。あるいは、各メッシュ配線層20は、例えばホバリング機能、指紋認証、ヒーター、ノイズカット(電磁波シールド)等の機能を果たしても良い。
図示された例においては、先端側部分20bは、その長手方向がX方向に平行であり、その短手方向がY方向に平行となっている。なお、先端側部分20bは、その長手方向がY方向に平行であり、その短手方向がX方向に平行であっても良い。先端側部分20bのY方向の長さLaは、例えば1mm以上100mm以下の範囲で選択できる。先端側部分20bのX方向の幅Waは、例えば1mm以上100mm以下の範囲で選択できる。とりわけ、メッシュ配線層20がミリ波用アンテナである場合、先端側部分20bの長さLaは、1mm以上、より好ましくは1.5mm以上の範囲で選択できる。メッシュ配線層20がミリ波用アンテナである場合、先端側部分20bの長さLaは、10mm以下、より好ましくは5mm以下の範囲で選択できる。
メッシュ配線層20同士の距離は、対応する周波数に応じて適宜設定することができるが、1mm以上30mm以下であることが好ましい。すなわち、先端側部分20b同士の距離D20b(図4参照)は、1mm以上30mm以下であることが好ましい。適切な距離を設定することで所望のアンテナ指向性、利得向上を得ることができる。
図4に示すように、メッシュ配線層20は、それぞれ金属線が網目状に配置されたパターン形状を有している。このパターン形状は、X方向及びY方向に繰り返し配置されている。すなわちメッシュ配線層20は、第1方向(例えば、Y方向)に延びる部分(後述する第1方向配線21)と、第2方向(例えば、X方向)に延びる部分(後述する第2方向配線22)とから構成されるパターン形状を有している。
図5に示すように、メッシュ配線層20は、配線を有している。具体的には、メッシュ配線層20は、複数の第1方向配線(配線)21と、複数の第1方向配線21を連結する複数の第2方向配線(配線)22とを有している。複数の第1方向配線21と複数の第2方向配線22とは、全体として一体となって、網目状の形状を形成している。各第1方向配線21は、メッシュ配線層20の長手方向(Y方向)に延びている。各第2方向配線は、メッシュ配線層20の幅方向(X方向)に延びている。なお、第1方向配線21及び第2方向配線22は、それぞれX方向及びY方向のいずれにも平行でない方向に延びていても良い。
第1方向配線21及び第2方向配線22の平面形状は、複数の曲線を接続した形状である。この場合、曲線は、円弧又は楕円弧である。図示された例においては、第1方向配線21及び第2方向配線22の平面形状は、複数の円弧を接続した形状である。ここで、線状の構造に起因して生じる回折像は、当該構造の長手方向に直交する方向に延びて光芒(尾を引くように観察される光の筋)となる。一方、第1方向配線21及び第2方向配線22の平面形状が複数の円弧を接続した形状である場合、発生した光芒は、様々な方向に延び出す。発生した光芒が、様々な方向に延び出している場合、各光芒が重なり合うことにより、各光芒が識別され難くなる。これにより、光芒による視認性への影響を低減できる。なお、曲線が楕円弧の場合、楕円弧によって形成される楕円の長軸の長さは、短軸の長さの1倍超1.1倍以下であっても良い。
メッシュ配線層20においては、第1方向配線21及び第2方向配線22に取り囲まれることにより、開口部23が形成されている。具体的には、メッシュ配線層20においては、互いに隣接する第1方向配線21と、互いに隣接する第2方向配線22とに取り囲まれることにより、複数の開口部23が形成されている。各開口部23からは、透明性を有する基板11が露出している。これにより、配線基板10全体としての透明性を高めることができる。
開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22において、複数の円弧(曲線)の弦の端部同士を接続した形状は、多角形である。この場合、多角形の一辺は、2N(Nは1以上の自然数)個の弦で構成されていても良い。本実施の形態では、多角形の一辺は、2個(N=1)の弦で構成されている。また、本実施の形態では、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22において、複数の円弧(曲線)の弦の端部同士を接続した形状は、正方形である。すなわち、第1方向配線21の弦の端部同士を接続した直線L1と、第2方向配線22の弦の端部同士を接続した直線L2とは互いに等間隔に配置されている。第1方向配線21の弦の端部同士を接続した直線L1は、互いに等間隔に配置され、そのピッチP1は、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。また、第2方向配線22の弦の端部同士を接続した直線L2は、互いに等間隔に配置され、そのピッチP2は、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。これにより、メッシュ配線層20内で開口部23の大きさにばらつきがなくなり、メッシュ配線層20を肉眼で視認しにくくできる。なお、各直線L1と各直線L2とは、互いに直交しているが、これに限らず、互いに鋭角又は鈍角に交差していても良い。また、開口部23の形状は、全面で同一形状同一サイズとするのが好ましいが、場所によって変えるなど全面で均一としなくても良い。さらに、図示はしないが、多角形の一辺は、4個以上(N≧2)の弦で構成されていても良く、奇数個の弦で構成されていても良い。
ここで、第1方向配線21及び第2方向配線22は、160°以上200°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有していても良い。この場合、円弧が切り取られる円の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺の長さの0.4倍以上0.6倍以下であっても良い。なお、本明細書中、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1とは、直線L1及び直線L2によって取り囲まれる領域(正方形)のうち、面積が最小となる正方形(図5の斜線部分参照)を意味する。
また、正方形(多角形)S1の一辺上において、一辺を2N等分した分割点のうち、一辺の端部E1、E2のうちの一方の端部E1から数えてM番目(Mは1以上、(2N-1)以下の自然数)の分割点を第M分割点とする。また、一辺上において、弦同士の接続点のうち、一辺の一方の端部E1から数えてM番目の接続点を第M接続点とする。このとき、第M分割点から第M接続点までの距離は、一辺の長さの0.1/N倍以下であっても良い。
本実施の形態では、上述したように、多角形の一辺は、2個の弦で構成されており、N=1である。このため、一辺上において、一辺を2N分割した分割点は、一辺の一方の端部E1から数えて1番目(M=1)の分割点である第1分割点DiP1(M=1)のみである。本実施の形態では、この第1分割点DiP1は、一辺の中点である。また、一辺上において、弦同士の接続点は、一辺の一方の端部E1から数えて1番目(M=1)の接続点である第1接続点CP1のみである。
このように、N=1かつM=1である場合、図5の仮想線(二点鎖線)で示すように、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp1は、一辺の長さの0.1倍(N=1)以下であっても良い。第1方向配線21及び第2方向配線22が上記関係を満たす円弧を接続した形状である場合、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、ほぼ完全な円を形成できる。なお、図5の仮想線は、2個の円弧を接続した曲線であって、第1接続点CP1が一辺の中点(第1分割点DiP1)ではないときの曲線である。
本実施の形態では、図5に示すように、第1方向配線21は、180°の中心角θ1で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C1の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。また、第2方向配線22は、180°の中心角θ2で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C2の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。この場合、開口部23(図5の網掛け部分参照)を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22のうち、例えば、上側の直線L1を形成する第2方向配線22、22aを繋ぎ合わせることにより、完全な円を形成できる。ここで、完全な円とは、曲線を繋ぎ合わせた際に、円弧同士が重なり合うことなく形成された円を意味する。また、この場合、開口部23(図5の網掛け部分参照)を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。なお、本明細書中、開口部23とは、第1方向配線21及び第2方向配線22によって取り囲まれる領域のうち、面積が最小となる領域(図5の網掛け部分参照)を意味する。
上述したように、線状の構造に起因して生じる回折像は、当該構造の長手方向に直交する方向に延びて光芒(尾を引くように観察される光の筋)となる。一方、発生した光芒が、全方向(360°)に延び出している場合、各光芒が識別され難くなる。すなわち、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。したがって、光芒が全方向に亘って延び出し、結果として多数の光芒が互いに重なって円形に視認されるには、一つの開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22の長手方向に直交する法線が、全方向に亘って分布していれば良い。
これに対して本実施の形態では、第1方向配線21及び第2方向配線22が、160°以上200°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有し得る。また、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp1は、一辺の長さの0.1倍以下となり得る。これにより、開口部23(図5の網掛け部分参照)を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22の長手方向に直交する法線が、ほぼ全方向に亘って分布し得る。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。とりわけ、第1方向配線21及び第2方向配線22が、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺の0.5倍の直径を有する円C1、C2を、180°の中心角θ1、θ2で切り取った複数の円弧を接続した形状を有し、かつ、第1接続点CP1が、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している場合、上述した法線は、全方向に亘って分布する。このため、光芒による視認性の低下を更に効果的に抑制できる。
図6に示すように、各第1方向配線21は、その長手方向に垂直な断面が略長方形又は略正方形となる形状を有している。この場合、第1方向配線21の断面形状は、第1方向配線21の長手方向に沿って略均一となっている。図7に示すように、各第2方向配線22は、その長手方向に垂直な断面が略長方形又は略正方形であり、上述した第1方向配線21の断面形状と略同一の形状を有している。この場合、第2方向配線22の断面形状は、第2方向配線22の長手方向に沿って略均一となっている。第1方向配線21の断面形状と第2方向配線22の断面形状とは、必ずしも略長方形又は略正方形でなくても良い。例えば、第1方向配線21の断面形状と第2方向配線22の断面形状とが、表面側(Z方向プラス側)が裏面側(Z方向マイナス側)よりも狭い略台形、あるいは、幅方向両側に位置する側面が湾曲した形状であっても良い。
本実施の形態において、第1方向配線21の線幅W1(図6参照)及び第2方向配線22の線幅W2(図7参照)は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択できる。ここで、第1方向配線21の線幅W1は、その長手方向に垂直な断面における幅であり、第2方向配線22の線幅W2は、その長手方向に垂直な断面における幅である。例えば、第1方向配線21の線幅W1は0.1μm以上5.0μm以下の範囲で選択でき、0.2μm以上2.0μm以下としても良い。また、第2方向配線22の線幅W2は、0.1μm以上5.0μm以下の範囲で選択でき、0.2μm以上2.0μm以下としても良い。
第1方向配線21の高さH1(図6参照)及び第2方向配線22の高さH2(図7参照)は特に限定されず、用途に応じて適宜選択できる。ここで、第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2は、それぞれZ方向の長さである。第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2は、それぞれ例えば0.1μm以上の範囲で選択でき、0.2μm以上であっても良い。第1方向配線21の高さH1及び第2方向配線22の高さH2は、それぞれ例えば5.0μm以下の範囲で選択でき、2.0μm以下であっても良い。
第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は、導電性を有する金属材料であれば良い。本実施の形態において第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は銅であるが、これに限定されない。第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は、例えば、金、銀、銅、白金、錫、アルミニウム、鉄若しくはニッケルなどの金属材料、又はこれらの金属を含む合金を用いることができる。また、第1方向配線21及び第2方向配線22は、電解めっき法によって形成されためっき層であっても良い。
メッシュ配線層20の全体の開口率Atは、例えば87%以上100%未満の範囲であっても良い。メッシュ配線層20の全体の開口率Atをこの範囲とすることにより、配線基板10の導電性と透明性を確保できる。メッシュ配線層20の全体の開口率Atは、94%以上100%未満であることが好ましい。これにより、配線基板10の導電性を確保しつつ、配線基板10の透明性を高くできる。なお、開口率とは、所定の領域(例えばメッシュ配線層20の全域)の単位面積に占める、開口領域の面積の割合(%)をいう。開口領域とは、第1方向配線21、第2方向配線22等の金属部分が存在せず、基板11が露出する領域をいう。
なお、図示しないが、基板11の第1面11a上であって、メッシュ配線層20を覆うように保護層が形成されていても良い。保護層は、メッシュ配線層20を保護するものであり、基板11のうち少なくともメッシュ配線層20を覆うように形成される。保護層の材料としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂とそれらの変性樹脂と共重合体、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニル樹脂とそれらの共重合体、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド、塩素化ポリオレフィン等の無色透明の絶縁性樹脂を用いることができる。
また、配線基板10に対して耐屈曲性試験を行った場合、メッシュ配線層20の抵抗値の増大量が10%以下となっても良く、5%以下となっても良い。耐屈曲性試験とは、円筒形マンドレル屈曲試験器を用いて、配線基板10を直径1mmの円筒の周囲に沿って180°曲げた後伸ばす作業を100回行う試験をいう。
具体的には、以下のように試験を行う。まず、メッシュ配線層20の長手方向両端間の電気抵抗値を測定する。このときの抵抗値をR0(Ω)とする。次に、配線基板10を円筒形マンドレル屈曲試験器の円筒に巻きつけ、配線基板10の長手方向両端が180°反対方向を向くようにする。その後、配線基板10を円筒から取り除き、平坦に伸ばす。この作業を100回繰り返す。その後、メッシュ配線層20の長手方向両端間の電気抵抗値を再度測定する。このときの抵抗値をR1(Ω)とする。このとき((R1-R0)/R0)×100(%)によって求めた値を抵抗値の増大量とする。この抵抗値の増大量が10%以下となることにより、配線基板10を湾曲又は屈曲して用いる場合に、配線基板10の耐久性を向上できる。
再度図4を参照すると、メッシュ配線層20に、給電部40が電気的に接続されている。この給電部40は、略長方形の導電性の薄板状部材からなる。
また、給電部40は、基板11の長手方向端部(Y方向マイナス側端部)に配置されている。給電部40の材料は、例えば、金、銀、銅、白金、錫、アルミニウム、鉄若しくはニッケルなどの金属材料、又はこれらの金属を含む合金を用いることができる。
この給電部40は、配線基板10がHDM90(図2参照)に組み込まれた際、HMD90のフレーム91に設けられた無線通信用回路94aと電気的に接続される。ここで、給電部40は、HMD90の正面視において、フレーム91のリム92に重なる位置に設けられていることが好ましい。これにより、メッシュ配線層20と無線通信用回路94aとの接続を更に容易にできるとともに、外界の視認性が妨げられることを抑制できる。なお、給電部40は、基板11の第1面11aに設けられているが、これに限らず、給電部40の一部又は全部が基板11の周縁よりも外側に位置していても良い。
[配線基板の製造方法]
次に、図8A乃至図8Fを参照して、本実施の形態による配線基板10の製造方法について説明する。
まず、図8Aに示すように、第1面11aと第1面11aの反対側に位置する第2面11bとを含む基板11を準備する。基板11は、透明性を有する。
次に、基板11の第1面11a上に、メッシュ配線層20と、メッシュ配線層20に電気的に接続された給電部40とを形成する。
この際、まず、図8Bに示すように、基板11の第1面11aの略全域に金属箔51を積層する。本実施の形態において金属箔51の厚さは、0.1μm以上5.0μm以下であっても良い。本実施の形態において金属箔51は、銅を含んでいても良い。
次に、図8Cに示すように、金属箔51の表面の略全域に光硬化性絶縁レジスト52を供給する。この光硬化性絶縁レジスト52としては、例えばアクリル樹脂、エポキシ系樹脂等の有機樹脂が挙げられる。
続いて、図8Dに示すように、絶縁層54をフォトリソグラフィ法により形成する。この場合、フォトリソグラフィ法により光硬化性絶縁レジスト52をパターニングし、絶縁層54(レジストパターン)を形成する。この際、第1方向配線21及び第2方向配線22に対応する金属箔51が露出するように、絶縁層54を形成する。
次に、図8Eに示すように、基板11の第1面11a上の、絶縁層54に覆われていない部分に位置する金属箔51を除去する。この際、塩化第二鉄、塩化第二銅、硫酸・塩酸等の強酸、過硫酸塩、過酸化水素若しくはこれらの水溶液、又はこれらの組合せ等を用いたウェット処理を行うことによって、基板11の第1面11aが露出するように金属箔51をエッチングする。
続いて、図8Fに示すように、絶縁層54を除去する。この場合、過マンガン酸塩溶液やN-メチル-2-ピロリドン、酸又はアルカリ溶液等を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、金属箔51上の絶縁層54を除去する。
このようにして、基板11と、基板11の第1面11a上に設けられたメッシュ配線層20とを有する配線基板10が得られる。この場合、メッシュ配線層20は、第1方向配線21及び第2方向配線22を含む。このとき、金属箔の一部によって、給電部40が形成されても良い。あるいは、平板状の給電部40を別途準備し、この給電部40をメッシュ配線層20に電気的に接続しても良い。
そして、フレーム91のリム92に嵌め込まれた第1基材96に配線基板10を取り付けることにより、図1に示すHMD90が得られる。なお、第1基材96がフレーム91のリム92に嵌め込まれる前に、第1基材96に配線基板10を取り付けても良い。
[本実施の形態の作用]
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図2に示すように、配線基板10は、表示装置95の構成要素としてHMD90に組み込まれる。配線基板10のメッシュ配線層20は、給電部40を介してHMD90の無線通信用回路94aに電気的に接続される。このようにして、メッシュ配線層20を介して、所定の周波数の電波を送受信でき、HMD90を用いて通信を行うことができる。
本実施の形態によれば、第1方向配線21及び第2方向配線22の平面形状は、複数の円弧を接続した形状である。これにより、発生した光芒が、様々な方向に延び出すようになる。このため、各光芒が重なり合うことにより、各光芒が識別され難くなる。この結果、光芒による視認性の低下を抑制できる。また、この場合、第1方向配線21及び第2方向配線22のピッチのばらつき及び第2方向配線22のピッチのばらつきを大きくすることなく、光芒による視認性の低下を抑制できる。このため、メッシュ配線層20による可視光の反射に起因するちらつきを抑制できる。さらに、第1方向配線21及び第2方向配線22の平面形状が、複数の円弧を接続した形状であることにより、第1方向配線21及び第2方向配線22における電磁波の反射を低減できる。このため、配線基板10における伝送効率を高めることができる。
また、本実施形態によれば、HMD90において、配線基板10が、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたメッシュ配線層20とを備えている。そして、メッシュ配線層20の開口率が、94%以上である。このため、配線基板10の透明性が確保されている。これにより、配線基板10がHMD90に組み込まれたとき、メッシュ配線層20の開口部23から外界を視認できるので、外界の視認性が妨げられることがない。
次に、配線基板の変形例について説明する。
図9は、配線基板10の第1変形例を示している。図9に示す変形例は、第1方向配線21及び第2方向配線22が、80°以上100°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図8Fに示す形態と略同一である。図9において、図1乃至図8Fに示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図9に示す配線基板10において、第1方向配線21及び第2方向配線22は、80°以上100°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺の長さの(1/√2)×0.8倍以上(1/√2)×1.2倍以下であっても良い。また、本変形例においても、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺上において、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp1(図5参照)は、一辺の長さの0.1倍以下であっても良い。第1方向配線21及び第2方向配線22が上記関係を満たす円弧を接続した形状である場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、ほぼ完全な円を形成できる。
本変形例では、図9に示すように、第1方向配線21は、90°の中心角θ3で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C3の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺の長さの1/√2倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。また、第2方向配線22は、90°の中心角θ4で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C4の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺の長さの1/√2倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される正方形S1の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。この場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。この場合においても、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。
また、本変形例では、第1方向配線21が、80°以上100°以下の中心角θ3で切り取った複数の円弧を接続した形状を有し、第2方向配線22が、80°以上100°以下の中心角θ4で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22において、複数の曲線の弦の端部同士を接続した形状(多角形)の線長と、第1方向配線21及び第2方向配線22の合計の線長との差を小さくできる。言い換えれば、中心角θ3及び中心角θ4が例えば180°である場合と比較して、中心角θ3及び中心角θ4が、80°以上100°以下であることにより、上述した多角形に対する、第1方向配線21及び第2方向配線22の合計の線長の増加率を低減できる。これにより、メッシュ配線層20の抵抗値の増加を抑制できる。
また、上述した線長の増加率を低減できるため、メッシュ配線層20の開口率の低下を抑制できる。また、上述した線長の増加率を低減できるため、第1方向配線21の線長及び第2方向配線22の線長が長くなりすぎることを抑制できる。このため、第1方向配線21及び第2方向配線22の断線のリスクも低減できる。さらに、第1方向配線21等の線長及び第2方向配線22の線長が長くなりすぎることを抑制できるため、第1方向配線21及び第2方向配線22を作製する際のパターニング精度、並びに、第1方向配線21及び第2方向配線22の寸法安定性を向上できる。このため、配線基板10の生産性を向上できる。
図10Aは、配線基板10の第2変形例を示している。図10Aに示す変形例は、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22において、複数の曲線の弦の端部同士を接続した形状が、菱形である点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図9に示す形態と略同一である。図10Aにおいて、図1乃至図9に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図10Aに示す配線基板10において、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22において、複数の曲線の弦の端部同士を接続した形状は、菱形である。言い換えれば、上述した多角形は、菱形である。この場合、第1方向配線21及び第2方向配線22は、それぞれX方向及びY方向のいずれに対しても非平行な方向に延びている。これにより、電流が流れるY方向の抵抗を小さくできる。このため、アンテナ特性を向上できる。
また、第1方向配線21及び第2方向配線22は、160°以上200°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺の長さの0.4倍以上0.6倍以下であっても良い。また、図10Aの仮想線(二点鎖線)で示すように、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺上において、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp2は、一辺の長さの0.1倍以下であっても良い。第1方向配線21及び第2方向配線22が上記関係を満たす円弧を接続した形状である場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、ほぼ完全な円を形成できる。なお、図10Aの仮想線は、2個の円弧を接続した曲線であって、第1接続点CP1が一辺の中点(第1分割点DiP1)ではないときの曲線である。
本変形例では、図10Aに示すように、第1方向配線21は、180°の中心角θ5で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C5の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。また、第2方向配線22は、180°の中心角θ6で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C6の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。この場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。この場合においても、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。
なお、図10Aに示す配線基板10においては、第1方向配線21及び第2方向配線22が、160°以上200°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している例について説明したが、これに限られない。例えば、第1方向配線21及び第2方向配線22が、80°以上100°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有していても良い。この場合においても、円弧が切り取られる円の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺の長さの0.4倍以上0.6倍以下であっても良い。また、図10Bの仮想線(二点鎖線)で示すように、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺上において、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp2は、一辺の長さの0.1倍以下であっても良い。なお、図10Bの仮想線は、2個の円弧を接続した曲線であって、第1接続点CP1が一辺の中点(第1分割点DiP1)ではないときの曲線である。
本変形例では、図10Bに示すように、第1方向配線21は、90°の中心角θ5で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合においても、円弧が切り取られる円C5の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。また、第2方向配線22は、90°の中心角θ6で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合においても、円弧が切り取られる円C6の直径は、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。
図10Bに示す例においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。この場合においても、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。また、図10Bに示す例においても、上述した多角形に対する、第1方向配線21及び第2方向配線22の合計の線長の増加率を低減でき、メッシュ配線層20の抵抗値の増加を抑制できる。また、上述した線長の増加率を低減できるため、メッシュ配線層20の開口率の低下を抑制できる。また、図10Bに示す例においても、第1方向配線21の線長及び第2方向配線22の線長が長くなりすぎることを抑制できるため、第1方向配線21及び第2方向配線22の断線のリスクを低減できる。さらに、第1方向配線21及び第2方向配線22を作製する際のパターニング精度、並びに、第1方向配線21及び第2方向配線22の寸法安定性を向上できる。このため、配線基板10の生産性を向上できる。
図11は、配線基板10の第3変形例を示している。図11に示す変形例は、菱形S2の一辺が、4個(N=2)の弦で構成されている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図10Bに示す形態と略同一である。図11において、図1乃至図10Bに示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図11に示す配線基板10において、菱形S2の一辺は、4個(N=2)の弦で構成されている。このため、一辺上において、一辺を4分割(N=2)した分割点は、第1分割点DiP1、第2分割点DiP2及び第3分割点DiP3の3個である。このうち、第2分割点DiP2は、一辺の中点である。また、一辺上において、弦同士の接続点は、第1接続点CP1、第2接続点CP2及び第3接続点CP3の3個である。
本変形例では、図11の仮想線(二点鎖線)で示すように、菱形S2の一辺上において、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp3は、一辺の長さの0.05倍(N=2)以下であっても良い。また、菱形S2の一辺上において、第2分割点DiP2から第2接続点CP2までの最短距離Dp4は、一辺の長さの0.05倍(N=2)以下であっても良い。さらに、菱形S2の一辺上において、第3分割点DiP3から第3接続点CP3までの最短距離Dp5は、一辺の長さの0.05倍(N=2)以下であっても良い。第1方向配線21及び第2方向配線22が上記関係を満たす円弧を接続した形状である場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、ほぼ完全な円を形成できる。なお、図11の仮想線は、4個の円弧を接続した曲線であって、第1接続点CP1が第1分割点DiP1ではなく、第2接続点CP2が第2分割点DiP2ではなく、第3接続点CP3が第3分割点DiP3ではないときの曲線である。
図11に示すように、円弧が切り取られる円C5及び円C6の直径は、菱形S2の一辺の長さの0.25倍である。また、直線L1及び直線L2によって構成される菱形S2の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1上に位置し、第2接続点CP2は、第2分割点DiP2(一辺の中点)上に位置し、第3接続点CP3は、第3分割点DiP3上に位置している。
本変形例では、図11に示すように、菱形S2の一辺上において、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp3が、一辺の長さの0.05倍(N=2)以下である。また、菱形S2の一辺上において、第2分割点DiP2から第2接続点CP2までの最短距離Dp4が、一辺の長さの0.05倍(N=2)以下である。さらに、菱形S2の一辺上において、第3分割点DiP3から第3接続点CP3までの最短距離Dp5が、一辺の長さの0.05倍(N=2)以下である。この場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。この場合においても、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。
図12Aは、配線基板10の第4変形例を示している。図12Aに示す変形例は、開口部23を取り囲む第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24において、複数の曲線の弦の端部同士を接続した形状が、正六角形である点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図11に示す形態と略同一である。図12Aにおいて、図1乃至図11に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図12Aに示す配線基板10において、開口部23を取り囲む第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線(配線)24において、複数の曲線の弦の端部同士を接続した形状は、正六角形である。言い換えれば、上述した多角形は、正六角形である。この場合、第1方向配線21及び第2方向配線22は、それぞれX方向及びY方向のいずれに対しても非平行な方向に延びている。一方、第3方向配線24は、X方向に延びている。これにより、電流が流れるY方向の抵抗を小さくできる。このため、アンテナ特性を向上できる。また、第3方向配線24が、第1方向配線21と第2方向配線22とを連結するようになるため、メッシュ配線層20の断線を効果的に抑制できる。なお、第3方向配線24が、X方向及びY方向のいずれにも平行でない方向に延びていても良い。なお、第3方向配線24の線幅及び高さ、並びに第3方向配線24を構成する材料等は、第1方向配線21と同一であっても良い。
また、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24は、160°以上200°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.4倍以上0.6倍以下であっても良い。また、図12Aの仮想線(二点鎖線)で示すように、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp6は、一辺の長さの0.1倍(N=1)以下であっても良い。第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24が上記関係を満たす円弧を接続した形状である場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24を繋ぎ合わせることにより、ほぼ完全な円を形成できる。なお、図12Aの仮想線は、2個の円弧を接続した曲線であって、第1接続点CP1が一辺の中点(第1分割点DiP1)ではないときの曲線である。
本変形例では、図12Aに示すように、第1方向配線21は、180°の中心角θ7で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C7の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。また、第2方向配線22は、180°の中心角θ8で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C8の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。さらに、第3方向配線24は、180°の中心角θ9で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合、円弧が切り取られる円C9の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。この場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。この場合においても、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。
また、本変形例では、開口部23を取り囲む第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24において、複数の曲線の弦の端部同士を接続した形状(多角形)が、正六角形である。この場合、多角形の頂点に接続する配線(第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24)が最大3本になる。また、多角形の頂点において、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24が互いに成す角度が120°になり、多角形が正方形の場合と比較して、当該角度が大きくなる。このため、多角形の頂点近傍において、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24を作製する際のパターニング精度、並びに、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24の寸法安定性を向上できる。このため、配線基板10の生産性を向上できる。
なお、図12Aに示す配線基板10においては、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24が、160°以上200°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している例について説明したが、これに限られない。例えば、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24が、80°以上100°以下の中心角で切り取った複数の円弧を接続した形状を有していても良い。この場合においても、円弧が切り取られる円の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.4倍以上0.6倍以下であっても良い。また、図12Bの仮想線(二点鎖線)で示すように、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1分割点DiP1から第1接続点CP1までの最短距離Dp6は、一辺の長さの0.1倍(N=1)以下であっても良い。なお、図12Bの仮想線は、2個の円弧を接続した曲線であって、第1接続点CP1が一辺の中点(第1分割点DiP1)ではないときの曲線である。
本変形例では、図12Bに示すように、第1方向配線21は、90°の中心角θ7で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合においても、円弧が切り取られる円C7の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。また、第2方向配線22は、90°の中心角θ8で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合においても、円弧が切り取られる円C8の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。さらに、第3方向配線24は、90°の中心角θ9で切り取った複数の円弧を接続した形状を有している。この場合においても、円弧が切り取られる円C9の直径は、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺の長さの0.5倍である。また、直線L1、直線L2及び直線L3によって構成される正六角形S3の一辺上において、第1接続点CP1は、第1分割点DiP1(一辺の中点)上に位置している。
図12Bに示す例においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。この場合においても、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。また、図12Bに示す例においても、上述した多角形に対する、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24の合計の線長の増加率を低減でき、メッシュ配線層20の抵抗値の増加を抑制できる。また、上述した線長の増加率を低減できるため、メッシュ配線層20の開口率の低下を抑制できる。また、図12Bに示す例においても、第1方向配線21の線長、第2方向配線22の線長及び第3方向配線24の線長が長くなりすぎることを抑制できるため、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24の断線のリスクを低減できる。さらに、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24を作製する際のパターニング精度、並びに、第1方向配線21、第2方向配線22及び第3方向配線24の寸法安定性を向上できる。このため、配線基板10の生産性を向上できる。
図13は、配線基板の第5変形例を示している。図13に示す変形例は、多角形の角部が、不規則に配置されている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図12Bに示す形態と略同一である。図13において、図1乃至図12Bに示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図13に示す配線基板10において、直線L1及び直線L2によって構成される多角形S4の角部は、不規則に配置されている。すなわち、第1方向配線21の弦の端部同士を接続した直線L1と、第2方向配線22の弦の端部同士を接続した直線L2とは、互いに不規則に配置されている。具体的には、直線L1は、互いに平行に配置され、そのピッチP1が不規則になっている。同様に、直線L2は、互いに平行に配置され、そのピッチP2が不規則になっている。このように、直線L1のピッチP1及び直線L2のピッチP2を不規則にすることにより、光芒による視認性の低下を抑制できる。また、この場合においても、開口部23を取り囲む第1方向配線21及び第2方向配線22を繋ぎ合わせることにより、完全な円を複数形成できる。この場合においても、多数の光芒が円形状に互いに重なることによって、光芒による視認性への影響を低減できる。このため、光芒による視認性の低下をより効果的に抑制できる。
なお、図14に示すように、直線L1及び直線L2によって構成される多角形S5が、対向する辺同士が平行ではない四角形であっても良い。この場合、曲線の弦は、折れ曲がった線状に延びていても良い。言い換えれば、互いに接続される弦同士が、互いに非平行な方向に延びていても良い。また、図15に示すように、開口部23を取り囲むメッシュ配線(配線)200において、複数の円弧(曲線)の弦の端部同士を接続した形状が、多角形S6であり、多角形S6が形成する平面構造が、ボロノイパターンであっても良い。なお、メッシュ配線200の線幅及び高さ、並びにメッシュ配線200を構成する材料等は、第1方向配線21と同一であっても良い。
図16及び図17は、配線基板の第6変形例を示している。図16及び図17に示す変形例は、メッシュ配線層20の周囲にダミー配線層30が設けられている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図15に示す形態と略同一である。図16及び図17において、図1乃至図15に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図16に示す配線基板10において、メッシュ配線層20の周囲に沿ってダミー配線層30が設けられている。このダミー配線層30は、メッシュ配線層20とは異なり、実質的にアンテナとしての機能を果たすことはない。
図17に示すように、ダミー配線層30は、所定のパターン形状をもつダミー配線30aの繰り返しから構成されている。すなわち、ダミー配線層30は、複数のダミー配線30aを含んでおり、各ダミー配線30aは、それぞれメッシュ配線層20(第1方向配線21及び第2方向配線22)から電気的に独立している。また、複数のダミー配線30aは、ダミー配線層30内の全域にわたって規則的に配置されている。複数のダミー配線30aは、互いに平面方向に離間するとともに、基板11上に突出して配置されている。すなわち各ダミー配線30aは、メッシュ配線層20、給電部40及び他のダミー配線30aから電気的に独立している。
この場合、ダミー配線30aは、上述したメッシュ配線層20のパターン形状の一部が欠落した形状をもつ。これにより、メッシュ配線層20とダミー配線層30との相違を目視で認識しにくくでき、基板11上に配置されたメッシュ配線層20を見えにくくできる。図17に示すように、ダミー配線30aは、第1方向配線21の一部を切り欠いた第1部分31aと、第2方向配線22の一部を切り欠いた第2部分32aとを含んでいる。このように、ダミー配線30aが、第1方向配線21又は第2方向配線22の一部を切り欠いた部分から構成されていることにより、基板11上に配置されたメッシュ配線層20をさらに見えにくくできる。ダミー配線層30の開口率は、メッシュ配線層20の開口率と同一であっても良く、異なっていても良いが、メッシュ配線層20の開口率に近いことが好ましい。そのため、ダミー配線層30の領域内において、ダミー配線30a間が繋がらない様に、欠落した部分と同一形状を有する銅配線を任意の位置に配置しても良い。なお、この場合、ダミー配線層30の領域内において、ダミー配線30a間が繋がらない様に、平面視で欠落した部分と同一面積を有する銅配線を任意の位置に配置しても良い。
本変形例のように、メッシュ配線層20の周囲に、メッシュ配線層20から電気的に独立したダミー配線層30が設けられていることにより、メッシュ配線層20の外縁を不明瞭にできる。これにより、HMD90の表面上でメッシュ配線層20を見えにくくでき、HMD90の使用者がメッシュ配線層20を肉眼で認識しにくくできる。
図18及び図19は、配線基板の第7変形例を示している。図18及び図19に示す変形例は、メッシュ配線層20の周囲に互いに開口率が異なる複数のダミー配線層30A、30Bが設けられている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図17に示す形態と略同一である。図18及び図19において、図1乃至図17に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図18に示す配線基板10において、メッシュ配線層20の周囲に沿って互いに開口率が異なる複数(この場合は2つ)のダミー配線層30A、30B(第1ダミー配線層30A及び第2ダミー配線層30B)が設けられている。具体的には、メッシュ配線層20の周囲に沿って第1ダミー配線層30Aが配置され、第1ダミー配線層30Aの周囲に沿って第2ダミー配線層30Bが配置されている。このダミー配線層30A、30Bは、メッシュ配線層20とは異なり、実質的にアンテナとしての機能を果たすことはない。
図19に示すように、第1ダミー配線層30Aは、所定のパターン形状をもつダミー配線30a1の繰り返しから構成されている。また、第2ダミー配線層30Bは、所定のパターン形状をもつダミー配線30a2の繰り返しから構成されている。すなわち、ダミー配線層30A、30Bは、それぞれ複数のダミー配線30a1、30a2を含んでおり、各ダミー配線30a1、30a2は、それぞれメッシュ配線層20から電気的に独立している。また、ダミー配線30a1、30a2は、それぞれダミー配線層30A、30B内の全域にわたって規則的に配置されている。各ダミー配線30a1、30a2は、それぞれ互いに平面方向に離間するとともに、基板11上に突出して配置されている。各ダミー配線30a1、30a2は、それぞれメッシュ配線層20、給電部40及び他のダミー配線30a1、30a2から電気的に独立している。
この場合、ダミー配線30a1、30a2は、上述したメッシュ配線層20のパターン形状の一部が欠落した形状をもつ。これにより、メッシュ配線層20と第1ダミー配線層30Aとの相違、及び、第1ダミー配線層30Aと第2ダミー配線層30Bとの相違を目視で認識しにくくでき、基板11上に配置されたメッシュ配線層20を見えにくくできる。図19に示すように、ダミー配線30a1は、第1方向配線21の一部を切り欠いた形状を有する第1部分31a1と、第2方向配線22の一部を切り欠いた形状を有する第2部分32a1とを含んでいる。ダミー配線30a2は、第1方向配線21の一部を切り欠いた第1部分31a2と、第2方向配線22の一部を切り欠いた第2部分32a2とを含んでいる。
なお、第1ダミー配線層30Aの各ダミー配線30a1の面積は、第2ダミー配線層30Bの各ダミー配線30a2の面積よりも大きい。この場合、各ダミー配線30a1の線幅は各ダミー配線30a2の線幅と同一であるが、これに限らず、各ダミー配線30a1の線幅は各ダミー配線30a2の線幅よりも太くても良い。
本変形例では、メッシュ配線層20及び複数のダミー配線層30A、30Bの開口率は、メッシュ配線層20から、メッシュ配線層20に遠いダミー配線層30A、30Bに向けて段階的に大きくなっていることが好ましい。言い換えれば、各ダミー配線層の開口率は、メッシュ配線層20に近いものから遠いものに向けて、徐々に大きくなることが好ましい。この場合、第1ダミー配線層30Aの開口率は、メッシュ配線層20の開口率よりも大きいことが好ましい。第2ダミー配線層30Bの開口率は、第1ダミー配線層30Aの開口率よりも大きいことが好ましい。これにより、メッシュ配線層20及びダミー配線層30A、30Bの外縁をさらに不明瞭にできる。このため、HMD90の表面上でメッシュ配線層20をさらに見えにくくできる。
このように、メッシュ配線層20から電気的に独立したダミー配線層30A、30Bが配置されていることにより、メッシュ配線層20の外縁をより不明瞭にできる。これにより、HMD90の表面上でメッシュ配線層20を見えにくくでき、HMD90の使用者がメッシュ配線層20を肉眼で認識しにくくできる。なお、メッシュ配線層20の周囲に、互いに開口率が異なる3つ以上のダミー配線層が設けられていても良い。
上記実施の形態及び各変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態及び各変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。