JP7544241B1 - 水性インクジェットインキ及び印刷物 - Google Patents
水性インクジェットインキ及び印刷物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7544241B1 JP7544241B1 JP2023209884A JP2023209884A JP7544241B1 JP 7544241 B1 JP7544241 B1 JP 7544241B1 JP 2023209884 A JP2023209884 A JP 2023209884A JP 2023209884 A JP2023209884 A JP 2023209884A JP 7544241 B1 JP7544241 B1 JP 7544241B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inkjet ink
- water
- aqueous inkjet
- printing
- surfactant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/322—Pigment inks
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【解決手段】顔料と、界面活性剤(A)と、水溶性有機溶剤と、バインダー樹脂とを含む、水性インクジェットインキであって、前記界面活性剤(A)が、特定のアルキル鎖長及びエチレンオキサイド基数を有するポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル系化合物(A-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(A-2)(ただし、上記化合物(A-1)は除く)を含有し、前記水溶性有機溶剤が、ヘキシレングリコールを含む、水性インクジェットインキ。
【選択図】なし
Description
そこで、本発明の一実施形態では、難浸透性基材及び非浸透性基材に対する印刷であっても、白抜け及び混色にじみがなく、かつ、耐水性にも優れた印刷物が得られ、更には印刷開始直後及び長時間の印刷休止後の吐出安定性にも優れる、水性インクジェットインキを提供することを目的としている。
[1]顔料と、界面活性剤(A)と、水溶性有機溶剤と、バインダー樹脂とを含む、水性インクジェットインキであって、
前記界面活性剤(A)が、下記一般式1で表される化合物(A-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(A-2)(ただし、前記化合物(A-1)は除く)を含有し、
前記水溶性有機溶剤が、ヘキシレングリコールを含む、水性インクジェットインキ。
R1-(O-CH2-CH2)n-OH 一般式1
(一般式1中、R1は、分岐を有していてもよい炭素数10~25のアルキル基を表す。また、nは20~100の整数である。)
[2]前記水溶性有機溶剤が、更に、炭素数2~5のジオール類を含む、[1]に記載の水性インクジェットインキ。
[3]前記水溶性有機溶剤が、更に、下記一般式2で表される化合物を含む、[1]または[2]に記載の水性インクジェットインキ。
R2-(O-CH(CH3)-CH2)m-OH 一般式2
(一般式2中、R2は、分岐を有していてもよい炭素数2~4のアルキル基を表す。また、mは1または2である。)
[4]前記化合物(A-1)の含有質量と、前記ノニオン性界面活性剤(A-2)の含有質量との比[化合物(A-1):界面活性剤(A-2)]が、1:0.5~1:20である、[1]~[3]のいずれかに記載の水性インクジェットインキ。
[5]前記ヘキシレングリコールの含有質量及び前記化合物(A-1)の含有質量の総和と、前記ノニオン性界面活性剤(A-2)の含有質量との比[(ヘキシレングリコール+化合物(A-1)):界面活性剤(A-2)]が、1:1~14:1である、[1]~[4]のいずれかに記載の水性インクジェットインキ。
[6][1]~[5]のいずれかに記載の水性インクジェットインキを、印刷基材に印刷してなる印刷物。
本実施形態の水性インクジェットインキは、界面活性剤(A)として、一般式1で表される化合物(A-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(A-2)を含有する。
上述したように、上記化合物(A-1)がノニオン性界面活性剤(A-2)を安定化させるため、気泡の発生及びメニスカスの不安定化が抑えられ、初発の吐出安定性及び待機吐出性が向上する。また、化合物(A-1)が、界面活性剤(A-2)及びバインダー樹脂と親和する結果、均一かつ連続的なインキ膜となり、印刷物の耐水性が向上する。更に、上記化合物(A-1)及びヘキシレングリコールの存在下であれば、ノニオン性界面活性剤(A-2)が、水性インクジェットインキ内に均一に存在することができるようになり、かつ、当該水性インクジェットインキの液滴が十分に濡れ広がることができるようになるため、白抜け及び混色にじみのない印刷物を得ることが可能となる。
上記界面活性剤(A-2)は、HLB値が1~10である。HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値とは、材料の親水・疎水性を表すパラメータの一つである。HLB値の算出方法として、グリフィン法、デイビス法、川上法等種々の方法が知られているが、本願では、グリフィン法を用いてHLB値の算出を行う。
HLB値=20×(親水性部分の分子量の総和)÷(材料の分子量) 式3
一般に、ジェミニ型界面活性剤は、親水性構造及び疎水性構造を有する界面活性剤が、連結基(スペーサー)または共有結合によって連結した構造を有する。また、ジェミニ型シリコン系界面活性剤の場合、例えば、シロキサン鎖(-[SiR3R4-O]x-で表される疎水性構造。ただし、R3及びR4はそれぞれ任意の有機基であり、xは2以上の整数である。)、及び、親水性構造(例えばポリエーテル鎖)が、以下のような構造を有している。
・シロキサン鎖と親水性構造との結合点が、それぞれ上記シロキサン鎖の途中及び上記親水性構造の途中に存在している構造。
・連結基等を介して複数のシロキサン鎖が結合している(例えば、上記シロキサン鎖の構造式におけるR3及び/またはR4の少なくとも一部が、シロキサン鎖を含む有機基である)構造。
・それぞれが親水性構造を複数有している、複数個のシリコン系界面活性剤において、当該親水性構造の少なくとも一部を共有している構造。
本実施形態の水性インクジェットインキで使用できる、上記ポリエーテル変性シリコン系界面活性剤(ただしジェミニ型シリコン系界面活性剤であるものを除く)として、下記一般式4で表される構造を有する化合物が挙げられる。
本実施形態の水性インクジェットインキは、水溶性有機溶剤を含む。また上述した通り、当該水溶性有機溶剤として、ヘキシレングリコールを含む。
吐出安定性、及び、印刷物の印刷画質がともに良好なものとなる点から、本実施形態の水性インクジェットインキに含まれるヘキシレングリコールの含有量は、当該水性インクジェットインキの全量中、0.1~25質量%であることが好ましく、0.6~18質量%であることがより好ましく、1~10質量%であることが特に好ましい。
本実施形態の水性インクジェットインキは、更に、炭素数2~5のジオール類を含んでもよい。炭素数2~5のジオール類を含むことで、ノニオン性界面活性剤(A-2)の更なる安定化が実現でき、待機吐出性が向上する。また、印刷基材上に付与された水性インクジェットインキが乾燥する際に、ヘキシレングリコールとともにバインダー樹脂を溶解し、当該水性インクジェットインキの粘度上昇を引き起こすことで、混色にじみを抑制することができる。上記炭素数2~5のジオール類として、1,2-エタンジオール(エチレングリコール)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール等の、炭素数2~5のアルカンジオール類、ならびに、ジエチレングリコール、ヒドロキシエトキシプロパノール等の、炭素数2~5のポリオキシアルキレンジオール類が使用できる。これらの化合物は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
一方で、化合物(A-1)との親和性が向上するため、当該化合物(A-1)による、インキ膜内でのノニオン性界面活性剤(A-2)及びバインダー樹脂の均一化を補助することができ、当該インキ膜の均一性及び連続性が向上することで、印刷物の耐水性が良化できるという観点では、隣接する炭素原子同士にそれぞれ水酸基が付加している、炭素数3~5のジオール類であることが好ましい。この観点から、炭素数2~5のジオール類として、1,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、及び、1,2-ペンタンジオールからなる群から選択される1種以上を使用することが好ましい。
そして、上述した2つの観点をともに満足し、更には、印刷開始直後、及び、連続印刷中であっても吐出安定性が良好であるという点から、1,2-プロパンジオールを使用することが特に好ましい。
本実施形態の水性インクジェットインキは、上記一般式2で表される化合物(本願では「特定(ポリ)オキシプロピレンモノアルキルエーテル類」と称する)を含んでもよい。特定(ポリ)オキシプロピレンモノアルキルエーテル類は、化合物(A-1)と類似した構造を有しており、ノニオン性界面活性剤(A-2)の安定化に寄与できるうえ、当該特定(ポリ)オキシプロピレンモノアルキルエーテル類自身の表面張力が適度に低いため、初発の吐出安定性の向上、及び、印刷物の白抜け防止が容易となる。また、特定(ポリ)オキシプロピレンモノアルキルエーテル類が、当該化合物(A-1)による、インキ膜内でのノニオン性界面活性剤(A-2)及びバインダー樹脂の均一化を補助することができ、当該インキ膜の均一性及び連続性が向上する。更には、特定(ポリ)オキシプロピレンモノアルキルエーテル類がバインダー樹脂の造膜助剤としても機能する。以上から、特定(ポリ)オキシプロピレンモノアルキルエーテル類を使用することで、印刷物の耐水性が特段に向上する。
本実施形態の水性インクジェットインキには、上記ヘキシレングリコール、及び、上記炭素数2~5のジオール類以外の水溶性有機溶剤(本願では「その他水溶性有機溶剤」と称する)が含まれてもよい。
なお本願において「(ポリ)オキシアルキレン」「(ポリ)オキシプロピレン」とは、それぞれ、「オキシアルキレン及び/またはポリオキシアルキレン」「オキシプロピレン及び/またはポリオキシプロピレン」を表す。
なお、25℃における水溶性有機溶剤の静的表面張力は、後述する水性インクジェットインキの静的表面張力と同様にして測定できる。
本実施形態の水性インクジェットインキは、顔料を含む。
すなわち、レッド顔料として、C.I.ピグメントレッド52、5、7、9、12、17、22、23、31、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、57:1、57:2、112、122、123、146、147、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、184、188、202、207、209、254、255、260、264、266、269、282;
バイオレット顔料として、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、32、36、37、42、50;
オレンジ顔料として、C.I.ピグメントオレンジ1、2、3,5、7、13、14、15、16、22、34、36、38、40、43、47、48、49、51、52、53、60、61、62、64、65、66、69、71、73;
ブルー顔料として、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、16、60、64、79;
グリーン顔料として、C.I.ピグメントグリーン7、10、36、48;
イエロー顔料として、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、5、12、13,14、16、17、24、73、74、83、87、93、94、95、97、98、109、110、111、112、120、126、127、128、129、137、138、139、147、150、151、154、155、166、167、168、170、180、185、213;
ブラック顔料として、C.I.ピグメントブラック1、7、11;ならびに、
ホワイト顔料として、C.I.ピグメントホワイト4,5、6、21等である。
これらの顔料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、上記列挙した顔料の2種以上からなる固溶体を、顔料として使用することもできる。
本実施形態の水性インクジェットインキは、顔料分散用途で使用される樹脂(顔料分散樹脂)を含んでもよい。顔料分散樹脂を使用せずに分散された顔料を含む分散体(自己分散顔料の分散体、界面活性剤で分散された顔料の分散体、等)と比較して、顔料分散樹脂を用いて分散された顔料は、分散安定性に優れるため、初発の吐出安定性及び待機吐出性に優れた水性インクジェットインキとなる。また、印刷物の耐水性が向上する観点からも、顔料分散樹脂を選択することが好適である。更に、顔料からの顔料分散樹脂の脱着を抑制することで、遊離した顔料分散樹脂が化合物(A-1)及びノニオン性界面活性剤(A-2)と吸着し、初発の吐出安定性及び待機吐出性、ならびに、印刷物の印刷画質が悪化してしまうことを抑制できる、という観点から、上記顔料分散樹脂は、架橋構造を有するポリマー、及び/または、ブロックポリマーであることが好ましい。
(酸価)={(va×na×Wa)÷(100×Ma)}×56.11×1000 式6
本実施形態の水性インクジェットインキは、バインダー樹脂を含む。当該バインダー樹脂を含む水性インクジェットインキを、難浸透性基材や非浸透性基材に印刷した後、μsオーダーの速さで粘度が上昇するため、ブリーディングが抑制され印刷画質が向上する。また、水性インクジェットインキの乾燥時には、バインダー樹脂が連続膜を形成することで、印刷物の耐水性が向上する。
・使用装置:東ソー社製「HLC-8320GPC」
・使用カラム:TSKgel(登録商標) SuperMultiporeHZ-M(3本)
・カラム温度:40℃
・展開溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:0.6mL/分
・試料溶液濃度:0.1質量%
・試料溶液注入量:10μL
これらの中でも、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及び、ポリエステル樹脂からなる群から選択される1種以上を、バインダー樹脂として使用することが好ましい。更に、軟吸収性基材及び非吸収性基材(例えば、後述するPPやPETといったフィルム基材)に対する、密着性と耐擦過性との両立、ならびに、吐出安定性の向上の観点から、バインダー樹脂としてアクリル樹脂を使用することが好ましい。またその場合、上記アクリル樹脂の量は、水性インクジェットインキ中のバインダー樹脂全量に対して50質量%以上であることが特に好ましい。
1/Tg = Σ(Wn/Tgn) 式7
本実施形態の水性インクジェットインキは、ワックスを含むことが好ましい。また当該ワックスとして、ポリオレフィン樹脂微粒子を使用することが好ましい。詳細な理由は不明であるが、ポリオレフィン樹脂微粒子は、上述した顔料分散樹脂と併用しても、安定に水性インクジェットインキ中に分散させることが可能である。また、印刷物の耐擦過性及び耐水性を特段に向上できる点からも、好適に選択される。
また、高速印刷時であっても十分な耐水性を有する印刷物が得られることから、水性インクジェットインキ全量に対する、ワックスの配合量は、0.5~1.5質量%であることが好ましい。
本実施形態の水性インクジェットインキは、水を含む。当該水として、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用することが好ましい。また、水の含有量は、水性インクジェットインキ全量に対し45~85質量%であることが好ましく、50~80質量%であることが特に好ましい。水は沸点が低いため、インクジェットヘッドのノズル端面から優先的に揮発し、気液界面の固形分濃度が高くなりやすい。それに対して、水の含有量を上記範囲内とすることで、印刷開始直後、長期間の印刷休止後、及び、連続印刷中の全ての条件で、吐出安定性が良好なものとなる。
本実施形態の水性インクジェットインキは、上述した成分以外に、pH調整剤、及び、その他添加剤を含んでいてもよい。また、上記その他添加剤の例として、架橋剤、防腐剤、紫外線吸収剤、及び、赤外線吸収剤が挙げられる。これらの成分には、それぞれ、従来既知の化合物を1種、または2種以上使用することができる。
本実施形態の水性インクジェットインキは、従来既知の方法によって製造することができる。一例を挙げると、あらかじめ、顔料を、少なくとも水を含む媒体(水系媒体)中に分散させた、顔料分散液を製造する。そして、当該顔料分散液に、水、水溶性有機溶剤、化合物(A-1)、ノニオン性界面活性剤(A-2)、バインダー樹脂等を添加し、十分に攪拌及び混合したのち、濾過、遠心分離等の手法によって粗大粒子を除去する、という方法が挙げられる。ただし、本実施形態の水性インクジェットインキの製造方法は、上述した方法に限定されるものではない。
本実施形態の水性インクジェットインキは、25℃における粘度が3~15mPa・sであることが好ましい。この粘度領域であれば、吐出周波数が4~10KHz程度であるインクジェットヘッドだけではなく、20~70KHz程度という高い吐出周波数を有するインクジェットヘッドからも、水性インクジェットインキの液滴を安定して吐出することができる。特に、本実施形態の水性インクジェットインキの25℃における粘度が4~10mPa・sである場合は、600dpi以上の設計解像度を有するインクジェットヘッドを使用した場合であっても、安定的に水性インクジェットインキを吐出させることができる。なお本願では、粘度として、東機産業社製「TVE25L型粘度計」等のコーンプレート型回転粘度計(E型粘度計、コーン角度1°34’)を用いて、25℃環境下で測定された値を使用する。
本実施形態の水性インクジェットインキは1種のみを単独で使用してもよいが、2種以上の水性インクジェットインキを組み合わせた、水性インクジェットインキのセットとして使用することもできる。当該水性インクジェットインキのセットとして、例えば、シアン色の水性インクジェットインキ(水性シアンインキ)、マゼンタ色の水性インクジェットインキ(水性マゼンタインキ)、イエロー色の水性インクジェットインキ(水性イエローインキ)、及び、ブラック色の水性インクジェットインキ(水性ブラックインキ)からなる、4色の水性インクジェットインキのセット(プロセスカラーインキセット);当該プロセスカラーインキセットに、更に水性ホワイトインキを追加した、5色の水性インクジェットインキのセット;等が挙げられる。なお、水性インクジェットインキのセットを構成するすべての水性インクジェットインキが、上述した本発明の実施形態の要件を満たすことが好ましい。
また、本実施形態の水性インクジェットインキ、及び、上記水性インクジェットインキのセットは、凝集剤を含む前処理液と組み合わせた形態(インキ-前処理液セットの形態)で使用することもできる。凝集剤を含む前処理液を、水性インクジェットインキの印刷前に印刷基材上に付与することで、当該水性インクジェットインキ中に含まれる固体成分を意図的に凝集させる層(インキ凝集層)を形成することができる。そして当該インキ凝集層上に上記水性インクジェットインキを着弾させることで、当該水性インクジェットインキの液滴同士の合一及び混色にじみを防止し、印刷物の印刷画質を著しく向上できる。
本実施形態の水性インクジェットインキは、上述したインクジェット印刷方式で使用される。すなわち、本実施形態の水性インクジェットインキは、微細なノズルを有するインクジェットヘッドから印刷基材上に吐出される(吐出工程)。また、印刷基材上に吐出された水性インクジェットインキは、乾燥機構によって乾燥されることが好ましい(乾燥工程)。
吐出工程における、インクジェットヘッドの動作方式として、印刷基材の搬送方向と直行する方向にインクジェットヘッドを往復走査させながら、水性インクジェットインキの吐出及び記録を行うシャトル(スキャン)方式、及び、印刷基材を、固定配置したインクジェットヘッドの下部を通過させる際に、水性インクジェットインキの吐出及び記録を行うシングルパス方式が存在する。本実施形態の水性インクジェットインキを搭載したインクジェットヘッドは、シャトル方式及びシングルパス方式のどちらを採用してもよい。中でも、水性インクジェットインキの液滴の着弾位置にずれが生じにくく、印刷物の印刷画質が向上する点、更には高速印刷が可能であり有版印刷代替としての高い生産性が発揮できる点から、シングルパス方式が好適に選択される。
乾燥工程で使用される乾燥機構で採用される乾燥方法として、加熱乾燥法、熱風乾燥法、赤外線(例えば、波長700~2500nmの赤外線)乾燥法、マイクロ波乾燥法、ドラム乾燥法等が挙げられる。
上記乾燥工程では、これらの1つ以上の方法を任意に選択及び使用することができる。また、上記乾燥方法を2種以上採用する際は、それぞれの乾燥方法を別々に(例えば続けて)使用してもよいし、同時に併用してもよい。例えば、加熱乾燥法と熱風乾燥法とを併用することで、それぞれを単独で使用したときよりも素早く、水性インクジェットインキを乾燥させることができる。
本実施形態の水性インクジェットインキが印刷される印刷基材は、特に限定されるものではない。一方で、混色にじみや濃淡のムラが発生しやすく印刷画質が悪くなりやすい、難浸透性基材や非浸透性基材に対しても、また高速印刷であっても、本実施形態の水性インクジェットインキを使用することで、有版印刷と同等の印刷画質を有する印刷物が得られる。
なお、印刷基材の吸水量は、以下に示す条件に設定した動的走査吸液計(例えば、熊谷理機工業社製「KM500win」)を使用し、15~20cm角程度にした印刷基材を試料として、23℃、50%RHの環境下で測定することができる。
・測定方法:螺旋走査(Spiral Method)
・測定開始半径:20mm
・測定終了半径:60mm
・接触時間:10~1,000msec
・サンプリング点数:19(接触時間の平方根に対してほぼ等間隔になるよう測定)
・走査間隔:7mm
・回転テーブルの速度切替角度:86.3度
・ヘッドボックス条件:幅5mm、スリット幅1mm
本実施形態の水性インクジェットインキは、印刷物の製造に使用できる。また上記印刷物を製造する方法として、上述したインクジェット記録方法が使用できる。
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、ブタノールを90部仕込み、当該反応容器内を窒素ガスで置換した。次いで、反応容器内が110℃になるまで加熱したのち、重合性単量体である、アクリル酸30部、ベヘニルアクリレート35部、及び、スチレン35部;ならびに、重合開始剤であるV-601(富士フイルム和光純薬社製)4部の混合物を、上記反応容器内に2時間かけて滴下した。滴下終了後は、内温を110℃に保持したまま3時間重合反応を継続させた。その後、V-601を0.4部添加し、内温を110℃に保持したまま1時間重合反応を続けることで、アクリル顔料分散樹脂の溶液を得た。
次いで、反応容器内の内容物を常温まで冷却したのち、ジメチルアミノエタノールを38部添加し、アクリル顔料分散樹脂を中和したのち、更に、イオン交換水を100部添加した。その後、内容物を100℃以上に加熱し、ブタノールをイオン交換水とを共沸させて当該ブタノールを留去したのち、イオン交換水を加えて固形分濃度が20%になるように調整することでアクリル顔料分散樹脂の水性化溶液を得た。なお、得られたアクリル顔料分散樹脂の分子量は16,000、酸価は234mgKOH/gであった。
混合容器内に、顔料であるFASTOGEN SUPER MAGENTA RTS(DIC社製C.I.ピグメントレッド122)を20部、アクリル顔料分散樹脂の水性化溶液を25部、及び、水を55部、仕込み、攪拌機で予備分散した後、直径0.5mmのジルコニアビーズ1,800gを充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて本分散を行い、顔料濃度が15%であるマゼンタ顔料分散液を得た。
顔料としてLysopac Yellow 5515C(バイブランツ社製C.I.ピグメントイエロー155)を使用した以外は、上記マゼンタ顔料分散液と同様の原料及び方法により、顔料濃度が15%であるイエロー顔料分散液を得た。
特開2018-203802号公報の定着樹脂1の製造例を追試することにより、アクリルバインダー樹脂1の水性化溶液を製造した。ただし、トルエンを留去した後の、水による固形分濃度の調整度合いを変更し、上記アクリルバインダー樹脂1の水性化溶液の固形分濃度が35%になるようにした。なお、樹脂1の酸価は49mgKOH/g、ガラス転移温度は81℃であった。
また、上記特開2018-203802号公報の、定着樹脂34の製造例を追試するとともに、固形分濃度が35%になるようにした以外は、上記アクリルバインダー樹脂1と同様にして、アクリルバインダー樹脂2の水性化溶液(固形分濃度35%)を製造した。アクリルバインダー樹脂2の酸価は49mgKOH/g、ガラス転移温度は42℃であった。
上述した方法で製造した顔料分散液を使用し、下表1の各列に記載した配合処方になるように、攪拌機を備えた混合容器中に、各原料を投入した。また全ての材料を投入した後、混合物を攪拌しながら50℃になるまで加熱し、当該混合物の温度を50℃に維持しながら、更に1時間攪拌混合した。その後、孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行うことで、水性インクジェットインキを製造した。なお、上記マゼンタ顔料分散液及びイエロー顔料分散液のそれぞれで水性インクジェットインキを製造することにより、それぞれ、水性マゼンタインキ(M)及び水性イエローインキ(Y)からなる水性インクジェットインキのセットを製造した。
・ヘキシレングリコール:1気圧下における沸点196℃、25℃における表面張力27mN/m
・1,2-PD:1,2-プロパンジオール(1気圧下における沸点:188℃、25℃における表面張力:37mN/m)
・1,5-PeD:1,5-ペンタンジオール(1気圧下における沸点:239℃、25℃における表面張力:42mN/m)
・PnP:プロピレングリコールモノプロピルエーテル(1気圧下における沸点:150℃、25℃における表面張力:26mN/m)
・DPnP:ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(1気圧下における沸点:212℃、25℃における表面張力:26mN/m)
・DPnB:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(1気圧下における沸点:230℃、25℃における表面張力:24mN/m)
・iPDG:ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(1気圧下における沸点:207℃、25℃における表面張力:30mN/m)
・グリセリン:1気圧下における沸点290℃、25℃における表面張力65mN/m
・ノニオンK-220:一般式(1)においてR1が炭素数12のアルキル基、n=20である化合物(日油社製の界面活性剤、固形分100%)
・ノニオンK-230:一般式(1)においてR1が炭素数12のアルキル基、n=30である化合物(日油社製の界面活性剤、固形分100%)
・エマルゲン1150S-60:一般式(1)においてR1が炭素数11のアルキル基、n=50である化合物(花王社製の界面活性剤、固形分60%)
・ブラウノンBE-30:一般式(1)においてR1が炭素数22のアルキル基、n=30である化合物(青木油脂工業社製の界面活性剤、固形分100%)
・ノニオンK-2100:一般式(1)においてR1が炭素数12のアルキル基、n=100である化合物(日油社製の界面活性剤、固形分50%)
・サーフィノール104:エボニックジャパン社製アセチレンジオール系界面活性剤、HLB値=3.0
・サーフィノール440:エボニックジャパン社製アセチレンジオール系界面活性剤、HLB値=8.1
・TEGO Twin 4100:エボニックジャパン社製ジェミニ型シリコン系界面活性剤(HLB値=0~2)
・TEGO Wet 280:エボニックジャパン社製シリコン系界面活性剤(上記一般式4中のR5が一般式5で示される構造であり、かつ、R6が一般式5で示される構造ではないポリエーテル変性シリコン系界面活性剤、HLB値=3~5)
・TEGO Glide 440:エボニックジャパン社製シリコン系界面活性剤(上記一般式4中のR6が一般式5で示される構造であり、かつ、R5が一般式5で示される構造ではないポリエーテル変性シリコン系界面活性剤、HLB値=3~5)
サーフィノール465:エボニックジャパン社製アセチレンジオール系界面活性剤、HLB値=13.2
・A-615GE:ペスレジンA-615GE(高松油脂社製ポリエステル樹脂、固形分25%、ガラス転移温度47℃)
・AQ515:AQUACER515、ビックケミー・ジャパン社製ポリエチレンワックスエマルション、固形分35%
・プロキセルGXL:1,2-ベンゾイソチアゾール-3-オンのジプロピレングリコール-水溶液(1,2-ベンゾイソチアゾール-3-オン:ジプロピレングリコール:水=2:6:2、アーチケミカルズ社製防腐剤。なおジプロピレングリコールは、1気圧下における沸点が232℃、25℃における表面張力が36mN/mである水溶性有機溶剤である。)
上述した方法で製造した水性インクジェットインキのセットを使用し、以下に示す評価を行った。また評価結果は上表1に示した通りであった。
25℃の環境下に設置した、京セラ社製インクジェットヘッド「KJ4B-1200」(設計解像度1200dpi、ノズル径20μm)を搭載したインクジェット吐出装置に、上記水性インクジェットインキのセットを構成する、水性マゼンタインキまたは水性イエローインキを充填した。次いで、ノズルチェックパターンを印刷し、全てのノズルから正常にインキが吐出されていることを確認してから、1分間放置した。その後、周波数40kHz、1200×1200dpiの印字条件で、OKトップコート紙に、印字率100%のベタ印刷を行った。そして、得られたベタ印刷物について、最初に水性インクジェットインキが印刷されるはずの部分に、当該水性インクジェットインキが付与されているか、ルーペで確認を行うことで、吐出安定性(初発)の評価を行った。評価基準は下記のとおりとし、◎、○を実使用可能とした。なお上記評価は、水性インクジェットインキのセットを構成する水性マゼンタインキ及び水性イエローインキでそれぞれ行った。また表1には、評価を行った、水性マゼンタインキ及び水性イエローインキのうち、評価結果が悪かったものについて、その結果を記載した。
◎:ベタ印刷物において、最初に印刷されるはずの部分に、全く欠けは見られなかった
○:ベタ印刷物において、最初に印刷されるはずの部分に、1cm未満の欠けが見られた
×:ベタ印刷物において、最初に印刷されるはずの部分に、1cm以上の欠けが見られた
25℃の環境下に設置した、京セラ社製インクジェットヘッド「KJ4B-1200」(設計解像度1200dpi、ノズル径20μm)を搭載したインクジェット吐出装置に、上記水性インクジェットインキのセットを構成する、水性マゼンタインキまたは水性イエローインキを充填した。充填後、インクジェットヘッドのノズルから、水性マゼンタインキまたは水性イエローインキがにじみ出るまで、当該水性マゼンタインキまたは水性イエローインキを加圧した。次いで、にじみ出た水性インクジェットインキが付着したノズルプレートをワイプしたのち、上記インクジェット吐出装置を1時間待機させた。その後、周波数40kHz、コンベヤ駆動速度50m/分、解像度1200×1200dpiという印刷条件で、OKトップコート紙にベタ画像の印刷を行った。そして、得られたベタ印刷物について、最初に水性インクジェットインキが印刷されるはずの部分に、当該水性インクジェットインキが付与されているか、目視で確認することで、待機吐出性を評価した。評価基準は下記のとおりとし、◎、○、△を実使用可能とした。なお上記評価は、水性インクジェットインキのセットを構成する水性マゼンタインキ及び水性イエローインキでそれぞれ行った。また表1には、評価を行った、水性マゼンタインキ及び水性イエローインキのうち、評価結果が悪かったものについて、その結果を記載した。
◎:1時間待機させた後に印刷したベタ印刷物において、最初に印刷されるはずの部分に欠けは見られなかった
○:1時間待機させた後に印刷したベタ印刷物において、最初に印刷されるはずの部分に、3cm未満の欠けが見られた
△:1時間待機させた後に印刷したベタ印刷物において、最初に印刷されるはずの部分に、3cm以上5cm未満の欠けが見られた
×:1時間待機させた後に印刷したベタ印刷物において、最初に印刷されるはずの部分に、5cm以上の欠けが見られた
京セラ社製インクジェットヘッド「KJ4B-1200」(設計解像度1200dpi、ノズル径20μm)を2個、基材の搬送方向に沿って並べて設置したインクジェット吐出装置を準備し、当該搬送方向の上流側から、水性マゼンタインキ、水性イエローインキの順番で、それぞれの水性インクジェットインキのセットを充填した。また、コンベヤ上に、印刷基材として、A4サイズ(幅21cm×長さ30cm)のOPPフィルム(三井化学東セロ社製「OPU-1」、厚さ20μm)を固定した。その後、コンベヤを50m/分で駆動させ、上記印刷基材がインクジェットヘッドの設置部の下方を通過する際に、上記水性インクジェットインキのセットを、それぞれ、ドロップボリューム2.6pLの条件で吐出し、マゼンタ/イエローグラデーション画像を印刷した。そして印刷後すぐに、70℃に設定した送風定温恒温器内に印刷後の印刷基材を投入し、3分間乾燥させることで、マゼンタ/イエローグラデーション印刷物を作製した。
なお、上記「マゼンタ/イエローグラデーション画像」とは、水性マゼンタインキを用いて印刷された、幅5cm×長さ30cmのマゼンタ色グラデーション画像(印字率を、10~100%の間で、かつ、10%刻みで変化させた画像)、及び、水性イエローインキを用いて印刷された、幅5cm×長さ30cmのイエロー色グラデーション画像が、互いに長辺で接触するように隣り合って配置された画像である。
また、印刷基材としてフタムラ化学社製OPPフィルム(FOR-AQ、厚さ20μm)を使用し、上記と同様の方法によりマゼンタ/イエローグラデーション印刷物を作製した。
上述した方法で製造したマゼンタ/イエローグラデーション印刷物を目視で観察した。そして、印字率100%における白抜けの有無を確認することで、当該マゼンタ/イエローグラデーション印刷物の印刷画質を評価した。評価基準は下記のとおりとし、◎、○、○△、△を実使用可能とした。なお、マゼンタ/イエローグラデーション印刷物が印刷された、2種類の印刷基材のそれぞれで、上記評価を行った。
◎:2種類の印刷基材の両方とも、かつ、マゼンタ色グラデーション画像の印刷部及びイエロー色グラデーション画像の印刷部の両方で、白抜けは観察されなかった
○:2種類の印刷基材のうちの片方のみにおいて、マゼンタ色グラデーション画像の印刷部またはイエロー色グラデーション画像の印刷部で、わずかな白抜けが観察された
〇△:2種類の印刷基材のうちの片方のみにおいて、マゼンタ色グラデーション画像の印刷部、及び、イエロー色グラデーション画像の印刷部の両方で、わずかな白抜けが観察された
△:2種類の印刷基材のうちの少なくとも片方において、マゼンタ色グラデーション画像の印刷部、及び、イエロー色グラデーション画像の印刷部の両方で、明らかな白抜けが観察された
×:2種類の印刷基材の両方とも、かつ、マゼンタ色グラデーション画像の印刷部及びイエロー色グラデーション画像の印刷部の両方で、明らかな白抜けが観察された
上述した方法で製造したマゼンタ/イエローグラデーション印刷物を目視で観察した。そして、マゼンタ色グラデーション画像の印刷部、及び、イエロー色グラデーション画像の印刷部の境界部分において、混色にじみ(ブリーディング)が見られ始めた箇所の印字率を確認することで、当該マゼンタ/イエローグラデーション印刷物の印刷画質を評価した。評価基準は下記のとおりとし、◎、○、○△、△を実使用可能とした。また表1には、評価を行った2種類の基材のうち、評価結果が悪かったものの結果を記載した。
◎:両方の基材とも、印字率80%でも混色にじみは見られなかった
○:少なくとも1種の基材において、印字率80%で混色にじみが見られた
○△:少なくとも1種の基材において、印字率70%で混色にじみが見られた
△:少なくとも1種の基材において、印字率60%で混色にじみが見られた
×:両方の基材とも、印字率60%で混色にじみが見られた
京セラ社製インクジェットヘッドKJ4B-1200(設計解像度1200dpi、ノズル径20μm)を2個、印刷基材の搬送方向に並べて搭載したインクジェット吐出装置を25℃環境下に設置し、上流側のインクジェットヘッドから、水性マゼンタインキ、及び、水性イエローインキを、この順に充填した。また、コンベヤ上に、フタムラ化学社製OPPフィルム(FOR-AQ、厚さ20μm)を固定した。その後、コンベヤを50m/分で駆動させ、上記印刷基材がインクジェットヘッドの設置部の下方を通過する際に、上記水性インクジェットインキのいずれか片方を、ドロップボリューム2.6pLの条件で吐出し、幅20cm、長さ20cmの大きさの単色ベタ画像(印字率100%)を印刷した。そして印刷後すぐに、70℃に設定した送風定温恒温器内に印刷後の印刷基材を投入し、3分間乾燥させることで、単色ベタ印刷物を作製した。
次いで、得られた単色ベタ印刷物から試験片を切り出し、テスター産業社製AB-301学振型摩擦堅牢度試験機にセットした。そして、イオン交換水で十分に湿らせた試験用添付白綿布(カナキン3号)を摩擦子(自重200g)に取り付け、当該摩擦子に加える荷重を変えて、所定回数学振させたのち、印刷物表面の状態と、綿布の着色程度を目視確認することで、耐擦性を評価した。評価基準は下記の通りとし、◎、○、○△、△を実使用可能とした。なお、上記評価は水性マゼンタインキ及び水性イエローインキのそれぞれで行い、表1には、そのうち、評価結果が悪かったものの結果を記載した。
◎:摩擦子に300gの重りを載せ(計500g)、20回学振させた後でも、印刷面に擦過痕がなく、かつ、綿布への着色も見られなかった
○:摩擦子に300gの重りを載せ(計500g)、10回学振させた後でも、印刷面に擦過痕がなく、かつ、綿布への着色も見られなかったが、同じ荷重条件で20回学振させた後では、印刷面への擦過痕、及び/または、綿布への着色が見られた
○△:摩擦子に300gの重りを載せ(計500g)、5回学振させた後でも、印刷面に擦過痕がなく、かつ、綿布への着色も見られなかったが、同じ荷重条件で10回学振させた後では、印刷面への擦過痕、及び/または、綿布への着色が見られた
△:摩擦子に重りを載せることなく(荷重200g)5回学振させた後では、印刷面に擦過痕がなく、かつ、綿布への着色も見られなかったが、摩擦子に300gの重りを載せ(計500g)、5回学振させた後では、印刷面への擦過痕、及び/または、綿布への着色が見られた
×:摩擦子に重りを載せることなく(荷重200g)5回学振させた後に、印刷面への擦過痕、及び/または、綿布への着色が見られた
Claims (6)
- 顔料と、界面活性剤(A)と、水溶性有機溶剤と、バインダー樹脂とを含む、水性インクジェットインキであって、
前記界面活性剤(A)が、下記一般式1で表される化合物(A-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(A-2)(ただし、前記化合物(A-1)は除く)を含有し、
前記水溶性有機溶剤が、2-メチル-2,4-ペンタンジオールを含む、水性インクジェットインキ。
R1-(O-CH2-CH2)n-OH 一般式1
(一般式1中、R1は、分岐を有していてもよい炭素数10~25のアルキル基を表す。また、nは20~100の整数である。)
- 前記水溶性有機溶剤が、更に、炭素数2~5のジオール類を含む、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
- 前記水溶性有機溶剤が、更に、下記一般式2で表される化合物を含む、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
R2-(O-CH(CH3)-CH2)m-OH 一般式2
(一般式2中、R2は、分岐を有していてもよい炭素数2~4のアルキル基を表す。また、mは1または2である。)
- 前記化合物(A-1)の含有質量と、前記ノニオン性界面活性剤(A-2)の含有質量との比[化合物(A-1):界面活性剤(A-2)]が、1:0.5~1:20である、請求項1~3のいずれかに記載の水性インクジェットインキ。
- 前記2-メチル-2,4-ペンタンジオールの含有質量及び前記化合物(A-1)の含有質量の総和と、前記ノニオン性界面活性剤(A-2)の含有質量との比[(2-メチル-2,4-ペンタンジオール+化合物(A-1)):界面活性剤(A-2)]が、1:1~14:1である、請求項1~3のいずれかに記載の水性インクジェットインキ。
- 請求項1~3のいずれかに記載の水性インクジェットインキを、印刷基材に印刷してなる印刷物。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2023209884A JP7544241B1 (ja) | 2023-12-13 | 2023-12-13 | 水性インクジェットインキ及び印刷物 |
| PCT/JP2024/024779 WO2025126538A1 (ja) | 2023-12-13 | 2024-07-09 | 水性インクジェットインキ及び印刷物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2023209884A JP7544241B1 (ja) | 2023-12-13 | 2023-12-13 | 水性インクジェットインキ及び印刷物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP7544241B1 true JP7544241B1 (ja) | 2024-09-03 |
| JP2025094397A JP2025094397A (ja) | 2025-06-25 |
Family
ID=92588346
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2023209884A Active JP7544241B1 (ja) | 2023-12-13 | 2023-12-13 | 水性インクジェットインキ及び印刷物 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP7544241B1 (ja) |
| WO (1) | WO2025126538A1 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114253069A (zh) * | 2020-09-24 | 2022-03-29 | 信越化学工业株式会社 | 感光性树脂组成物、图案形成方法、硬化被膜形成方法、层间绝缘膜、和表面保护膜 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023006775A (ja) | 2021-06-30 | 2023-01-18 | 花王株式会社 | インクジェット記録用水系インク |
| JP2023092882A (ja) | 2021-12-22 | 2023-07-04 | 花王株式会社 | 水系顔料分散体の製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113632003B (zh) * | 2019-03-28 | 2024-06-11 | 东洋纺Mc株式会社 | 柔版印刷版用显影液组合物、显影液及印刷原版的制造方法 |
-
2023
- 2023-12-13 JP JP2023209884A patent/JP7544241B1/ja active Active
-
2024
- 2024-07-09 WO PCT/JP2024/024779 patent/WO2025126538A1/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023006775A (ja) | 2021-06-30 | 2023-01-18 | 花王株式会社 | インクジェット記録用水系インク |
| JP2023092882A (ja) | 2021-12-22 | 2023-07-04 | 花王株式会社 | 水系顔料分散体の製造方法 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114253069A (zh) * | 2020-09-24 | 2022-03-29 | 信越化学工业株式会社 | 感光性树脂组成物、图案形成方法、硬化被膜形成方法、层间绝缘膜、和表面保护膜 |
| CN114253069B (zh) * | 2020-09-24 | 2025-07-11 | 信越化学工业株式会社 | 感光性树脂组成物、图案形成方法、硬化被膜形成方法、层间绝缘膜、和表面保护膜 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2025094397A (ja) | 2025-06-25 |
| WO2025126538A1 (ja) | 2025-06-19 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6164323B1 (ja) | 水性インクジェットインキ | |
| JP2020100851A (ja) | インクジェット用マゼンタインキ | |
| JP6376505B2 (ja) | インクジェット用マゼンタインキ | |
| JP2012251049A (ja) | インク組成物及びインクジェット記録方法 | |
| JP6693674B2 (ja) | 水性インクの製造方法 | |
| JP2017071662A (ja) | インキセット及び印刷物の製造方法 | |
| JP2020100712A (ja) | 水性インクジェットインキ及びインクジェット印刷物の製造方法 | |
| JP2016222754A (ja) | 水性インクジェット用インク組成物 | |
| JP7501606B2 (ja) | 有彩色プロセスカラーインクジェットインキ | |
| JP7544241B1 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP2016196551A (ja) | インク及びインクジェット記録方法 | |
| JP6658675B2 (ja) | 水性インクジェットインキ | |
| JP7463608B1 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP7536986B1 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP2020094084A (ja) | 水性インクジェットインクおよびインクジェット記録方法 | |
| JP7571911B1 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP7619514B2 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP2022033132A (ja) | 水性インクジェットインキ及びインクジェット印刷物の製造方法 | |
| WO2025109781A1 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP7750335B1 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP7726421B1 (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP2025058876A (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP2025084665A (ja) | 水性インクジェットインキ及び印刷物 | |
| JP2024086709A (ja) | インキセット及び印刷物の製造方法 | |
| JP2025076978A (ja) | インクジェット用水性顔料分散体、及び、水性インクジェットインキ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240122 |
|
| A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20240122 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20240312 |
|
| A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20240319 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240612 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240723 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240805 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7544241 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |