概要
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法などの細胞療法を伴う免疫療法の投与に続いて、対象にチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントなどの免疫チェックポイント経路のPD-1/PD-L1軸の阻害剤を投与することを伴う併用療法を伴う、方法、組成物、使用、製造物品が、本明細書において提供される。いくつかの局面において、B細胞悪性腫瘍は、再発性もしくは難治性NHLまたは特定のNHLサブタイプなどの非ホジキンリンパ腫(NHL)である。いくつかの局面において、提供される方法、使用、および製造物品は、B細胞上に発現される抗原またはB細胞悪性腫瘍の細胞によって発現されるかもしくはそれに関連する抗原に結合する抗原結合ドメインを含む、CAR発現T細胞などのT細胞療法の投与を伴う。いくつかの局面において、抗原はCD19である。いくつかの局面において、提供される方法、使用、および製造物品は、少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントなどのチェックポイント阻害剤の投与を含む、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントなどのチェックポイント阻害剤の投与を伴う。いくつかの局面において、少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれは、例えば抗PD-L1抗体またはそのフラグメントなどのある特定のチェックポイント阻害剤を投与するための、400mgもしくは約400mgから2000mgもしくは約2000mgまで、例えば750mgもしくは約750mgから2000mgもしくは約2000mgまで、または400mgもしくは約400mgから600mgもしくは約600mgまでの総投薬量の投与を含む、いくつかの態様において、第1の28日サイクルは、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントなどのチェックポイント阻害剤のより大きい数の個別用量を投与することによって実施される。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体またはそのフラグメントなどのチェックポイント阻害剤の投与の第1の28日サイクルは、細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点に開始される。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および(b)続いて対象に、免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与する工程を伴う、処置方法が、本明細書において提供され、チェックポイント阻害剤の総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれにおいて投与され、少なくとも2つの投薬サイクルの第1におけるチェックポイント阻害剤の総投薬量が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される総投薬量と同じまたはそれ未満であり;かつ第1の投薬サイクルの間に複数の個別用量の状態で投与され、個別用量の数が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される個別用量の数よりも多い。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与する工程を伴う、処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、チェックポイント阻害剤の総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれにおいて投与され、少なくとも2つの投薬サイクルの第1におけるチェックポイント阻害剤の総投薬量が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される総投薬量と同じまたはそれ未満であり;かつ第1の投薬サイクルの間に複数の個別用量の状態で投与され、個別用量の数が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される個別用量の数よりも多い。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、投薬サイクルは21日サイクルである。任意のそのような態様のいくつかにおいて、投薬サイクルは28日サイクルである。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの投薬サイクルの第1における総投薬量は、少なくとも2つの投薬サイクルの第2における総投薬量と同じである。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの投薬サイクルの第1は、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の個別用量を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、投薬サイクルは28日サイクルであり、少なくとも2つの28日サイクルの第1の個別用量は、それぞれ週1回(Q1W)の4つの用量、それぞれ連続2週間のQ1W用量としての2つの用量、またはそれぞれ連続2週間のQ1W用量としての2つの用量とそれに続く2週間に1回(Q2W)の1つの用量として投与される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれは、独立して、チェックポイント阻害剤の400mgもしくは約400mgから2000mgもしくは約2000mgまでの総投薬量を投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤は、PD-L1、PD-L2、PD-1およびCTLA-4より選択される免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断する。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント経路はPD-1/PD-L1であり、チェックポイント阻害剤は抗PD-1抗体である。任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、またはセミプリマブである。任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれは、独立して、400mgまたは約400mgから600mgまたは約600mgまで、任意で480mgまたは約480mgの総投薬量投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント経路はPD-1/PD-L1であり、チェックポイント阻害剤は抗PD-L1抗体である。任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれは、独立して750mg~2000mg、任意で1500mgまたは約1500mgの総投薬量を投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めは、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後およびチェックポイント阻害剤の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内に開始される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または29日以内、36日以内、43日以内もしくは50日以内に開始される。任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始後22日~36日または約22日~36日に開始される。任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始後29日もしくは約29日に開始される。任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始後43日または約43日に開始される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めの時点で、対象は、T細胞療法の投与に続く重篤な毒性を示していない。任意のそのような態様のいくつかにおいて、重篤な毒性は、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは重篤な毒性は、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍の細胞によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを伴う、工程を含む処置方法が、本明細書において提供され、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、28日サイクルのそれぞれ週1回(Q1W)連続2週間の2つの個別用量として、それぞれ375mgまたは約375mgの量の個別用量に続いて、750mgまたは約750mgの量の28日サイクルの2週間に1回(Q2W)の1つの用量を投与することを含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量の4週毎(Q4W)の1つの用量として投与することを含む。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、28日サイクルのそれぞれ週1回(Q1W)連続2週間の2つの個別用量として、それぞれ375mgまたは約375mgの量の個別用量に続いて、750mgまたは約750mgの量の28日サイクルの2週間に1回(Q2W)の1つの用量を投与することを含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量で4週毎(Q4W)の1つの用量として投与することを含む。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む工程を含む、処置方法が、本明細書において提供され、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)の4つの個別用量として投与することを含み、該4つの用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続Q1W用量に続く、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの2つの連続Q1W用量を含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルのそれぞれ2週毎(Q2W)の2つの用量として投与することを含み、各Q2W投与が、それぞれ独立して750mgまたは約750mgの量である。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、B細胞悪性腫瘍上に発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)の4つの個別用量として投与することを含み、4つの個別用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続Q1W用量に続く、それぞれ独立して375mgもしくは約375mgの2つの連続Q1W用量を含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/もしくは後続の28日サイクルについて2週毎(Q2W)の2つの個別用量として投与することを含み、各用量が、独立して750mgまたは約750mgの量である。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントをそれぞれ週1回(Q1W)の2つの個別用量として投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続Q1W用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/または後続の28日サイクルにおいて1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、B細胞悪性腫瘍上に発現された標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントをそれぞれ週1回(Q1W)の2つの個別用量として投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続Q1W用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/または後続の28日サイクルにおいて1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合し、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、第2および/または後続の28日サイクルにおける投与と比較して、抗体またはフラグメントのより大きい数の個別用量を投与することによって実施される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、独立して750mgまたは約750mgから1500mgまたは約1500mgの間である。任意のそのような態様のいくつかにおいて、28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、750mgまたは約750mgである。任意のそのような態様のいくつかにおいて、28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1200mgまたは約1200mgである。任意のそのような態様のいくつかにおいて、28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1500mgまたは約1500mgである。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、独立して1500mgまたは約1500mgである。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおける、任意で少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、同じ総投薬量である。任意のそのような態様のいくつかにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおいて異なるか、または少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれにおいて異なる。任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1における抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、少なくとも2つの28日サイクルの第2および/または後続よりも少ない。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの2つ、3つまたは4つの個別用量を投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、
(i)28日サイクル内のそれぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの15日目および22日目の2つの個別用量;(ii)28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの1、8、15および22日目の4つの個別用量;(iii)28日サイクルのそれぞれQ1W連続2週間、任意でサイクルの1および8日目の2つの個別用量に続く、28日サイクルの2週間に1回(Q2W)、任意でサイクルの15日目の1つの用量;または(iv)28日サイクルについてそれぞれ2週毎(Q2W)、任意で28日サイクルの1および15日目の2つの個別用量
より選択される投与計画に従う個別用量として投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、第1の28日サイクルにおいて投与される各Q1W用量は、独立して、第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の18%もしくは約18%から32%もしくは約32%までであり、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の25%もしくは約25%であり;かつ/または第1の28日サイクルにおいて投与される各Q2W用量は、独立して、第1の28日サイクルにおける総投薬量の40%もしくは約40%から62.5%もしくは約62.5%までであり、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の50%もしくは約50%である。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを投与計画(iii)に従って投与することを含み、Q1W連続2週間の2つの個別用量のそれぞれは、それぞれ独立して375mgもしくは約375mgの量であり、750mgもしくは約750mgの量のQ2W1回の1つの用量が続く;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(ii)に示される投与計画に従って投与することを含み、Q1Wの4つの個別用量は、225mgもしくは約225mgの量の2つの連続Q1W用量に続く、375mgもしくは約375mgの量の2つの連続Q1W用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(i)に示される投与計画に従って投与することを含み、2つの連続Q1W用量について、Q1Wの2つの個別用量のそれぞれは、375mgもしくは約375mgの量で実施される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与は、個別用量を、
(i)28日サイクルの15日目もしくは約15日目および22日目もしくは約22日目の2つの個別用量;(ii)28日サイクルの1日目もしくは約1日目、8日目もしくは約8日目、15日目もしくは約15日目および22日目もしくは約22日目の4つの個別用量;(iii)28日サイクルの1日目もしくは約1日目および8日目もしくは約8日目の2つの個別用量に続く、サイクルの15日目もしくは約15日目の1つの用量;または(iv)28日サイクルの1日目もしくは約1日目および28日サイクルの15日目もしくは約15日目の2つの用量
より選択される投与計画に従って投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与計画(iii)に従って投与することを含み、2つの個別用量のそれぞれは、28日サイクルの1もしくは約1日目および8日目もしくは約8日目の375mgもしくは約375mgの量を含み、サイクルの15日目もしくは約15日目の750mgもしくは約750mgの量の1つの用量が続く;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(ii)に示される投与計画に従って投与することを含み、4つの個別用量は、28日サイクルの1日目もしくは約1日目および8日目もしくは約8日目の225mgもしくは約225mgの量の2つの連続用量に続く、15日目もしくは約15日目および22日目もしくは約22日目の375mgもしくは約375mgの量の2つの連続用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントを(i)に示される投与計画に従って投与することを含み、2つの個別用量のそれぞれは、28日サイクルの15日目もしくは約15日目および22日目もしくは約22日目の375mgもしくは約375mgの量の2連続を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、独立して、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1つまたは2つの用量を投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、独立して、
(i)第2および/もしくは後続の28日サイクルについてそれぞれ2週毎(Q2W)、任意で第2および/もしくは後続のサイクルの1および15日目の2つの個別用量;または(ii)第2および/もしくは後続の28日サイクルの4週毎(Q4W)、任意で第2および/もしくは後続のサイクルの1日目の1つの用量
より選択される投与計画を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、第2および/もしくは後続の28日サイクルの各Q2W用量は、第2および/もしくは後続の28日サイクルの総投薬量の50%もしくは約50%であり;かつ/または第2および/もしくは後続の28日サイクルのQ4W用量は、第2および/もしくは後続の28日サイクルの総投薬量であるかもしくはおよそ総投薬量である。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、第2および/もしくは後続の用量は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することを含む;または第2および/もしくは後続の用量は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルは、第3の28日サイクルをさらに含み、かつ/または後続の28日サイクルは、第3の28日サイクルである。任意のそのような態様のいくつかにおいて、第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、第1および/または第2の28日サイクルにおいて投与される総投薬量と同じである。任意のそのような態様のいくつかにおいて、第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1500mgまたは約1500mgである。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、(a)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、抗体もしくはフラグメントを、第1および/もしくは第2の28日サイクルと比較してより大きい数の個別用量で投与することによって実施される;または(b)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、第2の28日サイクルと比較して抗体またはフラグメントの同じ数の用量を投与することによって実施される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、第3の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、任意で第3の28日サイクルの1日目の、第3の28日サイクルの4週毎(Q4W)の1つの用量の投与を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1は、
(a)T細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点;あるいは
(b)(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点またはその後、任意でその直後もしくはその1~3日後以内
に開始される。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1は、T細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点で開始される。任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルは、3つ以下の28日サイクルを含み、任意で、該少なくとも2つの28日サイクルの第1は、22日目または約22日目から36日目または約36日目の間に開始される。任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1は、T細胞療法の投与の開始後29日目または約29日目に開始される。任意のそのような態様のいくつかにおいて、少なくとも2つの28日サイクルの第1は、T細胞療法の投与の開始後43日目または約43日目に開始される。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1つから3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1つから3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で29日目に始まる。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う、処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合し、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1から3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの900mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1から3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で約29日目に始まる。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う、処置方法が、提供され、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される。
B細胞悪性腫瘍を有する対象への抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、組換え抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルの第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、第2および/または後続の28日サイクルにおける投与と比較して、抗体またはフラグメントのより大きい数の個別用量を投与することによって実施される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、独立して、750mgまたは約750mgから1500mgまたは約1500mgの間である。いくつかの態様において、28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、750mgまたは約750mgである。いくつかの態様において、28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1200mgまたは約1200mgである。いくつかの態様において、28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1500mgまたは約1500mgである。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、独立して1500mgまたは約1500mgである。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおける、任意で少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、同じ総投薬量である。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおいて異なるか、または少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれにおいて異なる。いくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルの第1における抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、少なくとも2つの28日サイクルの第2および/または後続よりも少ない。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの2つ、3つまたは4つの個別用量を投与することを含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与は、
(i)2つの個別用量について、任意で28日サイクルの15および22日目に週1回(Q1W);(ii)4つの個別用量について任意で28日サイクルの1、8、15および22日目に週1回(Q1W);(iii)2つの連続用量について任意でサイクルの1および8日目にQ1W、続いて1つの用量について任意でサイクルの15日目に2週毎(Q2W);または(iv)2つの用量について任意で28日サイクルの1および15日目に2週毎(Q2W)
より選択される投与計画に従って個別用量を投与することを含む。いくつかの態様において、第1の28日サイクルにおいて投与される各Q1W用量は、独立して、第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の18%もしくは約18%から32%もしくは約32%までであり、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の2%5もしくは約25%であり;かつ/または第1の28日サイクルにおいて投与される各Q2W用量は、独立して、総投薬量の40%もしくは約40%から62.5%もしくは約62.5%までであり、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の50%もしくは約50%である。いくつかの態様において、
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量についてそれぞれ独立して375mgもしくは約375mgの量でQ1W、続いて1つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することを含む;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを4つの用量についてQ1W投与することを含み、該4つの用量は、225mgもしくは約225mgの2つの連続用量に続く、375mgもしくは約375mgの2つの連続用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量について375mgもしくは約375mgの量でQ1W投与することを含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、独立して、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1つまたは2つの用量を投与することを含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、独立して、(i)2つの用量について任意でサイクルの1および15日目に2週毎(Q2W);または(ii)1つの用量について任意でサイクルの1日目に4週毎(Q4W)より選択される投与計画を含む。いくつかの態様において、第2および/もしくは後続の28日サイクルの各Q2W用量は、総投薬量の50%もしくは約50%であり;かつ/または第2および/もしくは後続の28日サイクルのQ4W用量は、総投薬量であるかもしくはおよそ総投薬量である。いくつかの態様において、第2および/もしくは後続の用量は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することを含む;または第2および/もしくは後続の用量は、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することを含む。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量について375mgまたは約375mgの量で週1回(Q1W)、続いて1つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量について独立して375mgまたは約375mgの量で週1回(Q1W)、続いて1つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgもしくは約1500mgの量で4週毎に(Q4W)投与することを含む。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを4つの用量について週1回(Q1W)投与することを含み、該4つの用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続用量に続く、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの2つの連続用量を含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの用量についてそれぞれ独立して750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含む。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを4つの用量について週1回(Q1W)投与することを含み、該4つの用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続用量に続く、375mgまたは約375mgの2つの連続用量を含み;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含む。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの用量について週1回(Q1W)投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの用量について週1回(Q1W)投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され、かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルは、第3の28日サイクルをさらに含み、かつ/または後続の28日サイクルは、第3の28日サイクルである。いくつかの態様において、第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、第1および/または第2の28日サイクルにおいて投与される総投薬量と同じである。いくつかの態様において、第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1500mgまたは約1500mgである。いくつかの態様において、(a)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、抗体もしくはフラグメントを、第1および/もしくは第2の28日サイクルと比較してより大きい数の個別用量で投与することによって実施される;または(b)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、第2の28日サイクルと比較して抗体もしくはフラグメントの同じ数の用量を投与することによって実施される。いくつかの態様において、第3の28日サイクルにおける総投薬量の投与は、1つの用量について任意で第3の28日サイクルの1日目の、4週毎(Q4W)の投与を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルの第1は、
(a)T細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点;あるいは
(b)(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(vi)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、少なくとも2つの28日サイクルが、3つ以下の28日サイクルを含み、任意で、該少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始後22日目から36日目の間または約22日目から約36日目の間、任意で29日目または約29日目に始まる。
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う、処置方法が、本明細書において提供され、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1から3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1から3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で29日目に開始する。
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を伴う処置方法が、本明細書において提供され、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1から3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの900mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1から3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で約29日目に始まる。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、独立して、1200mg~1500mgまたは約1200mg~1500mgである。いくつかの態様において、少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1200mgまたは約1200mgである。いくつかの態様において、少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1500mgまたは約1500mgである。いくつかの態様において、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量は、1500mgまたは約1500mgである。いくつかの態様において、各28日サイクルにおける総投薬量は、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1、2、3または4つの用量を投与することを含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、各28日サイクルは、独立して、
(i)4つの用量について、任意で1、8、15および22日目に週1回(Q1W);(ii)2つの連続用量について、任意で1および8日目にQ1Wに続く、1つの用量について任意で15日目に2週毎(Q2W);(iii)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W);または(iv)1つの用量について任意で1日目に4週毎(Q4W)
より選択される投与計画を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、各28日サイクルは、独立して、
(i)それぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの1、8、15および22日目の4つの用量;(ii)それぞれQ1W、任意で28日サイクルの1および8日目の2つの連続用量に続く、1つの用量について2週間に1回(Q2W)、任意で15日目の1つの用量;(iii)それぞれ2週毎(Q2W)、任意で28日サイクルの1および15日目の2つの用量;または(iv)4週毎(Q4W)、任意で28日サイクルの1日目の1つの用量
より選択される投与計画を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、第1の28日サイクルにおける1、8および15日目、第2の28日サイクルにおける1日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、第1の28日サイクルにおける1、8、15および22日、第2の28日サイクルにおける1および15日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、各28日サイクルにおける1日目に投与される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、対象が処置に続いて部分奏効(PR)以下を示し、かつ/あるいはT細胞療法および/または抗PD-L1抗体もしくはフラグメントの投与の開始に続いて3ヶ月目にPR以下を示す場合に、1つまたは複数のさらなる28日サイクルにおいて抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを投与することをさらに伴う。任意のそのような態様のいくつかにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、1つまたは複数のさらなる28日サイクルのそれぞれにおいて900mg~2000mgの総投薬量で、任意で1500mgまたは約1500mgの総投薬量で投与される。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、1つまたは複数のさらなる28日サイクルのそれぞれにおいて、900mg~2000mg、任意で1500mgまたは約1500mgの総投薬量で投与される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、12ヶ月以下の総持続期間に投与される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始の21日後よりも後に開始される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めは、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(vi)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内に開始される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または29日以内、36日以内、43日以内もしくは50日以内に開始される。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始後22日~36日または約22日~36日に開始される。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めは、T細胞療法投与の開始後29日もしくは約29日に開始される。任意のそのような態様のいくつかにおいて、チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めは、T細胞療法の投与の開始後43日もしくは約43日に開始される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めの時点で、対象は、T細胞療法の投与に続く重篤な毒性を示していない。いくつかの態様において、重篤な毒性は、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは重篤な毒性は、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントは、PD-L1の細胞外ドメインに特異的に結合する。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントは、MEDI4736(デュルバルマブ)、MDPL3280A(アテゾリズマブ)、YW243.55.S70、MDX-1105(BMS-936559)、LY3300054、もしくはMSB0010718C(アベルマブ)であるか、または前記のうちいずれかの抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントは、MEDI4736(デュルバルマブ)であるか、またはその抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、抗PD-L1抗体は、MEDI4736(デュルバルマブ)の抗体またはその抗原結合フラグメントである。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、B細胞悪性腫瘍は非ホジキンリンパ腫(NHL)である。いくつかの態様において、T細胞療法の投与時またはその直前に、対象は、NHLに対する1つまたは複数の事前の療法、任意でCARを発現している細胞の別の用量以外の1つまたは2つの事前の療法による処置後の寛解に続いて再発したか、または事前の療法に対して難治性になっており、任意で事前の療法は、CD20を標的とする剤またはアントラサイクリンであるか、またはそれを含む。いくつかの態様において、NHLは、侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、DLBCL-NOS、任意で形質転換インドレント;EBV陽性DLBCL-NOS;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL);濾胞性リンパ腫(FL)、任意で濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、NHLは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL);DLBCL-NOS;DLBCL-NOS形質転換インドレント;濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、対象は、1未満または1と等しい米国東海岸がん臨床試験グループパフォーマンスステータス(ECOG)のステータスを有すると特定されるかまたは特定されている。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、組換え受容体は、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する。いくつかの態様において、標的抗原はB細胞抗原、任意でCD19である。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、標的抗原はB細胞抗原である。任意のそのような態様のいくつかにおいて、標的抗原はCD19である。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、キメラ抗原受容体(CAR)は、標的抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖のシグナル伝達ドメインを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、キメラ抗原受容体(CAR)は、共刺激分子の細胞質シグナル伝達ドメインを含む共刺激シグナル伝達領域をさらに含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、共刺激シグナル伝達領域は、CD28または4-1BBの細胞質シグナル伝達ドメインを含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、共刺激ドメインは、4-1BBの細胞質シグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、CARは、CD19に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含み、任意で膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、CARは、順に、CD19に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインである、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、CARは、順に、CD19に特異的なscFvと、スペーサーと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、スペーサーは、(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジ、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなり、かつ/または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、あるいは(c)12アミノ酸長もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、ポリペプチドスペーサーである。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、スペーサーは、式X1PPX2P(SEQ ID NO:58)を含むかまたはそれからなり、式中、X1はグリシン、システインまたはアルギニンであり、X2はシステインまたはトレオニンである。任意のそのような態様のいくつかにおいて、スペーサーは、SEQ ID NO:1の配列、SEQ ID NO:2によってコードされる配列、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34の配列、またはそれらと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有する前記のいずれかの変異体を含むかまたはそれからなる。任意のそのような態様のいくつかにおいて、スペーサーは、SEQ ID NO:1の配列を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、共刺激分子の細胞質シグナル伝達ドメインは、SEQ ID NO:12またはそれと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するその変異体を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインは、それと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するSEQ ID NO:13または14または15を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞外抗原認識ドメインはscFvであり、scFvは、RASQDISKYLN(SEQ ID NO:35)のCDRL1配列、SRLHSGV(SEQ ID NO:36)のCDRL2配列、および/またはGNTLPYTFG(SEQ ID NO:37)のCDRL3配列ならびにDYGVS(SEQ ID NO:38)のCDRH1配列、VIWGSETTYYNSALKS(SEQ ID NO:39)のCDRH2配列、および/またはYAMDYWG(SEQ ID NO:40)のCDRH3配列を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞外抗原認識ドメインはscFvであり、scFvは、FMC63のCDRL1配列、FMC63のCDRL2配列、FMC63のCDRL3配列、FMC63のCDRH1配列、FMC63のCDRH2配列、およびFMC63のCDRH3配列を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞外抗原認識ドメインは、scFvであり、scFvは、FMC63の可変重鎖領域およびFMC63の可変軽鎖領域を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞外抗原認識ドメインはscFvであり、scFvは、SEQ ID NO:41に示されるアミノ酸配列を含むVH領域を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞外抗原認識ドメインはscFvであり、scFvは、SEQ ID NO:42に示されるアミノ酸配列を含むVL領域を含む。
任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞外抗原認識ドメインはscFvであり、scFvは、順に、任意でSEQ ID NO:41に示されるアミノ酸配列を含む、VHと、任意でSEQ ID NO:59を含む、リンカーと、任意でSEQ ID NO:42に示されるアミノ酸配列を含む、VLとを含み、かつ/またはscFvは、フレキシブルなリンカーを含み、かつ/もしくはSEQ ID NO:43として示されるアミノ酸配列を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、細胞外抗原認識ドメインはscFvであり、scFvは、SEQ ID NO:43に示されるアミノ酸配列を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、組換え受容体はキメラ抗原受容体(CAR)である。いくつかの態様において、キメラ抗原受容体(CAR)は、抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む。いくつかの態様において、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖のシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様において、キメラ抗原受容体(CAR)は、共刺激シグナル伝達領域をさらに含む。いくつかの態様において、共刺激シグナル伝達領域は、CD28または4-1BBのシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様において、共刺激ドメインは、4-1BBのドメインであるか、またはそれを含む。いくつかの態様において、CARは、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含み、任意で膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む;CARは、順に、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインである、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む;またはCARは、順に、抗原に特異的なscFvと、スペーサーと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む。いくつかの態様において、スペーサーは、任意で、(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジ、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなり、かつ/または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、あるいは(c)12アミノ酸長もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる;あるいは(d)SEQ ID NO:1の配列、SEQ ID NO:2によってコードされる配列、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34の配列、またはそれらと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有する前記のいずれかの変異体を有するかまたはそれからなる、あるいは(e)式X1PPX2P[式中、X1はグリシン、システインまたはアルギニンであり、X2はシステインまたはトレオニンである]を含むかまたはそれからなるポリペプチドスペーサーであり;かつ/あるいは共刺激ドメインは、SEQ ID NO:12またはそれと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するその変異体を含み;かつ/あるいは主要シグナル伝達ドメインは、それと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するSEQ ID NO:13または14または15を含み;かつ/あるいはscFvは、RASQDISKYLN(SEQ ID NO:35)のCDRL1配列、SRLHSGV(SEQ ID NO:36)のCDRL2配列、および/もしくはGNTLPYTFG(SEQ ID NO:37)のCDRL3配列、ならびに/またはDYGVS(SEQ ID NO:38)のCDRH1配列、VIWGSETTYYNSALKS(SEQ ID NO:39)のCDRH2配列、および/もしくはYAMDYWG(SEQ ID NO:40)のCDRH3配列を含む、あるいはscFvは、FMC63の可変重鎖領域およびFMC63の可変軽鎖領域ならびに/もしくはFMC63のCDRL1配列、FMC63のCDRL2配列、FMC63のCDRL3配列、FMC63のCDRH1配列、FMC63のCDRH2配列、およびFMC63のCDRH3配列を含む、または前記のうちのいずれかと同じエピトープに結合するもしくはそれと結合について競合し、任意でscFvは、順に、VHと、任意でSEQ ID NO:41を含む、リンカーと、VLとを含み、かつ/またはscFvは、フレキシブルなリンカーを含み、かつ/もしくはSEQ ID NO:42として示されるアミノ酸配列を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、遺伝子操作されたT細胞の用量は、1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×107~1×108個の総CAR発現T細胞、または約1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、約1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、約1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×107~1×108個の総CAR発現T細胞(それぞれ両端の値を含む)を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、遺伝子操作されたT細胞の用量は、少なくとももしくは少なくとも約1×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×108個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×108個のCAR発現細胞、または少なくとももしくは少なくとも約5×108個のCAR発現細胞を含む。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、遺伝子操作されたT細胞の用量は、5×107個または約5×107個のCAR発現細胞を含む。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、遺伝子操作されたT細胞の用量は、1×108個または約1×108個のCAR発現細胞を含む。任意のそのような態様のいくつかにおいて、遺伝子操作されたT細胞の用量は、1.5×108個または約1.5×108個のCAR発現細胞を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、細胞の用量は、非経口的に、任意で静脈内に投与される。いくつかの態様において、T細胞は、対象から得られた初代T細胞である。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞は、対象に対して自己由来である。本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞は、対象に対して同種異系である。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、遺伝子操作されたT細胞の用量は、CARを発現しているCD4+ T細胞およびCARを発現しているCD8+ T細胞を含み、用量の投与は、複数の別々の組成物を投与することを含み、該複数の別々の組成物は、CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞の一方を含む第1の組成物と、CD4+ T細胞またはCD8+ T細胞の他方を含む第2の組成物とを含む。いくつかの態様において、第1の組成物および第2の組成物は、0~12時間の間隔を空けて、0~6時間の間隔を空けてもしくは0~2時間の間隔を空けて投与される、または第1の組成物の投与および第2の組成物の投与は、同じ日に実施され、約0から約12時間の間の間隔を空けて、約0から約6時間の間の間隔を空けてもしくは約0から2時間の間の間隔を空けて実施され;かつ/あるいは第1の組成物の投与の開始および第2の組成物の投与の開始は、約1分から約1時間の間の間隔を空けて、または約5分から約30分の間の間隔を空けて実施される。いくつかの態様において、第1の組成物および第2の組成物は、2時間以下、1時間以下、30分以下、15分以下、10分以下または5分以下の間隔を空けて投与される。いくつかの態様において、第1の組成物は、CD4+ T細胞を含む。いくつかの態様において、第1の組成物は、CD8+ T細胞を含む。いくつかの態様において、第1の組成物は、第2の組成物より前に投与される。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、投与より前に、対象は、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法でプレコンディショニングされている。いくつかの態様において、投与の直前に、対象に、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法を投与すること。いくつかの態様において、リンパ球枯渇療法は、約200mg/m2~400mg/m2、任意で300mg/m2もしくは約300mg/m2(その値を含む)のシクロホスファミド、および/または約20mg/m2~40mg/m2、任意で30mg/m2のフルダラビンの毎日2~4日間、任意で3日間の投与を含む、あるいはリンパ球枯渇療法は、約500mg/m2のシクロホスファミドの投与を含む。いくつかの態様において、リンパ球枯渇療法は、300mg/m2もしくは約300mg/m2のシクロホスファミドおよび約30mg/m2のフルダラビンの毎日3日間の投与を含み;かつ/またはリンパ球枯渇療法は、500mg/m2もしくは約500mg/m2のシクロホスファミドおよび約30mg/m2のフルダラビンの毎日3日間の投与を含む。
本明細書において提供される方法のいずれか1つのいくつかの態様において、対象はヒトである。
(a)キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法であって、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、T細胞療法;
(b)免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤であって、任意で、1つまたは複数の個別用量の状態で製剤化されている、チェックポイント阻害剤;ならびに
(c)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤を投与するための説明書であって、本明細書に記載の態様のいずれかによるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキットもまた、本明細書において提供される。
(a)キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法であって、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、T細胞療法;ならびに
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与するための説明書であって、T細胞療法の投与後に対象が免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与されることになることを指定し、本明細書に記載の態様のいずれかによるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキットもまた、本明細書において提供される。
(a)免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤であって、任意で、1つまたは複数の個別用量の状態で製剤化されている、チェックポイント阻害剤;および
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、チェックポイント阻害剤を投与するための説明書であって、チェックポイント阻害剤が、T細胞療法の投与の開始後に投与されることを、説明書が指定し、T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、本明細書に記載の態様のいずれかによるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキットもまた、本明細書において提供される。
(a)組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法;
(b)任意で1つまたは複数の単位用量の状態で製剤化されている、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント;ならびに
(c)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、遺伝子操作された細胞および/または抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントを投与するための説明書であって、(i)抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施し、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;(ii)該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを複数回投与することによって実施される、説明書
を伴うキットが、本明細書において提供される。
(a)組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法;および
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与するための説明書であって、対象がT細胞の投与後に抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与されることになることを指定し、(i)抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施し、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含むこと;および(ii)該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを複数回投与することによって実施されることを指示することを含む、説明書
を伴う処置方法が、本明細書において提供される。
(a)任意で1つまたは複数の単位用量の状態で製剤化されている、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント;ならびに
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを投与するための説明書であって、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法の投与の開始後に抗PD-L1抗体またはフラグメントが投与されることを指定し、(i)抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施し、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体またはその抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含むこと;および(ii)該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを複数回投与することによって実施されることを指示する、説明書
を伴う処置方法が、本明細書において提供される。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、少なくとも2つの28日サイクルの第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを第2および/または後続の28日サイクルと比較してより多い回数投与することによって実施されることを、さらに指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総量は、225mg~2000mgまたは約225mg~2000mgである。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総量は、750mg~1500mgまたは約750mg~1500mgである。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、2つ以上の単位用量の状態で製剤化されており、各単位用量は、225mg~2000mgまたは約225mg~2000mgである。いくつかの態様において、各単位用量は、225mg~1500mgまたは約225mg~1500mgである。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントは、PD-L1の細胞外ドメインに特異的に結合する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントは、MEDI4736(デュルバルマブ)、MDPL3280A(アテゾリズマブ)、YW243.55.S70、MDX-1105(BMS-936559)、LY3300054、もしくはMSB0010718C(アベルマブ)であるか、またはそれらの抗原結合フラグメントである。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントはMEDI4736(デュルバルマブ)であるか、またはその抗原結合フラグメントである。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、組換え受容体は、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する。いくつかの態様において、標的抗原は、B細胞抗原、任意でCD19である。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、組換え受容体はキメラ抗原受容体(CAR)である。いくつかの態様において、キメラ抗原受容体(CAR)は、抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む。いくつかの態様において、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖の細胞内ドメインを含む。いくつかの態様において、キメラ抗原受容体(CAR)は、共刺激シグナル伝達領域をさらに含む。いくつかの態様において、共刺激シグナル伝達領域は、CD28または4-1BBのシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様において、共刺激ドメインは、4-1BBのドメインである。いくつかの態様において、CARは、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBであるかもしくはそれを含む共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含み、任意で膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む;CARは、順に、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインである、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む;またはCARは、順に、抗原に特異的なscFvと、スペーサーと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む。いくつかの態様において、スペーサーは、任意で、(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジ、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなり、かつ/または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、あるいは(c)12もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる;あるいは(d)SEQ ID NO:1の配列、SEQ ID NO:2によってコードされる配列、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34の配列、またはそれらと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有する、前記のうちいずれかの変異体を有するかまたはそれからなる、あるいは(e)式X1PPX2P[式中、X1はグリシン、システインまたはアルギニンであり、X2はシステインまたはトレオニンである]を含むかまたはそれからなる、ポリペプチドスペーサーであり;かつ/あるいは共刺激ドメインは、SEQ ID NO:12またはそれと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するその変異体を含み;かつ/あるいは主要シグナル伝達ドメインは、それと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するSEQ ID NO:13または14または15を含み;かつ/あるいはscFvは、RASQDISKYLN(SEQ ID NO:35)のCDRL1配列、SRLHSGV(SEQ ID NO:36)のCDRL2配列、および/もしくはGNTLPYTFG(SEQ ID NO:37)のCDRL3配列ならびに/またはDYGVS(SEQ ID NO:38)のCDRH1配列、VIWGSETTYYNSALKS(SEQ ID NO:39)のCDRH2配列、および/もしくはYAMDYWG(SEQ ID NO:40)のCDRH3配列を含む、あるいはscFvは、FMC63の可変重鎖領域およびFMC63の可変軽鎖領域ならびに/もしくはFMC63のCDRL1配列、FMC63のCDRL2配列、FMC63のCDRL3配列、FMC63のCDRH1配列、FMC63のCDRH2配列、およびFMC63のCDRH3配列を含む、または前記のうちのいずれかと同じエピトープに結合するもしくはそれと結合について競合し、任意でscFvは、順に、VHと、任意でSEQ ID NO:41を含むリンカーと、VLとを含み、かつ/またはscFvは、フレキシブルなリンカーを含み、かつ/もしくはSEQ ID NO:42として示されるアミノ酸配列を含む。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×107~1×108個の総CAR発現T細胞、または約1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、約1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、約1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×107~1×108個の総CAR発現T細胞(それぞれ両端の値を含む)を含む。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、少なくとももしくは少なくとも約1×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×108個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×108個のCAR発現細胞、または少なくとももしくは少なくとも約5×108個のCAR発現細胞を含む。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、5×107個、約5×107個、または少なくとも約5×107個のCAR発現細胞を含む。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、1×108個、約1×108個、または少なくとも約1×108個のCAR発現細胞を含む。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、対象から得られた初代T細胞を含む。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、対象に対して自己由来である細胞を含む。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、対象に対して同種異系である細胞を含む。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、T細胞療法は、CARを発現しているCD4+ T細胞およびCARを発現しているCD8+ T細胞を含み、投与は、複数の別々の組成物を投与することを含み、該複数の別々の組成物は、CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞の一方を含む第1の組成物ならびにCD4+ T細胞またはCD8+ T細胞の他方を含む第2の組成物を含む。いくつかの態様において、第1の組成物および第2の組成物は、0~12時間の間隔を空けて、0~6時間の間隔を空けてもしくは0~2時間の間隔を空けて投与される、または第1の組成物の投与および第2の組成物の投与は、同じ日に実施され、約0から約12時間の間の間隔を空けて、約0から約6時間の間の間隔を空けてまたは約0から2時間の間の間隔を空けて実施され;かつ/あるいは第1の組成物の投与の開始および第2の組成物の投与の開始は、約1分から約1時間の間の間隔を空けて、または約5分から約30分の間の間隔を空けて実施される。いくつかの態様において、説明書は、第1の組成物および第2の組成物が、2時間以下、1時間以下、30分以下、15分以下、10分以下または5分以下の間隔を空けて投与されることを指定する。いくつかの態様において、第1の組成物は、CD4+ T細胞を含む。いくつかの態様において、第1の組成物は、CD8+ T細胞を含む。いくつかの態様において、説明書は、第1の組成物が第2の組成物より前に投与されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドを含むリンパ球枯渇療法をさらに含む。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、リンパ球枯渇療法がT細胞療法および/または抗PD-L1抗体もしくはそのフラグメントの投与より前に投与されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、約750mg~約1500mgの範囲内の投薬量または投薬量範囲であることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が750mgまたは約750mgであることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が1200mgまたは約1200mgであることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が1500mgまたは約1500mgであることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が1500mgまたは約1500mgであることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が同じであることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が異なることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が第2および/または後続の28日サイクルよりも少ないことを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルが抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの2、3または4つの用量を投与することによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルが、
(i)2つの用量について任意で15および22日目に週1回(Q1W);(ii)4つの用量について任意で1、8、15および22日目に週1回(Q1W);(iii)2つの連続用量について任意で1および8日目にQ1W、続いて1つの用量について任意で15日目に2週毎(Q2W);または(iv)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W)
より選択される投与計画によって実施されることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルの各Q1W用量が、独立して、総投薬量の18%~32%もしくは約18%~32%であり、任意でサイクルにおける総投薬量の25%もしくは約25%であり;かつ/または第1の28日サイクルの各Q2W用量が、独立して、総投薬量の40%~62.5%もしくは約40%~62.5%、任意でサイクルにおける総投薬量の50%もしくは約50%であることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルが抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量について375mgもしくは約375mgの量でQ1W、続いて1つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することによって実施される;第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを4つの用量についてQ1W投与することによって実施され、該4つの用量が、225mgもしくは約225mgの2つの連続用量に続く、375mgもしくは約375mgの2つの連続用量を含む;または第1の28日サイクルが、2つの連続用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを375mgもしくは約375mgの量でQ1W投与することによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1または2つの用量を投与することによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第2および/または後続の28日サイクルが、
(i)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W);または(ii)1つの用量について任意で1日目に4週毎(Q4W)
より選択される投与計画により実施されることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第2および/もしくは後続の28日サイクルの各Q2W用量が、総投薬量の50%もしくは約50%であり;かつ/または第2および/もしくは後続の28日サイクルのQ4W用量が、総投薬量であるかもしくはおよそ総投薬量であることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第2および/もしくは後続の用量が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することによって実施される;または第2および/もしくは後続の用量が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量について375mgまたは約375mgの量で週1回(Q1W)、続いて1つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎(Q2W)投与することによって実施され;第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを4つの用量について週1回(Q1W)投与することによって実施され、該4つの用量は、225mgまたは約225mgの2つの連続用量に続く、375mgまたは約375mgの2つの連続用量を有し;第2および/または後続の28日サイクルは、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎(Q2W)投与することによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを2つの用量について週1回(Q1W)投与することによって実施され、該用量のそれぞれが、375mgまたは約375mgの量であり、任意で、用量が連続用量であり、任意で、用量が、28日サイクルにおける15および22日目に実施され;かつ第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも3つの28日サイクルを実施することを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、第1および/または第2の28日サイクルと同じであることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgであることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを第1および/または第2の28日サイクルと比較してより大きい回数投与することによって実施されることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを第2の28日サイクルと比較して同じ回数投与することによって実施されることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、第3の28日サイクルが1つの用量について4週毎(Q4W)の投与計画により、任意で1日目に実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、T細胞療法の開始後に3つ以下の28日サイクルによって実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、各28日サイクルが、独立して、
(i)4つの用量について任意で1、8、15および22日目に週1回(Q1W);(ii)2つの連続用量について任意で1および8日目にQ1W、続いて1つの用量について任意で15日目に2週毎(Q2W);(iii)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W);または(iv)1つの用量について任意で1日目に4週毎(Q4W)
より選択される投与計画により実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8および15日目、第2の28日サイクルにおける1日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与されることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8、15および22日目、第2の28日サイクルにおける1および15日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与されることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが各28日サイクルにおける1日目に投与されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、対象が処置に続いて部分奏効(PR)を示す場合に、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1つまたは複数のさらなる28日サイクルによって実施されること指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、約12ヶ月または約12ヶ月未満の総持続期間に実施されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、T細胞療法の投与の開始の21日後よりも後(例えば、約29日、22~36日以内)の時点で開始されることを指定する。本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または約29日以内、約36日以内、約43日以内もしくは約50日以内に開始されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、対象が重篤な毒性を示す場合に、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが投与されるべきではないことを指示する。いくつかの態様において、説明書は、重篤な毒性が、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは重篤な毒性が、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性であることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(vi)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内に開始されることを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、対象はヒトである。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、T細胞療法または抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与が、非ホジキンリンパ腫(NHL)を処置するためであることを指定する。いくつかの態様において、説明書は、T細胞療法または抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与が、対象における非ホジキンリンパ腫(NHL)を処置するためであり、対象が、NHLに対する1つまたは複数の事前の療法、任意でCARを発現している細胞の別の用量以外の1つまたは2つの事前の療法による処置後の寛解に続いて再発したか、または療法に対して難治性になっており、任意で事前の療法が、CD20を標的とする剤またはアントラサイクリンであるかまたはそれを含むことを指定する。いくつかの態様において、説明書は、NHLを侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、DLBCL-NOS、任意で形質転換インドレント;EBV陽性DLBCL-NOS;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL);濾胞性リンパ腫(FL)、任意で濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する(ダブル/トリプルヒット)高悪性度B細胞リンパ腫のうちのいずれか1つとして指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、説明書は、キットの使用に供されるまたは供されるであろう候補として適格であるために、対象が、1未満または1と等しい米国東海岸がん臨床試験グループパフォーマンスステータス(ECOG)のステータスを有すると特定されなければならないことを指定する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、細胞は、非経口的、任意で静脈内投与に適する。
本明細書において提供されるキットのいずれか1つのいくつかの態様において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、非経口的、任意で静脈内投与に適する。
[本発明1001]
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与する工程であって、チェックポイント阻害剤の総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれにおいて投与され、少なくとも2つの投薬サイクルの第1におけるチェックポイント阻害剤の総投薬量が、
第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される総投薬量と同じまたはそれ未満であり;かつ
第1の投薬サイクルの間に複数の個別用量の状態で投与され、個別用量の数が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される個別用量の数よりも多い、
工程
を含む、処置方法。
[本発明1002]
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与する工程を含む、処置方法であって、
該対象が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、チェックポイント阻害剤の総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれにおいて投与され、少なくとも2つの投薬サイクルの第1におけるチェックポイント阻害剤の総投薬量が、
第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される総投薬量と同じまたはそれ未満であり;かつ
第1の投薬サイクルの間に複数の個別用量の状態で投与され、個別用量の数が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される個別用量の数よりも多い、
方法。
[本発明1003]
投薬サイクルが21日サイクルである、本発明1001または1002の方法。
[本発明1004]
投薬サイクルが28日サイクルである、本発明1001または1002の方法。
[本発明1005]
少なくとも2つの投薬サイクルの第1における総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルの第2における総投薬量と同じである、本発明1001~1004のいずれかの方法。
[本発明1006]
少なくとも2つの投薬サイクルの第1が、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の個別用量を含む、本発明1001~1005のいずれかの方法。
[本発明1007]
投薬サイクルが28日サイクルであり、少なくとも2つの28日サイクルの第1の個別用量が、それぞれ週1回(Q1W)の4つの用量、それぞれ連続2週間のQ1W用量としての2つの用量、またはそれぞれ連続2週間のQ1W用量としての2つの用量とそれに続く2週間に1回(Q2W)の1つの用量として投与される、本発明1006の方法。
[本発明1008]
少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれが、独立して、チェックポイント阻害剤の400mgまたは約400mgから2000mgまたは約2000mgまでの総投薬量を投与することを含む、本発明1001~1007のいずれかの方法。
[本発明1009]
チェックポイント阻害剤が、PD-L1、PD-L2、PD-1およびCTLA-4より選択される免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断する、本発明1001~1008のいずれかの方法。
[本発明1010]
チェックポイント経路がPD-1/PD-L1であり、チェックポイント阻害剤が抗PD-1抗体である、本発明1001~1009のいずれかの方法。
[本発明1011]
チェックポイント阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、またはセミプリマブである、本発明1010の方法。
[本発明1012]
少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれが、独立して、400mgまたは約400mgから600mgまたは約600mgまで、任意で480mgまたは約480mgの総投薬量を投与することを含む、本発明1001~1011のいずれかの方法。
[本発明1013]
チェックポイント経路がPD-1/PD-L1であり、チェックポイント阻害剤が抗PD-L1抗体である、本発明1001~1009のいずれかの方法。
[本発明1014]
少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれが、独立して、750mg~2000mg、任意で1500mgまたは約1500mgの総投薬量を投与することを含む、本発明1001~1011および1013のいずれかの方法。
[本発明1015]
チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍、もしくはそれ以上、または1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超、もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満、もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後およびチェックポイント阻害剤の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内に開始される、本発明1001~1014のいずれかの方法。
[本発明1016]
チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日、もしくは50日、または29日以内、36日以内、43日以内、もしくは50日以内に開始される、本発明1001~1015のいずれかの方法。
[本発明1017]
チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後22日~36日または約22日~36日に開始される、本発明1001~1016のいずれかの方法。
[本発明1018]
チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日または約29日に開始される、本発明1001~1017のいずれかの方法。
[本発明1019]
チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後43日または約43日に開始される、本発明1001~1018のいずれかの方法。
[本発明1020]
チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めの時点で、対象が、T細胞療法の投与に続く重篤な毒性を示していない、本発明1001~1019のいずれかの方法。
[本発明1021]
重篤な毒性が、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは
重篤な毒性が、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である、
本発明1020の方法。
[本発明1022]
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍の細胞によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、28日サイクルのそれぞれ週1回(Q1W)連続2週間の2つの個別用量として、それぞれ375mgまたは約375mgの量の個別用量に続いて、750mgまたは約750mgの量の28日サイクルの2週間に1回(Q2W)の1つの用量を投与することを含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量の4週毎(Q4W)の1つの用量として投与することを含む、
方法。
[本発明1023]
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む処置方法であって、
該対象が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、28日サイクルのそれぞれ週1回(Q1W)連続2週間の2つの個別用量として、それぞれ375mgまたは約375mgの量の個別用量に続いて、750mgまたは約750mgの量の28日サイクルの2週間に1回(Q2W)の1つの用量を投与することを含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量の4週毎(Q4W)の1つの用量として投与することを含む、
方法。
[本発明1024]
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)の4つの個別用量として投与することを含み、該4つの用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続Q1W用量に続く、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの2つの連続Q1W用量を含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、28日サイクルのそれぞれ2週毎(Q2W)の2つの用量として投与することを含み、各Q2W投与が、それぞれ独立して750mgまたは約750mgの量である、
方法。
[本発明1025]
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、処置方法であって、
該対象が、B細胞悪性腫瘍上に発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)の4つの個別用量として投与することを含み、4つの個別用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続Q1W用量に続く、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの2つの連続Q1W用量を含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/もしくは後続の28日サイクルについて2週毎(Q2W)の2つの個別用量として投与することを含み、各用量が、独立して750mgまたは約750mgの量である、
方法。
[本発明1026]
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む、処置方法であって、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントをそれぞれ週1回(Q1W)の2つの個別用量として投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続Q1W用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/または後続の28日サイクルにおいて1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
方法。
[本発明1027]
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、処置方法であって、
該対象が、B細胞悪性腫瘍上に発現された標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントをそれぞれ週1回(Q1W)の2つの個別用量として投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続Q1W用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/または後続の28日サイクルにおいて1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
方法。
[本発明1028]
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程
を含む、処置方法であって、
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ
該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される、
方法。
[本発明1029]
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、処置方法であって、
該対象が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合し、
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ
該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される、
方法。
[本発明1030]
少なくとも2つの28日サイクルの第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第2および/または後続の28日サイクルにおける投与と比較して、抗体またはフラグメントのより大きい数の個別用量を投与することによって実施される、本発明1028または1029の方法。
[本発明1031]
各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して750mgまたは約750mgから1500mgまたは約1500mgの間である、本発明1028~1030のいずれかの方法。
[本発明1032]
28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、750mgまたは約750mgである、本発明1028~1031のいずれかの方法。
[本発明1033]
28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1200mgまたは約1200mgである、本発明1028~1032のいずれかの方法。
[本発明1034]
28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、本発明1028~1031のいずれかの方法。
[本発明1035]
各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して1500mgまたは約1500mgである、本発明1028~1031および1034のいずれかの方法。
[本発明1036]
少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおける、任意で少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、同じ総投薬量である、本発明1028~1035のいずれかの方法。
[本発明1037]
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおいて異なるか、または少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれにおいて異なる、本発明1028~1035のいずれかの方法。
[本発明1038]
少なくとも2つの28日サイクルの第1における抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、少なくとも2つの28日サイクルの第2および/または後続よりも少ない、本発明1028~1035および1037のいずれかの方法。
[本発明1039]
少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの2つ、3つまたは4つの個別用量を投与することを含む、本発明1028~1038のいずれかの方法。
[本発明1040]
少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、
(i)28日サイクル内のそれぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの15および22日目の2つの個別用量;
(ii)28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの1、8、15および22日目の4つの個別用量;
(iii)28日サイクルのそれぞれQ1W連続2週間、任意でサイクルの1および8日目の2つの個別用量に続く、28日サイクルの2週間に1回(Q2W)、任意でサイクルの15日目の1つの用量;または
(iv)28日サイクルについてそれぞれ2週毎(Q2W)、任意で28日サイクルの1および15日目の2つの個別用量
より選択される投与計画に従う個別用量として投与することを含む、本発明1028~1039のいずれかの方法。
[本発明1041]
第1の28日サイクルにおいて投与される各Q1W用量が、独立して、第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の18%もしくは約18%から32%もしくは約32%までであり、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の25%もしくは約25%であり;かつ/または
第1の28日サイクルにおいて投与される各Q2W用量が、独立して、第1の28日サイクルにおける総投薬量の40%もしくは約40%から62.5%もしくは約62.5%までであり、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の50%もしくは約50%である、
本発明1040の方法。
[本発明1042]
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを投与計画(iii)に従って投与することを含み、Q1W連続2週間の2つの個別用量のそれぞれが、それぞれ独立して、375mgもしくは約375mgの量であり、750mgもしくは約750mgの量のQ2W1回の1つの用量が続く;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(ii)に示される投与計画に従って投与することを含み、Q1Wの4つの個別用量が、225mgもしくは約225mgの量の2つの連続Q1W用量に続く、375mgもしくは約375mgの量の2つの連続Q1W用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(i)に示される投与計画に従って投与することを含み、2つの連続Q1W用量について、Q1Wの2つの個別用量のそれぞれが、375mgもしくは約375mgの量で実施される、
本発明1040または1041の方法。
[本発明1043]
少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、個別用量を、
(i)28日サイクルの15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の2つの個別用量;
(ii)28日サイクルの1もしくは約1日目、8もしくは約8日目、15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の4つの個別用量;
(iii)28日サイクルの1もしくは約1日目および8もしくは約8日目の2つの個別用量に続く、サイクルの15もしくは約15日目の1つの用量;または
(iv)28日サイクルの1もしくは約1日目および28日サイクルの15もしくは約15日目の2つの用量
より選択される投与計画に従って投与することを含む、本発明1028~1040のいずれかの方法。
[本発明1044]
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与計画(iii)に従って投与することを含み、2つの個別用量のそれぞれが、28日サイクルの1もしくは約1日目および8もしくは約8日目の375mgもしくは約375mgの量を含み、サイクルの15もしくは約15日目の750mgもしくは約750mgの量の1つの用量が続く;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(ii)に示される投与計画に従って投与することを含み、4つの個別用量が、28日サイクルの1もしくは約1日目および8もしくは約8日目の225mgもしくは約225mgの量の2つの連続用量に続く、15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の375mgもしくは約375mgの量の2つの連続用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントを(i)に示される投与計画に従って投与することを含み、2つの個別用量のそれぞれが、28日サイクルの15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の375mgもしくは約375mgの量の2連続を含む、
本発明1028~1043のいずれかの方法。
[本発明1045]
第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、独立して、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1つまたは2つの用量を投与することを含む、本発明1030~1044のいずれかの方法。
[本発明1046]
第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、独立して、
(i)第2および/もしくは後続の28日サイクルについてそれぞれ2週毎(Q2W)、任意で第2および/もしくは後続のサイクルの1および15日目の2つの個別用量;または
(ii)第2および/もしくは後続の28日サイクルの4週毎(Q4W)、任意で第2および/もしくは後続のサイクルの1日目の1つの用量
より選択される投与計画を含む、本発明1030~1045のいずれかの方法。
[本発明1047]
第2および/もしくは後続の28日サイクルの各Q2W用量が、第2および/もしくは後続の28日サイクルの総投薬量の50%もしくは約50%であり;かつ/または
第2および/もしくは後続の28日サイクルのQ4W用量が、第2および/もしくは後続の28日サイクルの総投薬量であるか、もしくはおよそ総投薬量である、
本発明1046の方法。
[本発明1048]
第2および/もしくは後続の用量が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することを含む;または
第2および/もしくは後続の用量が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを1つの用量について1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
本発明1046または1047の方法。
[本発明1049]
少なくとも2つの28日サイクルが、第3の28日サイクルをさらに含み、かつ/または後続の28日サイクルが、第3の28日サイクルである、本発明1004~1048のいずれかの方法。
[本発明1050]
第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、第1および/または第2の28日サイクルにおいて投与される総投薬量と同じである、本発明1049の方法。
[本発明1051]
第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、本発明1049または1050の方法。
[本発明1052]
(a)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第1および/もしくは第2の28日サイクルと比較してより大きい数の個別用量で、抗体もしくはフラグメントを投与することによって実施される;または
(b)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第2の28日サイクルと比較して抗体もしくはフラグメントの同じ数の用量を投与することによって実施される、
本発明1049~1051のいずれかの方法。
[本発明1053]
第3の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、任意で第3の28日サイクルの1日目の、第3の28日サイクルの4週毎(Q4W)の1つの用量の投与を含む、本発明1049~1052のいずれかの方法。
[本発明1054]
少なくとも2つの28日サイクルの第1が、
(a)T細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点;あるいは
(b)(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始される、本発明1022~1053のいずれかの方法。
[本発明1055]
少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点で開始される、本発明1022~1054のいずれかの方法。
[本発明1056]
少なくとも2つの28日サイクルが、3つ以下の28日サイクルを含み、任意で、該少なくとも2つの28日サイクルの第1が、22日目または約22日目から36日目または約36日目の間に開始される、本発明1022~1055のいずれかの方法。
[本発明1057]
少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始後29日目または約29日目に開始される、本発明1022~1056のいずれかの方法。
[本発明1058]
少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始後43日目または約43日目に開始される、本発明1022~1057のいずれかの方法。
[本発明1059]
(a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1から3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1から3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で29日目に始まる、工程
を含む、処置方法。
[本発明1060]
B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、処置方法であって、
該対象が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合し、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1つから3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの900mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1から3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で約29日目に始まる、
方法。
[本発明1061]
各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、1200mg~1500mgまたは約1200mg~1500mgである、本発明1059または1060の方法。
[本発明1062]
少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1200mgまたは約1200mgである、本発明1059~1061のいずれかの方法。
[本発明1063]
少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、本発明1059~1061のいずれかの方法。
[本発明1064]
各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、本発明1059~1061および1063のいずれかの方法。
[本発明1065]
各28日サイクルにおける総投薬量が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1、2、3または4つの用量を投与することを含む、本発明1059~1064のいずれかの方法。
[本発明1066]
各28日サイクルが、独立して、
(i)それぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの1、8、15および22日目の4つの用量;
(ii)それぞれQ1W、任意で28日サイクルの1および8日目の2つの連続用量に続く、1つの用量について2週間に1回(Q2W)、任意で15日目の1つの用量;
(iii)それぞれ2週毎(Q2W)、任意で28日サイクルの1および15日目の2つの用量;または
(iv)4週毎(Q4W)、任意で28日サイクルの1日目の1つの用量
より選択される投与計画を含む、本発明1059~1065のいずれかの方法。
[本発明1067]
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8および15日目、第2の28日サイクルにおける1日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される、本発明1059~1066のいずれかの方法。
[本発明1068]
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8、15および22日、第2の28日サイクルにおける1および15日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される、本発明1059~1067のいずれかの方法。
[本発明1069]
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、各28日サイクルにおける1日目に投与される、本発明1059~1068のいずれかの方法。
[本発明1070]
対象が処置に続いて部分奏功(PR)以下を示し、かつ/あるいはT細胞療法および/または抗PD-L1抗体もしくはフラグメントの投与の開始に続いて3ヶ月目にPR以下を示す場合に、1つまたは複数のさらなる28日サイクルにおいて抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを投与する工程をさらに含む、本発明1059~1069のいずれかの方法。
[本発明1071]
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、1つまたは複数のさらなる28日サイクルのそれぞれにおいて900mg~2000mgの総投薬量で、任意で1500mgまたは約1500mgの総投薬量で投与される、本発明1070の方法。
[本発明1072]
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、12ヶ月以下の総持続期間に投与される、本発明1013~1071のいずれかの方法。
[本発明1073]
抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始の21日後よりも後に開始される、本発明1013~1072のいずれかの方法。
[本発明1074]
抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内に開始される、本発明1013~1073のいずれかの方法。
[本発明1075]
抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または29日以内、36日以内、43日以内もしくは50日以内に開始される、本発明1013~1074のいずれかの方法。
[本発明1076]
抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後22日~36日または約22日~36日に開始される、本発明1013~1075のいずれかの方法。
[本発明1077]
抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法投与の開始後29日もしくは約29日に開始される、本発明1013~1076のいずれかの方法。
[本発明1078]
チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後43日もしくは約43日に開始される、本発明1013~1077のいずれかの方法。
[本発明1079]
抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めの時点で、対象が、T細胞療法の投与に続く重篤な毒性を示していない、本発明1013~1078のいずれかの方法。
[本発明1080]
重篤な毒性が、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは
重篤な毒性が、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である、
本発明1079の方法。
[本発明1081]
抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、PD-L1の細胞外ドメインに特異的に結合する、本発明1013~1080のいずれかの方法。
[本発明1082]
抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)、MDPL3280A(アテゾリズマブ)、YW243.55.S70、MDX-1105(BMS-936559)、LY3300054、もしくはMSB0010718C(アベルマブ)であるか、または前記のうちいずれかの抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む、本発明1013~1081のいずれかの方法。
[本発明1083]
抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)であるか、またはその抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む、本発明1013~1082のいずれかの方法。
[本発明1084]
抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)である、本発明1013~1083のいずれかの方法。
[本発明1085]
B細胞悪性腫瘍が非ホジキンリンパ腫(NHL)である、本発明1001~1084のいずれかの方法。
[本発明1086]
T細胞療法の投与時またはその直前に、対象が、NHLに対する1つまたは複数の事前の療法、任意でCARを発現している細胞の別の用量以外の1つまたは2つの事前の療法による処置後の寛解に続いて再発したか、または事前の療法に対して難治性になっており、任意で、1つまたは複数の事前の療法が、CD20を標的とする剤またはアントラサイクリンであるか、またはそれを含む、本発明1085の方法。
[本発明1087]
NHLが、侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、DLBCL-NOS、任意で形質転換インドレント;EBV陽性DLBCL-NOS;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL);濾胞性リンパ腫(FL)、任意で濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)を含む、本発明1085または1086の方法。
[本発明1088]
NHLが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL);DLBCL-NOS;DLBCL-NOS形質転換インドレント;濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)を含む、本発明1085~1087のいずれかの方法。
[本発明1089]
対象が、1未満または1と等しい米国東海岸がん臨床試験グループパフォーマンスステータス(ECOG)のステータスを有すると特定されるかまたは特定されている、本発明1001~1088のいずれかの方法。
[本発明1090]
標的抗原がB細胞抗原である、本発明1001~1089のいずれかの方法。
[本発明1091]
標的抗原がCD19である、本発明1001~1090のいずれかの方法。
[本発明1092]
キメラ抗原受容体(CAR)が、標的抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む、本発明1091の方法。
[本発明1093]
細胞内シグナル伝達ドメインが、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖のシグナル伝達ドメインを含む、本発明1092の方法。
[本発明1094]
キメラ抗原受容体(CAR)が、共刺激分子の細胞質シグナル伝達ドメインを含む共刺激シグナル伝達領域をさらに含む、本発明1092または1093の方法。
[本発明1095]
共刺激シグナル伝達領域が、CD28または4-1BBの細胞質シグナル伝達ドメインを含む、本発明1094の方法。
[本発明1096]
共刺激ドメインが、4-1BBの細胞質シグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、本発明1094または1095の方法。
[本発明1097]
CARが、
CD19に特異的なscFvと、
膜貫通ドメインと、
任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、
任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと
を含み、
任意で膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む、
本発明1001~1096のいずれかの方法。
[本発明1098]
CARが、順に、
CD19に特異的なscFvと、
膜貫通ドメインと、
任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、
任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインである、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと
を含む、本発明1001~1096のいずれかの方法。
[本発明1099]
CARが、順に、
CD19に特異的なscFvと、
スペーサーと、
膜貫通ドメインと、
任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、
任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと
を含む、本発明1001~1096のいずれかの方法。
[本発明1100]
スペーサーが、
(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、
(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジ、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなり、かつ/または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もCD8細胞外領域も含まない、あるいは
(c)12アミノ酸長もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、
ポリペプチドスペーサーである、本発明1097または1099の方法。
[本発明1101]
スペーサーが、式X
1
PPX
2
P(SEQ ID NO:58)を含むかまたはそれからなり、式中、X
1
はグリシン、システインまたはアルギニンであり、X
2
はシステインまたはトレオニンである、本発明1097、1099および1100のいずれかの方法。
[本発明1102]
スペーサーが、SEQ ID NO:1の配列、SEQ ID NO:2によってコードされる配列、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34の配列、またはそれらと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有する前記のいずれかの変異体を含むかまたはそれからなる、本発明1097および1099~1101のいずれかの方法。
[本発明1103]
スペーサーが、SEQ ID NO:1の配列を含む、本発明1097および1099~1102のいずれかの方法。
[本発明1104]
共刺激分子の細胞質シグナル伝達ドメインが、SEQ ID NO:12またはそれと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するその変異体を含む、本発明1094~1103のいずれかの方法。
[本発明1105]
主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインが、それと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するSEQ ID NO:13または14または15を含む、本発明1092~1104のいずれかの方法。
[本発明1106]
細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、RASQDISKYLN(SEQ ID NO:35)のCDRL1配列、SRLHSGV(SEQ ID NO:36)のCDRL2配列、および/またはGNTLPYTFG(SEQ ID NO:37)のCDRL3配列、ならびにDYGVS(SEQ ID NO:38)のCDRH1配列、VIWGSETTYYNSALKS(SEQ ID NO:39)のCDRH2配列、および/またはYAMDYWG(SEQ ID NO:40)のCDRH3配列を含む、本発明1092~1105のいずれかの方法。
[本発明1107]
細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、FMC63のCDRL1配列、FMC63のCDRL2配列、FMC63のCDRL3配列、FMC63のCDRH1配列、FMC63のCDRH2配列、およびFMC63のCDRH3配列を含む、本発明1092~1106のいずれかの方法。
[本発明1108]
細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、FMC63の可変重鎖領域およびFMC63の可変軽鎖領域を含む、本発明1092~1107のいずれかの方法。
[本発明1109]
細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、SEQ ID NO:41に示されるアミノ酸配列を含むV
H
領域を含む、本発明1092~1108のいずれかの方法。
[本発明1110]
細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、SEQ ID NO:42に示されるアミノ酸配列を含むV
L
領域を含む、本発明1092~1109のいずれかの方法。
[本発明1111]
細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、
scFvが、順に、
任意でSEQ ID NO:41に示されるアミノ酸配列を含む、V
H
と、
任意でSEQ ID NO:59を含む、リンカーと、
任意でSEQ ID NO:42に示されるアミノ酸配列を含む、V
L
と
を含み、かつ/または
scFvが、フレキシブルなリンカーを含み、かつ/もしくはSEQ ID NO:43として示されるアミノ酸配列を含む、
本発明1092~1110のいずれかの方法。
[本発明1112]
細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、SEQ ID NO:43に示されるアミノ酸配列を含む、本発明1092~1111のいずれかの方法。
[本発明1113]
遺伝子操作されたT細胞の用量が、1×10
5
~5×10
8
個の総CAR発現T細胞、1×10
6
~2.5×10
8
個の総CAR発現T細胞、5×10
6
~1×10
8
個の総CAR発現T細胞、1×10
7
~2.5×10
8
個の総CAR発現T細胞、5×10
7
~1×10
8
個の総CAR発現T細胞、または約1×10
5
~5×10
8
個の総CAR発現T細胞、約1×10
6
~2.5×10
8
個の総CAR発現T細胞、約5×10
6
~1×10
8
個の総CAR発現T細胞、約1×10
7
~2.5×10
8
個の総CAR発現T細胞、約5×10
7
~1×10
8
個の総CAR発現T細胞(それぞれ両端の値を含む)を含む、本発明1001~1112のいずれかの方法。
[本発明1114]
遺伝子操作されたT細胞の用量が、少なくとももしくは少なくとも約1×10
5
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×10
5
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×10
5
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×10
6
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×10
6
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×10
6
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×10
7
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×10
7
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×10
7
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×10
8
個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×10
8
個のCAR発現細胞、または少なくとももしくは少なくとも約5×10
8
個のCAR発現細胞を含む、本発明1001~1113のいずれかの方法。
[本発明1115]
遺伝子操作されたT細胞の用量が、5×10
7
個または約5×10
7
個のCAR発現細胞を含む、本発明1001~1114のいずれかの方法。
[本発明1116]
遺伝子操作されたT細胞の用量が、1×10
8
個または約1×10
8
個のCAR発現細胞を含む、本発明1001~1114のいずれかの方法。
[本発明1117]
遺伝子操作されたT細胞の用量が、1.5×10
8
個もしくは約1.5×10
8
個のCAR発現細胞を含む、本発明1001~1114のいずれかの方法。
[本発明1118]
遺伝子操作されたT細胞の用量が、非経口的に、任意で静脈内に投与される、本発明1001~1117のいずれかの方法。
[本発明1119]
T細胞が、対象から得られた初代T細胞である、本発明1118の方法。
[本発明1120]
T細胞が、対象に対して自己由来である、本発明1001~1119のいずれかの方法。
[本発明1121]
T細胞が、対象に対して同種異系である、本発明1001~1119のいずれかの方法。
[本発明1122]
遺伝子操作されたT細胞の用量が、CARを発現しているCD4+ T細胞およびCARを発現しているCD8+ T細胞を含み、用量の投与が、複数の別々の組成物を投与することを含み、該複数の別々の組成物が、CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞の一方を含む第1の組成物と、CD4+ T細胞またはCD8+ T細胞の他方を含む第2の組成物とを含む、本発明1001~1121のいずれかの方法。
[本発明1123]
第1の組成物および第2の組成物が、0~12時間の間隔を空けて、0~6時間の間隔を空けて、もしくは0~2時間の間隔を空けて投与されるか、または第1の組成物の投与および第2の組成物の投与が、同じ日に実施され、約0から約12時間の間の間隔を空けて、約0から約6時間の間の間隔を空けて、もしくは約0から2時間の間の間隔を空けて実施され;かつ/あるいは
第1の組成物の投与の開始および第2の組成物の投与の開始が、約1分から約1時間の間の間隔を空けて、または約5分から約30分の間の間隔を空けて実施される、
本発明1122の方法。
[本発明1124]
第1の組成物および第2の組成物が、2時間以下、1時間以下、30分以下、15分以下、10分以下、または5分以下の間隔を空けて投与される、本発明1122または1123の方法。
[本発明1125]
第1の組成物が、CD4+ T細胞を含む、本発明1122~1124のいずれかの方法。
[本発明1126]
第1の組成物が、CD8+ T細胞を含む、本発明1122~1124のいずれかの方法。
[本発明1127]
第1の組成物が、第2の組成物より前に投与される、本発明1122~1126のいずれかの方法。
[本発明1129]
投与より前に、対象が、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法でプレコンディショニングされている、本発明1001~1127のいずれかの方法。
[本発明1130]
投与の直前に、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法を対象に投与する工程をさらに含む、本発明1001~1129のいずれかの方法。
[本発明1131]
リンパ球枯渇療法が、約200mg/m
2
~400mg/m
2
、任意で300mg/m
2
もしくは約300mg/m
2
のシクロホスファミド(その値を含む)、および/または約20mg/m
2
~40mg/m
2
、任意で30mg/m
2
のフルダラビンの毎日2~4日間、任意で3日間の投与を含むか、あるいは
リンパ球枯渇療法が、約500mg/m
2
のシクロホスファミドの投与を含む、
本発明1129または1130の方法。
[本発明1132]
リンパ球枯渇療法が、300mg/m
2
もしくは約300mg/m
2
のシクロホスファミドおよび約30mg/m
2
のフルダラビンの毎日3日間の投与を含み;かつ/または
リンパ球枯渇療法が、500mg/m
2
もしくは約500mg/m
2
のシクロホスファミドおよび約30mg/m
2
のフルダラビンの毎日3日間の投与を含む、
本発明1129~1131のいずれかの方法。
[本発明1133]
対象がヒトである、本発明1001~1132のいずれかの方法。
[本発明1134]
(a)キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法であって、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、T細胞療法;
(b)免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤であって、任意で、1つまたは複数の個別用量の状態で製剤化されている、チェックポイント阻害剤;ならびに
(c)B細胞悪性腫瘍を有する対象にT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤を投与するための説明書であって、本発明1001~1133のいずれかの方法によるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキット。
[本発明1135]
(a)キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法であって、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、T細胞療法;ならびに
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与するための説明書であって、対象が、T細胞療法の投与後に免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与されることを指定し、本発明1001~1133のいずれかの方法によるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキット。
[本発明1136]
(a)免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤であって、任意で、1つまたは複数の個別用量の状態で製剤化されている、チェックポイント阻害剤;および
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、チェックポイント阻害剤を投与するための説明書であって、該説明書が、チェックポイント阻害剤が、T細胞療法の投与の開始後に投与されることを指定し、T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合し、該説明書が、本発明1001~1133のいずれかの方法によるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキット。
詳細な説明
疾患または状態、例えばB細胞悪性腫瘍を処置するための、T細胞療法などの細胞療法と、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)などのチェックポイント阻害剤との投与を伴う併用療法が、本明細書において提供される。いくつかの局面において、チェックポイント阻害剤は、免疫チェックポイント経路、例えばチェックポイント経路のPD-1/PD-L1軸のタンパク質または成分を阻害または遮断することが可能である。いくつかの態様において、例示的なチェックポイント阻害剤は、抗PD-L1抗体または抗PD-1抗体を含む。いくつかの局面において、T細胞療法は、疾患または障害、例えばB細胞悪性腫瘍、例えば非ホジキンリンパ腫(NHL)またはそのサブタイプなどの、がんまたは増殖性疾患に関連する抗原を特異的に認識および/または標的とするT細胞を含む養子T細胞療法である。T細胞療法を含む組成物および/または免疫調節化合物を含む組成物を含有する、キットなどの組み合わせおよび製造物品、ならびにがんを含む疾患、状態、および障害を処置または予防するためのそのような組成物および組み合わせの使用もまた、提供される。
T細胞に基づく療法、例えば、養子T細胞療法などの細胞療法(キメラ抗原受容体(CAR)および/または他の組換え抗原受容体などの、関心対象の疾患または障害に特異的なキメラ受容体を発現している細胞の投与を伴うもの、ならびに他の養子免疫細胞および養子T細胞療法を含む)は、がんならびに他の疾患および障害の処置に有効であり得る。T細胞の表面のキメラ抗原受容体(CAR)などの組換え受容体の操作された発現は、T細胞特異性の再方向づけを可能にする。臨床試験において、CAR発現T細胞(CAR-T)の細胞、例えば抗CD19 CAR-T細胞は、白血病患者およびリンパ腫患者の両方において長続きする完全奏効を生じた(Porter et al. (2015) Sci Transl Med., 7:303ra139; Kochenderfer (2015) J. Clin. Oncol., 33: 540-9; Lee et al. (2015) Lancet, 385:517-28; Maude et al. (2014) N Engl J Med, 371:1507-17)。
ある特定の状況において、養子細胞療法に利用可能なアプローチは、必ずしも完全に満足いくものとは限らない場合がある。例えば、リンパ腫を有する多くの対象においてCAR T細胞の存続性が検出できるものの、急性リンパ芽球性白血病(ALL)を有する対象と比較してNHLを有する対象において、より少ない完全奏効(CR)が観察されている。より具体的には、最大80%のより高い全奏効率(CR率47%~60%)がCAR T細胞注入後に報告されている一方で、一部の奏効は一過性であり、対象は、持続性のCAR T細胞の存在下で再発することが示されている(Neelapu, 58th Annual Meeting of the American Society of Hematology (ASH): 2016; San Diego, CA, USA. Abstract No. LBA-6.2016; Abramson, Blood. 2016 Dec 01;128(22):4192)。別の研究は、40%という長期CR率を報告した(Schuster, Ann Hematol. 2016 Oct;95(11):1805-10)。
いくつかの局面において、これに関する説明は、循環CAR発現T細胞の免疫学的消耗および/またはTリンパ球集団における変化である。いくつかの状況において、投与された細胞が活性化するようになり、拡大増殖し、細胞傷害性殺滅およびサイトカインなどの様々な因子の分泌を含む様々なエフェクター機能を発揮し、長期を含めて存続し、ある特定の表現型状態(長寿命メモリー、分化減少、およびエフェクター状態など)に分化、移行し、またはそれへのリプログラミングに従事し、疾患の局所微小環境における免疫抑制状態を回避または低減し、排除および標的リガンドまたは抗原への再曝露後に有効で強いリコール応答を提供し、消耗、アネルギー、末梢寛容、最終分化、および/または抑制状態への分化を回避または低減する能力を有することができることに、最適な有効性が依存し得ることが、この原因である。
いくつかの態様において、操作された細胞の曝露および存続性は、対象への投与後に低減または低下する。それにもかかわらず、いくつかの場合において、組換え受容体を発現している投与された細胞(例えば、増加した細胞数または持続期間)が、インビボで再拡大増殖して、養子細胞療法における有効性および治療転帰を改善することができることが、観察により示される。
いくつかの局面において、提供される態様は、例えば、PD-1/PD-L1免疫チェックポイント軸の阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体または抗PD-1抗体などのチェックポイント阻害剤を投与することにより、そのような再拡大増殖を許すか、または投与された細胞の消耗および/もしくは抑制を低減もしくは防止する。
プログラム細胞死1(PD-1)は、B細胞、NK細胞、およびT細胞に発現される免疫チェックポイントタンパク質である(Shinohara et al., 1995, Genomics 23:704-6; Blank et al., 2007, Cancer Immunol Immunother 56:739-45; Finger et al., 1997, Gene 197:177-87; Pardoll (2012) Nature Reviews Cancer 12:252-264)。PD-1の主な役割は、感染に応答した炎症の間に末梢組織におけるT細胞の活性を制限すること、および自己免疫を制限することである。PD-1の発現は、活性化T細胞において誘導され、その内因性リガンドの1つへのPD-1の結合は、刺激性のキナーゼを阻害することによりT細胞の活性化を阻害するように作用する。PD-1はまた、制御性T細胞(Treg)細胞上に高度に発現され、リガンドの存在下でそれらの増殖を増加させる場合がある(Pardoll (2012) Nature Reviews Cancer 12:252-264)。リガンドによるPD-1の連結の主要な結果は、T細胞受容体(TCR)下流のシグナル伝達を阻害することである。PD-1シグナル伝達は、TCRに結合した主要組織適合抗原複合体(MHC)により提示されるペプチド抗原のすぐ近くでPD-1リガンドに結合する必要があると考えられている(Freeman, Proc. Natl. Acad. Sci., U.S.A, 105:10275-10276 (2008))。PD-L1は、T細胞において抑制性シグナル伝達を引き起こす主要なPD-1リガンドである。PD-L2は、T細胞の機能または活性を阻害することができる別のPD-1リガンドである。
PD-L1(プログラム細胞死リガンド-1;B7ホモログ1(B7-H7)、またはCD274遺伝子によってコードされる分化クラスター(CD274)としても知られる)は、PD-1(プログラム細胞死タンパク質1)と結合し、免疫および自己寛容を含む免疫系の機能の調節に役割を果たす。PD-L1は、T細胞、例えば、制御性T細胞(Treg)、抗原提示細胞(APC、例えば樹状細胞(DC)、マクロファージ、およびB細胞)に加えて、膵島細胞、血管内皮細胞(胎盤、精巣、眼)を含む非造血細胞上に、および腫瘍において発現される。PD-L1/PD-1経路は、自己反応性T細胞の減弱、誘導性Treg細胞の発生、CD4+エフェクターT細胞およびCD8+ T細胞の抑制に関与する。したがって、PD-L1/PD-1経路を経由して抑制シグナルを妨害することは、抗腫瘍免疫を強化するための治療上の選択肢である。
いくつかの態様において、活性化CD8+細胞傷害性T細胞は腫瘍細胞上に提示されたそれらの標的抗原を認識し、免疫シナプスの形成後に腫瘍細胞殺滅を開始することができる。いくつかの状況において、腫瘍細胞は、T細胞上のPD-1に結合するPD-L1および/またはPD-L2を発現することによってT細胞活性を減衰させることができ、細胞傷害性を減少させ、T細胞の消耗につながる抑制性チェックポイントシグナル伝達を招く。PD-L1は、リンパ腫において腫瘍上および腫瘍の微小環境(TME)中の両方に発現され、CAR T細胞の腫瘍関連免疫抑制に役割を果たす場合がある(Andorsky, Clin. Cancer. Res. 2011 Jul 1;17(13):4232-44)。
いくつかの状況において、免疫チェックポイントを妨害する抗体は、複数のがんにおいて、PD-L1/PD-1免疫チェックポイントを破壊することによって腫瘍退縮を生じる。PD-1遮断抗体がPD-L1およびPD-L2とPD-1との相互作用を阻害するのに対し、抗PD-L1抗体は、PD-L1とPD-1との間の相互作用を阻害し、いくつかの状況において、強化されたT細胞活性、増加したサイトカイン産生、および腫瘍細胞に向けた細胞傷害性を招く。PD-1およびPD-L1の発現は、様々なリンパ腫において検出されている。高レベルのPD-L1は、T細胞の消耗を促進し、PD-L1の遮断は、T細胞の機能を新たに活気づける。
いくつかの状況において、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は、PD-1を発現し、予備データもまた、CAR T細胞が、CARを介して刺激したときにPD-L2ではなくPD-1およびPD-L1の発現を上方調節することを示唆している。(PCT出願WO2016196388を参照されたい。)したがって、TILおよびCAR発現T細胞の両方は、いくつかの場合において、PD-1/PD-L1による抑制の標的であり得る。これらのデータを念頭に置いて、PD-1経路を介したT細胞の抑制を遮断する作用物質と組み合わせて与えられたCAR T細胞は、CAR T細胞の改善された拡大増殖ならびにCAR T細胞の存続性および機能の長期にわたる持続により、強化された抗腫瘍活性を有する場合がある。いくつかの状況において、PD-L1は、インターフェロン-ガンマ(IFNγ)に応答して上方調節される(Chen, Immunobiology. 2012 Apr;217(4):385-93; Abiko, Br J Cancer. 2015 Apr 28;112(9):1501-9)。このように、PD-L1の発現は、活性化CAR T細胞によるIFNγの分泌のせいでCAR T細胞の作用部位で腫瘍細胞および他の浸潤細胞上に誘導されるかまたはさらに上方調節される場合がある。リンパ腫細胞によるPD-L1の発現は、腫瘍微小環境内で腫瘍関連免疫抑制に役割を果たす場合がある。
PD-1またはPD-L1に対するモノクローナル遮断抗体は、様々ながんを有する対象に安全で有効であることが示されており、CAR T細胞により処置された対象においてPD-L1媒介免疫抑制を後退させることに有用な場合がある。PD-1/PD-L1軸の遮断が、NHLにおいて探究されている(Lesokhin, J Clin Oncol. 2016 Aug 10;34(23):2698-704)。NHLにおけるPD-1アンタゴニストモノクローナル抗体であるニボルマブの第1相試験の結果は、PD-1の阻害が、固形腫瘍の処置のために使用されたものと類似の用量レベル(1および3mg/kg)で、許容される安全性プロファイルを有したことを示した。B細胞NHLを有する処置された31人の対象のうち、肺臓炎の重篤な有害事象(SAE)を有する2人の対象(7%)を含む71%が薬物関連有害事象(AE)を経験した。臨床試験は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を有する11人の対象を含み、臨床活性の証拠が観察された。2人の対象がCRを達成し、2人の追加的な対象がPRを達成した。無増悪生存期間(PFS)の中央値は、DLBCLを有する対象のコホートについて6週間(6~29週間の範囲)であった。B細胞悪性腫瘍におけるデュルバルマブの活性を評価する試験は、現在進行中である。
DLBCLにおけるCD19に向けた別のCAR T細胞製品CTL019を検討する治験からの予備的結果(Schuster, Blood. 2016 Dec 01; 128(22):3026)は、1つの可能な耐性メカニズムとして、CAR T細胞の注入前のリンパ腫におけるPD-L1の高い発現を特定した。CAR T細胞療法に応答しない対象のPD-1遮断抗体による処置は、臨床的に有意な抗腫瘍応答およびCAR T細胞の拡大増殖を招いた(Chong, Blood. 2017 Feb 23;129(8):1039-41)。
ある特定の態様において、細胞療法の投与後の対象の血液中の細胞療法の薬物動態(PK)が、細胞療法に応答する(例えば、CRまたは客観的奏効(OR)を示す)対象と、応答しない(例えばPDを示す)対象との間で類似しているかまたは実質的に異ならないことが見出されている。いくつかの態様において、そのような観察は、細胞療法が対象において拡大増殖したかまたは拡大増殖中であるが、最適な有効性を示さない場合があることを示している。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、細胞療法に応答しない(例えば、進行性疾患(PD)を示す)対象または細胞療法が最適な有効性を示さなかった対象に投与される。
いくつかの状況において、細胞療法の最適な有効性は、投与された細胞が標的、例えば標的抗原を認識し、それに結合して、対象、腫瘍、およびその環境内の適切な部位に輸送され、局在し、うまく進入する能力に依存することができる。いくつかの状況において、投与された細胞が活性化するようになり、拡大増殖し、細胞傷害性殺滅およびサイトカインなどの様々な因子の分泌を含む様々なエフェクター機能を発揮し、長期を含めて存続し、ある特定の表現型状態(長寿命メモリー、分化減少、およびエフェクター状態など)に分化、移行し、またはそれへのリプログラミングに従事し、疾患の局所微小環境における免疫抑制状態を回避または低減し、排除および標的リガンドまたは抗原への再曝露後に有効で強いリコール応答を提供し、消耗、アネルギー、末梢寛容、最終分化および/または抑制状態への分化を回避または低減できることに、最適な有効性は依存できる。
いくつかの局面において、細胞療法、例えばT細胞療法の有効性は、疾患または障害の局所微小環境、例えばTMEに存在する免疫抑制活性または因子によって制限される場合がある。いくつかの局面において、TMEは、T細胞療法のために投与されるT細胞の活性、機能、増殖、生存および/または存続性を抑制することができる因子または状態を含有または産生する。理論に縛られるわけではないが、提供される方法および使用は、細胞療法、例えばCAR発現細胞療法が、リンパ腫の腫瘍微小環境中で遭遇されたPD-L1などの免疫チェックポイント経路の成分によって機能的に阻害される場合があり、対象が、細胞療法および抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)などのチェックポイント阻害剤を含む併用療法から利益を得て、この免疫抑制シグナルと遭遇したときに細胞療法、例えばCAR発現T細胞エフェクター機能を延長する場合があるという仮説に基づく。
いくつかの態様において、細胞療法、例えばT細胞(例えばCAR+ T細胞)の用量の投与の開始に続く抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)などのチェックポイント阻害剤の投与は、細胞療法の改善された活性、有効性および/もしくは存続性を招き、かつ/または処置された対象の応答を改善することができる。いくつかの態様において、併用療法は、細胞療法、例えばCAR+ T細胞などの操作されたT細胞療法の治療効果の有効性および/または安全性を強化、ブーストおよび/または促進する。いくつかの態様において、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)などのチェックポイント阻害剤は、投与された細胞、例えば組換え受容体、例えばCARを発現している細胞の有効性、生存または存続性を強化または改善する。
いくつかの態様において、提供される態様は、B細胞悪性腫瘍を有する対象に、細胞療法(例えばCAR+ T細胞)の投与の開始に続いて抗PD-L1抗体などのチェックポイント阻害剤を分割投与計画で投与することが、一般的に安全であり、ある特定の対象において改善された薬物動態プロファイル、全奏効および長期にわたる奏効と関連したという観察に基づく。いくつかの局面において、分割投与計画は、第1のサイクルが、第2または後続のサイクルにおける個別用量の数と比較してチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体のより大きい数の個別用量を投与することによって実施される、複数の投与サイクル(例えば、少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体などのチェックポイント阻害剤の投与)を伴う投薬レジメンを含む。特に、CAR+ T細胞の拡大増殖および長期にわたる完全奏効などの長期にわたる奏効における改善は、CAR+ T細胞の最初の低減が観察された時点の後であっても、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体の投与後のある特定の対象において観察された。いくつかの局面において、これらの観察は、投与されたCAR+ T細胞の再拡大増殖または消耗の低減および/または抑制の低減と矛盾しない。例示的なチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体デュルバルマブについて示される結果は、提供される投薬レジメンが、CAR+ T細胞療法と組み合わせて安全であり、患者において、特に再拡大増殖を達成している患者において長期にわたる寛解を含む臨床的奏効をおよび/またはチェックポイント阻害剤の投与後のCAR+ T細胞の改善された薬物動態プロファイルを招くことができることを支持している。いくつかの局面において、そのような結果は、細胞療法の改善された活性、効力、拡大増殖および/もしくは存続性を達成し、かつ/または処置された対象の応答を活性するための、CAR+ T細胞と、抗PD-L1抗体または抗PD-1抗体などの、PD-1/PD-L1経路を標的とする阻害剤などのチェックポイント阻害剤との併用療法を支持している。
いくつかの局面において、提供される方法および使用は、ある特定の代替法、例えばT細胞療法もしくは抗PD-L1抗体などのチェックポイント阻害剤の単独療法としての投与を含む方法、または特に特定の投薬方法もしくはレジメンに基づき処置された対象の群などの、本明細書に記載される併用療法としての一緒の投与を行わない方法と比較して、改善されたまたはより長続きする応答または有効性を提供または達成する。いくつかの態様において、方法は、例えばT細胞療法などの養子細胞療法のための細胞(例えばCAR発現T細胞)を含む組成物などのT細胞療法、および抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)などのチェックポイント阻害剤を投与することにより、有利である。
特許文書、科学論文およびデータベースを含めて、本出願において参照されるすべての刊行物は、それぞれの個々の刊行物が個々に参照により組み入れられている場合と同じ程度に、すべての目的のためにその全体での参照により組み入れられる。本明細書において示される定義が、参照により本明細書に組み入れられる特許、特許出願、公開特許出願および他の刊行物において示される定義に反する場合、またはその他の点で該定義と一致しない場合、本明細書において示される定義が、参照により本明細書に組み入れられる定義に優先される。
本明細書において使用されるセクション見出しは、構成上の目的のためだけであり、記載される主題を限定するものとして解釈してはならない。
I. 併用療法
一般的にある特定のB細胞悪性腫瘍などのがんまたは腫瘍であるかまたはそれを含む疾患または状態を有する対象の処置のための、T細胞(例えば、CAR-T細胞)などの操作された細胞、および抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)などの免疫チェックポイント経路のPD-1/PD-L1軸の阻害剤などのチェックポイント阻害剤ならびにそれらの組成物の方法および使用が提供される。いくつかの局面において、方法は、非ホジキンリンパ腫(NHL)などの白血病またはリンパ腫を処置するためのものである。いくつかの局面において、方法および使用は、例えばある特定の代替法と比較して、処置された特定の対象の群において、改善されたおよび/またはより長続きする応答または有効性を提供または達成する。例えば本明細書に提供される方法に使用するための、細胞を含有するT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを含有する製造物品およびキットもまた提供される。いくつかの態様において、製造物品およびキットは、任意で本明細書に提供される方法に従って使用するための説明書を含有する。
操作された細胞およびチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体もしくは抗PD-1抗体またはそれらのフラグメントは、多様な治療、診断および予防適応に有用である。例えば、操作された細胞または操作された細胞およびチェックポイント阻害剤を含む組成物は、対象における多様な疾患および障害を処置するのに有用である。そのような方法および使用は、例えば、腫瘍またはがんなどの疾患、状態、または障害を有する対象への、操作された細胞およびチェックポイント阻害剤、またはそれらを含有する組成物の投与を伴う治療的な方法および使用を含む。いくつかの態様において、操作された細胞またはそれおよびチェックポイント阻害剤を含む組成物は、疾患または障害の処置をもたらす有効量で投与される。使用は、そのような方法および処置に、ならびにそのような治療的方法を実施するための医薬の調製に、操作された細胞または組成物およびチェックポイント阻害剤を使用することを含む。いくつかの態様において、方法は、疾患または状態を有するまたは有する疑いがある対象に、操作された細胞またはそれを含む組成物およびチェックポイント阻害剤を個別にまたは一緒に投与することによって実施される。いくつかの態様において、方法は、それにより対象における疾患または状態または障害を処置する。
いくつかの態様において、方法および使用は、1)対象に、白血病またはリンパ腫(例えばNHL)などのB細胞悪性腫瘍によって発現される、それに関連する、かつ/またはそれに特異的な抗原を認識する、一般的にキメラ抗原受容体(CAR)などのキメラ受容体である遺伝子操作された(組換え)細胞表面受容体を発現している細胞および/またはそれが由来する細胞型を伴うT細胞療法を投与する工程、ならびに2)対象に、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を投与する工程を含む。いくつかの態様において、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1またはその抗原結合フラグメントは、T細胞療法を投与する工程の後に(続いて)投与される。いくつかの場合において、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、T細胞療法の投与を受けていた対象に投与される。方法は、概して対象に細胞の1つまたは複数の用量およびチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の1つまたは複数の用量を投与することを伴う。いくつかの態様において、併用療法は、処置されるべき特定の疾患または状態を有する対象に投与される。処置される疾患または状態は、抗原の発現が、疾患の状態または障害の原因に関連し、かつ/またはそれに関与する、例えばそのような疾患、状態、または障害を引き起こす、悪化させるまたはその他の方法で関与するいずれかであることができる。例示的な疾患および状態は、悪性腫瘍または細胞の形質転換に関連する疾患または状態(例えばがん)を含むことができる。処置することができる様々な疾患および状態に関連する抗原を含む例示的な抗原は、上に記載されている。特定の態様において、キメラ抗原受容体またはトランスジェニックTCRは、疾患または状態に関連する抗原に特異的に結合する。いくつかの態様において、受容体によって標的とされる抗原は、いくつかの公知のB細胞マーカーのうちのいずれかのなどの、B細胞悪性腫瘍に関連し、かつ/またはそれによって発現される抗原を含む。いくつかの態様において、受容体によって標的とされる抗原は、CD20、CD19、CD22、ROR1、CD45、CD21、CD5、CD33、Igカッパ、Igラムダ、CD79a、CD79bまたはCD30である。いくつかの局面において、B細胞悪性腫瘍によって発現されるかまたはそれに関連する抗原は、CD19である。
B細胞悪性腫瘍を処置するための方法が、提供される態様に含まれる。いくつかの態様において、処置されるべき疾患または障害は、白血病およびリンパ腫、例えば、急性骨髄性(または骨髄原性)白血病(AML)、慢性骨髄性(または骨髄原性)白血病(CML)、急性リンパ性(またはリンパ芽球性)白血病(ALL)、慢性リンパ性(CLL)、ヘアリー細胞白血病(HCL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁層リンパ腫(MZL)、バーキットリンパ腫(BL)、ホジキンリンパ腫(HL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、濾胞性リンパ腫、難治性濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)および多発性骨髄腫(MM)を含む。いくつかの態様において、疾患または状態は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、成人ALL、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)より選択されるB細胞悪性腫瘍である。いくつかの態様において、疾患または状態はNHLであり、NHLは、侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、NOS(デノボおよびインドレントからの形質転換型)、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫(TCHRBCL)、バーキットリンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、および/または濾胞性リンパ腫(FL)、任意で濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B)からなる群より選択される。
いくつかの態様において、方法は、抗原受容体発現細胞(例えばCAR発現細胞)の用量およびチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の後続の用量により非ホジキンリンパ腫(NHL)などのリンパ腫または白血病を有する対象を処置する工程を伴う。
いくつかの態様において、NHLは、Lugano分類に基づき病期分類することができる(例えば、Cheson et al., (2014) JCO 32(27):3059-3067; Cheson, B.D. (2015) Chin Clin Oncol 4(1):5を参照されたい)。いくつかの場合において、病期は、ローマ数字I~IV(1~4)によって記載され、リンパ系外の器官(リンパ節外器官)を冒す限局期(IまたはII)のリンパ腫は、「E」で示される。I期は、1つのリンパ節もしくは隣接するリンパ節群内への浸潤またはリンパ節浸潤のない単一のリンパ節外病変(IE)を表す。2期は、横隔膜の同側の2つ以上のリンパ節群内への浸潤または限局性の連続リンパ節外浸潤(IIE)を伴うリンパ節の程度によるI期もしくはII期を表す。III期は、脾臓浸潤を伴う横隔膜の両側または横隔膜より上のリンパ節におけるリンパ節内への浸潤を表す。IV期は、非連続性のさらなるリンパ外浸潤の浸潤を表す。加えて、「バルキー病変」は、胸部の特にステージIIの大きな腫瘍を示すために使用することができる。疾患の程度は、集積性(avid)リンパ腫については陽電子放出断層撮影(PET)-コンピュータ断層撮影(CT)によって、非集積性組織学についてはCTによって判断される。
いくつかの態様において、米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータス指標は、対象、例えば事前の療法で成績不良を有した対象を評価するため、またはそれらの対象を処置に選択するために使用することができる(例えば、Oken et al. (1982) Am J Clin Oncol.5:649-655参照)。いくつかの態様において、対象は、1未満または1と等しいECOGステータスを有する。パフォーマンスステータスのECOGスケールは、患者の自分の身のまわりのことをする能力、日常動作および身体能力(例えば、歩行、作業など)の観点からの患者の機能性レベルを示す。いくつかの態様において、ECOGパフォーマンスステータス0は、対象が通常の活動を行うことができることを示す。いくつかの局面において、ECOGパフォーマンスステータス1を有する対象は、身体活動においていくらかの制限を示すが該対象の歩行は完全である。いくつかの局面において、ECOGパフォーマンスステータス2を有する患者の歩行は50%超である。また、いくつかの場合において、ECOGパフォーマンスステータス2を有する対象は、自分の身のまわりのことをすることができ得る;例えば、Sorensen et al., (1993) Br J Cancer 67(4) 773-775を参照されたい。ECOGパフォーマンスステータスを反映した基準を以下の表1に示す:
いくつかの態様において、対象は、ダブル/トリプルヒットリンパ腫またはダブル/トリプルヒット分子サブタイプのリンパ腫を有するまたは有すると特定されている。いくつかの態様において、リンパ腫は、MYC(骨髄細胞腫症がん遺伝子)、BCL2(B細胞リンパ腫2)、および/またはBCL6(B細胞リンパ腫6)遺伝子の再構成(例えば転座)の存在によって特徴づけられるダブルヒットリンパ腫である。いくつかの態様において、遺伝子再構成は、別の遺伝子再構成との組合せでMYC/8q24座に影響する。例えば、他の遺伝子再構成は、BCL2に関係するt(14;18)(q32;q21)を含む。いくつかの態様において、遺伝子再構成は、BCL6/3q27との組合せでMYC/8q24遺伝子座に影響する。いくつかの態様において、リンパ腫は、MYC、BCL2、およびBCL6遺伝子再構成の存在によって特徴づけられるトリプルヒットリンパ腫であり;例えば、Aukema et al., (2011) Blood 117:2319-2331を参照されたい。そのような態様のいくつかの局面において、対象はECOG 0~1であるか、またはMZLもしくはCLLからのDLBCL形質転換を有しないもしくは有する疑いがないもしくは有すると特徴づけられていない。局面において、療法は、そのような対象のために指示され、かつ/または説明書は、そのような集団内の対象への投与を指示する。いくつかの態様において、2016 WHO criteria(Swerdlow et al., (2016) Blood 127(20):2375-2390)に基づき、ダブル/トリプルヒットリンパ腫は、MYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)と見なすことができる。
いくつかの態様において、併用療法は、細胞療法、例えばT細胞(例えばCAR+ T細胞)の用量による処置に対して、応答不良例(poor responder)である対象、その可能性がある対象、もしくはそうであると予測される対象、ならびに/あるいは応答しないまたはある特定の回数以内および/もしくはある特定の程度まで応答しない対象、その可能性がある対象、および/またはそのように予測される対象に投与される。いくつかの態様において、併用療法は、細胞療法の投与の開始後1ヶ月以内、2ヶ月以内または3ヶ月以内などに完全奏効または全奏効を示さないまたは示す可能性がないまたは示すと予測されない対象に投与される。いくつかの態様において、併用療法は、細胞療法の投与に続いて1ヶ月以内、2ヶ月以内または3ヶ月以内などに進行性疾患(PD)を示す対象、示す可能性がある対象または示すと予測される対象に投与される。いくつかの態様において、対象は、細胞療法によりそのように処置されたかまたは事前に処置された、複数の類似の状況の対象に基づき応答またはある特定の応答を示さない可能性があるか、または示さないと予測される。
いくつかの態様において、提供される方法は、対象の特定の群またはサブセット、例えば高リスク疾患、例えば高リスクNHLを有すると特定された対象を処置する工程を伴う。いくつかの局面において、方法は、標準療法を受けて再発したか、またはそれに対して難治性である(R/R)、または予後不良を有する、NHLなどの侵攻性および/または予後不良B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)の形態を有する対象を処置する。いくつかの場合において、療法が指示される疾患および/または患者集団に利用可能な療法、標準治療、または参照療法に対する全奏効率(ORR)は、40%未満であり、かつ/または完全奏効(CR)は20%未満である。いくつかの態様において、化学療法難治性DLBCLでは、参照もしくは利用可能な処置または標準療法によるORRは約26%であり、CRは約8%である(Crump et al. Outcomes in refractory aggressive diffuse large B-cell lymphoma (DLBCL): Results from the international SCHOLAR study. ASCO 2016 [Abstract 7516])。いくつかの局面において、提供される方法、組成物、使用および製造物品は、利用可能な療法に対して改善された優れた応答を達成する。
いくつかの態様において、方法、使用および製造物品は、例えば特定の疾患型、診断基準、事前の処置および/または事前の処置に対する応答に基づき、対象の特定の群またはサブセットを選択または特定することを伴う対象の処置を伴うか、またはそのために使用される。いくつかの態様において、方法は、1つもしくは複数の事前の療法による処置後に寛解に続いて再発したか、もしくは事前の療法に対して難治性になっている対象;または1つもしくは複数の事前の療法、例えば、1種類もしくは複数種の標準療法を受けて再発したか、もしくはそれに対して難治性である(R/R)対象を処置する工程を伴う。いくつかの態様において、方法は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、非特定型(NOS;デノボおよびインドレントからの形質転換型)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)または濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B)、エプスタイン-バーウイルス(EBV)陽性DLBCL、またはEBV陽性NOSを有する対象を処置する段階を伴う。いくつかの態様において、方法は、0~1のように、1未満の米国東海岸がん臨床試験グループパフォーマンスステータス(ECOG)を有する対象を処置する段階を伴う。いくつかの態様において、方法は、一般的に療法または特定の参照療法に対する応答が不良なDLBCL患者またはその対象の予後不良集団、例えば、1つもしくは複数、例えば2つもしくは3つの染色体転座(MYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有し;MYC/8q24座の転座を、通常、t(14;18)(q32;q21)bcl-2遺伝子および/またはBCL6/3q27染色体の転座と組み合わせて有する高悪性度B細胞リンパ腫である、いわゆる「ダブルヒット」または「トリプルヒット」リンパ腫など;例えば、Xu et al. (2013) Int J Clin Exp Pathol. 6(4): 788-794を参照されたい)を有する集団、および/または自家幹細胞移植(ASCT)施行後に再発(任意で12ヶ月以内に再発)した集団、および/または化学療法抵抗性であるとみなされる集団を処置する。
いくつかの態様において、抗原受容体(例えばCAR)は、疾患または状態に関連する、例えばNHLに関連する標的抗原に特異的に結合する。いくつかの態様において、疾患または障害に関連する抗原は、CD20、CD19、CD22、ROR1、CD45、CD21、CD5、CD33、Igカッパ、Igラムダ、CD79a、CD79bまたはCD30より選択される。
いくつかの態様において、方法は、疾患、状態または障害を有している、有するリスクがある、または有すると疑われる対象への、細胞療法およびチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与を含む。いくつかの態様において、対象は成体である。いくつかの態様において、対象は、30、40、50、60、もしくは70歳または約30、40、50、60、もしくは70歳を超える。
いくつかの態様において、方法は、NHLのある特定の予後またはリスクを有すると選択または特定された対象への細胞の投与を含む。非ホジキンリンパ腫(NHL)は、変化に富んだ疾患であることができる。NHLを有する対象には、処置なしで生存し得る者もいるが、即座の介入を必要とし得る者もいる。いくつかの場合において、NHLを有する対象は、疾患予後および/または推奨される処置戦略を知らせ得る群に分類される場合がある。いくつかの場合において、これらの群は、「低リスク」、「中リスク」、「高リスク」および/または「非常に高リスク」であり得、患者は、非限定的に遺伝的異常および/または形態学的もしくは身体的特徴を含むいくつかの要因に応じてそのような群として分類され得る。いくつかの態様において、当該方法に従って、および/または該製造物品もしくは組成物により処置される対象は、NHLのリスクに基づいて分類または特定される。いくつかの態様において、対象は、高リスクNHLを有する対象である。
いくつかの態様において、対象は、組換え受容体を発現している細胞の投与前に、疾患または状態、例えばNHLを標的とする療法または治療剤で事前に処置されたことがある。いくつかの態様において、対象は、造血幹細胞移植(HSCT)、例えば、同種HSCTまたは自家HSCTで事前に処置されたことがある。いくつかの態様において、対象は、標準的な療法による処置後に予後不良を有している、および/または1種類もしくは複数種の事前療法に失敗している。いくつかの態様において、対象は、NHLを処置するための、リンパ球枯渇療法以外の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、もしくは7つ、または少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、もしくは7つ、または約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、もしくは7つの他の療法で処置されたことがあるか、またはその療法を事前に受けたことがある。いくつかの態様において、対象は、化学療法または放射線療法で以前に処置されたことがある。いくつかの局面において、対象は、その他の治療または治療剤に対して難治性または非応答性である。いくつかの態様において、対象は、例えば、化学療法または放射線を含む別の療法または治療的介入による処置の後に、持続しているまたは再発した疾患を有する。
いくつかの態様において、方法は、高リスクNHLを有するとして選択または特定された対象への細胞の投与を含む。いくつかの態様において、対象は、例えば高リスクNHLに関連する、1つまたは複数の細胞遺伝学的異常を示す。いくつかの態様において、対象は、侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫(TCHRBCL)、バーキットリンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、および/または濾胞性リンパ腫(FL)であると特徴づけまたは判定された疾患または状態を有することに基づいて選択または特定される。特定の態様において、本明細書に提供される方法を用いて処置されるべき対象には、侵攻性NHLを有する対象、特に、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、非特定型(NOS;デノボおよびインドレントからの形質転換型)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、または濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B)、エプスタイン-バーウイルス(EBV)陽性DLBCL、EBV陽性NOS、またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(「ダブルヒット」もしくは「トリプルヒット」リンパ腫)を有する対象が含まれる。いくつかの態様において、対象は、不良のパフォーマンスステータスを有する。いくつかの局面において、処置されるべき集団は、0~2のいずれかである米国東海岸がん臨床試験グループのパフォーマンスステータス(ECOG)を有する対象を含む。態様のうちいずれかの他の局面において、処置されるべき対象は、ECOG 0~1の対象を含んだか、またはECOG 2の対象を含まない。態様のうちいずれかのいくつかの局面において、処置されるべき対象は、2つ以上の事前療法に失敗している。いくつかの態様において、対象は、辺縁帯リンパ腫(MZL)および慢性リンパ性白血病(CLL;リヒター)から形質転換したDLBCLを有しない。いくつかの態様において、CLLを有する対象は、CLLの侵攻性リンパ腫への、最も一般的にはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)への形質転換と定義されるリヒター症候群(RS)を示す可能性がある(例えば、Parikh et al. Blood 2014 123:1647-1657参照)。いくつかの態様において、対象は、マントル細胞リンパ腫(MCL)を有する。いくつかの態様において、対象は、不良な全生存期間と相関する特徴を有する。いくつかの態様において、対象は、完全奏効(CR)を達成したことがなく、自家幹細胞移植(ASCT)を受けたことがなく、1つもしくは複数の2種類目の治療に難治性であり、原発性難治性疾患を有し、かつ/またはECOGパフォーマンススコア2を有する。
いくつかの態様において、処置されるべき対象は、侵攻性NHLを有する、特に、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、非特定型(NOS;デノボおよびインドレントからの形質転換型)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)または濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B)、エプスタイン-バーウイルス(EBV)陽性DLBCL、EBV陽性NOS、またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(「ダブルヒット」もしくは「トリプルヒット」リンパ腫)を有する対象の群を含む。いくつかの態様において、対象の疾患は、少なくとも2種類の事前療法を受けて再発したか、またはそれに対して難治性である。いくつかの態様において、事前の療法は、CD20を標的とする剤および/またはアントラサイクリンを含む。いくつかの態様において、対象は、スクリーニング時に0~2または0~1のECOGスコアを有する。いくつかの態様において、対象は、Lugano分類(Cheson, 2014)により陽電子放出断層撮影(PET)陽性疾患を有する。いくつかの態様において、対象は、任意で同種幹細胞移植(SCT)により以前に処置されたことがあり得る。
いくつかの態様において、対象は、併用療法が投与される時点(例えば、細胞療法が投与される時点)で少なくとも40歳である。いくつかの態様において、対象は、併用療法が投与される時点(例えば、細胞療法が投与される時点)で40歳未満である。いくつかの態様において、対象は、併用療法が投与される時点(例えば、細胞療法が投与される時点)で約40~65歳である。いくつかの態様において、対象は、併用療法が投与される時点(例えば、細胞療法が投与される時点)で少なくとも65歳である。
いくつかの態様において、対象は男性である。いくつかの態様において、対象は女性である。
いくつかの態様において、対象は直前の療法に対して難治性である。いくつかの態様において、対象は、最近の事前の療法を受けて再発している。対象が、最近の事前の療法に対して部分奏効未満を達成した場合、状態は難治性である。いくつかの態様において、対象は、事前の化学療法を受ける。いくつかの態様において、対象は、事前の化学療法に対して化学療法難治性である。いくつかの態様において、対象は、事前の療法に対して化学療法感受性である。対象が、最近の化学療法含有レジメンに対して病状安定化(SD)もしくは進行性疾患(PD)を達成したか、または自家幹細胞移植後12ヶ月未満で再発した場合、状態は化学療法難治性である。その他の場合に状態は化学療法感受性である。
いくつかの態様において、方法、細胞および組成物は、予後不良を有する高リスク患者に長続きする奏効を高い率で提供することができ、有害作用または毒性のリスクが低減する。いくつかの態様において、方法および使用は、より高い奏効率および/またはより長続きする奏効もしくは有効性および/または細胞療法を含む併用療法に関連する可能性がある神経毒性(NT)もしくはサイトカイン放出症候群(CRS)などの毒性もしくは他の副作用の低減したリスクを提供するか、またはそれを達成する。
いくつかの態様において、提供される方法により、および/または提供される製造物品もしくは組成物を用いて処置された対象の少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、もしくは少なくとも75%またはそれ以上が、CRを達成する。いくつかの態様において、提供される方法により、および/または提供される製造物品もしくは組成物を用いて処置された対象の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%が、部分奏効(PR)の客観的奏効を達成する。いくつかの態様において、提供される方法により、および/または提供される製造物品もしくは組成物を用いて処置された対象の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%またはそれ以上が、1ヶ月までに、2ヶ月までにまたは3ヶ月までにCRまたはPRを達成する。
いくつかの態様において、細胞療法の投与の開始後3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月またはそれ以上までに、提供される方法により、および/または提供される製造物品もしくは組成物を用いて処置された対象の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%またはそれ以上が、奏効を維持し、例えばCRまたはORを維持する。いくつかの態様において、例えば提供される方法により処置された対象の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%もしくはそれ以上、または少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%もしくはそれ以上において、あるいは1ヶ月または3ヶ月までにCRを達成した対象において、そのような奏効、例えばCRまたはORは、少なくとも3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間または9ヶ月間長続きする。いくつかの態様において、提供される方法により、および/または提供される製造物品もしくは組成物を用いて処置された対象の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%もしくはそれ以上、または1ヶ月もしくは3ヶ月までにCRを達成した対象は、3ヶ月超、4ヶ月超、5ヶ月超、6ヶ月超、7ヶ月超、8ヶ月超もしくは9ヶ月超、または約3ヶ月超、約4ヶ月超、約5ヶ月超、約6ヶ月超、約7ヶ月超、約8ヶ月超もしくは約9ヶ月超生存するまたは進行なしに生存する。
いくつかの局面において、提供される方法は、高いまたは特定の奏効率(例えば、ある特定の投与後期間、例えば3ヶ月または6ヶ月の後で評価される集団中の奏効率)、例えば、75%もしくは80%もしくは81%、82%、83%、84%もしくは85%またはそれ以上のORR(例えば6ヶ月または3ヶ月ORR)および50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、71%、72%、73%以上またはおよそ75%以上のCR率(例えば6ヶ月または3ヶ月CR率)であって、また、特定の期間または少なくとも特定の期間長続きする、例えば、処置の開始後1、3または6ヶ月以上または9ヶ月以上を超えて持続するものを達成することができる。いくつかの態様において、そのような奏効率および持続期間は、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10回の投与または用量の後に受け入れられる。
A. 細胞療法の投与
養子細胞療法のための細胞の投与方法は、公知であり、提供される方法、組成物および製造物品およびキットに関連して使用される場合がある。例えば、養子T細胞療法の方法は、例えば、Gruenbergらの米国特許出願公開第2003/0170238号;Rosenbergの米国特許第4,690,915号;Rosenberg (2011) Nat Rev Clin Oncol. 8(10): 577-85)に記載されている。例えば、Themeli et al. (2013) Nat Biotechnol. 31(10): 928-933;Tsukahara et al. (2013) Biochem Biophys Res Commun 438(1): 84-9;Davila et al. (2013) PLoS ONE 8(4): e61338を参照されたい。
いくつかの態様において、提供される方法において使用するための細胞または該方法に関連して投与される細胞は、操作された受容体、例えば、操作された抗原受容体、例えばキメラ抗原受容体(CAR)、またはT細胞受容体(TCR)を含有するか、または含有するように操作される。組成物には、投与のため、例えば養子細胞療法のための薬学的組成物および製剤が含まれる。提供される方法により、および/または提供される製造物品もしくは組成物を用いて、対象、例えば患者に細胞および組成物を投与するための処置方法もまた、提供される。
細胞は、全般的に機能的非TCR抗原受容体、例えばキメラ抗原受容体(CAR)、およびトランスジェニックT細胞受容体(TCR)などの他の抗原結合受容体を含む、抗原受容体などの組換え受容体を発現する。受容体に、他のキメラ受容体もまた含まれる。提供される方法において細胞療法として投与するための例示的な操作された細胞は、セクションIIに記載されている。
いくつかの態様において、細胞療法、例えば、養子T細胞療法は、細胞療法を受け入れることになる対象から、またはそのような対象に由来する試料から、細胞が単離され、かつ/または他の方法で調製される自家移入によって実施される。したがって、いくつかの局面において、細胞は、処置を必要とする対象、例えば患者に由来し、単離および処理に続いて細胞が同じ対象に投与される。
いくつかの態様において、細胞療法、例えば養子T細胞療法は、細胞療法を受け入れることになる対象または最終的に受け入れる対象、例えば第1の対象以外の対象から、細胞が単離され、かつ/または他の方法で調製される同種移入によって実施される。そのような態様において、次に細胞は、同じ種の別の対象、例えば第2の対象に投与される。いくつかの態様において、第1および第2の対象は、遺伝的に同一である。いくつかの態様において、第1および第2の対象は、遺伝的に類似である。いくつかの態様において、第2の対象は、第1の対象と同じHLAクラスまたは上位タイプを発現する。
T細胞療法の細胞は、投与のために製剤化された組成物の状態で、またはその代わりに、別々の投与のために製剤化された1つよりも多い組成物(例えば2つの組成物)の状態で投与することができる。細胞の用量は、細胞もしくは操作された細胞の特定の数もしくは相対数、ならびに/または組成物内の2つ以上のサブタイプの、例えばCD4 T細胞およびCD8 T細胞の所定の比もしくは組成を含む場合がある。
細胞は、任意の適切な手段により、例えばボーラス注入により、注射、例えば静脈内もしくは皮下注射、眼内注射、眼球周囲注射、網膜下注射、硝子体内注射、経中隔注射、強膜下注射、脈絡膜内注射、嚢内投与注射、結膜下注射、結膜下注射、テノン嚢下注射、眼球後注射、球周囲注射または後強膜近傍送達によって投与することができる。いくつかの態様において、細胞は、非経口、肺内および鼻腔内ならびに局所処置が所望される場合は病巣内投与によって投与される。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内または皮下投与が含まれる。いくつかの態様において、与えられる用量は、細胞の単回ボーラス投与によって投与される。いくつかの態様において、用量は、細胞の複数回のボーラス投与によって、例えば3日以下の期間をかけて、または細胞の連続注入投与によって投与される。いくつかの態様において、細胞の用量または任意の追加的な処置、例えばリンパ球枯渇療法、介入療法および/または併用療法の投与は、外来送達により実施される。
疾患の処置のために、適切な投薬量は、処置されるべき疾患の型、細胞または組換え受容体の型、疾患の重症度および経過、事前の療法、対象の臨床歴および細胞に対する応答、ならびに担当医師の判断に依存する場合がある。組成物および細胞は、いくつかの態様において、対象に1回で、または一連の処置にわたり適切に投与される。
免疫枯渇(例えばリンパ球枯渇)療法により対象をプレコンディショニングすることにより、いくつかの局面において、養子細胞療法(ACT)の効果を改善することができる。
したがって、いくつかの態様において、方法は、プレコンディショニング剤、例えばリンパ球枯渇剤または化学療法剤、例えばシクロホスファミド、フルダラビン、またはそれらの組み合わせを、細胞療法の開始前に対象に投与する工程を含む。例えば、対象は、細胞療法開始の少なくとも2日前に、例えば少なくとも3日前、4日前、5日前、6日前、または7日前に、プレコンディショニング剤を投与される場合がある。いくつかの態様において、対象は、細胞療法の開始の7日前以内に、例えば、6日前以内、5日前以内、4日前以内、3日前以内、または2日以内に、プレコンディショニング剤を投与される。
いくつかの態様において、対象は、20mg/kgから100mg/kgの間もしくは約20mg/kgから100mg/kgの間の用量、例えば40mg/kgから80mg/kgの間もしくは約40mg/kgから80mg/kgの間の用量でシクロホスファミドによりプレコンディショニングされる。いくつかの局面において、対象は、60mg/kgまたは約60mg/kgのシクロホスファミドによりプレコンディショニングされる。いくつかの態様において、シクロホスファミドは、単回用量の状態で投与することができ、または例えば毎日、隔日または3日毎に与えられる、複数の用量の状態で投与することができる。いくつかの態様において、シクロホスファミドは、1日1回、1または2日間投与される。いくつかの態様において、リンパ球枯渇剤が、シクロホスファミドを含む場合、対象は、シクロホスファミドを100mg/m2から500mg/m2の間または約100mg/m2から500mg/m2の間、例えば200mg/m2から400mg/m2の間もしくは約200mg/m2から400mg/m2の間、または250mg/m2から350mg/m2の間もしくは約250mg/m2から350mg/m2の間(両端の値を含む)の用量で投与される。場合によっては、対象は、約300mg/m2のシクロホスファミドが投与される。いくつかの態様において、シクロホスファミドは、単回用量の状態で投与することができ、または例えば毎日、隔日または3日毎に与えられる、複数の用量の状態で投与することができる。いくつかの態様において、シクロホスファミドは、毎日、例えば1~5日間、例えば3~5日間投与される。場合によっては、対象は、細胞療法の開始前に約300mg/m2のシクロホスファミドを毎日3日間投与される。
いくつかの態様において、リンパ球枯渇剤がフルダラビンを含む場合、対象は、フルダラビンを1mg/m2から100mg/m2の間または約1mg/m2から100mg/m2の間、例えば10mg/m2から75mg/m2の間もしくは約10mg/m2から75mg/m2の間、15mg/m2から50mg/m2の間もしくは約15mg/m2から50mg/m2の間、20mg/m2から40mg/m2の間もしくは約20mg/m2から40mg/m2の間、または24mg/m2から35mg/m2の間もしくは約24mg/m2から35mg/m2の間(両端の値を含む)の用量で投与される。場合によっては、対象は、約30mg/m2のフルダラビンを投与される。いくつかの態様において、フルダラビンは、単回用量の状態で投与することができ、または例えば毎日、隔日または3日毎に与えられる、複数の用量の状態で投与することができる。いくつかの態様において、フルダラビンは、毎日、例えば1~5日間、例えば3~5日間投与される。場合によっては、対象は、細胞療法の開始前に約30mg/m2のフルダラビンを毎日3日間投与される。
いくつかの態様において、リンパ球枯渇剤は、シクロホスファミドおよびフルダラビンの組合せなどの薬剤の組合せを含む。したがって、薬剤の組合せは、上記のような任意の用量または投与計画のシクロホスファミドおよび上記のような任意の用量または投与計画のフルダラビンを含む場合がある。例えば、いくつかの局面において、対象は、第1の用量または後続の用量の前に、60mg/kg(約2g/m2)のシクロホスファミドおよび3~5つの用量の25mg/m2フルダラビンを投与される。
細胞の投与に続き、操作された細胞集団の生物学的活性が、いくつかの態様において、例えばいくつかの公知の方法のうちのいずれかにより測定される。評価すべきパラメーターは、例えばイメージングによるインビボ、または例えばELISAもしくはフローサイトメトリーによるエクスビボの、操作T細胞もしくは天然T細胞または他の免疫細胞の抗原への特異的結合を含む。ある特定の態様において、操作された細胞が標的細胞を破壊する能力は、例えば、Kochenderfer et al., J. Immunotherapy, 32(7): 689-702 (2009)、およびHerman et al. J. Immunological Methods, 285(1): 25-40 (2004)に記載される細胞傷害性アッセイなどの任意の適切な公知の方法を使用して測定することができる。ある特定の態様において、細胞の生物学的活性は、CD107a、IFNγ、IL-2、およびTNFなどの1種または複数種のサイトカインの発現および/または分泌をアッセイすることによって測定される。いくつかの局面において、生物学的活性は、腫瘍量または腫瘍負荷における低減などの臨床転帰を評価することによって測定される。
1. 組成物および製剤
いくつかの態様において、組換え抗原受容体、例えばCARまたはTCRにより操作された細胞を含む、T細胞療法などの細胞療法の細胞の用量は、薬学的組成物または製剤などの組成物または製剤として提供される。そのような組成物は、提供される方法により、および/または提供される製造物品もしくは組成物を用いて疾患、状態、および障害の処置などに使用することができる。
「薬学的製剤」という用語は、そのなかに含有される活性成分の生物学的活性を有効にさせるような形態の調製物であって、製剤が投与される対象に許容できないほど有毒な追加的な構成成分を含有しない調製物を指す。
「薬学的に許容される担体」は、薬学的製剤中の活性成分以外の成分であって、対象に無毒な成分を指す。薬学的に許容される担体には、非限定的に、緩衝剤、賦形剤、安定化剤、または保存剤が含まれる。
いくつかの態様では、操作されたT細胞(例えばCAR T細胞)などの細胞療法は、薬学的に許容される担体と共に製剤化される。いくつかの局面では、担体の選択は、一部には特定の細胞もしくは剤によって、および/または投与方法によって決定される。したがって、種々の適切な製剤が存在する。例えば、薬学的組成物は防腐剤を含み得る。適切な防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、および塩化ベンザルコニウムが挙げられ得る。いくつかの局面では、2つまたはそれ以上の防腐剤の混合物が使用される。防腐剤またはその混合物は、典型的には全組成物の約0.0001重量%から約2重量%の量で存在する。担体は、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A.Ed.(1980)に記載されている。薬学的に許容される担体は一般に、用いられる投与量および濃度でレシピエントに非毒性であり、以下のものが含まれるが、これらに限定されるわけではない:リン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、ブチルもしくはベンジルアルコール、メチルもしくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3-ペンタノールおよびm-クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリジンなどのアミノ酸;単糖類、二糖類、およびグルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトールなどの糖類;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えばZn-タンパク質錯体);ならびに/またはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン界面活性剤。
いくつかの局面では、緩衝剤が組成物に含まれる。適切な緩衝剤としては、例えばクエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸、リン酸カリウム、ならびに他の様々な酸および塩が挙げられる。いくつかの局面では、2つまたはそれ以上の緩衝剤の混合物が使用される。緩衝剤またはその混合物は、典型的には全組成物の約0.001重量%から約4重量%の量で存在する。投与可能な薬学的組成物を調製するための方法は公知である。例示的な方法は、例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy, Lippincott Williams &Wilkins; 21st ed.(May 1,2005)においてより詳細に記載されている。
製剤は水溶液を含み得る。製剤または組成物はまた、それぞれの活性が互いに悪影響を及ぼさない場合、細胞または剤で処置される特定の適応症、疾患、または病態に有用な複数の活性成分を含み得る。そのような活性成分は、意図される目的に有効な量で組み合わせて適切に存在する。したがって、いくつかの態様では、薬学的組成物は、化学療法剤、例えばアスパラギナーゼ、ブスルファン、カルボプラチン、シスプラチン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メトトレキサート、パクリタキセル、リツキシマブ、ビンブラスチン、ビンクリスチンなどのような他の薬学的に活性な剤または薬物をさらに含む。
いくつかの態様では、薬学的組成物は、治療上有効な量または予防上有効な量などの、疾患または病態を処置するために有効な量の細胞を含有する。いくつかの態様で処置の有効性は、処置対象の定期的な評価によってモニタリングされる。数日間またはそれ以上にわたる反復投与については、病態に応じて、疾患の症状の所望の抑制が起こるまで、処置が繰り返される。しかしながら、他の投与レジメンも有用であり得、決定され得る。所望の投与量は、組成物の単回ボーラス投与によって、組成物の複数回ボーラス投与によって、または組成物の持続注入投与によって送達することができる。
細胞は、標準的な投与技術、製剤、および/または装置を用いて投与され得る。組成物の保存および投与のための、注射器およびバイアルなどの製剤および装置が提供される。細胞に関して、投与は自家投与または異種投与であり得る。例えば、免疫応答性細胞または前駆体は、一対象から得ることができ、同じ対象または異なる、適合性の対象に投与され得る。末梢血由来免疫応答性細胞またはそれらの子孫(例えばインビボ、エクスビボまたはインビトロ由来)は、カテーテル投与、全身注入、局所注入、静脈内注射、または非経口投与を含む局所注入によって投与することができる。治療用組成物(例えば遺伝子改変された免疫応答性細胞を含む薬学的組成物)を投与する場合、治療用組成物は一般に単位投与注射形態(溶液、懸濁液、エマルジョン)に製剤化される。
製剤には、経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、肺投与、経皮投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、口腔投与、舌下投与、または坐剤投与用のものが含まれる。いくつかの態様では、剤または細胞集団は非経口投与される。本明細書で使用される「非経口」という用語は、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、直腸内投与、膣内投与、および腹腔内投与を含む。いくつかの態様では、剤または細胞集団は、静脈内、腹腔内、または皮下注射による末梢全身送達を用いて対象に投与される。
いくつかの態様では、組成物は、いくつかの局面では選択されたpHに緩衝され得る、滅菌液体製剤、例えば等張水溶液、懸濁液、エマルジョン、分散液、または粘性組成物として提供される。液体製剤は通常、ゲル、他の粘性組成物、および固体組成物よりも調製が容易である。さらに、液体組成物は、特に注射によって投与するのにいくぶんより便利である。他方で、粘性組成物は、特定の組織とのより長い接触期間を提供する適切な粘度範囲内に製剤化することができる。液体または粘性組成物は担体を含むことができ、担体は、例えば水、食塩水、リン酸緩衝食塩水、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)およびそれらの適切な混合物を含む溶媒または分散媒体であり得る。
滅菌注射溶液は、適切な担体、希釈剤、または賦形剤、例えば滅菌水、生理食塩水、グルコース、デキストロースなどとの混合物などの溶媒中に細胞を組み込むことによって調製することができる。
インビボ投与に使用される製剤は一般に無菌である。無菌性は、例えば滅菌濾過膜を通して濾過することによって容易に達成され得る。
2.投与
いくつかの態様では、提供される方法に従って、および/または提供される製造品もしくは組成物に従って、ある用量の細胞が対象に投与される。いくつかの態様では、用量のサイズまたはタイミングは、対象における特定の疾患または病態との関係で決定される。いくつかの態様では、提供される説明を考慮して特定の疾患についての用量のサイズまたはタイミングを経験的に決定してもよい。
いくつかの態様では、細胞の用量は、2×105細胞/kg~2×106細胞/kgもしくはおよそ2×105細胞/kg~2×106細胞/kg、例えば4×105細胞/kg~1×106細胞/kgもしくはおよそ4×105細胞/kg~1×106細胞/kg、または6×105細胞/kg~8×105細胞/kgもしくはおよそ6×105細胞/kg~8×105細胞/kgを含む。いくつかの態様では、細胞の用量は、対象の体重1キログラム当たり(細胞/kg)2×105個以下の細胞(例えばCAR発現細胞などの抗原発現細胞)、例えば3×105細胞/kg以下もしくはおよそ3×105細胞/kg以下、4×105細胞/kg以下もしくはおよそ4×105細胞/kg以下、5×105細胞/kg以下もしくはおよそ5×105細胞/kg以下、6×105細胞/kg以下もしくはおよそ6×105細胞/kg以下、7×105細胞/kg以下もしくはおよそ7×105細胞/kg以下、8×105細胞/kg以下もしくはおよそ8×105細胞/kg以下、9×105細胞/kg以下もしくはおよそ9×105細胞/kg以下、1×106細胞/kg以下もしくはおよそ1×106細胞/kg以下、または2×106細胞/kg以下もしくはおよそ2×106細胞/kg以下を含む。いくつかの態様では、細胞の用量は、対象の体重1キログラム当たり(細胞/kg)2×105個の細胞(例えばCAR発現細胞などの抗原発現細胞)もしくは約2×105個の細胞、または少なくとも2×105個の細胞、もしくは少なくともおよそ2×105個の細胞、例えば以下の値もしくはおよそ以下の値または少なくとも以下の値もしくは少なくともおよそ以下の値:3×105細胞/kg、4×105細胞/kg、5×105細胞/kg、6×105細胞/kg、7×105細胞/kg、8×105細胞/kg、9×105細胞/kg、1×106細胞/kg、または2×106細胞/kgを含む。
ある特定の態様では、細胞、または細胞のサブタイプの個々の集団は、約100万~約1000億の細胞の範囲で、および/または体重1キログラム当たりのその細胞量で、例えば、100万もしくは約100万~500億もしくは約500億の細胞(例えば、500万もしくは約500万の細胞、2500万もしくは約2500万の細胞、5億もしくは約5億の細胞、10億もしくは約10億の細胞、50億もしくは約50億の細胞、200億もしくは約200億の細胞、300億もしくは約300億の細胞、400億もしくは約400億の細胞、または前述の値の任意の2つによって規定される範囲)、例えば、約1000万~1000億もしくは約1000億の細胞(例えば、2000万もしくは約2000万の細胞、3000万もしくは約3000万の細胞、4000万もしくは約4000万の細胞、6000万もしくは約6000万の細胞、7000万もしくは約7000万の細胞、8000万もしくは約8000万の細胞、9000万もしくは約9000万の細胞、100億もしくは約100億の細胞、250億もしくは約250億の細胞、500億もしくは約500億の細胞、750億もしくは約750億の細胞、900億もしくは約900億の細胞、または前述の値の任意の2つによって規定される範囲)、いくつかの場合に、1億もしくは約1億の細胞~500億もしくは約500億の細胞(例えば、1億2000万もしくは約1億2000万の細胞、2億5000万もしくは約2億5000万の細胞、3億5000万もしくは約3億5000万の細胞、4億5000万もしくは約4億5000万の細胞、6億5000万もしくは約6億5000万の細胞、8億もしくは約8億の細胞、9億もしくは約9億の細胞、30億もしくは約30億の細胞、300億もしくは約300億の細胞、450億もしくは約450億の細胞)、またはこれらの範囲の間の任意の値および/または体重1キログラム当たりのその量で、対象に投与される。投薬量は、疾患もしくは障害および/または患者および/または他の処置に特有の属性に応じて変動し得る。
いくつかの態様では、細胞の用量は、細胞の用量が対象の体表面積または体重に連動しないまたは基づかないような、細胞の均一な用量または細胞の固定された用量である。
いくつかの態様では、遺伝子操作された細胞の用量は、1×105~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~1×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~2.5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~1×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~5×106もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~2.5×106もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×105~1×106もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~1×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~1×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~5×106もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×106もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×106~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×106~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×106~1×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×106~5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×106~2.5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×106~1×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×106~5×106もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×106~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×106~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×106~1×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×106~5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×106~2.5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×106~1×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×107~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×107~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×107~1×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×107~5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×107~2.5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×107~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×107~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×107~1×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、2.5×107~5×107もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×107~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×107~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、5×107~1×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×108~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、1×108~2.5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞、または2.5×108~5×108もしくはおよそ前記値の総CAR発現T細胞を含む。
いくつかの態様では、遺伝子操作された細胞の用量は、少なくとも1×105もしくは少なくとも約1×105のCAR発現細胞、少なくとも2.5×105もしくは少なくとも約2.5×105のCAR発現細胞、少なくとも5×105もしくは少なくとも約5×105のCAR発現細胞、少なくとも1×106もしくは少なくとも約1×106のCAR発現細胞、少なくとも2.5×106もしくは少なくとも約2.5×106のCAR発現細胞、少なくとも5×106もしくは少なくとも約5×106のCAR発現細胞、少なくとも1×107もしくは少なくとも約1×107のCAR発現細胞、少なくとも2.5×107もしくは少なくとも約2.5×107のCAR発現細胞、少なくとも5×107もしくは少なくとも約5×107のCAR発現細胞、少なくとも1×108もしくは少なくとも約1×108のCAR発現細胞、少なくとも2.5×108もしくは少なくとも約2.5×108のCAR発現細胞、または少なくとも5×108もしくは少なくとも約5×108のCAR発現細胞を含む。
いくつかの態様では、細胞療法は、それぞれ両端の値を含む、1×105もしくは約1×105~5×108もしくは約5×108の総組換え受容体発現細胞、総T細胞、もしくは総末梢血単核細胞(PBMC)、5×105もしくは約5×105~1×107もしくは約1×107の総組換え受容体発現細胞、総T細胞、もしくは総末梢血単核細胞(PBMC)、または1×106もしくは約1×106~1×107もしくは約1×107の総組換え受容体発現細胞、総T細胞、もしくは総末梢血単核細胞(PBMC)の細胞数を含む用量の投与を含む。いくつかの態様では、細胞療法は、少なくとも1×105もしくは少なくとも約1×105の総組換え受容体発現細胞、総T細胞、もしくは総末梢血単核細胞(PBMC)、例えば、少なくとも1×106もしくは少なくとも約1×106、少なくとも1×107もしくは少なくとも約1×107、少なくとも1×108もしくは少なくとも約1×108のそのような細胞の細胞数を含む細胞の用量の投与を含む。いくつかの態様では、その数は、CD3+またはCD8+、いくつかの場合には、また組換え受容体発現(例えば、CAR+)細胞の総数に準拠する。いくつかの態様では、細胞療法は、それぞれ両端の値を含む、1×105もしくは約1×105~5×108もしくは約5×108のCD3+もしくはCD8+総T細胞またはCD3+もしくはCD8+組換え受容体発現細胞、5×105もしくは約5×105~1×107もしくは約1×107のCD3+もしくはCD8+総T細胞またはCD3+もしくはCD8+組換え受容体発現細胞、または1×106もしくは約1×106~1×107もしくは約1×107のCD3+もしくはCD8+総T細胞またはCD3+もしくはCD8+組換え受容体発現細胞の細胞数を含む用量の投与を含む。いくつかの態様では、細胞療法は、それぞれ両端の値を含む、1×105もしくは約1×105~5×108もしくは約5×108の総CD3+/CAR+もしくはCD8+/CAR+細胞、5×105もしくは約5×105~1×107もしくは約1×107の総CD3+/CAR+もしくはCD8+/CAR+細胞、または1×106もしくは約1×106~1×107もしくは約1×107の総CD3+/CAR+もしくはCD8+/CAR+細胞の細胞数を含む用量の投与を含む。
いくつかの態様では、T細胞の用量は、5×107もしくは約5×107の組換え受容体発現T細胞または2.5×107もしくは約2.5×107の組換え受容体発現CD8+ T細胞を含む。いくつかの態様では、T細胞の用量は、1×108もしくは約1×108の組換え受容体発現T細胞または5×107もしくは約5×107の組換え受容体発現CD8+ T細胞を含む。いくつかの態様では、T細胞の用量は、1.5×108もしくは約1.5×108の組換え受容体発現T細胞または0.75×108もしくは約0.75×108の組換え受容体発現CD8+ T細胞を含む。
いくつかの態様では、例えば、対象がヒトである場合、用量は、約5×108より少ない総組換え受容体(例えば、CAR)発現細胞、T細胞、または末梢血単核細胞(PBMC)、例えば、約1×106~5×108の範囲のそのような細胞、例えば、2×106、5×106、1×107、5×107、1×108、2×108、3×108もしくは4×108のそのような総細胞、または前述の値の任意の2つの間の範囲の用量を含む。いくつかの態様では、対象がヒトである場合、用量は、約1×106~3×108の間の総組換え受容体(例えば、CAR)発現細胞、例えば、約1×107~2×108の範囲のそのような細胞、例えば、1×107、5×107、1×108もしくは1.5×108のそのような総細胞、または前述の値の任意の2つの間の範囲の用量を含む。いくつかの態様では、患者に、多回用量が投与され、そして、これらの用量の各々または総用量は、前述の値のいずれかの範囲内であることができる。いくつかの態様では、細胞の用量は、それぞれ両端の値を含む、1×105もしくは約1×105~5×108もしくは約5×108の総組換え受容体(例えば、CAR)発現T細胞もしくは総T細胞、1×105~1.5×108の総組換え受容体(例えば、CAR)発現T細胞もしくは総T細胞、1×105~1×108の総組換え受容体(例えば、CAR)発現T細胞もしくは総T細胞、5×105もしくは約5×105~1×107もしくは約1×107の総組換え受容体(例えば、CAR)発現T細胞もしくは総T細胞、または1×106もしくは約1×106~1×107もしくは約1×107の総組換え受容体(例えば、CAR)発現T細胞もしくは総T細胞の投与を含む。
いくつかの態様では、該用量のT細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞またはCD4+およびCD8+T細胞を含む。
いくつかの態様では、例えば、対象がヒトである場合、CD4+およびCD8+T細胞を含む用量においてであることを含めて、該用量のCD8+T細胞は、約1×106~1×108の間の総組換え受容体(例えば、CAR)発現CD8+細胞、例えば、約5×106~1×108の範囲のそのような細胞、例えば、1×107、2.5×107、5×107、7.5×107もしくは1×108のそのような総細胞、または前述の値の任意の2つの間の範囲のものを含む。いくつかの態様では、患者に、多回用量が投与され、そして、これらの用量の各々または総用量は、前述の値のいずれかの範囲内であることができる。いくつかの態様では、細胞の用量は、それぞれ両端の値を含む、1×107または約1×107~0.75×108または約0.75×108の総組換え受容体発現CD8+T細胞、1×107~2.5×107の総組換え受容体発現CD8+T細胞、1×107または約1×107~0.75×108または約0.75×108の総組換え受容体発現CD8+T細胞の投与を含む。いくつかの態様では、細胞の用量は、1×107もしくは約1×107、2.5×107もしくは約2.5×107、5×107もしくは約5×107、7.5×107もしくは約7.5×107、または1×108もしくは約1×108の総組換え受容体発現CD8+T細胞の投与を含む。
いくつかの態様では、例えば、対象がヒトである場合、CD4+およびCD8+T細胞を含む用量においてであることを含めて、該用量のCD4+T細胞は、約1×106~1×108の間の総組換え受容体(例えば、CAR)発現CD4+細胞、例えば、約5×106~1×108の範囲のそのような細胞、例えば、1×107、2.5×107、5×107、7.5×107もしくは1×108のそのような総細胞、または前述の値の任意の2つの間の範囲のものを含む。いくつかの態様では、患者に、多回用量が投与され、そして、これらの用量の各々または総用量は、前述の値のいずれかの範囲内であることができる。いくつかの態様では、細胞の用量は、それぞれ両端の値を含む、1×107または約1×107~0.75×108または約0.75×108の総組換え受容体発現CD4+T細胞、1×107~2.5×107の総組換え受容体発現CD4+T細胞、1×107または約1×107~0.75×108または約0.75×108の総組換え受容体発現CD4+T細胞の投与を含む。いくつかの態様では、細胞の用量は、1×107もしくは約1×107、2.5×107もしくは約2.5×107、5×107もしくは約5×107、7.5×107もしくは約7.5×107、または1×108もしくは約1×108の総組換え受容体発現CD4+T細胞の投与を含む。
いくつかの態様では、細胞、例えば、組換え受容体発現T細胞の用量が、対象に、単回用量として投与されるか、または、2週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年もしくはより長い期間内に一回だけ投与される。
養子細胞療法に関連して、所与の「用量」の投与は、所与の量または数の細胞の単一組成物としての投与および/または単一の途切れのない投与、例えば、単回注射または連続注入としての投与を包含し、また、所与の量または数の細胞の分割用量としてのまたは複数の組成物としての、複数の個々の組成物または注入で提供される、指定の期間にわたる、例えば3日間以内にわたる、投与も包含する。したがって、いくつかの状況では、用量は、単一時点に与えられるかまたは開始される、指定の数の細胞の単回または連続投与である。しかしながら、いくつかの状況では、用量は、多回の注射または注入で、3日以内の期間にわたって、例えば3日間もしくは2日間で1日1回投与されるか、または1日間にわたる多回の注入によって投与される。
したがって、いくつかの局面では、該用量の細胞は、単一の薬学的組成物で投与される。いくつかの態様では、該用量の細胞は、該用量の細胞をまとめて含有する複数の組成物で投与される。
いくつかの態様では、用語「分割用量」は、1日を超える期間にわたって投与されるように分割された用量を指す。このタイプの投薬は、本方法に包含され、単回用量であると見なされる。
したがって、細胞の用量は、分割用量として、例えば、経時的に投与される分割用量として投与してよい。例えば、いくつかの態様では、用量は、対象に2日間または3日間にわたって投与してよい。分割投薬の例示的な方法は、1日目に用量の25%を投与し、2日目に用量の残りの75%を投与することを含む。他の態様では、用量の33%を1日目に投与し、残りの67%を2日目に投与してよい。いくつかの局面では、用量の10%を1日目に投与し、用量の30%を2日目に投与し、そして、用量の60%を3日目に投与する。いくつかの態様では、分割用量は、3日間超に拡張されることはない。
いくつかの態様では、該用量の細胞は、各々が該用量の細胞の一部を含有する複数の組成物または溶液、例えば第1および第2の、任意でより多くの組成物または溶液の投与によって投与してよい。いくつかの局面では、各々が異なる細胞の集団および/またはサブタイプを含有する複数の組成物が、別々にまたは独立に、任意で一定期間内に投与される。例えば、細胞集団またはサブタイプは、それぞれCD8+およびCD4+ T細胞、ならびに/または、それぞれCD8+およびCD4+濃縮集団、例えば、各々が組換え受容体を発現するように遺伝子操作された細胞を個々に含むCD4+および/またはCD8+T細胞を含むことができる。いくつかの態様では、該用量の投与は、ある用量のCD8+T細胞またはある用量のCD4+T細胞を含む第1の組成物の投与、および他の用量のCD4+T細胞およびCD8+T細胞を含む第2の組成物の投与を含む。
いくつかの態様では、投与しようとする細胞を含有する組成物、または投与しようとする細胞の用量もしくは集団、例えば、操作されたT細胞の組成物、集団または用量は、特定の細胞サブタイプの少なくとも一定の割合または比率が濃縮されているかまたはそれを含有する。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、CD8+および/またはCD4+T細胞の少なくとも一定の割合または比率が濃縮されているかまたはそれを含有する。
いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、CD8+T細胞の少なくとも一定の割合または比率が濃縮されているかまたはそれを含有する。任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも50%もしくは約50%、少なくとも60%もしくは約60%、少なくとも70%もしくは約70%、少なくとも80%もしくは約80%、少なくとも90%もしくは約90%、少なくとも91%もしくは約91%、少なくとも92%もしくは約92%、少なくとも93%もしくは約93%、少なくとも94%もしくは約94%、少なくとも95%もしくは約95%、少なくとも96%もしくは約96%、少なくとも97%もしくは約97%、少なくとも98%もしくは約98%または少なくとも99%もしくは約99%のCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも95%または約95%のCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも96%または約96%のCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも97%または約97%のCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも98%または約98%のCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも99%または約99%のCD8+T細胞を含む。
いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、CD4+T細胞の少なくとも一定の割合または比率が濃縮されているかまたはそれを含有する。任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも50%もしくは約50%、少なくとも60%もしくは約60%、少なくとも70%もしくは約70%、少なくとも80%もしくは約80%、少なくとも90%もしくは約90%、少なくとも91%もしくは約91%、少なくとも92%もしくは約92%、少なくとも93%もしくは約93%、少なくとも94%もしくは約94%、少なくとも95%もしくは約95%、少なくとも96%もしくは約96%、少なくとも97%もしくは約97%、少なくとも98%もしくは約98%または少なくとも99%もしくは約99%のCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも95%または約95%のCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも96%または約96%のCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも97%または約97%のCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも98%または約98%のCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、少なくとも99%または約99%のCD4+T細胞を含む。
いくつかの態様では、投与のための細胞の組成物または集団は、CD8+およびCD4+T細胞の少なくとも一定の組み合わせた割合または比率が濃縮されているかまたはそれを含有する。任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団において、CD8+T細胞およびCD4+T細胞を合わせた割合または比率は、少なくとも50%もしくは約50%、少なくとも60%もしくは約60%、少なくとも70%もしくは約70%、少なくとも80%もしくは約80%、少なくとも90%もしくは約90%、少なくとも91%もしくは約91%、少なくとも92%もしくは約92%、少なくとも93%もしくは約93%、少なくとも94%もしくは約94%、少なくとも95%もしくは約95%、少なくとも96%もしくは約96%、少なくとも97%もしくは約97%、少なくとも98%もしくは約98%または少なくとも99%もしくは約99%である。任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団において、CD8+T細胞およびCD4+T細胞を合わせた割合または比率は、少なくとも95%または約95%である。任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団において、CD8+T細胞およびCD4+T細胞を合わせた割合または比率は、少なくとも96%または約96%である。いくつかの態様では、任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団において、CD8+T細胞およびCD4+T細胞を合わせた割合または比率は、少なくとも97%または約97%である。任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団において、CD8+T細胞およびCD4+T細胞を合わせた割合または比率は、少なくとも98%または約98%である。任意の態様のいくつかでは、投与のための細胞の組成物または集団において、CD8+T細胞およびCD4+T細胞を合わせた割合または比率は、少なくとも99%または約99%である。
いくつかの態様では、組成物または用量の投与、例えば、複数の細胞組成物の投与は、細胞組成物の別々の投与を伴う。いくつかの局面では、別々の投与は、同時に、または逐次的に任意の順序で行われる。いくつかの態様では、用量は、第1の組成物および第2の組成物を含み、そして、第1の組成物および第2の組成物は、互いに48時間以内、例えば、互いに36時間以内または互いに24時間以内に投与される。いくつかの態様では、第1の組成物および第2の組成物は、0~12時間空けて、0~6時間空けてまたは0~2時間空けて投与される。いくつかの態様では、第1の組成物の投与の開始と第2の組成物の投与の開始は、2時間以内、1時間以内、または30分以内空けて、15分以内、10分以内または5分以内空けて行われる。いくつかの態様では、第1の組成物の投与の開始および/または完了と第2の組成物の投与の完了および/または開始は、2時間以内、1時間以内、または30分以内空けて、15分以内、10分以内または5分以内空けて行われる。
いくつかの態様では、第1の組成物および第2の組成物は、対象に投与する前に混合される。いくつかの態様では、第1の組成物および第2の組成物は、投与の少し(例えば、6時間、5時間、4時間、3時間、2時間、1.5時間、1時間または0.5時間以内)前に混合される。いくつかの態様では、第1の組成物および第2の組成物は、投与の直前に混合される。
いくつかの組成物では、第1の組成物、例えば、該用量の第1の組成物は、CD4+T細胞を含む。いくつかの組成物では、第1の組成物、例えば、該用量の第1の組成物は、CD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、第1の組成物は、第2の組成物の前に投与される。
いくつかの態様では、細胞の用量または組成物は、規定もしくは目的の比の組換え受容体を発現するCD4+細胞対組換え受容体を発現するCD8+細胞および/または前記比のCD4+細胞対CD8+細胞を含み、その比は、任意でおよそ1:1であるか、または、およそ1:3~およそ3:1の間、例えばおよそ1:1である。いくつかの局面では、異なる細胞集団を目的または所望の比(例えば、CD4+:CD8+比またはCAR+CD4+:CAR+CD8+比、例えば1:1)で含む組成物または用量の投与は、一方の集団を含有する細胞組成物の投与と、次の他方の集団を含む別個の細胞組成物の投与を伴うが、この場合、投与は、目的もしくは所望の比またはおよそ目的もしくは所望の比での投与である。いくつかの局面では、細胞の用量または組成物の規定の比での投与は、T細胞療法の増大、持続性および/または抗腫瘍活性の改善を導く。
いくつかの態様では、対象は、細胞の多回用量、例えば、2つ以上の用量または多回連続用量を受ける。いくつかの態様では、2つの用量が対象に投与される。いくつかの態様では、対象は、連続用量を受け、例えば、第2の用量が、第1の用量のおよそ4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20または21日後に投与される。いくつかの態様では、1つまたは複数の追加の用量が連続用量の投与に続いて投与されるように、多回連続用量が第1の用量に続いて投与される。いくつかの局面では、追加の用量中の対象に投与される細胞数は、第1の用量および/または連続用量と同じであるかまたは類似する。いくつかの態様では、1つまたは複数の追加の用量は、先行用量よりも多い。
いくつかの局面では、第1の用量および/または連続用量のサイズは、前処置、例えば化学療法に対する対象の応答、対象における疾患負担、例えば腫瘍負荷、バルク、サイズもしくは度合い、転移の程度もしくはタイプ、ステージ、ならびに/または、対象が毒性アウトカム、例えば、CRS、マクロファージ活性化症候群、腫瘍崩壊症候群、神経毒性を発症する可能性もしくは発生率、ならびに/または、投与されている細胞および/もしくは組換え受容体に対する宿主免疫応答などの1つまたは複数の基準に基づいて判定される。
いくつかの局面では、第1の用量の投与と連続用量の投与との間の時間は、約9~約35日間、約14~約28日間、または15~27日間である。いくつかの態様では、連続用量の投与は、第1の用量の投与後、約14日超28日未満の時点での投与である。いくつかの局面では、第1の用量と連続用量との間の時間は、約21日間である。いくつかの態様では、1つまたは複数の追加の用量、例えば連続用量は、連続用量の投与に続いて投与される。いくつかの局面では、1つまたは複数の追加の連続用量は、先行用量の投与に続いて、少なくとも約14日で約28日未満に投与される。いくつかの態様では、追加の用量は、先行用量の投与に続いて、約14日未満、例えば、先行用量の4、5、6、7、8、9、10、11、12、または13日後に投与される。いくつかの態様では、先行用量に続いて約14日未満に用量が投与されることはなく、かつ/または、先行用量の約28日超後に用量が投与されることはない。
いくつかの態様では、細胞、例えば、組換え受容体発現細胞の用量は、T細胞の第1の用量およびT細胞の連続用量を含む2つの用量(例えば、二重用量)を含み、ここで、第1の用量および第2の用量の一方または両方は、T細胞の分割用量の投与を含む。
いくつかの態様では、細胞の用量は一般に、疾患負荷を軽減するうえで有効であるのに十分な量である。
いくつかの態様では、細胞は所望の投与量で投与され、これは、いくつかの局面では所望の用量もしくは数の細胞もしくは細胞型および/または所望の比率の細胞型を含む。したがって、いくつかの態様では細胞の投与量は、細胞の総数(または体重1kg当たりの数)および個々の集団またはサブタイプの所望の比率、例えばCD4+対CD8+比に基づく。いくつかの態様では、細胞の投与量は、個々の集団または個々の細胞型における細胞の所望の総数(または体重1kg当たりの数)に基づく。いくつかの態様では、投与量は、個々の集団における全細胞の所望の数、所望の比率、および細胞の所望の総数などの特徴の組み合わせに基づく。
いくつかの態様では、CD8+およびCD4+T細胞などの細胞の集団またはサブタイプは、T細胞の所望の用量などの全細胞の所望の用量の許容差でまたは許容差内で投与される。いくつかの態様では、所望の用量は、細胞の所望の数または細胞が投与される対象の単位体重当たりの細胞の所望の数、例えば細胞/kgである。いくつかの局面では、所望の用量は、細胞の最小数もしくは最小数より上、または単位体重当たりの細胞の最小数もしくは最小数より上である。いくつかの局面では、所望の用量で投与される全細胞のうち、個々の集団またはサブタイプは、所望の産生比(CD4+対CD8+比など)またはそれに近い比率で、例えばそのような比のある特定の許容差内または誤差内で存在する。
いくつかの態様では、細胞は、所望の用量のCD4+細胞および/または所望の用量のCD8+細胞などの、1つまたは複数の個々の集団またはサブタイプの細胞の所望の用量の許容差でまたは許容範囲内で投与される。いくつかの局面では、所望の用量は、サブタイプまたは集団の細胞の所望の数、または細胞が投与される対象の単位体重当たりのそのような細胞の所望の数、例えば細胞/kgである。いくつかの局面では、所望の用量は、集団もしくはサブタイプの細胞の最小数もしくは最小数より上、または単位体重当たりの集団もしくはサブタイプの細胞の最小数もしくは最小数より上である。
したがって、いくつかの態様では、投与量は、全細胞の所望の固定用量および所望の比率に基づき、ならびに/または個々のサブタイプもしくは亜集団の1つもしくは複数、例えば各々の、所望の固定用量に基づく。したがって、いくつかの態様では、投与量は、T細胞の所望の固定用量もしくは最小用量およびCD4+対CD8+細胞の所望の比率に基づき、ならびに/またはCD4+および/またはCD8+細胞の所望の固定用量もしくは最小用量に基づく。
いくつかの態様では、細胞は、CD4+およびCD8+細胞またはサブタイプなどの複数の細胞集団またはサブタイプの所望の産生比の許容範囲でまたは許容範囲内で投与される。いくつかの局面では、所望の比率は特定の比率であり得るかまたは比率の範囲であり得、例えばいくつかの態様では、所望の比率(例えば、CD4+対CD8+細胞の比率)は、5:1~5:1もしくは約5:1~約5:1(もしくは約1:5より大きく約5:1より小さい)、または1:3~3:1もしくは約1:3~約3:1(もしくは約1:3より大きく約3:1より小さい)、例えば2:1~1:5もしくは約2:1~約1:5(もしくは約1:5より大きく約2:1より小さい、例えば5:1、4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.5、1:3、1:3.5、1:4、1:4.5、もしくは1:5、またはおよそ前記比率である。いくつかの局面では、許容差は、所望の比率の約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%以内であり、これらの範囲の間の任意の値を含む。
特定の態様では、細胞の数および/または濃度は、組換え受容体(例えばCAR)発現細胞の数を指す。他の態様では、細胞の数および/または濃度は、投与されるすべての細胞、T細胞、または末梢血単核細胞(PBMC)の数または濃度を指す。
いくつかの局面では、投与量のサイズは、以前の処置、例えば化学療法に対する対象の応答、対象における疾患負荷、例えば腫瘍の量、体積、大きさ、または転移の程度、範囲もしくは種類、病期、および/または毒性アウトカム、例えばCRS、マクロファージ活性化症候群、腫瘍溶解症候群、神経毒性を発症する対象の可能性もしくは発生率、ならびに/または投与される細胞および/もしくは組換え受容体に対する宿主の免疫応答などの、1つまたは複数の基準に基づいて決定される。
いくつかの態様では、本方法はまた、1つもしくは複数の追加の用量のキメラ抗原受容体(CAR)を発現する細胞および/またはリンパ球枯渇療法を投与することを含み、かつ/または、本方法の1つもしくは複数の工程が繰り返される。いくつかの態様では、1つまたは複数の追加の用量は、初期用量と同じである。いくつかの態様では、1つまたは複数の追加の用量は、初期用量と異なる、例えば、初期用量より多い、例えば2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍もしくは10倍またはより多い、または、初期用量より少ない、例えば、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍もしくは10倍またはより少ない。いくつかの態様では、1つまたは複数の追加の用量の投与は、初期処置または任意の前処置に対する対象の応答、対象における疾患負担、例えば腫瘍負荷、バルク、サイズもしくは度合い、転移の程度もしくはタイプ、ステージ、ならびに/または、対象が毒性アウトカム、例えば、CRS、マクロファージ活性化症候群、腫瘍崩壊症候群、神経毒性を発症する可能性もしくは発生率、ならびに/または、投与されている細胞および/もしくは組換え受容体に対する宿主免疫応答に基づいて判定される。
B. チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体またはそのフラグメントの投与
本明細書に提供される方法、組成物、組み合わせ、キットまたは製造品のいくつかの態様では、併用療法は、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)などのチェックポイント阻害剤、例えば、そのようなチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を含有する薬学的組成物を投与することを含む。いくつかの局面では、チェックポイント阻害剤は、チェックポイント経路のPD-1/PD-L1軸などの免疫チェックポイント経路のタンパク質または成分を阻害または遮断することができる。いくつかの態様では、例示的なチェックポイント阻害剤は、抗PD-L1抗体または抗PD-1抗体を含む。
1. 抗PD-L1抗体またはそのフラグメント
本明細書に提供される方法、組成物、組み合わせ、キットまたは製造品のいくつかの態様では、併用療法は、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を含有する薬学的組成物を投与することを含む。任意の態様のいくつかでは、チェックポイント阻害剤は、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントであるかまたはそれを含む。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体は、PD-L1に、例えば、PD-L1の細胞外領域に特異的に結合する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、PD-L1に約5、4、3、2.5、2または1ナノモル(nM)未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-L1)に約5nM~約1nM;または約5nM~約2nM;または約5nM~約3nM;または約5nM~約4nM;または約3nM~約1nM;または約2nM~約1nMの結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-L1)に約950ピコモル(pM)未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-L1)に約900、800、700、600、500、400、300、200または100pM未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-L1)に約900pM~約100pM;または約900pM~約200pM;または約900pM~約300pM;または約900pM~約400pM;または約900pM~約500pM;または約900pM~約600pM;または約900pM~約700pM;または約200pM~約100pM;または約300pM~約200pM;または約400pM~約300pMの結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-L1)に約90pM、80pM、70pM、60pM、55pMまたは50pM未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-L1)に約100pM~約50pM;または約100pM~約70pM;または約100pM~約80pM;または約100pM~約90pM;または約70pM~約50pM;または約60pM~約50pM;または約55pM~約50pMの結合親和性(KD)で結合する。KDは、当業者に公知の方法(例えば、BIAcoreアッセイ、ELISA)(Biacore International AB, Uppsala, Sweden)を使用して評価してよい。
いくつかの態様では、PD-L1への結合に関する抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の結合特性はまた、解離速度または会合速度(それぞれ、koffおよびkon)を参照して測定してもよい。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、少なくとも約104 M-1 s-1、少なくとも約5×104 M-1 s-1、少なくとも約105 M-1 s-1、少なくとも約2×105 M-1 s-1、少なくとも約5×105 M-1 s-1、少なくとも約106 M-1 s-1、少なくとも約5×106 M-1 s-1、少なくとも約107 M-1 s-1、少なくとも約5×107 M-1 s-1、または少なくとも約108 M-1 s-1のkon速度(抗体(Ab)+抗原(Ag)kon→Ab-Ag)を有する。いくつかの態様では、kon速度は、BIAcoreアッセイによって測定される。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の結合特性は、約5×10-1 s-1未満、約10-1 s-1未満、約5×10-2 s-1未満、約10-2 s-1未満、約5×10-3 s-1未満、約10-3 s-1未満、約5×10-4 s-1未満、約10-4 s-1未満、約5×10-5 s-1未満、約10-5 s-1未満、約5×10-6 s-1未満、約10-6 s-1未満、約5×10-7 s-1未満、約10-7 s-1未満、約5×10-8 s-1未満、約10-8 s-1未満、約5×10-9 s-1未満、約10-9 s-1未満、または約10-10 s-1未満のkoff速度(抗体(Ab)+抗原(Ag)koff→Ab-Ag)を有する。いくつかの態様では、koff速度は、BIAcoreアッセイによって測定される。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、PD-L2に結合しない。いくつかの態様では、PD-L2は、ヒトPD-L2である。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、B7-H2(例えば、ヒトB7-H2)に結合しない。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、B7-H3(例えば、ヒトB7-H3)に結合しない。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、CD28(例えば、ヒトCD28)に結合しない。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、CTLA-4(例えば、ヒトCTLA-4)に結合しない。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、PD-1(例えば、ヒトPD-1)に結合しない。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、ヒト以外の種由来のPD-L1と交差反応する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、カニクイザルPD-L1と交差反応する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、マウスPD-L1、例えば、2.7A4と交差反応する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、カニクイザルPD-L1とマウスPD-L1、例えば、2.7A4の両方と交差反応する。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、カニクイザルPD-L1と交差反応するが、マウスPD-L1、例えば、2.9D10および2.14H9と交差反応しない。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、モノクローナル抗体である。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、完全ヒトモノクローナル抗体またはそのフラグメントである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、操作された抗体である。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、キメラ抗体またはヒト化抗体である。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、Fc領域に少なくとも1つの変異を含む。
用語「抗体」は、本明細書において最も広い意味で使用され、Fab(fragment antigen binding)フラグメント、F(ab')2フラグメント、Fab'フラグメント、Fvフラグメント、組換えIgG(rIgG)フラグメント、抗原に特異的に結合することができる重鎖可変(VH)領域、単鎖可変フラグメント(scFv)を含む単鎖抗体フラグメント、および単一ドメイン抗体(例えば、sdAb、sdFv、ナノボディ)フラグメントを含めた、無傷の抗体および機能的(抗原結合)抗体フラグメントを含む、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を含む。この用語は、イントラボディ、ペプチボディ、キメラ抗体、完全ヒト抗体、ヒト化抗体、およびヘテロコンジュゲート抗体、多重特異性、例えば、二重特異性または三重特異性抗体、ダイアボディ、トリアボディ、およびテトラボディ、タンデム-ジ-scFv、タンデム-トリ-scFvなどの、遺伝子操作されたおよび/またはそれ以外の改変された形態の免疫グロブリンを包含する。別途記述のない限り、用語「抗体」は、本明細書において「抗原結合フラグメント」とも称されるその機能的抗体フラグメントを包含すると理解されるべきである。この用語はまた、IgGおよびそのサブクラスのIgM、IgE、IgAおよびIgDを含めた、任意のクラスまたはサブクラスの抗体を含む、無傷のまたは完全長の抗体も包含する。
「超可変領域」または「HVR」と同義である用語「相補性決定領域」および「CDR」は、当技術分野において公知であり、抗原特異性および/または結合親和性を付与する抗体可変領域内の不連続なアミノ酸配列を指す。一般に、各重鎖可変領域には3つのCDR(CDR-H1、CDR-H2、CDR-H3)があり、各軽鎖可変領域には3つのCDR(CDR-L1、CDR-L2、CDR-L3)がある。「フレームワーク領域」および「FR」は、当技術分野において公知であり、重鎖および軽鎖の可変領域の非CDR部分を指す。一般に、各完全長重鎖可変領域には4つのFR(FR-H1、FR-H2、FR-H3、およびFR-H4)があり、各完全長軽鎖可変領域には4つのFR(FR-L1、FR-L2、FR-L3、およびFR-L4)がある。
所与のCDRまたはFRの正確なアミノ酸配列の境界は、Kabat et al. (1991), 「Sequences of Proteins of Immunological Interest」, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (「Kabat」ナンバリングスキーム); Al-Lazikani et al., (1997) JMB 273,927-948 (「Chothia」ナンバリングスキーム); MacCallum et al., J. Mol. Biol. 262:732-745 (1996), 「Antibody-antigen interactions: Contact analysis and binding site topography」, J. Mol. Biol. 262, 732-745." (「Contact」ナンバリングスキーム); Lefranc MP et al., 「IMGT unique numbering for immunoglobulin and T cell receptor variable domains and Ig superfamily V-like domains」, Dev Comp Immunol, 2003 Jan;27(1):55-77 (「IMGT」ナンバリングスキーム); Honegger A and Pluckthun A, 「Yet another numbering scheme for immunoglobulin variable domains: an automatic modeling and analysis tool」, J Mol Biol, 2001 Jun 8;309(3):657-70 (「Aho」ナンバリングスキーム);および Martin et al., 「Modeling antibody hypervariable loops: a combined algorithm」, PNAS, 1989, 86(23):9268-9272 (「AbM」ナンバリングスキーム)に記載されているものを含めた多数の周知のスキームのいずれかを使用して容易に判定することができる。
所与のCDRまたはFRの境界は、同定に使用されるスキームに応じて変動し得る。例えば、Kabatスキームは、構造アラインメントに基づく一方で、Chothiaスキームは、構造情報に基づく。KabatスキームとChothiaスキームの両方のナンバリングは、最も一般的な抗体領域配列長に基づくものであり、挿入は、挿入文字、例えば「30a」で適応し、一部の抗体には欠失が出現する。2つのスキームは、特定の挿入および欠失(「インデル」)を異なる位置に配置し、その結果、異なるナンバリングになる。Contactスキームは、複雑な結晶構造の分析に基づくものであり、多くの点でChothiaナンバリングスキームと類似している。AbMスキームは、Oxford Molecular社のAbM抗体モデリングソフトウェアによって使用されることに基づく、Kabatの定義とChothiaの定義の間の折衷案である。
以下の表2は、Kabat、Chothia、AbMおよびContactのスキームによってそれぞれ同定された場合の、CDR-L1、CDR-L2、CDR-L3およびCDR-H1、CDR-H2、CDR-H3の例示的な位置境界を列記する。CDR-H1については、KabatとChothiaの両ナンバリングスキームを使用して残基ナンバリングが列記される。FRは、CDR間に位置し、例えば、FR-L1は、CDR-L1の前に位置し、FR-L2は、CDR-L1とCDR-L2との間に位置し、FR-L3は、CDR-L2とCDR-L3との間に位置する(等)。示されているKabatナンバリングスキームは、H35AおよびH35Bに挿入を配置するため、Chothia CDR-H1ループの末端は、示されているKabatナンバリング規則を使用してナンバリングしたとき、ループの長さに応じてH32とH34との間で変動することが留意される。
(表2)様々なナンバリングスキームによるCDRの境界
1 - Kabat et al. (1991), 「Sequences of Proteins of Immunological Interest」, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD
2 - Al-Lazikani et al., (1997) JMB 273,927-948
したがって、別途指定のない限り、所与の抗体またはその領域(その可変領域など)の「CDR」または「相補性決定領域」または個々の指定されたCDR(例えば、CDR-H1、CDR-H2、CDR-H3)は、前述のスキームのいずれかによる定義で、ある(または特異的な)相補性決定領域を包含すると理解されるべきである。例えば、特定のCDR(例えば、CDR-H3)が、所与のVHまたはVL領域アミノ酸配列において対応するCDRのアミノ酸配列を含有すると記述される場合、そのようなCDRは、前述のスキームのいずれかによる定義で、可変領域内に対応するCDR(例えば、CDR-H3)の配列を有すると理解される。いくつかの態様では、特異的なCDR配列が指定される。
同様に、別途指定のない限り、所与の抗体またはその領域(その可変領域など)のFRまたは個々の指定されたFR(例えば、FR-H1、FR-H2、FR-H3、FR-H4)は、公知のスキームのいずれかによる定義で、ある(または特異的な)フレームワーク領域を包含すると理解されるべきである。いくつかの場合に、CDRが、Kabat、Chothia、AbM、またはContactの方法によって定義されるなど、特定のCDR、FR、または複数のFRもしくはCDRの同定のためのスキームが指定される。他の場合には、CDRまたはFRの特定のアミノ酸配列が与えられる。
用語「可変領域」または「可変ドメイン」は、抗体の抗原への結合に関与する抗体重鎖または軽鎖のドメインを指す。天然の抗体の重鎖および軽鎖の可変領域(それぞれ、VHおよびVL)は、一般に、各ドメインが4つの保存されたフレームワーク領域(FR)および3つのCDRを含む、類似の構造を有する(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., page 91 (2007)を参照のこと)。単一のVHドメインまたはVLドメインは、抗原結合特異性を付与するために十分であり得る。さらに、特定の抗原に結合する抗体由来のVHドメインまたはVLドメインを使用して抗原に結合する抗体を単離することで、それぞれ相補的なVLドメインまたはVHドメインのライブラリーをスクリーニングしてよい。例えば、Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991)を参照されたい。
中でも、提供される抗体は、抗体フラグメントである。「抗体フラグメント」または「抗原結合フラグメント」は、無傷の抗体が結合する抗原に結合する無傷の抗体の一部分を含む無傷の抗体以外の分子を指す。抗体フラグメントの例は、Fv、Fab、Fab'、Fab'-SH、F(ab')2;ダイアボディ;線状抗体;重鎖可変(VH)領域、単鎖抗体分子、例えばscFvおよびVH領域のみを含む単一ドメイン抗体;ならびに抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体を含むが、それらに限定されない。特定の態様では、抗体は、scFvなどの、重鎖可変(VH)領域および/または軽鎖可変(VL)領域を含む単鎖抗体フラグメントである。
単一ドメイン抗体(sdAb)は、抗体の重鎖可変領域の全部または一部分または軽鎖可変領域の全部または一部分を含む抗体フラグメントである。ある特定の態様では、単一ドメイン抗体は、ヒト単一ドメイン抗体である。
抗体フラグメントは、無傷の抗体のタンパク分解性消化だけでなく組換え宿主細胞による産生も含むがこれらに限定されない様々な技法によって作製することができる。いくつかの態様では、抗体は、組換え産生されたフラグメント、例えば、2つ以上の抗体領域もしくは鎖が合成リンカー(例えば、ペプチドリンカー)によって接続されたものおよび/または天然に存在する無傷の抗体の酵素消化によって産生され得ないものなどの、天然に存在しない配置を含むフラグメントである。いくつかの局面では、抗体フラグメントは、scFvである。
「ヒト化」抗体は、すべてまたは実質的にすべてのCDRアミノ酸残基が非ヒトCDRに由来し、すべてまたは実質的にすべてのFRアミノ酸残基がヒトFRに由来する、抗体である。ヒト化抗体は、任意で、ヒト抗体に由来する抗体定常領域の少なくとも一部分を含み得る。非ヒト抗体の「ヒト化形態」は、典型的には親の非ヒト抗体の特異性および親和性を保持しながらヒトに対する免疫原性を低減させるためにヒト化を受けている、非ヒト抗体のバリアントを指す。いくつかの態様では、ヒト化抗体中のいくつかのFR残基は、例えば、抗体の特異性または親和性を回復または改善するために、非ヒト抗体(例えば、CDR残基が由来する抗体)からの対応する残基で置換されている。
中でも、提供される態様に従う抗PD-L1抗体は、ヒト抗体である。「ヒト抗体」は、ヒトもしくはヒト細胞によって産生される、またはヒト抗体レパートリもしくは他のヒト抗体コード配列(ヒト抗体ライブラリーを含む)を利用する非ヒト供給源に由来する、抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有する抗体である。この用語は、非ヒト抗原結合領域を含む非ヒト抗体のヒト化形態、例えばすべてまたは実質的にすべてのCDRが非ヒトであるものを除外する。この用語は、ヒト抗体の抗原結合フラグメントを含む。
ヒト抗体は、抗原チャレンジに応答して無傷ヒト抗体またはヒト可変領域を有する無傷抗体を産生するよう改変されているトランスジェニック動物に免疫原を投与することによって、調製してよい。そのような動物は、典型的には、内因性免疫グロブリン遺伝子座を置換するか、または染色体外に存在するもしくは動物の染色体にランダムに組み込まれている、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部または一部分を含有する。そのようなトランスジェニック動物では、内因性免疫グロブリン遺伝子座は、一般に不活化されている。ヒト抗体はまた、ヒトレパートリーに由来する抗体コード配列を含有する、ファージディスプレイおよび無細胞ライブラリーを含めたヒト抗体ライブラリーに由来してもよい。
中でも、提供される抗体は、モノクローナル抗体フラグメントを含めたモノクローナル抗体である。用語「モノクローナル抗体」は、本明細書において使用される場合、実質的に同種の抗体の集団から得られるかまたはその集団内の抗体を指し、すなわち、その集団を含む個々の抗体は、天然に存在する変異を含有するまたはモノクローナル抗体調製物の生産の途中に生じる可能性のあるバリアント(そのようなバリアントは一般に微量で存在する)を除いて、同一である。典型的には異なるエピトープに対して指向される異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一のエピトープに対して指向される。この用語は、任意の特定の方法による抗体の生産を要するものとして解釈されるべきではない。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマからの作製、組換えDNA法、ファージディスプレイ法および他の抗体ディスプレイ法を非限定的に含む、多種多様な技法によって製造してよい。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgGアイソタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4アイソタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4アイソタイプのバリアントである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG2アイソタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、エフェクター機能を誘発する可能性が低減されている。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG1アイソタイプの完全ヒトモノクローナル抗体である。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘発する可能性が増加している。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、z、zaまたはfアロタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG抗体でもそのフラグメントでもない。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgMもしくはIgD抗体またはそのフラグメントであるか、またはIgMもしくはIgD抗体またはそのフラグメントのバリアントである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、単鎖可変フラグメント(scFv)である。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、非IgG様フラグメント(例えば、ナノボディ、DARPin)である。
例示的なPD-L1抗体は、以下に開示されるものを含む:米国特許第8,217,149号;第12/633,339号;米国特許第8,383,796号;第13/091,936号;米国特許第8,552,154号;第13/120,406号;米国特許公開番号20110280877;第13/068,337号;米国特許公開番号20130309250;第13/892,671号;WO2013019906;WO2013079174;国際出願番号PCT/US10/58007(2010年出願)の米国国内段階である米国出願第13/511,538号(2012年8月7日出願);および米国出願第13/478,511号(2012年5月23日出願)。
例示的な抗PD-L1抗体は、MDX-1105(Medarex)、MEDI4736(デュルバルマブ、Medimmune、US 8,779.108を参照のこと)、MPDL3280A(Genentech)、AMP224(GlaxoSmithKline)、MSB0010718C(アベルマブ、Pfizer)、およびBMS-935559(Bristol-Myers Squibb)を含む。MEDI4736(デュルバルマブ)は、PD-L1に結合してリガンドとPD-1との相互作用を阻害する、ヒトモノクローナル抗体である。MDPL3280A(Genentech/Roche)は、PD-L1に結合するヒトFc最適化IgG1モノクローナル抗体である。MDPL3280AおよびPD-L1に対する他のヒトモノクローナル抗体は、米国特許第7,943,743号および米国特許公開番号20120039906に記載されている。他の抗PD-L1結合剤は、YW243.55.S70(WO2010/077634を参照のこと)およびMDX-1105(BMS-936559とも称され、例えば、WO2007/005874に記載されている抗PD-L1結合剤)、または前述のいずれかの抗原結合フラグメントを含む。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、US 8,779,108に開示されている抗体(またはその抗原結合フラグメント)である。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、US 8,799,108に開示されている抗体またはターゲティング結合剤のCDR配列を含む、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、US 8,799,108に開示されている抗体またはターゲティング結合剤のVH/VL配列を含む、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、SEQ ID NO:60~61に示される配列を含む。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、MEDI4736(デュルバルマブ)である。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、本明細書に記載の任意の抗体のCDRを含む抗体またはそのフラグメントである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、本明細書に記載の任意の抗体と競合する抗体またはそのフラグメントである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、本明細書に記載の任意の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する、抗体またはそのフラグメントである。
2. 抗PD-1抗体またはそのフラグメント
本明細書に提供される方法、組成物、組み合わせ、キットまたは製造品のいくつかの態様では、併用療法は、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)、例えば、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を含有する薬学的組成物を投与することを含む。任意の態様のいくつかでは、チェックポイント阻害剤は、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントであるかまたはそれを含む。
いくつかの態様では、抗PD-1抗体は、PD-1に、例えば、PD-1の細胞外領域に特異的に結合する。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、PD-1に約5、4、3、2.5、2または1ナノモル(nM)未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-1)に約5nM~約1nM;または約5nM~約2nM;または約5nM~約3nM;または約5nM~約4nM;または約3nM~約1nM;または約2nM~約1nMの結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-1)に約950ピコモル(pM)未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-1)に約900、800、700、600、500、400、300、200または100pM未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-1)に約900pM~約100pM;または約900pM~約200pM;または約900pM~約300pM;または約900pM~約400pM;または約900pM~約500pM;または約900pM~約600pM;または約900pM~約700pM;または約200pM~約100pM;または約300pM~約200pM;または約400pM~約300pMの結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-1)に約90pM、80pM、70pM、60pM、55pMまたは50pM未満の結合親和性(KD)で結合する。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、標的(すなわち、PD-1)に約100pM~約50pM;または約100pM~約70pM;または約100pM~約80pM;または約100pM~約90pM;または約70pM~約50pM;または約60pM~約50pM;または約55pM~約50pMの結合親和性(KD)で結合する。KDは、当業者に公知の方法(例えば、BIAcoreアッセイ、ELISA)(Biacore International AB, Uppsala, Sweden)を使用して評価してよい。
いくつかの態様では、PD-1への結合に関する抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の結合特性はまた、解離速度または会合速度(それぞれ、koffおよびkon)を参照して測定してもよい。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、少なくとも約104 M-1s-1、少なくとも約5×104 M-1 s-1、少なくとも約105 M-1 s-1、少なくとも約2×105 M-1 s-1、少なくとも約5×105 M-1 s-1、少なくとも約106 M-1 s-1、少なくとも約5×106 M-1 s-1、少なくとも約107 M-1 s-1、少なくとも約5×107 M-1 s-1、または少なくとも約108 M-1 s-1のkon速度(抗体(Ab)+抗原(Ag)kon→Ab-Ag)を有する。いくつかの態様では、kon速度は、BIAcoreアッセイによって測定される。
いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の結合特性は、約5×10-1 s-1未満、約10-1 s-1未満、約5×10-2 s-1未満、約10-2 s-1未満、約5×10-3 s-1未満、約10-3 s-1未満、約5×10-4 s-1未満、約10-4 s-1未満、約5×10-5 s-1未満、約10-5 s-1未満、約5×10-6 s-1未満、約10-6 s-1未満、約5×10-7 s-1未満、約10-7 s-1未満、約5×10-8 s-1未満、約10-8 s-1未満、約5×10-9 s-1未満、約10-9 s-1未満、または約10-10 s-1未満のkoff速度(抗体(Ab)+抗原(Ag)koff→Ab-Ag)を有する。いくつかの態様では、koff速度は、BIAcoreアッセイによって測定される。
いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、モノクローナル抗体である。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、完全ヒトモノクローナル抗体またはそのフラグメントである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、操作された抗体である。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、キメラ抗体またはヒト化抗体である。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、Fc領域に少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgGアイソタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4アイソタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4アイソタイプのバリアントである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG2アイソタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、エフェクター機能を誘発する可能性が低減されている。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG1アイソタイプの完全ヒトモノクローナル抗体である。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘発する可能性が増加している。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、z、zaまたはfアロタイプのものである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgG抗体でもそのフラグメントでもない。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、IgMもしくはIgD抗体またはそのフラグメントであるか、またはIgMもしくはIgD抗体またはそのフラグメントのバリアントである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、単鎖可変フラグメント(scFv)である。いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、非IgG様フラグメント(例えば、ナノボディ、DARPin)である。
プログラム細胞死1(PD-1)は、B細胞、NK細胞およびT細胞において発現される免疫チェックポイントタンパク質である(Shinohara et al., 1995, Genomics 23:704-6; Blank et al., 2007, Cancer Immunol Immunother 56:739-45; Finger et al., 1997, Gene 197:177-87; Pardoll (2012) Nature Reviews Cancer 12:252-264)。PD-1の主な役割は、感染に応答した炎症の間、末梢組織においてT細胞の活性を制限すること、ならびに自己免疫を制限することである。PD-1発現は、活性化されたT細胞において誘導され、そして、PD-1のその内因性リガンドの1つへの結合は、刺激性キナーゼを阻害することによって、T細胞活性化を阻害するように作用する。PD-1はまた、TCR「停止シグナル」を阻害するように作用する。PD-1は、Treg細胞上に強く発現され、かつ、リガンドの存在下でその細胞の増殖を増加し得る(Pardoll (2012) Nature Reviews Cancer 12:252-264)。抗PD1抗体は、黒色腫、非小細胞肺がん、膀胱がん、前立腺がん、結腸直腸がん、頭頸部がん、トリプルネガティブ乳がん、白血病、リンパ腫および腎細胞がんの処置に使用されている(Topalian et al., 2012, N Engl J Med 366:2443-54; Lipson et al., 2013, Clin Cancer Res 19:462-8; Berger et al., 2008, Clin Cancer Res 14:3044-51; Gildener-Leapman et al., 2013, Oral Oncol 49:1089-96; Menzies & Long, 2013, Ther Adv Med Oncol 5:278-85)。例示的な抗PD-1抗体は、ニボルマブ(BMSによるOpdivo)、ペンブロリズマブ(MerckによるKeytruda)、ピジリズマブ(Cure TechによるCT-011)、ランブロリズマブ(MerckによるMK-3475)、およびAMP-224(Merck)を含み、ニボルマブ(Opdivo、BMS-936558またはMDX1106とも称される; Bristol-Myers Squibb)は、PD-1を特異的に遮断する完全ヒトIgG4モノクローナル抗体である。ニボルマブ(クローン5C4)およびPD-1に特異的に結合する他のヒトモノクローナル抗体は、US 8,008,449およびWO 2006/121168に記載されている。ピジリズマブ(CT-011; Cure Tech)は、PD-1に結合するヒト化IgG1kモノクローナル抗体である。ピジリズマブおよび他のヒト化抗PD-1モノクローナル抗体は、WO 2009/101611に記載されている。ペンブロリズマブ(以前はランブロリズマブとして知られており、Keytruda、MK03475とも称される;Merck)は、PD-1に結合するヒト化IgG4モノクローナル抗体である。ペンブロリズマブおよび他のヒト化抗PD-1抗体は、US 8,354,509およびWO 2009/114335に記載されている。他の抗PD-1抗体は、AMP 514(Amplimmune)、とりわけ、例えば、US 8,609,089、US 2010028330、US 20120114649および/またはUS 20150210769に記載されている抗PD-1抗体を含む。AMP-224(B7-DCIg;Amplimmune;例えば、WO2010/027827およびWO2011/066342に記載されている)は、PD-1とB7-H1との間の相互作用を遮断する、PD-L2 Fc融合可溶性受容体である。
任意の態様のいくつかでは、チェックポイント阻害剤は、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントであるかまたはそれを含む。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペンブロリズマブもしくはセミプリマブなどの抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントである。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブである。
3. 他の免疫チェックポイント阻害剤
本明細書において使用される場合、用語「免疫チェックポイント阻害剤」は、1つまたは複数のチェックポイントタンパク質を完全にまたは部分的に低減、阻害、妨害または調節する分子を指す。チェックポイントタンパク質は、T細胞の活性化または機能を制御する。これらのタンパク質は、T細胞応答の共刺激性または阻害性相互作用の原因となる。免疫チェックポイントタンパク質は、自己寛容ならびに生理学的免疫応答の期間および大きさを制御および維持する。いくつかの態様では、対象に、疾患または病態、例えば、本明細書に記載のいずれかのようながんに対する免疫応答、例えば、本明細書に提供される結合分子(例えば、BCMA結合分子)、組換え受容体、細胞および/または組成物によってもたらされる免疫応答を増強または強化することができる、追加の作用物質を投与することができる。
免疫チェックポイント阻害剤は、免疫系の阻害性経路を統計学的に有意に遮断または阻害する任意の作用物質を含む。そのような阻害剤は、低分子阻害剤を含み得るか、または、免疫チェックポイント受容体、リガンドおよび/もしくは受容体-リガンド相互作用に結合してそれを遮断もしくは阻害する、抗体もしくはその抗原結合フラグメントを含み得る。いくつかの態様では、特定の受容体の調節、増強および/または刺激は、免疫チェックポイント経路の成分に打ち勝つことができる。遮断、阻害、調節、増強および/または刺激のために標的とされ得る例示的な免疫チェックポイント分子は、PD-1(CD279)、PD-L1(CD274、B7-H1)、PDL2(CD273、B7-DC)、CTLA-4、LAG-3(CD223)、TIM-3、4-1BB(CD137)、4-1BBL(CD137L)、GITR(TNFRSF18、AITR)、CD40、OX40(CD134、TNFRSF4)、CXCR2、腫瘍関連抗原(TAA)、B7-H3、B7-H4、BTLA、HVEM、GAL9、B7H3、B7H4、VISTA、KIR、2B4(CD2ファミリー分子に属し、かつ、すべてのNK、γδおよびメモリーCD8+(αβ)T細胞上に発現される)、CD160(BY55とも称される)、CGEN-15049、CEACAM(例えば、CEACAM-1、CEACAM-3および/またはCEACAM-5)、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4、CD80、CD86、B7-H3(CD276)、B7-H4(VTCN1)、HVEM(TNFRSF14またはCD270)、KIR、A2aR、MHCクラスI、MHCクラスII、GAL9、アデノシン、およびトランスフォーミング増殖因子受容体(TGFR;例えば、TGFRベータ)を含むが、それらに限定されない。免疫チェックポイント阻害剤は、前記分子のいずれか1つまたは複数に結合してその活性を遮断もしくは阻害および/または増強もしくは刺激する、抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または他の結合タンパク質を含む。
例示的な免疫チェックポイント阻害剤は、トレメリムマブ(CTLA-4遮断抗体、チシリムマブ、CP-675,206としても知られている)、抗OX40、PD-L1モノクローナル抗体(抗B7-H1; MEDI4736)、MK-3475(PD-1遮断薬)、ニボルマブ(抗PD-1抗体)、CT-011(抗PD-1抗体)、BY55モノクローナル抗体、AMP224(抗PD-L1抗体)、BMS-936559(抗PD-L1抗体)、MPLDL3280A(抗PD-L1抗体)、MSB0010718C(抗PD-L1抗体)およびイピリムマブ(抗CTLA-4抗体、Yervoy(登録商標)、MDX-010およびMDX-101としても知られている)を含む。例示的な免疫調節性抗体は、ダクリズマブ(ゼナパックス)、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))、バシリキシマブ、イピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、MPDL3280A、ピジリズマブ(CT-011)、MK-3475、BMS-936559、MPDL3280A(アテゾリズマブ)、トレメリムマブ、IMP321、BMS-986016、LAG525、ウレルマブ、PF-05082566、TRX518、MK-4166、ダセツズマブ(SGN-40)、ルカツムマブ(HCD122)、SEA-CD40、CP-870、CP-893、MEDI6469、MEDI6383、MOXR0916、AMP-224、MSB0010718C(アベルマブ)、MEDI4736、PDR001、rHIgM12B7、ウロクプルマブ、BKT140、バルリルマブ(CDX-1127)、ARGX-110、MGA271、リリルマブ(BMS-986015、IPH2101)、IPH2201、ARGX-115、エマクツヅマブ、CC-90002およびMNRP1685Aまたはその抗体結合フラグメントを含むが、それらに限定されない。他の例示的な免疫調節薬は、例えば、アフツズマブ(Roche(登録商標)から入手可能);ペグフィルグラスチム(ニューラスタ(登録商標));レナリドミド(CC-5013、レブラミド(登録商標));サリドマイド(サロミド(登録商標))、アクチミド(CC4047);およびIRX-2(インターロイキン1、インターロイキン2およびインターフェロンガンマを含むヒトサイトカインの混合物、CAS 951209-71-5、IRX Therapeuticsから入手可能)を含む。
CD152としても知られている細胞傷害性Tリンパ球関連抗原(CTLA-4)は、T細胞活性化を制御するように機能する共阻害性分子である。CTLA-4は、T細胞上にだけ発現される免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーである。CTLA-4は、T細胞活性化を阻害するように作用し、ヘルパーT細胞の活性を阻害して制御性T細胞の免疫抑制活性を増強すると報告されている。CTLA-4の正確な作用機序は調査中であるが、CTLA-4は、CD80およびCD86への結合においてCD28と競合して打ち勝つことによって、ならびに阻害性シグナルをT細胞に活発に送達することによって、T細胞活性化を阻害すると示唆されている(Pardoll (2012) Nature Reviews Cancer 12:252-264)。抗CTLA-4抗体は、黒色腫、前立腺がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がんの処置のための臨床試験で使用されている(Robert & Ghiringhelli, 2009, Oncologist 14:848-61; Ott et al., 2013, Clin Cancer Res 19:5300; Weber, 2007, Oncologist 12:864-72; Wada et al., 2013, J Transl Med 11:89)。抗CTLA-4の顕著な特徴は、初期処置後、生理学的応答に最大で6か月の期間を要する、抗腫瘍効果の動態である。いくつかの場合に、腫瘍は、実際に、低減が見られるまで、処置開始後サイズが増加し得る(Pardoll (2012) Nature Reviews Cancer 12:252-264)。例示的な抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ(Bristol-Myers Squibb)およびトレメリムマブ(Pfizer)を含む。イピリムマブは、転移性黒色腫の処置について最近になってFDAの承認を受けた(Wada et al., 2013, J Transl Med 11:89)。
CD223としても知られているリンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)は、別の免疫チェックポイントタンパク質である。LAG-3は、リンパ球活性の阻害に、いくつかの場合では、リンパ球アネルギーの誘導に関連している。LAG-3は、B細胞、NK細胞および樹状細胞を含む、免疫系における様々な細胞上に発現される。LAG-3は、黒色腫浸潤T細胞(強力な免疫抑制活性を備えているものを含む)上に実質的に発現される、MHCクラスII受容体の天然リガンドである。例示的な抗LAG-3抗体は、LAG-3を標的とするモノクローナル抗体であるBMS-986016(Bristol-Myers Squib)を含む。IMP701(Immutep)は、アンタゴニストLAG-3抗体であり、IMP731(ImmutepおよびGlaxoSmithKline)は、枯渇化LAG-3抗体である。他のLAG-3阻害剤は、MHCクラスII分子に結合して抗原提示細胞(APC)を活性化する、LAG-3の可溶性部分とIgの組換え融合タンパク質であるIMP321(Immutep)を含む。他の抗体は、例えば、WO 2010/019570およびUS 2015/0259420に記載されている。
活性化されたTh1細胞上で最初に特定された、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン-3(TIM-3)は、免疫応答の負の制御因子であることが示されている。TIM-3の遮断は、T細胞媒介性抗腫瘍免疫を促進し、広範なマウス腫瘍モデルにおいて抗腫瘍活性を有する。TIM-3遮断と他の免疫療法剤、例えばTSR-042、抗CD137抗体などとの組み合わせは、抗腫瘍効果の増加において付加的または相乗的であることができる。TIM-3発現は、黒色腫、NSCLCおよび腎臓がんを含む多数の異なる腫瘍タイプに関連しており、そして、追加的に、腫瘍内TIM-3の発現は、NSCLC、子宮頸がんおよび胃がんを含む広範な腫瘍タイプにわたって予後不良と相関していることが示されている。TIM-3の遮断はまた、多数の慢性ウイルス性疾患に対する免疫の増加の促進において興味深い。TIM-3はまた、ガレクチン-9、ホスファチジルセリンおよびHMGB1を含む多数のリガンドと相互作用することが示されているが、あったとしてもこれらのうちどれが抗腫瘍応答の制御に関係しているか現在のところ明らかになっていない。いくつかの態様では、TIM-3を標的とする抗体、抗体フラグメント、低分子またはペプチド阻害剤は、TIM-3のIgVドメインに結合して、そのリガンドとの相互作用を阻害することができる。TIM-3を阻害する例示的な抗体およびペプチドは、US 2015/0218274、WO 2013/006490およびUS 2010/0247521に記載されている。他の抗TIM-3抗体は、ヒト化バージョンのRMT3-23(Ngiow et al., 2011, Cancer Res, 71:3540-3551)、およびクローン8B.2C12(Monney et al., 2002, Nature, 415:536-541)を含む。TIM-3およびPD-1を阻害する二重特異性抗体は、US 2013/0156774に記載されている。
いくつかの態様では、追加の作用物質は、CEACAM阻害剤(例えば、CEACAM-1、CEACAM-3、および/またはCEACAM-5阻害剤)である。いくつかの態様では、CEACAMの阻害剤は、抗CEACAM抗体分子である。例示的な抗CEACAM-1抗体は、WO 2010/125571、WO 2013/082366、WO 2014/059251およびWO 2014/022332に記載されており、例えば、モノクローナル抗体34B1、26H7および5F4;またはその組換え形態は、例えば、US 2004/0047858、US 7,132,255およびWO 99/052552に記載されている通りである。いくつかの態様では、抗CEACAM抗体は、例えばZheng et al. PLoS One. (2011) 6(6): e21146)に記載のように、CEACAM-5に結合し、または、例えばWO 2013/054331およびUS 2014/0271618に記載のように、CEACAM-1およびCEACAM-5と交差反応する。
4. 組成物および製剤
本明細書に提供される併用療法の方法、組成物、組み合わせ、キットおよび使用のいくつかの態様では、併用療法を、1つまたは複数の組成物、例えば、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を含有する薬学的組成物で投与することができる。
いくつかの態様では、組成物、例えば、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を含有する薬学的組成物は、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)もしくはその薬学的に許容される塩もしくは水和物および/または細胞と共に投与される、希釈剤、補助剤、賦形剤またはビヒクルなどの担体を含むことができる。好適な薬学的担体の例は、E. W. Martinによる「Remington's Pharmaceutical Sciences」に記載されている。そのような組成物は、患者への適正な投与のための形態を提供するために、治療有効量のチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を一般的には精製された形態で、好適な量の担体と一緒に含有するだろう。そのような薬学的担体は、滅菌液体、例えば水、ならびに石油、動物、植物または合成起源のものを含む油、例えば落花生油、大豆油、鉱油、およびゴマ油であり得る。生理食塩水ならびにデキストロースおよびグリセロール水溶液もまた、特に注射用溶液のための液体担体として使用することができる。薬学的組成物は、希釈剤、アジュバント、付着防止剤、結合剤、コーティング剤、充填剤、香料、着色剤、潤滑剤、流動促進剤、防腐剤、界面活性剤、吸着剤、乳化剤、薬学的賦形剤、pH緩衝剤、または甘味料、およびそれらの組み合わせのいずれか1つまたは複数を含むことができる。いくつかの態様では、薬学的組成物は、液体、固体、凍結乾燥粉末、ゲル形態、および/またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの態様では、担体の選択は、一部には、特定の阻害剤および/または投与方法によって決定される。
薬学的に許容される担体は一般に、用いられる投与量および濃度でレシピエントに非毒性であり、以下のものが含まれるが、これらに限定されるわけではない:リン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、ブチルもしくはベンジルアルコール、メチルもしくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3-ペンタノールおよびm-クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリジンなどのアミノ酸;単糖類、二糖類、およびグルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトールなどの糖類;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えばZn-タンパク質錯体);ならびに/またはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン界面活性剤、安定剤ならびに/または防腐剤。チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(もしくはその抗原結合フラグメント)またはその水和物の薬学的に許容される塩を含有する組成物は、凍結乾燥することもできる。
いくつかの態様では、薬学的組成物は、筋肉内、静脈内、皮内、病巣内、腹腔内注射、皮下、腫瘍内、硬膜外、経鼻、経口、膣内、直腸内、外用、局所、耳、吸入、口腔(例えば舌下)、および経皮投与または任意の経路を含む、当業者に公知の任意の経路による投与用に製剤化することができる。いくつかの態様では、他の投与様式もまた企図される。いくつかの態様では、投与は、ボーラス注入、注射、例えば静脈内または皮下注射、眼内注射、眼周囲注射、網膜下注射、硝子体内注射、経中隔注射、強膜下注射、脈絡膜内注射、前房内注射、結膜下注射、結膜下注射、テノン嚢下注射、眼球後注射、眼球周囲注射、または後傍強膜送達によって行われる。いくつかの態様では、投与は、非経口投与、肺内投与、および鼻腔内投与によって、および局所治療のために所望する場合は病巣内投与によって行われる。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、または皮下投与が含まれる。いくつかの態様では、所与の用量は単回ボーラス投与によって投与される。いくつかの態様では、それは、例えば3日間以内の期間にわたる複数回のボーラス投与によって、または持続注入投与によって、投与される。
いくつかの態様では、投与は、処置の場所に応じて外用的、局所的または全身的であり得る。いくつかの態様では、処置を必要とする領域への局所投与は、例えば、限定されることなく、外科手術中の局所注入、例えば外科手術後の創傷被覆材と組み合わせた局所適用によって、注射によって、カテーテルを用いて、坐剤を用いて、またはインプラントを用いて達成され得る。いくつかの態様では、組成物はまた、他の生物学的に活性な作用物質と共に、連続的に、間欠的に、または同じ組成物中で投与され得る。いくつかの態様では、投与はまた、放出制御製剤およびポンプなどによる装置制御放出を含む放出制御システムを含み得る。いくつかの態様では、投与は経口投与である。
いくつかの態様では、薬学的および治療的に活性な化合物およびその誘導体は、典型的には単位投与剤形または複数回投与剤形で製剤化および投与される。各単位用量は、必要な薬学的担体、ビヒクルまたは希釈剤と共に、所望の治療効果を生じさせるのに十分な所定量の治療的に活性な化合物を含有する。いくつかの態様では、単位投与剤形には、適切な量の化合物または薬学的に許容されるその誘導体を含有する、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、滅菌非経口液剤または懸濁剤、および経口液剤または懸濁剤、および油・水乳剤が含まれるが、これらに限定されるわけではない。単位投与剤形は、封入されたアンプルおよび注射器、あるいは個別に包装された錠剤またはカプセル剤であり得る。単位投与剤形は、その分数単位または倍数単位で投与することができる。いくつかの態様では、複数回投与剤形は、分離された単位投与剤形で投与されるように単一の容器に包装された複数の同一の単位投与剤形である。複数回投与剤形の例には、バイアル、錠剤もしくはカプセル剤のボトルまたはパイントもしくはガロン入りのボトルが含まれる。
5. 投薬
いくつかの態様では、提供される併用療法の方法は、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブ、および細胞療法、例えばT細胞療法(例えば、CAR発現T細胞)を対象に投与することを伴う。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与は、細胞療法、例えばT細胞療法(例えば、CAR発現T細胞)の投与の前に、それに続いて、その途中に、その過程で、それと同時に、ほぼ同時に、逐次的におよび/または間欠的に、開始される。いくつかの態様では、本方法は、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与を、T細胞療法の投与後に(それに続いて)開始することを伴う。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、細胞療法の投与の開始の21日超または約21日超後に投与される。ある特定の局面では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与の開始は、提供される併用療法において、T細胞療法の投与の開始の22日または約22日~50日または約50日後、例えば、T細胞療法の投与の開始の22日もしくは約22日、23日もしくは約23日、24日もしくは約24日、25日もしくは約25日、26日もしくは約26日、27日もしくは約27日、28日もしくは約28日、29日もしくは約29日、30日もしくは約30日、31日もしくは約31日、32日もしくは約32日、33日もしくは約33日、34日もしくは約34日、35日もしくは約35日、36日もしくは約36日、37日もしくは約37日、38日もしくは約38日、39日もしくは約39日、40日もしくは約40日、41日もしくは約41日、42日もしくは約42日、43日もしくは約43日、44日もしくは約44日、45日もしくは約45日、46日もしくは約46日、47日もしくは約47日、48日もしくは約48日、49日もしくは約49日、または50日もしくは約50日後である。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与の開始は、T細胞療法の投与の開始の22日または約22日~43日または約43日後、例えば22日または約22日~36日または約36日後である。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与の開始は、T細胞療法の投与の開始の29日または約29日後である。
ある特定の局面では、提供される方法は、T細胞療法に対してピーク応答が観察されたが応答(例えば、T細胞の存在および/または腫瘍負荷量の低下)が低下したかまたはもはや検出不能である対象において、T細胞療法を増強、増加または強化することができる。いくつかの場合に、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与の開始は、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルまたは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった時点;
(ii)血液中の検出可能なT細胞療法の細胞数が、血液中で検出可能となった後に、検出不能となったかまたは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比べて低減された;
(iii)血液中の検出可能なT細胞療法の細胞数が、T細胞療法の投与の開始後の対象の血液中の検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数または最大数の1.5倍もしくは1.5倍超、2.0倍もしくは2.0倍超、3.0倍もしくは3.0倍超、4.0倍もしくは4.0倍超、5.0倍もしくは5.0倍超、10倍もしくは10倍超またはより多く減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルまたは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象由来の血液中の検出可能な細胞のまたはそれに由来する細胞数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満、または0.1%未満となった;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示しかつ/または寛解に続いて再発した;および/または
(iv)対象が、該細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体などのチェックポイント阻害剤の投与の開始前の時点の腫瘍負荷量と比べて増加した腫瘍負荷量を示した
後、1週間または1週間以内、例えば1、2または3日以内に行われる。
いくつかの態様では、対象にチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブが最初に投与された時点、および/または投与の開始後の任意の後続の時点で、対象は、重度サイトカイン放出症候群(CRS)または重度毒性などの重度毒性の徴候または症状を示さない。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与は、対象が、重度CRSの徴候もしくは症状を示さない時点、および/または、グレード3以上のCRS、例えば長期化したグレード3のCRSまたはグレード4もしくは5のCRSを示さない時点である。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与は、対象が、重度神経毒性の徴候もしくは症状を示さない時点、および/または、グレード3以上の神経毒性、例えば長期化したグレード3の神経毒性またはグレード4もしくはグレード5の神経毒性を示さない時点である。いくつかの局面では、T細胞療法の投与の開始の時点とチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与の時点の間、対象は、重度CRSを示しておらず、かつ/または、グレード3以上のCRS、例えば長期化したグレード3のCRSまたはグレード4もしくは5のCRSを示していない。いくつかの場合に、T細胞療法の投与の開始の時点とチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの投与の時点との間、対象は、重度神経毒性を示しておらず、かつ/または、グレード3以上の神経毒性、例えば長期化したグレード3の神経毒性またはグレード4もしくは5の神経毒性を示さない。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、治療有効量で投与される。一態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、1サイクル当たり、750mgまたは約750mg~2000mgまたは約2000mg、例えば、1200mgまたは約1200mg~1500mgまたは約1500mgの量、例えば、総投薬量で投与される。いくつかの場合に、量は、750mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、1200mg、1300mg、1400mg、1500mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mg、もしくは2000mgであるか、または少なくとも750mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、1200mg、1300mg、1400mg、1500mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mg、もしくは2000mg、または少なくとも約750mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、1200mg、1300mg、1400mg、1500mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mg、もしくは2000mgである。いくつかの場合に、量は、1500mgであるか、または少なくとも約1500mgまたは少なくとも1500mgまたは約1500mgである。いくつかの局面では、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントは、デュルバルマブである。
いくつかの態様では、そのような量は、対象の体重1キログラム当たりの量で投与される。いくつかの態様では、mg/対象kgに基づいた投薬に関して、平均のヒト対象は、約70kg~75kg、例えば75kgまたは約75kgの体重を有すると見なされる。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、1サイクル当たり、対象の体重1キログラム当たり0.5mgまたは約0.5mg~30mg/kgまたは約30mg/kg、例えば、1mg/kgまたは約1mg/kg~20mg/kgまたは約20mg/kgの量、例えば、総投薬量で投与される。いくつかの場合に、量は、0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kgもしくは20mg/kgであるか、または少なくとも0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kgもしくは20mg/kgまたは少なくとも約0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kgもしくは20mg/kgである。
いくつかの態様では、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、治療有効量で投与される。一態様では、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、1サイクル当たり、200mgまたは約200mg~2000mgまたは約2000mg、例えば、400mgもしくは約400mg~1000mgもしくは約1000mg、または400mgもしくは約400mg~600mgまたは約600mgの量、例えば、総投薬量で投与される。いくつかの場合に、量は、200mg、225mg、240mg、200mg、300mg、400mg、450mg、480mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mgもしくは2000mgであるか、または少なくとも約200mg、225mg、240mg、200mg、300mg、400mg、450mg、480mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mgもしくは2000mgまたは少なくとも200mg、225mg、240mg、200mg、300mg、400mg、450mg、480mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mgもしくは2000mgまたは約200mg、225mg、240mg、200mg、300mg、400mg、450mg、480mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mgもしくは2000mgである。いくつかの場合に、量は、480mgであるか、または少なくとも480mgまたは少なくとも約480mgである。いくつかの局面では、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントは、ニボルマブである。
いくつかの態様では、そのような量は、対象の体重1キログラム当たりの量で投与される。いくつかの態様では、mg/対象kgに基づいた投薬に関して、平均のヒト対象は、約70kg~75kg、例えば75kgまたは約75kgの体重を有すると見なされる。いくつかの態様では、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、1サイクル当たり、対象の体重1キログラム当たり0.1mgまたは約0.1mg~10mg/kgまたは約10mg/kg、例えば、1mg/kgまたは約1mg/kg~5mg/kgまたは約5mg/kgの量、例えば、総投薬量で投与される。いくつかの場合に、量は、0.1mg/kg、0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kgもしくは10mg/kgであるか、または少なくとも0.1mg/kg、0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kgもしくは10mg/kgまたは少なくとも約0.1mg/kg、0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kgもしくは10mg/kgである。いくつかの態様では、提供される方法は、細胞療法の投与の開始後、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの継続投与、例えば一定間隔での継続投与を伴う。
投与は、本明細書に記載のようなサイクル投与を使用して実施することができる。いくつかの態様では、サイクル療法は、一定期間の活性剤の投与と任意でそれに続く一定期間の休息、およびこの逐次投与を繰り返すことを伴う。サイクル療法は、活性剤(例えば、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント)毎に独立して所定の期間にわたって実施することができる。いくつかの態様では、提供される方法は、28日サイクルで行われる。いくつかの態様では、28日サイクルなどのサイクルは、複数回繰り返される。ある特定の態様では、サイクルは、最大2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12回または最大約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12回、またはより多くの回数、例えば連続サイクルで、繰り返される。いくつかの態様では、連続サイクルの総継続期間は、12ヶ月を超えない、すなわち、12ヶ月以下の総継続期間で行われる。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブを、例えば、1サイクルを超えるサイクルで投与することは、対象が、例えば投与の第1、第2または第3サイクル後に疾患進行を示す場合に、中止される。いくつかの態様では、併用療法は、細胞療法の開始後、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを3ヶ月、例えば3回の28日サイクルで投与することを伴い、その時点で、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブのさらなる処置について対象が再評価される。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの最大3回の28日サイクルで提供される併用療法を受けた後に部分奏効(PR)を示す対象は、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1つまたは複数のさらなるサイクル、例えば28日サイクルを受けてよい。
いくつかの態様では、1サイクル当たりの量、例えば、総投薬量は、1用量として投与されるかまたは1用量を超える用量、例えば2用量、3用量、4用量もしくはより多くの用量で、例えば投与のサイクルの過程の中で投与される。いくつかの態様では、投与の頻度は、約1日用量~約月1回用量の範囲にある。ある特定の態様では、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日おきに1回、週2回、週1回、2週間毎に1回、3週間毎に1回、または4週間毎に1回である。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、週1回(Q1W)、例えば月4回または毎週投与される。別の態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、2週間毎に1回(Q2W)、例えば月2回投与される。さらに別の態様では、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、4週間毎に1回(Q4W)、例えば月1回投与される。
ある特定の態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、28日サイクルの1日目、8日目、15日目および22日目に投与される。ある特定の態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、28日サイクルの15日目および22日目に投与される。ある特定の態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、28日サイクルの1日目および15日目に投与される。ある特定の態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントは、28日サイクルの1日目に投与される。
いくつかの態様では、2回以上のサイクルでの総投薬量の投与の第1サイクルまたは先行サイクルは、第2サイクルまたは後続サイクルよりも少ない総投薬量の抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブを投与することを伴う。いくつかの態様では、より少ない投薬量は、第2サイクルまたは後続サイクルにおける総投薬量の50%~95%である。いくつかの態様では、投与の第1サイクルまたは先行サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの総投薬量は、投与の第2サイクルまたは後続サイクルにおける総投薬量と同じであるかまたはそれに類似する。
いくつかの態様では、2回以上のサイクル(例えば、28日サイクル)の第1サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの総投薬量の投与は、サイクル中に1回を超える回数で、例えば2日、3日、4日またはより多くの日数、例えば、第1サイクルの1日目、8日目、15日目および22日目または15日目および22日目に行われる。いくつかの態様では、2回以上のサイクルまたは3回以上のサイクル(例えば、28日サイクル)の少なくとも最初の2サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブの総投薬量の投与は、最初の2サイクルの各々において1回を超える回数で、例えば、少なくとも最初の2サイクルの各々において独立して2、3または4回で、例えば、最初の2サイクルの少なくとも1サイクルにおいて1日目、8日目、15日目および22日目にかつ/または最初の2サイクルの少なくとも1サイクルにおいて15日目および22日目に行われる。いくつかの態様では、2回以上のサイクルでの総投薬量の投与の第1サイクルまたは先行サイクルは、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブを、第2サイクルまたは後続サイクル(例えば、28日サイクル)と比べて第1サイクルまたは先行サイクルにおいてより多くの回数投与することによって行われる。
そのような態様では、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブのより少ない投薬量は、第2サイクルまたは後続サイクルと比べて、例えば第1サイクルまたは先行サイクルにおいてより少ない総投薬量でかつ/または同じもしくは類似の総投薬量であるがより多くの回数で与えられるサイクルの各投与によって投与される。いくつかの態様では、第1サイクルまたは先行サイクルにおいてより少ない投薬量をより多くの回数で投与することは、サイクルにおいて類似の総投薬量がより少ない回数投与されるサイクルと比べて、より低い用量でより短い半減期であるが同じまたは類似の生物学的PD-L1占有率をもたらすことができると想定される。いくつかの態様では、より短い半減期を有するチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを提供する投薬レジメンは、併用療法後に毒性を発症するリスクを低減し得る。
いくつかの態様では、併用療法は、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブを、28日サイクルにおいて、例えば少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの1回目の28日サイクルにおいて、(i)2用量で週1回(Q1W)、任意で15日目および22日目に;(ii)4用量で週1回(Q1W)、任意で1日目、8日目、15日目および22日目に;(iii)2連続用量でQ1W、任意で1日目および8日目に、続いて、1用量で2週間毎(Q2W)、任意で15日目に;または(iv)2用量で2週間毎(Q2W)、任意で1日目および15日目に投与することを伴う。いくつかの態様では、毎週(Q1W)または隔週(Q2W)の用量は、サイクル、例えば28日サイクルで投与される総投薬量の一画分または一部分である。いくつかの態様では、1回目の28日サイクルの各Q1W用量は、独立して、該サイクルにおける総投薬量の18%または約18%~32%または約32%であり、例えば、総投薬量の25%であるかまたは約25%である。いくつかの態様では、1回目の28日サイクルの各Q2W用量は、独立して、該サイクルにおける総投薬量の40%または約40%~62.5%または約62.5%であり、任意で総投薬量の50%であるかまたは約50%である。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの1回目の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、375mgまたは約375mgの量の2連続用量で週1回(Q1W)、続いて、750mgまたは約750mgの量の1用量で2週間毎に1回(Q2W)投与される。いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの1回目の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、4用量で週1回(Q1W)投与される。いくつかの態様では、4用量は、225mgまたは約225mgの2連続用量とそれに続く375mgまたは約375mgの2連続用量を投与することを含む。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの1回目の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、375mgまたは約375mgの量の2連続用量で週1回(Q1W)投与される。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、該サイクルにおいて1用量または2用量で投与される。一部の態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、(i)2用量で2週間毎に1回(Q2W)、任意で1日目および15日目に;または(ii)1用量で4週間毎に1回(Q4W)、任意で1日目に投与される。いくつかの態様では、そのような28日サイクルの各Q2W用量は、独立して、該サイクルにおける総投薬量の50%もしくは約50%である。いくつかの態様では、そのような28日サイクルの各Q4W用量は、独立して、総投薬量の100%または約100%である。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブは、750mgまたは約750mgの量の2用量で2週間毎(Q2W)に投与される。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメント、例えばデュルバルマブ、1500mgまたは約1500mgの量の1用量で月1回(Q4W)投与される。
いくつかの態様では、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、少なくとも2回の28日サイクルを行うことを含む。いくつかの態様では、少なくとも2回の28日サイクルの各々は、750mgまたは約750mg~2000mgまたは約2000mg、例えば750mg~2000mgの総投薬量の抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを投与することを含む。いくつかの態様では、少なくとも2回の28日サイクルの少なくとも1回目において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、抗体またはその抗原結合フラグメントを投与することによって行われ、抗体またはフラグメントを1回を超える回数投与することによって行われる。いくつかの態様では、前記の少なくとも2回の28日サイクルの1回目において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、抗体またはフラグメントを、第2および/または後続の28日サイクルと比べてより多くの回数投与することによって行われる。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与は、細胞療法の投与の開始の21日超後(例えば、22~50日)に開始される。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する時点で、対象は、細胞療法の投与後に重度毒性を示していない。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントは、デュルバルマブである。
任意の態様のいくつかでは、チェックポイント阻害剤は、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントであるかまたはそれを含む。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペンブロリズマブもしくはセミプリマブなどの抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントである。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブである。いくつかの態様では、抗PD-1抗体は、例えば投薬サイクル毎に、400mgまたは約400mg~600mgまたは約600mg、例えば、400mg~600mgの総投薬量で投与される。いくつかの態様では、抗PD-1抗体は、任意で、例えば投薬サイクル毎に、480mgまたは約480mgである。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの1回目の28日サイクルにおいて、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、120mgまたは約120mgの量の2連続用量で週1回(Q1W)、続いて、240mgまたは約240mgの量の1用量で2週間毎に1回(Q2W)投与される。いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの1回目の28日サイクルにおいて、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、4用量で週1回(Q1W)投与される。いくつかの態様では、4用量は、225mgまたは約225mgの2連続用量とそれに続く120mgまたは約120mgの2連続用量を投与することを含む。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの1回目の28日サイクルにおいて、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、120mgまたは約120mgの量の2連続用量で週1回(Q1W)投与される。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、該サイクルにおいて1用量または2用量で投与される。一部の態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、(i)2用量で2週間毎に1回(Q2W)、任意で1日目および15日目に;または(ii)1用量で4週間毎に1回(Q4W)、任意で1日目に投与される。いくつかの態様では、そのような28日サイクルの各Q2W用量は、独立して、該サイクルにおける総投薬量の50%もしくは約50%である。いくつかの態様では、そのような28日サイクルの各Q4W用量は、独立して、総投薬量の100%または約100%である。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、240mgまたは約240mgの量の2用量で2週間毎(Q2W)に投与される。
いくつかの態様では、28日サイクルにおいて、例えば、少なくとも2回の28日サイクルを伴う処置レジメンの第2または後続の28日サイクルにおいて、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメント、例えばニボルマブは、480mgまたは約480mgの量の1用量で月1回(Q4W)投与される。
いくつかの態様では、抗PD-1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、少なくとも2回の28日サイクルを行うことを含む。いくつかの態様では、少なくとも2回の28日サイクルの各々は、240mgまたは約240mg~1000mgまたは約1000mgの総投薬量の抗PD-1抗体または抗原結合フラグメントを投与することを含む。いくつかの態様では、少なくとも2回の28日サイクルの少なくとも1回目において、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、抗体またはその抗原結合フラグメントを投与することによって行われ、抗体またはフラグメントを1回を超える回数投与することによって行われる。いくつかの態様では、前記の少なくとも2回の28日サイクルの1回目において、抗PD-1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与は、抗体またはフラグメントを、第2および/または後続の28日サイクルと比べてより多くの回数投与することによって行われる。いくつかの態様では、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与は、細胞療法の投与の開始の21日超後(例えば、22~50日)に開始される。いくつかの態様では、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する時点で、対象は、細胞療法の投与後に重度毒性を示していない。いくつかの態様では、抗PD-1抗体またはその抗原結合フラグメントは、ニボルマブである。
いくつかの態様では、B細胞悪性腫瘍は、再発性/難治性侵襲性NHLなどのNHLである。いくつかの態様では、CAR発現T細胞などの細胞療法は、B細胞抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を含む。いくつかの態様では、B細胞抗原などのB細胞悪性腫瘍によって発現される抗原は、CD19である。
II. 細胞療法および操作細胞
いくつかの態様では、提供される併用療法の方法に従って使用するための細胞療法(例えば、T細胞療法)は、疾患または病態に関連する分子を認識してかつ/または特異的に結合して、そのような分子に結合したときにそのような分子に対する免疫応答などの応答をもたらすように設計された、組換え受容体を発現する操作された細胞を投与することを含む。受容体は、キメラ受容体、例えば、キメラ抗原受容体(CAR)、およびトランスジェニックT細胞受容体(TCR)を含む他のトランスジェニック抗原受容体を含み得る。また、そのような細胞の集団、そのような細胞を含有する組成物および/またはそのような細胞が濃縮された組成物、例えば、T細胞またはCD8+もしくはCD4+細胞などのある特定のタイプの細胞が濃縮または選択されたものも提供される。
いくつかの態様では、細胞は、操作された受容体、例えば、操作された抗原受容体、例えばキメラ抗原受容体(CAR)またはT細胞受容体(TCR)を含有するかまたは含有するように操作される。また、そのような細胞の集団、そのような細胞を含有する組成物および/またはそのような細胞が濃縮された組成物、例えば、T細胞またはCD8+もしくはCD4+細胞などのある特定のタイプの細胞が濃縮または選択されたものも提供される。中でも、組成物は、養子細胞療法のためなど、投与のための薬学的組成物および製剤である。また、細胞および組成物を対象、例えば、患者に投与するための治療法も提供される。
いくつかの態様では、細胞は、遺伝子操作を介して導入された1つまたは複数の核酸を含み、それによってそのような核酸の組換えまたは遺伝子操作された産物を発現する。いくつかの態様では、遺伝子移入は、まず、細胞と、例えばサイトカインまたは活性化マーカーの発現によって測定された場合に増殖、生存および/または活性化などの応答を誘導する刺激とを組み合わせるなどして、細胞を刺激し、それに続いて、活性化された細胞の形質導入および臨床応用に十分な数への培養下での増大を行うことによって達成される。
A. 組換え受容体
いくつかの態様では、組換え受容体を発現する操作された細胞、例えば免疫細胞、例えばT細胞が提供される。中でも、受容体は、抗原受容体およびその1つまたは複数の成分を含有する受容体である。組換え受容体は、キメラ受容体、例えば、リガンド結合ドメインまたはその結合フラグメントおよび細胞内シグナル伝達ドメインまたは領域を含有するもの、機能的非TCR抗原受容体、キメラ抗原受容体(CAR)、およびT細胞受容体(TCR)、例えば組換えまたはトランスジェニックTCR、キメラ自己抗体受容体(CAAR)、ならびに前述のいずれかの成分を含み得る。CARなどの組換え受容体は、一般に、1つまたは複数の細胞内シグナル伝達成分に、いくつかの局面ではリンカーおよび/または膜貫通ドメインを介して連結された細胞外抗原(またはリガンド)結合ドメインを含む。
ある特定の態様では、操作された細胞は、その治療的または予防的有効性が増加するようにいくつもの方法でさらに改変される。例えば、集団によって発現される操作されたCARまたはTCRを、直接的かまたはリンカーを通じて間接的かのいずれかでターゲティング部分にコンジュゲートすることができる。組換え受容体、例えば、CARまたはTCRなどの分子をターゲティング部分にコンジュゲートする実践は、公知である。例えば、Wadwa et al., J. Drug Targeting 3: 1 1 1 (1995)、および米国特許5,087,616を参照されたい。
1. キメラ抗原受容体(CAR)
いくつかの態様では、特定の細胞タイプの表面上に発現される抗原などの特定の抗原(またはマーカーもしくはリガンド)に対して特異性を有するCARを発現する、T細胞などの操作された細胞が提供される。いくつかの態様では、抗原は、ポリペプチドである。いくつかの態様では、抗原は、炭水化物または他の分子である。いくつかの態様では、抗原は、正常なまたは標的とされない細胞または組織と比べて、疾患または病態の細胞、例えば、腫瘍細胞または病原性細胞上に選択的に発現されるかまたは過剰発現される。他の態様では、抗原は、正常細胞上に発現され、かつ/または、操作された細胞上に発現される。
特定の態様では、キメラ受容体などの組換え受容体は、T細胞において一次活性化シグナルを誘導することができる細胞質(細胞内)領域などの細胞質シグナル伝達ドメインもしくは領域(細胞内シグナル伝達ドメインもしくは領域とも互換的に呼ばれる)、例えば、T細胞受容体(TCR)成分の細胞質シグナル伝達ドメインもしくは領域(例えば、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖のゼータ鎖の細胞質シグナル伝達ドメインもしくは領域またはその機能的バリアントもしくはシグナル伝達部分)を含む、ならびに/または、免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ(ITAM)を含む、細胞内シグナル伝達領域を含有する。
いくつかの態様では、キメラ受容体はさらに、リガンド(例えば、抗原)抗原に特異的に結合する細胞外リガンド結合ドメインを含む。いくつかの態様では、キメラ受容体は、抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインを含有するCARである。いくつかの態様では、抗原などのリガンドは、細胞の表面上に発現されるタンパク質である。いくつかの態様では、CARは、TCR様CARであり、抗原は、TCRのように、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子に関連して細胞表面上で認識される、細胞内タンパク質のペプチド抗原などのプロセシングされたペプチド抗原である。
CARを含めた例示的な抗原受容体、およびそのような受容体を操作して細胞に導入するための方法は、例えば、国際特許出願公開番号WO200014257、WO2013126726、WO2012/129514、WO2014031687、WO2013/166321、WO2013/071154、WO2013/123061、米国特許出願公開番号US2002131960、US2013287748、US20130149337、米国特許第6,451,995号、第7,446,190号、第8,252,592号、第8,339,645号、第8,398,282号、第7,446,179号、第6,410,319号、第7,070,995号、第7,265,209号、第7,354,762号、第7,446,191号、第8,324,353号、および第8,479,118号、さらには欧州特許出願番号EP2537416に記載されているもの、ならびに/または、Sadelain et al., Cancer Discov. 2013 April; 3(4): 388-398; Davila et al. (2013) PLoS ONE 8(4): e61338; Turtle et al., Curr. Opin. Immunol., 2012 October; 24(5): 633-39; Wu et al., Cancer, 2012 March 18(2): 160-75によって記載されているものを含む。いくつかの局面では、抗原受容体は、米国特許第7,446,190号に記載されているようなCAR、および国際特許出願番号番号WO/2014055668 A1に記載されているものを含む。CARの例は、前述の刊行物、例えばWO2014031687、US 8,339,645、US 7,446,179、US 2013/0149337、米国特許第7,446,190号、米国特許第8,389,282号、Kochenderfer et al., 2013, Nature Reviews Clinical Oncology, 10, 267-276 (2013); Wang et al. (2012) J. Immunother. 35(9): 689-701;および Brentjens et al., Sci Transl Med. 2013 5(177)のいずれかに開示されているようなCARを含む。また、WO2014031687、US 8,339,645、US 7,446,179、US 2013/0149337、米国特許第7,446,190号、および米国特許第8,389,282号も参照されたい。
いくつかの態様では、CARは、特定の抗原(またはマーカーもしくはリガンド)、例えば、養子療法によって標的とされるべき特定の細胞タイプにおいて発現される抗原、例えば、がんマーカー、および/または、減弱応答を誘導することを意図した抗原、例えば、正常もしくは非疾患細胞タイプ上に発現される抗原に対して特異性を有するよう構築される。したがって、CARは、典型的には、その細胞外部分に、1つもしくは複数の抗原結合分子、例えば、1つもしくは複数の抗原結合フラグメント、ドメインもしくは部分、または1つもしくは複数の抗体可変ドメインおよび/または抗体分子を含む。いくつかの態様では、CARは、抗体分子の1つまたは複数の抗原結合部分、例えば、モノクローナル抗体(mAb)の可変重(VH)鎖および可変軽(VL)鎖に由来する単鎖抗体フラグメント(scFv)を含む。
いくつかの態様では、抗体またはその抗原結合部分は、抗原受容体などの組換え受容体の一部として細胞上に発現される。中でも、抗原受容体は、キメラ抗原受容体(CAR)などの機能的な非TCR抗原受容体である。一般に、ペプチド-MHC複合体に対して指向されるTCR様特異性を示す抗体または抗原結合フラグメントを含有するCARはまた、TCR様CARと称され得る。いくつかの態様では、TCR様CARのMHC-ペプチド複合体に特異的な細胞外抗原結合ドメインは、1つまたは複数の細胞内シグナル伝達成分に、いくつかの局面では、リンカーおよび/または膜貫通ドメインを介して連結される。いくつかの態様では、そのような分子は、典型的には、TCRなどの天然の抗原受容体を通じたシグナル、および任意で、共刺激性受容体と組み合わされたそのような受容体を通じたシグナルを、模倣または近似することができる。
いくつかの態様では、キメラ受容体(例えば、CAR)などの組換え受容体は、抗原(またはリガンド)に結合する、例えば特異的に結合する、リガンド結合ドメインを含む。中でも、キメラ受容体によって標的とされる抗原は、養子細胞療法を介して標的とされるべき疾患、病態または細胞タイプに関連して発現されるものである。中でも、疾患および病態は、血液系がん、免疫系のがん(リンパ腫、白血病および/または骨髄腫、例えばB、Tおよび骨髄性白血病、リンパ腫および多発性骨髄腫など)を含めた、がんおよび腫瘍を含む、増殖性、新生物および悪性の疾患および病態である。
いくつかの態様では、抗原(またはリガンド)は、ポリペプチドである。いくつかの態様では、抗原(またはリガンド)は、炭水化物または他の分子である。いくつかの態様では、抗原(またはリガンド)は、正常なまたは標的とされない細胞または組織と比べて、疾患または病態の細胞、例えば、腫瘍細胞または病原性細胞上に選択的に発現されるかまたは過剰発現される。他の態様では、抗原は、正常細胞上に発現され、かつ/または、操作された細胞上に発現される。
いくつかの態様では、CARは、細胞の表面上に発現される抗原、例えば無傷の抗原を特異的に認識する、抗体または抗原結合フラグメント(例えば、scFv)を含有する。
受容体によって標的とされる抗原は、いくつかの態様では、任意の多数の公知のB細胞マーカーなどのB細胞悪性腫瘍に関連する抗原を含む。いくつかの態様では、抗原は、CD20、CD19、CD22、ROR1、CD45、CD21、CD5、CD33、Igカッパ、Igラムダ、CD79a、CD79bまたはCD30であるかまたはそれを含む。
いくつかの態様では、抗原は、病原体特異的または病原体発現抗原であるかまたはそれを含む。いくつかの態様では、抗原は、ウイルス抗原(例えば、HIV、HCV、HBVなどに由来するウイルス抗原)、細菌抗原、および/または寄生虫抗原である。
いくつかの態様では、CD19などの抗原を特異的に認識する抗体または抗原結合フラグメント(例えばscFv)。
いくつかの態様では、抗原は、CD19である。いくつかの態様では、scFvは、CD19に特異的な抗体または抗体フラグメントに由来するVHおよびVLを含有する。いくつかの態様では、CD19に結合する抗体または抗体フラグメントは、FMC63およびSJ25C1などのマウス由来抗体である。いくつかの態様では、抗体または抗体フラグメントは、ヒト抗体、例えば、米国特許公開番号US 2016/0152723に記載されているようなヒト抗体である。
いくつかの態様では、scFvおよび/またはVHは、FMC63に由来する。FMC63は、一般に、ヒト起源のCD19を発現するNalm-1およびNalm-16細胞に対して産生されるマウスモノクローナルIgG1抗体を指す(Ling, N. R., et al. (1987). Leucocyte typing III. 302)。いくつかの態様では、FMC63抗体は、それぞれSEQ ID NO:38および39に示されるCDR-H1およびCDR-H2、ならびにSEQ ID NO:40または54に示されるCDR-H3;ならびにSEQ ID NO:35に示されるCDR-L1およびSEQ ID NO:36または55に示されるCDR-L2およびSEQ ID NO:37または34に示されるCDR-L3を含む。いくつかの態様では、FMC63抗体は、SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)およびSEQ ID NO:42のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。
いくつかの態様では、scFvは、SEQ ID NO:35のCDR-L1配列、SEQ ID NO:36のCDR-L2配列およびSEQ ID NO:37のCDR-L3配列を含有する可変軽鎖ならびに/またはSEQ ID NO:38のCDR-H1配列、SEQ ID NO:39のCDR-H2配列およびSEQ ID NO:40のCDR-H3配列を含有する可変重鎖を含む。いくつかの態様では、scFvは、SEQ ID NO:41に示される可変重鎖領域およびSEQ ID NO:42に示される可変軽鎖領域を含む。いくつかの態様では、可変重鎖および可変軽鎖は、リンカーによって接続される。いくつかの態様では、リンカーは、SEQ ID NO:56に示される。いくつかの態様では、scFvは、VH、リンカー、およびVLをこの順序で含む。いくつかの態様では、scFvは、VL、リンカー、およびVHをこの順序で含む。いくつかの態様では、scFvは、SEQ ID NO:57に示されるヌクレオチドの配列またはSEQ ID NO:57に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を示す配列によってコードされる。いくつかの態様では、scFvは、SEQ ID NO:43に示されるアミノ酸の配列またはSEQ ID NO:43に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を示す配列を含む。
いくつかの態様では、scFvは、SJ25C1に由来する。SJ25C1は、ヒト起源のCD19を発現するNalm-1およびNalm-16細胞に対して産生されるマウスモノクローナルIgG1抗体である(Ling, N. R., et al. (1987). Leucocyte typing III. 302)。いくつかの態様では、SJ25C1抗体は、それぞれSEQ ID NO:47~49に示されるCDR-H1、CDR-H2およびCDR-H3、ならびにそれぞれSEQ ID NO:44~46に示されるCDR-L1、CDR-L2およびCDR-L3配列を含む。いくつかの態様では、SJ25C1抗体は、SEQ ID NO:50のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)およびSEQ ID NO:51のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。
いくつかの態様では、scFvは、SEQ ID NO:44のCDR-L1配列、SEQ ID NO:45のCDR-L2配列およびSEQ ID NO:46のCDR-L3配列を含有する可変軽鎖ならびに/またはSEQ ID NO:47のCDR-H1配列、SEQ ID NO:48のCDR-H2配列およびSEQ ID NO:49のCDR-H3配列を含有する可変重鎖を含む。いくつかの態様では、scFvは、SEQ ID NO:50に示される可変重鎖領域およびSEQ ID NO:51に示される可変軽鎖領域を含む。いくつかの態様では、可変重鎖および可変軽鎖は、リンカーによって接続される。いくつかの態様では、リンカーは、SEQ ID NO:52に示される。いくつかの態様では、scFvは、VH、リンカー、およびVLをこの順序で含む。いくつかの態様では、scFvは、VL、リンカー、およびVHをこの順序で含む。いくつかの態様では、scFvは、SEQ ID NO:53に示されるアミノ酸の配列またはSEQ ID NO:53に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を示す配列を含む。
いくつかの態様では、抗原は、CD20である。いくつかの態様では、scFvは、CD20に特異的な抗体または抗体フラグメントに由来するVHおよびVLを含有する。いくつかの態様では、CD20に結合する抗体または抗体フラグメントは、リツキシマブscFvなどのリツキシマブであるかまたはそれに由来する抗体である。
いくつかの態様では、抗原は、CD22である。いくつかの態様では、scFvは、CD22に特異的な抗体または抗体フラグメントに由来するVHおよびVLを含有する。いくつかの態様では、CD22に結合する抗体または抗体フラグメントは、m971scFvなどのm971であるかまたはそれに由来する抗体である。
いくつかの態様では、CARは、MHC-ペプチド複合体として細胞表面上に提示される腫瘍関連抗原などの細胞内抗原を特異的に認識する、抗体または抗原結合フラグメント(例えば、scFv)などのTCR様抗体を含有する。いくつかの態様では、MHC-ペプチド複合体を認識する抗体またはその抗原結合部分は、抗原受容体などの組換え受容体の一部として細胞上に発現され得る。中でも、抗原受容体は、キメラ抗原受容体(CAR)などの機能的な非TCR抗原受容体である。一般に、ペプチド-MHC複合体に対して指向されるTCR様特異性を示す抗体または抗原結合フラグメントを含有するCARはまた、TCR様CARと称され得る。
「主要組織適合遺伝子複合体」(MHC)への言及は、いくつかの場合に細胞内機構によってプロセシングされるペプチド抗原を含めたポリペプチドのペプチド抗原と複合体化することができる、多型ペプチド結合部位または結合溝を含有する、タンパク質、一般には糖タンパク質を指す。いくつかの場合に、MHC分子は、TCRまたはTCR様抗体などのT細胞上の抗原受容体によって認識可能な立体配置での抗原の提示のために、細胞表面上に、例えば、ペプチドとの複合体、すなわちMHC-ペプチド複合体として、表示または発現され得る。一般に、MHCクラスI分子は、膜貫通α鎖(いくつかの場合に3つのαドメインを有する)および非共有的に会合したβ2ミクログロブリンを有するヘテロ二量体である。一般に、MHCクラスII分子は、共に典型的には膜を貫通する2つの膜貫通糖タンパク質αおよびβから構成される。MHC分子は、抗原結合部位またはペプチド結合部位および適切な抗原受容体による認識に必要な配列を含有する、MHCの有効部分を含むことができる。いくつかの態様では、MHCクラスI分子は、ペプチドをサイトソルから出発して細胞表面に送達し、そこで、MHC-ペプチド複合体は、T細胞、例えば一般にはCD8+ T細胞、いくつかの場合にはCD4+T細胞によって認識される。いくつかの態様では、MHCクラスII分子は、ペプチドを小胞システムから出発して細胞表面に送達し、そこで、それらの分子は、典型的にはCD4+ T細胞によって認識される。一般に、MHC分子は、マウスにおいてH-2およびヒトにおいてヒト白血球型抗原(HLA)とまとめて名付けられる連鎖遺伝子座群によってコードされる。したがって、典型的には、ヒトMHCはまた、ヒト白血球型抗原(HLA)と称することもできる。
用語「MHC-ペプチド複合体」または「ペプチド-MHC複合体」またはその変形は、一般にはMHC分子の結合溝または裂隙(cleft)におけるペプチドの非共有相互作用などによる、ペプチド抗原とMHC分子との複合体または会合を指す。いくつかの態様では、MHC-ペプチド複合体は、細胞の表面上に存在するかまたは表示される。いくつかの態様では、MHC-ペプチド複合体は、抗原受容体、例えば、TCR、TCR様CARまたはその抗原結合部分によって特異的に認識され得る。
いくつかの態様では、ポリペプチドのペプチド、例えば、ペプチド抗原またはエピトープは、抗原受容体による認識などのためにMHC分子と会合することができる。一般に、ペプチドは、ポリペプチドまたはタンパク質などのより長い生体分子のフラグメントに由来するかまたはそれに基づく。いくつかの態様では、ペプチドは、典型的には、約8~約24アミノ酸長である。いくつかの態様では、ペプチドは、MHCクラスII複合体での認識のために9または約9から22または約22までのアミノ酸長を有する。いくつかの態様では、ペプチドは、MHCクラスI複合体での認識のために8または約8~13または約13アミノ酸長さを有する。いくつかの態様では、MHC-ペプチド複合体などのMHC分子に関連してペプチドが認識されると、TCRまたはTCR様CARなどの抗原受容体は、T細胞増殖、サイトカイン産生、細胞傷害性T細胞応答または他の応答などのT細胞応答を誘導する、T細胞への活性化シグナルを産生またはトリガーする。
いくつかの態様では、TCR様抗体または抗原結合部分は、公知であるか、または公知の方法によって生産することができる(例えば、米国公開出願番号US 2002/0150914;US 2003/0223994;US 2004/0191260;US 2006/0034850;US 2007/00992530;US20090226474;US20090304679;および国際PCT公開番号WO 03/068201を参照のこと)。
いくつかの態様では、MHC-ペプチド複合体に特異的に結合する抗体またはその抗原結合部分は、特異的なMHC-ペプチド複合体を含有する有効量の免疫原を宿主に免疫処置することによって産生させることができる。いくつかの場合に、MHC-ペプチド複合体のペプチドは、後述するような腫瘍抗原、例えばユニバーサル腫瘍抗原、骨髄腫抗原または他の抗原などの、MHCに結合することができる抗原のエピトープである。いくつかの態様では、次に、有効量の免疫原が、免疫応答を誘発するために宿主に投与され、その際、免疫原は、MHC分子の結合溝中のペプチドの三次元提示に対して免疫応答を誘発するために十分な一定の期間にわたり、その三次元形態を保持する。次に、宿主から収集した血清がアッセイされ、MHC分子の結合溝中のペプチドの三次元提示を認識する所望の抗体が産生されているかが判定される。いくつかの態様では、産生された抗体を評価して、抗体が、MHC-ペプチド複合体を、MHC分子単独、関心対象のペプチド単独およびMHCと無関係のペプチドとの複合体から識別できるかを確認することができる。次に、所望の抗体を単離することができる。
いくつかの態様では、MHC-ペプチド複合体に特異的に結合する抗体またはその抗原結合部分は、ファージ抗体ライブラリーなどの抗体ライブラリーディスプレイ法を用いることによって産生させることができる。いくつかの態様では、例えば、ライブラリーのメンバーが1つまたは複数のCDRの1つまたは複数の残基で変異されている、変異型Fab、scFVまたは他の抗体形態のファージディスプレイライブラリーを作製することができる。例えば、米国公開出願番号US 20020150914、US 2014/0294841;および Cohen CJ. et al. (2003) J Mol. Recogn. 16:324-332を参照されたい。
用語「抗体」は、本明細書において最も広い意味で使用され、Fab(fragment antigen binding)フラグメント、F(ab')2フラグメント、Fab'フラグメント、Fvフラグメント、組換えIgG(rIgG)フラグメント、抗原に特異的に結合することができる可変重鎖(VH)領域、単鎖可変フラグメント(scFv)を含む単鎖抗体フラグメント、および単一ドメイン抗体(例えば、sdAb、sdFv、ナノボディ)フラグメントを含めた、無傷の抗体および機能的(抗原結合)抗体フラグメントを含む、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を含む。この用語は、イントラボディ、ペプチボディ、キメラ抗体、完全ヒト抗体、ヒト化抗体、およびヘテロコンジュゲート抗体、多重特異性、例えば、二重特異性抗体、ダイアボディ、トリアボディ、およびテトラボディ、タンデム-ジ-scFv、タンデム-トリ-scFvなどの、遺伝子操作されたおよび/またはそれ以外の改変された形態の免疫グロブリンを包含する。別途記述のない限り、用語「抗体」は、その機能的抗体フラグメントを包含すると理解されるべきである。この用語はまた、IgGおよびそのサブクラスのIgM、IgE、IgAおよびIgDを含め、任意のクラスまたはサブクラスの抗体を含む、無傷のまたは完全長の抗体も包含する。
いくつかの態様では、抗原結合タンパク質、抗体およびその抗原結合フラグメントは、完全長の抗体の抗原を特異的に認識する。いくつかの態様では、抗体の重鎖および軽鎖は、完全長であることができ、または、抗原結合部分(Fab、F(ab')2、Fvまたは単鎖Fvフラグメント(scFv))であることができる。他の態様では、抗体重鎖定常領域は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgD、およびIgEから選択され、特定すると、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4、より特定すると、IgG1(例えば、ヒトIgG1)から選択される。別の態様では、抗体軽鎖定常領域は、例えば、カッパまたはラムダ、特定すると、カッパから選択される。
中でも、提供される抗体は、抗体フラグメントである。「抗体フラグメント」は、無傷の抗体が結合する抗原に結合する無傷の抗体の一部分を含む無傷の抗体以外の分子を指す。抗体フラグメントの例は、Fv、Fab、Fab'、Fab'-SH、F(ab')2;ダイアボディ;線状抗体;可変重鎖(VH)領域、単鎖抗体分子、例えばscFvおよび単一ドメインVH単一抗体;ならびに抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体を含むが、それらに限定されない。特定の態様では、抗体は、scFvなどの、可変重鎖領域および/または可変軽鎖領域を含む単鎖抗体フラグメントである。
用語「可変領域」または「可変ドメイン」は、抗体の抗原への結合に関与する抗体重鎖または軽鎖のドメインを指す。天然の抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメイン(それぞれ、VHおよびVL)は、一般に、各ドメインが4つの保存されたフレームワーク領域(FR)および3つのCDRを含む、類似の構造を有する(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., page 91 (2007)を参照のこと)。単一のVHドメインまたはVLドメインは、抗原結合特異性を付与するために十分であり得る。さらに、特定の抗原に結合する抗体由来のVHドメインまたはVLドメインを使用して抗原に結合する抗体を単離することで、それぞれ相補的なVLドメインまたはVHドメインのライブラリーをスクリーニングしてよい。例えば、Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991)を参照されたい。
単一ドメイン抗体は、抗体の重鎖可変ドメインの全部または一部分または軽鎖可変ドメインの全部または一部分を含む抗体フラグメントである。ある特定の態様では、単一ドメイン抗体は、ヒト単一ドメイン抗体である。いくつかの態様では、CARは、本明細書に記載のまたは公知の任意の標的抗原などの、標的とされるべき細胞または疾患、例えば、腫瘍細胞またはがん細胞のがんマーカーまたは細胞表面抗原などの抗原に特異的に結合する抗体重鎖ドメインを含む。
抗体フラグメントは、無傷の抗体のタンパク分解性消化だけでなく組換え宿主細胞による産生も含むがこれらに限定されない様々な技法によって作製することができる。いくつかの態様では、抗体は、組換え産生されたフラグメント、例えば、2つ以上の抗体領域もしくは鎖が合成リンカー(例えば、ペプチドリンカー)によって接続されたものおよび/または天然に存在する無傷の抗体の酵素消化によって産生され得ないものなどの、天然に存在しない配置を含むフラグメントである。いくつかの態様では、抗体フラグメントは、scFvである。
「ヒト化」抗体は、すべてまたは実質的にすべてのCDRアミノ酸残基が非ヒトCDRに由来し、すべてまたは実質的にすべてのFRアミノ酸残基がヒトFRに由来する、抗体である。ヒト化抗体は、任意で、ヒト抗体に由来する抗体定常領域の少なくとも一部分を含み得る。非ヒト抗体の「ヒト化形態」は、典型的には親の非ヒト抗体の特異性および親和性を保持しながらヒトに対する免疫原性を低減させるためにヒト化を受けている、非ヒト抗体のバリアントを指す。いくつかの態様では、ヒト化抗体中のいくつかのFR残基は、例えば、抗体の特異性または親和性を回復または改善するために、非ヒト抗体(例えば、CDR残基が由来する抗体)からの対応する残基で置換されている。
したがって、いくつかの態様では、TCR様CARを含めたキメラ抗原受容体は、抗体または抗体フラグメントを含有する細胞外部分を含む。いくつかの態様では、抗体またはフラグメントは、scFvを含む。いくつかの局面では、キメラ抗原受容体は、抗体またはフラグメントを含有する細胞外部分および細胞内シグナル伝達領域を含む。いくつかの態様では、細胞内シグナル伝達領域は、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様では、細胞内シグナル伝達ドメインは、一次シグナル伝達ドメイン、T細胞において一次活性化シグナルを誘導することができるシグナル伝達ドメイン、T細胞受容体(TCR)成分のシグナル伝達ドメイン、および/または免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ(ITAM)を含むシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む。
いくつかの態様では、組換え受容体、例えばCAR、例えばその抗体部分はさらに、ヒンジ領域、例えば、IgG4ヒンジ領域および/またはCH1/CLおよび/またはFc領域などの、免疫グロブリン定常領域またはそのバリアントもしくは改変バージョンの少なくとも一部分であるかまたはそれを含み得る、スペーサーを含む。いくつかの態様では、組換え受容体はさらに、スペーサーおよび/またはヒンジ領域を含む。いくつかの態様では、定常領域または部分は、ヒトIgG、例えば、IgG4またはIgG1のものである。いくつかの局面では、定常領域の部分は、抗原認識成分(例えば、scFv)と膜貫通ドメインとの間のスペーサー領域として機能する。スペーサーは、スペーサーが存在しない場合と比べて、抗原結合後に細胞の応答性の増大をもたらす長さのものであることができる。いくつかの例では、スペーサーは、12アミノ酸長もしくは約12アミノ酸長であるか、または12以下のアミノ酸長である。例示的なスペーサーは、少なくとも約10~229アミノ酸、約10~200アミノ酸、約10~175アミノ酸、約10~150アミノ酸、約10~125アミノ酸、約10~100アミノ酸、約10~75アミノ酸、約10~50アミノ酸、約10~40アミノ酸、約10~30アミノ酸、約10~20アミノ酸、または約10~15アミノ酸を有する、および列記した範囲のいずれかの両端の間の任意の整数を含むものを含む。いくつかの態様では、スペーサー領域は、約12以下のアミノ酸、約119以下のアミノ酸、または約229以下のアミノ酸を有する。例示的なスペーサーは、IgG4ヒンジ単独、CH2およびCH3ドメインに連結されたIgG4ヒンジ、またはCH3ドメインに連結されたIgG4ヒンジを含む。例示的なスペーサーは、Hudecek et al. (2013) Clin. Cancer Res., 19:3153, Hudecek et al. (2015) Cancer Immunol Res. 3(2): 125-35または国際特許出願公開番号WO2014031687に記載されているものを含むが、それらに限定されない。いくつかの態様では、スペーサーは、SEQ ID NO:1に示される配列を有し、SEQ ID NO:2に示される配列によってコードされる。いくつかの態様では、スペーサーは、SEQ ID NO:3に示される配列を有する。いくつかの態様では、スペーサーは、SEQ ID NO:4に示される配列を有する。
いくつかの局面では、スペーサーは、ポリペプチドスペーサーであって、(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンの全部もしくは一部分を含むかもしくはそれからなるか、または、約15以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もしくはCD8細胞外領域を含まない、(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジもしくはその改変バージョンの全部もしくは一部分を含むかもしくはそれからなり、かつ/または、約15以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域もしくはCD8細胞外領域を含まない、または(c)12もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または、免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4もしくはその改変バージョンの全部もしくは一部分を含むかもしくはそれからなる;または(d)SEQ ID NO:1、3~5、27~34もしくは58に示されるアミノ酸の配列、またはそれに対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%以上の配列同一性を有する前述のいずれかのバリアントからなるかもしくはそれを含む、または(e)式X1PPX2P(式中、X1は、グリシン、システイン、またはアルギニンであり、X2は、システインまたはトレオニンである)を含むかもしくはそれからなる、ポリペプチドスペーサーである。
いくつかの態様では、定常領域または部分は、IgDのものである。いくつかの態様では、スペーサーは、SEQ ID NO:5に示される配列を有する。いくつかの態様では、スペーサーは、SEQ ID NO:1、3、4および5のいずれかに対して少なくとも85%もしくは少なくとも約85%、少なくとも86%もしくは少なくとも約86%、少なくとも87%もしくは少なくとも約87%、少なくとも88%もしくは少なくとも約88%、少なくとも89%もしくは少なくとも約89%、少なくとも90%もしくは少なくとも約90%、少なくとも91%もしくは少なくとも約91%、少なくとも92%もしくは少なくとも約92%、少なくとも93%もしくは少なくとも約93%、少なくとも94%もしくは少なくとも約94%、少なくとも95%もしくは少なくとも約95%、少なくとも96%もしくは少なくとも約96%、少なくとも97%もしくは少なくとも約97%、少なくとも98%もしくは少なくとも約98%、少なくとも99%もしくは少なくとも約99%以上の配列同一性を示すアミノ酸の配列を有する。
抗原認識ドメインは一般に、CARの場合には、TCR複合体などの抗原受容体複合体を介して活性化を模倣するシグナル伝達成分、および/または別の細胞表面受容体を介するシグナルなどの、1つまたは複数の細胞内シグナル伝達成分に連結されている。したがって、いくつかの態様では、抗原結合成分(例えば抗体)は、1つまたは複数の膜貫通ドメインおよび細胞内シグナル伝達領域に連結されている。いくつかの態様では、膜貫通ドメインは細胞外ドメインに融合されている。一態様では、受容体、例えばCAR中のドメインの1つと天然に関連している膜貫通ドメインが使用される。いくつかの場合には、膜貫通ドメインは、同じまたは異なる表面膜タンパク質の膜貫通ドメインへのそのようなドメインの結合を回避して、受容体複合体の他の成員との相互作用を最小限に抑えるように選択されるかまたはアミノ酸置換によって改変される。
いくつかの態様における膜貫通ドメインは、天然の供給源または合成供給源のいずれかに由来する。供給源が天然である場合、いくつかの局面におけるドメインは、任意の膜結合または膜貫通タンパク質に由来する。膜貫通領域には、T細胞受容体、CD28、CD3ε、CD45、CD4、CD5、CD8、CD9、CD16、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD137、CD154のα鎖、β鎖、またはζ鎖に由来する(すなわち少なくともその膜貫通領域を含む)ものが含まれる。あるいは、いくつかの態様における膜貫通ドメインは合成である。いくつかの局面では、合成膜貫通ドメインは、ロイシンおよびバリンなどの疎水性残基を主に含む。いくつかの局面では、フェニルアラニン、トリプトファンおよびバリンのトリプレットが合成膜貫通ドメインの各末端に見出される。いくつかの態様では、結合は、リンカー、スペーサー、および/または膜貫通ドメインによる。
細胞内シグナル伝達領域の中には、天然の抗原受容体を介するシグナル、共刺激受容体と合わせてそのような受容体を介するシグナル、および/または共刺激受容体のみを介するシグナルを模倣するまたはそれらに近似するものがある。いくつかの態様では、短いオリゴペプチドリンカーまたはポリペプチドリンカー、例えばグリシンおよびセリンを含むもの、例えばグリシン-セリンダブレットなどの2~10アミノ酸長のリンカーが存在し、CARの膜貫通ドメインと細胞質シグナル伝達ドメインとの間に結合を形成する。
受容体、例えばCARは、一般に少なくとも1つの細胞内シグナル伝達成分を含む。いくつかの態様では、受容体は、T細胞活性化および細胞毒性を媒介するTCR CD3鎖、例えばCD3ζ鎖などのTCR複合体の細胞内成分を含む。したがって、いくつかの局面では、抗原結合ドメインまたは抗原認識ドメインは1つまたは複数の細胞シグナル伝達モジュールに連結されている。いくつかの態様では、細胞シグナル伝達モジュールは、CD3膜貫通ドメイン、CD3細胞内シグナル伝達ドメイン、および/または他のCD膜貫通ドメインを含む。いくつかの態様では、受容体、例えばCARは、Fc受容体γ、CD8、CD4、CD25またはCD16などの1つまたは複数の追加の分子の一部をさらに含む。例えば、いくつかの局面では、CARは、CD3-ゼータ(CD3ζ)またはFc受容体γとCD8、CD4、CD25またはCD16との間のキメラ分子を含む。
いくつかの態様では、CARの連結時に、CARの細胞質ドメインまたは細胞内シグナル伝達領域は、正常なエフェクター機能または免疫細胞、例えばCARを発現するように操作されたT細胞の応答の少なくとも1つを活性化する。例えば、いくつかの状況では、CARは、T細胞の機能、例えば細胞溶解活性またはTヘルパー活性、例えばサイトカインまたは他の因子の分泌を誘導する。いくつかの態様では、抗原受容体成分または共刺激分子の細胞内シグナル伝達領域の末端切断された部分は、例えばそれがエフェクター機能シグナルを伝達する場合、無傷の免疫刺激鎖の代わりに使用される。いくつかの態様では、例えば1つまたは複数の細胞内ドメインを含む細胞内シグナル伝達領域は、T細胞受容体(TCR)の細胞質配列、およびいくつかの局面では、天然の状況でそのような受容体と協調的に作用して、抗原受容体結合後にシグナル伝達を開始する共受容体のもの、および/またはそのような分子の任意の誘導体もしくは変異体、および/または同様の機能的能力を有する任意の合成配列も含む。
天然のTCRに関連して、完全な活性化は一般に、TCRを介したシグナル伝達だけでなく、共刺激シグナルも必要とする。したがって、いくつかの態様では、完全な活性化を促進するために、二次シグナルまたは共刺激シグナルを生成するための成分もCARに含まれる。他の態様では、CARは共刺激シグナルを生成するための成分を含まない。いくつかの局面では、追加のCARが同じ細胞中で発現され、二次シグナルまたは共刺激シグナルを生成するための成分を提供する。
T細胞活性化は、いくつかの局面では、2つのクラスの細胞質シグナル伝達配列:TCRを介して抗原依存性の一次活性化を開始するもの(一次細胞質シグナル伝達配列)、および抗原非依存的に作用して二次または共刺激シグナルを提供するもの(二次細胞質シグナル伝達配列)によって媒介されると説明される。いくつかの局面では、CARはそのようなシグナル伝達成分の一方または両方を含む。
いくつかの局面では、CARは、TCR複合体の一次活性化を調節する一次細胞質シグナル伝達配列を含む。刺激性に作用する一次細胞質シグナル伝達配列は、免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフまたはITAMとして公知のシグナル伝達モチーフを含み得る。一次細胞質シグナル伝達配列を含むITAMの例には、TCRまたはCD3ζ、FcRγまたはFcRβに由来するものが含まれる。いくつかの態様では、CAR中の細胞質シグナル伝達分子は、細胞質シグナル伝達ドメイン、その一部、またはCD3ζに由来する配列を含む。
いくつかの態様では、CARは、CD28、4-1BB、OX40、DAP10、およびICOSなどの共刺激受容体のシグナル伝達領域および/または膜貫通部分を含む。いくつかの局面では、同じCARがシグナル伝達領域と共刺激成分の両方を含む。
いくつかの態様では、シグナル伝達領域は1つのCAR内に含まれ、一方共刺激成分は、別の抗原を認識する別のCARによって提供される。いくつかの態様では、CARは、活性化または刺激性CAR、および共刺激性CARを含み、両方とも同じ細胞上で発現される(WO2014/055668参照)。
特定の態様では、細胞内シグナル伝達領域は、CD3(例えばCD3ζ)細胞内ドメインに連結されたCD28膜貫通ドメインおよびシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様では、細胞内シグナル伝達領域は、CD3ζ細胞内ドメインに連結された、キメラCD28およびCD137(4-1BB、TNFRSF9)共刺激ドメインを含む。
いくつかの態様では、CARは、細胞質部分に1つまたは複数、例えば2つまたはそれ以上の共刺激ドメインおよび活性化ドメイン、例えば一次活性化ドメインを包含する。例示的なCARは、CD3ζ、CD28、および4-1BBの細胞内成分を含む。
いくつかの場合には、CARは、第一、第二、および/または第三世代のCARと称される。いくつかの局面では、第一世代のCARは、抗原結合の際にCD3鎖誘導シグナルのみを提供するものである;いくつかの局面では、第二世代のCARは、そのようなシグナルと、CD28またはCD137などの共刺激受容体由来の細胞内シグナル伝達ドメインを含むものなどの共刺激シグナルとを提供するものである;いくつかの局面では、いくつかの局面における第三世代のCARは、異なる共刺激受容体の複数の共刺激ドメインを含むものである。
いくつかの態様では、キメラ抗原受容体は、本明細書に記載の抗体またはフラグメントを含有する細胞外部分を含む。いくつかの局面では、キメラ抗原受容体は、本明細書に記載の抗体またはフラグメントを含有する細胞外部分および細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様では、抗体またはフラグメントは、scFvまたは単一ドメインVH抗体を含み、細胞内ドメインは、ITAMを含有する。いくつかの局面では、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖のゼータ鎖のシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様では、キメラ抗原受容体は、細胞外ドメインと細胞内シグナル伝達領域との間に配置された膜貫通ドメインを含む。
いくつかの局面では、膜貫通ドメインは、CD28の膜貫通部分を含有する。細胞外ドメインおよび膜貫通は、直接的または間接的に連結することができる。いくつかの態様では、細胞外ドメインおよび膜貫通は、本明細書に記載のいずれかなどのスペーサーによって連結される。いくつかの態様では、キメラ抗原受容体は、T細胞共刺激性分子の細胞内ドメインを、例えば、膜貫通ドメインと細胞内シグナル伝達ドメインとの間に含有する。いくつかの局面では、T細胞共刺激性分子は、CD28または4-1BBである。
いくつかの態様では、CARは、抗体、例えば、抗体フラグメント、CD28の膜貫通部分またはその機能的バリアントであるかまたはそれを含有する膜貫通ドメイン、ならびにCD28のシグナル伝達部分またはその機能的バリアントおよびCD3ゼータのシグナル伝達部分またはその機能的バリアントを含有する細胞内シグナル伝達ドメインを含有する。いくつかの態様では、CARは、抗体、例えば、抗体フラグメント、CD28の膜貫通部分またはその機能的バリアントであるかまたはそれを含有する膜貫通ドメイン、ならびに4-1BBのシグナル伝達部分またはその機能的バリアントおよびCD3ゼータのシグナル伝達部分またはその機能的バリアントを含有する細胞内シグナル伝達ドメインを含有する。いくつかのそのような態様では、受容体はさらに、ヒンジのみのスペーサーなどの、ヒトIg分子(Igヒンジ、例えばIgG4ヒンジ)などのIg分子の一部分を含有するスペーサーを含む。
いくつかの態様では、受容体、例えば、CARの膜貫通ドメインは、ヒトCD28の膜貫通ドメインまたはそのバリアント、例えば、ヒトCD28の27アミノ酸膜貫通ドメイン(Accession No.:P10747.1)であるか、あるいは、SEQ ID NO:8に示されるアミノ酸の配列またはSEQ ID NO:8に対して少なくとも85%もしくは少なくとも約85%、少なくとも86%もしくは少なくとも約86%、少なくとも87%もしくは少なくとも約87%、少なくとも88%もしくは少なくとも約88%、少なくとも89%もしくは少なくとも約89%、少なくとも90%もしくは少なくとも約90%、少なくとも91%もしくは少なくとも約91%、少なくとも92%もしくは少なくとも約92%、少なくとも93%もしくは少なくとも約93%、少なくとも94%もしくは少なくとも約94%、少なくとも95%もしくは少なくとも約95%、少なくとも96%もしくは少なくとも約96%、少なくとも97%もしくは少なくとも約97%、少なくとも98%もしくは少なくとも約98%、少なくとも99%もしくは少なくとも約99%以上の配列同一性を示すアミノ酸の配列を含む膜貫通ドメインである;いくつかの態様では、組換え受容体の膜貫通ドメイン含有部分は、SEQ ID NO:9に示されるアミノ酸の配列またはそれに対して少なくとも85%もしくは少なくとも約85%、少なくとも86%もしくは少なくとも約86%、少なくとも87%もしくは少なくとも約87%、少なくとも88%もしくは少なくとも約88%、少なくとも89%もしくは少なくとも約89%、少なくとも90%もしくは少なくとも約90%、少なくとも91%もしくは少なくとも約91%、少なくとも92%もしくは少なくとも約92%、少なくとも93%もしくは少なくとも約93%、少なくとも94%もしくは少なくとも約94%、少なくとも95%もしくは少なくとも約95%、少なくとも96%もしくは少なくとも約96%、少なくとも97%もしくは少なくとも約97%、少なくとも98%もしくは少なくとも約98%、少なくとも99%もしくは少なくとも約99%以上の配列同一性を有するアミノ酸の配列を含む。
いくつかの態様では、キメラ抗原受容体は、T細胞共刺激性分子の細胞内ドメインを含有する。いくつかの局面では、T細胞共刺激性分子は、CD28または4-1BBである。
いくつかの態様では、細胞内シグナル伝達領域は、ヒトCD28の細胞内共刺激性シグナル伝達ドメインまたはその機能的バリアントもしくは部分、例えば、その41アミノ酸ドメインおよび/または天然CD28タンパク質の186-187位にLLからGGの置換を有するそのようなドメインを含む。いくつかの態様では、細胞内シグナル伝達ドメインは、SEQ ID NO:10もしくは11に示されるアミノ酸の配列またはSEQ ID NO:10もしくは11に対して少なくとも85%もしくは少なくとも約85%、少なくとも86%もしくは少なくとも約86%、少なくとも87%もしくは少なくとも約87%、少なくとも88%もしくは少なくとも約88%、少なくとも89%もしくは少なくとも約89%、少なくとも90%もしくは少なくとも約90%、少なくとも91%もしくは少なくとも約91%、少なくとも92%もしくは少なくとも約92%、少なくとも93%もしくは少なくとも約93%、少なくとも94%もしくは少なくとも約94%、少なくとも95%もしくは少なくとも約95%、少なくとも96%もしくは少なくとも約96%、少なくとも97%もしくは少なくとも約97%、少なくとも98%もしくは少なくとも約98%、少なくとも99%もしくは少なくとも約99%以上の配列同一性を示すアミノ酸の配列を含むことができる。いくつかの態様では、細胞内領域は、4-1BBの細胞内共刺激性シグナル伝達ドメインまたはその機能的バリアントもしくは部分、例えば、ヒト4-1BBの42アミノ酸細胞質ドメイン(Accession No. Q07011.1)またはその機能的バリアントもしくは部分、例えば、SEQ ID NO:12に示されるアミノ酸の配列またはSEQ ID NO:12に対して少なくとも85%もしくは少なくとも約85%、少なくとも86%もしくは少なくとも約86%、少なくとも87%もしくは少なくとも約87%、少なくとも88%もしくは少なくとも約88%、少なくとも89%もしくは少なくとも約89%、少なくとも90%もしくは少なくとも約90%、少なくとも91%もしくは少なくとも約91%、少なくとも92%もしくは少なくとも約92%、少なくとも93%もしくは少なくとも約93%、少なくとも94%もしくは少なくとも約94%、少なくとも95%もしくは少なくとも約95%、少なくとも96%もしくは少なくとも約96%、少なくとも97%もしくは少なくとも約97%、少なくとも98%もしくは少なくとも約98%、少なくとも99%もしくは少なくとも約99%以上の配列同一性を示すアミノ酸の配列を含む。
いくつかの態様では、細胞内シグナル伝達領域は、ヒトCD3鎖、任意でCD3ゼータ共刺激性シグナル伝達ドメインまたはその機能的バリアント、例えば、米国特許第7,446,190号または米国特許第8,911,993号に記載されているような、ヒトCD3ζのアイソフォーム3の112 AA細胞質ドメイン(Accession No.:P20963.2)またはCD3ゼータシグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様では、細胞内シグナル伝達領域は、SEQ ID NO:13、14、もしくは15に示されるアミノ酸の配列またはSEQ ID NO:13、14もしくは15に対して少なくとも85%もしくは少なくとも約85%、少なくとも86%もしくは少なくとも約86%、少なくとも87%もしくは少なくとも約87%、少なくとも88%もしくは少なくとも約88%、少なくとも89%もしくは少なくとも約89%、少なくとも90%もしくは少なくとも約90%、少なくとも91%もしくは少なくとも約91%、少なくとも92%もしくは少なくとも約92%、少なくとも93%もしくは少なくとも約93%、少なくとも94%もしくは少なくとも約94%、少なくとも95%もしくは少なくとも約95%、少なくとも96%もしくは少なくとも約96%、少なくとも97%もしくは少なくとも約97%、少なくとも98%もしくは少なくとも約98%、少なくとも99%もしくは少なくとも約99%以上の配列同一性を示すアミノ酸の配列を含む。
いくつかの局面では、スペーサーは、SEQ ID NO:1に示されるヒンジのみのスペーサーなど、IgGのヒンジ領域のみ、例えばIgG4またはIgG1のヒンジのみを含有する。他の態様では、スペーサーは、CH2および/またはCH3ドメインに連結された、Igヒンジ、例えば、IgG4ヒンジである。いくつかの態様では、スペーサーは、例えばSEQ ID NO:3に示される、CH2およびCH3ドメインに連結された、Igヒンジ、例えば、IgG4ヒンジである。いくつかの態様では、スペーサーは、例えばSEQ ID NO:4に示される、CH3ドメインのみに連結された、Igヒンジ、例えば、IgG4ヒンジである。いくつかの態様では、スペーサーは、グリシン-セリンリッチ配列または公知のフレキシブルリンカーなどの他のフレキシブルリンカーであるかまたはそれを含む。
2.T細胞受容体(TCR)
いくつかの態様では、腫瘍の抗原、ウイルス、または自己免疫タンパク質などの標的ポリペプチドのペプチドエピトープまたはT細胞エピトープを認識するT細胞受容体(TCR)またはその抗原結合部分を発現する、T細胞などの操作された細胞が提供される。
いくつかの態様では、「T細胞受容体」または「TCR」は、可変α鎖およびβ鎖(それぞれTCRαおよびTCRβとしても知られる)または可変γ鎖およびδ鎖(それぞれTCRαおよびTCRβとしても知られる)またはそれらの抗原結合部分を含み、MHC分子に結合したペプチドに特異的に結合することができる分子である。いくつかの態様では、TCRはαβ形態である。典型的には、αβおよびγδ形態で存在するTCRは一般に構造的に類似するが、それらを発現するT細胞は異なる解剖学的位置または機能を有し得る。TCRは、細胞の表面上にまたは可溶性形態で見出され得る。一般に、TCRは、それが一般に主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子に結合した抗原を認識することに関与するT細胞(またはTリンパ球)の表面上に見出される。
特に明記されない限り、「TCR」という用語は、完全なTCR、ならびにその抗原結合部分または抗原結合フラグメントを包含すると理解されるべきである。いくつかの態様では、TCRは、αβ形態またはγδ形態のTCRを含む、無傷または完全長のTCRである。いくつかの態様では、TCRは、完全長未満のTCRであるが、MHC分子に結合した特定のペプチドに結合する、例えばMHC-ペプチド複合体に結合する抗原結合部分である。いくつかの場合には、TCRの抗原結合部分またはフラグメントは、完全長または無傷のTCRの構造ドメインの一部のみを含み得るが、それでもなお、完全なTCRが結合するMHC-ペプチド複合体などのペプチドエピトープに結合することができる。いくつかの場合には、抗原結合部分は、特定のMHC-ペプチド複合体に結合するための結合部位を形成するのに十分な、TCRの可変α鎖および可変β鎖などのTCRの可変ドメインを含む。一般に、TCRの可変鎖は、ペプチド、MHCおよび/またはMHC-ペプチド複合体の認識に関与する相補性決定領域を含む。
いくつかの態様では、TCRの可変ドメインは、一般に抗原認識ならびに結合能力および特異性に対する主な寄与因子である、超可変ループまたは相補性決定領域(CDR)を含む。いくつかの態様では、TCRのCDRまたはそれらの組み合わせは、所与のTCR分子の抗原結合部位の全部または実質的に全部を形成する。TCR鎖の可変領域内の様々なCDRは、一般に、CDRと比較してTCR分子間で一般により少ない変動性を示すフレームワーク領域(FR)によって分離されている(例えばJores et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. U.S.A. 87:9138,1 990; Chothia et al., EMBO J. 7: 3745, 1988参照;またLefranc et al., Dev. Comp. Immunol. 27:55, 2003も参照のこと)。いくつかの態様では、CDR3は、抗原結合もしくは特異性に関与する主なCDRであるか、または抗原認識および/もしくはペプチド-MHC複合体のプロセシングされたペプチド部分との相互作用のために、所与のTCR可変領域上の3つのCDRのうちで最も重要である。いくつかの状況では、α鎖のCDR1は特定の抗原ペプチドのN末端部分と相互作用することができる。いくつかの状況では、β鎖のCDR1はペプチドのC末端部分と相互作用することができる。いくつかの状況では、CDR2は、MHC-ペプチド複合体のMHC部分との相互作用またはMHC部分の認識に最も強く寄与するか、またはそれに関与する主要なCDRである。いくつかの態様では、β鎖の可変領域は、一般にスーパー抗原結合に関与し、抗原認識には関与しないさらなる超可変領域(CDR4またはHVR4)を含み得る(Kotb(1995)Clinical Microbiology Reviews, 8:411-426)。
いくつかの態様では、TCRはまた、定常ドメイン、膜貫通ドメインおよび/または短い細胞質尾部を含み得る(例えばJaneway et al., Immunobiology: The Immune System in Health and Disease,3rd Ed., Current Biology Publications, p.4:33, 1997参照)。いくつかの局面では、TCRの各々の鎖は、1つのN末端免疫グロブリン可変ドメイン、1つの免疫グロブリン定常ドメイン、膜貫通領域、およびC末端に短い細胞質尾部を有し得る。いくつかの態様では、TCRは、シグナル伝達の媒介に関与するCD3複合体のインバリアントタンパク質と会合している。
いくつかの態様では、TCR鎖は1つまたは複数の定常ドメインを含む。例えば、所与のTCR鎖(例えばα鎖またはβ鎖)の細胞外部分は、2つの免疫グロブリン様ドメイン、例えば可変ドメイン(例えばVαまたはVβ;典型的にはKabatナンバリングに基づき鎖のアミノ酸1~116位、Kabat et al.,“Sequences of Proteins of Immunological Interest, US Dept. Health and Human Services, Public Health Service National Institutes of Health, 1991, 5th ed.)、および細胞膜に隣接する定常ドメイン(例えばα鎖定常ドメインもしくはCα、典型的にはKabatナンバリングに基づき鎖の117~259位またはβ鎖定常ドメインもしくはCβ、典型的にはKabatに基づき鎖の117~295位)を含み得る。例えば、いくつかの場合には、2本の鎖によって形成されるTCRの細胞外部分は、2つの膜近位定常ドメイン、および2つの膜遠位可変ドメインを含み、これらの可変ドメインはそれぞれCDRを含む。TCRの定常ドメインは、システイン残基がジスルフィド結合を形成し、それによってTCRの2本の鎖を連結する短い連結配列を含み得る。いくつかの態様では、TCRが定常ドメイン内に2つのジスルフィド結合を含むように、TCRは、α鎖およびβ鎖のそれぞれにさらなるシステイン残基を有し得る。
いくつかの態様では、TCR鎖は膜貫通ドメインを含む。いくつかの態様では、膜貫通ドメインは正に荷電している。いくつかの場合には、TCR鎖は細胞質尾部を含む。いくつかの場合には、その構造は、TCRがCD3およびそのサブユニットのような他の分子と会合することを可能にする。例えば、膜貫通領域を有する定常ドメインを含むTCRは、タンパク質を細胞膜に固定し、CD3シグナル伝達装置または複合体のインバリアントサブユニットと会合し得る。CD3シグナル伝達サブユニット(例えばCD3γ、CD3δ、CD3εおよびCD3ζ鎖)の細胞内尾部は、TCR複合体のシグナル伝達能力に関与する1つまたは複数の免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフまたはITAMを含む。
いくつかの態様では、TCRは、2本の鎖αおよびβ(または任意でγおよびδ)のヘテロ二量体であり得るか、または一本鎖TCR構築物であり得る。いくつかの態様では、TCRは、1つまたは複数のジスルフィド結合などによって連結されている2本の別々の鎖(α鎖とβ鎖またはγ鎖とδ鎖)を含むヘテロ二量体である。
いくつかの態様では、TCRは、実質的に完全長のコード配列が容易に利用可能であるVα,β鎖の配列などの公知のTCR配列から生成することができる。細胞供給源から、V鎖配列を含む完全長TCR配列を得るための方法は周知である。いくつかの態様では、TCRをコードする核酸は、所与の1つまたは複数の細胞内のもしくは細胞から単離されたTCRコード核酸のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅、または公的に入手可能なTCR DNA配列の合成などの様々な供給源から得ることができる。
いくつかの態様では、TCRは、T細胞(例えば細胞傷害性T細胞)などの細胞、T細胞ハイブリドーマまたは他の公的に入手可能な供給源などの生物学的供給源から得られる。いくつかの態様では、T細胞は、インビボで単離された細胞から得ることができる。いくつかの態様では、TCRは胸腺的に選択されたTCRである。いくつかの態様では、TCRはネオエピトープ拘束性TCRである。いくつかの態様では、T細胞は、培養されたT細胞ハイブリドーマまたはクローンであり得る。いくつかの態様では、TCRまたはその抗原結合部分またはその抗原結合フラグメントは、TCRの配列の知識から合成的に生成することができる。
いくつかの態様では、TCRは、標的ポリペプチド抗原またはその標的T細胞エピトープに対して候補TCRのライブラリーをスクリーニングすることから同定または選択されたTCRから生成される。TCRライブラリーは、PBMC、脾臓または他のリンパ系器官に存在する細胞を含む、対象から単離されたT細胞からのVαおよびVβのレパートリの増幅によって作製することができる。いくつかの場合には、T細胞は腫瘍浸潤リンパ球(TIL)から増幅することができる。いくつかの態様では、TCRライブラリーはCD4+またはCD8+細胞から作製することができる。いくつかの態様では、TCRは、正常なまたは健康な対象のT細胞供給源、すなわち正常なTCRライブラリーから増幅することができる。いくつかの態様では、TCRは、罹患対象のT細胞供給源、すなわち罹患TCRライブラリーから増幅することができる。いくつかの態様では、縮重プライマーを使用して、ヒトから得られたT細胞などの試料におけるRT-PCRなどによって、VαおよびVβの遺伝子レパートリを増幅する。いくつかの態様では、scTvライブラリーは、増幅産物がクローニングされるかまたはリンカーによって分離されるように構築されるナイーブVαおよびVβライブラリーから構築することができる。対象および細胞の供給源に依存して、ライブラリーはHLA対立遺伝子特異的であり得る。あるいは、いくつかの態様では、TCRライブラリーは、親または骨格TCR分子の突然変異誘発または多様化によって作製することができる。いくつかの局面では、TCRは、例えばα鎖またはβ鎖の突然変異誘発などによる指向性進化に供される。いくつかの局面では、TCRのCDR内の特定の残基が変更されている。いくつかの態様では、選択されたTCRを親和性成熟によって改変することができる。いくつかの態様では、ペプチドに対するCTL活性を評価するためのスクリーニングなどによって、抗原特異的T細胞を選択し得る。いくつかの局面では、TCR、例えば抗原特異的T細胞上に存在するTCRは、結合活性、例えば抗原に対する特定の親和性またはアビディティなどによって選択し得る。
いくつかの態様では、遺伝子操作された抗原受容体は、組換えT細胞受容体(TCR)および/または天然に存在するT細胞からクローニングされたTCRを含む。いくつかの態様では、標的抗原(例えば、がん抗原)に対する高親和性T細胞クローンが特定され、患者から単離され、細胞に導入される。いくつかの態様では、標的抗原に対するTCRクローンは、ヒト免疫系遺伝子(例えば、ヒト白血球型抗原、またはHLA)で操作されたトランスジェニックマウスで作製されている。例えば、腫瘍抗原を参照されたい(例えば、Parkhurst et al. (2009) Clin Cancer Res. 15:169-180 および Cohen et al. (2005) J Immunol. 175:5799-5808を参照のこと)。いくつかの態様では、ファージディスプレイを使用して、標的抗原に対するTCRが単離される(例えば、Varela-Rohena et al. (2008) Nat Med. 14:1390-1395 および Li (2005) Nat Biotechnol. 23:349-354を参照のこと)。
いくつかの態様では、TCRまたはその抗原結合部分は、改変または操作されているものである。いくつかの態様では、指向性進化法を使用して、特定のMHC-ペプチド複合体に対するより高い親和性などの変更された特性を有するTCRを生成する。いくつかの態様では、指向性進化は、酵母ディスプレイ(Holler et al.,(2003)Nat Immunol,4,55-62;Holler et al.,(2000)Proc Natl Acad Sci U S A,97,5387-92)、ファージディスプレイ(Li et al.,(2005)Nat Biotechnol,23,349-54)、またはT細胞ディスプレイ(Chervin et al.,(2008)J Immunol Methods,339,175-84)を含むがこれらに限定されるわけではないディスプレイ法によって達成される。いくつかの態様では、ディスプレイアプローチは、公知のTCR、親TCR、または参照TCRを操作または改変することを含む。例えば、いくつかの場合には、野生型TCRを、CDRの1つまたは複数の残基が変異している変異誘発されたTCRを生成するための鋳型として使用することができ、所望の標的抗原に対するより高い親和性などの所望の変更された特性を有する変異体を選択する。
いくつかの態様では、関心対象のTCRを作製または生成する際に使用するための標的ポリペプチドのペプチドは、公知であるかまたは当業者によって容易に同定され得る。いくつかの態様では、TCRまたは抗原結合部分を生成する際に使用するのに適したペプチドは、関心対象の標的ポリペプチド、例えば下記の標的ポリペプチド中のHLA拘束性モチーフの存在に基づいて決定することができる。いくつかの態様では、ペプチドは、利用可能なコンピュータ予測モデルを用いて同定される。いくつかの態様では、MHCクラスI結合部位を予測するために、そのようなモデルとしては、ProPred1(Singh and Raghava(2001)Bioinformatics 17(12):1236-1237)およびSYFPEITHI(Schuler et al.,(2007)Immunoinformatics Methods in Molecular Biology, 409(1):75-93 2007)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。いくつかの態様では、MHC拘束性エピトープは、全白人の約39~46%で発現されるHLA-A0201であり、したがって、TCRまたは他のMHC-ペプチド結合分子を調製するのに使用するためのMHC抗原の適切な選択である。
コンピュータ予測モデルを用いたHLA-A0201結合モチーフならびにプロテアソームおよび免疫プロテアソームの切断部位は公知である。MHCクラスI結合部位を予測するために、そのようなモデルとしては、ProPred1(Singh and Raghava, ProPred:prediction of HLA-DR binding sites. Bioinformatics 17(12):1236-1237 2001により詳細に記載されている)、およびSYFPEITHI(Schuler et al., SYFPEITHI, Database for Searching and T-Cell Epitope Prediction.in Immunoinformatics Methods in Molecular Biology, vol 409(1) :75-93 2007参照)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
いくつかの態様では、TCRまたはその抗原結合部分は、結合特性などの1つまたは複数の特性が変更されている、組換え生産された天然タンパク質またはその変異型であり得る。いくつかの態様では、TCRは、ヒト、マウス、ラット、または他の哺乳動物などの様々な動物種の1つに由来し得る。TCRは細胞結合型でも可溶型でもよい。いくつかの態様では、提供される方法の目的のために、TCRは細胞の表面に発現される細胞結合型である。
いくつかの態様では、TCRは完全長TCRである。いくつかの態様では、TCRは抗原結合部分である。いくつかの態様では、TCRは二量体TCR(dTCR)である。いくつかの態様では、TCRは一本鎖TCR(sc-TCR)である。いくつかの態様では、dTCRまたはscTCRは、国際公開公報第03/020763号、同第04/033685号、同第2011/044186号に記載されている構造を有する。
いくつかの態様では、TCRは膜貫通配列に対応する配列を含む。いくつかの態様では、TCRは細胞質配列に対応する配列を含む。いくつかの態様では、TCRはCD3とTCR複合体を形成することができる。いくつかの態様では、dTCRまたはscTCRを含む任意のTCRは、T細胞の表面上に活性TCRを生じるシグナル伝達ドメインに連結され得る。いくつかの態様では、TCRは細胞の表面上に発現される。
いくつかの態様では、dTCRは、TCRα鎖可変領域配列に対応する配列がTCRα鎖定常領域細胞外配列に対応する配列のN末端に融合している第一のポリペプチド、およびTCRβ鎖可変領域配列に対応する配列がTCRβ鎖定常領域細胞外配列に対応する配列のN末端に融合している第二のポリペプチドを含み、第一のポリペプチドと第二のポリペプチドはジスルフィド結合によって連結されている。いくつかの態様では、結合は、天然の二量体αβTCR中に存在する天然の鎖間ジスルフィド結合に対応し得る。いくつかの態様では、鎖間ジスルフィド結合は天然のTCR中には存在しない。例えば、いくつかの態様では、1つまたは複数のシステインをdTCRポリペプチド対の定常領域細胞外配列に組み込むことができる。いくつかの場合には、天然および非天然の両方のジスルフィド結合が望ましいことがあり得る。いくつかの態様では、TCRは、膜に固定するための膜貫通配列を含む。
いくつかの態様では、dTCRは、可変αドメイン、定常αドメインおよび定常αドメインのC末端に結合した第一の二量体化モチーフを含むTCRα鎖、ならびに可変βドメイン、定常βドメインおよび定常βドメインのC末端に結合した第一の二量体化モチーフを含むTCRβ鎖を含み、ここで、第一と第二の二量体化モチーフは容易に相互作用して、第一の二量体化モチーフ中のアミノ酸と第二の二量体化モチーフ中のアミノ酸との間に共有結合を形成し、TCRα鎖とTCRβ鎖を一緒に連結する。
いくつかの態様では、TCRはscTCRである。典型的には、scTCRは公知の方法を用いて生成することができる。例えばSoo Hoo, W.F. et al., PNAS(USA)89,4759(1992); Wulfing, C.and Pluckthun, A., J. Mol. Biol. 242, 655(1994); Kurucz, I .et al., PNAS(USA)90 3830(1993); 国際公開公報第96/13593号、同第96/18105号、同第99/60120号、同第99/18129号、同第03/020763号、同第2011/044186号;およびSchlueter, C.J. et al., J.Mol.Biol.256,859(1996)参照。いくつかの態様では、scTCRは、TCR鎖の会合を容易にするために導入された非天然ジスルフィド鎖間結合を含む(例えば国際公開公報第03/020763号参照)。いくつかの態様では、scTCRは、そのC末端に融合した異種ロイシンジッパーが鎖の会合を促進する、非ジスルフィド結合切断型TCRである(例えば国際公開公報第99/60120号参照)。いくつかの態様では、scTCRは、ペプチドリンカーを介してTCRβ可変ドメインに共有結合したTCRα可変ドメインを含む(例えば国際公開公報第99/18129号参照)。
いくつかの態様では、scTCRは、TCRα鎖可変領域に対応するアミノ酸配列によって構成される第一のセグメント、TCRβ鎖定常ドメイン細胞外配列に対応するアミノ酸配列のN末端に融合したTCRβ鎖可変領域配列に対応するアミノ酸配列によって構成される第二のセグメント、および第一のセグメントのC末端を第二のセグメントのN末端に連結するリンカー配列を含む。
いくつかの態様では、scTCRは、α鎖細胞外定常ドメイン配列のN末端に融合したα鎖可変領域配列によって構成される第一のセグメント、ならびにβ鎖細胞外定常配列と膜貫通配列との配列のN末端に融合したβ鎖可変領域配列およびによって構成される第二のセグメント、ならびに任意で、第一のセグメントのC末端を第二のセグメントのN末端に連結するリンカー配列を含む。
いくつかの態様では、scTCRは、β鎖細胞外定常ドメイン配列のN末端に融合したTCRβ鎖可変領域配列によって構成される第一のセグメント、ならびにα鎖細胞外定常配列と膜貫通配列との配列のN末端に融合したα鎖可変領域配列およびによって構成される第二のセグメント、ならびに任意で、第一のセグメントのC末端を第二のセグメントのN末端に連結するリンカー配列を含む。
いくつかの態様では、第一および第二のTCRセグメントを連結するscTCRのリンカーは、TCRの結合特異性を保持しながら、単一のポリペプチド鎖を形成することができる任意のリンカーであり得る。いくつかの態様では、リンカー配列は、例えば式-P-AA-P-を有してよく、式中、Pはプロリンであり、AAはアミノ酸配列を表し、アミノ酸はグリシンおよびセリンである。いくつかの態様では、第一および第二のセグメントは、その可変領域配列がそのような結合のために配向されるように対合される。したがって、いくつかの場合には、リンカーは、第一のセグメントのC末端と第二のセグメントのN末端との間、またはその逆の間の距離を橋渡しするのに十分な長さを有するが、scTCRの標的リガンドへの結合を遮断または低減するほどには長くない。いくつかの態様では、リンカーは、10~45個のアミノ酸、例えば10~30個のアミノ酸もしくは26~41個のアミノ酸残基、例えば29、30、31もしくは32個のアミノ酸、またはおよそ前記個数のアミノ酸を含み得る。いくつかの態様では、リンカーは、式-PGGG-(SGGGG)5-P-(配列番号22)を有し、式中、Pはプロリンであり、Gはグリシンであり、かつSはセリンである。いくつかの態様では、リンカーは、配列GSADDAKKDAAKKDGKS(配列番号23)を有する。
いくつかの態様では、scTCRは、α鎖の定常ドメインの免疫グロブリン領域の残基をβ鎖の定常ドメインの免疫グロブリン領域の残基に連結する共有ジスルフィド結合を含む。いくつかの態様では、天然TCR中の鎖間ジスルフィド結合は存在しない。例えば、いくつかの態様では、1つまたは複数のシステインを、scTCRポリペプチドの第一および第二のセグメントの定常領域細胞外配列に組み込むことができる。いくつかの場合には、天然および非天然の両方のジスルフィド結合が望ましいことがあり得る。
導入された鎖間ジスルフィド結合を含むdTCRまたはscTCRのいくつかの態様では、天然のジスルフィド結合は存在しない。いくつかの態様では、天然の鎖間ジスルフィド結合を形成する天然のシステインの1つまたは複数は、セリンまたはアラニンなどの別の残基に置換されている。いくつかの態様では、導入されるジスルフィド結合は、第一および第二のセグメント上の非システイン残基をシステインに変異させることによって形成することができる。TCRの例示的な非天然ジスルフィド結合は、国際公開公報第2006/000830号に記載されている。
いくつかの態様では、TCRまたはその抗原結合フラグメントは、10-5~10-12Mまたは約10-5~10-12Mならびにその中のすべての個々の値および範囲の標的抗原に対する平衡結合定数で親和性を示す。いくつかの態様では、標的抗原はMHC-ペプチド複合体またはリガンドである。
いくつかの態様では、α鎖およびβ鎖などのTCRをコードする1つまたは複数の核酸は、PCR、クローニングまたは他の適切な手段によって増幅し、適切な1つまたは複数の発現ベクターにクローニングすることができる。発現ベクターは、任意の適切な組換え発現ベクターであり得、任意の適切な宿主を形質転換またはトランスフェクトするために使用することができる。適切なベクターには、プラスミドおよびウイルスなどの、増殖および拡大増殖のため、または発現のため、またはその両方のために設計されたものが含まれる。
いくつかの態様では、ベクターは、pUCシリーズ(Fermentas Life Sciences)、pBluescriptシリーズ(Stratagene, LaJolla, Calif.)、pETシリーズ(Novagen, Madison, Wis.)、pGEXシリーズ(Pharmacia Biotech, Uppsala, Sweden)、またはpEXシリーズ(Clontech, Palo Alto, Calif.)のベクターであり得る。いくつかの場合には、λG10、λGT11、λZapII(Stratagene)、λEMBL4、およびλNM1149などのバクテリオファージベクターも使用することができる。いくつかの態様では、植物発現ベクターを使用することができ、これには、pBI01、pBI101.2、pBI101.3、pBI121およびpBIN19(Clontech)が含まれる。いくつかの態様では、動物発現ベクターには、pEUK-Cl、pMAMおよびpMAMneo(Clontech)が含まれる。いくつかの態様では、レトロウイルスベクターなどのウイルスベクターが使用される。
いくつかの態様では、組換え発現ベクターは、標準的な組換えDNA技術を用いて調製することができる。いくつかの態様では、ベクターは、適宜におよびベクターがDNAベースであるかRNAベースであるかを考慮に入れて、ベクターが導入される宿主の種類(例えば細菌、真菌、植物、または動物)に特異的な転写および翻訳開始および終止コドンなどの調節配列を含み得る。いくつかの態様では、ベクターは、TCRまたは抗原結合部分(または他のMHC-ペプチド結合分子)をコードするヌクレオチド配列に機能的に連結された非天然プロモーターを含み得る。いくつかの態様では、プロモーターは、非ウイルスプロモーターまたはウイルスプロモーター、例えばサイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、SV40プロモーター、RSVプロモーター、およびマウス幹細胞ウイルスの長い末端反復配列中に見られるプロモーターであり得る。公知の他のプロモーターも企図される。
いくつかの態様では、T細胞クローンが得られた後、TCRのアルファ鎖およびベータ鎖が単離され、遺伝子発現ベクターにクローニングされる。いくつかの態様では、TCRのアルファ遺伝子およびベータ遺伝子が、両方の鎖が共発現されるように、ピコルナウイルス2Aリボソームスキップペプチドを介して連結される。いくつかの態様では、TCRの遺伝子移入は、レトロウイルスベクターもしくはレンチウイルスベクターを介してまたはトランスポゾンを介して達成される(例えば、Baum et al. (2006) Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy. 13:1050-1063; Frecha et al. (2010) Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy. 18:1748-1757;および Hackett et al. (2010) Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy. 18:674-683を参照のこと)。
いくつかの態様では、TCRをコードするベクターを生成するために、関心対象のTCRを発現するT細胞クローンから単離された全cDNAからα鎖およびβ鎖をPCR増幅し、発現ベクターにクローニングする。いくつかの態様では、α鎖とβ鎖は同じベクターにクローニングされる。いくつかの態様では、α鎖とβ鎖は異なるベクターにクローニングされる。いくつかの態様では、生成されたα鎖およびβ鎖は、レトロウイルスベクター、例えばレンチウイルスベクターに組み込まれる。
3.マルチターゲティング
いくつかの態様では、細胞および方法は、それぞれが同じかまたは異なる抗原を認識し、典型的にはそれぞれが異なる細胞内シグナル伝達成分を含む、細胞上の2つまたはそれ以上の遺伝子操作された受容体の発現などのマルチターゲティング戦略を含む。そのようなマルチターゲティング戦略は、例えば国際公開公報WO2014055668A1(例えば、オフターゲット細胞、例えば正常細胞上では個別に存在するが、処置される疾患または病態の細胞上でのみ一緒に存在する2つの異なる抗原を標的とする、活性化CARと共刺激CARとの組み合わせを記載する)、ならびにFedorov et al.,Sci.Transl.Medicine,5(215)(2013年12月)(活性化CARが正常細胞または非罹患細胞、および処置される疾患または病態の細胞の両方で発現される1つの抗原に結合し、阻害性CARが正常細胞または処置されることが望ましくない細胞でのみ発現される別の抗原に結合するものなどの、活性化CARと阻害性CARを発現する細胞を記載する)に記載されている。
例えば、いくつかの態様では、細胞は、一般に第一の受容体によって認識される抗原、例えば第一の抗原への特異的結合時に細胞への活性化または刺激シグナルを誘導することができる第一の遺伝子操作された抗原受容体(例えばCARまたはTCR)を発現する受容体を含む。いくつかの態様では、細胞は、一般に第二の受容体によって認識される第二の抗原への特異的結合時に免疫細胞への共刺激シグナルを誘導することができる第二の遺伝子操作された抗原受容体(例えばCARまたはTCR)、例えばキメラ共刺激受容体をさらに含む。いくつかの態様では、第一の抗原と第二の抗原は同じである。いくつかの態様では、第一の抗原と第二の抗原は異なる。
いくつかの態様では、第一および/または第二の遺伝子操作された抗原受容体(例えばCARまたはTCR)は、細胞への活性化または刺激シグナルを誘導することができる。いくつかの態様では、受容体は、ITAMまたはITAM様モチーフを含有する細胞内シグナル伝達成分を含む。いくつかの態様では、第一の受容体によって誘導される活性化は、細胞内でのシグナル伝達またはタンパク質発現の変化を含み、結果として、ITAMリン酸化および/またはITAM媒介シグナル伝達カスケードの開始などの免疫応答の開始、免疫学的シナプスの形成および/または結合した受容体付近の分子(例えばCD4もしくはCD8など)のクラスター化、NF-κBおよび/またはAP-1などの1つまたは複数の転写因子の活性化、ならびに/またはサイトカインなどの因子の遺伝子発現、増殖、および/もしくは生存の誘導をもたらす。
いくつかの態様では、第一および/または第二の受容体は、CD28、CD137(4-1BB)、OX40、および/またはICOSなどの共刺激受容体の細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの態様では、第一の受容体と第二の受容体は、異なる共刺激受容体の細胞内シグナル伝達ドメインを含む。一態様では、第一の受容体はCD28共刺激シグナル伝達領域を含み、第二の受容体は4-1BB共刺激シグナル伝達領域を含む、またはその逆である。
いくつかの態様では、第一および/または第二の受容体は、ITAMまたはITAM様モチーフを含む細胞内シグナル伝達ドメインと共刺激受容体の細胞内シグナル伝達ドメインの両方を含む。
いくつかの態様では、第一の受容体はITAMまたはITAM様モチーフを含む細胞内シグナル伝達ドメインを含み、第二の受容体は共刺激受容体の細胞内シグナル伝達ドメインを含む。同じ細胞内で誘導される活性化または刺激シグナルと組み合わせる共刺激シグナルは、免疫応答、例えば遺伝子発現の増加、サイトカインおよび他の因子の分泌、ならびに細胞殺滅などのT細胞媒介エフェクター機能のような堅固で持続的な免疫応答をもたらすものである。
いくつかの態様では、第一の受容体単独の連結または第二の受容体単独の連結のいずれもが、堅固な免疫応答を誘導しない。いくつかの局面では、1つの受容体のみが連結されている場合、細胞は、抗原に対して寛容もしくは非応答性になるか、または阻害され、および/または因子を増殖もしくは分泌するまたはエフェクター機能を実行するように誘導されない。しかしながら、いくつかのそのような態様では、第一および第二の抗原を発現する細胞の遭遇時などに複数の受容体が連結されると、例えば1つもしくは複数のサイトカインの分泌、増殖、持続性、および/または標的細胞の細胞傷害性殺滅などの免疫エフェクター機能の実行によって示されるように、完全な免疫活性化または刺激などの所望の応答が達成される。
いくつかの態様では、2つの受容体はそれぞれ、細胞への活性化シグナルおよび阻害性シグナルを誘導し、その結果、一方の受容体によるその抗原への結合は細胞を活性化するまたは応答を誘導するが、第二の阻害性受容体によるその抗原への結合はその応答を抑制または減弱させるシグナルを誘導する。例は、活性化CARと阻害性CARまたはiCARとの組み合わせである。そのような戦略は、例えば、活性化CARが、疾患または病態において発現されるが正常細胞上でも発現される抗原に結合し、阻害性受容体が、正常細胞上で発現されるが疾患または病態の細胞上では発現されない別の抗原に結合する場合に使用され得る。
いくつかの態様では、マルチターゲティング戦略は、特定の疾患または病態に関連する抗原が非罹患細胞上でおよび/または操作された細胞自体で、一過性に(例えば遺伝子操作に関連する刺激時に)または永続的に発現される場合に用いられる。そのような場合、2つの別々のおよび個別に特異的な抗原受容体の連結を必要とすることによって、特異性、選択性、および/または有効性が改善され得る。
いくつかの態様では、複数の抗原、例えば第一および第二の抗原は、がん細胞などの標的とされる細胞、組織、または疾患もしくは病態で発現される。いくつかの局面では、細胞、組織、疾患または病態は、多発性骨髄腫または多発性骨髄腫細胞である。いくつかの態様では、複数の抗原のうちの1つまたは複数は通常、正常もしくは非罹患細胞もしくは組織などの細胞療法で標的とすることが望ましくない細胞、および/または操作された細胞自体でも発現される。そのような態様では、細胞の応答を達成するために複数の受容体の連結を必要とすることによって、特異性および/または活性が達成される。
B. 遺伝子操作のための核酸、ベクター、および方法
いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞が、組換え受容体を発現するように遺伝子操作される。いくつかの態様では、操作することは、組換え受容体をコードするポリヌクレオチドを導入することによって行われる。また、組換え受容体をコードするポリヌクレオチド、ならびにそのような核酸および/またはポリヌクレオチドを含有するベクターまたは構築物も提供される。
いくつかの場合に、組換え受容体をコードする核酸配列は、シグナルペプチドをコードするシグナル配列を含有する。いくつかの局面では、シグナル配列は、天然ポリペプチドに由来するシグナルペプチドをコードし得る。他の局面では、シグナル配列は、SEQ ID NO:25に示され、SEQ ID NO:24に示されるヌクレオチド配列によってコードされるGMCSFRアルファ鎖の例示的なシグナルペプチドなどの、異種または非天然シグナルペプチドをコードし得る。いくつかの場合に、組換え受容体、例えば、キメラ抗原受容体(CAR)をコードする核酸配列は、シグナルペプチドをコードするシグナル配列を含有する。シグナルペプチドの非限定的な例示的な例は、例えば、SEQ ID NO:25に示され、SEQ ID NO:24に示されるヌクレオチド配列によってコードされるGMCSFRアルファ鎖シグナルペプチド、またはSEQ ID NO:26に示されるCD8アルファシグナルペプチドを含む。
いくつかの態様では、組換え受容体をコードするポリヌクレオチドは、組換え受容体の発現を制御するように機能的に連結された少なくとも1つのプロモーターを含有する。いくつかの例では、ポリヌクレオチドは、組換え受容体の発現を制御するように機能的に連結された、2つ、3つまたはより多くのプロモーターを含有する。
核酸分子が2つ以上の異なるポリペプチド鎖、例えば、組換え受容体およびマーカーをコードするある特定の場合に、ポリペプチド鎖の各々は、別個の核酸分子によってコードされることができる。例えば、2つの別個の核酸が提供され、各々を、細胞における発現のために細胞に個々に移入または導入することができる。いくつかの態様では、組換え受容体をコードする核酸およびマーカーをコードする核酸は、同じプロモーターに機能的に連結され、任意で、内部リボソーム進入部位(IRES)、または自己切断ペプチドもしくはリボソームスキッピングを引き起こすペプチド(任意で、T2A、P2A、E2A、またはF2Aである)をコードする核酸によって隔てられる。いくつかの態様では、マーカーをコードする核酸および組換え受容体をコードする核酸は、2つの異なるプロモーターに機能的に連結される。いくつかの態様では、マーカーをコードする核酸および組換え受容体をコードする核酸は、細胞のゲノム内の異なる場所に存在するかまたは挿入される。いくつかの態様では、組換え受容体をコードするポリヌクレオチドは、レトロウイルス形質導入、トランスフェクションまたは形質変換などによって培養細胞を含有する組成物に導入される。
いくつかの態様では、ポリヌクレオチドが第1および第2の核酸配列を含有する場合などで、異なるポリペプチド鎖の各々をコードするコーディング配列を、同じであっても異なっていてもよいプロモーターに機能的に連結させることができる。いくつかの態様では、核酸分子は、2つ以上の異なるポリペプチド鎖の発現を駆動するプロモーターを含有することができる。いくつかの態様では、そのような核酸分子は、マルチシストロン性(バイシストロン性またはトリシストロン性、例えば、米国特許第6,060,273号を参照のこと)であることができる。いくつかの態様では、単一のプロモーターからのメッセージによって遺伝子産物(例えば、マーカーをコードするものおよび組換え受容体をコードするもの)の共発現を可能にする、IRES(内部リボソーム進入部位)を含有するバイシストロン性単位として、転写単位を操作することができる。あるいは、いくつかの場合に、単一のプロモーターは、自己切断ペプチドをコードする配列(例えば、2A配列)またはプロテアーゼ認識部位(例えば、フーリン)をコードする配列によって互いに隔てられた2つまたは3つの遺伝子(例えば、マーカーをコードするものおよび組換え受容体をコードするもの)を単一のオープンリーディングフレーム(ORF)に含有するRNAの発現を指令し得る。したがって、ORFは、翻訳の間(2Aの場合)またはその後のいずれかに個々のタンパク質にプロセシングされる、単一のポリペプチドをコードする。いくつかの場合に、T2Aなどのペプチドは、リボソームに、2AエレメントのC末端でのペプチド結合の合成をスキップさせることができ(リボソームスキッピング)、それによって、2A配列の端と次のペプチド下流との間の隔たりを導くことができる(例えば、de Felipe, Genetic Vaccines and Ther. 2:13 (2004) および de Felipe et al. Traffic 5:616-626 (2004)を参照のこと)。様々な2Aエレメントが公知である。本明細書に開示の方法およびシステムにおいて使用できる2A配列の例は、非限定的に、米国特許公開番号20070116690に記載されているような、口蹄疫ウイルス由来の2A配列(F2A、例えば、SEQ ID NO:21)、ウマ鼻炎Aウイルス由来の2A配列(E2A、例えば、SEQ ID NO:20)、Thosea asignaウイルス由来の2A配列(T2A、例えば、SEQ ID NO:6または17)、およびブタテッショウウイルス-1由来の2A配列(P2A、例えば、SEQ ID NO:18または19)を含む。
本明細書に記載の組換え受容体のいずれかは、任意の組み合わせまたは配置で組換え受容体をコードする1つまたは複数の核酸配列を含有するポリヌクレオチドによってコードされることができる。例えば、1つ、2つ、3つまたはより多くのポリヌクレオチドが、1つ、2つ、3つまたはより多くの異なるポリペプチド、例えば、組換え受容体をコードすることができる。いくつかの態様では、1つのベクターまたは構築物が、マーカーをコードする核酸配列を含有し、別個のベクターまたは構築物が、組換え受容体、例えば、CARをコードする核酸配列を含有する。いくつかの態様では、マーカーをコードする核酸および組換え受容体をコードする核酸は、2つの異なるプロモーターに機能的に連結される。いくつかの態様では、組換え受容体をコードする核酸は、マーカーをコードする核酸の下流に存在する。
いくつかの態様では、ベクター骨格は、1つまたは複数のマーカーをコードする核酸配列を含有する。いくつかの態様では、1つまたは複数のマーカーは、形質導入マーカー、代理マーカーおよび/または選択マーカーである。
いくつかの態様では、マーカーは、形質導入マーカーまたは代理マーカーである。形質導入マーカーまたは代理マーカーを使用して、ポリヌクレオチド、例えば、組換え受容体をコードするポリヌクレオチドが導入されている細胞を検出することができる。いくつかの態様では、形質導入マーカーは、細胞の改変を示唆するかまたは確認することができる。いくつかの態様では、代理マーカーは、組換え受容体、例えばCARと共に細胞表面上に共発現されるようになるタンパク質である。特定の態様では、そのような代理マーカーは、活性をほとんど有さないように修飾されている表面タンパク質である。ある特定の態様では、代理マーカーは、組換え受容体をコードする同じポリヌクレオチド上にコードされる。いくつかの態様では、組換え受容体をコードする核酸配列は、マーカーをコードする核酸配列に機能的に連結され、任意で、内部リボソーム進入部位(IRES)によって、または自己切断ペプチドもしくはリボソームスキッピングを引き起こすペプチド(例えば、T2A、P2A、E2AまたはF2Aなどの2A配列)をコードする核酸によって隔てられる。いくつかの場合に、外来性のマーカー遺伝子を、細胞の検出または選択を可能にするために、いくつかの場合には、また、細胞自殺を促進するために、操作された細胞と共に利用してよい。
例示的な代理マーカーは、細胞表面ポリペプチドの切断型、例えば、非機能的でありかつシグナルもしくは細胞表面ポリペプチドの完全長形態によって通常伝達されるシグナルを伝達しないもしくは伝達することができないおよび/または内在化しないもしくは内在化することができない、切断型を含むことができる。成長因子または他の受容体の切断型、例えば、切断型ヒト上皮成長因子受容体2(tHER2)、切断型上皮成長因子受容体(tEGFR、SEQ ID NO:7または16に示される例示的なtEGFR配列)もしくは前立腺特異的膜抗原(PSMA)またはその修飾形態を含めた、例示的な切断型細胞表面ポリペプチド。tEGFRは、tEGFR構築物およびコードされた外因性タンパク質で操作されている細胞を特定もしくは選択するためにおよび/またはコードされた外因性タンパク質を発現する細胞を排除もしくは分離するために使用することができる、抗体セツキシマブ(Erbitux(登録商標))または他の治療用抗EGFR抗体または結合分子によって認識されるエピトープを含有してよい。米国特許第8,802,374号およびLiu et al., Nature Biotech. 2016 April; 34(4): 430-434を参照されたい。いくつかの局面では、マーカー、例えば代理マーカーは、全部または一部分(例えば、切断型)のCD34、NGFR、CD19または切断型CD19、例えば、切断型非ヒトCD19、または上皮成長因子受容体(例えば、tEGFR)を含む。
いくつかの態様では、マーカーをコードする核酸は、リンカー配列、例えば切断可能リンカー配列、例えば、T2Aをコードするポリヌクレオチドに機能的に連結される。例えば、マーカー、任意でリンカー配列は、PCT公開番号WO2014031687に開示されているようないずれかであることができる。例えば、マーカーは、T2A切断可能リンカー配列などのリンカー配列に任意で連結された、切断型EGFR(tEGFR)であることができる。切断型EGFR(例えば、tEGFR)についての例示的なポリペプチドは、SEQ ID NO:7もしくは16に示されるアミノ酸の配列またはSEQ ID NO:7もしくは16に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%以上の配列同一性を示すアミノ酸の配列を含む。
いくつかの態様では、マーカーは、蛍光タンパク質、例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)、高感度緑色蛍光タンパク質(EGFP)、例えばスーパーフォールドGFP(sfGFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、例えばtdTomato、mCherry、mStrawberry、AsRed2、DsRedまたはDsRed2、シアン蛍光タンパク質(CFP)、青色緑色蛍光タンパク質(BFP)、高感度青色蛍光タンパク質(EBFP)、および黄色蛍光タンパク質(YFP)、ならびに、該蛍光タンパク質の種バリアント、単量体バリアント、ならびにコドン最適化および/または高感度バリアントを含めたそれらのバリアントであるかまたはそれを含む。いくつかの態様では、マーカーは、ルシフェラーゼ、E. coli由来のlacZ遺伝子、アルカリホスファターゼ、分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)などの酵素であるかまたはそれを含む。例示的な発光レポーター遺伝子は、ルシフェラーゼ(luc)、β-ガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、β-グルクロニダーゼ(GUS)またはそれらのバリアントを含む。
いくつかの態様では、マーカーは、選択マーカーである。いくつかの態様では、選択マーカーは、外因性作用物質または薬物に対する耐性を付与するポリペプチドであるかまたはそれを含む。いくつかの態様では、選択マーカーは、抗生物質耐性遺伝子である。いくつかの態様では、選択マーカーは、哺乳動物細胞に抗生物質耐性を付与する抗生物質耐性遺伝子である。いくつかの態様では、選択マーカーは、ピューロマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子、ブラストサイジン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、ジェネティシン耐性遺伝子もしくはゼオシン耐性遺伝子またはそれらの修飾形態であるかまたはそれを含む。
いくつかの態様では、組換え核酸は、例えば、シミアンウイルス40(SV40)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)に由来するベクターなどの組換え感染性ウイルス粒子を使用して細胞に移入される。いくつかの態様では、組換え核酸は、組換えレンチウイルスベクターまたはガンマ-レトロウイルスベクターなどのレトロウイルスベクターを使用してT細胞に移入される(例えば、Koste et al. (2014) Gene Therapy, 2014 Apr 3. doi: 10.1038/gt.2014.25; Carlens et al. (2000) Exp. Hematol., 28(10): 1137-46; Alonso-Camino et al. (2013) Mol. Ther. Nucl. Acids., 2, e93; Park et al., Trends Biotechnol., 2011 November 29(11): 550-557を参照のこと)。
いくつかの態様では、レトロウイルスベクターは、長い末端反復配列(LTR)を有する(例えば、モロニーマウス白血病ウイルス(MoMLV)、骨髄増殖性肉腫ウイルス(MPSV)、マウス胚性幹細胞ウイルス(MESV)、マウス幹細胞ウイルス(MSCV)、または脾フォーカス形成ウイルス(SFFV)に由来するレトロウイルスベクター)。ほとんどのレトロウイルスベクターがマウスレトロウイルスに由来する。いくつかの態様では、レトロウイルスは、任意の鳥類または哺乳動物細胞源に由来するものを含む。レトロウイルスは、典型的には、両種指向性であり、このことは、これらがヒトを含めた数種の宿主細胞に感染できることを意味する。一態様では、発現されるべき遺伝子は、レトロウイルスのgag、polおよび/またはenv配列と置き換わる。多数の例示的なレトロウイルス系が記載されている(例えば、米国特許第5,219,740号; 第6,207,453号; 第5,219,740号; Miller and Rosman (1989) BioTechniques 7:980-990; Miller, A. D. (1990) Human Gene Therapy 1:5-14; Scarpa et al. (1991) Virology 180:849-852; Burns et al. (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:8033-8037;および Boris-Lawrie and Temin (1993) Cur. Opin. Genet. Develop. 3:102-109)。
レンチウイルス形質導入の方法は公知である。例示的な方法は、例えば、Wang et al. (2012) J. Immunother. 35(9): 689-701; Cooper et al. (2003) Blood. 101:1637-1644; Verhoeyen et al. (2009) Methods Mol Biol. 506: 97-114;および Cavalieri et al. (2003) Blood. 102(2): 497-505に記載されている。
いくつかの態様では、組換え核酸は、エレクトロポレーションを介してT細胞に移入される(例えば、Chicaybam et al, (2013) PLoS ONE 8(3): e60298 および Van Tedeloo et al. (2000) Gene Therapy 7(16): 1431-1437を参照のこと)。いくつかの態様では、組換え核酸は、転移を介してT細胞に移入される(例えば、Manuri et al. (2010) Hum Gene Ther 21(4): 427-437; Sharma et al. (2013) Molec Ther Nucl Acids 2, e74;および Huang et al. (2009) Methods Mol Biol 506: 115-126を参照のこと)。免疫細胞において遺伝物質を導入および発現させる他の方法は、リン酸カルシウムトランスフェクション(例えば、Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York. N.Y.に記載されているような)、原形質融合、カチオン性リポソーム媒介性トランスフェクション;タングステン粒子促進性マイクロパーティクルボンバードメント(Johnston, Nature, 346: 776-777 (1990));およびリン酸ストロンチウムDNA共沈殿(Brash et al., Mol. Cell Biol., 7: 2031-2034 (1987))を含む。
組換え産物をコードする核酸を移入するための他のアプローチおよびベクターは、例えば、国際特許出願公開番号:WO2014055668、および米国特許第7,446,190号に記載されているものである。
いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞に、増大の間またはその後のいずれかに、例えばT細胞受容体(TCR)またはキメラ抗原受容体(CAR)をトランスフェクトしてよい。所望の受容体の遺伝子の導入のためのこのトランスフェクションは、例えば、任意の好適なレトロウイルスベクターを用いて行うことができる。遺伝子改変された細胞集団を次に、初期刺激(例えば、抗CD3/抗CD28刺激)から解放し、その後、第2のタイプの刺激で、例えばデノボ導入された受容体を介して刺激することができる。この第2のタイプの刺激は、ペプチド/MHC分子、遺伝的に導入された受容体の同族(架橋)リガンド(例えば、CARの天然リガンド)または新たな受容体のフレームワーク内に直接結合する(例えば、受容体内の定常領域を認識することによって)任意のリガンド(例えば、抗体)の形態の抗原刺激を含み得る。例えば、Cheadle et al, 「Chimeric antigen receptors for T-cell based therapy」 Methods Mol Biol. 2012; 907:645-66 または Barrett et al., Chimeric Antigen Receptor Therapy for Cancer Annual Review of Medicine Vol. 65: 333-347 (2014)を参照されたい。
いくつかの場合に、細胞、例えば、T細胞が活性化されることを必要としないベクターを使用してよい。いくつかのそのような例では、活性化の前に細胞を選択および/または形質導入してよい。したがって、細胞を、細胞の培養の前にまたはそれに続いて、いくつかの場合に、培養の少なくともの一部と同じ時点またはその途中に操作してよい。
中でも、追加の核酸、例えば、導入のための遺伝子は、移入された細胞の生存率および/または機能を促進するなどによって治療の有効性を改善するもの;インビボ生存または局在を評価するなどのための、細胞の選択および/または評価のための遺伝子マーカーを提供する遺伝子;例えば細胞をインビボでの負の選択に感受性にすることによって、安全性を改善する遺伝子である(Lupton S. D. et al., Mol. and Cell Biol., 11:6 (1991);および Riddell et al., Human Gene Therapy 3:319-338 (1992)に記載されている通り);また、ドミナントな正の選択可能マーカーと負の選択可能マーカーとを融合することから誘導される二官能性の選択可能融合遺伝子の使用を説明しているLuptonらのPCT/US91/08442 および PCT/US94/05601の公開公報も参照されたい。例えば、Riddellらの米国特許第6,040,177号の14~17行を参照されたい。
C.遺伝子操作のための細胞および細胞の調製
いくつかの態様では、核酸は異種であり、すなわち通常は細胞または細胞から得られる試料中には存在せず、例えば操作されている細胞中に通常は認められない別の生物もしくは細胞、またはそのような細胞が由来する生物から得られるものである。いくつかの態様では、複数の異なる細胞型からの様々なドメインをコードする核酸のキメラ組み合わせを含有するものを含む、天然には認められない核酸などの核酸は、天然には存在しない。
細胞は通常、哺乳動物細胞などの真核細胞であり、典型的にはヒト細胞である。いくつかの態様では、細胞は、血液、骨髄、リンパ、またはリンパ系器官に由来し、先天性または適応免疫の細胞などの免疫系の細胞、例えばリンパ球を含む骨髄またはリンパ系細胞、典型的にはT細胞および/またはNK細胞である。他の例示的な細胞としては、人工多能性幹細胞(iPSC)を含む多能性幹細胞などの幹細胞が挙げられる。細胞は、典型的には、対象から直接単離されたもの、および/または対象から単離されて凍結されたものなどの初代細胞である。いくつかの態様では、細胞は、T細胞または他の細胞型の1つまたは複数のサブセット、例えば全T細胞集団、CD4+細胞、CD8+細胞、およびそれらの亜集団、例えば機能、活性化状態、成熟度、分化、拡大増殖、再循環、局在化、および/もしくは持続能力についての潜在能、抗原特異性、抗原受容体の種類、特定の器官もしくは区画における存在、マーカーもしくはサイトカイン分泌プロフィール、ならびに/または分化の程度によって定義されるものを含む。処置される対象に関して、細胞は同種細胞および/または自家細胞であり得る。方法の中には、既製の方法が含まれる。既製の技術などに関するいくつかの局面では、細胞は、人工多能性幹細胞(iPSC)などの幹細胞のような多能性である。いくつかの態様では、方法は、凍結保存の前または後に、対象から細胞を単離すること、それらを調製し、処理し、培養し、および/または操作すること、ならびにそれらを同じ対象に再導入することを含む。
T細胞ならびに/またはCD4+および/もしくはCD8+T細胞のサブタイプおよび亜集団の中には、ナイーブT(TN)細胞、エフェクターT細胞(TEFF)、メモリーT細胞およびそのサブタイプ、例えば幹細胞メモリーT(TSCM)細胞、セントラルメモリーT(TCM)細胞、エフェクターメモリーT(TEM)細胞、または最終分化エフェクターメモリーT細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、未熟T細胞、成熟T細胞、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、粘膜関連インバリアントT(MAIT)細胞、自然発生および適応制御性T(Treg)細胞、ヘルパーT細胞、例えばTH1細胞、TH2細胞、TH3細胞、TH17細胞、TH9細胞、TH22細胞、濾胞性ヘルパーT細胞、α/βT細胞、およびδ/γT細胞がある。
いくつかの態様では、細胞はナチュラルキラー(NK)細胞である。いくつかの態様では、細胞は、単球または顆粒球、例えば骨髄細胞、マクロファージ、好中球、樹状細胞、肥満細胞、好酸球、および/または好塩基球である。
いくつかの態様では、細胞は、遺伝子操作によって導入された1つまたは複数の核酸を含み、それによってそのような核酸の組換え産物または遺伝子操作された産物を発現する。いくつかの態様では、核酸は異種であり、すなわち通常は細胞または細胞から得られる試料中には存在せず、例えば操作されている細胞中に通常は認められない別の生物もしくは細胞、またはそのような細胞が由来する生物から得られるものである。いくつかの態様では、複数の異なる細胞型からの様々なドメインをコードする核酸のキメラ組み合わせを含有するものを含む、天然には認められない核酸などの核酸は、天然には存在しない。
いくつかの態様では、操作された細胞の調製は、1つまたは複数の培養および/または調製工程を含む。CARなどのトランスジェニック受容体をコードする核酸を導入するための細胞は、生物学的試料などの試料、例えば対象から得られたまたは対象に由来するものから単離され得る。いくつかの態様では、細胞が単離される対象は、疾患もしくは病態を有するか、または細胞療法を必要とするか、または細胞療法が投与される対象である。いくつかの態様における対象は、細胞が単離、処理、および/または操作されている養子細胞療法などの特定の治療的介入を必要とするヒトである。
したがって、いくつかの態様における細胞は初代細胞、例えば初代ヒト細胞である。試料には、組織、体液、および対象から直接採取した他の試料、ならびに分離、遠心分離、遺伝子操作(例えばウイルスベクターによる形質導入)、洗浄、および/またはインキュベーションなどの1つまたは複数の処理工程から得られる試料が含まれる。生物学的試料は、生物学的供給源から直接得られた試料または処理された試料であり得る。生物学的試料には、血液、血漿、血清、脳脊髄液、滑液、尿および汗などの体液、組織および臓器に由来する処理された試料を含む組織および臓器試料が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
いくつかの局面では、細胞が由来するまたは単離される試料は、血液もしくは血液由来の試料であるか、またはアフェレーシスもしくは白血球アフェレーシスの産物であるかもしくはそれに由来する。例示的な試料としては、全血、末梢血単核細胞(PBMC)、白血球、骨髄、胸腺、組織生検材料、腫瘍、白血病、リンパ腫、リンパ節、腸管関連リンパ組織、粘膜関連リンパ組織、脾臓、他のリンパ組織、肝臓、肺、胃、腸、結腸、腎臓、膵臓、乳房、骨、前立腺、子宮頸、精巣、卵巣、扁桃腺、または他の臓器、および/またはそれに由来する細胞が挙げられる。試料には、細胞療法、例えば養子細胞療法に関連して、自家供給源由来および同種供給源由来の試料が含まれる。
いくつかの態様では、細胞は細胞株、例えばT細胞株に由来する。いくつかの態様における細胞は、異種供給源、例えばマウス、ラット、非ヒト霊長動物、およびブタから得られる。
いくつかの態様では、細胞の単離は、1つまたは複数の調製および/または非親和性ベースの細胞分離工程を含む。いくつかの例では、細胞は、例えば不要な成分を除去する、所望の成分を濃縮する、特定の試薬に感受性の細胞を溶解または除去するために、洗浄、遠心分離、および/または1つもしくは複数の試薬の存在下でインキュベートされる。いくつかの例では、細胞は、密度、付着特性、サイズ、感受性、および/または特定の成分に対する耐性などの1つまたは複数の特性に基づいて分離される。
いくつかの例では、対象の循環血液由来の細胞は、例えばアフェレーシスまたは白血球アフェレーシスによって得られる。試料は、いくつかの局面では、T細胞を含むリンパ球、単球、顆粒球、B細胞、他の有核白血球、赤血球、および/または血小板を含み、いくつかの局面では、赤血球および血小板以外の細胞を含む。
いくつかの態様では、対象から採集された血球を、例えば血漿画分を除去し、その後の処理工程のために細胞を適切な緩衝液または培地に入れるために洗浄する。いくつかの態様では、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で細胞を洗浄する。いくつかの態様では、洗浄溶液は、カルシウムおよび/またはマグネシウムおよび/または多くのもしくはすべての二価カチオンを含まない。いくつかの局面では、洗浄工程は、製造業者の指示に従って半自動「フロースルー」遠心分離機(例えばCobe 2991細胞プロセッサ、Baxter)によって達成される。いくつかの局面では、洗浄工程は、製造業者の指示に従って接線流ろ過(TFF)によって達成される。いくつかの態様では、細胞は、洗浄後に、例えばCa++/Mg++を含まないPBSなどの様々な生体適合性緩衝液に再懸濁される。特定の態様では、血球試料の成分を除去し、細胞を培地に直接再懸濁する。
いくつかの態様では、方法は、密度に基づく細胞分離方法、例えば赤血球を溶解することによる末梢血からの白血球の調製、およびパーコールまたはフィコール勾配による遠心分離を含む。
いくつかの態様では、単離方法は、表面マーカー、例えば表面タンパク質、細胞内マーカー、または核酸などの1つまたは複数の特定の分子の細胞における発現または存在に基づく種々の細胞型の分離を含む。いくつかの態様では、そのようなマーカーに基づく分離のための任意の公知の方法を使用し得る。いくつかの態様では、分離は、親和性または免疫親和性に基づく分離である。例えば、いくつかの局面における単離は、1つまたは複数のマーカー、典型的には細胞表面マーカーの細胞での発現または発現レベルに基づく細胞および細胞集団の分離、例えばそのようなマーカーに特異的に結合する抗体または結合パートナーとのインキュベーション、続いて一般に、洗浄工程および抗体または結合パートナーに結合していない細胞からの抗体または結合パートナーに結合した細胞の分離によるものを含む。
そのような分離工程は、試薬に結合した細胞をさらなる使用のために保持する陽性選択、および/または抗体もしくは結合パートナーに結合しなかった細胞を保持する陰性選択に基づき得る。いくつかの例では、両方の画分をさらなる使用のために保持する。いくつかの局面では、陰性選択は、分離が、所望の集団以外の細胞によって発現されるマーカーに基づいて最も良好に行われるように、異種集団において細胞型を特異的に同定する抗体が利用可能ではない場合に特に有用であり得る。
分離は、特定の細胞集団または特定のマーカーを発現する細胞の100%の濃縮または除去をもたらす必要はない。例えば、マーカーを発現する細胞などの特定の種類の細胞の陽性選択または濃縮は、そのような細胞の数または割合を増加させることを指すが、マーカーを発現しない細胞の完全な非存在をもたらす必要はない。同様に、マーカーを発現する細胞などの特定の種類の細胞の陰性選択、除去、または枯渇は、そのような細胞の数または割合を減少させることを指すが、そのような細胞すべての完全な除去をもたらす必要はない。
いくつかの例では、1回の工程から陽性または陰性選択された画分が、その後の陽性または陰性選択などの別の分離工程に供される、複数回の分離工程が行われる。いくつかの例では、それぞれが陰性選択の標的となるマーカーに特異的な複数の抗体または結合パートナーと共に細胞をインキュベートすることなどによって、複数のマーカーを同時に発現する細胞を単一の分離工程で枯渇させることができる。同様に、様々な細胞型上に発現された複数の抗体または結合パートナーと共に細胞をインキュベートすることによって、複数の細胞型を同時に陽性選択することができる。
例えば、いくつかの局面では、T細胞の特定の亜集団、例えば陽性または高レベルの1つまたは複数の表面マーカー、例えばCD28+、CD62L+、CCR7+、CD27+、CD127+、CD4+、CD8+、CD45RA+、および/またはCD45RO+T細胞を発現する細胞は、陽性または陰性選択技術によって単離される。
例えばCD3+、CD28+T細胞は、抗CD3/抗CD28結合磁気ビーズ(例えばDYNABEADS(登録商標)M-450 CD3/CD28T Cell Expander)を用いて陽性選択することができる。
いくつかの態様では、単離は、陽性選択による特定の細胞集団の濃縮、または陰性選択による特定の細胞集団の枯渇によって行われる。いくつかの態様では、陽性または陰性選択は、それぞれ陽性または陰性選択された細胞上に発現される(マーカー+)または比較的高いレベルで発現される(マーカー高)1つまたは複数の表面マーカーに特異的に結合する1つまたは複数の抗体または他の結合剤と共に細胞をインキュベートすることによって達成される。
いくつかの態様では、T細胞は、B細胞、単球、またはCD14などの他の白血球のような非T細胞上に発現されるマーカーの陰性選択によってPBMC試料から分離される。いくつかの局面では、CD4+またはCD8+選択工程を用いてCD4+ヘルパーT細胞とCD8+細胞傷害性T細胞を分離する。そのようなCD4+およびCD8+集団は、1つまたは複数のナイーブT細胞、メモリーT細胞、および/またはエフェクターT細胞亜集団上に発現されるまたは比較的高い程度に発現されるマーカーについての陽性または陰性選択によって、さらに亜集団に分類することができる。
いくつかの態様では、CD8+細胞は、それぞれの亜集団に関連する表面抗原に基づく陽性選択または陰性選択などによって、ナイーブ、セントラルメモリー、エフェクターメモリー、および/またはセントラルメモリー幹細胞がさらに濃縮または枯渇される。いくつかの態様では、セントラルメモリーT(TCM)細胞の濃縮は、いくつかの局面ではそのような亜集団において特に堅固である、投与後の長期生存、拡大増殖、および/または生着を改善するためなどの有効性を高めるために行われる。Terakura et al., (2012) Blood. 1: 72-82; Wang et al., (2012) J Immunother. 35(9):689-701参照。いくつかの態様では、TCMに富むCD8+T細胞とCD4+T細胞とを組み合わせることは、有効性をさらに増強する。
態様では、メモリーT細胞は、CD8+末梢血リンパ球のCD62L+およびCD62L-サブセットの両方に存在する。PBMCは、例えば抗CD8抗体および抗CD62L抗体を使用して、CD62L-CD8+および/またはCD62L+CD8+画分を濃縮または枯渇させることができる。
いくつかの態様では、セントラルメモリーT(TCM)細胞の濃縮は、CD45RO、CD62L、CCR7、CD28、CD3、および/またはCD127の陽性または高表面発現に基づく;いくつかの局面では、それは、CD45RAおよび/またはグランザイムBを発現するかまたは高発現する細胞についての陰性選択に基づく。いくつかの局面では、TCM細胞が濃縮されたCD8+集団の単離は、CD4、CD14、CD45RAを発現する細胞の枯渇、およびCD62Lを発現する細胞の陽性選択または濃縮によって行われる。一局面では、セントラルメモリーT(TCM)細胞の濃縮は、CD4発現に基づいて選択された細胞の陰性画分から出発して、これをCD14およびCD45RAの発現に基づく陰性選択、ならびにCD62Lの発現に基づく陽性選択に供して行われる。いくつかの局面ではそのような選択は同時に行われ、他の局面では連続的にどちらの順序でも行われる。いくつかの局面では、CD8+細胞集団または亜集団を調製するのに使用されるのと同じCD4発現に基づく選択工程が、任意で1つまたは複数のさらなる陽性または陰性選択工程後に、CD4に基づく分離からの陽性および陰性画分の両方が保持され、方法のその後の工程で使用されるように、CD4+細胞集団または亜集団を生成するためにも用いられる。
特定の例では、PBMCの試料または他の白血球試料を、陰性画分と陽性画分の両方が保持されるCD4+細胞の選択に供する。次いで、陰性画分を、CD14およびCD45RAまたはCD19の発現に基づく陰性選択、ならびにCD62LまたはCCR7などのセントラルメモリーT細胞に特徴的なマーカーに基づく陽性選択に供し、ここで陽性選択と陰性選択はどちらの順序でも行われる。
CD4+Tヘルパー細胞は、細胞表面抗原を有する細胞集団を同定することによって、ナイーブ細胞、セントラルメモリー細胞、およびエフェクター細胞に分類される。CD4+リンパ球は標準的な方法によって得ることができる。いくつかの態様では、ナイーブCD4+Tリンパ球は、CD45RO-、CD45RA+、CD62L+、CD4+T細胞である。いくつかの態様では、セントラルメモリーCD4+細胞はCD62L+およびCD45RO+である。いくつかの態様では、エフェクターCD4+細胞はCD62L-およびCD45RO-である。
一例では、陰性選択によってCD4+細胞を濃縮するために、モノクローナル抗体カクテルは、典型的にはCD14、CD20、CD11b、CD16、HLA-DR、およびCD8に対する抗体を含む。いくつかの態様では、抗体または結合パートナーは、陽性および/または陰性選択のための細胞の分離を可能にする、磁気ビーズまたは常磁性ビーズなどの固体支持体またはマトリックスに結合される。例えば、いくつかの態様では、細胞および細胞集団は、免疫磁気(または親和性磁気)分離技術(Methods in Molecular Medicine, vol. 58: Metastasis Research Protocols, Vol. 2: Cell Behavior In vitro and In vivo, p 17-25 Edited by: S.A. Brooks and U. Schumacher(著作権)Humana Press Inc., Totowa, NJに総説されている)を用いて分離または単離される。
いくつかの局面では、分離される細胞の試料または組成物は、小型の磁化可能または磁気応答性材料、例えば磁気応答性粒子または微粒子、例えば常磁性ビーズ(例えばDynalbeadsまたはMACSビーズなど)と共にインキュベートされる。磁気応答性材料、例えば粒子は、一般に、分離することを所望する、例えば陰性または陽性選択することを所望する1つまたは複数の細胞、または細胞集団上に存在する分子、例えば表面マーカーに特異的に結合する結合パートナー、例えば抗体に直接または間接的に結合される。
いくつかの態様では、磁性粒子またはビーズは、抗体または他の結合パートナーなどの特異的結合成員に結合した磁気応答性材料を含む。磁気分離方法に使用される多くの周知の磁気応答性材料がある。適切な磁性粒子としては、参照により本明細書に組み入れられる、Moldayの米国特許第4,452,773号、および欧州特許第452342B号に記載されているものが挙げられる。Owenの米国特許第4,795,698号およびLibertiらの米国特許第5,200,084号に記載されているもののようなコロイドサイズの粒子が他の例である。
インキュベーションは、一般に、抗体もしくは結合パートナー、または磁性粒子もしくはビーズに付着している、そのような抗体もしくは結合パートナーに特異的に結合する二次抗体もしくは他の試薬などの分子が、試料中の細胞上に存在する場合は細胞表面分子に特異的に結合する条件下で行われる。
いくつかの局面では、試料を磁場中に置き、磁気応答性粒子または磁化可能粒子が付着している細胞を磁石に引きつけ、非標識細胞から分離する。陽性選択の場合は、磁石に引き寄せられる細胞が保持される;陰性選択の場合は、引き寄せられない細胞(非標識細胞)が保持される。いくつかの局面では、陽性選択と陰性選択の組み合わせは同じ選択工程の間に行われ、この場合は陽性画分と陰性画分が保持され、さらに処理されるかまたはさらなる分離工程に供される。
特定の態様では、磁気応答性粒子は、一次抗体または他の結合パートナー、二次抗体、レクチン、酵素、またはストレプトアビジンで被覆されている。特定の態様では、磁性粒子は、1つまたは複数のマーカーに特異的な一次抗体のコーティングを介して細胞に付着している。特定の態様では、ビーズではなく細胞を一次抗体または結合パートナーで標識し、次いで細胞型特異的二次抗体または他の結合パートナー(例えばストレプトアビジン)で被覆した磁性粒子を添加する。特定の態様では、ストレプトアビジン被覆磁性粒子を、ビオチン化一次抗体または二次抗体と組み合わせて使用する。
いくつかの態様では、磁気応答性粒子は、その後インキュベート、培養および/または操作されることになる細胞に付着したままである;いくつかの局面では、粒子は患者への投与のための細胞に付着したままである。いくつかの態様では、磁化可能粒子または磁気応答性粒子は細胞から除去される。細胞から磁化可能粒子を除去する方法は公知であり、例えば競合する非標識抗体、および磁化可能粒子または切断可能なリンカーに結合した抗体の使用を含む。いくつかの態様では、磁化可能粒子は生分解性である。
いくつかの態様では、親和性に基づく選択は、磁気活性化細胞選別(MACS)(Miltenyi Biotec, Auburn, CA)による。磁気活性化細胞選別(MACS)システムは、磁化された粒子が付着した細胞の高純度の選択が可能である。特定の態様では、MACSは、外部磁場の印加後に非標的種と標的種が連続的に溶出されるモードで動作する。すなわち、磁化粒子に付着した細胞は、付着していない種が溶出されている間、適所に保持される。次に、この最初の溶出工程が完了した後、磁場に捕捉されて溶出が妨げられていた種は、それらが溶出され、回収され得るように何らかの方法で解放される。特定の態様では、非標的細胞は標識され、細胞の不均一な集団から除去される。
特定の態様では、単離または分離は、本発明の方法の単離、細胞調製、分離、処理、インキュベーション、培養、および/または製剤化工程のうちの1つまたは複数を実行するシステム、機器、または装置を用いて実施される。いくつかの局面では、システムは、例えばエラー、使用者の取り扱い、および/または汚染を最小限に抑えるために、これらの工程のそれぞれを閉鎖環境または無菌環境で実行するために使用される。一例では、システムは、国際公開公報第2009/072003号、または米国特許出願公開第20110003380A1号に記載されているシステムである。
いくつかの態様では、システムまたは装置は、統合システムもしくは自己完結型システムで、および/または自動化されたもしくはプログラム可能な方式で、単離、処理、操作、および製剤化工程のうちの1つまたは複数、例えば全部を実行する。いくつかの局面では、システムまたは装置は、システムまたは装置に接続されたコンピュータおよび/またはコンピュータプログラムを含み、これにより、使用者が処理、単離、操作および製剤化工程をプログラムする、制御する、そのアウトカムを評価する、および/またはその様々な局面を調節することが可能になる。
いくつかの局面では、分離および/または他の工程は、例えば閉鎖系および無菌系における臨床規模レベルでの細胞の自動分離のために、CliniMACSシステム(Miltenyi Biotec)を用いて行われる。構成要素には、統合マイクロコンピュータ、磁気分離ユニット、蠕動ポンプ、および様々なピンチバルブが含まれ得る。統合コンピュータは、いくつかの局面では、機器のすべての構成要素を制御し、標準化された順序で反復手順を実行するようにシステムに指示する。いくつかの局面における磁気分離ユニットは、可動永久磁石と選択カラム用のホルダとを含む。蠕動ポンプはチューブセット全体の流速を制御し、ピンチバルブと共に、システムを通る緩衝液の制御された流れおよび細胞の継続的な懸濁を確実にする。
いくつかの局面におけるCliniMACSシステムは、滅菌非発熱性溶液中で供給される抗体結合磁化可能粒子を使用する。いくつかの態様では、細胞を磁性粒子で標識した後、細胞を洗浄して過剰の粒子を除去する。続いて細胞調製バッグをチューブセットに接続し、次に緩衝剤を含むバッグおよび細胞収集バッグにチューブセットを接続する。チューブセットは、プレカラムと分離カラムを含むあらかじめ組み立てられた滅菌チューブからなり、使い捨て専用である。分離プログラムの開始後、システムは自動的に細胞試料を分離カラムに適用する。標識細胞はカラム内に保持され、非標識細胞は一連の洗浄工程によって除去される。いくつかの態様では、本明細書に記載の方法で使用するための細胞集団は標識されておらず、カラム内に保持されない。いくつかの態様では、本明細書に記載の方法で使用するための細胞集団は標識されており、カラム内に保持される。いくつかの態様では、本明細書に記載の方法で使用するための細胞集団は、磁場の除去後にカラムから溶出され、細胞収集バッグ内に収集される。
特定の態様では、分離および/または他の工程は、CliniMACS Prodigyシステム(Miltenyi Biotec)を使用して行われる。いくつかの局面におけるCliniMACS Prodigyシステムは、遠心分離による細胞の自動洗浄および分画を可能にする細胞処理ユニットを備える。CliniMACS Prodigyシステムはまた、ソース細胞産物の巨視的層を識別することによって最適な細胞分画エンドポイントを決定する搭載カメラおよび画像認識ソフトウェアを含み得る。例えば、末梢血は自動的に赤血球、白血球および血漿層に分離される。CliniMACS Prodigyシステムはまた、例えば細胞分化および拡大増殖、抗原負荷、ならびに長期細胞培養などの細胞培養プロトコルを達成する統合細胞培養チャンバを含み得る。入力ポートは培地の無菌除去および補充を可能にし、細胞は統合顕微鏡を使用してモニタリングすることができる。例えばKlebanoff et al., (2012) J Immunother. 35(9): 651-660, Terakura et al., Blood.1: 72-82(2012)およびWang et al., (2012) J Immunother. 35(9): 689-701参照。
いくつかの態様では、本明細書に記載の細胞集団はフローサイトメトリーによって収集および濃縮(または枯渇)され、フローサイトメトリーでは、複数の細胞表面マーカーについて染色された細胞が流体流中で運ばれる。いくつかの態様では、本明細書に記載の細胞集団は、分取規模(FACS)選別によって収集および濃縮(または枯渇)される。特定の態様では、本明細書に記載の細胞集団は、FACSに基づく検出システムと組み合わせた微小電気機械システム(MEMS)チップの使用によって収集および濃縮(または枯渇)される(例えば国際公開公報第2010/033140号、Cho et al., (2010) Lab Chip 10, 1567-1573; およびGodin et al., (2008) J Biophoton. 1(5): 355-376参照)。どちらの場合も、細胞を複数のマーカーで標識して、明確に定義されたT細胞サブセットを高純度で単離することができる。
いくつかの態様では、抗体または結合パートナーは、陽性選択および/または陰性選択のための分離を容易にするために、1つまたは複数の検出可能なマーカーで標識される。例えば、分離は蛍光標識抗体への結合に基づき得る。いくつかの例では、1つまたは複数の細胞表面マーカーに特異的な抗体または他の結合パートナーの結合に基づく細胞の分離は、例えばフローサイトメトリー検出システムと組み合わせた、分取規模(FACS)および/または微小電気機械システム(MEMS)チップを含む蛍光活性化細胞選別(FACS)などによって流体流中で行われる。そのような方法は、同時に複数のマーカーに基づく陽性選択および陰性選択を可能にする。
いくつかの態様では、調製方法は、単離、インキュベーション、および/または操作の前または後のいずれかに、細胞を凍結する、例えば凍結保存する工程を含む。いくつかの態様では、凍結およびその後の解凍工程は、細胞集団中の顆粒球および、ある程度まで、単球を除去する。いくつかの態様では、細胞は、例えば血漿および血小板を除去するための洗浄工程の後に、凍結溶液中に懸濁される。いくつかの局面では様々な公知の凍結溶液およびパラメーターのいずれを使用してもよい。一例は、20%DMSOおよび8%ヒト血清アルブミン(HSA)を含有するPBS、または他の適切な細胞凍結培地を使用することを含む。次にこれを培地で1:1に希釈して、DMSOおよびHSAの最終濃度がそれぞれ10%および4%になるようにする。次いで細胞を一般に毎分1°の速度で-80℃に凍結し、液体窒素貯蔵タンクの気相中で保存する。
いくつかの態様では、細胞は、遺伝子操作の前またはそれに関連してインキュベートおよび/または培養される。インキュベーション工程は、培養、刺激、活性化、および/または増殖を含み得る。インキュベーションおよび/または操作は、ユニット、チャンバ、ウェル、カラム、チューブ、チューブセット、バルブ、バイアル、培養皿、バッグ、または細胞を培養するための他の容器などの培養容器中で実施され得る。いくつかの態様では、組成物または細胞は、刺激条件または刺激物質の存在下でインキュベートされる。そのような条件には、集団中の細胞の増殖、拡大増殖、活性化、および/もしくは生存を誘導する、抗原曝露を模倣する、ならびに/または組換え抗原受容体の導入などの遺伝子操作のために細胞をプライミングするように設計されたものが含まれる。
条件は、特定の培地、温度、酸素含量、二酸化炭素含量、時間、作用物質、例えば栄養素、アミノ酸、抗生物質、イオン、および/または刺激因子、例えばサイトカイン、ケモカイン、抗原、結合パートナー、融合タンパク質、組換え可溶性受容体、および細胞を活性化するように設計された他の任意の剤の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの態様では、刺激条件または刺激物質は、TCR複合体の細胞内シグナル伝達ドメインを刺激または活性化することができる1つまたは複数の作用物質、例えばリガンドを含む。いくつかの局面では、作用物質は、T細胞におけるTCR/CD3細胞内シグナル伝達カスケードを作動または開始させる。そのような作用物質には、TCRに特異的なものなどの抗体、例えば抗CD3が含まれ得る。いくつかの態様では、刺激条件は、1つまたは複数の作用物質、例えばリガンドを含み、これは共刺激受容体、例えば抗CD28を刺激することができる。いくつかの態様では、そのような作用物質および/またはリガンドは、ビーズなどの固体支持体および/または1つもしくは複数のサイトカインに結合していてもよい。任意で、拡大増殖方法は、抗CD3抗体および/または抗CD28抗体を培地に(例えば少なくとも約0.5ng/mlの濃度で)添加する工程をさらに含み得る。いくつかの態様では、刺激物質は、IL-2、IL-15、および/またはIL-7を含む。いくつかの局面では、IL-2濃度は、少なくとも約10単位/mLである。
いくつかの局面では、インキュベーションは、Riddellらの米国特許第6,040,177号、Klebanoff et al., (2012)J Immunother. 35(9):651-660, Terakura et al., (2012)Blood. 1: 72-82,および/またはWang et al., (2012)J Immunother. 35(9): 689-701に記載されているような技術に従って行われる。
いくつかの態様では、T細胞は、培養開始組成物に、非分裂末梢血単核細胞(PBMC)などのフィーダ細胞を添加すること(例えば、得られる細胞集団が、拡大増殖させるべき初期集団中の各Tリンパ球につき少なくとも約5、10、20、または40またはそれ以上のPBMCフィーダ細胞を含むように)、および培養物をインキュベートすること(例えばT細胞の数を増やすのに十分な時間)によって拡大培養される。いくつかの局面では、非分裂フィーダ細胞は、γ線照射PBMCフィーダ細胞を含み得る。いくつかの態様では、PBMCは、細胞分裂を防ぐために約3000~3600ラドの範囲のγ線を照射される。いくつかの局面では、フィーダ細胞は、T細胞集団の添加の前に培地に添加される。
いくつかの態様では、刺激条件は、ヒトTリンパ球の増殖に適した温度、例えば少なくとも約25℃、一般に少なくとも約30℃、一般に37℃または約37℃を含む。任意で、インキュベーションは、非分裂EBV形質転換リンパ芽球様細胞(LCL)をフィーダ細胞として添加することをさらに含み得る。LCLは、約6000~10,000ラドの範囲のγ線で照射することができる。いくつかの局面におけるLCLフィーダ細胞は、少なくとも約10:1のLCLフィーダ細胞対初期Tリンパ球の比率などの、任意の適切な量で提供される。
態様では、抗原特異的CD4+および/またはCD8+T細胞などの抗原特異的T細胞は、ナイーブまたは抗原特異的Tリンパ球を抗原で刺激することによって得られる。例えば、サイトメガロウイルス抗原に対する抗原特異的T細胞株またはクローンは、感染した対象からT細胞を単離し、同じ抗原で細胞をインビトロで刺激することによって生成することができる。
III. 例示的な治療転帰およびその評価方法
本明細書に提供される方法、組成物、組み合わせ、使用、キットおよび製造品のいくつかの態様では、提供される併用療法は、後述するような療法または処置に関連するパラメーターのいずれか1つまたは複数に関連する特徴などの、1つまたは複数の治療転帰をもたらす。いくつかの態様では、本方法は、T細胞、例えば、T細胞ベース療法のために投与されるT細胞の曝露、持続性および増殖の評価を含む。いくつかの態様では、本明細書に提供される方法における細胞、例えば、免疫療法、例えばT細胞療法のために投与される細胞の曝露、もしくは長期化した増大および/もしくは持続性、ならびに/または、それらの細胞の細胞表現型もしくは機能的活性の変化を、T細胞の特徴をインビトロまたはエクスビボで評価することによって測定することができる。いくつかの態様では、本明細書に提供される併用療法を投与する前、その途中またはその後に、そのようなアッセイを使用して、T細胞の機能、例えばT細胞療法を判定または確認することができる。
いくつかの態様において、併用療法は、併用療法による処置のために、および/または併用療法を継続するために、対象を特定するための1つまたは複数のスクリーニング工程、ならびに/あるいは治療転帰の評価および/または治療転帰のモニタリングのための工程をさらに含むことができる。いくつかの態様において、治療転帰を評価するための工程は、処置を評価および/またはモニターするための工程、ならびに/あるいは対象を処置のさらなる工程もしくは残りの工程の投与のためにおよび/または反復処置のために特定するための工程を含むことができる。いくつかの態様において、スクリーニング工程および/または治療転帰の評価は、本明細書において提供される併用療法の用量、頻度、継続期間、時期、および/または順序を決定するために使用することができる。
いくつかの態様において、本明細書において記載されるスクリーニング工程および/または治療転帰の評価のいずれもが、提供される併用療法の1つまたは複数の工程の投与、例えば、T細胞療法(例えば、CAR発現T細胞)ならびに/またはチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与に先立って、投与の期間中に、投与の経過期間中に、または投与に引き続いて使用することが可能である。いくつかの態様において、本明細書において提供される方法のうちのいずれかを実施するのに先立って、実施している期間中に、実施している経過期間中に、または実施した後で、評価が行われる。いくつかの態様において、本明細書において提供される方法を実施するのに先立って、評価が行われる。いくつかの態様において、本明細書において提供される方法の1つまたは複数の工程を実施した後で、評価が行われる。いくつかの態様において、例えば、併用療法を受けるために適するかつ/または受けやすい患者をスクリーニングおよび特定するために、提供される併用療法の1つまたは複数の工程の投与の投与に先立って、評価が実施される。いくつかの態様において、例えば、中間または最終的な治療転帰を評価して、例えば、処置の効力を判定するために、かつ/または処置を継続するかもしくは反復するかどうかを判定するために、かつ/または併用療法の残りの工程を投与するかどうかを判定するために、提供される併用療法の1つまたは複数の工程の投与の期間中に、投与の経過期間中に、または投与に引き続いて、評価が実施される。
いくつかの態様において、治療転帰には、改善された免疫機能、例えば、細胞に基づく処置のために投与されるT細胞の免疫機能、および/または体内における内因性T細胞の免疫機能が含まれる。いくつかの態様において、例示的な治療転帰には、増強されたT細胞増殖、増強されたT細胞機能的活性、免疫細胞表現型マーカー発現における変化が含まれるが、これらに限定されず、例えば、そのような特徴は、対象に投与される操作されたT細胞(例えば、CAR-T細胞)に関連するなどする。いくつかの態様において、例示的な治療転帰には、軽減された疾患負荷(例えば、腫瘍量)、改善された臨床転帰および/または増強された治療効力が含まれる。
いくつかの態様において、スクリーニング工程および/または治療転帰の評価では、細胞に基づく処置のために投与されるT細胞の生存および/または機能を評価することが含まれる。いくつかの態様において、スクリーニング工程および/または治療転帰の評価では、サイトカインまたは増殖因子のレベルを評価することが含まれる。いくつかの態様において、スクリーニング工程および/または治療転帰の評価では、疾患負荷および/または疾患改善を評価すること、例えば、腫瘍量および/または臨床転帰を評価することが含まれる。いくつかの態様において、スクリーニング工程および/または治療転帰の評価のどちらもが、本明細書において記載されるおよび/または当技術分野において公知である評価方法および/またはアッセイのいずれかを含むことができ、そして、例えば、併用療法の1つまたは複数の工程の投与に先立って、投与の期間中に、投与の経過期間中に、または投与に引き続いて1回または複数回、実施され得る。本明細書において提供される方法のいくつかの態様において評価され得る、治療転帰に関連するパラメーターの例示的な様々なセットには、末梢血免疫細胞集団プロフィールおよび/または腫瘍量が含まれる。
いくつかの態様では、本方法は、対象における細胞療法の有効性に影響を及ぼす。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を用いた方法で細胞の用量を投与した後の対象における組換え受容体発現、例えば、CAR発現細胞の持続性、増大および/または存在は、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与を伴わない方法を介して達成されたものと比べて大きい。T細胞療法(例えば、CAR発現T細胞)などの本明細書に提供される免疫療法の方法のいくつかの態様では、パラメーターの評価は、免疫療法(例えば、T細胞療法)のために投与されたT細胞の対象における増大および/または持続性を、免疫療法がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在下で対象に投与される方法と比べて評価することを含む。いくつかの態様では、本方法は、投与されたT細胞が、T細胞療法がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在下で対象に投与される方法と比べて、対象において増加したもしくは長期化した増大および/または持続性を示すことをもたらす。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、組換え受容体を発現する細胞の用量がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在で対象に投与される方法と比べて、対象における疾患負担、例えば、腫瘍負荷量を減少させる。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、組換え受容体を発現する細胞の用量がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在で対象に投与される方法と比べて、対象における芽球髄(blast marrow)を減少させる。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、組換え受容体を発現する細胞の用量がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在下で対象に投与される方法と比べて、改善された臨床転帰、例えば、客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)をもたらす。
いくつかの態様では、併用療法の1つまたは複数の工程の投与に先立って対象をスクリーニングすることができる。例えば、併用療法を投与することに対する適合性、応答性および/または感受性を判定するために、併用療法の投与に先立って、疾患および/または疾患負担(例えば、腫瘍負荷量)の特徴について対象をスクリーニングすることができる。いくつかの態様では、スクリーニング工程および/または治療転帰の評価は、本明細書に提供される併用療法の用量、頻度、継続期間、時期および/または順序を決定するために使用することができる。
いくつかの態様では、併用療法の残りの工程を受ける対象を判定および特定するために、かつ/または処置の有効性をモニタリングするために、併用療法の工程の1つを投与した後で対象をスクリーニングすることができる。いくつかの態様では、投与されたT細胞の数、レベルもしくは量、ならびに/または投与されたT細胞の増殖および/もしくは活性が、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与前および/または投与後に評価される。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、細胞療法の投与後に投与される。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の少なくとも1サイクル(例えば、28日サイクル)は、細胞療法の投与後の少なくとも約22~50日まで投与されない。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の第1サイクルは、細胞療法の投与後の少なくとも約22~50日まで投与されない。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の少なくとも1サイクル(例えば、第1サイクル)は、細胞療法の投与後の約22~50日の時点に投与される。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)は、サイクルにおいて1回超投与される。いくつかの態様では、サイクルは、28日サイクルである。
いくつかの態様では、パラメーターまたはアウトカムのレベル、値または測定値における、異なる評価時点、異なる条件、参照点および/または異なる対象での同じパラメーターまたはアウトカムのレベル、値または測定値と比べた、変化および/または変更、例えば、増加、上昇、減少または低下が求められるかまたは評価される。例えば、いくつかの態様では、特定のパラメーター、例えば、試料中の操作されたT細胞の数における、異なる条件、例えば、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与前での同じパラメーターと比べた、倍率変化、例えば、増加または減少を求めることができる。いくつかの態様では、2つ以上のパラメーターのレベル、値または測定値が求められ、相対的レベルが比較される。いくつかの態様では、パラメーターの求められたレベル、値または測定値は、対照試料または未処理試料からのレベル、値または測定値と比較される。いくつかの態様では、パラメーターの求められたレベル、値または測定値は、同じ対象に由来するが異なる時点の試料からのレベルと比較される。個々のパラメーターの定量で得られた値を、例えば、マルチパラメトリック分析を使用することによってパラメーターのレベル、値または測定値に対して算術演算または論理演算を組み立てることによって、疾患評価という目的のために組み合わせることができる。いくつかの態様では、2つ以上の特定のパラメーターの比率を算出することができる。
A. T細胞の曝露、持続性、および増殖
いくつかの態様では、スクリーニング工程ならびに/または治療転帰の評価および/もしくは治療転帰のモニタリングのために評価され得るパラメーターを含む、療法または治療転帰に関連するパラメーターは、T細胞、例えば、T細胞ベース療法のために投与されるT細胞の曝露、持続性および増殖の評価であるかまたはそれを含む。いくつかの態様では、本明細書に提供される方法における細胞、例えば、免疫療法、例えばT細胞療法のために投与される細胞の増加した曝露、または長期化した増大および/もしくは持続性、ならびに/または、それらの細胞の細胞表現型もしくは機能的活性の変化を、T細胞の特徴をインビトロまたはエクスビボで評価することによって測定することができる。いくつかの態様では、本明細書に提供される併用療法の1つまたは複数の工程を投与する前または後に、そのようなアッセイを使用して、免疫療法、例えばT細胞療法のために使用されるT細胞の機能を判定または確認することができる。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、細胞、例えばT細胞ベース療法のために投与されるT細胞に対する対象の曝露を、例えば、その増大および/または持続性を経時的に促進させるなどすることによって促進させるために設計される。いくつかの態様では、T細胞療法は、T細胞療法がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在下で対象に投与される方法と比べて、対象における増加したもしくは長期化した増大および/または持続性を示す。
いくつかの態様では、提供される方法は、投与された細胞に対する対象の曝露を増加させ(例えば、時間とともに増加した数の細胞または継続期間)、ならびに/または免疫療法例えば、T細胞療法の有効性および治療転帰を改善する。いくつかの局面では、本方法は、組換え受容体を発現する細胞、例えば、CAR発現細胞に対する曝露の程度がより大きくかつ/またはより長いことにより、他の方法と比べた場合に、治療転帰が改善されるという点で好都合である。そのような転帰は、重度の腫瘍負荷量を有する個体においてでさえ、患者の生存および寛解を含み得る。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在下でのT細胞単独の投与と比べた場合、対象における細胞、例えば、T細胞ベース療法のために投与されるT細胞に対する曝露の最大量、総量および/または継続期間を増加させることができる。いくつかの局面では、大きな疾患負担(したがって、より多い量の抗原)および/またはより侵攻性もしくは抵抗性のがんという状況下のチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、同じ状況におけるチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在下でのT細胞単独の投与(この場合、細胞の増大および/または持続性を妨げ得る免疫抑制、アネルギーおよび/または消耗が生じることがある)と比べた場合に有効性を増強する。
いくつかの態様では、T細胞の投与後ならびにチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の前、その途中および/またはその後の対象における、組換え受容体を発現する細胞(例えば、T細胞ベース療法のために投与されるCAR発現細胞)の存在および/または量が検出される。いくつかの局面では、定量PCR(qPCR)を使用して、対象の血液もしくは血清または器官もしくは組織の試料(例えば、疾患部位、例えば、腫瘍試料)における組換え受容体を発現する細胞(例えば、T細胞ベース療法のために投与されるCAR発現細胞)の量が評価される。いくつかの局面では、持続性は、1マイクログラムのDNA当たりの、受容体、例えば、CARをコードするDNAまたはプラスミドのコピー数として、あるいは、1マイクロリットルの試料、例えば、血液または血清当たりの、または、1マイクロリットルの試料につき末梢血単核細胞(PBMC)または白血球もしくはT細胞の総数当たりの、受容体発現細胞、例えば、CAR発現細胞の数として定量化される。
いくつかの態様では、細胞は、T細胞、例えば、CAR発現T細胞の投与の4日もしくは少なくとも4日、7日もしくは少なくとも7日、10日もしくは少なくとも10日、14日もしくは少なくとも14日、18日もしくは少なくとも18日、21日もしくは少なくとも21日、24日もしくは少なくとも24日、27も日しくは少なくとも27日、または28日もしくは少なくとも28日後に対象において検出される。いくつかの局面では、細胞は、T細胞の投与の2週間もしくは少なくとも2週間、4週間もしくは少なくとも4週間、または6週間もしくは少なくとも6週間後、あるいは、3ヶ月、6ヶ月もしくは12ヶ月、18ヶ月もしくは24ヶ月もしくは30ヶ月もしくは36ヶ月、または1年、2年、3年、4年、5年後もしくはそれ以降に検出される。
いくつかの態様では、T細胞、例えば、CAR発現T細胞および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後の、本方法による対象における受容体発現細胞(例えば、CAR発現細胞)の持続性は、免疫療法単独の投与、例えば、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の非存在下でのT細胞、例えば、CAR発現T細胞の投与を伴うものなどの代替方法によって達成されるものと比べて大きい。
増大および/または持続の指標となる、細胞、例えばT細胞療法のために投与されるT細胞の曝露、例えば、数は、対象が曝露される細胞の最大数、検出可能な細胞または一定の数もしくは割合を上回る細胞の持続期間、経時的な細胞数についての曲線下面積、ならびに/またはそれらの組み合わせおよびそれらの指標という観点で表され得る。そのようなアウトカムは、組換え受容体をコードする核酸のコピー数を腫瘍試料などの特定の試料中、例えば血液、血清、血漿もしくは組織中の核酸もしくはDNAの総量と比べて検出するためのqPCR、および/または一般に受容体に特異的な抗体を使用して受容体を発現する細胞を検出するフローサイトメトリーアッセイなどの公知の方法を使用して評価してよい。また、細胞に基づくアッセイを使用して、疾患もしくは病態の細胞または受容体によって認識される抗原を発現する細胞に対する、結合するおよび/または中和するおよび/または応答、例えば細胞毒性応答を誘導することができる細胞などの機能的細胞の数または割合を検出してもよい。
いくつかの局面では、細胞への対象の曝露の増加は、細胞の増大の増加を含む。いくつかの態様では、受容体発現細胞、例えばCAR発現細胞は、T細胞、例えばCAR発現T細胞の投与後、および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後に対象において増大する。いくつかの局面では、本方法は、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の非存在下でのT細胞、例えばCAR発現T細胞の投与を伴うものなどの他の方法と比べて、細胞のより大きな増大をもたらす。
いくつかの局面では、本方法は、例えばフローサイトメトリーによって測定された場合に、投与された細胞の高いインビボ増殖をもたらす。いくつかの局面では、該細胞の高いピーク比率が検出される。例えば、いくつかの態様では、T細胞、例えば、CAR発現T細胞および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後のピークまたは最大レベルでは、対象の血液もしくは疾患部位またはその白血球画分、例えばPBMC画分もしくはT細胞画分中で、該細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%が、組換え受容体、例えば、CARを発現する。
いくつかの態様では、本方法は、対象の血液もしくは血清もしくは他の体液または器官もしくは組織において、1マイクログラムのDNA当たり少なくとも100、500、1000、1500、2000、5000、10,000もしくは15,000コピーの受容体、例えば、CARをコードする核酸、または、末梢血単核細胞(PBMC)の総数、単核細胞の総数、T細胞の総数もしくはマイクロリットルの総数当たり少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8もしくは0.9個の受容体発現、例えばCAR発現細胞の最大濃度をもたらす。いくつかの態様では、受容体を発現する細胞は、対象の血液中の総PBMCの少なくとも10、20、30、40、50もしくは60%として、ならびに/または、T細胞、例えば、CAR発現T細胞および/もしくはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)後少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、24、36、48もしくは52週間、またはそのような投与後1、2、3、4もしくは5年以上にわたりそのようなレベルで検出される。
いくつかの局面では、本方法は、組換え受容体、例えば、CARをコードする核酸の1マイクログラムのDNA当たりのコピー数を、例えば、対象の血清、血漿、血液または組織中、例えば腫瘍試料中で、少なくとも2倍、少なくとも4倍、少なくとも10倍、または少なくとも20倍増加させる。
いくつかの態様では、受容体を発現する細胞は、対象の血清、血漿、血液または組織中、例えば腫瘍試料中で、例えばqPCRまたはフローサイトメトリーに基づく検出法などの特定の方法によって、T細胞、例えばCAR発現T細胞の投与、またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の少なくとも20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、31日、32日、33日、34日、35日、36日、37日、38日、39日、40日、41日、42日、43日、44日、45日、46日、47日、48日、49日、50日、51日、52日、53日、54日、55日、56日、57日、58日、59日もしくは60日後またはそれ以降に、T細胞、例えば、CAR発現T細胞、および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後、少なくとも2週間もしくは約2週間、少なくとも3週間もしくは約3週間、少なくとも4週間もしくは約4週間、少なくとも5週間もしくは約5週間、少なくとも6週間もしくは約6週間、少なくとも7週間もしくは約7週間、少なくとも8週間もしくは約8週間、少なくとも9週間もしくは約9週間、少なくとも10週間もしくは約10週間、少なくとも11週間もしくは約11週間、少なくとも12週間もしくは約12週間、少なくとも13週間もしくは約13週間、少なくとも14週間もしくは約14週間、少なくとも15週間もしくは約15週間、少なくとも16週間もしくは約16週間、少なくとも17週間もしくは約17週間、少なくとも18週間もしくは約18週間、少なくとも19週間もしくは約19週間、少なくとも20週間もしくは約20週間、少なくとも21週間もしくは約21週間、少なくとも22週間もしくは約22週間、少なくとも23週間もしくは約23週間、または少なくとも24週間もしくは約24週間またはそれ以降にわたって検出可能となる。
いくつかの局面では、少なくとも約1×102、少なくとも約1×103、少なくとも約1×104、少なくとも約1×105、もしくは少なくとも約1×106もしくは少なくとも約5×106もしくは少なくとも約1×107もしくは少なくとも約5×107もしくは少なくとも約1×108個の組換え受容体発現、例えば、CAR発現細胞、および/または1マイクロリットル当たり少なくとも10、25、50、100、200、300、400、もしくは500、もしくは1000個の受容体発現細胞、例えば、1マイクロリットル当たり少なくとも10個が、対象またはその体液、血漿、血清、組織もしくは区画において、例えば末梢血などの血液中で、または腫瘍などのその疾患部位において、検出可能であるかまたは存在する。いくつかの態様では、そのような数または濃度の細胞は、T細胞、例えば、CAR発現T細胞の投与後、ならびに/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の投与後、少なくとも約20日間、少なくとも約40日間、もしくは少なくとも約60日間、または少なくとも約3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月もしくは12ヶ月間、または少なくとも2年もしくは3年間、対象において検出可能である。そのような細胞数は、フローサイトメトリーに基づく方法または定量PCRに基づく方法および公知の方法を使用した総細胞数への外挿によって検出される通りであり得る。例えば、Brentjens et al., Sci Transl Med. 2013 5(177), Park et al, Molecular Therapy 15(4):825-833 (2007), Savoldo et al., JCI 121(5):1822-1826 (2011), Davila et al., (2013) PLoS ONE 8(4):e61338, Davila et al., Oncoimmunology 1(9):1577-1583 (2012), Lamers, Blood 2011 117:72-82, Jensen et al., Biol Blood Marrow Transplant 2010 September; 16(9): 1245-1256, Brentjens et al., Blood 2011 118(18):4817-4828を参照されたい。
いくつかの局面では、免疫組織化学、PCRおよび/またはフローサイトメトリーによって測定された場合の、例えば、末梢血もしくは骨髄または他の区画中の、100細胞当たりの組換え受容体をコードする核酸のコピー数、例えば、ベクターコピー数は、細胞、例えば、CAR発現T細胞および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間もしくは少なくとも約6週間後、または少なくとも約2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月もしくは12ヶ月後または少なくとも2年もしくは3年後に、少なくとも0.01、少なくとも0.1、少なくとも1、または少なくとも10である。いくつかの態様では、1マイクログラムのゲノムDNA当たりの受容体、例えばCARを発現するベクターのコピー数は、T細胞、例えば、CAR発現T細胞、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後、約1週間、約2週間、約3週間もしくは少なくとも約4週間、または、そのような投与後、少なくとも2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月もしくは12ヶ月または少なくとも2年または3年の時点で、少なくとも100、少なくとも1000、少なくとも5000、または少なくとも10,000、または少なくとも15,000または少なくとも20,000である。
いくつかの局面では、細胞によって発現される受容体、例えばCARは、細胞の投与後、例えばT細胞、例えばCAR発現T細胞および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与開始後、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約1年、少なくとも約2年、少なくとも約3年、または3年を超える時点で、対象、その血漿、血清、血液、組織および/または疾患部位、例えば腫瘍部位において、定量PCR(qPCR)またはフローサイトメトリーによって検出可能である。
いくつかの態様では、T細胞、例えば、CAR発現T細胞および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後の、経時的な対象の体液、血漿、血清、血液、組織、器官、および/または疾患部位、例えば腫瘍部位における、受容体(例えば、CAR)発現細胞の濃度についての曲線下面積(AUC)は、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の非存在下でT細胞、例えば、CAR発現T細胞が対象に投与される代替投薬レジメンを介して達成されるものと比べて大きい。
いくつかの局面では、本方法は、例えばフローサイトメトリーによって測定された場合に、投与された細胞の高いインビボ増殖をもたらす。いくつかの局面では、該細胞の高いピーク比率が検出される。例えば、いくつかの態様では、T細胞、例えば、CAR発現T細胞および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)後のピークまたは最大レベルでは、対象の血液、血漿、血清、組織もしくは疾患部位またはその白血球画分、例えばPBMC画分もしくはT細胞画分中で、該細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%が、組換え受容体、例えば、CARを発現する。
いくつかの局面では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)が投与された対象における細胞の用量の増加したもしくは長期化した増大および/または持続性は、対象の腫瘍関連アウトカムにおける利益に関連する。いくつかの態様では、腫瘍関連アウトカムは、対象における腫瘍負荷量の減少または芽球髄の減少を含む。いくつかの態様では、腫瘍負荷量は、本方法の投与後に10、20、30、40、50、60、70、80、90もしくは100パーセントまたは少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90もしくは100パーセントまたは約10、20、30、40、50、60、70、80、90もしくは100パーセント減少する。いくつかの態様では、疾患負担、腫瘍サイズ、腫瘍体積、腫瘍量および/または腫瘍負荷もしくはバルクは、細胞の用量後に、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与を伴わない方法で処置された対象と比べて、少なくとも50%もしくは約50%、少なくとも60%もしくは約60%、少なくとも70%もしくは約70%、少なくとも80%もしくは約80%、少なくとも90%もしくは約90%またはより多く低減される。
B.T細胞の機能的活性
いくつかの態様では、スクリーニング工程および/または治療転帰の評価および/または治療転帰のモニタリングのために評価することができるパラメーターを含む、療法または治療転帰に関連するパラメーターは、T細胞の活性、表現型、増殖または機能の1つまたは複数を含む。いくつかの態様では、T細胞、例えばT細胞療法のために投与されるT細胞の活性、表現型、増殖および/または機能を評価するための当技術分野で公知のアッセイのいずれかを使用することができる。細胞およびチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の前および/または後に、いくつかの態様では、操作された細胞集団の生物学的活性が、例えば多くの公知の方法のいずれかによって測定される。評価するパラメーターには、インビボで、例えばイメージングによって、またはエクスビボで、例えばELISAもしくはフローサイトメトリーによって、操作されたもしくは天然のT細胞または他の免疫細胞の抗原への特異的結合が含まれる。特定の態様では、操作された細胞が標的細胞を破壊する能力は、例えばKochenderfer et al., J. Immunotherapy, 32(7):689-702(2009)、およびHerman et al., J. Immunological Methods, 285(1): 25-40(2004)に記載されている細胞毒性アッセイなどの、当技術分野で公知の任意の適切な方法を用いて測定することができる。特定の態様では、細胞の生物学的活性は、CD107a、IFNγ、IL-2、GM-CSFおよびTNFαなどの1つもしくは複数のサイトカインの発現および/もしくは分泌を検定することによって、ならびに/または細胞溶解活性を評価することによって測定される。
いくつかの態様では、T細胞、例えばT細胞療法のために投与されるT細胞の活性、表現型、増殖および/または機能についてのアッセイとしては、ELISPOT、ELISA、細胞増殖、細胞傷害性リンパ球(CTL)アッセイ、T細胞エピトープ、抗原もしくはリガンドへの結合、または細胞内サイトカイン染色、増殖アッセイ、リンホカイン分泌アッセイ、直接細胞毒性アッセイ、および限界希釈アッセイが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。いくつかの態様では、T細胞の増殖応答は、カルボキシフルオレセインジアセテートスクシンイミジルエステル(CFSE)、CellTrace Violet、または膜染料PKH26などの染料を用いて、例えば3H-チミジン、BrdU(5-ブロモ-2'-デオキシウリジン)または2'-デオキシ-5-エチニルウリジン(EdU)のそれらのDNAへの組み込みまたは染料希釈アッセイによって測定することができる。
いくつかの態様では、T細胞、例えばT細胞療法のために投与されるT細胞の活性、表現型、増殖および/または機能を評価することは、T細胞からのサイトカイン産生を測定すること、および/または対象由来の生物学的試料、例えば血漿、血清、血液、および/または組織試料、例えば腫瘍試料におけるサイトカイン産生を測定することを含む。いくつかの場合には、そのような測定されるサイトカインには、限定されることなく、インターロイキン2(IL-2)、インターフェロン-ガンマ(IFNγ)、インターロイキン4(IL-4)、TNF-アルファ(TNFα)、インターロイキン6(IL-6)、インターロイキン10(IL-10)、インターロイキン12(IL-12)、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、CD107a、および/またはTGF-ベータ(TGFβ)が含まれ得る。サイトカインを測定するためのアッセイは当技術分野において周知であり、ELISA、細胞内サイトカイン染色、サイトメトリビーズアレイ、RT-PCR、ELISPOT、フローサイトメトリー、および関連サイトカインに応答性の細胞を試験試料の存在下で応答性(例えば増殖)について試験するバイオアッセイが含まれるが、これらに限定されるわけではない。
いくつかの態様では、T細胞、例えばT細胞療法のために投与されるT細胞の活性、表現型、増殖および/または機能を評価することは、細胞表現型、例えば特定の細胞表面マーカーの発現を評価することを含む。いくつかの態様では、T細胞、例えばT細胞療法のために投与されるT細胞は、T細胞活性化マーカー、T細胞枯渇マーカー、および/またはT細胞分化マーカーの発現について評価される。いくつかの態様では、細胞表現型は投与前に評価される。いくつかの態様では、細胞表現型は、細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後に評価される。評価のためのT細胞活性化マーカー、T細胞枯渇マーカー、および/またはT細胞分化マーカーには、T細胞の特定のサブセットについての当技術分野で公知の任意のマーカー、例えばCD25、CD38、ヒト白血球抗原-DR(HLA-DR)、CD69、CD44、CD137、KLRG1、CD62Llow、CCR7low、CD71、CD2、CD54、CD58、CD244、CD160、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG-3)、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメインタンパク質3(TIM-3)、細胞傷害性Tリンパ球抗原4(CTLA-4)、バンドTリンパ球アテニュエータ(BTLA)および/またはT細胞免疫グロブリンおよび免疫受容体チロシンベースの阻害モチーフドメイン(TIGIT)が含まれる(例えばLiu et al., Cell Death and Disease(2015)6, e1792参照)。いくつかの態様では、評価される細胞表面マーカーはCD25、PD-1、および/またはTIM-3である。いくつかの態様では、評価される細胞表面マーカーはCD25である。
いくつかの局面では、発現レベルを検出することは、インビトロアッセイを実施することを含む。いくつかの態様では、インビトロアッセイは、イムノアッセイ、アプタマーベースのアッセイ、組織学的もしくは細胞学的アッセイ、またはmRNA発現レベルアッセイである。いくつかの態様では、1つまたは複数の因子、エフェクター、酵素および/または表面マーカーのそれぞれの1つまたは複数についての1つまたは複数のパラメーターは、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、免疫ブロット法、免疫沈降法、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫染色、フローサイトメトリーアッセイ、表面プラズモン共鳴(SPR)、化学発光アッセイ、ラテラルフローイムノアッセイ、阻害アッセイまたはアビディティ活性アッセイによって検出される。いくつかの態様では、サイトカインおよび/または表面マーカーの検出は、少なくとも1つのバイオマーカーに特異的に結合する結合試薬を用いて決定される。いくつかの場合には、結合試薬は、抗体もしくはその抗原結合フラグメント、アプタマー、または核酸プローブである。
いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、循環CAR T細胞のレベルを増加させる。
C. 応答、有効性、および生存
いくつかの態様では、スクリーニング工程ならびに/または治療転帰の評価および/もしくは治療転帰のモニタリングのために評価され得るパラメーターを含む、療法または治療転帰に関連するパラメーターは、腫瘍または疾患負担を含む。T細胞療法(例えば、CAR発現T細胞)などの免疫療法および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、対象における疾患または病態の増大または負担を低減または防止することができる。例えば、疾患または病態が腫瘍である場合、本方法は、一般に、腫瘍サイズ、バルク、転移、骨髄における芽球の割合または分子的に検出可能ながんを低減し、かつ/あるいは予後もしくは生存または腫瘍負荷量に関連する他の症状を改善する。
いくつかの局面では、提供される方法および/または提供される製造品もしくは組成物に従う投与は、一般に、対象における疾患または病態の増大または負担を低減または防止する。例えば、疾患または病態が腫瘍である場合、本方法は、一般に、腫瘍サイズ、バルク、転移、骨髄における芽球の割合または分子的に検出可能ながんを低減し、かつ/あるいは予後もしくは生存または腫瘍負荷量に関連する他の症状を改善する。
いくつかの態様では、提供される方法は、T細胞療法(例えば、CAR発現T細胞)などの免疫療法がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与を伴わずに与えられる代替方法と比べて、処置された対象において減少した腫瘍負荷量をもたらす。腫瘍負荷量が、併用療法を受けるすべての対象において実際に低減される必要はないが、腫瘍負荷量は、そのような併用療法で処置される対象の大多数が低減された腫瘍負荷量を示す(例えば、併用療法で処置される対象の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%またはそれより多くが腫瘍負荷量の減少を示す)臨床データに基づくなどして、処置された対象において平均して低減されることが必要である。
疾患負担は、腫瘍場所もしくは別の場所(例えば、転移を示しているであろう場所)の器官もしくは組織などの対象におけるまたは対象の器官、組織もしくは体液における疾患の総細胞数を包含することができる。例えば、腫瘍細胞が、ある特定の血液学的悪性腫瘍という状況下で、血液、リンパ液または骨髄において検出および/または定量され得る。疾患負担は、いくつかの態様では、腫瘍の塊、転移の数もしくは範囲および/または骨髄に存在する芽細胞の割合を含むことができる。
いくつかの態様では、対象は、骨髄腫、リンパ腫または白血病を有する。疾患負担の範囲は、血液または骨髄における残留白血病の評価によって判定することができる。いくつかの態様では、対象は、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)または骨髄腫、例えば、多発性骨髄腫(MM)を有する。いくつかの態様では、対象は、MMまたはDBCBLを有する。
いくつかの局面では、NHLを有する対象などの対象における奏効率は、ルガーノ(Lugano)基準に基づく(Cheson et al., (2014) JCO., 32(27): 3059-3067; Johnson et al., (2015) Radiology 2: 323-338; Cheson, B.D. (2015) Chin. Clin. Oncol. 4(1): 5)。いくつかの局面では、応答評価は、臨床的方法、血液学的方法および/または分子的方法のいずれも利用する。いくつかの局面では、ルガーノ基準を使用して評価される応答は、陽電子放射断層撮影法(PET)-コンピュータ断層撮影法(CT)および/またはCTを必要に応じて使用することを伴う。PET-CT評価は、フルオロデオキシグルコース(FDG)をFDG親和性リンパ腫のために使用することをさらに含み得る。いくつかの局面では、PET-CTを使用してFDG親和性組織学における応答を評価する場合、5段階尺度が使用され得る。いくつかの点で、5段階尺度は、下記の評価基準を含む:1、バックグラウンドを上回る取り込みが認められない;2、縦隔以下である取り込み;3、縦隔を超えるが、肝臓以下である取り込み;4、肝臓を穏やかに超える取り込み;5、肝臓および/または新病変よりも著しく高い取り込み;X、リンパ腫に関連付けられる可能性が低い新しい取り込み領域。
いくつかの局面では、ルガーノ基準を使用して説明される場合の完全奏効は、様々な測定可能な部位における完全な代謝的応答および完全な放射線学的応答を伴う。いくつかの局面では、これらの部位は、リンパ節およびリンパ節外部位を含み、この場合、CRは、PET-CTが使用されるときには5段階尺度で、残留塊の有無にかかわらず、1、2、または3のスコアとして説明される。いくつかの局面では、生理学的取り込みが高いかまたは脾臓内もしくは骨髄内での活性化(例えば、化学療法または骨髄性コロニー刺激因子による)を伴うワルダイエル輪部位またはリンパ節外部位では、取り込みが、正常な縦隔および/または肝臓を超え得る。この状況では、最初の関与部位における取り込みが周囲の正常な組織と同じくらいであるならば、たとえ組織が高い生理的取り込みを有していたとしても、完全な代謝的応答が推測され得る。いくつかの局面では、応答が、CTを使用してリンパ節において評価され、この場合、CRは、疾患のリンパ節外部位がないとして説明され、標的リンパ節/結節性塊が、病変の最長横径(LDi)において1.5cm以下にまで退行しなければならない。評価のさらなる部位は、骨髄を含み、この場合、PET-CTに基づく評価は、骨髄におけるFDG親和性疾患の証拠が不足していることを示さなければならず、CTに基づく評価は正常な形態学を示さなければならず、この場合は、不確定であるならば、IHC陰性でなければならない。さらなる部位は、正常にまで退行しなければならないが、器官拡張の評価を含み得る。いくつかの局面では、非測定病変および新病変が評価され、これらは、CRの場合には非存在でなければならない(Cheson et al., (2014) JCO., 32(27):3059-3067; Johnson et al., (2015) Radiology 2:323-338; Cheson, B.D. (2015) Chin. Clin. Oncol. 4(1):5)。
いくつかの局面では、ルガーノ基準を使用して説明される場合の部分奏効(PR)は、様々な測定可能な部位における部分的な代謝的応答および/または放射線学的応答を伴う。いくつかの局面では、これらの部位は、リンパ節およびリンパ節外部位を含み、この場合、PRは、PET-CTが使用されるときには、ベースラインおよび任意のサイズの残留塊と比べて低減した取り込みを伴う4または5のスコアとして説明される。暫定的に、そのような所見は、応答性疾患を示す可能性がある。処置終了時に、そのような所見は、残存疾患を示す可能性がある。いくつかの局面では、応答が、CTを使用してリンパ節において評価され、この場合、PRは、標的となる6つまでの測定可能なリンパ節およびリンパ節外部位のSPDにおける50%以上の減少として説明される。病変が小さすぎて、CTで測定できないならば、5mm×5mmがデフォルト値として割り当てられ;病変がもはや視認されないならば、値は0mm×0mmであり;5mm×5mmを超えるが正常よりも小さいリンパ節については、実測値が計算に使用される。評価のさらなる部位は、骨髄を含み、この場合、PET-CTに基づく評価は、正常な骨髄における取り込みよりも大きいが、ベースラインと比べて低下した残留取り込み(許容される化学療法からの反応性変化と矛盾しない広がった取り込み)を示さなければない。いくつかの局面では、永続的な限局性変化がリンパ節応答という状況下で骨髄において認められるならば、MRIまたは生検によるさらなる評価、あるいは合間でのスキャンが検討されなければならない。いくつかの局面では、さらなる部位は、器官拡張の評価を含み得るが、この場合、脾臓は、正常を超える長さの50%超の退行を有するはずである。いくつかの局面では、非測定病変および新病変が評価され、これらは、PRの場合には非存在/正常でなければならず、退行しなければならず、しかし、増加があってはならない。無応答/安定(SD)または進行(PD)もまた、PET-CTおよび/またはCTに基づく評価を使用して測定することができる(Cheson et al., (2014) JCO., 32(27):3059-3067; Johnson et al., (2015) Radiology 2:323-338; Cheson, B.D. (2015) Chin. Clin. Oncol., 4(1):5)。
いくつかの点で、無増悪生存期間(PFS)は、がんなどの疾患の処置の間およびその後の時間の長さであって、対象が該疾患を有しつつ生存するが該疾患が悪化しない時間の長さとして説明される。いくつかの局面では、客観的応答(OR)が、測定可能な応答として説明される。いくつかの局面では、客観的奏効率(ORR)が、CRまたはPRを達成した患者の比率として説明される。いくつかの局面では、全生存期間(OS)が、がんなどの疾患についての診断日または処置開始日のいずれかからの時間の長さであって、該疾患と診断された対象が依然として生存している時間の長さとして説明される。いくつかの局面では、無事象生存期間(EFS)が、がんのための処置が終了した後の時間の長さであって、対象が、処置が防止または遅延されると意図されるある特定の合併症または事象を有しないままである時間の長さとして説明される。これらの事象は、がんの再発もしくはある特定の症状の発症(例えば、骨に拡大したがんからの骨痛など)または死亡を含み得る。
いくつかの態様では、奏効期間(DOR)の測定尺度は、腫瘍応答のドキュメンテーションから進行までの時間を含む。いくつかの態様では、応答を評価するためのパラメーターは、持続的応答、例えば、療法開始から一定期間後持続する応答を含むことができる。いくつかの態様では、持続的応答は、療法開始のおよそ1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、または24ヶ月後の奏効率によって示される。いくつかの態様では、応答は、3ヶ月超または6ヶ月超にわたって持続的である。
いくつかの局面では、RECIST基準が、客観的腫瘍応答を判定するために使用される(Eisenhauer et al., European Journal of Cancer 45 (2009) 228-247)。いくつかの局面では、RECIST基準が、客観的腫瘍応答を標的病変について判定するために使用される。いくつかの点で、RECIST基準を使用して判定される場合の完全奏効は、すべての標的病変の消失として説明され、病理学的リンパ節はどれも(標的か非標的か問わず)、短軸の10mm未満までの低下を有しなければならない。他の局面では、RECIST基準を使用して判定される場合の部分奏効は、ベースライン直径和を参照として採用して、標的病変の直径の和の少なくとも30%の減少として説明される。他の局面では、進行(PD)が、調べたときの最小和を参照として採用して、標的病変の直径の和の少なくとも20%の増加として説明される(直径が、調べたときの最小値であるならば、最小和はベースライン和を含む)。20%の相対的増加に加えて、和はまた、少なくとも5mmの絶対的増加を明らかにしなければならない(いくつかの局面では、1つまたは複数の新病変の出現もまた進行と見なされる)。他の局面では、安定(SD)が、調べている最中の最小直径和を参照として採用して、PRについて適格とするための十分な収縮もPDについて適格とするための十分な増加もないとして説明される。
MMの場合、疾患負担の範囲を評価するための例示的なパラメーターは、クローン形質細胞の数(例えば、骨髄生検で10%超もしくは他の組織からの生検における任意の量;形質細胞腫)、血清もしくは尿のいずれかにおけるモノクローナルタンパク質(異常タンパク質)の存在、形質細胞障害と関連付けて感じられる末期器官損傷の証拠(例えば、過カルシウム血症(2.75mmol/l超の補正カルシウム);骨髄腫に起因する腎不全;貧血(10g/dl未満のヘモグロビン);および/または骨病変(渙散性病変または圧迫骨折を伴う骨粗鬆症)としてのそのようなパラメーターを含む。
DLBCLの場合、疾患負担の範囲を評価するための例示的なパラメーターは、細胞形態学(例えば、中心芽球亜型、免疫芽球亜型および未分化型細胞)、遺伝子発現、miRNA発現およびタンパク質発現(例えば、BCL2、BCL6、MUM1、LMO2、MYCおよびp21の発現)としてのそのようなパラメーターを含む。
いくつかの局面では、CLLを有する対象などの対象における奏効率は、慢性リンパ性白血病に関する国際ワークショップ(International Workshop on Chronic Lymphocytic Leukemia)(IWCLL)の応答基準に基づく(Hallek, et al., Blood 2008、Jun 15; 111(12): 5446-5456)。いくつかの局面では、これらの基準は、下記のように説明される:完全寛解(CR)、いくつかの局面では、免疫表現型決定による末梢血クローン性リンパ球の非存在、リンパ節症の非存在、肝腫大または脾腫の非存在、全身症状の非存在、および満足できる血球数を必要とする;不完全な骨髄回復を伴う完全寛解(CRi)、いくつかの局面では、正常な血球数を有しないことを除いて、上記のCRとして説明される;部分寛解(PR)、いくつかの局面では、末梢血球数の改善と一緒に、リンパ球数の50%以上の低下、リンパ節症の50%以上の縮小、または肝臓もしくは脾臓の50%以上の縮小として説明される;進行(PD)、いくつかの局面では、5×109/L超に至るリンパ球数の50%以上の上昇、リンパ節症の50%以上の増加、肝臓もしくは脾臓のサイズの50%以上の増加、リヒター形質転換、またはCLLに起因する新しい血球減少症として説明される;ならびに安定、いくつかの局面では、CR、CRi、PRまたはPDについての基準を満たさないとして説明される。
いくつかの態様では、細胞の用量の投与の1ヶ月以内に、対象におけるリンパ節が20mm未満もしくは約20mm未満のサイズである、10mm未満もしくは約10mm未満のサイズである、または10mm未満もしくは約10mm未満のサイズであるならば、対象は、CRまたはORを示す。
いくつかの態様では、CLLの指標クローン(index clone)が、対象の骨髄において(または、本方法に従って処置される対象の50%、60%、70%、80%、90%またはそれ以上の骨髄において)検出されない。いくつかの態様では、CLLの指標クローンは、IgHディープシークエンシングによって評価される。いくつかの態様では、指標クローンは、細胞の投与後1ヶ月もしくは約1ヶ月または少なくとも1ヶ月もしくは約1ヶ月、2ヶ月もしくは約2ヶ月または少なくとも2ヶ月もしくは約2ヶ月、3ヶ月もしくは約3ヶ月または少なくとも3ヶ月もしくは約3ヶ月、4ヶ月もしくは約4ヶ月または少なくとも4ヶ月もしくは約4ヶ月、5ヶ月もしくは約5ヶ月または少なくとも5ヶ月もしくは約5ヶ月、6ヶ月もしくは約6ヶ月または少なくとも6ヶ月もしくは約6ヶ月、12ヶ月もしくは約12ヶ月または少なくとも12ヶ月もしくは約12ヶ月、18ヶ月もしくは約18ヶ月または少なくとも18ヶ月もしくは約18ヶ月、または、24ヶ月もしくは約24ヶ月または少なくとも24ヶ月もしくは約24ヶ月である時点に検出されない。
いくつかの態様では、例えば、光学顕微鏡検査によって検出された場合に、骨髄における5%以上の芽球、例えば、骨髄における10%以上の芽球、骨髄における20%以上の芽球、骨髄における30%以上の芽球、骨髄における40%以上の芽球または骨髄における50%以上の芽球が認められるならば、対象は、形態学的疾患を示す。いくつかの態様では、骨髄における5%未満の芽球が認められるならば、対象は、完全寛解または臨床的寛解を示す。
いくつかの態様では、対象は、完全寛解を示し得るが、少ない比率の(光学顕微鏡検査技術によって)形態学的に検出不能な残存白血病細胞が存在する。対象が5%未満の芽球を骨髄において示し、かつ、分子的に検出可能ながんを示すならば、対象は、微小残存病変(minimum residual disease)(MRD)を示すと言われる。いくつかの態様では、分子的に検出可能ながんは、少数の細胞の高感度検出を可能にする様々な分子的技法のいずれかを使用して評価することができる。いくつかの局面では、そのような技法は、PCRアッセイを含み、これは、染色体転座によって生じる特異なIg/T細胞受容体遺伝子再構成または融合転写物を決定することができる。いくつかの態様では、フローサイトメトリーを、白血病特異的な免疫表現型に基づくがん細胞の特定に使用することができる。いくつかの態様では、がんの分子的検出は、100,000個の正常な細胞においてわずか1個の白血病細胞を検出することができる。いくつかの態様では、100,000個の細胞における少なくとも1個またはそれより多くの白血病細胞が、例えば、PCRまたはフローサイトメトリーなどによって検出されるならば、対象は、分子的に検出可能であるMRDを示す。いくつかの態様では、いくつかの場合に、白血病細胞を、PCRまたはフローサイトメトリー技法を使用して対象において検出することができないように、対象の疾患負担は、分子的に検出不能であるかまたはMRD-である。
白血病の場合、疾患負担の範囲は、血液または骨髄における残留白血病の評価によって判定することができる。いくつかの態様では、例えば、光学顕微鏡検査によって検出された場合に、骨髄における5%以上の芽球が認められるならば、対象は、形態学的疾患を示す。いくつかの態様では、骨髄における5%未満の芽球が認められるならば、対象は、完全寛解または臨床的寛解を示す。
いくつかの態様では、白血病について、対象は、完全寛解を示し得るが、少ない比率の(光学顕微鏡検査技術によって)形態学的に検出不能な残存白血病細胞が存在する。対象が5%未満の芽球を骨髄において示し、かつ、分子的に検出可能ながんを示すならば、対象は、微小残存病変(MRD)を示すと言われる。いくつかの態様では、分子的に検出可能ながんは、少数の細胞の高感度検出を可能にする様々な分子的技法のいずれかを使用して評価することができる。いくつかの局面では、そのような技法は、PCRアッセイを含み、これは、染色体転座によって生じる特異なIg/T細胞受容体遺伝子再構成または融合転写物を決定することができる。いくつかの態様では、フローサイトメトリーを、白血病特異的な免疫表現型に基づくがん細胞の特定に使用することができる。いくつかの態様では、がんの分子的検出は、100,000個の正常な細胞においてわずか1個の白血病細胞を検出することができる。いくつかの態様では、100,000個の細胞における少なくとも1個またはそれより多くの白血病細胞が、例えば、PCRまたはフローサイトメトリーなどによって検出されるならば、対象は、分子的に検出可能であるMRDを示す。いくつかの態様では、いくつかの場合に、白血病細胞を、PCRまたはフローサイトメトリー技法を使用して対象において検出することができないように、対象の疾患負担は、分子的に検出不能であるかまたはMRD-である。
いくつかの態様では、細胞療法、例えばT細胞療法(例えば、CAR発現T細胞)および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の方法および/または投与は、免疫療法、例えば、T細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の直前の時点の疾患負担と比べて疾患負担を減少させる。
いくつかの局面では、免疫療法、例えば T細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、疾患負担の増加を防止し得、これは、疾患負担の変化なしによって証明され得る。
いくつかの態様では、本方法は、疾患または病態の負担、例えば、腫瘍細胞の数、腫瘍のサイズ、患者生存期間または無事象生存期間を、対象がチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の非存在下で免疫療法、例えばT細胞療法単独を受けるものなどの代替療法を使用した同等な方法で観察される低下と比べて、より大きな程度および/またはより長い期間低下させる。いくつかの態様では、疾患負担は、免疫療法、例えば、T細胞療法およびチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の併用療法後、作用物質の各々単独を投与する、例えば、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を、免疫療法、例えばT細胞療法を受けていない対象に投与する;または免疫療法、例えばT細胞療法を、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を受けていない対象に投与することによって達成される低下と比べて、より大きな範囲またはより長い継続期間低下する。
いくつかの態様では、対象における疾患または病態の負担が検出、評価、または測定される。疾患負担は、いくつかの局面では、対象におけるまたは対象の器官、組織、もしくは体液(血液または血清などの)における疾患細胞または疾患関連細胞、例えば、腫瘍細胞の総数を検出することによって検出してよい。いくつかの態様では、疾患負担、例えば 腫瘍負荷量は、転移の数または範囲を測定することによって評価される。いくつかの局面では、対象の生存、ある特定の期間内の生存、生存の範囲、無事象生存もしくは無症状生存、または無再発生存の存在または継続期間が評価される。いくつかの態様では、疾患または病態の任意の症状が評価される。いくつかの態様では、疾患または病態負担の測定基準が規定される。いくつかの態様では、判定のための例示的なパラメーターは、疾患または病態、例えば、腫瘍における回復または改善の指標となる特定の臨床転帰を含む。そのようなパラメーターは、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)または安定(SD)(例えば、固形腫瘍効果判定基準(RECIST)ガイドラインを参照のこと)を含めた疾患抑制期間、客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を含む。これらのパラメーターについての具体的な閾値を、本明細書に提供される併用療法の方法の有効性を判定するために設定することができる。
いくつかの局面では、疾患負担は、免疫療法、例えばT細胞療法の投与前に、免疫療法、例えばT細胞療法の投与後であるがチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与前に、および/または、免疫療法、例えばT細胞療法とチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の両方の投与後に測定または検出される。併用療法の1つまたは複数の工程の多回投与という状況下で、疾患負担は、いくつかの態様では、任意の工程、用量および/もしくは投与サイクルの投与の前もしくは後に、または任意の工程、用量および/もしくは投与サイクルの投与の間の時点に測定され得る。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与は、少なくとも2サイクル(例えば、28日サイクル)行われ、疾患負担は、各サイクルの前、その途中および/またはその後に測定または検出される。
いくつかの態様では、負担は、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)および免疫療法、例えばT細胞療法の投与の直前と比べて、10または少なくとも10もしくは約10、20または少なくとも20もしくは約20、30または少なくとも30もしくは約30、40または少なくとも40もしくは約40、50または少なくとも50もしくは約50、60または少なくとも60もしくは約60、70または少なくとも70もしくは約70、80または少なくとも80もしくは約80、90または少なくとも90もしくは約90、あるいは100または少なくとも100もしくは約100パーセントが提供される方法によって減少する。いくつかの態様では、疾患負担、腫瘍サイズ、腫瘍体積、腫瘍量および/または腫瘍負荷もしくはバルクは、免疫療法、例えばT細胞療法およびチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与後、少なくとも10%もしくは約10%、少なくとも20%もしくは約20%、少なくとも30%もしくは約30%、少なくとも40%もしくは約40%、少なくとも50%もしくは約50%、少なくとも60%もしくは約60%、少なくとも70%もしくは約70%、少なくとも80%もしくは約80、少なくとも90%もしくは約90%またはより多くが、免疫療法、例えばT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)の投与の直前と比べて、低減される。
いくつかの態様では、本方法による疾患負担の低減は、例えば、併用療法の投与後、例えば、その開始後、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月または6ヶ月超に評価された場合の、形態学的完全寛解の誘導を含む。
いくつかの局面では、例えばマルチパラメーターフローサイトメトリーによって測定されるような、最小残存疾患についてのアッセイは陰性であるか、または最小残存疾患のレベルは約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満、または約0.05%未満である。
いくつかの態様では、対象の無事象生存率または全生存率は、他の方法と比較して、本発明の方法によって改善される。例えば、いくつかの態様では、本明細書で提供される併用療法の方法の6ヶ月後に、本発明の方法によって処置された対象の無事象生存率または確率は、約40%超、約50%超、約60%超、約70%超、約80%超、約90%超、または約95%超である。いくつかの態様では、全生存率は、約40%超、約50%超、約60%超、約70%超、約80%超、約90%超、または約95%超である。いくつかの態様では、本発明の方法で処置された対象は、無事象生存、無再発生存、または少なくとも6ヶ月まで、または少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10年までの生存を示す。いくつかの態様では、進行までの時間は、例えば6ヶ月超もしくは約6ヶ月超、または少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10年を超える、進行までの時間のように、改善される。
いくつかの態様では、本発明の方法による処置後、他の方法と比較して再発の可能性が低下する。例えば、いくつかの態様では、併用療法の方法の6ヶ月後の再発の可能性は、約80%未満、約70%未満、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、または約10%未満である。
いくつかの場合に、投与された細胞のアベイラビリティ、例えば、バイオアベイラビリティを評価するために、投与された細胞、例えば、養子移入された細胞の薬物動態が判定される。養子移入された細胞の薬物動態を判定するための方法は、操作された細胞が投与されている対象から末梢血を採取し、末梢血中の操作された細胞の数または比を決定することを含んでよい。細胞を選択および/または単離するためのアプローチは、キメラ抗原受容体(CAR)特異的抗体(例えば、Brentjens et al., Sci. Transl. Med. 2013 Mar; 5(177): 177ra38)、タンパク質L(Zheng et al., J. Transl. Med. 2012 Feb; 10:29)、エピトープタグ、例えばStrep-Tag配列(これは、CAR中の特異的部位に直接に導入され、それにより、Strep-Tagに対する結合試薬を使用してCARを直接評価する)(Liu et al. (2016) Nature Biotechnology, 34:430; 国際特許出願公開番号WO2015095895)およびCARポリペプチドに特異的に結合するモノクローナル抗体(国際特許出願公開番号WO2014190273を参照のこと)の使用を含んでよい。いくつかの場合には、外来性のマーカー遺伝子を、細胞の検出または選択を可能にするために、いくつかの場合には、また、細胞自殺を促進するために、操作された細胞療法と共に利用してよい。切断型上皮成長因子受容体(EGFRt)を、いくつかの場合に、形質導入細胞において関心対象の導入遺伝子(CARまたはTCR)と共発現させることができる(例えば、米国特許第8,802,374号を参照のこと)。EGFRtは、EGFRt構築物および別の組換え受容体、例えばキメラ抗原受容体(CAR)で操作されている細胞を特定もしくは選択するためにおよび/または該受容体を発現する細胞を排除もしくは分離するために使用することができる、抗体セツキシマブ(Erbitux(登録商標))または他の治療用抗EGFR抗体もしくは結合分子によって認識されるエピトープを含有し得る。米国特許第8,802,374号およびLiu et al., Nature Biotech. 2016 April; 34(4): 430-434を参照されたい。
いくつかの態様では、患者から得られた生物学的試料、例えば、血液中のCAR+T細胞の数を、細胞療法の投与の一定期間後に決定して、例えば、細胞の薬物動態を判定することができる。いくつかの態様では、対象の血液における、または本方法によってそのように処置された対象の大部分における、検出可能なCAR+T細胞、任意でCAR+CD8+T細胞および/またはCAR+CD4+T細胞の数は、1μL当たり細胞1個超、1μL当たり細胞5個超、または1μL当たり細胞10個超である。
IV. 毒性
提供される方法の態様では、細胞療法(例えば、T細胞療法)が投与された対象において、毒性、例えば、サイトカイン放出症候群(CRS)または神経毒性(NT)の発生について対象がモニタリングされる。いくつかの態様では、提供される方法は、毒性アウトカムもしくは症状、毒性促進プロファイル、因子、または特性、例えば、重度サイトカイン放出症候群(CRS)もしくは重度神経毒性に関連するもしくはその指標となる症状もしくはアウトカムのリスクを低減させるために行われる。
いくつかの態様では、提供される方法は、毒性もしくは毒性アウトカムの高い比率もしくは可能性をもたらさないか、または、重度神経毒性(NT)もしくは重度サイトカイン放出症候群(CRS)などの毒性もしくは毒性アウトカムの比率もしくは可能性を、例えば他の特定の細胞療法と比べて低減させる。いくつかの態様では、本方法は、重度NT(sNT)、重度CRS(sCRS)、マクロファージ活性化症候群、腫瘍崩壊症候群、3日以上にわたる少なくとも38または約38セルシウス度の発熱および少なくとも20mg/dLまたは約20mg/dLのCRPの血漿レベルをもたらさないか、またはそのリスクを増加させない。いくつかの態様では、提供される方法に従って処置された対象の30%超もしくは約30%超、35%超もしくは約35%超、40%超もしくは約40%超、50%超もしくは約50%超、55%超もしくは約55%超、60%超もしくは約60%超またはより多くは、いかなるグレードのCRSもいかなるグレードの神経毒性も示さない。いくつかの態様では、処置された対象の50%超(例えば、処置された対象の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%またはより多く)は、グレード2より高いサイトカイン放出症候群(CRS)および/またはグレード2より高い神経毒性を示さない。いくつかの態様では、本方法に従って処置された対象の少なくとも50%(例えば、処置された対象の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%またはより多く)は、重度の毒性アウトカム(例えば、重度CRSまたは重度神経毒性)を示すことなく、例えば、グレード3以上の神経毒性を示すことおよび/もしくは重度CRSを示すことも、処置後の一定期間内、例えば細胞の投与の1週間、2週間、もしくは1ヶ月以内にそのように示すこともない。いくつかの態様では、ある特定の毒性を判定するために評価されるパラメーターは、有害事象(AE)、用量制限毒性(DLT)、CRS、およびNTを含む。
いくつかの局面では、毒性アウトカムは、サイトカイン放出症候群(CRS)または重度CRS(sCRS)であるかまたはそれに関連するかまたはその指標となる。CRS、例えば、sCRSは、いくつかの場合に、養子T細胞療法後、および他の生物学的製品の対象への投与後に起こり得る。Davila et al., Sci Transl Med 6, 224ra25 (2014); Brentjens et al., Sci. Transl. Med. 5, 177ra38 (2013); Grupp et al., N. Engl. J. Med. 368, 1509-1518 (2013);および Kochenderfer et al., Blood 119, 2709-2720 (2012); Xu et al., Cancer Letters 343 (2014) 172-78を参照されたい。
典型的には、CRSは、例えば、T細胞、B細胞、NK細胞、単球および/またはマクロファージによって媒介される、悪化した全身免疫応答によって引き起こされる。そのような細胞は、大量の炎症メディエーター、例えば、サイトカインおよびケモカインを放出し得る。サイトカインは、急性炎症応答を誘発するおよび/または内皮器官損傷を誘導する可能性があり、それが、微小血管漏出、心不全もしくは死亡をもたらし得る。重度の命に関わるCRSは、肺浸潤および肺損傷、腎不全、または播種性血管内凝固を導き得る。他の重度の命に関わる毒性は、心毒性、呼吸窮迫、神経毒性および/または肝不全を含むことができる。CRSは、抗炎症療法、例えば、抗IL-6療法、例えば、抗IL-6抗体、例えば、トシリズマブ、または抗生物質もしくは記載されるような他の作用物質を使用して処置され得る。
CRSのアウトカム、徴候、および症状は、公知であり、本明細書に記載のものを含む。いくつかの態様では、特定の投薬レジメンまたは投与が、所与のCRS関連アウトカム、徴候、または症状をもたらす場合も、もたらさない場合も、特定のアウトカム、徴候、および症状、ならびに/またはその数量もしくは程度が指定され得る。
CAR発現細胞の投与に関連して、CRSは、典型的には、CARを発現する細胞を注入して6~20日後に起こる。Xu et al., Cancer Letters 343 (2014) 172-78を参照されたい。いくつかの場合に、CRSは、CAR T細胞の注入後、6日未満または20日を超える時点で起こる。CRSの発生率および時期は、注入時のベースラインサイトカインレベルまたは腫瘍負荷量と関係し得る。一般に、CRSは、インターフェロン(IFN)-γ、腫瘍壊死因子(TNF)-α、および/またはインターロイキン(IL)-2の血清レベルの上昇を伴う。CRSにおいて急速に誘導され得る他のサイトカインは、IL-1β、IL-6、IL-8、およびIL-10である。
CRSに関連する例示的なアウトカムは、発熱、硬直、悪寒、低血圧、呼吸困難、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、脳症、ALT/ASTの上昇、腎不全、心臓障害、低酸素、神経障害、および死亡を含む。神経学的合併症は、せん妄、発作様活動、錯乱、喚語困難(word-finding difficulty)、失語症、および/または昏迷状態を含む。他のCRSが関係するアウトカムは、疲労、悪心、頭痛、発作、頻拍、筋肉痛、発疹、急性血管漏出症候群、肝機能低下、および腎不全を含む。いくつかの局面では、CRSは、血清-フェリチン、d-二量体、アミノトランスフェラーゼ、乳酸脱水素酵素およびトリグリセリドなどの1つもしくは複数の因子の増加に関連するか、または低フィブリノゲン血症もしくは肝脾腫に関連する。
いくつかの態様では、CRSに関連するアウトカムは、持続性の発熱、例えば、2日以上、例えば、3日以上、例えば、4日以上にわたるまたは少なくとも3日間連続した、指定された温度の発熱、例えば、38または約38セルシウス度を超える発熱;38または約38セルシウス度を超える発熱;サイトカインの上昇、例えば、少なくとも2種のサイトカイン(例えば、インターフェロンガンマ(IFNγ)、GM-CSF、IL-6、IL-10、Flt-3L、フラクタルカインおよびIL-5、ならびに/または腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)からなる群のうちの少なくとも2種)の処置前レベルと比較した最大倍率変化、例えば、少なくとも75もしくは約75の最大倍率変化、またはそのようなサイトカインの少なくとも1種の最大倍率変化、例えば、少なくとも250もしくは約250の最大倍率変化;ならびに/あるいは、毒性の少なくとも1つの臨床徴候、例えば、低血圧(例えば、少なくとも1種の静脈内血管作動性昇圧薬(intravenous vasoactive pressor)によって測定した場合);低酸素(例えば、90%未満または約90%未満の血漿酸素(PO2)レベル);ならびに/あるいは1つまたは複数の神経障害(精神状態変化、鈍麻および発作を含む)の1以上を含む。
例示的なCRSが関係するアウトカムは、サイトカインおよびケモカインならびにCRSに関連する他の因子を含む、1つまたは複数の因子の増大したまたは高い血清レベルを含む。例示的なアウトカムはさらに、そのような因子の1つまたは複数の合成または分泌の増加を含む。そのような合成または分泌は、T細胞、またはT細胞と相互作用する細胞、例えば、自然免疫細胞もしくはB細胞によるものであり得る。
いくつかの態様では、CRS関連血清因子またはCRSが関係するアウトカムは、インターフェロンガンマ(IFN-γ)、TNF-a、IL-1β、IL-2、IL-6、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、sIL-2Ra、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、マクロファージ炎症性タンパク質(MIP)-1、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)、IL-6、およびIL-10、IL-1β、IL-8、IL-2、MIP-1、Flt-3L、フラクタルカイン、および/またはIL-5を含めた、炎症性サイトカインおよび/またはケモカインを含む。いくつかの態様では、その因子またはアウトカムは、C反応性タンパク質(CRP)を含む。CRSの早期にかつ容易に測定可能な危険因子であることに加えて、CRPは、細胞増大のマーカーでもある。いくつかの態様では、高レベル、例えば、15mg/dL以上のCRPを有すると測定された対象は、CRSを有する。いくつかの態様では、高レベルのCRPを有すると測定された対象は、CRSを有さない。いくつかの態様では、CRSの測定尺度は、CRPおよびCRSの指標となる別の因子の測定尺度を含む。
いくつかの態様では、1つまたは複数の炎症性サイトカインまたはケモカインは、CAR処置の前、その途中またはその後にモニタリングされる。いくつかの局面では、1つまたは複数のサイトカインまたはケモカインは、IFN-γ、TNF-α、IL-2、IL-1β、IL-6、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、sIL-2Rα、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、またはマクロファージ炎症性タンパク質(MIP)を含む。いくつかの態様では、IFN-γ、TNF-αおよびIL-6がモニタリングされる。
どの患者が、sCRSを発症するリスクがある可能性がより高いかを予測するために、CRSの発症と相関するように思われるCRS基準が開発されている(Davilla et al. Science translational medicine. 2014; 6(224): 224ra25を参照のこと)。因子は、発熱、低酸素、低血圧、神経変化、炎症性サイトカイン、例えば、処置によって誘導される上昇が処置前の腫瘍負荷量およびsCRS症状の両方とよい相関を示し得る7種一組のサイトカイン(IFNγ、IL-5、IL-6、IL-10、Flt-3L、フラクタルカインおよびGM-CSF)の血清レベルの上昇を含む。CRSの診断および管理に関する他のガイドラインは公知である(例えば、Lee et al, Blood. 2014; 124(2): 188-95を参照のこと)。いくつかの態様では、CRSグレードを反映する基準は、以下の表3に詳述するものである。
いくつかの態様では、投与後、対象が、(1)少なくとも3日間にわたる少なくとも38セルシウス度の発熱;(2)(a)投与直後のレベルと比べて、以下の7種のサイトカイン:インターフェロンガンマ(IFNγ)、GM-CSF、IL-6、IL-10、Flt-3L、フラクタルカインおよびIL-5のグループの少なくとも2種について少なくとも75の最大倍率変化、ならびに/または(b)投与直後のレベルと比べて、以下の7種類のサイトカイン:インターフェロンガンマ(IFNγ)、GM-CSF、IL-6、IL-10、Flt-3L、フラクタルカインおよびIL-5のグループの少なくとも1種について少なくとも250の最大倍率変化のいずれかを含む、サイトカインの上昇;ならびに(c)毒性の少なくとも1つの臨床徴候、例えば、低血圧(少なくとも1種の静脈内血管作動性昇圧薬を必要とする)もしくは低酸素(90%未満のPO2)または1以上の神経障害(精神状態変化、鈍麻および/または発作を含む)を呈するのであれば、対象は、細胞療法またはその細胞の用量の投与に応答または付随して「重度CRS」(「sCRS」)を発症していると見なされる。いくつかの態様では、重度CRSは、表3に示されるようなグレード3以上のCRSを含む。
いくつかの態様では、重度CRSまたはグレード3以上のCRS、例えばグレード4以上のCRSに関連するアウトカムは、持続性の発熱、例えば、2日以上、例えば、3日以上、例えば、4日以上にわたるまたは少なくとも3日間連続した、指定された温度の発熱、例えば、38または約38セルシウス度を超える発熱;38または約38セルシウス度を超える発熱;サイトカインの上昇、例えば、少なくとも2種のサイトカイン(例えば、インターフェロンガンマ(IFNγ)、GM-CSF、IL-6、IL-10、Flt-3L、フラクタルカインおよびIL-5、ならびに/または腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)からなる群のうちの少なくとも2種)の処置前レベルと比較した最大倍率変化、例えば、少なくとも75もしくは約75の最大倍率変化、またはそのようなサイトカインの少なくとも1種の最大倍率変化、例えば、少なくとも250もしくは約250の最大倍率変化;ならびに/または、毒性の少なくとも1つの臨床徴候、例えば、低血圧(例えば、少なくとも1種の静脈内血管作動性昇圧薬によって測定した場合);低酸素(例えば、90%未満または約90%未満の血漿酸素(PO2)レベル);ならびに/あるいは1つまたは複数の神経障害(精神状態変化、鈍麻および発作を含む)の1つまたは複数を含む。いくつかの態様では、重度CRSは、集中治療室(ICU)での管理または処置を必要とするCRSを含む。
いくつかの態様では、重度CRSなどのCRSは、(1)持続性の発熱(少なくとも3日間にわたる少なくとも38セルシウス度の発熱)と(2)少なくとも20mg/dLまたは約20mg/dLのCRPの血清レベルとの組み合わせを包含する。いくつかの態様では、CRSは、2種以上の昇圧薬の使用を必要とする低血圧、または機械的換気を必要とする呼吸不全を包含する。いくつかの態様では、昇圧薬の投薬量は、第2または後続の投与において増加される。
いくつかの態様では、重度CRSまたはグレード3のCRSは、アラニンアミノトランスフェラーゼの増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの増加、寒気、発熱性好中球減少症、頭痛、左室機能不全、脳症、水頭症、および/または震えを包含する。
様々なアウトカムを測定または検出する方法が指定され得る。
いくつかの局面では、細胞療法などの療法の毒性アウトカムは、神経毒性または重度神経毒性であるかまたはそれに関連するまたはその指標となる。いくつかの態様では、神経毒性の臨床リスクに関連する症状は、錯乱、せん妄、表出性失語、鈍麻、ミオクローヌス、嗜眠、精神状態変化、痙攣、発作様活動、発作(任意で、脳波[EEG]によって確認された場合)、ベータアミロイド(Aβ)レベルの上昇、グルタミン酸レベルの上昇、および酸素ラジカルレベルの上昇を含む。いくつかの態様では、神経毒性は、重症度に基づいてグレード分類される(例えば、グレード1~5スケールを使用して)(例えば、Guido Cavaletti & Paola Marmiroli Nature Reviews Neurology 6, 657-666 (December 2010); National Cancer Institute-Common Toxicity Criteria version 4.03 (NCI-CTCAE v4.03を参照のこと)。
いくつかの場合に、神経症状は、sCRSの最初期の症状であり得る。いくつかの態様では、神経症状は、細胞療法注入の5~7日後に始まることが認められる。いくつかの態様では、神経変化の継続期間は、3~19日の範囲であり得る。いくつかの場合に、sCRSの他の症状が消散した後に神経変化の回復が起こる。いくつかの態様では、神経変化の消散の時間または程度は、抗IL-6および/またはステロイドによる処置によって早まらない。
いくつかの態様では、投与後、対象が、(1)末梢運動神経の炎症または変性を含む末梢性運動ニューロパシーの症状;(2)末梢感覚神経の炎症または変性を含む末梢性感覚ニューロパシーの症状、ジセステジア、例えば、異常かつ不快な感覚をもたらす感覚認知のゆがみ、神経痛、例えば、神経もしくは神経群に沿った激しく痛い感覚、ならびに/またはパレステジア、例えば、刺激物の非存在下での刺痛、しびれ、圧力、冷感および温感の異常な皮膚感覚をもたらす感覚ニューロンの機能障害の中から、セルフケア(例えば、入浴、衣服の着脱、食事、トイレの使用、服薬)を制限する症状を呈するのであれば、対象は、細胞療法またはその細胞の用量の投与に応答または付随して「重度神経毒性」を発症していると見なされる。いくつかの態様では、重度神経毒性は、表4に示されるようなグレード3以上の神経毒性を含む。いくつかの態様では、症状またはグレード3の神経毒性が10日以上続くならば、重度神経毒性は、長期化したグレード3であると見なされる。
いくつかの態様では、本方法は、他の方法と比べて、CRSまたは神経毒性に関連する症状を低減する。いくつかの局面では、提供される方法は、他の方法と比べて、重度CRSまたはグレード3以上のCRSに関連する症状、アウトカムまたは因子を含めた、CRSに関連する症状、アウトカムまたは因子を低減する。例えば、本方法に従って処置された対象は、CRS、例えば重度CRSまたはグレード3以上のCRSの症状、アウトカムまたは因子、例えば表3に記載、例えば示されているいずれかが、検出可能でない、および/または、それらが低減されている可能性がある。いくつかの態様では、本方法に従って処置された対象は、他の方法によって処置された対象と比べて、神経毒性の症状、例えば、四肢の脱力またはしびれ、記憶、視力および/または知性の喪失、制御不能な強迫行動および/または強制行動、妄想、頭痛、運動制御の喪失を含む認知問題および行動問題、認知衰退、ならびに自律神経系機能不全、ならびに性機能不全が低減されている可能性がある。いくつかの態様では、本方法に従って処置された対象は、末梢性運動ニューロパシー、末梢性感覚ニューロパシー、ジセステジア、神経痛、またはパレステジアに関連する症状が低減されている可能性がある。
いくつかの態様では、本方法は、ニューロン死などの神経系および/または脳への損傷を含む、神経毒性に関連するアウトカムを低減する。いくつかの局面では、本方法は、ベータアミロイド(Aβ)、グルタミン酸および酸素ラジカルなどの神経毒性に関連する因子のレベルを低減する。
いくつかの態様では、毒性アウトカムは、用量制限毒性(DLT)である。いくつかの態様では、毒性アウトカムは、用量制限毒性の非存在である。いくつかの態様では、用量制限毒性(DLT)は、例えば上記のいずれかおよびNational Cancer Institute (NCI) Common Terminology Criteria for Adverse Events (CTCAE) version 4.0を含めた特定の毒性を評価するための任意の公知のまたは公開されているガイドラインによって説明または評価された場合の、任意のグレード3以上の毒性として定義される。
いくつかの態様では、提供される態様は、提供される併用療法および/または提供される製造品もしくは組成物に従ったT細胞の用量の投与によって観察されるような、毒性、例えばCRSもしくは神経毒性または重度のCRSもしくは神経毒性、例えばグレード3以上のCRSもしくは神経毒性の低い発生率または発生リスクをもたらす。いくつかの場合に、これは、外来患者基準の細胞療法の投与を可能にする。いくつかの態様では、提供される方法および/または提供される製造品もしくは組成物に従った細胞療法、例えばT細胞(例えば、CAR+T細胞)の用量の投与は、外来患者基準で実施されるか、またはオーバーナイトステイを必要とする病院への入院などの対象の病院への入院を必要としない。
いくつかの局面では、提供される方法および/または提供される製造品もしくは組成物に従って細胞療法、例えばT細胞(例えば、CAR+T細胞)の用量が投与された対象(外来患者基準で処置された対象を含む)には、対象が神経毒性またはCRSなどの毒性の徴候または症状を示さない限りまたはそれらを示すまで、細胞用量の投与の前またはその投与と共に任意の毒性を処置するための介入が投与されない。
いくつかの態様では、細胞療法、例えばT細胞(例えば、CAR+T細胞)の用量が投与された対象(外来患者基準で処置された対象を含む)が発熱を示すならば、発熱を低下させる処置が対象に与えられるか、またはその処置を受けるもしくは投与するように指示される。いくつかの態様では、対象における発熱は、ある特定の閾値温度またはレベルの体温またはそれを上回る体温である(または、測定される)、対象の体温として特徴付けられる。いくつかの局面では、閾値温度は、少なくとも低グレードの発熱、少なくとも中程度の発熱および/または少なくとも高グレードの発熱に関連する閾値温度である。いくつかの態様では、閾値温度は、特定の温度または範囲である。例えば、閾値温度は、38もしくは約38または少なくとも38もしくは約38セルシウス度、39もしくは約39または少なくとも39もしくは約39セルシウス度、40もしくは約40または少なくとも40もしくは約40セルシウス度、41もしくは約41または少なくとも41もしくは約41セルシウス度、または、42もしくは約42または少なくとも42もしくは約42セルシウス度であってよく、かつ/あるいは、38セルシウス度もしくは約38セルシウス度~39セルシウス度もしくは約39セルシウス度の範囲、39セルシウス度もしくは約39セルシウス度~40セルシウス度もしくは約40セルシウス度の範囲、40セルシウス度もしくは約40セルシウス度~41セルシウス度もしくは約41セルシウス度の範囲、または41セルシウス度もしくは約41セルシウス度~42セルシウス度もしくは約42セルシウス度の範囲であってよい。
いくつかの態様では、発熱を低下させるように設計された処置は、解熱薬による処置を含む。解熱薬は、発熱を低下させる任意の作用物質、例えば、化合物、組成物または有効成分、例えば、NSAID(イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェンおよびニメスリドなど)、サリチル酸塩、例えばアスピリン、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウムおよびサリチル酸ナトリウム、パラセタモル、アセトアミノフェン、メタミゾール、ナブメトン、フェナキソン(Phenaxone)、アンチピリン、解熱剤などの解熱効果を有することが知られているいくつもの作用物質の1種を含み得る。いくつかの態様では、解熱薬は、アセトアミノフェンである。いくつかの態様では、アセトアミノフェンは、12.5mg/kgの用量で最大4時間毎に経口または静脈内投与することができる。いくつかの態様では、解熱薬は、イブプロフェンまたはアスピリンであるかまたはそれを含む。
いくつかの態様では、発熱が持続した発熱であるならば、対象に、毒性を処置するための代替処置が投与される。外来患者基準で処置された対象については、対象が持続した発熱を有するおよび/または持続した発熱と判定されたもしくはそれを有すると判定されたならば、対象は病院に戻るよう指示される。いくつかの態様では、指定の処置、例えば、解熱薬、例えばNSAIDまたはサリチル酸塩、例えばイブプロフェン、アセトアミノフェンまたはアスピリンによる処置などの発熱を低下させるように設計された処置の後に、対象が、関連する閾値温度の発熱またはそれを上回る発熱を示すならば、および発熱もしくは対象の体温が低下しないか、または指定の量もしくはそれを超えて低下しない(例えば、1℃を超えて、一般には、約0.5℃もしくは約0.5℃を超えて、約0.4℃もしくは約0.4℃を超えて、約0.3℃もしくは約を0.3℃超えてまたは約0.2℃もしくは約0.2℃を超えて変動しない)場合に、対象は、持続した発熱を有する、および/または、持続した発熱と判定されるもしくはそれを有すると見なされる。例えば、アセトアミノフェンなどの解熱薬による処置後でも、対象が、6時間の期間にわたって、8時間の期間にわたって、または12時間の期間にわたって、または24時間の期間にわたって、0.5℃もしくは約0.5℃、0.4℃もしくは約0.4℃、0.3℃もしくは約0.3℃または0.2℃もしくは約0.2℃低下しない、または0.5℃もしくは約0.5℃超、0.4℃もしくは約0.4℃超、0.3℃もしくは約0.3℃超または0.2℃もしくは約0.2℃超低下しない、または1%もしくは約1%、2%もしくは約2%、3%もしくは約3%、4%もしくは約4%、または5%もしくは約5%低下しない少なくとも38もしくは約38セルシウス度または少なくとも39もしくは約39セルシウス度の発熱を示すかまたはそれを示すと判定されたならば、対象は、持続した発熱を有すると見なされる。いくつかの態様では、解熱薬の投薬量は、例えば、対象において、発熱または特定の種類の発熱、例えば、細菌またはウイルス感染、例えば、限局性または全身感染に関連する発熱を低下させるのに通常有効な投薬量である。
いくつかの態様では、対象が、関連する閾値温度の発熱またはそれを上回る発熱を示すならば、および発熱または対象の体温が約1℃または約1℃超変動しない、一般には、約0.5℃もしくは約0.5℃超、約0.4℃もしくは約0.4℃超、約0.3℃もしくは約0.3℃超、または約0.2℃もしくは約0.2℃超変動しない場合に、対象は、持続した発熱を有する、および/または、持続した発熱を有すると判定されるもしくはそれを有すると見なされる。そのような一定量を上回るまたは一定量の変動の非存在は、一般に、所与の期間にわたって(例えば、発熱の最初の徴候または指示された閾値を上回る最初の温度から測定され得る、24時間、12時間、8時間、6時間、3時間または1時間の期間にわたって)測定される。例えば、いくつかの態様では、対象が、6時間の期間にわたって、8時間の期間にわたって、または12時間の期間にわたって、または24時間の期間にわたって温度が0.5℃もしくは約0.5℃超、0.4℃もしくは約0.4℃超、0.3℃もしくは約0.3℃超、または0.2℃もしくは約0.2℃超変動しない、少なくとも38もしくは約38または少なくとも38もしくは約38セルシウス度、あるいは少なくとも39もしくは約39または少なくとも39もしくは約39セルシウス度の発熱を示すならば、対象は、持続した発熱を示すと見なされるかまたは持続した発熱を示すと判定される。
いくつかの態様では、発熱は、持続した発熱である;いくつかの局面では、対象は、対象が持続した発熱を有すると判定された時点、例えば、そのような判定の1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間もしくはより短い時間内、または、T細胞、例えばCAR+T細胞の用量などの細胞療法などの毒性を誘導する可能性を有する初期療法後の最初のそのような判定の1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間もしくはより短い時間内に処置される。
いくつかの態様では、毒性標的療法などの毒性を処置するための1つまたは複数の介入または作用物質が、例えば、前述の態様のいずれかに従って測定された場合に、対象が、持続した発熱を示すと判定されたもしくは確認された(例えば、最初に判定または確認された)時点またはその直後の時点に投与される。いくつかの態様では、1つまたは複数の毒性標的療法は、そのような確認または判定の一定期間内、例えば、その30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間または8時間以内に投与される。
V. 製造品およびキット
また、チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)と、免疫療法のための成分、例えば、抗体もしくはその抗原結合フラグメントまたはT細胞療法、例えば操作された細胞ならびに/あるいはその組成物とを含有する製造品も提供される。製造品は、容器と、容器表面のまたは容器に付随するラベルまたは添付文書とを含んでよい。好適な容器は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、IV溶液バッグなどを含む。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成されていてよい。容器は、いくつかの態様では、組成物を単独で保持するか、または病態を処置、予防および/もしくは診断するのに有効な別の組成物と組み合わされた組成物を保持する。いくつかの態様では、容器は、無菌アクセスポートを有する。例示的な容器は、注射用ニードルによって突き刺すことができる栓を有するものを含めた、静脈内溶液バッグ、バイアル、または、経口投与剤のためのボトルもしくはバイアルを含む。ラベルまたは添付文書は、組成物が疾患または病態を処置するために使用されることを示す場合がある。
製造品は、(a)免疫療法、例えばT細胞療法に使用される操作された細胞を含む組成物が含有される第1の容器;および(b)チェックポイント阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体(またはその抗原結合フラグメント)を含む組成物が含有される第2の容器を含んでよい。いくつかの態様では、第1の容器は、第1の組成物および第2の組成物を含み、この場合、第1の組成物は、免疫療法(例えば、CD4+T細胞療法)に使用される操作された細胞の第1の集団を含み、そして、第2の組成物は、操作された細胞の第2の集団であって、第1の集団から別々に操作され得る第2の集団(例えば、CD8+T細胞療法)を含む。いくつかの態様では、第1および第2の細胞組成物は、規定された比の操作された細胞、例えば、CD4+細胞およびCD8+細胞(例えば、1:1比のCD4+CAR+T細胞:CD8+CAR+T細胞)を含有する。製造品はさらに、特定の病態を処置するために組成物を使用できることを示す添付文書を含んでよい。あるいは、または加えて、製造品はさらに、薬学的に許容され得る緩衝剤を含む別の容器または同じ容器を含んでよい。製造品はさらに、他の緩衝剤、希釈剤、フィルター、ニードル、および/またはシリンジなどの他の材料を含んでよい。
VI.定義
別途定義される場合を除き、本明細書において使用するすべての専門用語、表記法、ならびに他の技術用語および科学用語または用語法は、請求項に記載された主題が関係する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有することが意図される。いくつかの場合には、一般に理解されている意味を有する用語が、明快さのために、かつ/または即座の参照のために本明細書において定義されており、そして、そのような定義が本明細書に含まれることは、当技術分野において一般に理解されていることを超える実質的な違いを表すように必ずしも解釈されなければならないことはない。
本明細書において使用する場合、「対象」は、哺乳動物、例えば、ヒトまたは他の動物などであり、典型的にはヒトである。いくつかの態様において、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメント、操作された細胞、または組成物が投与される対象(例えば、患者)は哺乳動物であり、典型的には霊長類であり、例えば、ヒトなどである。いくつかの態様において、霊長類はサルまたは類人猿である。対象は雄性または雌性であることが可能であり、乳幼児期、若年期、青年期、成体期および老齢期の対象を含めて任意の好適な年齢であることが可能である。いくつかの態様において、対象は霊長類以外の哺乳動物であり、例えば、齧歯類などである。
本明細書において使用する場合、「処置」(およびその文法上の変形、例えば、「処置する(treat)」または「処置する(treating)」など)は、疾患もしくは病態もしくは障害、あるいはそれに伴う症状、有害な影響もしくはアウトカム、または表現型の完全または部分的な改善または軽減を示す。処置の望ましい影響には、疾患の発生または再発を防止すること、症状の軽減、疾患の任意の直接的または間接的な病理学的結果を軽減すること、転移を防止すること、疾患進行の速度を低下させること、疾患状態の改善または緩和、ならびに寛解または改善された予後が含まれるが、これらに限定されない。これらの用語は、疾患を完全に治癒させること、あるいは、任意の症状、またはすべての症状もしくはアウトカムに対する影響を完全に排除することを暗示していない。
本明細書において使用する場合、「疾患の発症を遅らせる」とは、疾患(例えば、がん)の発症を先延ばしすること、妨げること、遅くすること、遅延させること、安定させること、抑制すること、および/または延期させることを意味する。この遅れは、疾患歴および/または処置されている個体に依存して、様々な長さの期間であることが可能である。明白であるように、十分な遅れまたは著しい遅れは、個体が疾患を発症させないという点で、実際には防止を包含し得る。例えば、後期段階のがん(例えば、転移の発生など)が遅らされる場合がある。
「予防する」は、本明細書において使用する場合、疾患に対する素因を有するかもしれないが、該疾患が未だ診断されていない対象における該疾患の発生または再発に関して予防を提供することを包含する。いくつかの態様において、提供される細胞および組成物は、疾患の発症を遅らせるために、または疾患の進行を遅くするために使用される。
本明細書において使用する場合、機能または活性を「抑制する」ことは、対象となる条件またはパラメーターを除いて他の点では同じ条件と比較したとき、あるいは代替では別の条件と比較して、この機能または活性を低下させることである。例えば、腫瘍成長を抑制する細胞は、該細胞の非存在下での腫瘍の成長速度と比較して腫瘍の成長速度を低下させる。
作用物質(例えば、操作された細胞、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1もしくは抗原結合フラグメント、または薬学的製剤もしくはその組成物)の「有効量」は投与との関連において、所望された結果(例えば、処置結果または予防結果など)を達成するために、そのような達成のために必要な投薬量/量において、かつ必要な期間にわたって効果的な量を示す。
作用物質(例えば、操作された細胞、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1もしくは抗原結合フラグメント、または薬学的製剤もしくはその組成物)の「治療有効量」は、所望の処置結果、例えば、疾患、病態または障害の処置などについて所望の処置結果、および/または処置の薬物動態学的もしくは薬力学的な効果を達成するために、そのような達成のために必要な投薬量において、かつ必要な期間にわたって効果的である量を示す。治療有効量は、様々な因子、例えば、対象の疾患状態、年齢、性別、および体重、ならびに投与される免疫調節ポリペプチドまたは操作された細胞などに応じて変動する場合がある。いくつかの態様において、提供される方法は、有効量(例えば、治療有効量)で、チェックポイント阻害剤、例えば抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメント、操作された細胞(例えば細胞療法)、または組成物を投与する工程を伴う。
「予防有効量」は、所望の予防的結果を達成するために、そのような達成のために必要な投薬量において、かつ必要な期間にわたって効果的である量を示す。典型的には、しかし、必ずしもそうであるとは限らないが、予防的用量が、疾患に先立って、または疾患のより初期の段階で対象において使用されるので、予防有効量は治療有効量より少ないであろう。
用語「薬学的製剤」は、調製物であって、該調製物に含有される有効成分の生物学的活性が効果的であることを可能にするような形態であり、かつ、製剤が投与されるであろう対象に対して許容できないほどに毒性であるさらなる成分を何ら含有しない調製物を示す。
「薬学的に許容される担体」は、対象にとって非毒性である、有効成分以外の薬学的製剤における成分を示す。薬学的に許容される担体には、緩衝液、賦形剤、安定剤または保存剤が含まれるが、それらに限定されない。
本明細書において使用する場合、単数形である「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈がそうではないことを明確に示す場合を除き、複数形の言及物を包含する。例えば、「1つの(a)」または「1つの(an)」は、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」を意味する。本明細書において記載される様々な局面および変形は、様々な局面および変形「からなる」こと、ならびに/あるいは様々な局面および変形「から本質的になる」ことを包含することが理解される。
本開示の全体を通して、請求項に記載されている主題の様々な局面が範囲形式で示される。範囲形式での記載は単に便宜および簡潔性のためであり、請求項に記載されている主題の範囲に関して柔軟性のない限定として解釈してはならないことを理解しなければならない。したがって、範囲の記載は、可能な部分範囲、同様にまた、その範囲に含まれる個々の数値をすべて具体的に開示していると見なされなければならない。例えば、値の範囲が与えられる場合、その範囲の上限と、下限との間におけるそれぞれの中間の値、およびその指定された範囲における任意の他の指定された値または中間の値が、請求項に記載されている主題の範囲内に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限がこれらのより小さい範囲に独立して含まれてもよく、これらもまた、指定された範囲における任意の具体的に除外された限界点に従うことを条件にして、請求項に記載されている主題の範囲内に包含される。指定された範囲が限界点の一方または両方を含む場合、そのような含まれた限界点のどちらかまたは両方を除外する範囲もまた、請求項に記載されている主題の範囲内に含まれる。このことは、範囲の広さにかかわらず、当てはまる。
用語「約」は、本明細書において使用する場合、この技術分野における当業者には容易に理解されるそれぞれの値についての通常の誤差範囲を示す。「約」を伴って値またはパラメーターが本明細書において示される場合、その値またはパラメーターそのものに向けられる態様が含まれる(記載される)。例えば、「約X」が示される記載では、「X」の記載が含まれる。
本明細書において使用する場合、ヌクレオチド位置またはアミノ酸位置が、開示された配列(例えば、配列表に示される配列など)におけるヌクレオチド位置またはアミノ酸位置「に対応する」という言及は、標準的なアライメントアルゴリズム(例えば、GAPアルゴリズムなど)を使用して同一性を最大とするように、開示された配列とアラインメントしたときに特定されるヌクレオチド位置またはアミノ酸位置を示す。配列をアライメントすることにより、当業者は、例えば、保存されたアミノ酸残基および同一のアミノ酸残基をガイドとして使用して、対応する残基を特定することができる。通常は、対応する位置を特定するために、アミノ酸の配列は、最も高水準の一致が得られるようにアライメントされる(例えば、Computational Molecular Biology, Lesk, A.M., ed., Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D.W., ed., Academic Press, New York, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M. and Griffin, H.G., eds., Humana Press, New. Jersey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987;およびSequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M Stockton Press, New York, 1991; Carrillo et al.(1988)SIAM J Applied Math 48:1073を参照のこと)。
用語「ベクター」は、本明細書において使用する場合、連結される別の核酸を増やすことができる核酸分子を示す。この用語には、自己複製する核酸構造物としてのベクター、同様にまた、導入されている宿主細胞のゲノムに組み込まれるベクターが含まれる。ある種のベクターは、機能的に連結される核酸の発現を導くことができる。そのようなベクターは本明細書において「発現ベクター」として示される。ベクターには、ウイルスベクター、例えば、レトロウイルスベクター(例えば、ガンマレトロウイルスベクターおよびレンチウイルスベクター)などが挙げられる。
用語「宿主細胞」、用語「宿主細胞株」および用語「宿主細胞培養物」は交換可能に使用され、外因性核酸が導入されている細胞を、そのような細胞の子孫を含めて示す。宿主細胞には、「形質転換体」および「形質転換(された)細胞」が含まれ、これらには、初代形質転換細胞、および、継代数に関係なく、初代形質転換細胞に由来する子孫が含まれる。子孫は、核酸の内容において親細胞と完全に同一でなくてもよく、変異を含有する場合がある。最初に形質転換された細胞においてスクリーニングされた、または選択されたのと同じ機能または生物学的活性を有する変異子孫が本明細書において含まれる。
本明細書において使用する場合、細胞または細胞の集団が特定のマーカーについて「陽性」であると述べられることは、特定のマーカー(典型的には表面マーカー)が細胞表面または細胞において検出可能に存在していることを示す。表面マーカーが言及されるとき、この用語は、フローサイトメトリーによって、例えば、マーカーに特異的に結合する抗体を用いて染色し、前記抗体を検出することによって検出されるような表面発現の存在を示し、この場合、染色が、アイソタイプの一致する対照を、それ以外の点では同一の条件のもとで用いる、同じ手順を行って検出される染色を実質的に超えるレベルでフローサイトメトリーによって検出可能であり、かつ/またはマーカーについて陽性であることが知られている細胞についてのレベルと実質的に類似するレベルであり、かつ/またはマーカーについて陰性であることが知られている細胞についてのレベルよりも実質的に高いレベルである。
本明細書において使用する場合、細胞または細胞の集団が特定のマーカーについて「陰性」であると述べられることは、特定のマーカー(典型的には表面マーカー)が細胞表面または細胞において実質的に検出可能に存在していることが認められないことを示す。表面マーカーが言及されるとき、この用語は、フローサイトメトリーによって、例えば、マーカーに特異的に結合する抗体を用いて染色し、前記抗体を検出することによって検出されるような表面発現の非存在を示し、この場合、染色が、アイソタイプの一致する対照を、それ以外の点では同一の条件のもとで用いる、同じ手順を行って検出される染色を実質的に超えるレベルでフローサイトメトリーによって検出されず、かつ/またはマーカーについて陽性であることが知られている細胞についてのレベルよりも実質的に低いレベルであり、かつ/またはマーカーについて陰性であることが知られている細胞についてのレベルと比較して実質的に類似するレベルである。
本明細書において使用する場合、「アミノ酸配列同一性パーセント(%)」および「同一性パーセント」は、アミノ酸配列(参照ポリペプチド配列)に関して使用するときには、最大の配列同一性パーセントを達成するように配列をアライメントし、必要ならば、ギャップを導入した後、かつ、どのような保存的置換も配列同一性の一部として考慮せずに、参照ポリペプチド配列におけるアミノ酸残基と同一である候補配列(例えば、対象となる抗体またはフラグメント)におけるアミノ酸残基の百分率として定義される。アミノ酸配列同一性パーセントを決定するためのアライメントを、当技術分野における技量の範囲内にある様々な方法で、例えば、公開されているコンピュータソフトウェア(例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGNまたはMegalign(DNASTAR)のソフトウェアなど)を使用して達成することができる。当業者は、最大のアライメントを比較されている配列の全長にわたって達成するために必要とされる任意のアルゴリズムを含めて、配列をアライメントするための適切なパラメーターを決定することができる。
アミノ酸置換は、ポリペプチド中の1つのアミノ酸の別のアミノ酸による置き換えを含む場合がある。置換は、保存的アミノ酸置換または非保存的アミノ酸置換であり得る。アミノ酸置換は、関心対象の結合分子、例えば、抗体中に導入される場合があり、所望の活性、例えば保持/改善された抗原結合性、減少した免疫原性、または改善されたADCCもしくはCDCについて産物がスクリーニングされる場合がある。
アミノ酸は、一般的に、以下の共通の側鎖特性に従って分類することができる:
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2)中性の親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:His、Lys、Arg;
(5)鎖配向に影響を及ぼす残基:Gly、Pro;
(6)芳香族性:Trp、Tyr、Phe。
いくつかの態様において、保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを同じクラスの別のメンバーに交換することを伴うことができる。いくつかの態様において、非保存的アミノ酸置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを別のクラスに交換することを伴うことができる。
本明細書において使用されるような組成物は、細胞を含む2種以上の産物、物質、または化合物の任意の混合物を指す。それは、溶液、懸濁液、液体、粉末、ペースト、水性、非水性、またはそれらの任意の組合せであり得る。
本明細書において使用されるような「対象」は、哺乳動物、例えばヒトまたは他の動物、典型的にはヒトである。
VII. 例示的な態様
提供される態様には、以下が含まれる。
1. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程
を含む、処置方法であって、
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ
該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される、
方法。
2. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されている、工程
を含む処置方法であって、
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ
該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される、
方法。
3. 少なくとも2つの28日サイクルの第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第2および/または後続の28日サイクルにおける投与と比較して、抗体またはフラグメントのより大きい数の個別用量を投与することによって実施される、
態様1または態様2の方法。
4. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、750mgまたは約750mgから1500mgまたは約1500mgの間である、態様1~3のいずれかの方法。
5. 28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、750mgまたは約750mgである、態様1~4のいずれかの方法。
6. 28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1200mgまたは約1200mgである、態様1~4のいずれかの方法。
7. 28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様1~4のいずれかの方法。
8. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、約1500mgまたは約1500mgである、態様1~4および7のいずれかの方法。
9. 少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおける、任意で少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、同じ総投薬量である、態様1~8のいずれかの方法。
10. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおいて異なるか、または少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれにおいて異なる、態様1~8のいずれかの方法。
11. 少なくとも2つの28日サイクルの第1における抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、少なくとも2つの28日サイクルの第2および/または後続のよりも低い、態様2~8および10のいずれかの方法。
12. 少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの2、3または4つの個別用量を投与することを含む、態様1~11のいずれかの方法。
13. 少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、
(i)2つの個別用量について任意で28日サイクルの15および22日目に週1回(Q1W);
(ii)4つの個別用量について任意で28日サイクルの1、8、15および22日目に週1回(Q1W);
(iii)2つの連続用量について任意でサイクルの1および8日目にQ1W、続いて1つの用量について任意でサイクルの15日目に2週毎(Q2W);または
(iv)2つの用量について任意で28日サイクルの1および15日目に2週毎(Q2W)
より選択される投与計画に従って個別用量を投与することを含む、態様1~12のいずれかの方法。
14. 第1の28日サイクルにおいて投与される各Q1W用量が、独立して、第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の18%~32%もしくは約18%~約32%であり、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の25%もしくは約25%であり;かつ/または
第1の28日サイクルにおいて投与される各Q2W用量が、独立して、第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の40%もしくは約40%から62.5%しくは約62.5%までであり、任意で総投薬量の50%もしくは約50%である、
態様13の方法。
15. 第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量についてそれぞれ独立して375mgもしくは約375mgの量でQ1W、続いて1つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することを含む;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを4つの用量についてQ1W投与することを含み、該4つの用量が、225mgもしくは約225mgの2つの連続用量に続く、375mgもしくは約375mgの2つの連続用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを2つの連続用量について375mgもしくは約375mgの量でQ1W投与することを含む、
態様13または態様14の方法。
16. 第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、独立して、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1または2つの用量を投与することを含む、態様3~15のいずれかの方法。
17. 第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、独立して、(i)2つの用量について任意でサイクルの1および15日目に2週毎(Q2W);または(ii)1つの用量について任意でサイクルの1日目に4週毎(Q4W)より選択される投与計画を含む、態様3~16のいずれかの方法。
18. 第2および/もしくは後続の28日サイクルの各Q2W用量が、総投薬量の50%もしくは約50%であり;かつ/または
第2および/もしくは後続の28日サイクルのQ4W用量が、総投薬量もしくはおよそ総投薬量である、
態様17の方法。
19. 第2および/もしくは後続の用量が、2つの用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することを含む;または
第2および/もしくは後続の用量が、1つの用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
態様17または態様18の方法。
20. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、2つの連続用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを約375mgまたは約375mgの量で週1回(Q1W)、続いて1つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含み;
第2および/または後続の28日サイクルが、1つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
方法。
21. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、2つの連続用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを独立して375mgまたは約375mgの量で週1回(Q1W)、続いて1つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、1つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを約1500mgまたは約1500mgの量で4週毎に(Q4W)投与することを含む、
方法。
22. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程あって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、4つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを週1回(Q1W)投与することを含み、該4つの用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続用量に続く、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの2つの連続用量を含み;
第2および/または後続の28日サイクルが、2つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントをそれぞれ独立して750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含む、
方法。
23. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、4つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを週1回(Q1W)投与することを含み、該4つの用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続用量に続く、375mgもしくは約375mgの2つの連続用量を含み;
第2および/または後続の28日サイクルが、2つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することを含む、
方法。
24. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、2つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを週1回(Q1W)投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;
第2および/または後続の28日サイクルが、1つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、方法。
25. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、2つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを週1回(Q1W)投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;
第2および/または後続の28日サイクルが、1つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
方法。
26. 少なくとも2つの28日サイクルが、第3の28日サイクルをさらに含み、かつ/または後続の28日サイクルが、第3の28日サイクルである、態様1~25のいずれかの方法。
27. 第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、第1および/または第2の28日サイクルにおいて投与される総投薬量と同じである、態様26の方法。
28. 第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様26または態様27の方法。
29. (a)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第1および/もしくは第2の28日サイクルと比較して抗体もしくはフラグメントをより大きい数の個別用量で投与することによって実施される;または
(b)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第2の28日サイクルと比較して抗体もしくはフラグメントの同じ数の用量を投与することによって実施される、
態様26~28のいずれかの方法。
30. 第3の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、1つの用量について任意で第3の28日サイクルの1日目の、4週毎(Q4W)の投与を含む、態様26~29のいずれかの方法。
31. 少なくとも2つの28日サイクルの第1の始めまたは1日目が、
(a)T細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点;あるいは
(b)(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始される、態様1~30のいずれか1つの方法。
32. 少なくとも2つの28日サイクルが、3つ以下の28日サイクルを含み、任意で、少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始後22日目または約22日から36日目または約36日目の間に、任意で29日目または約29日目に開始される、態様1~31のいずれかの方法。
33. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含む、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1つから3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1つから3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で29日目に始まる、工程
を含む処置方法。
34. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該対象が、組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されている、工程
を含む処置方法であって、
抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1つから3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの900mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1つから3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で約29日目に始まる、
方法。
35. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、1200mg~1500mgまたは約1200mg~1500mgである、態様33または態様34の方法。
36. 少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1200mgまたは約1200mgである、態様33~35のいずれかの方法。
37. 少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様33~35のいずれかの方法。
38. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様33~35および37のいずれかの方法。
39. 各28日サイクルにおける総投薬量が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1、2、3または4つの用量を投与することを含む、態様33~38のいずれかの方法。
40. 各28日サイクルが、独立して、
(i)4つの用量について任意で1、8、15および22日目に週1回(Q1W);
(ii)2つの連続用量について任意で1および8日目にQ1W、続いて1つの用量について任意で15日目に2週毎(Q2W);
(iii)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W);または
(iv)1つの用量について任意で1日目に4週毎(Q4W)
より選択される投与計画を含む、態様33~39のいずれかの方法。
41. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8および15日目、第2の28日サイクルにおける1日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される、態様33~40のいずれかの方法。
42. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8、15および22日目、第2の28日サイクルにおける1および15日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される、態様33~40のいずれかの方法。
43. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、各28日サイクルにおける1日目に投与される、態様33~40のいずれかの方法。
44. 対象が処置に続いて部分奏効(PR)以下を示し、かつ/あるいはT細胞療法および/または抗PD-L1抗体もしくはフラグメントの投与の開始に続いて3ヶ月目にPR以下を示す場合に、1つまたは複数のさらなる28日サイクルにおいて抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを投与することをさらに含む、態様32~43のいずれかの方法。
45. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、1つまたは複数のさらなる28日サイクルのそれぞれにおいて900mg~2000mgの総投薬量で、任意で1500mgまたは約1500mgで投与される、態様44の方法。
46. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、12ヶ月以下の総持続期間に投与される、態様1~45のいずれかの方法。
47. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始の21日後よりも後に開始される、態様1~46のいずれかの方法。
48. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは投与後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始される、態様1~47のいずれかの方法。
49. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または29日以内、36日以内、43日以内もしくは50日以内に開始される、態様1~48のいずれかの方法。
50. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後22日~36日または約22日~36日に開始される、態様1~49のいずれかの方法。
51. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日または約29日に開始される、態様1~50のいずれかの方法。
52. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めの時点で、対象が、T細胞療法の投与に続く重篤な毒性を示していない、態様1~51のいずれかの方法。
53. 重篤な毒性が、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは
重篤な毒性が、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である、
態様52の方法。
54. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、PD-L1の細胞外ドメインに特異的に結合する、態様1~53のいずれかの方法。
55. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)、MDPL3280A(アテゾリズマブ)、YW243.55.S70、MDX-1105(BMS-936559)、LY3300054、もしくはMSB0010718C(アベルマブ)であるか、または前記のいずれかの抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む、態様1~54のいずれかの方法。
56. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)であるか、またはその抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む、態様1~55のいずれかの方法。
57. B細胞悪性腫瘍が非ホジキンリンパ腫(NHL)である、態様1~56のいずれかの方法。
58. T細胞療法の投与時またはその直前に、対象が、NHLに対する1つまたは複数の事前の療法、任意でCARを発現している細胞の別の用量以外の1つまたは2つの事前の療法による処置後の寛解に続いて再発したか、または療法に対して難治性になっており、任意で事前の療法が、CD20を標的とする剤またはアントラサイクリンであるか、またはそれを含む、態様57の方法。
59. NHLが、侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、DLBCL-NOS、任意で形質転換インドレント;EBV陽性DLBCL-NOS;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL);濾胞性リンパ腫(FL)、任意で濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)を含む、態様57または態様58の方法。
60. 対象が、1未満または1と等しい米国東海岸がん臨床試験グループパフォーマンスステータス(ECOG)のステータスを有すると特定されるかまたは特定されている、態様1~59のいずれかの方法。
61. 組換え受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、態様1~60のいずれかの方法。
62. 標的抗原が、B細胞抗原、任意でCD19である、態様61の方法。
63. 組換え受容体が、キメラ抗原受容体(CAR)である、態様1~62のいずれかの方法。
64. キメラ抗原受容体(CAR)が、抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む、態様63の方法。
65. 細胞内シグナル伝達ドメインが、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖のシグナル伝達ドメインを含む、態様64の方法。
66. キメラ抗原受容体(CAR)が、共刺激シグナル伝達領域をさらに含む、態様64または態様65の方法。
67. 共刺激シグナル伝達領域が、CD28または4-1BBのシグナル伝達ドメインを含む、態様66の方法。
68. 共刺激ドメインが、4-1BBのドメインであるか、またはそれを含む、態様66または態様67の方法。
69. CARが、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBであるかもしくはそれを含む共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含み、任意で膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む;
CARが、順に、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインである、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む;または
CARが、順に、抗原に特異的なscFvと、スペーサーと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む、
態様63~68のいずれかの方法。
70. スペーサーが、任意で、
(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域またはCD8細胞外領域を含まない、
(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジ、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなり、かつ/または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域またはCD8細胞外領域を含まない、あるいは
(c)12アミノ酸長もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる;あるいは
(d)SEQ ID NO:1の配列、SEQ ID NO:2によってコードされる配列、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34の配列、またはそれらと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有する前記のいずれかの変異体を有するかまたはそれからなる、あるいは
(e)式X1PPX2P[式中、X1はグリシン、システインまたはアルギニンであり、X2はシステインまたはトレオニンである]を含むかまたはそれからなる
ポリペプチドスペーサーであり;かつ/あるいは
共刺激ドメインが、SEQ ID NO:12またはそれと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するその変異体を含み;かつ/あるいは
主要シグナル伝達ドメインが、それと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するSEQ ID NO:13または14または15を含み;かつ/あるいは
scFvが、RASQDISKYLN(SEQ ID NO:35)のCDRL1配列、SRLHSGV(SEQ ID NO:36)のCDRL2配列、および/もしくはGNTLPYTFG(SEQ ID NO:37)のCDRL3配列、ならびに/またはDYGVS(SEQ ID NO:38)のCDRH1配列、VIWGSETTYYNSALKS(SEQ ID NO:39)のCDRH2配列、および/もしくはYAMDYWG(SEQ ID NO:40)のCDRH3配列を含む、あるいはscFvが、FMC63の可変重鎖領域およびFMC63の可変軽鎖領域ならびに/もしくはFMC63のCDRL1配列、FMC63のCDRL2配列、FMC63のCDRL3配列、FMC63のCDRH1配列、FMC63のCDRH2配列、およびFMC63のCDRH3配列を含む、または前記のうちのいずれかと同じエピトープに結合するもしくはそれと結合について競合し、任意でscFvが、順に、VHと、任意でSEQ ID NO:41を含む、リンカーと、VLとを含み、かつ/またはscFvが、フレキシブルなリンカーを含み、かつ/もしくはSEQ ID NO:42として示されるアミノ酸配列を含む、
態様69の方法。
71. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×107~1×108個の総CAR発現T細胞、または約1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、約1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、約1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×107~1×108個の総CAR発現T細胞(それぞれ両端の値を含む)を含む、態様1~70のいずれかの方法。
72. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、少なくとももしくは少なくとも約1×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×108個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×108個のCAR発現細胞、または少なくとももしくは少なくとも約5×108個のCAR発現細胞を含む、態様1~71のいずれかの方法。
73. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、5×107個または約5×107個のCAR発現細胞を含む、態様1~72のいずれかの方法。
74. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、1×108個または約1×108個のCAR発現細胞を含む、態様1~72のいずれかの方法。
75. 細胞の用量が、非経口的に、任意で静脈内に投与される、態様1~74のいずれかの方法。
76. T細胞が、対象から得られた初代T細胞である、態様75の方法。
77. T細胞が、対象に対して自己由来である、態様1~76のいずれかの方法。
78. T細胞が、対象に対して同種異系である、態様1~77のいずれかの方法。
79. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、CARを発現しているCD4+ T細胞およびCARを発現しているCD8+ T細胞を含み、用量の投与が、複数の別々の組成物を投与することを含み、該複数の別々の組成物が、CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞の一方を含む第1の組成物と、CD4+ T細胞またはCD8+ T細胞の他方を含む第2の組成物とを含む、態様1~78のいずれかの方法。
80. 第1の組成物および第2の組成物が、0~12時間の間隔を空けて、0~6時間の間隔を空けてもしくは0~2時間の間隔を空けて投与される、または第1の組成物の投与および第2の組成物の投与が、同じ日に実施され、約0から約12時間の間の間隔を空けて、約0から約6時間の間の間隔を空けてもしくは約0から2時間の間の間隔を空けて実施され;かつ/あるいは
第1の組成物の投与の開始および第2の組成物の投与の開始が、約1分から約1時間の間の間隔を空けて、または約5分から約30分の間の間隔を空けて実施される、
態様79の方法。
81. 第1の組成物および第2の組成物が、2時間以下、1時間以下、30分以下、15分以下、10分以下または5分以下の間隔を空けて投与される、態様79または態様80の方法。
82. 第1の組成物が、CD4+ T細胞を含む、態様79~81のいずれかの方法。
83. 第1の組成物が、CD8+ T細胞を含む、態様79~82のいずれかの方法。
84. 第1の組成物が、第2の組成物より前に投与される、態様79~83のいずれかの方法。
85. 投与より前に、対象が、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法でプレコンディショニングされている、態様1~84のいずれかの方法。
86. 投与の直前に、対象に、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法を投与する工程をさらに含む、態様1~85のいずれかの方法。
87. リンパ球枯渇療法が、約200mg/m2~400mg/m2、任意で300mg/m2もしくは約300mg/m2(その値を含む)のシクロホスファミド、および/または約20mg/m2~40mg/m2、任意で30mg/m2のフルダラビンの毎日2~4日間、任意で3日間の投与を含む、あるいはリンパ球枯渇療法が、約500mg/m2のシクロホスファミドの投与を含む、態様85または態様86の方法。
88. リンパ球枯渇療法が、300mg/m2もしくは約300mg/m2のシクロホスファミドおよび約30mg/m2のフルダラビンの毎日3日間の投与を含み;かつ/または
リンパ球枯渇療法が、500mg/m2もしくは約500mg/m2のシクロホスファミドおよび約30mg/m2のフルダラビンの毎日3日間の投与を含む、
態様85~87のいずれかの方法。
89. 対象がヒトである、態様1~88のいずれかの方法。
90. (a)組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法;
(b)任意で1つまたは複数の単位用量の状態で製剤化されている、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント;ならびに
(c)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、遺伝子操作された細胞および/または抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントを投与するための説明書
を含むキットであって、
(i)抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルについて実施されることになり、該少なくとも2つの28日サイクルが、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;
(ii)該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを1回よりも多く投与することによって実施される
ことを説明書が指定する、キット。
91. (a)組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法;および
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与するための説明書であって、対象がT細胞の投与後に抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与されることになることを指定する、説明書
を含むキットであって、
(i)抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルについて実施されることになり、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含むこと;および
(ii)該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを1回よりも多く投与することによって実施されること
を指定する、キット。
92. (a)任意で1つまたは複数の単位用量の状態で製剤化されている、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメント;ならびに
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを投与するための説明書であって、抗PD-L1抗体またはフラグメントがT細胞療法の投与の開始後に投与され、T細胞療法が組換え受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むことを指定する、説明書
を含むキットであって、
(i)抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルで実施されることになり、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、抗体またはその抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含むこと;および
(ii)該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを1回よりも多く投与することによって実施されること
を説明書が指定する、キット。
93. 少なくとも2つの28日サイクルの第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを第2および/または後続の28日サイクルと比較してより大きい回数投与することによって実施されることを、説明書がさらに指定する、態様90~92のいずれか1つのキット。
94. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総量が、225mg~2000mgまたは約225mg~2000mgである、態様90、92、および93のいずれか1つのキット。
95. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総量が、750mg~1500mgまたは約750mg~1500mgである、態様94のキット。
96. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、2つ以上の単位用量の状態で製剤化されており、各単位用量が、225mg~2000mgまたは約225mg~2000mgである、態様94または95のキット。
97. 各単位用量が、225mg~1500mgまたは約225mg~1500mgである、態様96のキット。
98. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、PD-L1の細胞外ドメインに特異的に結合する、態様90~97のいずれか1つのキット。
99. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)、MDPL3280A(アテゾリズマブ)、YW243.55.S70、MDX-1105(BMS-936559)、LY3300054、もしくはMSB0010718C(アベルマブ)であるか、またはそれらの抗原結合フラグメントである、態様90~98のいずれか1つのキット。
100. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)であるか、またはその抗原結合フラグメントである、態様99のキット。
101. 組換え受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、態様90~100のいずれか1つのキット。
102. 標的抗原が、B細胞抗原、任意でCD19である、態様101のキット。
103. 組換え受容体がキメラ抗原受容体(CAR)である、態様90~102のいずれかのキット。
104. キメラ抗原受容体(CAR)が、抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む、態様103のキット。
105. 細胞内シグナル伝達ドメインが、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖の細胞内ドメインを含む、態様104のキット。
106. キメラ抗原受容体(CAR)が、共刺激シグナル伝達領域をさらに含む、態様103または態様104のキット。
107. 共刺激シグナル伝達領域が、CD28または4-1BBのシグナル伝達ドメインを含む、態様106のキット。
108. 共刺激ドメインが、4-1BBのドメインである、態様106または態様107のキット。
109. CARが、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含み、任意で膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む;
CARが、順に、抗原に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインである、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む;または
CARが、順に、抗原に特異的なscFvと、スペーサーと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む
態様103~108のいずれか1つのキット。
110. スペーサーが、任意で、
(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域またはCD8細胞外領域を含まない、
(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジ、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなり、かつ/または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域またはCD8細胞外領域を含まない、あるいは
(c)12もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる;あるいは
(d)SEQ ID NO:1の配列、SEQ ID NO:2によってコードされる配列、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34の配列、またはそれらと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有する、前記のうちいずれかの変異体を有するかまたはそれからなる、あるいは
(e)式X1PPX2P[式中、X1はグリシン、システインまたはアルギニンであり、X2はシステインまたはトレオニンである]を含むかまたはそれからなる
ポリペプチドスペーサーであり;かつ/あるいは
共刺激ドメインが、SEQ ID NO:12またはそれと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するその変異体を含み;かつ/あるいは
主要シグナル伝達ドメインが、それと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するSEQ ID NO:13または14または15を含み;かつ/あるいは
scFvが、RASQDISKYLN(SEQ ID NO:35)のCDRL1配列、SRLHSGV(SEQ ID NO:36)のCDRL2配列、および/もしくはGNTLPYTFG(SEQ ID NO:37)のCDRL3配列および/もしくはDYGVS(SEQ ID NO:38)のCDRH1配列、VIWGSETTYYNSALKS(SEQ ID NO:39)のCDRH2配列、および/もしくはYAMDYWG(SEQ ID NO:40)のCDRH3配列を含む、あるいはscFvが、FMC63の可変重鎖領域およびFMC63の可変軽鎖領域ならびに/もしくはFMC63のCDRL1配列、FMC63のCDRL2配列、FMC63のCDRL3配列、FMC63のCDRH1配列、FMC63のCDRH2配列、およびFMC63のCDRH3配列を含む、または前記のうちのいずれかと同じエピトープに結合するもしくはそれと結合について競合し、任意でscFvが、順に、VHと、任意でSEQ ID NO:41を含むリンカーと、VLとを含み、かつ/またはscFvが、フレキシブルなリンカーを含み、かつ/もしくはSEQ ID NO:42として示されるアミノ酸配列を含む、
態様109のキット。
111. T細胞療法が、1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×107~1×108個の総CAR発現T細胞、または約1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、約1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、約1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×107~1×108個の総CAR発現T細胞(それぞれ両端の値を含む)を含む、態様90~110のいずれか1つのキット。
112. T細胞療法が、少なくとももしくは少なくとも約1×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×108個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×108個のCAR発現細胞、または少なくとももしくは少なくとも約5×108個のCAR発現細胞を含む、態様90~111のいずれか1つのキット。
113. T細胞療法が、5×107個または約5×107個のCAR発現細胞を含む、態様90~112のいずれか1つのキット。
114. T細胞療法が、1×108個または約1×108個のCAR発現細胞を含む、態様90~113のいずれか1つのキット。
115. T細胞療法が、対象から得られた初代細胞を含む、態様90~114のいずれか1つのキット。
116. T細胞療法が、対象に対して自己由来である細胞を含む、態様90~115のいずれか1つのキット。
117. T細胞療法が、対象に対して同種異系である細胞を含む、態様90~116のいずれか1つのキット。
118. T細胞療法が、CARを発現しているCD4+ T細胞およびCARを発現しているCD8+ T細胞を含み、投与が、複数の別々の組成物を投与することを含み、該複数の別々の組成物が、CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞の一方を含む第1の組成物およびCD4+ T細胞またはCD8+ T細胞の他方を含む第2の組成物を含む、態様90~117のいずれか1つのキット。
119. 第1の組成物および第2の組成物が、0~12時間の間隔を空けて、0~6時間の間隔を空けてもしくは0~2時間の間隔を空けて投与される、または第1の組成物の投与および第2の組成物の投与が、同じ日に実施され、約0から約12時間の間の間隔を空けて、約0から約6時間の間の間隔を空けてもしくは約0から2時間の間の間隔を空けて実施され;かつ/あるいは
第1の組成物の投与の開始および第2の組成物の投与の開始が、約1分から約1時間の間の間隔を空けて、または約5分から約30分の間の間隔を空けて実施される、
態様118のキット。
120. 第1の組成物および第2の組成物が、2時間以下、1時間以下、30分以下、15分以下、10分以下または5分以下の間隔を空けて投与されることを説明書が指定する、態様118または態様119のキット。
121. 第1の組成物が、CD4+ T細胞を含む、態様118~120のいずれか1つのキット。
122. 第1の組成物が、CD8+ T細胞を含む、態様118~121のいずれか1つのキット。
123. 第1の組成物が第2の組成物より前に投与されることを説明書が指定する、態様118~122のいずれか1つのキット。
124. フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドを含むリンパ球枯渇療法を投与するための説明書をさらに含む、態様90~123のいずれか1つのキット。
125. 説明書が、リンパ球枯渇療法がT細胞療法および/または抗PD-L1抗体もしくはそのフラグメントの投与より前に投与されることを指定する、態様90~124のいずれか1つのキット。
126. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、約750mg~約1500mgの範囲内の投薬量または投薬量範囲であることを、説明書が指定する、態様90~125のいずれか1つのキット。
127. 少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が750mgまたは約750mgであることを説明書が指定する、態様90~126のいずれか1つのキット。
128. 少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が1200mgまたは約1200mgであることを説明書が指定する、態様90~126のいずれか1つのキット。
129. 少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が1500mgまたは約1500mgであることを説明書が指定する、態様90~126のいずれか1つのキット。
130. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が1500mgまたは約1500mgであることを説明書が指定する、態様90~126および態様129のいずれか1つのキット。
131. 少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が同じであることを説明書が指定する、態様90~130のいずれか1つのキット。
132. 少なくとも2つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が異なることを説明書が指定する、態様90~130のいずれか1つのキット。
133. 第1の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が第2および/または後続の28日サイクルよりも低いことを説明書が指定する、態様90~130および態様132のいずれか1つのキット。
134. 第1の28日サイクルが抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの2、3または4つの用量を投与することによって実施されることを説明書が指定する、態様90~133のいずれか1つのキット。
135. 第1の28日サイクルが、(i)2つの用量について任意で15および22日目に週1回(Q1W);(ii)4つの用量について任意で1、8、15および22日目に週1回(Q1W);(iii)2つの連続用量について任意で1および8日目にQ1W、続いて1つの用量について任意で15日目に2週毎(Q2W);または(iv)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W)より選択される投与計画によって実施されることを、説明書が指定する、態様90~134のいずれか1つのキット。
136. 第1の28日サイクルの各Q1W用量が、独立して、サイクルにおける総投薬量の18%~32%もしくは約18%~32%であり、任意で総投薬量の25もしくは約25%であり;かつ/または
第1の28日サイクルの各Q2W用量が、独立して、サイクルにおける総投薬量の40%~62.5%もしくは約40%~62.5%であり、任意で総投薬量の50%もしくは約50%である
ことを、説明書が指定する、態様135のいずれか1つのキット。
137. 第1の28日サイクルが、2つの連続用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを375mgもしくは約375mgの量でQ1W、続いて1つの用量について750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することによって実施される;
第1の28日サイクルが、4つの用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントをQ1W投与することによって実施され、該4つの用量が、225mgもしくは約225mgの2つの連続用量に続く375mgもしくは約375mgの2つの連続用量を含む、または
第1の28日サイクルが、2つの連続用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを375mgもしくは約375mgの量でQ1W投与することによって実施される
ことを、説明書が指定する、態様135または態様136のいずれか1つのキット。
138. 第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1または2つの用量を投与することによって実施されることを、説明書が指定する、態様90~137のいずれか1つのキット。
139. 第2および/または後続の28日サイクルが、
(i)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W);または
(ii)1つの用量について任意で1日目に4週毎(Q4W)
より選択される投与計画により実施されることを、説明書が指定する、態様90~138のいずれか1つのキット。
140. 第2および/もしくは後続の28日サイクルの各Q2W用量が、総投薬量の50%もしくは約50%であり;かつ/または
第2および/もしくは後続の28日サイクルのQ4W用量が、総投薬量もしくはおよそ総投薬量である
ことを、説明書が指定する、態様139のキット。
141. 第2および/もしくは後続の用量が、2つの用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することによって実施される;または
第2および/もしくは後続の用量が、1つの用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することによって実施される
ことを、説明書が指定する、態様139または態様140のキット。
142. 第1の28日サイクルが、2つの連続用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを375mgまたは約375mgの量で週1回(Q1W)、続いて1つの用量について750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することによって実施され;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、1つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することによって実施される
ことを、説明書が指定する、態様90~141のいずれか1つのキット。
143. 第1の28日サイクルが、4つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを週1回(Q1W)投与することによって実施され、該4つの用量が、225mgまたは約225mgの2つの連続用量に続く、375mgまたは約375mgの2つの連続用量を有し;
第2および/または後続の28日サイクルが、2つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを750mgまたは約750mgの量で2週毎に(Q2W)投与することによって実施される
ことを、説明書が指定する、態様90~141のいずれか1つのキット。
144. 第1の28日サイクルが、2つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを週1回(Q1W)投与することによって実施され、該用量のそれぞれが、375mgまたは約375mgの量であるか、またはおよそその量であり、任意で、用量が連続用量であり、任意で、用量の供与が、28日サイクルにおける15および22日目に実施され;
第2および/または後続の28日サイクルが、1つの用量について抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することによって実施される
ことを、説明書が指定する、態様90~141のいずれか1つのキット。
145. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも3つの28日サイクルを実施することを、説明書が指定する、態様90~144のいずれか1つのキット。
146. 第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、第1および/または第2の28日サイクルと同じであることを、説明書が指定する、態様145のキット。
147. 第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgであることを、説明書が指定する、態様145または態様146のキット。
148. 第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを第1および/または第2の28日サイクルと比較してより大きい回数投与することによって実施されることを、説明書がさらに指定する、態様145~147のいずれか1つのキット。
149. 第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントを第2の28日サイクルと比較して同じ回数投与することによって実施されることを、説明書が指定する、態様145~148のいずれか1つのキット。
150. 第3の28日サイクルが、1つの用量について4週毎(Q4W)の投与計画により、任意で1日目に実施されることを、説明書が指定する、態様145~149のいずれか1つのキット。
151. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、T細胞療法の開始後に3つ以下の28日サイクルによって実施されることを、説明書が指定する、態様90~150のいずれか1つのキット。
152. 各28日サイクルが、
(i)4つの用量について任意で1、8、15および22日目に週1回(Q1W);
(ii)2つの連続用量について任意で1および8日目にQ1W、続いて1つの用量について任意で15日目に2週毎(Q2W);
(iii)2つの用量について任意で1および15日目に2週毎(Q2W);または
(iv)1つの用量について任意で1日目に4週毎(Q4W)
より選択される投与計画により実施されることを、説明書が指定する、態様90~151のいずれか1つのキット。
153. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8および15日目、第2の28日サイクルにおける1日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与されることを、説明書が指定する、態様90~152のいずれか1つのキット。
154. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8、15および22日目、第2の28日サイクルにおける1および15日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与されることを、説明書が指定する、態様90~152のいずれか1つのキット。
155. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、各28日サイクルの1日目に投与されることを、説明書が指定する、態様90~152のいずれか1つのキット。
156. 対象が処置に続いて部分奏効(PR)を示す場合に、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1つまたは複数のさらなる28日サイクルによって実施されることを、説明書が指定する、態様90~155のいずれか1つのキット。
157. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、約12ヶ月または約12ヶ月未満の総持続期間に実施されることを、説明書が指定する、態様90~156のいずれか1つのキット。
158. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、T細胞療法の投与の開始の21日後よりも後(例えば、約29日、22~36日以内)の時点で開始されることを、説明書が指定する、態様90~157のいずれか1つのキット。
159. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または約29日以内、約36日以内、約43日以内もしくは約50日以内に開始されることを、説明書が指定する、態様90~157のいずれか1つのキット。
160. 対象が重篤な毒性を示す場合に、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが投与されるべきではないことを、説明書が指示する、態様90~159のいずれか1つのキット。
161. 重篤な毒性が、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは
重篤な毒性が、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である
ことを、説明書が指定する、態様160のキット。
162. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始されることを、説明書が指定する、態様90~161のいずれか1つのキット。
163. 対象がヒトである、態様90~162のいずれか1つのキット。
164. 説明書が、T細胞療法または抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与が、非ホジキンリンパ腫(NHL)を処置するためであることを、説明書が指定する、態様90~163のいずれか1つのキット。
165. T細胞療法または抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与が、対象における非ホジキンリンパ腫(NHL)を処置するためであり、対象が、NHLに対する1つまたは複数の事前の療法、任意でCARを発現している細胞の別の用量以外の1つまたは2つの事前の療法による処置後の寛解に続いて再発したか、または療法に対して難治性になっており、任意で事前の療法が、CD20を標的とする剤またはアントラサイクリンであるかまたはそれを含むことを、説明書が指定する、態様164のキット。
166. 説明書が、NHLを侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、DLBCL-NOS、任意で形質転換インドレント;EBV陽性DLBCL-NOS;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL);濾胞性リンパ腫(FL)、任意で濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する(ダブル/トリプルヒット)高悪性度B細胞リンパ腫のうちのいずれか1つとして指定する、態様164または態様165のキット。
167. 対象が、キットの使用に供されるまたは供されるであろう候補として適格であるために、1未満または1と等しい米国東海岸がん臨床試験グループパフォーマンスステータス(ECOG)のステータスを有すると特定されなければならないことを、説明書が指定する、態様90~166のいずれか1つのキット。
168. 細胞が、非経口的、任意で静脈内投与に適する、態様90および92~167のいずれか1つのキット。
169. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、非経口的、任意で静脈内投与に適する、態様90、91、および93~168のいずれか1つのキット。
171. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与する工程であって、チェックポイント阻害剤の総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれで投与され、少なくとも2つの投薬サイクルの第1におけるチェックポイント阻害剤の総投薬量が、
第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される総投薬量と同じまたはそれ未満であり;かつ
第1の投薬サイクルの間に複数の個別用量の状態で投与され、個別用量の数が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される個別用量の数よりも多い、工程
を含む、処置方法。
172. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与する工程を含む、処置方法であって、
該対象が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されたことがあり、チェックポイント阻害剤の総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれで投与され、少なくとも2つの投薬サイクルの第1におけるチェックポイント阻害剤の総投薬量が、
第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される総投薬量と同じまたはそれ未満であり;かつ
第1の投薬サイクルの間に複数の個別用量の状態で投与され、個別用量の数が、第2および/または後続の投薬サイクルにおいて投与される個別用量の数よりも多い、方法。
173. 投薬サイクルが21日サイクルである、態様171または態様172の方法。
174. 投薬サイクルが28日サイクルである、態様171または態様172の方法。
175. 少なくとも2つの投薬サイクルの第1における総投薬量が、少なくとも2つの投薬サイクルの第2における総投薬量と同じである、態様171~174のいずれかの方法。
176. 少なくとも2つの投薬サイクルの第1が、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の個別用量を含む、態様171~175のいずれかの方法。
177. 投薬サイクルが28日サイクルであり、少なくとも2つの28日サイクルの第1の個別用量が、それぞれ週1回(Q1W)の4つの用量、それぞれ連続2週間のQ1W用量としての2つの用量、またはそれぞれ連続2週間のQ1W用量としての2つの用量とそれに続く2週間に1回(Q2W)の1つの用量として投与される、態様176の方法。
178. 少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれが、独立して、チェックポイント阻害剤の400mgまたは約400mgから2000mgまたは約2000mgまでの総投薬量を投与することを含む、態様171~177のいずれかの方法。
179. チェックポイント阻害剤が、PD-L1、PD-L2、PD-1およびCTLA-4より選択される免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断する、態様171~178のいずれかの方法。
180. チェックポイント経路がPD-1/PD-L1であり、チェックポイント阻害剤が抗PD-1抗体である、態様171~179のいずれかの方法。
181. チェックポイント阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、またはセミプリマブである、態様180の方法。
182. 少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれが、独立して、400mgまたは約400mgから600mgまたは約600mgまで、任意で480mgまたは約480mgの総投薬量を投与することを含む、態様171~181のいずれかの方法。
183. チェックポイント経路がPD-1/PD-L1であり、チェックポイント阻害剤が抗PD-L1抗体である、態様171~179のいずれかの方法。
184. 少なくとも2つの投薬サイクルのそれぞれが、独立して、750mg~2000mg、任意で1500mgまたは約1500mgの総投薬量を投与することを含む、態様171~181および183のいずれかの方法。
185. チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後およびチェックポイント阻害剤の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始される、態様171~184のいずれかの方法。
186. チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または29日以内、36日以内、43日以内もしくは50日以内に開始される、態様171~185のいずれかの方法。
187. チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後22日~36日または約22日~36日に開始される、態様171~186のいずれかの方法。
188. チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29または約29日に開始される、態様171~187のいずれかの方法。
189. チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後43または約43日に開始される、態様171~188のいずれかの方法。
190. チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めの時点で、対象が、T細胞療法の投与に続く重篤な毒性を示していない、態様171~189のいずれかの方法。
191. 重篤な毒性が、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは
重篤な毒性が、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である、態様190の方法。
192. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍の細胞によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、28日サイクルのそれぞれ週1回(Q1W)連続2週間の2つの個別用量として、それぞれ375mgまたは約375mgの量の個別用量に続いて、750mgまたは約750mgの量の28日サイクルの2週間に1回(Q2W)の1つの用量を投与することを含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量の4週毎(Q4W)の1つの用量として投与することを含む、
方法。
193. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む処置方法であって、
該対象が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、28日サイクルのそれぞれ週1回(Q1W)連続2週間の2つの個別用量として、それぞれ375mgまたは約375mgの量の個別用量に続いて、750mgまたは約750mgの量の28日サイクルの2週間に1回(Q2W)の1つの用量を投与することを含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを1500mgまたは約1500mgの量の4週毎(Q4W)の1つの用量として投与することを含む、
方法。
194. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)の4つの個別用量として投与することを含み、該4つの用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続Q1W用量に続く、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの2つの連続Q1W用量を含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルのそれぞれ2週毎(Q2W)の2つの用量として投与することを含み、各Q2W投与が、それぞれ独立して750mgまたは約750mgの量である、
方法。
195. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該対象が、B細胞悪性腫瘍上に発現された標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む、工程
を含む処置方法であって、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)の4つの個別用量として投与することを含み、4つの個別用量が、それぞれ独立して225mgまたは約225mgの2つの連続Q1W用量に続く、それぞれ独立して375mgまたは約375mgの2つの連続Q1W用量を含み;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/もしくは後続の28日サイクルについて2週毎(Q2W)の2つの個別用量として投与することを含み、各用量が、独立して、750mgまたは約750mgの量である、
方法。
196. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、該投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含む工程
を含む、処置方法であって、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントをそれぞれ週1回(Q1W)の2つの個別用量として投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続Q1W用量であり、任意で2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/または後続の28日サイクルにおいて1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
方法。
197. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程含む、処置方法であって、
該対象が、B細胞悪性腫瘍上に発現された標的抗原に特異的に結合するキメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、
第1の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントをそれぞれ週1回(Q1W)の2つの個別用量として投与することを含み、該2つの用量のそれぞれが、独立して375mgまたは約375mgの量を含み、任意で、2つの用量が連続Q1W用量であり、任意で、2つの用量が、28日サイクルにおける15および22日目に投与され;かつ
第2および/または後続の28日サイクルが、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを第2および/もしくは後続の28日サイクルにおいて1つの用量について1500mgまたは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
方法。
198. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与する工程であって、該細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程
を含む処置方法であって、
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ
該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される、
方法。
199. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、処置方法であって、
該対象が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合し、
抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの投与が、少なくとも2つの28日サイクルを実施することを含み、該少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれが、独立して、抗体または抗原結合フラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み;かつ
該少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも1つにおいて、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体またはフラグメントの複数の個別用量を少なくとも1つの28日サイクルの間に投与することによって実施される、
方法。
200. 少なくとも2つの28日サイクルの第1において、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第2および/または後続の28日サイクルにおける投与と比較して、抗体またはフラグメントのより大きい数の個別用量を投与することによって実施される、態様198または態様199の方法。
201. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、750mgまたは約750mgから1500mgまたは約1500mgの間である、態様198~200のいずれかの方法。
202. 28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、750mgまたは約750mgである、態様198~201のいずれかの方法。
203. 28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1200mgまたは約1200mgである、態様198~202のいずれかの方法。
204. 28日サイクルの少なくとも1つにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様198~201のいずれかの方法。
205. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して1500mgまたは約1500mgである、態様198~201および204のいずれかの方法。
206. 少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおける、任意で少なくとも2つの28日サイクルにおける、抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、同じ総投薬量である、態様198~205のいずれかの方法。
207. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、少なくとも2つの28日サイクルの少なくとも2つにおいて異なるか、または少なくとも2つの28日サイクルのそれぞれにおいて異なる、態様198~205のいずれかの方法。
208. 少なくとも2つの28日サイクルの第1における抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、少なくとも2つの28日サイクルの第2および/または後続よりも低い、態様198~205および207のいずれかの方法。
209. 少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの2、3または4つの個別用量を投与することを含む、態様198~208のいずれかの方法。
210. 少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを、
(i)28日サイクル内のそれぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの15および22日目の2つの個別用量;
(ii)28日サイクルについてそれぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの1、8、15および22日目の4つの個別用量;
(iii)28日サイクルのそれぞれQ1W連続2週間、任意でサイクルの1および8日目の2つの個別用量に続く、28日サイクルの2週間に1回(Q2W)、任意でサイクルの15日目の1つの用量;または
(iv)28日サイクルについてそれぞれ2週毎(Q2W)、任意で28日サイクルの1および15日目の2つの個別用量
より選択される投与計画に従う個別用量として投与することを含む、
態様198~209のいずれかの方法。
211. 第1の28日サイクルにおいて投与される各Q1W用量が、独立して、第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の18%もしくは約18%から32%もしくは約32%まで、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の25%もしくは約25%であり;かつ/または
第1の28日サイクルにおいて投与される各Q2W用量が、独立して、第1の28日サイクルにおける総投薬量の40%もしくは約40%から62.5%もしくは約62.5%まで、任意で第1の28日サイクルにおいて投与される総投薬量の50%もしくは約50%である、
態様210の方法。
212. 第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを投与計画(iii)に従って投与することを含み、Q1W連続2週間の2つの個別用量のそれぞれが、それぞれ独立して、375mgもしくは約375mgの量であり、750mgもしくは約750mgの量のQ2W1回の1つの用量が続く;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(ii)に示される投与計画に従って投与することを含み、Q1Wの4つの個別用量が、225mgもしくは約225mgの量の2つの連続Q1W用量に続く、375mgもしくは約375mgの量の2つの連続Q1W用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントを(i)に示される投与計画に従って投与することを含み、2つの連続Q1W用量についてQ1Wの2つの個別用量のそれぞれが、375mgもしくは約375mgの量で実施される、
態様210または態様211の方法。
213. 少なくとも2つの28日サイクルの第1における総投薬量の投与が、個別用量を、
(i)28日サイクルの15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の2つの個別用量;
(ii)28日サイクルの1もしくは約1日目、8もしくは約8日目、15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の4つの個別用量;
(iii)28日サイクルの1もしくは約1日目および8もしくは約8日目の2つの個別用量に続く、サイクルの15もしくは約15日目の1つの用量;または
(iv)28日サイクルの1もしくは約1日目および28日サイクルの15もしくは約15日目の2つの用量
より選択される投与計画に従って投与することを含む、態様198~210のいずれかの方法。
214. 第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを投与計画(iii)に従って投与することを含み、2つの個別用量のそれぞれが、28日サイクルの1もしくは約1日目および8もしくは約8日目の375mgもしくは約375mgの量を含み、サイクルの15もしくは約15日目の750mgもしくは約750mgの量の1つの用量が続く;
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを(ii)に示される投与計画に従って投与することを含み、4つの個別用量が、28日サイクルの1もしくは約1日目および8もしくは約8日目の225mgもしくは約225mgの量の2つの連続用量に続く、15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の375mgもしくは約375mgの量の2つの連続用量を含む;または
第1の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントを(i)に示される投与計画に従って投与することを含み、2つの個別用量のそれぞれが、28日サイクルの15もしくは約15日目および22もしくは約22日目の375mgもしくは約375mgの量の2連続を含む、
態様198~213のいずれかの方法。
215. 第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、独立して、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1または2つの用量を投与することを含む、態様200~214のいずれかの方法。
216. 第2および/または後続の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、独立して、
(i)第2および/もしくは後続の28日サイクルについてそれぞれ2週毎(Q2W)、任意で第2および/もしくは後続のサイクルの1および15日目の2つの個別用量;または
(ii)第2および/もしくは後続の28日サイクルの4週毎(Q4W)、任意で第2および/もしくは後続のサイクルの1日目の1つの用量
より選択される投与計画を含む、態様200~215のいずれかの方法。
217. 第2および/もしくは後続の28日サイクルの各Q2W用量が、第2および/もしくは後続の28日サイクルの総投薬量の50%もしくは約50%であり;かつ/または
第2および/もしくは後続の28日サイクルのQ4W用量が、第2および/もしくは後続の28日サイクルの総投薬量であるか、もしくはおよそ総投薬量である、
態様216の方法。
218. 第2および/もしくは後続の用量が、2つの用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを750mgもしくは約750mgの量でQ2W投与することを含む;または
第2および/もしくは後続の用量が、1つの用量について抗PD-L1抗体もしくはその抗原結合フラグメントを1500mgもしくは約1500mgの量でQ4W投与することを含む、
態様216または態様217の方法。
219. 少なくとも2つの28日サイクルが、第3の28日サイクルをさらに含み、かつ/または後続の28日サイクルが、第3の28日サイクルである、態様174~218のいずれかの方法。
220. 第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、第1のおよび/または第2の28日サイクルにおいて投与される総投薬量と同じである、態様219の方法。
221. 第3の28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様219または態様220の方法。
222. (a)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、抗体もしくはフラグメントを第1および/もしくは第2の28日サイクルと比較してより大きい数の個別用量で投与することによって実施される;または
(b)第3の28日サイクルにおいて、抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの総投薬量の投与が、第2の28日サイクルと比較して抗体またはフラグメントの用量の同じ数を投与することによって実施される、
態様219~221のいずれかの方法。
223. 第3の28日サイクルにおける総投薬量の投与が、任意で第3の28日サイクルの1日目の、第3の28日サイクルの4週毎(Q4W)の1つの用量の投与を含む、態様219~222のいずれかの方法。
224. 少なくとも2つの28日サイクルの第1が、
(a)T細胞療法の投与の開始から22日目から36日目の間の時点;あるいは
(b)(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが、対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始される、態様192~223のいずれか1つの方法。
225. 少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始から22から36日目の間の時点に開始される、態様192~224のいずれかの方法。
226. 少なくとも2つの28日サイクルが、3つ以下の28日サイクルを含み、任意で少なくとも2つの28日サイクルの第1が、22日目または約22日目から36日目または約36日目の間に開始される、態様192~225のいずれかの方法。
227. 少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始後の29日目または約29日目に開始される、態様192~226のいずれかの方法。
228. 少なくとも2つの28日サイクルの第1が、T細胞療法の投与の開始後の43日目または約43日目に開始される、態様192~227のいずれかの方法。
229. (a)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与する工程であって、該T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、工程;および
(b)続いて対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程であって、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1から3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの750mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1から3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で29日目に始まる、工程
を含む処置方法。
230. B細胞悪性腫瘍を有する対象に、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、処置方法、
該対象が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法を投与されており、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合し、抗体または抗原結合フラグメントの投与が、1つから3つの間の28日サイクルを実施することを含み、各サイクルが、抗体またはフラグメントの900mg~2000mgの総投薬量を投与することを含み、任意で、該1つから3つの間の28日サイクルの第1が、T細胞療法の開始後22日目または約22日目から36日目または約36日目の間、任意で約29日目に始まる、方法。
231. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、独立して、1200mg~1500mgまたは約1200mg~1500mgである、態様229または態様230の方法。
232. 少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1200mgまたは約1200mgである、態様229~231のいずれかの方法。
233. 少なくとも1つの28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様229~231のいずれかの方法。
234. 各28日サイクルにおける抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントの総投薬量が、1500mgまたは約1500mgである、態様229~231および233のいずれかの方法。
235. 各28日サイクルにおける総投薬量が、抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントの1、2、3または4つの用量を投与することを含む、態様229~234のいずれかの方法。
236. 各28日サイクルが、独立して、
(i)それぞれ週1回(Q1W)、任意で28日サイクルの1、8、15および22日目の4つの用量;
(ii)それぞれQ1W、任意で28日サイクルの1および8日目の2つの連続用量に続く、1つの用量について2週間に1回(Q2W)、任意で15日目の1つの用量;
(iii)それぞれ2週毎(Q2W)、任意で28日サイクルの1および15日目の2つの用量;または
(iv)4週毎(Q4W)、任意で28日サイクルの1日目の1つの用量
より選択される投与計画を含む、態様229~235のいずれかの方法。
237. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8および15日目、第2の28日サイクルにおける1日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される、態様229~236のいずれかの方法。
238. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、第1の28日サイクルにおける1、8、15および22日目、第2の28日サイクルにおける1および15日目、ならびに第3の28日サイクルにおける1日目に投与される、態様229~237のいずれかの方法。
239. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、各28日サイクルにおける1日目に投与される、態様229~238のいずれかの方法。
240. 対象が処置に続いて部分奏効(PR)以下を示し、かつ/あるいはT細胞療法および/または抗PD-L1抗体もしくはフラグメントの投与の開始に続いて3ヶ月目にPR以下を示す場合に、1つまたは複数のさらなる28日サイクルにおいて抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントを投与する工程をさらに含む、態様229~239のいずれかの方法。
241. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、1つまたは複数のさらなる28日サイクルのそれぞれにおいて900mg~2000mgの総投薬量で、任意で1500または約1500mgの総投薬量で投与される、態様240の方法。
242. 抗PD-L1抗体または抗原結合フラグメントが、12ヶ月以下の総持続期間に投与される、態様183~241のいずれかの方法。
243. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始の21日後よりも後に開始される、態様183~242のいずれかの方法。
244. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、
(i)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった;
(ii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、血液中で検出可能となった後に、検出不可能となったかもしくは低減された、任意でT細胞療法の投与後の先行する時点と比較して低減された;
(iii)血液中で検出可能なT細胞療法の細胞の数が、T細胞療法の投与開始後の対象の血液中で検出可能なT細胞療法の細胞のピーク数もしくは最大数の1.5倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、10倍もしくはそれ以上、もしくは1.5倍超、2.0倍超、3.0倍超、4.0倍超、5.0倍超、10倍超もしくはそれ以上減少した;
(iv)T細胞療法の細胞のピークレベルもしくは最大レベルが対象の血液中で検出可能となった後の時点で、対象からの血液中で検出可能な細胞もしくはそれに由来する細胞の数が、対象の血液中の総末梢血単核細胞(PBMC)の10%未満、5%未満、1%未満もしくは0.1%未満を下回った;
(v)対象が、T細胞療法による処置後に疾患進行を示し、かつ/もしくは寛解に続いて再発した;ならびに/または
(iv)対象が、細胞の投与前もしくは後および抗PD-L1抗体の投与の開始前の時点の腫瘍量と比較して増加した腫瘍量を示した
時点、またはその後、任意でその直後またはその1~3日後以内
に開始される、態様173~243のいずれかの方法。
245. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日、36日、43日もしくは50日、または29日以内、36日以内、43日以内もしくは50日以内に開始される、態様183~244のいずれかの方法。
246. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後22日~36日または約22日~36日に開始される、態様183~245のいずれかの方法。
247. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後29日もしくは約29日に開始される、態様183~246のいずれかの方法。
248. チェックポイント阻害剤の投与および/または第1の投薬サイクルの始めが、T細胞療法の投与の開始後43日もしくは約43日に開始される、態様183~247のいずれかの方法。
249. 抗PD-L1抗体もしくは抗原結合フラグメントの投与および/または第1の28日サイクルの始めの時点で、対象が、T細胞療法の投与に続く重篤な毒性を示していない、態様183~248のいずれかの方法。
250. 重篤な毒性が、重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5のCRSであり;かつ/あるいは
重篤な毒性が、重篤な神経毒性、任意でグレード3以上、長期にわたるグレード3以上またはグレード4もしくは5の神経毒性である、
態様249の方法。
251. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、PD-L1の細胞外ドメインに特異的に結合する、態様183~250のいずれかの方法。
252. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)、MDPL3280A(アテゾリズマブ)、YW243.55.S70、MDX-1105(BMS-936559)、LY3300054、もしくはMSB0010718C(アベルマブ)であるか、または前記のうちいずれかの抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む、態様183~251のいずれかの方法。
253. 抗PD-L1抗体またはその抗原結合フラグメントが、MEDI4736(デュルバルマブ)であるか、またはその抗原結合フラグメントもしくは領域であるかもしくはそれを含む、態様183~252のいずれかの方法。
254. 抗PD-L1抗体が、MEDI4736(デュルバルマブ)の抗体またはその抗原結合フラグメントである、態様183~253のいずれかの方法。
255. B細胞悪性腫瘍が非ホジキンリンパ腫(NHL)である、態様171~254のいずれかの方法。
256. T細胞療法の投与の時点またはその直前に、対象が、NHLに対する1つまたは複数の事前の療法、任意でCARを発現している細胞の別の用量以外の1つまたは2つの事前の療法による処置後の寛解に続いて再発したか、または事前の療法に対して難治性になっており、任意で、1つまたは複数の事前の療法が、CD20を標的とする剤またはアントラサイクリンであるか、またはそれを含む、態様255の方法。
257. NHLが、侵攻性NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、DLBCL-NOS、任意で形質転換インドレント;EBV陽性DLBCL-NOS;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL);濾胞性リンパ腫(FL)、任意で濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)を含む、態様255または態様256の方法。
258. NHLが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL);DLBCL-NOS;DLBCL-NOS形質転換インドレント;濾胞性リンパ腫グレード3B(FL3B);ならびに/またはMYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒット)を含む、態様255~257のいずれかの方法。
259. 対象が、1未満または1と等しい米国東海岸がん臨床試験グループパフォーマンスステータス(ECOG)のステータスを有すると特定されるかまたは特定されている、態様171~258のいずれかの方法。
260. 標的抗原がB細胞抗原である、態様171~199のいずれかの方法。
261. 標的抗原がCD19である、態様171~260のいずれかの方法。
262. キメラ抗原受容体(CAR)が、標的抗原に特異的に結合する細胞外抗原認識ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む、態様261の方法。
263. 細胞内シグナル伝達ドメインが、CD3-ゼータ(CD3ζ)鎖のシグナル伝達ドメインを含む、態様262の方法。
264. キメラ抗原受容体(CAR)が、共刺激分子の細胞質シグナル伝達ドメインを含む共刺激シグナル伝達領域をさらに含む、態様262または態様263の方法。
265. 共刺激シグナル伝達領域が、CD28または4-1BBの細胞質シグナル伝達ドメインを含む、態様264の方法。
266. 共刺激ドメインが、4-1BBの細胞質シグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、態様264または態様265の方法。
267. CARが、CD19に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含み、任意で膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む、態様171~266のいずれかの方法。
268. CARが、順に、CD19に特異的なscFvと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインである、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む、態様171~266のいずれかの方法。
269. CARが、順に、CD19に特異的なscFvと、スペーサーと、膜貫通ドメインと、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインと、任意でCD3ゼータシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインとを含む、態様171~266のいずれかの方法。
270. スペーサーが、
(a)免疫グロブリンヒンジもしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる、または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域またはCD8細胞外領域を含まない、
(b)免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4ヒンジ、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなり、かつ/または約15個以下のアミノ酸を含み、かつCD28細胞外領域またはCD8細胞外領域を含まない、あるいは
(c)12アミノ酸長もしくは約12アミノ酸長であり、かつ/または免疫グロブリンヒンジ、任意でIgG4、もしくはその改変バージョンのすべてもしくは一部を含むかもしくはそれからなる
ポリペプチドスペーサーである、態様267または態様269の方法。
271. スペーサーが、式X1PPX2P(SEQ ID NO:58)[式中、X1はグリシン、システインまたはアルギニンであり、X2はシステインまたはトレオニンである]を含むかまたはそれからなる、態様267、269および270のいずれかの方法。
272. スペーサーが、SEQ ID NO:1の配列、SEQ ID NO:2によってコードされる配列、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34の配列、またはそれらと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有する前記のいずれかの変異体を含むかまたはそれからなる、態様267および269~271のいずれかの方法。
273. スペーサーが、SEQ ID NO:1の配列を含む、態様267および269~272のいずれかの方法。
274. 共刺激分子の細胞質シグナル伝達ドメインが、SEQ ID NO:182またはそれと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の配列同一性を有するその変異体を含む、態様264~273のいずれかの方法。
275. 主要シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインが、それと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するSEQ ID NO:13または14または15を含む、態様262~274のいずれかの方法。
276. 細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、RASQDISKYLN(SEQ ID NO:35)のCDRL1配列、SRLHSGV(SEQ ID NO:36)のCDRL2配列、および/またはGNTLPYTFG(SEQ ID NO:37)のCDRL3配列ならびにDYGVS(SEQ ID NO:38)のCDRH1配列、VIWGSETTYYNSALKS(SEQ ID NO:39)のCDRH2配列、および/またはYAMDYWG(SEQ ID NO:40)のCDRH3配列を含む、態様262~275のいずれかの方法。
277. 細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、FMC63のCDRL1配列、FMC63のCDRL2配列、FMC63のCDRL3配列、FMC63のCDRH1配列、FMC63のCDRH2配列、およびFMC63のCDRH3配列を含む、態様262~276のいずれかの方法。
278. 細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、FMC63の可変重鎖領域およびFMC63の可変軽鎖領域を含む、態様262~277のいずれかの方法。
279. 細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、SEQ ID NO:41に示されるアミノ酸配列を含むVH領域を含む、態様262~278のいずれかの方法。
280. 細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、SEQ ID NO:42に示されるアミノ酸配列を含むVL領域を含む、態様262~279のいずれかの方法。
281. 細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、順に、任意でSEQ ID NO:41に示されるアミノ酸配列を含む、VHと、任意でSEQ ID NO:59を含む、リンカーと、任意でSEQ ID NO:42に示されるアミノ酸配列を含むVLとを含み、かつ/またはscFvが、フレキシブルなリンカーを含み、かつ/もしくはSEQ ID NO:43として示されるアミノ酸配列を含む、態様262~270のいずれかの方法。
282. 細胞外抗原認識ドメインがscFvであり、scFvが、SEQ ID NO:43に示されるアミノ酸配列を含む、態様262~281のいずれかの方法。
283. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、約1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、5×107~1×108個の総CAR発現T細胞、または約1×105~5×108個の総CAR発現T細胞、約1×106~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×106~1×108個の総CAR発現T細胞、約1×107~2.5×108個の総CAR発現T細胞、約5×107~1×108個の総CAR発現T細胞(それぞれ両端の値を含む)を含む、態様171~282のいずれかの方法。
284. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、少なくとももしくは少なくとも約1×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×105個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×106個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約5×107個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約1×108個のCAR発現細胞、少なくとももしくは少なくとも約2.5×108個のCAR発現細胞、または少なくとももしくは少なくとも約5×108個のCAR発現細胞を含む、態様171~283のいずれかの方法。
285. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、5×107個または約5×107個のCAR発現細胞を含む、態様171~284のいずれかの方法。
286. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、1×108個または約1×108個のCAR発現細胞を含む、態様171~284のいずれかの方法。
287. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、1.5×108個もしくは約1.5×108個のCAR発現細胞を含む、態様171~284のいずれかの方法。
288. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、非経口的に、任意で静脈内に投与される、態様171~287のいずれかの方法。
289. T細胞が、対象から得られた初代T細胞である、態様288の方法。
290. T細胞が、対象に対して自己由来である、態様171~289のいずれかの方法。
291. T細胞が、対象に対して同種異系である、態様171~289のいずれかの方法。
292. 遺伝子操作されたT細胞の用量が、CARを発現しているCD4+ T細胞およびCARを発現しているCD8+ T細胞を含み、用量の投与が、複数の別々の組成物を投与することを含み、該複数の別々の組成物が、CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞の一方を含む第1の組成物と、CD4+ T細胞またはCD8+ T細胞の他方を含む第2の組成物とを含む、態様171~291のいずれかの方法。
293. 第1の組成物および第2の組成物が、0~12時間の間隔を空けて、0~6時間の間隔を空けてもしくは0~2時間の間隔を空けて投与される、または第1の組成物の投与および第2の組成物の投与が、同じ日に実施され、約0から約12時間の間の間隔を空けて、約0から約6時間の間の間隔を空けてもしくは約0から2時間の間の間隔を空けて実施され;かつ/あるいは
第1の組成物の投与の開始および第2の組成物の投与の開始が、約1分から約1時間の間の間隔を空けて、または約5分から約30分の間の間隔を空けて実施される、
態様292の方法。
294. 第1の組成物および第2の組成物が、2時間以下、1時間以下、30分以下、15分以下、10分以下または5分以下の間隔を空けて投与される、態様292または態様293の方法。
295. 第1の組成物が、CD4+ T細胞を含む、態様122~294のいずれかの方法。
296. 第1の組成物が、CD8+ T細胞を含む、態様122~294のいずれかの方法。
297. 第1の組成物が、第2の組成物より前に投与される、態様122~296のいずれかの方法。
299. 投与より前に、対象が、フルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法でプレコンディショニングされている、態様171~297のいずれかの方法。
300. 投与の直前に、対象にフルダラビンおよび/またはシクロホスファミドの投与を含むリンパ球枯渇療法を投与する工程をさらに含む、態様171~299のいずれかの方法。
301. リンパ球枯渇療法が、約200mg/m2~400mg/m2、任意で300mg/m2もしくは約300mg/m2(その値を含む)のシクロホスファミド、および/または約20~40mg/m2、任意で30mg/m2のフルダラビンの、毎日2~4日間、任意で3日間の投与を含む、あるいはリンパ球枯渇療法が、約500mg/m2のシクロホスファミドの投与を含む、態様299または態様300の方法。
302. リンパ球枯渇療法が、300mg/m2もしくは約300mg/m2のシクロホスファミドおよび約30mg/m2のフルダラビンの毎日3日間の投与を含み;かつ/または
リンパ球枯渇療法が、500mg/m2もしくは約500mg/m2のシクロホスファミドおよび約30mg/m2のフルダラビンの毎日3日間の投与を含む、態様299~301のいずれかの方法。
303. 対象がヒトである、態様171~302のいずれかの方法。
304. (a)キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法であって、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、T細胞療法;
(b)免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤であって、任意で、1つまたは複数の個別用量の状態で製剤化されている、チェックポイント阻害剤;ならびに
(c)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤を投与するための説明書であって、態様171~303のいずれかの方法によるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキット。
305. (a)キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含むT細胞療法であって、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、T細胞療法;ならびに
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、T細胞療法を投与するための説明書であって、T細胞療法の投与後に対象が免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤を投与されることになることを指定し、態様171~303のいずれかの方法に従うT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキット。
306. (a)免疫チェックポイント経路タンパク質を遮断することが可能な抗体またはその抗原結合フラグメントであるチェックポイント阻害剤であって、任意で、1つまたは複数の個別用量の状態で製剤化されている、チェックポイント阻害剤;および
(b)B細胞悪性腫瘍を有する対象に、チェックポイント阻害剤を投与するための説明書であって、説明書が、チェックポイント阻害剤が、T細胞療法の投与の開始後に投与されることを指定し、T細胞療法が、キメラ抗原受容体を発現している遺伝子操作されたT細胞の用量を含み、キメラ抗原受容体が、B細胞悪性腫瘍によって発現される標的抗原に特異的に結合する、態様171~303のいずれかの方法によるT細胞療法および/またはチェックポイント阻害剤の投与を指定する、説明書
を含むキット。
VIII. 実施例
以下の実施例は、単に例証目的で含まれるのであって、本発明の範囲を限定することを意図しない。
実施例1 PD-L1発現細胞の存在下のCAR発現T細胞におけるPD-1発現の抗原特異的刺激の評価
キメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作されたT細胞を含有するT細胞組成物を、刺激条件の存在下でインキュベーション後にPD-1の発現について評価した。
CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞について富化するために、試料からのT細胞(CD4+細胞およびCD8+細胞を含む)の免疫親和性ベースの選択を含むプロセスによって、3人の健康なヒト成体ドナー由来の白血球アフェレーシス試料から、抗CD19 CAR発現T細胞を含有するT細胞組成物を生成し、それぞれCD8+細胞およびCD4+細胞について富化された2つの組成物をもたらした。
富化されたCD4+組成物およびCD8+組成物の細胞を抗CD3/抗CD28ビーズで別々に活性化し、抗CD19 CARをコードするベクターによるレンチウイルス形質導入に供した。抗CD19 CARは、マウス抗体由来の抗CD19 scFv(FMC63由来の可変領域)と、免疫グロブリン由来のスペーサーと、CD28由来の膜貫通ドメインと、4-1BB由来の共刺激領域と、CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメインとを含有していた。ウイルスベクター中の発現構築物は、切断型受容体をコードする配列をさらに含有し、切断型受容体は、CAR発現についての代替マーカーとして役立ち、T2Aリボソームスキップ配列によりCAR配列から分離されている。次に、形質導入された集団を細胞拡大増殖のための刺激試薬の存在下で別々にインキュベートした。拡大増殖したCD8+細胞およびCD4+細胞を製剤化し、別々に凍結保存し、保存した。
各ドナーからの凍結保存されたCD4+ 抗CD19 CAR発現細胞およびCD8+ 抗CD19 CAR発現細胞を解凍し、約1:1のCAR+ CD4+:CD8+比で混合し、生成したCAR+ T細胞組成物の細胞5×104個を96ウェル平底プレート中に蒔いた。ヒトCD19(K562.CD19)を形質導入された標的K562細胞を37℃、5% CO2でCAR+ T細胞組成物と共に5:1(細胞1×104個)、2.5:1(細胞2×104個)、および1.25:1(細胞4×104個)の3つの異なるエフェクター対標的(E:T)比で共インキュベートした。
インキュベーション後、形質導入細胞を認識する抗体ならびにCD3、CD4、CD8、およびPD-1に特異的な抗体を使用して、CARの発現についてすべての条件からのCAR+ T細胞をフローサイトメトリーにより分析した。このアッセイによってCAR+(形質導入)と見なされるT細胞のパーセンテージは、ドナー間およびCD4+ T細胞とCD8+ T細胞との間で変動した。CD4+ T細胞は、70.4~80.5%の範囲でCAR+であり、CD8+ T細胞は47.5~52.9%の範囲でCAR+であった。解凍直後に、CD3+CD4+抗CD19 CAR発現細胞およびCD3+CD8+抗CD19 CAR発現細胞は、PD-1の細胞表面発現を示し(0時間)、それは、K562.CD19細胞への曝露を介して抗原曝露の24時間後に上方調節された(図1)。K562.CD19細胞との培養に応答したCD4+抗CD19 CAR発現細胞およびCD8+抗CD19 CAR発現細胞の療法におけるPD-1の上方調節の強度は、5:1と比較して1.25:1のエフェクター対標的比で増加したPD-1発現(陽性細胞のMFI)によって実証されるように、培養物中に存在する標的細胞の相対数と相関関係にあることが観察された(図2)。
加えて、2.5:1のE:T(CAR-T:K562.CD19)比の細胞培養物を、刺激後に毎日4日間PD-1の発現について分析して、PD-1発現の動態をモニタリングした。図3Aに示すように、PD-1発現について陽性であった抗CD19 CAR発現細胞のパーセンテージは、抗原発現(K562.CD19)細胞による単回刺激後に4日間安定であった。しかし、PD-1染色についての平均蛍光強度によって決定されるようなCD4+細胞およびCD8+細胞の両方の表面に発現されたPD-1の量は、刺激の1日後に急速に減少し、表面発現レベルは4日目までにベースラインに戻った(図3B)。
実施例2 抗CD19 CAR発現細胞の活性に対する抗PD-L1抗体の存在または非存在の評価
PD-1/PD-L1の会合が抗CD19 CAR発現細胞活性を示す様々な読取りを阻害したかどうか、およびそのような作用を例示的な抗PD-L1抗体、デュルバルマブの存在下で遮断することができたかどうかを評価するための研究を行った。本質的に実施例1に記載したように、K562.CD19細胞またはヒトCD19およびPD-L1を発現するように形質導入されたK562細胞(K562.CD19.PDL1)のいずれかである標的細胞と共に24時間共培養した後、サイトカイン産生およびT細胞活性化マーカーの発現を3人の健康なドナーから生成された抗CD19 CAR発現T細胞組成物において評価した。デュルバルマブ(20μg/mL)の存在下または非存在下でインキュベーションを実施した。アイソタイプ対照を対照として使用した。
A. サイトカインの産生
インキュベーションに続いて、各条件からの上清を回収し、サイトカインの産生について分析した。
図4A~4Cに示すように、IFNγ、IL-2、およびTNF-αサイトカインの産生は、3つの抗CD19 CAR発現ドナー細胞調製物のすべてにわたり5:1~1.25:1のE:T比でPD-L1の発現を欠如するK562.CD19細胞と比較してK562.CD19.PDL1細胞の存在下で低減された。デュルバルマブの存在は、異なるドナー由来の細胞組成物にわたりサイトカイン産生レベルを回復させることが観察され(図4A、4Bおよび4C)、抗原によって誘導されるIFN-γ、IL-2、およびTNF-α産生に対するPD-L1媒介阻害作用がデュルバルマブの存在下で回復したことを示している。
B. T細胞活性化マーカーの発現
デュルバルマブの存在下または非存在下でCD19+標的細胞(K562.CD19およびK562.CD19.PDL1)と共に24時間インキュベートされているCD4+抗CD19 CAR発現細胞およびCD8+抗CD19 CAR発現細胞上のPD-1ならびにT細胞活性化マーカーCD25およびCD69の発現をフローサイトメトリーによって評価した。そのとき、標的細胞がPD-L1を発現した培養物(K562.CD19.PDL1標的細胞)において、抗原発現K562.CD19細胞と共に24時間培養されたCAR発現細胞について観察されたPD-1発現における増加が観察されなかったことは、抗原が誘導した抗CD19 CAR発現細胞上のPD-1発現の増加が、標的細胞(K562.CD19.PDL1)上のPD-L1の存在によって阻害されたことを示している。図5A~5Cを参照されたい。示すように、デュルバルマブの添加は、PD-L1発現(K562.CD19.PDL1)標的細胞との共培養で抗CD19 CAR発現細胞上のPD-1発現レベルに増加を招くことが観察された。いくつかの態様において、PD-L1発現標的細胞の存在下でのPD-1発現の低減(または増加の阻害)は、活性化応答のPD-L1媒介阻害および/または受容体がそのリガンドと会合したときのシェディングもしくはインターナリゼーションが原因であるか、またはそれに関係する場合がある。
抗CD19 CAR発現細胞上のCD25の発現は、PD-L1を発現していないK562.CD19標的細胞との共培養と比較して、抗CD19 CAR発現細胞がPD-L1をPD-L1発現(K562.CD19.PDL1)標的細胞と共培養された場合に増加することが観察された。CD8+抗CD19 CAR発現T細胞ではなく、CD4+抗CD19 CAR発現T細胞は、PD-L1を発現していないK562.CD19標的細胞との共培養と比較して、K562.CD19.PDL1標的細胞と共にインキュベートした場合、特に1.25:1のE:T比で早期T細胞活性化マーカー、CD69の減少した発現を示した。K562.CD19.PDL1との抗CD19 CAR発現細胞の共培養の間のデュルバルマブの存在は、PD-L1発現標的細胞の存在下でCD69発現における観察された減少を後退させることが観察された。データは、活性化マーカーの表面発現に対するPD-L1の作用を、抗PD-L1抗体を使用することなどによってPD-L1と拮抗することにより遮断することができたことを示す。
実施例3 抗CD19 CAR発現細胞のインビボ再拡大増殖
実質的に実施例1に記載されるように抗CD19 CAR発現細胞組成物を産生させ、非ホジキンリンパ腫(NHL)を有する対象にそれを投与した。CAR発現T細胞の投与前に(d=0)、対象を30mg/m2フルダラビンで毎日3日間および300mg/m2シクロホスファミドで毎日3日間処置した。凍結保存した細胞組成物を静脈内投与前に解凍した。治療用T細胞の用量を、製剤化されたCD4+ CAR発現細胞集団を投与することによって所定の細胞組成物として投与し、製剤化されたCD8+ CAR発現集団を約1:1の標的比で投与した。
d=0で、化学療法難治性形質転換びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)(BCL2再構成ならびにMYCおよびBCL6の多重コピーを有する胚中心サブタイプ)を有する対象の処置を、静脈内注入による単一用量計画で開始した。投与される各用量は、5×107個のCAR発現T細胞(標的1:1のCD4+:CD8+比)を含んでいた。ある特定の時点で測定された末梢血中のCD3+/CAR+、CD4+/CAR+、CD8+/CAR+ T細胞の数を図6に示す。対象は、ビンクリスチンおよびプレドニゾン加リツキシマブと一緒の用量調整エトポシド、ドキソルビシン、およびシクロホスファミド(DA-EPOCH-R)ならびにHLA型が8/8一致する血縁のないドナーからの中強度(intermediate-intensity)同種幹細胞移植を含む5種類の処置で事前に処置されており、難治性であった。同種幹細胞移植の後で抗CD19 CAR発現T細胞を受ける前に、対象は、すべての血液系列において100%のドナーキメリズムを示し、免疫抑制療法を受けることを止めており、移植片対宿主病(GVHD)を有しなかった。抗CD19 CAR発現T細胞の投与前に、対象は、陽電子放出断層撮影-コンピュータ断層撮影(PET-CT)によって観察され、磁気共鳴イメージング(MRI)によって確定された耳周囲の腫瘤および右側頭葉脳病変を有していた。
抗CD19 CAR発現T細胞処置を受けた後、対象は、注入28日後にPET-CTおよび脳MRIによって示される完全奏効(CR)を達成し、神経毒性またはCRSの徴候は観察されなかった。CAR発現T細胞の注入の3ヶ月後に、この対象で耳周囲の腫瘤の再発が認められ、切開生検が行われた。生検後、さらなる処置なしに目に見える腫瘍は後退した。図6に示すように、薬物動態分析により、末梢血中のCAR-T細胞の顕著な再拡大増殖(観察された最初の拡大増殖よりも高いレベルへの歳拡大増殖、ピークレベルは注入後約113日に観察された)が示され、これは、腫瘍退縮と同時に起こった。次に、対象は、生検の1ヶ月後の再ステージングPET-CTによって確定された第2のCRをさらに達成し、CAR発現T細胞注入の6ヶ月後にCRのままであった。対象のさらなる評価により、CNS応答が長続きし、対象が12ヶ月目にCRのままであったことが示された。
結果は、CAR発現T細胞の再拡大増殖および活性化が、機能的もしくは活性CAR+ T細胞の低減もしくは消失および/またはCAR-T細胞療法に対する抗腫瘍応答に続く再発の後でインビボで開始することができるという結論と矛盾しない。さらに、最初のCAR+ T細胞注入後時間が経ってからのインビボ再拡大増殖に続き、CAR+ T細胞は、抗腫瘍活性を再発揮することができる。この結果は、CAR+ T細胞の再拡大増殖および活性化をインビボでトリガーすることができ、CAR+ T細胞を再活性化またはブーストする方法が、それらの有効性をさらに増強し得るということを裏づけている。
実施例4 抗CD19 CAR発現細胞による処置後の生検試料上のPD-L1発現の評価
CAR発現細胞の投与前および/または投与後に対象から収集された腫瘍生検におけるPD-L1発現を評価した。
実施例1に実質的に記載されるように抗CD19 CAR発現細胞組成物を産生した。治療用CAR発現T細胞組成物により再発性または難治性(R/R)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)またはマントル細胞リンパ腫(MCL)を有する選択された対象から腫瘍生検を収集した。CAR発現T細胞の投与前(処置前)および投与の7~20日後(処置後)に腫瘍生検を得た。合計28人の対象(25人のDLBCLおよび3人のMCL)からの43個の生検(26個の処置前;17個の処置後および15個のマッチするペア)からの結果を調査した。
抗CD19 CARをコードするmRNAに特異的なインサイチューハイブリダイゼーション(ISH)プローブを使用して、腫瘍生検中のCAR発現T細胞の浸潤を定量した。CAR発現細胞ならびにCD4、CD8、CD19、CD20、およびPD-L1についての細胞表面代替マーカーについて検出するマルチプレックス免疫蛍光(IF)アッセイを使用してCAR発現T細胞、非CAR T細胞およびB細胞を数えた。腫瘍生検の切片をヘマトキシリン-エオジン(H&E)で染色し、組織の質および腫瘍の特定について評価した。画像解析ソフトウェアを使用して免疫蛍光像を分析した。
CD4+ CAR T細胞およびCD8+ CAR T細胞の両方が、処置後の時点(投与後7~20日)で腫瘍領域に浸潤していたことが観察された。
PD-L1の発現は、処置前の対象(0.16%;0~56%))および処置後の対象(3.3%;0~65%))の間で変動した。マッチした生検中のCD8+細胞における処置後の増加は、PD-L1の発現における処置後の増加と関連することが観察された(R2=0.61)。この結果は、評価された時間でのCD8+ CAR+細胞の浸潤が、そのような細胞の存在および/または活性が腫瘍微小環境(TME)因子の上方調節をもたらし得ると示す場合があるという結論と一致する。いくつかの態様において、CAR-T細胞の投与の時点またはその後に投与されるものなどの、これらの因子を標的とする、例えばPD-L1を標的とする療法は、CAR+ T細胞の投与後の1つもしくは複数の治療転帰またはその持続期間を高める場合がある。
実施例5 再発性および難治性非ホジキンリンパ腫(NHL)を有する対象への免疫チェックポイント阻害剤(例えば抗PD-L1抗体)と組み合わせた抗CD19 CAR発現細胞の投与
実質的に実施例1に記載されるように抗CD19 CAR発現T細胞組成物を産生し、再発性/難治性(R/R)B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)を有する対象に投与する。いくつかの局面において、CAR発現T細胞組成物の投与に続いて投与された抗PD-L1抗体と組み合わせて、そのような組成物をそのような対象に投与する。処置のために選択された対象の群は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL);デノボもしくはインドレントリンパ腫からの形質転換型(NOS);MYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒットリンパ腫);濾胞性リンパ腫グレード3b(FLG3B);T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;エプスタイン-バーウイルス(EBV)陽性DLBCL、NOS;および原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)を有する対象を含む。処置される対象は、CD20を標的とする剤およびアントラサイクリンを含む少なくとも2種類の事前療法に続いて再発した、またはそれに難治性であり、スクリーニング時に1未満または1と等しい米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)スコアを有する。
CAR+ T細胞の注入前に、対象は、フルダラビン(flu、30mg/m2)およびシクロホスファミド(Cy、300mg/m2)によるリンパ球枯渇化学療法を3日間受ける。対象は、リンパ球枯渇後にCAR発現T細胞を2~7日受ける。対象に、5×107個の総CAR発現T細胞(DL1)の単一用量または1×108個のCAR発現T細胞(DL2)の単一用量(それぞれ1:1比のCD4+ CAR発現T細胞およびCD8+ CAR発現T細胞での別々の注入を介するそれぞれの単一用量)でCAR発現T細胞の用量を投与する。
1つまたは複数の28日サイクルを含む投与計画で、例示的な抗PD-L1抗体デュルバルマブをCAR-T細胞注入後の対象に静脈内(IV)注入として投与して、例えば定常状態の曲線下面積に基づき、1500mg Q4W(10mg/kg Q2Wまたは20mg/kg Q4Wなど)の用量のデュルバルマブの投与によって達成されるものと同じまたは類似の曝露レベルをもたらす。28日サイクルにおいて、375mg毎週(Q1W)の用量が、5mg/kg Q1Wの用量と等価であると予想され、そのような用量および750mg、2週毎(Q2W)の用量が、10mg/kg Q2Wおよび20mg/kg Q4Wの用量に匹敵すると判定された。具体的には、1つまたは複数の28日サイクルの間により低い用量をより頻繁に与える投薬アプローチ(例えば、1500mg Q4Wの2つの用量と比較して、375mg Q1W、2週間の1つの用量、750mg Q2Wの1つの用量、および1500mg Q4Wの1つの用量)が、類似の生物学的PD-L1占有率であるがより短い半減期を招いたことが観察された。理論に縛られることを望むわけではないが、いくつかの態様において、そのようなより短い半減期は、投与後の毒性などの有害作用または望まれない作用のより低いリスクを招く場合がある。
抗CD19 CAR+ T細胞のDL1またはDL2のいずれかを受けている一部の対象では、デュルバルマブを、CAR-T細胞注入後の29日目(±7日)に375mgの用量でQ1W、2週間(例えば29および36日目)に始まり、次に750mg Q2Wの1つの用量(例えば43日目)、続いて1500mg Q4Wの2つの用量(例えば57および85日目)で投与する。
いくつかの場合において、例えばDL1の抗CD19 CAR+ T細胞を受けていた対象に、より低い用量および/または遅延した用量でデュルバルマブを投与することを伴う代替的な投薬レジメンを与える。デュルバルマブの例示的なより低い投与計画は、CAR-T細胞の注入後29日目(±7日)に225mgの用量でQ1W、2週間(例えば29および36日目)に始まり、次に375mg Q1W、2週間(例えば43および50日目)、次に750mg Q2Wの2つの用量(例えば57および71日目)、続いて1500mg Q4W(例えば85日目)の1つの用量の投与を含む。デュルバルマブの例示的な遅延投与計画は、CAR-T細胞の注入後43日目(±7日)に375mgの用量でQ1W、2週間(例えば43および50日目)に始まり、次に750mg Q2Wの2つの用量(例えば57および71日目)、続いて1つの用量について1500mg Q4W(例えば85日目)の投与を含む。
処置前のベースラインおよび処置後の様々な時点での陽電子放出断層撮影(PET)および/もしくはコンピュータ断層撮影(CT)または磁気共鳴イメージング(MRI)スキャンによるX線腫瘍評価に基づき、処置に対する応答を評価する(例えば、Lugano分類に基づく、例えば、Cheson et al., (2014) JCO 32(27):3059-3067を参照されたい)。処置に続く、処置により発現した有害事象(TEAE)の存在または非存在も評価する。対象を、米国立がん研究所の共通毒性規準(CTCAE)スケール、バージョン4.03(NCI-CTCAE v4.03)に従って1~5のスケールでグレード分けした神経毒性(錯乱、失語症、脳症、ミオクローヌス発作、痙攣、嗜眠、および/または精神状態変化の症状を含む神経学的合併症)についても評価およびモニタリングする。共通毒性規準(CTCAE)スケール、バージョン4.03(NCI-CTCAE v4.03)。有害事象共通用語(CTCAE)バージョン4、アメリカ合衆国保険福祉省、発行:2009年5月28日(v4.03:2010年6月14日);およびGuido Cavaletti & Paola Marmiroli Nature Reviews Neurology 6, 657-666 (December 2010)を参照されたい。サイトカイン放出症候群(CRS)もまた判定およびモニタリングし、重症度に基づきグレード分けする。Lee et al, Blood. 2014;124(2):188-95を参照されたい。デュルバルマブによる処置前および処置後の抗CD19 CAR+ T細胞のPKおよびデュルバルマブのPKについても対象を評価する。
対象が部分奏効(PR)を達成しない場合、3つの28日サイクル後(例えば3ヶ月後)にデュルバルマブの投薬を中止し、PRを達成した場合は、疾患進行までデュルバルマブのさらなるサイクルを最大12ヶ月の総持続期間の間継続する場合がある。
実施例6 再発性および難治性非ホジキンリンパ腫(NHL)を有する対象における免疫チェックポイント阻害剤(例えば抗PD-L1抗体)と組み合わせた抗CD19 CAR発現細胞の投与後の応答、安全性および薬物動態の評価
CD19に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)を発現している自家T細胞を含有する治療用CAR+ T細胞組成物および例示的な抗PD-L1抗体デュルバルマブを、再発性/難治性(R/R)B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)を有する対象に、全般的に上の実施例5に記載されるように投与した。R/R NHLを有する対象に、このような併用療法を投与している進行中の臨床試験における特定の時点により結果を記載する。
A. 対象および処置
CD20を標的とする剤およびアントラサイクリンを含む少なくとも2種類の事前療法に続いて再発した、または事前療法に対して難治性であり、1未満または1と等しいECOGスコアを有する、陽電子放出断層撮影(PET)により観察された形質転換インドレントNHLを含むDLBCL NOS;MYCとBCL2および/もしくはBCL6との再構成を有し、DLBCL組織像を有する高悪性度B細胞リンパ腫(ダブル/トリプルヒットリンパ腫);FLG3B;T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;EBV陽性DLBCL、NOS;またはPMBCLを有する対象を含む成人対象を研究に含めた。研究に組み入れられた対象の間で、DLBCL、NOSを有したものもあれば、再発性疾患を有したものもあった。同種造血幹細胞移植(HSCT)が白血球アフェレーシスの90日前よりも前に起こった場合、事前のHSCTを基に、または事前のCD19を標的とするCAR+ T細胞療法もしくは抗PD-L1抗体を受けていることを基に、対象を除外することはなかった。
対象は、フルダラビンおよびシクロホスファミドによるリンパ球枯渇化学療法を3日間受け、次に、5×107個の総CAR+ T細胞の単一用量(DL1;各単一用量は、それぞれ1:1比のCD4+ CAR+ T細胞およびCD8+ CAR+ T細胞での別々の投与による)または1×108個のCAR+ T細胞の単一用量(DL2)を投与された。対象に、デュルバルマブを、CAR+ T細胞の投与後29日目(±7日)に(例えば29および36日目に)始まる2つの用量について375mgの用量でQ1W、次に750mg Q2W(例えば43日目)の1つの用量、続いて2つの用量について1500mg Q4W(例えば57および85日目)に投与し、43日目にデュルバルマブの第1の用量を受けた1人の対象および8、9または44日目まで最終1500mg用量が遅れた3人の対象を例外とした。応答、処置により発現した有害事象(TEAE)およびサイトカイン放出症候群(CRS)または神経学的事象(NE)の発生率を、上の実施例5に記載されたように評価した。末梢血中のCAR+ T細胞の数に基づく薬物動態パラメーターをCAR+ T細胞の投与後の様々な時点でフローサイトメトリーにより評価した(例えば、1、2、4、8、11、15、22、29、36、43、50、57、71、85、180、270または365日目)。
分析の時点で、合計11人の対象がCAR+ T細胞および少なくとも1つの用量のデュルバルマブを受けていた。8人の対象がCAR+ T細胞のDL1を受け、対象のうち6人が全部で5つの用量のデュルバルマブを受けており;3人の対象がCAR+ T細胞のDL2を受け、これらの対象のうち2人が全部で5つの用量のデュルバルマブを受けた。
B. 応答および安全性
分析の時点で、CAR+ T細胞単独またはデュルバルマブとの組合せのいずれかによる投与後に用量規制毒性は観察されなかった。
CAR+ T細胞の投与後1ヶ月で(デュルバルマブの最初の投与の時点で、またはおよそその時点で)、全奏効率(ORR)は91%(10/11;DL1、7/8およびDL2、3/3)であり、対象の64%(7/11)が完全奏効(CR)を達成した(DL1、5/8;DL2、2/3)。CAR+ T細胞の投与後3ヶ月のとき、1ヶ月でPRを有した1人の対象が3ヶ月でCRに変わった。処置された対象のうち6人の対象をCAR+ T細胞の投与後6ヶ月で評価した。それらの対象のうち4人が6ヶ月で完全奏効を達成した。このような対象の1人は1ヶ月および3ヶ月でPRを有していたが、6ヶ月でCRに変わった。
C. 薬物動態の評価および応答
CAR+ T細胞の投与後の様々な時点で測定された対象の末梢血中のCAR+ T細胞数に基づき薬物動態を評価した。3人の例示的な対象において、血液中のCAR+ T細胞の数は、57日目周辺の最初の拡大増殖から減少することが観察されたが、デュルバルマブの最初の1500mg用量の後に(例えば、約57日目から85日目の間に)増加が観察された。3人の対象の1人において、血液中のCAR+ T細胞の数は、57日目に検出不能であったが、85日目に増加し、その結果、この対象における8日目または22日目の血液中のCAR+ T細胞の数よりも数が大きかった。3人の対象のうちもう1人では、6ヶ月目までにCAR+ T細胞の拡大増殖が観察され(この対象では、デュルバルマブの最終1500mg用量が129日目まで遅れた)、6ヶ月の時点で、数は2ヶ月目(例えば57日目)の数よりも10倍超大きかった。別の例示的な対象では、22日目に始まって高い数のCAR+ T細胞が観察され、57日目周辺で実質的な減少はなく、全般的に85日目で高い数が維持されていた。デュルバルマブの最終用量後に血液中のCAR+ T細胞における増加、または高いCAR+ T細胞の維持を示したこれらの4人の例示的な対象は、3ヶ月で少なくとも部分奏効を有することが観察され、これらの対象は、6ヶ月で完全奏効を達成した4人の対象であり、その中にはPRからCRに変わった1人の対象が含まれた。
D. 結論
進行中の研究におけるこの時点で、記載されたようなCD19特異的CAR+ T細胞と組み合わせた、例示的な免疫チェックポイント阻害剤、抗PD-L1抗体デュルバルマブの投与は、グレード3以上のCRSおよび神経学的事象の低い発生率ならびに好都合な応答アウトカムを有する安全性プロファイルを示すことが観察された。一部の対象において、デュルバルマブの投与後に改善された薬物動態プロファイルが観察され、この改善は長期にわたるCRとも関連した。結果は、抗CD19 CAR+ T細胞と組み合わせた例示的な免疫チェックポイント阻害剤、抗PD-L1抗体デュルバルマブの特定の投与計画の許容される安全性プロファイルと一致した。結果はまた、この対象群に示されるように、細胞の長期にわたる存続性、および臨床応答を含むCAR+ T細胞の改善された薬物動態と一致した。
本発明は、例えば、本発明の様々な局面を例証するために提供される、特定の開示された態様の範囲に限定されることが意図されない。記載される組成物および方法への様々な改変は、本明細書における説明および教示から明らかになるであろう。そのような変形は、本開示の真の範囲および精神から逸脱せずに実施され得、本開示の範囲内に入ることが意図される。