(本開示の例示的実施形態の説明)
最初に本開示の種々の例示的実施形態を列記して説明する。一つの例示的実施形態によれば、温調システムが提供される。温調システムは、熱交換部、チラー装置、加熱装置、温度検出装置、および制御装置を備える。熱交換部は、冷媒による熱交換を行い、被処理体が載置される載置台内に設けられ、複数の熱交換室を備える。複数の熱交換室のそれぞれは、載置台に設定された複数の領域のそれぞれに配置される。複数の領域は、載置台の載置面に沿って設定される。チラー装置は、複数の熱交換室との間で冷媒を循環させる。温度検出装置は、複数の温度検出器を備える。複数の温度検出器のそれぞれは、複数の領域のそれぞれに配置され、複数の熱交換室のそれぞれと載置面との間に配置される。制御装置は、チラー装置を制御することによって載置台の温度が第1温度範囲に至るように冷媒の圧力を調節する。制御装置は、この後に、チラー装置を制御することによって複数の温度検出器の全ての検出温度が第1温度範囲に至るように複数の熱交換室のそれぞれに供給される冷媒の流量を個別に調節する。このように、まず載置台の温度が第1温度範囲となるように冷媒の圧力が載置台の全体に亘って調節され、この後に、載置台の全ての領域が第1温度範囲となるように冷媒の流量が領域毎に調節される。従って、載置台の温度のバラつきが効率よく低減され得る。
一つの例示的実施形態において、制御装置は、複数の温度検出器の全ての検出温度が第1温度範囲に至った後に、チラー装置を制御することによって、載置台の温度が第1温度範囲と異なる第2温度範囲に至るように冷媒の圧力を調節する。このように、載置台の全ての領域が第1温度範囲となるように領域ごとに調節された後に、冷媒の圧力が調節されることによって載置台の温度が第2温度範囲とされることは、比較的に容易となり得る。
一つの例示的実施形態において、加熱装置は、複数のヒータを更に備える。複数のヒータのそれぞれは、複数の領域のそれぞれに配置され、複数の熱交換室のそれぞれと載置面との間に配置される。制御装置は、冷媒の圧力を調節する場合、複数のヒータのそれぞれを制御することによる複数のヒータのそれぞれの発熱量の調節と、チラー装置を制御することによる冷媒の乾き度の調節との少なくとも一方を、温度検出器による検出温度に基づいて更に行う。このように、冷媒の圧力を調節する場合において例えば載置台の温度が昇温される場合には、冷媒の乾き度とヒータの発熱量との少なくとも一方が冷媒の圧力と共に調節されることによって、載置台の昇温がより速やかに行われ得る。
一つの例示的実施形態において、加熱装置は、複数のヒータを更に備える。複数のヒータのそれぞれは、複数の領域のそれぞれに配置され、複数の熱交換室のそれぞれと載置面との間に配置される。制御装置は、冷媒の流量を調節する場合、温度検出器による検出温度に基づいてヒータを制御することによってヒータの発熱量をヒータごとに更に調節する。このように、冷媒の流量を調節する場合において例えば載置台の温度が昇温される場合には、領域ごとのヒータの発熱量の調節が、領域ごとの冷媒の流量の調節と共に行われることによって、載置台の領域ごとの昇温がより正確で速やかに行われ得る。
一つの例示的実施形態において、チラー装置は、複数のチラーユニットを備え、複数のチラーユニットのそれぞれは、複数の熱交換室のそれぞれとの間で冷媒を循環させる。
一つの例示的実施形態において、載置台は、プラズマ処理装置の処理容器内に設けられている。
(本開示の例示的実施形態の詳細)
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一または相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図面を参照して、一つの例示的実施形態に係る温調システムおよび温調方法について説明する。本開示の一つの例示的実施形態に係る温調システムCSの構成が図1に示されている。この温調システムCSは、図2に示す温調システムCSおよび図3に示すプラズマ処理装置10に用いられ得る。
まず、図2および図3のそれぞれに示す構成を説明する。図2に示す温調システムCSは、載置台PD、供給ラインSL、排出ラインDLd、気体ラインAL1、気体ラインAL2を備える。温調システムCSは、熱交換部HE、チラー装置ChA、加熱装置AH、温度検出装置TDA、制御装置Cntを備える。
載置台PDは、載置面FAを備え、ウエハWが載置される。ウエハWは、載置面FAに載置される。載置台PDは、熱交換部HE、加熱装置AH、温度検出装置TDAを備える。
熱交換部HEは、複数の熱交換室HRを備える。複数の熱交換室HRのそれぞれは、載置台PDに設定された複数の領域ERのそれぞれに配置されている。熱交換室HRは、図1、図10、図12のそれぞれに示す分室VP‐kおよび分室RT‐kを含む構成(kは1以上n以下の整数)に対応する。
載置台PDは、複数の領域ERに区分けされている。複数の領域ERは、載置台PDの載置面FAに沿って設定されている。複数の熱交換室HRのそれぞれは、複数の領域ERのそれぞれに配置されている。
加熱装置AHは、複数のヒータHTを備える。複数のヒータHTのそれぞれは、複数の領域ERのそれぞれに配置されている。複数のヒータHTのそれぞれは、複数の熱交換室HRのそれぞれと載置面FAとの間に配置されている。ヒータHTは、当該ヒータHTが配置された領域ER内において載置面FAに沿って延びている。ヒータHTは、載置面FAの上から見て、当該ヒータHTが配置された領域ERを覆う。
温度検出装置TDAは、複数の温度検出器TCを備える。複数の温度検出器TCのそれぞれは、複数の領域ERのそれぞれに配置されている。複数の温度検出器TCのそれぞれは、複数の熱交換室HRのそれぞれと載置面FAとの間に配置されている。例えば、複数の温度検出器TCのそれぞれは、複数の熱交換室HRのそれぞれと、複数のヒータHTのそれぞれとの間に配置され得る。
チラー装置ChAは、凝縮装置CD、圧縮器CMを備える。チラー装置ChAは、複数の熱交換室HRとの間で冷媒を循環させる。凝縮装置CDは、凝縮器CDa、膨張弁EV1、分流弁EV2を備える。
チラー装置ChAは、図1、図10のそれぞれに示すチラーユニットCHを備え得る。チラー装置ChAは、図12に示すチラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれを備え得る。チラー装置ChAは、更に、図1、図10のそれぞれに示す流量調整バルブFCVと、図1、図10、図12のそれぞれに示す流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nおよび圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nとを備え得る。
温調システムCSは、例えば図3に示すプラズマ処理装置10に用いられ得る。凝縮装置CDおよび圧縮器CMは、図3に示すプラズマ処理装置10のチラーユニットに含まれ得る。
図1および図2に示す温調システムCSは、図10、図12のそれぞれに示す温調システムに対応する。図1および図2に示す凝縮装置CDは、図10に示す凝縮装置CD、および、図12に示す凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐nのそれぞれに対応する。
図2に示す圧縮器CMは、図1に示す圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれ、図10に示す圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐n、圧縮器CMuのそれぞれ、図12に示す圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれに、対応する。
排出ラインDLdは、熱交換部HEの出力端Out1と圧縮器CMの入力端In2との間に設けられている。排出ラインDLdは、熱交換部HEから排出された冷媒を圧縮器CMに送る。
供給ラインSLは、熱交換部HEの入力端In1と凝縮器CDaの出力端Out3との間に設けられている。膨張弁EV1は、供給ラインSLに設けられている。供給ラインSLは、膨張弁EV1を介して、凝縮器CDaによって凝縮された冷媒を熱交換部HEに送る。膨張弁EV1から出力される冷媒は液体状態であり、膨張弁EV1から出力される冷媒の乾き度は概ね0[%]である。
気体ラインAL1は、圧縮器CMの出力端Out2と凝縮器CDaの入力端In3との間に設けられている。気体ラインAL2は、圧縮器CMの出力端Out2と、膨張弁EV1の出力端Out4との間に設けられている。換言すれば、気体ラインAL2は、供給ラインSLのうち膨張弁EV1と熱交換部HEとの間の領域と、気体ラインAL1との間に、設けられている。分流弁EV2は、気体ラインAL2に設けられている。
気体ラインAL2は、圧縮器CMから気体ラインAL1に送られる圧縮後の冷媒を分流する。分流弁EV2は、圧縮器CMから気体ラインAL2を介して熱交換部HEに直接供給する冷媒の流量を調節する。分流弁EV2から出力される冷媒は気体状態であり、分流弁EV2から出力される冷媒の乾き度は概ね100[%]である。
膨張弁EV1の入力端In4は、供給ラインSLを介して、凝縮器CDaの出力端Out3に接続されている。膨張弁EV1の出力端Out4は、供給ラインSLを介して、熱交換部HEの入力端In1に接続されている。分流弁EV2の入力端In5は、気体ラインAL2を介して、気体ラインAL1に接続されている。分流弁EV2の出力端Out5は、気体ラインAL2を介して、供給ラインSLのうち膨張弁EV1と熱交換部HEとの間の領域に接続されている。
温調システムCSは、載置台PDの温度を調節する。載置台PDの温度は、例えば、載置台PDの表面(ウエハWが載置される載置面FA)の温度であり得る。載置台PDは、プラズマ処理装置10の処理容器12内に設けられている。載置台PDは、ウエハW(被処理体)が載置される。熱交換部HEは、載置台PD内に設けられ、冷媒による熱交換を行う。
圧縮器CMは、熱交換部HEから排出された冷媒を圧縮する。凝縮器CDaは、圧縮器CMによって圧縮された冷媒を凝縮する。
温度検出装置TDAは、載置台PDの温度を検出し、検出結果を制御装置Cntに送信する。温度検出装置TDAが備える温度検出器TCは、サーミスタ(thermistor)等であり、載置台PD内に設けられている。
制御装置Cntは、CPU、ROM、RAM等を備える。制御装置Cntは、ROM、RAM等の記録装置に記録されたコンピュータプログラムをCPUによって実行させる。このコンピュータプログラムは、プラズマ処理装置10の動作を統括的に制御する機能を、当該CPUに実行させるためのプログラムを含む。このコンピュータプログラムは、特に、温調システムCSを用いて載置台PDの温度を調節する温調処理を制御装置CntのCPUに実行させるためのプログラムを、含む。
制御装置Cntは、温度検出装置TDAによって検出された載置台PDの温度に基づいて、載置台PDへの入熱と、膨張弁EV1および分流弁EV2のそれぞれの開度とを調節する。より具体的に、制御装置Cntが膨張弁EV1を開とし分流弁EV2を閉としつつ載置台PDが第1温度となるように膨張弁EV1の開度を調節している状況において、載置台PDの温度を昇温させる場合が考えられ得る。このような場合に、制御装置Cntは、載置台PDに入熱すると共に、分流弁EV2を更に開としつつ載置台PDの温度が第1温度より高い第2温度に至るように分流弁EV2の開度を調節する。載置台PDへの入熱は、プラズマによって行われ得る。また、載置台PDへの入熱は、更に、ヒータHTによっても行われ得る。
制御装置Cntは、載置台PDの温度が第2温度に至ると、載置台PDへの入熱を終了すると共に、分流弁EV2を閉とする。制御装置Cntは、分流弁EV2の開度の調節によって、載置台PDの温度が第2温度に至るまでの時間を調節する。
図1および図2に示す温調システムCSは、図3に示すプラズマ処理装置10に適用され得る。図1および図2に示す温調システムCSの凝縮装置CDは、図5、図10のそれぞれに示す凝縮装置CD、および、図12に示す凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐nに適用され得る。
以下では、図2に示す凝縮装置CDが適用可能な温調システムCSが説明される。温調システムCSは、図3に示すプラズマ処理装置10において用いられ得る。まず、図3を参照して、温調システムCSが用いられ得るプラズマ処理装置10の構成を説明する。
図3に示すプラズマ処理装置10は、平行平板の電極を備えるプラズマエッチング装置であり、処理容器12を備えている。処理容器12は、例えば略円筒形状を有している。処理容器12は、例えば、アルミニウムの材料を有しており、処理容器12の内壁面には陽極酸化処理が施されている。処理容器12は、保安接地されている。
処理容器12の底部上には、略円筒状の支持部14が設けられている。支持部14は、例えば絶縁材料を有している。支持部14を構成する絶縁材料は、石英のように酸素を含み得る。支持部14は、処理容器12内において、処理容器12の底部から鉛直方向に(上部電極30に向けて)延在している。
処理容器12内には、載置台PDが設けられている。載置台PDは、支持部14によって支持されている。載置台PDは、載置台PDの上面においてウエハWを保持する。載置台PDは、下部電極LEおよび静電チャックESCを有している。
下部電極LEは、第1プレート18aおよび第2プレート18bを含んでいる。第1プレート18aおよび第2プレート18bは、例えばアルミニウムといった金属材料を有しており、略円盤形状をなしている。第2プレート18bは、第1プレート18a上に設けられており、第1プレート18aに電気的に接続されている。第2プレート18b上には、静電チャックESCが設けられている。
静電チャックESCは、導電膜である電極を、一対の絶縁層の間または一対の絶縁シートの間に配置した構造を有している。静電チャックESCの電極には、直流電源22がスイッチ23を介して電気的に接続されている。静電チャックESCは、直流電源22からの直流電圧により生じるクーロン力等の静電力によりウエハWを吸着する。これにより、静電チャックESCは、ウエハWを保持することができる。
第2プレート18bの周縁部上には、ウエハWのエッジおよび静電チャックESCを囲むようにフォーカスリングFRが配置されている。フォーカスリングFRは、エッチングの均一性を向上させるために設けられている。フォーカスリングFRは、エッチング対象の膜の材料によって適宜選択される材料を有しており、例えば石英を有し得る。
第2プレート18bの内部には、図1、図10、図12に示す分室VP‐1~分室VP‐nが設けられている。蒸発室VPは、蒸発室VPの伝熱壁SFにおいて冷媒を蒸発させることによって蒸発室VPの伝熱壁SF上にある静電チャックESCの温度を下げ、静電チャックESCに載置されるウエハWを冷却し得る。第1プレート18aの内部には、図1、図10、図12に示す分室RT‐1~分室RT‐nが設けられている。貯留室RTは、蒸発室VPに供給する冷媒を貯留する。
なお、本明細書において、固体からでも液体からでも気体に相変化する現象を「気化」といい、固体や液体の表面だけで気化が生じることを「蒸発」という。更に液体の内部から気化が生じることを「沸騰」という。冷媒が噴出して伝熱壁に接触した際に、冷媒が液体から気体に蒸発し、その際、伝熱壁から潜熱または気化熱と呼ばれる熱量が冷媒に移動する。
プラズマ処理装置10は、図1、図10に示すチラーユニットCH(または、図12に示すチラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐n)を備える。チラーユニットCH等は、供給ラインSL等、貯留室RT等、蒸発室VP等、排出ラインDLd等を介して、冷媒を循環させて、静電チャックESCの温度を下げ、静電チャックESCに載置されるウエハWを冷却する。
チラーユニットCH等は、図1、図3、図10のそれぞれに示すチラーユニットCH、図12に示すチラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nを含む。供給ラインSL等は、図2、図3のそれぞれに示す供給ラインSL、図1、図10、図12のそれぞれに示す枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nを含む。貯留室RT等は、図3に示す貯留室RT、図1、図10、図12のそれぞれに示す分室RT‐1~分室RT‐nを含む。蒸発室VP等は、図3に示す蒸発室VP、図1、図10、図12のそれぞれに示す分室VP‐1~分室VP‐nを含む。排出ラインDLd等は、図2、図3のそれぞれに示す排出ラインDLd、図1、図10、図12のそれぞれに示す枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐n、図10に示す排出ラインDLuを含む。
冷媒は、供給ラインSL等を介して、チラーユニットCH等から貯留室RT等に供給される。冷媒は、排出ラインDLd等を介して、蒸発室VP等からチラーユニットCH等に排出される。
プラズマ処理装置10は、上記した蒸発室VP等、貯留室RT等、チラーユニットCH等を有する温調システムCSを備える。温調システムCSの具体的な構成については、後述される。
プラズマ処理装置10には、ガス供給ライン28が設けられている。ガス供給ライン28は、伝熱ガス供給機構からの伝熱ガス、例えばHeガスを、静電チャックESCの上面とウエハWの裏面との間に供給する。
プラズマ処理装置10には、加熱素子であるヒータHTが設けられている。ヒータHTは、例えば、第2プレート18b内に埋め込まれている。ヒータHTには、ヒータ電源HPが接続されている。
ヒータ電源HPからヒータHTに電力が供給されることによって、載置台PDの温度が調整され、載置台PD上に載置されるウエハWの温度が調整されるようになっている。なお、ヒータHTは、静電チャックESCに内蔵されていてもよい。
プラズマ処理装置10は、上部電極30を備えている。上部電極30は、載置台PDの上方において、載置台PDと対向配置されている。下部電極LEと上部電極30とは、互いに略平行に設けられている。上部電極30と下部電極LEとの間には、ウエハWにプラズマ処理を行うための処理空間Sが提供されている。
上部電極30は、絶縁性遮蔽部材32を介して、処理容器12の上部に支持されている。絶縁性遮蔽部材32は、絶縁材料を有しており、例えば、石英のように酸素を含み得る。上部電極30は、電極板34および電極支持体36を含み得る。
電極板34は処理空間Sに面しており、当該電極板34には複数のガス吐出孔34aが設けられている。電極板34は、一つの例示的実施形態では、シリコンを含有する。別の例示的実施形態では、電極板34は、酸化シリコンを含有し得る。
電極支持体36は、電極板34を着脱自在に支持するものであり、例えばアルミニウムといった導電性材料を有し得る。電極支持体36は、水冷構造を有し得る。電極支持体36の内部には、ガス拡散室36aが設けられている。
ガス拡散室36aからは、ガス吐出孔34aに連通する複数のガス通流孔36bが下方に(載置台PDに向けて)延びている。電極支持体36には、ガス拡散室36aに処理ガスを導くガス導入口36cが形成されており、ガス導入口36cには、ガス供給管38が接続されている。
ガス供給管38には、バルブ群42および流量制御器群44を介して、ガスソース群40が接続されている。ガスソース群40は、複数のガスソースを有している。
バルブ群42は複数のバルブを含んでおり、流量制御器群44はマスフローコントローラといった複数の流量制御器を含んでいる。ガスソース群40の複数のガスソースのそれぞれは、バルブ群42の対応のバルブおよび流量制御器群44の対応の流量制御器を介して、ガス供給管38に接続されている。
したがって、プラズマ処理装置10は、ガスソース群40の複数のガスソースのうち選択された一または複数のガスソースからのガスを、個別に調整された流量で、処理容器12内に供給することが可能である。
プラズマ処理装置10では、処理容器12の内壁に沿ってデポシールド46が着脱自在に設けられている。デポシールド46は、支持部14の外周にも設けられている。デポシールド46は、処理容器12にエッチング副生物(デポ)が付着することを防止するものであり、アルミニウム材にY2O3等のセラミックスが被覆された構成を有し得る。デポシールドは、Y2O3の他に、例えば、石英のように酸素を含む材料を有し得る。
処理容器12の底部側(支持部14が設置されている側)、且つ、支持部14と処理容器12の側壁との間には排気プレート48が設けられている。排気プレート48は、例えば、アルミニウム材にY2O3等のセラミックスが被覆された構成を有し得る。排気プレート48の下方、且つ、処理容器12には、排気口12eが設けられている。排気口12eには、排気管52を介して排気装置50が接続されている。
排気装置50は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、処理容器12内の空間を所望の真空度まで減圧することができる。処理容器12の側壁にはウエハWの搬入出口12gが設けられており、搬入出口12gはゲートバルブ54により開閉可能となっている。
プラズマ処理装置10は、第1の高周波電源62および第2の高周波電源64を更に備えている。第1の高周波電源62は、プラズマ生成用の第1の高周波電力を発生する電源であり、27~100[MHz]の周波数、一例においては60[MHz]の高周波電力を発生する。第1の高周波電源62は、整合器66を介して上部電極30に接続されている。整合器66は、第1の高周波電源62の出力インピーダンスと負荷側(下部電極LE側)の入力インピーダンスとを整合させるための回路である。なお、第1の高周波電源62は、整合器66を介して下部電極LEに接続されていてもよい。
第2の高周波電源64は、ウエハWにイオンを引き込むための第2の高周波電力、すなわち高周波バイアス電力を発生する電源である。第2の高周波電源64は、例えば、400[kHz]~40.68[MHz]の範囲内の周波数、一例においては13.56[MHz]の周波数の高周波バイアス電力を発生する。第2の高周波電源64は、整合器68を介して下部電極LEに接続されている。整合器68は、第2の高周波電源64の出力インピーダンスと負荷側(下部電極LE側)の入力インピーダンスとを整合させるための回路である。
プラズマ処理装置10は、電源70を更に備えている。電源70は、上部電極30に接続されている。電源70は、処理空間S内に存在する正イオンを電極板34に引き込むための電圧を、上部電極30に印加する。一例においては、電源70は、負の直流電圧を発生する直流電源である。このような電圧が電源70から上部電極30に印加されると、処理空間Sに存在する正イオンが電極板34に衝突する。これにより、電極板34から二次電子および/またはシリコンが放出される。
一つの例示的実施形態においては、プラズマ処理装置10は、図2に示す制御装置Cntを備え得る。制御装置Cntは、バルブ群42、流量制御器群44、排気装置50、第1の高周波電源62、整合器66、第2の高周波電源64、整合器68、電源70、ヒータ電源HP等に接続されている。制御装置Cntは更に、チラーユニットCH(または、図12に示すチラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐n)、等に接続されている。
制御装置Cntは、制御信号を用いて、ガスソース群40から供給されるガスの選択および流量、排気装置50の排気、第1の高周波電源62および第2の高周波電源64からの電力供給、等を制御することができる。制御装置Cntは更に、制御信号を用いて、電源70からの電圧印加、ヒータ電源HPの電力供給、チラーユニットCH等から蒸発室VP等に供給される冷媒の流量等を制御し得る。
制御装置Cntは、ROM、RAM等の記録装置に記録されたコンピュータプログラムをCPUによって実行させる。このコンピュータプログラムは、特に、プラズマ処理装置10で行われるプラズマ処理に係るレシピを、制御装置CntのCPUに実行させるためのプログラムを含む。
特に、制御装置Cntは、図6に示す温調方法MTを実行する。制御装置Cntは、チラー装置ChAを制御することによって載置台PDの温度が第1温度範囲に至るように冷媒の圧力を調節する。制御装置Cntは、この後、チラー装置ChAを制御することによって複数の温度検出器TCの全ての検出温度が第1温度範囲に至るように複数の熱交換室HRのそれぞれに供給される冷媒の流量を個別に調節する。このように、まず載置台PDの温度が第1温度範囲となるように冷媒の圧力が載置台PDの全体に亘って(載置台PDの全ての領域ERに対して一括して)調節される。この後に、載置台PDの全ての領域ERが第1温度範囲となるように冷媒の流量が領域ER毎に個別に調節される。従って、載置台PDの温度のバラつきが効率よく低減され得る。
また、制御装置Cntは、複数の温度検出器TCの全ての検出温度が第1温度範囲に至った後にチラー装置ChAを制御することによって、載置台PDの温度が第1温度範囲と異なる第2温度範囲に至るように冷媒の圧力を調節する。このように、載置台PDの全ての領域ERが第1温度範囲となるように領域ERごとに調節された後において、冷媒の圧力が調節されることによって載置台PDの温度が第2温度範囲とされることは、比較的に容易になされ得る。従って、プロセス処理中に載置台PDの温度を変える場合に、領域ERごとに冷媒の流量を調節することによって載置台PDの温度のバラつきをいったん解消した後に載置台PDの温度を一括して(載置台PDの全ての領域ERにおいて一括して)変更させ得る。これにより、載置台PDの面内の温度を均一な状態に維持しつつ載置台PDの温度の調節が容易に行われ得る。
また、制御装置Cntは、冷媒の圧力を調節する場合がある。制御装置Cntは、複数のヒータHTのそれぞれを制御することによる複数のヒータHTのそれぞれの発熱量の調節と、チラー装置ChAを制御することによる冷媒の乾き度の調節との少なくとも一方を温度検出器TCによる検出温度に基づいて更に行い得る。このように、冷媒の圧力を調節する場合において例えば載置台PDの温度が昇温される場合には、冷媒の乾き度とヒータHTの発熱量との少なくとも一方が冷媒の圧力と共に一括して(載置台PDの全ての領域ERにおいて一括して)調節され得る。これにより、載置台PDの昇温がより速やかに行われ得る。
また、制御装置Cntは、冷媒の流量を調節する場合、温度検出器TCによる検出温度に基づいてヒータHTを制御することによって、ヒータHTの発熱量をヒータHTごとに更に調節する。このように、冷媒の流量を調節する場合において例えば載置台PDの温度が昇温される場合には、領域ERごとのヒータHTの発熱量の調節が、領域ERごとの冷媒の流量の調節と共にヒータHTごとに行われる。これによって、領域ERごとの昇温がより正確で速やかに行われ得る。
図6を参照して、本開示の例示的実施形態に係る温調方法MTについて説明する。温調方法MTは、工程PF1(第1工程)を備える。工程PF1は、プロセス処理の実行前、および、プロセス処理の実行中において、載置台PDの温度を調節し得る。工程PF1は、工程PF2(第2工程),PF3(第3工程)、PF4(第4工程)を含む。
工程PF2では、載置台PDの全ての領域ERの温度が一括して第1温度範囲に調節される。温調システムCSにおける設定温度は、冷媒の圧力(蒸発圧力における蒸発温度)に直接関係し得る。従って、工程PF2は、載置台PDの温度が第1温度範囲に至るように、冷媒の圧力を、載置台PDの全ての領域ERに対し一括して、調節する。
工程PF2は、制御装置Cntが膨張弁EV1の開度を制御することによって、供給ラインSLの全体において冷媒の圧力を調節する。工程PF2において載置台PDの温度を昇温させる場合、膨張弁EV1の開度が増大される。膨張弁EV1の開度が増大されることによって、冷媒の蒸発圧力も上がり、よって、冷媒の蒸発温度を上げることができる。工程PF2において載置台PDの温度を降温させる場合、膨張弁EV1の開度が縮小される。膨張弁EV1の開度が縮小されることによって、冷媒の蒸発圧力も下がり、よって、冷媒の蒸発温度を下げることができる。
なお、工程PF2は、載置台PDの温度を昇温させる場合には、冷媒の圧力を調節する(圧力を上げる)と共に、冷媒の乾き度の調節と複数のヒータHTの発熱量の調節との少なくとも一方を、温度検出器TCによる検出温度に基づいて更に行い得る。冷媒の乾き度の調節は、制御装置Cntが分流弁EV2の開度を調節することによって、載置台PDの全ての領域ERに対し一括して行われ得る。載置台PDの温度を昇温させる場合、分流弁EV2の開度が増大され、気体状態の冷媒がより多く含まれることによって、冷媒の乾き度が増大される。冷媒の乾き度を用いて載置台PDの温度を昇温する場合、載置台PDの温度のバラつきがいったん解消され、載置台PDの温度が概ね均一となった状態において、温度の均一性を保持しつつ載置台PDの全体の温度を一括して容易に変更し得る。また、載置台PDの温度を下降させる場合、分流弁EV2が閉とされ、気体状態の冷媒ができるだけ含まれないようにされることによって、冷媒の乾き度がほぼ0%とされる。
工程PF2によって載置台PDの温度が第1温度範囲となるように一旦整えられた後に、工程PF3が実行される。工程PF3では、温度検出器TCによる検出温度に基づいて載置台PDの全ての領域ERの温度が第1温度範囲に至るように領域ERごとに冷媒の流量が調整されることによって、領域ERごとの温度の調節が行われる。この場合、工程PF3は、工程PF2の後に、複数の温度検出器TCの全ての検出温度が第1温度範囲に至るように複数の熱交換室HRのそれぞれに供給される冷媒の流量を調節する。
冷媒の流量の調節は、枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nのそれぞれに繋がっている流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれを制御装置Cntが制御することによって、領域ERごとに行われ得る。流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれに対する制御は、図9に示すような開度および時間の制御であり得る。工程PF3では、領域ERごとに分配される冷媒の流量が調整されることによって、複数の領域ERの温度が均一にされ得る。
なお、工程PF3は、載置台PDの温度を昇温させる場合には、領域ERごとに冷媒の流量を調節すると共に、複数のヒータHTの発熱量を更に調節することができる。工程PF3において行われる複数のヒータHTの発熱量の調節は、領域ERごとに、すなわち、ヒータHTごとに、行われる。
工程PF4は、工程PF2および工程PF3の一連の工程によって載置台PDの全ての領域ERにおいて温度のバラつきが解消された状態で、載置台PDの全ての領域ERの温度を一括して第2温度範囲に調節する。第2温度範囲は、第1温度範囲とは異なる。工程PF4は、工程PF2の場合と同様に、載置台PDの温度が第2温度範囲に至るように、冷媒の圧力を、載置台PDの全ての領域ERに対し一括して、調節する。
工程PF4は、制御装置Cntが膨張弁EV1の開度を制御することによって、供給ラインSLの全体において冷媒の圧力を調節する。工程PF4において載置台PDの温度を昇温させる場合、膨張弁EV1の開度が増大される。膨張弁EV1の開度が増大されることによって、冷媒の蒸発圧力も上がり、よって、冷媒の蒸発温度を上げることができる。工程PF4において載置台PDの温度を降温させる場合、膨張弁EV1の開度が縮小される。膨張弁EV1の開度が縮小されることによって、冷媒の蒸発圧力も下がり、よって、冷媒の蒸発温度を下げることができる。
なお、工程PF4は、載置台PDの温度を昇温させる場合には、工程PF2の場合と同様に行うことができる。すなわちこの場合、工程PF4は、冷媒の圧力を調節する(圧力を上げる)と共に、冷媒の乾き度の調節と複数のヒータHTの発熱量の調節との少なくとも一方を、温度検出器TCによる検出温度に基づいて更に行い得る。冷媒の乾き度の調節は、制御装置Cntが分流弁EV2の開度を調節することによって、載置台PDの全ての領域ERにおいて一括して行われ得る。載置台PDの温度を昇温させる場合、分流弁EV2の開度が増大され、気体状態の冷媒がより多く含まれることによって、冷媒の乾き度が増大される。冷媒の乾き度を用いて載置台PDの温度を昇温する場合、載置台PDの温度のバラつきがいったん解消され、載置台PDの温度が概ね均一となった状態において、温度の均一性を保持しつつ載置台PDの全体の温度を一括して容易に変更し得る。また、載置台PDの温度を下降させる場合、分流弁EV2が閉とされ、気体状態の冷媒ができるだけ含まれないようにされることによって、冷媒の乾き度がほぼ0%とされる。
工程PF2および工程PF3の一連の工程によれば、まず載置台PDの温度が第1温度範囲となるように冷媒の圧力が載置台PDの全体に亘って調節され、この後に、載置台PDの全ての領域が第1温度範囲となるように冷媒の流量が領域ER毎に調節される。従って、載置台PDの温度のバラつきが効率よく低減され得る。
また、工程PF2では、例えば載置台PDの温度が昇温される場合には、冷媒の乾き度とヒータHTの発熱量との少なくとも一方が冷媒の圧力と共に調節されることによって、載置台PDの昇温がより速やかに行われ得る。
また、工程PF3では、例えば載置台の温度が昇温される場合には、領域ごとのヒータHTの発熱量の調節が、領域ERごとの冷媒の流量の調節と共に行われることによって、載置台PDの領域ごとの昇温がより正確で速やかに行われ得る。
工程PF4によれば、工程PF3によって載置台PDの全ての領域ERが第1温度範囲となるように領域ERごとに調節された後に、冷媒の圧力が調節されることによって載置台PDの温度が第2温度範囲とされることは、比較的に容易になされ得る。
また、工程PF4では、例えば載置台PDの温度が昇温される場合には、冷媒の乾き度とヒータHTの発熱量との少なくとも一方が冷媒の圧力と共に調節されることによって、載置台PDの昇温がより速やかに行われ得る。
なお、ヒータHTによる加熱分解能ΔXは、5[℃]程度であり、チラー装置ChAによる冷却分解能ΔYは、-70[℃]程度である。ΔX/ΔYの絶対値は、10~20程度であり得る。
以上説明した温調システムCSによれば、ウエハWが載置面FAに載置されている場合にウエハWの温度がプラズマ入熱のバラつきによって不均一になっていても、ウエハWの温度を均一に調節し得る。また、処理中にウエハWの温度を変更する場合においても、ウエハWの温度を面内で均一な状態に維持しつつ容易に行い得る。
図1は、本開示の例示的実施形態に係る温調システムCSの構成を詳細に示す図である。温調システムCSは、チラーユニットCH、供給ラインSL、排出ラインDLd、熱交換部HEを備える。
熱交換部HEは、蒸発室VP、貯留室RT、複数の管PPを備える。管PPは、噴射口JOを備える。熱交換部HEは、載置台PD内に設けられ、載置台PDの載置面FAを介して冷媒による熱交換を行う。
貯留室RTは、供給ラインSLを介してチラーユニットCHから供給される冷媒を貯留する。貯留室RTは、供給ラインSLを介してチラーユニットCHに接続され、複数の管PPを介して蒸発室VPに連通する。
蒸発室VPは、貯留室RTに貯留された冷媒を蒸発させる。蒸発室VPは、排出ラインDLdを介してチラーユニットCHに接続され、載置台PDの載置面FAに亘って延在し、複数の噴射口JOを含む。噴射口JOは、管PPの一端に設けられ、蒸発室VPの内壁のうち載置面FAの側にある伝熱壁SFに向けて管PPから冷媒が噴射されるように配置されている。
チラーユニットCHは、冷媒の供給ラインSLおよび冷媒の排出ラインDLdを介して、熱交換部HEに接続される。チラーユニットCHは、供給ラインSLを介して冷媒を熱交換部HEに供給し、排出ラインDLdを介して冷媒を熱交換部HEから排出する。
チラーユニットCHは、圧力計PRLd、逆止弁CVLd、膨張弁EVLd、調整弁AV、圧縮器CM、凝縮装置CD、膨張弁EVC、圧力計PRCを備える。蒸発室VPは第2プレート18bに設けられ、貯留室RTは第1プレート18aに設けられる。
供給ラインSLは、より具体的に、凝縮装置CDと貯留室RTとを接続する。排出ラインDLdは、より具体的に、凝縮装置CDと蒸発室VPとを接続する。
チラーユニットCHにおいて、膨張弁EVC、圧力計PRCは、凝縮装置CDの側から順に直列的に、供給ラインSLに設けられている。チラーユニットCHにおいて、圧縮器CM、調整弁AV、膨張弁EVLd、逆止弁CVLd、圧力計PRLdは、凝縮装置CDの側から順に直列的に、排出ラインDLdに設けられている。
凝縮装置CDの出口は膨張弁EVCの入口に接続され、膨張弁EVCの出口は圧力計PRCの入口に接続される。圧力計PRCの出口は、貯留室RTに接続される。
凝縮装置CDの入口は圧縮器CMの出口に接続され、圧縮器CMの入口は調整弁AVの出口に接続される。調整弁AVの入口は膨張弁EVLdの出口に接続され、膨張弁EVLdの入口は逆止弁CVLdの出口に接続される。
逆止弁CVLdの入口は圧力計PRLdの出口に接続され、圧力計PRLdの入口は排出ラインDLdに接続される。排出ラインDLdは、蒸発室VPにおいて噴射口JOの下方に延在する液溜まり領域VPLに接続される。液溜まり領域VPLは、蒸発室VP内において露出されている底壁SFaの表面から噴射口JOに至る蒸発室VP内の領域である。
液溜まり領域VPLは、噴射口JOから噴射された冷媒のうち液相状態の冷媒(液体としての冷媒)が溜まり得る空間領域である(以下、本開示において同様)。なお、蒸発室VP内のうち、液溜まり領域VPLを除く領域は気体拡散領域VPAを含む。気体拡散領域VPAは、蒸発室VPにおいて噴射口JOの上方に延在しており、噴射口JOから噴射された冷媒のうち気相状態の冷媒(気体としての冷媒)が拡散し得る空間領域である(以下、本明細書の記載において同様)。
膨張弁EVC、調整弁AV、膨張弁EVLd、逆止弁CVLdは、制御装置Cntによって、それぞれの開度[%]が制御される。
図4、図5を参照して、温調システムCSの冷凍サイクルについて説明する。図4は、温調システムCSの冷凍サイクルが表されているPh線図(モリエル線図)を示す図である。図5は、温調システムCSの冷凍サイクルを、図4と共に説明するための図である。
まず、熱交換部HEの蒸発室VP(または、図1、図10、図12に示す分室VP‐1~分室VP‐n)から排出された冷媒は、図1、図10、図12に示す圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐n、図10に示す圧縮器CMuの入口に至り、状態ST1となる。状態ST1は、過熱蒸気領域ZN1にある。冷媒は、圧縮器CMによって一定の比エントロピー(specific entropy)線に沿って圧縮されつつ圧縮器CMの出口に至り、状態ST2となる。状態ST2は、過熱蒸気領域ZN1にある。
圧縮器CMから排出された冷媒は、凝縮装置CD(または、図12に示す凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐n)によって、等圧線に沿って凝縮されつつ飽和蒸気線LSVおよび飽和液線LSLを横切り、凝縮装置CDの出口に至り、状態ST3となる。状態ST3は、過冷却領域ZN3にある。凝縮装置CDから排出された冷媒は、膨張弁EVCによって、一定の比エンタルピー(specific enthalpy)線に沿って膨張されつつ飽和液線LSLを横切り膨張弁EVCの出口に至り、状態ST4となる。状態ST4は、湿り蒸気領域ZN2にある。
図4に示すPh線図では、過冷却領域ZN3、湿り蒸気領域ZN2、過熱蒸気領域ZN1に亘って通常10℃間隔で等温線が引かれている。図4に記載の等温線LSTは、比エンタルピーの増加に伴って、過冷却領域ZN3においては垂直に近い右下がりの曲線として伸びている。更に、等温線LSTは、比エンタルピーの増加に伴って、飽和液線LSLの交点で折れ曲がり、湿り蒸気領域ZN2において水平に直線として(圧力一定の線として)伸びている。
更に、等温線LSTは、比エンタルピーの増加に伴って、飽和蒸気線LSVの交点で再び折れ曲がり、過熱蒸気領域ZN1において右下がりの曲線として伸びている。図4に記載の等温線LSTは、このような等温線の一例である。湿り蒸気領域ZN2における冷媒では、蒸発または凝縮過程の中間状態になっており、飽和液と飽和蒸気が共存している。理論冷凍サイクルにおいて、蒸発または凝縮過程では圧力と温度とは一定となる。
膨張弁EVCから排出された低圧・低温の湿り蒸気状態の冷媒(状態ST4)は、蒸発室VPによって、伝熱壁SFから熱を奪い等圧線に沿って蒸発されつつ、飽和蒸気線LSVを横切り蒸発室VPの出口に至る。理論冷凍サイクルにおいて、飽和状態では、冷媒の圧力を指定すれば飽和温度が定まり、温度を指定すれば飽和圧力が定まる。したがって、冷媒の蒸発温度は圧力によって制御可能である。
蒸発室VPでは等温変化(状態ST4から状態ST1)の間に、冷媒の比エンタルピーはh4からh1まで増加する。冷媒[kg]が周囲の比冷却体(伝熱壁)から奪う熱量を冷凍効果Wr[kJ/kg]と呼び、冷媒[1kg]が比冷却体から受け取る熱量に等しく、蒸発室VP入口から出口までの冷媒の比エンタルピー増加量:h1-h4[kJ/kg]に等しくなる。よって、Wr=h1-h4の関係が成り立つ。
冷凍能力Φ0[kJ/s](または[kW])は、次式のように、冷凍効果Wr[kJ/kg]と冷媒循環量Qmr[kg/s]との積として求められる。
Φ0=Qmr×Wr=Qmr×(h1-h4)。
ただし、Wr,h1,h4のそれぞれは以下のように定義される。
Wr:冷凍効果[kJ/kg]。
h1:蒸発室VP出口の冷媒(過熱蒸気)の比エンタルピー[kJ/kg]。
h4:蒸発室VP入口の冷媒(湿り蒸気)の比エンタルピー[kJ/kg]。
温調システムCSによって被冷却体を冷却できる能力のことを冷凍能力と呼ぶ。したがって、冷凍能力は冷媒の冷凍効果、冷媒の循環量と比例関係にある。また、蒸発室VPが分室VP‐1~分室VP-nに分割される場合にも、冷媒循環量が調整されることによって、分室VP‐1~分室VP-nのそれぞれの冷凍能力が制御され得る。
温調システムCSは、図4、図5に示す上記のような冷凍サイクルにおける冷媒の循環によって、蒸発室VPにおいて熱交換を行う。図4、図5に示す冷凍サイクルは、図1に示す温調システムCSだけではなく、以下で説明する他の例示的実施例1および他の例示的実施例2のそれぞれの温調システムCSにおいても、同様に実現される。
なお、温調システムCSの冷凍能力Φ0は、冷媒循環量Qmrに比例する。従って、工程PF3において、複数の熱交換室HRのそれぞれに供給する冷媒の流量を調節することによって、複数の領域ERごとの温度調節が行える。
また、冷媒の乾き度が高い程、蒸発室VP入口の冷媒(湿り蒸気)の比エンタルピーh4は大きくなり、冷凍効果Wrは小さくなり、よって、温調システムCS全体の冷凍能力Φ0は小さくなる。このため、工程PF2および工程PF4において載置台PDの温度を上昇させる場合には、冷媒の乾き度を高くすることが有効となる。
温調システムCSの蒸発室VPおよび貯留室RTについて、図1を参照して更に詳細に説明する。温調システムCSの蒸発室VPは、複数の第1分室(分室VP‐1~分室VP‐n)を備える。分室VP‐1~分室VP‐nは、載置台PDの第2プレート18b内において互いに離隔されている。第1分室(分室VP‐1~分室VP‐n)は、噴射口JOを含み、載置面FA上から見て載置面FA内に亘って分散して配置される。
温調システムCSの貯留室RTは、複数の第2分室(分室RT‐1~分室RT‐n)を備える。分室RT‐1~分室RT‐nは、載置台PDの第1プレート18a内において互いに離隔されている。第2分室(分室RT‐1~分室RT‐n)は、管PPを介して第1分室に連通する。
排出ラインDLdは、複数の第1枝ライン(枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐n)を備える。枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nのそれぞれは、蒸発室VPの分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれに接続される。
供給ラインSLは、複数の第2枝ライン(枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐n)を備える。供給ラインSLの一端は、チラーユニットCHの凝縮装置CDに接続されている。供給ラインSLの別の一端は、枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nが設けられている。すなわち、チラーユニットCHから延びる供給ラインSLは、枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nに分岐されている。枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nのそれぞれは、貯留室RTの分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれに接続される。
チラーユニットCHは、圧力計PRC、膨張弁EVCを備える。圧力計PRC、膨張弁EVCは、供給ラインSL上に設けられている。膨張弁EVCは、供給ラインSL上において、凝縮装置CDと圧力計PRCとの間に配置されている。
チラーユニットCHは、複数の圧力計PRLd(圧力計PRLd‐1~圧力計PRLd‐n)、複数の逆止弁CVLd(逆止弁CVLd‐1~逆止弁CVLd‐n)を備える。チラーユニットCHは、複数の膨張弁EVLd(膨張弁EVLd‐1~膨張弁EVLd‐n)、複数の調整弁AV(調整弁AVd‐1~調整弁AVd‐n)、複数の圧縮器CM(圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐n)を備える。
圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれは、枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nのそれぞれに設けられている。調整弁AVd‐1~調整弁AVd‐nのそれぞれは、枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nのそれぞれに設けられている。
膨張弁EVLd‐1~膨張弁EVLd‐nのそれぞれは、枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nのそれぞれに設けられている。逆止弁CVLd‐1~逆止弁CVLd‐nのそれぞれは、枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nのそれぞれに設けられている。圧力計PRLd‐1~圧力計PRLd‐nのそれぞれは、枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nのそれぞれに設けられている。
凝縮装置CDは、圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれに接続される。圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれは、調整弁AVd‐1~調整弁AVd‐nのそれぞれに接続される。調整弁AVd‐1~調整弁AVd‐nのそれぞれは、膨張弁EVLd‐1~膨張弁EVLd‐nのそれぞれに接続される。
膨張弁EVLd‐1~膨張弁EVLd‐nのそれぞれは、逆止弁CVLd‐1~逆止弁CVLd‐nのそれぞれに接続される。逆止弁CVLd‐1~逆止弁CVLd‐nのそれぞれは、圧力計PRLd‐1~圧力計PRLd‐nのそれぞれに接続される。圧力計PRLd‐1~圧力計PRLd‐nのそれぞれは、分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれに接続される。
供給ラインSL上において、チラーユニットCHの圧力計PRCは、流量調整バルブFCVに接続されている。流量調整バルブFCVは、チラーユニットCHと、枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nとに接続される。流量調整バルブFCVは、供給ラインSL上において、チラーユニットCHと枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nとの間に配置されている。
枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nのそれぞれには、流量調整バルブ(流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれ)と、圧力計(圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nのそれぞれ)とが設けられている。例えば、枝ラインSL‐1上には、流量調整バルブFCV‐1、圧力計PRC‐1が設けられており、枝ラインSL‐n上には、流量調整バルブFCV‐n、圧力計PRC‐nが設けられている。
流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれは、流量調整バルブFCVに接続されている。圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nのそれぞれは、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれに接続されている。分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれは、圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nのそれぞれに接続されている。
流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれは、流量調整バルブFCVと、圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nのそれぞれとの間に配置されている。圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nのそれぞれは、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれと、分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれとの間に配置されている。
チラーユニットCHから蒸発室VP(分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれ)に供給ラインSLを介して出力される冷媒は、まず流量調整バルブFCVの開度[%]を調整することによって流量が一括して調整される。この後、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれの開度[%]を調整することによって枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nのそれぞれにおける流量(分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれに供給する冷媒の流量)が個別に調整され得る。
流量調整バルブFCV、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐n、調整弁AVd‐1~調整弁AVd‐nのそれぞれは、制御装置Cntによって、それぞれの開度[%]が制御される。膨張弁EVLd‐1~膨張弁EVLd‐n、逆止弁CVLd‐1~逆止弁CVLd‐nのそれぞれは、制御装置Cntによって、それぞれの開度[%]が制御される。
図7は、図1に示すX1‐X1線に沿った下部電極LEの断面の一の態様を例示する図である。図8は、図1に示すX1‐X1線に沿った下部電極LEの断面の他の態様を例示する図である。
図7に示すように、分室RT‐1~分室RT‐nは、互いに離隔している。図7に示す断面において、載置面FA上から見て、分室RT‐1~分室RT‐nは、第1プレート18aの円形状の断面の中心から外周に向けて径方向に順に配置されている。図7に示す断面において、載置面FA上から見て、分室RT‐1は円形状の断面を有し、分室RT‐1の外側にある分室(例えば分室RT‐n)は帯状の断面を有する。
図7に示すように、載置面FA上から見て、複数の管PP(すなわち、複数の噴射口JO)は、載置面FA内に亘って分散して配置されている。図7に示すように、複数の管PPのそれぞれの近傍には、管PPに連通する分室(分室VP‐1~分室VP‐n)に接続された排出ラインDLd(枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐n)が配置されている。
なお、分室RT‐1の外側にある分室(例えば、分室RT‐i、分室RT‐nであり、iは1<i<Nの範囲にある整数である)は、図7に示す帯状の断面を有する場合に限らない。例えば、図8に示すように、当該帯状の断面が円周方向に更に複数に分割され離隔された断面を有し得る。
図9は、図1に示す温調システムCSの動作を例示的に説明するための図である。図9に示す動作(動作PT1~動作PT2)は、後述の図10および図12のそれぞれに示す温調システムCS(他の例示的実施例1および他の例示的実施例2)においても適用され得る。
図9に示す動作は、制御装置Cntによって制御され得る。図9に示す動作は、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれの動作であり、期間T1、期間T2等の期間の経過に応じて、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれの開度[%]を変更させる動作である。例えば期間T2は、期間T1に引き続く期間である。期間T1等の各期間において、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nそれぞれの開度[%]の合計は100[%]となる。
動作PT1は、期間T1、期間T2等の期間の経過に応じて、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nの開度[%]を、好適に変更させる動作である。動作PT1では、例えば、期間T1において、流量調整バルブFCV‐1の開度[%]が30[%]に設定され、流量調整バルブFCV‐nの開度[%]が10[%]に設定された状態が考えられ得る。この状態から、期間T1に引き続く期間T2において、流量調整バルブFCV‐1の開度[%]が20[%]に変更され、流量調整バルブFCV‐nの開度[%]が5[%]に変更される。
動作PT2は、全ての期間(期間T1等)において、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれの開度[%]を固定する動作である。動作PT2では、例えば、全ての期間(期間T1等)において、流量調整バルブFCV‐1の開度[%]が50[%]に固定され、流量調整バルブFCV‐nの開度[%]が20[%]に固定される。このように、各流量調整バルブの開度を固定し、冷媒の循環量を調整することで、プラズマ処理中の入熱が不均一であった場合でも、各分室の冷凍能力を任意に制御することができる。動作PT2は、動作PT1の具体例である。
動作PT3は、期間T1、期間T2等の期間ごとに、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのうち何れか一の流量調整バルブのみ100[%]の開度とする動作である。動作PT3では、例えば、期間T1において、流量調整バルブFCV‐1の開度[%]が100[%]に設定され、期間T1に引き続く期間T2において、流量調整バルブFCV‐nの開度[%]が100[%]に設定される。このように、温調したい分室に対して、冷媒の供給時間を調整することで、プラズマ処理中の入熱が不均一であった場合でも、各分室の冷凍能力を任意に制御することができる。動作PT3は、動作PT1の具体例である。
(他の例示的実施例1)
図10は、本開示の例示的実施形態に係る温調システムCSの他の構成を示す図である。本例示的実施例1に係る温調システムCSは、図1に示す構成に対して、排出ラインDLuが加えられた構成を有する。本例示的実施例1に係る排出ラインDLuは、枝ラインDLu‐1~枝ラインDLu‐nを備える。
枝ラインDLu‐1~枝ラインDLu‐nのそれぞれは、分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれに接続される。枝ラインDLu‐1~枝ラインDLu‐nのそれぞれには、逆止弁CVLu‐1~逆止弁CVLu‐nが設けられている。
逆止弁CVLu‐1~逆止弁CVLu‐nは、第1プレート18aの内部に設けられていてもよいし、下部電極LEの外部に設けられてもよい。逆止弁CVLu‐1~逆止弁CVLu‐nのそれぞれは、制御装置Cntによって、それぞれの開度[%]が制御される。
分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれは、枝ラインDLu‐1~枝ラインDLu‐nのそれぞれを介して、第1プレート18aに設けられた貯留室RKに接続され、貯留室RKは、排出ラインDLuを介してチラーユニットCHに接続される。排出ラインDLu(枝ラインDLu‐1~枝ラインDLu‐nを含む)は、貯留室RKを介して、分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれと、本例示的実施例1に係るチラーユニットCHとを接続する。
分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれから排出された冷媒は、枝ラインDLu‐1~枝ラインDLu‐nのそれぞれを介して貯留室RKに貯留される。貯留室RKに貯留された冷媒は、貯留室RKから、貯留室RKに接続された排出ラインDLuを介してチラーユニットCHに送られる。
本例示的実施例1に係るチラーユニットCHは、排出ラインDLuに接続された圧力計PRLu、逆止弁CVLu、膨張弁EVLu、調整弁AVu、圧縮器CMuを更に備える。
本例示的実施例1に係る凝縮装置CDは、圧縮器CMuに接続される。圧縮器CMuは、調整弁AVuに接続される。調整弁AVuは、膨張弁EVLuに接続される。膨張弁EVLuは、逆止弁CVLuに接続される。逆止弁CVLuは、圧力計PRLuに接続される。圧力計PRLuは、貯留室RKに接続される。
圧力計PRLuの機能は、圧力計PRLd‐1~圧力計PRLd‐nのそれぞれの機能と同様である。逆止弁CVLuの機能は、逆止弁CVLd‐1~逆止弁CVLd‐nのそれぞれの機能と同様である。膨張弁EVLuの機能は、膨張弁EVLd‐1~膨張弁EVLd‐nのそれぞれの機能と同様である。調整弁AVuの機能は、調整弁AVd‐1~調整弁AVd‐nのそれぞれの機能と同様である。圧縮器CMuの機能は、圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれの機能と同様である。
調整弁AVu、膨張弁EVLu、逆止弁CVLuのそれぞれは、制御装置Cntによって、それぞれの開度[%]が制御される。
図11は、図10に示すX2‐X2線に沿った下部電極LEの断面の一の態様を例示する図である。図11に示すように、本例示的実施例1において、分室RT‐1~分室RT‐nの形状および配置、管PPの配置、枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nの配置は、図7に示す場合と同様である。
図11に示すように、本例示的実施例1において、複数の管PPのそれぞれの近傍には、更に、管PPに連通する分室(分室VP‐1~分室VP‐n)に接続された排出ラインDLu(枝ラインDLu‐1‐1~枝ラインDLu‐n)が配置されている。
(例示的実施例2)
図12は、本開示の例示的実施形態に係る温調システムCSの他の構成を示す図である。例示的実施例2に係る温調システムCSは、複数のチラーユニット(チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐n)を有する。複数のチラーユニットのそれぞれは、複数の熱交換室HRのそれぞれとの間で、冷媒を、互いに独立に、循環させる。工程PF4および工程PF5において行われる複数の領域ERのそれぞれに対する冷却は、複数の熱交換室HRのそれぞれに対し冷媒を互いに独立に循環させることによって行う。
チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれは、図1に示す構成のチラーユニットCHと同様の機能を有する。特に、チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれは、互いに連通する一組の第2分室と第1分室とに対して、冷媒の供給および排出を行う。例えば、チラーユニットCH‐1は、チラーユニットCH‐1に接続する分室RT‐1と分室VP‐1とに対して、冷媒の供給および排出を行う。
チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれは、凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐nのそれぞれを備える。本例示的実施例2に係る凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐nのそれぞれは、図1および図10のそれぞれに示す凝縮装置CDと同様の機能を有する。
枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nのそれぞれは、分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれと接続され、凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐nのそれぞれとを接続する。例えば、枝ラインSL‐1は、分室RT‐1とチラーユニットCH‐1の凝縮装置CD‐1とを接続する。
枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nのそれぞれは、分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれと接続され、凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐nのそれぞれと接続される。例えば、枝ラインDLd‐1は、分室VP‐1とチラーユニットCH‐1の凝縮装置CD‐1とを接続する。
チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれは、膨張弁EVC、圧力計PRCを備える。
チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれは、圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれを備え、調整弁AVd‐1~調整弁AVd‐nのそれぞれを備える。
チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれは、膨張弁EVLd‐1~膨張弁EVLd‐nのそれぞれを備え、逆止弁CVLd‐1~逆止弁CVLd‐nのそれぞれを備え、圧力計PRLd‐1~圧力計PRLd‐nのそれぞれを備える。
凝縮装置CD‐1~凝縮装置CD‐nのそれぞれは、膨張弁EVCに接続され、圧縮器CMd‐1~圧縮器CMd‐nのそれぞれに接続される。
本例示的実施例2に係る温調システムCSは、図1に示す構成と同様に、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐n、圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nを備える。流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれは、枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nのそれぞれに設けられている。圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nのそれぞれは、枝ラインSL‐1~枝ラインSL‐nのそれぞれに設けられている。
流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれは、チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれと圧力計PRC‐1のそれぞれとの間に設けられる。圧力計PRC‐1~圧力計PRC‐nのそれぞれは、流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれと分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれとの間に設けられる。
流量調整バルブFCV‐1~流量調整バルブFCV‐nのそれぞれの開度[%]を調整することによって、チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれから分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれに供給される冷媒の流量を調整し得る。
図13は、図1、図10、図12のそれぞれに示す温調システムCSが備える蒸発室VP(更に分室VP‐1~分室VP‐n)の主要な構成を示す図である。蒸発室VPの伝熱壁SFには複数の突部BMが設けられている。分室VP‐1~分室VP‐nのそれぞれの伝熱壁SFには、突部BMが設けられている。突部BMは、伝熱壁SFと一体に設けられ、伝熱壁SFと同様に比較的に高い熱伝導性を有する。
突部BMには、管PPの噴射口JOが突部BMに対向するように配置されている。噴射口JOからは、冷媒が噴射方向DRに噴射され、冷媒が突部BMに吹きかけられる。突部BMに吹きかけられた冷媒は、突部BMおよび伝熱壁SFから熱を受け得る。突部BMに吹きかけられた冷媒によって、突部BMおよび伝熱壁SFの熱が当該冷媒に移動するので、載置面FAが当該冷媒によって抜熱され得る。
なお、伝熱壁SFに突部BMが設けられる場合だけではない。例えば、突部BMを用いた場合と同様の効果を有するものとして、伝熱壁SFに柱状フィン(1.0~5.0[mm]の径および1.0~5.0[mm]の高さを有する柱状フィン)が設けられる場合が利用され得る。
また、伝熱壁SFにディンプル(1.0~5.0[mm]の径および1.0~5.0[mm]の深さを有するディンプル)が設けられる場合が利用され得る。また、伝熱壁SFの表面粗さを増加させる場合(6.3[μm]のRaおよび25[μm]のRzを有する表面粗さ)、伝熱壁SFの表面に対し溶射等によってポーラス状の表面加工が加えられる場合、等が利用され得る。
伝熱壁SFに柱状フィンが設けられる場合、および、伝熱壁SFにディンプルが設けられる場合には、特に、冷媒が吹きかけられる部分が突部BMの場合に比較して更に絞られる(更に詳細となる)ので空間分解能が向上される。伝熱壁SFの表面粗さを増加させる場合、伝熱壁SFの表面に対し溶射等によってポーラス状の表面加工が加えられる場合には、特に、冷媒が吹きかけられる部分の表面積が突部BMの場合に比較して増加するので熱伝導率が向上される。
温調システムCSの構成によれば、熱交換部HEの伝熱壁SFに冷媒を噴射する複数の噴射口JOが載置面FA上から見て載置面FA内に亘って分散して配置されている。従って、載置面FA上からみて冷媒が伝熱壁SFに対し場所によらず均等に噴射され得る。このため、載置面FAに載置されたウエハWに対する抜熱において場所ごとのバラつきが低減され得る。
排出ラインDLd(枝ラインDLd‐1~枝ラインDLd‐nを含む)が、蒸発室VP(分室VP‐1~分室VP‐nを含む)において噴射口JOの下方に延在する液溜まり領域VPLに接続されている。従って、底壁SFa上に溜まった冷媒が効率よく回収され得る。
また、気化した冷媒は熱伝達率が低下しており熱交換に殆ど寄与しないので、滞留したままの状態では逆に熱交換の阻害要因となる。従って、気化した冷媒は速やかに排出するのが望ましい。従って、排出ラインDLuが蒸発室VP(分室VP‐1~分室VP‐nを含む)において噴射口JOの上方に延在する気体拡散領域VPAに設けられる。従って、伝熱壁SFの周囲に存在する冷媒の蒸気が速やかに回収され得る。
また、蒸発室VPおよび貯留室RTがそれぞれ互いに離隔された複数の分室(分室VP‐1~分室VP‐n、分室RT‐1~分室RT‐n)に分割されている場合には、複数の分室が載置面FA上から見て載置面FA内に亘って分散して配置される。従って、載置面FAに載置されたウエハWに対する抜熱において場所ごとのバラつきがより低減され得る。
また、貯留室RTが互いに離隔された複数の分室RT‐1~分室RT‐nに分割されている場合には、各分室に供給する冷媒の流量が調整可能となる。従って、ウエハWに対する抜熱が場所ごとにきめ細かく制御され、よって、ウエハWに対する抜熱において場所ごとのバラつきがより一層低減され得る。
また、貯留室RTの分室RT‐1~分室RT‐nのそれぞれに対して、チラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれが個別に設けられる。冷媒の循環が個別のチラーユニットCH‐1~チラーユニットCH‐nのそれぞれによって相互に独立して行い得る。従って、ウエハWに対する抜熱が場所ごとに更にきめ細かく制御され得る。
以上、好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。