JP7031203B2 - 放熱用接着シート、放熱接着部材用積層体、及び複合部材 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、放熱ベース基板と、金属板、はんだ層、及び半導体チップがこの順に積層された半導体モジュールと、を有するパワー半導体装置であって、前記金属板と前記放熱ベース基板との間に、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂硬化剤、α-アルミナ、及び窒化ホウ素等とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化体が配置されたパワー半導体装置が開示されている。
また、急激な温度変化に伴う半導体モジュールや放熱部材の膨張や伸縮から生じる応力により、硬化体の内部にクラックが発生しやすく、熱伝導性が著しく悪化してしまうという問題がある。
本発明の放熱用接着シートは、熱を発生し得る部材を含む発熱体と、熱を発生し得る部材を含む発熱体から発生する熱を放熱するための放熱ベース基板と、を接着するための放熱接着部材用積層体を形成するための接着シートであって、少なくとも、熱硬化性樹脂(A)と、デンドライト状金属微粒子(B)とを含む。放熱用接着シートは、加熱プレスにより放熱層を形成し、熱を発生し得る部材を含む発熱体、および放熱ベース基板の少なくともいずれかと接着するために用いられる。放熱用接着シートは、一層からなるものでも、複数積層されたものでもよい。
加熱プレスの条件は、温度150~190℃程度、圧力1~3MPa程度、時間1~60分程度の条件で行うことが一般的である。
また、放熱用接着シートの加熱プレス後、すなわち放熱層としたときの厚みは、5~30μmであることが好ましく、8~20μmであることがより好ましい。上記厚みにすることで放熱性と、耐久性を向上できる。
本発明において熱硬化性樹脂(A)は、公知の熱硬化性樹脂を用いることができ、熱により軟化するバインダー樹脂を用いることが好ましい。熱硬化性樹脂のTgは、-20℃以上、100℃以下が好ましく、-10℃以上、80℃以下がより好ましい。熱硬化性樹脂は、1種類を用いても複数種類を併用してもよい。複数種類を用いる場合は、混合前のTgが上記範囲に含まれているものを主成分とすることが好ましい。熱硬化性樹脂が、熱圧着時に軟化してデンドライト状金属粒子の空隙を埋める流れ性があればよく、特に限定されない。
官能基は、例えば、水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、オキサジン基、アジリジン基、チオール基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、シラノール基等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、前記硬化性官能基を有しないポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、ジエン系樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン、α-オレフィン化合物などのホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレンプロピレンゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、α-オレフィンポリマー等が挙げられる。
ビニル系樹脂は、酢酸ビニルなどのビニルエステルの重合により得られるポリマーおよびビニルエステルとエチレンなどのオレフィン化合物とのコポリマーが好ましい。具体的には、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、部分ケン化ポリビニルアルコール等が挙げられる。
スチレン・アクリル系樹脂は、スチレンや(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド類、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド類などからなるホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。具体的には、例えば、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリルコポリマー、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
ジエン系樹脂は、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン化合物のホモポリマーまたはコポリマーおよびそれらの水素添加物が好ましい。具体的には、例えば、スチレン-ブタジエンゴム、スチレン-イソプレンブロックコポリマー等が挙げられる。テルペン樹脂は、テルペン類からなるポリマーまたはその水素添加物が好ましい。具体的には、例えば、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂が挙げられる。
石油系樹脂は、ジシクロペンタジエン型石油樹脂、水添石油樹脂が好ましい。セルロース系樹脂は、セルロースアセテートブチレート樹脂が好ましい。ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAポリカーボネートが好ましい。ポリイミド系樹脂は、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸型ポリイミド樹脂が好ましい。
本発明においてデンドライト状金属微粒子(B)のデンドライト状とは、一般に樹枝状ともいい、樹木の枝のような形状を意味する。デンドライト状金属微粒子(B)の素材は、金、銀、銅、ニッケル、亜鉛または鉄などの放熱性金属やその合金、ポリアニリンやポリスチレンなどの放熱性有機化合物、あるいはこれらを複合した放熱性化合物を使用できる。または、金属や有機化合物を核とし、当該核の表面を放熱性の素材で被覆した金属微粒子を使用することも好ましい。
そのため、平均粒子径D50が3~50μmであり、かつ平均粒子径D90がD50の1.5~5倍であることが好ましい。
ここで平均粒子径D50とは、体積粒度分布において、粒子径の細かいものからその粒子の体積割合を積算していったときに、50%となるところの粒子径であり、平均粒子径D90とは、90%となるところの粒子径である。デンドライト状金属微粒子の平均粒子径D50、及びD90は一般的な粒度分布計、例えば、レーザー散乱方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロトラックMT3300EXII」)等で測定される。レーザー散乱法による体積平均粒子径の測定は、以下のようにして行うことができる。デンドライト状金属微粒子と水を混合しスラリーを作製しておく。測定装置 [(株)日機装製 マイクロトラックMT3300EXII]のセルに該希釈スラリーをサンプリングローディングにおいて適正濃度になるまで注入し、サンプルに応じた溶剤(本発明では水)の屈折率条件を入力後、測定を行う。
放熱接着部材用積層体は、放熱ベース基板と、熱を発生し得る部材を含む発熱体との間に配置される積層体であって、前記放熱ベース基板および熱を発生し得る部材を含む発熱体の少なくともいずれかと接着する放熱用接着シートと、絶縁層とを少なくとも有する。また、放熱ベース基板と、熱を発生し得る部材を含む発熱体との間に配置し、加熱プレスすることで、放熱接着部材を形成する。
絶縁フィルムに上記熱伝導セラミック粒子を添加することでより放熱性を向上することができる。
複合部材の構成例1について、図1(a)を用いて説明する。構成例1は放熱用接着シート/絶縁層/放熱用接着シートとした放熱接着部材用積層体を加熱プレスすることで、放熱層/絶縁層/放熱層の積層構成をとる。
放熱積層体の構成例2について、図1(b)を用いて説明する。構成例2は放熱用接着シート/絶縁接着シートの構成を有する放熱接着部材用積層体を加熱プレスすることで、放熱層/絶縁層の積層構成をとる。
放熱積層体の構成例3について、図1(c)を用いて説明する。構成例3は放熱用接着シート/金属層/絶縁接着シートの構成を有する放熱接着部材用積層体を加熱プレスすることで、放熱層/金属層/絶縁層の積層構成をとる。
放熱接着部材用積層体の製造方法の例としては、例えば、放熱用接着シート/絶縁接着シートの積層体である場合、まず、剥離性シート上に、熱により軟化するバインダー樹脂である熱硬化性樹脂(A)と、デンドライト状金属微粒子(B)を含有する組成物を塗工して放熱用接着シートを形成する。放熱用接着シートは、単層でも複数層でもよい。
次いで、別途、剥離性シート上に、絶縁性樹脂を含有する組成物を塗工して、絶縁接着シートを形成し、て放熱用接着シートと絶縁接着シートをラミネートで張り合わせることで、放熱接着部材用積層体を得ることができる。
銅は、例えば、圧延銅箔または電解銅箔を使用することが好ましく、金属層の薄さを追及すると圧延銅箔をエッチング処理したものや電解銅箔がより好ましい。金属箔の場合、厚みは0.1~10μmが好ましく、0.5~5μmがより好ましい。
蒸着膜、スパッタリング膜、及び金属メッキ膜は、アルミニウム、銅、銀、金等の導電性の金属材料で形成することが好ましく、銅、銀、アルミニウムがより好ましい。蒸着膜の厚みは、0.1~3μmが好ましい。スパッタリング膜の厚みは、10~1000nmが好ましい。金属メッキ膜の厚みは、通常0.5~5μmが好ましい。
本発明の複合部材は、放熱ベース基板と、放熱接着部材用積層体を加熱プレスしてなる放熱接着部材と、熱を発生し得る部材を含む発熱体とを有する。放熱接着部材用積層体は、前記放熱ベース基板の一方の面に設けられており、前記放熱用接着シートの放熱ベース基板側とは反対側の面に前記の熱を発生し得る部材を含む発熱体が設けられていることを特徴とする。
熱を発生し得る部材からでた熱は、放熱接着部材を介して放熱ベース基板へ伝播されることで、発熱体が効率よく冷却される。
本発明の放熱ベース基板について説明する。
放熱ベース基板とは、熱を発生し得る部材から発生した熱を最終的に逃がすための部材であり、本発明の放熱ベース基板としては、公知ものを使用することができる。放熱ベース基板は金属やセラミックスが好適に使用され、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、鉄、タングステン、モリブデン、マグネシウム、銅―タングステン合金、銅―モリブデン合金、銅―タングステンーモリブデン合金、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられ、単独または2種類以上併用して用いることができる。
本発明における発熱体は、熱を発生し得る部材を含み、熱を発生する部材単独、または、金属板等の導電性部材上にはんだ等の接合剤を介して積層された形態が挙げられる。
複合部材は、上記で説明した熱を発生し得る部材を含む発熱体、及び放熱ベース基板の間に放熱接着部材用積層体を設置し、加熱プレスすることで接合させて作製する。
上記の加熱プレスは、温度150~190℃程度、圧力1~3MPa程度、時間1~60分程度の条件で行うことが一般的である。加熱プレスにより放熱接着部材と放熱ベース基板、及びパワー半導体が密着するとともに、放熱用接着シートの熱硬化性樹脂(A)が流動してデンドライト状金属微粒子間の空隙を埋めた後に熱硬化することで、端部に染み出すことなく、高い放熱性を有するものとなる。
なお、硬化を促進させるため、加熱圧着後に150~190℃で30~90分間ポストキュアを行う場合もある。
[放熱ベース基板]
放熱ベース基板1:厚さ2mmのアルミニウムブロック
[導電性部材]
導電性部材1:2mmの銅ブロック
デンドライト状金属微粒子として、表1の材料を用いて放熱用接着シートを作製した。
熱硬化性樹脂としては、ウレタン樹脂(トーヨーケム株式会社製)を用い、デンドライト状金属微粒子(B)と熱硬化性樹脂の含有量の比率は、樹脂固形分100部に対してデンドライト状金属微粒子を250部とし、乾燥膜厚が40μmになるように、厚み100μmの表面を剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に、バーコーターを用いて塗工し、100℃3分乾燥させて放熱用接着シートを得た。但し、実施例5は参考例である。
表1に示す金属微粒子を用いて、実施例1~5と同様の方法で、放熱用接着シートを得た。
熱硬化性樹脂として、ウレタン樹脂(トーヨーケム株式会社製)を用い、乾燥膜厚が40μmになるように、厚み100μmの表面を剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に、バーコーターを用いて塗工し、100℃3分乾燥させて絶縁接着シートを得た。その後、絶縁接着シートと、実施例および比較例により得られた放熱用接着シートを張り合わせ、放熱接着部材用積層体を作製した。放熱用接着シートの剥離性シートを剥がし、導電性部材1と仮張りした後、絶縁接着シート側の剥離性シートを剥がし、その面に放熱ベース基板1を載置した。その後150℃、2MPa、30分間プレスをし、放熱接着部材試験片を得た。
厚さが50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン200EN」)の一方の面に、各実施例及び各比較例により得られた放熱用接着シートをラミネートにより貼付し、穴あけ機で直径5mmの穴を貫通させた。
別途、厚さが50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン200EN」)を用意し、150℃、2.0MPa、30分間の条件で加熱プレス処理をした。加熱プレス処理後、放熱用接着シートの穴部分を、拡大鏡を用いて観察し、樹脂の染み出し量を測定した。
評価基準は以下の通りである。
◎:放熱用接着シートの樹脂染み出し量が0.01mm未満
〇:放熱用接着シートの樹脂染み出し量が0.01mm以上0.05mm未満
×:放熱用接着シートの樹脂染み出し量が0.05mm以上
得られた放熱接着部材試験片を、導電性部材側が熱源に接するように100℃のホットプレートに乗せ、1分間放置した後、放熱接着部材試験片の放熱ベース基板表面の温度を熱電対により測定し、以下の基準で評価した。熱伝導性が高いほど放熱性が良好であるといえる。
◎:放熱ベース基板表面の温度が95℃以上
〇:放熱ベース基板板表面の温度が90℃以上、95℃未満
×:放熱ベース基板表面の温度が90℃未満
放熱接着部材試験片を、-40℃~120℃の冷熱サイクルを3000サイクルさせた後、前述の熱伝導性の評価を行ない、以下の基準で評価した。
◎:放熱ベース基板表面の温度が95℃以上
〇:放熱ベース基板表面の温度が90℃以上、95℃未満
×:放熱ベース基板表面の温度が90℃未満
また、複合部材製造時の加熱プレス時に、放熱用接着シートのはみ出しや染み出しを抑制できていることから、加工性が良好であり、さらに冷熱が繰り返される過酷な環境下においても、高い耐久性と放熱性を維持し良好な動作を確保できることが確認できた。
2:絶縁層
3:金属層
4:放熱接着部材
5:パワー半導体素子
6:導電性部材
7:放熱ベース基板
8:発熱体
10:複合部材
Claims (5)
- 放熱ベース基板と、熱を発生し得る部材を含む発熱体との間に配置される放熱接着部材用積層体であって、
前記放熱ベース基板および熱を発生し得る部材を含む発熱体の少なくともいずれかと接着する放熱用接着シートと、絶縁層とを有しており、
前記放熱用接着シートは、熱硬化性樹脂(A)と、平均粒子径D50が7~20μmであるデンドライト状金属微粒子(B)とを含む、放熱接着部材用積層体。 - 放熱ベース基板と、放熱接着部材と、熱を発生し得る部材を含む発熱体とを有する複合部材であって、
前記放熱接着部材は、絶縁層と放熱層とを有し、
前記放熱層は、熱硬化性樹脂(A)と、平均粒子径D50が7~20μmであるデンドライト状金属微粒子(B)とを含む放熱用接着シートを加熱プレスして形成した、厚みが5~30μmの層であって、
放熱接着部材は、前記放熱ベース基板の一方の面に設けられており、
放熱接着部材の放熱ベース基板側とは反対側の面に前記の熱を発生し得る部材を含む発熱体が設けられている複合部材。 - 絶縁層がアルミナ(Al2O3)、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)及び、窒化ケイ素(Si 3 N 4 )から選択される熱伝導セラミック板であって、前記熱伝導セラミック板の厚みが10~1500μmであることを特徴とする請求項2記載の複合部材。
- 熱を発生し得る部材が、パワー半導体素子であることを特徴とする請求項2~3記載の複合部材。
- パワー半導体素子と放熱接着部材との間に、導電性部材を有する請求項4記載の複合部材。
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