以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態におけるプリント装置10の概略構成について説明する。図1には、プリント装置10の(a)斜視図および(b)右側面図が示されている。また、図2には、受容体を省略したプリント装置10の(a)斜視図と(b)正面図が示されている。
図1に示すプリント装置10は、プリント装置10の本体1と、本体1を支える脚部2と、本体1に対して所定の位置に設置可能なスタッカ3(シート収容装置)とを有する。即ち、プリント装置10では、本体1に対してスタッカ3が所定の位置に設置されることにより、本体1から排出されるシートが、連続して、かつ、確実にスタッカ3に収容されることとなる。なお、以下の説明において、本体1から排出されるシートを連続して、かつ、確実に収容可能なスタッカ3の所定の位置を、「収容位置」と称することとする。
本体1は、長尺のシートが紙管に巻き回されて形成されたロール紙を回転可能に保持するロール紙保持部160、161を有する。ロール紙保持部160、161に保持されたロール紙は巻き解かれ、シートとして給送機構(不図示)などを介してプリント部5(後述する。)に供給される。また、ロール紙保持部161は、ロール紙保持部160の下方に位置している。即ち、ロール紙保持部160、161は、上下方向に並んで配置される。なお、下方に位置するロール紙保持部161については、ロール紙保持部160から供給されてプリントされたシートを巻き取ることが可能な機能を備えるようにしてもよい。
また、本体1は、ロール紙保持部160、161に収容されたロール紙から巻き解かれたプリント媒体であるシートWが搬送機構(不図示)によって搬送され、搬送されたシートWに対してプリントするプリント部5を有する。なお、プリント部5によりプリントされ、排出口1aから排出されるまでの間にはカッタ6が設けられており、プリントされたシートは、所定の位置においてカッタ6によってカットされる。さらに、本体1は、プリントされたシートを排出する排出口1aと、排出口1aを介してプリントされたシートを本体1の外部へガイドする排出口ガイド1bとを有する。プリント動作に伴って徐々に排出されるシートは、排出口ガイド1bを過ぎると自重により進行方向を下向きに変えて垂れ下がる。なお、排出口ガイド1bの下方側には、本体1の筐体の一部として形成され、排出口ガイド1bから排出されたシートを案内可能な案内面1cが設けられている。このため、排出口ガイド1bから排出されたシートは、自重により垂れ下がると、カールした先端が案内面1cに当接する。そして、シートの搬送(排出)に伴ってシートの先端が案内面1cに沿って案内されることとなる。
ロール紙保持部160、161は、排出口1aおよび排出口ガイド1bの下方に位置することとなる。また、ユーザーによるロール紙交換時の操作性なども鑑みて、2つのロール紙保持部160、161はプリント装置10の高さ方向における概ね中央位置に設けられることとなる。
ロール紙保持部160、161は、排出口1aが開口するプリント装置10の正面側に設けられている。これにより、例えば、スタッカ3を収容位置から移動した後に、ユーザーはプリント装置10の正面側から本体1における筐体を開けて内部に設けられたロール紙保持部160にロール紙をセットすることができるようになる。また、ユーザーがプリント装置10の正面側からロール紙保持部161にロール紙をセットすることができるようになる。これにより、ユーザーは、プリント装置10を移動することなく、正面側からロール紙の交換作業を行うことができるようになり、当該作業によるユーザーへの負担が低減される。
また、本体1は、操作部4を有し、操作部4に設けられた各種スイッチをユーザーが操作することによって、シートのサイズ指定やオンライン/オフラインの切り替え等の各種コマンドを入力することができる。なお、本実施形態では、2つのロール紙保持部を備えた2段ロール紙構成を前提に説明するが、本発明はそれに限らず、3つ以上のロール紙保持部を有するプリント装置に適用することもできる。また、3つ以上のロール紙保持部を有する場合には、少なくとも2つのロール紙保持部160、161を備えることとなる。
スタッカ3は、プリント後にカッタ6によってカットされたシートを収容するものであり、薄く平坦で柔軟性がある布やプラスチックからなるシート状の受容体40を有する。この受容体40のY方向における一方の端部はフロントロッドユニット330に保持され、他方の端部はリアロッドユニット340に保持されている。即ち、フロントロッドユニット330およびリアロッドユニット340は、X方向に延設され、受容体40のY方向における両端部のそれぞれを保持する保持部材として機能する。具体的には、フロントロッドユニット330は、Y方向において排出口1aを基準としてシートの排出方向の下流側で受容体40の端部を保持し、リアロッドユニット340は、排出方向の上流側で受容体の40の端部を保持する。
フロントロッドユニット330は、X方向に延在し、その両端は連結部材12により2本のサイドロッド11のそれぞれと連結している。サイドロッド11は、サイドロッド保持部材61に保持されている。このサイドロッド保持部材61はスタッカ3側に設けられている。また、アッパーロッドユニット350は、フロントロッドユニット330とリアロッドユニット340の中間において、受容体40上でX方向に延設された穴袋(不図示)に挿通されることによって、受容体40を保持している。このアッパーロッドユニット350は、後述するスタッカ3において位置決めされ受容体40を支持する。即ち、アッパーロッドユニット350は移動可能であり、受容体40の中間部を支持する支持部材として機能する。
なお、本明細書においては、理解を容易にするために、シートの幅方向をX方向とし、X方向と直交する2つの方向をそれぞれY方向およびZ方向と称することとする。また、X方向における+X方向を右方側、-X方向を左方側と称し、Y方向における+Y方向を後方側、-Y方向を前方側と称し、Z方向における+Z方向を上方側、-Z方向を下方側と称する。
ここで、図3を用いて本体1の特徴的な構造と、それに適合するスタッカ3のフレーム構造について説明する。図3には、(a)本体の部分正面図および(b)スタッカの平面図が示されている。一般的なプリント装置では、シートの幅方向において主要構造体の外側両端を下から2つの支柱で支えている。特に、大きなサイズのシートへのプリントが可能な大判プリント装置では、シートの幅方向において1mを超えるサイズが多く、かつ、大きな重量を有している。このため、主要構造体の外側両脇を下から支える構造では、プリント装置の主要部であるプリントヘッドやプラテンを含むプリント部やシートの搬送部に撓みが生じてプリント精度に影響を及ぼす可能性がある。これを防ぐために、プリント装置10では本体1内部のフレーム構造体において主要部の位置決めの要となるプリント部や搬送部の幅方向(X方向)における両側部を支える側部支持体610の直下を支柱となる本体レッグ612で支える構成をとっている。これにより、側部支持体610の変形を抑え、それに伴うプリント部や搬送部の撓みを抑えることができる。ここで述べたプリント部とは、記録ヘッド(不図示)をセットし幅方向に走査するキャリッジ601およびそれを支えるキャリッジステイ602のことである。また、搬送部とは、搬送ローラ(不図示)やキャリッジ601の下側にあるプラテン603およびそれらを支えるプラテンステイ604のことである。本実施形態では、プリント部、搬送部という呼称を使用したが、一般的にはこれらのプリント部、搬送部を含む総称としてプリント部と表現することもある。
このように、本体1の側部支持体610の直下を本体レッグ612で支える構造をとると、主要構造体の外側両端をその外側から支持する場合に比べて、本体レッグ612が幅方向の内側に位置することになる。このため、2つの本体レッグ612およびそれを支える2つの本体フット613の間のX方向における距離が短くなる。また、大判プリント装置の需要拡大から、本体1の設置面積縮小化は喫緊の課題であり、こうした事情からも本体幅を縮小するために側部支持体610をより内側に配置(より近づけて配置)しなければならない。そのため、本体レッグ612の間隔はより狭くなる。スタッカ3は、収容位置に設置されて使用されるため、本体フット613とスタッカ3のフット620とが物理的に干渉しないように、本体フット613の内側にフット620が進入して収まる位置関係となっている。一般的なスタッカであればフットの幅方向の中心にレッグを配置しているが、スタッカ3は、フット620の真上にレッグ312はなく、幅方向の外側に張り出している(図1(a)参照)。
また、プリント装置10側の本体レッグ612の間隔に合わせて、スタッカ3側でもレッグ312の間の距離およびフット620の間の距離を短くする必要がある。こうすることで、図3(b)のように、受容体40をフット620の上方側に配置することができ、大きなサイズのシートを確実に受けることができる。また、カットされたシートが斜めに傾いて受容体40に落下することがあり、これに対処するには本来のシート端部よりも外側まで受容体40が拡がっていることが好ましい。但し、受容体40の役割はシートを床などに落下させず受容することである。このため、受容体40をフット620とは幅方向にオーバーラップさせず、2つのフット620の間に配置し、受容体40の外側、かつ、レッグ312よりも内側の空間もシートを受容可能な受容部と考えることもできる。これらにより、レッグ312よりも内側の空間であって本体1の下方側の空間を、シートを収容する収容部として利用でき、幅方向だけでなくスタッカ3の奥行き方向(Y方向)の寸法を縮小化することができている。
さらに、大きなシートを多様な形態で収容するために本体1の直下の空間も収容空間として利用することが好ましい。多様な受容形態とは、例えば、フェイスダウン積載のことであり、プリント面を下向きに受容し、その上に後続のシートが同様に重なっていくものである。フェイスダウン積載は、プリント面を上に向け、その上に後続のシートが積まれていくフェイスアップ積載とは異なり、先行シートのプリント面にカールした後続シートの先端が引掛かりながら収容されることがない。そのため、プリント面にキズが生じ難いというメリットがある。また、フェイスダウン積載はプリント面から数えてプリントした順に積載されるため、ユーザーが後でプリント順に並び替える手間がかからない。
本明細書においては、フット620の真上にレッグ312がない例について説明したが、レッグ312はフット620の幅方向中心からずれた位置にあればよく、必ずしもレッグ312がフット620の外側に張り出している必要はない。
また、当接部材303(後述する。)の上にまでレッグ312が幅方向に張り出すことや、スタッカ3の前後方向(Y方向)で当接部材303がレッグ312よりも前に出ない位置関係とすることでもメリットが生まれる。レッグ312により当接部材303へのユーザーの不用意な接触を防ぎ、想定外の負荷による当接部材303の破損を防止することができる。
また、スタッカ3は、図2(a)、(b)に示すように、複数の第1のシート突当部材170を有する。複数の第1のシート突当部材170は、リアロッドユニット340と並行して設けられた第1のシートストッパユニット360においてX方向に沿って並んで設けられる。リアロッドユニット340のリアロッド30(後述する。)と第1のシートストッパユニット360のストッパロッド171(後述する。)とは、図2(c)のように、フット620の後端部近傍に設けられたロッド保持部材31によって位置決めされている。リアロッド30およびストッパロッド171には、その両端部にロッドキャップ172が設けられており、このロッドキャップ172を介して、リアロッド30とストッパロッド171とはロッド保持部材31に着脱可能な構成となっている。第1のシート突当部材170によって、受容体40にガイドされて排出されたシートを受け止める第1のシート突当部が構成される。なお、第1のシート突当部材170は、例えば、ロール紙保持部161よりもプリント装置10の背面側(後方側)に位置している。即ち、スタッカ3では、ロール紙保持部161の重力方向の下方に位置する領域を含むように、シートを収容可能な収容部が形成されている。これにより、プリント装置10は、ロール紙保持部161の下方側の空間を収容部の一部として利用することができ、奥行き方向(Y方向)にコンパクトに構成されることとなる。
次に、図4を参照しながら、スタッカ3の構成について詳細に説明する。図4には、スタッカの分解構成図が示されている。なお、図4では、理解を容易にするために受容体40を省略して示している。また、図中の2点鎖線はユーザーセットアップの際の部材の係合関係を示している。ユーザーセットアップ(ビス締め含む)対象ユニットとしては、フットユニット300と、ステイレッグユニット310と、バックステイユニット320とがある。また、受容体40を保持するフロントロッドユニット330と、リアロッドユニット340と、アッパーロッドユニット350とがある。さらに、第1のシート突当部材170を有する第1のシートストッパユニット360と、X方向に複数個取り付け可能なロールガイドユニット370(本実施形態では3つ)と、第2のシートストッパユニット380とがある。なお、ロールガイドユニット370については、本実施形態においては3つ備えるようにしたが、1つ、2つ、あるいは、4つ以上備えるようにしてもよい。
フットユニット300は、左右2つずつのキャスタ301がフットフレーム302に設けられXY方向に移動可能となっている。これにより、スタッカ3が本体1に対して接離可能となっている。また、フットフレーム302には本体1と当接可能な当接部材303が設けられている。当接部材303は、当接部303a(例えば、XZ平面に平行な面)と当接部303b(例えば、YZ平面に平行な面)とを本体1に突き当てることが可能な構成である。さらに、フットフレーム302には、ステイレッグユニット310が固定される位置よりも前方側に、サイドロッド11を回動可能に保持するサイドロッド保持部材61が設けられている。また、フットフレーム302の後端部近傍には、リアロッドユニット340と第1のシートストッパユニット360を保持するロッド保持部材31とが設けられている。2つのサイドロッド11にはアッパーロッドユニット350を受けるロッドホルダ304が設けられている。このロッドホルダ304はスタッカ3の受容体40の受容形態変更時に必要に応じてアッパーロッドユニット350を置くための部材である。
ステイレッグユニット310は、X方向に延在するステイ311と、Z方向に延在する2つのレッグ312とを備える。具体的には、ステイ311の長手方向の両端にある不図示の部材により2つのレッグ312と連結されてコの字型で一体構成をなしている。また、ステイ311とレッグ312との2つの連結部を覆うようにカバー313が設けられている。
バックステイユニット320は、X方向に延在するバックステイ321と、バックステイ321上に設けられたガイドフラッパユニット180(図4において点線で囲った部分)とを備えている。また、バックステイ321の長手方向の両端に設けられた2つのアッパーロッドベース322を備えている。なお、バックステイユニット320では、スタッカ3が収容位置に設置された際には、バックステイ321およびガイドフラッパユニット180がロール紙保持部160、161の間に位置するように設計されている。
受容体40を保持する3つのロッドユニットについて、フロントロッドユニット330は、X方向に延在するフロントロッド20と、フロントロッド20の両端に設けられたロッドキャップ172とを備えている。また、フロントロッド20の両端の近傍に設けられたフロントロッドサポート331を備えている。リアロッドユニット340は、X方向に延在するリアロッド30と、リアロッド30の両端に設けられたロッドキャップ172とを備えている。アッパーロッドユニット350は、X方向に延在するアッパーロッド121と、アッパーロッド121の両端に設けられたロッドキャップ172とを備えている。
第1のシートストッパユニット360は、X方向に延在するストッパロッド171と、ストッパロッド171においてX方向に沿って複数個設けられた第1のシート突当部材170(本実施形態では3つ)とを備えている。また、ストッパロッド171の両端に設けられたロッドキャップ172を備えている。なお、第1のシート突当部材170については、本実施形態では3つ備えるようにしたが、1つ、2つ、あるいは、4つ以上備えるようにしてもよい。
ロールガイドユニット370は、第1のロールガイド371と、第1のロールガイド371に回動可能に設けられた第2のロールガイド372とを備えている。また、第2のロールガイド372の下端部に回転自在に設けられたコロ373を備えている。このロールガイドユニット370は、バックステイ321に着脱可能に構成され、バックステイ321においてX方向に沿って複数個配置される(本実施形態では3つ)。
第2のシートストッパユニット380について、第2のシート突当部材381と、第2のシート突当部材381の下端部に設けられたワイヤートレイ382とを備えている。
そして、ユーザーによるスタッカ3のセットアップでは、まず、ユーザーは左右どちらかのフットユニット300のフットフレーム302が露出している開口部にステイレッグユニット310のカバー313の外形部を嵌る。これにより、フットユニット300はステイレッグユニット310の重さを面で受けるため自立しやすくなり、ユーザーにとって左右共に一人でもビス締め含めて組み付け易くなる。次に、ユーザーはバックステイユニット320の左右のアッパーロッドベース322の開口部322aをレッグ312の上端部312aに挿入し(図中の二点鎖線)ビス締めする。
続いて、受容体40を保持する3つのロッドユニットのうち、フロントロッドユニット330は、ユーザーがフロントロッド20の両端付近にあるフロントロッドサポート331を左右のサイドロッド11の上端部11aに挿入して(図中の二点鎖線)ビス締めする。これにより、フロントロッドユニット330がサイドロッド11に固定される。また、リアロッドユニット340は、ユーザーがリアロッド30の両端のロッドキャップ172を左右のロッド保持部材31の凹部に嵌合させる。これにより、リアロッドユニット340がロッド保持部材31に固定される。さらに、アッパーロッドユニット350は、ユーザーがアッパーロッド121の両端のロッドキャップ172をアッパーロッドベース322の嵌合部322-1に嵌合させる(図中の二点鎖線)。これにより、アッパーロッドユニット350がアッパーロッドベース322に固定される。
第1のシートストッパユニット360は、ユーザーがストッパロッド171の両端のロッドキャップ172を左右のロッド保持部材31の凹部に嵌合させる。これにより、ストッパロッド171がロッド保持部材31において、リアロッド30の後方側に固定される。ロールガイドユニット370は、ユーザーが第1のロールガイド371の係止部(不図示)をバックステイ321の溝部321bに引掛けながら、突部(不図示)をバックステイ321の穴部321aに挿入することで位置決めされてバックステイ321に係止される。第2のシートストッパユニット380は、図21のように、第2のシート突当部材381の係止部381bがバックステイ321の溝部321bに引掛けられる。そして、ユーザーが軸部381aをバックステイ321の穴部321cに挿入することで位置決めされる。こうして第2のシートストッパユニット380がバックステイ321に係止されることとなる。なお、誤装着を避けるためにロールガイドユニット370と第2のシートストッパユニット380とでは、バックステイ321の穴部321a、321cに挿入される軸部の位置がX方向で異なっている。また、第2のシート突当部材381にはワイヤートレイ382が回動可能に設けられている。
スタッカ3は、使用時には、収容位置まで移動する必要がある。ここで、図5を参照しながら、スタッカ3の本体1に対する収容位置への設置について説明する。図5(a)は、スタッカと本体とが離間した状態を示す斜視図であり、図5(b)は、スタッカが本体1に対する収容位置に設置された状態を示す斜視図であり、図5(c)は、図5(b)の受容体40を省いたVc矢視図である。
ユーザーは、図5(a)のように、本体1と離れた位置にあるスタッカ3を移動し、左右の当接部材303における当接部303aを本体フット613の前面613aに当接させる。また、左右の当接部材303における2つの当接部303b間の距離は、本体フット613の2つの内側面613b間の距離より小さくなっている。これにより、スタッカ3は、収容位置でX方向に所定量だけ移動可能となっている。このX方向の移動量を考慮して、レッグ312がフットフレーム302より外側に配置されている。例えば、シート端基準位置X0が排出口1aの右方側端部に位置する場合には、以下のようになる。即ち、右方側のレッグ312R(図5(c)参照)は、スタッカ3が収容位置においてX方向で移動しても常にシート端基準位置X0より外側(右方側)に位置するように、フットフレーム302より外側(右方側)に配置されることとなる。こうした構成とすることにより、スタッカ3が収容位置においてX方向に移動してたとしても、レッグ312Rがシート端基準位置X0より内側(左方側)に位置することはなくなる。なお、左方側のレッグ312Lについては、フットフレーム302の外側(左方側)に配置されることに限定されるものではない。即ち、排出されるシートの左方側端部よりも外側(左方側)に位置するのであれば、フットフレーム302の真上または内側(右方側)に配置されるようにしてもよい。
このように、収容位置においてレッグ312をシート幅の外側に配置する構成とすることで、本体1の下方側の空間を有効活用でき、大きいサイズのシートを収容する場合でもプリント装置10を奥行き方向(Y方向)に縮小することができる。また、プリント装置10とは別体のスタッカ3において、下方側の空間を収容部として使用することで、プリント順に積載することができ、プリント面にキズが付き難いフェイスダウンでの積載を可能とする。
次に、図6乃至図8を参照しながら、ガイドフラッパユニット180について詳細に説明する。図6(a)には、バックステイ321に装着されたガイドフラッパユニット180の斜視図が示されており、図6(b)(c)には、バックステイユニット320において開いた状態のフラッパ183を示す斜視図が示されている。図7(a)には、プリント装置の右側面図が示されており、図7(b)には、図7(a)の枠VIIbの部分拡大図が示されている。図7(c)(d)には、ガイドロッド182とフラッパ183との取り付け構成を示す説明図が示されている。図8(a)には、図7(a)のVIIIa-VIIIa線断面図が示されており、図8(b)には、図8(a)の枠VIIIbの部分拡大図が示されている。なお、理解を容易にするために、図7(a)、図8(a)では、当該図面を参照しながら行う説明に不要な構成については省略している。また、図7(a)では、アッパーロッドベース322の一部を破断している。
ガイドフラッパユニット180は、図6(a)のように、複数(本実施形態では4つ)のフラッパ183と、フラッパ183が開閉可能に取り付けられた複数のガイド184と、複数のフラッパ183を保持するガイドロッド182とを備えている。また、シートガイドホルダ186に回動可能に設けられ、フラッパ183が開いた状態のときに、排出されたシートをガイド可能なシートガイド185を備えている。ガイドロッド182(連結手段、第2のロッド)には、両端部にユーザーが直接触れることがないように、キャップ部材181が取り付けられている。また、ガイド184は、ガイドプレート400を介してシートガイドホルダ186と一体的に形成されており、ガイド184、シートガイドホルダ186、ガイドプレート400により、前方側、左方側および右方側が開放された凹部D(図7参照)が形成される。シートガイド185は、ガイド面185aが前方側に面することができるようにシートガイドホルダ186に回動可能に設けられている。また、シートガイド185は、シートガイドホルダ186においてねじりコイルバネなどの付勢部材(不図示)により矢印A方向に常に付勢されている。スタッカ3が収容位置に設置された際には、シートガイド185は、図7(b)のように、先端部185b(または裏面185c)が本体1の案内面1cに当接される。このとき、シートガイド185は、付勢部材による矢印A方向への付勢力に抗して、矢印B方向に回動して本体1に当接される。なお、先端部185bの本体1に対する当接位置については、先端部185bでシートの先端を案内可能な位置であればよく、案内面1cに限定されるものではない。
フラッパ183、ガイド184、シートガイド185およびシートガイドホルダ186は、ガイドプレート400を介してバックステイ321上に取り付けられることとなる。即ち、プリント装置10においては、フラッパ183、ガイド184、シートガイド185、シートガイドホルダ186およびガイドプレート400などによって、排出されたシートを受ける受け部材を構成することとなる。なお、本実施形態では、こうした受け部材を4つ備えるようにしたが、これに限られるものではなく、1~3つ、あるいは、5つ以上備えるようにしてもよい。また、排出されるシートの先端では、シートの幅方向(X方向)の端部においてカールが強く表れる。このため、受け部材は、少なくとも、使用が想定されるシートの幅方向の両端部に対応する位置に設けられることが好ましい。
ここで、スタッカ3を収容位置に設置する際には、当接部材303を本体フット613に当接させることとなる。即ち、当接部材303を基準としてスタッカ3が収容位置に設置される。このとき、当接部材303から離れた上方側において本体1側とスタッカ3側とにおいて、排出されるシートの経路(パス)が形成される。具体的には、フラッパ183やシートガイド185を本体1(案内面1c)と当接することでシートのパスを形成することとなる。
なお、シートガイド185や本体1のシートガイド185との当接部分は、X方向に所定の長さを有して、樹脂材料により形成されている。このため、シートガイド185が固定されていると、ユーザーにより強い力でスタッカ3が本体1に押し当てられた場合、部品公差などによって、シートガイド185が案内面1cに突き当たり、シートガイド185や本体1が破損する虞がある。しかしながら、プリント装置10では、シートガイド185はシートガイドホルダ186に回動可能に配設されているため、部品公差や組付誤差を吸収することができ、シートガイド185や本体1の破損を抑制することができる。また、収容位置への設置をフット620および本体フット613の足回りで行うことで、ユーザーが強い力でスタッカ3を本体1に押し当てたとしても、負荷は強固な足回りで受けることとなり破損し難い。
フラッパ183は、ガイド184において回動中心189を中心に回動可能に設けられている。また、フラッパ183は、排出口1aより排出されたシートの先端部(先端から所定の長さの領域)を支持可能な支持面(第2面)183bと、当該シートの先端を下方側にガイド可能なガイド面(第1面)183cとを備えている。なお、支持面183bおよびガイド面183cは、フラッパ183において互いに対向する面となっている。そして、支持面183bは、シートを支持する際にシートが移動する方向に延在するリブ183ba(図6(a)参照)により構成されている。また、フラッパ183のガイド面183c側には、図7(c)のように、シートをガイドする際にシートが移動する方向に延在するリブ183ca-1、183ca-2が複数設けられている。リブ183ca-2は、リブ183ca-1よりも高くなるように形成されており、これにより、ガイド面183cでガイドされるシートは、リブ183ca-2に当接することとなる。即ち、ガイド面183cは、複数のリブ183ca-2により形成されることとなる。
凹部Dが開放され、かつ、排出されるシートの先端部を支持面183bで支持可能な位置にフラッパ183が位置する状態(図7(b)の実線で示す状態)を、本明細書では、フラッパ183が開いた状態と称する。フラッパ183が開いた状態を支持姿勢(第2の姿勢)とも称する。また、凹部Dがフラッパ183により覆われ、かつ、排出されるシートの先端をガイド面183cでガイド可能な位置にフラッパ183が位置する状態(図7(b)の破線で示す状態)を、本明細書では、フラッパ183が閉じた状態と称する。フラッパ183が閉じた状態をガイド姿勢(第1の姿勢)とも称する。ここで、フラッパ183が開いた状態のときには、回動中心189と離れている側のフラッパ183の先端部183aは、回動中心189よりも上方側に位置する本体1の案内面1cに当接する。また、フラッパ183が閉じた状態のときには、支持面183bが先端部183aに向かって上り勾配となっている。即ち、フラッパ183の回動中心189を中心とした回動では、先端部183aが回動中心189よりも常に上方側に位置することとなる。
フラッパ183が設けられたガイド184は、図6(a)のように、X方向に延在するバックステイ321において、X方向に沿って複数設けられている。そして、ガイド184に設けられたフラッパ183は、図7(b)のように、矢印C、D方向に回動して開閉可能となっている。
フラッパ183が矢印C方向に回動してフラッパ183が開いた状態では、シートガイド185や凹部Dが開放される。収容位置に配置されたスタッカ3では、シートガイド185の先端部185bが本体1に当接している。これは、付勢部材により本体1方向に付勢されているため各シートガイド185は独立して本体1に当接することができるからである。これにより、シートガイド185は、排出されたシートの先端を本体1側からガイド184側へ受け渡すためのガイドの役割を果たすことが可能となる。なお、フラッパ183が開いた状態では、フラッパ183の先端部183a(ガイド面183c側)が、アッパーロッドユニット350(第1のロッド)に当接し、アッパーロッドユニット350に支持される。ここで、アッパーロッドユニット350では、アッパーロッド121が受容体40の穴袋に挿通されている。このため、フラッパ183が開いた状態では、厳密には、先端部183aが受容体40を介してアッパーロッドユニット350に支持されることとなる。なお、先端部183aは、フラッパ183の先端を含む先端近傍の所定の部分を示す。一方、フラッパ183が矢印D方向に回動してフラッパ183が閉じた状態では、フラッパ183の先端部183a(支持面183b側)が、本体1の案内面1cに当接し、案内面1cに支持される(後述する第1、第2受容形態)。この状態でフラッパ183がシート先端のガイドの役割を果たすこととなる。
そこで、各フラッパ183の先端部183aを本体1に確実に当接させるため、図7(c)、(d)のように、ガイドロッド182にフラッパ183を取り付けるようにした。なお、ガイドロッド182は、フラッパ183の先端部183a近傍に取り付けるように設計されている。具体的には、支持面183b側に位置するガイドロッド182を、ガイド面183c側からビス187により固定する際に、ビス187の頭と、ビス187が挿入された穴のガイド面183c側の開口面183cbとの間に隙間Tを形成する。ビス187は段付ビスなどを用いる。これにより、フラッパ183がガイドロッド182に対して、所定の範囲で動くことが可能なように自由度を持って固定される、つまり、フラッパ183はガイドロッド182に対してガタを持って固定されることとなる。このようにガタを持たせることでフラッパ183の自重により、フラッパ183が閉じた状態で本体1の案内面1cに先端部183aを倣わせることができる。つまり、案内面1cに対して先端部183aをフラッパ183の幅方向に亘って確実に当接させることができる。これにより、排出されたシートの先端が先端部183aと本体1との隙間に入り込むことを防止することができる。
なお、フラッパ183が開いた状態のときに、先端部183a(ガイド面183c側)がアッパーロッドユニット350に支持される構成となっているが、これに限られるものではない。即ち、フラッパ183が開いた状態のときには、先端部183aとアッパーロッドユニット350とは当接せず、積載されたシートの重量によりフラッパ183が下方に変形した際に、先端部183aがアッパーロッドユニット350に支持される構成としてもよい。
また、スタッカ3は、フラッパ183の開閉により排出口1aから排出されたシートに対する受容形態を変える。即ち、フラッパ183は、開いた状態および閉じた状態でその機能・効果が異なり、閉じた状態(後述する第1、第2受容形態)では、上記したように、シートの先端をガイドする。また、開いた状態では、シートの先端部を支持面183bにより支持する。なお、フラッパ183が開いた状態では、例えば、図6(b)のように、先端部183aが受容体40を介してアッパーロッドユニット350に当接することができる(後述する第3受容形態)。このとき、フラッパ183はガイドロッド182にガタを持たせて固定されている。このため、部品公差や組付誤差が吸収され、先端部183aをアッパーロッドユニット350に倣わせる、つまり、アッパーロッドユニット350に対して先端部183aをフラッパ183の幅方向に亘って確実に当接させることができる。
仮に、部品公差や組付誤差を吸収できない構成では、先端部183aがアッパーロッドユニット350に片当たりする。この状態でフラッパ183上にシートが大量に積載されると、フラッパ183に想定外の負荷が生じ、フラッパ183が破損する虞がある。一方、本実施形態のスタッカ3では、上記したように、部品公差や組付誤差を吸収する構成となっているため、先端部183aがその幅方向に亘ってアッパーロッドユニット350に対して確実に当接している。このため、フラッパ183シートが大量に積載されても、フラッパ183の耐荷重性を確保し、フラッパ183の破損を防止することができる。
また、フラッパ183が開いた状態では、例えば、図6(c)のように、ガイドロッド182をアッパーロッドベース322の平面部322bに当接することができる(後述する第4受容形態)。即ち、アッパーロッドベース322は、ガイドロッド182を支持する支持手段として機能している。このとき、アッパーロッドユニット350がアッパーロッドベース322に取り付けられていないため、フラッパ183は自重によりガイドロッド182にぶら下がった状態となる。これにより、ガイドロッド182は支持面183bから突出した状態となるため、排出されるシートを、その幅方向に一様で連続なガイドロッド182で確実に受けることができる。このため、隣り合うフラッパ183間でシートが落ち込んで、シートを連続して受容できない状態や、シートに折れが生じるなどの受容不良(排紙不良)の発生を防止することができる。
なお、フラッパ183において、支持面183bをリブ183baにより形成し、ガイド面183cをリブ183ca-2に形成するようにしたが、これにより、支持面183bおよびガイド面183cのシートとの摩擦抵抗を軽減することができる。さらに、フラッパ183を軽量化することもでき、これにより、より小さな力でフラッパ183を操作することができるようになる。
ここで、フラッパ183は、図7(a)(b)のように、ガイド184における回動中心189が、フラッパ183に対して重力方向下方に設けられている。そして、回動中心189によって、フラッパ183は、閉じた状態では先端部183aが本体1の案内面1cに当接し、開いた状態では先端部183aが案内面1cから離間する。また、回動中心189は、スタッカ3が収容位置に設置された際に、ロール紙保持部160におけるロール紙の回転中心よりも下方であり、かつ、ロール紙保持部161におけるロール紙の回転中心よりも上方に位置する。なお、スタッカ3が収容位置に設置された際には、ガイドフラッパユニット180がロール紙保持部160、161の間に位置することとなる。従って、プリント装置10では、重力方向において、排出口1a、ロール紙保持部160におけるロール紙の回転中心、フラッパ183の回動中心189、ロール紙保持部161におけるロール紙の回転中心の順に配置される。即ち、排出口1a、ロール紙保持部160におけるロール紙の回転中心、フラッパ183の回動中心189、ロール紙保持部161におけるロール紙の回転中心の順で高さが低くなるように配置される。さらに、回動中心189は、フラッパ183が閉じた状態のときに、先端部183aより前方側に位置することとなる。即ち、フラッパ183が閉じた状態のときには、先端部183aが回動中心189より本体1に近くなる。この構成であれば、先端部183aを本体1の案内面1cに当接させるために、バネなどの付勢力を利用せずに、先端部183aと案内面1cとの当接状態を維持することができる。即ち、フラッパ183が案内面1cに当接すると、フラッパ183およびガイドロッド182の重量によって、フラッパ183の重心が本体1側(案内面側)に位置し、フラッパ183と案内面1cとの当接状態が維持される。このため、ガイドフラッパユニット180を簡素に構成することができる。
なお、上記したように案内面1cと先端部183aが当接する際には、フラッパ183は案内面1cに倣うように構成されている。例えば、X方向においてシート端基準位置X0側(最も右方側)のフラッパ183Rの幅方向における中央位置をXh、X方向のシート端基準位置X0と逆側(最も左方側)に位置するフラッパ183Lの幅方向における中央位置Xaとする。また、中央位置Xhと中央位置Xaとの間の距離をLfとする。そして、図8(a)、(b)のように、スタッカ3が収容位置に設置された際に、部品公差や組付誤差によって、直線DpがX方向に対して角度αだけ傾いていたとする。なお、直線Dpは、フラッパ183Rが案内面1cと当接したときに中央位置Xhが位置する点Dhと、フラッパ183Lが案内面1cと当接したときに中央位置Xaが位置する点Daとを結ぶ直線である。
この場合、フラッパ183Lでは、中央位置Xaにおける本体1と当接する位置が、+Y方向に変位していることとなり、その変位量Ypは、次式により表される。
Yp=Lf×tanα
なお、各フラッパ183は、ガイドロッド182に対してガタを持たせて固定されている。このため、フラッパ183は、ある程度独立した回動が可能であり、変位量Ysだけ変位可能となっている。図8(a)(b)において、直線Dsは、フラッパ183RをZ方向に直立させたときの、中央位置Xhと、フラッパ183Rを+Y方向に変位量Ysだけ回動したときの中央位置Xaとを結ぶ直線である。また、変位量Ysは、例えば、隙間T(図7(d)参照)やビス187を挿通する開口部の開口面積などによって決定され、変位量Ypよりも大きくなるように設定される。フラッパ183Lが-Y方向に変位する場合も同様の考えとなる。こうした変位量Ysについては、例えば、+Y方向で15mm、-Y方向で15mm程度となるように設定する。また、変位量Ysの設定については、フラッパ183をアッパーロッドユニット350に倣わせる際にも同様に適用することができる。
なお、変形例としてガイドロッド182を分割して、分割したガイドロッド182により隣り合うフラッパ183同士を、ガタを持たせて接続するようにしてもよい。具体的には、図9(a)のように、ガイドロッド182を、182a、182b、182c、182d、182eにより構成するものとする。そして、フラッパ183の先端部183aの近傍において、図9(b)のように、支持面183bのX方向の両端部に設けられた接続部183eにおいて、ガイドロッドの端部を接続するようにしてもよい。このとき、接続部183eはガイドロッドの端部を、ガタを持たせて接続可能なように設計されている。
ガイド184、シートガイドホルダ186、ガイドプレート400によって形成される凹部Dは、図10のように、シートガイドホルダ186における第1規制面186a、第2規制面186bおよびガイド184における第3規制面184aを備えている。また、凹部Dの上面(第2規制面186b)の先端部近傍には、突起形状の凸部186dが設けられている。第2規制面186bに対向する第3規制面184aは、排紙方向上流の一端から反対側の他端(後方側から前方側)に向って下り勾配となるように形成されている。また、凹部Dは、凸部186dの先端と、凸部186dの鉛直下方向の第3規制面184a、との間に隙間V1を有する。隙間V1は、シートを最大数積載した状態の厚さと、シート先端のカール量の最大値、即ち、シートを鉛直下方向に垂らした状態においてシートの最下位置から鉛直上方向に最大に反り返ったシート先端までの距離との合計より大きくなるように形成されている。
本実施形態においては、シート先端のカール量が大きく、かつ、一般的に多く使用される直径2inch(50.8mm)の紙管に巻かれた普通紙にて、最大積載枚数を100枚に設定している。この普通紙の1枚の厚さは0.1mmであり、100枚積載した場合の厚さは10mm(=100×0.1)である。また、シート先端のカール量の最大値(即ち、シートの巻き始めの紙管に近い部分の先端を、鉛直下方向に垂らした状態の最下位置から鉛直上方向に反り返ったシート先端までの距離)が10mmである。よって、本実施形態では、隙間V1の間隔を20mm(=100×0.1+10mm)以上としている。また、第2規制面186bは、排紙方向(即ち、シートの排出方向であり、凹部Dの奥行き方向)の長さが紙管半径(25.4mm)より小さくなるように形成されている。凸部186dの垂直方向の高さ(即ち、第2規制面186bからの突出量)は、使用が想定されるシートの最大の厚さよりも大きくなるように形成され、本実施形態では、普通紙の紙厚0.1mmより大きくなるよう形成されている。
このように、プリント装置10では、スタッカ3において、アッパーロッドユニット350およびガイドフラッパユニット180の形態を組み合わせることにより、受容体40はその受容形態を変更することが可能となる。即ち、プリントされ、排出されたシートをスタッカ3で受ける際に、ユーザーは、スタッカ3の種々の受容形態を選択することができ、プリント形態の多様化ニーズに応えるものである。以下に、種々の受容形態の詳細を説明する。
(第1受容形態)
図11には、第1受容形態に係るプリント装置の(a)斜視図、(b)右側面図、(c)正面図が示されている。なお、図11(c)では、理解を容易にするために、受容体40を省略している。この第1受容形態では、アッパーロッドユニット350は、後述する左右のアッパーロッドベース322上に位置決めされている。図11(b)のように、アッパーロッドユニット350、フロントロッドユニット330およびリアロッドユニット340によって、受容体40は「への字」の形態で保持され、これにより収容部を形成している。そして、第1のロールガイド371と受容体40との隙間V2が形成されるように、アッパーロッドユニット350とリアロッドユニット340との間における受容体40の長さ(弛み)を決めている。また、図11(c)のように、ロールガイドユニット370はX方向において供給手段500と同じ位置にならないように複数個配置されている(本実施形態では3個)。なお、このロールガイドユニット370によって、排出されたシートが供給手段500とロール紙保持部161に保持されたロール紙との間に入り込まないようになされている。
ロールガイドユニット370は、様々な定型サイズの紙幅に対して最適なガイド配置されている。
排出口1aから排出されたプリント後のシートW1は、排出口ガイド1b、案内面1c、フラッパ183、ロールガイドユニット370を介して、第1のシート突当部材170へガイドされる。即ち、この第1受容形態では、フラッパ183はガイド面183cによりシートWをガイドする形態となっており、ロールガイドユニット370とともにシートWを鉛直下方側にガイドするガイド部材として機能している。また、フラッパ183よりガイドされるシートWの先端は、フラッパ183において先端部183a側から回動中心189側に移動することとなる。シートW1は、カールしたその先端を本体1の方向に向けた状態でフラッパ183およびロールガイドユニット370によってガイドされ、その先端が第1のシート突当部材170に突き当たって止まる。その状態でシートW1が搬送され続けると、アッパーロッドユニット350を変曲点にして本体1から離れる側(前方側)に、シートW1のループが形成される。その後、所定量搬送されてカットされたシートW1は、アッパーロッドユニット350を変曲点にして反転し、プリント面を下にした状態で、シートW2のように受容体40上に載置される。
ここで、フラッパ183の支持面183bは平坦に形成されている。また、フラッパ183のガイド面183cは、先端部183aから回動中心189に向かって、緩やかに支持面183bから離れる方向に延在し、所定の位置から支持面183bに近づく方向に延在する湾曲形状を形成している。即ち、先端部183aから回動中心189に向かうにしたがって、支持面183bから離れる方向に傾斜してから、支持面183bに近づく方向に傾斜する湾曲形状となっている。なお、ガイド面183cにおいて離れる方向から近づく方向に変わる変曲点を頂点183ccと称することとする。そして、フラッパ183は、閉じた状態のときには、先端部183aが回動中心189よりも後方側に位置するとともに、ガイド面183cが排出口ガイド1b(ガイド手段)よりも案内面1cから離れる側(前方側)に位置するように設計されている。なお、このときには、ガイド面183cの全体が排出口ガイド1bよりも前方側に位置することに限定されるものではなく、ガイド面183cの少なくとも一部、例えば、頂点183ccが排出口ガイド1bの先端より前方側に位置するように設計される。 これにより、シートWの先端が第1のシート突当部材170に当接したときには、図12(a)のように、シートWは、第1のシート突当部材170と受容体40とから反力を受けるとともにガイド面183c(頂点183cc)からも反力を受ける。そして、このガイド面183cからの反力により、シートWは、座屈することなく姿勢を保持され、図12(b)のように、シートWがカットされた後には、重力でシートWは反転して収容部に収容される。即ち、カットされたシートの後端側は、確実に、アッパーロッドユニット350とフロントロッドユニット330とに張設された受容体40側へ載置される。
仮に、図12(c)のように、ガイド面183´cが、平坦形状、かつ、排出口ガイド1bの先端よりも後方側に位置するよう設計されていると、第1のシート突当部材170と受容体40とからの反力によって、シートWがフラッパ183´側に撓んだ状態となる。この状態で、シートWがカットされると、フラッパ183´において生じる反力が小さく(あるいは、反力が生じず)、図12(d)のように、座屈する虞がある。即ち、受容体40と第1のシート突当部材170とで形成された空間に雑然と収容されてしまい、収容部に積載収容されない虞がある。
なお、シートWがフラッパ183側に撓んだときに、フラッパ183がシートWに対して反力を与える構成であればよい。即ち、この場合には、頂点183ccが排出口ガイド1bの先端とY方向で一致してもよいし、当該先端よりも後方側に位置するようにしてもよい。しかしながら、より効率良くガイド面183cによりシートWに対して反力を生じさせる場合には、頂点183ccが排出口ガイド1bの先端よりも前方側に位置することが好ましい。
また、フラッパ183は、閉じた状態のときに、先端部183aと本体1の案内面1cの当接位置において、シートWの先端が引掛かり難い形状に形成される。具体的には、フラッパ183は、先端(回動中心189が位置していない側の先端である。)に向かうほど細く形成される。さらに、閉じた状態のときには、図13(a)のように、ガイド面183cと案内面1cとにより形成される角度θが鈍角となるように形成される。なお、先端部183aと当接する案内面1cが曲面である場合には、案内面1cの先端部183aとの当接位置における接線とガイド面183cとが形成する角度が鈍角になるように形成される。また、ガイド面183cの先端部183aから頂点183ccまでの領域が曲面の場合には、例えば、当該領域における先端部183a(より詳細には、先端の1点)から頂点183ccまでを結ぶ直線と、案内面1cとが形成する角度が鈍角となるように形成される。
これにより、比較的カールの強いシートWであっても、その先端がフラッパ183の先端部183aに引掛かることなくガイドすることができる。また、こうした形状とすることにより、フラッパ183が開いた状態のときには、アッパーロッドユニット350と当接する受容形態(後述する。)において、図13(c)のように、アッパーロッドユニット350との当接位置近傍において生じる段差が小さくなる。これにより、フェイスダウン積載の際に変曲点近傍のプリント面に生じる負荷が小さく、大量のシートWが積載されてもプリント品質に影響が生じ難い。さらに、支持面183b上に安定してシートWを積載することができる。
仮に、図13(b)のように、フラッパ183´が一様な厚さで形成され、閉じた状態のときに、フラッパ183´の先端部と案内面1cとにより形成される角度θ´が直角または鋭角に形成されると、フラッパ183´の先端部にシートWが引掛かってしまう。そして、こうした形状のフラッパ183´が開いた状態のときには、アッパーロッドユニット350と当接する受容形態において、図13(d)のように、アッパーロッドユニット350との当接位置近傍において大きな段差が生じる。これにより、フェイスダウン積載の際に変曲点近傍のプリント面に生じる負荷が大きくなり、大量のシートWが積載されるとプリント品質を低下させる虞がある。さらに、凹部Dにおいて先端を支持できずにシートWが滑り落ち、支持面183´b上にシートWがカールした状態で積載されてしまう虞がある。
フラッパ183の支持面183bを形成する複数のリブ183baは、リブ183baの延在方向に交差(直交)する方向に延在するリブ183bdにより補強されている。なお、リブ183bdは、複数設けられ、リブ183baの延在方向に沿って並設される。また、フラッパ183のガイド面183c側の複数のリブ183ca-1、183ca-2は、リブ183ca-1、183ca-2の延在方向に交差(直交)する方向に延在するリブ183cdにより補強されている。なお、リブ183cdは、複数設けられ、リブ183caの延在方向に沿って並設される。支持面183bにおけるリブ183bdの密度は、ガイド面183cにおけるリブ183cdの密度よりも高くなるように設計されている。また、リブ183bd、183cdは、それぞれシートを支持あるいはガイドする際に、シートと当接しないように設計されている。
これにより、フラッパ183が頑強になるとともに、図14(a)のように、フラッパ183が閉じた状態では、本体1側により確実にフラッパ183の重心が位置するようになり、自重によって案内面1cとの当接状態を維持し易くなる。また、図14(b)のように、フラッパ183が開いた状態では、支持面183bが頑強になり、多数のシートWを確実に支持できるようになる。
フラッパ183を上記のような形状とすることにより、フラッパ183に対して新たな部品を付加することなく、上記した種々の効果を得ることができる。
この第1受容形態は、比較的大きなサイズのシート(例えば、A0縦)の収容に適した形態である。第1受容形態によると、シートのプリント面を下にした状態(フェイスダウン排紙)で、図15(a)のように、大量(例えば、100枚)のシートを積載可能である。なお、フラッパ183が開いた状態のときに先端部183aが安定して当接可能なように、アッパーロッド121は、断面略矩形形状に形成されている。そして、図15(b)のように、アッパーロッドユニット350では、アッパーロッド121の両端部に設けられたロッドキャップ172が、アッパーロッドベース322の所定位置に設けられた嵌合部322-1に嵌合される。このとき、アッパーロッド121の所定の面が、開いた状態のフラッパ183の先端部183aと面で当接するように、所定の面が、開いた状態のフラッパ183の先端部183a(ガイド面183c側)の傾斜角度と略一致する傾斜角度とすることが好ましい。
この嵌合部322-1には、ロッドキャップ172に形成された溝部172aが嵌合可能な凸部322-1cを備えている。また、嵌合部322-1には、ロッドキャップ172が嵌合部322-1に嵌合されたときに、ロッドキャップ172の矢印G方向への回転を規制する回転規制面322-1eを備えている。そして、この回転規制面322-1eと対向面との距離Pと、ロッドキャップ172の短手方向距離Qとの差に対して、凸部322-1cの高さNは低く設定されている。
ロッドキャップ172が嵌合部322-1に単に嵌合するだけの構成の場合、ユーザーが100枚のシートWを収容部から取り出すとき、シートWの重さでアッパーロッドユニット350が引きずられ、アッパーロッドベース322から外れる虞がある。しかしながら、嵌合部322-1では、凸部322-1cが溝部172aと嵌合するとともに、回転規制面322-1eで矢印G方向に回転を規制しているため、ロッドキャップ172の移動が規制され嵌合部322-1から外れることを防止することができる。また、フラッパ183上に未使用のロール紙を置いてしまった場合など、高荷重がかかったとしても、アッパーロッドユニット350がアッパーロッドベース322から外れることがない。
さらに、図15(c)のように、アッパーロッドベース322がロッドキャップ172の長手方向と接する面の長さMに対して、回転規制面322-1eの長さRは短くなるように構成されている。これにより、アッパーロッドユニット350の嵌合部322-1への嵌合および取出しが容易になる。なお、図16のように、ロッドキャップ172の溝部172aと、嵌合部322-1の凸部322-1cが嵌合するのでなく、ロッドキャップ172の長手方向の移動を規制する凸部322-1dを設けるようにしてもよい。これにより、同様の効果を奏することができる。
(第2受容形態)
図17には、第2受容形態に係るプリント装置の(a)斜視図、(b)右側面図および(c)正面図が示されている。なお、図17(c)については、理解を容易にするために、受容体40を省略している。この第2収容形態では、上記した第1受容形態のプリント装置において、第2のシートストッパユニット380が装着されている。この第2のシートストッパユニット380のワイヤートレイ382が、第1のシート突当部材170と同様に機能する。
この第2受容形態と第1受容形態では、第2のシートストッパユニット380の有無が異なっている。即ち、プリント装置10では、第2のシートストッパユニット380の着脱だけで受容形態を変更することができるようになる。なお、第2のシートストッパユニット380については、シートのガイド面をリブにより構成し、より軽量な素材によって作製するなどの軽量化がなされている。また、図21のように、第2のシートストッパユニット380は、バックステイ321の溝部321bに係止部381bを引掛けながら、軸部381aをバックステイ321の穴部321cに挿入して位置決めして装着される。このため、第2のシートストッパユニット380の着脱を容易に行うことができ、ユーザーは、第1受容形態から第2の受容形態およびその逆への変更を容易に行うことができる。
第2収容形態のプリント装置10では、排出口1aから排出されたプリント後のシートW1は、排出口ガイド1b、案内面1c、フラッパ183を介してロールガイドユニット370および第2のシートストッパユニット380へガイドされる。即ち、この第2受容形態では、フラッパ183はガイド面183cによりシートWをガイドする形態となっており、ロールガイドユニット370などとともにシートWを下方側にガイドするガイド部材として機能している。第2のシートストッパユニット380は、図17(c)に示すように、シートW(例えば、A0縦)幅のセンター位置C0に対し、所定量Sだけシート端基準位置X0方向(右方側)にシフト(本実施形態では20mm)させて位置決めされている。
そして、シートW1は、カールしたその先端を本体1側に向けた状態でフラッパ183、ロールガイドユニット370および第2のシートストッパユニット380によってガイドされる。その後、先端が第2のシートストッパユニット380のワイヤートレイ382に突き当たって止まる。即ち、シートW1は、その先端が第2のシートストッパユニット380に支えられた状態となる。その状態でシートW1が搬送され続けると、シートW2からシートW3のように、アッパーロッドユニット350を変曲点にして本体1から離れる側(前方側)に、シートWのループが形成される。その後、所定量搬送されてカットされたシートWは、アッパーロッドユニット350を変曲点にして反転し、プリント面を下にした状態で、シートW4のように受容体40上に載置される。即ち、第2のシートストッパユニット380のワイヤートレイ382は、シートWの先端を支持する支持部として機能し、当該シートWは当該支持部に支えられながら排出される。
なお、プリント装置10では、カッタ6がシート端基準位置X0側からX方向に移動(右方側から左方側へ移動)してシートをカットする。このため、カットされたシートはシート端基準位置X0側から斜めに落下していく傾向があり、場合によってはシートが大きく傾いた状態でカットされてしまいカット後のシートが規格外となることがあった。しかしながら、プリント装置10では、第2のシートストッパユニット380が、シート端基準位置X0側にシフトして配置されている。このため、カット時のシートの斜め落ちを防ぐことができ、規格外となるシートの発生を抑制することができる。また、第2受容形態についても上記第1受容形態と同様に、シートの先端がワイヤートレイ382に当接したときに、ガイド面183c(頂点183cc)からも反力を受けるため、シートは座屈することはない。即ち、カットされたシートの後端側は、確実に、アッパーロッドユニット350とフロントロッドユニット330とに張設された受容体40側へ載置される。
この第2受容形態は、上記した第1受容形態より小さなシート(例えば、A1縦)の収容に適した形態である。第2受容形態によると、シートのプリント面を下にした状態(フェイスダウン排紙)で、複数枚のシートを積載可能である。
(第3受容形態)
図18には、第3受容形態に係るプリント装置の(a)斜視図、(b)右側面図および(c)枠XVIIIcの部分拡大図が示されている。この第3収容形態では、上記した第1受容形態のプリント装置において、フラッパ183が開いた状態にある。このとき、フラッパ183の先端部183aがアッパーロッドユニット350に当接し、図18(b)のように、第1のシート突当部材170へのパスは塞がれている。また、図18(c)のように、嵌合部322-1に嵌合されたアッパーロッドユニット350では、アッパーロッド121にフラッパ183の先端部183aが当接可能なように構成されている。なお、アッパーロッド121と先端部183aとは、互いに平面同士で当接することが好ましい。これにより、アッパーロッドユニット350は、フラッパ183に積載されたシートの重さが加わった場合の受けとして機能することとなる。さらに、アッパーロッドユニット350は、受容体40を介してシートWを支持可能な支持部材としても機能する。そして、開いた状態のフラッパ183と、フロントロッドユニット330からアッパーロッドユニット350に張設された受容体40とによって、「山型」の収容部を形成している。即ち、開いた状態のフラッパ183の支持面183bと、張設された受容体40の上面とで「山型」を成す。
この第3受容形態と第1受容形態とでは、フラッパ183の状態が異なっている。即ち、プリント装置10では、フラッパ183を閉じた状態から開いた状態とするだけで受容形態を変更することができるようになる。なお、フラッパ183は、上記したように、ガイドロッド182で連結されるとともに、支持面183bをリブ183baで形成され、ガイド面183cをリブ183ca-2で構成されるなど軽量化されている。このため、フラッパ183を閉じた状態から開いた状態、開いた状態から閉じた状態へ変更作業を容易に行うことができ、ユーザーは、第1受容形態から第3受容形態およびその逆への変更を容易に行うことができる。
第3収容形態のプリント装置10では、排出口1aから排出されたプリント後のシートW1は、排出口ガイド1b、案内面1c、シートガイド185およびガイド184にガイドされ、凹部Dに突き当たり止まる。即ち、凹部Dは、シートW1の先端を受け止め、シートW1の先端の位置を規制する。そして、シートW1の先端が凹部Dに規制された状態でシートW1が搬送され続けると、シートW1の先端部(シートの先端から所定の領域)はフラッパ183に支えられながら排出される。即ち、この第3受容形態では、フラッパ183は支持面183bによりシートWを支持する形態となっている。また、フラッパ183により支持されるシートWは、フラッパ183において回動中心189側から先端部183a側に移動することとなり、シートWをガイドする際のシートの移動方向と逆方向となっている。そして、シートW2のように、アッパーロッドユニット350を変曲点にして本体1から離れる側(前方側)にシートWのループが形成される。その後、所定量搬送されてカットされたシートWは、アッパーロッドユニット350を変曲点にして反転し、プリント面を下にした状態で、シートW3のように載置される。即ち、フロントロッドユニット330からアッパーロッドユニット350に張設された受容体40は、シートW3の後端側を支持する支持部として機能する。
ここで、先端のカールが強く、内向きにカールしているシートが排出された場合には、シートの先端が凹部Dに突き当たると(図10のW1参照)、カールによりシート先端では本体1から離れる方向に丸まろうとする力が働く。よって、そのまま搬送され続けると、シートは先端から丸まってしまう。しかしながら、凹部Dの上面(第2規制面186b)の前端部近傍には、凸部186dが設けられている。そのため、シートの先端が、凹部Dに進入した後に突起形状の凸部186dに引掛かり、突起形状の凸部186dに係合する(図10のW2参照)。シートは、その先端が突起形状の凸部186dに係合された状態で排出されるため、凹部Dにおいてシート先端の丸まりを抑制することができる。これに対して、特許文献1では、シートの丸まりを抑制する凸部186dに相当する構成が設けられていないため、先端が強く内向きにカールしているシートが排出された場合は、シートの先端から丸まって収容不良が生じてしまう。このように、第3受容形態によると、先端のカールが強く、内向きにカールしているシートであっても積載して収容することができる。
また、凹部Dの隙間V1の間隔は、シートを最大数積載した状態の厚さと、シート先端のカール量の最大値との合計より大きくなるように形成されている。これにより、先端のカールが強いシートを最大数積載する場合においても、シート先端が凹部Dの入口(隙間V1)でジャムを発生させることなく収容できる。また、凹部Dは、第2規制面186bの排紙方向(Y方向)の長さが紙管半径より小さくなるように形成されている。即ち、第2規制面186bの長さが、シートが巻き回されたロール紙の内径より短くなるように形成されている。さらに、凸部186dの高さ(即ち、突出量)は、使用が想定されるシートの最大の厚さより大きくなるよう形成されている。このため、先端のカールが強く、内向きにカールしているシートを載置および積載する場合においても、シート先端がカールの中心線を超える前に凸部186dに確実に引掛かり、シートの丸まりを防止することができる。
また、例えば、図1(a)のように、フラッパ183および凹部Dなどにより構成される受け部材が、X方向に複数個配置されている。なお、排出されるシートの先端では幅方向(X方向)における両側部が特にカールが強いため、当該両側部のカールを確実に規制するために、受け部材を少なくとも当該両側部に対応する位置のそれぞれに配置することが好ましい。即ち、受け部材は、使用が想定されるシートの幅方向における両側部に対応する2カ所に少なくとも設けられていればよい。
なお、この第3受容形態は、上記した第1受容形態および第2受容形態よりも小さいサイズのシート(例えば、A1横およびA2横)に適している。本形態によると、プリント面を下にした状態(フェイスダウン排紙)で、複数枚のシートを積載可能である。
(第4受容形態)
図19には、第4受容形態に係るプリント装置の(a)斜視図および(b)側面図が示されている。なお、図19(a)では、理解を容易にするため、右方側のレッグ312やアッパーロッドベース322などが省略されている。この第4受容形態では、上記した第3受容形態のプリント装置において、アッパーロッドユニット350がロッドホルダ304に移動されている。そのため、受容体40が自重により弛んで湾曲し、シート全体を受容可能な袋状になっている。これにより、収容部が袋状に形成されることとなる。即ち、スタッカ3では、受容体40は、自重により湾曲し、最も下方に位置する最下点P2は、リアロッドユニット340よりも下方に位置する。また、アッパーロッドユニット350がフロントロッドユニット330側に移動しているため、受容体40により形成される空間は、奥行き方向(前後方向)で広く形成されている。
なお、第4受容形態での受容体40の袋状の形状については、例えば、アッパーロッドユニット350を回転して、アッパーロッドユニット350に受容体40を巻きつけて、受容体40の長さを調整することができる。即ち、例えば、ロッドホルダ304について、置かれたアッパーロッドユニット350の回転を規制することが可能な構成とすることにより、断面略矩形形状のアッパーロッドユニット350の回転が規制される。これにより、受容体40が受容したシートの重みでその形状が変化することがなくなり、受容体40を意図した形状および長さで維持することができるようになる。
また、第4受容形態では、フラッパ183は開いた状態にあり、排出口1aと受容体40により形成された収容部との間にフラッパ183が突き出た状態となっている。このとき、フラッパ183は、ガイドロッド182の両端のキャップ部材181がアッパーロッドベース322の平面部322b上に当接することで位置決めされる。即ち、収容部は、開いた状態のフラッパ183の重力方向の下方に位置する領域を含むように構成されている。これにより、収容部におけるシートの収容空間は、フラッパ183の真下を含むように形成されることとなる。
この第4受容形態と第1受容形態とでは、フラッパ183の状態およびアッパーロッドユニット350の位置が異なっている。即ち、プリント装置10では、フラッパ183を閉じた状態から開いた状態とするとともに、アッパーロッドユニット350をロッドホルダ304に移動するだけで受容形態を変更することができるようになる。なお、フラッパ183は上記のように軽量化され、アッパーロッドユニット350もアッパーロッド121を中空とするなどして軽量化されるとともに、容易に着脱可能な構成である。このため、フラッパ183の状態の変更およびアッパーロッドユニット350の移動作業を容易に行うことができ、ユーザーは、第1受容形態から第4受容形態およびその逆の変更を容易に行うことができる。
第4収容形態のプリント装置10では、上記した第3受容形態と同様に、排出口1aから排出されたシートW1は、排出口ガイド1b、案内面1c、シートガイド185およびガイド184にガイドされ、凹部Dに突き当たり止まる。そして、シートW1の先端が凹部Dに規制された状態でシートW1が搬送され続けると、シートW1の先端部はフラッパ183に支えられながら排出される。即ち、この第4受容形態では、フラッパ183は支持面183bによりシートWを支持する形態となっている。そして、シートW2のように、フラッパ183の先端部183aを変曲点にして鉛直下向きにシートのループが形成され、シートの後続部分が収容空間の中にループ状に垂れ下がっていく。このとき、先端部183aにおいて下垂したループは、受容体40など他の部材に接触しない。その後、このループ状態を保持したまま所定量搬送されてカットされたシートは、シートW3のように、袋状の受容体40内に落下し、緩やかに畳まれた状態で載置され、収容される。
ここで重要なのは、カット前はシートの先端を含む先端側が、凹部Dからフラッパ183上に位置し、カット後にシートが受容体40上に収容されて載置されることである。カット前はシートの後端が本体1によって保持されているため、シートの重心がフラッパ183の先端部183aよりも本体1側にある。そのため、シートが先端部183aを変曲点にして鉛直下向きに垂れ下がってループが形成された状態でも落下することなく、シートの先端部は凹部Dからフラッパ183上に位置する。そして、シートがカットされると、シートの後端が本体1によって保持されなくなり、シートの重心がフラッパ183の先端部183aよりも本体1から離れる側に遷移する。そのため、シートはループの形成されたシート中腹部付近から、自重により受容体40上へ落下し、ループ形状を維持したまま緩やかに畳まれた状態で収容される。
この場合、フラッパ183の支持面183bは、水平または本体1や排出口1aから離れるにしたがって上り勾配であることが好ましい。なぜなら、下り勾配の場合、シートがループを形成する際にシートの重心が本体1から離れる方向に移動し易く、カットする前にシートが受容体40に落下する虞があるからである。第4収容形態では、他の収容形態との整合性を考慮し、支持面183bがフラッパ183の先端部183aに向かって上り勾配を持つ形状を採用している。
このように、スタッカ3では、アッパーロッドユニット350をロッドホルダ304に移動するとともに、フラッパ183の重力方向の下方を含む領域に、受容体40が袋状に形成された収容部が位置している。このため、フラッパ183の先端部183aから下垂するループを他の部材に干渉されることなく形成することができる。従って、スタッカ3では、シートがカットされると、ループ形状を維持したまま落下し、ループ形状を利用して緩やかに折り畳まれて収容される。このため、シートが連続して収容されても、緩やかに折り畳まれたままの状態で積載される。これにより、スタッカ3では、収容部の高さ方向の空間を有効に利用することができ、シートをより多く収容することができ、シートのカールの度合いや長さによらず、確実に収容部にシートを収容することができるようになる。
ここで、フラッパ183の傾斜角度と、フラッパ183およびガイド184を含む凹部Dに位置するシートの長さによるシートの落下状態について検討した実験結果を図20に示す。図中、長さLpは、凹部Dからフラッパ183の先端部183aまでの長さを表す。また、長さLは、凹部Dに規制されたシートの先端から先端部183aを経て下垂したループの下端P1までのシートの長さを表す。また、フラッパ183の傾斜角度θは、水平のときを「0°」とし、フラッパ183の支持面183bの上り勾配の角度を表す。また、長さYは、先端部183aおよびフロントロッド20間の奥行き方向(前後方向)における長さ、即ち、収容部の上方側先端部から先端部183aまでの水平方向の長さを表す。なお、長さLp、L、Yおよび傾斜角度θについては、図19(b)に図示している。
長さLpが1/4Lよりも短いときには、カット前のシートの重心がフラッパ183の先端部183aより本体1から離れた側に位置し、フラッパ183およびガイド184上に位置するシートが、カット前に収容部に落下してしまう。このため、長さLpは長さLの1/4以上であることが好ましく、こうすることにより、カット前のシートの重心を先端部183aよりも本体1側(後方側)にすることができる。
さらに、長さLpは、長さYよりも短くなることが好ましい。なお、長さYについては、収容するロール紙の紙管の外径(即ち、ロール紙の内径)よりも短いときには、シートのカールなどによって、シートが収容部外に排出される虞がある。このため、長さYは、収容するロール紙の紙管の外径よりも長くすることが好ましく、こうすることにより、ループ状になったシートを収容部から外れることなく、受容体40上に収容することができる。
この第4受容形態では、受容体40を袋状に形成する際には、受容体40の最下点P2が先端部183aから下垂するループの下端P1よりも本体1側(後方側)に位置することが好ましい。あるいは、最下点P2が下端P1よりも本体1から離れる側(前方側)に位置するようにしてよい。即ち、最下点P2と下端P1との位置関係によって、下端P1の重力方向下方において受容体40、つまり、収容部の内面が傾斜することが好ましい。これにより、カットされ、ループ形状を維持したまま落下したシートは、受容体40により形成された傾斜面を利用して、効率的にループ形状を利用しながら緩やかに折り畳まれる。 なお、この第4受容形態では、主に図面やポスター等で多く使用される普通紙およびコート紙のA0やB0などの定型サイズにおける使用を想定しているが、これらの定型サイズに限定するものではなく、また複数のサイズのシートを同時に収容することができる。
以上において説明したように、プリント装置10は、本体1に対して、移動して収容位置に設置可能なスタッカ3を備えるようにした。そして、このスタッカ3においては、シートの幅方向に沿って回動可能に複数設けられ、開いた状態のときにシートを支持するとともに、閉じた状態のときにシートをガイドするフラッパ183を設けるようにした。なお、フラッパ183は、シートをガイドする閉じた状態のときには本体1の案内面1cに当接してその状態が維持され、シートを支持する開いた状態のときにはアッパーロッドユニット350と当接してその状態が維持されるようにした。
このため、スタッカ3では受容形態によって、フラッパ183が、シートを支持する構成またはシートをガイドする構成となる。このため、受容形態によって、シートを支持する構成とシートをガイドする構成とが別々に設けられた特許文献1に開示された技術と比較して、スタッカ3はシートを支持する機構およびガイドする機構が簡素化されている。そして、簡素化により生じた空間を、例えば、第4受容形態のように利用することで、収容空間を広く設けることができるようになり、設計の自由度が向上する。
さらに、スタッカ3では、フラッパ183を回動するだけで、シートをガイドする形状と、シートを支持する形状とに変更することが可能となる。また、フラッパ183を開いた状態および閉じた状態で維持するための新たな構成を必要としない。これにより、スタッカ3によれば、比較的大きく重い受け部材とガイド部材移動することで、受け部材でシートを支持する形態とガイド部材でガイドする形態とを変更する特許文献1の技術と比較して、受容形態を容易に変更することができる。従って、受容形態を変更する際のユーザーへの負担が軽減される。
また、スタッカ3では、各フラッパ183は、その先端部183a近傍において、所定の範囲で独立して回動可能なように、自由度を備えてガイドロッド182により連結されるようにした。さらに、フラッパ183が開いた状態のときに、シートの先端の位置を規制する凹部Dに当該先端をガイドするシートガイド185を備えるようにした。このシートガイド185は、凹部Dを構成するシートガイドホルダ186に対して回動可能に設けられており、スタッカ3が収容位置に設置された際に、本体1に先端部185bが当接するように付勢されるようにした。
このため、スタッカ3は、移動して本体1に対する収容位置に設置される際、フラッパ183の先端部183aが本体1およびアッパーロッド121に当接するときに、部品交差や組付誤差を吸収して、先端部183aが本体1およびアッパーロッド121に倣う。これにより、先端部183aと本体1との間にシートが挟まることがなくなる。また、アッパーロッド121と当接したときには、多量のシートが積載されたとしてもフラッパ183に想定外の負荷が生じることがなくなり、フラッパ183が破損し難くなる。さらに、スタッカ3を移動して本体1に対する収容位置に設置される際に、シートガイド185の先端部185bが本体1に当接するときに、部品公差や組付誤差を吸収するように、シートガイド185が回動する。これにより、スタッカ3を収容位置に設置する際に、シートガイド185の先端部185bが本体1に突き当たって本体1を破損することを抑制することができる。
上記した実施の形態では、プリント装置10を一例として、プリント後に排出されたシートをスタッカ3で収容するようにしたが、これに限定されるものではない。即ち、スタッカ3は、画像読取装置などシートに対して所定の処理を行う種々のシート処理装置から排出されるシートを収容するようにしてもよい。さらに、プリント装置10では、ロールから巻き解かれたシート以外のシートを用いるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によると、排出されたプリント後のシートを収容するシート収容装置および該シート収容装置を備えたプリント装置を提供することができる。