JP7002935B2 - ガスバリア性積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、この無機物層は摩擦等に対して弱く、このようなガスバリア性積層体は、後加工の印刷時、ラミネート時または内容物の充填時に、擦れや伸びにより無機物層にクラックが入りガスバリア性が低下することがある。
そのため、ガスバリア性材料として、ガスバリア層として有機物層を用いた積層体も用いられている。
このようなガスバリア性積層体に関する技術としては、例えば、特許文献1(特開2005-225940号公報)および特許文献2(特開2013-10857号公報)に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、このようなガスバリア性フィルムは高湿度条件下においても低湿度条件下と同様の優れたガスバリア性を有すると記載されている。
特許文献2には、このようなガスバリア性フィルムはボイル処理後もガスバリア性、特に酸素遮断性に優れ、かつ可撓性、透明性、耐湿性、耐薬品性等に優れると記載されている。
基材層と、上記基材層の少なくとも一方の面に設けられたガスバリア性重合体層と、を備えるガスバリア性積層体の製造方法であって、
ポリカルボン酸およびポリアミン化合物を含む混合物を基材層に塗工し、塗工層を得る工程と、
加熱手段により上記塗工層を加熱し、上記ポリカルボン酸に含まれるカルボキシル基と上記ポリアミン化合物に含まれるアミノ基とを脱水縮合反応させることにより、アミド結合を有するガスバリア性重合体層を形成する工程と、
を含み、
上記加熱手段が伝導伝熱方式および輻射伝熱方式から選択される少なくとも一種を含む、ガスバリア性積層体の製造方法。
[2]
上記加熱手段が加熱ロールによる伝導伝熱および赤外線による輻射伝熱から選択される少なくとも一種を含む、上記[1]に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
[3]
上記加熱手段が対流伝熱方式をさらに含む、上記[1]または[2]に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
[4]
上記ガスバリア性重合体層を形成する工程では、
得られる上記ガスバリア性重合体層の赤外線吸収スペクトルにおいて、
吸収帯1493cm-1以上1780cm-1以下の範囲における全ピーク面積をAとし、
吸収帯1598cm-1以上1690cm-1以下の範囲における全ピーク面積をBとしたとき、
B/Aで示されるアミド結合の面積比率が0.330以上となるまで加熱をおこなう、上記[1]乃至[3]いずれか一つに記載のガスバリア性積層体の製造方法。
[5]
(上記混合物中の上記ポリカルボン酸に含まれる-COO-基のモル数)/(上記混合物中の上記ポリアミン化合物に含まれるアミノ基のモル数)=100/22超100/99以下である、上記[1]乃至[4]いずれか一つに記載のガスバリア性積層体の製造方法。
[6]
上記ポリカルボン酸が、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体から選択される一種または二種以上の重合体を含む、上記[1]乃至[5]いずれか一つに記載のガスバリア性積層体の製造方法。
[7]
上記ポリアミン化合物が、ポリエチレンイミンを含む、上記[1]乃至[6]いずれか一つに記載のガスバリア性積層体の製造方法。
図1および2は、本発明に係る実施形態のガスバリア性積層体100の構造の一例を模式的に示した断面図である。
ガスバリア性積層体100は、基材層101と、基材層101の少なくとも一方の面に設けられ、かつ、ポリカルボン酸およびポリアミン化合物を含む混合物(以下、ガスバリア用塗材とも呼ぶ。)を加熱することにより形成されたガスバリア性重合体層103と、を備える。
本実施形態に係るガスバリア性積層体100の製造方法は、(1)ポリカルボン酸およびポリアミン化合物を含む混合物を基材層101に塗工し、塗工層を得る工程と、(2)加熱手段により上記塗工層を加熱し、上記ポリカルボン酸に含まれるカルボキシル基と上記ポリアミン化合物に含まれるアミノ基とを脱水縮合反応させることにより、アミド結合を有するガスバリア性重合体層103を形成する工程と、を含む。そして、上記(2)工程において、上記加熱手段が伝導伝熱方式および輻射伝熱方式から選択される少なくとも一種を含む。
ガスバリア用塗材は、例えば、以下のようにして調製することができる。
部分中和物は、ポリカルボン酸の水溶液に塩基を添加することにより調製するが、ポリカルボン酸と塩基の量比を調節することにより、所望の中和度とすることができる。本実施形態においてはポリカルボン酸の塩基による中和度は、ポリアミン化合物のアミノ基との中和反応に起因するゲル化を十分に抑制する観点から、30~100当量%が好ましく、40~100当量%、さらには50~100当量%がより好ましい。
揮発性塩基としては、例えば、アンモニア、モルホリン、アルキルアミン、2-ジメチルアミノエタノール、N-メチルモノホリン、エチレンジアミン、トリエチルアミン等の三級アミンまたはこれらの水溶液、あるいはこれらの混合物が挙げられる。良好なガスバリア性を得る観点から、アンモニア水溶液が好ましい。
不揮発性塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムまたはこれらの水溶液、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
本実施形態において、(ガスバリア用塗材中のポリカルボン酸に含まれる-COO-基のモル数)/(ガスバリア用塗材中のポリアミン化合物に含まれるアミノ基のモル数)は、好ましくは100/22超、より好ましくは100/25以上、特に好ましくは100/29以上である。
一方、本実施形態において、(ガスバリア用塗材中のポリカルボン酸に含まれる-COO-基のモル数)/(ガスバリア用塗材中のポリアミン化合物に含まれるアミノ基のモル数)は、好ましくは100/99以下、より好ましくは100/86以下、特に好ましくは100/75以下である。本実施形態に係るガスバリア性重合体層103を得るためには、(ガスバリア用塗材中のポリカルボン酸に含まれる-COO-基のモル数)/(ガスバリア用塗材中のポリアミン化合物に含まれるアミノ基のモル数)が上記範囲内になるように、ガスバリア用塗材中のポリカルボン酸およびポリアミン化合物の配合比率を調整することが好ましい。
本実施形態に係るポリカルボン酸は、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するものである。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、桂皮酸、3-ヘキセン酸、3-ヘキセン二酸等のα,β-不飽和カルボン酸の単独重合体またはこれらの共重合体が挙げられる。また、上記α,β-不飽和カルボン酸と、エチルエステル等のエステル類、エチレン等のオレフィン類等との共重合体であってもよい。
これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、桂皮酸の単独重合体またはこれらの共重合体が好ましく、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体から選択される一種または二種以上の重合体であることがより好ましく、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸から選択される少なくとも一種の重合体であることがさらに好ましく、アクリル酸の単独重合体、メタクリル酸の単独重合体から選択される少なくとも一種の重合体であることが特に好ましい。
ここで、本実施形態において、ポリアクリル酸とは、アクリル酸の単独重合体、アクリル酸と他のモノマーとの共重合体の両方を含む。アクリル酸と他のモノマーとの共重合体の場合、ポリアクリル酸は、重合体100質量%中に、アクリル酸由来の構成単位を、通常は90質量%以上、好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上含む。
また、本実施形態において、ポリメタクリル酸とは、メタクリル酸の単独重合体、メタクリル酸と他のモノマーとの共重合体の両方を含む。メタクリル酸と他のモノマーとの共重合体の場合、ポリメタクリル酸は、重合体100質量%中に、メタクリル酸由来の構成単位を、通常は90質量%以上、好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上含む。
ここで、本実施形態において、ポリカルボン酸の分子量はポリエチレンオキサイド換算の重量平均分子量であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
本実施形態に係るポリアミン化合物は、主鎖あるいは側鎖あるいは末端にアミノ基を2つ以上有するポリマーである。具体的には、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリ(トリメチレンイミン)等の脂肪族系ポリアミン類;ポリリジン、ポリアルギニンのように側鎖にアミノ基を有するポリアミド類;等が挙げられる。また、アミノ基の一部を変性したポリアミンでもよい。良好なガスバリア性を得る観点から、ポリエチレンイミンがより好ましい。
ここで、本実施形態において、ポリアミン化合物の分子量は沸点上昇法や粘度法を用いて測定することができる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類を挙げることができる。
ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル等を挙げることができる。
ソルビタン脂肪酸エステル類としては、例えば、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等を挙げることができる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン等を挙げることができる。
アセチレンアルコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3オール等を挙げることができる。
含フッ素系界面活性剤としては、例えば、フッ素アルキルエステル等を挙げることができる。
塗工層の厚みが上記上限値以下であると、得られるガスバリア性積層体100がカールすることを抑制できる。また、塗工層の厚みが上記上限値以下であると、ポリカルボン酸に含まれる-COO-基とポリアミン化合物に含まれるアミノ基との脱水縮合反応をより効果的に進めることが可能となる。
また、塗工層の厚みが上記下限値以上であると、得られるガスバリア性積層体100のバリア性能をより良好なものとすることができる。
加熱処理後のガスバリア性重合体層103の厚みは0.01~15μmが好ましく、0.05~5μmがより好ましく、0.1~1μmがさらに好ましく、ガスバリア性および基材層101との安定的な接着のバランスに優れることから、0.15~0.45μm以下が特に好ましい。
これにより、上記ポリカルボン酸に含まれるカルボキシル基と上記ポリアミン化合物に含まれるアミノ基との脱水縮合反応を効率的に進めることができる。
輻射伝熱方式とは、高温体が放出する赤外線の放射エネルギーを熱源として利用する方法であり、材料に吸収された赤外線が材料内で熱に変わり材料を加熱するものである。赤外線源としては、赤外線ヒーターや赤外線ランプなどが用いられる。
対流伝熱方式による加熱をおこなう装置としては、例えば、熱風乾燥器、熱風オーブン、ドライヤー等が挙げられる。
ガスバリア性重合体層103を形成する工程において、塗工層の加熱処理の前に乾燥をおこなう場合、乾燥温度:60~150℃、乾燥時間:1秒~60秒の条件で乾燥をおこなうことが望ましい。
すなわち、本実施形態において、赤外線吸収スペクトルにおける吸収帯1493cm-1以上1780cm-1以下の範囲における全ピーク面積Aは、カルボン酸とアミド結合とカルボン酸塩の合計量の指標を表し、吸収帯1598cm-1以上1690cm-1以下の範囲における全ピーク面積Bはアミド結合の存在量の指標を表し、後述する吸収帯1690cm-1以上1780cm-1以下の範囲における全ピーク面積Cは未反応のカルボン酸の存在量の指標を表し、後述する吸収帯1493cm-1以上1598cm-1以下の範囲における全ピーク面積Dはカルボン酸塩、すなわちカルボキシル基とアミノ基のイオン架橋の存在量の指標を表していると考えられる。
まず、本実施形態のガスバリア性重合体層103から1cm×3cmの測定用サンプルを切り出す。次いで、そのガスバリア性重合体層103の表面の赤外線吸収スペクトルを赤外線全反射測定(ATR法)により得る。得られた赤外線吸収スペクトルから、以下の手順(1)~(4)で上記全ピーク面積A~Dを算出する。
(1)1780cm-1と1493cm-1の吸光度を直線(N)で結び、吸収帯1493cm-1以上1780cm-1以下の範囲の吸光スペクトルとNで囲まれる面積を全ピーク面積Aとする。
(2)1690cm-1の吸光度(Q)から垂直に直線(O)を下ろし、NとOの交差点をPとし、1598cm-1の吸光度(R)から垂直に直線(S)を下ろし、NとSの交差点をTとし、吸収帯1598cm-1以上1690cm-1以下の範囲の吸収スペクトルと直線S、点T、直線N、点P、直線O、吸光度Q、吸光度Rで囲まれる面積を全ピーク面積Bとする。
(3)吸収帯1690cm-1以上1780cm-1以下の範囲の吸収スペクトルと吸光度Q、直線O,点P、直線Nで囲まれる面積を全ピーク面積Cとする。
(4)吸収帯1493cm-1以上1598cm-1以下の範囲の吸収スペクトルと吸光度R、直線S、点T、直線Nで囲まれる面積を全ピーク面積Dとする。
次いで、上記の方法で求めた面積から面積比B/A、C/A、D/Aを求める。
なお、本実施形態の赤外線吸収スペクトルの測定(赤外線全反射測定:ATR法)は、例えば、日本分光社製IRT-5200装置を用い、PKM-GE-S(Germanium)結晶を装着して入射角度45度、室温、分解能4cm-1、積算回数100回の条件で行うことができる。
そこで、高湿度下およびボイル・レトルト処理後での双方の条件下での酸素バリア性、水蒸気バリア性等のガスバリア性能を向上させつつ、外観、寸法安定性、生産性の性能バランスを向上させるための設計指針として、上記B/Aで示されるアミド結合の面積比率という尺度を適用できる。製造条件を制御することにより、ガスバリア性重合体層103の上記B/Aで示されるアミド結合の面積比率を特定値以上に調整することが可能となり、このような特性を有するガスバリア性重合体層103は高湿度下およびボイル・レトルト処理後での双方の条件下でのガスバリア性がより効果的に発現し、さらに外観、寸法安定性、生産性のバランスにも優れている。
すなわち、B/Aで示されるアミド結合の面積比率を上記下限値以上とすることにより、高湿度下およびボイル・レトルト処理後での双方の条件下での酸素バリア性、水蒸気バリア性により一層優れながら、外観、寸法安定性、生産性のバランスにも優れるガスバリア性積層体100を得ることができる。
すなわち、上記B/Aで示されるアミド結合の面積比率が上記範囲内であることは、イオン架橋とアミド架橋という2種類の架橋構造がバランス良く形成していることを意味していると考えられる。
また、上記C/Aで示されるカルボン酸の面積比率の上限は、高湿度下およびボイル・レトルト処理後での双方の条件下での酸素バリア性、水蒸気バリア性をより一層向上させる観点から、好ましくは0.500以下、より好ましくは0.450以下、特に好ましくは0.400以下である。
また、上記D/Aで示されるカルボン酸塩の面積比率の上限は、外観、寸法安定性、生産性のバランスをより向上させる観点から、好ましくは0.450以下、より好ましくは0.420以下、特に好ましくは0.400以下である。
本実施形態の基材層101は、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、または紙等の有機質材料により形成されており、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂から選択される少なくとも一方を含むことが好ましい。
これらの中でも、透明性を良好にする観点から、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミドから選択される一種または二種以上が好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートから選択される一種または二種以上がより好ましい。
また、熱可塑性樹脂により形成された基材層101は、ガスバリア性積層体100の用途に応じて、単層であっても、二種以上の層であってもよい。
さらに、基材層101はガスバリア性重合体層103との接着性を改良するために、表面処理を行ってもよい。具体的には、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、アンダーコート処理、プライマーコート処理等の表面活性化処理を行ってもよい。
図2に示すように、ガスバリア性積層体100において、無機物層102が基材層101とガスバリア性重合体層103との間にさらに積層されていてもよい。これにより、酸素バリア性や水蒸気バリア性等のバリア性能をさらに向上させることができる。
無機物層102を構成する無機物としては、例えば、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期表2A族元素;チタン、ジルコニウム、ルテニウム、ハフニウム、タンタル等の周期表遷移元素;亜鉛等の周期表2B族元素;アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム等の周期表3A族元素;ケイ素、ゲルマニウム、錫等の周期表4A族元素;セレン、テルル等の周期表6A族元素等の単体、酸化物、窒化物、弗化物、または酸窒化物等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
なお、本実施形態では、周期表の族名は旧CAS式で示している。
なお、酸化ケイ素には、二酸化ケイ素の他、一酸化ケイ素、亜酸化ケイ素が含有されていてもよい。
本実施形態において、無機物層102の厚さは、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡による観察画像により求めることができる。
これらの結合反応を迅速に行うには、その無機原子や化合物が化学的に活性な分子種もしくは原子種であることが望ましい。
また、本実施形態のガスバリア性積層体100は、例えば、高いバリア性能が要求される、真空断熱用フィルム;エレクトロルミネセンス素子、太陽電池等を封止するための封止用フィルム;等として好適に使用することができる。
ポリアクリル酸アンモニウム(東亜合成株式会社製、製品名:アロンA-30、30質量%水溶液、分子量:100,000)の混合物に精製水を添加して10質量%溶液にしたポリアクリル酸アンモニウム水溶液を得た。
<溶液(Y)の作製>
ポリエチレンイミン(和光純薬工業株式会社製、製品名:ポリエチレンイミン、平均分子量:約10,000)に精製水を添加して10質量%溶液にしたポリエチレンイミン水溶液を得た。
上記ポリアクリル酸アンモニウム水溶液(Z)79gと上記ポリエチレンイミン水溶液(Y)21gを混合・撹拌して混合液を調製した。
さらに上記混合液の固形分濃度が2.5質量%になるように精製水を添加し、均一溶液になるまで撹拌したのちに、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、花王社製、商品名:エマルゲン120)を混合液の固形分に対して0.3質量%となるように混合し、溶液(V)を調製した。
得られた溶液(V)を厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製、PET12)のコロナ処理面に、メイヤバーにて加熱処理後の厚み(すなわち、ガスバリア性重合体層の膜厚)が0.3μmになるように塗布し、熱風乾燥器を使用して温度;100℃、時間;30秒の条件で乾燥し、さらに熱ロールにて温度;200℃、時間;60秒の条件で加熱処理をして、ガスバリア性積層フィルムを得た。
熱ロールを遠赤外線加熱ヒーターと熱風を併用した乾燥器にした以外は実施例1-1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
熱ロールを熱風乾燥器にした以外は実施例1-1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
温度;210℃、時間;60秒の条件で加熱熱処理した以外は実施例1-1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
熱ロールを遠赤外線加熱ヒーターと熱風を併用した乾燥器にした以外は実施例2-1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
熱ロールを熱風乾燥器にした以外は実施例2-1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
温度;220℃、時間;45秒の条件で加熱処理した以外は実施例1-1と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
熱ロールを熱風乾燥器にした以外は実施例3と同様にしてガスバリア性積層フィルムを得た。
(1)厚さ70μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ社製 商品名:RXC-22)の片面に、エステル系接着剤(ポリウレタン系接着剤(三井化学社製 商品名:タケラックA525S):9質量部、イソシアネート系硬化剤(三井化学社製 商品名:タケネートA50):1質量部および酢酸エチル:7.5質量部)を塗布した。乾燥後、実施例、比較例で得られたガスバリア性積層フィルムのガスバリア性重合体層面と貼り合わせ(ドライラミネート)、多層フィルムを得た。
上記(1)で得られた多層フィルムを無延伸ポリプロピレンフィルムが内面になるように折り返し、2方をヒートシールして袋状にした後、内容物として水を70cc入れ、もう1方をヒートシールにより袋を作成し、これを高温高圧レトルト殺菌装置で130℃、30分間の条件でレトルト処理を行った。レトルト処理後、内容物の水を抜き、レトルト処理後の多層フィルムを得た。
上記方法で得られた多層フィルムを、モコン社製OX-TRAN2/21を用いて、JIS K 7126に準じ、温度20℃、湿度90%RHの条件で測定した。
赤外線吸収スペクトルの測定(赤外線全反射測定:ATR法)は日本分光社製IRT-5200装置を用い、PKM-GE-S(Germanium)結晶を装着して入射角度45度、室温、分解能4cm-1、積算回数100回の条件で測定した。得られた吸収スペクトを前述した方法で解析し、全ピーク面積A~Dを算出した。そして、全ピーク面積A~Dから面積比B/A、C/A、D/Aを求めた。
また、加熱処理時間および温度が同一である実施例2-1、2-2および比較例2との比較例や、実施例3および比較例3との比較例からも、塗工層の加熱手段として熱風乾燥器のみを用いた比較例よりも、熱ロールや遠赤外線加熱を用いた実施例の方がアミド結合(B/A)の割合が多くなることが分かった。
以上から、本発明の製造方法によれば、ガスバリア性能に優れるガスバリア性積層体を効率良く製造できることが分かった。
Claims (7)
- 基材層と、前記基材層の少なくとも一方の面に設けられたガスバリア性重合体層と、を備えるガスバリア性積層体の製造方法であって、
ポリカルボン酸およびポリアミン化合物を含むガスバリア用塗材を基材層に塗工し、塗工層を得る工程と、
前記塗工層を乾燥し、前記ガスバリア用塗材に含まれる溶媒を除去する乾燥工程と、
乾燥した前記塗工層を加熱手段により加熱し、前記ポリカルボン酸に含まれるカルボキシル基と前記ポリアミン化合物に含まれるアミノ基とを脱水縮合反応させることにより、アミド結合を有するガスバリア性重合体層を形成する熱処理工程と、
を含み、
前記加熱手段が伝導伝熱方式および輻射伝熱方式から選択される少なくとも一種を含み、
前記加熱手段が加熱ロールによる伝導伝熱および赤外線による輻射伝熱から選択される少なくとも一種を含む、ガスバリア性積層体の製造方法。 - 前記乾燥工程における乾燥温度が60℃以上150℃以下であり、
前記熱処理工程における加熱処理温度が160℃以上250℃以下である、請求項1に記載のガスバリア性積層体の製造方法。 - 前記加熱手段が対流伝熱方式をさらに含む、請求項1または2に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
- 前記ガスバリア性重合体層を形成する熱処理工程では、
得られる前記ガスバリア性重合体層の赤外線吸収スペクトルにおいて、
吸収帯1493cm-1以上1780cm-1以下の範囲における全ピーク面積をAとし、
吸収帯1598cm-1以上1690cm-1以下の範囲における全ピーク面積をBとしたとき、
B/Aで示されるアミド結合の面積比率が0.330以上となるまで加熱をおこなう、請求項1乃至3いずれか一項に記載のガスバリア性積層体の製造方法。 - (前記混合物中の前記ポリカルボン酸に含まれる-COO-基のモル数)/(前記混合物中の前記ポリアミン化合物に含まれるアミノ基のモル数)=100/22超100/99以下である、請求項1乃至4いずれか一項に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
- 前記ポリカルボン酸が、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体から選択される一種または二種以上の重合体を含む、請求項1乃至5いずれか一項に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
- 前記ポリアミン化合物が、ポリエチレンイミンを含む、請求項1乃至6いずれか一項に記載のガスバリア性積層体の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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