JP7087461B2 - 金型離型処理溶液及びフィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
また、リン化合物を有機溶剤に溶解させた金型離型処理溶液を用いた場合、金型離型処理中に金型離型処理溶液が揮発し、揮発により金型離型処理溶液の濃度が経時的に変化し、金型離型処理溶液の金型表面への塗布ムラの原因となる。揮発性がより高い場合、空気中の水分が結露し、金型表面に微細な水滴が付着し、金型離型処理溶液の金型表面への塗布ムラの原因となる。このような塗布ムラは、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造の際に局所的な離型不良を起こし、得られる微細凹凸構造を表面に有する物品の光学歪みが発生するという課題を有する。また、揮発性が高い有機溶剤を用いた金型離型処理溶液は、濃度が経時的に変化しやすく、金型離型処理溶液の濃度管理が困難であるという課題を有する。更に、有機溶剤は危険物に該当するものが多く、危険物に該当する有機溶剤を用いる場合、危険物を取り扱うというリスクが発生すると共に、危険物に対応した重厚な製造設備を設計しなければならないという課題を有する。
また、本発明は、品質安定性に優れたフィルムを得ることができ、離型性に優れたフィルムの製造方法を提供することにある。
[1]ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)と溶媒(B)とを含む金型離型処理溶液であって、溶媒(B)が、有機溶剤と水とを含む、金型離型処理溶液。
[2]溶媒(B)中の水の含有率が、5質量%~95質量%である、[1]に記載の金型離型処理溶液。
[3]有機溶剤が、水溶性溶剤である、[1]又は[2]に記載の金型離型処理溶液。
[4]有機溶剤が、エタノール、1-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル及びN-メチル-2-ピロリドンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、[3]に記載の金型離型処理溶液。
[5](ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)が、下記式(1)で表される化合物である、[1]~[4]のいずれかに記載の金型離型処理溶液。
(HO)3-n(O=)P[-O-(R2O)m-R1]n ・・・ (1)
(式中、R1は、アルキル基であり、R2は、アルキレン基であり、mは、1~20の整数であり、nは、1~3の整数である。)
[6](ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)が、(ポリ)オキシエチレンアルキルエーテルリン酸である、[5]に記載の金型離型処理溶液。
[7]金型が、転写により凹凸構造を形成するための金型である、[1]~[6]のいずれかに記載の金型離型処理溶液。
[8]凹凸構造が、モスアイ構造である、[7]に記載の金型離型処理溶液。
[9]以下の工程(1)~工程(3)を順次含む、フィルムの製造方法。
工程(1):金型表面に、[1]~[8]のいずれかに記載の金型離型処理溶液を塗布する工程。
工程(2):前記金型表面に硬化性組成物を供給し、前記硬化性組成物を硬化させる工程。
工程(3):硬化物を前記金型から剥離する工程。
[10]金型が、転写により凹凸構造を形成するための金型である、[9]に記載のフィルムの製造方法。
[11]凹凸構造が、モスアイ構造である、[10]に記載のフィルムの製造方法。
また、本発明のフィルムの製造方法は、品質安定性に優れたフィルムを得ることができ、離型性に優れる。
本発明の金型処理溶液は、(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)と溶媒(B)とを含む。
本発明の金型処理溶液は、得られる凹凸構造を表面に有するフィルムの欠陥を抑制することができることから、均一な溶液であることが好ましく、浮遊物や濁りが無いことが好ましい。
本発明の金型処理溶液は、取り扱い性を改善する目的で、消泡剤等を含んでいてもよい。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物は、オキシアルキレン基を1つ有するオキシアルキレンアルキルリン酸化合物又はオキシアルキレン基を2つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルリン酸化合物を意味する。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)は、離型性に優れることから、下記式(1)で表される化合物が好ましく、(ポリ)オキシエチレンアルキルエーテルリン酸がより好ましい。
(HO)3-n(O=)P[-O-(R2O)m-R1]n ・・・ (1)
(式中、R1は、アルキル基であり、R2は、アルキレン基であり、mは、1~20の整数であり、nは、1~3の整数である。)
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)は、モノエステル体(n=1)、ジエステル体(n=2)、トリエステル体(n=3)のいずれであってもよい。また、エステル体又はトリエステル体の場合、1分子中の複数の(ポリ)オキシアルキレンアルキル基は、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよい。
溶媒(B)は、有機溶剤と水とを含む。
本明細書において、水溶性溶剤は、1気圧、20℃の条件で、同じ体積の水と混合した際に、分離することなく、外観上均一な状態を維持することができる溶剤をいう。また、本明細書において、非水溶性溶剤は、水溶性溶剤以外の溶剤をいう。
金型は、本発明の効果をより必要とすることから、転写により凹凸構造を形成するための金型が好ましい。
工程(a):アルミニウム基材を電解液中、定電圧下で陽極酸化してアルミニウム基材の表面に酸化皮膜を形成する工程。
工程(b):酸化皮膜の一部又は全てを除去し、アルミニウム基材の表面に陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
工程(c):アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
工程(d):細孔の径を拡大させる工程。
工程(e):電解液中、再度陽極酸化する工程。
工程(f):工程(d)と工程(e)とを繰り返し行い、複数の細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを表面に形成した金型を得る工程。
工程(a)は、アルミニウム基材を電解液中、定電圧下で陽極酸化してアルミニウム基材の表面に酸化皮膜を形成する工程である。図1に示すように、アルミニウム基材10を陽極酸化すると、細孔12を有する酸化皮膜14が形成される。
研磨方法としては、例えば、機械研磨、化学研磨、化学機械研磨、羽布研磨、電解研磨等が挙げられる。これらの研磨方法は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの研磨方法の中でも、アルミニウム基材の表面平滑性に優れることから、機械研磨、化学研磨、化学機械研磨、電解研磨が好ましく、化学機械研磨がより好ましい。
電解液として硫酸を用いる場合、化成電圧を25V~30Vとすると、周期が63nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲であると、細孔の規則性に優れる。
電解液として硫酸を用いる場合、電解液の温度は、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることを抑制することができることから、30℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。
電解液としてシュウ酸を用いる場合、化成電圧を30V~60Vとすると、周期が100nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲であると、細孔の規則性に優れる。
電解液としてシュウ酸を用いる場合、電解液の温度は、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることを抑制することができることから、60℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。
電解液としてリン酸を用いる場合、化成電圧を180V~220Vとすると、周期が500nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲であると、細孔の規則性に優れる。
電解液としてリン酸を用いる場合、電解液の温度は、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることを抑制することができることから、30℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。
工程(c)は、アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程である。図1に示すように、酸化皮膜14を除去したアルミニウム基材10を再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔12を有する酸化皮膜14が形成される。
工程(d)は、細孔の径を拡大させる工程である。図1に示すように、細孔12の径を拡大させる処理(以下、「細孔径拡大処理」と表す場合がある。)を行う。
工程(e)は、電解液中、再度陽極酸化する工程である。図1に示すように、再度陽極酸化すると、円柱状の細孔12の底部から下に延びる、直径の小さい円柱状の細孔12が更に形成される。
工程(f)は、工程(d)と工程(e)とを繰り返し行い、複数の細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを表面に形成した金型を得る工程である。図1に示すように、工程(d)の細孔径拡大処理と工程(e)の陽極酸化とを繰り返すと、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔12を有する酸化皮膜14が形成され、アルミニウム基材10の表面に陽極酸化ポーラスアルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))を有する金型18が得られる。
工程(f)の最後は、細孔の内壁の平滑性に優れることから、工程(d)の細孔径拡大処理で終わることが好ましい。
本発明のフィルムの製造方法は、生産性に優れることから、以下の工程(1)~工程(3)を順次含むことが好ましい。
工程(1):金型表面に、本発明の金型離型処理溶液を塗布する工程。
工程(2):前記金型表面に硬化性組成物を供給し、前記硬化性組成物を硬化させる工程。
工程(3):硬化物を前記金型から剥離する工程。
工程(1)は、金型表面に、本発明の金型離型処理溶液を塗布する工程である。金型表面に本発明の金型離型処理溶液を塗布し乾燥させることで、溶媒(B)が揮発し、金型表面に(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)の層が形成される。
工程(2)は、金型表面に硬化性組成物を供給し、硬化性組成物を硬化させる工程である。工程(2)は、凹凸構造を表面に有するフィルムの生産性に優れることから、活性エネルギー線により硬化する硬化性組成物を、金型と基材との間に挟み、これに活性エネルギー線を照射して硬化させることが好ましい。
基材の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン、メチルメタクリレート-スチレン共重合体等のスチレン樹脂;セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート等のセルロース樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルスルフォン樹脂;ポリスルフォン樹脂;ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、脂環式ポリオレフィン等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル樹脂;ポリビニルアセタール樹脂;ポリエーテルケトン樹脂;ポリウレタン樹脂;ガラス等が挙げられる。これらの基材の材料の中でも、光透過性、取り扱い性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂がより好ましい。
硬化性組成物は、凹凸構造を表面に有するフィルムの生産性に優れることから、活性エネルギー線により硬化する組成物が好ましい。
活性エネルギー線としては、例えば、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外線等)等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、硬化性組成物の硬化性に優れることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
重合性化合物としては、例えば、分子中にラジカル重合性結合及びカチオン重合性結合の少なくとも1種を含むモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。これらの重合性化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本明細書において、(メタ)アクリルは、アクリル、メタクリル又はその両方をいう。
硬化性組成物の硬化の際に光硬化反応を用いる場合、重合開始剤として光重合開始剤を用いるとよい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノン、p-メトキシベンゾフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、α,α-ジメトキシ-α-フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシルフェニルケトン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの光重合開始剤の中でも、硬化性に優れることから、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイドが好ましく、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイドがより好ましい。
熱重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t-ブチルパーオキシオクトエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物;前記有機過酸化物にN,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチル-p-トルイジン等のアミンを組み合わせたレドックス重合開始剤等が挙げられる。これらの熱重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの熱重合開始剤の中でも、反応性、硬化性に優れることから、有機過酸化物、アゾ系化合物が好ましく、アゾ系化合物がより好ましい。
硬化性組成物は、重合性化合物、重合開始剤以外に、必要に応じて、他の添加剤を含んでもよい。
他の添加剤としては、例えば、離型剤、非反応性のポリマー、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物、帯電防止剤、防汚性向上のためのフッ素化合物等の添加剤、微粒子、少量の溶媒等が挙げられる。これらの他の添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化性組成物は、連続転写性を向上することができることから、離型剤を含むことが好ましい。
離型剤は、硬化性組成物の硬化物と金型表面との離型性を向上するものであり、硬化性組成物との相溶性があれば、特に限定されない。
SP値(δ)=(ΔH/V)1/2 ・・・ (2)
式中、ΔHは、モル蒸発熱(J)を表し、Vは、モル体積(cm3)を表す。ΔH、Vはそれぞれ、「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,1974,Vol.14,No.2,ROBERT F.FEDORS(151ページ~153ページ)」に記載の、原子団のモル蒸発熱(△ei)の合計ΣΔei(=ΔH)、モル体積(△vi)の合計ΣΔvi(=V)を用いることができ、SP値は、(ΣΔei/ΣΔvi)1/2から算出される。
硬化性組成物は、耐久性に優れることから、非反応性のポリマーを含むことが好ましい。
非反応性のポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリウレタン、セルロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの非反応性のポリマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの非反応性のポリマーの中でも、アクリル系樹脂が好ましい。
硬化性組成物は、耐久性に優れることから、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含むことが好ましい。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、例えば、アルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物等が挙げられる。これらの活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物の中でも、アルコキシシラン化合物が好ましい。
凹凸構造を表面に有するフィルムの表面に撥水性を付与する(具体的には、凹凸構造と水との接触角を90°以上とする)場合、その表面が疎水性の材料で形成される。
疎水性の材料の原料は、指紋等の汚れ付着を抑制することができることから、フッ素含有化合物、シリコーン系化合物が好ましい。
(メタ)アクリル酸変性シリコーンは、市販品を用いてもよい。(メタ)アクリル酸変性シリコーンの市販品としては、例えば、X-22-164(商品名、信越化学工業(株)製)、X-22-1602(商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
凹凸構造を表面に有するフィルムの表面に親水性を付与する(具体的には、凹凸構造と水との接触角を25°以下とする)場合、その表面が親水性の材料で形成される。
親水性の材料の原料は、指紋等の汚れを水拭きで容易に除去することができることから、少なくとも親水性モノマーを含むことが好ましく、耐擦傷性、耐水性付与に優れることから、更に架橋可能な多官能モノマーを含むことがより好ましい。親水性モノマーと架橋可能な多官能モノマーとは、同一であってもよく異なっていてもよい。
具体的には、親水性の材料の原料は、指紋等の汚れを水拭きで容易に除去することができることから、4官能以上の多官能(メタ)アクリレート、2官能以上の親水性(メタ)アクリレート、必要に応じて、単官能モノマーを含むことが好ましい。
本明細書において、硬化性組成物の粘度は、回転式E型粘度計を用い、25℃にて測定した値とする。
工程(3)は、硬化物を金型から剥離する工程である。
工程(1)~工程(3)は、凹凸構造を表面に有するフィルムの生産性に優れることから、図2に示す製造装置を用いることが好ましい。
図2は、凹凸構造を表面に有するフィルムの製造装置を示す模式的断面図である。以下、図2を用いて凹凸構造を表面に有するフィルムの製造方法を説明するが、凹凸構造を表面に有するフィルムの製造方法は、図2に限定されるものではない。
表面に凹凸構造の反転構造を設けたロール状の金型20と、ロール状の金型20の回転に同期してロール状の金型20の表面に沿って移動する帯状の基材42との間に、タンク22から硬化性組成物38を供給する。ロール状の金型20と、空気圧シリンダ24によってニップ圧が調整されたニップロール26との間で、基材42と硬化性組成物38とをニップし、硬化性組成物38を、基材42とロール状の金型20との間に均一に行き渡らせると同時に、ロール状の金型20の凹部内に充填する。ロール状の金型20の外側に設置された活性エネルギー線照射装置28から、基材42を通して硬化性樹脂組成物38に活性エネルギー線を照射し、硬化性樹脂組成物38を硬化させることによって、ロール状の金型20の表面の凹凸構造が転写された硬化樹脂層44を形成する。
剥離ロール30により、表面に硬化樹脂層44が形成された基材42をロール状の金型20から剥離することによって、凹凸構造を表面に有するフィルム40が得られる。
本発明のフィルムの製造方法により、例えば、図3に示す凹凸構造を表面に有するフィルムが得られる。以下、図3を用いて本発明のフィルムの製造方法により得られる凹凸構造を表面に有するフィルムを説明するが、本発明のフィルムの製造方法により得られる凹凸構造を表面に有するフィルムは、図3に限定されるものではない。
凸部は、微細な複数の凸部が合一して1つの凸部となったものであってもよい。
凹凸構造を表面に有するフィルムの用途としては、例えば、反射防止物品、防曇性物品、防汚性物品、撥水性物品、より具体的には、ディスプレー用反射防止、時計文字板、タッチパネル部材、汚れ吸着部材、調湿部材、抗菌部材、サニタリー部材、自動車メーターカバー、自動車ミラー、自動車窓、有機または無機エレクトロルミネッセンスの光取り出し効率向上部材、太陽電池部材等が挙げられる。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A-1):TDP-2(商品名、日光ケミカルズ(株)製、R1:炭素数12~15のアルキル基、R2:エチレン基、m≒2、n≒3)
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A-2):TDP-8(商品名、日光ケミカルズ(株)製、R1:炭素数12~15のアルキル基、R2:エチレン基、m≒8、n≒3)
溶媒(B-1):1-プロパノール
溶媒(B-2):エチレングリコール
溶媒(B-3):イソプロパノール
溶媒(B-4):ジエチレングリコールモノメチルエーテル
溶媒(B-5):N-メチル-2-ピロリドン
溶媒(B-6):アセトン
溶媒(B-7):水
実施例・比較例で得られた金型離型処理溶液を目視にて観察し、下記評価基準にて評価した。
A:無色透明であった。
B:僅かに白濁したが、沈殿物は確認されなかった。
C:白濁し、沈殿物が確認された。
製造例で得られた金型に指紋を付着させ、実施例・比較例で得られた金型離形処理溶液に指紋を付着させた金型を23℃で30分間浸漬し、その後、金型を取り出して23℃で24時間乾燥させた。浸漬前後の指紋汚れの状態を目視にて観察し、下記評価基準にて評価した。
A:指紋汚れがほぼ完全に除去された。
B:指紋汚れの多くが除去された。
C:指紋汚れがほとんど除去されなかった。
製造例で得られた金型表面に、実施例・比較例で得られた金型離形処理溶液10μlシリンジで滴下し、下記評価基準にて評価した。
A:濡れ広がった。
B:僅かに濡れ広がった。
C:ほとんど濡れ広がらなかった。
製造例で得られた金型表面に、実施例・比較例で得られた金型離形処理溶液をスポイトでかけ流し、金型を45°に傾け、23℃で24時間乾燥させた。乾燥後の金型離型処理溶液の乾燥ムラを目視にて観察し、下記評価基準にて評価した。
A:均一に塗布され、乾燥ムラはなかった。
B:僅かに乾燥ムラがあった。
C:多くの箇所で乾燥ムラがあった。
実施例・比較例で得られた金型離型処理溶液を23℃で10日間保管した後、容器壁面を目視にて観察し、下記評価基準にて評価した。
○:カビの発生は認められない。
×:カビの発生が確認された。
純度99.99%の直径70mmの円盤状のアルミニウム板を羽布研磨処理した後、過塩素酸/エタノール混合溶液中(体積比=1/4)で電解研磨し、鏡面化した。
得られたアルミニウム基材について、0.3Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で30分間陽極酸化を行った。その後、アルミニウム基材を、6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混合水溶液に6時間浸漬して、酸化皮膜を除去した。
得られたアルミニウム基材について、0.3Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
得られた酸化皮膜が形成されたアルミニウム基材を、32℃の5質量%リン酸水溶液に8分間浸漬して、細孔径拡大処理を行った(孔径拡大処理工程)。その後、アルミニウム基材について、0.3Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った(酸化皮膜成長工程)。この孔径拡大処理工程と酸化皮膜成長工程とを合計4回繰り返し、最後に孔径拡大処理工程を行って、設計上では平均間隔100nm、深さ200nmの略円錐形状の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成された円盤状の金型を得た。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A-1)(TDP-2(商品名)、日光ケミカルズ(株)製、R1:炭素数12~15のアルキル基、R2:エチレン基、m≒2、n≒3))0.5質量部を、溶媒(B-1)(1-プロパノール)75質量部と溶媒(B-7)(水)25質量部との混合溶媒に溶解させ、金型処理溶液を得た。
得られた金型処理溶液の評価結果を、表1に示す。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)や溶媒(B)の種類や量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、金型処理溶液を得た。
得られた金型処理溶液の評価結果を、表1に示す。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)や溶媒(B)の種類や量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、金型処理溶液を得た。
得られた金型処理溶液の評価結果を、表1に示す。
尚、比較例1で得られた金型処理溶液は、(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)の溶解が十分でなく、指紋汚れ除去性試験、金型との濡れ性試験、塗布均一性試験を断念した。
一方、比較例1~4で得られた金型処理溶液は、溶解性、指紋汚れ除去性、金型との濡れ性、塗布均一性の少なくとも1性能に劣った。
12 細孔
14 酸化皮膜
16 細孔発生点
18 陽極酸化ポーラスアルミナを有する金型
20 ロール状の金型
22 タンク
24 空気圧シリンダ
26 ニップロール
28 活性エネルギー線照射装置
30 剥離ロール
38 硬化性組成物
40 凹凸構造を表面に有するフィルム
42 基材
44 硬化樹脂層
46 凸部
Claims (10)
- (ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)と溶媒(B)とを含む金型離型
処理溶液であって、
溶媒(B)が、有機溶剤と水とを含み、溶媒(B)中の水の含有率が、5質量%~95
質量%である、
金型離型処理溶液。 - 有機溶剤が、水溶性溶剤である、請求項1に記載の金型離型処理溶液。
- 有機溶剤が、エタノール、1-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール
、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル
、トリエチレングリコールモノメチルエーテル及びN-メチル-2-ピロリドンからなる
群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載の金型離型処理溶液。 - (ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)が、下記式(1)で表される化
合物である、請求項1~3のいずれかに記載の金型離型処理溶液。
(HO)3-n(O=)P[-O-(R2O)m-R 1 ]n ・・・ (1)
(式中、R1は、アルキル基であり、R2は、アルキレン基であり、mは、1~20の
整数であり、nは、1~3の整数である。) - (ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物(A)が、(ポリ)オキシエチレンア
ルキルエーテルリン酸である、請求項4に記載の金型離型処理溶液。 - 金型が、転写により凹凸構造を形成するための金型である、請求項1~5のいずれかに
記載の金型離型処理溶液。 - 凹凸構造が、モスアイ構造である、請求項6に記載の金型離型処理溶液。
- 以下の工程(1)~工程(3)を順次含む、フィルムの製造方法。
工程(1):金型表面に、請求項1~7のいずれかに記載の金型離型処理溶液を塗布
する工程。
工程(2):前記金型表面に硬化性組成物を供給し、前記硬化性組成物を硬化させる
工程。
工程(3):硬化物を前記金型から剥離する工程。 - 金型が、転写により凹凸構造を形成するための金型である、請求項8に記載のフィルム
の製造方法。 - 凹凸構造が、モスアイ構造である、請求項9に記載のフィルムの製造方法。
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