JP6582390B2 - ガス拡散層用撥水ペースト、燃料電池用ガス拡散層及び燃料電池 - Google Patents
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Description
TI値=6回転/分の粘度÷60回転/分の粘度
1.ガス拡散層用撥水ペースト
本発明のペースト中に含まれるカーボンブラック、フッ素系樹脂分散液、界面活性剤、及び水の割合は、特に限定されるものではなく、広い範囲内で適宜選択され得る。フッ素系樹脂分散液の含有量は、ガス拡散層用撥水ペースト中のカーボンブラックに対し、フッ素系樹脂固形分で15〜60質量部、好ましくは20〜50質量部、より好ましくは30〜40質量部である。また、界面活性剤は、ガス拡散層用撥水ペースト中のカーボンブラックに対し、50〜150質量部、好ましくは65〜135質量部、80〜120質量部であることがより好ましい。
本発明におけるガス拡散層用撥水ペーストの構成成分であるカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ミディアムサーマルカーボンブラック等が挙げられる。カーボンブラックは、種類やメーカーによって、粒子径、形状、BET比表面積、DBP吸油量、表面酸塩基度、表面親水度、導電性など様々な物性やコストが異なるため、使用する用途や要求性能に合わせて最適な材料を選択することができる。カーボンブラックのDBP吸油量としては、JIS K 6217−4:2008に準拠して測定された値が100〜250mL/100gであることが好ましい。
本発明におけるガス拡散層用撥水ペーストの構成成分である界面活性剤は、非イオン系界面活性剤であり、HLB値が14〜20、好ましくは15.5〜19、より好ましくは17.0〜18.5である。なお、本明細書での非イオン系界面活性剤のHLB値は、下記式で示されるグリフィン法に基づく値である。
HLB値=20×親水部の式量の総和/分子量
本発明におけるガス拡散層用撥水ペーストの構成成分であるフッ素系樹脂分散液としては、撥水性を付与するために用いられ、例えば、フッ素系樹脂の水性分散液、フッ素系樹脂のアルコール分散液などがあげられる。なかでも、乾燥時の排ガス処理の容易さからは、フッ素系樹脂の水性分散液であることが好ましい。
本発明の効果を損なわない範囲であれば、例えば増粘剤、有機溶剤などの添加剤をガス拡散層用撥水ペーストに混合してもよい。
増粘剤としては、例えばメチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース系水溶性高分子、ノニオン系ポリウレタン等のウレタン会合型増粘剤等が挙げられる。
有機溶剤としては、水と親和性が高い水溶性有機溶剤が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、アルコールが好適に使用できる。アルコールとしては、1価または多価アルコールが挙げられる。沸点が80〜200℃のアルコールが好ましく、炭素数が4以下のアルコールが好ましい。具体的には、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。1価アルコールとしては、2−プロパノール、1−ブタノール、t−ブタノールが好ましい。これらの有機溶剤は、1種または2種以上を混合して使用することができる。
次に、本発明のガス拡散層用撥水ペーストの製造方法について説明する。ガス拡散層用撥水ペーストの構成成分であるカーボンブラックを界面活性剤で水に分散し、フッ素系樹脂分散液と混合するための装置としては、顔料分散等に通常用いられている分散機が使用できる。例えば、ディスパー、ホモミキサー、プラネタリーミキサー等のミキサー類、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」、PRIMIX社「フィルミックス」等、シルバーソン社製「アブラミックス」等)類、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル等のメディア型分散機、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、スギノマシン社製「スターバースト」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、エム・テクニック社製「クレアSS−5」、奈良機械社製「MICROS」等のメディアレス分散機、その他ロールミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、分散装置は、1種のみを使用しても良いし、複数種の装置を組み合わせて使用しても良い。
次に、上記で説明した本発明のガス拡散層用撥水ペーストを用いた燃料電池用ガス拡散層について説明する。
本発明のガス拡散層用撥水ペーストを基材上に塗布し、その後焼成することで燃料電池用ガス拡散層を得られる。ガス拡散層用撥水ペーストの塗布方法については、特に制限はなく公知の方法を用いることができる。具体的には、ダイコーティング法、ディップコーティング法、ロールコーティング法、ドクターコーティング法、スプレーコティング法、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
基材としては、特に制限されるわけではないが、燃料又は酸化剤を透過させることができ、かつ導電性を有する導電性多孔質基材が好ましい。一般に、その材質は、金属材料、炭素材料等が選択されるが、耐久性、価格等の観点から、好ましくは炭素繊維からなるカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト、カーボン不織布等がよい。基材の厚みは特に制限されるわけではなく、燃料電池用ガス拡散層として一般的に採用される範囲とすれば良い。具体的には、通常50〜1000μm程度、好ましくは100〜400μm程度である。
上記のようにして得られる本発明のガス拡散層用撥水ペーストが塗布された燃料電池用ガス拡散層に触媒層を形成してアノードおよびカソードに用いれば、燃料電池を得ることができる。
燃料電池用触媒層は、燃料電池用として一般的に使用されるものであれば特に制限はなく、一般的には、触媒担持炭素粒子(触媒を担持させた炭素粒子)及び水素イオン伝導性ポリマーを含むものが使用される。触媒担持炭素粒子と水素イオン伝導性ポリマーとの含有割合は、触媒担持炭素粒子を100質量部に対して、水素イオン伝導性ポリマーが10〜300質量部程度、好ましくは20〜250質量部程度とすればよい。
触媒担持炭素粒子は炭素粒子に触媒が担持したものであり、公知又は市販のものを使用することができる。触媒担持炭素粒子を構成する炭素粒子は、特に制限されず、例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、黒鉛、活性炭、カーボン繊維、カーボンナノチューブ等が挙げられる。炭素粒子に担持する触媒としては、燃料電池の燃料極又は空気極における電池反応を起こさせるものであれば特に限定されないが、白金及び遷移金属からなるものが好ましく、遷移金属としては、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、銅、マンガン、チタン、ジルコニウム、バナジウム、及び亜鉛等から選択される1種以上が挙げられる。
水素イオン伝導性ポリマーとしては、パーフルオロスルホン酸系等のフッ素系イオン交換樹脂、スルホン酸基などの強酸性官能基を導入したオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂等が挙げられる。例えば電気陰性度の高いフッ素原子を導入する事で化学的に非常に安定し、スルホン酸基の乖離度が高く、高いイオン導電性が実現できる。このような水素イオン伝導性ポリマーの具体例としては、デュポン社製の「Nafion」、旭硝子(株)製の「Flemion」、旭化成(株)製の「Aciplex」、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」等が挙げられる。通常、水素イオン伝導性ポリマーは、ポリマーを5〜30重量%程度含むアルコール水溶液として使用される。アルコールとしては、例えば、メタノール、プロパノール、エタノールジエチルエーテル等が使用される。
触媒層形成用ペーストとしては、例えば、触媒担持炭素粒子、水素イオン伝導性ポリマー、及び粘度調整用溶剤を混合して得られるものがあげられる。触媒層形成用ペースト中に含まれる上記触媒担持炭素粒子、水素イオン伝導性ポリマー、及び粘度調整用溶剤の割合は、限定されるものではなく、広い範囲内で適宜選択され得る。触媒担持炭素粒子及び水素イオン伝導性ポリマーは、上記のものを使用することができる。触媒層を形成する方法としては、例えば、触媒層形成用ペーストをガス拡散層用撥水ペーストが塗布された燃料電池用ガス拡散層上に塗布及び乾燥する方法があげられる。
粘度調整用溶剤としては、水または水と親和性が高い水溶性有機溶剤が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、アルコールが好適に使用できる。アルコールとしては、1価または多価アルコールが挙げられる。沸点が80〜200℃のアルコールが好ましく、炭素数が4以下のアルコールが好ましい。具体的には、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。1価アルコールとしては、2−プロパノール、1−ブタノール、t−ブタノールが好ましい。多価アルコールとしては、水素イオン伝導性ポリマーとの相溶性及び触媒インキ組成物とした場合の乾燥効率の問題から、プロピレングリコール、エチレングリコールが好ましく、プロピレングリコールがより好ましい。これらの粘度調整用溶剤は、1種または2種以上を混合して使用することができる。
触媒層形成用ペーストの調製方法も特に制限は無い。調製は、各成分を同時に分散しても良いし、触媒担持炭素粒子を分散後、水素イオン伝導性ポリマー成分や撥水性材料を添加してもよく、使用する触媒担持炭素粒子、水素イオン伝導性ポリマー、及び溶剤種により最適化することができる。但し、触媒担持炭素粒子を先に分散し、水素イオン伝導性ポリマーを後添加して触媒層形成用ペーストを作製すると、分散時間の短縮などコストダウンに大きく貢献することができる。
燃料電池用触媒層は、上記触媒層形成用ペーストを上記ガス拡散層用撥水ペーストが塗布された燃料電池用ガス拡散層に直接塗布及び乾燥することにより形成されてもよく、また触媒層形成用ペーストをテフロン(登録商標)シート等の剥離可能な転写シート(基材)に塗布乾燥して形成した触媒層転写シートを作製し、その後、固体高分子電解質膜に転写することにより形成されてもよい。
燃料電池用膜電極接合体とは、水素イオン伝導性の固体高分子電解質膜の片面もしくは両面に、燃料電池用触媒層が密着して形成され、さらに、その片面もしくは両面に、上記ガス拡散層用撥水ペーストが塗布された燃料電池用ガス拡散層が密着して具備したものを意味する。
固体高分子電解質膜としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂等が挙げられる。電気陰性度の高いフッ素原子を導入する事で化学的に非常に安定し、スルホン酸基の乖離度が高く、高いイオン導電性が実現できる。このような水素イオン伝導性高分子電解質の具体例としてはデュポン社製の「Nafion」、旭硝子社製の「Flemion」、旭化成社製の「Aciplex」、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」等を用いて形成した膜が挙げられる。電解質膜の膜厚は、通常20〜250μm程度、好ましくは20〜80μm程度である。
転写基材は触媒層形成用ペーストを塗布することで燃料電池用触媒層を形成し、転写基材上にある触媒層をナフィオンなどの固体高分子電解質膜に転写するためのフィルム基材である。転写基材としては、安価で入手が容易な高分子フィルムが好ましく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等がより好ましい。転写基材の厚さは、取り扱い性及び経済性の観点から、通常6〜100μm程度、好ましくは10〜50μm程度、より好ましくは15〜30μm程度とするのがよい。
本発明の燃料電池は、従来の燃料電池と比べ、上記ガス拡散層用撥水ペーストが塗布された燃料電池用ガス拡散層を用いることで、通常、トレードオフ関係にあるガス拡散層の低抵抗と高拡散とを両立することができ、性能が向上する。
[実施例1]
カーボンブラックA100部、HLB値が18である非イオン系界面活性剤A100部、増粘剤(ダイセルファインケム社製、DN−10L)20部、及び水780部を、高圧ホモジナイザーを用いて混合、分散した後、更にフッ素系樹脂分散液A58部添加して、10分間攪拌を行い、ガス拡散層用撥水ペーストを得た。得られたガス拡散層用撥水ペーストを、アプリケーターを用いて基材であるカーボンペーパー(東レ社製、TGP−H090、厚み280μm)に塗工膜厚10μmで塗工し、その後330℃で10分間乾燥・焼成してガス拡散層を作製した。
ガス拡散層用撥水ペーストを構成する材料の種類、組成を、表1の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、それぞれガス拡散層用撥水ペーストおよびガス拡散層を作製した。
<カーボンブラック>
カーボンブラックA:電気化学工業社製、デンカブラックHS−100、DBP吸油量140mL/100g
カーボンブラックB:電気化学工業社製、デンカブラックFX−35、DBP吸油量220mL/100g
カーボンブラックC:キャボット社製、MONARCH1000、DBP吸油量105mL/100g
カーボンブラックD:キャボット社製、REGAL99R、DBP吸油量66mL/100g
界面活性剤A:花王社製、エマルゲンA−500、HLB値18
界面活性剤B:三洋化成工業社製、エマルミン862、HLB値18
界面活性剤C:花王社製、エマノーン3299V、HLB値18.9
界面活性剤D:日本乳化剤社製、ニューコールB13、HLB値16
界面活性剤E:花王社製、エマルゲンA−90、HLB値14.5
界面活性剤F:ダウケミカル社製、Triton X−100、HLB値13.5
界面活性剤G:エアープロダクツ社製、サーフィノール440、HLB値8
界面活性剤H:ADEKA社製、プルロニックL−64、HLB値12.5
フッ素系樹脂分散液A:ダイキン社製、ポリフロン PTFE D−210C 固形分60%
フッ素系樹脂分散液B:三井・デュポン フロロケミカル社製、PTFEディスパージョン31−JR 固形分60%
フッ素樹脂分散液C:旭硝子社製、Fluon AD911E 固形分60%
上記各実施例及び比較例により得られたガス拡散層用撥水ペーストの粒度の測定結果を表1に示す。測定は、100μm粒ゲージを用いて、JIS K5600−2−5に規定された方法により測定した。分散が良好な状態である程、低い粒度を示す。
上記各実施例及び比較例により得られたガス拡散層用撥水ペーストの粘度は、JIS Z 8803:2011に規定された方法により測定した。単一円筒形回転粘度計(東機産業株式会社製、型番:TVB10M)により、25℃における6回転/分での粘度を測定した後、引き続き60回転/分の粘度を測定した。なお、測定にあたってはスピンドルM4を使用し、スピンドルM4の測定範囲内に満たない場合には、スピンドルM3に変更して測定を実施した。その結果を表1に併せて示す。
上記方法により測定されたガス拡散層用撥水ペーストの6回転/分での粘度および60回転/分の粘度を用いて、次式に従いTI値を算出した。その結果を表1に併せて示す。
TI値=6回転/分の粘度÷60回転/分の粘度
上記実施例および比較例で得たガス拡散層用撥水ペーストをカーボンペーパーに塗工してガス拡散層を作製した際の塗工性、塗面のピンホールの発生の有無、及び基材への染み込みについて、下記の基準に基づいて判定した。その結果を表2に示す。
○:均一な塗膜(層)を作製でき、塗膜に濃淡(塗りムラ)が観察されない(良好)。
△:均一な塗膜(層)を作製できるが、塗膜に縞の長さが5mm未満の濃淡(塗りムラ)が1〜3箇所観察される(実用上問題ない)。
×:均一な塗膜(層)を作製できず、塗膜に縞の長さが5mm未満の濃淡(塗りムラ)が4箇所以上観察される、または縞の長さが5mm以上の濃淡が1箇所以上観察される(不良)。
○:ピンホールが全く観察されない(良好)。
△:直径1mm未満のピンホールが1〜3箇所観察される(不良)。
×:直径1mm未満のピンホールが4箇所観察される、または直径1mm以上のピンホールが1箇所観察される(極めて不良)。
5:塗工部位からの滲みがなく、塗工部位の裏面を指で擦ってもペーストが付着しない(極めて良好)。
4:塗工部位からの滲みが塗工部位端から2mm以内に見られるが、塗工部位の裏面を指で擦ってもペーストが付着しない(良好)。
3:塗工部位からの滲みが塗工部位端から2mm以内に見られ、塗工部位の裏面を指で擦るとペーストが付着する(実用上問題ない)。
2:塗工部位からの滲みが塗工部位端から2mmを越えて4mm未満の範囲まで見られ、塗工部位の裏面に指で触れただけでペーストが付着する(不良)。
1:塗工部位からの滲みが塗工部位端から4mm以上まで広がり、塗工部位の裏面に指で触れただけでペーストが大量に付着する(極めて不良)。
燃料電池用膜電極接合体の作成に使用する燃料電池用触媒層の作製方法について以下に述べる。白金触媒担持カーボン4質量部(田中貴金属社製、白金量46%)、溶剤としてブタノール(キシダ化学社製)56質量部、および水20質量部をディスパー(プライミクス社製、TKホモディスパー)にて攪拌混合し調製した。次いで、20質量%ナフィオン(Nafion)溶液(水素イオン伝導性ポリマー、デュポン社製、溶剤:水及び1−プロパノール)20質量部を添加し、ディスパー(プライミクス社製、T.Kホモディスパー)にて攪拌混合することで触媒層形成用ペースト(固形分濃度8質量%、触媒層形成用ペースト100質量%とした触媒層形成用ペースト)を作製した。
上記触媒層形成用ペーストを白金触媒担持カーボンの目付け量が0.46mg/cm2になるようにテフロン(登録商標)フィルム上に塗布し、大気雰囲気中95℃の条件で15分間乾燥することにより、燃料電池用触媒層を作製した。
上記燃料電池用触媒層を、固体高分子電解質膜(デュポン社製、Nafion212、膜厚50μm)の両面に密着して、150℃、5MPaの条件で狭持した後、テフロン(登録商標)フィルムを剥離した。次いで、更に両側から本発明の上記撥水層付きガス拡散層を密着させ、本発明の燃料電池用電極膜接合体(ガス拡散層/触媒層/固体高分子電解質膜/触媒層/ガス拡散層)を作製した。
上記で得られた燃料電池用電極膜接合体を4cm角の試料とし、その両側からガスケット2枚、次いでグラファイトプレートであるセパレータ2枚ではさみ、更に両側から集電板を2枚装着して燃料電池(単セル)として作製した。測定はAuto PEMシリーズ「PEFC評価システム」(東陽テクニカ社製)で実施した。カソード(空気極)側から加湿した酸素ガスを供給し、アノード(燃料極)側から加湿した水素ガスを供給して電池特性を測定した。
Claims (5)
- カーボンブラックと、フッ素系樹脂分散液と、界面活性剤と、水とを含有してなり、前記界面活性剤は、HLB値が14〜20の非イオン系界面活性剤であることを特徴とするガス拡散層用撥水ペーストであって、
前記カーボンブラック100質量部に対して、前記フッ素系樹脂分散液中のフッ素系樹脂固形分が、15〜60質量部、前記界面活性剤が、50〜150質量部を含有してなるガス拡散層用撥水ペースト。 - JIS Z 8803:2011に規定された単一円筒形回転粘度計により測定される25℃における6回転/分での粘度が、1500mPa・s以上であり、且つ、次式より得られるチキソトロピックインデックス(TI値)が、1.5〜6である請求項1に記載のガス拡散層用撥水ペースト。
TI値=6回転/分の粘度÷60回転/分の粘度 - 前記カーボンブラックのDBP吸油量が、100〜250mL/100gである請求項1または2に記載のガス拡散層用撥水ペースト。
- 請求項1〜請求項3のいずれか記載のガス拡散用撥水ペーストを導電性多孔質基材に塗工してなる燃料電池用ガス拡散層。
- 請求項4に記載の燃料電池用ガス拡散層を備えてなる燃料電池。
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