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JP6489185B1 - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

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JP6489185B1
JP6489185B1 JP2017176468A JP2017176468A JP6489185B1 JP 6489185 B1 JP6489185 B1 JP 6489185B1 JP 2017176468 A JP2017176468 A JP 2017176468A JP 2017176468 A JP2017176468 A JP 2017176468A JP 6489185 B1 JP6489185 B1 JP 6489185B1
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Abstract

【課題】車両の通常走行時におけるサスペンションアーム72の支持性能に悪影響を及ぼすことなく、車両のスモールオーバーラップ衝突時に、前輪を介して車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減する。
【解決手段】サスペンションアーム72における車体取付部の近傍に、脆弱部77が設けられ、該脆弱部77は、前輪に対して車両前側から所定値以上の荷重が入力されたときに、該前輪が脆弱部77を中心に車両後側に向かって回動するように、脆弱部77を基点にサスペンションアーム72を屈曲させるよう構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、一端部に車両の前輪を支持する前輪支持部が設けられかつ他端部に該前輪支持部よりも車幅方向内側に位置するように該車両の車体部材に取り付けられる車体取付部が設けられたサスペンションアームを備えた車両用サスペンション装置に関する技術分野に属する。
従来より、車両の前面衝突の一形態として、車両のフロントサイドフレームよりも車幅方向外側で障害物と衝突する場合があり、このような前面衝突は、スモールオーバーラップ衝突と呼ばれる。このスモールオーバーラップ衝突時に、前輪が後退して、その後側の車体に衝突する場合があり、この場合、その衝突によって車室に衝突荷重が作用する可能性がある。
そこで、例えば特許文献1では、スモールオーバーラップ衝突時に、前輪に対して車両前側から衝突荷重が入力されたときに、該衝突荷重によって、サスペンションアームを上記車体取付部を中心に車両後側に向かって回動(外転)させるようにすることで、前輪を車室に対して車幅方向外側に変位させて、車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減させるようにしている。
特開2015−157539号公報
しかし、上記特許文献1の構成では、車両の通常走行時におけるサスペンションアームの支持性能(延いては、サスペンション装置の緩衝性能)に大きく影響する部分である車体取付部の設計において、該支持性能(緩衝性能)に加えて、スモールオーバーラップ衝突時におけるサスペンションアームの回動まで考慮する必要があり、これらを考慮して車体取付部を設計することは、実際には困難である。すなわち、スモールオーバーラップ衝突時にサスペンションアームを車体取付部を中心に回動させるためには、車体取付部の車体部材への取付剛性を或る程度低くしておかなければならない。車両の通常走行時には、衝突荷重ほどの大きな荷重が前輪には作用しないものの、車体取付部には応力が集中し易い。このため、サスペンションアームを車体取付部を中心に回動させるようにすると、車両の長期の使用によって、車両の通常走行時におけるサスペンションアームの支持性能が悪化するという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の通常走行時におけるサスペンションアームの支持性能に悪影響を及ぼすことなく、車両のスモールオーバーラップ衝突時に、前輪を介して車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減することが可能な車両用サスペンション装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、一端部に車両の前輪を支持する前輪支持部が設けられかつ他端部に該前輪支持部よりも車幅方向内側に位置するように該車両の車体部材に取り付けられる車体取付部が設けられたサスペンションアームを備えた車両用サスペンション装置を対象として、上記サスペンションアームにおける上記車体取付部の近傍に、脆弱部が設けられており、上記脆弱部は、上記前輪に対して車両前側から所定値以上の荷重が入力されたときに、上記前輪が上記脆弱部を中心に車両後側に向かって回動するように、該脆弱部を基点に該サスペンションアームを屈曲させるよう構成され、上記サスペンションアームは、該サスペンションアームの長手方向に沿って延びる底壁部と、該底壁部の幅方向両端からそれぞれ上側に延びる側壁部とを有していて、断面略U字状をなし、上記両側壁部のうち、上記サスペンションアームが上記脆弱部を基点に屈曲する際における該屈曲の内側となる側壁部のみの上面に、上記脆弱部としての、下側に凹む凹部が形成され、上記底壁部には、ビードが上記サスペンションアームの長手方向に延びるように設けられ、上記脆弱部としての上記凹部は、上記サスペンションアームの長手方向において上記ビードと重複する位置に形成されている、という構成とした。
上記の構成により、スモールオーバーラップ衝突時に、前輪に対して車両前側から所定値以上の荷重(衝突荷重)が入力されたときに、サスペンションアームが脆弱部を基点に屈曲し、これにより、前輪が脆弱部を中心に車両後側に向かって回動することになる。脆弱部がサスペンションアームにおける車体取付部の近傍に設けられているので、従来例のようにサスペンションアーム(前輪)を車体取付部を中心に回動させる場合と同様に、前輪の回動半径を大きくすることができる。この結果、前輪を車室に対して出来る限り車幅方向外側へ変位させることができ、該前輪を介して車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減することができる。一方、サスペンションアームを車体取付部を中心に回動させる場合とは異なり、車体取付部の設計において、スモールオーバーラップ衝突時におけるサスペンションアームの回動まで考慮する必要はない。この結果、車両の通常走行時におけるサスペンションアームの支持性能が悪化することはない。また、屈曲の内側となる側壁部の上面に凹部を形成することにより、簡単な構成で脆弱部を構成することができる。
上記車両用サスペンション装置の一実施形態において、上記サスペンションアームの長手方向中間部に、前輪支持部側から車体取付部側に向かうに従って車両後側に向かうように湾曲する湾曲部が設けられ、上記脆弱部は、上記サスペンションアームの長手方向において、上記湾曲部の湾曲の曲率が最大となる最大曲率部よりも上記車体取付部側に設けられている。
すなわち、脆弱部を設けなければ、スモールオーバーラップ衝突時に、前輪に対して車両前側から衝突荷重が入力されたときには、通常、サスペンションアームが最大曲率部を基点に屈曲してしまう。このようにサスペンションアームが最大曲率部を基点に屈曲すると、最大曲率部が、通常、脆弱部が設けられる部分よりも前輪支持部側の部分に設けられるので、前輪が車幅方向内側(車室側)に変位し易くなる。このように湾曲部が設けられたサスペンションアームであっても、該サスペンションアームの長手方向において最大曲率部よりも車体取付部側に脆弱部を設けることで、前輪に対して車両前側から衝突荷重が入力されたときには、サスペンションアームが脆弱部を基点に屈曲するようにすることができ、前輪を介して車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減することができる。
上記一実施形態の構成の場合、上記サスペンションアームの長手方向において、上記脆弱部を除いた、少なくとも上記最大曲率部を含む部分に、補強部材が該サスペンションアームの長手方向に沿って延びるように設けられている、ことが好ましい。
このことにより、前輪に対して車両前側から衝突荷重が入力されたときに、サスペンションアームの、脆弱部を基点とする屈曲をより一層促進することができる
以上説明したように、本発明の車両用サスペンション装置によると、サスペンションアームにおける車体取付部の近傍に脆弱部を設け、サスペンションアームは、底壁部と、該底壁部の幅方向両端からそれぞれ上側に延びる側壁部とを有していて、断面略U字状をなし、上記両側壁部のうち、上記サスペンションアームが上記脆弱部を基点に屈曲する際における該屈曲の内側となる側壁部のみの上面に、上記脆弱部としての、下側に凹む凹部を形成し、上記底壁部には、ビードを上記サスペンションアームの長手方向に延びるように設け、上記脆弱部としての上記凹部を、上記サスペンションアームの長手方向において上記ビードと重複する位置に形成したことにより、車両の通常走行時におけるサスペンションアームの支持性能に悪影響を及ぼすことなく、車両のスモールオーバーラップ衝突時に、前輪を介して車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減することができる。
本発明の実施形態に係る車両用サスペンション装置が搭載された車両の前部の要部を示す底面図である。 右側のサスペンションアームを示す平面図である。 右側のサスペンションアームを示す、斜め上側から見た斜視図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 上記車両の前面の右側部分で障害物とのスモールオーバーラップ衝突が発生したときにおいて、右側の前輪に衝突荷重が入力されたときの、右側のサスペンションアームの変形前の状態を概略的に示す底面図である。 図6から障害物が上記車両に対して更に後退したときの、右側のサスペンションアームの変形の様子を概略的に示す底面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用サスペンション装置71が搭載された車両1の前部の要部を示す。この車両1の前部には、車両1の左右の前輪3を駆動する不図示のパワートレインが配設されるエンジンルーム2が設けられている。上記パワートレインは、エンジンと、該エンジンにて生成されたトルク(動力)が入力されるトランスミッションとで構成されている。上記エンジン及び上記トランスミッションは、後述の左右一対のフロントサイドフレーム11間において車幅方向に並んでいる。以下、車両1についての前、後、左、右、上及び下を、それぞれ単に前、後、左、右、上及び下という。
エンジンルーム2の車幅方向両側の端部には、前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム11が配設されている。左右のフロントサイドフレーム11の前端面には、クラッシュカン31がそれぞれ設けられ、これら左右のクラッシュカン31の前端面が、車幅方向に延びるバンパービーム32の左右両端部に固定されている。
左右のフロントサイドフレーム11の車幅方向外側には、ホイールハウスパネル17及びサスペンションタワー18がそれぞれ設けられている。各ホイールハウスパネル17は、前輪3の上側を覆うように円弧状に形成されて、その円弧内側にフロントホイールハウスを構成する。左右のサスペンションタワー18の下端部は、左右のフロントサイドフレーム11にそれぞれ固定され、左右のサスペンションタワー18の上端部は、左右のエプロンレインメンバ19にそれぞれ固定されている。
左右のフロントサイドフレーム11は、該左右のフロントサイドフレーム11の下側で車幅方向に延びるサスペンションクロスメンバ34によって、互いに連結されている。サスペンションクロスメンバ34は、車幅方向に延びる本体部34aと、この本体部34aの左右両端部の前縁から前側に向かって車幅方向外側に傾斜して延びる前方延設部34bとを有している。
左右の前方延設部34bの上面には、上方へ延びる上方延設部(図示省略)がそれぞれ設けられ、これら左右の上方延設部の上端部が、左右のフロントサイドフレーム11の下面にそれぞれ固定される。
左右の前方延設部34bの前端部には、それぞれ左右のフロントサイドフレーム11の下側の位置で前後方向に延びる延長フレーム41が結合されている。左右の延長フレーム41は、車幅方向において左右のフロントサイドフレーム11とそれぞれ略同じ位置に位置する。
各延長フレーム41の前端面には、各フロントサイドフレーム11の前端に設けられたクラッシュカン31と同様のクラッシュカン45が設けられている。左右のクラッシュカン45の前端面が、バンパービーム32の下側の位置で車幅方向に延びるスティフナー46の左右両端部に固定されている。このスティフナー46は、車両1の前面に衝突した歩行者の脚部の下部に接触して該脚部を払うことで、該歩行者を車両1のボンネット上に転倒させ、これにより歩行者の脚部における骨折等の傷害の発生を可及的に防止するものである。尚、バンパービーム32及びスティフナー46の前側部分は、不図示のフロントバンパーにより覆われている。このフロントバンパーは、バンパービーム32及びスティフナー46よりも車幅方向外側に延びている。
各延長フレーム41の前端面には、上下方向の全体に亘って後側に凹む凹部41aが形成されている。この凹部41aは、延長フレーム41の軽量化を図るためのものである。
左右の延長フレーム41の前端部同士は、車幅方向に延びる連結クロスメンバ43によって連結されている。サスペンションクロスメンバ34の本体部34a及び左右の前方延設部34b、左右の延長フレーム41並びに連結クロスメンバ43は、平面視で略矩形状をなすペリメータフレームを構成している。
各延長フレーム41の前端部における上面には、上下方向に延びる不図示の連結部材の下端面が固定され、該各連結部材の上端面が、各フロントサイドフレーム11の下面に固定される。
各延長フレーム41の前端部には、該前端部よりも車幅方向外側に突出しかつ該延長フレーム41よりも車幅方向外側(つまりフロントサイドフレーム11よりも車幅方向外側)で車両1が前面衝突したときの衝突荷重を受ける荷重受け部53が設けられている。すなわち、車両1の前面(特にフロントバンパー)における延長フレーム41よりも車幅方向外側の部分と障害物91(図6及び図7参照)とが衝突する、いわゆるスモールオーバーラップ衝突が発生したときに、その衝突荷重がフロントバンパーを介して荷重受け部53に入力されるようになっている。
各延長フレーム41の荷重受け部53は、該延長フレーム41の前端部における上面に接合された、板材で構成された上面部材(図1では見えていない)と、該延長フレーム41の前端部における下面に、該上面部材に対向するように接合された、板材で構成された下面部材55とを有する。上記上面部材及び下面部材55は、平面視で同じ大きさの略三角形状をなすように、延長フレーム41の上面における凹部41aの車幅方向外側の部分から車幅方向外側に真っ直ぐに延びる前側縁と、この前側縁の突出先端から後側に向かって車幅方向内側に傾斜して延びる後側縁とを有している。上記上面部材及び下面部材55の前側縁同士は、板材で構成された前面部材56により連結され、上面部材及び下面部材55の後側縁同士は、板材で構成された後面部材57により連結されている。前面部材56は、凹部41aの側面及び底面に沿って、凹部41aの車幅方向内側に延びていて、クラッシュカン45の後面に設けられたフランジ板45aと連結されている。
車両用サスペンション装置71は、左右の前輪3にそれぞれ対応して車両1の左右の側部にそれぞれ設けられている。各車両用サスペンション装置71は、図2に示すように、各前輪3を支持するサスペンションアーム72(ロアアーム)を有している。また、各車両用サスペンション装置71は、図示は省略するが、各サスペンションタワー18内に収容されるコイルスプリングやショックアブソーバ等を更に有する。
各サスペンションアーム72の一端部(車幅方向外側の端部)には、各前輪3を支持する前輪支持部73が設けられている。各サスペンションアーム72の他端部(車幅方向内側の端部)には、前輪支持部73よりも車幅方向内側に位置するように車両1の車体部材(本実施形態では、サスペンションクロスメンバ34(詳細には、本体部34a))に取り付けられる第1車体取付部74が設けられている。
各サスペンションアーム72は、第1車体取付部74側の端部を除いて、略一定の幅で延びている。各サスペンションアーム72の長手方向中間部には、前輪支持部73側から第1車体取付部74側に向かうに従って後側に向かうように湾曲する湾曲部72aが設けられている。この湾曲部72aにおけるサスペンションアーム72の長手方向の中間部(本実施形態では、湾曲部72aにおけるサスペンションアーム72の長手方向の中央よりも前輪支持部73側の部分)に、湾曲部72aの湾曲の曲率(ここでは、サスペンションアーム72の幅方向中央の仮想ラインの曲率)が最大となる(曲率半径が最小となる)最大曲率部72bが設けられている。
湾曲部72aにおける湾曲の外側部分には、車両1の車体部材(本実施形態では、サスペンションクロスメンバ34(詳細には、前方延設部34b))に取り付けられる第2車体取付部75がブラケット76を介して設けられている。
各サスペンションアーム72の第1車体取付部74は、本体部34aの左側又は右側の端部に取り付けられかつ上下方向に延びる支持軸74aと、各サスペンションアーム72の貫通孔72hの内周面に固定される筒状部材74bと、支持軸74aと筒状部材74bとを連結するゴムブッシュ74cとを有する。
各サスペンションアーム72の第2車体取付部75は、左側又は右側の前方延設部34bに取り付けられかつ略前後方向に延びるボルト状の支持軸75aと、各サスペンションアーム72にブラケット76を介して固定される筒状部材75bと、支持軸75aと筒状部材75bとを連結するゴムブッシュ(図示せず)とを有する。
各サスペンションアーム72の前輪支持部73は、各前輪3を支持する不図示のハブキャリア(ナックル)に連結される連結軸73aを有する。この連結軸73aは、各サスペンションアーム72の貫通孔72iの内周面に固定される。
各サスペンションアーム72は、板状部材で形成されていて、該サスペンションアーム72の長手方向に沿って延びる底壁部72cと、該底壁部72cの幅方向両端からそれぞれ上側に延びる側壁部72d,72eとを有していて、断面略U字状をなしている。側壁部72dは、湾曲部72aにおいて上記湾曲の内側となる側壁部であり、側壁部72eは、湾曲部72aにおいて上記湾曲の外側となる側壁部である。
底壁部72cにおける最大曲率部72bの近傍から第1車体取付部74の近傍にかけての部分には、上側に突出するビード72fがサスペンションアーム72の長手方向に延びるように設けられている。ビード72fにおいて、第1車体取付部74側の端部の突出量は、他の部分の突出量よりも小さい。ビード72fにおける第1車体取付部74側の端部は、サスペンションアーム72の長手方向において、後述の凹部72gと略同じ位置に位置する。
各サスペンションアーム72における第1車体取付部74の近傍(ビード72fにおける第1車体取付部74側の端部に対応する部分)に、脆弱部77が設けられている。この脆弱部77は、前輪3に対して前側から所定値以上の荷重が入力されたときに、前輪3が脆弱部77を中心に後側に向かって回動するように、該脆弱部77を基点にサスペンションアーム72を屈曲させるよう構成されている。
各サスペンションアーム72の脆弱部77は、該サスペンションアーム72の長手方向において、第1車体取付部74の近傍であって最大曲率部72bよりも第1車体取付部74側に設けられている。本実施形態では、各サスペンションアーム72の脆弱部77は、湾曲部72aに位置してはいないが、湾曲部72aにおける第1車体取付部74側の端が第1車体取付部74の近傍に位置している場合には、脆弱部77が湾曲部72aに位置していてもよい。
本実施形態では、各サスペンションアーム72の脆弱部77は、該サスペンションアーム72が脆弱部77を基点に屈曲する際における該屈曲の内側となる側壁部72d(湾曲部72aにおいて上記湾曲の内側となる側壁部72d)の上面に形成された、下側に凹む凹部72g(特に図3参照)で構成されている。
上記所定値は、スモールオーバーラップ衝突時に、前輪3が後退して、その後側の車体に衝突するような荷重の最小値である。
図2、図3及び図5に示すように、各サスペンションアーム72の長手方向において、脆弱部77を除いた、少なくとも最大曲率部72bを含む部分に、板状の補強部材79が該サスペンションアーム72の長手方向に沿って延びるように設けられている。本実施形態では、補強部材79は、各サスペンションアーム72の長手方向において、脆弱部77と最大曲率部72bとの間の位置から、前輪支持部73の近傍位置にかけての部分に設けられている。補強部材79は、その幅方向両端部にて、各サスペンションアーム72の側壁部72d,72eにそれぞれ溶接により固定されている。
補強部材79における第1車体取付部74側の端と脆弱部77との間の、サスペンションアーム72の長手方向に沿った距離は、第1所定距離よりも大きいことが好ましい。これは、該距離が該第1所定距離以下であると、前輪3に対して前側から所定値以上の荷重が入力されたときに、サスペンションアーム72が脆弱部77を基点に屈曲し難くなるからである。
ここで、車両1の前面の右側部分で障害物91(図6及び図7参照)とのスモールオーバーラップ衝突が発生したとする。その衝突荷重がフロントバンパーを介して右側の延長フレーム41の荷重受け部53に前側から入力される。これにより、右側の延長フレーム41には、車幅方向内側へ押圧する押圧力が作用する。この押圧力により、右側の延長フレーム41が、車幅方向内側へ折れ曲がる。
障害物91が車両1に対して更に後退したときには、図6に示すように、障害物91が右側の前輪3に衝突して、該前輪3には、その前側から所定値以上の荷重(衝突荷重)が入力されることになる。
障害物91の車両1に対する更なる後退により、図7に示すように、右側のサスペンションアーム72の第2車体取付部75が右側の前方延設部34bから外れるとともに、右側のサスペンションアーム72が脆弱部77を基点に屈曲して、右側の前輪3が該脆弱部77を中心に後側に向かって回動する。このときの前輪3の回動半径は、脆弱部77が右側のサスペンションアーム72における第1車体取付部74の近傍に設けられているので、右側のサスペンションアーム72(右側の前輪3)を第1車体取付部74を中心に回動させる場合と略同じ程度にすることができる。この結果、右側の前輪3を車室に対して出来る限り車幅方向外側へ変位させることができ、該前輪3を介して車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減することができる。本実施形態では、右側の前輪3が右側のサイドシル61(図1参照)、又は、該サイドシル61の前端に連結されて上側に延びるヒンジピラー(図1では見えていない)に衝突するが、車体における該右側のサイドシル61又はヒンジピラーよりも車幅方向内側(車室側)の部分とは衝突しない。
一方、サスペンションアーム72を第1車体取付部74を中心に回動させる場合とは異なり、第1車体取付部74の設計において、スモールオーバーラップ衝突時におけるサスペンションアーム72の回動まで考慮する必要はない。この結果、車両1の通常走行時におけるサスペンションアーム72の支持性能(延いては、車両用サスペンション装置71の緩衝性能)が悪化するということはない。
車両1の前面の左側部分でスモールオーバーラップ衝突が発生して、左側の前輪3に、その前側から所定値以上の荷重(衝突荷重)が入力された場合も、右側のサスペンションアーム72と同様に、左側のサスペンションアーム72が脆弱部77を基点に屈曲して、左側の前輪3が該脆弱部77を中心に後側に向かって回動することになる。
したがって、本実施形態では、車両1の通常走行時におけるサスペンションアーム72の支持性能に悪影響を及ぼすことなく、スモールオーバーラップ衝突時に、前輪3を介して車室に作用する衝突荷重を出来る限り低減することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、各サスペンションアーム72が、前輪支持部側から第1車体取付部74側に向かうに従って車両後側に向かうように湾曲する湾曲部72aを有しているが、各サスペンションアーム72が、このような湾曲部72aを有さずに車幅方向に略真っ直ぐに延びる形状のものであっても、本発明を適用することができる。
また、湾曲部72aの湾曲の曲率(又は曲率半径)が、湾曲部72aの全体に亘って一定であってもよく、この場合、最大曲率部72bは、湾曲部72a全体ということになる。そして、この場合、脆弱部77は、湾曲部72aよりも第1車体取付部74側に設けられることが好ましいが、湾曲部72aにおける第1車体取付部74側の端が第1車体取付部74の近傍に位置している場合には、脆弱部77が湾曲部72aに位置していてもよい。
さらに、上記実施形態では、脆弱部77が、側壁部72dの上面に形成された、下側に凹む凹部72gで構成されているが、これに限らず、脆弱部77が、例えば、側壁部72dにおける側壁部72eに対向する面とは反対側の面に形成された、上下方向に延びる凹状のビードで構成されていてもよい。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、一端部に車両の前輪を支持する前輪支持部が設けられかつ他端部に該前輪支持部よりも車幅方向内側に位置するように該車両の車体部材に取り付けられる車体取付部が設けられたサスペンションアームを備えた車両用サスペンション装置に有用である。
1 車両
3 前輪
34 サスペンションクロスメンバ(車体部材)
71 車両用サスペンション装置
72 サスペンションアーム
72a 湾曲部
72b 最大曲率部
72c 底壁部
72d 側壁部
72e 側壁部
72g 凹部
73 前輪支持部
74 第1車体取付部
77 脆弱部
79 補強部材

Claims (3)

  1. 一端部に車両の前輪を支持する前輪支持部が設けられかつ他端部に該前輪支持部よりも車幅方向内側に位置するように該車両の車体部材に取り付けられる車体取付部が設けられたサスペンションアームを備えた車両用サスペンション装置であって、
    上記サスペンションアームにおける上記車体取付部の近傍に、脆弱部が設けられており、
    上記脆弱部は、上記前輪に対して車両前側から所定値以上の荷重が入力されたときに、上記前輪が上記脆弱部を中心に車両後側に向かって回動するように、該脆弱部を基点に該サスペンションアームを屈曲させるよう構成され
    上記サスペンションアームは、該サスペンションアームの長手方向に沿って延びる底壁部と、該底壁部の幅方向両端からそれぞれ上側に延びる側壁部とを有していて、断面略U字状をなし、
    上記両側壁部のうち、上記サスペンションアームが上記脆弱部を基点に屈曲する際における該屈曲の内側となる側壁部のみの上面に、上記脆弱部としての、下側に凹む凹部が形成され、
    上記底壁部には、ビードが上記サスペンションアームの長手方向に延びるように設けられ、
    上記脆弱部としての上記凹部は、上記サスペンションアームの長手方向において上記ビードと重複する位置に形成されていることを特徴とする車両用サスペンション装置。
  2. 請求項1記載の車両用サスペンション装置において、
    上記サスペンションアームの長手方向中間部に、前輪支持部側から車体取付部側に向かうに従って車両後側に向かうように湾曲する湾曲部が設けられ、
    上記脆弱部は、上記サスペンションアームの長手方向において、上記湾曲部の湾曲の曲率が最大となる最大曲率部よりも上記車体取付部側に設けられていることを特徴とする車両用サスペンション装置。
  3. 請求項2記載の車両用サスペンション装置において、
    上記サスペンションアームの長手方向において、上記脆弱部を除いた、少なくとも上記最大曲率部を含む部分に、補強部材が該サスペンションアームの長手方向に沿って延びるように設けられていることを特徴とする車両用サスペンション装置。
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