JP6394045B2 - ポリイミド、積層フィルム、位相差フィルム、および積層フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、フルオレニル基を有するジアミン化合物等と脂環式テトラカルボン酸二無水物とから得られるポリイミド共重合体、及び、このポリイミド共重合体を含有するワニスを基板上に塗布・乾燥することにより得られる光学補償フィルムが記載されている。
したがって、このようなフィルムの製造原料として有用な、透明性、機械特性及び有機溶媒に対する溶解性に優れるポリイミドが求められている。
〔1〕下記式(1)で示される繰り返し単位と、下記式(2)で示される繰り返し単位とを有し、
式(1)で示される繰り返し単位と式(2)で示される繰り返し単位の割合〔式(1)で示される繰り返し単位:式(2)で示される繰り返し単位〕のモル比が、20:80〜70:30であり、
式(1)で示される繰り返し単位と式(2)で示される繰り返し単位の合計量が、全繰り返し単位中、80〜100モル%であることを特徴とするポリイミド。
で示される基を表す。a、bはそれぞれ独立に、0〜4の整数を表す。a、bがそれぞれ2以上のとき、複数のR1同士およびR2同士は、それぞれ同一であっても相異なっていてもよい。〕
〔2〕厚みが10μmのフィルムに成形したときに、そのフィルムの、波長400nmの光の光線透過率が90%以上になる、〔1〕に記載のポリイミド。
〔3〕25℃のシクロペンタノンに溶解させて飽和溶液を調製したときに、その飽和溶液の濃度が5重量%以上になる、〔1〕または〔2〕に記載のポリイミド。
〔4〕延伸フィルムと、前記延伸フィルム上に、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のポリイミドを含有するワニスを塗工し、得られた塗膜を乾燥することにより形成されたポリイミド膜とを有する積層フィルム。
〔5〕前記延伸フィルムが、未延伸のシクロオレフィンポリマーフィルムを延伸して得られたフィルムである、〔4〕に記載の積層フィルム。
〔6〕さらに、粘着剤層を有する〔4〕又は〔5〕に記載の積層フィルム。
〔7〕前記〔4〕〜〔6〕のいずれかに記載の積層フィルムから、延伸フィルムを剥離除去して得られる位相差フィルム。
〔8〕さらに、粘着剤層を有する〔7〕に記載の位相差フィルム。
〔9〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のポリイミドを含有するワニスを、延伸フィルム上に塗工し、得られた塗膜を乾燥する工程を有する積層フィルムの製造方法。
〔10〕前記延伸フィルムが、未延伸のシクロオレフィンポリマーフィルムを延伸して得られたフィルムである、〔9〕に記載の積層フィルムの製造方法。
本発明の積層フィルムおよび位相差フィルムは、高い複屈折性を有し、透明性、機械特性及び有機溶媒に対する溶解性に優れる。
本発明の製造方法によれば、本発明の積層フィルムを効率よく製造することができる。
本発明のポリイミドは、前記式(1)で示される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1)」ということがある。)と、前記式(2)で示される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(2)」ということがある。)を有し、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)の割合〔繰り返し単位(1):繰り返し単位(2)〕のモル比が、20:80〜70:30であり、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)の合計量が、全繰り返し単位中、80〜100モル%であることを特徴とする。
繰り返し単位(1)中、R1、R2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシル基、又はトリフルオロメチル基を表す。
R1、R2の炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基の炭素数は1〜3が好ましい。炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
R1、R2の炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシル基の炭素数は1〜3が好ましい。炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
A1は、前記式(3a)又は(3b)で示される基を表す。
テトラカルボン酸二無水物〔下記式(4a)又は(4b)で示される化合物〕に由来する部分は脂環式構造を有する。
繰り返し単位(2)中、R3〜R6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシル基、又はトリフルオロメチル基を表す。
これらの基の具体例としては、R1、R2として例示したものと同様のものが挙げられる。
繰り返し単位(2)中、c〜fは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。cが2〜4の整数の場合、複数のR3は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、e〜fが2〜4の整数の場合におけるR4〜R6についても同様である。
繰り返し単位(2)中、A1は、前記式(3a)又は(3b)で示される基を表す。
ジアミン〔下記式(6)で示される化合物〕に由来する部分は、フルオレン環を有する。
繰り返し単位(1)の割合が少な過ぎると、後述するフィルムにおいて位相差が発現し難くなる。また、繰り返し単位(1)の割合が多過ぎると、ポリイミドが有機溶媒に溶けにくくなり、キャストフィルムを製造することが困難となる。
繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)の合計が上記範囲内にあることで、複屈折性が高いフィルムの製造原料として有用な、透明性、機械特性及び有機溶媒に対する溶解性に優れるポリイミドを得ることができる。
例えば、まず、前記式(5)で示されるジアミン及び前記式(6)で示されるジアミン、並びに、必要に応じて用いられるその他のジアミンを溶媒に溶かして溶液を得た後、撹拌下、この溶液に、用いたジアミンと実質的に当量の、前記式(4a)又は(4b)で示されるテトラカルボン酸二無水物、及び、必要に応じて用いられるその他のテトラカルボン酸二無水物を徐々に添加し、撹拌を継続して反応させることにより、ポリイミド前駆体の溶液を得ることができる。
このときのモノマー濃度は特に限定されないが、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。
反応時間は特に限定されないが、通常、0.5〜150時間、好ましくは3〜24時間である。
ポリイミド前駆体の溶液の溶媒としては、ポリイミド前駆体の合成用の溶媒として示したものと同様のものが挙げられる。
有機酸無水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等が挙げられる。なかでも、反応後の除去が容易であることや、費用の観点から、無水酢酸が好適に用いられる。
有機酸無水物の使用量は特に限定されないが、ポリイミド前駆体の理論脱水量の1〜10当量が好ましく、2〜5当量がより好ましい。
有機塩基の使用量は特に限定されないが、有機酸無水物に対して0.1〜2当量が好ましく、0.2〜1.5当量がより好ましい。
熱イミド化法において、反応温度は特に限定されないが、通常、130〜450℃、好ましくは300〜400℃である。反応時間は特に限定されないが、通常、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜5時間である。
反応は、真空中、窒素、アルゴン等の不活性ガス中、あるいは空気中で行うことができる
反応系内には、触媒としてγ−ピコリン等の有機塩基や、副生成物である水を共沸留去するために、トルエンやキシレン等を添加してもよい。
反応温度は特に限定されないが、通常、200〜400℃、好ましくは250〜300℃である。
反応時間は特に限定されないが、通常、0.5〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
反応は、真空中、窒素、アルゴン等の不活性ガス中、あるいは空気中で行うことができるが、着色を防ぐことができることから、真空中又は不活性ガス中で行うことが好ましい。
反応温度は特に限定されないが、通常、130〜250℃、好ましくは150〜200℃である。
反応時間は特に限定されないが、通常、0.5〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
反応系内には、触媒としてγ−ピコリン等の有機塩基や、副生成物である水を共沸留去するために、トルエンやキシレン等を添加してもよい。
貧溶媒としては、ポリイミドを溶解しないものであれば特に限定されないが、反応溶媒や化学イミド化剤との親和性が高いことや、乾燥による効率よく除去し得ることから、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;アセトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル等のエステル系溶媒;これらの混合溶媒;等が好適に用いられる。
ポリイミドの分子量分布は、通常1.3〜3、好ましくは1.5〜2.5である。
重量平均分子量や、分子量分布が上記範囲内のポリイミドを用いることで、透明性及び機械特性に優れ、かつ、複屈折性が高いフィルムが得られ易くなる。
なお、重量平均分子量および分子量分布は、シクロペンタノンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により得られた、ポリスチレン換算値である。
本発明の積層フィルムは、延伸フィルムと、前記延伸フィルム上に、本発明のポリイミドを含有するワニスを塗工し、得られた塗膜を乾燥することにより形成されたポリイミド膜とを有することを特徴とする。
本発明の積層フィルムの製造に用いるワニスは、本発明のポリイミドの適当量を溶媒に溶解することにより、調製することができる。
ワニスの調製に用いる溶媒は、ポリイミドを溶解するものであって、かつ、延伸フィルムを侵さないものであれば、特に限定されない。ワニスの塗工後に、塗膜から溶媒を効率よく揮発させることができることから、溶媒の沸点は180℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましい。
これらの中でも、延伸フィルムとして、シクロオレフィンポリマーフィルムを用いる場合、ケトン系溶媒が好ましく、シクロペンタノンがより好ましい。
本発明に用いる延伸フィルムは、延伸により複屈折性が発現したものであれば、特に限定されない。
延伸フィルムの材料は、熱可塑性樹脂であれば特に制限はないが、ガラス転移温度(Tg)が80℃から200℃のものが好ましく、100℃から180℃のものがより好ましい。
延伸フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニルポリメチルメタクリレート、ポリアリレートなどが挙げられる。これらの中でも、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネートが好ましく、シクロオレフィンポリマーが特に好ましい。
ノルボルネン系樹脂としては、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との開環共重合体またはそれらの水素化物、ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との付加共重合体またはそれらの水素化物等を挙げることができる。
製膜する際には、溶剤キャスト法や溶融押出法など、公知の製膜手法を適宜利用することができる。また、「エスシーナ」、「SCA40」(積水化学工業社製)、「ゼオノアフィルム」(日本ゼオン社製)、「アートンフィルム」(JSR社製)等の市販の熱可塑性樹脂フィルムを利用することもできる。
延伸フィルムの波長550nmにおける面内のリタデーション(Re)は、特に限定されないが、好ましくは30〜250nm、より好ましくは80〜200nmである。
一方、延伸フィルムを工程シートとして利用し、延伸フィルムを剥離除去して用いる場合〔例えば、後述する位相差フィルム(γ)〕、用いる延伸フィルムは、透明性に劣るものであってもよい。
本発明の積層フィルムは、前記ワニスを延伸フィルム上に塗工し、得られた塗膜を乾燥することによりポリイミド膜を形成することにより製造することができる。
本発明の積層フィルムは、そのまま位相差フィルムとして用いることができる。本発明の積層フィルムとしては、延伸フィルムの片側に前記ポリイミド膜を有するフィルム〔位相差フィルム(α)〕、延伸フィルムの両側にそれぞれ前記ポリイミド膜を有するフィルム〔位相差フィルム(β)〕が挙げられる。
位相差フィルム(β)としては、例えば、位相差フィルム(α)の延伸フィルム側に、さらにポリイミド膜を形成して得られる、ポリイミド膜/延伸フィルム/ポリイミド膜、の層構造を有するフィルム等が挙げられる。
前記積層フィルムから、延伸フィルムを剥離除去することにより、位相差フィルム〔位相差フィルム(γ)〕を得ることができる。
位相差フィルム(γ)としては、例えば、ポリイミド膜のみからなるフィルムが挙げられる。延伸フィルムの剥離除去は、例えば、位相差フィルム(α)を水中に浸漬させることにより行うことができる。
粘着剤層を形成する際は、市販の透明粘着シートを用いることもできる。かかる透明粘着シートとしては、例えば、LUCIACS(日東電工社製)等が挙げられる。
本発明の積層フィルムの製造方法は、本発明のポリイミドを含有するワニスを延伸フィルム上に塗工し、得られた塗膜を乾燥する工程を有する。
本発明の方法に用いる、ポリイミド、ワニス、延伸フィルムとしては、前記と同様のものが挙げられる。また、ワニスの塗工方法や得られた塗膜の乾燥方法としては、前記方法を利用することができる。
シクロオレフィンフィルム(1):シクロオレフィン系延伸フィルム(日本ゼオン社製、製品名:ゼオノアZM−16)に対して、大気圧プラズマ表面処理とシランカップリング剤(チッソ社製、商品名:サイラエースS330)処理を施して得られたフィルム
シクロオレフィンフィルム(2):シクロオレフィン系未延伸フィルム(日本ゼオン社製、製品名:ゼオノアZF−16)に対して、大気圧プラズマ表面処理とシランカップリング剤(チッソ社製、商品名:サイラエースS330)処理を施して得られたフィルム
4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA)3.409g(0.015モル)、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(BAFL)5.226g(0.015モル)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)107.6gを混合し、25℃で20分攪拌した。次いで、得られた溶液を氷冷し、この溶液にビス(オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸)4,4’−スルホニルジアニリド(PSHT)18.259g(0.03モル)を加え、氷冷下で2時間、次いで25℃で20時間攪拌してポリイミド前駆体ワニスを得た。
得られたポリイミド前駆体ワニスに無水酢酸12.25g(0.12モル)、ピリジン11.87g(0.15モル)を加え、25℃で1時間、80℃で1時間、110℃で4時間攪拌して化学イミド化反応を行った。この際、反応液はゲル化しなかった。反応後、樹脂濃度が7%になるように反応液にDMAcを加えて希釈し、得られた希釈液をメタノール8L中に滴下することにより、ポリイミドを析出させ、これをろ過により回収した。
ポリイミドをメタノールで2度洗浄した後、130℃で6時間、真空乾燥した(収量:25.12g、収率97.1%)。
得られたポリイミドの25℃のシクロペンタノンに対する溶解性を調べたところ、その飽和溶液の濃度は20%以上であった。
得られた積層フィルムを切断して膜断面を露出させた後、水中に24時間浸漬させることにより、ポリイミド膜をシクロオレフィンフィルム(1)から剥離し、剥離したポリイミド膜を130℃で3時間真空乾燥した。
実施例1において、DABAの使用量を2.045g(0.009モル)、BAFLの使用量を7.316g(0.021モル)に変更したことを除き、実施例1と同様にしてポリイミド膜を得た。
実施例1において、DABAの使用量を4.772g(0.021モル)、BAFLの使用量を3.136g(0.009モル)に変更したことを除き、実施例1と同様にしてポリイミド膜を得た。
実施例1において、PSHTをビス(オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸)1,4−フェニレンジアミド(PPHT)に変更したことを除き、実施例1と同様にしてポリイミド膜を得た。
実施例1において、シクロオレフィンフィルム(1)をシクロオレフィンフィルム(2)に変更したことを除き、実施例1と同様にしてポリイミド膜を得た。
実施例1において、ジアミンとして、DABA6.818g(0.03モル)のみを使用したことを除き、実施例1と同様にしてポリイミドを合成した。得られたポリイミドは、25℃のシクロペンタノンに難溶であり(飽和溶液の濃度が5%以下)、ポリイミド膜を得ることができなかった。
実施例1において、ジアミンとして、BAFL10.453g(0.03モル)のみを使用したことを除き、実施例1と同様にしてポリイミド膜を得た。
実施例1において、テトラカルボン酸二無水物として、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(S−BPDA)を8.826g(0.03モル)、ジアミンとして、BAFL10.453g(0.03モル)を使用したことを除き、実施例1と同様にしてポリイミドを合成した。得られたポリイミドは、25℃のシクロペンタノンに難溶であり(飽和溶液の濃度が5%以下)であり、ポリイミド膜を得ることができなかった。
ポリイミドを25℃のシクロペンタノンに溶解させ、以下の基準で溶解性を評価した。
○:濃度が20%を超える溶液が得られる。
△:濃度が5%を超え、20%以下の溶液が得られる。
×:濃度が5%を超える溶液が得られない。
分光エリスロメーター(J.A.WOOLLAM JAPAN社製、製品名:M−2000を用いて、ポリイミドフィルム(厚膜約10μm)の、フィルムの面方向(x軸、y軸)、フィルムの垂直方向(z軸)の屈折率を測定し、位相差(Rth)を算出した。
紫外可視近赤外分光光度計(日本分光社製、製品名:V−570)を用いて、ポリイミド膜(膜厚10μm)の波長400nmの光線透過率を測定し、光線透過率が90%以上である場合を○とした。
熱機械分析装置(SII社製、製品名:TMASS7100)を用いて、窒素雰囲気下、温度範囲:室温〜300℃、昇温速度:5℃/分、2サイクルの条件でポリイミドフィルムの熱膨張率(ppm/℃)を測定し、2サイクル目の測定値を採用した。
精密万能試験機(島津製作所社製、製品名:オートグラフAG)を用いて、膜厚10μm、幅10mmのポリイミドフィルムを用いて、100mm/分の速度で引張り試験を行い、破断強度(MPa)、破断伸び(%)を測定した。
実施例1〜4で得られたポリイミドは、シクロペンタノンに対して高い溶解性を示し、キャスト法用のワニスを調製することができる。
一方、ジアミンとしてDABAのみを用いた比較例2のポリイミド、テトラカルボン酸二無水物としてS−BPDAを用いた比較例4のポリイミドは、いずれもシクロペンタノンに対する溶解性に劣る。
比較例1では、基材として未延伸フィルムを用いたため、複屈折性が十分には発現していない。
比較例3では、ジアミンとしてDABAを用いていないため、複屈折性がほとんど発現していない。
Claims (10)
- 下記式(1)で示される繰り返し単位と、下記式(2)で示される繰り返し単位とを有し、
式(1)で示される繰り返し単位と式(2)で示される繰り返し単位の割合〔式(1)で示される繰り返し単位:式(2)で示される繰り返し単位〕のモル比が、50:50〜70:30であり、
式(1)で示される繰り返し単位と式(2)で示される繰り返し単位の合計量が、全繰り返し単位中、80〜100モル%であることを特徴とするポリイミド。
〔式中、R1、R2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシル基、又はトリフルオロメチル基を表す。A1は、下記式(3a)又は(3b)
(式中、*は、結合手を表す。)
で示される基を表す。a、bはそれぞれ独立に、0〜4の整数を表す。a、bがそれぞれ2以上のとき、複数のR1同士およびR2同士は、それぞれ同一であっても相異なっていてもよい。〕
(式中、R3〜R6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシル基、又はトリフルオロメチル基を表す。A1は、前記式(3a)又は(3b)で示される基を表す。c〜fはそれぞれ独立に、0〜4の整数を表す。c、d、e、fがそれぞれ2以上のとき、複数のR3同士、R4同士、R5同士およびR6同士は、それぞれ同一であっても相異なっていてもよい。) - 厚みが10μmのフィルムに成形したときに、そのフィルムの、波長400nmの光の光線透過率が90%以上になる、請求項1に記載のポリイミド。
- 25℃のシクロペンタノンに溶解させて飽和溶液を調製したときに、その飽和溶液の濃度が5重量%以上になる、請求項1または2に記載のポリイミド。
- 延伸フィルムと、前記延伸フィルム上に、請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミドを含有するワニスを塗工し、得られた塗膜を乾燥することにより形成されたポリイミド膜とを有する積層フィルム。
- 前記延伸フィルムが、未延伸のシクロオレフィンポリマーフィルムを延伸して得られたフィルムである、請求項4に記載の積層フィルム。
- さらに、粘着剤層を有する請求項4又は5に記載の積層フィルム。
- 請求項4〜6のいずれかに記載の積層フィルムから、延伸フィルムを剥離除去して得られる位相差フィルム。
- さらに、粘着剤層を有する請求項7に記載の位相差フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミドを含有するワニスを、延伸フィルム上に塗工し、得られた塗膜を乾燥する工程を有する積層フィルムの製造方法。
- 前記延伸フィルムが、未延伸のシクロオレフィンポリマーフィルムを延伸して得られたフィルムである、請求項9に記載の積層フィルムの製造方法。
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