[go: up one dir, main page]

JP6368245B2 - 脂肪族ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体 - Google Patents

脂肪族ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP6368245B2
JP6368245B2 JP2014544301A JP2014544301A JP6368245B2 JP 6368245 B2 JP6368245 B2 JP 6368245B2 JP 2014544301 A JP2014544301 A JP 2014544301A JP 2014544301 A JP2014544301 A JP 2014544301A JP 6368245 B2 JP6368245 B2 JP 6368245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
aliphatic polyester
polyester resin
hydroxybutyrate
polyhydroxyalkanoate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014544301A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014068943A1 (ja
Inventor
鈴木 紀之
紀之 鈴木
徹也 南
徹也 南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Publication of JPWO2014068943A1 publication Critical patent/JPWO2014068943A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6368245B2 publication Critical patent/JP6368245B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/20Carboxylic acid amides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/05Alcohols; Metal alcoholates
    • C08K5/053Polyhydroxylic alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds
    • C08L101/16Compositions of unspecified macromolecular compounds the macromolecular compounds being biodegradable

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、脂肪族ポリエステル樹脂組成物に関するものであり、特に微生物の働きによって分解される生分解性ポリエステル樹脂を、種々の産業用資材として適用するためのポリエステル樹脂組成物およびそれから構成される成形品に関するものである。
近年、プラスチック廃棄物が、生態系への影響、燃焼時の有害ガス発生、大量の燃焼熱量による地球温暖化等、地球環境への大きな負荷を与える原因となっている問題を解決できるものとして、生分解性プラスチックの開発が盛んになっている。
中でも植物由来の生分解性プラスチックを燃焼させた際に出る二酸化炭素は、もともと空気中にあったもので、大気中の二酸化炭素は増加しない。このことをカーボンニュートラルと称し、二酸化炭素削減目標値を課した京都議定書の下、重要視され、積極的な使用が望まれている。
最近、生分解性およびカーボンニュートラルの観点から、植物由来のプラスチックとして脂肪族ポリエステル系樹脂が注目されており、特にポリヒドロキシアルカノエート(以下、PHAと称する場合がある)系樹脂、さらにはPHA系樹脂の中でもポリ(3−ヒドロキシブチレート)単独重合樹脂(以下、P3HBと称する場合がある)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート)共重合樹脂(以下、P3HB3HVと称する場合がある)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂(以下、P3HB3HHと称する場合がある)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−4−ヒドロキシブチレート)共重合樹脂およびポリ乳酸等が注目されている。
しかしながら、前記PHA系樹脂は、結晶化速度が遅いことが知られており、そのため、成形加工に際し、加熱溶融後、固化のための冷却時間を長くする必要があり、成形加工性及び生産性が悪い、という問題点がある。
このため、従来から、PHA系樹脂に、窒化ホウ素、酸化チタン、タルク、層状ケイ酸塩、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、金属リン酸塩などの無機物を配合して結晶化を促進しようとする提案があった。しかし、得られた成形体の引張伸びが低下する、成形体表面外観が悪化する、などの弊害が多く、効果は不十分であった。
特許文献1では、PHA系樹脂に対しアミド結合を有する化合物を混合することで、PHA系樹脂の結晶化を促進することが開示されている。しかしながら、生産性を向上させるために、一層の改善が望まれる。
特表2008−513578号公報
本発明は、微生物の働きによって水と二酸化炭素に分解される生分解性ポリエステルの中でも、特にポリヒドロキシアルカノエートの欠点である結晶化の遅さを改善して、射出成形、シート成形などの成形加工における成形加工性を改善し、成形時やペレット生産時に優れた生産性を示す樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、結晶化の遅いポリヒドロキシアルカノエートに、アミド結合を有する化合物とペンタエリスリトールとを配合することで、ポリヒドロキシアルカノエートの結晶化を促進することができ、成形加工性及び生産性が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)、アミド結合を有する化合物(B)およびペンタエリスリトール(C)を含有し、
前記アミド結合を有する化合物(B)が、下記一般式:
−C(O)N(R、R−C(O)NH−(R)−NHC(O)−R、R−NHC(O)NH−(R)−NHC(O)NH−R、R−NHC(O)−R、R−NHC(O)−(R)−C(O)NH−R、R−C(O)NH−(R)−C(O)NH−R、R−NHC(O)NH−(R)−C(O)NH−R、若しくはR−NHC(O)NH−(R)−NHC(O)−Rで表される化合物であるか、又はそれらの組み合わせであり、
式中、各Rは、独立してC〜C30アルキルであり、
各Rは、独立してH又はC〜C20アルキルであり、及び
各Rは、独立してC〜C10アルキレンであることを特徴とする、
脂肪族ポリエステル樹脂組成物に関する。
好ましくは、前記アミド結合を有する化合物(B)が、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、及びエルカ酸アミドから選ばれる1種以上である。
好ましくは、ポリヒドロキシアルカノエート(A)100重量部に対して、ペンタエリスリトール(C)が0.05〜12重量部である。
好ましくは、ポリヒドロキシアルカノエート(A)が、下記一般式(1)
[−CHR−CH−CO−O−] (1)
(式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である。)、
で示される繰り返し単位を含む。
好ましくは、ポリヒドロキシアルカノエート(A)が、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)単独重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3-ヒドロキシバレレート−コ−3-ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3-ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、及びポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−4-ヒドロキシブチレート)共重合樹脂から選択される1種以上である。
また本発明は、前記脂肪族ポリエステル樹脂組成物を成形してなるポリエステル樹脂成形体にも関する。
本発明の樹脂組成物によれば、ポリヒドロキシアルカノエートの結晶化の遅さを改善して、射出成形、シート形成などの成形加工における成形加工性を改善し、かつ、成形時及びペレット生産時における生産性を改善することができる。
以下、本発明について、さらに詳細に説明する。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、PHA(A)と、アミド結合を有する化合物(B)と、ペンタエリスリトール(C)とを含有することを特徴とする。
[ポリヒドロキシアルカノエート(A)]
本発明において、PHA(A)は、一般式 :[−CHR−CH−CO−O−]で示される繰り返し単位を含む脂肪族ポリエステル樹脂である。
本発明に用いるPHA(A)は、式(1) :[−CHR−CH−CO−O−](式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である。)で示される繰り返し単位を含む脂肪族ポリエステルであることが好ましい。
特に、成形加工性および成形体物性の観点から、3−ヒドロキシブチレート単位、3−ヒドロキシバレレート単位、3−ヒドロキシヘキサノエート単位、または4−ヒドロキシブチレート単位が含まれていることが好ましい。
さらに、PHA(A)は、3−ヒドロキシブチレートが80モル%以上からなる重合樹脂であることが好ましく、より好ましくは85モル%以上からなる重合樹脂であり、微生物によって生産された物が好ましい。具体例としては、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)単独重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシプロピオネート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3-ヒドロキシバレレート−コ−3-ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘプタノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシオクタノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシノナノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシデカノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシウンデカノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−4−ヒドロキシブチレート)共重合樹脂等が挙げられる。
特に、成形加工性および成形体物性の観点から、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)単独重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3-ヒドロキシバレレート−コ−3-ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、及びポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−4−ヒドロキシブチレート)共重合樹脂が好適に使用し得る。
前記PHA(A)において、3−ヒドロキシブチレート(以下、3HBと称する場合がある)と、共重合している3−ヒドロキシバレレート(以下、3HVと称する場合がある)や、3−ヒドロキシヘキサノエート(以下、3HHと称する場合がある)や、4−ヒドロキシブチレート(以下、4HBと称する場合がある)等のコモノマーとの構成比、即ち共重合樹脂中のモノマー比率としては、成形加工性および成形体品質等の観点から、3−ヒドロキシブチレート/コモノマー=97/3〜80/20(モル%/モル%)であることが好ましく、95/5〜85/15(モル%/モル%)であることがより好ましい。コモノマー比率が3モル%未満であると、成形加工温度と熱分解温度が近接するため成形加工し難い場合がある。コモノマー比率が20モル%を超えると、PHA(A)の結晶化が遅くなるため生産性が悪化する場合がある。
前記PHA(A)の共重合樹脂中の各モノマー比率は、以下のようにガスクロマトグラフィーによって測定できる。乾燥PHA約20mgに、2mlの硫酸/メタノール混液(15/85(重量比))と2mlのクロロホルムを添加して密栓し、100℃で140分間加熱して、PHA分解物のメチルエステルを得る。冷却後、これに1.5gの炭酸水素ナトリウムを少しずつ加えて中和し、炭酸ガスの発生が止まるまで放置する。4mlのジイソプロピルエーテルを添加してよく混合した後、上清中のPHA分解物のモノマーユニット組成をキャピラリーガスクロマトグラフィーにより分析することにより、共重合樹脂中の各モノマー比率を求められる。
前記ガスクロマトグラフとしては、島津製作所社製「GC−17A」を用い、キャピラリーカラムにはGLサイエンス社製「NEUTRA BOND−1」(カラム長:25m、カラム内径:0.25mm、液膜厚:0.4μm)を用いる。キャリアガスとしてHeを用い、カラム入口圧を100kPaとし、サンプルは1μl注入する。温度条件は、8℃/分の速度で初発温度100℃から200℃まで昇温し、さらに200〜290℃まで30℃/分の速度で昇温する。
本発明のPHA(A)の重量平均分子量(以下、Mwと称する場合がある)は、20万〜250万が好ましく、25万〜200万がより好ましく、30万〜100万がさらに好ましい。重量平均分子量が20万未満では、機械物性等が劣る場合があり、250万を超えると、成形加工が困難となる場合がある。
前記重量平均分子量の測定方法は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)(昭和電工社製「Shodex GPC−101」)を用い、カラムにポリスチレンゲル(昭和電工社製「Shodex K−804」)を用い、クロロホルムを移動相とし、ポリスチレン換算した場合の分子量として求めることができる。この際、検量線は重量平均分子量31400、197000、668000、1920000のポリスチレンを使用して作成する。
なお、前記PHAは、例えば、Alcaligenes eutrophusにAeromonas caviae由来のPHA合成酵素遺伝子を導入したAlcaligenes eutrophus AC32株(ブダペスト条約に基づく国際寄託、国際寄託当局:独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)、原寄託日:平成8年8月12日、平成9年8月7日に移管、寄託番号FERM BP−6038(原寄託FERM P−15786より移管))(J.Bacteriol.,179,4821(1997))等の微生物によって産生される。
[アミド結合を有する化合物(B)]
本発明に用いるアミド結合を有する化合物(B)は、下記一般式:
−C(O)N(R、R−C(O)NH−(R)−NHC(O)−R、R−NHC(O)NH−(R)−NHC(O)NH−R、R−NHC(O)−R、R−NHC(O)−(R)−C(O)NH−R、R−C(O)NH−(R)−C(O)NH−R、R−NHC(O)NH−(R)−C(O)NH−R、R−NHC(O)NH−(R)−NHC(O)−Rのいずれかで表される化合物である。これらの化合物は単独で用いても良く、組み合わせて使用してもよい。
各Rは、独立してC〜C30アルキルであり、好ましくはC12〜C22アルキルである。各Rは、独立してH又はC〜C20アルキルであり、好ましくはH又はC〜Cアルキルであり、より好ましくはHである。各Rは、独立してC〜C10アルキレンであり、好ましくはC〜Cアルキレンである。ここで上記アルキル基またはアルキレン基は飽和であってもよいし、不飽和であってもよい。
なかでも、ポリヒドロキシアルカノエート(A)との親和性の観点から、R−C(O)NHで表される化合物が好ましい。具体的には、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、及びエルカ酸アミドが挙げられる。
本発明で用いられるアミド結合を有する化合物(B)の量は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の結晶化を促進できれば特に制限されない。しかし、結晶核剤としての効果を得るためには、アミド結合を有する化合物(B)の含有量の下限値は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の含有量100重量部に対して、好ましくは0.01重量部であり、より好ましくは0.05重量部であり、更に好ましくは0.1重量部である。また、アミド結合を有する化合物(B)の量が多すぎると、溶融加工時の粘度が下がってしまい、加工し難くなる場合があるため、アミド結合を有する化合物(B)の含有量の上限値は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の含有量100重量部に対して、好ましくは10重量部であり、より好ましくは7重量部であり、更に好ましくは5重量部である。
[ペンタエリスリトール(C)]
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物ではポリヒドロキシアルカノエート(A)の結晶核剤としてペンタエリスリトール(C)が用いられる。
ペンタエリスリトール(C)とは、下記式(2)
Figure 0006368245
で示される化合物である。多価アルコール類の一種であり、融点260.5℃の白色結晶の有機化合物である。ペンタエリスリトール(C)は糖アルコールに分類されるが、天然物由来ではなく、アセトアルデヒドとホルムアルデヒドを塩基性環境下で縮合して合成することができる。
本発明で用いられるペンタエリスリトール(C)は通常、一般に入手可能であるものであれば特に制限されず、試薬品あるいは工業品を使用し得る。試薬品としては、和光純薬工業株式会社、シグマ・アルドリッチ社、東京化成工業株式会社やメルク社などが挙げられ、工業品であれば、広栄化学工業株式会社品(商品名:ペンタリット)や東洋ケミカルズ株式会社品などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般に入手できる試薬品や工業品の中には不純物として、ペンタエリスリトール(C)が脱水縮合して生成するジペンタエリスリトールやトリペンタエリスリトールなどのオリゴマーが含まれているものがある。上記オリゴマーはポリヒドロキシアルカノエート(A)の結晶化には効果を有しないが、ペンタエリスリトール(C)の結晶化効果を阻害しない。従い、オリゴマーが含まれていても構わない。
本発明で用いられるペンタエリスリトール(C)の量は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の結晶化を促進できれば特に制限されない。しかし、ペンタエリスリトール(C)の結晶核剤としての効果を得るためには、ペンタエリスリトール(C)の含有量の下限値は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の含有量100重量部に対して、好ましくは0.05重量部であり、より好ましくは0.1重量部であり、更に好ましくは0.5重量部である。また、ペンタエリスリトール(C)の量が多すぎると、溶融加工時の粘度が下がってしまい、加工し難くなる場合があるため、ペンタエリスリトール(C)の含有量の上限値は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の含有量100重量部に対して、好ましくは12重量部であり、より好ましくは10重量部であり、更に好ましくは8重量部である。
[脂肪族ポリエステル樹脂組成物]
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、ポリヒドロキシアルカノエート単独、ポリヒドロキシアルカノエートとアミド化合物を含む樹脂組成物、あるいは、ポリヒドロキシアルカノエートとペンタエリスリトール以外の糖アルコール化合物を含む樹脂組成物に比べて、加工時の樹脂組成物の結晶化が幅広い加工条件で安定して進行する点で優れているので以下に示すような利点がある。
ポリヒドロキシアルカノエートの中でも、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)(P3HB3HH)や、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート)(P3HB3HV)などは、加熱溶融後に冷却して結晶化させる際、結晶化の進行は溶融時の樹脂温度の影響を受ける。すなわち、溶融時の樹脂温度が高いほど結晶化が進行し難くなる傾向がある。例えば、P3HB3HHは、溶融時の樹脂温度が樹脂の融点から170℃程度の温度の場合では、溶融時の樹脂温度が高いほど冷却時の樹脂の結晶化は進み難くなる傾向がある。また溶融時の樹脂温度が180℃程度以上の温度の場合では、冷却時の結晶化が数時間に渡って進行する傾向が有る。したがって、良好に成形加工を行なうためには、溶融時の樹脂温度を170℃〜180℃程度の温度範囲に制御しなければならないが、一般的な成形加工では溶融時の樹脂温度は均一でないため、上記の温度範囲で制御することは非常に困難である。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物の結晶化は、樹脂の溶融時の幅広い温度範囲に対して安定的に進行する。すなわち、溶融時の樹脂温度が樹脂の融点以上から190℃程度の温度範囲の場合であっても結晶化が安定的に早く進むため、本発明の樹脂組成物は、幅広い加工条件に対して優れた加工特性を有している。尚、溶融時の樹脂温度が200℃以上の温度で溶融加工する事は、熱劣化の観点で好ましくない。
また、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の結晶化の進行は冷却温度にも依存している。例えば、P3HB3HHは、加熱溶融後の冷却温度が50〜70℃で最も結晶化が進行する傾向があり、冷却温度が50℃より低い、または70℃より高い場合は、結晶化が進行しにくくなる傾向がある。一般的な成形加工では金型温度が冷却温度に相関し、金型温度を上記温度範囲、すなわち50℃〜70℃の範囲で制御しなければならないが、金型温度を均一に制御するためには、金型の構造や形状を緻密に設計する必要が有り、非常に困難である。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物の結晶化は、溶融後の樹脂の幅広い冷却温度範囲に対して安定的に進行する。すなわち、加熱溶融後の冷却温度が20℃〜80℃の温度範囲の場合であっても結晶化が安定的に早く進むため、本発明の樹脂組成物は、幅広い加工条件に対して優れた加工特性を有している。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、従来のポリヒドロキシアルカノエート単独、ポリヒドロキシアルカノエートとアミド化合物を含む樹脂組成物、あるいは、ポリヒドロキシアルカノエートとペンタエリスリトール以外の糖アルコール化合物を含む樹脂組成物では得られなかった、上記のような利点を有するので、溶融時の樹脂温度や金型などの冷却温度を幅広く設定できる点で、優れた加工特性を有している。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物には、結晶化が安定的に早く進行することによって、以下に記すような特性が発現される。
例えば、P3HB3HHは、成形時に十分に結晶化が進行しないため、成形後も徐々に結晶化が進行し球晶が成長するため、機械物性が経時変化し、成形品が徐々に脆化してしまう傾向があった。ところが、本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、成形直後に多数の微結晶が生成するので、成形後には球晶が成長し難くなり、成形品の脆化も抑制されるため、製品の品質安定性の点で優れている。
また、射出成形用の成形金型のキャビティ部のあわせ部(例えば、パーティングライン部、インサート部、スライドコア摺動部など)には、隙間があり、射出成形時に、その隙間に溶融した樹脂が入り込んでできる「バリ」が成形品に付着してしまう。ポリヒドロキシアルカノエートは、結晶化の進行が遅く樹脂が流動性を有する時間が長いため、バリが起こり易く、成形品の後処理に多大な労力を要する。ところが、本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物では結晶化が早いのでバリができ難く、成形品の後処理の労力を低減できるため、実用上好ましい。
本発明にかかる脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、ポリヒドロキシアルカノエート(A)の融点以上にまで加熱し混錬できる装置であれば公知の溶融混錬機により容易に製造できる。例えば、ポリヒドロキシアルカノエート(A)とアミド結合を有する化合物(B)とペンタエリスリトール(C)と、さらに必要であれば他の成分とを押出機、ロールミル、バンバリーミキサーなどにより溶融混練してペレット状とした後、成形に供する方法、アミド結合を有する化合物(B)とペンタエリスリトール(C)の高濃度のマスターバッチを予め調製しておき、これをポリヒドロキシアルカノエート(A)に所望の割合で溶融混錬して成形に供する方法、などが利用できる。ペンタエリスリトール(C)とポリヒドロキシアルカノエート(A)とアミド結合を有する化合物(B)は混錬機に同時に添加してもよいし、あるいは先にポリヒドロキシアルカノエート(A)を溶融させた後アミド結合を有する化合物(B)とペンタエリスリトール(C)を添加してもかまわない。
本発明における脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、各種添加剤を含有しても良い。ここで添加剤とは、たとえば、滑剤、ペンタエリスリトール(C)及びアミド結合を有する化合物(B)以外の結晶核剤、可塑剤、加水分解抑制剤、酸化防止剤、離形剤、紫外線吸収剤、染料、顔料などの着色剤、無機充填剤等を目的に応じて使用できるが、それらの添加剤は、生分解性を有することが好ましい。
他の添加剤としては、炭素繊維等の無機繊維や、人毛、羊毛等の有機繊維が挙げられる。また、竹繊維、パルプ繊維、ケナフ繊維や、類似の他の植物代替種、アオイ科フヨウ属1年草植物、シナノキ科一年草植物等の天然繊維も使用することが出来る。二酸化炭素削減の観点からは、植物由来の天然繊維が好ましく、特に、ケナフ繊維が好ましい。
[脂肪族ポリエステル樹脂組成物からなる成形体]
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物からなる成形体の製造方法を以下に例示する。
まず、PHA(A)、アミド結合(B)を有する化合物およびペンタエリスリトール(C)、さらには必要に応じて、前記各種添加剤を押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどを用いて溶融混練して、脂肪族ポリエステル樹脂組成物を作製し、それをストランド状に押し出してからカットして、円柱状、楕円柱状、球状、立方体状、直方体状などの粒子形状の脂肪族ポリエステル樹脂組成物からなるペレットを得る。
前記において、PHA(A)を溶融混練する温度は、使用するPHA(A)の融点、溶融粘度等によるため一概には規定できないが、溶融混練物のダイス出口での樹脂温度が140〜200℃であることが好ましく、150〜195℃であることがより好ましく、160〜190℃がさらに好ましい。溶融混練物の樹脂温度が140℃未満であると、混練が不十分となる場合があり、200℃を超えるとPHA(A)が熱分解する場合がある。
前記方法によって作製されたペレットを、40〜80℃で十分に乾燥させて水分を除去した後、公知の成形加工方法で成形加工でき、任意の成形体を得ることができる。成形加工方法としては、例えば、フィルム成形、シート成形、射出成形、ブロー成形、ブロー成形、繊維の紡糸、押出発泡、ビーズ発泡等が挙げられる。
シート成形体の製造方法としては、例えば、Tダイ押出し成形、カレンダー成形、ロール成形が挙げられる。ただし、シート成形法はこれらに限定されるものではない。シート成形時の成形温度は140〜190℃が好ましい。また、本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物から得られたシートは、加熱による熱成形、真空成形、プレス成形、シートブロー成形が可能である。
射出成形体の製造方法としては、例えば、熱可塑性樹脂を成形する場合に一般的に採用される射出成形法、ガスアシスト成形法、射出圧縮成形法等の射出成形法を採用することができる。また、その他目的に合わせて、上記の方法以外でもインモールド成形法、ガスプレス成形法、2色成形法、サンドイッチ成形法、PUSH−PULL、SCORIM等を採用することもできる。ただし、射出成形法はこれらに限定されるものではない。射出成形時の成形温度は140〜190℃が好ましく、金型温度は20〜80℃が好ましく、30〜70℃であることがより好ましい。
本発明の成形体は、農業、漁業、林業、園芸、医学、衛生品、食品産業、衣料、非衣料、包装、自動車、建材、その他の分野に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によりその技術的範囲を限定されるものではない。
・ポリヒドロキシアルカノエート原料A1:製造例1で得られたものを用いた。
<製造例1>
培養生産にはKNK−005株(米国特許第7384766号明細書を参照)を用いた。
種母培地の組成は1w/v% Meat−extract、1w/v% Bacto−Tryptone、0.2w/v% Yeast−extract、0.9w/v% NaHPO・12HO、0.15w/v% KHPO、(pH6.8)とした。
前培養培地の組成は1.1w/v% NaHPO・12HO、0.19w/v% KHPO、1.29w/v% (NHSO、0.1w/v% MgSO・7HO、0.5v/v% 微量金属塩溶液(0.1N塩酸に1.6w/v% FeCl・6HO、1w/v% CaCl・2HO、0.02w/v% CoCl・6HO、0.016w/v% CuSO・5HO、0.012w/v% NiCl・6HOを溶かしたもの)、とした。炭素源はパーム油を10g/Lの濃度で一括添加した。
PHA生産培地の組成は0.385w/v% NaHPO・12HO、0.067w/v% KHPO、0.291w/v% (NHSO、0.1w/v%
MgSO・7HO、0.5v/v% 微量金属塩溶液(0.1N 塩酸に1.6w/v% FeCl・6HO、1w/v% CaCl・2HO、0.02w/v%
CoCl・6HO、0.016w/v% CuSO・5HO、0.012w/v% NiCl・6HOを溶かしたもの)、0.05w/v% BIOSPUREX200K(消泡剤:コグニスジャパン社製)とした。
まず、KNK−005株のグリセロールストック(50μl)を種母培地(10ml)に接種して24時間培養し種母培養を行なった。次に種母培養液を1.8Lの前培養培地を入れた3Lジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ製MDL−300型)に1.0v/v%接種した。運転条件は、培養温度33℃、攪拌速度500rpm、通気量1.8L/minとし、pHは6.7〜6.8の間でコントロールしながら28時間培養し、前培養を行なった。pHコントロールには14%水酸化アンモニウム水溶液を使用した。
次に、前培養液を6Lの生産培地を入れた10Lジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ製MDS−1000型)に1.0v/v%接種した。運転条件は、培養温度28℃、攪拌速度400rpm、通気量6.0L/minとし、pHは6.7から6.8の間でコントロールした。pHコントロールには14%水酸化アンモニウム水溶液を使用した。炭素源としてパーム油を使用した。培養は64時間行い、培養終了後、遠心分離によって菌体を回収、メタノールで洗浄、凍結乾燥し、乾燥菌体重量を測定した。
得られた乾燥菌体1gに100mlのクロロホルムを加え、室温で一昼夜攪拌して、菌体内のPHAを抽出した。菌体残渣をろ別後、エバポレーターで総容量が30mlになるまで濃縮後、90mlのヘキサンを徐々に加え、ゆっくり攪拌しながら、1時間放置した。析出したPHAをろ別後、50℃で3時間真空乾燥し、PHAを得た。得られたPHAの3HH組成分析は以下のようにガスクロマトグラフィーによって測定した。乾燥PHA20mgに2mlの硫酸−メタノール混液(15:85)と2mlのクロロホルムを添加して密栓し、100℃で140分間加熱して、PHA分解物のメチルエステルを得た。冷却後、これに1.5gの炭酸水素ナトリウムを少しずつ加えて中和し、炭酸ガスの発生がとまるまで放置した。4mlのジイソプロピルエーテルを添加してよく混合した後、遠心して、上清中のポリエステル分解物のモノマーユニット組成をキャピラリーガスクロマトグラフィーにより分析した。ガスクロマトグラフは島津製作所GC−17Aを用い、キャピラリーカラムはGLサイエンス社製NEUTRA BOND−1(カラム長25m、カラム内径0.25mm、液膜厚0.4μm)を用いた。キャリアガスとしてHeを用い、カラム入口圧100kPaとし、サンプルは1μlを注入した。温度条件は、初発温度100から200℃まで8℃/分の速度で昇温、さらに200から290℃まで30℃/分の速度で昇温した。上記条件にて分析した結果、化学式(1)に示すようなPHA、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)(PHBH)であった。3−ヒドロキシヘキサノエート(3HH)組成は5.6モル%(3HB組成は、94.4モル%)であった。
培養後、培養液から国際公開第2010/067543号に記載の方法にてPHBHを得た。GPCで測定した重量平均分子量Mwは60万であった。
・ポリヒドロキシアルカノエート原料A2:製造例2で得られたものを用いた。
<製造例2>
KNK−005株の代わりにKNK−631株(国際公開第2009/145164号参照)を用いた他は、製造例1と同様にしてポリヒドロキシアルカノエート原料A2、PHBHを得た。重量平均分子量Mwは62万、3HH組成は7.8モル%(3HB組成は、92.2モル%)であった。
・ポリヒドロキシアルカノエート原料A3:製造例3で得られたものを用いた。
<製造例3>
KNK−631株および炭素源としてパーム核油を用いた以外は、製造例1と同様の方法でポリヒドロキシアルカノエート原料A3、PHBHを得た。重量平均分子量Mwは65万、3HH組成は11.4モル%(3HB組成は、88.6モル%)であった。
・ポリヒドロキシアルカノエート原料A4:シグマ・アルドリッチ社製のポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート)を用いた(3−ヒドロキシバレレート(3HV)組成は5モル%、3HB組成は、95モル%)。
・アミド結合を有する化合物:以下の市販品を用いた。
・原料B1:日本精化社製 BNT22H(ベヘン酸アミド)
・原料B2:日本精化社製 ニュートロン−2(ステアリン酸アミド)
<実施例1〜7>
(脂肪族ポリエステル樹脂組成物の製造)
ポリヒドロキシアルカノエート原料A1、アミド結合を有する化合物原料B1またはB2およびペンタエリスリトール(和光純薬工業株式会社製)を、表1に示した配合比率(以下、表中の配合比は、重量部を示す)で、同方向噛合型2軸押出機(日本製鋼社製:TEX30)を用いて、設定温度120〜140℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混錬し、脂肪族ポリエステル樹脂組成物を得た。当該脂肪族ポリエステル樹脂組成物をダイスからストランド状に引き取り、ペレット状にカットした。このとき、ダイス出口での樹脂温は、アミド結合を有する化合物やペンタエリスリトールの配合量によって異なるが、165〜190℃であった。
(射出成形品の離型に要する離型時間)
得られたペレットを原料として、射出成形機(日精樹脂工業社製:FN1000)を用い、成形機のシリンダー設定温度は130〜160℃、金型の設定温度は50℃で、150mm×150mm×2mm厚の平板状の試験片を成形した。射出時の樹脂温度は射出した溶融樹脂を、また、金型温度は金型の表面を、K型熱電対で直接接触させて測定した。
上記金型内に溶融した樹脂を射出した後、金型を開いて突き出しピンによって試験片を変形させることなく突き出し、金型から離型させることができるまでに要する時間を離型時間とした。離型時間が短いほど結晶化が早く、成形加工性が良好であることを示す。
<比較例1〜4>
表1に示した配合比で、実施例1〜7と同様の方法で、脂肪族ポリエステル樹脂組成物のペレットを作製し、射出成形の離型時間を測定した。結果は表1に示した。
Figure 0006368245
150mm×150mm×2mm厚の金型に溶融樹脂を流し入れようとすると、樹脂の射出時にかなりの剪断力がかかるので剪断発熱が起こり、設定温度に比べて実際の樹脂温度はかなり高くなる。表1の各比較例に示すように樹脂温度が180℃程度にまで高温になると、離型時間はおおよそ50秒以上も要した。それに対して、表1の各実施例のようにペンタエリスリトールを併用すると、剪断発熱で樹脂温度が比較例と同程度に高まっているにもかかわらず、離型時間は短くなった。以上より、ペンタエリスリトールを併用することで、結晶化が早く、成形加工性に優れることがわかる。
<実施例8〜14>
(脂肪族ポリエステル樹脂組成物の製造)
表2に示した配合比で、同方向噛合型2軸押出機(日本製鋼社製:TEX30)を用いて脂肪族ポリエステル樹脂組成物のペレットを製造し、ペレット生産性を評価した。
(ペレット生産性)
ペレット生産性は次のようにして評価した。押出機の設定温度120〜140℃で、スクリュー回転数を100rpmから徐々に高め吐出量をあげた。押出機のダイスから出てくるストランド状の溶融樹脂は設定60℃の水で満たされた1.5m長の温浴槽内を通過して結晶化、固化して、ペレタイザーにてペレット状にカットされる。樹脂吐出量をあげてペレット生産性を上げるためには、押出機のスクリュー回転数をあげてストランドの線速をあげる必要がある。スクリュー回転数を上げると剪断発熱によって樹脂温度が高まり、かつ線速が上がるに従い温浴槽での滞留時間が短くなる。樹脂温度が高まると結晶化し難くなり、また、60℃温浴槽での滞留時間が短くなると、樹脂は結晶化しきれずに軟化したままになる。すなわち、樹脂温度が高まり温浴槽での滞留時間が短くなるとペレタイザーでカットできなくなる。ペレット化できる最大のストランド線速をペレット生産性と定義した。線速値が高いほどペレット生産性は優れることを意味する。尚、樹脂温度は押出機のダイスから出てくる溶融樹脂をK型熱電対で直接接触させて測定した。結果は表2に示した。
<比較例5〜9>
実施例8〜14と同様の方法で、脂肪族ポリエステル樹脂組成物のペレット生産性を評価し、結果を表2に示した。
Figure 0006368245
表2から明らかなように、ペンタエリスリトールを併用することによって、ストランドの線速を高くすることができ、ペレット生産性に優れることが判った。
<実施例15〜18>
(ポリエステル樹脂組成物の製造)
同方向噛合型2軸押出機(日本製鋼社製:TEX30)を用いて、設定温度120〜140℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混錬し、脂肪族ポリエステル樹脂組成物を得た。当該脂肪族ポリエステル樹脂組成物はダイスからストランド状に引き取り、ペレット状にカットした。
(Tダイ成形によるシート生産性)
シート生産性は次のように評価した。得られたペレットを原料として、Tダイシート成形機(東洋精機製作所社製:ラボプラストミル)を用い、ダイスリップ厚=250μm、ダイスリップ幅=150mm、シリンダー設定温度=120〜140℃、ダイス設定温度=150〜160℃、冷却ロール設定温度60℃にて、100mm幅のシートを成形した。Tダイからシート状にでてきた溶融樹脂は冷却ロールに接触することで結晶化し、厚さ100μmのシートに成形される。樹脂が十分に結晶化した場合は、成形されたシートは冷却ロールから離型され、巻き取られるが、シートの線速が早まると冷却ロールに接触している時間が短くなるので結晶化せずに十分に固化しないのでロールから離型できなくなる。シートが離型できる最大のシート線速をシート生産性と定義した。線速値が高いほどシート生産性は優れることを意味する。なお、樹脂温度はTダイから出てくる溶融樹脂をK型熱電対で直接接触させて測定した。
<比較例10〜12>
実施例15〜18と同様の方法で、脂肪族ポリエステル樹脂組成物のシート生産性を評価し、結果を表3に示した。
Figure 0006368245
表3から明らかなように、ペンタエリスリトールを併用することによって、シート線速を高くすることができ、シート生産性に優れることが判った。

Claims (6)

  1. ポリヒドロキシアルカノエート(A)、アミド結合を有する化合物(B)およびペンタエリスリトール(C)を含有し、
    前記アミド結合を有する化合物(B)が、下記一般式:
    −C(O)N(R、R−C(O)NH−(R)−NHC(O)−R −NHC(O)−R、R−NHC(O)−(R)−C(O)NH−R、R−C(O)NH−(R)−C(O)NH−R、R−NHC(O)NH−(R)−C(O)NH−R、若しくはR−NHC(O)NH−(R)−NHC(O)−Rで表される化合物であるか、又はそれらの組み合わせであり、
    式中、各Rは、独立してC〜C30アルキルであり、
    各Rは、独立してH又はC〜C20アルキルであり、及び
    各Rは、独立してC〜C10アルキレンであって、
    前記アミド結合を有する化合物(B)が、ポリヒドロキシアルカノエート(A)100重量部に対して、0.01〜10重量部であり、
    前記ペンタエリスリトール(C)が、ポリヒドロキシアルカノエート(A)100重量部に対して、0.05〜12重量部であることを特徴とする、
    脂肪族ポリエステル樹脂組成物。
  2. 前記アミド結合を有する化合物(B)が、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、及びエルカ酸アミドから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の脂肪族ポリエステル樹脂組成物。
  3. ポリヒドロキシアルカノエート(A)100重量部に対して、ペンタエリスリトール(C)が0.05〜10重量部であることを特徴とする、請求項1または2に記載の脂肪族ポリエステル樹脂組成物。
  4. ポリヒドロキシアルカノエート(A)が、下記一般式(1)
    [−CHR−CH−CO−O−] (1)
    (式中、RはC2n+1で表されるアルキル基で、nは1以上15以下の整数である。)、
    で示される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の脂肪族ポリエステル樹脂組成物。
  5. ポリヒドロキシアルカノエート(A)が、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)単独重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)共重合樹脂、及びポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−4−ヒドロキシブチレート)共重合樹脂から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の脂肪族ポリエステル樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の脂肪族ポリエステル樹脂組成物を成形してなるポリエステル樹脂成形体。
JP2014544301A 2012-10-29 2013-10-28 脂肪族ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体 Active JP6368245B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012237437 2012-10-29
JP2012237437 2012-10-29
PCT/JP2013/006365 WO2014068943A1 (ja) 2012-10-29 2013-10-28 脂肪族ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014068943A1 JPWO2014068943A1 (ja) 2016-09-08
JP6368245B2 true JP6368245B2 (ja) 2018-08-01

Family

ID=50626892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014544301A Active JP6368245B2 (ja) 2012-10-29 2013-10-28 脂肪族ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9340659B2 (ja)
EP (1) EP2913360B1 (ja)
JP (1) JP6368245B2 (ja)
WO (1) WO2014068943A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020230807A1 (ja) 2019-05-13 2020-11-19 三菱瓦斯化学株式会社 脂肪族ポリエステル共重合体
US12533841B2 (en) 2019-05-13 2026-01-27 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Aliphatic polyester copolymer

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014125764A1 (ja) 2013-02-12 2014-08-21 株式会社カネカ ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体
EP3018173B1 (en) * 2013-07-03 2019-07-31 Kaneka Corporation Polyester resin composition and molded article comprising said resin composition
US10030117B2 (en) 2013-10-11 2018-07-24 Kaneka Corporation Aliphatic polyester resin composition and aliphatic polyester resin molded article
WO2015114719A1 (ja) * 2014-01-30 2015-08-06 株式会社カネカ ポリエステル樹脂組成物の製造方法およびポリエステル樹脂成形体
WO2017122679A1 (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 国立大学法人東京工業大学 生分解性脂肪族ポリエステル系繊維および製造方法
US11542373B2 (en) * 2017-03-29 2023-01-03 Kaneka Corporation Method for producing biodegradable polyester film from fatty acid amide and poly(3-hydroxyalkanoate)
JP7057135B2 (ja) * 2018-01-11 2022-04-19 株式会社カネカ ポリエステル樹脂組成物
WO2019142920A1 (ja) * 2018-01-22 2019-07-25 株式会社カネカ 不織布の製造方法
ES2992309T3 (es) 2018-03-30 2024-12-11 Mitsubishi Chem Corp Material laminado biodegradable
WO2019189367A1 (ja) 2018-03-30 2019-10-03 三菱ケミカル株式会社 成形体、シート及び容器、並びに管状体、ストロー、綿棒及び風船用スティック
WO2021010054A1 (ja) 2019-07-16 2021-01-21 株式会社カネカ 射出成形体の製造方法
KR20230018413A (ko) 2020-06-02 2023-02-07 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 고분자 성형물의 제조방법
EP4159901A4 (en) 2020-06-02 2024-12-04 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. METHOD FOR PRODUCING A POLYMER MOLDED PRODUCT WITH PRETREATMENT BY HEATING
CN114989586A (zh) * 2022-06-02 2022-09-02 北京蓝晶微生物科技有限公司 含醇类成核剂的聚羟基烷酸酯组合物、聚羟基烷酸酯成型体及其制备方法
CN115044180B (zh) * 2022-08-12 2022-12-06 北京蓝晶微生物科技有限公司 包含结晶促进剂的聚羟基烷酸酯组合物和成型体

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3411168B2 (ja) * 1995-12-21 2003-05-26 三井化学株式会社 脂肪族ポリエステル成形体の製造方法及びそれにより製造された成形体
JPH115849A (ja) * 1997-06-19 1999-01-12 Mitsui Chem Inc 樹脂組成物及びその成形物
WO1999023146A1 (en) * 1997-10-31 1999-05-14 Monsanto Company Plasticized polyhydroxyalkanoate compositions and methods for their use in the production of shaped polymeric articles
JP2002173584A (ja) * 2000-12-07 2002-06-21 Sony Corp 生分解性樹脂組成物、筐体材料、生分解性樹脂組成物の製造方法および生分解性樹脂組成物の弾性率向上方法
JP5124901B2 (ja) * 2003-07-04 2013-01-23 東レ株式会社 木材代替材料
JP4910270B2 (ja) * 2003-07-31 2012-04-04 東レ株式会社 発泡体およびその製造方法
US7301000B2 (en) 2004-09-15 2007-11-27 The Procter & Gamble Company Nucleating agents for polyhydroxyalkanoates
US20080033077A1 (en) * 2005-12-14 2008-02-07 Kaneka Corporation Biodegradable Resin Compositions and Molded Objects Thereof
JP5124802B2 (ja) * 2006-03-02 2013-01-23 信越化学工業株式会社 難燃バイオプラスチック樹脂組成物
US7384766B2 (en) 2006-07-26 2008-06-10 Kaneka Corporation Gene-substituted microorganisms, and production method of polyesters using the same
US20110091948A1 (en) 2008-05-26 2011-04-21 Kaneka Corporation Microorganism capable of producing improved polyhydroxyalkanoate and method of producing polyhydroxyalkanoate by using the same
JP2010001413A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Riken Vitamin Co Ltd ポリ乳酸樹脂組成物及びそれを成形してなる成形体
WO2010067543A1 (ja) 2008-12-09 2010-06-17 株式会社カネカ ポリ-3-ヒドロキシアルカン酸の製造方法およびその凝集体
EP2868700A4 (en) 2012-06-29 2016-03-16 Kaneka Corp POLY-3-HYDROXYALCANOATE RESIN COMPOSITION AND MOLDED BODY

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020230807A1 (ja) 2019-05-13 2020-11-19 三菱瓦斯化学株式会社 脂肪族ポリエステル共重合体
KR20220007866A (ko) 2019-05-13 2022-01-19 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 지방족 폴리에스테르 공중합체
US12533841B2 (en) 2019-05-13 2026-01-27 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Aliphatic polyester copolymer

Also Published As

Publication number Publication date
US20150291771A1 (en) 2015-10-15
EP2913360A4 (en) 2016-05-18
WO2014068943A1 (ja) 2014-05-08
JPWO2014068943A1 (ja) 2016-09-08
EP2913360B1 (en) 2017-04-12
EP2913360A1 (en) 2015-09-02
US9340659B2 (en) 2016-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6368245B2 (ja) 脂肪族ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体
JP6273627B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体
JP6339939B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体
JP6291488B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体
JP6318153B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物および該樹脂組成物を含む成形体
JP6401615B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂成形体、およびこれらの製造方法
JP6172795B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびその製造方法、並びに該樹脂組成物から形成される成形体
JP6480345B2 (ja) 脂肪族ポリエステル樹脂組成物および脂肪族ポリエステル樹脂成形体
JPWO2016114128A1 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂成形体
JP6059991B2 (ja) マスターバッチ用脂肪族ポリエステル樹脂組成物及び成形用樹脂組成物
JPWO2015114719A1 (ja) ポリエステル樹脂組成物の製造方法およびポリエステル樹脂成形体
JPWO2016114127A1 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂成形体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6368245

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250