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JP6348401B2 - 含浸注形用エポキシ樹脂組成物、コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

含浸注形用エポキシ樹脂組成物、コイル部品及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動点火コイルなどの絶縁のための注形に好適な含浸注形用エポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物で注形、加熱硬化されてなるコイル部品の製造方法に関する。
従来から、含浸注形用エポキシ樹脂組成物は、自動車やテレビの電子部品である高圧トランス、産業用モジュール、充電用モールド等の絶縁処理に使用されている。そして、自動車用の電子機器用トランス類のうち、点火コイルはエポキシ樹脂組成物で絶縁処理し製造されている。その上、この用途の樹脂組成物では、耐クラック性、電気特性、機械特性の他に耐熱性の要求がますます大きくなっている。近年、小型化による内蔵部品の複雑化等により、絶縁距離が狭くなりつつあり、含浸注形用エポキシ樹脂組成物には、絶縁破壊に対する要求が高まり、長期信頼性のあるエポキシ樹脂組成物およびその硬化物が求められている。このようなエポキシ樹脂組成物およびその硬化物において、絶縁信頼性を付与する手法としては、例えば、エポキシ樹脂組成物中に特定の充填剤を含有させる方法や、特定の範囲の粒子径を有する球状充填剤を高充填させる方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2)。また、耐熱性を向上させる手法としては、脂環式エポキシ樹脂を用いてガラス転移温度(Tg)を向上させる方法が提案されている(特許文献3)。
しかしながら、脂環式エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物は、加熱攪拌時にエポキシ樹脂組成物中に含まれる充填剤が触媒作用することにより脂環式エポキシ樹脂が自己重合してしまい、エポキシ樹脂組成物の粘度が上昇し攪拌が困難となる。特に、高絶縁信頼性に対する要求が高いペンタイプのイグニッションコイル等への樹脂含浸が困難となる。このような問題を改善するため、脂環式エポキシ樹脂とともにアルカリ金属化合物などの重合禁止剤を含有したエポキシ樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献4及び5)。また、あらかじめ重合禁止剤が添加された脂環式エポキシ樹脂が市販されており、コイル注形用エポキシ樹脂として用いられている。
特開2006−169312号公報 特開2008−195782号公報 特開2010−179508号公報 特開昭61−26619号公報 特開2009−40989号公報
しかしながら、原料段階で脂環式エポキシ樹脂に固体の重合禁止剤を添加してしまうと、該脂環式エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物のコイルへの含浸性が低下するという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、脂環式エポキシ樹脂の自己重合を抑制し、加熱攪拌時の樹脂の粘度上昇を抑えることができ、且つ、コイルへの含浸性に優れた含浸注形用エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物で注形、加熱硬化されてなるコイル部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、エポキシ樹脂組成物中に、特定の重合禁止剤を特定の割合で含有させることにより、エポキシ樹脂組成物中の脂環式エポキシ樹脂の自己重合を抑制し、加熱攪拌時の樹脂の粘度上昇を抑えることができることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供する。
[1](A)エポキシ樹脂、(B)酸無水物、(C)硬化促進剤、(D)シリカ粉、及び(E)液状重合禁止剤を含み、前記(A)エポキシ樹脂100質量部中に、(A−1)液状ビスフェノール型エポキシ樹脂を40〜80質量部、(A−2)脂環式エポキシ樹脂を20〜60質量部含み、且つ、前記(A−2)脂環式エポキシ樹脂全量に対して、前記(E)液状重合禁止剤を0.06〜0.30%含む、含浸注形用エポキシ樹脂組成物。
[2]前記(E)液状重合禁止剤が、液状リン酸エステル又はその塩である、上記[1]に記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物。
[3]前記(A)エポキシ樹脂、前記(D)シリカ粉、及び前記(E)液状重合禁止剤が主剤成分で、前記(B)酸無水物、及び前記(C)硬化促進剤が硬化剤成分である、上記[1]又は[2]に記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物。
[4]上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物をコイルに含浸させ、次いで、加熱硬化させてなる、コイル部品。
[5]コイルを金型内に固定して金型内を真空状態とし、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物を金型内に注形し加熱硬化させる、コイル部品の製造方法。
本発明によれば、脂環式エポキシ樹脂の自己重合を抑制し、加熱攪拌時の樹脂の粘度上昇を抑えることができ、且つ、コイルへの含浸性に優れた含浸注形用エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物で注形、加熱硬化されてなるコイル部品の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
成分(A)
本発明で用いる成分(A)のエポキシ樹脂100質量部中に、(A−1)液状ビスフェノール型エポキシ樹脂を40〜80質量部、(A−2)脂環式エポキシ樹脂を20〜60質量部含み、(A−1)を好ましくは50〜80質量部、より好ましくは60〜80質量部、更に好ましくは65〜75質量部含み、(A−2)を好ましくは20〜50質量部、より好ましくは20〜40質量部、更に好ましくは25〜35質量部含む。エポキシ樹脂100質量部中に、(A−2)を上記の範囲で含むことにより、コイルへの含浸性が良くなり、絶縁信頼性を向上させることができる。
成分(A−1)の液状ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、液状であれば特に制限されることなく用いることができ、例えば、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールS型ジグリシジルエーテルなどが挙げられ、市販品としては〔三井化学(株)製、商品名:R−14OP〕などが挙げられる。
成分(A−2)の脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、4,5−エポキシシクロオクチルメチル−4′,5′−エポキシシクロオクタンカルボキシレートなどのエポキシC5−12シクロアルキルC1−3アルキル−エポキシC5−12シクロアルカンカルボキシレート、ビス(2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペートなどのビス(C1−3アルキルエポキシC5−12シクロアルキルC1−3アルキル)ジカルボキシレートなどが挙げられる。
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの市販品としては〔(株)ダイセル製、商品名:セロキサイド#2021P、エポキシ当量:128〜140〕、〔サンケミカル(株)製、商品名:TTA21、エポキシ当量:252〕などが挙げられる。
前記成分(A−1)と(A−2)以外に、その他のエポキシ樹脂を併用することが可能であり、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であれば特に制限なく用いることができ、例えば、フェノールノボラック型またはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型等芳香族系のエポキシ樹脂のような汎用エポキシ樹脂、固形エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。また、これらの他に必要に応じて液状のモノエポキシ樹脂を使用することができる。
樹脂組成物中の成分(A)の配合量は、好ましくは15〜35質量%、より好ましくは15〜30質量%、更に好ましくは20〜30質量%である。配合量を15質量%以上とすることで、粘度上昇を抑え、作業性の低下を防ぐことができ、35質量%以下とすることで、硬化物の機械的強度の低下を防ぐことができる。
成分(B)
本発明で用いる成分(B)の酸無水物としては、通常、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる分子中に酸無水物基を有するものであれば特に制限なく用いることができ、例えば、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(Me−HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(Me−THPA)、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA)等の脂環式酸無水物、無水フタル酸等の芳香族酸無水物、脂肪族二塩基酸無水物(PAPA)等の脂肪族酸無水物等が挙げられる。中でも、脂環式酸無水物が好ましく用いることができる。
樹脂組成物中の成分(B)の酸無水物の配合量は、好ましくは6〜40質量%、より好ましくは10〜35質量%、更に好ましくは20〜30質量%である。配合量を6質量%以上とすることで、樹脂の硬化が十分にすすみ、40質量%以下とすることで、耐熱性の低下を抑制することができる。
また、成分(B)の酸無水物の配合量は、前記成分(A)のエポキシ樹脂中のエポキシ基数(a)と成分(B)の酸無水物中の酸無水物基数(b)との比(a)/(b)が、好ましくは0.5〜1.5、より好ましくは0.8〜1.2となるように調製する。(a)/(b)が0.5以上とすることで硬化物の耐湿信頼性が向上し、1.5以下とすることで硬化物の強度低下を防ぐことができる。
成分(C)
本発明で用いる成分(C)の硬化促進剤は、一般的に用いられるもの、例えば、第3級アミン、4級アンモニウム塩、イミダゾール類、有機ホスフィン、ルイス酸触媒等が挙げられる。
第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等、4級アンモニウム塩としては、DBU〔1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7〕のオクチル酸塩〔サンアプロ(株)製、商品名:SA102)、DBN〔1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン〕や3級アミンとカルボン酸との塩である4級アンモニム塩系〔サンアプロ(株)製、商品名:U−CAT2313〕、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド〔日油株式会社製、商品名:ニッサンカチオンRAB−600、凝固点60〜66℃〕、テトラアルキル(各アルキル基の炭素数1〜18)アンモニウム塩[例えばテトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラアルキルアンモニウムカルボン酸塩(カルボン酸の炭素数1〜12)]、イミダゾール類としては、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール等、有機ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン−トリフェニルボレート、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、テトラフェニルホスフォニウム・テトラフェニルボレート等、ルイス酸触媒としては、具体的には、例えば、三フッ化ホウ素アミン錯体、三塩化ホウ素アミン錯体、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体などのルイス酸触媒などが挙げられる。
中でも、硬化性の観点からベンジルジメチルアミン又は4級アンモニム塩を使用することが好ましい。
これらは単独又は2種類以上を混合して使用することができる。
成分(C)の硬化促進剤の配合量は、前記成分(B)の酸無水物100質量部に対して、好ましくは0.3〜5質量部、より好ましくは0.3〜2質量部、更に好ましくは0.3〜1質量部である。配合量を0.3質量部以上とすることで、硬化時間が長くなるのを抑え、硬化特性を十分に向上させることができ、5質量部以下とすることで、反応速度が速くなり過ぎず、ポットライフを長くすることができる。
成分(D)
本発明で用いる成分(D)のシリカ粉としては、溶融シリカ、溶融球状シリカ、及び破砕シリカが好ましく用いることができ、例えば、ヒューズレックスRD−8、ヒューズレックスRD−120、ヒューズレックスE−1、ヒューズレックスE−2、MRS−15、MRS−3500(以上、株式会社龍森製、商品名)等が挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
シリカ粉の平均粒径は、通常、1〜30μm程度、好ましくは5〜20μmである。なお、この平均粒径は、レーザ回折散乱方式(たとえば、島津製作所製、装置名:SALD-3100)により測定された値である。
シリカ粉は、樹脂組成物中にカップリング剤を添加することで、その表面が改質され、硬化物の絶縁信頼性、機械的強度等を更に向上させることができ好ましい。
カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を用いることができ、耐湿性等の特性向上に優れていることから、シランカップリング剤を用いることが好ましく、特に、エポキシシランカップリング剤を用いることが好ましい。
エポキシシランカップリング剤の具体例としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルトリエトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商品名:A−1871)、γ−グリシドキシプロピルメチルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商品名:A−187)、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBM−402)、β−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商品名:A−186)等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
カップリング剤を使用する場合の配合量は、樹脂組成物中に0.1〜1.0質量%の範囲であることが好ましい。上記範囲内であれば、成分(D)シリカ粉の表面改質を十分に行うことができる。
樹脂組成物中の成分(D)シリカ粉の配合量は、好ましくは30〜85質量%、より好ましくは35〜60質量%、更に好ましくは40〜50質量%である。配合量を30質量%以上とすることで、硬化物の強度を十分に確保することができ、85質量%以下とすることで、粘度上昇を抑え、作業性の低下を防ぐことができる。
成分(E)
本発明で用いる成分(E)の液状重合禁止剤は、樹脂組成物中に前記成分(A−2)の脂環式エポキシ樹脂全量に対して、600〜3000ppm含まれ、好ましくは700〜2500ppm、より好ましくは800〜2000ppm、更に好ましくは900〜1500ppm含まれる。600ppm以上とすることで、脂環式エポキシ樹脂の自己重合を抑制し、加熱攪拌時の樹脂の粘度上昇を抑えることができ、3000ppm以下とすることで、樹脂の粘度低下を抑制し、成分(D)のシリカ粉の沈降を抑えることができる。
固体の重合禁止剤は、樹脂中に分散させることが難しく、樹脂中での分散に偏りが生じやすいが、液状の重合禁止剤は、樹脂中の分散に偏りが生じ難く、樹脂の自己重合を抑制することができる。よって、液状の重合禁止剤であれば、成分(A−2)の脂環式エポキシ樹脂にあらかじめ添加することなく使用時に常温で分散可能である。
液状重合禁止剤としては、液状であれば特に制限されることなく用いることがでる。例えば、アルキル基の炭素数12〜18のアルキルリン酸エステル、アルキル基の炭素数12〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル、アルキル基の炭素数12〜18のアルキルリン酸エステル塩、アルキル基の炭素数12〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩等が挙げられ、中でも、リン酸エステル塩を好ましく用いることができる。リン酸エステル塩における塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられるが、脂環式エポキシ樹脂の自己重合を抑制する観点から、ナトリウム塩であることが好ましい。
液状重合禁止剤の具体例としては、DOP−8NV、TOP−OV、TLP−4、TDP−2、DDP−2(以上、日光ケミカルズ(株)製、商品名)等が挙げられる。
本発明の含浸注形用エポキシ樹脂組成物には、以上の各成分の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、アルミナ、マグネシア、窒化硼素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、クレー、ベンガラ、ガラス繊維、炭素繊維等の無機充填剤、カップリング剤、消泡剤、顔料その他添加剤及び水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン等の難燃助剤等を必要に応じて配合することができる。
本発明の含浸注形用エポキシ樹脂組成物は、常法により上述した各成分、すなわちエポキシ樹脂、酸無水物、硬化促進剤、シリカ粉、液状重合禁止剤、及びその他の成分を加えて、十分に混合、撹拌して製造することができる。
通常は、主剤成分と硬化剤成分の2液型として注形直前に両者を混合することが好ましい。その一例として、前記成分(A)のエポキシ樹脂、成分(D)のシリカ粉、及び成分(E)の液状重合禁止剤を混合して調製した主剤成分と、別途前記成分(B)の酸無水物、及び成分(C)の硬化促進剤を混合して調製した硬化剤成分の2液型として注形直前に両者を混合するのが好ましい。
なお、成分(D)のシリカ粉を主剤成分、及び硬化剤成分に配分してもよく、その場合には、主剤成分、及び硬化剤成分を混合した後のシリカ粉配合量が、上記で説明したシリカ粉の配合量となるように調製すればよい。こうして得られた含浸注形用エポキシ樹脂組成物は、自動車用点火コイル等の含浸注形用樹脂組成物として使用することができる。
上記主剤成分の粘度は、B型粘度計を用いて測定することができ、100℃、回転速度60rpmの条件で測定した値は、好ましくは50〜300Pa・sであり、より好ましくは100〜250Pa・sである。
また、本発明によれば、上記主剤成分のコイルへの含浸性は、好ましくは60〜90%、より好ましくは65〜85%とすることができる。
また、上記のようにして得られた本発明の含浸注形用エポキシ樹脂組成物は、電気機器部品、例えば、コイル、ICチップ等の封止、被覆、絶縁等に適用すれば優れた特性と信頼性を付与することができる。中でも、絶縁信頼性の要求されるモールドコイル、特にイグニッションコイルを注形含浸するのに好ましく使用することができる。
本発明の含浸注形用エポキシ樹脂組成物を含浸後、加熱硬化させてなるコイル部品を有する装置としては、モールドコイル装置が挙げられる。これは、直径2.0cm以下のプラスチックケース中に配置された、直径30μm以下の被覆導線を鉄心に巻いたコイルに前記エポキシ樹脂組成物を含浸させ、次いで加熱硬化させてなるものである。このモールドコイル装置における樹脂組成物の樹脂占有体積割合は30%以下であることが好ましい。
モールドコイル装置としては、磁気コア、1次コイル及び2次コイルを備えたコイル本体を用いるイグニッションコイルであることが、本発明の含浸注形用エポキシ樹脂組成物の特性を生かすことができ、コイル特性も優れたものとなる点から好ましい。
次に、本発明のコイル部品の製造方法について説明する。
まず、コイルを金型内に固定して金型内を真空状態とし、本発明の含浸注形用エポキシ樹脂組成物を金型内に注形してコイル内に含浸させ、100〜300℃、好ましくは150〜200℃程度の温度で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間程度加熱硬化させることにより本発明のコイル部品を得ることができる。含浸率は80%以上であることが好ましい。
次に実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。以下の実施例及び比較例において「部」とは「質量部」を意味するものである。
(実施例1)
成分(A−1)として、液状のビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂〔三井化学(株)製、商品名:R−14OP、エポキシ当量180〜190〕70部、成分(A−2)として、脂環式エポキシ樹脂〔(株)ダイセル製、商品名:セロキサイド#2021P、エポキシ当量:128〜140〕30部、成分(E)の液状重合禁止剤として、液状リン酸エステル塩〔日光ケミカルズ(株)製、商品名:DOP−8NV〕0.03部、成分(D)として、溶融シリカ〔(株)龍森製、品番E−2、平均粒径7μm〕180部、消泡剤〔モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株)製、商品名:TSA720〕0.1部、エポキシシランカップリング剤〔日本ユニカー(株)製、製品名:A−187〕0.5部を配合して1時間、真空下、万能混合機を用いて混合することにより主剤成分を調製した。
これとは別に、成分(B)の酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸〔日立化成(株)製、商品名:HN5500E〕100部、成分(C)の硬化促進剤としてベンジルアミン〔花王(株)製、商品名:カオーライザーNO.20〕0.5部を配合して1時間、真空下、万能混合機を用いて混合することにより硬化剤成分を調製した。
次いで、上記主剤成分100部に対して、上記硬化剤成分34質量部を、万能混合機を用いて混合して含浸注形用エポキシ樹脂組成物を調製した。
(実施例2〜5、及び比較例1〜4)
表1に示した配合組成によって実施例1と同様に含浸注形用エポキシ樹脂組成物および比較用のエポキシ樹脂組成物を調製した。
以下に示す測定条件により、含浸注形用エポキシ樹脂組成物特性および硬化物特性の測定および評価を行った。なお、結果を表1に示した。
<評価項目>
(1)主剤成分の粘度
主剤成分の粘度を、B型粘度計を用いて、100℃、回転速度60rpmの条件で測定した。
(2)主剤成分の沈降性
1L丸缶(直径110mm)に、主剤成分を1Kg注入し、100℃にて2時間放置した。放置後、ステンレス製の定規を用いて、丸缶の底部に沈降したシリカ粉の層厚みを底面からの高さとして計測した。
沈降性の評価基準
○:沈降なし
×:1mm以上の沈降あり
(3)ゲルタイム
樹脂組成物10gを注入した試験管を140℃のオイルバスに入れ、樹脂組成物が硬化した時間を測定した。
(4)樹脂組成物のコイルへの含浸性(含浸率)
樹脂組成物のコイル巻き線部への含浸率の測定を行なった。測定温度は25℃である。
直径55μmのマグネットワイヤーをアルミナ製ボビンに22000回巻きつけたものについて、樹脂組成物の含浸性を、コイル巻き線部に樹脂が浸透した部位(含浸部位)の割合(含浸率)を下記式により計算して数値化して下記の基準で評価した。
使用したボビンの幅は10mm、コイル巻き線部のボビン直径方向の厚さは5mmである。ボビンを入れる容器の高さはボビンの幅10mmより高い約15mmである。容器の内径はボビンのコイル巻き線部の外径30mmより大きい50mmである。ボビンの中心孔の上部を真空ラインに連結して、樹脂組成物を容器の高さまで流し込み、約2分真空ラインを稼動させて樹脂組成物をコイル巻き線部に含浸させた。
含浸率=(含浸部位面積)×100/(含浸部位面積+未含浸部位面積)
(5)ガラス転移点
樹脂組成物を100℃で3時間、次いで150℃で3時間加熱硬化後、TMA法により、昇温速度15℃/分として室温から185℃まで昇温させて測定した。
(6)熱膨張率
樹脂組成物を100℃で3時間、次いで150℃で3時間加熱硬化後、TMA法により、昇温速度15℃/分として室温から185℃まで昇温させて測定した。
(7)曲げ強さ、曲げ弾性率
樹脂組成物を90℃で2時間、次いで120℃で2時間、更に150℃で2時間、加熱硬化させて得られた硬化物についてJIS C2105に準じ、温度25℃において測定した。
(8)絶縁信頼性
東京精電(株)製の絶縁破壊試験機を用いて硬化物の絶縁破壊電圧をJIS C2110に準じ、温度25℃において測定した。
Figure 0006348401
(結果のまとめ)
表1から、実施例1〜5の成分(E)を特定の割合で含む樹脂組成物は、比較例の樹脂組成物に比べて、樹脂の粘度上昇を抑えることができ、コイルへの含浸性が良く、作業性に優れていた。また、実施例1〜5の樹脂組成物では、シリカ粉の沈降はみられず、硬化物の機械的強度、及び絶縁信頼性に優れることがわかった。
本発明の含浸注形用エポキシ樹脂組成物は、電気機器部品、例えば、コイル、ICチップ等の封止、被覆、絶縁材料として極めて有用である。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)酸無水物、(C)硬化促進剤、(D)シリカ粉、及び(E)アルキル基の炭素数12〜18のアルキルリン酸エステル、アルキル基の炭素数12〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、アルキル基の炭素数12〜18のアルキルリン酸エステル塩、およびアルキル基の炭素数12〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩から選ばれる液状重合禁止剤を含む、含浸注形用エポキシ樹脂組成物であって
    前記(A)エポキシ樹脂100質量部中に、(A−1)液状ビスフェノール型エポキシ樹脂を40〜80質量部、(A−2)脂環式エポキシ樹脂を20〜60質量部含み、且つ、
    前記(E)液状重合禁止剤を、前記含浸注形用エポキシ樹脂組成物中に、前記(A−2)脂環式エポキシ樹脂全量に対して0.06〜0.30%含む、含浸注形用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(E)液状重合禁止剤が、アルキル基の炭素数12〜18のアルキルリン酸エステル、およびアルキル基の炭素数12〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩から選ばれる、請求項1記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(A)エポキシ樹脂、前記(D)シリカ粉、及び前記(E)液状重合禁止剤を含む主剤成分と、前記(B)酸無水物、及び前記(C)を含む硬化剤成分とからなる2液型である、請求項1又は2に記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物をコイルに含浸させ、次いで、加熱硬化させてなる、コイル部品。
  5. コイルを金型内に固定して金型内を真空状態とし、請求項1〜3のいずれか1項に記載の含浸注形用エポキシ樹脂組成物を金型内に注形し加熱硬化させる、コイル部品の製造方法。
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