JP6230781B2 - 積層体、データ受送信体、通信機器及び積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体であって、前記受容層が、下記式(i)−1、(i)−2及び(i)−3で表される構成単位を有し、ガラス転移点が107℃以下である高分子化合物を用いて形成されたものであり、前記導電層が、下記一般式(1)で表わされるβ−ケトカルボン酸銀と、炭素数25以下のアミン化合物及び第4級アンモニウム塩、アンモニア、並びに前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物と、還元剤と、が配合されてなる銀インク組成物を用いて形成されたものであり、前記銀インク組成物において、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記含窒素化合物の配合量が0.8〜5モルであり、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記還元剤の配合量が0.06〜2.5モルであり、JIS K 5600−5−6に準拠した、前記基材及び導電層の密着性試験において、分類0又は1を満たすことを特徴とする積層体を提供する。
Yはそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;R1は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;R2は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R6は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「R7O−」、「R7S−」、「R7−C(=O)−」若しくは「R7−C(=O)−O−」で表される基であり;
R7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。)
また、本発明は、前記積層体を用い、前記導電層をアンテナとして備えたことを特徴とするデータ受送信体を提供する。
また、本発明は、前記積層体を用い、前記基材を筐体として備えたことを特徴とする通信機器を提供する。
また、本発明は、基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体の製造方法であって、前記積層体は、JIS K 5600−5−6に準拠した、前記基材及び導電層の密着性試験において、分類0又は1を満たし、下記式(i)−1、(i)−2及び(i)−3で表される構成単位を有し、ガラス転移点が107℃以下である高分子化合物を用いて、前記受容層を形成する工程を有し、下記一般式(1)で表わされるβ−ケトカルボン酸銀と、炭素数25以下のアミン化合物及び第4級アンモニウム塩、アンモニア、並びに前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物と、還元剤と、が配合されてなる銀インク組成物を用いて、前記導電層を形成する工程を有し、前記銀インク組成物において、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記含窒素化合物の配合量が0.8〜5モルであり、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記還元剤の配合量が0.06〜2.5モルであることを特徴とする積層体の製造方法を提供する。
Yはそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;R 1 は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;R 2 は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R 3 は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R 6 は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「R 7 O−」、「R 7 S−」、「R 7 −C(=O)−」若しくは「R 7 −C(=O)−O−」で表される基であり;
R 7 は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。)
本発明の積層体は、基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体であって、前記受容層が、下記式(i)−1、(i)−2及び(i)−3で表される構成単位(以下、それぞれ「構成単位(i)−1」、「構成単位(i)−2」、「構成単位(i)−3」と略記することがある)を有し、ガラス転移点(以下、「Tg」と略記することがある)が107℃以下である高分子化合物(以下、「高分子化合物(I)」と略記することがある)を用いて形成されたものであり、JIS K 5600−5−6に準拠した、前記基材及び導電層の密着性試験において、分類0又は1を満たすことを特徴とする。
このように、導電層と基材との密着強度が高いのは、受容層を形成する化合物として、特定の高分子化合物(I)を用いたことによる。
ここに示す積層体1は、基材2上に受容層3を介して導電層4を備える。すなわち、積層体1は、基材2上に受容層3及び導電層4がこの順に積層されたものである。
基材2は、目的に応じて任意の形状を選択でき、例えば、フィルム状又はシート状であることが好ましく、厚さが0.5〜5000μmであることが好ましく、0.5〜2000μmであることがより好ましい。下限値以上であることで、受容層の構造をより安定して保持でき、上限値以下であることで、受容層や導電層形成時の取り扱い性がより良好となる。
基材2の材質として具体的には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリシクロオレフィン、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド(PA)、ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリアリレート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂等の合成樹脂が例示できる。
また、基材2の材質としては、上記以外にも、ガラス、シリコン等のセラミックスや、紙が例示できる。
また、基材2は、ガラスエポキシ樹脂、ポリマーアロイ等の、二種以上の材質を併用したものでもよい。
なお、基材2が複数層からなる場合には、各層の合計の厚さが、上記の好ましい基材2の厚さとなるようにするとよい。
受容層3は、高分子化合物(I)を用いて形成されたものである。
基材2の主面(受容層3が形成されている表面)を上方から見下ろすように、積層体1を平面視したときの、受容層3の形状は、目的に応じて任意に設定でき、後述する導電層4の形状を考慮して設定すればよい。例えば、基材2の表面全面に受容層3が設けられていてもよいし、基材2の表面のうち、一部のみに受容層3が設けられていてもよく、この場合、受容層3はパターニングされていてもよい。
高分子化合物(I)は、構成単位(i)−1、(i)−2及び(i)−3を有するポリビニルアセタール(ポリビニルアセタール樹脂)であり、Tgが107℃以下のものである。高分子化合物(I)において、構成単位(i)−1、(i)−2及び(i)−3の配列順は特に限定されない。
R21における前記アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基が例示でき、直鎖状又は分枝鎖状であることが好ましい。
高分子化合物(I)の分子量の上限値は、特に限定されないが、本発明の効果が十分に得られ、且つ受容層3をより容易に形成できることから、200000であることが好ましい。
ここで、「分子量」とは、高分子化合物(I)の合成に用いたモノマーがすべて反応して、高分子化合物(I)を構成したと仮定した場合に、前記モノマーの分子量を用いて算出される理論値であり、高分子化合物(I)が構成単位(i)−1、(i)−2及び(i)−3のみを有する場合、前記モノマーとしては、構成単位(i)−1を誘導するもの、構成単位(i)−2を誘導するもの、及び構成単位(i)−3を誘導するもののみを考慮すればよい。
また、Tgの下限値は、積層体1の用途によって異なるが、50℃であることが好ましく、60℃であることがより好ましい。このような範囲のものを用いることで、積層体1の使用環境下における温度変化に対して、受容層3の安定性がより向上する。
また、高分子化合物(I)は、これを構成する繰り返し単位の総量(繰り返し単位の総モル数)に占める構成単位(i)−3の量(構成単位(i)−3のモル数)の比率が0より大きく、5〜50モル%であることが好ましく、10〜45モル%であることがより好ましく、15〜40モル%であることが特に好ましい。
また、高分子化合物(I)は、これを構成する繰り返し単位の総量(繰り返し単位の総モル数)に占める構成単位(i)−1の量(構成単位(i)−1のモル数)の比率が0より大きく、45〜90モル%であることが好ましく、50〜85モル%であることがより好ましく、55〜80モル%であることが特に好ましい。
導電層4は、金属銀の形成材料を用いて形成されたものである。
基材2の主面(受容層3が形成されている表面)を上方から見下ろすように、積層体1を平面視したときの、導電層4の形状は、目的に応じて任意に設定できる。例えば、受容層3の表面全面に導電層4が設けられていてもよいし、受容層3の表面のうち、一部のみに導電層4が設けられていてもよく、導電層4はパターニングされていてもよい。
本発明において、金属銀の形成材料は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
金属銀の形成材料としては、式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀が例示できる。
前記カルボン酸銀は、式「−COOAg」で表される基を有していれば特に限定されない。例えば、式「−COOAg」で表される基の数は1個のみでもよいし、2個以上でもよい。また、カルボン酸銀中の式「−COOAg」で表される基の位置も特に限定されない。
なお、本明細書においては、単なる「カルボン酸銀」との記載は、特に断りの無い限り、「β−ケトカルボン酸銀(1)」及び「カルボン酸銀(4)」だけではなく、これらを包括する、「式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀」を意味するものとする。
Yはそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;R1は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;R2は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R6は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「R7O−」、「R7S−」、「R7−C(=O)−」若しくは「R7−C(=O)−O−」で表される基であり;
R7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。)
β−ケトカルボン酸銀(1)は、前記一般式(1)で表される。
式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基若しくはフェニル基、水酸基、アミノ基、又は一般式「R1−CY2−」、「CY3−」、「R1−CHY−」、「R2O−」、「R5R4N−」、「(R3O)2CY−」若しくは「R6−C(=O)−CY2−」で表される基である。
Rにおける環状の前記アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基が例示できる。
Rにおける前記アルキニル基としては、エチニル基(−C≡CH)、プロパルギル基(−CH2−C≡CH)等の、Rにおける前記アルキル基の炭素原子間の1個の単結合(C−C)が三重結合(C≡C)に置換された基が例示できる。
置換基である前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR2は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR3は、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基である。すなわち、R4及びR5は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数が1〜18である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR6は、炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり、R6における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
Xにおける炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
Xにおけるフェニル基及びベンジル基は、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよく、好ましい前記置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ニトロ基(−NO2)等が例示でき、置換基の数及び位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
R7がチエニル基又はジフェニル基である場合、これらの、Xにおいて隣接する基又は原子(酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基)との結合位置は、特に限定されない。例えば、チエニル基は、2−チエニル基及び3−チエニル基のいずれでもよい。
カルボン酸銀(4)は、前記一般式(4)で表される
式中、R8は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基(−COOH)又は式「−C(=O)−OAg」で表される基である。
R8における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。ただし、R8における前記脂肪族炭化水素基は、炭素数が1〜15であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。
本発明の積層体は、受容層の形成に高分子化合物(I)を用い、導電層の形成に前記金属銀の形成材料を用いること以外は、公知の積層体と同様の方法で製造できる。
前記積層体の好ましい製造方法としては、前記基材上に、高分子化合物(I)を用いて前記受容層を形成する工程(以下、「受容層形成工程」と略記することがある)と、前記受容層上に、前記金属銀の形成材料を用いて前記導電層を形成する工程(以下、「導電層形成工程」と略記することがある)と、を有することを特徴とする製造方法が例示できる。
受容層形成工程においては、前記基材(基材2)上に、高分子化合物(I)を用いて前記受容層(受容層3)を形成する。
受容層は、例えば、高分子化合物(I)が配合されてなる受容層形成用組成物を調製し、これを基材上に付着させて、加熱処理することで形成できる。
前記溶媒は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合で、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されない。
受容層形成用組成物において、配合成分の総量に占める前記その他の成分の配合量の比率は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
前記その他の成分は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合で、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
各成分の配合時には、すべての成分を添加してからこれらを混合してもよいし、一部の成分を順次添加しながら混合してもよく、すべての成分を順次添加しながら混合してもよい。
混合方法は特に限定されず、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法、ミキサーを使用して混合する方法、超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。
また、配合時間(混合時間)は、配合成分の種類や配合時の温度に応じて適宜調節すればよいが、例えば、2〜15時間であることが好ましい。
前記印刷法としては、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ディップ式印刷法、インクジェット式印刷法、ディスペンサー式印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等が例示できる。
前記塗布法としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター等の各種コーターや、ワイヤーバー等を用いる方法が例示できる。
受容層形成用組成物を付着させる前の、基材の加熱処理の条件は、基材の種類に応じて適宜調節すればよく、特に限定されないが、60〜200℃で10〜60分間加熱処理することが好ましく、導電層形成工程での銀インク組成物の加熱(焼成)処理の条件と同じでもよい。
次いで、導電層形成工程においては、受容層上に、前記金属銀の形成材料を用いて導電層を形成する。
導電層は、金属銀の形成材料が配合されてなる銀インク組成物を調製し、これを受容層上に付着させて、乾燥処理や加熱(焼成)処理等の後処理を適宜選択して行うことで形成できる。加熱処理は、乾燥処理を兼ねて行ってもよい。
銀インク組成物としては、液状のものが好ましく、金属銀の形成材料が均一に分散されたものが好ましい。
なお、本明細書において、「金属銀の形成材料に由来する銀」とは、特に断りの無い限り、銀インク組成物の製造時に配合された金属銀の形成材料中の銀を意味し、配合後に引き続き金属銀の形成材料を構成している銀と、配合後に金属銀の形成材料が分解して生じた分解物中の銀及び銀自体と、の両方を含む概念とする。
前記銀インク組成物は、特に金属銀の形成材料が前記カルボン酸銀である場合、金属銀の形成材料以外に、さらに、炭素数25以下のアミン化合物及び第4級アンモニウム塩、アンモニア、並びに前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物(以下、単に「含窒素化合物」と略記することがある)が配合されてなるものが好ましい。
以下、炭素数25以下のアミン化合物を「アミン化合物」、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩を「第4級アンモニウム塩」、炭素数25以下のアミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩を「アミン化合物由来のアンモニウム塩」、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩を「アンモニア由来のアンモニウム塩」と略記することがある。
前記アミン化合物は、炭素数が1〜25であり、第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミンのいずれでもよい。また、前記第4級アンモニウム塩は、炭素数が4〜25である。前記アミン化合物及び第4級アンモニウム塩は、鎖状及び環状のいずれでもよい。また、アミン部位又はアンモニウム塩部位を構成する窒素原子(例えば、第1級アミンのアミノ基(−NH2)を構成する窒素原子)の数は1個でもよいし、2個以上でもよい。
好ましい前記モノアルキルアミンとして、具体的には、n−ブチルアミン、n−へキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン、n−オクタデシルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−アミノペンタン、3−メチルブチルアミン、2−アミノオクタン、2−エチルヘキシルアミン、1,2−ジメチル−n−プロピルアミンが例示できる。
前記ヘテロアリール基は、単環状及び多環状のいずれでもよく、その環員数(環骨格を構成する原子の数)も特に限定されないが、3〜12員環であることが好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1個有する単環状のものとしては、フラニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1個有する単環状のものとしては、チエニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、モルホリニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、チアゾリル基、チアジアゾリル基、チアゾリジニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、窒素原子を1〜5個有する多環状のものとしては、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、ベンズイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、テトラゾロピリジル基、テトラゾロピリダジニル基、ジヒドロトリアゾロピリダジニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ジチアナフタレニル基、ベンゾチオフェニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ジアミンは炭素数が1〜10であることが好ましく、より好ましいものとしてはエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタンが例示できる。
好ましい前記ジアルキルアミンとして、具体的には、N−メチル−n−ヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミンが例示できる。
好ましい前記トリアルキルアミンとして、具体的には、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンが例示できる。
前記ジアルキルモノアリールアミンを構成するアリール基は、前記モノアリールアミンを構成するアリール基と同様であり、炭素数が6〜10であることが好ましい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜19であることが好ましい。また、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム一分子中の4個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、4個のアルキル基は、すべてが同じでもよいし、すべてが異なっていてもよく、一部だけが異なっていてもよい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が例示できる。
好ましい前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムとして、具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドが例示できる。
環状アミンであれば、好ましいものとして、ピリジンが例示できる。
また、置換基である前記アリール基及びアルキル基は、さらに1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよく、このようなハロゲン原子で置換された置換基を有するモノアルキルアミンとしては、2−ブロモベンジルアミンが例示できる。ここで、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
また、後述する二酸化炭素供給時において、銀インク組成物(第二の混合物)中の成分がより均一に分散して、品質が安定することから、前記アミン化合物は分岐鎖状のアルキル基を有するものが好ましい。
本発明において、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩は、前記アミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩であり、前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸でもよいし、酢酸等の有機酸でもよく、酸の種類は特に限定されない。
前記アミン化合物由来のアンモニウム塩としては、n−プロピルアミン塩酸塩、N−メチル−n−ヘキシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩等が例示できるが、これらに限定されない。
本発明において、前記アンモニア由来のアンモニウム塩は、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩であり、ここで酸としては、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩の場合と同じものが例示できる。
前記アンモニア由来のアンモニウム塩としては、塩化アンモニウム等が例示できるが、これに限定されない。
そして、前記含窒素化合物としては、前記アミン化合物、第4級アンモニウム塩、アミン化合物由来のアンモニウム塩及びアンモニア由来のアンモニウム塩からなる群から選択される一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
前記含窒素化合物の配合量を上記のように規定することで、銀インク組成物は安定性がより向上し、導電層の品質がより向上する。さらに、高温による加熱処理を行わなくても、より安定して導電層を形成できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらに還元剤が配合されてなるものが好ましい。還元剤を配合することで、前記銀インク組成物は、金属銀をより形成し易くなり、例えば、低温での加熱処理でも十分な導電性を有する金属銀(導電体)を形成できる。
そして、前記還元剤は、シュウ酸、ヒドラジン及び下記一般式(5)で表される化合物(以下、「化合物(5)」と略記することがある)からなる群から選択される一種以上の還元性化合物(以下、単に「還元性化合物」と略記することがある)であることが好ましい。
H−C(=O)−R21 ・・・・(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
前記還元性化合物は、シュウ酸(HOOC−COOH)、ヒドラジン(H2N−NH2)及び前記一般式(5)で表される化合物(化合物(5))からなる群から選択される一種以上のものである。すなわち、配合される還元性化合物は、一種のみでよいし、二種以上でもよく、二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
R21における炭素数20以下のアルキル基は、炭素数が1〜20であり、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
窒素原子に結合している前記アルキル基は、それぞれ直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、炭素数が1〜19である点以外は、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらにアルコールが配合されてなるものでもよい。
アセチレンアルコール(2)は、前記一般式(2)で表される。
式中、R’及びR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。
R’及びR’’における炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、環状である場合、単環状及び多環状のいずれでもよい。R’及びR’’における前記アルキル基としては、Rにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されず、好ましいものとしては、アルコール以外の溶媒が例示でき、配合成分の種類や量に応じて任意に選択できる。
銀インク組成物において、配合成分の総量に占める前記その他の成分の配合量の比率は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
前記その他の成分は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合で、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
各成分の配合時には、すべての成分を添加してからこれらを混合してもよいし、一部の成分を順次添加しながら混合してもよく、すべての成分を順次添加しながら混合してもよい。
混合方法は特に限定されず、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法、ミキサーを使用して混合する方法、超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。
また、配合時間(混合時間)も、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、5〜120分であることが好ましい。
銀インク組成物は、さらに二酸化炭素が供給されてなるものでもよい。このような銀インク組成物は高粘度となり、例えば、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等の、インクを厚盛りすることが必要な印刷法への適用に好適である。
そして、本発明においては、例えば、前記金属銀の形成材料及び含窒素化合物が配合されてなる第一の混合物に、二酸化炭素を供給して第二の混合物とし、前記第二の混合物に、さらに、前記還元剤を配合して、銀インク組成物を製造することが好ましい。また、前記アルコール又はその他の成分を配合する場合、これらは、第一の混合物及び第二の混合物のいずれか一方又は両方の製造時に配合でき、目的に応じて任意に選択できる。
そして、二酸化炭素ガスの供給時間は、必要とされる二酸化炭素ガスの供給量や、流量を考慮して適宜調節すればよい
この時の撹拌方法は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時における前記混合方法の場合と同様でよい。
ドライアイスの使用量は、上記の二酸化炭素ガスの供給量を考慮して調節すればよい。
ドライアイスの添加中及び添加後は、第一の混合物を撹拌することが好ましく、例えば、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時と同様の方法で撹拌することが好ましい。このようにすることで、効率的に二酸化炭素を供給できる。
撹拌時の温度は、二酸化炭素ガス供給時と同様でよい。また、撹拌時間は、撹拌温度に応じて適宜調節すればよい。
このときの銀インク組成物は、配合成分が異なる点以外は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物と同様の方法で製造できる。そして、得られた銀インク組成物は、配合成分がすべて溶解していてもよいし、一部の成分が溶解せずに分散した状態であってもよいが、配合成分がすべて溶解していることが好ましく、溶解していない成分は均一に分散していることが好ましい。
前記導電層は、記録材料、印刷刷版材料、高導電性材料等として幅広く利用できる。
本発明のデータ受送信体は、前記積層体を用い、前記導電層をアンテナとして備えたことを特徴とし、かかる積層体を用いたこと以外は、公知のデータ受送信体と同様の構成とすることができる。例えば、図1に示す積層体1において、基材2又は受容層3上に、導電層4と電気的に接続されたICチップを設けてアンテナ部とすることにより、非接触型データ受送信体を構成できる。
また、本発明の通信機器は、前記積層体を用い、前記基材を筐体として備えたことを特徴とし、アンテナ部として前記積層体を用い、前記積層体中の基材で筐体を構成したこと以外は、公知の通信機器と同様の構成とすることができる。例えば、前記積層体に加え、音声入力部、音声出力部、操作スイッチ、表示部等を組み合わせることにより、携帯電話機を構成できる。
本発明のデータ受送信体及び通信機器は、従来よりもさらなる軽量化及び薄層化が容易なものである。また、前記導電層を低温で形成することも可能であり、基材等の材質を幅広く選択できるので、設計の自由度が飛躍的に向上し、より合理的な構造とすることも可能である。
[実施例1]
(銀インク組成物の製造)
氷冷下、2−エチルヘキシルアミン(290.3g、下記2−メチルアセト酢酸銀に対して2.4倍モル)に、25℃以下を保つように2−メチルアセト酢酸銀(210.0g)を添加し、添加終了後30分間撹拌することにより、溶液を得た。さらに、このまま1時間撹拌した後、得られた黄色透明の反応液(第一の混合物)に、これを20℃で撹拌しながら、二酸化炭素ガスを900mL/分の流量で7時間供給し、反応液を増粘させた混合物(第二の混合物)を得た。この混合物の粘度を下記方法で測定したところ、15Pa・sであった。
次いで、氷冷下、得られた混合物(30.0g)に、反応液の温度が50℃以下となるように、ギ酸(2−メチルアセト酢酸銀に対して0.83倍モル)を添加し、25℃で1.5時間撹拌することにより、銀インク組成物を得た。
測定対象物(5g)について、温度23℃の環境下で、超音波式粘度計(CBC社製「VISCOMATE VM−10A−MH」)のセンサー(振動体)を挿入して、粘度を測定した。
R21がプロピル基(−C3H7)であり、構成単位(i)−2を4〜6モル%有し、構成単位(i)−3を22モル%有し、下記方法で測定したTgが64であり、分子量が11.0×104である高分子化合物(I)(市販品)を、配合成分の総量に占める配合量の比率([高分子化合物(I)の配合量(質量)/[高分子化合物(I)及びエタノールの総配合量(質量)]×100)が5質量%となるようにエタノールに添加し、20〜70℃で12時間撹拌することで溶解させ、受容層形成用組成物としてエタノール溶液を得た。
示差走査熱量測定(DSC)により測定した。すなわち、下記装置を用いて、試料(約10g)を昇温速度10℃/分で20℃から150℃まで昇温させて水分を除去した後、降温速度10℃/分で150℃から20℃まで降温させ、再度、昇温速度10℃/分で20℃から150℃まで昇温させて、この間、試料が相転移し、比熱が変化した温度を求めてTgとした。
測定装置:示差熱分析装置(SII社製「DSC6200R」)
容器:アルミニウム製
リファレンス:アルミナ
バーコーター(バーNo.010)を用いて、得られたエタノール溶液を、ポリカーボネート/ABS樹脂アロイからなる基材(厚さ2mm)上に塗布し、オーブンを用いて80℃で30分間加熱処理することにより、基材上に受容層を形成した。このとき、前記エタノール溶液の基材上への塗布量は、7〜10g/m2とした。
次いで、スクリーン印刷法により、上記で得られた銀インク組成物で受容層上に印刷パターンを形成し、オーブンを用いて80℃で1時間加熱処理することにより、受容層上に導電層(加熱処理物)のパターンを形成し、積層体を得た。このとき、銀インク組成物の受容層上への塗布量は、5〜30g/m2とした。
得られた積層体について、JIS K5600−5−6に準拠して、導電層と基材との密着強度を評価した。すなわち、面積が同等の領域が25個形成されるように、導電層において直交する2方向に表面側から切れ込みを入れてクロスカットし、このクロスカット後の導電層表面にテープを貼付した後、このテープを剥がし、25個の領域のうち、導電層の基材(受容層)からの剥離が見られない領域の数xを確認し、下記基準に従って、導電層と基材との密着強度を評価した。結果を表1に示す。表1において、「x/25」は、25個の領域中x個の領域で、導電層の基材からの剥離が見られなかったことを意味する。
◎:導電層が全く剥離せず、密着強度が極めて高い。(分類0)
○:ごく一部の導電層が剥離したが実用上支障はなく、密着強度が高い。(分類1)
△:一部の導電層が剥離し、実用上問題があり、密着強度が低い。(分類2〜4)
×:相当面積の導電層が剥離し、密着強度の評価に値しない(分類5)。
[実施例2〜4、比較例1]
高分子化合物(I)として、表1に示すものを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を製造及び評価した。結果を表1に示す。
これに対して、比較例1の積層体は、導電層と基材との密着強度が低く、前記密着性試験による評価自体も実施が困難であった。
Claims (4)
- 基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体であって、
前記受容層が、下記式(i)−1、(i)−2及び(i)−3で表される構成単位を有し、ガラス転移点が107℃以下である高分子化合物を用いて形成されたものであり、
前記導電層が、下記一般式(1)で表わされるβ−ケトカルボン酸銀と、炭素数25以下のアミン化合物及び第4級アンモニウム塩、アンモニア、並びに前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物と、還元剤と、が配合されてなる銀インク組成物を用いて形成されたものであり、
前記銀インク組成物において、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記含窒素化合物の配合量が0.8〜5モルであり、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記還元剤の配合量が0.06〜2.5モルであり、
JIS K 5600−5−6に準拠した、前記基材及び導電層の密着性試験において、分類0又は1を満たすことを特徴とする積層体。
(式中、R21は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
(式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基若しくはフェニル基、水酸基、アミノ基、又は一般式「R1−CY2−」、「CY3−」、「R1−CHY−」、「R2O−」、「R5R4N−」、「(R3O)2CY−」若しくは「R6−C(=O)−CY2−」で表される基であり;
Yはそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;R1は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;R2は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R6は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「R7O−」、「R7S−」、「R7−C(=O)−」若しくは「R7−C(=O)−O−」で表される基であり;
R7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。) - 請求項1に記載の積層体を用い、前記導電層をアンテナとして備えたことを特徴とするデータ受送信体。
- 請求項1に記載の積層体を用い、前記基材を筐体として備えたことを特徴とする通信機器。
- 基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体の製造方法であって、
前記積層体は、JIS K 5600−5−6に準拠した、前記基材及び導電層の密着性試験において、分類0又は1を満たし、
下記式(i)−1、(i)−2及び(i)−3で表される構成単位を有し、ガラス転移点が107℃以下である高分子化合物を用いて、前記受容層を形成する工程を有し、
下記一般式(1)で表わされるβ−ケトカルボン酸銀と、炭素数25以下のアミン化合物及び第4級アンモニウム塩、アンモニア、並びに前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物と、還元剤と、が配合されてなる銀インク組成物を用いて、前記導電層を形成する工程を有し、
前記銀インク組成物において、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記含窒素化合物の配合量が0.8〜5モルであり、前記β−ケトカルボン酸銀の配合量1モルあたりの前記還元剤の配合量が0.06〜2.5モルであることを特徴とする積層体の製造方法。
(式中、R21は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
(式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基若しくはフェニル基、水酸基、アミノ基、又は一般式「R1−CY2−」、「CY3−」、「R1−CHY−」、「R2O−」、「R5R4N−」、「(R3O)2CY−」若しくは「R6−C(=O)−CY2−」で表される基であり;
Yはそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;R1は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;R2は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R6は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「R7O−」、「R7S−」、「R7−C(=O)−」若しくは「R7−C(=O)−O−」で表される基であり;
R7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。)
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