JP6202520B2 - カルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物薄膜、及びカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法 - Google Patents
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また、Ca2Siは、直接遷移型の半導体であり、可視領域の光電変化デバイスへの応用が期待されている。
同文献には、遷移金属シリサイド−Si複合粉末は、結晶性の高い遷移金属シリサイド粒子(導電材料)と、Siナノシート又はCa欠損層状Caシリサイド(Liイオンの吸蔵放出体)とがナノレベルで複合しているため、これをLi二次電池の負極材料として用いると、高い充放電容量を示す点が記載されている。
同文献には、
(a)CaSi2から除去されたCaの割合は、30〜50%である点、
(b)このような方法によりCaSi2からCaを完全に取り除くのは難しい点、及び、
(c)Ca除去の困難性は電気化学的酸化の不均一性に由来する点、
が記載されている。
同文献には、このような方法により、Caイオンが引き抜かれ、シリコンシートと不溶性の黒色の金属性固体が得られる点が記載されている。
また、得られたとしても、特許文献1に記載されているように、Ca欠損カルシウム−シリコン化合物と他のシリサイドとの混合物であったり、あるいは、非特許文献1に記載されているように、分離困難なカーボンとの混合焼結体であり、Caが欠損したカルシウム−シリコン化合物の選択的生成は困難である。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、不純物が少ないカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物薄膜を提供することにある。
CaSi2を加熱し、
前記CaSi2とハロゲンを含むガスとを反応させ、
前記CaSi2からCaを引き抜き、CaySi2(0<y<1)を生成させる
反応工程を備えている。
前記ハロゲンを含むガスは、前記CaSi2と金属ハロゲン化物とを離間して配置し、前記金属ハロゲン化物を加熱することにより発生させたものが好ましい
特に、CaSi2と金属ハロゲン化物とを離間して配置し、金属ハロゲン化物を加熱することにより発生させたハロゲンを含むガスとCaSi2とを反応させると、不純物の少ないカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物を簡便に合成することができる。
[1. カルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法]
本発明に係るカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法は、
CaSi2を加熱し、
前記CaSi2とハロゲンを含むガスとを反応させ、
前記CaSi2からCaを引き抜き、CaySi2(0<y<1)を生成させる
反応工程を備えている。
本発明において、出発原料には、CaSi2が用いられる。CaSi2の形状及び大きさは、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。
CaSi2の形状としては、
(1)粉末、
(2)基板表面に形成された薄膜、
などがある。
本発明において、反応ガスには、塩素、ヨウ素、臭素などのハロゲンを含むガスが用いられる。入手と取扱の容易さから、ハロゲンを含むガスは、塩素を含むガスが好ましい。
ハロゲンを含むガスとしては、例えば、
(1)ハロゲンガス(Cl2、I2、Br2)、
(2)ハロゲン化水素ガス(HCl、HI、HBr)、
(3)金属ハロゲン化物を加熱することにより発生させたガス(以下、これを「分解ガス」ともいう)、
などがある。
ハロゲンを含むガスとして分解ガスを用いる場合、CaSi2と金属ハロゲン化物とを離間して配置する必要がある。CaSi2と金属ハロゲン化物とが互いに接触した状態で加熱すると、分解ガスの発生及びCaの引き抜き反応が生じるだけでなく、副生成物として金属シリサイドも生成する。反応物から金属シリサイドを選択的に除去するのは、通常、困難である。
金属ハロゲン化物としては、例えば、
(1)遷移金属元素のハロゲン化物、
(2)アルカリ金属元素のハロゲン化物、
(3)アルカリ土類金属元素のハロゲン化物
などがある。
分解ガス発生源として、これらのいずれか1種の金属ハロゲン化物を用いてもよく、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
また、前記金属塩化物は、Cr、Fe、Mn及びWからなる群から選ばれるいずれか1以上の遷移金属元素を含むものが好ましい。これは、基板表面との反応に際し、エッチング効果があり、反応性が向上するためである。
CaSi2とハロゲンを含む反応ガスとの反応温度が低すぎると、現実的な時間内に反応が進行しない。従って、反応温度は、400℃以上が好ましい。反応温度は、さらに好ましくは、500℃以上である。
一方、反応温度が高すぎると、CaSi2が融解し、組成や結晶構造、薄膜形状を維持できなくなる。従って、反応温度は、1000℃以下が好ましい。反応温度は、さらに好ましくは、900℃以下である。
反応時間は、反応温度やCaSi2の大きさ(又は、厚さ)にもよるが、通常、0.1〜1時間程度である。
例えば、金属ハロゲン化物として、Cr、Fe、Mn及びWからなる群から選ばれるいずれか1以上の遷移金属元素を含む金属塩化物を用いる場合、加熱温度は、400〜1000℃が好ましい。
図1において、合成装置10は、石英管12と、2つのヒーター(図示せず)とを備えている。石英管12内は、キャリアガス(例えば、Arガス)を流せるようになっている。2つのヒーターは、キャリアガスの上流側(加熱ゾーンA)と、下流側(加熱ゾーンB)に配置されている。
加熱ゾーンAには、金属ハロゲン化物(図1の例では、CrCl2)を入れたボートが置かれている。また、加熱ゾーンBには、CaSi2(図1の例では、表面にCaSi2膜が形成された基板)が置かれている。
本発明に係るカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物は、本発明に係る方法により得られる。
カルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の組成は、CaySi2(0<y<1)で表される。Ca量(y)は、反応条件を選択することにより、任意に制御できる。
また、カルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の形状は、出発原料の形状に応じて、粉末又は薄膜となる。
CaSi2とハロゲンを含むガスとを反応させると、CaSi2からCaの一部が引き抜かれる。その結果、不純物の少ないカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物が得られる。
特に、CaSi2と金属ハロゲン化物とを離間して配置し、金属ハロゲン化物を加熱することにより発生させたハロゲンを含むガスとCaSi2とを反応させると、不純物の少ないカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物を簡便に合成することができる。
[1. 試料の作製]
[1.1. 実施例1]
Si基板:0.03gと、Ca粒:0.5gを容器に入れ、真空下において600℃、1.5時間の熱処理を行うことで、CaSi2基板を得た。続いて、大気下において、得られたCaSi2基板:0.006gを、図1に示す合成装置の加熱ゾーンBに設置した。また、加熱ゾーンAには、CrCl2粉末:0.08gを設置した。CaSi2基板の温度を650℃、CrCl2粉末の温度を900℃に設定し、Ar流通下において10分間加熱することで、Ca欠損カルシウム−シリコン化合物薄膜を合成した。
実施例1と同様にして、CaSi2基板を作製した。得られたCaSi2基板とCrCl2粉末とを混合し、混合物を650℃で15分間加熱した。
[1.3. 比較例2]
CaSi2粉末とCrCl2粉末とを混合し、混合物を650℃で15分間加熱した。
SEMにより、生成物の状態解析を行った。また、EDXにより、生成物の組成分析を行った。
図2に、実施例1で得られた薄膜のSEM像を示す。また、図3に、実施例1で得られた薄膜の低倍率TEM像を示す。得られた薄膜は、3μm程度の粒子が凝集して形成されており(図2)、それらの粒子は、数百nmのシートから構成されていた(図3)。
表1に、元素分析値を示す。SEMの視野におけるEDXを用いた元素組成から、CrやClの含有量が非常に少なく、CaSi2からCaが脱離したカルシウム−シリコン化合物であることを確認した。
図4に、実施例1で得られた薄膜の高倍率TEM像(図4(a))及び格子像(図4(b))を示す。図4に示されるように、得られた薄膜がバルクのSiとは異なる格子像を持つことを確認した。
Claims (6)
- CaSi2を加熱し、
前記CaSi2とハロゲンを含むガスとを反応させ、
前記CaSi2からCaを引き抜き、CaySi2(0<y<1)を生成させる
反応工程を備えたカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法。 - 前記ハロゲンを含むガスは、前記CaSi2と金属ハロゲン化物とを離間して配置し、前記金属ハロゲン化物を加熱することにより発生させたものである
請求項1に記載のカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法。 - 前記ハロゲンは、塩素である請求項1又は2に記載のカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法。
- 前記金属ハロゲン化物は、Cr、Fe、Mn及びWからなる群から選ばれるいずれか1以上の遷移金属元素を含む金属塩化物である
請求項2に記載のカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法。 - 前記CaSi2は、基板表面に形成された薄膜である請求項1から4までのいずれか1項に記載のカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物の製造方法。
- 基板の表面に形成された、一般式:CaySi2(0<y<1)で表される組成を持つナノシートの集合体の単相からなるカルシウム欠損カルシウム−シリコン化合物薄膜。
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