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JP6264015B2 - 薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、In−Ga−Zn−O系アモルファス半導体をチャンネル層とした薄膜トランジスタに関するものである。
現在、電界効果型トランジスタは、半導体メモリ集積回路、高周波信号増幅素子等として広く用いられている。その中でも薄膜トランジスタ(TFT)は、液晶表示装置(LCD)、有機ELエレクトロルミネッセンス表示装置(OLED)等の平面薄型画像表示装置(Flat Panel Display:FPD)のスイッチング素子として用いられている。FPDに用いられるTFTは、ガラス基板上にチャンネル層としてアモルファスシリコン薄膜又は多結晶シリコン薄膜が使用されている。しかしながら、前者は電界効果移動度が1cm/V・sec未満と小さい。後者は、電界効果移動度が大きいものの、比較的高温の熱工程を要する等の欠点を有する。
これに対して、近年、In−Ga−Zn−O系(以下、IGZOと表記)のアモルファス半導体をチャンネル層とした薄膜トランジスタの開発が活発に行われている(例えば、非特許文献1)。この半導体は、アモルファスであるにも関わらず、その電界効果移動度が10cm/V・secに達する場合もあり、今後も期待の大きな半導体デバイスである。
このアモルファスIGZO膜を有するTFTにおいて、閾値電圧の最適化は大きな問題となっている。この問題克服のために、アモルファスIGZO膜を熱処理することは有効な方法である。例えば、IGZO膜の形成後の乾燥あるいは湿潤酸素雰囲気による閾値電圧、サブスレショルド値の改善が報告されている(例えば、非特許文献2)。また、通常より低温での閾値電圧の制御方法としては、IGZO膜のオゾン処理による閾値電圧の改善が報告されている(例えば、特許文献1)。
特開2011−216574号公報 特開2007−299913号公報
K.Nomura et al, Nature 488(2004)432 K.Nomura et al Appl. Phys. Lett. 93(2008)192107
これまで述べてきたように、また、それ以外にも、現在まで電界効果移動度、サブスレショルド値の改善、閾値電圧の最適化等の薄膜トランジスタ特性改善のための、数多くの研究、発明がなされている。
薄膜トランジスタの構造をアモルファスシリコンの場合と同様にボトムゲート型にする場合、実デバイスでは、アモルファスIGZO膜の上面に保護層を設けることが多い。ただし、本発明で使用される保護層は、通常の保護層の他に、エッチングストッパー層等も含むものとする。この保護層はプラズマCVDで作られるSiOであることが多い。
しかしながら、プラズマCVDで作られるSiO膜を保護層とする場合、パッシベーション性が不十分なために、大気中からの水素が保護膜を通り抜けて、IGZO膜に取り込まれることで、閾値電圧がデプレッション側にシフトする等の欠点を有する。
本発明は、上記状況を鑑みてなされたもので、基板と、ゲート電極と、ゲート絶縁体と、チャンネル層を構成するIn−Ga−Zn−O系の半導体層と、半導体層を被覆する保護層とを有するボトムゲート型の薄膜トランジスタにおいて、保護層の上部に水素を取り込むことで絶縁膜となる希土類水素化物層が設けられていることを特徴とする薄膜トランジスタである。その層は、閾値電圧の最適化及び調整に重きを置いた層であることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る薄膜トランジスタの形態は、図1に示すように以下のようなものとなる。基板1上に、ゲート電極2と、ゲート電極2上にゲート電極2を覆うように形成されたゲート絶縁層4と、ゲート絶縁層4上の半導体層5と、半導体層5に接続されたソース電極8及びドレイン電極9とを備えた、ボトムゲート・トップコンタクト型の薄膜トランジスタである。そして、半導体層5上に、半導体層5を二つの領域に分割するように保護膜6と絶縁性のPmを除くランタノイド系希土類水素化物7とが積層され、ソース電極8及びドレイン電極9はそれぞれ分割された半導体層5の領域で接触し、電気的に接続されている。また、ドレイン電極9は、絶縁性のPmを除くランタノイド系希土類水素化物7の一部を被覆するようにして画素電極12と接続している。また、ゲート絶縁層4を挟んでドレイン電極9の下に、キャパシタ電極3が形成されている。
プラズマCVDで作られるSiO 膜を保護膜6とする場合、上述したように保護膜6は、パッシベーション性が不十分なために、大気中からの水素が保護膜6を通り抜けてIGZO膜に取り込まれることで、閾値電圧がデプレッション側にシフトする。このようなデプレッション側へのシフトを避けるために、保護膜6上に、水素化により絶縁膜となるPmを除くランタノイド系希土類金属膜を成膜することが望ましい。そのため、Pmを除くランタノイド系希土類金属膜の製造方法(成膜方法)に、蒸着法を用いることが望ましい。
ここでは、Y(イットリウム)、Sc(スカンジウム)、ランタノイド系希土類金属の水素化物膜の形成方法について述べる。保護膜の上に、例えばYb(イッテルビウム)膜を蒸着等により成膜する。この蒸着に使用するYbのインゴットは、空気中で表面が酸化されるが、内部までは犯されない。そのため、不活性ガスで充填保管されているYbインゴットであることが望ましい。このようなYbインゴットを蒸着源として成膜されたYb膜は、水素とも反応しやすく、水素化物のYbHとなりやすい。ここでは詳細は割愛するが、蒸着等によってYbを主とした膜を成膜する。Ybを主とした膜は、安価な製造装置で成膜可能である。
保護層の上部にPmを除くランタノイド系希土類水素化物を設けることにより想定される閾値電圧Vthが変化する例を示す。図4は、保護層の上部にPmを除くランタノイド系希土類水素化物を設けないでTFT作製した場合のトランジスタのゲート電圧Vgとソースドレイン電流Idの特性を示す図である。図5は、保護層の上部にPmを除くランタノイド系希土類水素化物を設けたTFTを作製した場合のトランジスタのゲート電圧Vgとソースドレイン電流Idの特性を示す図である。ゲート電圧は−20Vから+20V、ソース電圧とドレイン電圧は10Vで測定を行っている。前者は全くトランジスタとして動作していない。後者は閾値電圧が0V近傍の良好な特性を示す。これは、Pmを除くランタノイド系希土類水素化物に強く依存して閾値電圧を制御することが可能であることを示している。
本発明の実施の形態における薄膜トランジスタの構造を示す概略断面図 本発明の実施の形態における薄膜トランジスタの製造工程を示す概略断面図及び平面図 本発明の実施の形態における薄膜トランジスタの製造工程を示す概略断面図及び平面図 Vth制御用の絶縁層を設けず特性が良好でない場合の薄膜トランジスタのVg−Id特性を示すグラフ Vth制御用の絶縁層を設けた特性が良好な場合の薄膜トランジスタのVg−Id特性を示すグラフ
以下、本実施の形態に係る薄膜トランジスタについて詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタは、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極2と、ゲート電極2上にゲート電極2を覆うように形成されたゲート絶縁層4と、ゲート絶縁層4上の半導体層5と、半導体層5に接続されたソース電極8及びドレイン電極9とを備えた、ボトムゲート・トップコンタクト型の薄膜トランジスタである。そして、半導体層5上に、半導体層5を二つの領域に分割するように保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7とが積層され、ソース電極8及びドレイン電極9はそれぞれ分割された半導体層5の領域で接触し、電気的に接続されている。また、ドレイン電極9は、Pmを除くランタノイド系希土類水素化物7の一部を被覆するようにして、画素電極12と接続している。また、ゲート絶縁層4を挟んでドレイン電極9の下に、キャパシタ電極3が形成されている。
以下、本発明の各構成要素について、製造工程に沿って詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る基板1として、非アルカリガラス基板、石英ガラス基板のほかにポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルサルフォン、ポリビニルフルオライドフィルム、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合樹脂、耐候性ポリプロピレン、ガラス繊維強化アクリル樹脂フィルム、ガラス繊維強化ポリカーボネート、透明性ポリイミド、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂を使用することができるが、本発明ではこれらに限定されるものではない。
本発明の実施の形態に係る基板1が有機物フィルムである場合は、アクティブマトリクス基板上の素子の耐久性を向上させるためのガスバリア層(図示せず)を形成することができる。ガスバリア層としては、酸化アルミニウム(Al)、酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(SiN)、酸化窒化ケイ素(SiON)、炭化ケイ素(SiC)及びダイヤモンドライクカーボン(DLC)等が挙げられるが、本発明ではこれらに限定されるものではない。また、これらのガスバリア層は、2層以上積層して使用することもできる。ガスバリア層は、有機物フィルムを用いた基板1の片面だけに形成してもよいし、両面に形成しても構わない。ガスバリア層は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、ホットワイヤーCVD法、又はゾルゲル法等を用いて形成することができるが、本発明ではこれらに限定されるものではない。
まず、基板1上に、ゲート電極2及びキャパシタ電極3と、それぞれの配線とを形成する。電極部分と配線部分とは明確に分かれている必要はなく、本発明では、特に各薄膜トランジスタの構成要素としては電極と呼称している。また、以下では、電極と配線を区別する必要のない場合には、合わせてゲート、ソース、ドレイン、キャパシタ等と記載する。
図2(a)は、ゲート及びキャパシタを形成した段階での概略平面図及び当該平面図のI−I’での概略断面図である。図2(a)では、ソース電極とソース配線、キャパシタ電極とキャパシタ配線が、一体化したストライプ状に形成されている。従って、このゲート及びキャパシタのライン上に、薄膜トランジスタのアレイを配置していくことができる。
本発明の実施の形態に係る各電極(ゲート電極2、ソース電極8、ドレイン電極9、キャパシタ電極3、画素電極12)及び各配線には、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、コバルト(Co)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、白金(Pt)、及びチタン(Ti)等の金属を用いることができる。
さらに、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化カドミウム(CdO)、酸化インジウムカドミウム(CdIn)、酸化カドミウムスズ(CdSnO)、酸化亜鉛スズ(ZnSnO)、酸化インジウム亜鉛(In−Zn−O)等の酸化物材料でもよい。また、この酸化物材料に不純物をドープしたものも好適に用いられる。例えば、酸化インジウムにスズ(Sn)やモリブデン(Mo)、チタン(Ti)をドープしたもの、酸化スズにアンチモン(Sb)やフッ素(F)をドープしたもの、酸化亜鉛にインジウム、アルミニウム、ガリウム(Ga)をドープしたもの等である。また、上記導電性酸化物材料と金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、コバルト(Co)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、白金(Pt)、及びチタン(Ti)等の金属の薄膜を複数積層したものも使用できる。
ゲート、キャパシタ、ソース、ドレイン、画素電極12は、同じ材料であっても構わないし、また全て違う材料であっても構わない。しかし、工程数を減らすためにゲートとキャパシタ、ソースとドレインは、同一の材料であることがより望ましい。これらの配線及び電極は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、レーザーアブレーション法、プラズマCVD法、光CVD法、又はスクリーン印刷、凸版印刷、インクジェット法等で形成することができるが、これらに限定されず、公知一般の方法を用いることができる。パターニングは、例えばフォトリソグラフィ法を用いてパターン形成部分に保護膜を形成し、エッチングにより不要部分を除去して行うことができるが、これについてもこの方法に限定されず、公知一般のパターニング方法を用いることができる。
次に、ゲート電極2を覆うようにゲート絶縁層4を形成する。ゲート絶縁層4は、図1に示すように、基板1上の全面に亘って形成することができる。本発明の実施の形態に係るゲート絶縁層4に使用される材料は、SiO、SiNx、SiON、Al、Ta、Y、HfO、HfAlO、ZrO、TiO等の無機材料、又は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等のポリアクリレート、PVA(ポリビニルアルコール)、PS(ポリスチレン)、透明性ポリイミド、ポリエステル、エポキシ、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ゲートリーク電流を抑えるためには、ゲート絶縁層4の絶縁材料の抵抗率は、1011Ωcm以上、より好ましくは1014Ωcm以上であることが望ましい。ゲート絶縁層4は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、レーザーアブレーション法、プラズマCVD、光CVD法、ホットワイヤーCVD法等のドライ成膜法や、スピンコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法等のウェット成膜法を、材料に応じて適宜用いて形成される。これらのゲート絶縁層4は、単層として用いても構わないし、2層以上積層して用いることもできる。また、成長方向に向けて組成を傾斜したものでも構わない。
次に、図2(b)に示すように、半導体層5をゲート絶縁層4上のゲート電極2直上の位置に形成する。本発明の実施の形態に係る半導体層5としては、In−Ga−Zn−O系アモルファス半導体が望ましい。しかし、水素が半導体層5のキャリヤーの増減に寄与する可能性のある金属酸化物を主成分とする酸化物半導体材料も使用できる。例えば、酸化物半導体材料としては、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、スズ(Sn)、タングステン(W)、マグネシウム(Mg)、及びガリウムのうち1種類以上の元素を含む酸化物である、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(In)、酸化インジウム亜鉛(In−Zn−O)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WOx)が挙げられる。これらの材料の構造は、単結晶、多結晶、微結晶、結晶とアモルファスの混晶、ナノ結晶散在アモルファス、アモルファスのいずれであっても構わない。これらの材料は、CVD法、スパッタ法、パルスレーザー堆積法、真空蒸着法、ゾルゲル法等の方法を用いて形成される。スパッタ法としては、RFマグネトロンスパッタ法、DCスパッタ法が挙げられ、真空蒸着としては、加熱蒸着、電子ビーム蒸着、イオンプレーティング法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、半導体層5の膜厚は、20nm以上が好ましい。
次に、図2(c)に示すように、保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7とからなる層を、ゲート絶縁層4及び半導体層5上の全面に形成する。本発明の実施の形態に係る保護膜6には、SiO、SiN 窒化シリコン、SiON,Al等の無機材料が選択できるが、半導体層5として酸化物半導体材料を用いる場合には保護膜として酸化シリコンを選択することが望ましい。Pmを除くランタノイド系希土類水素化物7には、Pm(プロメチウム)、Eu(ユウロピウム)、Yb(イッテルビウム)を除く、ランタノイド系希土類元素Rを含む結晶性RH 型の水素化物や、Eu、Ybのランタノイド系希土類元素Rの結晶性RH 型(EuH 、YbH )の水素化物のいずれかを選択することが望ましい。Pmを除くランタノイド系希土類水素化物7の膜厚としては、2nm以上10nm以下が望ましい。
保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7は、本発明に係る薄膜トランジスタの半導体層5に電気的影響を与えないために、その抵抗率が1×1011Ωcm以上、特に1×1014Ωcm以上であることが好ましい。Pmを除くランタノイド系希土類水素化物7は、真空蒸着法のドライ成膜法を材料に応じて適宜用いて形成される。真空蒸着としては、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、イオンプレーティング法等が挙げられる。保護膜6は、無機材料であれば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、レーザーアブレーション法、プラズマCVD、光CVD法等のドライ成膜法を材料に応じて適宜用いて形成される。
次に、図2(d)に示すように、保護膜6となる層上にフォトリソ工程により保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7の形状に合わせて、第1のレジスト膜10を形成する。図1で示したように、保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7は、半導体層5のソース電極8及びドレイン電極9との接触部分以外を覆うものであり、保護膜6を形成する領域は、半導体層5を二つの領域に分割するように一部を露出させること以外に特に制限はない。そのため、Pmを除くランタノイド系希土類水素化物7上の第1のレジスト膜10も、Pmを除くランタノイド系希土類水素化物7と同様の形状に形成される。なお、チャンネル幅は半導体層5の幅で決まるが、本発明の実施の形態においては、ソース電極8及びドレイン電極9を、Pmを除くランタノイド系希土類水素化物7よりも後に形成するため、チャンネル長は保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7の積層幅で決まる。続いて、図3(a)に示すように、この第1のレジスト膜10をマスクとして、保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7をエッチングしてパターニングする。
本発明の実施の形態に係る第1のレジスト膜10には、感光性アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポジ型フォトレジスト等を用いることができ、後述する第2のレジスト膜11も同様の材料を用いることができる。
次に、図3(b)に示すように、ソース電極8、ドレイン電極9、及び画素電極12となる配線・電極材料の導電材料を、ゲート絶縁層4、半導体層5、及び保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7上の基板1の全面に成膜し、保護膜6とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7を含めて被覆する。
次に、図3(c)に示すように、ソース電極8及びドレイン電極9が2箇所の半導体層5の露出した表面をそれぞれ覆いつつ電気的に接続され、かつソース電極8とドレイン電極9とは、半導体層5のみを介して接続されるように導電材料層をパターニングする。ソース電極8及びドレイン電極9パターニング工程は、ソース電極8及びドレイン電極9のパターンと同形状の第2のレジスト膜11を、基板1の全面に形成された導電材料層上にパターン形成し、これをマスクとして導電材料層をエッチングすることにより行われる。なお、ソース電極8及びドレイン電極9は、保護膜6及びPmを除くランタノイド系希土類水素化物7と重なるようにパターニングすることが望ましい。これにより、後述の第2のレジスト膜11のエッチングの際に、半導体層5がソース電極8及びドレイン電極9とPmを除くランタノイド系希土類水素化物7のいずれかに覆われるため、半導体層5がエッチングされるおそれがない。
通常、薄膜トランジスタの半導体層5上に設けられる保護膜6が、ソース電極8及びドレイン電極9のパターニングの際のエッチストッパーとして働く。薄膜トランジスタを画素電極12を備えたアクティブマトリクス基板として用いる場合には、画素電極12とドレイン電極9とを層間絶縁層に形成されたビアを介して接続するが、このときドレイン電極9上に第2のレジスト膜11の残渣があると接続の信頼性が低下するため、後述の第2のレジスト膜11の除去は念入りに行うことが望ましい。本発明では、保護膜6及びPmを除くランタノイド系希土類水素化物7が半導体層5上に形成されているため、第2のレジスト膜11を完全に除去するまでエッチングを行っても、半導体層5までエッチングされるのを確実に防ぐことができる。また、半導体層5とレジストのような有機系の絶縁材料とが直接接触すると、トランジスタの駆動に支障が生じることが報告されているが(例えば、特許文献2)、本発明においては保護膜6及びPmを除くランタノイド系希土類水素化物7を設けることで、第1のレジスト膜10や後述の層間絶縁層等を構成するエポキシやアクリル等の樹脂が半導体層5と接触することによる半導体層5の劣化を防止することができる。
次に、図3(d)に示すように、ソース電極8及びドレイン電極9上に形成された第2のレジスト膜11の除去と共に保護膜6上に形成された第1のレジスト膜10の一部も除去される。このように、従来別個に行っていた保護膜6上の第1のレジスト膜10を除去する工程をソース電極8及びドレイン電極9上の第2のレジスト膜11の除去工程と共に行うため、第1のレジスト膜10を除去する工程を減らして歩留まりを向上させることができる。
なお、エッチング方法やエッチング時間によっては第1のレジスト膜10は完全に除去されず、半導体層5に一部残る場合がある。特に、ソース電極8及びドレイン電極9は第1のレジスト膜10と一部重なって形成されるため、ソース電極8及びドレイン電極9が重なっている部分の第1のレジスト膜10は除去されずに残る可能性が高い。
本発明の薄膜トランジスタをディスプレイの駆動等に用いるアクティブマトリクス基板とする場合には、ソース電極8と画素電極12とを絶縁するための層間絶縁層をソース電極8及びドレイン電極9を形成した基板1上に形成する。保護膜6により、層間絶縁層を形成する際の各種成膜・塗工法による影響から半導体層5を保護することができる。
層間絶縁層の材料としては、SiO、SiNx、SiON、Al、Ta、Y、HfO、HfAlO、ZrO、TiO等の無機材料、又は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等のポリアクリレート、PVA(ポリビニルアルコール)、PS(ポリスチレン)、透明性ポリイミド、ポリエステル、エポキシ、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
層間絶縁層は、ソース配線や画素電極間を絶縁するために、その抵抗率が1×1011Ωcm以上、特に1×1014Ωcm以上であることが好ましい。層間絶縁層は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、レーザーアブレーション法、プラズマCVD、光CVD法、ホットワイヤーCVD法等のドライ成膜法や、スピンコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法等のウェット成膜法を、材料に応じて適宜用いて形成される。これらの層間絶縁層は、2層以上積層して用いてもよい。また、成長方向に向けて組成を傾斜したものとしてもよい。
続いて、層間絶縁層に画素電極12とのスルーホールを設け、ドレイン電極9と接続するよう層間絶縁層上に導電性材料を成膜し、所定の画素形状にパターニングして第2の画素電極を形成することによりアクティブマトリクス基板とすることができる。
このようにして作成したアクティブマトリクス基板上に、画像表示要素及び対向電極を積層することで画像表示装置とすることができる。画像表示要素の例としては、電気泳動方式の表示媒体(電子ペーパー)や、液晶表示媒体、有機EL、無機EL等が挙げられる。積層方法としては、本発明のアクティブマトリクス基板と、対向基板、対向電極、画像表示要素の積層体を貼り合わせる方法や、画素電極上に画像表示要素、対向電極、対向基板を順次積層する方法等、画像表示要素の種類により適宜選択すればよい。
なお、本実施形態のトランジスタは、液晶、OLED素子を用いた画像表示装置のスイッチング素子、駆動素子等として用いることができる。さらに、本実施形態のトランジスタを用いた画像表示装置は、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TV用モニター、又は一般照明を含む幅広い分野に応用可能である。さらに、本実施形態のトランジスタの基板を、プラスチックフィルム等の可撓性基板とし、ICカード又はIDタグ等に応用することもできる。
1・・・基板
2・・・ゲート電極(ゲート配線)
3・・・キャパシタ電極(キャパシタ配線)
4・・・ゲート絶縁層
5・・・半導体層
6・・・保護膜
7・・・Pmを除くランタノイド系希土類水素化物
8・・・ソース電極(ソース配線)
9・・・ドレイン電極
10・・第1のレジスト膜
11・・第2のレジスト膜
12・・画素電極

Claims (8)

  1. 基板と、ゲート電極と、ゲート絶縁体と、チャンネル層を構成するIn−Ga−Zn−O系の半導体層と、当該半導体層を被覆する保護層とを有するボトムゲート型の薄膜トランジスタにおいて、
    前記保護層の上部に、絶縁性のPmを除く希土類水素化物を含む絶縁層が設けられていることを特徴とする、薄膜トランジスタ。
  2. 前記絶縁性のPmを除く希土類水素化物が、Pm、Eu、及びYbを除くランタノイド系希土類元素の結晶性RH 型の水素化物であることを特徴とする、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記絶縁性のPmを除く希土類水素化物が、Y又はScの結晶性RH 型の水素化物であることを特徴とする、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記絶縁性のPmを除く希土類水素化物が、Eu又はYbの結晶性RH 型(EuH 又はYbH )の水素化物であることを特徴とする、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 基板と、ゲート電極と、ゲート絶縁体と、チャンネル層を構成するIn−Ga−Zn−O系の半導体層と、当該半導体層を被覆する保護層とを有する薄膜トランジスタの製造方法であって、
    前記保護層の上部に、Pmを除く希土類元素の膜を成膜装置により成膜する工程と、
    前記保護層及び外気から水素を前記希土類元素の膜に取り込ませ、絶縁性の希土類水素化物を含んだ絶縁層を形成する工程を含むことを特徴とする、薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 前記Pmを除く希土類元素の膜を成膜する工程では、前記成膜装置として抵抗加熱装置を用いて、当該抵抗加熱装置により希土類元素を蒸着することを特徴とする、請求項5に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 前記Pmを除く希土類元素の膜を成膜する工程では、前記成膜装置として電子ビーム蒸着装置を用いて、当該電子ビーム蒸着装置により希土類元素を蒸着することを特徴とする、請求項5に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 前記Pmを除く希土類元素の膜を成膜する工程では、前記成膜装置としてイオンプレーティング装置を用いて、当該イオンプレーティング装置により希土類元素を蒸着することを特徴とする、請求項5に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
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