JP6002870B1 - 低用量薬物を含有する口腔内崩壊錠 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、低含量(微量)でかつ服用感が問題となる生理活性成分(薬物)について、含量偏析が抑制され、服用感が改善され、かつ良好な薬物溶出性を有する医薬用組成物、特に、口腔内崩壊錠剤を提供することを目的とする。
本発明は、又、このような口腔内崩壊錠剤の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
(1-1)微量で生理活性を示す生理活性成分を含有し、
a)口腔内崩壊時間が30秒以内であり、
b)日局16版、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施したとき(試験液:水900mL、37℃)、15分での生理活性成分の溶出率が80質量%以上であり、かつ
c)日局16版、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施したとき(試験液:水900mL、37℃)、口腔内崩壊に要する時間の時点で試験液中の生理活性成分の溶出率が5質量%以下であることを特徴とする口腔内崩壊錠剤。
(1-2)賦形剤、水不溶性セルロース系高分子、及び水溶性セルロース系高分子を含有することを特徴とする(1-1)の口腔内崩壊錠剤。
(1-3)賦形剤が糖アルコール及び結晶セルロースである(1-1)または(1-2)の口腔内崩壊錠剤。
(1-4)生理活性成分がホルモン様物質である(1-1)〜(1-3)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-6)一錠中の生理活性成分の1成分あたりの含有量が0.1μg以上、3mg以下である(1-1)〜(1-5)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-7)結晶セルロース、クロスポビドン及び糖アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する核粒子上に、生理活性成分および水溶性セルロース系高分子を含有する第一のコーティング層を有し、さらにその外側に、水不溶性セルロース系高分子および水溶性セルロース系高分子を含有する第二のコーティング層を有する被覆粒子を含む(1-1)〜(1-6)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-8)(1-7)の被覆粒子、及び、賦形剤を含有することを特徴とする(1-1)〜(1-7)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-9)崩壊剤及び滑沢剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する(1-1)〜(1-8)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-10) 乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、被覆粒子を2質量部〜60質量部含有する(1-1)〜(1-9)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
乾燥質量にして、核粒子100質量部に対して、第一のコーティング層の量が3質量部〜20質量部であり、かつ
乾燥質量にして、核粒子と第一のコーティング層との合計の100質量部に対して、第二のコーティング層の量が1質量部〜5質量部である被覆粒子を含有することを特徴とする(1-1)〜(1-10)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-12)生理活性成分の平均粒子径が0.1μm以上、30μm以下である(1-1)〜(1-11)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-13)核粒子の平均粒子径が50μm〜200μmである(1-1)〜(1-12)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-15)乾燥質量にして、第二のコーティング層中の水不溶性セルロース系高分子と水溶性セルロース系高分子の比率が、1:1〜9:1である(1-1)〜(1-14)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-16)水不溶性セルロース系高分子が、エチルセルロースである(1-1)〜(1-15)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-17)乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、0.1質量部〜5質量部のエチルセルロースを含有する(1-16)の口腔内崩壊錠剤。
(1-18)錠剤の外側にさらに第三のコーティング層を有する(1-1)〜(1-17)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
(1-19)第二のコーティング層が酸化チタンを含有する(1-1)〜(1-18)のいずれかの口腔内崩壊錠剤。
平均粒子径が0.1μm以上、30μm以下の微量で生理活性を示す生理活性成分および水溶性セルロース系高分子を含有する第一のコーティング層を施し、次いで、
さらにその外側に、水不溶性セルロース系高分子および水溶性セルロース系高分子を含有する第二のコーティング層を施すことを特徴とする被覆粒子に、賦形剤、並びに、崩壊剤及び滑沢剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加して、打錠することを特徴とする、(1-1)〜(1-19)のいずれかの口腔内崩壊錠剤の製造方法。
(2-2)水溶性セルロース系高分子を溶解できる親水性溶媒、水又はこれらの混合物を溶媒として用い、第一のコーティング層及び第二のコーティング層を流動層造粒法により施す(2-1)の製造方法。
(2-3)(1-7)の被覆粒子と糖アルコール及び結晶セルロースから選ばれる少なくとも1種とを混合した後、打錠し、次いで、得られた錠剤の外側に第三のコーティング層を施してもよい(2-1)または(2-2)の口腔内崩壊錠剤の製造方法。
本発明の好ましい生理活性成分の一つであるジエノゲスト(17-Hydroxy-3-oxo-19-nor-17α-pregna-4,9-diene-21-nitrile)は、製品名「ディナゲスト錠1mg」および「ディナゲストOD錠1mg」として日本で販売されている。効能・効果は子宮内膜症である。
本発明で使用する生理活性成分は、微量で生理活性を示すので、例えば、1単位投与形態(例えば、一錠)当たりの生理活性成分の含量が0.1μg以上、3mg以下であるものが例示される。別の態様として、1単位投与形態当たりの生理活性成分の含量が0.3μg以上、2mg以下であるものが例示され、さらに別の態様として、1単位投与形態当たりの生理活性成分の含量が0.5μg以上、1mg以下であるものが例示される。なお、1単位投与形態当たり、2以上の生理活性成分を含む場合には、生理活性成分の1成分あたりの含有量が前記範囲に含まれることを意味するものである。
本発明で使用する生理活性成分がジエノゲストの場合には、1単位投与形態当たりのジエノゲストの含量は、0.1mg以上、3mg以下であることが好ましく、より好ましくは、0.25mg以上、2mg以下である。
本発明で使用する生理活性成分がジエノゲストの場合には、微粒子化(マイクロナイズ)されたジエノゲストを用いることが好ましい。微粒子化することにより、製剤の含量均一性を得やすいという利点がある。本発明において、生理活性成分の微粒子化工程に用いる方法および装置は、特に限定されないが、例えば、アトマイザー、ピンミル、ジェットミル、ボールミルなどを用いることができる。
本発明において用いられるジエノゲストの好ましい平均粒子径は、0.5μm〜20μmであり、より好ましくは1μm〜15μmであり、さらに好ましくは1μm〜10μmである。
なお、本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本発明において用いられるジエノゲストは、好ましくは、25μm以下の粒子を95質量%以上含有し、さらに好ましくは、25μm以下の粒子を99質量%以上含有することが好ましい。
a)口腔内崩壊時間が30秒以内であり、
b)日局16版、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施したとき(試験液:水900mL、37℃)、15分での生理活性成分の溶出率が80質量%以上であり、かつ
c)日局16版、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施したとき(試験液:水900mL、37℃)、口腔内崩壊に要する時間の時点で試験液中の生理活性成分の溶出率が5質量%以下である。
本発明で対象とする口腔内崩壊錠剤は、a)口腔内崩壊時間が30秒以内であり、好ましくは25秒以内であり、さらに好ましくは20秒以内である。ここで、口腔内崩壊時間は、対象とする錠剤について、テクスチャーアナライザー(型番:TA−XT Plus:英弘精機)を用いて下記条件で測定を行い、崩壊時間としたものである。
精製水0.5mLに錠剤を浸し、テクスチャーアナライザーにて応力を測定した。錠剤を水に浸してからプローブが錠剤に接するまでの時間を測定時間とし、応力曲線の中腹にピークが認められない最も短い測定時間を口腔内崩壊時間とした(応力曲線の中腹にピークが認められた場合は、錠剤内部に水が到達しておらず、いわゆる「芯が残った状態」であることを示す)。
<測定条件>
Pre-Test speed:2.0mm/sec
Test speed:2.0mm/sec
Trigger type:Auto(Force)
Trigger force:5.0g
測定時間:10、15、30、45、60、90、120秒
これらに加えて、本発明で対象とする口腔内崩壊錠剤は、c)日局16版、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施したとき(試験液:水900mL、37℃)、対象とする錠剤について、前記a)の方法にて測定した口腔内崩壊に要する時間(口腔内崩壊時間)の時点で試験液中の生理活性成分の溶出率が5質量%以下であり、好ましくは3質量%以下である。本発明の口腔内崩壊錠剤は、口腔内で崩壊した時点での生理活性成分の溶出率が低いため、生理活性成分に起因する好ましくない服用感(例えば苦味、等)が改善される。
この際、該被覆粒子に、賦形剤、並びに、崩壊剤及び滑沢剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加して、打錠して製造される口腔内崩壊錠剤であるのが好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとしては、賦形剤を核粒子として、その外側に微量の生理活性成分を含有する薄い第一のコーティング層を有し、さらにその外側に水不溶性セルロース系高分子及び水溶性セルロース系高分子を含有する薄い第二のコーティング層を有する被覆粒子を形成し、該被覆粒子と同程度の粒子径を有する賦形剤と混合して打錠することによって製造される、薬物の含量偏析が抑制され、第二のコーティング量が少量であっても効果的に口腔内での生理活性成分の溶出を抑制することができ、その結果として服用感が改善され、かつ、嚥下後には生理活性成分が速やかに放出されるために良好な薬物溶出性を有する口腔内崩壊錠剤である。
核粒子として用いる結晶セルロース、クロスポビドン及び糖アルコールの平均粒子径は、好ましくは30μm〜200μmであり、より好ましくは、40μm〜180μmである。
クロスポビドンは、1−ビニル−2−ピロリドンの架橋重合物である。水にほとんど溶けない。医薬品の添加物として崩壊剤として用いられる。
本発明で用いるクロスポビドンは市場から容易に入手することができる。例えば、コリドンCL(BASFジャパン)、ポリプラスドンXL(アイエスピー・ジャパン)等が挙げられる。
本発明で用いる糖アルコールとしては、D−マンニトール(例えば、パーテックM100:メルク)、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、ソルビトールの1種又はこれらの2種以上の混合物が好ましいものとしてあげられる。これらのうち、エリスリトール、D−マンニトール又はこれらの混合物が好ましく、D−マンニトールが最も好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠剤の第二のコーティング層に用いる水不溶性セルロース系高分子としては、エチルセルロース(例えば、ETHOCEL STANDARD 7 PREMIUM :DAW CHEMICAL)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートの1種又はこれらの2種以上の混合物が好ましいものとして挙げられ、より好ましくはエチルセルロースである。
乾燥質量にして、核粒子100質量部に対して、生理活性成分の量が1質量部〜20質量部であり、
乾燥質量にして、核粒子100質量部に対して、第一のコーティング層の量が3質量部〜20質量部であり、かつ
乾燥質量にして、核粒子と第一のコーティング層との合計の100質量部に対して、第二のコーティング層の量が1質量部〜5質量部である被覆粒子を含有する口腔内崩壊錠剤である。
核粒子100質量部に対して生理活性成分の量が1〜15質量部であることがより好ましく、さらに好ましくは、核粒子100質量部に対して生理活性成分の量が1〜10質量部である。
また、別の好ましい態様としては、核粒子100質量部に対して第一のコーティング層の量が3〜15質量部であることがより好ましく、さらに好ましくは、核粒子100質量部に対して第一のコーティング層の量が3〜12質量部である。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとしては、被覆粒子の平均粒子径が55μm〜250μmであるの被覆粒子を含有する口腔内崩壊錠剤である。より好ましくは、被覆粒子の平均粒子径が70μm〜200μmである被覆粒子を含有する口腔内崩壊錠剤である。
本発明の口腔内崩壊錠剤に用いる被覆粒子は、第一のコーティング層、第二のコーティング層とも、その膜厚は極めて薄い。生理活性成分は第一のコーティング層に含まれ、その外側を第二のコーティング層で被覆する構成とすることにより、第二のコーティング層のコーティング量が極めて少量であっても、効果的に口腔内での生理活性成分の溶出を抑制することができ、その結果として服用感が改善され、かつ、嚥下後には生理活性成分が速やかに放出されるために良好な薬物溶出性を有する口腔内崩壊錠剤となる。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとしては、水不溶性セルロース系高分子として、エチルセルロースを含有する口腔内崩壊錠剤である。乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、エチルセルロースを0.1質量部〜5質量部含有する口腔内崩壊錠剤が好ましい。より好ましくは、乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、エチルセルロースを0.1質量部〜3質量部含有する口腔内崩壊錠剤が挙げられ、さらに好ましくは、乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、エチルセルロースを0.1質量部〜2質量部含有する口腔内崩壊錠剤が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとしては、コーティング層に、さらに酸化チタンを含む被覆粒子を含有する口腔内崩壊錠剤が挙げられる。生理活性成分が光に不安定な成分である場合、コーティング層に酸化チタンを含有させることにより、遮光効果が期待でき、光による分解物産生の抑制効果が期待される。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとして、被覆粒子を賦形剤等と混合し、打錠して製造した口腔内崩壊錠剤が挙げられる。本明細書においては、被覆粒子と混合される賦形剤、崩壊剤、滑沢剤等の添加剤を総称して「外添」とも称する。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとしては、乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、被覆粒子を2質量部〜60質量部含有する口腔内崩壊錠剤である。乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、被覆粒子を10質量部〜50質量部含有する口腔内崩壊錠剤がより好ましく、乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、被覆粒子を15質量部〜40質量部含有する口腔内崩壊錠剤がさらに好ましい。
糖アルコールとしては、D−マンニトール(例えば、パーテックM100:メルク)、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、ソルビトールの1種又はこれらの2種以上の混合物が好ましいものとしてあげられる。これらのうち、エリスリトール、D−マンニトール又はこれらの混合物が好ましい。
結晶セルロースは市場から容易に入手することができる。例えば、セオラスKG-802、セオラスPH-101、セオラスKG-1000(旭化成ケミカルズ株式会社)等が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとしては、外添中の賦形剤の平均粒子径が、被覆粒子の平均粒子径の50%〜320%である口腔内崩壊錠剤である。賦形剤の平均粒子径と、被覆粒子の平均粒子径との差は小さい方が好ましい。このように調製することにより、生理活性成分を含有する被覆粒子と外添の賦形剤とを混合した際に、生理活性成分の偏析が抑制される。
本発明の口腔内崩壊錠剤のいくつかの好ましい態様の別のひとつとしては、外添における賦形剤の比率が30質量%〜99質量%である口腔内崩壊錠剤である。より好ましくは外添における賦形剤の比率が40質量%〜98質量%である口腔内崩壊錠剤である。
クロスポビドンは市場から容易に入手することができる。例えば、コリドンCL(BASFジャパン)、ポリプラスドンXL(アイエスピー・ジャパン)等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、モノステアリン酸グリセリン、パルミトステアリン酸グリセリル、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、カルナウバロウ、L−ロイシン、マクロゴールなどがあげられ、タルクおよびステアリン酸マグネシウムが好ましく、タルクとステアリン酸マグネシウムを組み合わせて用いるのが最も好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠剤は、これまで特定した添加剤の他にも、発明の効果を損なわない限りにおいて、他の添加剤を含有してもよい。
平均粒子径が0.1μm以上、30μm以下の微量で生理活性を示す生理活性成分および水溶性セルロース系高分子を含有する第一のコーティング層を施し、次いで、
さらにその外側に、水不溶性セルロース系高分子および水溶性セルロース系高分子を含有する第二のコーティング層を施すことを特徴とする被覆粒子に、賦形剤、並びに、崩壊剤及び滑沢剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加して、打錠する工程を含む方法により製造するのが好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠剤の製造方法のいくつかの好ましい態様のひとつとしては、核粒子、第一のコーティング層、第二のコーティング層、及び、外添における添加剤の好ましい態様は前述のとおりである。
なお、打錠前の各成分の混合には、例えば、V型混合機(V−600:徳寿工作所)、ボーレコンテナミキサー(PM200:日立製作所)等を用い、各成分を均一に混合してから打錠するのが好ましいが、これらの方法に限定されない。
打錠工程は、打錠機、例えば、単発式打錠機、ロータリー式打錠機等を用いて、常温で行うのが好ましい。単発式打錠機、ロータリー式打錠機などを用いる場合は、通常、1〜30kN、好ましくは、3〜20kNの打錠圧を採用することが好ましい。この際、得られる錠剤の硬度が20N〜150N程度となるように行うのが好ましい。尚、錠剤の硬度は、例えば、錠剤硬度計(8M:Dr.Schleuniger Pharmatron AG)を用い、常法で容易に測定することができる。
本発明の口腔内崩壊錠剤の用法・用量は含まれる生理活性成分およびその効能・効果により、適宜決定されるものであり、特に限定されない。例えば、生理活性成分がジエノゲストであるものについては、子宮内膜症の効能・効果について、通常、ジエノゲストとして1日2mgを2回に分け、月経周期2〜5日目より経口投与することができる。
参考例1〜3(混合粉体流動時の含量偏析評価)
表1に記載の量のD―マンニトール(パーテックM100:メルク:平均粒子径70μm)及び/又は結晶セルロース(セオラスPH−101:旭化成ケミカルズ:平均粒子径50μm)を流動層造粒乾燥機(MP−01:パウレック)に入れ、予熱混合した。次にヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L:日本曹達)の5%水溶液にジエノゲスト(25μm以下の粒子が99%以上のもの)を約11質量%の濃度で分散させた液を調製し、流動層造粒乾燥機を用いて先の混合物に噴霧し、乾燥した。次に、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L:日本曹達)の5%エタノール溶液及びエチルセルロース(ETHOCEL STANDARD 7 PREMIUM :DAW CHEMICAL)の5%エタノール溶液を表1に記載の比率となるように混和し、流動層造粒乾燥機を用いて先の造粒物に噴霧し、乾燥して、表1に記載の被覆粒子を得た。
得られた素錠用混合粉体について、Powder Technology, 36, 39-53 (1983)に記載の方法に準じて、偏析試験を実施して、混合粉体流動時の生理活性成分であるジエノゲストの含量偏析を評価した。すなわち、複数のサンプリングポイントを設定して、錠剤2〜3錠分に相当するサンプルを採取し、サンプル中に含まれるジエノゲストの量を測定した。各実施例のジエノゲスト含量(%)の平均と範囲を表1に示す。これらの結果から、参考例1〜3はいずれも変動が90%〜110%の範囲であり、含量偏析が少なく、良好な結果が得られることがわかった。
<被覆粒子の製造>
D―マンニトール(パーテックM100:メルク:平均粒子径70μm)300g、結晶セルロース(セオラスPH−101:旭化成ケミカルズ:平均粒子径50μm)300gを流動層造粒乾燥機(MP−01、パウレック)に入れ、予熱混合した。次にヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L:日本曹達)の5%水溶液240gにジエノゲスト(25μm以下の粒子が99%以上のもの)30gを分散させた液を調製し、流動層造粒乾燥機を用いて先の混合物に噴霧し、乾燥した。そしてヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L:日本曹達)の5%エタノール溶液168g及びエチルセルロース(ETHOCEL STANDARD 7 PREMIUM :DAW CHEMICAL)の5%エタノール溶液168gを混和し、流動層造粒乾燥機を用いて先の造粒物に噴霧し、乾燥して、被覆粒子658.8gを得た。
上記で得られた被覆粒子658.8gに、D―マンニトール(パーテックM100:メルク)1582.2g、結晶セルロース(セオラスPH−101:旭化成ケミカルズ)525g、クロスポビドン(コリドンCL-F:BASF:平均粒子径20μm〜40μm)150g、タルク(HiFiller ♯017:松村産業)60gを添加し、手動混合した。次にステアリン酸マグネシウム(ステアリン酸マグネシウム植物性:太平化学産業)を添加し、手動混合した後、打錠機(HT−X10SS−UW、畑鉄工所)を用いて打圧2.7kNにて圧縮し、口腔内崩壊錠剤を製造した(100mg/錠、φ6.5mm、8R)。
実施例1に準じて、表2〜3の各実施例、参考例及び比較例に記載の口腔内崩壊錠剤を製造した。なお、表中に記載の実施例の錠剤を製造するに際し、適宜、以下の各成分を用いた。
結晶セルロース(セオラスKG−1000:旭化成ケミカルズ:平均粒子径50μm)
香料(ドライコート:高田香料)
試験例1<硬度>
得られた錠剤につき、錠剤硬度計(8M:Dr.Schleuniger Pharmatron AG)を用いて常法にて測定を行った。5錠の測定値の平均値を硬度(ニュートン:N)とした。
試験例2<口腔内崩壊時間>
テクスチャーアナライザー(型番:TA−XT Plus:英弘精機)を用いて以下の方法にて口腔内崩壊時間の測定を行った。精製水0.5mLに錠剤を浸し、テクスチャーアナライザーにて応力を測定した。錠剤を水に浸してからプローブが錠剤に接するまでの時間を測定時間とし、応力曲線の中腹にピークが認められない最も短い測定時間を口腔内崩壊時間とした(応力曲線の中腹にピークが認められた場合は、錠剤内部に水が到達しておらず、いわゆる「芯が残った状態」であることを示す)。
<測定条件>
Pre-Test speed:2.0mm/sec
Test speed:2.0mm/sec
Trigger type:Auto(Force)
Trigger force:5.0g
測定時間:10、15、30、45、60、90、120秒
得られた錠剤(ジエノゲスト1mg錠)につき、溶出試験器(型番:NTR−8400AC:富山産業)を用いて、日局16改正、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施した(試験液:水900mL、37℃)。15分での生理活性成分の溶出率を表中に記載した。
試験例4<口腔内溶出性>
得られた錠剤(ジエノゲスト1mg錠)につき、溶出試験器(型番:NTR−8400AC:富山産業)を用いて、日局16改正、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施した(試験液:水900mL、37℃)。表中に記載の各実施例、試験例の試験例2の「口腔内崩壊時間」に相当する時点での生理活性成分の溶出率を表中に記載した。
結果をまとめて表2及び表3に示す。尚、表中の成分についての数値は、質量部である。
実施例7
下記の表4に組成を示す処方例1〜4について、実施例1に準じて口腔内崩壊錠剤を調製し、硬度などの特性を実施例1と同様の方法にて調べた。その結果、これらの処方の口腔内崩壊錠剤は、いずれも実施例1〜6の口腔内崩壊錠剤と同様の値を示した。尚、表中の成分についての数値は、質量部である。
Claims (17)
- 微量で生理活性を示す生理活性成分を含有し、
a)口腔内崩壊時間が30秒以内であり、
b)日局16版、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施したとき(試験液:水900mL、37℃)、15分での生理活性成分の溶出率が80質量%以上であり、かつ
c)日局16版、一般試験法に記載の溶出試験法に従い溶出試験を実施したとき(試験液:水900mL、37℃)、口腔内崩壊に要する時間の時点で試験液中の生理活性成分の溶出率が5質量%以下である口腔内崩壊錠剤であって、
生理活性成分がホルモン様物質であり、
結晶セルロース、クロスポビドン及び糖アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する核粒子上に、生理活性成分および水溶性セルロース系高分子を含有するが、水膨潤性高分子を含有しない第一のコーティング層を有し、さらにその外側に、水不溶性セルロース系高分子および水溶性セルロース系高分子を含有する第二のコーティング層を有する被覆粒子、及び、糖アルコール及び結晶セルロースから選ばれる少なくとも1種の賦形剤を含む
ことを特徴とする前記口腔内崩壊錠剤。 - ホルモン様物質がジエノゲストである請求項1記載の口腔内崩壊錠剤。
- 一錠中の生理活性成分の1成分あたりの含有量が0.1μg以上、3mg以下である請求項1又は2のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 崩壊剤及び滑沢剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、被覆粒子を2質量部〜60質量部含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 乾燥質量にして、核粒子100質量部に対して、生理活性成分の量が1質量部〜20質量部であり、
乾燥質量にして、核粒子100質量部に対して、第一のコーティング層の量が3質量部〜20質量部であり、かつ
乾燥質量にして、核粒子と第一のコーティング層との合計の100質量部に対して、第二のコーティング層の量が1質量部〜5質量部である被覆粒子を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。 - 生理活性成分の平均粒子径が0.1μm以上、30μm以下である請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 核粒子の平均粒子径が50μm〜200μmである請求項1〜7のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 被覆粒子の平均粒子径が55μm〜250μmである請求項1〜8のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 乾燥質量にして、第二のコーティング層中の水不溶性セルロース系高分子と水溶性セルロース系高分子の比率が、1:1〜9:1である請求項1〜9のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 水不溶性セルロース系高分子が、エチルセルロースである請求項1〜10のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 乾燥質量にして、錠剤100質量部に対して、0.1質量部〜5質量部のエチルセルロースを含有する請求項11記載の口腔内崩壊錠剤。
- 錠剤の外側にさらに第三のコーティング層を有する請求項1〜12のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤。
- 結晶セルロース、クロスポビドン及び糖アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する平均粒子径50μm〜200μmの核粒子上に、
平均粒子径が0.1μm以上、30μm以下の微量で生理活性を示す生理活性成分であるホルモン様物質および水溶性セルロース系高分子を含有するが、水膨潤性高分子を含有しない第一のコーティング層を施し、次いで、
さらにその外側に、水不溶性セルロース系高分子および水溶性セルロース系高分子を含有する第二のコーティング層を施すことを特徴とする被覆粒子に、糖アルコール及び結晶セルロースから選ばれる少なくとも1種の賦形剤を添加して、打錠することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項記載の口腔内崩壊錠剤の製造方法。 - さらに、崩壊剤及び滑沢剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加する工程を含む、請求項14に記載の口腔内崩壊錠剤の製造方法。
- 水溶性セルロース系高分子を溶解できる親水性溶媒、水又はこれらの混合物を溶媒として用い、第一のコーティング層及び第二のコーティング層を流動層造粒法により施す請求項14または15記載の製造方法。
- 得られた錠剤の外側に第三のコーティング層を施してもよい請求項14〜16に記載の口腔内崩壊錠剤の製造方法。
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