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JP6091875B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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JP6091875B2
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Description

本発明は、樹脂組成物に関する。
ポリフェニレンスルフィド樹脂は、耐熱性の高い結晶性樹脂の一つである。そして、ポリフェニレンスルフィド樹脂は、ガラス繊維等のフィラーを配合し、耐熱性、耐薬品性、剛性及び難燃性に優れた樹脂成型材料として、電気・電子・OA部品、自動車電装系部品として利用されている。これらの部品の更なる要求特性に応えるため、改良工夫した樹脂組成物が数多く提案されている。
このような樹脂組成物としては、例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂に特定の充填材を添加することにより、優れた耐熱性、剛性、寸法安定性、及び難燃性などを維持し、強度、低ガス性に優れ、特に優れた熱剛性(荷重たわみ温度)と金属膜を形成するための表面平滑性とを両立させた組成物(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
さらにリニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂及び架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂に充填材を添加することにより、機械的特性、バリの低減、流動性を向上させた組成物(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
また、本出願人も特定のリニア型ポリフェニレンスルフィド、特定の架橋型ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、特定の共重合体及び無機充填材からなる、耐熱性及び靭性と機械的強度とのバランスに優れ、成形白化、表面外観、難燃性を向上させた樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)を提案している。
これら文献に記載の樹脂組成物は、特定のポリフェニレンスルフィド樹脂、特定の無機充填剤、ポリフェニレンエーテル樹脂をアロイ化した樹脂組成物であり、成形品の耐熱性及び靭性と機械的強度とのバランス、流動性、バリ、表面外観等に優れる。
特開2010−007014号公報 特開平09−087518号公報 特開2006−316245号公報
近年の光学機器機構部品、光源ランプ周り部品、プリンター部品、コピー機部品、自動車エンジンルーム内部品等の精密成型品においては小型軽量薄肉化が計られたことから難燃性、成形加工性、靭性と剛性とのバランスに優れることはもちろん、振動が発生する場所に用いられた場合の長寿命化の観点から耐振動疲労特性の向上が強く要求されるようになってきている。
さらに、従来から優れた耐薬品性及び耐熱性を有するポリフェニレンスルフィド樹脂が使用されていた水周りのパイプやケーシング用途においても、長寿命化の要求がある。
しかしながら、上記の文献に記載の樹脂組成物を含め従来のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、このような振動疲労特性の要求を十分に満たしていないのが実状である。
そこで、本発明の課題は、ポリフェニレンスルフィド樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂とで構成されるポリマーアロイであって靱性と剛性とのバランス及び振動疲労特性に優れた樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、ポリフェニレンスルフィド樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂を含む樹脂組成物に関して鋭意検討した結果、特定のポリフェニレンスルフィド樹脂と特定の表面処理を施した無機系充填剤とを用い、特定の製造方法をとることにより、靱性と剛性とのバランス及び振動疲労特性に優れる樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下に関する。
[1]
(a)リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(d)混和剤及び(e)無機系充填材を含有する原料成分を溶融混練機に添加して溶融混練することにより得られる樹脂組成物であって、
(a)〜(c)成分の合計添加量100質量部に対して、(a)及び(b)成分の合計添加量が45〜95質量部であり、(c)成分の添加量が55〜5質量部であり、(d)成分の添加量が1〜20質量部であり、(e)成分の添加量が10〜350質量部であり、
(a)及び(b)成分の合計添加量100質量%に対して、(a)成分の添加量が5〜50質量%であり、(b)成分の添加量が95〜50質量%であり、
(a)成分の溶融粘度が40〜120Pa・sであり、(b)成分の溶融粘度が40〜200Pa・sであり、
(d)成分が、グリシジル基又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーからなる構成単位を0.3〜20質量%含有するスチレン系共重合体であり、
(e)成分が、表面処理された無機系充填材であり、
前記樹脂組成物において、(a)及び(b)成分がマトリクス相を形成し、(c)成分が平均分散粒径0.5〜20μmでドメイン相を形成し、
前記溶融混練において、(e)成分と、少なくとも一部の(a)成分及び/又は少なくとも一部の(b)成分とが溶融混練機の同じ位置に添加されて混練される、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
[2]
JIS K7139タイプC試験片を用い、JIS K7118に準じて23℃の雰囲気下、周波数30Hzの正弦波にて引張り荷重(100MPa)を与える振動疲労試験において、破断する振動回数が30,000回以上である、[1]に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
[3]
(c)成分が平均分散粒径0.5〜10μmでドメイン相を形成している、[1]又は[2]に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
[4]
前記溶融混練において、(e)成分と、(a)成分とが溶融混練機の同じ位置に供給される、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
[5]
(e)成分が、アミノシラン又はエポキシシランで表面処理され、さらにエポキシ樹脂又はウレタン樹脂によって収束処理されたガラス繊維である、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
[6]
(d)成分が、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルオキサゾリン共重合体及びスチレン−ビニルオキサゾリン−アクリロニトリル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[1]〜[5]のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
[7]
(b)成分の一部、(a)成分の一部、(c)成分及び(d)成分を溶融混練機に添加して溶融混練する工程と、(b)成分の残部を溶融混練機に添加して溶融混練する工程と、(a)成分の残部と(e)成分とを溶融混練機に添加して溶融混練する工程とをこの順で続けて行う製造方法を用いて得られる、[1]〜[6]のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
本発明の樹脂組成物は、靱性と剛性とのバランス及び振動疲労特性に優れている。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法の好ましい例(製造方法1〜6)を模式的に示したものである。 従来の樹脂組成物の製造方法の例(製造方法7〜9)を模式的に示したものである。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。ただし、本発明は下記本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
≪ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物≫
本実施形態のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物(以下「樹脂組成物」とも略記する。)は、(a)リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(d)混和剤及び(e)無機系充填材を含有する原料成分を溶融混練機に添加して溶融混練することにより得られる樹脂組成物であって、
(a)〜(c)成分の合計添加量100質量部に対して、(a)及び(b)成分の合計添加量が45〜95質量部であり、(c)成分の添加量が55〜5質量部であり、(d)成分の添加量が1〜20質量部であり、(e)成分の添加量が10〜350質量部であり、
(a)及び(b)成分の合計添加量100質量%に対して、(a)成分の添加量が5〜50質量%であり、(b)成分の添加量が95〜50質量%であり、
(a)成分の溶融粘度が40〜120Pa・sであり、(b)成分の溶融粘度が40〜200Pa・sであり、
(d)成分が、グリシジル基又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーからなる構成単位を0.3〜20質量%含有するスチレン系共重合体であり、
(e)成分が、表面処理された無機系充填材であり、
前記樹脂組成物において、(a)及び(b)成分がマトリクス相を形成し、(c)成分が平均分散粒径0.5〜20μmでドメイン相を形成し、
前記溶融混練において、(e)成分と、少なくとも一部の(a)成分及び/又は少なくとも一部の(b)成分とが溶融混練機の同じ位置に添加されて混練される。
本実施形態の樹脂組成物は、(a)リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂及び(b)架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂で構成されるポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(d)混和剤、(e)表面処理された無機系充填材を含有する。
<ポリフェニレンスルフィド樹脂>
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「PPS」とも略記する。)は、その製造方法により(a)リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「リニアPPS」とも略記する。)及び(b)架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「架橋PPS」とも略記する。)に二分される。
リニアPPSは、下記一般式(式1)で示されるアリーレンスルフィドの繰返し単位を通常50モル%以上、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは90モル%以上を含む重合体である。
[−Ar−S−] (式1)
(ここで、Arはアリーレン基を示し、該アリーレン基としては、特に限定されないが、例えば、p−フェニレン基、m−フェニレン基、置換フェニレン基(置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基が好ましい。)、p,p′−ジフェニレンスルホン基、p,p′−ビフェニレン基、p,p′−ジフェニレンカルボニル基、ナフチレン基等が挙げられる。)
リニアPPSは構成単位であるアリーレン基が1種であるホモポリマーであってもよく、加工性や耐熱性の観点から、2種以上の異なるアリーレン基を混合して用いて得られるコポリマーであってもよい。中でも、主構成要素としてp−フェニレンスルフィドの繰り返し単位を有するリニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂が、加工性、耐熱性に優れ、かつ、工業的に入手が容易なことから好ましい。(a)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
このリニアPPSの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン置換芳香族化合物(例えばp−ジクロルベンゼン)を硫黄及び炭酸ソーダの存在下で重合させる方法、ハロゲン置換芳香族化合物(例えばp−ジクロルベンゼン)を極性溶媒中で、(i)硫化ナトリウムとの存在下、(ii)硫化水素ナトリウムと水酸化ナトリウムとの存在下、(iii)硫化水素と水酸化ナトリウムとの存在下、又は(iv)ナトリウムアミノアルカノエートの存在下で重合させる方法、p−クロルチオフェノールの自己縮合等が挙げられるが、中でもN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒やスルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムとp−ジクロルベンゼンとを反応させる方法が適当である。
これらの製造方法は公知であり、例えば、米国特許第2513188号明細書、特公昭44−27671号公報、特公昭45−3368号公報、特公昭52−12240号公報、特開昭61−225217号及び米国特許第3274165号明細書、さらに特公昭46ー27255号公報、ベルギー特許第29437号明細書、特開平5−222196号公報、等に記載された方法やこれら特許等に例示された先行技術の方法が挙げられ、これらの方法でリニアPPSを得ることができる。
好ましい(a)リニアPPSは、塩化メチレンによる抽出量が0.7質量%以下、好ましくは0.5質量%以下であり、かつ末端−SX基(Sはイオウ原子、Xはアルカリ金属又は水素原子である)が20μmol/g以上、好ましくは20〜60μmol/gであるリニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂である。
ここで、塩化メチレンによる抽出量の測定は以下の方法により行うことができる。
すなわち、リニアPPS粉末5gを塩化メチレン80mLに加え、6時間ソックスレー抽出を実施した後、室温まで冷却し、抽出後の塩化メチレン溶液を秤量瓶に移す。更に、上記の抽出に使用した容器を塩化メチレン合計60mLを用いて、3回に分けて洗浄し、該洗浄液を上記秤量瓶中に回収する。次に、該秤量瓶中の塩化メチレンを約80℃に加熱することにより蒸発させて除去し、残渣を秤量する。この残渣量より塩化メチレンによる抽出量、すなわちリニアPPS中に存在するオリゴマー量の割合を求めることができる。
ここで言う末端−SX基の定量は以下の方法によって行うことができる。すなわち、リニアPPS粉末を予め120℃で4時間乾燥する。この乾燥したリニアPPS粉末20gをN−メチル−2−ピロリドン150gに加えて粉末凝集塊がなくなるように室温で30分間激しく撹拌混合しスラリーを得る。かかるスラリーを濾過した後、得られた濾過ケーキを毎回約80℃の温水1リットルを用いて7回洗浄を繰り返す。ここで得られた濾過ケーキを純水200g中に入れ再度スラリー化し、次いで1Nの塩酸を加えて該スラリーのpHを4.5に調整する。次に、該スラリーを25℃で30分間撹拌し、濾過した後、毎回約80℃の温水1リットルを用いて6回洗浄を繰り返す。得られた濾過ケーキを純水200g中に再度スラリー化し、次いで、該スラリーを1Nの水酸化ナトリウムにより滴定する。ここで消費した水酸化ナトリウム量よりリニアPPS中に存在する末端−SX基の量を知ることができる。
塩化メチレンによる抽出量が0.7質量%以下、末端−SX基が20μmol/g以上を満足するリニアPPSの製造方法の具体例としては、特に限定されないが、例えば、特開平8−253587号公報に記載されている方法が挙げられる。具体的には、有機アミド系溶媒中でアルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物とを反応させ、かつ、反応中、反応缶の気相部分を冷却することにより反応缶内の気相の一部を凝縮させ、これを反応溶液上部の液層に還流させることによりオリゴマー成分を減少させる方法が挙げられる。
(b)架橋型(半架橋型も含む)ポリフェニレンスルフィド樹脂は、上記したリニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂を重合した後に、さらに酸素の存在下でポリフェニレンスルフィド樹脂の融点以下の温度で加熱処理し酸化架橋を促進してポリマー分子量、粘度を適度に高めたものである。
この(b)架橋PPSの中で好ましい架橋型PPSは、本実施形態の樹脂組成物を成形する際のガス・ヤニ発生の観点及び離型性の観点より、320℃溶融状態で捕集される揮発分が1000ppm以下の架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂である。ここで言う320℃溶融状態で捕集される揮発分は以下の方法により求めることができる。まず、架橋PPS粉末0.5gを気流入り口と出口とを有する密栓付き試験管に秤量する。この試験管に秤量した架橋PPS粉末を、320℃に加熱したハンダ浴に30分間浸漬しながら、試験管の気流入り口より窒素ガスを100cc/minの流速で注入する。試験管内に発生した架橋型PPSに由来する揮発分を含むガスを試験管の気流出口よりパージする。パージしたガスを、アセトンを入れた気流入り口と出口とを有する密栓付き試験管の気流入り口より注入し、試験管内のアセトン中でバブリングさせ、架橋PPS中の揮発分をアセトン中に溶解させる。アセトン中に溶解した架橋PPSの揮発分を、ガスクロマトグラフ質量分析器(GC−MS)を用いて、50℃〜290℃の範囲で昇温分析する。この昇温分析により検出される全成分をモノクロロベンゼンと同一感度と仮定して定量し、架橋PPS中の揮発分を求めるができる。
この320℃溶融状態で捕集される揮発分が1000ppm以下の架橋PPSを得る方法としては、特に限定されないが、例えば、リニアPPSを重合する段階のポリマー濃度、溶媒組成を調整する方法、重合した段階でポリマーを回収する際に特定の洗浄を行う方法、その後の架橋段階での高温処理の温度、時間などを調整する方法が挙げられる。
(b)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
更にこれらのPPS(リニアPPS、架橋PPS)は酸変性されたPPSでも構わない。ここで酸変性したPPSとは、上記PPSを酸化合物で変性することによって得られるものであり、該酸化合物としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸又はその無水物や、飽和型の脂肪族カルボン酸や芳香族置換カルボン酸等も挙げることができる。更に酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、ケイ酸、炭酸等の無機化合物系の酸化合物も該酸化合物として挙げることができる。
リニアPPSの溶融粘度は、40〜120Pa・sであり、好ましくは50〜100Pa・sである。架橋PPSの溶融粘度は、40〜200Pa・sであり、好ましくは60〜100Pa・sである。かかるリニアPPS及び架橋PPSの溶融粘度が40Pa・s以上であることで、樹脂組成物の靱性と剛性とのバランス及び振動疲労特性を向上させることができる。また、リニアPPSの溶融粘度が120Pa・s以下であり、架橋PPSの溶融粘度が200Pa・s以下であることで、(a)及び(b)成分と(d)成分との反応性が向上し、(a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂と(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂との混和性が良好となる。これにより得られる樹脂組成物は、その成型品のバリ発生を大きく抑制することができる他に、靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れるという効果をもたらす。
溶融粘度が前記範囲内のリニアPPSを得る方法としては重合条件を適宜変更する方法、具体的には、例えば、重合温度、重合時間、原料濃度、反応器内の圧力、洗浄時の方法等を適宜変更する方法が挙げられる。また、溶融粘度が前記範囲内の架橋PPSを得る方法としては重合時においては上記リニアPPSを得る方法に加え架橋反応時の条件を適宜変更する方法、具体的には、例えば、架橋反応温度、時間、酸素濃度を適宜変更する方法等が挙げられる。
ここで、明細書中、溶融粘度とは、JIS K−7210を参考試験法とし、フローテスター((株))島津製作所製CFT−500型)を用いて、PPSを300℃、6分間予熱した後、荷重196N、ダイ長さ(L)/ダイ径(D)=10mm/1mmで測定した値である。
(a)リニアPPS及び(b)架橋PPSの合計100質量%とした場合、(a)成分と(b)成分との配合比率((a)/(b))は、5〜50質量%/95〜50質量%であり、10〜50質量%/90〜50質量%が好ましく、より好ましくは15〜50質量%/85〜50質量%である。かかる(a)リニアPPSの配合比率が、(a)及び(b)成分からなる全ポリフェニレンスルフィド樹脂中に5質量%以上であり、50質量%以下であれば、靱性(衝撃強度)、剛性及び成型時の金型離型性のバランスに優れた樹脂組成物を与えることができる。
<(c)ポリフェニレンエーテル系樹脂>
(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂は、下記の結合単位(式2)で示される繰返し単位を含むホモ重合体及び/又は共重合体のポリフェニレンエーテル樹脂(以下「PPE」とも略記する。)である。また、(c)成分は、このポリフェニレンエーテル樹脂とスチレン系樹脂とが任意の割合で混合された物であってもよい。
(ここで、R1,R2,R3及びR4は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜7までの第一級若しくは第二級低級アルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基及び少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択されるものであり、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
PPEは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)を用いて測定したポリスチレン換算した数平均分子量が好ましくは1000以上、より好ましくは1500〜50000、さらに好ましくは1500〜30000の範囲にある。
このPPEの具体例としては、特に限定されないが、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)との共重合体のごときポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、さらにポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)がより好ましい。
かかるPPEの製造方法は、特に限定されないが、例えば、米国特許第3306874号明細書に記載のHayによる第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、例えば2,6−キシレノールを酸化重合することにより製造する方法が挙げられる。そのほかにも米国特許第3306875号明細書、米国特許第3257357号明細書及び米国特許第3257358号明細書、特公昭52−17880号公報及び特開昭50−51197号公報及び特開昭63−152628号公報等に記載された方法も挙げられる。
(c)成分は、上記したPPE成分100質量%でも利用可能であるが、PPE/スチレン系樹脂=1〜99質量%/99〜1質量%の割合で構成されたものが好ましく用いることができる。中でも、本実施形態の樹脂組成物において、後述する(e)成分の無機系充填材を含んだ樹脂組成物の加工性を改善する上で、(c)成分として、PPE/スチレン系樹脂の比率が80/20〜20/80(単位は質量%)の混合物を用いることが好ましい。
かかるスチレン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、スチレン系化合物の単独重合体、2種以上のスチレン系化合物の共重合体及びスチレン系化合物の重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散してなるゴム変性スチレン樹脂(ハイインパクトポリスチレン)等が挙げられる。これら重合体をもたらすスチレン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等が挙げられる。
これらスチレン系化合物は2種以上を併用して得られる共重合体でもよいが、中でもスチレンを単独で用いて重合して得られるポリスチレンが好ましい。これらの重合体としてはアタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン等の立体規則構造を有するポリスチレンが有効に利用できる。
なお、このPPEと併用して用いるスチレン系樹脂には、下記に示す(d)成分の混和剤であるスチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルオキサゾリン共重合体及びスチレン−ビニルオキサゾリン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン系共重合体や、(f)成分に該当するビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とを共重合して得られるブロック共重合体及びこのブロック共重合体をさらに水素添加反応して得られる水添ブロック共重合体で代表されるスチレン−ブタジエンブロック共重合体やその水素添加物である水添ブロック共重合体は含まれない。
(c)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態の樹脂組成物において、(a)〜(c)成分の合計添加量100質量部に対して、(a)及び(b)成分の合計添加量は45〜95質量部であり、40〜90質量部であることが好ましく、50〜80質量部であることがより好ましく、(c)成分の添加量は55〜5質量部であり、60〜10質量部であることが好ましく、50〜20質量部であることがより好ましい。
前記(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂の添加量が5質量部以上であり、55質量部以下であれば、成形時のバリ発生を大きく抑制することができるほかに、成型離型性、耐熱性及び靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れた樹脂組成物を与えることができる。
<(d)混和剤>
(d)成分として用いる混和剤は、グリシジル基又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーからなる構成単位を0.3〜20質量%含有するスチレン系共重合体である。(d)成分は、(a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂と(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂とを混合する際の乳化分散剤として作用し、得られる樹脂組成物は、その成型品のバリ発生を顕著に低減化する他に、靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れるという効果を奏する。
かかる(d)成分のスチレン系共重合体としては、グリシジル基および/またはオキサゾリル基を有する不飽和モノマーとスチレンを主たる成分とするモノマーとの共重合体がより好ましく利用できる。
ここで言うスチレンを主たる成分とするモノマーとは、スチレンと共重合可能な他のモノマーを含有していてもよいが、少なくともスチレン成分を65質量%以上含有し、好ましくはスチレン成分を75〜100質量%含有し、特に好ましくはスチレン成分を100質量%含有する。スチレンを主たる成分とするモノマーにおけるスチレン成分の含有量が前記範囲であると、(a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂と(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂との混和性を保持することができる。
(d)成分のスチレン系共重合体の具体例としては、特に限定されないが、例えば、グリシジル基及び/又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーとスチレンモノマーとの共重合体;グリシジル基及び/又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーとスチレン/アクリロニトリル=90〜75質量%/10〜25質量%からなるモノマーとの共重合体等が挙げられる。
グリシジル基を有する不飽和モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、グリシジルメタアクリレート、グリシジルアクリレート、ビニルグリシジルエーテル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートのグリシジルエーテル、グリシジルイタコネート等が挙げられ、中でもグリシジルメタアクリレートが好ましい。
また、上記のオキサゾリル基を有する不飽和モノマーとしては、例えば、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的に入手でき好ましく使用できる。
これら、グリシジル基及び/又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーと共重合する他の不飽和モノマーとしては、スチレンモノマーの他に、特に限定されないが、例えば、共重合成分としてアクリロニトリル等のシアン化ビニルモノマー、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。本実施形態に用いる(d)成分のスチレン系共重合体は、グリシジル基及び/又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーからなる構成単位を除外した構成単位中にスチレンモノマーからなる構成単位を少なくとも65質量%以上含むことが好ましい。また、グリシジル基及び/又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーからなる構成単位は、(d)成分のスチレン系共重合体中に0.3〜20質量%、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは3〜10質量%含有する。
かかる(d)成分のスチレン系共重合体中のグリシジル基及び/又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーからなる構成単位の含有量が、0.3質量%以上であり、20質量%以下であれば、(a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂と(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂との混和性が良好となる。これにより得られる樹脂組成物は、その成型品のバリ発生を大きく抑制することができる他に、靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れる。
(d)成分のスチレン系共重合体の例として、特に限定されないが、例えば、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルオキサゾリン共重合体、スチレン−ビニルオキサゾリン−アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。これら(d)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態の樹脂組成物において、(d)成分の混和剤の添加量は、上記した(a)〜(c)成分の合計100質量部に対して、1〜20質量部であり、好ましくは2〜15質量部であり、より好ましくは3〜10質量部である。かかる(d)成分の添加量が1質量部以上であれば、(a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂と(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂との混和性が良くなり、(d)成分の添加量が20質量部以下であれば、得られる樹脂組成物は、その成型品のバリ発生を大きく抑制することができる他に、振動疲労特性、靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れる。
<(e)無機系充填材>
(e)成分として用いる表面処理された無機系充填材は、得られる樹脂組成物の振動疲労特性、耐熱性及び靱性と剛性とのバランスを高めることができ、さらに特定の表面処理が施されていることで得られる樹脂組成物の振動疲労特性が飛躍的に向上するという効果を奏する。
(e)表面処理された無機系充填材としては、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維(ガラス長繊維、チョップドストランドガラス繊維)、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスマイクロバルーン、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、アラミド繊維、ボロンウィスカー繊維、ワラステナイト、マイカ、タルク、シリカ、クレー、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、フライアッシュ等の繊維状、粉状、薄片状、球状の無機フィラーを、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、脂肪族金属塩等の表面処理剤で処理し、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂をバインダーとして処理したものが挙げられる。
これらの表面処理剤の中でも、シラン系カップリング剤が好ましく、より好ましくはアミノシラン又はエポキシシランである。
(e)成分は、アミノシラン又はエポキシシランで表面処理され、さらにエポキシ樹脂又はウレタン樹脂によって収束処理されたガラス繊維であることが好ましい。
本実施形態の樹脂組成物において、(e)成分の無機系充填材の添加量は、上記した(a)〜(c)成分の合計100質量部に対して、10〜350質量部であり、好ましくは10〜150質量部であり、より好ましくは10〜100質量部である。
かかる(e)成分の無機系充填材の添加量が10質量部以上であれば、得られる樹脂組成物の耐熱性、靱性と剛性とのバランス、振動疲労特性を高めることができ、(e)成分の無機系充填材の添加量が350質量部以下であれば、成形加工性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
<その他の成分>
本実施形態の樹脂組成物には、靱性と剛性のバランス及び振動疲労特性に損なわない範囲であれば、上記成分の他に必要に応じて、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、結晶核剤、導電性付与剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料や染料等の着色剤、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸塩ワックス、ステアリン酸塩ワックス等の公知の離型剤も適宜添加することができる。
<樹脂組成物の特性>
本実施形態の樹脂組成物は、(a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリクス相を形成し、且つ(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂が平均分散粒径0.5〜20μm、好ましくは0.5〜10μmでドメイン相を形成している。これにより、本実施形態の樹脂組成物は、より優れた振動疲労特性、成形加工性及び靱性と機械的強度とのバランスに優れる。
かかるモルホロジー((a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリクス相/(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂がドメイン相を形成)は、樹脂組成物の試験片をダイアモンドナイフで切削し、光学顕微鏡を用い反射モードで切削面を観察することで確認することができる。さらに、(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂の平均分散粒径は上記で観察したモルホロジーを撮影した写真を用い、ドメイン相粒子の大きさを測定し、算出することができる。
(c)成分の平均分散粒径を前記範囲に制御する方法としては、樹脂組成物の構成成分を上記のとおり調整し、後述の製造方法により樹脂組成物を得る方法が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物は、振動疲労試験を行い、破断したときの振動回数が30,000回以上であることが好ましい。この破断したときの振動回数が30,000回以上であることで、樹脂組成物を用いた成形部品(特に120℃以下で使用される水周り部品)において実用上十分な耐振動疲労性を得ることができる。
かかる振動疲労試験はJIS K7139タイプC試験片を用い、振動疲労試験機を用いてJIS K7118に準じて23℃の雰囲気下、周波数30Hzの正弦波にて引張り荷重(100MPa)を負荷するという条件で行う。この振動疲労試験により破断した振動回数を求めることができる。
<樹脂組成物の製造方法>
本実施形態の樹脂組成物は、(a)リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(d)混和剤及び(e)無機系充填材を含有する原料成分を溶融混練機に添加して溶融混練することにより得ることができる。また、当該溶融混練において、(e)成分と、少なくとも一部の(a)成分及び/又は少なくとも一部の(b)成分とが溶融混練機の同じ位置に添加されて混練される。さらに、当該溶融混練において、(e)成分と、(a)成分とが溶融混練機の同じ位置に供給されることが好ましい。
(a)成分〜(e)成分を上記特定量含有する樹脂組成物が必ずしも靱性と剛性とのバランス及び振動疲労特性に優れているというわけではない。この組成を満たし、かつ、「上記溶融混練において、(e)成分と、少なくとも一部の(a)成分及び/又は少なくとも一部の(b)成分とが溶融混練機の同じ位置に供給されて混練される」という要件を満たすことによって、得られる樹脂組成物の靱性と剛性とのバランス及び振動疲労特性の良好なものにすることができる。樹脂の溶融及び混練が可能である限り「溶融混練機」は特に限定されず、例えば、単軸押出機、二軸押出機を含む多軸押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー等による加熱溶融混練機が挙げられるが、中でも二軸押出機が好ましい。具体的には、WERNER&PFLEIDERER社製のZSKシリーズ、東芝機械(株)製のTEMシリーズ、日本製鋼所(株)製のTEXシリーズなどが挙げられる。
本明細書中、「同じ位置に供給」とは厳密に同じポイントに両者が供給されることを必要とする趣旨ではなく、溶融混練の工程上、(a)及び/又は(b)成分と(e)成分とに与えられる仕事が同じになる限り、両者は「同じ位置に供給」されているとしてよい。複数のフィーダから材料が供給される押出機において、(a)及び/又は(b)成分と(e)成分とが同じフィーダから供給されるのは、代表的な「同じ位置に供給」される態様であるし、複数のバレルを有する押出機において、同じバレルに供給される態様は「同じ位置に供給」の範疇である。
本実施形態の樹脂組成物は、(b)成分の一部、(a)成分の一部、(c)成分及び(d)成分を溶融混練機に添加して溶融混練する工程と、(b)成分の残部を溶融混練機に添加して溶融混練する工程と、(a)成分の残部と(e)成分とを溶融混練機に添加して溶融混練する工程とをこの順で続けて行う製造方法を用いて得られることが好ましい。
押出機を用いた本実施形態の樹脂組成物の製造方法の好ましい態様を以下に述べる。押出機のL/D(バレル有効長/バレル内径)は20以上60以下の範囲であり、好ましくは30以上50以下の範囲である。押出機は原料の流れ方向に対し上流側に第1原料供給口、これより下流に第1真空ベント、その下流に第2〜第3原料供給口を設け、さらにその下流に第2真空ベントを設けたものが好ましい。なかでも、第1真空ベントの上流にニーディングセクションを設け、第1真空ベントと第2原料供給口との間にニーディングセクションを設け、また第2〜第3原料供給口と第2真空ベントの間にニーディングセクションを設けたものがより好ましい。第2〜第3原料供給口への原料供給方法は、特に限定されないが、押出機第2〜第3原料供給口開放口よりの単なる添加供給よりも、押出機サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて供給する方が安定で好ましい。特に、粉体、フィラー等が多く含まれる場合は、押出機サイドから供給する強制サイドフィーダーの方がより好ましく、強制サイドフィーダーを第2〜第3原料供給口に設け、これら粉体、フィラー等を分割して供給するのがより好ましい。そして、押出機第2〜第3原料供給口の上部開放口は同搬する空気を抜くため開放とすることもできる。この際の溶融混練温度、スクリュー回転数は特に限定されないが、通常溶融混練温度300〜350℃、スクリュー回転数100〜1200rpmの中から任意に選ぶことができる。
図1の製造方法1〜6は、樹脂組成物の製造方法の好ましい例を模式的に示したものである。図中、右向きの長い矢印は押出機を表し、下向きの短い矢印はフィーダから材料が供給される位置を示す。製造方法1〜6は以下のとおりである。
製造方法1.(a)成分の一部及び(c)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(b)成分を第二供給口、(a)成分の残部及び(e)成分を第三供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
製造方法2.(a)成分の一部及び(b)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(a)成分の残部及び(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
製造方法3.(a)〜(b)の一部及び(c)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(a)〜(b)成分の残部、(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
製造方法4.(b)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(a)成分及び(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
製造方法5.(a)成分〜(e)成分の全量を第1原料供給口より供給し、溶融混練を行う方法。
製造方法6.(a)成分、(c)成分〜(d)成分を第1原料供給口より供給し、(b)成分、(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
これに対し、図2に従来の樹脂組成物の例として製造方法7〜9を示す。従来は、製造方法7〜9に示すように、(e)成分を(a)及び/又は(b)成分より下流で添加するのが一般的である。これは、(a)及び/又は(b)成分と(e)成分とを同時に添加すると押し込みサイドフィーダーで解繊して詰まり易くなってしまうのを避けるためであるが、本発明者らは(a)及び/又は(b)成分と(e)成分とを敢えて同時に溶融混練機に供給することによって、振動疲労耐性が良好な樹脂組成物が得られることを初めて見出した。製造方法7〜9は以下のとおりである。
製造方法7.(a)成分〜(d)成分を第1原料供給口より供給し、(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
製造方法8.(a)成分、(c)成分〜(d)成分を第1原料供給口より供給し、次いで(b)成分を第二供給口、(e)成分を第三供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
製造方法9.(a)〜(b)の一部及び(c)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(a)〜(b)成分の残部を第二供給口、(e)成分を第三供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
製造方法1〜6のように、(a)及び/又は(b)成分と(e)成分とを同時に添加する製造方法を採ることにより、得られる樹脂組成物は(a)成分〜(e)成分が各々優れた均一分散形態をとることができる。また、製造方法1〜6によれば、混和剤である(d)成分の配合効果を最も顕著に発現させ、(e)成分の表面処理された無機系充填材の溶融混練中の破砕を抑えるとともにポリフェニレンスルフィド樹脂との界面濡れ性が改善されるため振動疲労特性が優れる樹脂組成物を得ることができる。
このようにして得られる樹脂組成物は精密成形品と成りうる成形材料として用いることができる。当該成形方法としては、特に限定されないが、例えば、射出成形、金属インモールド成形、アウトサート成形、中空成形、押出成形、シート成形、フィルム成形、熱プレス成形、回転成形、積層成形等の成形方法が適用できる。
そしてこれらの成形方法により得られる成形品は、光学機器機構部品、光源ランプ周り部品、光ファイバー用コネクタフェルール、プリンター部品、コピー機部品、自動車ラジエタータンク部品等の自動車エンジンルーム内部品や自動車ランプ部品、水周りパイプ及びケーシング等の成形品として広く使用できる。
以下、本発明を実施例によって、さらに詳細に説明するが、これらの実施例により限定されるものではない。
なお、使用した原料は下記の通りである。
(a)成分のリニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂
特開平8−253587号公報の実施例1に準じて得られた下記のリニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「リニア型PPS」とも記す。)を用いた。
(a−1):溶融粘度が30Pa・s、塩化メチレンによる抽出量が0.7質量%、末端−SX基量が32μmol/gのp−フェニレンスルフィドの繰り返し単位を有するリニア型PPSを(a−1)とした。
(a−2):溶融粘度が45Pa・s、塩化メチレンによる抽出量が0.4質量%、末端−SX基量が26μmol/gのp−フェニレンスルフィドの繰り返し単位を有するリニア型PPSを(a−2)とした。
(a−3):溶融粘度が120Pa・s、塩化メチレンによる抽出量が0.5質量%、末端−SX基量が24μmol/gのp−フェニレンスルフィドの繰り返し単位を有するリニア型PPSを(a−3)とした。
(a−4):溶融粘度が160Pa・s、塩化メチレンによる抽出量が0.6質量%、末端−SX基量が23μmol/gのp−フェニレンスルフィドの繰り返し単位を有するリニア型PPSを(a−4)とした。
なお、本実施例において、溶融粘度は、JIS K−7210を参考試験法とし、フローテスター((株))島津製作所製CFT−500型)を用いて、PPSを300℃、6分間予熱した後、荷重196N、ダイ長さ(L)/ダイ径(D)=10mm/1mmで測定した。
また、本実施例において、塩化メチレンによる抽出量の測定は以下の方法により行った。
まず、リニア型PPS粉末5gを塩化メチレン80mLに加え、6時間ソックスレー抽出を実施した後、室温まで冷却し、抽出後の塩化メチレン溶液を秤量瓶に移した。更に、上記の抽出に使用した容器を塩化メチレン合計60mLを用いて、3回に分けて洗浄し、該洗浄液を上記秤量瓶中に回収した。次に、該秤量瓶中の塩化メチレンを約80℃に加熱することにより蒸発させて除去し、残渣を秤量した。この残渣量より塩化メチレンによる抽出量、すなわちリニア型PPS中に存在するオリゴマー量の割合を求めた。
さらに、本実施例において、末端−SX基の定量は以下の方法によって行った。
まず、リニア型PPS粉末を予め120℃で4時間乾燥した。この乾燥したリニア型PPS粉末20gをN−メチル−2−ピロリドン150gに加えて粉末凝集塊がなくなるように室温で30分間激しく撹拌混合しスラリーを得た。かかるスラリーを濾過した後、得られた濾過ケーキを毎回約80℃の温水1リットルを用いて7回洗浄を繰り返した。ここで得られた濾過ケーキを純水200g中に入れ再度スラリー化し、次いで1Nの塩酸を加えて該スラリーのpHを4.5に調整した。次に、該スラリーを25℃で30分間撹拌し、濾過した後、得られた濾過ケーキを毎回約80℃の温水1リットルを用いて6回洗浄を繰り返した。得られた濾過ケーキを純水200g中に入れ再度スラリー化し、次いで該スラリーを1Nの水酸化ナトリウムにより滴定した。ここで消費した水酸化ナトリウム量よりリニアPPS中に存在する末端−SX基の量を算出した。
(b)成分の架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂
下記の架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「架橋型PPS」とも記す。)を用いた。
(b−1):溶融粘度が35Pa・s、揮発分200ppmの架橋型PPS(ディーアイシーEP(株)製 K−1G)を(b−1)とした。
(b−2):溶融粘度が45Pa・s、揮発分170ppmの架橋型PPS(ディーアイシーEP(株)製 MB600−80G)を(b−2)とした。
(b−3):溶融粘度が60Pa・s、揮発分160ppmの架橋型PPS(ディーアイシーEP(株)製 K−2G)を(b−3)とした。
(b−4):溶融粘度が200Pa・s、揮発分120ppmの架橋型PPSを(b−4)とした。
(b−5):溶融粘度が250Pa・s、揮発分180ppmの架橋型PPSを(b−5)とした。
なお、本実施例において、揮発分は以下の方法により求めた。
まず、架橋型PPS粉末0.5gを、気流入り口と出口とを有する密栓付き試験管に秤量した。この試験管に秤量した架橋型PPS粉末を、320℃に加熱したハンダ浴に30分間浸漬しながら、試験管の気流入り口より窒素ガスを100cc/minの流速で注入した。試験管内に発生した架橋型PPSに由来する揮発分を含むガスを試験管の気流出口よりパージした。パージしたガスを、アセトンを入れた気流入り口と出口とを有する密栓付き試験管の気流入り口より注入し、試験管内のアセトン中でバブリングさせ、架橋型PPSの揮発分をアセトン中に溶解させた。アセトン中に溶解した架橋型PPSの揮発分を、ガスクロマトグラフ質量分析器(GC−MS)を用いて、50℃〜290℃の範囲で昇温分析した。この昇温分析により検出される全成分をモノクロロベンゼンと同一感度と仮定して定量し、架橋型PPS中の揮発分を算出した。
(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂
(c−1):2,6−キシレノールを酸化重合し、数平均分子量が24000のポリフェニレンエーテルを(c−1)とした。
なお、本実施例において、数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)を用いて測定し、ポリスチレン換算した値とした。
(d)成分の混和剤
(d−1):グリシジルメタクリレートからなる構成単位を5質量%含有するスチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(質量平均分子量110,000)を(d−1)とした。
(e)成分の表面処理された無機系充填材
(e−1): 平均直径10μm、長さ3mm、アミノシラン系カップリング剤で表面処理し、さらに収束剤としてウレタン樹脂で処理した、ガラス繊維を(e−1)とした。
(e−2):平均直径10μm、長さ3mm、アミノシラン系カップリング剤で表面処理し、さらに収束剤としてエポキシ樹脂で処理した、ガラス繊維を(e−2)とした。
(e−3)平均直径10μm、長さ3mm、エポキシシラン系カップリング剤で表面処理し、さらに収束剤としてエポキシ樹脂で処理した、ガラス繊維を(e−3)とした。
(e−4):平均直径10μm、長さ3mm、表面処理をせず、収束剤としてエポキシ樹脂で処理した、ガラス繊維を(e−4)とした。
(e−5):平均直径10μm、長さ3mm、表面処理及び収束剤処理を行っていないガラス繊維を(e−5)とした。
[実施例1〜17及び比較例1〜21]
(a)及び(b)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂、(d)成分の混和剤及び(e)成分の無機系充填材を、表1〜4に示したとおりに、ベントポート付き二軸押出機(ZSK−40;COPERION WERNER&PFLEIDERER社製、ドイツ国)に供給して溶融混練することにより樹脂組成物のペレットを得た。該二軸押出機は、原料の流れ方向に対し上流側に第1原料供給口、これより下流に第2及び第3原料供給口を設け、さらにその下流に真空ベントを設けた。また、第2及び第3原料供給口への原料供給方法は、押出機サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて供給する方法とした。
上記のように設定した押出機における溶融混練条件は、押出温度290〜310℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量80kg/時間の条件とした。
得られた樹脂組成物のペレットを用いて各特性を以下のとおり評価した。該評価結果を表1〜4に示す。
(離型性)
得られた樹脂組成物のペレットを、290〜310℃に設定したスクリューインライン型射出成形機に供給し、試験片を成形した。次に、金型温度130℃の条件でカップ型離型評価金型を用いて試験片離型時の突き出しピン圧力を測定した。該測定値を離型性の評価とした。すなわち、試験片離型時の突き出しピン圧力が小さいほど離型性に優れると評価した。
(各種試験片の作成)
得られた樹脂組成物のペレットを用い、上記離型性評価と同様の射出成形機を用い、同様の成形条件でJIS K7139タイプC試験片(振動疲労試験用テストピース)を作成し、さらにJIS K7152−1及びK7313−2に準拠し、JIS K7139タイプA1試験片を成形、切削し、曲げ弾性率測定用試験片及びシャルピー衝撃強さ測定用試験片を作成した。
(平均分散粒径)
上記作成したJIS K7139タイプA1試験片の中央部の流動方向を観察するため厚みに対して1/4をダイアモンドナイフで切削し、光学顕微鏡(オリンパス社製金属顕微鏡EM3)を用い、反射モードにて切削面のモルホロジー(マトリクス相及びドメイン相)を観察した。該観察したモルホロジーを撮影した写真を用い、各ドメイン相粒子の大きさを測定し、ドメイン相粒子((c)成分)の平均分散粒径を算出した。
(振動疲労特性)
上記作成したJIS K7139タイプC試験片(振動疲労試験用テストピース)について、JIS K7118に準じて油圧サ−ボ疲労試験機(株式会社鷺宮製作所製EHF−50−10−3)を用い、23℃の雰囲気下、周波数30Hzの正弦波にて引張り荷重(100MPa)を負荷し、破断した振動回数を求めた。この破断までの振動回数が多い方が耐振動疲労特性に優れる。
(曲げ弾性率:剛性)
上記作成した曲げ弾性率測定用試験片について、JIS K7171に準拠(測定温度23℃)し測定した。
(シャルピー衝撃強さ:靭性)
上記作成したシャルピー衝撃強さ測定用試験片について、JIS K7111−1/1eAに準拠(測定温度23℃)し測定した。
これらの結果より、ポリフェニレンスルフィド樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂からなる樹脂組成物に配合するリニア型及び架橋型ポリフェニレンスルフィドの溶融粘度が本実施形態の範囲内であることで、振動疲労特性及び靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れた樹脂組成物を与えることが明らかになった。さらに、リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂と架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂との質量比が本実施形態の範囲内であることで離型性に優れ、靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れた樹脂組成物を与えることも明らかになった。
また、表面処理した無機充填材を用いることで、振動疲労特性及び靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れた樹脂組成物が得られた。
さらに、得られた樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂からなるドメイン相の平均分散粒径が本実施形態の範囲内であることで、靭性(衝撃強度)と振動疲労特性とが優れることが明らかになった。
またさらに特定の製造方法を取ることで更に振動疲労特性及び靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れた樹脂組成物が得られることが明らかになった。
特に、(a)成分のリニア型ポリフェニレンスルフィドを第一原料供給口と、第二又は第三原料供給口とに分割して供給し、リニア型ポリフェニレンスルフィドと表面処理した無機充填材とを同時に供給する製法で得られる樹脂組成物は、顕著に振動疲労特性及び靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れた樹脂組成物となることが明らかになった。
本発明の樹脂組成物は、耐熱性、靱性(衝撃強度)と剛性とのバランス及び振動疲労特性に優れた樹脂組成物を与えるため、コンパクト・ディスク・リードオンリーメモリ(CDROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク・リードオンリーメモリ(DVDROM)、コンパクト・ディスク・レコーダブル(CDR)、デジタル・バーサタイル・ディスク・レコーダブル・−R規格(DVD−R)、デジタル・バーサタイル・ディスク・レコーダブル・+R規格(DVD+R)、コンパクト・ディスク・リライタブル(CDRW)、デジタル・バーサタイル・ディスク・リライタブル・−R規格(DVD−RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク・リライタブル・+R規格(DVD+RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク・ランダムアクセスメモリ(DVDRAM)等のシャーシーやキャビネット、光ピックアップスライドベース等の光学機器機構部品、光源ランプ周り部品、光ファイバ用コネクタフェルール、レーザービームプリンター内部部品、インクジェットプリンター内部部品、コピー機内部部品、自動車ラジエタータンク部品等の自動車エンジンルーム内部品や自動車ランプ部品、水周りパイプやケーシング等に利用できる。

Claims (6)

  1. (a)リニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂、(c)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(d)混和剤及び(e)無機系充填材を含有する原料成分を溶融混練機に添加して溶融混練する樹脂組成物の製造方法であって、
    (a)〜(c)成分の合計添加量100質量部に対して、(a)及び(b)成分の合計添加量が45〜95質量部であり、(c)成分の添加量が55〜5質量部であり、(d)成分の添加量が〜20質量部であり、(e)成分の添加量が10〜350質量部であり、
    (a)及び(b)成分の合計添加量100質量%に対して、(a)成分の添加量が5〜50質量%であり、(b)成分の添加量が95〜50質量%であり、
    JIS K−7210を参考試験法とし、フローテスター((株)島津製作所製 CFT−500型)を用いて、PPSを300℃、6分間予熱した後、荷重196N、ダイ長さ(L)/ダイ径(D)=10mm/1mmで測定した、(a)成分の溶融粘度が40〜120Pa・sであり、(b)成分の溶融粘度が40〜200Pa・sであり、
    (d)成分が、グリシジル基又はオキサゾリル基を有する不飽和モノマーからなる構成単位を0.3〜20質量%含有するスチレン系共重合体であり、
    (e)成分が、表面処理されたガラス繊維のみであり、得られる樹脂組成物において、(a)及び(b)成分がマトリクス相を形成し、(c)成分が平均分散粒径0.5〜20μmでドメイン相を形成し、
    前記溶融混練において、下記1.〜6.のいずれか1の製造方法から選択される、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
    製造方法1.(a)成分の一部及び(c)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(b)成分を第二供給口、(a)成分の残部及び(e)成分を第三供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
    製造方法2.(a)成分の一部及び(b)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(a)成分の残部及び(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
    製造方法3.(a)〜(b)の一部及び(c)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(a)〜(b)成分の残部、(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
    製造方法4.(b)〜(d)成分を第一供給口より供給し、次いで(a)成分及び(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
    製造方法5.(a)成分〜(e)成分の全量を第一供給口より供給し、溶融混練を行う方法。
    製造方法6.(a)成分、(c)成分〜(d)成分を第一供給口より供給し、(b)成分、(e)成分を第二供給口より溶融混練状態下に供給し、さらに溶融混練を続けて行う方法。
  2. 得られる樹脂組成物について、JIS K7139タイプC試験片を用い、JIS K7118に準じて23℃の雰囲気下、周波数30Hzの正弦波にて引張り荷重(100MPa)を与える振動疲労試験において、破断する振動回数が30,000回以上である、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  3. 得られる樹脂組成物において、(c)成分が平均分散粒径0.5〜10μmでドメイン相を形成している、請求項1又は2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  4. 前記溶融混練において、(e)成分と、(a)成分とが溶融混練機の同じ位置に供給される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  5. (e)成分が、アミノシラン又はエポキシシランで表面処理され、さらにエポキシ樹脂又はウレタン樹脂によって収束処理されたガラス繊維である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
  6. (d)成分が、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルオキサゾリン共重合体及びスチレン−ビニルオキサゾリン−アクリロニトリル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
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