(第1の実施形態に係る使い捨ておむつ)
第1の実施形態に係る使い捨て着用物品としての使い捨ておむつについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
例えば、以下の図面においては、説明の便宜上、伸縮性部材の伸縮力によって伸縮していない状態を示しているが、実際の使い捨ておむつ1においては、後述する第1伸縮性部材及び第2伸縮性部材によって部分的に伸縮している。
具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。また、以下の説明において、同様の作用効果を有する構成については、同一の番号を付けて詳細な説明は省略する。
図1及び図2は、第1の実施形態に係る使い捨ておむつ1の平面図である。図1は、後述する基準折り目FL1を基点に折り畳んだ状態を示しており、図2は、展開状態を示している。図3は、図1に示す使い捨ておむつ1の組み立て図である。図4は、使い捨ておむつ1のA−A’線における断面図である。図5は、使い捨ておむつ1のB−B’線における断面図である。
使い捨ておむつ1は、着用物品本体2と、止着部材40と、を備える。着用物品本体2は、吸収性本体10と、背側サイドフラップ20と、腹側サイドフラップ30とを備える。着用物品本体2は、着用者の前胴周りに配置される前胴周り領域S1と、着用者の後胴周りに配置される後胴周り領域S2と、着用者の股間部に配置される股下領域S3と、を有する。
着用物品本体2の吸収性本体10は、着用者の股間部に配置される股下領域S3を構成し、背側サイドフラップ20は、着用者の後胴周りに配置される後胴周り領域を構成し、腹側サイドフラップ30は、着用者の前胴周りに配置される前胴周り領域を構成する。
なお、本実施の形態では、吸収性本体10、背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30によって着用物品本体2が構成されているが、この構成に限られず、背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30を備えず、吸収性本体10が前胴周り領域S1、後胴周り領域S2及び股下領域S3を有するように構成し、吸収性本体10のみで着用物品本体が構成されていてもよい。
吸収性本体10は、矩形状である。吸収性本体10は、着用者側に配置される液透過性を有する表面シート110と、衣服側に配置される不液透過性を有する裏面シートとしての外装シート120と、表面シート110と外装シート120との間に配置される吸収体130と、吸収体130の幅方向外側に設けられるサイドシート141,142を備える。
表面シート110は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
天然繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロースが挙げられる。化学繊維の例としては、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、熱可塑性疎水性化学繊維、又は親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維などが挙げられる。熱可塑性疎水性化学繊維の例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の単繊維、ポリエチレンとポリプロピレンをグラフト重合してなる繊維、芯鞘構造等の複合繊維が挙げられる。例えば、表面シート110は、目付23g/m2のポイントボンド不織布である。
不織布を作成する方法としては、乾式(カード法、スパンボンド法、メルトブローン法、エアレイド法等)及び湿式のいずれか一つの方法を用いることができる。乾式法と湿式法のうち、複数の方法を組み合わせてもよい。また、サーマルボンディング、ニードルパンチ、ケミカルボンディング等の方法が挙げられる。不織布を作成する方法は、上述の方法に限定されない。
外装シート120は、衣服に当接するバック不織布121と、バック不織布121よりも肌側に位置する液不透過性のフィルム(以下、バックフィルムという)122とを有する。バックフィルム122は、透湿又は非透湿性のフィルムからなる。バック不織布121は、SMS不織布(スパンボンド不織布とメルトブロー不織布との複合不織布)、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布から構成された疎水性の不織布である。バック不織布121とバックフィルム122とは、ホットメルト型接着剤(以下、HMAとする)等で接合されている。例えば、バックフィルム122は、目付16g/m2の非通気性フィルムであり、バック不織布121は、目付13g/m2のSMS不織布である。
吸収体130は、液体を吸収する吸収性コア131と、吸収性シート132とを有する。吸収性コア131は、親水性繊維、高吸収性ポリマーを含む。親水性繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロース、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、粒子状ポリマー、繊維状ポリマー、熱可塑性疎水性化学繊維、又は、親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維等を単独又は混合して用いることができる。これらの中でも、低コストと吸収体の成形し易さとを考慮すると、粉砕パルプを使用することが好ましい。親水性繊維に高分子吸収体を混合したものを使用してもよい。
吸収性コア131は、吸収性シート132によって包まれている。本実施形態では、吸収性シート132は、ティッシュである。吸収体130は、表面シート110に包まれた状態で、バックフィルム122の肌側の表面にHMA等で接合される。
サイドシート141、142は、表面シート110の幅方向における両側に配設される。サイドシート141,142は、バックフィルム122よりも幅方向外側において、バック不織布121に接合されている。サイドシート141,142とバック不織布121との間には、後述する第1伸縮性部材が配置されている。
サイドシート141,142は、例えば、外装シート120と同様の材料から選ぶことができる。但し、サイドシート141,142を乗り越えて使い捨ておむつ1の幅方向外側へ尿や便などの排泄物が流れることを防止するためには、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。
吸収性本体10の長手方向における両端部には、背側サイドフラップ20と腹側サイドフラップ30とがそれぞれ接合されている。背側サイドフラップ20は、少なくとも吸収性本体10の長手方向Lの端部領域10Aに取り付けられる。背側サイドフラップ20は、吸収性本体10の幅よりも長く、端部領域10Aを覆う。
腹側サイドフラップ30は、吸収性本体10の長手方向における他方の端部領域10Bに取り付けられる。腹側サイドフラップ30は、吸収性本体10の幅よりも長く、端部領域10Bを覆う。
背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30は、疎水性の不織布、透湿又は非透湿性のフィルム、若しくは疎水性の不織布と透湿又は非透湿性のフィルムとを貼り合わせた複合シートからなる。ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性のある樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。
本実施の形態に係る背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30は、目付15g/m2のSMS不織布からなり、少なくとも背側サイドフラップ20の幅方向の自由端20A,20Bでは、幅方向外側端部を基点に幅方向内側に折り返されており、2枚に重ねられている。
背側サイドフラップ20には、止着部材40が接合部44を介して接合される。止着部材40は、背側サイドフラップ20における幅方向両端部に位置する自由端20A,20Bに取り付けられる。接合部44は、ホットメルト型接着剤等の接着剤が塗布されており、背側サイドフラップ20と、止着部材40とを接合する。
吸収性本体10の端部領域10Bの衣服当接面側には、止着部材40が係止される係止部43が設けられている。止着部材40は、いわゆる面ファスナーの雄部材であり、係止部43は雌部材である。
止着部材40は、接合部44を介して背側サイドフラップ20に接合され、幅方向外側に延びるシート状の基端部40aと、基端部40a上に設けられ、係止部43に着脱可能に係止する鉤状のフック部40bと、を有する。基端部40aの幅方向外側端部は、フック部40bよりも幅方向外側に延出した延出部40cである。
止着部材40の素材としては、例えば、PPSB(ポリプロピレンスパンボンド不織布)があげられ、例えば、目付80g/m2のPPSBを用いることが好ましい。フック部の目付は100g/m2であることが好ましい。
止着部材40が係止される係止部43は、フックが係合可能な不織布や編み物である。不織布を構成する繊維質材としては、芯鞘構造を有する複合繊維が用いられる。繊維質材としては、芯成分/鞘成分が、例えば、PP(ポリプロピレン)/PE(ポリエチレン)、PP/低融点PP、PET(ポリエチレンテレフタレート)/低融点PET、PET/PEの組み合わせを用いる。繊維質材に、レーヨン、PET、PP、ナイロン等のポリアミド、アクリル、ウレタン、コットン等の繊維を混合してもよい。例えば、雌部材の目付は38g/m2である。
吸収性本体10には、吸収体130の長手方向Lに沿って伸長された状態で複数の伸縮性部材が配置されている。伸縮性部材は、着用者の脚周りに形成されるレッグギャザーを構成する第1伸縮性部材123a、123b、124a、124bと、着用者の股間部に配置される防漏壁を構成する第2伸縮性部材123c、124cとを有する。
第1伸縮性部材123a、123b、124a、124bは、バックフィルム122よりも幅方向外側におけるバック不織布121の肌当接面側の表面とサイドシート141、142の非肌当接面側との間に、吸収性本体10の長手方向Lに沿って伸長された状態で、HMA等の接着材を介して接合されている。
第2伸縮性部材123c、124cは、背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30よりも長手方向内側に配置されており、防漏壁を構成する。第2伸縮性部材123c、124cは、長手方向Lに伸長された状態でサイドシート141、142に装着されている。サイドシート141、142は、幅方向に内側端部において第2伸縮性部材123c、124cを巻き込むようにして内側に折り返されている。防漏壁を設けることにより、着用者から排出された排泄物がサイドシート141、142から幅方向外側に出ることを防止できる。
本実施の形態に係る第1伸縮性部材123a,123b,124a,124bは、620dtexの径のゴムである。このゴムを2.2倍に伸長した状態で配置する。また、本実施の形態に係る第2伸縮性部材123c,124cは、620dtexの径のゴムである。このゴムを2.5倍に伸長した状態で配置する。
このように構成された使い捨ておむつ1を着用する場合には、吸収性本体10の吸収体130を着用者の股間に当接させ、かつ腹側サイドフラップ30を着用者の腹に当接させた状態で、背側サイドフラップ20の幅方向両側部に装着された止着部材40を、腹側サイドフラップ30の係止部43に止着する。
また、使用前の状態において使い捨ておむつ1は、長手方向Lに沿った一対の基準折り目FL1を基点に幅方向内側に折り返されている。図1は、基準折り目FL1を基点に折り返された状態であり、図2は、基準折り目FL1を基点に折りされていない状態、すなわち展開状態である。使い捨ておむつ1は、基準折り目FL1を基点に背側サイドフラップ20の肌当接面側を内側に巻き込むように折り畳まれている。
基準折り目FL1は、止着部材40よりも幅方向内側に位置している。基準折り目FL1は、使い捨ておむつ1の厚み方向Tにおいて止着部材40に重なってなく、着用物品本体2を構成する背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30に重なっている。よって、基準折り目FL1による折り癖は、止着部材40に形成されず、背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30のみに形成される。
止着部材40は、一般的に、肌に直接接触する背側サイドフラップ20よりも剛性が高く、折り癖が残り易い。例えば、止着部材40に折り癖が残ると、使い捨ておむつを着用した際に、着用者の身体から使い捨ておむつが浮き上がってしまうことがある。しかし、止着部材40に折り癖が形成されないため、止着部材40が折り癖によって身体から浮き上がることを防止し、使い捨ておむつ1を身体に沿って配置でき、かつ身体と使い捨ておむつとの隙間を少なくできる。よって、止着部材が浮き上がって肌に当たったり、止着部材が係止部に密着せずにおむつがずれてしまったりする不具合を抑制できる。
更に、例えば、止着部材40に折り癖が形成されていると、着用時等における展開時に折り癖によって復元してしまい、展開状態を維持し難く、装着し難いことがある。しかし、止着部材の折り癖を残りにくくすることにより、折り癖による復元を防止し、装着性を向上させることができる。
また、基準折り目FL1を基点に背側サイドフラップ20の肌当接面側を内側に巻き込むように折り畳まれているため、止着部材40のフック部40bが背側サイドフラップ20に対向するように折り畳まれる。よって、フック部40bが外側に露出することを防止できる。
更に、使い捨ておむつ1は、肌当接面側を内側にして折り返されているため、基準折り目FL1による折り癖によって、着用物品本体2が着用者側に向かう方向に変形する。よって、着用者の身体の丸みに沿って着用物品本体2をし易くなり、着用物品本体を着用者の身体にフィットさせることができる。
なお、基準折り目FL1は、止着部材40よりも幅方向内側において止着部材40の近くに配置されていることが望ましい。止着部材に近縁において背側サイドフラップ20を折り返すことにより、足の可動が最も激しい鼠蹊部付近において背側サイドフラップ20に基準折り目FL1による折り癖を形成できる。このような折り癖によって背側サイドフラップ20がより肌に追従しやすくなり、体の丸みに沿って背側サイドフラップ20を配置することができる。
例えば、止着部材40と基準折り目FL1とが離間し過ぎていると、足の可動が最も激しい鼠蹊部付近において折り癖が形成されないため、身体への追従性が欠け、フィット性が低下してしまうおそれがある。このような観点において止着部材と基準折り目FL1との幅方向における距離は、0mm〜20mmが望ましい。
止着部材40は、着用物品本体の非肌当接面側に接合されている。例えば、止着部材が、着用物品本体の肌当接面側に接合されている場合には、止着部材が肌に接触し、肌を刺激するおそれがある。しかし、止着部材が着用物品本体の非肌当接面側に接合されているため、背側サイドフラップ20よりも剛性の高い止着部材40を肌から遠ざけて、止着部材40を着用者の肌に接し難くすることができる。
なお、背側サイドフラップ20の吸収体130よりも幅方向両端に延出した部分は、幅方向両端部が幅方向内側に折り畳まれ、2枚重なった構造となっている。よって、背側サイドフラップ20によって肌を保護し、止着部材40が肌に直接触れることを抑止し、肌への刺激を効果的に低減することができる。
一対の止着部材40は、使い捨ておむつ1が基準折り目FL1を基点に折り畳まれた状態で、幅方向に離間して配置されている。止着部材40が連なっている構成と比較して、止着部材40が目立ち易くなる。更に、使用時に止着部材40を把持する際に、着用者が止着部材を把持し易くなる。
なお、背側サイドフラップ20の剛性は、止着部材40の剛性よりも低いことが望ましい。背側サイドフラップ20の剛性が止着部材40の剛性よりも低いことにより、基準折り目によって背側サイドフラップ20に折り癖が設けられた場合であっても、背側サイドフラップ20に強い折り癖が残らず、堅い皺等による肌への刺激を低減でき、かつ立体的な皺による肌と背側サイドフラップとの隙間を少なくすることができる。
また、背側サイドフラップ20には、比較的弱い適度な折り皺が形成されていることが望ましい。背側サイドフラップ20や腹側サイドフラップ30に適度な折り皺が形成されている場合には、足の可動の最も激しい鼠蹊部付近において背側サイドフラップ20等の身体への密着性を高め、身体の丸みに沿って背側サイドフラップ等をフィットさせることができる。
また、基準折り目を基点として折り返した状態において、止着部材と吸収体との距離X1(図1参照)は、5mm以上であるが好ましい。止着部材と吸収体との距離X1が5mm未満の場合には、製造工程における位置ずれによって止着部材に折り目が形成されてしまうおそれがあるためである。
なお、本実施の形態に係る使い捨ておむつでは、吸収性本体と異なる別資材によって背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30を形成している。背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30は、使い捨ておむつ1の幅方向全体を跨るシートからなる。吸収性本体10の幅方向両外側に延出した部分の背側サイドフラップ20等は、2層に折り畳まれている。
このように、吸収性本体10と、背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30と、を別資材によって構成することにより、背側サイドフラップの剛性を保ちつつ質感を向上させることができる。具体的には、臀部や腹部が接する背側サイドフラップ20等の中央部を1層で柔らかく構成し、止着部材が接合される背側サイドフラップ20等の幅方向両端部を2層で高い剛性で構成することができる。
(使い捨ておむつの製造方法)
次に、図6に基づいて、使い捨ておむつ1の製造方法の一例を説明する。なお、本実施の形態において説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。また、以下に説明する製造方法は、一例であり、他の製造方法によって製造することもできる。使い捨ておむつ1の製造方法は、第1折り工程S10と、第2折り工程S20と、止着部材貼付工程S30と、第1切断工程S40と、吸収性本体形成工程S50と、フラップ貼付工程S60と、第2切断工程S70と、を有する。
第1折り工程S10では、背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30を構成する連続したサイドフラップシートW10の両側端部を、幅方向中央側に折り畳んで接合する。これにより、サイドフラップシートW10の両端部には、サイドフラップシートW10が複数枚重ねられた重なり部分が形成される。重なり部分は、例えば、背側サイドフラップ20の自由端20A,20Bを構成する。
第2折り工程S20では、第1折り工程S10によって折り畳まれたサイドフラップシートW10の幅方向における両端部を、基準折り目FL1を基点に幅方向内側に折り返す。なお、例えば、基準折り目FL1を基点に幅方向内側に折り返した状態において、この折り返した部分を基準折り目FL1に沿って押圧してもよい。基準折り目FL1に沿って押圧することにより、基準折り目FL1に折り癖をつけて、搬送中に折り返した部分が展開しないようにすることができる。
止着部材貼付工程でS30では、基準折り目FL1を基点に折り返した背側サイドフラップ20に止着部材40を貼り付ける。なお、止着部材40には、予めフック部40bを構成するフックを接着しておく。
第1切断工程でS40は、止着部材40が接合されたサイドフラップシートW10を、搬送方向MDに直交する交差方向CDに沿って所定間隔おきに切断する。切断片Pは、背側サイドフラップ20と腹側サイドフラップ30とが一体化されたものである。
吸収性本体形成工程S50では、吸収性本体の連続体を形成する。まず、図6(b)に示すように、バック不織布121を構成する連続したバック不織布シートW121上にバックフィルム122を配置した後、バックフィルムの幅方向外側にレッグギャザーを構成する脚周り弾性材を設ける。次いで、表面シート110を貼付した吸収体130をバックフィルム122上に配置し、吸収体の幅方向両側部を覆うようにサイドシート141、142を接合する。以上の工程によって、吸収性本体10が連続した連続体が製造される。
フラップ貼付工程S60では、吸収性本体10が連続した連続体に対して、背側サイドフラップ20と腹側サイドフラップとが一体化した切断片Pを貼付する。
第2切断工程S70では、切断片Pが貼付された吸収性本体の連続体を交差方向に沿って切断する。切断片Pは、一の製品の腹側サイドフラップ30と、一の製品に続く製品の背側サイドフラップ20とに分離される。以上の工程によって、使い捨ておむつ1が完成する。
このように製造された使い捨ておむつは、例えば、更に折り畳まれた状態で、他の使い捨ておむつと積層して、収容袋等の包装体に収容されるようにしてもよい。具体的には、図7に示すように、長手方向に沿った折り目と幅方向に沿った折り目とを基点に使い捨ておむつを折ることができる。図7は、使い捨ておむつの折り畳み態様を模式的に示した図である。
図7(a)は、前述の製造方法によって製造された使い捨ておむつ1である。背側サイドフラップ20及び腹側サイドフラップ30の幅方向の両端部は、基準折り目FL1を基点にして、幅方向内側に折り返されている。次いで、幅方向Wに沿った幅折り目FLW1を基点に長手方向Lに折り畳むことにより、図7(b)に示す状態となる。幅折り目FW1を基点に折り畳まれた状態において、止着部材41には、折り目が重なってなく、折り癖が形成されない。
しかし、幅方向折り目FW1は、厚み方向において吸収体130に重なって配置されているため、幅折り目FW1を基点に折り畳むことにより、吸収体130に折り癖が形成される。吸収体130に形成された比較的強い折り癖によって、使い捨ておむつが折り畳まれた状態を維持し易くなる。
(第2の実施形態)
次に、図8〜10を用いて、第2の実施形態に係る使い捨ておむつ1Aを説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、第1の実施形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
使い捨ておむつ1Aの着用物品本体2は、前記基準折り目FL1を基点にして幅方向内側に向かって折り返された後に、基準折り目FL1よりも幅方向内側に位置する内側折り目FL2を基点にして幅方向内側に向かって更に折り返されている。図8(a)は、内側折り目FL2を基点に折り返す前の状態であり、(b)は、内側折り目FL2を基点に折り返した後の状態である。図9は、図8(b)に示すC−C断面図である。
内側折り目FL2は、着用物品本体が基準折り目FL1によって折り返された状態で止着部材40よりも幅方向内側に位置し、かつ吸収体130よりも幅方向外側に位置している。基準折り目FL1によって折り返された状態で止着部材40よりも幅方向内側に内側折り目が位置するため、止着部材40には、内側折り目FL2による折り癖が形成されない。すなわち、止着部材40には、基準折り目FL1による折り癖及び内側折り目FL2による折り癖が形成されない。
したがって、基準折り目FL1及び内側折り目FL2によって複数回折り畳んだ場合であっても、第1の実施形態に係る使い捨ておむつと同様に、止着部材40の浮き上がりを抑制し、着用者に対するフィット性を向上させることができる。
更に、使い捨ておむつ1は、肌当接面側を内側にして折り返された後、止着部材を内側にして折り返されているため、着用物品本体2が、基準折り目FL1及び内側折り目FL2による折り癖によって、着用者側に向かう方向に変形する。よって、着用者の身体の丸みに沿って着用物品本体2を配置でき、着用物品本体2を着用者の身体にフィットさせることができる。
第2の実施形態に係る吸収性物品の製造方法は、例えば、図10に示す工程によって製造することができる。なお、工程S10〜S60までは、上述の第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。第2の実施形態に係る使い捨ておむつの製造方法は、フラップ貼付工程S60後であって、第2切断工程S70の前に、第3折り工程S65を行う。
第3折り工程S65は、切断片Pが貼付された吸収性本体の連続体を、内側折り目FL2を基点に折り返す。次いで、第2切断工程S70によって吸収性本体の連続体を交差方向に沿って切断することにより、基準折り目及び内側折り目を基点に折り畳んだ使い捨ておむつ1が完成する。
このように形成された使い捨ておむつ1によれば、止着部材40に折り目を形成せずにコンパクトに折り畳むことができる。また、使い捨ておむつの幅方向両端部を複数回折り返すことにより、折り畳まれた状態における使い捨ておむつの幅方向外側端部の剛性を高めることができ、折り畳まれた形状を安定した状態で維持できる。パッケージに投入しやすく、また投入したパッケージの形態安定性を保つことができる。
(第3の実施形態)
次に、図11を用いて、第3の実施形態に係る使い捨ておむつ1Bを説明する。第3の実施形態に係る使い捨ておむつ1Bは、内側折り目FL2が止着部材40の延出部40cに形成されている。図11は、第3の実施形態に係る使い捨ておむつ1Bを示しており、内側折り目FL2を基点に折り返した後に、内側折り目FL2を基点に折り返した部分を展開した状態を示している。(a)は、平面図であり、(b)は、(a)に示すD−D断面図である。
止着部材40の延出部40cに内側折り目FL2が形成されていることにより、延出部40cの端部が内側折り目による折り癖によって持ち上がる。したがって、止着部材40の延出部40cが目立ちやすくなり、着用者等が止着部材を見つけ易くなる。更に、止着部材の延出部が浮き上がっているため、止着部材を掴み易くすることができる。
(第4の実施形態)
次に、図12及び図13を用いて、第4の実施形態に係る使い捨ておむつ1Cを説明する。第4の実施形態に係る使い捨ておむつ1Cは、基準折り目FL1が、止着部材40と背側サイドフラップ20との接合部44よりも幅方向外側において止着部材40に重なって形成されている。
図12は、第4の実施形態に係る使い捨ておむつ1Cの部分的な拡大平面図である。(a)は、基準折り目FL1を基点に折り返す前の状態であり、(b)は基準折り目FL1を基点に折り返した状態である。図13は、図12(b)に示すE−E断面図である。
基準折り目FL1を基点に使い捨ておむつを折り返すと、使い捨ておむつのうち背側サイドフラップ20等の着用物品本体2が基準折り目FL2を基点に折り返される。このとき、止着部材40は、接合部44を介して背側サイドフラップ20に接合されており、接合部44に追従して背側サイドフラップ20と共に基準折り目FL1を基点に折り返される。
使い捨ておむつの厚み方向Tにおいて止着部材40と基準折り目FL1とが重なっている場合であっても、基準折り目が接合部に重なっていない場合には、止着部材40に折り目は形成されない。よって、止着部材40に折り癖を形成せずに、使い捨ておむつ1を折り畳むことができる。
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本実施形態では、吸収性本体10に背側サイドフラップ20と腹側サイドフラップ30とが取り付けられる使い捨ておむつ1について説明した。しかし、使い捨ておむつの形態は、本実施形態に限定されない。
例えば、着用者の胴周りに対応する胴周り領域と、股下部に対応する股下領域とが一体化されており、着用者の脚部の開口が刳り抜かれることによって形成されるオープン型の使い捨ておむつであってもよいし、腹側サイドフラップを備えていなくてもよい。使い捨ておむつ1は、乳児用、幼児用、大人用の何れであってもよい。
本実施の形態に係る背側サイドフラップ及び腹側サイドフラップは、幅方向において吸収性本体の全体に重なって配置されているが、この構成に限られず、例えば、サイドフラップが左右個別のパーツとして用意されており、吸収性本体の端部領域10A,10Bが、背側サイドフラップ及び腹側サイドフラップによって完全に覆われないように構成してもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
実施例と比較例を挙げて、止着部材及びサイドフラップの曲げ特性を指標する曲げ剛性と曲げ回復性とを測定し、各資材の止着部材及びサイドフラップとしての適正を評価した。なお、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1及び実施例2に係る資材と、比較例1及び比較例2に係る資材を用いて、曲げ特性を指標する曲げ剛性と曲げ回復性とを測定し、かつ各資材の止着部材としての適正を評価した。止着部材における適正の評価は、硬さとずれ難さによって評価した。
着用者の肌に接して違和感のない硬さの場合には、「○」とし、違和感が生じる可能性がある場合には、「×」とした。止着部材として用いて、背側サイドフラップや腹側サイドフラップとのずれが生じない場合には、「○」として、ずれが生じる場合には、「×」とした。
また、実施例3及び実施例4に係る資材と、比較例3及び比較例4に係る資材を用いて、曲げ特性を指標する曲げ剛性と曲げ回復性とを測定し、かつ各資材のサイドフラップとしての適正を評価した。サイドフラップとしての適正の評価は、硬さと破れ難さによって評価した。
着用者の肌に接して違和感のない硬さの場合には、「○」とし、違和感が生じる可能性がある場合には、「×」とした。背側サイドフラップとして用いて破れない場合には、「○」として、破れる場合には、「×」とした。
(曲げ剛性と曲げ回復性の測定方法)
曲げ剛性と曲げ回復性は、KES法によって測定した。測定機器は、KES FB−2を用いた。まず、各資材の縦100mm×横30mmのサンプルを採取する。縦は、資材の製造工程における搬送方向に沿い、横は、搬送方向と直交する交差方向に沿うように採取する。測定機器の零合わせを行った後、縦方向と垂直に曲がるようにサンプルをセットし、測定を開始する。測定機器の画面に表示されるB−2HBの値を記録する。次いで、横方向と垂直に曲がるようにサンプルをセットし、測定を開始する。測定機器の画面に表示されるB−2HBの値を記録する。
曲げ剛性は、数1に示す式によって算出する。
曲げ回復性は、数2に示す式によって算出する。
(測定結果)
測定結果を表1に示す。なお、本実施例においては、測定値の小数点三位を四捨五入して、小数点以下二位で示している。
比較例1に係る資材は、目付80g/cm
2ポリプロピレンスパンボンド不織布の両面をラミネート加工したものである。曲げ剛性及び曲げ回復性は、4つの資材の中で最も高い。資材が硬いため、止着部材として不適であると評価した。
比較例2に係る資材は、目付30g/cm2ポリプロピレンスパンボンド不織布である。曲げ剛性及び曲げ回復性は、4つの資材の中で最も低い。資材が柔らかくズレが生じるため、止着部材として不適であると評価した。
実施例1に係る資材は、目付80g/cm2ポリプロピレンスパンボンド不織布である。硬さ及びずれ難さにおいて、止着部材として適正であると評価した。
実施例2に係る資材は、目付60g/cm2ポリプロピレンスパンボンド不織布である。硬さ及びずれ難さにおいて、止着部材として適正であると評価した。
以上の結果より、止着部材の曲げ剛性は、0.56×10−4Nm/m〜0.68×10−4Nm/mの範囲であることが望ましく、止着部材の曲げ回復性は、0.52×10−2Nm/m〜0.74×10−2Nm/mの範囲であることが望ましい。
比較例3に係る資材は、目付60g/cm2ポリプロピレンスパンドボンド不織布である。曲げ剛性及び曲げ回復性は、4つの資材の中で最も高い。資材が硬いため、背側サイドフラップとして不適であると評価した。
比較例4に係る資材は、目付15g/cm2のSMS不織布である。曲げ剛性及び曲げ回復性は、4つの資材の中で最も低い。資材が柔らかく破れるため、背側サイドフラップとして不適であると評価した。
実施例3に係る資材は、目付30g/cm2ポリプロピレンスパンボンド不織布である。硬さ及び破れ難さにおいて、背側サイドフラップとして適正であると評価した。
実施例4に係る資材は、目付15g/cm2SMS不織布が2枚重ねられている。硬さ及びずれ難さにおいて、背側サイドフラップとして適正であると評価した。
以上の結果より、背側サイドフラップの曲げ剛性は、0.07×10−4Nm/mであることが望ましく、背側サイドフラップの曲げ回復性は、0.07×10−2〜0.08×10−2Nm/mの範囲であることが望ましい。
背側サイドフラップの曲げ剛性及び曲げ回復性が、上述の範囲にある場合には、適度な折り皺を背側サイドフラップに形成して、足の可動の最も激しい鼠蹊部付近で背側サイドフラップの密着性を高め、かつ身体の丸みに沿って背側サイドフラップ等をフィットさせることができる。背側サイドフラップを密着させることにより、腰回りのホールド性を高めることができる。
サイドフラップの曲げ剛性が0.07×10−4未満であったり、曲げ回復性が、0.07×10−2未満であったりすると、サイドフラップの強度が十分でなく、おむつの装着する際に破断したり、装着した状態でサイドフラップがめくれてしまったりするおそれがある。
一方、サイドフラップの曲げ剛性が、0.07×10−4より大きかったり、曲げ回復性が、0.08×10−2より大きかったりすると、基準折り目FL1等を基点に折り返した際に折り癖による皺が形成されて、肌に対する刺激が強くなるおそれがある。更に、折り癖によって着用者と使い捨ておむつとの間に隙間が形成され、フィット性が低下するおそれがある。