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JP5921401B2 - Ni基合金、その製造方法およびタービン用部品 - Google Patents

Ni基合金、その製造方法およびタービン用部品 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、Ni基合金、その製造方法およびタービン用部品に関する。
近年、大気中への二酸化炭素の排出量削減の観点から、火力発電プラントの高効率化が進められている。そのため、火力発電プラントに備えられる蒸気タービンやガスタービンの高効率化が要求されている。また、火力発電プラントに設置可能なCOタービンにおいても高効率化が要求されている。ここで、COタービンは、天然ガスと酸素との燃焼により生成されたCOを作動流体としてタービンを駆動するものである。COタービンにおいては、生成されたCOの大部分を燃焼器に循環させる方式が採用され、COの排出が削減されるため、地球環境保護の観点から注目されている。
上記した各タービンにおける効率を上げるためには、タービンに導入される作動流体の入口温度を高温化することが有効である。例えば、蒸気タービンにおいては、将来的には、作動流体である蒸気の温度が650℃以上、さらには700℃以上での運用が期待されている。ガスタービンやCOタービンにおいても、導入される作動流体の入口温度は、上昇する傾向にある。
現在、タービン用部品を構成する材料には、例えば、Feを主成分とし、高温強度を向上させるために、Cr、Moなどの元素が添加されたFe基合金が使用されている。しかしながら、作動流体の温度が650℃以上となると、Fe基合金の耐熱温度を超えるため、さらに耐熱温度が高いNi基合金の適用が検討されている。
Ni基合金の代表例として、インコネル718合金(スペシャルメタル社製)やインコネル617合金(スペシャルメタル社製)が挙げられる。Ni基合金の強化機構は、大きく分けて析出強化型と固溶強化型に分けられる。
析出強化型Ni基合金では、NiにAl、Ti、Ta、Nbを添加することによってγ’(ガンマプライム:Ni(Al,Ti))相、あるいはγ”(ガンマダブルプライム:NiNb)相 と呼ばれる析出相を析出させることによって高温での強度を向上させている。代表的な析出強化型Ni基合金としては、上記したインコネル718合金が挙げられる。
一方、固溶強化型Ni基合金では、NiにCo、Moなどを添加することによって、母相そのものを強化している。代表的な固溶強化型Ni基合金としては、上記したインコネル617合金が挙げられる。このインコネル617合金は、大型鋳造性、鍛造性に優れることから、650℃以上、さらには700℃以上の温度で使用可能なタービン用材料として検討されているが、例えば、高温での機械的強度に裕度が少ない。そのため、650℃以上、さらには700℃以上の温度で使用可能なタービン用材料として新たな材料が求められている。
特開平7−150277号公報
上記したように、温度が650℃以上、さらには700℃以上となるタービン用部品の材料として使用可能なNi基合金において、優れた機械的強度を備えることが要求される。
本発明が解決しようとする課題は、機械的強度に優れたNi基合金、その製造方法、およびこのNi基合金を用いて作製されたタービン用部品を提供することを目的とする。
本発明の実施形態のNi基合金は、質量%で、C:0.01〜0.15、Cr:14〜20、Co:10〜15、Mo:6〜12、Al:0.5〜4、Ti:0.5〜4、B:0.001〜0.006を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。そして、結晶粒界に沿って、結晶粒界上の少なくとも一部に不連続となる部分を有して塊状に析出した炭化物、および結晶粒内に粒状に析出した析出物を備え、前記析出物の平均直径が150nm以下である
実施形態におけるNi基合金の金属組織を模式的に示した図である。 時効処理の条件によって結晶粒界に析出する炭化物の構成を説明するための、Ni基合金の金属組織を模式的に示した図である。 時効処理の条件によって結晶粒界に析出する炭化物の構成を説明するための、Ni基合金の金属組織を模式的に示した図である。 時効処理の条件によって結晶粒界に析出する炭化物の構成を説明するための、Ni基合金の金属組織を模式的に示した図である。 時効処理の条件によって結晶粒界に析出する炭化物の構成を説明するための、Ni基合金の金属組織の光学顕微鏡写真を示した図である。 時効処理の条件によって結晶粒界に析出する炭化物の構成を説明するための、Ni基合金の金属組織の光学顕微鏡写真を示した図である。
以下、本発明に係る実施形態を説明する。
Co、Moを添加することにより、Ni基の母相を強化(固溶強化)して高温強度の向上が図られた、例えばインコネル617合金においては、Al、Ti、TaおよびNbを添加することで、高温で安定な金属間化合物であるγ’(ガンマプライム:Ni(Al,Ti))相が析出する。このγ’相は、結晶粒内に微細に析出し、常温および高温での強度向上に著しく寄与する。
その他の析出物として、炭化物やσ(シグマ)相が挙げられる。炭化物は、主として結晶粒界上に析出し、材料の延性に影響を及ぼす。σ相は、過剰な強化元素の添加によって析出が促進され、機械的強度(材料強度)を低下させる。
このように、析出相の種類やその析出形状は、機械的強度に強い影響を与える。そのため、所定の機械的強度を得るためには、合金の化学組成や熱処理条件によって、金属組織を適切に制御することが必要となる。
そこで、本発明者らは、合金の化学組成と熱処理条件を変化させた材料について、機械試験および組織観察を実施し、機械的強度と金属組織の関係を調査した。その結果、優れた機械的強度を有する金属組織を明らかにし、その金属組織を得るための化学組成と熱処理条件を見出した。
以下、本発明に係る実施形態を具体的に説明する。
図1は、実施形態におけるNi基合金の金属組織を模式的に示した図である。なお、以下の説明において化学組成成分を表す%は、特に明記しない限り質量%とする。
本実施形態におけるNi基合金は、C:0.01〜0.15%、Cr:14〜20%、Co:10〜15%、Mo:6〜12%、Al:0.5〜4%、Ti:0.5〜4%、B:0.001〜0.006%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。また、本実施形態におけるNi基合金は、図1に示すように、結晶粒界10に沿って、結晶粒界10上の少なくとも一部に不連続となる部分を有して塊状に析出した炭化物11、および結晶粒12内に粒状に析出した析出物13を備えている。例えば、図1に示すように、複数の塊状の炭化物11は、結晶粒界10に沿って、結晶粒界10上に断続的に析出し、結晶粒界10上には、炭化物11が析出されない部分が存在している。
炭化物11は、Moを主成分とする炭化物であり、具体的には、MC型またはMC型の炭化物である。この炭化物11の結晶粒界10に沿う方向の長さの合計は、炭化物11が析出している当該結晶粒界10の長さの25〜90%であることが好ましい。
具体的には、図1において、例えば、ある一部の結晶粒界10の長さをLとする。炭化物11の結晶粒界10に沿う方向の長さをMとする。各炭化物11の結晶粒界10に沿う方向の長さMの合計を結晶粒界10の長さLで除して、百分率で示したときに、25〜90%となることが好ましい。以下、各炭化物11の結晶粒界10に沿う方向の長さMの合計を結晶粒界10の長さLで除して、百分率で示した値を、炭化物11の占有率という。
なお、ここでは、各炭化物11の結晶粒界10に沿う方向の長さを等しくMとして説明したが、各炭化物11の結晶粒界10に沿う方向の長さがそれぞれ異なる場合でも、上記と同様に、炭化物11の占有率は算出される。また、炭化物11の占有率は、任意に選択された複数の結晶粒界10において求められた炭化物11の占有率を平均したものであってもよい。
ここで、炭化物11の占有率が25%を下回るときには、結晶粒界10において炭化物11が析出されていない部分が長く存在する。そして、高温に保持されることで、炭化物11が析出されていない結晶粒界10を覆うように、膜状のM23型の炭化物が析出し、延性が低下する。一方、炭化物11の占有率が90%を超えるときには、炭化物11が析出していない部分が少なく、結晶粒界10を覆うように膜状の炭化物が析出した状態に近くなり、延性が低下する。
結晶粒界10の長さL、炭化物11の個数や炭化物11の長さMは、例えば、500〜1000倍の倍率で撮影した金属組織の光学顕微鏡写真から求められる。なお、光学顕微鏡写真から炭化物11の析出の有無も確認している。なお、炭化物11の成分は、エネルギー分散型X線分析などによって調べることができる。
析出物13は、平均直径が150nm以下のγ’(ガンマプライム:Ni(Al,Ti))相で構成される。ここで、γ’相は、直径が大きいものでも100nm程度である。また、γ’相の平均直径は、析出強化の観点から、小さいことが好ましいが、確認できるγ’相の平均直径の最小値は、10nm程度である。
γ’相の平均直径は、20000倍〜80000倍の倍率で撮影した金属組織の電子顕微鏡写真を画像解析することで求められる。画像解析では、各γ’相の面積を解析し、その面積に相当する円の直径を算出することで、各γ’相の直径としている。そして、各γ’相の直径を算術平均して、γ’相の平均直径を求めている。なお、析出物13の成分は、エネルギー分散型X線分析などによって調べることができる。
ここで、本実施形態におけるNi基合金は、前述した化学組成に加え、さらに、Taを0.1〜0.7%含有してもよい。また、本実施形態におけるNi基合金は、前述した化学組成に加え、さらに、Nbを0.1〜0.7%含有してもよい。また、本実施形態におけるNi基合金は、前述した化学組成に加え、さらに、Taを0.1〜0.7%およびNbを0.1〜0.7%含有してもよい。
また、不可避的不純物については、その不可避的不純物のうち、少なくとも、Nが0.01%以下に抑制されていることが好ましい。なお、不可避的不純物としては、上記した、Nの他に、例えば、Si、Mn、S、P、O、Pb、Bi、Sb、Snなどが挙げられる。これらの不可避的不純物は、可能な限りその残存含有率を0%に近づけることが好ましい。
上記した実施形態のNi基合金は、運転時の温度が、例えば650℃以上、さらには700℃以上となるタービン用部品を構成する材料として好適である。タービン用部品として、例えば、タービンロータ、動翼、静翼、螺合部材、配管などが挙げられる。
ここで、螺合部材として、例えば、タービンケーシングやタービン内部の各種構成部品を固定するボルトやナットなどを例示することができる。また、配管として、例えば、タービンプラントなどに設置され、高温高圧の蒸気、燃焼ガス、COガスなどを供給する配管や、タービン内部の配管などを例示することができる。配管として、例えば、蒸気タービンにおいては、ボイラからの蒸気を高圧タービンに導く主蒸気管や、ボイラ再熱器からの蒸気を中圧タービンに導く高温再熱蒸気管などを例示することができる。さらに、配管として、蒸気タービンに導入された高温高圧の蒸気をノズルボックスに導く主蒸気導入管などを例示することができる。なお、配管は、これらに限定されるものではなく、例えば、高温の作動流体が流動する配管なども含まれる。
なお、上記したタービン用部品のすべての部位を、上記した実施形態のNi基合金で構成してもよいし、また、タービン用部品のうちの特に高温となる一部の部位を上記した実施形態のNi基合金で構成してもよい。ここで、タービン用部品が高温となる領域として、例えば、蒸気タービンにおいては、高圧蒸気タービン部の全領域、または高圧蒸気タービン部から中圧蒸気タービン部の一部分までの領域などが挙げられる。さらに、タービン用部品が高温となる領域として、高温高圧の作動流体を各種タービンに導く配管部が挙げられる。なお、タービン用部品が高温となる部分は、これらに限られるものではなく、例えば、650℃以上、さらには700℃以上の温度となる部分であればこれに含まれる。
実施形態のNi基合金は、機械的強度に優れている。そのため、実施形態のNi基合金を用いて、タービンロータ、動翼、静翼、螺合部材、配管などのタービン用部品を構成することで、機械的強度に優れた高い信頼性を有するタービン用部品を提供することができる。
次に、上記した本発明に係る実施形態のNi基合金における各組成成分範囲の限定理由を説明する。
(1)C(炭素)
Cは、適切な熱処理を施すことによって、強化相である炭化物を析出させて機械的強度を向上させるとともに、炭化物のピン止め効果によって、高温下における結晶粒の粗大化を抑制する。Cの含有率が0.01未満の場合には、炭化物による強化が十分に発揮できないとともに、結晶粒の粗大化を引き起こす恐れがある。一方、Cの含有率が0.15%を超えると、製造性が低下する。そのため、Cの含有率を0.01〜0.15%とした。さらに好ましいCの含有率は、0.03〜0.07%である。
(2)Cr(クロム)
Crは、Ni基合金の耐酸化性、耐食性および強度特性を高めるのに不可欠な元素である。Crの含有率が14%未満の場合には、耐酸化性および耐食性が低下する。一方、Crの含有率が20%を超えると、脆化を引き起こすσ(シグマ)相の析出を助長する。そのため、Crの含有率を14〜20%とした。さらに好ましいCrの含有率は、16〜19%である。
(3)Co(コバルト)
Coは、Ni母相内に固溶し、クリープ強度および引張強度を向上させる。Coの含有率が10%未満の場合には、十分な機械的強度が得られない。一方、Coの含有率が15%を超えると、製造性が低下する。そのため、Coの含有率を10〜15%とした。さらに好ましいCoの含有率は、12〜13%である。
(4)Mo(モリブデン)
Moは、Ni母相内に固溶し、クリープ強度および引張強度を向上させる。Moの含有率が12%を超えると、製造性が低下する。一方、Moの含有率が6%未満の場合には、機械的強度の向上が得られない。そのため、Moの含有率を6〜12%とした。さらに好ましいMoの含有率は、8〜10%である。
(5)Al(アルミニウム)
Alは、Niとともにγ’相を生成し、γ’相の析出によって機械的強度を向上させる。Alの含有率が0.5%未満の場合には、Ni母相に完全に固溶するため、γ’相の析出による効果が発揮されない。一方、Alの含有率が4%を超えると、製造性が低下し、長時間使用することで脆化を引き起こす。そのため、Alの含有率を0.5〜4%とした。さらに好ましいAlの含有率は、1.0〜1.5%である。
(6)Ti(チタン)
Tiは、Alと同様、Niとともにγ’相を生成し、機械的強度を向上させる。Tiの含有率が0.5%未満の場合には、γ’相の析出による効果が発揮されない。一方、Tiの含有率が4%を超えると、製造性が低下し、脆化を引き起こす。そのため、Tiの含有率を0.5〜4%とした。さらに好ましいTiの含有率は、1.0〜1.5%である。
(7)B(ホウ素)
Bは、粒界に偏析して高温特性を向上させる。Bの含有率が0.001%未満の場合には、この高温特性を向上させる効果が発揮されない。一方、Bの含有率が0.006%を超えると、粒界脆化を招く。そのため、Bの含有率を0.001〜0.006%とした。さらに好ましいBの含有率は、0.002〜0.004%である。
(8)Ta(タンタル)
Taは、γ’相に固溶して、析出強化相を安定させる。Taの含有率が0.1%未満の場合には、上記した効果が発揮されない。一方、Taの含有率が0.7%を超えると、製造性が低下する。そのため、Taの含有率を0.1〜0.7%とした。さらに好ましいTaの含有率は、0.1〜0.3%である。
(9)Nb(ニオブ)
Nbは、Taと同様に、γ’相に固溶して、析出強化相を安定させる。Nbの含有率が0.1%未満の場合には、上記した効果が発揮されない。一方、Nbの含有率が0.7%を超えると、溶解や鋳造時において偏析を招く。そのため、Nbの含有率を0.1〜0.7%とした。さらに好ましいNbの含有率は、0.3〜0.6%である。
(10)N(窒素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、S(硫黄)、P(リン)、O(酸素)、Pb(鉛)、Bi(ビスマス)、Sb(アンチモン)、Sn(スズ)
N、Si、Mn、S、P、O、Pb、Bi、SbおよびSnは、実施形態のNi基合金においては、不可避的不純物に分類されるものである。これらの不可避的不純物は、可能な限りその残存含有率を0%に近づけることが好ましい。また、これらの不可避的不純物のうち、少なくとも、Nは、0.01%以下に抑制されることが好ましい。
Nは、Tiと反応してTiNを生成するため、γ’相の生成に寄与するTiが減少し、機械的強度の低下を招く。Nの含有率を0.01%以下の場合には、TiNを生成することによるTiの減少の影響は無視できる。そのため、Nの残存含有率を0.01%以下とし、可能な限りその残存含有率を0%に近づけることが好ましい。
ここで、実施形態のNi基合金、およびこのNi基合金を用いて製造されるタービン用部品の製造方法について説明する。
上記した実施形態のNi基合金は、例えば、次のように製造することができる。まず、Ni基合金を構成する組成成分を真空誘導溶解(VIM)し、その溶湯を所定の型枠に注入して鋳塊を形成し、圧延などによって鍛造し、所定の形状の構造体を形成する。そして、構造体を溶体化処理、時効処理などを施すことでNi基合金が作製される。
また、実施形態のタービン用部品であるタービンロータは、例えば次のように作製される。
例えば、1つの方法(ダブルメルト)として、実施形態のNi基合金を構成する組成成分を真空誘導溶解(VIM)し、エレクトロスラグ再溶解(ESR)し、所定の型に流し込む。続いて、鍛造処理を施してタービンロータの形状とする。続いて、溶体化処理、時効処理などを施しタービンロータを作製する。
他の方法(ダブルメルト)として、実施形態のNi基合金を構成する組成成分を真空誘導溶解(VIM)し、真空アーク再溶解(VAR)し、所定の型に流し込む。続いて、鍛造処理を施してタービンロータの形状とする。続いて、溶体化処理、時効処理などを施しタービンロータを作製する。
さらに、他の方法(トリプルメルト)として、実施形態のNi基合金を構成する組成成分を真空誘導溶解(VIM)し、エレクトロスラグ再溶解(ESR)し、真空アーク再溶解(VAR)し、所定の型に流し込む。続いて、鍛造処理を施してタービンロータの形状とする。続いて、溶体化処理、時効処理などを施しタービンロータを作製する。
上記したタービンロータの製造方法によって、タービンロータの少なくとも所定部位が製造される。所定部位として、タービンロータのうち、例えば、650℃以上、さらには700℃以上の高温に曝される部位などが挙げられる。この場合、タービンロータのうち、例えば、600℃程度の温度に曝される部位は、従来の耐熱合金によって製造する。そして、上記した製造方法によって製造されたタービンロータ部品と、従来の耐熱合金からなるタービンロータ部品とを、例えば溶接により接合してタービンロータが構成される。
なお、上記したタービンロータ部品の接合方法は、溶接に限らず、例えば、ボルトおよびナットによって締結してもよい。このように、使用される温度条件に基づいて材料を選択し、タービンロータを構成する部品を分割して作製することで、小鋼塊のNi基合金においても、例えば700℃以上の高温環境中で使用可能なタービンロータを製造することができる。なお、使用される温度条件によっては、タービンロータのすべてを実施形態のNi基合金で構成してもよい。
また、実施形態のタービン用部品である動翼、静翼、螺合部材は、例えば次のように作製される。
まず、実施形態のNi基合金を構成する組成成分を真空誘導溶解(VIM)し、エレクトロスラグ再溶解(ESR)し、減圧雰囲気で所定の型に流し込み鋳塊を作製する。そして、この鋳塊を上記タービン用部品の形状に対応する型に配置して圧延などの鍛造処理を施す。続いて、溶体化処理、時効処理などを施すことで、動翼、静翼、螺合部材が作製される。
また、他の製造方法として、例えば、実施形態のNi基合金を構成する組成成分を真空誘導溶解(VIM)し、真空アーク再溶解(VAR)し、減圧雰囲気で所定の型に流し込み鋳塊を作製し、鍛造処理を施して上記タービン用部品の形状とする。続いて、溶体化処理、時効処理などを施して、動翼、静翼、螺合部材を作製してもよい。
さらに、他の製造方法として、例えば、実施形態のNi基合金を構成する組成成分を真空誘導溶解(VIM)し、エレクトロスラグ再溶解(ESR)し、真空アーク再溶解(VAR)し、減圧雰囲気で所定の型に流し込み鋳塊を作製し、鍛造処理を施して上記タービン用部品の形状とする。続いて、溶体化処理、時効処理などを施して、動翼、静翼、螺合部材を作製してもよい。
また、実施形態のタービン用部品である配管は、例えば次のように作製される。
まず、実施形態のNi基合金を構成する組成成分を電気炉溶解(EF)し、アルゴン−酸素脱炭(AOD)を行い、鋳塊を作製する。この鋳塊を縦型プレスで穿孔しコップ状の素管を作製し、横型プレスでマンドレルとダイスによる加工と再加熱を繰り返し、配管の形状に成型することで配管が作製される。この加工方法は、エルハルト−プッシュベンチ製管法である。そして、溶体化処理、時効処理などが施される。
なお、上記した、タービン用部品を作製する方法は、上記した方法に限定されるものではない。また、上記した、Ni基合金やタービン用部品は、例えば、蒸気タービン、ガスタービン、COタービンなどの発電用タービンに適用することができる。
ここで、上記した、Ni基合金やタービン用部品を製造する際における、溶体化処理および時効処理について説明する。
まず、溶体化処理について説明する。溶体化処理では、1050〜1200℃の温度で1〜24時間維持することが好ましい。溶体化処理は、合金元素を母相に十分に固溶させ、固溶強化の効果を十分に得るとともに、その後の熱処理による析出物の析出制御を可能にするためになされる。また、溶体化処理は、結晶粒径を調整する目的でも行われることもある。
溶体化処理の温度が1050℃よりも低い場合、合金元素は、母相に完全に固溶せず、固溶強化元素による強化が十分に行われない。さらに、溶体化熱処理後の熱処理による析出相の析出形態の制御も困難となる。一方、溶体化処理の温度が1200℃を超える場合、結晶粒径の粗大化を引き起こし、機械的強度が低下する。そのため、溶体化処理の温度を1050〜1200℃とした。また、溶体化処理において、1050〜1150℃の温度で3〜10時間維持することがさらに好ましい。なお、溶体化処理されたNi基合金やタービン用部品は、例えば、水冷や強制空冷などによって室温まで冷却される。
続いて、溶体化処理後に室温まで冷却されたNi基合金やタービン用部品に施される時効処理について説明する。時効処理は、第1時効処理、第2時効処理を備えることが好ましい。第1時効処理では、1000〜1050℃の温度で3〜30時間維持することが好ましい。第2時効処理では、650〜850℃の温度で8〜48時間維持することが好ましい。
なお、第1時効処理後、第1時効処理の温度から第2時効処理の温度への温度低下は、炉冷によって行う。第2時効処理後、Ni基合金やタービン用部品は、例えば、水冷や炉冷によって室温まで冷却される。
以下に、第1時効処理、第2時効処理における温度および時間を上記した範囲とした理由について説明する。図2〜図4は、時効処理の条件によって結晶粒界に析出する炭化物の構成を説明するための、Ni基合金の金属組織を模式的に示した図である。図5および図6は、時効処理の条件によって結晶粒界に析出する炭化物の構成を説明するための、Ni基合金の金属組織の光学顕微鏡写真を示した図である。
時効処理の条件によっては、図2および図5に示すように、Ni基合金の結晶粒界10を覆うように膜状の炭化物20が析出する。この膜状の炭化物20は、Crを主成分とする脆い炭化物であり、粒界破壊を助長し、材料の延性を著しく低下させる。そのため、このような、結晶粒界10を覆う膜状の炭化物20の析出を防止する時効処理を行う必要がある。
また、時効処理の条件によっては、図3に示すように、Ni基合金の結晶粒界10上に炭化物がほとんど析出しない。このような組織では、脆化を促す炭化物が結晶粒界10上に存在しないため、使用段階の初期において高い延性を示す。しかしながら、高温下に保持すると、固溶している炭素原子が結晶粒界10上に析出し、図2および図5に示すような、結晶粒界10を覆う膜状の炭化物20が析出する。これによって、延性が低下し、高温下で使用中に、脆化を引き起こす。そのため、結晶粒界10上に炭化物がほとんど析出しない金属組織を構成する時効処理を行うことは避ける必要がある。
また、時効処理の条件によっては、図4および図6に示すように、Ni基合金の結晶粒界10に沿って、結晶粒界10上の少なくとも一部に不連続となる部分を有して塊状の炭化物11が析出する。例えば、図4および図6に示すように、複数の塊状の炭化物11は、結晶粒界10に沿って、結晶粒界10上に断続的に析出している。この塊状の炭化物11は、Moを主成分とする。
このような組織を有するNi基合金は、図2および図5に示した組織を有するNi基合金に比べて、結晶粒界10の、炭化物によって覆われている領域が少ないため、脆化が抑制され、高い延性を示す。また、塊状の炭化物11の析出によって、既に材料中の炭素原子は消費されているため、高温下での使用中に、膜状の炭化物が新たに析出することを抑制することができる。そのため、長期に亘って高い延性を確保することができ、このような金属組織を構成する時効処理を行うことが好ましい。
また、結晶粒内に析出するγ’相については、粗大化すると、十分な機械的強度が得られない。そのため、結晶粒内にγ’相を微細に析出させる時効処理を行うことが好ましい。
上記した時効処理の条件による影響を考慮し、前述した第1時効処理、第2時効処理における温度範囲および時間範囲に設定した。
ここで、第1時効処理の温度が1000℃よりも低い場合、塊状の炭化物11に優先して膜状の炭化物20が析出するため上記の脆化を引き起こす。一方、第1時効処理の温度が1050℃を超える場合、膜状の炭化物20は析出せず、塊状の炭化物11が析出するものの炭素が母相に固溶して上記の効果が十分に得られない。また炭化物粗大化の速度が速くなり、形状の制御が困難になる。そのため、上記したように第1時効処理の温度を1000〜1050℃とした。また、第1時効処理において、1020〜1040℃の温度で10〜25時間維持することがさらに好ましい。
第2時効処理の温度が650℃よりも低い場合、γ’相の成長が著しく遅く、γ’相が析出することによる機械的強度の向上が得られない。一方、第2時効処理の温度が850℃を超える場合、γ’相の析出量が少なく、析出したγ’相が粗大化して機械的強度が低下する。そのため、上記したように第2時効処理の温度を650〜850℃とした。
なお、650〜850℃の温度範囲は、本来、膜状の炭化物20の析出温度となっているが、上記のとおり、第1時効処理によって膜状の炭化物20の析出を抑制することが可能である。また、第2時効処理において、750〜850℃の温度で10〜30時間維持することがさらに好ましい。
ここで、適切な直径のγ’相を第2時効処理において早期に析出させるために、第2時効処理を、例えば2段などの多段で熱処理してもよい。この場合においても、温度は、上記した第2時効処理の温度範囲で設定され、多段における全熱処理時間も、上記した第2時効処理の時間範囲で設定される。この場合、第2時効処理として、例えば、800℃の温度で10時間維持し、その後、750℃の温度で20時間維持する処理を行うことができる。なお、800℃から750℃への温度低下は、炉冷によって行われる。
上記した溶体化処理および時効処理における温度や時間は、処理されるタービン用部品などに応じて、上記したそれぞれの範囲内において設定される。
ここで、前述した炭化物11の占有率およびγ’相の平均直径は、実施形態におけるNi基合金やタービン用部品を上記熱処理した後の値である。
以下に、実施形態のNi基合金が、機械的強度に優れていることを説明する。
(化学組成の影響)
表1は、機械的強度に及ぼすNi基合金の化学組成の影響を調べるために用いられた試料1〜試料15の化学組成を示している。なお、表1に示された試料1〜試料10は、本実施形態の化学組成範囲にあるNi基合金であり、試料11〜試料15は、その組成が本実施形態の化学組成範囲にないNi基合金であり、比較例である。なお、ここで使用した本発明に係る実施形態の化学組成範囲にあるNi基合金には、不可避的不純物として、Nが含まれている。また、試料11は、インコネル617に相当するNi基合金である。
Figure 0005921401
機械的強度を引張試験によって評価した。まず、表1に示す化学組成を有する試料1〜試料15のNi基合金をそれぞれ真空誘導溶解炉にて溶解し、鋳塊を作製した。
その後、950〜1100℃(再加熱温度が1100℃)の温度範囲で鍛造した。鍛造後、1100℃で4時間加熱して溶体化処理を施し、その後、強制空冷により室温まで冷却した。冷却後、第1時効処理として、1025℃で10時間加熱し、第2時効処理として、780℃で30時間加熱した。なお、第1時効処理の温度である1025℃から、第2時効処理の温度である780℃への温度低下は、炉冷によって行った。第2時効処理後炉冷し、室温まで冷却した。そして、この鍛造鋼から所定のサイズの試験片を作製した。
引張試験は、JIS Z 2241に準拠して実施し、室温における、0.2%耐力、引張強さ、伸び、絞りの測定を行った。
ここで、伸びは、破断後の永久伸びを原評点距離に対して百分率で表した値である。絞りは、試験中に発生した断面積の最大変化量であり、破断後の断面積を原断面積に対して百分率で表した値である。いずれの試料についても、鍛造材の鍛造方向から平行部直径が6mm、標点間距離が30mmの丸棒試験片を使用した。
表2に引張試験の結果を示す。表2に示すように、試料1〜試料10は、試料11〜試料15に比べて、0.2%耐力および引張強さに優れていることがわかる。すなわち、従来のNi基合金における伸びを維持しつつ、0.2%耐力および引張強さが向上されることがわかる。
試料11〜試料15は、固溶強化元素またはγ’相生成元素の添加量が不足しているため、固溶強化およびγ’相の析出強化の効果が得られず、試料1〜試料10に比べて、0.2%耐力および引張強さが低くなったものと考えられる。一方、試料1〜試料10は、化学組成の最適化によって、十分な固溶強化およびγ’相の析出強化が得られ、0.2%耐力および引張強さが高くなったものと考えられる。
Figure 0005921401
(熱処理の影響)
ここでは、熱処理条件を変化させ、機械的強度を引張試験によって評価するとともに、Ni基合金の金属組織の観察を行った。
表1に示した試料1〜試料4を使用し、表3〜表6に示した、溶体化熱処理、時効熱処理の各条件で熱処理を施した。なお、熱処理以外の工程は、前述した、試験片の作製方法と同じである。
Figure 0005921401
Figure 0005921401
Figure 0005921401
Figure 0005921401
表3〜表6において、例えば、「1100℃×4h」は、1100℃の温度に4時間維持して熱処理したことを意味する。また、第2時効処理において、2段熱処理した場合には、1段目および2段目の欄に熱処理条件を示している。
ここで、溶体化処理後、強制空冷により鍛造鋼を室温まで冷却した。第1時効処理の温度から、第2時効処理の温度への温度低下は、炉冷によって行った。また、第2時効処理を2段熱処理する場合においても、1段目の温度から、2段目の温度への温度低下は、炉冷によって行った。第2時効処理後、鍛造鋼を炉冷し、室温まで冷却した。
表3には、試料1における温度条件が示され、表4には、試料2における温度条件が示され、表5には、試料3における温度条件が示され、表6には、試料4における温度条件が示されている。表3に示された熱処理条件1〜熱処理条件4、表4に示された熱処理条件9〜熱処理条件10、表5に示された熱処理条件13〜熱処理条件14、表6に示された熱処理条件17〜熱処理条件36は、本実施形態の熱処理条件範囲であり、その他の熱処理条件は、本実施形態の熱処理条件範囲にない、比較例である。
引張試験の方法は、前述した方法と同じである。Ni基合金の金属組織の観察は、次のように行った。
炭化物や析出物の成分分析は、走査型電子顕微鏡を用いて行った。γ’相の平均直径は、20000倍〜80000倍の倍率で撮影した金属組織の電子顕微鏡写真を画像解析することで求めた。画像解析では、各γ’相の面積を解析し、その面積に相当する円の直径を算出し、各γ’相の直径とした。そして、各γ’相の直径を算術平均して、γ’相の平均直径を求めた。
炭化物11の占有率は、500〜1000倍の倍率で撮影した金属組織の光学顕微鏡写真から、長さLが50〜150μm程度の結晶粒界10を任意に複数選択し、各結晶粒界10に沿う方向の炭化物11の長さMの合計を各結晶粒界10の長さLで除して算出した。なお、ここでは、任意に5〜10の結晶粒界10を選択し、各結晶粒界10ごとに炭化物11の占有率を算出した。また、炭化物11が結晶粒界10上に析出しているか否かは、上記した走査型電子顕微鏡および光学顕微鏡を用いて判定した。
表7には、試料1における試験結果が示され、表8には、試料2における試験結果が示され、表9には、試料3における試験結果が示され、表10には、試料4における試験結果が示されている。
Figure 0005921401
Figure 0005921401
Figure 0005921401
Figure 0005921401
表7〜表10において、結晶粒界上の炭化物の析出状態で「断続」とは、図4および図6に示すように、Moを主成分とする、複数の塊状の炭化物11が結晶粒界10に沿って、結晶粒界10上に断続的に析出している状態をいう。一方、「連続」とは、図2および図5に示すように、Ni基合金の結晶粒界10を覆うように、Crを主成分とする膜状の炭化物20が析出している状態をいう。
また、表7〜表10において、炭化物の占有率とは、前述したように、Moを主成分とする炭化物11の結晶粒界10に沿う方向の長さMの合計を結晶粒界10の長さLで除して、百分率で示した値である。そのため、炭化物の占有率には、Crを主成分とする膜状の炭化物20は考慮されていない。そのため、例えば、表7の熱処理条件5では、炭化物の占有率が「0」であるが、Crを主成分とする膜状の炭化物20が析出している状態であるため、結晶粒界上の炭化物の析出状態は「連続」となっている。なお、ここでは、炭化物の占有率を範囲で示し、この範囲内に、任意に選択された各結晶粒界10ごとに算出された炭化物11の占有率が含まれる。
表7〜表10に示すように、熱処理条件1〜熱処理条件4、熱処理条件9〜熱処理条件10、熱処理条件13〜熱処理条件14、熱処理条件17〜熱処理条件36においては、いずれも、γ’相の平均直径が150nm以下であり、炭化物11の占有率が25〜90%であることがわかる。また、これらの条件において、炭化物11は、結晶粒界10に沿って、結晶粒界10上に断続的に析出し、図1に示した金属組織を備えていることがわかった。
熱処理条件1〜熱処理条件4、熱処理条件9〜熱処理条件10、熱処理条件13〜熱処理条件14、熱処理条件17〜熱処理条件36に比べて、他の熱処理条件(比較例)では、引張強さ、0.2%耐力、伸び、絞りの少なくともいずれかが劣り、これらのすべてにおいて優れた結果を同時に得ることはできなかった。
以上説明した実施形態によれば、優れた機械的強度を得ることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…結晶粒界、11、20…炭化物、12…結晶粒、13…析出物。

Claims (14)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.15、Cr:14〜20、Co:10〜15、Mo:6〜12、Al:0.5〜4、Ti:0.5〜4、B:0.001〜0.006を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなり、
    結晶粒界に沿って、結晶粒界上の少なくとも一部に不連続となる部分を有して塊状に析出した炭化物、および結晶粒内に粒状に析出した析出物を備え
    前記析出物の平均直径が150nm以下であることを特徴とするNi基合金。
  2. Taを0.1〜0.7質量%さらに含有していることを特徴とする請求項1記載のNi基合金。
  3. Nbを0.1〜0.7質量%さらに含有していることを特徴とする請求項1記載のNi基合金。
  4. Taを0.1〜0.7質量%およびNbを0.1〜0.7質量%さらに含有していることを特徴とする請求項1記載のNi基合金。
  5. 前記炭化物が、Moを主成分とする炭化物であり、前記析出物が、ガンマプライム相であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のNi基合金。
  6. 前記炭化物の結晶粒界に沿う方向の長さの合計が、前記炭化物が析出している結晶粒界の長さの25〜90%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のNi基合金。
  7. 質量%で、C:0.01〜0.15、Cr:14〜20、Co:10〜15、Mo:6〜12、Al:0.5〜4、Ti:0.5〜4、B:0.001〜0.006を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなるNi基合金素材を溶融し、所定の形状の構造体を形成する構造体形成工程と、
    前記構造体を1050〜1200℃の温度で溶体化処理する溶体化処理工程と、
    前記溶体化処理が施された前記構造体を1000〜1050℃の温度で時効処理する第1時効処理工程と、
    前記時効処理が施された前記構造体を650〜850℃の温度で時効処理する第2時効処理工程と
    を具備し、
    前記溶体化処理工程および前記第1時効処理工程を施すことによって、結晶粒界に沿って、結晶粒界上の少なくとも一部に不連続となる部分を有する塊状の炭化物を析出させ、
    前記第2時効処理工程を施すことによって、結晶粒内に粒状の析出物を析出させることを特徴とするNi基合金の製造方法。
  8. 前記析出物の平均直径が150nm以下であることを特徴とする請求項7記載のNi基合金の製造方法。
  9. 前記炭化物がMoを主成分とする炭化物であり、前記析出物がガンマプライム相であることを特徴とする請求項7または8記載のNi基合金の製造方法。
  10. 前記炭化物の結晶粒界に沿う方向の長さの合計が、前記炭化物が析出している結晶粒界の長さの25〜90%であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項記載のNi基合金の製造方法。
  11. 前記Ni基合金素材が、Taを0.1〜0.7質量%さらに含有していることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項記載のNi基合金の製造方法。
  12. 前記Ni基合金素材が、Nbを0.1〜0.7質量%さらに含有していることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項記載のNi基合金の製造方法。
  13. 前記Ni基合金素材が、Taを0.1〜0.7質量%およびNbを0.1〜0.7質量%さらに含有していることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項記載のNi基合金の製造方法。
  14. 請求項1乃至のいずれか1項記載のNi基合金を用いて、少なくとも所定部位が作製されたことを特徴とするタービン用部品。
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