JP5827261B2 - 珪素含有粒子、非水電解質二次電池の負極材、および、非水電解質二次電池 - Google Patents
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Description
真密度を2.260g/cm3以上とすることで、充放電に伴う体積変化が小さく、かつサイクル特性の良い珪素粒子が得られる。また、真密度を3.500g/cm3以下とすることで、重量あたりの電気容量が大きく低下することを防止できる。
このような元素グループから選択される一種又は二種以上の元素が添加元素として、添加されたものであれば、体積抵抗率を低くすることができるので、電子伝導性に優れた非水電解質二次電池の負極を形成することができる。
このように、上述した珪素含有粒子を、非水電解質二次電池の負極活物質として、非水電解質二次電池の負極材に用いることで、高容量で長寿命な非水電解質二次電池を提供できる。
このように、本発明では、非水電解質二次電池の負極材が、決着力の比較的弱い水溶性のバインダーを結着剤として用いることができ、高容量で長寿命な非水電解質二次電池を提供できる。
このように、黒鉛を導電剤としてさらに含むことで、非水電解質二次電池の負極材の導電性を保持することができる。
このように、非水電解質二次電池が、上述した非水電解質二次電池の負極材からなる負極成型体を具備することで、高容量で長寿命の非水電解質二次電池が得られる。
上述した非水電解質二次電池の負極材からなる負極成型体は、従来の黒鉛材料を活物質として含む非水電解質二次電池の負極材からなる負極成型体などと比較して高容量でかつ不可逆容量が小さく、充放電に伴う体積変化が小さくコントロールされ、サイクル特性が優れているので、非水電解質がリチウムイオンを含んでいるリチウムイオン二次電池に、好適に用いることができる。
前述のように、珪素を活物質として利用するために種々の手法が従来提案されているが、これらの手法では、珪素粒子又は珪素合金粒子の膨張を抑制することが出来ず、充放電サイクルを経過するに従い電池の容量が低下するといった課題が依然残されていた。
その結果、非水電解質二次電池の負極活物質に使われる珪素含有粒子として、珪素粒子の表面の少なくとも一部が熱硬化された熱硬化性樹脂で被覆されるものであり、熱硬化性樹脂の厚みが5nm以上、500nm以下であり、珪素粒子の結晶粒子径が1nm以上、300nm以下である珪素含有粒子を用いることで、炭素系活物質より高い電池容量を示す一方で、基材となる珪素粒子の充放電に伴う体積変化を粒子表面の熱硬化性樹脂が抑制し、サイクル特性を向上させることができることを見出し、本発明をなすに至った。
また、これらの熱硬化性樹脂は、官能基として水酸基、カルボキシル基、アミノ基、スルホニル基が導入されていることが好ましい。これらの官能基を有する熱硬化性樹脂を用いることで、充放電の際にリチウムイオンの挿入あるいは脱離をスムーズにすることができる。
熱硬化温度を150度以上とすれば、加熱による熱硬化性樹脂の硬化が十分に進行し、また、熱硬化温度が600度以下とすれば、熱硬化性樹脂の炭化が起こることもないため、いずれの場合にも、充放電に伴う粒子の体積膨張を抑制する効果が十分に発揮される。
厚みが5nmより小さい場合、充放電に伴う基材となる珪素粒子の体積膨張を抑制する効果が小さくなり、サイクル特性の向上に寄与しなくなる。
また、厚みが500nmより大きい場合、得られる珪素含有粒子において熱硬化性樹脂の占める割合が大きくなりすぎて、電池容量が低下する。
また、一般的に体積膨張の少ない黒鉛系材料との混合使用においても、珪素含有粒子のみが大きく体積膨張を起こさないことから、黒鉛材料と珪素含有粒子の分離が小さく、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池が得られる。
X線回折装置としては、BRUKER AXS社製のD8 ADVANCEを使用できる。X線源はCu Kα線、Niフィルターを使用して、出力40kv/40mA、スリット幅0.3°、ステップ幅0.0164°、1ステップあたり1秒の計数時間にて10−90°まで測定する。測定後のデータ処理は強度比0.5にてKα2線を除去して、スムージング処理を行ったもので比較する。この測定によって、10−60°の範囲を詳細に観察すると、ダイヤモンド構造のSi(111)に帰属される28.4°の回折線、Si(220)に帰属される47.2°の回折線、Si(311)に帰属される56.0°の回折線の3本のシグナルが強度大で鋭いシグナルとして観測される。
真密度を2.260g/cm3以上とすることで、充放電に伴う体積変化が小さく、かつサイクル特性の良い珪素粒子が得られる。また、真密度を3.500g/cm3以下とすることで、重量あたりの電気容量が大きく低下することを防止できる。
乾式密度計としては、株式会社島津製作所製のアキュピックII1340を使用することができる。パージガスはヘリウムガスとし、23℃に設定したサンプルホルダー内にて、200回のパージを繰り返した後、測定を行う。
添加する元素としては、ホウ素、アルミニウム、リン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ヒ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモン、インジウム、タンタル、タングステン、ガリウムから選択される一種又は二種以上の元素とすることが特に好ましい。
このような珪素と異なる元素の添加量は必要に応じて添加され、概ね50質量%以下であれば良いが、好ましくは0.001〜30質量%であり、さらに0.01〜10質量%であることがより好ましい。
0.01質量%以上であれば体積抵抗率が確実に低下し、一方、10質量%以下であれば添加元素の偏析が生じにくく、体積膨張の増加を防止できる。
D50を1μm以上とすることによって、嵩密度が低下し、単位体積あたりの充放電容量が低下する危険性を極力低くすることができる。
また、D50を20μm以下とすることによって、負極膜を貫通してショートする原因となるおそれを最小限に抑えることができるとともに、電極の形成が難しくなることもなく、集電体からの剥離の可能性を十分に低いものとすることができる。
そして粉砕は、湿式、乾式共に用いることができる。
乾式分級は、主として気流を用い、分散、分離(細粒子と粗粒子の分離)、捕集(固体と気体の分離)、排出のプロセスが逐次もしくは同時に行われる。粒子相互間の干渉、粒子の形状、気流の流れの乱れ、速度分布、静電気の影響などで分級効率を低下させないように、分級をする前に前処理(水分、分散性、湿度などの調整)を行うか、使用される気流の水分や酸素濃度を調整して行うことができる。
また、乾式で分級機が一体となっているタイプでは、一度に粉砕、分級が行われ、所望の粒度分布とすることが可能となる。
その場合、希釈する割合によって負極材の電池容量は低下するが、従来の黒鉛材料と比較して高容量とすることが可能であり、珪素含有粒子単独の場合と比較してサイクル特性が向上する。
この導電剤の添加量・配合量を上記範囲とすることによって、負極材の導電性が乏しくなって、初期抵抗が高くなることを確実に抑制することができる。
即ち、上記負極活物質と、黒鉛材料と、結着剤と、その他の添加剤とからなる負極材に、N−メチルピロリドンあるいは水などの結着剤の溶解、分散に適した溶剤を混練してペースト状の合剤とし、この合剤を集電体上にシート状に塗布する。
この場合、集電体としては、銅箔、ニッケル箔など、通常、負極の集電体として使用されている材料であれば、特に厚さ、表面処理の制限なく使用することができる。
なお、上記の合剤をシート状に成形する成形方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
このような非水電解質二次電池用負極材を含む負極は、充放電での体積変化が従来の珪素含有粒子に比べて大幅に小さい本発明の非水電解質二次電池用負極活物質用の珪素含有粒子からなる負極活物質から主に構成されており、充電前後の膜厚変化が3倍(特には2.5倍)を超えないものとなっている。
この場合、非水電解質二次電池は、上記負極成型体を用いる点に特徴を有し、その他の正極(成型体)、セパレーター、電解液、非水電解質などの材料及び電池形状などは特に限定されない。
具体的には、TiS2、MoS2、NbS2、ZrS2、VS2あるいはV2O5、MoO3及びMg(V3O8)2等のリチウムを含有しない金属硫化物もしくは酸化物、又はリチウム及びリチウムを含有するリチウム複合酸化物が挙げられ、また、NbSe2等の複合金属、オリビン酸鉄も挙げられる。中でも、エネルギー密度を高くするには、LipMetO2を主体とするリチウム複合酸化物が望ましい。なお、「Met」は、コバルト、ニッケル、鉄及びマンガンのうちの少なくとも1種が良く、pは、通常、0.05≦p≦1.10の範囲内の値である。このようなリチウム複合酸化物の具体例としては、層構造を持つLiCoO2、LiNiO2、LiFeO2、LiqNirCo1−rO2(但し、q及びrの値は電池の充放電状態によって異なり、通常、0<q<1、0.7<r≦1)、スピネル構造のLiMn2O4及び斜方晶LiMnO2が挙げられる。
さらに高電圧対応型として置換スピネルマンガン化合物としてLiMetsMn1−sO4(0<s<1)も使用されており、この場合のMetはチタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛等が挙げられる。
一般にエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の非プロトン性高誘電率溶媒や、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,3−ジオキソラン、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、メチルアセテート等の酢酸エステル類あるいはプロピオン酸エステル類等の非プロトン性低粘度溶媒が挙げられる。これらの非プロトン性高誘電率溶媒と非プロトン性低粘度溶媒を適当な混合比で併用することが望ましい。
さらには、イミダゾリウム、アンモニウム、及びピリジニウム型のカチオンを用いたイオン液体を使用することができる。対アニオンは特に限定されるものではないが、BF4 −、PF6 −、(CF3SO2)2N−等が挙げられる。イオン液体は前述の非水電解液溶媒と混合して使用することが可能である。
軽金属塩には、リチウム塩、ナトリウム塩、あるいはカリウム塩等のアルカリ金属塩、又はマグネシウム塩あるいはカルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、又はアルミニウム塩などがあり、目的に応じて1種又は複数種が選択される。
例えば、リチウム塩であれば、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、CF3SO3Li、(CF3SO2)2NLi、C4F9SO3Li、CF3CO2Li、(CF3CO2)2NLi、C6F5SO3Li、C8F17SO3Li、(C2F5SO2)2NLi、(C4F9SO2)(CF3SO2)NLi、(FSO2C6F4)(CF3SO2)NLi、((CF3)2CHOSO2)2NLi、(CF3SO2)3CLi、(3,5−(CF3)2C6F3)4BLi、LiCF3、LiAlCl4あるいはC4BO8Liが挙げられ、これらのうちのいずれか1種又は2種以上のものが混合して用いられる。
例えば、サイクル寿命の向上を目的としたビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、4−ビニルエチレンカーボネート等や、過充電防止を目的としたビフェニル、アルキルビフェニル、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、ジフェニルエーテル、ベンゾフラン等や、脱酸や脱水を目的とした各種カーボネート化合物、各種カルボン酸無水物、各種含窒素及び含硫黄化合物が挙げられる。
油拡散ポンプ、メカニカルブースターポンプおよび油回転真空ポンプからなる排気装置を有した真空チャンバー内部に、厚さ5mmのカーボン製ハースライナーを有する多点銅坩堝を設置し、金属珪素塊200gを投入してチャンバー内を減圧とした。2時間後の到達圧力は2×10−4Paであった。
次に、チャンバーに設置した偏向型電子銃によって徐々に出力を上げながら金属珪素塊の溶解を完結した後、出力10kW、出力密度1.2kW/cm2にて蒸着を2時間継続した。蒸着中、ステンレスからなる蒸着基板の温度を600℃に制御した。チャンバーを開放して蒸着珪素塊100gを得た。
珪素粒子1と同様にして、珪素粒子2を作製した。ただし、熱処理温度は200℃とした。
ケミカル用シリコン(SIMCOA社製)をロールクラッシャーミルおよびジェットミルを用いて粉砕・分級し珪素粒子3を得た。
珪素粒子1と同様にして、珪素粒子4を作製した。ただし、熱処理温度は1100℃とした。
(実施例1)
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)100gに珪素粒子1を10g、ポリイミド前駆体NMP溶液(固形分30.7質量%)0.05gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を200℃に設定したスプレードライヤー(日本ビュッヒ製B−290)を用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、7nmであった。
NMP100g中に珪素粒子1を10g、ポリイミド前駆体NMP溶液(固形分30.7質量%)7gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を150℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、472nmであった。
NMP100g中に珪素粒子1を10g、ポリイミド前駆体のNMP溶液(固形分30.7質量%)を7g、アセチレンブラックのNMP分散物(固形分17.5%)0.12gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を150℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、487nmであった。
NMP100g中に珪素粒子1を10g、ポリアミドイミド前駆体のNMP溶液(固形分29.8質量%)を9g、アセチレンブラックのNMP分散物(固形分17.5%)0.12gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を150℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、452nmであった。
アセトン100g中に珪素粒子1を10g、レゾール樹脂のアセトン溶液(固形分30.0質量%)を0.3g、アセチレンブラックのアセトン分散物(固形分17.5%)0.12gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を80℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて170℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、15nmであった。
NMP100g中に珪素粒子4を10g、ポリイミド前駆体NMP溶液(固形分30.7質量%)0.05gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を150℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、6nmであった。
NMP100g中に珪素粒子4を10g、ポリイミド前駆体NMP溶液(固形分30.7質量%)0.05gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を150℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTE観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、487nmであった。
珪素粒子1に熱硬化性樹脂の被覆を行なわず、Ar気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱処理を行った。
NMP100g中に珪素粒子1を10g、ポリイミド前駆体のNMP溶液(固形分8.7質量%)0.02gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を150℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、2nmであった。
NMP100g中に珪素粒子1を10g、ポリイミド前駆体のNMP溶液(固形分8.7質量%)28gをそれぞれ加え、マグネチックスターラーを用いて30分間撹拌を行なった。
得られたスラリーを、乾燥温度を150℃に設定したスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥を行った後、得られた粉末をAr気流下にて400℃に保持されたアルミナ製炉心管を有するロータリキルンにて3時間熱硬化を行うことで珪素含有粒子を得た。
得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、541nmであった。
実施例1と同様にして珪素含有粒子を作製した。ただし、珪素粒子として珪素粒子2を用いた。得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、6nmであった。
実施例1と同様にして珪素含有粒子を作製した。ただし、珪素粒子として珪素粒子3を用いた。得られた珪素含有粒子の断面をTEM観察し、珪素含有粒子表面の樹脂層の厚みの平均値を算出したところ、10nmであった。
実施例1−8、比較例1−4の珪素含有粒子について、負極活物質としての有用性を確認するため、電池特性の評価を行った。
負極活物質として実施例1−8および比較例1−4の珪素含有粒子を15質量%と、導電剤として人造黒鉛(平均粒子径D50=10μm)を79.5%と、CMC(カルボキシメチルセルロース)粉を1.5質量%混合した。これにアセチレンブラックの水分散物(固形分17.5%)を固形分換算で2.5質量%とSBR(スチレン−ブタジエンラバー)の水分散物(固形分40%)を固形分換算で1.5質量%を加え、イオン交換水で希釈してスラリーとした。
そして作製したリチウムイオン二次電池を一晩室温でエージングし、この内2個を解体して、負極の厚み測定を行い、電解液膨潤状態での初期重量に基づく電極密度を算出した。なお、電解液及び充電によるリチウム増加量は含まないものとした。
得られた負極成型体のサイクル特性を評価するために、実施例1−8、比較例1−4の負極活物質から作製した負極成型体を準備した。正極材料としてLiCoO2を正極活物質、集電体としてアルミ箔を用いた単層シート(パイオニクス(株)製、商品名;ピオクセル C−100)を用いて、正極成型体を作製した。非水電解質には六フッ化リン酸リチウムをエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの1/1(体積比)混合液に1mol/Lの濃度で溶解した非水電解質溶液を用い、セパレーターに厚さ30μmのポリエチレン製微多孔質フィルムを用いたコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
放電は0.6mAの定電流で行い、セル電圧が3.3Vに達した時点で放電を終了し、放電容量を求めた。
Claims (8)
- 非水電解質二次電池の負極活物質に使われる珪素含有粒子であって、
前記珪素含有粒子が、珪素粒子の表面の少なくとも一部が熱硬化された熱硬化性樹脂で被覆されたものであり、
前記熱硬化性樹脂の厚みが5nm以上、500nm以下であり、
前記珪素粒子の結晶粒子径が1nm以上、300nm以下であることを特徴とする珪素含有粒子。 - 前記珪素粒子の真密度が2.260g/cm3以上、3.500g/cm3以下であることを特徴とする、請求項1に記載の珪素含有粒子。
- 前記珪素粒子は、添加元素として、ホウ素、アルミニウム、リン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ヒ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモン、インジウム、タンタル、タングステン、ガリウムから選択される一種又は二種以上の元素が添加されたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の珪素含有粒子。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載する珪素含有粒子を、非水電解質二次電池の負極活物質として含むことを特徴とする非水電解質二次電池の負極材。
- 前記非水電解質二次電池の負極材が、結着剤として、水溶性バインダーをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の非水電解質二次電池の負極材。
- 前記非水電解質二次電池の負極材が、導電剤として、黒鉛をさらに含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の非水電解質二次電池の負極材。
- 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極材からなる負極成型体と、
正極成型体と、
前記負極成型体と、前記正極成型体とを分離するセパレーターと、
非水電解質と、
を具備するものであることを特徴とする非水電解質二次電池。 - 前記非水電解質がリチウムイオンを含むものであることを特徴とする請求項7記載の非水電解質二次電池。
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