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JP5790195B2 - ピラゾール化合物の製造方法 - Google Patents

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JP5790195B2 JP2011138738A JP2011138738A JP5790195B2 JP 5790195 B2 JP5790195 B2 JP 5790195B2 JP 2011138738 A JP2011138738 A JP 2011138738A JP 2011138738 A JP2011138738 A JP 2011138738A JP 5790195 B2 JP5790195 B2 JP 5790195B2
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Description

本発明は、医農薬中間体として有用なピラゾール化合物の製造方法に関する。
ピラゾール化合物に関して、1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルの異性体である1,3−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルの製造方法には多数の報告がなされている。これらの報告では、1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルとその異性体が併産されることを報告しているが、多くの場合その1,3−異性体の比率を高めることが課題とされ、1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルの選択的合成方法についての報告は少ない。
特許文献1には、2−ヒドロキシメチレンフルオロアシル酢酸エステルを水溶液中または水と有機溶媒の混合溶液中でアルカリ金属塩基を反応させて、2−(アルキル金属オキシメチレン)フルオロアシル酢酸エステルとし、ついでヒドラジン類と反応させることで、1−置換−5−フルオロアルキルピラゾール−4−カルボン酸エステルと異性体が92:8までの異性体比で得られることが報告されている。
なお、異性体である1,3−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルについては、例えば、ジメチルアミノアクリル酸エチルをトルエンに溶解させた塩化ジフルオロアセチルに0℃で滴下し次いで室温まで放冷しトルエンを蒸留除去することで2−(ジフルオロアセチル)−3−(ジメチルアミノ)アクリル酸エチルを得て、これにメチルヒドラジンを滴下して室温に放冷することで3−(ジフルオロメチル)−1−メチルーH−4−ピラゾールー4−カルボン酸エチルの得られることが開示されている(特許文献2)。
特開2007−326784号公報 特表2007−509850号公報
ジアルキルアミノアクリル酸エステルを出発原料とするアシル化および環化の二段階の反応による1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルの製造方法であって、効率がよく、かつ異性体(1,3−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステル)の生成量の少ない製造方法を提供する。
アミノ基を脱離基とする二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルの製造方法にかかる反応は、ジアルキルアミノアクリル酸エステルを出発原料として次の二段階のスキームで示すことができる。
Figure 0005790195
本発明者らは、1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルの合成方法について検討したところ、ジアルキルアミノアクリル酸エステルとして通常1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルの合成に用いられているジメチルアミノアクリル酸エステルに替えて(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを使用することで、選択率よく1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルが得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は、次の通りである。
[発明1]
一般式(1)
Figure 0005790195
(式中、RおよびRはそれぞれ独立にアルキル基を表す。)で表される2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルと一般式(4)
Figure 0005790195
(式中、Rはアルキル基またはフェニル基を表す。)で表される置換ヒドラジンを反応させることを含む一般式(6)
Figure 0005790195
(式中、R、R、Rは前記と同じ。)で表されるピラゾール化合物の製造方法。
本発明の製造方法は、(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを出発原料として、効率がよく、かつ1,3−異性体(1,3−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステル)の含有量の少ない1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルを製造することができる。
本明細書において、1,3−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステル等の1,3−位に置換基を有するピラゾール化合物をそれに対応する1,5−位に置換基を有するピラゾール化合物から区別するために1,3−異性体と称し、同様に、1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステル等を1,5−異性体と称し、これらの表示は特定のピラゾール化合物を意味するものではない。
本明細書において、アルキル基は、直鎖状、分岐状および環状のアルキル基を包含するものとする。アルキル基またはアリール基というときは、それぞれは置換基を有してもよい。
<アシル化工程 2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルの製造>
一般式(1)
Figure 0005790195
で表される2−アシル−3−(ブチルアミノ)アクリル酸エステルは、一般式(2)
Figure 0005790195
で表されるカルボン酸ハライドと一般式(3)
Figure 0005790195
で表される(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを反応させることで製造できる。
一般式(1)〜(3)におけるRおよびRは、それぞれ独立にアルキル基を表す。ここで、アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。各水素原子はハロゲン原子で置換していてもよい。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、フッ素または塩素が好ましい。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、および、それらの任意の水素原子がハロゲン原子で置換したものが挙げられる。Rとしては、炭素数1〜4のハロゲン化アルキルが好ましく、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、クロロアルキル基またはクロロフルオロアルキル基がより好ましい。具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、モノフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、トリクロロメチル基、ジクロロメチル基、モノクロロメチル基、ペンタクロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2−ジクロロエチル基、1,1,2,2−テトラクロロエチル基、クロロジフルオロメチル基、ジクロロフルオロメチル基などを挙げることができる。これらのうち、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基などがさらに好ましい。Rはピラゾール化合物を反応試剤として用いる反応の目的に応じて選択するべきであるが、生成したピラゾール化合物中のRを脱保護してカルボン酸に誘導する場合は、脱離基として機能するので特に限定されず、前記アルキル基のうち、エチル基またはイソプロピル基などが好ましい。
一般式(2)におけるXはハロゲン原子を表し、ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。カルボン酸ハライドの製法としては、公知の方法を採用すればよく、例えば、対応するカルボン酸を塩化チオニルなどの塩素化剤で塩素化する方法またはハロゲン化炭化水素を酸化してカルボン酸クロライドとする方法や、1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを、触媒の存在下に熱分解してジフルオロ酢酸フルオライドを製造する方法(特開平8−20560公報)などが挙げられる。
2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルの製造は非水溶性溶媒中で行われる。この溶媒としては、脂肪族または芳香族の炭化水素が挙げられる。例えば石油エーテル、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはデカリン、およびハロゲン化された炭化水素、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタンまたはトリクロロエタンなどが例示できる。トルエン、キシレン、クロロベンゼン、n−ヘキサンまたはシクロヘキサンの使用が好ましく、トルエンまたはキシレンがより好ましい。これらの溶媒は混合して使用することができる。
2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルの製造は通常は塩基の存在下で行われる。塩基の添加で、発生するHF、HClなどのハロゲン化水素を捕捉してトリメシン酸エステルの副生を防ぐことができる。塩基は、第三アミン(三級アミン)、ピリジンまたはピリジン誘導体(併せて、「ピリジン類」ということがある。)などが挙げられる。ピリジンまたはピリジン誘導体などの塩基としては、ピリジン、2−、3−もしくは4−メチルピリジン、2−メチル−5−エチル−ピリジン、4−エチル−2−メチルピリジン、3−エチル−4−メチルピリジン、2,4,6−コリジン、2−もしくは4−n−プロピルピリジン、2,6−ジメチルピリジン(ルチジン)、4−ジメチルアミノピリジン、キノリンまたはキナルジンなどが挙げられ、ピリジン、2−メチル−5−エチルピリジン、2,4,6−コリジン、キノリンまたはキナルジンなどが好ましい。これらのうちピリジンはより好ましい。第三アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−イソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−イソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリ−n−アミルアミン、トリ−イソアミルアミン、トリ−sec−アミルアミン、トリ−tert−アミルアミンなどの対称第三アミン、N−メチルジ−n−ブチルアミン、N−メチルジイソブチルアミン、N−メチルジ−tert−ブチルアミン、N,N−ジイソプロピルブチルアミン、N,N−ジメチル−n−オクチルアミン、N,N−ジメチルノニルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N−メチルジヘキシルアミンなどの非対称第三アミンなどが挙げられる。沸点、水溶性、入手性の点で対称アミンが好ましく、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−イソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミンがより好ましく、トリエチルアミンがさらに好ましい。この製造に使用する塩基としては、ピリジンまたはトリエチルアミンが特に好ましい。
2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルの製造は、温度−20℃〜+50℃で行い、好ましくは−10℃〜+45℃で行い、さらに好ましくは0〜40℃で行う。反応圧力は反応に影響は及ぼさないので特に制限されないが、0.1〜10MPa程度の加圧下で行ってもよく、通常、大気圧〜1MPa程度で行えばよい。反応時間は反応温度や反応試剤の比率に依存するが、通常10分〜10時間程度であり、反応を追跡しながら基質の減少または消失を目安に決定する。
2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルの製造では、カルボン酸ハライド1モルに対して(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを0.5モル〜3モル、好ましくは0.5モル〜1.5モル、より好ましくは0.9モル〜1.1モルとする。塩基は通常、カルボン酸ハライド1モルに対し等モル量程度でよいが、0.5〜5モルであり、0.8〜2モルが好ましく、0.9〜1.5モルがより好ましい。
2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルの製造は、(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルと塩基を溶媒に溶解して反応温度上限以下の温度に保持しながら、そこへカルボン酸ハライドを吹き込むことで行えるが、スクラバー形式とすることもできる。塩基は反応の経過に伴って連続的または逐次的に添加することもできる。
このようにして得られた2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを含む反応液は、トリメシン酸エステルの生成を抑制するために有機塩基を添加してある場合には有機塩基・ハロゲン化水素塩が含まれているが、この塩を含む2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを次工程の環化反応に用いることができる。水洗浄によりハロゲン化水素塩を除去し、または、溶媒を留去するかもしくは留去しないで2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを環化工程に供することもできる。しかしながら、2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルは、水への溶解により失われ、反応収率を低下させることがある。本発明においては、この塩を除去することなく次工程に供することが好ましい。
<環化工程 ピラゾール化合物の製造>
第二工程は、一般式(1)
Figure 0005790195
で表される2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルと一般式(4)
Figure 0005790195
で表されるヒドラジン類を反応させて一般式(6)
Figure 0005790195
で表されるピラゾール化合物を製造する環化工程である。
一般式(1)および一般式(6)におけるR、R、R、Rは、前記の意味と同じであるので説明を繰り返さない。
一般式(4)及び一般式(6)におけるRは、アルキル基またはアリール基を表し、これらは置換基を有してもよい。好ましくは、Rは、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基またはアルコキシアルキル基またはアリール基であって、アルキル基およびアルコキシ基の任意の数の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよく、アルコキシ基の酸素原子は硫黄原子で置換されていてもよい。ハロゲンは、フッ素、塩素または臭素である。
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基またはフェニル基が挙げられ、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基またはtert−ブチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(4)で表されるヒドラジン類は、具体的にはメチルヒドラジン、エチルヒドラジンなどの置換ヒドラジンが好ましい。ヒドラジン類は、無水のものでもよいが水溶液のものが入手が容易で取り扱いやすく好ましい。
本発明のピラゾール化合物への環化反応は、塩基の存在下または非存在下で行うことができる。塩基としては、水溶性の無機塩基である。無機塩基としては、アルカリ土類金属またはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩がより好ましい。アルカリ金属の水酸化物が特に好ましい。塩基として具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムまたは炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。これらのうち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムが好ましく、水酸化カリウムは水性溶媒に対する溶解度が高く反応、精製等での操作性に優れるのでさらに好ましい。使用する塩基は、特に高純度品は要求されず、通常の工業用薬品、試薬等の汎用グレードのものが経済的で好ましい。
第一工程で得られた塩を含む反応液を水洗浄して塩を除去した2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを用いる場合は、塩基を使用しないでもよい。したがって、塩基の添加量は、2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステル1モルに対して、0〜3モルであり、0〜1モルが好ましく、0〜0.5モルがより好ましい。3モルを超える場合、原料または生成物が加水分解して目的生成物の収量が低下することがある。
一方、第一工程で得られた塩を含む反応液を水洗浄せず、塩を含んだ反応液を用いる場合、塩基の添加量は、2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステル1モルに対して、1〜3モルであり、1〜2モルが好ましく、1〜1.5モルがより好ましい。3モルを超えても反応の進行には問題はないが、必要がない。1モルよりも添加量が少ない場合は、ヒドラジン類がオニウム塩を形成するためヒドラジン類の反応転化率が低下し、3モルよりも多い場合は、原料または生成物が加水分解して目的生成物の収量が低下することがある。
本発明のピラゾール化合物への環化反応は、溶媒の存在下に行うことが好ましい。具体的には、水、脂肪族、脂環式または芳香族の炭化水素、例えば石油エーテル、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはデカリンなど、およびハロゲン化された炭化水素、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタンまたはトリクロロエタンなど、エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、メチルtert−アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンまたはアニソールなど、アルコール類、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノールなど、ニトリル類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、n−もしくはイソブチロニトリルまたはベンゾニトリルなど、ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなど、アミド類、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドンまたはヘキサメチルホスホルアミドなど、スルホキシド類、例えばジメチルスルホキシドなど、またはスルホン類、例えばスルホランなどが挙げられる。炭化水素およびハロゲン化炭化水素が好ましく、芳香族炭化水素がより好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、n−ヘキサンまたはシクロヘキサンが好ましく、トルエンまたはキシレンがより好ましく、トルエンが特に好ましい。また、前段の2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステル反応と同じ溶媒を使用することが好ましい。前段の2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステル合成での反応生成物を分離または精製することなくピラゾール環化反応に供する場合には特に同じ溶媒を選択することが好ましい。溶媒は二種以上の併用することができる。
ピラゾール化合物への環化反応は−30℃〜+100℃で行い、−20℃〜+50℃が好ましい。−30℃より低温では溶媒の粘度上昇による操作の困難、生成物の析出、冷却コストの上昇、および反応速度の低下などの点から好ましくない。また、100℃を超えると副反応が起こり選択率に低下が見られるので好ましくない。反応圧力は通常の圧力範囲では反応に影響を及ぼさないので任意であるが、加圧または減圧してもよく、一般的には意識的な加圧または減圧を行わない大気圧下で行えばよい。強い還元剤であるヒドラジン類と空気が接触することは安全上好ましくないので、窒素、アルゴン雰囲気下で行うことが好ましい。反応時間は、温度等の条件により異なるが10分〜10時間である。
ピラゾール化合物への環化反応は、第一工程(アシル化工程)で得られた反応器内容物、無機塩基および置換ヒドラジンを混合すればよく、反応に関与する基質および副資材を反応系に導入する順序は限定されない。塩基はヒドラジン類および溶媒を含む組成物として取り扱うのが容易であり、この組成物に対し2−アシル−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸エステルを含む組成物とを接触させる手順が好ましいが、当然、この趣旨に沿う方法であれば本発明の目的を達することができる。具体的には、反応器に仕込まれたいずれか一方の組成物へ他方の組成物を徐々に、例えば、滴下またはメータリングポンプによる注入等の方法で導入するのが好ましい。添加は反応器内容物の温度の上昇や成分の変化等の経過を観察しながら前記した反応温度の上限を超えない範囲で徐々に行うのが好ましい。また、反応器内容物は攪拌するのが好ましい。
反応器内容物に含まれるピラゾール化合物の精製は、一般的な精製方法に従って行える。反応器内容物の成分は、アシル化工程と環化工程の中間での精製の方法または環化工程での塩基や溶媒の使用の有無により異なるが、反応器内容物を有機層と水層に二層分離すると、有機層に、ピラゾール化合物が含まれ、そのほかにアシル化工程で用いた有機塩基および有機溶媒(使用した場合に限る)などが含まれることがある。一方、水層には脱離したジブチルアミンが含まれ、その他にフッ化カリウム等の無機フッ化物、無機水酸化物、ヒドラジン類等が含まれることがある。有機層をフラッシュ蒸留してピラゾール化合物を取得することができ、留去された第三アミン等の有機塩基を含む溶媒は再度アシル化工程に使用することができる。また、有機層を水で洗浄して有機塩基を除去してから溶媒を留去してピラゾール化合物を取得することもできる。これらの方法で精製されたピラゾール化合物は、さらに、加熱または減圧することで乾燥させることもできる。1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルに含まれる異性体(1,3−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステル)は溶媒を用いた結晶化(晶折)により除去することができる。予め1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルとその異性体を加水分解して1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸とその異性体に変換してから再結晶化することもできる。また、吸着カラム等を用いてさらに精製することもできる。
また、本発明の方法で合成した1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルは、無極性溶媒による抽出が効果的であり、この抽出で1,3−異性体の除去ができ、99.9%以上の高純度とすることもできる。無極性溶媒としては、特に限定されないが、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素が挙げられる。洗浄の温度は、0〜25℃が好ましい。0℃未満では、除去効率が低く、25℃より高い温度では、1,3−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルが洗浄液に溶出して精製効果が低下することがある。抽出方法は、液中での攪拌、掛け流し、もしくはこれらの組み合わせが例示されるが、攪拌洗浄後に、濾過し、濃縮することで1,5−二置換ピラゾール−4−カルボン酸エステルが回収できる。
以下に実施例をもって、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施態様に限られない。
[実施例1]3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチルの合成
水冷式のジムロート型冷却管を備えた500mlナスフラスコに3−メトキシアクリル酸メチル46.5g(0.4mol)、n−ジブチルアミン129.41g(1mol)、トルエン200mlを加え、攪拌しながら加熱した。還流下、17時間反応したのち、反応液をエバポレーターで濃縮した。濃縮物を200mlナスフラスコへ移し替え、10cmのヴィクリュー管を備えた単蒸留装置で、1000〜200Paの圧力で減圧蒸留した。留出温度130℃/200Paの留分を78.79g得た。ガスクロマトグラフィ(GC)分析の結果、3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチルの純度は99.6面積%であった。
[実施例2]2−(ジフルオロアセチル)−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチルの合成
吹き込み管、温度計、ドライアイスコンデンサーを備え、窒素シールした500ml四口フラスコに、3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチル42.66g(0.2mol)、トルエン190ml、トリエチルアミン(以下、EtN)22.52gを仕込み、攪拌しながら水浴で20℃に冷却した。そこへ、ジフルオロ酢酸フルオライド(純度95%)22.66g(0.21mol)を2時間掛けて吹き込み管から四口フラスコに導入した。導入後、反応液の温度を40℃として4時間攪拌を継続し、反応を終了した。反応液をGC分析したところ、3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチルの転化率は95.8%であった。反応液を水64mlで2回洗浄して得られたトルエン層をエバポレーターで濃縮したところ、52.37gの2−(ジフルオロアセチル)−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチル(収率90%)が得られた。
<生成物の物性>H−NMR(CDCl溶媒、TMS基準)0.89ppm(3H、t、JH−H7.3Hz)、0.96ppm(3H、t、JH−H7.3Hz)、1.2〜1.5ppm(6H、m)、1.66ppm(2H、m)、3.35ppm(2H、t、JH−H7.8Hz)、3.45ppm(2H、t、JH−H7.3Hz)、3.76ppm(3H、s)、6.50ppm(1H、t、JH−F54.8Hz)、7.79ppm(1H、s)
[実施例3]5−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルの合成
滴下ロート、温度計を備え、窒素風船でシールした1L三口フラスコに、水19.0g、トルエン230ml、モノメチルヒドラジン10.49g(0.22mol)を仕込み、攪拌しながら0℃の低温恒温槽で10℃以下に冷却した。2−(ジフルオロアセチル)−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチル58.21g(0.2mol)をトルエン250mlに溶解し、滴下ロートより内温が10℃を超えないように滴下した後1時間攪拌を続け、それから30℃に加温し、3時間反応を継続した。GC分析したところ2−(ジフルオロアセチル)−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチルの転化率100%、5−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルの選択率70面積%であった。
医農薬中間体として有用なピラゾール誘導体の製造方法として有用である。

Claims (1)

  1. (1)トルエン存在下、
    3−メトキシアクリル酸メチル:
    Figure 0005790195
    に、n−ジブチルアミン:(n−Bu) 2 NHを
    反応させて、
    3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチル:
    Figure 0005790195
    を得る第1の工程と
    (2)トルエンおよびトリエチルアミン存在下、
    3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチルと
    ジフルオロ酢酸フルオライド:
    Figure 0005790195
    を反応させて
    2−(ジフルオロアセチル)−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチル:
    Figure 0005790195
    を得る第2の工程と、
    (3)トルエンおよび水存在下、2−(ジフルオロアセチル)−3−(ジブチルアミノ)アクリル酸メチルと
    モノメチルヒドラジン:
    Figure 0005790195
    を反応させて
    5−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチル:
    Figure 0005790195
    を得る第3の工程を含む、
    5−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルの製造方法。
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