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JP5744175B2 - 有機基で置換された含フッ素オレフィンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機基で置換された含フッ素オレフィンの製造方法に関する。
1,1,2−トリフルオロスチレン等の1−置換含フッ素オレフィンは、例えば、高分子電解質の原料等として有用な化合物であり、また、1,1−ジフルオロ−2,2−ジフェニルエチレン等の1,1−二置換含フッ素オレフィンは、例えば、酵素阻害剤等の医薬品、強誘電性材料等の原料として有用な化合物である。しかし、これらの化合物を簡便かつ効率的に製造する方法は確立されていない。
例えば、1,1−二置換含フッ素オレフィンは、カルボニル化合物のWittig反応によるジフルオロメチレン化反応で製造できることが報告されている(非特許文献1)。
しかしながら、カルボニル化合物がケトンである場合には、Wittig試薬を過剰量(4〜5等量以上)用いても収率が低く、さらにはリン化合物として、発癌性のヘキサメチル亜リン酸トリアミドの使用が必須であることから、この方法は問題を有している。
そのため、入手容易なテトラフルオロエチレン(TFE)等の含フッ素オレフィンから、有機基で置換された含フッ素オレフィン(例、1−置換含フッ素オレフィン、1,1−二置換含フッ素オレフィン等)が簡便に製造できれば、極めて有用な合成手法となり得る。
これまで、有機基で置換された含フッ素オレフィンの製造方法として、例えば、以下の方法が報告されている。
非特許文献2には、CF=CFX(X:フッ素原子以外のハロゲン原子)の炭素−ハロゲン(C−X)結合を、ブチルリチウムにより炭素−リチウム(C−Li)結合に変換してから、C−C結合生成反応を行う方法が記載されている。また、非特許文献3、4及び5には、前記のようにして生成したC−Li結合のLiを、さらにSn、Si等の金属に再変換してから、C−C結合生成反応を行う方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法は、原料のCF=CFXの入手が比較的困難又は高価であること、及び第一段階に発生するC−Li結合を有する含フッ素リチウム試薬が非常に不安定であるため、反応を−100℃程度の冷却下において実施する必要があることに不利点がある。このため、これらは実用的な方法ではない。
非特許文献6〜8には、TFEに、有機リチウム試薬又は有機マグネシウム試薬を反応させて、1個のフッ素原子を選択的に置換する方法が記載されている。次の反応式中、Phは置換又は無置換のフェニル基を示す。
PhLi+CF=CF→PhCF=CF(非特許文献6)
PhMgBr+CF=CF→PhCF=CF(非特許文献7、8)
これらの方法は、目的物を高い選択性で得るためには、反応を低温で行うと共に、原料のTFEを大過剰に用いる必要があるという不利点がある。反応温度が上がると反応の進行が制御出来なくなり、目的物とともに、1,2‐付加体や更なる多置換体が生成してしまう。このため、目的物の収率は大きく低下する。一方、求核性の低い有機ランタニド試薬を用いた場合も、目的物の収率は向上しない(非特許文献9)。
非特許文献10に記載の方法では、HFC134a(CFCFH)にアルキルリチウムを反応させ、脱離反応により含フッ素ビニルリチウムを発生させている。さらに、亜鉛と金属交換を行って生成したビニル亜鉛試薬を経由して、含フッ素ビニル基をカップリング反応させている。
しかし、この方法は、高価なアルキルリチウムを過剰量用いる必要があること、及び生成する含フッ素ビニルリチウムが不安定性を有するので反応温度を精密にコントロールする必要があること、に不利点がある。
一方で、最近になって、遷移金属触媒を用いてTFEの炭素−フッ素結合を活性化させて、有機亜鉛試薬によりフッ素を有機基に置換する方法が報告されている(特許文献1、非特許文献11)。
この手法の利点は、反応条件が前記に比べて緩和で、生成物の選択性が高いことである。しかし、この方法は、パラジウム等の高価な遷移金属を用いる必要がある点に不利点がある。
一方、TFEと同様に一般的にフッ素樹脂の原料として用いられるヘキサフルオロプロペン(HFP)においても、炭素−フッ素結合の置換反応は有機リチウム(非特許文献12及び13)及び有機マグネシウム試薬(非特許文献14)を用いてなされている。特に有機リチウムとの反応では、TFEと同様に、反応条件が制限される。
以上のことから、収率が高く、反応温度の精密なコントロールが不要な反応を可能にする反応試薬が求められている。
ところで、有機亜鉛試薬は、リチウム試薬及びマグネシウム試薬よりも求核性が低いので緩和な条件下で使用できる。このため、有機亜鉛試薬は、カルボニル基への付加反応や金属触媒を用いたカップリングによる炭素−炭素形成反応に用いられている。しかしながらこれまで、有機亜鉛試薬を、遷移金属触媒の不存在下に含フッ素オレフィンのsp2混成炭素原子上のフッ素原子の置換反応に用いることは報告されていない。
特開2010−229129号公報
L. S. Jeongら、Organic Letters, 2002年, 4巻, 529頁 P. Tarrantら, J. Org. Chem., 1968年, 33巻, 286頁 F. G. A. Stone1ら、J. Am. Chem. Soc., 1960年, 82巻, 6232頁 J-F. Normantら、J. Organomet. Chem. 1989年, 367巻, 1頁 W. R. Dolbier, Jr.らJ. Chem, Soc., Perkin Trans., 1998年, 219頁 S. Dixon, J.Org.Chem.1956年、21巻、400頁 J. Xikuiら、Huaxue Xuebao, 1983年、41巻、637頁 Aokiら、J. Fluorine Chem., 1992年、59巻、285頁 A. B. Sigalov ら、Izvestiya Akademii Nauk SSSR, Seriya Khimicheskaya, 1988年, 445頁 J. Burdonら、J. Fluorine Chem., 1999年, 99巻, 127頁 S. Ogoshiら、J. Am. Chem. Soc., 2011年, DOI: 10.1021/ja109911p Frohn, H-J. ら、Organometallics, 2005年, 24巻, 5311頁 Gajewski, R.P.ら、J. Org. Chem., 1989年, 54巻, 3311頁 Dmowski, W.ら、J. Fluorine Chem., 1981年, 18巻, 25頁
本発明は、含フッ素オレフィンから、簡便かつ効率的(高収率、高選択性、低コスト)に、有機基で置換された含フッ素オレフィンを製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、当初、遷移金属触媒の不存在下、且つルイス酸性を有する金属塩の存在下、適当な溶媒中でTFE等の含フッ素オレフィンと有機亜鉛試薬を反応させたところ、含フッ素オレフィンのsp2混成炭素原子に結合したフッ素原子が有機亜鉛試薬の有機基で置換されたオレフィンを製造できることを見いだした。
具体的には、本発明者らは、遷移金属触媒の不存在下、且つヨウ化リチウム等の塩の存在下、THF等の適度な極性を有する非プロトン溶媒中でTFEにジフェニル亜鉛試薬を反応させると、α,β,β−トリフルオロスチレンが得られることを見いだした。この反応を包含する本発明の反応は、下記の反応式のように進行していると考えられる。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 0005744175
本発明者らは、かかる知見に基づきさらに研究を重ねた結果、遷移金属触媒の不存在下で、含フッ素オレフィンと有機亜鉛化合物とを反応させることにより、有機基で置換された含フッ素オレフィンを簡便かつ効率的(高収率、高選択性、低コスト)に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の置換されたフッ素オレフィンの製造方法に関する。
項1.有機基で置換された含フッ素オレフィンの製造方法であって、遷移金属触媒の不存在下で、含フッ素オレフィンと有機亜鉛化合物とを反応させる工程を含むことを特徴とする製造方法。
項2.前記含フッ素オレフィンのsp2混成炭素原子に結合した少なくとも1個のフッ素原子が、有機亜鉛化合物中の有機基で置換される前記項1に記載の製造方法。
項3.前記工程が溶媒中で実施される前記項1又は2に記載の方法。
項4.前記工程がフッ素親和性化合物の存在下及び/又は加熱下で実施される前記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項5.前記有機亜鉛化合物が、
1)式(6a)又は(6b):
Zn (6a)
(式中、2個のRは、同じか又は異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示す。)
RZnX (6b)
(式中、Rは式(6a)における意義と同意義である;XはCl、Br又はIを示す。)で表される化合物であるか、
2)式(7):
ZnX (7)
(式中、Xは式(6a)における意義と同意義である。)
で表される化合物と、式(8):
RMgX (8)
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示す;Xは式(6a)における意義と同意義である。)
で表される化合物とから反応系中で生成する化合物である、前記項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
項6.Rが、
(1)低級アルコキシ基及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基、
(2)低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アルコキシ基、及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよい、単環式、二環式又は三環式のアリール基、
(3)低級アルキル基、低級アルキニル基、低級アルコキシ基、及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいアルケニル基、又は
(4)低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキニル基
である前記項5に記載の製造方法。
項7.前記工程が前記フッ素親和性化合物の存在下で実施され、且つ該フッ素親和性化合物がハロゲン化リチウム、ハロゲン化マグネシウム、又はハロゲン化亜鉛である前記項4〜6のいずれかに記載の製造方法。
項8.前記フッ素親和性化合物がハロゲン化リチウムである前記項7に記載の製造方法。
項9.前記有機基で置換された含フッ素オレフィンが、式(4)又は(5):
Figure 0005744175
(式中、Rは置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアルキニル基を示す。)
で表される化合物である前記項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
本発明の製造方法によれば、含フッ素オレフィンから、簡便かつ効率的(高収率、高選択性、低コスト)に、有機基で置換された含フッ素オレフィンを製造できる。
さらに言えば、本発明の方法は、以下に述べる理由から、含フッ素オレフィンのアルキル化において大きな利点を有する。
遷移金属触媒を用いて、β水素を有するアルキル亜鉛化合物と含フッ素オレフィンとの反応を行うと、アルキル化された生成物以外にC−F結合が還元された生成物が生成する。このため、アルキル化生成物の収率が低下するだけでなく、精製においての障壁になる。これに対して、本発明の方法では、アルキル基の構造にかかわらず、還元された化合物は生成しない。この様に、本発明においては、触媒を用いないことによるコスト面の利点だけでなく、収率の向上、さらには生成物の単離精製工程における容易さというプロセス面での利点も有する。
本明細書中、「置換」とは分子中の水素原子又はフッ素原子を別の原子又は基で置き換えることを意味する。
本明細書中、「置換基」とは分子中の1個以上の水素原子又はフッ素原子と置き換わる別の原子又は基を意味する。
本発明の製造方法は、遷移金属触媒の不存在下で、含フッ素オレフィンと有機亜鉛化合物とを反応させる工程(本明細書中、単に反応工程と称する場合がある)を含む。
本発明で、基質として使用される含フッ素オレフィンとしては、オレフィンを形成する2つのsp2混成炭素原子に少なくとも1つのフッ素原子が結合している化合物が挙げられる。具体的には、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン(ビニリデンフロリド)、1,2−ジフルオロエチレン、1,1,2−クロロトリフルオロエチレン等が挙げられ、入手の容易性、フッ素化学における汎用性等の観点から、TFE、トリフルオロエチレン、HFP等が好ましい。
本発明の製造方法で用いられる有機亜鉛化合物は、含フッ素オレフィンのsp2混成炭素原子上のフッ素原子を置換し得る有機基を有する化合物であり、求核試薬として働く。
当該有機亜鉛化合物が有する有機基としては、例えば、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基等が挙げられる。
有機亜鉛化合物としては、
1)式(6a)又は(6b):
Zn (6a)
(式中、2個のRは、同じか又は異なって(好ましくは同一)、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示す。)
RZnX (6b)
(式中、Rは式(6a)における意義と同意義であり;XはCl、Br又はIを示す。)で表される化合物が挙げられる。
あるいは、有機亜鉛化合物として、
2)式(7):
ZnX (7)
(式中、Xは式(6a)における意義と同意義である。)
で表される化合物と、式(8):
RMgX (8)
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基;Xは式(6a)における意義と同意義である。)
で表される化合物とを反応系に投入することによって反応系中で生成する化合物
を用いてもよい。
式(8)の化合物の使用量は、式(7)の化合物1モルに対して、通常0.1〜2モル程度である。
なお、これらの化合物は、反応系内において用いられる溶媒と溶媒和物を形成していてもよい。
Rで示される「置換されていてもよいアルキル基」のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル等の低級(特にC1〜6)アルキル基が挙げられる。
アルキル基上の置換基としては、例えば、
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ等の低級(特にC1〜6)アルコキシ基;
フェニル、ナフチル等のアリール基
等が挙げられる。
アルキル基は、1個以上(例えば、1〜3個(特に1〜2個))の前記置換基で置換されていてもよい。
本発明の製造方法は、RがC2〜6アルキル基の場合にも簡便かつ効率的(高収率、高選択性、低コスト)に有機基(C2〜6アルキル基)で置換された含フッ素オレフィンを製造できる点で特に優れている。
Rで示される「置換されていてもよいアルケニル基」のアルケニル基としては、例えば、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等の低級(特にC2〜6)アルケニル基が挙げられる。
アルケニル基上の置換基としては、例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル等の低級(特にC1〜6)アルキル基;
エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等の低級(特にC2〜6)アルキニル基;
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ等の低級(特にC1〜6)アルコキシ基;
フェニル、ナフチル等のアリール基
等が挙げられる。
アルケニル基は、1個以上(例えば、1〜3個(特に1〜2個))の前記置換基で置換されていてもよい。
Rで示される「置換されていてもよいアルキニル基」のアルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等の低級(特にC2〜6)アルキニル基が挙げられる。
アルキニル基上の置換基としては、例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル等の低級(特にC1〜6)アルキル基;
ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等の低級(特にC2〜6)アルケニル基;
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ等の低級(特にC1〜6)アルコキシ基;
フェニル、ナフチル等のアリール基
等が挙げられる。
アルキニル基は、1個以上(例えば、1〜3個(特に1〜2個))の前記置換基で置換されていてもよい。
Rで示される「置換されていてもよいアリール基」のアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル基等の、単環式、二環式又は三環式のアリール基が挙げられる。
アリール基上の置換基としては、例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル等の低級(特にC1〜6)アルキル基;
ビニル、アリル、クロチル等の低級(特にC2〜6)アルケニル基;
エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等の低級(特にC2〜6)アルキニル基;
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ等の低級(特にC1〜6)アルコキシ基;
フェニル、ナフチル等のアリール基
等が挙げられる。
アリール基は、1個以上(例えば、1〜4個(特に1〜2個))の前記置換基で置換されていてもよい。
Rは、好ましくは、低級アルコキシ基及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基、又は低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アルコキシ基、及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよい、単環式、二環式又は三環式のアリール基であり、より好ましくはフェニル基、又は低級(特にC1〜6)アルキル基である。
Xは、好ましくはBr又はClである。
有機亜鉛化合物の具体例としては、ジフェニル亜鉛、ジエチル亜鉛が挙げられる。
前記の有機亜鉛化合物は、市販品にて入手するか、又は公知の方法によって合成することができる。
含フッ素オレフィン及び有機亜鉛化合物の使用量は、含フッ素オレフィンにおいて置換反応するフッ素原子の数に応じ適宜設定することができる。通常、含フッ素オレフィンの使用量は、通常、有機亜鉛化合物1モルに対して、0.1〜100モル程度、好ましくは0.5〜10モル程度を用いることができる。
本発明の反応工程は、遷移金属触媒の不存在下で実施される。
本明細書中、用語「遷移金属触媒」は、化学合成分野における通常の意味で理解されるべきである。
遷移金属触媒の不存在下とは、遷移金属触媒の量が、触媒として実質的に作用し得る量以下であることを意味する。
本発明の製造方法では、前記反応工程をフッ素親和性化合物の存在下、及び/又は加熱下で行わせることにより、生成物(4)又は(5)の反応中間体(2)又は(2’)からの脱離工程を促進させ、生成物(4)又は(5)への変換を容易にする。
フッ素親和性化合物としては、フッ素原子との親和性を有する金属(ハードな金属)と弱酸との塩(例、酢酸リチウム)、及びフッ素原子との親和性を有する金属(ハードな金属)とハロゲン原子とからなるルイス酸性を有する金属ハロゲン化物を挙げることができる。金属ハロゲン化物としては、例えば、ハロゲン化リチウム、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化亜鉛等が挙げられる。具体的には、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム等のハロゲン化リチウム;臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウム;塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛等のハロゲン化亜鉛等が挙げられる。好ましくは、ヨウ化リチウム等のハロゲン化リチウムである。
反応系にフッ素親和性化合物を投入する場合、その投入量は、通常、使用する有機亜鉛試薬1モルに対して、通常0.5〜10モル程度、好ましくは1〜5モル程度とすることができる。
反応温度は、特に制限されないが、通常、−100℃〜200℃、好ましくは0℃〜150℃、より好ましくは室温(20℃程度)〜100℃が挙げられる。前述のように本発明の反応工程は、加熱下で実施される事が好ましい。「加熱下」とは、室温より高い温度条件を用いることを意味し、具体的には、例えば、反応温度が30℃〜70℃である。なお、高温では生成物であるトリフルオロビニル誘導体の2量化が進行する場合があるため、2量化が進行しない範囲で上限の反応温度を設定することができる。
また、反応時間も特に制限されないが、その下限としては、例えば、10分間、2時間、5時間、3時間が挙げられ、一方、その上限としては、例えば、15日程度、7日程度、72時間程度、50時間程度が挙げられる。
反応雰囲気は、特に限定されないが、有機亜鉛化合物の活性を考慮して、通常アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行われる。また、反応圧力は、加圧でも、常圧でもよいし、減圧でもよい。通常、加圧下で行うことが好ましく、その場合の圧力は、0.1〜10MPa程度、好ましくは0.1〜1MPa程度である。
本発明の反応工程は、好ましくは溶媒中で実施される。使用する溶媒としては、反応に悪影響を与えない溶媒であれば特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテル、グライム、ジグライム等のエーテル系溶媒等;アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルシアナミド、t−ブチルニトリル等のニトリル系溶媒を使用することができる。中でも、THF等のエーテル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、t−ブチルニトリル等のニトリル系溶媒が好ましい。
このようにして得られる、有機基で置換された含フッ素オレフィンは、好ましくは、例えば、式(4)又は(5):
Figure 0005744175
(式中、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示す。)
である。
式(4)の化合物、及び式(5)の化合物は、混合物として生成し得る。式(4)の化合物、及び式(5)の化合物の生成比は、必要に応じて、例えば、基質として使用される含フッ素オレフィンと有機亜鉛化合物の量比、及び反応時間等によって制御できる。含フッ素オレフィンの量を大きくすること、及び/又は反応時間を短くすることにより、式(4)の化合物が優先的に生成し、有機亜鉛化合物の量を大きくすること、及び/又は反応時間を長くすることにより、式(5)の化合物が優先的に生成する。また、式(4)の化合物、及び式(5)の化合物は、必要に応じて、蒸留等の公知の精製法によって精製することができる。
式(5)において2つのRは同一であってもよく、異なっていてもよい。2つのRが互いに異なる式(5)の化合物は、例えば、式(4)の化合物を、当該式(4)の生成に使用した有機亜鉛化合物とは異なる有機基を有する有機亜鉛化合物と反応させることによって合成することができる。
なお、前記溶媒として、イソブチロニトリルを使用した場合、化合物:
Figure 0005744175
が生成される。当該化合物は、新規化合物である。
また、不純物として、式:
Figure 0005744175
(式中の記号は前記と同意義)
で表される化合物も生成され得る。当該化合物は、公知の精製法で容易に取り除ける。
このようにして得られた有機基を有する含フッ素オレフィンは、例えば、フッ素ゴム、反射防止膜材料、イオン交換膜、燃料電池用電解質膜、液晶材料、圧電素子材料、酵素阻害薬、殺虫剤等の原料として有用である。
以下に実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
実施例1
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)とヨウ化リチウム(32.2mg, 0.240mmol)のアセトニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量2mlと導入圧力0.35MPaから算出した。以下同様)を加えた。この反応溶液を60℃で8時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが22%の収率で得られたことを確認した。
1,1,2-トリフルオロ-1-ブテン:
19F-NMR(C6D6):δ -109.6 - -110.0(m,1F), -128.0 - -129.0(m,1F), -177.8 - -78.3(m,1F).
実施例2
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジフェニル亜鉛(22.0mg, 0.100mmol)とヨウ化リチウム(32.2mg, 0.240mmol)のTHF-d8(0.3 mL)/THF (0.2mL) 溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL, 0.100mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにヘキサフルオロプロペン (HFP: 0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を40℃で18時間さらに60℃で24時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1-フェニルパーフルオロプロパ-1-エンが23%(E/Z=5.5:1)の収率で得られたことを確認した。
(E)-1-フェニルパーフルオロプロパ-1-エン((E)-1-phenylperfluoroprop-1-ene):
19F NMR (THF-d8): -174.1 (dq, JFF= 11, 133 Hz, 1F), -148.0 (dq, JFF = 22, 133 Hz, 1F), -69.6 (dd, JFF= 11, 22 Hz, 3F).
(Z)-1-フェニルパーフルオロプロパ-1-エン((Z)-1-phenylperfluoroprop-1-ene):
19F NMR (THF-d8): -159.3 (dq, JFF= 12, 13 Hz, 1F), -109.9 (dq, JFF = 12, 8 Hz, 1F), -68.5 (dd, JFF= 8, 13 Hz, 3F).
実施例3
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)とヨウ化リチウム(32.2mg, 0.240mmol)のジメチルシアナミド(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で8時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが20%の収率で得られたことを確認した。
実施例4
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)とヨウ化リチウム(32.2mg, 0.240mmol)のイソプロピオニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で48時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが30%の収率で得られたことを確認した。
実施例5
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)とヨウ化リチウム(32.2mg, 0.240mmol)のt-ブチルニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を100℃で8時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが54%、3,4-ジフルオロ-3-ヘキセンが6%の収率で得られたことを確認した。
実施例6
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)とヨウ化リチウム(32.2mg, 0.240mmol)の重アセトニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を20℃で330時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが67%、3,4-ジフルオロ-3-ヘキセンが5%の収率で得られたことを確認した。
実施例7
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジフェニル亜鉛(22.0mg, 0.100mmol)とヨウ化リチウム(32.2mg, 0.240mmol)の重THF(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で45時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、α,α,β-トリフルオロスチレンが33%、1,2-ジフルオロ-1,2-ジフェニルエチレンが5%の収率で得られたことを確認した。
α,α,β-トリフルオロスチレン:
1H-NMR(C6D6):δ 7.16 (tt, J=7.5, 1.5Hz, 1H), 7.47 (dd, J=8.5, 7.5 Hz, 2H), 7.59 (dd, J=8.5, 1.5 Hz, 2H).
19F-NMR(C6D6):δ -103.5(dd,J=72,32Hz,1F),-118.0(dd,J=72,107Hz,1F),-179.2(dd,J=107,32Hz,1F).
1,2-ジフルオロ-1,2-ジフェニルエチレン:
19F-NMR(C6D6):δ trans体-154.8(s)、cis体-130.5(s).
実施例8
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジフェニル亜鉛(22.0mg, 0.100mmol)の重THF(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で44時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、α,α,β-トリフルオロスチレンが22%、1,2-ジフルオロ-1,2-ジフェニルエチレンが3%の収率で得られたことを確認した。
実施例9
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)の重アセトニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で24時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが6%の収率で得られたことを確認した。
実施例10
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)と酢酸リチウム(15.8mg, 0.240mmol)の重アセトニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で140時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが36%の収率で得られたことを確認した。
実施例11
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)と酢酸リチウム(36.0mg, 0.240mmol)の重アセトニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で16時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが26%の収率で得られたことを確認した。
実施例12
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)と臭化リチウム(20.8mg, 0.240mmol)の重アセトニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で24時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが28%、3,4-ジフルオロ-3-ヘキセンが3%の収率で得られたことを確認した。
実施例13
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ジエチル亜鉛(12.5mg, 0.100mmol)と塩化リチウム(10.2mg, 0.240mmol)の重アセトニトリル(0.4 mL)溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、これにα,α,α−トリフルオロトルエン(14μL, 0.114mmol: 19F-NMR測定時の内部標準)を加えた。さらにここにTFE(0.313mmol: 上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を60℃で4時間放置した。反応を19F-NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2-トリフルオロ-1-ブテンが16%の収率で得られたことを確認した。
本発明によれば、有機基で置換された含フッ素オレフィンを簡便かつ効率的(高収率、高選択性、低コスト)に製造できる。

Claims (8)

  1. 有機基で置換された含フッ素オレフィンの製造方法であって、
    遷移金属触媒の不存在下で、
    テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、1,2−ジフルオロエチレン、及び1,1,2−クロロトリフルオロエチレンからなる群より選択されるsp2混成炭素原子に少なくとも1個のフッ素原子が結合している含フッ素オレフィンと
    有機亜鉛化合物と
    を反応させる工程を含むことを特徴とする製造方法であって、
    前記含フッ素オレフィンのsp2混成炭素原子に結合した少なくとも1個のフッ素原子が、有機亜鉛化合物中の有機基で置換される製造方法。
  2. 前記工程が溶媒中で実施される請求項1記載の方法。
  3. 前記工程がハロゲン化リチウム、ハロゲン化マグネシウム、若しくはハロゲン化亜鉛であるフッ素親和性化合物の存在下及び/又は加熱下で実施される請求項1又は2のいずれかに記載の製造方法。
  4. 前記有機亜鉛化合物が、
    1)式(6a)又は(6b):
    Zn (6a)
    (式中、2個のRは、同じか又は異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示す。)
    RZnX (6b)
    (式中、Rは式(6a)における意義と同意義である;XはCl、Br又はIを示す。)
    で表される化合物であるか、
    2)式(7):
    ZnX (7)
    (式中、Xは式(6a)における意義と同意義である。)
    で表される化合物と、式(8):
    RMgX (8)
    (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示す;Xは式(6a)における意義と同意義である。)
    で表される化合物とから反応系中で生成する化合物
    である
    請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. Rが、
    (1)C1〜6アルコキシ基及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基、
    (2)C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシ基、及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよい、単環式、二環式又は三環式のアリール基、
    (3)C1〜6アルキル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシ基、及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいアルケニル基、又は(4)C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C1〜6アルコキシ基、及びアリール基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキニル基
    である請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記工程が前記フッ素親和性化合物の存在下で実施される請求項3〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記フッ素親和性化合物がハロゲン化リチウムである請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記有機基で置換された含フッ素オレフィンが、式(4)又は(5):
    Figure 0005744175
    (式中、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示す。)
    で表される化合物である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
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