≪ゲームシステムの説明≫
図面を参照して、本発明が適用されるゲームシステム6について説明する。
図1は、ゲームシステム6を説明するための外観図である。以下、据置型ゲーム装置を一例にして、本発明のゲームシステム6について説明する。
図1において、ゲームシステム6は、スピーカ9aおよびディスプレイ9bを備えた家庭用テレビジョン受像機等のモニタ装置9に、接続コードを介して接続される据置型ゲーム装置(以下、単にゲーム装置と記載する)10および当該ゲーム装置10に操作情報を与えるコントローラ7によって構成される。ゲーム装置10には、交換可能な記憶媒体の一例である光ディスク4がセットされるとともに、ゲームのセーブデータ等を不揮発的に記憶する着脱自在のメモリカード5が必要に応じて装着される。ゲーム装置10には、ゲームの主電源である電源ON/OFFスイッチ、光ディスク4の着脱を行うイジェクトスイッチが設けられている。
コントローラ7は、遊戯者によって操作され、その操作内容を示す操作信号をゲーム装置10に対して送信する装置である。ゲーム装置10は、コントローラ7から送信されてくる操作信号に応じてゲームを開始・終了させ、ゲームを進行させる等の制御を行う。コントローラ7とゲーム装置10との通信は、無線で行われる。この通信のための通信ユニットとしては、コントローラ7は通信部75(図4参照)を備え、ゲーム装置10は受信ユニット36a(図2参照)を備えている。なお、1台のゲーム装置10に対して1台〜4台のコントローラ7を無線接続することが可能である。
なお、モニタ装置9の左右上面には、コントローラ7に対してモニタ装置9の位置を知らせるための発光部8L,Rが取り付けられている。発光部8L,Rは、それぞれ赤外線LEDを内蔵しており、ゲーム装置10の動作中は赤外線で発光する。
次に、図2のブロック図を参照して、ゲーム装置10の機能的構成について説明する。図2において、ゲーム装置10は、各種プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)30を備える。CPU30は、図示しないブートROMに記憶された起動プログラムを実行し、メインメモリ33等のメモリの初期化等を行った後、光ディスク4に記憶されているゲームプログラムを実行し、そのゲームプログラムに応じたゲーム処理等を行うものである。CPU30には、メモリコントローラ31を介して、GPU(Graphics Processing Unit)32、メインメモリ33、DSP(Digital Signal Processor)34、およびARAM(Audio RAM)35が接続される。また、メモリコントローラ31には、所定のバス42を介して、コントローラI/F(インターフェース)36、ビデオI/F37、外部メモリI/F38、オーディオI/F39、およびディスクI/F41が接続され、それぞれ受信ユニット36a、モニタ装置9、外部メモリカード5、スピーカ9a、およびディスクドライブ40が接続されている。
GPU32は、CPU30の命令に基づいて画像処理を行うものであり、例えば、3Dグラフィックスの表示に必要な計算処理を行う半導体チップで構成される。GPU32は、図示しない画像処理専用のメモリやメインメモリ33の一部の記憶領域を用いて三次元の仮想空間(ゲーム空間)の各コマの画像(公知の透視投影法による二次元画像)を生成し、この画像にカーソル等の画像を合成する等して生成したゲーム画像をメモリコントローラ31およびビデオI/F37を介してモニタ装置9(ディスプレイ9b)に出力する。メインメモリ33は、CPU30で使用される記憶領域であって、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや各種データ等を適宜記憶する。
DSP34は、ゲームプログラム実行時にCPU30において生成されるサウンドデータ等を処理するものであり、そのサウンドデータ等を記憶するためのARAM35が接続される。ARAM35は、DSP34が所定の処理(例えば、先読みしておいたゲームプログラムやサウンドデータの記憶)を行う際に用いられる。DSP34は、ARAM35に記憶されたサウンドデータを読み出し、メモリコントローラ31およびオーディオI/F39を介してモニタ装置9に備えるスピーカ9aに出力させる。
メモリコントローラ31は、データ転送を統括的に制御するものであり、上述した各種I/Fが接続される。受信ユニット36aは、コントローラI/F36を介してメモリコントローラ31に接続される。上述したように受信ユニット36aは、コントローラ7からの送信データを受信し、コントローラI/F36およびメモリコントローラ31を介して当該送信データをCPU30へ出力する。ビデオI/F37には、モニタ装置9が接続される。外部メモリI/F38には、外部メモリカード5が接続され、その外部メモリカード5に設けられたバックアップメモリ等とアクセス可能となる。
オーディオI/F39にはモニタ装置9に内蔵されるスピーカ9aが接続される。スピーカ9aは、DSP34がARAM35から読み出したサウンドデータや、ディスクドライブ40から直接出力されるサウンドデータを出力する。ディスクI/F41には、ディスクドライブ40が接続される。ディスクドライブ40は、所定の読み出し位置に配置された光ディスク4に記憶されたデータを読み出し、ゲーム装置10のバス42やオーディオI/F39に出力する。
次に、図3を参照して、コントローラ7について説明する。
コントローラ7は、例えばプラスチック成型によって形成されたハウジング71を有している。ハウジング71は、その前後方向を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさである。
ハウジング71上面の中央前面側に、十字キー72cが設けられる。この十字キー72cは、十字型の4方向プッシュスイッチであり、矢印で示す4つの方向(前後左右)に対応する操作部分が十字の突出片にそれぞれ90°間隔で配置される。遊戯者によって十字キー72cのいずれかの方向の操作部が押下されると、その方向を示す操作信号が、コントローラ7からゲーム装置10に送信される。
ハウジング71上面の十字キー72cより後側には、多数のボタンスイッチが設けられており、各ボタンがオンされると、対応する操作信号がコントローラ7からゲーム装置10へ送信される。これらのボタンスイッチのうち、最も前方(十字キー72c寄り)に設けられているものが、Aボタン72aである。
一方、ハウジング71下面には、凹部が形成されている。ハウジング71下面の凹部は、遊戯者がハウジング71を把持したとき、この遊戯者の人差し指や中指が位置するような位置に形成される。そして、上記凹部の後面側傾斜面には、ボタンスイッチ72bが設けられる。このボタンスイッチ72bは、Bボタンとして機能する操作部である。
なお、ハウジング71上面の十字キー72cより前面側に設けられているボタンスイッチ72hは、遠隔からゲーム装置10本体の電源をオン/オフする電源スイッチである。
また、ハウジング71前面には、コントローラ7前方の画像を撮像するための撮像素子743(図4参照)が設けられている。撮像素子743は、撮像情報演算部74(図4参照)の一部を構成している。撮像素子743は、コントローラ7がモニタ装置9に向けて支持されているとき、モニタ装置9の上面に設けられた発光部8L,Rを撮像する。撮像情報演算部74は、撮像素子743における発光部8L,Rの撮像位置によってコントローラ7の向きを検出する。
次に、図4のブロック図を参照して、コントローラ7の内部構成について説明する。
図4において、コントローラ7は、上述した操作部72および撮像情報演算部74の他に、その内部に通信部75、加速度センサ701およびバイブレータ704を備えている。
撮像情報演算部74は、赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744を含んでいる。赤外線フィルタ741は、コアユニット70の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ742は、赤外線フィルタ741を透過した赤外線を集光して撮像素子743へ出射する。撮像素子743は、例えばCMOSセンサのような固体撮像素子であり、レンズ742が集光した赤外線を撮像する。したがって、撮像素子743は、赤外線フィルタ741を通過した赤外線だけを撮像して画像データを生成する。撮像素子743で生成された画像データは、画像処理回路744で処理される。具体的には、画像処理回路744は、撮像素子743から得られた画像データを処理して高輝度部分、すなわち発光部8L,Rからの光を検出し、それらの位置座標を示す座標データを通信部75へ出力する。
加速度センサ701は、コントローラ7の上下方向、左右方向および前後方向の3軸でそれぞれ加速度を検知する加速度センサである。加速度センサ701が検知した加速度を示すデータは、通信部75へ出力される。
通信部75は、マイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)751、メモリ752、無線モジュール753、およびアンテナ754を含んでいる。マイコン751は、処理の際にメモリ752を記憶領域として用いながら、送信データを無線送信する無線モジュール753を制御する。
操作部72からの操作信号(キーデータ)、加速度センサ701からの加速度信号(加速度データ)、および撮像情報演算部74からの座標データは、マイコン751に出力される。マイコン751は、入力した各データ(キーデータ、加速度データ、座標データ)を受信ユニット36aへ送信する送信データとして一時的にメモリ752に格納する。
ここで、通信部75から受信ユニット36aへの無線送信は、所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60を単位として行われることが一般的であるので、それよりも短い周期で送信を行うことが必要となる。マイコン751は、受信ユニット36aへの送信タイミングが到来すると、メモリ752に格納されている送信データを一連の操作情報として出力し、無線モジュール753へ出力する。そして、無線モジュール753は、所定周波数の搬送波を用いて操作情報をその電波信号としてアンテナ754から放射する。
バイブレータ704は、例えば振動モータ又はソレノイド等が考えられる。バイブレータ704が作動することによってコアユニット70に振動が発生するので、それを把持している遊戯者の手にその振動が伝達され、いわゆる振動対応ゲームが実現できる。
≪ゲームプログラムの説明≫
次にこのゲーム装置で実行されるゲームプログラムについて説明する。このゲームプログラムは、いわゆるハンティングアクションゲームであり、遊戯者が操作するプレイヤキャラクタが村の住人となり、村で依頼を受けた敵キャラクタ(モンスター)の討伐・捕獲やアイテムの運搬・採取等の様々なミッション(クエスト)に挑むゲームである。クエストは複数存在するが、多くのクエストがモンスターの討伐を目的としている。クエストには、森、丘、火山、凍土等の様々なフィールド(狩場)が用意されており、プレイヤキャラクタは武器と防具を装備してフィールドへ向かい、モンスターと戦闘を行う。遊戯者は、モンスターを狩るなどしてクエストを達成し、ゲームを進めていく。
各クエストに定められた様々なフィールドは、たとえば図6に示すような形状であり、10個程度のステージから形成されている。そして、プレイヤキャラクタは各ゲームステージ(以下、ステージ)を自由に移動することができ、フィールドを巡回することができる。モンスターも各ステージを移動するが、その特性により予め定められたステージのみを移動するため、モンスターによって移動できるステージは異なる。例えば、水中に生息するモンスターは水があるステージのみを移動する。
また、モンスターはその行動範囲のステージをランダムに移動するため、移動経路はクエストごとに異なる。モンスターは、予め設定されているクエスト開始時の発生ステージをスタート地点として、所定時間経過ごとにステージの移動を繰り返し、クエスト継続中何度もフィールド内を巡回する。
このゲームには、複数頭のモンスターを討伐対象とするクエストがあり、その場合、クエスト開始時に複数頭のモンスターが発生し、各モンスターがステージを移動する。また、討伐対象のモンスターが1頭であっても、クエスト開始後に、討伐対象ではない新たなモンスターが発生するクエストもある。この場合も、新たなモンスターの発生後は複数頭のモンスターがステージを移動する。
このように、フィールド内にモンスターが複数頭存在し、ステージを移動している場合、ゲーム進行中に各モンスターの移動ステージが一致すると、同じステージに複数頭のモンスターが「滞在」することになる。このとき、所定の条件に基づいて一方のモンスターを他方のモンスターから逃げさせ、他のステージへ移動させる「競合制御の抽選」である「逃げ抽選」を行う。これにより、複数頭のモンスター相互間の力関係をよりリアルに表現でき、遊戯者の戦略の選択肢を広げることができる。逃げ抽選については図8を参照して後述する。
なお、本実施形態では、モンスターが有限時間ステージに存在することを「滞在」と表現する。この「滞在」は、特許請求の範囲中の「存在」に対応する。また、本実施形態では、特許請求の範囲中の「特定の領域」を「ゲームステージ」として説明する。
このようなゲームを実行するゲームプログラムを上述したゲーム装置に読み込ませることにより、図5に示すようなゲームシステムを機能的に実現することができる。ゲームシステムは、操作検出部50、ゲーム進行制御部51、描画処理部57等から構成されており、ゲーム進行制御部51は、プレイヤキャラクタ制御部52、ノンプレイヤキャラクタ制御部53、ゲーム空間制御部55を含んでいる。そして、ノンプレイヤキャラクタ制御部53はモンスター移動制御部54を、ゲーム空間制御部55はゲームステージ制御部56を含んでいる。
操作検出部50は、CPU30、GPU32等のデータ処理部およびコントローラ7を含み、遊戯者の各種操作を検出して、ゲーム進行制御部51に伝達する。ゲーム進行制御部51は、CPU30、GPU32等のデータ処理部を含み、仮想のゲーム空間やキャラクタを生成するとともに、遊戯者の操作や時間の経過等に応じて、上述のゲーム空間を変化させたりキャラクタを活動させたりする等の処理を行ってゲームを進行させる。
プレイヤキャラクタ制御部52は、ゲーム空間内にプレイヤキャラクタを生成するとともに、操作検出部50から入力される操作情報に基づいてその活動を制御する。ノンプレイヤキャラクタ制御部53は、ゲーム空間内を移動するノンプレイヤキャラクタを生成するとともに、その活動を制御する。主なノンプレイヤキャラクタは、プレイヤキャラクタと戦う敵キャラクタのモンスターである。モンスター移動制御部54は、この発明の競合制御手段を含む制御部であり、所定時間経過ごとに行われるモンスターのステージ移動や、モンスターが競合したときに行われる逃げ抽選を制御する。
ゲーム空間制御部55は、操作検出部50から入力された操作情報に基づいて選択されたフィールドのゲーム空間を生成するとともに、そのゲーム空間の天候や昼夜の変更などの環境を制御する。ゲームステージ制御部56は、ゲーム空間制御部55が生成したフィールド内に、さらに複数のゲームステージを生成し、その環境を制御する。描画処理部57は、CPU30、GPU32等のデータ処理部を含み、ゲーム進行制御部51が生成したゲーム空間、キャラクタ等を二次元のスクリーンに投影したゲーム画像を生成してモニタ9bに出力する。
以下、図6〜図10を参照して、モンスター移動制御部54が行うステージ移動処理について説明する。
図6は、ゲームステージ制御部56が生成する複数のステージにより構成されるフィールドの構成図である。同図のフィールドには、湖や草原や洞窟等の様々な環境を有する12個のステージがある。クエストがスタートすると、このフィールドのいずれかのステージにモンスターが生成され、モンスターは図7に示す滞在時間が経過したとき他のステージに移動する。
また、モンスターが滞在中のステージで他のモンスターと出会った場合、図8に示す条件(確率)に基づいて自分(モンスター自身)が他のステージに移動する(逃げる)か否かが決定される逃げ抽選が行われる。なお、この逃げ抽選は双方のモンスターについて各々行われる。すなわち、他のモンスターについても図8に示す条件に基づいて自分(他のモンスター自身)が他のステージに移動するか否かが決定される。
図7は、ステージ滞在時間テーブルを示す図である。このテーブルは、モンスターが単独で行動範囲のステージ(ステージ2〜5、7、10)に滞在しているときの滞在時間を設定したテーブルである。
このテーブルにおいて、通常滞在時間は、モンスターが単独でステージに滞在し、プレイヤキャラクタと戦っていない場合の滞在時間である。モンスターは、どのステージに滞在している場合も、プレイヤキャラクタと戦闘を行っていなければ、そのステージに移動してきたのち30秒経過後に必ず次のステージに移動する。一方、戦闘滞在時間は、モンスターがプレイヤキャラクタと戦闘を行っている場合の滞在時間である。モンスターは、プレイヤキャラクタと戦闘を行っている場合、戦闘滞在時間までそのステージに滞在した後、次のステージに移動する。
そして、滞在時間が経過し、モンスターがステージ移動することが決まると、移動先ステージを決める「移動先ステージ抽選」が行われ、モンスターは当選したステージに移動する。移動先ステージ抽選については図9を参照して後述する。
また、滞在時間が経過していなくても、同じステージに他のモンスターが滞在する場合、そのモンスターを他方のモンスターから逃げさせる逃げ抽選が行われ、所定の確率でモンスターは他のステージに移動する。以下、本実施形態では、「ランク」に基づく逃げ抽選について説明する。
ランクは、能力(戦闘の強さ)を示すパラメータであり、モンスターはランクによって分類される。ランクは上位からSランク、Aランク、Bランク、Cランクの4つのランクが設定されている。そして、同じステージにモンスターが2頭(複数頭)滞在する場合、各モンスターのランクを比較して、下位ランクの(弱い方の)モンスターが高い確率で移動するように、逃げ抽選を行う。すなわち、下位ランクのモンスターほどステージから逃げやすくなる。以下、この逃げ抽選を「逃げ抽選(1)」とする。
図8は、逃げ抽選(1)に用いられる逃げ抽選確率テーブルを示す図である。このテーブルには、逃げる側のモンスター(抽選対象のモンスター)のランクと、比較対象となるモンスター(同じステージに滞在する他のモンスター)のランクとに基づいて逃げ抽選確率が設定されている。逃げ抽選確率とは、逃げる側のモンスターがそのステージから逃げ出して他のステージに移動する確率である。
逃げ抽選確率は、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも下位ランクの場合40%、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターと同じランクの場合20%、に設定されている。一方、上位ランクの(強い方の)モンスターが下位ランクの(弱い方の)モンスターから逃げ出すことはないため、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも上位ランクの場合、逃げ抽選確率は0%に設定されている。
このように、複数頭のモンスターが同じステージで出会ったとき(競合したとき)、各モンスターについて逃げ抽選を行い所定の確率で逃げさせることにより、モンスター同士の力関係や生態系をゲーム中にリアルに表現することができる。また、遊戯者はこのモンスター同士の力関係や生態系を利用して戦闘を行うことができ、戦略の選択肢が広がり、有利に戦いを進めることができる。
例えば、同じステージに複数頭のモンスターが滞在しても、一方のモンスターが逃げるのを待って、他方のモンスターと戦ったり、逃げたモンスターを追いかけて、そのモンスターと戦ったりすることができる。さらに、逃げる可能性が低い又は逃げない方のモンスターを優先して攻撃したり、逃げる可能性が高い方のモンスターに追跡を可能にするマーク(ペイントボールや発信機など)を付けたりするなど戦略的な戦闘を行うことができる。また、モンスターの力関係の描写をより強調させ、飽きの来ないゲームを遊戯者に提供することができる。
図9は、モンスターの移動先ステージを決定するために用いられる移動先ステージ決定テーブルを示す図である。このテーブルは、滞在時間の経過、または逃げ抽選により、モンスターがステージ移動することが決まったとき、その移動先ステージを決める「移動先ステージ抽選」に使用される。このテーブルはモンスターごと、且つ、フィールドごとに設定される。
図9(A)は、クエスト開始時の移動先ステージ決定テーブルを示している。このテーブルには、モンスターのクエスト開始時の発生ステージと、移動先ステージおよびその確率が対応づけて記憶されている。このモンスターは、このフィールドでのクエスト開始時にステージ10またはステージ2に発生する。モンスターがステージ10に発生した場合、ステージ4またはステージ7に移動する。各移動先の当選確率はステージ4が60%、ステージ7が40%である。例えばステージ4が当選した場合、モンスターはステージ10からステージ4に移動する。最初の移動以降は、同図(B)のテーブルに基づいて移動先ステージ抽選が行われる。
同図(B)は、クエスト途中の移動先ステージ決定テーブルを示している。このテーブルには、モンスターが現在滞在しているステージ、移動元のステージと、次回の移動による移動先ステージおよびその確率が対応づけて記憶されている。このモンスターは、このフィールドにおいて、ステージ2〜5、7、10を行動範囲としており、この行動範囲のステージごとに移動先ステージが設定されている。
例えば、上述の例のように、モンスターがステージ10からステージ4に移動してきた場合、現在のステージがステージ4、移動元のステージがステージ10であるため、このテーブルにより、モンスターは、ステージ2またはステージ10に移動する。各移動先の当選確率は、ステージ2が90%、ステージ10が10%である。例えばステージ2が当選した場合、モンスターはステージ4からステージ2に移動する。その後は、各移動先のステージにおいて、同テーブルに基づいて同様に移動先ステージ抽選が行われる。
図10は、モンスター移動制御部54が行う「ステージ移動処理」を説明するフローチャートである。ステージ移動処理は、所定時間ごとに、モンスターをステージ移動させるか否かを決定し、移動することが決定した場合、移動先ステージ抽選を行い、当選したステージにモンスターを移動させる処理である。ステージ移動処理の中で、同じステージに複数頭のモンスターが滞在する場合、上述の逃げ抽選(1)を行う。
モンスターには、ゲームの状況に応じたモンスターの行動形態である状態(ステータス)が設けられており、「通常状態」、「戦闘状態」のいずれか一方が設定される。通常状態は、敵(プレイヤキャラクタ)を発見しておらず、歩行や周囲を見渡す等の通常の行動を行う状態である。戦闘状態は、敵(プレイヤキャラクタ)を発見しており、噛み付く、ブレスを吐く等の戦闘行動を行う状態である。
ステージ移動処理では、モンスターに設定された状態により、ステージ移動の条件が異なる。モンスターが「戦闘状態」の場合、戦闘滞在時間が経過したとき、または逃げ抽選(1)により当選したとき、次のステージに移動させる。一方、モンスターが「通常状態」の場合、滞在時間が30秒経過すると必ず次のステージに移動させる。
以下、図10のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、モンスターがプレイヤキャラクタと戦闘中(戦闘状態)か否かを判定する(S10)。戦闘中でない場合(通常状態であれば)(S10でNO)、抽選対象のモンスターのそのステージにおける滞在時間が30秒であるか否かを判定する(S11)。滞在時間が30秒でない場合(S11でNO)、ステージ移動処理を終了する。一方、滞在時間が30秒である場合(S11でYES)、移動先ステージ抽選(図9)を行い(S12)、モンスターを抽選により決定されたステージに移動させる(S13)。
モンスターが戦闘中(戦闘状態)である場合(S10でYES)、戦闘滞在時間が経過したか、すなわち、このモンスターのこのステージにおける滞在時間が、戦闘滞在時間以上になったか否かを判定する(S14)。戦闘滞在時間が経過した場合(S14でYES)、このモンスターは無条件で次のステージに移動するため、移動先ステージ抽選(S12)、ステージ移動(S13)を行う。戦闘滞在時間が経過していない場合(S14でNO)、同じステージに他のモンスターがいるか否かを判定する(S15)。同じステージに他のモンスターがいない場合(S15でNO)、ステージ移動処理を終了する。
一方、同じステージに他のモンスターがいる場合(S15でYES)、抽選対象のモンスターのそのステージにおける滞在時間が30×n秒(nは整数)であるか否かを判定する(S16)。滞在時間が30×n秒でない場合(S16でNO)、ステージ移動処理を終了するが、滞在時間が30×n秒である場合(S16でYES)、逃げ抽選(1)(図8)を行う(S17)。当選した場合(S18でYES)、移動先ステージ抽選(S12)、ステージ移動(S13)を行う。当選しなかった場合(S18でNO)、ステージ移動処理を終了する。
他の実施形態として、プレイヤキャラクタの「所定の行動」により、モンスターの逃げ抽選確率を変動させることができるようにしてもよい。所定の行動として、パンチやキック等の攻撃、呪文の詠唱、アイテムの使用等がある。以下、プレイヤキャラクタがアイテムの1つであるこやし玉(異臭がするボール)を投げる(使用する)ことを「所定の行動」として説明する。
プレイヤキャラクタが「こやし玉」を投げてモンスターに当てると、逃げ抽選(1)よりも高確率な逃げ抽選確率テーブル(図11)を用いてモンスターが逃げ出すか否かを抽選する「こやし玉によるステージ移動処理」(図12)を行う。この処理により、プレイヤキャラクタがアイテム(こやし玉)を使用すれば、モンスターを逃げ抽選(1)よりも逃げさせやすくすることができる。
こやし玉によるステージ移動処理の中では、同じステージに比較対象となるモンスターがいる場合の逃げ抽選(以下、「逃げ抽選(2)−1」)だけでなく、同じステージに比較対象となるモンスターがいない場合の逃げ抽選(以下、「逃げ抽選(2)−2」)も行う。これにより、同じステージにモンスターが1頭しかいない場合も、モンスターを逃げさせることができ、こやし玉の効果を表現することができる。さらに、逃げ抽選(2)−1と逃げ抽選(2)−2とで異なる逃げ抽選確率を設定し、こやし玉の効果が変化する様子を表現する。
図11は、こやし玉によるステージ移動処理の中で行われる逃げ抽選(2)−1、(2)−2に用いられる逃げ抽選確率テーブルを示す図である。
同図(A)は、同じステージに比較対象となるモンスターがいる場合(逃げ抽選(2)−1)の逃げ抽選確率テーブルであり、逃げる側のモンスターのランクと、比較対象となるモンスターのランクとに基づいて逃げ抽選確率が設定されている。
逃げ抽選確率は、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも下位ランクの場合80%、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターと同じランクの場合50%に設定されており、逃げ抽選(1)(図8)よりも確率が高く設定されている。一方、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも上位ランクの場合でも、逃げ抽選確率は20%に設定されており、こやし玉が当たると上位ランクのモンスターであっても逃げ出し得るように設定されている。
同図(B)は、同じステージに比較対象となるモンスターがいない場合(逃げ抽選(2)−2)の逃げ抽選確率テーブルであり、逃げる側のモンスターのランクと、比較対象となるモンスターのランクとに基づいて逃げ抽選確率が設定されている。
逃げ抽選確率は、比較対象となるモンスターがいないと、逃げる側のモンスターがいずれのランクの場合も20%に設定されており、こやし玉が当たるとモンスターがステージに1頭しかいなくても逃げ出し得るように設定されている。
逃げ抽選(1)では一定時間(30秒)が経過するごとに繰り返し抽選を行うが、逃げ抽選(2)−1、(2)−2では、こやし玉が当たった直後に抽選を行い、さらに15秒後に抽選を行う。また、ゲーム画面上も15秒間こやし玉が当たったことを示す黄色い煙等のエフェクトを表示する。これにより、こやし玉による効果が一定時間(15秒間)継続した後、効果が消える様子を表現できる。
逃げ抽選(2)−1、(2)−2はモンスターがプレイヤキャラクタと戦闘を行っている(モンスターが戦闘状態の)ときのみ行われ、戦闘を行っていない(通常状態の)ときは抽選を行わず、こやし玉が当たった直後に100%の確率で逃げ出すように設定する。
図12は、モンスター移動制御部54が行うこやし玉によるステージ移動処理を説明するフローチャートである。こやし玉によるステージ移動処理は、プレイヤキャラクタがこやし玉を投げてモンスターに当てたとき、当てた直後、または、15秒後に所定の確率でモンスターをステージ移動させる処理である。この処理は、図10に示した通常のステージ移動処理と並行して行われる。すなわち、例えば1フレーム(1/30秒)ごとに、各モンスターについて、図10の処理とこの処理が連続して実行される。ただし、いずれか一方の処理でモンスターが移動したときは、他方の処理も一緒に終了する。
以下、図12のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、こやし玉がヒットした直後か否か、または、こやし玉がヒットして15秒後か否かを判定する(S40)。ヒットした直後または15秒後でなければ(S40でNO)、こやし玉によるステージ移動処理を終了する。ヒットした直後または15秒後であれば(S40でYES)、モンスターが戦闘中(戦闘状態)か否かを判定する(S41)。戦闘中でなければ(通常状態であれば)(S41でNO)、100%の確率で移動させるため、移動先ステージ抽選(S42)、ステージ移動(S43)を行う。
一方、モンスターが戦闘中(戦闘状態)であれば(S41でYES)、そのステージに他のモンスターがいるか否かを判定する(S44)。他のモンスターがいない場合(S44でNO)、逃げ抽選(2)−2(図11(B))を行う(S45)。当選しなかった場合(S46でNO)、こやし玉によるステージ移動処理を終了するが、当選した場合(S46でYES)、移動先ステージ抽選(S42)、ステージ移動(S43)を行う。
一方、他のモンスターがいる場合(S44でYES)、逃げ抽選(2)−1(図11(A))を行う(S48)。当選しなかった場合(S49でNO)、こやし玉によるステージ移動処理を終了するが、当選した場合(S49でYES)、移動先ステージ抽選(S42)、ステージ移動(S43)を行う。
なお、こやし玉が当たってから15秒間はこやし玉によるステージ移動処理のみ行い、図10に示した通常のステージ移動処理を行わない「こやし玉状態」を設けてもよい。そして、15秒経過後の抽選においても当選しなかった場合、通常のステージ移動処理が行われるようにしてもよい。
また、上述のこやし玉によるステージ移動処理では、こやし玉が当たった直後の逃げ抽選確率と15秒後の逃げ抽選確率を同一にしているが、逃げ抽選確率を変更してもよい。具体的には、こやし玉が当たった直後の抽選では、図11(A)(B)(逃げ抽選(2)−1、(2)−2)の逃げ抽選確率テーブルに基づいて抽選を行い、そこで当選しなかった場合、15秒後の抽選では、より高確率な逃げ抽選確率テーブル(図13(A)(B))に基づいて抽選を行う。以下、図13(A)、(B)のテーブルに基づいて行う逃げ抽選を「逃げ抽選(3)−1」、「逃げ抽選(3)−2」とする。
上述のように、こやし玉によるステージ移動処理の中で逃げ抽選(3)−1、(3)−2を行う場合、図12のS45の逃げ抽選(2)−2に代えて逃げ抽選(3)−2(図13(B))、S48の逃げ抽選(2)−1に代えて逃げ抽選(3)−1(図13(A))とする。これにより、こやし玉が当たった直後の逃げ抽選確率よりも、15秒後の逃げ抽選確率を高確率に変更させることができる。
図13は、こやし玉によるステージ移動処理において、こやし玉を当てた15秒後の逃げ抽選(3)−1、(3)−2に用いられる逃げ抽選確率テーブルを示す図である。このテーブルは、同(2)−1、(2)−2の同テーブル(図11)に比べ、高確率に設定されている。
同図(A)は、同じステージに比較対象となるモンスターがいる場合(逃げ抽選(3)−1)の逃げ抽選確率テーブルであり、逃げる側のモンスターのランクと、比較対象となるモンスターのランクとに基づいて逃げ抽選確率が設定されている。
逃げ抽選確率は、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも下位ランクの場合100%、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターと同じランクの場合80%、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも上位ランクの場合50%に設定されている。
同図(B)は、同じステージに比較対象となるモンスターがいない場合(逃げ抽選(3)−2)の逃げ抽選確率テーブルであり、逃げる側のモンスターのランクと、比較対象となるモンスターのランクとに基づいて逃げ抽選確率が設定されている。
逃げ抽選確率は、比較対象となるモンスターがいないと、逃げる側のモンスターがいずれのランクの場合も40%に設定されている。
このように、15秒後の逃げ抽選確率を100%(または高確率)に変更させることにより、15秒後には確実に(または高確率で)モンスターが逃げ出すように設定することができる。これにより、こやし玉の効果がより強力になるため、遊戯者はよりモンスターの生態を利用した立ち回りが可能になる。
また、逆に、15秒後の逃げ抽選確率を直後の逃げ抽選確率より低確率に変更させ、こやし玉が当たったことを示す黄色い煙等のエフェクトを時間の経過と共に薄く表示させれば、こやし玉の威力が薄れていき、モンスターが逃げ出す効果が薄れていく様子を表現できる。
なお、上述のこやし玉によるステージ移動処理において、こやし玉の効果を15秒間で2回の抽選として設定したが、時間や回数はこれに限定されない。また、こやし玉の効果が持続している間にもう一度こやし玉を当てることにより、その持続時間を延長できるようにしてもよい。また、こやし玉を連続して当てると効果が2倍になる等、こやし玉を複数回当てると逃げ抽選確率が上がるように設定してもよい。
さらに、本実施形態のゲームは複数人(例えば4人)で同時にプレイすることが可能であるが、プレイヤキャラクタ自身または他のプレイヤキャラクタにこやし玉を当てることができてもよい。この場合、プレイヤキャラクタはモンスターに衝突することで、自身の体についたこやし玉の臭いをモンスターに擦り付けることができるようにしてもよい。
以上の実施形態では、「こやし玉の投擲」を、逃げ抽選確率を変動させる「所定の行動」として説明してきたが、他のアイテムの使用を「所定の行動」としてもよく、閃光玉(光を放つボール)の投擲、松明(燃えている松の木)をかざす、笛を吹く、武器による攻撃等によって逃げ抽選確率を変動させてもよい。
また、通常のステージ移動処理の中で行う逃げ抽選(1)についても、一定時間(30秒)が経過する度に同じ逃げ抽選確率(図8)で抽選を行うのではなく、時間の経過と共に逃げ抽選確率を変更させてもよい。具体的には、30秒後の抽選では、図8(逃げ抽選(1))の逃げ抽選確率テーブルに基づいて抽選を行い、そこで当選しなかった場合、さらに30秒後の抽選以降は、より高確率な逃げ抽選確率テーブル(図14)に基づいて抽選を行う。以下、図14のテーブルに基づいて行う逃げ抽選を「逃げ抽選(4)」とする。
図14は、ステージ移動処理において、60秒(30秒+30秒)後以降の逃げ抽選(4)に用いられる逃げ抽選確率テーブルを示す図である。このテーブルは、同(1)の同テーブル(図8)に比べ、高確率に設定されている。
このテーブルには、逃げる側のモンスターのランクと、比較対象となるモンスターのランクとに基づいて逃げ抽選確率が設定されている。
逃げ抽選確率は、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも下位ランクの場合100%、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターと同じランクの場合50%に設定されている。一方、上位ランクのモンスターが下位ランクのモンスターから逃げ出すことはないため、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも上位ランクの場合、逃げ抽選確率は0%に設定されている。
このように、60秒(30秒+30秒)後以降の逃げ抽選確率を100%(または高確率)に変更させることにより、60秒後以降には確実に(または高確率で)モンスターが逃げ出すように設定することができる。これにより、同じステージに2頭のモンスターがいても、短時間で少なくとも一方のモンスターが確実にステージ移動を行うため、モンスターの力関係の描写をより明確にすることができる。
上述のように、ステージ移動処理の中で逃げ抽選(4)を行う場合、図10のS16〜S18の処理に代えて、図15の処理を行う。図15は、図10のフローチャートの変形例を示している。この変形例によれば、60秒(30秒+30秒)後以降は逃げ抽選(1)に代えて逃げ抽選(4)が行われ、60秒後以降の逃げ抽選確率を高確率に変更させることができる。
図15では、まず、図10のS15において他のモンスターがいる場合(S15でYES)、抽選対象のモンスターのそのステージにおける滞在時間が30秒であるか否かを判定する(S30)。滞在時間が30秒である場合(S30でYES)、逃げ抽選(1)(図8)を行う(S31)。当選した場合(S32でYES)、移動先ステージ抽選(S12)、ステージ移動(S13)を行う。当選しなかった場合(S32でNO)、ステージ移動処理を終了する。
一方、滞在時間が30秒でない場合(S30でNO)、抽選対象のモンスターのそのステージにおける滞在時間が30×m秒(mは2以上の整数)であるか否かを判定する(S33)。滞在時間が30×m秒でない場合(S33でNO)、ステージ移動処理を終了するが、滞在時間が30×m秒である場合(S33でYES)、逃げ抽選(4)(図14)を行う(S34)。当選した場合(S35でYES)、移動先ステージ抽選(S12)、ステージ移動(S13)を行う。当選しなかった場合(S35でNO)、ステージ移動処理を終了する。
なお、図7に示した時間および、図8、9、11、13、14に示した確率は一例であり、適宜変更可能である。また、上の実施形態(逃げ抽選(1)、(4))において、上位ランクのモンスターが下位ランクのモンスターから逃げ出すことはないため、逃げる側のモンスターが比較対象となるモンスターよりも上位ランクの場合、逃げ抽選確率は0%に設定されていると説明したが、所定の確率で逃げ出すように逃げ抽選確率を設定してもよい。
また、ゲームの状況によって、一定時間ランクが逆転するように設定してもよい。例えば、天候の変化や昼夜でモンスター同士のランクが逆転し、上位ランクのモンスターが下位ランクのモンスターに対して逃げやすく、下位ランクのモンスターが上位ランクのモンスターに対して逃げない(逃げにくい)ようにする。具体的には、各テーブルの逃げる側のモンスターと、比較対象となるモンスターとを入れ替えることで実現できる。
なお、上の実施形態では、プレイヤキャラクタが「所定の行動」を行うことを条件に逃げ抽選確率を変更させているが、ゲームの初期設定(難易度等)、プレイヤキャラクタの状況(体力、スタミナ等)、ゲームの進行度合い(クエストの残り時間等)等によって、モンスターの逃げ抽選確率や抽選間隔を変更させてもよい。これらは、逃げ抽選確率テーブルを予め複数用意しておき、所定の条件(状況)に従って逃げ抽選確率テーブルを変更することで実現できる。
例えば、難易度が低い場合、逃げ抽選確率を高く設定(高確率な逃げ抽選確率テーブルを利用)したり、抽選間隔を短く設定したりすることができる。また、プレイヤキャラクタの体力やスタミナが低い場合や、クエストの残り時間が少なくなっている場合も、ゲーム進行中にその状況に合わせて逃げ抽選確率を高く設定(高確率な逃げ抽選確率テーブルを利用)することができる。
なお、複数頭のモンスターの競合を制御するために、モンスター同士の関係(ランク等)に応じてモンスターに行わせる行動は、一方のモンスターを他方のモンスターから逃げさせ、他の領域(ステージ)へ移動させる「逃げ行動」に限定されず、一方のモンスターが他方のモンスターに対して行い得る行動であればよい。例えば、ステージの隅でじっとしている、ビクビクする等、戦闘意欲が無い状態を表現できればよい。
上述してきたように、モンスターが同じ領域(ステージ)内に複数頭いるとき競合制御(逃げ抽選)を行うが、3頭以上いる場合には、下記のような処理を行う。例えば3頭のモンスターが同じ領域内にいる場合の抽選は、3頭中2頭のモンスター同士の関係(自身と他のモンスターの内の1頭)によって決定される。
例えば、S、A、Bのランクのモンスターがいる場合に、「SはAに対して逃げない(逃げにくい)が、AはSに対して所定確率で逃げる。また、AはBに対して逃げない(逃げにくい)が、BはAに対して所定確率で逃げる。さらに、SはCに対して逃げない(逃げにくい)が、CはSに対して所定確率で逃げる。」という関係(以下、この関係を「>」を使用してS>A>Bと記載する)が設定されていると仮定すると、次の(1)〜(3)の抽選を行う。
(1)SはAとの関係だけに基づいて抽選を行う。(図8の抽選確率の場合:0%)
(2)AはSとの関係だけに基づいて抽選を行う。(図8の抽選確率の場合:40%)
(3)BはSとの関係だけに基づいて抽選を行う。(図8の抽選確率の場合:40%)
このように、同じ領域内にいる中で1番高いランクのモンスターは、直下のランク(2番目)のモンスターとの関係に基づいて抽選を行う。そして、それ以下のランクのモンスターは、その領域内にいる1番上のランクのモンスターとの関係に基づいて抽選を行う。これにより、モンスターが同じ領域内に3頭以上いる場合であっても、モンスター同士の関係性を表現することができる。
なお、図8の抽選確率では、(2)と(3)とで確率は変わらないが、例えば「(2)を40%」、「(3)を80%」と設定すれば、ランクに対応したモンスター同士の関係性をさらに忠実に表現することができる。
本実施形態では、複数頭のモンスターの競合を制御するために、モンスターの種類の中の1つであるランクに基づいて抽選確率を設定しているが、確率を定める基準となるのは「強さ」や「ランク」等に限定されず、その他のモンスター同士の関係(モンスターの種類)に応じて設定することができる。例えば、モンスターの性質、モンスターの状態、モンスターの相関関係(天敵やつがいなどによる個別設定)等がある。
まず、モンスターの性質とは、草食動物、肉食動物、甲殻類などの予め設定したモンスターの特性であり、同じ性質のグループ(1頭を含む)同士の関係に基づいて所定の確率を設定する。例えば、肉食動物>草食動物という力関係に基づいて確率を設定する。
次に、モンスターの状態とは、体力値の多さ(残数)、戦闘状態、または通常状態などのゲーム進行により変化するモンスターの状態のことであり、その変化した状態に基づいて所定の確率を設定する。例えば、体力値の残数が多いモンスター>体力値の残数が少ないモンスターという力関係に基づいて確率を設定する。これにより、弱っている(体力値の残数が少ない)モンスターの方が逃げ出しやすいというリアルな表現ができる。
次に、モンスターの相関関係とは、予め個別に設定された「天敵」や「つがい」などのモンスター同士の関係のことであり、それに基づいて所定の確率を設定する。例えば、そのモンスターにとって、天敵の関係にあるモンスターに対しては抽選確率を逃げ抽選(1)のテーブル(図8)に比べ、高確率に設定し、つがいの関係にあるモンスターに対しては抽選確率を逃げ抽選(1)のテーブル(図8)に比べ、低確率に設定する。
また、「ランク」は、モンスターのパラメータ(例えば、戦闘能力、身体の大きさなど)による絶対的な「序列」(S>A>B>Cの関係)を意味するが、上述のような(1頭を含む)モンスター同士の関係には、じゃんけんのような「相関関係」(x>y、y>z、z>xの関係)を含む色々なパターンの関係を設けることができる。
本実施形態では、複数頭のモンスターが同じ「ステージ」に滞在することを条件にそのモンスター同士の関係に基づいて競合を制御する抽選を行っているが、同じ「ステージ」に滞在することに限定されず、同じ「領域」に滞在していればよい。これらのステージ等の移動抽選の対象となる領域を「移動抽選領域」とする。以下、図16を参照してステージ以外の「領域」による移動抽選の実施例について説明する。
まず、図16(A)を参照して、モンスターを中心とする所定の座標領域を「移動抽選領域」とする実施例について説明する。本実施形態のように各々のステージ全体を移動抽選領域とするのではなく、あるモンスターを中心とする所定領域内(可動な座標領域)を移動抽選領域とし、その領域内に他のモンスターが滞在する場合に、その領域から離れる(移動する)処理(移動抽選)を行う。
例えば、プレイヤキャラクタ1と戦っているSランクモンスター2と、Bランクモンスター3の2頭のモンスターがステージ1に滞在し、それぞれ活動しているとき、Sランクモンスター2を中心とする所定領域101内(例えばr1=30m)にBランクモンスター3が入り所定時間(例えば10秒)が経過した場合、移動抽選を行うようにする。そして、その抽選に当選すればBランクモンスター3はSランクモンスター2を中心とする所定領域101の外へ移動する。
具体的には、Bランクモンスター3がSランクモンスター2を中心とする所定領域の外へ出る(移動する)か否かの抽選を行い(図8のS>Bの関係に基づいて逃げ抽選(1)を行うと仮定する)、その抽選に当選した場合、どの方向に所定距離(例えばr2=90m)移動するかの抽選を行い、所定の移動距離103まで移動する。また、r2の距離を抽選により決定してもよい(ただし、r2>r1)。
なお、逆に、Bランクモンスター3を中心とする所定領域102内にSランクモンスター2が入り所定時間が経過した場合についても同様に移動抽選を行うようにしてもよい。
これによれば、ステージの地形や対象となるSランクモンスターの位置に関わらず、違和感の無い場所へBランクモンスターを移動させることができる。
次に、図16(B)を参照して、ステージ内の予め定められた所定の固定座標領域を「移動抽選領域」とする実施例について説明する。上述のように、モンスターを中心とする所定領域を移動抽選領域とするのではなく、ステージを予め定めた所定の固定座標領域により領域1〜15に分割し、その固定座標領域を移動抽選領域とする。
例えば、プレイヤキャラクタ1と戦っているSランクモンスター2と、Bランクモンスター3の2頭のモンスターがステージ1に滞在し、それぞれ活動しているとき、同じ固定座標領域(例えば領域7)にSランクモンスター2とBランクモンスター3が滞在し、所定時間(例えば10秒)が経過した場合、移動抽選を行うようにする。そして、その抽選に当選すれば、Bランクモンスター3はどこの固定座標領域に移動するかを抽選し、当選した固定座標領域(例えば領域9)に移動する。また、ここで移動先の領域を領域7に隣接しない領域(4、5、9、10、14、15)とするとよい。
なお、上述の実施例において、複数頭のモンスターが同じ領域内に入った場合の移動先を、本実施形態のように他のステージに逃げるか、同じステージ内で一定距離離れるかを抽選してもよい。
以上の処理により、同一ステージ内でモンスター同士が必要以上に接近せず、他のモンスターに比べ劣勢であるモンスターは優勢とされるモンスターから離れて、戦闘状態ではない(威嚇のみしている又は戦闘意欲をなくしている)状態を表現することができる。
また、これらの実施例は、他のステージがないフィールド(例えばフィールドにステージが1つのみ、または、モンスターの生態の関係で生息できるステージが1つのみ)、広大なステージのフィールド、2頭のモンスターが同じステージにいても一方のモンスターを他のステージに移動させる必要がない場面(例えば、つがいや親子などの相関関係)などの状況で特に効果的に実施できる。