1)第1の発明について
本発明における第1の発明の態様は、基材と、剥離層と、外光を回折または散乱させることによって表示する第3情報表示部と、顔画像、指紋、サイン等の目視可能な画像を回折格子や指向性散乱などを用いて表示する第2個人認証情報表示部と、顔画像、指紋、サイン等の目視可能な画像を有色表示する第1個人認証情報表示部とを有する画像形成体が、上記の順で積層されており、第1個人認証情報表示部及び第2個人認証情報表示部は、可視光線を透過し、第2の個人認証情報22と第1の個人認証情報21が同一人物の個人認証情報から選択されることによって、第2個人認証情報表示部は構造が複雑となるため改竄困難となり、さらに第2の個人認証情報22と第3の情報23を目視で比較することで認証できるというものである。
本発明における情報とは、個人または画像形成体の所有者を認証するための個人認証情報や、画像形成体のセキュリティ性を高めるためのセキュリティ付与情報のことを言い、個人認証情報には、画像形成体の所有者を特定することができる名前やサイン、血液型などの文字情報や、生年月日、パスポート番号などの数字情報および、顔画像や指紋、静脈などの生態情報や、デザイン、図柄などが含まれている。また、セキュリティ付与情報は、個人認証情報とは関係のない図柄やデザイン、文字、数字なども含まれる。これらの組み合わせによって画像形成体の改竄困難性やセキュリティ性を高めることが可能となる。
図1は、本発明の製造方法で製造された画像形成体を模式的に示した画像形成体の一例を示した概略図であり、図1(a)は画像形成体の平面概略図である。画像形成体10は、第1の個人認証情報21、第2の個人認証情報22、第3の情報23をそれぞれ表示している。本発明においては、第1の個人認証情報21、第2の個人認証情報22が同一人物の個人認証情報から選択されていることを特徴としている。
図1(b)は、図1(a)の画像形成体10のA−A線部における断面図である。図1(b)に示すように画像形成体10は、基材50、剥離層51、第3の情報23を表示する第3情報表示部3、第2の個人認証情報22を表示する第2個人認証情報表示部2、第1の個人認証情報21を表示する第1個人認証情報表示部1の順で積層されて構成されている。
基材50の材料としては、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)等のプラスチックシート等のプラスチックシートが挙げられる。その厚みも形成後の用途次第であるが、10〜100μm程度が好ましい。
剥離層51の材料としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂にシリコーンやフッ素系の添加剤を加えたものが好ましく、もしくはフッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル系樹脂等、基材50から剥離しやすいものを選出しても良い。また、用途や目的によっては剥離層51を無くした構成にしても良い。
第3情報表示部3は、第3可視光線透過層52を有しており、外光を回折又は散乱させることによって第3の情報23を表示する。
第3可視光線透過層52は、外光を回折または散乱させる方法としては、レリーフ型のホログラムや、リップマンホログラムなど公知のホログラム技術を用いても良い。ホログラムについては、表面に複数の微細な凹凸を並べてなる回折格子状の微細凹凸パターンを含むことにより、通常の印刷物とは異なる視覚効果を有するエンボスホログラム等が知られている。例えば、前記したレリーフ型ホログラムもエンボスホログラムの一種であり、表面構造は、ピッチ1μm、深さ100nm程度の凹凸が一列方向に配列しており、表面上に光を入射させると特定の波長の光を特定の角度に回折光として射出する。その回折光により、観察条件に応じて変化する像を表示させることや、立体像を表示させることができる。また、微細凹凸パターンが表現する虹色に輝く回折光は、通常の印刷技術では表現することができない。そのため、微細凹凸パターンを含んだ光学物品は、偽造防止対策が必要な物品に広く用いられている。
第3可視光線透過層52は、回折光を発現する凹凸を有し、外光を回折させる方向や角度、明るさ等を制御して階調を複数種類設定することで、観察する角度に応じて、表示画像を変化させることが可能である。
回折格子のパラメータとして、
(1)回折格子の空間周波数(格子線のピッチ:単位長さあたりの格子線の本数)
(2)回折格子の方向(格子線の方向)
(3)回折格子の描画領域(回折格子セルの配置)
の3つがあり上記(1)に応じて、定点に対してその回折格子パターンが光って見える色が変化し、
上記(2)に応じて、その回折格子セルが光って見える方向が変化し、
上記(3)に応じて、表示画像(個人認証情報等)が決定される。
第3情報表示部3の内部に回折格子からなる複数のセルをドット状に配列して、セル(画素)毎にこれらのパラメータを様々に変化させた回折格子を形成することで指向性のある光沢を有する表示画像を構成することができる。また、上記以外にも各セルの形状や厚さ、材料、大きさ等を変化させることによって階調を複数種類設定したセルを作成し、各セルを用途や目的、表示する情報によって適宜選択して、複数配置して情報を表示することもできる。
凹凸のある箇所と無い箇所を選択的に配列する。凹凸の配列の仕方は、特に限定しないが、レリーフ型回折格子のように配列しても良いし、平面状にマトリックス性に配列しても良い。また、ランダム状やドット状に配列しても良い。必要な画素によっては可視面側の凹凸の面積を適宜変更しても良い。
第3可視光線透過層52を回折格子とした際に用いる材料は、成形性が良好で、ムラが生じ難く、明るい再生像が得られ、基材や保護層や接着層との接着性が良好である樹脂材料が良い。例えばポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、プロプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリアセタール樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、アクリルニトリルスチレン共重合体樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化性樹脂あるいはポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等の光硬化性樹脂、これらの混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性材料などが使用可能であり、また、上記以外のものでも、回折格子を形成可能な安定性を有する材料であれば使用可能である。そして、上記材料を用いて可視光線を透過する可視光線透過層とするのがさらに好ましい。さらに好ましくは、光硬化性樹脂を用いると、光硬化して回折格子を形成した後の材料物性として、一般的に高耐熱性となるため、紙転写等をする際に形成した回折格子が熱によって崩れにくくなるため、好ましい。屈折率は特に限定しないが、1.5程度が好ましい。
第3可視光線透過層52に形成する凹凸の形状は特に限定しないが、可視面側の形状が円や楕円、三角形や四角形などの多角形からなる立方体や、円錐形や四角錐などでも良い。また可視面側の表面は平滑でも良いし、曲面や凸型構造や凹型構造があっても良く、選択的に変形または破壊しても良い。必要な階調を得るために適宜選択すれば良い。また、凸型構造については円柱形状のもの、円錐形状のもの、三角や五角または六角錐等の多角錐形状のもの、円柱に円錐を接合した形状のもの、角柱に角錐を接合した形状のものほか、半球、半楕円体、弾丸型、おわん型、あるいは半ラグビーボール形状のように、厳密には半楕円体ではない半球体であっても良い。凹型構造となる円錐や角錐、紡錘等の凹部を形成したものであってもよく、また、円筒錐状、角筒錐状、楕円筒錐状、円筒状、角筒状等の凹部を形成したものであっても上記実施の形態と同様の機能及び効果を発揮できる。
第3可視光線透過層52の凹凸の厚みについては、第3可視光線透過層52の凹凸の厚みは0.1〜2.0μmで目視可能な画像を再現することが出来る。複数配列された第3可視光線透過層52の凹凸の厚みが均一でも良いし、凹凸の厚みが異なっていても良い。転写箔として画像形成体10に設けた場合でも第3可視光線透過層52の凹凸のみを削ることによる改竄が非常に困難である。
今回図示はしないが、回折格子をドット状に複数配列した場合のドット間の距離については、隣接するドット同士の距離が遠すぎると個人認証情報が正確に表示できなくなってしまう。そこで隣接するセル同士は300μm以下にしておくのが好ましい。一方ドット同士の距離が近すぎると表示された情報に干渉ムラや視認不具合が発生してしまう可能性がある。ドットの材質によって適宜調整すればよい。
また、第3可視光線透過層52として、回折格子の代わりに可視光線の拡散範囲が限定された拡散機能を持つ指向性散乱層を設けても良い。指向性散乱層は、特定方向から入射した光のみを反射し、それ以外の方向から入射した光は散乱するという特徴を持っている。
指向性散乱層に用いる材料は、成形性が良好で、ムラが生じ難く、明るい再生像が得られ、基材や保護層や接着層との接着性が良好である樹脂材料が良い。例えばポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレートなどの熱硬化性樹脂あるいはこれらの混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性材料などが使用可能であり、また、上記以外のものでも、回折格子を形成可能な安定性を有する材料であれば使用可能である。そして、上記材料を用いて可視光線を透過する可視光線透過層とするのがさらに好ましい。
指向性散乱層の形状は特に限定しないが、指向性散乱層の可視面側の形状が円や楕円、三角形や四角形などの多角形からなる立方体や、円錐形や四角錐などでも良い。また可視面側の表面は平滑でも良いし、曲面や凸型構造や凹型構造があっても良く、選択的に変形または破壊しても良い。必要な階調を得るために適宜選択すれば良い。また、凸型構造については円柱形状のもの、円錐形状のもの、三角や五角または六角錐等の多角錐形状のもの、円柱に円錐を接合した形状のもの、角柱に角錐を接合した形状のものほか、半球、半楕円体、弾丸型、おわん型、あるいは半ラグビーボール形状のように、厳密には半楕円体ではない半球体であっても良い。凹型構造となる円錐や角錐、紡錘等の凹部を形成したものであってもよく、また、円筒錐状、角筒錐状、楕円筒錐状、円筒状、角筒状等の凹部を形成したものであっても上記実施の形態と同様の機能及び効果を発揮できる。また、指向性散乱層25はシート状でもドット状でも良く、目的や用途によって適宜変更すれば良い。
指向性散乱層の厚みについては、0.1〜2.0μmで目視可能な画像を再現することが出来る。複数配列されたセルの厚みが均一でも良いし、セル毎に厚みが異なっていても良い。
セル間の距離については、隣接するセル同士の距離が遠すぎると個人認証情報が正確に表示できなくなってしまう。そこで隣接するセル同士は300μm以下にしておくのが好ましい。一方セル同士の距離が近すぎると表示された個人認証情報に干渉ムラや視認不具合が発生してしまう可能性がある。セルの材質によって適宜調整すればよい。
また、第3可視光線透過層52に情報を表示させるために、回折格子または指向性散乱を出現させる必要がある。その方法として、第1可視光線透過層52上に回折格子または指向性散乱を出現させる第1被膜53を設ける方法がある。そして第3被膜53には、第3可視光線透過層52の屈折率よりも高い材料を用いた高屈折率層を設ける。高屈折率層を設けることで、回折格子または指向性散乱が出現できる。高屈折率層の材料に可視光線を透過する材料を使用することで、積層されている第1個人認証情報表示部や第2個人認証情報表示部の顔画像や名前、図柄等の各種情報を目視で確認することが出来る。
高屈折率層は、金属酸化物、金属間化合物、樹脂材料もしくは金属酸化物や金属間化合物または樹脂材料を微粒子化して樹脂材料に分散させたものを、単層もしくは複数層設けることで構成される。
高屈折率層に用いる材料として具体的には、セルに用いた材料よりも屈折率の高い透明材料であって、例えばSb2S3、Fe2O3、TiO2、CdS、CeO2、ZnS、PbCl2、CdO、Sb2O3、WO3、SiO2、Si2O3、In2O3、PbO、Ta2O3、ZnO、ZrO2、Cd2O3、Al2O3、Ge等のような無機材料等が使用可能である。屈折率については2.0以上であることが好ましい。これは、第3可視光線透過層52との屈折率差が小さいと、第3可視光線透過層52の凹凸による回折光の視覚効果が弱まってしまうためである。具体的には、第3可視光線透過層52と高屈折率層の屈折率差は少なくとも0.5以上あると良い。さらに透明薄膜層は複数の層を重ね合わせて形成してもよく、異なる屈折率の層の組合せ、高屈折率の層と低屈折率の層とを交互に積層した多層膜としても良い。
また、この様な高屈折率層を形成する方法としては、真空蒸着法の他にスパッタリング法、イオンプレーティング法等の成膜手段が適用可能であり、膜厚としては10nm〜1000nmの範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは50nm以上100nm以下であることが好ましい。10nmよりも薄いと目視で確認できるような回折格子を発現することができなくなってしまい、1000nmよりも厚いと光を透過しなくなってしまい、下層の情報を目しできなくなってしまうからである。また透明性薄膜層としては、TiO2等の高屈折率粉末を樹脂などの中に分散し、レリーフ形成層との屈折率差を0.2以上としたものでも良い。この場合には、一般的なコーティング法で塗膜形成できるため、上記膜厚に限定されるものではない。
また、第3可視光線透過層52に情報を表示させるために、回折格子または指向性散乱を出現させるための第3被膜53のその他の態様として、高屈折率層の代わりに反射層を設ける方法がある。反射層として、Al、Sn、Ni、Co、Cr、Fe、Ag、Auといった様な金属を非連続的な薄膜として形成したものでも良い。
高屈折率層や反射層を用いて回折格子または指向性散乱を出現させる時に、第3情報表示部3の以外の情報も目視できることが好ましい。そこで、第3情報表示部3の回折格子または指向性散乱を出現させかつ、第2個人認証情報表示部2や第1個人認証情報表示部1に表示された顔や名前等の個人認証情報を目視で確認出来る方法として、金属光沢層をハーフミラー化する方法がある。例えばアルミニウムの場合、膜厚が20nm〜40nmの層を設けた場合、角度により金属光沢を有するが、他の角度では下地が透過して見える。このような方法で第1情報表示部1の回折格子または指向性散乱を出現させる層を設けても良い。
第3情報表示部3の回折格子または指向性散乱を出現させ、なおかつその下層にある第2個人認証情報表示部2や第1個人認証情報表示部1の顔画像や名前等の個人情報画像を目視で確認出来る方法として、金属光沢層をディメタライズする方法がある。網点状もしくは万線状に金属光沢層の金属を除去することで、第3情報表示部3の回折格子は視認できるが、同時にその下層にある第2個人認証情報表示部2や第1個人認証情報表示部1および名前等の個人情報画像をも目視で確認出来る。
第2個人認証情報表示部2は、第2可視光線透過層54を有しており、外光を回折又は散乱させることによって第2の個人認証情報22を表示する。
第2可視光線透過層54は、レリーフ型のホログラムや、リップマンホログラムなど公知のホログラム技術を用いても良い。また、第2可視光線透過層54は回折格子を発現するセルを有し、外光を回折させる方向や角度、明るさ等を制御して階調を複数種類設定することで、観察する角度に応じて、表示画像を変化させることが可能である。
回折格子のパラメータとして、
(1)回折格子の空間周波数(格子線のピッチ:単位長さあたりの格子線の本数)
(2)回折格子の方向(格子線の方向)
(3)回折格子の描画領域(回折格子セルの配置)
の3つがあり上記(1)に応じて、定点に対してその回折格子パターンが光って見える色が変化し、
上記(2)に応じて、その回折格子セルが光って見える方向が変化し、
上記(3)に応じて、表示画像(個人認証情報等)が決定される。
第2個人認証情報表示部2に回折格子からなる複数のセルをドット状に配列して、セル(画素)毎にこれらのパラメータを様々に変化させた回折格子を形成することで指向性のある光沢を有する表示画像を構成することができる。また、上記以外にも各セルの形状や厚さ、材料、大きさ等を変化させることによって階調を複数種類設定したセルを作成し、各セルを用途や目的、表示する情報によって適宜選択して、複数配置して情報を表示することもできる。
セルのある箇所と無い箇所を選択的に配列する。セルの配列の仕方は、特に限定しないが、レリーフ型回折格子のように配列しても良いし、平面状にマトリックス性に配列しても良い。また、ランダム状やドット状に配列しても良い。必要な画素によっては可視面側のセルの面積を適宜変更しても良い。
第2可視光線透過層54に用いる材料は、成形性が良好で、ムラが生じ難く、明るい再生像が得られ、基材や保護層や接着層との接着性が良好である樹脂材料が良い。例えばポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、プロプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリアセタール樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、アクリルニトリルスチレン共重合体樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化性樹脂あるいはポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等の光硬化性樹脂、これらの混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性材料などが使用可能であり、また、上記以外のものでも、回折格子を形成可能な安定性を有する材料であれば使用可能である。そして、上記材料を用いて可視光線を透過する可視光線透過層とするのがさらに好ましい。さらに好ましくは、光硬化性樹脂を用いるとオンデマンドの加工がしやすくなるので好ましい。光硬化性樹脂にはポジ型とネガ型があるが、目的や用途、工程によって適宜選択すれば良い。光硬化性樹脂としては、反応性の高さ、硬化速度、硬化精度に優れるUV硬化性の樹脂材料を用いることが好ましい。屈折率は特に限定しないが、1.5程度が好ましい。
第2可視光線透過層54に形成する凹凸の形状は特に限定しないが、可視面側の形状が円や楕円、三角形や四角形などの多角形からなる立方体や、円錐形や四角錐などでも良い。また可視面側の表面は平滑でも良いし、曲面や凸型構造や凹型構造があっても良く、選択的に変形または破壊しても良い。必要な階調を得るために適宜選択すれば良い。また、凸型構造については円柱形状のもの、円錐形状のもの、三角や五角または六角錐等の多角錐形状のもの、円柱に円錐を接合した形状のもの、角柱に角錐を接合した形状のものほか、半球、半楕円体、弾丸型、おわん型、あるいは半ラグビーボール形状のように、厳密には半楕円体ではない半球体であっても良い。凹型構造となる円錐や角錐、紡錘等の凹部を形成したものであってもよく、また、円筒錐状、角筒錐状、楕円筒錐状、円筒状、角筒状等の凹部を形成したものであっても上記実施の形態と同様の機能及び効果を発揮できる。
第2可視光線透過層54の凹凸の厚みについては、第2可視光線透過層54の凹凸の厚みは0.1〜2.0μmで目視可能な画像を再現することが出来る。複数配列された第2可視光線透過層54の凹凸の厚みが均一でも良いし、凹凸の厚みが異なっていても良い。転写箔として画像形成体10に設けた場合でも第2可視光線透過層54の凹凸のみを削ることによる改竄が非常に困難である。
今回図示はしないが、回折格子をドット状に複数配列した場合のドット間の距離については、隣接するドット同士の距離が遠すぎると個人認証情報が正確に表示できなくなってしまう。そこで隣接するセル同士は300μm以下にしておくのが好ましい。一方ドット同士の距離が近すぎると表示された情報に干渉ムラや視認不具合が発生してしまう可能性がある。ドットの材質によって適宜調整すればよい。
また、第2可視光線透過層54として、回折格子の代わりに可視光線の拡散範囲が限定された拡散機能を持つ指向性散乱層を設けても良い。指向性散乱層は、特定方向から入射した光のみを反射し、それ以外の方向から入射した光は散乱するという特徴を持っている。
指向性散乱層に用いる材料は、成形性が良好で、ムラが生じ難く、明るい再生像が得られ、基材や保護層や接着層との接着性が良好である樹脂材料が良い。例えばポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレートなどの熱硬化性樹脂あるいはこれらの混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性材料などが使用可能であり、また、上記以外のものでも、回折格子を形成可能な安定性を有する材料であれば使用可能である。そして、上記材料を用いて可視光線を透過する可視光線透過層とするのがさらに好ましい。
指向性散乱層の形状は特に限定しないが、指向性散乱層の可視面側の形状が円や楕円、三角形や四角形などの多角形からなる立方体や、円錐形や四角錐などでも良い。また可視面側の表面は平滑でも良いし、曲面や凸型構造や凹型構造があっても良く、選択的に変形または破壊しても良い。必要な階調を得るために適宜選択すれば良い。また、凸型構造については円柱形状のもの、円錐形状のもの、三角や五角または六角錐等の多角錐形状のもの、円柱に円錐を接合した形状のもの、角柱に角錐を接合した形状のものほか、半球、半楕円体、弾丸型、おわん型、あるいは半ラグビーボール形状のように、厳密には半楕円体ではない半球体であっても良い。凹型構造となる円錐や角錐、紡錘等の凹部を形成したものであってもよく、また、円筒錐状、角筒錐状、楕円筒錐状、円筒状、角筒状等の凹部を形成したものであっても上記実施の形態と同様の機能及び効果を発揮できる。また、指向性散乱層25はシート状でもドット状でも良く、目的や用途によって適宜変更すれば良い。
指向性散乱層の厚みについては、0.1〜2.0μmで目視可能な画像を再現することが出来る。複数配列されたセルの厚みが均一でも良いし、セル毎に厚みが異なっていても良い。
セル間の距離については、隣接するセル同士の距離が遠すぎると個人認証情報が正確に表示できなくなってしまう。そこで隣接するセル同士は300μm以下にしておくのが好ましい。一方セル同士の距離が近すぎると表示された個人認証情報に干渉ムラや視認不具合が発生してしまう可能性がある。セルの材質によって適宜調整すればよい。
また、第2可視光線透過層54に情報を表示させるために、回折格子または指向性散乱を出現させる必要がある。その方法として、第2可視光線透過層54上に回折格子または指向性散乱を出現させる第2被膜55を設ける方法がある。そして第2被膜55には、第2可視光線透過層54の屈折率よりも高い材料を用いた高屈折率層を設ける。高屈折率層を設けることで、回折格子または指向性散乱が出現できる。高屈折率層の材料に可視光線を透過する材料を使用することで、積層されている第2個人認証情報表示部2だけでなく、第1個人認証情報部1および第3情報表示部3の顔画像や名前、図柄等の各種情報を目視で確認することが出来る。
高屈折率層は、金属酸化物、金属間化合物、樹脂材料もしくは金属酸化物や金属間化合物または樹脂材料を微粒子化して樹脂材料に分散させたものを、単層もしくは複数層設けることで構成される。
高屈折率層に用いる材料として具体的には、セルに用いた材料よりも屈折率の高い透明材料であって、例えばSb2S3、Fe2O3、TiO2、CdS、CeO2、ZnS、PbCl2、CdO、Sb2O3、WO3、SiO2、Si2O3、In2O3、PbO、Ta2O3、ZnO、ZrO2、Cd2O3、Al2O3、Ge等のような無機材料等が使用可能である。屈折率については2.0以上であることが好ましい。これは、第2可視光線透過層54との屈折率差が小さいと、第2可視光線透過層54の凹凸による回折光の視覚効果が弱まってしまうためである。具体的には、第2可視光線透過層54と高屈折率層の屈折率差は少なくとも0.5以上あると良い。さらに透明薄膜層は複数の層を重ね合わせて形成してもよく、異なる屈折率の層の組合せ、高屈折率の層と低屈折率の層とを交互に積層した多層膜としても良い。
また、この様な高屈折率層を形成する方法としては、真空蒸着法の他にスパッタリング法、イオンプレーティング法等の成膜手段が適用可能であり、膜厚としては10nm〜1000nmの範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは50nm以上100nm以下であることが好ましい。10nmよりも薄いと目視で確認できるような回折格子または指向性散乱を発現することができなくなってしまい、1000nmよりも厚いと光を透過しなくなってしまい、下層の情報を目しできなくなってしまうからである。また透明性薄膜層としては、TiO2等の高屈折率粉末を樹脂などの中に分散し、レリーフ形成層との屈折率差を0.2以上としたものでも良い。この場合には、一般的なコーティング法で塗膜形成できるため、上記膜厚に限定されるものではない。
また、第2可視光線透過層54に情報を表示させるために、回折格子または指向性散乱を出現させるための第2被膜55のその他の態様として、高屈折率層の代わりに反射層を設ける方法がある。反射層として、Al、Sn、Ni、Co、Cr、Fe、Ag、Auといった様な金属を非連続的な薄膜として形成したものでも良い。
高屈折率層や反射層を用いて回折格子または指向性散乱を出現させる時に、第2個人認証情報表示部2の以外の情報も目視できることが好ましい。そこで、第2個人認証情報表示部2の回折格子または指向性散乱を出現させかつ、第1情報表示部1や第3情報表示部3に表示された顔や名前等の個人認証情報を目視で確認出来る方法として、金属光沢層をハーフミラー化する方法がある。例えばアルミニウムの場合、膜厚が20nm〜40nmの層を設けた場合、角度により金属光沢を有するが、他の角度では下地が透過して見える。このような方法で第2個人認証情報表示部2の回折格子または指向性散乱を出現させる層を設けても良い。
第2個人認証情報表示部2の回折格子または指向性散乱を出現させ、なおかつ第3情報表示部3や第1個人認証情報表示部1の顔画像や名前等の個人情報画像を目視で確認出来る方法として、金属光沢層をディメタライズする方法がある。網点状もしくは万線状に金属光沢層の金属を除去することで、第2個人認証情報表示部2の回折格子は視認できるが、同時に第1情報表示部1や第3情報表示部3および名前等の個人情報画像をも目視で確認出来る。
第1個人認証情報表示部1は、少なくとも第1可視光線透過層56を有しており、第1の個人認証情報21を有色表示する。
第1可視光線透過層56に用いる材料としては、プロプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いる。これらの樹脂は、カラーリボンを用いて顔写真、名前、生年月日等の文字情報等、いわゆる個人認証に係わる情報を書き込むためのものであり、同時に被写体の基材上へ熱転写した際に密着する接着剤としての機能も兼ね備えていると好ましい。また必要に応じてカラーリボンや着色インクの定着、発色を向上させるための受像層を設けても良い。
第3可視光線透過層56の厚みについては、3μm〜8μm程度が好ましい。
今回、図1では第1個人認証情報表示部1と第2個人認証情報表示部2は同一の顔写真を用いているが、第1個人認証情報表示部1および第2個人認証情報表示部2は同一の個人認証情報の情報を用いれば良く、特に同一人物由来の個人情報である、同一人物情報であることが好ましい。同一人物情報は顔写真に限定するものではなく、顔の向きについても特に限定しない。指紋や静脈などの生態情報や、生年月日や名前などの数字や文字情報などの目視によって確認できる情報から少なくとも1つ選べば良く、それら複数の組み合わせでも良い。例えば第1個人認証情報表示部1では、正面からの顔写真と名前を表示し、第2個人認証情報表示部2では、横からの顔写真と生年月日の組み合わせでも良い。用途や目的、媒体の大きさなどによって適宜変更すれば良い。
第1個人認証情報表示部1は、目視確認情報として写真を貼り付けても良く、写真情報をデジタル化し、これを個人認証媒体に再現しても良い。第1個人認証情報表示部1への画像再現方法としては、基材上に直接あるいは受像層を設けて印字する方法や、回折格子を有する転写箔上に受像層等を設け、その受像層上に情報画像の形成を行った後、基材上に転写するといった間接転写方式をとることができる。この際の情報画像を形成する手段としては、銀塩方式や、昇華転写方式、熱溶融型転写方式、樹脂型顔料転写方式、静電写真方式、インクジェット方式、または印刷方式など、公知の画像形成手段を用いる事ができる。また、被転写体である基材上に転写箔の接着性を向上させるためのプライマー層を設けてもよい。その他には昇華性(熱移行性)染料や、顔料を分散させた樹脂型溶融タイプやワックス溶融タイプを用いた転写リボンによる感熱転写記録法、あるいは電子写真法など用途や目的によって適宜選択すれば良い。
画像形成体10の大きさは、特に限定は無いが、携帯が容易なサイズであることが好ましく、オリンピック等のADカード(Accreditation Cardの約95×150mm、パスポートのデータページの約125×88mm、クレジットカードの約86×54mmサイズが一般的に使用されているサイズである。これらのサイズに入れるための第1の個人認証情報21の大きさは、大きい方が識別しやすいが、他の情報を入れる等のバランスを考えると、画像形成体10のサイズに対して1/3以下であることが一般的である。
第1個人認証情報表示部1と第2個人認証情報表示部2で表示するそれぞれの個人認証情報の大きさについては、特に限定しないが、第1の個人認証情報21と第2の個人認証情報22の比率として、1:1が好ましい。大きさの同じ第1の個人認証情報21と第2の個人認証情報22を上下同じ位置に積層すると詳細な形状や情報の比較が容易となり、より正確な認証が可能となる。なお、第1の個人認証情報21と第2の個人認証情報22の大きさは、縦横同一比率で拡大・縮小されていても良い。使用する画像形成体10の大きさ、目的、用途によってその大きさを適宜選択すればよい。
基材と剥離層と第1個人認証情報表示部1と第2個人認証情報表示部2と第3情報表示部3の大きさについては、特に限定しないが、図1(b)のように第1個人認証情報表示部1と第2個人認証情報表示部2と第3情報表示部3の大きさを全て同じにしておくと、製造上の加工容易性や、画像形成体10に発生する厚みばらつきの影響をなくすことができるため好ましい。しかしながら、表示する個人認証情報の大きさに合わせて大きさを適宜調整すれば良い。
次に、本発明に係る画像形成体10の具体的製造方法について述べる。
図1に示した画像形成体10の製造方法は以下のようになる。
(1)剥離層形成工程
公知のグラビア等の塗工方式により、任意の樹脂を選択し、基材50となるプラスチックフィルム上に剥離層51を形成する。ここで用いる基材、剥離層の材料については、上記した通りである。基材50に剥離層51を付加させる方法としては、上記の成分を有する液体接着材料をロールコートやスクリーン印刷等の公知の印刷方法で塗布しても良いし、上記の剥離層の材料を有するフィルム状にしたものをラミネート等の公知の方法で貼り合わせても良い。
(2)第3可視光線透過層プレベーク工程
剥離層51上に上記の樹脂材料を、公知のグラビア等の塗工方式により塗布し、熱乾燥等のプレベークを行って第3可視光線透過層52を形成する。プレベークの方法については特に限定するものではなく、赤外線もしくは熱風を発生させた乾燥炉を用いることが好ましい。時間や温度については、用いた材料によって適宜選択すればよい。
なお、第3可視光線透過層52は、上記の材料をフィルム状にしたものをラミネート等の公知の方法で剥離層51に貼り合わせても良い。フィルムを用いることで、上記の塗布工程やプレベーク工程を省略することも可能である。
この場合、第3可視光線透過層52を形成したフィルムは、次工程の凹凸パターン形成と同じラインで作製しても別ラインで作製しても良いが、通常、樹脂層塗工する速度と凹凸パターンを形成する速度は異なるため、別ラインで作製した方が好ましい。また、樹脂層は目的とする凹凸パターンの高さの1から10倍程度の厚みが良いが、塗工機で塗工することを考えると0.5〜5μm程度が好ましい。
(3)第3可視光線透過層形成工程
第3可視光線透過層プレベーク工程を経た前記第3可視光線透過層52に回折格子構造もしくは指向性散乱構造を有する凹凸部と平坦部を選択的に設けた第3可視光線透過層52を形成する。
プレベーク工程を経た前記第3可視光線透過層に回折格子構造もしくは指向性散乱構造を有する凹凸部と平坦部を選択的に設ける方法として、加熱エンボスを用いる方法がある。加熱エンボスとは、エンボス原版を巻きつけたエンボスロールを第3可視光線透過層に押し当てて凹凸パターン成形を行う方法である。一般的にエンボス原版は所定のパターンを凹凸パターンとして金属版に形成されている。加熱して第3可視光線透過層52とエンボス原版を加圧貼合し、パターニングされた第3可視光線透過層52を基材とともに剥離して所望の凹凸パターンを得ることができる。
なお、上記の金属版に設ける凹凸パターンは第3の情報23を元に作製している。第3の情報23は、セキュリティを付与する情報であれば特に限定するものではなく、図柄やデザイン等、用途や目的によって適宜選択すればよい。また、第3の情報23を元に公知の技術を用いて原版となる金属版を作製する。金属版に用いる材料や作製する方法は公知の材料、技術を用いれば良い。
(4)第3情報表示部形成工程
次に、凹凸パターン成形した第3可視光線透過層52に第3被膜53を積層させて第3情報表示部を形成する。第3被膜53を積層させる方法としては、例えば真空蒸着、スパッタリング等の気相堆積法が挙げられる。この際、第3可視光線透過層52と被膜53との密着性を上げるため、第3可視光線透過層52上にコロナ処理をしておくとより好ましい。
(5)第2可視光線透過層プレベーク工程
次に、第3被膜53上に上記の樹脂材料を、公知のグラビア等の塗工方式により塗布し、熱乾燥等のプレベークを行って第2可視光線透過層54を形成する。プレベークの方法については特に限定するものではなく、赤外線もしくは熱風を発生させた乾燥炉を用いることが好ましい。時間や温度については、用いた材料によって適宜選択すればよい。
さらに好ましくはプレベークにより第2可視光線透過層54を、他の材料に触れても接着しない仮硬化の状態である、タックフリ−な状態にしてからロール上に巻き取ると、次工程で、オンデマンドで回折格子や指向性散乱の凹凸部を加工しやすくなるだけでなく、第2可視構成透過層54をロール状に巻いた際に、材料間のくっ付きや異物混入の恐れが低減されるため好ましい。
なお、この際、第3被膜53と第2個人認証情報表示部54との密着性を上げるため、第3被膜53上にコロナ処理をしておくとより好ましい。
なお、第2可視光線透過層54は、上記の材料をフィルム状にしたものをラミネート等の公知の方法で透明費か貼り合わせても良い。フィルムを用いることで、上記の塗布工程やプレベーク工程を省略することも可能である。
(6)第2可視光線透過層光硬化工程
第2可視光線透過層54に部分的に光照射をして、第2可視光線透過層54の一部を光硬化させる。
プレベークした第2可視光線透過層54に部分的に光照射をするパターンは、第2の個人認証情報22であって、名前やサイン、血液型などの文字情報や、生年月日、パスポート番号などの数字情報および、顔画像や指紋、静脈などの生態情報や、デザイン、図柄などが含まれている。図1では顔画像を用いるが特に限定せず、個人認証情報を1種類用いても良いし、複数種類を組み合わせても良い。なお、光照射にはUV光を用いるのが好ましい。
第2の個人認証情報22を第2個人認証情報表示部2に作成する手順としては、まず個人認証情報をカメラやスキャナーなどの機器で収集し、パソコンなどによりデジタルデータに変換する。そのデジタルデータを元にして顔画像データを作成する。
そして上記で得られた画像データを用いてプレベークした第2可視光線透過層54に部分的に光照射を行う。そのためには、以下のような方法が挙げられる。
パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データを用い、公知のサーマルヘッド方式やインクジェット方式等の一般的な印刷方式により、遮光マスク用透明基材81に印刷82して遮光マスクを作成する。
遮光マスク用透明基板81の材料はPET等の透明性の高いプラスチックシートを用い、厚みは特に限定は無いが、50μm〜125μm程度であると好ましい。
遮光マスク用透明基板81に印刷する遮光部の材料は公知の光を透過しない黒インキであれば特に限定は無い。厚みも特に限定は無いが、1μm〜3μm程度であると好ましい。
遮光マスク用透明基板81に遮光部を印刷する印刷方法は、特に限定は無い。例えば、公知のサーマルヘッド方式やインクジェット方式等が使用できる。
また別の方法として、パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データを液晶パネルに表示し、液晶パネルを遮光マスクとする方法がある。
液晶の種類としては、UVを吸収せず透過できるタイプのものであれば特に限定は無く、サイズは少なくとも顔画像が映せる程度の大きさがあれば好ましい。データ化された顔画像を白黒の二値で液晶パネルに表示し、液晶パネルを遮光マスクとする。
次に、上述により作成したフィルムの第2被膜55面と、上述により作成した遮光マスクを密着させ、遮光マスク83を通して光照射84を行うことで、第2個人認証情報表示部54の樹脂をマスクのパターン状に選択的に硬化させる。露光条件は、他の方法の場合と同程度でよい。
また、第2仮硬化樹脂層に部分的に光照射をして、第2仮硬化樹脂層の一部を光硬化させる別の態様として、反射表示素子を用いて樹脂を部分的に硬化させるパターン露光やレーザービームのスキャンにより樹脂を部分的に硬化させるパターン露光を用いても良い。
反射表示素子を用いて樹脂を部分的に硬化させるパターン露光については、具体的にはデジタルミラー・デバイスを用いることが好ましい。デジタルミラー・デバイスとは、多数の微小鏡面(マイクロミラー)を平面に配列した表示素子の一種である。顔画像の情報を入力したデジタルミラー・デバイスにUV光を照射すると、個々のオン状態に傾いたミラーの光を他のレンズで拡大し、入力した顔画像がUV光で遮光マスク用透明基板81上に投影される。そのため、投影された部分が硬化し、前記と同様にパターン露光が行える。
一方、レーザービームのスキャンにより樹脂を部分的に硬化させるパターン露光については、入力された顔画像のパターン通りにUV光レーザーで遮光マスク用透明基板81上にスキャンし、部分硬化させてパターン露光が行う方法である。
なお、上記の第2可視光線透過層54に凹凸部を選択的に作成する方法は、第3可視光線透過層52に凹凸部を作成する方法に用いても良い。これにより、画像形成体の構造がさらに複雑となるだけでなく、第3の情報23をオンデマンドで作成しやすくなる。
(7)第2可視光線透過層形成工程
第2可視光線透過層にパターンエンボスを形成する。形成方法としては、エンボスロールに巻きつけた全面ベタ柄の凹凸を有する金属版を用いる方法がある。前記第2可視光線透過層光硬化工程を経た前記第2可視光線透過層に、加熱した金属版を表面に有するエンボスローラーを押し当てて、光硬化しなかった部分のみに、外光を回折又は散乱させる凹凸部を設け、その後光照射、乾燥等を経て、個人認証情報を元にしたデータから凹凸部と平坦部が選択的にパターニングされ、完全に硬化した第2可視光線透過層を形成する。
金属版の材料については特に限定しないが、ニッケル、銅等が一般的である。
金属版は全面ベタ柄の凹凸を有するが、回折格子もしくは指向性散乱を発生すれば良く、その形状は特に限定しない。目的は用途によって適宜選択する。
(8)第2個人認証表示部形成工程
次に、第2個人認証情報表示部2となる樹脂層の上に、第1被膜53の形成方法と同様の方法で第2被膜55を積層させて第2個人認証表示部2を作成する。この際、第2可視光線透過層54と第2被膜55との密着性を上げるため、第2個人認証情報表示部54上にコロナ処理をしておくとより好ましい。
なお、上述した第2個人認証情報表示部2を作製するための工程を、第3情報表示部3を作製するために用いても良い。これによって、さらに高いセキュリティ性を有する画像形成体を作製することが可能となる。
(9)第1個人認証情報表示部形成工程
続けて、第2の個人認証情報22を表示した第2個人認証情報表示部2の上に第1個人認証情報表示部1を形成する。その方法としては、第2個人認証情報表示部2の第2被膜55上に、上記の第1可視光線透過層56の成分を有する材料をロールコートやスクリーン印刷等の公知の印刷方法で塗布しても良いし、上記の成分を有するフィルム上の材料をラミネート等の公知の方法で貼り合わせて、第1個人認証情報表示部1の第1可視光線透過層56としても良い。
第1個人認証情報表示部1に表示される第1の個人認証情報21は、第2の個人認証情報22と同一人物の個人認証情報を表示し、第2個人認証情報表示部54で用いたデジタルデータを用いて、第3の情報23を表示する第1情報表示部を作成する。さらに個人認証情報以外にも背景や図柄、デザインを一緒に付与して、セキュリティ性、意匠性を向上させても良い。
第1個人認証情報表示部1に第1の個人認証情報21を付与する方法としては、第1可視光線透過層56上に直接あるいは受像層を設けて印字する方法や、転写箔上に受像層等を設け、その受像層上に情報画像の形成を行った後、基材上に転写するといった間接転写方式をとることができる。この際の情報画像を形成する手段としては、銀塩方式や、昇華転写方式、熱溶融型転写方式、樹脂型顔料転写方式、静電写真方式、インクジェット方式、または印刷方式など、公知の画像形成手段を用いる事ができる。好ましくは一般的なカラーリボンを用いたサーマルヘッド方式を用いる。顔画像や名前、生年月日等といった画像や文字数字などの第3の情報23を印刷して書き込む。ここで、図1に示した画像形成体10が完成する。
また、今回は図示しないが、別の基材60上に第1の個人認証情報21に加え、図柄や文字情報、デザイン等を付与した転写材を作成し、第1の個人認証情報21が付与された面を第2被膜55上に積層、転写しても良い。その方法は特に限定しない。
また、図6のように、画像形成体10は、第1の個人認証情報21と前記第2の個人認証情報22と第3の情報23の配置を調整して、少なくとも2つの情報が重なって表示されても良い。そして上述の画像形成体10を用いた個人認証媒体11としてもよい。
さらに、図1(c)のように本発明で作成された画像形成体10を第1個人認証表示部1および第2個人認証表示部2を有する面側から部材70上に転写して個人認証媒体としても良い。なお本発明における部材70とは、例えばパスポート、預金通帳、社員証、学生証などの個人の身分を証明するために用いられる冊子が挙げられる。冊子では表紙や裏表紙や複数頁を設けておいて、情報を記入したり、印刷したり、判を押すことができるなど、後から情報を付与できるようにも良い。その他には、ICカード、コンタクトレスカード、ハイブリッドカード、メモリーカード、リライトカード、磁気カード等、あるいは(用途で言うと)キャッシュカード、クレジットカード、(カード状の)免許証、(カード状の)パスポート、(カード状の)健康保険証、(国民カードや県民カードなどの)自治体カード、IDカード、メンバーズカード、等が挙げられる。
さらに、図5のように、上記部材70に、第4の個人認証情報24として写真等を貼り付けても良く、また写真情報をデジタル化し、これを個人認証媒体11に再現しても良い。部材70上に直接あるいは受像層を設けて印字する方法や、転写箔上に受像層等を設け、その受像層上に情報画像の形成を行った後、基材上に転写するといった間接転写方式をとることができる。この際の情報画像を形成する手段としては、銀塩方式や、昇華転写方式、熱溶融型転写方式、樹脂型顔料転写方式、静電写真方式、インクジェット方式、または印刷方式など、公知の画像形成手段を用いる事ができる。また、被転写体である部材70上に転写箔の接着性を向上させるためのプライマー層を設けてもよい。その他には昇華性(熱移行性)染料や、顔料を分散させた樹脂型溶融タイプやワックス溶融タイプを用いた転写リボンによる感熱転写記録法、あるいは電子写真法など用途や目的によって適宜選択すれば良い。
図3に第1の発明における、画像形成体の製造工程の概略図を示す。図3では第2可視光線透過層プレベーク工程以降の製造工程について示す。まず、パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データを遮光マスク用透明基材81に印刷部82にて印刷する。
次に、上述により第2可視光線透過層プレベーク工程を経て形成された第2可視光線透過層54面と、上述により作成した遮光マスク83を密着させ、UV露光装置84にて遮光マスク83を通して光照射を行うことで、第2可視光線透過層54を遮光マスク83のパターン状に硬化させる。
次に、エンボスロールに巻きつけた全面ベタ柄の凹凸を有する金属版85を用いて、パ
ターンエンボスを行う。方法としては、加熱して第2可視光線透過層54と金属版を加圧
貼合することで、UV露光装置84で光照射されなかった部分にのみ金属版85由来の凹
凸パターンが形成され、顔画像のデータをもとに回折格子状の凹凸面と平坦面とを選択的
に設けられた第2可視光線透過層54が形成される。さらに加圧貼合とともにUV露光装
置86によって光照射して、乾燥部90で乾燥を行うと、完全に硬化した第2可視光線透
過層54が形成される。その後、高屈折率層蒸着装置87で第2被膜55である高屈折率
層を蒸着し回折格子を発現させる。つまり、遮光マスクを通して光照射を行い、遮光部分
により光が通らず硬化しなかった未硬化の部分の樹脂層にのみ、凹凸成形を行うことによ
り、所望の顔画像等の個別情報をオンデマンドで表現することが可能となる。
続けて、顔画像を表示した第2個人認証情報表示部2の上に第1可視光線透過層56を転写装置88で積層させ、第1可視光線透過層56に一般的なカラーリボンを用いたサーマルヘッド方式により、顔写真や名前、生年月日等といった文字数字等の個人認証情報を印刷部89にて印刷して書き込む。ここで、図1に示した画像形成体10が完成する。
最後に、画像形成体10の第1個人認証表示部1および第2個人認証表示部2を有する面側から、部材70、例えばパスポート用の紙面上に加熱転写91し、画像形成体10の基材50のみを剥離することで図3に示した個人認証媒体11が完成する。
2)第2の発明について
本発明における第1の発明は、基材と、剥離層と、外光を回折または散乱させることによって表示する第3情報表示部と、顔画像、指紋、サイン等の目視可能な画像を有色表示する第1個人認証情報表示部と、顔画像、指紋、サイン等の目視可能な画像を回折格子や指向性散乱などを用いて表示する第2個人認証情報表示部を有する画像形成体が、上記の順で積層されており、第1個人認証情報表示部及び第2個人認証情報表示部および第3情報表示部は、可視光線を透過し、第2の個人認証情報22と第1の個人認証情報21が同一人物の個人認証情報から選択されることによって、第2個人認証情報表示部は構造が複雑となるため改竄困難となり、さらに第2の個人認証情報22と第3の情報23を目視で比較することで認証できるというものである。
本発明における情報とは、個人または画像形成体の所有者を認証するための個人認証情報や、画像形成体のセキュリティ性を高めるためのセキュリティ付与情報のことを言い、個人認証情報には、画像形成体の所有者を特定することができる名前やサイン、血液型などの文字情報や、生年月日、パスポート番号などの数字情報および、顔画像や指紋、静脈などの生態情報や、デザイン、図柄などが含まれている。また、セキュリティ付与情報は、個人認証情報とは関係のない図柄やデザイン、文字、数字なども含まれる。これらの組み合わせによって画像形成体の改竄困難性やセキュリティ性を高めることが可能となる。
図2は、本発明の製造方法で製造されたマイクロニードルチップを模式的に示した画像形成体の一例を示した概略図であり、図2(a)は画像形成体の平面概略図である。画像形成体10は、第1の個人認証情報21、第2の個人認証情報22、第3の情報23をそれぞれ表示している。本発明においては、第1の個人認証情報21、第2の個人認証情報22が同一人物の個人認証情報から選択されていることを特徴としている。
図2(b)は、図2(a)の画像形成体10のB−B線部における断面図である。図2(b)に示すように画像形成体10は、基材50、剥離層51、第3の情報23を表示する第3情報表示部3、第1の個人認証情報21を表示する第1個人認証情報表示部1、第2の個人認証情報22を表示する第2個人認証情報表示部2の順で積層されて構成されている。
基材50、剥離層51、第1情報表示部1、第2個人認証情報表示部2、第3情報表示部3で用いる材料は上記の第1の発明と同様のものを用いれば良く、用途や目的によって適宜選択すれば良い。
次に、第2の発明に係る画像形成体10の具体的製造方法について述べる。
図2に示した画像形成体10の製造方法は以下のようになる。
(1)剥離層形成工程
公知のグラビア等の塗工方式により、任意の樹脂を選択し、基材50となるプラスチックフィルム上に剥離層51を形成する。ここで用いる基材、剥離層の材料については、上記した通りである。基材50に剥離層51を付加させる方法としては、上記の成分を有する液体接着材料をロールコートやスクリーン印刷等の公知の印刷方法で塗布しても良いし、上記の剥離層の材料を有するフィルム状にしたものをラミネート等の公知の方法で貼り合わせても良い。
(2)第3可視光線透過層プレベーク工程
剥離層51上に上記の樹脂材料を、公知のグラビア等の塗工方式により塗布し、熱乾燥等のプレベークを行って第3可視光線透過層52を形成する。プレベークの方法については特に限定するものではなく、赤外線もしくは熱風を発生させた乾燥炉を用いることが好ましい。時間や温度については、用いた材料によって適宜選択すればよい。
なお、第3可視光線透過層52は、上記の材料をフィルム状にしたものをラミネート等の公知の方法で剥離層51に貼り合わせても良い。フィルムを用いることで、上記の塗布工程やプレベーク工程を省略することも可能である。
この場合、第3可視光線透過層52を形成したフィルムは、次工程の凹凸パターン形成と同じラインで作製しても別ラインで作製しても良いが、通常、樹脂層塗工する速度と凹凸パターンを形成する速度は異なるため、別ラインで作製した方が好ましい。また、樹脂層は目的とする凹凸パターンの高さの1から10倍程度の厚みが良いが、塗工機で塗工することを考えると0.5μm以上5.0μm以下が好ましい。
(3)第3可視光線透過層形成工程
第3可視光線透過層プレベーク工程を経た前記第3可視光線透過層52に回折格子構造もしくは指向性散乱構造を有する凹凸部と平坦部を選択的に設けた第3可視光線透過層52を形成する。
プレベーク工程を経た前記第3可視光線透過層に回折格子構造もしくは指向性散乱構造を有する凹凸部と平坦部を選択的に設ける方法として、加熱エンボスを用いる方法がある。加熱エンボスとは、エンボス原版を巻きつけたエンボスロールを第3可視光線透過層に押し当てて凹凸パターン成形を行う方法である。一般的にエンボス原版は所定のパターンを凹凸パターンとして金属版に形成されている。加熱して第3可視光線透過層52とエンボス原版を加圧貼合し、パターニングされた第3可視光線透過層52を基材とともに剥離して所望の凹凸パターンを得ることができる。
なお、上記の金属版に設ける凹凸パターンは第3の情報23を元にしている。第3の情報23は、セキュリティを付与する情報であれば特に限定するものではなく、図柄やデザイン等、用途や目的によって適宜選択すればよい。また、第3の情報23を元に公知の技術を用いて原版となる金属版を作製する。金属版に用いる材料や作製する方法は公知の材料、技術を用いれば良い。
(4)第3情報表示部形成工程
次に、凹凸パターン成形した第3可視光線透過層52に第3被膜53を積層させて第3情報表示部を形成する。第3被膜53を積層させる方法としては、例えば真空蒸着、スパッタリング等の気相堆積法が挙げられる。この際、第3可視光線透過層52と被膜53との密着性を上げるため、第3可視光線透過層52上にコロナ処理をしておくとより好ましい。
(5)第1個人認証情報表示部形成工程
続けて、第3の情報を表示した第3情報表示部3の上に第1個人認証情報表示部1を形成する。その方法としては、第3被膜53上に、上記の第1可視光線透過層56の成分を有する材料をロールコートやスクリーン印刷等の公知の印刷方法で塗布しても良いし、上記の成分を有するフィルム上の材料をラミネート等の公知の方法で貼り合わせて、第1個人認証情報表示部1の第1可視光線透過層56としても良い。
第1個人認証情報表示部1に表示される第1の個人認証情報21は、第2の個人認証情報22と同一人物の個人認証情報を表示し、第2個人認証情報表示部54で用いたデジタルデータを用いて、第3の情報23を表示する第1情報表示部を作成する。さらに個人認証情報以外にも背景や図柄、デザインを一緒に付与して、セキュリティ性、意匠性を向上させても良い。
第1個人認証情報表示部1に第1の個人認証情報21を付与する方法としては、第1可視光線透過層56上に直接あるいは受像層を設けて印字する方法や、転写箔上に受像層等を設け、その受像層上に情報画像の形成を行った後、基材上に転写するといった間接転写方式をとることができる。この際の情報画像を形成する手段としては、銀塩方式や、昇華転写方式、熱溶融型転写方式、樹脂型顔料転写方式、静電写真方式、インクジェット方式、または印刷方式など、公知の画像形成手段を用いる事ができる。好ましくは一般的なカラーリボンを用いたサーマルヘッド方式を用いる。顔画像や名前、生年月日等といった画像や文字数字などの第3の情報23を印刷して書き込む。ここで、図1に示した画像形成体10が完成する。
また、今回は図示しないが、別の基材60上に第1の個人認証情報21に加え、図柄や文字情報、デザイン等を付与した転写材を作成し、第1の個人認証情報21が付与された面を第2被膜55上に積層、転写しても良い。その方法は特に限定しない。
(6)剥離層形成工程
第3情報表示部の作製時に用いた基材とは別の基材60を用意し、公知のグラビア等の塗工方式により、任意の樹脂を選択し、基材となるプラスチックフィルム上に剥離層57を形成する。ここで用いる基材60、剥離層57の材料については、基材50、剥離層51と同様のものを選択すればよい。基材に剥離層57を付加させる方法としては、上記の成分を有する樹脂材料をロールコートやスクリーン印刷等の公知の印刷方法で塗布しても良いし、上記の成分を有するフィルム上の接着材料をラミネート等の公知の方法で貼り合わせても良い。
(7)第2可視光線透過層プレベーク工程
次に、上記剥離層57上に第2個人認証情報表示部2となる、光硬化性の樹脂である第2可視構成透過層54を、公知のグラビア等の塗工方式により塗工し、熱乾燥等のプレベークした後ロール状に巻き取る。この際、剥離層57と第2個人認証情報表示部54との密着性を上げるため、剥離層57上にコロナ処理をしておくとより好ましい。プレベークの方法については特に限定するものではないが、赤外線もしくは熱風を発生させた乾燥炉を用いることが好ましい。時間や温度については、用いた材料によって適宜選択すればよい。さらに好ましくはプレベークにより第2可視光線透過層54を、他の材料に触れても接着しない仮硬化の状態である、タックフリ−な状態にしてからロール状に巻き取ると、次工程で、オンデマンドで回折格子や指向性散乱の凹凸部を加工しやすくなるだけでなく、第2可視構成透過層54を巻き出す際に、材料のくっ付きや異物混入の恐れが低減されるため好ましい。
次に、剥離層57上に上記の樹脂材料を、公知のグラビア等の塗工方式により塗布し、熱乾燥等のプレベークを行って第2可視光線透過層54を形成する。プレベークの方法については特に限定するものではなく、赤外線もしくは熱風を発生させた乾燥炉を用いることが好ましい。時間や温度については、用いた材料によって適宜選択すればよい。
さらに好ましくはプレベークにより第2可視光線透過層54を、他の材料に触れても接着しない仮硬化の状態である、タックフリ−な状態にしてからロール上に巻き取ると、次工程で、オンデマンドで回折格子や指向性散乱の凹凸部を加工しやすくなるだけでなく、第2可視構成透過層54をロール状に巻いた際に、材料間のくっ付きや異物混入の恐れが低減されるため好ましい。
なお、この際、剥離層57と第2個人認証情報表示部54との密着性を上げるため、剥離層57上にコロナ処理をしておくとより好ましい。
なお、第2可視光線透過層54は、上記の材料をフィルム状にしたものをラミネート等の公知の方法で貼り合わせても良い。フィルムを用いることで、上記の塗布工程やプレベーク工程を省略することも可能である。
(8)第2可視光線透過層光硬化工程
第2可視光線透過層54に部分的に光照射をして、第2可視光線透過層54の一部を光硬化させる。
プレベークした第2可視光線透過層54に部分的に光照射をするパターンは、第2の個人認証情報22であって、名前やサイン、血液型などの文字情報や、生年月日、パスポート番号などの数字情報および、顔画像や指紋、静脈などの生態情報や、デザイン、図柄などが含まれている。図1では顔画像を用いるが特に限定せず、個人認証情報を1種類用いても良いし、複数種類を組み合わせても良い。なお、光照射にはUV光を用いるのが好ましい。
第2の個人認証情報22を第2個人認証情報表示部2に作成する手順としては、まず個人認証情報をカメラやスキャナーなどの機器で収集し、パソコンなどによりデジタルデータに変換する。そのデジタルデータを元にして顔画像データを作成する。
そして上記で得られた画像データを用いてプレベークした第2可視光線透過層54に部分的に光照射を行う。そのためには、以下のような方法が挙げられる。
パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データを用い、公知のサーマルヘッド方式やインクジェット方式等の一般的な印刷方式により、遮光マスク用透明基材81に印刷82して遮光マスクを作成する。
遮光マスク用透明基板81の材料はPET等の透明性の高いプラスチックシートを用い、厚みは特に限定は無いが、50μm〜125μm程度であると好ましい。
遮光マスク用透明基板81に印刷する遮光部の材料は公知の光を透過しない黒インキであれば特に限定は無い。厚みも特に限定は無いが、1μm〜3μm程度であると好ましい。
遮光マスク用透明基板81に遮光部を印刷する印刷方法は、特に限定は無い。例えば、公知のサーマルヘッド方式やインクジェット方式等が使用できる。
また別の方法として、パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データを液晶パネルに表示し、液晶パネルを遮光マスクとする方法がある。
液晶の種類としては、UVを吸収せず透過できるタイプのものであれば特に限定は無く、サイズは少なくとも顔画像が映せる程度の大きさがあれば好ましい。データ化された顔画像を白黒の二値で液晶パネルに表示し、液晶パネルを遮光マスクとする。
次に、上述により作成したフィルムの第2被膜55面と、上述により作成した遮光マスクを密着させ、遮光マスク83を通して光照射84を行うことで、第2個人認証情報表示部54の樹脂をマスクのパターン状に選択的に硬化させる。
また、第2仮硬化樹脂層に部分的に光照射をして、第2仮硬化樹脂層の一部を光硬化させる別の態様として、反射表示素子を用いて樹脂を部分的に硬化させるパターン露光やレーザービームのスキャンにより樹脂を部分的に硬化させるパターン露光を用いても良い。
反射表示素子を用いて樹脂を部分的に硬化させるパターン露光については、具体的にはデジタルミラー・デバイスを用いることが好ましい。デジタルミラー・デバイスとは、多数の微小鏡面(マイクロミラー)を平面に配列した表示素子の一種である。顔画像の情報を入力したデジタルミラー・デバイスにUV光を照射すると、個々のオン状態に傾いたミラーの光を他のレンズで拡大し、入力した顔画像がUV光で遮光マスク用透明基板81上に投影される。そのため、投影された部分が硬化し、前記と同様にパターン露光が行える。
一方、レーザービームのスキャンにより樹脂を部分的に硬化させるパターン露光については、入力された顔画像のパターン通りにUV光レーザーで遮光マスク用透明基板81上にスキャンし、部分硬化させてパターン露光が行う方法である。
なお、上記の第2可視光線透過層54に凹凸部を選択的に作成する方法は、第3可視光線透過層52に凹凸部を作成する方法に用いても良い。これにより、画像形成体の構造がさらに複雑となるだけでなく、第3の情報23をオンデマンドで作成しやすくなる。
(9)第2可視光線透過層形成工程
第2可視光線透過層にパターンエンボスを形成する。形成方法としては、エンボスロールに巻きつけた全面ベタ柄の凹凸を有する金属版を用いる方法がある。前記第2可視光線透過層光硬化工程を経た前記第2可視光線透過層に、加熱した金属版を表面に有するエンボスローラーを押し当てて、光硬化しなかった部分のみに、外光を回折又は散乱させる凹凸部を設け、その後光照射、乾燥等を経て、個人認証情報を元にしたデータから凹凸部と平坦部が選択的にパターニングされ、完全に硬化した第2可視光線透過層を形成する。
金属版の材料については特に限定しないが、ニッケル、銅等が一般的である。
金属版は全面ベタ柄の凹凸を有するが、回折格子もしくは指向性散乱を発生すれば良く、その形状は特に限定しない。目的は用途によって適宜選択する。
(10)第2個人認証情報表示部形成工程
次に、第2個人認証情報表示部54となる樹脂層の上に、第1被膜53の形成方法と同様の方法で第2被膜55を積層させて第2個人認証表示部を作成する。この際、第2個人認証情報表示部54と第2被膜55との密着性を上げるため、第2個人認証情報表示部54上にコロナ処理をしておくとより好ましい。
なお、上述した第2個人認証情報表示部2を作製するための工程を、第3情報表示部3を作製するために用いても良い。これによって、さらに高いセキュリティ性を有する画像形成体を作製することが可能となる。
(11)第2個人認証情報表示部積層工程
第3の情報23を表示した第3情報表示部3の上に、第2個人認証情報表示部54を積層させる。本発明では第2個人認証情報表示部54の第1被膜53を有する面から転写させる。積層する方法については転写方式に特に限定するものではなく、公知のラミネート技術を用いても良い。ここで、図2に示した画像形成体10が完成する。
また、図6のように、画像形成体10は、第1の個人認証情報21と前記第2の個人認証情報22と第3の情報23の配置を調整して、少なくとも2つの情報が重なって表示されても良い。そして上述の画像形成体10を用いた個人認証媒体11としてもよい。
さらに、図2(d)のように本発明で作成された画像形成体10を第1個人認証表示部1および第2個人認証表示部2を有する面側から部材70上に転写して個人認証媒体11としても良い。なお本発明における部材とは、例えばパスポート、預金通帳、社員証、学生証などの個人の身分を証明するために用いられる冊子が挙げられる。冊子では表紙や裏表紙や複数頁を設けておいて、情報を記入したり、印刷したり、判を押すことができるなど、後から情報を付与できるようにも良い。その他には、ICカード、コンタクトレスカード、ハイブリッドカード、メモリーカード、リライトカード、磁気カード等、あるいは(用途で言うと)キャッシュカード、クレジットカード、(カード状の)免許証、(カード状の)パスポート、(カード状の)健康保険証、(国民カードや県民カードなどの)自治体カード、IDカード、メンバーズカード、等が挙げられる。
さらに、上記部材に、図5のように、第4の個人認証情報24として写真等を貼り付けても良く、また写真情報をデジタル化し、これを個人認証媒体11に再現しても良い。部材上に直接あるいは受像層を設けて印字する方法や、転写箔上に受像層等を設け、その受像層上に情報画像の形成を行った後、基材上に転写するといった間接転写方式をとることができる。この際の情報画像を形成する手段としては、銀塩方式や、昇華転写方式、熱溶融型転写方式、樹脂型顔料転写方式、静電写真方式、インクジェット方式、または印刷方式など、公知の画像形成手段を用いる事ができる。また、被転写体である部材上に転写箔の接着性を向上させるためのプライマー層を設けてもよい。その他には昇華性(熱移行性)染料や、顔料を分散させた樹脂型溶融タイプやワックス溶融タイプを用いた転写リボンによる感熱転写記録法、あるいは電子写真法など用途や目的によって適宜選択すれば良い。
図4に第2の発明における、画像形成体の製造工程の概略図を示す。図2(c)に記載されているように、上述の製造工程(1)〜(4)で作製されたロール状フィルムをXとし、製造工程(6)〜(7)で作製されたロール状フィルムをYとする。
まず、パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データを遮光マスク用透明基材81に印刷部82にて印刷する。
また、フィルムXの第1可視光線透過層56に一般的なカラーリボンを用いたサーマルヘッド方式により、顔写真や名前、生年月日等といった文字数字を印刷部89で印刷して書き込む。
同時に、フィルムYの第2可視光線透過層54に、図3の製造方法と同様の方法で所望のパターン状に凹凸を成形し、顔画像をオンデマンドで表示する第2個人認証情報表示部2を形成する。つまり、遮光マスクを通して光照射を行い、遮光部分により光が通らず硬化しなかった未硬化の部分の樹脂層にのみ、凹凸成形を行うことにより、所望の顔画像等の個別情報をオンデマンドで表現することが可能となる。その後、高屈折率層蒸着装置87で第2被膜55である高屈折率層を蒸着し回折格子を発現させる。
次に、フィルムYの顔画像を表示した第2個人認証表示部側から、フィルムXの第1可視光線透過層56上に熱転写92を行い、フィルムYの基材50のみを剥離する。ここで、図2に示した画像形成体10が完成する。
最後に、画像形成体10の第1個人認証表示部1および第2個人認証表示部2を有する面側から、部材70、例えばパスポート用の紙面上に加熱転写91し、画像形成体10の基材50のみを剥離することで図4に示した個人認証媒体11が完成する。
以上より、個人認証情報をオンデマンドで作成、表示することができ、偽造、改竄が困難でセキュリティ性が高く、さらに媒体の正当な所有者(あるいは使用者)であるか/否かを判定する材料として目視可能な画像を利用できることから、目視での審議判定も容易な発見容易性能を備える画像形成体、個人認証媒体、ならびにその製造方法を提供できることがわかった。
また、本発明の画像形成体製造装置について、図7を用いて説明する。図7(a)は、本発明の画像形成体製造装置の概略図であり、図7(b)は、情報を表示機構で表示させるまでの機構および表示形態を概略的に示した図である。今回は個人認証情報として「T」を用いる。なお、以下の説明には、上述の内容も含んでおり、使用する部材や材料も上述と同様のものを用いる。
前記基材の一方の面に、少なくとも剥離層および第2可視光線透過層が積層されたフィルムを供給する供給機構111を有する。供給機構としてはリールツーリール方式などが挙げられる。
デジタルカメラで撮影した画像や写真、デザインなどの情報110をスキャナー等を用いて電子データとして取り込み、ハードディスクなどの記憶手段112に記憶する。
次に、記憶手段112に記憶された複数の電子データから必要な情報を選択する。そして、選択した電子データを変換機構113にて表示機構114で表示可能な画像情報に変換する。その際、モニターなどの確認画面で確認できるような画像確認機構を設けて、モニターに表示された画像データを確認しながら選択しても良い。また、変換機構113には色補正や位置補正等の画像補正ができる機能を備えていても良い。
表示機構114は、選択した画像データを表示し、供給されたフィルムの前記第2可視光線透過層を有する面に対向し、かつ平行な位置に配置する。フィルムと表示機構114の距離は、目的や使用する抗原や材料等によって適宜選択すれば良い。表示機構114の一例として、液晶パネルが挙げられる。液晶パネルの一例としては、光透過機能及び遮光機能を備えており、画素が複数個マトリクス上に配列された光透過型液晶パネルが挙げられる。液晶パネルでは、画像データが、画素毎に透過と遮光が選択され、透明な画素121は光を透過し、遮光された画素122は黒色で表示されて遮光する。これが複数配列されて画像パターンを表示している。これが遮光マスクの役割を果たす。
また、本発明では、液晶パネルに対する前記フィルムの相対位置を調節する調節機構115を設けて、フィルムの搬送方向や、搬送方向に直交した方向及び液晶パネルとの距離や傾きなどを調整しても良い。
また、光照射機構116は、光源から照射された光線が法線方向から均一に前記遮光マスクへ入射し、前記フィルムに選択的に光を照射する。これにより、可視光線透過樹脂が選択的に硬化する。光照射機構116としては、光源を有する公知のパターン露光装置を用意する。光源としては、可視光領域から外れた波長の光源が好ましく、UV光源などを選択すれば良い。
そして、凹凸部形成機構117では、選択的に光照射されたフィルムの第2可視光線透過層にエンボスローラーを押し当てて、凹凸部と平坦部を選択的に設ける凹凸部形成する。樹脂の未硬化部のみに凹凸形状が形成される。
そして、凹凸部と平坦部が選択的に設けられた第2可視光線透過層に第2皮膜を積層する積層機構118を設けても良い。積層機構には公知の蒸着装置を用いればよい。積層機構118反射膜を積層する。
最後に巻取り機構119にて、フィルムを巻取ると「T」の文字が回折光で表示される画像形成体を得た。巻取り機構119としては、例えばリールツーリール方式を用いる。
また、本発明の画像形成体製造装置には、凹凸部形成機構に、露光機能を追加しても良いし、フィルムを乾燥させる乾燥機構120を加えても良い。
また、供給機構に、前記基材の一方の面に、
前記剥離層と前記第2可視光線透過層の間に、第3の情報を外光を回折又は散乱させることによって表示する第3情報表示部を積層する第3情報表示部積層機構を加えても良い。これにより、上述の画像形成体に第3情報表示を追加した画像形成体を得ることも可能となる。
また、巻き取り機構に、積層機構を経たフィルムの第2被膜表面に、第1の個人認証情報を有色表示する第1個人認証表示部を積層する第1個人認証情報表示部積層機構を加えても良い。これよって、さらに第1個人認証表示部を追加した画像形成体を得ることも可能となる。
また、積層機構を経たフィルムの第2被膜表面に、
少なくとも第3情報表示部と、第1個人認証情報表示部とが積層された別のフィルムを第1個人認証表示部面から貼り合わせる貼合機構加えても良い。これによって第3情報表示部と第1個人認証情報表示部を追加した画像形成体を得ることも可能となる。
また、第1の個人認証情報と前記第2の個人認証情報が同一人物の個人認証情報から選択される選択機構を備えても良い。上述の画像データを用いると処理も簡単に行うことができる。
上述の画像形成体製造装置によって製造された画像形成体を、パスポートなどの部材上に転写する転写機構加えても良い。これにより、「T」が表示された画像形成体が貼り付けられたパスポートを作成する個人認証媒体製造装置とすることができる。
また、部材の少なくとも一部に、第4の個人認証情報を有色表示する第4情報表示部を備えても良い。好ましくは第1の個人認証情報および前記第2の個人認証情報および第4の個人認証情報が同一人物の個人認証情報から選択されるとセキュリティ性が更に向上する。また、部材の情報印字面上に、印刷又は印字の少なくとも一つから選ばれた手段により表示する印刷機構を加えても良い。
以上より、画像形成体及び個人認証情報をオンデマンドで作成、表示することができ、偽造、改竄が困難でセキュリティ性が高く、さらに媒体の正当な所有者(あるいは使用者)であるか/否かを判定する材料として目視可能な画像を利用できることから、目視での審議判定も容易な発見容易性能を備える画像形成体、個人認証媒体、ならびにその製造装置を提供できることがわかった。
熱可塑性のウレタンアクリレート樹脂(EBECRYL6202 ダイセルサイテック社製)に、樹脂100重量部に対して5重量部のアクリルシリコーン(BYK3700 BYKChemie社製)を添加し、MEK:トルエン=50:50の溶剤で希釈し、グラビアロールコーターで25μm厚のPETフィルム(東レ製ルミラー)の一方の主面に乾燥後約0.5μmの厚みになるように塗工し、剥離層とした。
熱可塑性のウレタンアクリレート樹脂(EBECRYL6202 ダイセルサイテック社製)をMEK:トルエン=50:50の溶剤で希釈し、グラビアロールコーターで上記PETフィルムのもう一方の主面に乾燥後約1μmの厚みになるように塗工し、凹凸パターン形成用の第1可視光線透過層とした。
レリーフ型回折格子で全面的に絵柄を表現した一般的なホログラム用金属版を、ロールエンボス装置にセットし、ロール型を90度まで昇温させた。次に、上記で作成したフィルムの第1可視光線透過層を金属版に押し当てて剥離し、レリーフ型回折格子の凹凸パターンを形成した。
第1可視光線透過層の凹凸パターン面にコロナ処理をした後、真空蒸着機を用いて凹凸パターン面に80nmのZnS透明被膜を形成した。
更にZnS透明被膜面にコロナ処理をし、紫外線硬化性のウレタンアクリレート樹脂(UN−952 根上工業社製)を、MEK:トルエン=50:50の溶剤で希釈し、該ZnS透明被膜面上にグラビアロールコーターで乾燥後約2μmの厚みになるように塗工し、凹凸パターン形成用の第2可視光線透過層とした。
第2可視光線透過層にコロナ処理をした後、真空蒸着機を用いて80nmのZnS透明被膜を形成した。
上記のように作成したフィルムを用い、同一装置内で以下の手順で加工を行い、画像形成体及び個人認証媒体を作成した。
まず、別途で50μmのPET基材を用意し、パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データをPET基材の一方の面に印刷し、遮光マスクを作成した。
上記遮光マスクと上記フィルムのZnS透明被膜面を接触させ、遮光マスクを介して紫外線を照射し、第2可視光線透過層の樹脂をマスクのパターン状に硬化させた。
部分的に硬化した第2可視光線透過層を、全面ベタ柄のレリーフ型回折格子の金属版に加熱して押し当て、紫外線照射して完全に硬化させた後、剥離することで、パターン状に凹凸形成し、回折光により顔画像を表示した。
凹凸パターンが形成された第2可視光線透過層の上に、第2可視光線透過層として約5μ厚のポリエステル系樹脂層をロール転写した。ここでは、別途用意しておいた受像層の転写箔を用いた。
第2可視光線透過層に一般的なカラーリボンを用いたサーマルヘッド印刷方式により顔写真、名前、生年月日等の個別情報を印刷して書き込み、画像形成体を作成した。
パスポート用の紙面に個別情報受像層側から加熱転写し、フィルムのPET基材のみを剥離して個人認証媒体を作成した。
個人認証媒体を観察した結果、第2個人認証情報表示部で表現された顔画像は非常に高精細であり、印刷された顔写真と、第2個人認証情報表示部の回折格子凹凸からの回折光により表示される顔画像は目視で同一のものと認識できた。そのため、真偽判定も目視で容易にでき、かつ偽造、変造も困難であることが分かった。
熱可塑性のウレタンアクリレート樹脂(EBECRYL6202 ダイセルサイテック社製)に、樹脂100重量部に対して5重量部のアクリルシリコーン(BYK3700 BYKChemie社製)を添加し、MEK:トルエン=50:50の溶剤で希釈し、グラビアロールコーターで25μm厚のPETフィルム(東レ製ルミラー)の一方の主面に乾燥後約0.5μmの厚みになるように塗工し、剥離層とした。
熱可塑性のウレタンアクリレート樹脂(EBECRYL6202 ダイセルサイテック社製)をMEK:トルエン=50:50の溶剤で希釈し、グラビアロールコーターで上記PETフィルムのもう一方の主面に乾燥後約1μmの厚みになるように塗工し、凹凸パターン形成用の第1可視光線透過層とした。
レリーフ型回折格子で全面的に絵柄を表現した一般的なホログラム用金属版を、ロールエンボス装置にセットし、ロール型を90度まで昇温させた。次に、上記で作成したフィルムの第1可視光線透過層を金属版に押し当てて剥離し、レリーフ型回折格子の凹凸パターンを形成した。
第1可視光線透過層の凹凸パターン面にコロナ処理をした後、真空蒸着機を用いて凹凸パターン面に80nmのZnS透明被膜を形成した。
ZnS透明被膜上に、グラビアロールコーターを用いてポリエステル系樹脂を乾燥後約5μmの厚みになるように塗工し、第3可視光線透過層を設けた。出来たフィルムをXとする。
一方で、熱可塑性のウレタンアクリレート樹脂(EBECRYL6202 ダイセルサイテック社製)に、樹脂100重量部に対して5重量部のアクリルシリコーン(BYK3700 BYKChemie社製)を添加し、MEK:トルエン=50:50の溶剤で希釈し、グラビアロールコーターで12μm厚のPETフィルム(東レ製ルミラー)の一方の主面に乾燥後約0.5μmの厚みになるように塗工し、剥離層とした。
紫外線硬化性のウレタンアクリレート樹脂(UN−952 根上工業社製)を、MEK:トルエン=50:50の溶剤で希釈し、上記剥離層面上にグラビアロールコーターで乾燥後約2μmの厚みになるように塗工し、凹凸パターン形成用の第2可視光線透過層とした。
個別情報表示OVD層面にコロナ処理をした後、真空蒸着機を用いて80nmのZnS透明被膜を形成した。出来たフィルムを出来たフィルムをYとする。
上記のように作成したフィルムX、Yを用い、同一装置内で以下の手順で加工を行い、画像形成体及び個人認証媒体を作成した。
まず、フィルムXの第3可視光線透過層に一般的なカラーリボンを用いたサーマルヘッド印刷方式により顔写真、名前、生年月日等の個別情報を印刷して書き込んだ。
一方、別途で50μmのPET基材を用意し、パソコンより白黒の二値化により入力された顔画像データをPET基材の一方の面に印刷し、遮光マスクを作成した。
上記遮光マスクとフィルムYのZnS透明被膜面を接触させ、遮光マスクを介して紫外線を照射し、第2可視光線透過層の樹脂をマスクのパターン状に硬化させた。
部分的に硬化した第2可視光線透過層を、全面ベタ柄のレリーフ型回折格子の金属版に加熱して押し当て、紫外線照射して完全に硬化させた後、剥離することで、パターン状に凹凸形成し、回折光により顔画像を表示した。
フィルムYの顔画像を表示された部分のみ打ち抜き加工をし、第2可視光線透過層側から、フィルムXの第3可視光線透過層上にスポット熱転写を行い、フィルムYの基材のみを剥離して画像形成体を作成した。
パスポート用の紙面にフィルムXの第3可視光線透過層(フィルムYが転写されている側)から加熱転写し、フィルムのPET基材のみを剥離して個人認証媒体を作成した。
同様に個人認証媒体を観察した結果、第2可視光線透過層で表現された顔画像は非常に高精細であり、印刷された顔写真と第2可視光線透過層の回折格子凹凸からの回折光により表示される顔画像は目視で同一のものと認識できた。そのため、真偽判定も目視で容易にでき、かつ偽造、変造も困難であることが分かった。