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JP5469805B2 - 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 - Google Patents

摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 Download PDF

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Description

本発明は、自動車等の制動に用いられるディスクブレーキパッド、ブレーキライニング等の摩擦材に適した摩擦材組成物及びこれを用いた摩擦材に関する。
自動車等には、その制動のためにディスクブレーキパッドやブレーキライニング等の摩擦材が使用されている。前記摩擦材は、制動のために相手材、例えばディスクローターやブレーキドラム等と摩擦することにより制動の役割を果たしており、そのため、高い摩擦係数と、その摩擦係数の安定性が求められている。
前記摩擦材は、繊維基質、結合材、充填材等を配合した組成物を成形加工することにより製造される。特に、前記繊維基質は、摩擦材の骨格を形成するものであり、摩擦材の制動に関わる特性を付与する成分である。
従来、摩擦材において繊維基質にアスベスト材(石綿)が用いられてきたが、人体へ悪影響を及ぼす物質として認知されて以来、各国法規制等により、これに替わるものが製造されている。
アスベスト材に替わる繊維基質として無機繊維、金属繊維、有機繊維等の複数の繊維を配合した摩擦材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
なかでも代替品として挙げられるセラミック繊維は、摩擦材における強度増加に優れることが知られている。前記セラミック繊維は、1000℃以上の耐熱性を有する人工の無機繊維であり、具体的にはシリカ繊維、アルミナ繊維、アルミナ−シリカ系繊維、アルミナ−シリカ−ジルコニア系繊維等が挙げられる。
ところで、アスベスト材の人体への有害性は、その繊維径が小さいこと、及び体内で溶解せずに滞留することにより生じるものである。代替品としての、繊維径が小さくアスペクト比の大きい無機繊維や、体内で溶解しない繊維に関しても、アスベスト材と同様に体内への悪影響が懸念されている。そのような観点から、摩擦材に使用されるセラミック繊維として、生体溶解性セラミック繊維を使用した摩擦材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、生体溶解性セラミック繊維を使用した摩擦材は、生体非溶解性セラミック繊維を使用した摩擦材と比べて相手材(ディスクローター)の錆落とし時の摩擦材の摩耗が多く錆落とし性に劣るという問題点がある。
一方、相手材(ディスクローター)面に発生する錆は、制動時に車体が異常振動する現象、即ちブレーキジャダーの原因になることから効率よく除去することが求められている。このような相手材の表面に発生する錆を除去する方法として、モース硬度の高い無機物を用いる摩擦材組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、モース硬度が高い無機物を用いると相手材への攻撃性も高まり、ブレーキジャダーが悪化する問題がある。
特開2001−072961号公報 特開2003−301878号公報 特開2006−206785号公報
本発明は、人体に悪影響を及ぼすことなく、錆取り性及びブレーキジャダー特性の良好な摩擦材を得るための摩擦材組成物と、これを用いた摩擦材を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、鋭意検討した結果、生体溶解性無機繊維の含有量及び特定のモース硬度を有する無機物の割合を調整することにより、前記課題を解決することを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)結合材と無機物とを含む摩擦材組成物において、前記無機物としての生体溶解性無機繊維を全組成物中に1.5〜7.5質量%含有し、かつ前記無機物は、モース硬度が6.0を超える無機物の総量がモース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0〜5.5倍で含有される摩擦材組成物。
(2)前記モース硬度が6.0を超える無機物は、最大粒径が7μm以下である上記(1)記載の摩擦材組成物。
(3)上記(1)又は(2)に記載の摩擦材組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材。
(4)上記(1)又は(2)に記載の摩擦材組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材と裏金とを一体化してなる摩擦部材。
本発明によれば、人体に悪影響を及ぼすことなく、錆取り性及びブレーキジャダー特性が良好な摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材を提供することができる。
本発明の摩擦材組成物は、結合材と無機物とを含み、無機物としての生体溶解性無機繊維を1.5〜7.5質量%含み、かつ無機物は、モース硬度が6.0を超える無機物の総量がモース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0〜5.5倍で含有されることを特徴とする。
例えば、自動車等を長期間駐車したり、降雨時での走行後駐車したりするとディスクブレーキのローター(相手材)に錆が発生する。ローター表面上への錆の発生は、均一なものではなく、ローター表面上に不均一に発生する。特に、長期間駐車した際には、摩擦材に覆われているローター表面上にはほとんど錆が発生せず、ローター上に錆の厚い部分と錆の薄い部分とが存在することになる。従って、ローター表面上で錆の厚い部分と錆の薄い部分とでは、厚さの差による段差と、各部分と摩擦材との摩擦係数の差からトルク振動が起こるため、ブレーキジャダー発生の原因となると考えられる。
発明者等の鋭意検討の結果、モース硬度4.0未満の無機物は錆発生後のブレーキジャダーの発生には影響を与えず、モース硬度4.0〜6.0の無機物は錆発生後のブレーキジャダーの発生要因となり、モース硬度6.0を超える無機物は適切な量まではブレーキジャダーを改善することを見いだした。
従って、モース硬度4.0〜6.0の無機物と、モース硬度6.0を超える無機物とを、摩擦材組成物に適切な量で含有することで、錆の厚さの差による段差をすぐに減少させ、摩擦材とローター表面上の錆の厚い部分との摩擦係数と摩擦材と錆の薄い部分との摩擦係数との差を減少させることができ、ブレーキジャダーを抑制することが可能である。
モース硬度が6.0を超える無機物の総量が、モース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0〜5.5倍であると、ブレーキジャダーを改善できる。モース硬度が6.0を超える無機物の総量は、モース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.5〜5.0倍であることがより好ましい。モース硬度が6.0を超える無機物の総量がモース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0倍未満であると、トルク振動が抑制されにくくなり、ブレーキジャダーへの影響が悪化する傾向にある。また、5.5倍を超えると相手材への攻撃性が高まり、ブレーキジャダーが悪化する傾向にある。
本発明において「無機物」とは、摩擦材組成物に含有される全ての無機物をいう。具体的には、摩擦材組成物には、(1)摩擦材を補強するための繊維基質、(2)摩擦特性を改善するための充填材、(3)繊維基質と充填材を結合保持するための結合材が配合されるが、繊維基質としての無機繊維、充填材としての無機充填材等、全ての無機物を含む。これら無機物において、モース硬度が6.0を超える無機物の総量が、モース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0〜5.5倍となるように配合する。
モース硬度6.0を超える無機物は、摩擦材組成物全体に対して、10〜45質量%であることが好ましく、15〜35質量%であることがより好ましい。
モース硬度4.0〜6.0の無機物は、摩擦材組成物全体に対して、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
まず、無機物としての無機繊維について開示する。
本発明の摩擦材組成物は、無機物として生体溶解性無機繊維を含む。本発明における生体溶解性無機繊維は、人体内に取り込まれた場合でも短時間で分解され体外に排出される特徴を有する無機繊維であり、化学組成がアルカリ酸化物、アルカリ土類酸化物総量(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムの酸化物の総量)が18質量%以上でかつ、呼吸による短期バイオ永続性試験で、20μm以下の繊維の質量半減期が10日以内又は気管内注入時の短期バイオ永続性試験で、20μm以上の繊維の質量半減期が40日以内、又は腹膜内試験で過度の発癌性の証拠が無いか又は長期呼吸試験で関連の病原性や腫瘍発生が無いことを満たす無機繊維を意味する(EU指令97/69/ECのNota Q(発癌性適用除外))。
このような生体溶解性無機繊維として、具体的にはSiO−CaO−MgO系繊維やSiO−CaO−MgO−Al系繊維等の生体溶解性セラミック繊維や生体溶解性ロックウール等が挙げられる。本発明においては、耐熱性や補強効果の点でアルミナを含むSiO−CaO−MgO−Al系繊維が好ましい。また、これらの生体溶解性無機繊維は、無機繊維の原料を一般に使用される溶融紡糸法等により繊維化して製造される。
SiO−CaO−MgO系繊維やSiO−CaO−MgO−Al系繊維等の生体溶解性セラミック繊維、生体溶解性ロックウールとして、市販のロックウール RB220-Roxul1000(ラピナス社製)、ファインフレックス−E バルクファイバーT(ニチアス社製)等が使用可能である。
本発明の摩擦材組成物は人体への影響を考慮し、生体溶解性無機繊維を含有することを特徴とするが、その含有量は摩擦材としての基本特性、例えば、耐摩耗性、強度、摩擦係数等を確保する観点で、摩擦材組成物全量に対して1.5〜7.5質量%である必要がある。また、生体溶解性無機繊維の含有量は摩擦材組成物全量に対して、2.5〜6.5質量%であることが好ましく、3.0〜6.0質量%であることがより好ましい。この含有量が1.5質量%未満であると摩擦材とした場合に十分な補強効果が得られず強度が低下しやすく、摩耗し易くなるため、錆落とし性が低下する傾向にある。また、この含有量が7.5質量%を超えると、摩擦材中での繊維の分散性が悪化する傾向にある。
上記含有量で生体溶解性無機繊維を含有させ、各々のモース硬度の無機物の含有量を本発明の範囲内とすることで、繊維径が小さく、アスペクトが大きい生体溶解性無機繊維を摩擦材に含有した場合でも人体に悪影響がなく、且つ摩擦材に補強効果及び錆落とし性を持たせ、且つ耐摩耗性を持たせることができる。
なお、生体溶解性無機繊維も無機物の一つであることから、摩擦材組成物に対する含有量が1.5〜7.5質量%であるとともに、モース硬度が6.0を超える無機物の総量がモース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0〜5.5倍となるように配合される必要がある。
本発明で用いられる生体溶解性無機繊維のモース硬度については後述する。
本発明の摩擦材組成物において、モース硬度が4.0〜6.0の無機物としての無機繊維は、例えば、ロックウール等の繊維が挙げられる。また、上記生体溶解性無機繊維の中で、ロックウール RB220-Roxul1000(ラピナス社製)、ファインフレックス−E バルクファイバーT(ニチアス社製)等はモース硬度が4.0〜6.0に範囲であり、本発明のモース硬度が4.0〜6.0の無機物として挙げることができる。
また、本発明の摩擦材組成物を摩擦材に適応する際には、充填材を含むことが好ましい。充填材としては、無機充填材を使用することができる。無機充填材も、本発明における無機物の一つである。
本発明における無機物としての前記無機充填材は、例えば三硫化アンチモン(モース硬度2、以下無機充填材名称後の括弧内にモース硬度を示す)、硫化錫()、二硫化モリブデン(1〜1.5)、黄鉄鉱(6〜6.5)、硫化ビスマス(2)、硫化亜鉛(3.5〜4)、窒化ホウ素(9)、酸化マグネシウム(5.5)、水酸化カルシウム(2〜3)、チタン酸カリウム(3.5〜4)、酸化カルシウム(2〜3)、炭酸ナトリウム(2.5〜3)、炭酸カルシウム(3)、炭酸マグネシウム(3.5〜5)、硫酸バリウム(3〜4)、コークス(6)、黒鉛(1〜2)、マイカ(2.5〜3)、四酸化三鉄(6)、バーミキュライト(1〜2)、硫酸カルシウム(2〜3)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)(8〜8.5)、ジルコンサンド(6.5〜7.5)、γ−アルミナ(5〜6)、α−アルミナ(8〜9)、板状チタン酸カリウム(3.5〜4)、珪藻土(5〜6)、タルク(0〜1)、クレー(1〜2)、ムライト(7〜8)、ゼオライト(4〜6)等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
モース硬度が6.0を超える無機物(無機繊維及び無機充填材)の最大粒径は7μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。この粒径が7μmを超えると、相手材(ローター)への攻撃性が上がり、ブレーキジャダーへの影響が悪化する傾向にある。ここで、最大粒径とは粒子中のもっとも距離の長い径を意味し、例えば、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置 LA・920(堀場製作所製)で測定することができる。
また、前記無機充填材の含有量は、摩擦材組成物において30〜80質量%であることが好ましく、50〜70質量%であることがより好ましい。
無機充填材を原料として使用する場合、上記無機繊維も含め、モース硬度が6.0を超える無機物の総量が、モース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0〜5.5倍となるように適宜配合する。
本発明における摩擦材組成物に含まれる上述した無機物以外に、金属を含んでも構わない。金属としては、金属繊維、金属充填材が挙げられ、材質は、例えば、銅、真鍮、青銅、鉄、錫、アルミニウム等が挙げられ、その形態として、繊維状、粉末状等が挙げられる。相手材攻撃性や鳴き性能の点で銅、真鍮又は青銅の繊維を用いることが好ましい。また、鉄は、質量が重く、錆易いこと、鳴き特性が悪化すること、相手材を損傷し磨耗させやすい等の性質があることから実用性を考慮すると、本発明に使用される場合は18質量%未満であることが好ましい。ここで本発明における金属とは、金属元素単体あるいは金属元素のみからなる化合物(合金)を意味し、本発明における上述の無機物とは異なるものである。従って、上述の無機物の配合量には金属は含まないこととする。なお、本発明において用いられる上記金属は、モース硬度が4.0未満のものが好ましい。
本発明の摩擦材組成物に含まれる上述した無機充填材以外に有機充填材を含んでもよい。有機充填材としては、例えばカシューダスト、タイヤゴム粉、アクリルゴム粉、イソプレンゴム、NBR、SBR等が挙げられ、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。前記有機充填材の含有量は、摩擦材組成物において2〜20質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることがより好ましい。
また、本発明の摩擦材組成物には、有機繊維を含んでいても良い。有機繊維としては、通常摩擦材組成物に用いられるものが使用可能である。
本発明の摩擦材用組成物を摩擦材に適応する際には、結合材を含むことが好ましい。結合材としては、通常、摩擦材に用いられる熱硬化性樹脂を用いることができ、例えば、フェノール樹脂;アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、エポキシ変性フェノール樹脂、アルキルベンゼン変性フェノール樹脂等の各種変性フェノール樹脂;等が挙げられる。特にフェノール樹脂、アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂が好ましく、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。本発明において、結合材の配合量は、摩擦材組成物全体に対して3〜17質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。
本発明の摩擦材は、公知の方法を用いて製造することができ、例えば、本発明の摩擦材組成物を加熱加圧成形して製造できる。詳細には、本発明の摩擦材組成物をレディゲミキサー、加圧ニーダー等の混合機を用いて均一に混合し、この混合物を成形金型にて予備成形し、得られた予備成形物を成形温度130〜160℃、成形圧力20〜50MPaの条件で2〜10分間で成形し、得られた成形物を150〜250℃で2〜10時間熱処理して摩擦材を得る。必要に応じて塗装、研磨処理、スコーチ処理を行うことも可能である。また、上述のように作製した摩擦材を裏金と一体化して摩擦部材として用いることも可能である。一体化は裏金に接着剤(例えば、CS2402B2(セメダイン社製))を塗布し、裏金と摩擦材を接着させればよい。
本発明の摩擦材組成物は、自動車等のディスクブレーキパットやブレーキライニング等の摩擦材として、また、本発明の摩擦材組成物を目的形状に成形、加工、貼り付け等の工程を施すことにより、クラッチフェーシング、電磁ブレーキ、保持ブレーキ等の摩擦材としても使用することができる。
本発明の摩擦材組成物は、例えば摩擦材の製造において、又は摩擦材の使用において、前記摩擦材組成物が飛散して人体に吸入された場合でも、アスペクト比の大きい生体溶解性無機繊維が生体内にて溶解し体外に排出されるため、人体に悪影響を及ぼさない。
さらに本発明の摩擦材組成物は、摩擦材として使用した場合、これを使用した自動車等における制動時に相手材の錆の除去時に発生する錆摩耗粉よる摩擦材の摩耗が少なく、錆落とし性に優れる効果を有し、良好なブレーキジャダー特性を有する。
以下、本発明を実施例、比較例により説明する。
(実施例1〜5及び比較例1〜7)
表1に示した組成の摩擦材組成物を配合し、実施例1〜5の摩擦材組成物をそれぞれ得た。また、表2に示した組成の摩擦材組成物を配合し、比較例1〜7の摩擦材組成物をそれぞれ得た。
このとき生溶解性無機繊維としては、モース硬度4.0〜6.0のロックウール RB220-Roxul1000(ラピナス社製)とモース硬度4.0〜6.0のファインフレックス−E バルクファイバーT(ニチアス社製))を用いた。
モース硬度4.0〜6.0の無機物として、γ−アルミナ(モース硬度5.0〜6.0、以下無機充填材名称の後に括弧内にモース硬度を示す。)、四酸化三鉄(5.5〜6.0)の無機充填材を、モース硬度6.0を超える無機物としてジルコニア(8.0〜8.5)、ジルコンサンド(6.5〜7.5)、黄鉄鉱(6.0〜6.5)の無機充填材を用いた。
モース硬度4.0以下の無機物、有機充填材、結合材、金属等は、表1又は表2に記載するとおりである。なお、モース硬度4.0以下の無機物は、無機充填材を用いた。
実施例1〜5、比較例1〜7にて配合した組成物のモース硬度が6.0を超える無機物の全組成物中の割合(A)とモース硬度4.0〜6.0の無機物の全組成物中の割合(B)のマトリクスを表3に示す。
それぞれの摩擦材組成物をレディゲミキサーにて混合した。この混合物を成形プレスで予備成形し、得られた予備成形物を成形温度145℃、成形圧力40MPaの条件で6分間成形プレスを用いて熱成形した。この後215℃で4.5時間熱処理し、ロータリー研磨機を用いて研磨し、500℃スコーチ処理を行って摩擦材としてのディスクブレーキパッドを得た。
実施例1〜5及び比較例1〜7で得られたぞれぞれの摩擦材における錆落とし性、トルク振動について試験を行い、その評価を行った。評価はブレーキイナーシャダイナモメーターにて試験を行った。ディスクローターは、15インチベンチレートディスクブレーキローターを用いた。
(錆落とし性及びトルク振動の評価前の準備)
まず、ブレーキイナーシャダイナモメーターでJASO C427に準拠したすり合わせを行った(初速度60km/h、減速度0.35Gブレーキインターバル80s、制動回数200回)。
その後、下記手順に従いディスクローターの錆付けを行った。
(1)5質量%の塩水溶液にディスクローターを10分間浸漬させた。
(2)ブレーキパッドをディスクローター両面に置き、シャコ万力で固定した。
(3)そのディスクローターをJIS D4419に準拠して温度50±1℃、湿度95±1%に保たれた高温高湿槽にて3時間15分放置し、その後70±1℃、湿度15±1%の条件で2時間30分乾燥した。
(4)上記(3)の操作を12回繰り返し、ディスクローターの錆付けを行った。
上記方法により錆付けをしたディスクローターは、ブレーキパットに覆われていた部分(ディスクパッドが固定されていた部分)と露出していた部分とで錆の発生が異なるため、ディスクローター表面は錆の多く発生している部分と錆の殆ど発生していない部分で段差のある状態になっている。
次いで、上記の方法で作製した錆付きローターを実施例又は比較例のディスクブレーキパッドのそれぞれを用いて、JASO C427に準拠したすり合わせ条件(初速度60km/h、減速度0.35G、ブレーキインターバル80s)で制動し、錆落とし性及びトルク振動の評価を行った。
(錆落とし性)
下記式により、制動回数50回目及び200回目における錆落とし率を算出した。算出した錆落とし率が95%以上の時を◎、85%以上95%未満の時を○、75%以上85%未満の時を△、75%の時を×として錆落とし性を評価した。
錆落とし率=落ちた錆の厚さ/錆付け時の錆の厚さ×100(%)
(上記式中、落ちた錆の厚さ=錆付け後の錆の厚さ−錆落とし試験後の錆の厚さ、
錆付け時の錆の厚さ=錆付け後のディスクローターの厚さ−すり合わせ後のディスクローターの厚さ、
錆落とし試験後の錆の厚さ=制動後のディスクローターの厚さ−すり合わせ後のディスクローターの厚さ、とする。)
(トルク振動)
上記試験により測定したトルクの最大値と最小値の差よりトルク振動の評価を行った。
トルクの最大値と最小値の差が、50kN未満の時を◎、50kN以上100kN未満の時を○、100kN以上150kN未満の時を△、150kN以上の時を×としてトルク振動の評価を行った。
(トルク振動減少中の増加部分の有無)
制動回数1回、5回、10回、50回、100回、200回の時のトルク振動を測定した。通常、制動回数の増加に伴いトルク振動は減少する。しかし、制動回数の増加に伴いトルク振動が減少していく際に、トルク振動が増加に転じる場合がある。このような場合、ブレーキジャダーの発生につながると考えられるため、トルク振動の減少中にトルク振動が増加に転じる部分を有しない場合を○、有する場合を×として評価した。
Figure 0005469805
なお、表1及び表2で用いられたフェノール樹脂は三井化学株式会社製のミレックス(登録商標)、テフロン(登録商標)樹脂は住友スリーエム株式会社製のDyneon PTFE、アラミド繊維は東レ・デュポン株式会社製のKEVLAR(登録商標)を用いた。
Figure 0005469805
Figure 0005469805
表1、2より、実施例の摩擦材は、錆取り性が良好であり、ブレーキジャダーの発生要因となるトルク振動が低くなっているのがわかる。また、実施例の摩擦材は、制動回数の増加に伴うトルク振動の減少において、トルク振動が増加に転じることもないためブレーキジャダーの発生が抑制されている。
なお、生体溶解性無機繊維が1.5質量%未満の比較例7のディスクプレーキパッドは、補強効果が低いため摩耗量が大きくなった。

Claims (8)

  1. 結合材と無機物とを含む摩擦材組成物において、前記無機物としての生体溶解性無機繊維を全組成物中に1.5〜7.5質量%含有し、
    前記無機物は、無機繊維及び/又は無機充填材であり、かつ、モース硬度が6.0を超える無機物の総量がモース硬度4.0〜6.0の無機物の総量に対して3.0〜5.5倍で含有され、モース硬度が6.0を超える無機物の総量は摩擦材組成物全体に対して10〜45質量%である摩擦材組成物。
  2. 前記モース硬度が6.0を超える無機物は、最大粒径が7μm以下である請求項1記載の摩擦材組成物。
  3. 前記モース硬度が6.0を超える無機物が、黄鉄鉱、窒化ホウ素、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、ジルコンサンド、α−アルミナ及びムライトからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1又は2記載の摩擦材組成物。
  4. 前記モース硬度4.0〜6.0の無機物が、ロックウール、酸化マグネシウム、コークス、四酸化三鉄、γ−アルミナ及び珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜3のいずれか一項に記載の摩擦材組成物。
  5. 前記モース硬度が6.0を超える無機物が、黄鉄鉱、酸化ジルコニウム(ジルコニア)及びジルコンサンドからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項3記載の摩擦材組成物。
  6. 前記モース硬度4.0〜6.0の無機物が、ロックウール、四酸化三鉄及びγ−アルミナからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項4に記載の摩擦材組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の摩擦材組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の摩擦材組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材と裏金とを一体化してなる摩擦部材。
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