JP5363841B2 - エポキシ系樹脂組成物、プリプレグ、硬化体、シート状成形体、積層板および多層積層板 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、アルコキシシリル基を有するイミダゾールシラン、もしくはアルコキシシリル基を有するジメチルアミノシランを含有するエポキシ樹脂組成物が開示されている。このエポキシ樹脂組成物は、硬化性、密着性、および貯蔵安定性に優れているとされている。
さらに、特許文献3には、エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)および無機質充填剤(C)を含む樹脂組成物中に、Si原子とN原子とが直接結合していないイミダゾールシラン(D)が0.01〜2.0重量部の割合で含有されているエポキ樹脂組成物が開示されている。このエポキシ樹脂組成物は、半導体チップとの接着性に優れ、IRリフロー後においても、剥離せず、さらに耐湿性にも優れているとされている。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランのいずれか1以上で処理されたシリカ(c)は、シリカ100重量部に対し、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランによる処理量が0.1〜5重量部であることを特徴とするエポキシ系樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記イミダゾールシランが分子内に水酸基を有しないことを特徴とするエポキシ系樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、エポキシ系樹脂用硬化剤(b)は、ビフェニル骨格を有する硬化剤、活性エステル硬化剤、ベンゾオキサジン構造を含有する硬化剤、アミノトリアジン骨格を有する硬化剤およびナフタレン骨格を有する硬化剤からなる群から選択される少なくとも1種を、エポキシ系樹脂用硬化剤全量に対し、5質量%以上含有することを特徴とするエポキシ系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、エポキシ系樹脂(a)とエポキシ系樹脂用硬化剤(b)との混合物(a+b)100重量部に対し、平均粒子径が500nm以下である有機化層状珪酸塩(e)を2重量部以下の割合で、さらに含有することを特徴とするエポキシ系樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第9の発明によれば、第1〜8のいずれかの発明において、さらに、樹脂組成物全量に対し、マレイミド系化合物(f)を2〜45質量%含有することを特徴とするエポキシ系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、第1〜9のいずれかの発明に係るエポキシ系樹脂組成物または第10の発明に係るプリプレグを加熱硬化させてなる樹脂硬化物に、粗化処理が施された硬化体であって、表面粗さRaが0.2μm以下であり、かつ表面粗さRzが2.0μm以下であることを特徴とする硬化体が提供される。
さらに、本発明の第12の発明によれば、第11の発明において、前記樹脂硬化物を粗化処理する前に、膨潤処理が施されていることを特徴とする硬化体が提供される。
さらに、本発明の第14の発明によれば、第13の発明に係るシート状成形体の少なくとも片面に、金属層及び/又は接着性を有する接着層が形成されてなることを特徴とする積層板が提供される。
さらに、本発明の第16の発明によれば、第14又は15の発明に係る積層板から選ばれる少なくとも1種類の積層板を積層してなることを特徴とする多層積層板が提供される。
また、シリカの平均粒子径が1μm以下である場合には、樹脂組成物を加熱硬化させて、さらに、例えば膨潤、粗化処理を施すと、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカをより一層容易に脱離させることができる。また、シリカの平均粒子径が小さいほど、シリカが脱離しやすく、また、形成される孔が微細となる。これにより、硬化物の表面に、微細な凹凸面を形成される。よって、硬化物の表面に、例えば銅などの金属めっき層などが形成された場合に、硬化物と金属めっきとの密着性をより一層高めることができる。
さらに、エポキシ系樹脂(a)およびエポキシ系樹脂の硬化剤(b)からなる混合物(a+b)100重量部に対し、有機化層状珪酸塩(e)を2重量部以下の割合で、さらに含む場合には、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカ(c)の周囲には、有機化層状珪酸塩(e)が分散されることになる。そのため、この樹脂組成物を硬化させた後に、例えば膨潤、粗化処理を施すことにより、硬化物の表面に存在するイミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカ(c)を、より一層容易に脱離させることができる。従って、硬化物の表面に、微細で、かつ均一な凹凸面を形成することができる。よって、硬化物の表面に、例えば銅などの金属めっき層などが形成された場合に、硬化体と金属めっきとの密着性を高めることができる。
前記特許文献4においては、有機化層状珪酸塩(e)は0.1〜50重量部の割合と規定しているが、本発明では、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカ(c)の含有割合が25重量部以上で、有機化層状珪酸塩(e)が2重量部以下とし、更に、ノニオン系界面活性剤(d)を特定量含有させることにより、粗化処理後の表面粗さを、更に、小さくできることを本発明で見出したのである。
そのため、めっきによって回路を形成する部材、例えばビルドアップ基板のような電子回路を形成用部材、樹脂製アンテナのような接続端子を形成用部材であって、めっき層の密着性に優れた信頼性の高い部材を得ることができる。なお、回路の形成は、公知の手法、例えばエッチング等により形成することができる。
よって、硬化物の表面に、例えば銅などの金属めっき層などが形成された場合に、硬化後の樹脂組成物と金属めっき層との密着性をより一層高めることができる。また、硬化体の表面粗さが小さいので、硬化体に、L/S値が小さい銅配線が形成された場合に、高速信号処理性能を高めることができる。信号が5GHz以上の高周波になったとしても、硬化体の表面の表面粗さが小さいので、銅めっきと硬化体との界面での電気信号のロスが小さくなるというメリットがある。また、アンカー穴が5μm以下と小さいので、L/Sが小さくなっても、パターン形成が可能である。例えばL/Sが10/10以下になっても、アンカー穴が小さいので、配線の短絡の心配がなく、高密度配線が形成可能である。本発明では、表面粗さが小さいにもかかわらず、銅めっき層の密着性を高めることができ、この点が、従来技術に対して、大きく異なる点である。
また、本発明に係る硬化体において、樹脂硬化物を粗化処理する前に、膨潤処理が施された場合には、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカを、より一層容易に脱離させることができる。よって、シリカが脱離して、微細な孔が形成されることにより、硬化体の表面に、微細な凹凸を形成することができる。
また、本発明に係る積層板では、シート状成形体の少なくとも片面に、金属層及び/又は接着性を有する接着層が形成されている。この積層板では、シート状成形体の表面の凹凸面と、金属層及び/又は接着層とシート状成形体との密着性が高められており、密着信頼性に優れている。
さらに、金属層が回路として形成されている場合には、金属層がシート状成形体の表面に、強固に密着されているため、金属層からなる回路の信頼性が高められている。
以下、本発明のエポキシ系樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ、硬化体、シート状成形体、積層板および多層積層板などについて、項目毎に説明する。
本発明のエポキシ系樹脂組成物は、エポキシ系樹脂(a)と、エポキシ系樹脂用硬化剤(b)と、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランのいずれか1以上で処理され、かつ平均粒子径が5μm以下であるシリカ(c)と、ノニオン系界面活性剤(d)とを必須成分として含有し、必要に応じて、好ましくは有機化層状珪酸塩(e)、或いはさらにマレイミド系化合物(f)、さらに、他の成分を含有するものである。
本発明において、エポキシ系樹脂(a)とは、少なくとも1個のエポキシ基(オキシラン環)を有する有機化合物をいう。
上記エポキシ系樹脂中のエポキシ基の数としては、1分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当たり2個以上であることがより好ましい。
エポキシ系樹脂(a)としては、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、以下に示すエポキシ系樹脂(1)〜エポキシ系樹脂(11)等が挙げられる。
これらのエポキシ系樹脂(a)は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、エポキシ系樹脂として、これらのエポキシ系樹脂の誘導体又は水添物が用いられてもよい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ノボラック型エポキシ系樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、上記エポキシ系樹脂(1)としては、ナフタレン、ナフチレンエーテル、ビフェニル、アントラセン、ピレン、キサンテン、インドール等の芳香族環を主鎖中に有するエポキシ系樹脂、インドール−フェノール共縮合エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂などが挙げられる。この他には、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等の芳香族化合物からなるエポキシ系樹脂等も挙げられる。
可撓性エポキシ樹脂としては、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、炭素数2〜9(好ましくは2〜4)のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ポリオールのポリグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートと、エチレン、酢酸ビニルもしくは(メタ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーとの共重合体、共役ジエン化合物を主体とする(共)重合体またはその部分水添物の(共)重合体における不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したもの、1分子当たり1個以上、好ましくは2個以上のエポキシ基を有するポリエステル樹脂、ウレタン結合やポリカプロラクトン結合を導入した、ウレタン変性エポキシ樹脂やポリカプロラクトン変性エポキシ樹脂、ダイマー酸またはその誘導体の分子内にエポキシ基を導入したダイマー酸変性エポキシ樹脂、NBR、CTBN、ポリブタジエン、アクリルゴム等のゴム成分の分子内にエポキシ基を導入したゴム変性エポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明のエポキシ系樹脂組成物には、上記のエポキシ系樹脂(a)を硬化させるエポキシ系樹脂用硬化剤(b)が含有される。
これらの硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、硬化剤とともに、アセチルアセトン鉄等の樹脂硬化触媒として、これらの硬化剤の誘導体が用いられてもよい。
また、上記鎖状脂肪族アミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン等が挙げられる。
さらに、上記環状脂肪族アミン化合物としては、例えば、メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等が挙げられる。
また、上記アミン化合物から合成される化合物としては、例えば、ポリアミノアミド化合物、ポリアミノイミド化合物、ケチミン化合物等が挙げられる。
さらに、上記ポリアミノアミド化合物としては、例えば、上記アミン化合物とカルボン酸とから合成される化合物等が挙げられる。カルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ二酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジヒドロイソフタル酸、テトラヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等が挙げられる。
また、上記ケチミン化合物としては、例えば、上記アミン化合物とケトン化合物とから合成される化合物等が挙げられる。
イミダゾール化合物は、硬化剤としてだけではなく、他の硬化剤と併用して、硬化促進剤としても、使用され得る。
また、上記メラミン化合物としては、例えば、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
さらに、上記酸無水物としては、例えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物、ポリドデカン二酸無水物、クロレンド酸無水物等が挙げられる。
上記フェノール基を有するフェノール化合物としては、例えば、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール、フェノールアラルキル樹脂等が挙げられる。これらの誘導体も用いることができ、フェノール化合物は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化剤が下記式(1)〜(3)のいずれかで示されるフェノール化合物である場合には、硬化物の表面粗さ(Ra,Rz)がさらに一層細かくなる。また、上記硬化剤がフェノール化合物である場合には、耐熱性が高く、吸水性が低く、さらに硬化物に熱履歴を与えた場合の寸法安定性がより一層向上された硬化物を得ることができる。
また、シアネートエステル樹脂も用いることができる。シアネートエステル樹脂は、線膨張率の低い硬化物を得ることができ、例えばノボラック型シーネートエステル樹脂、ビスフェノール型シアネートエステル樹脂及び一部をトリアジン化したプレポリマーなどを用いることができる。
また、エポキシ系樹脂組成物は、硬化剤として、ビフェニル構造(または骨格)を有するフェノール系硬化剤、活性エステル硬化剤、ベンゾオキサジン構造を含有する硬化剤の少なくとも1種類を含有することがより好ましい。さらに、エポキシ系樹脂組成物は、ビフェニル構造を有するフェノール系硬化剤あるいは活性エステル硬化剤の少なくとも1種類を含有することが特に好ましい。この場合、硬化剤がビフェニル構造もしくは活性エステル構造を有するため、例えば、めっきの前処理としての膨潤・粗化処理において樹脂自体が影響を受け難い。従って、樹脂組成物を硬化させた後に、粗化処理すると、樹脂の表面が粗らされずに、平均粒子径が5μm以下のイミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカが選択的に脱離して、孔が形成される。よって、硬化物の表面に、表面粗さの非常に小さい凹凸面を形成することができる。
本発明のエポキシ系樹脂組成物には、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されており、かつ平均粒子径が5μm以下であるシリカ(c)が含有される。
樹脂組成物におけるイミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカ(c)の配合割合は、エポキシ系樹脂(a)および硬化剤(b)からなる混合物(a+b)100重量部に対して、25〜400重量部配合される。シリカの配合割合は、上記混合物に対して、25〜250重量部の範囲が好ましく、43〜150重量部の範囲がさらに好ましい。シリカが25重量部より少ないと、粗化処理等によってシリカが脱離されて形成される孔の総表面積が小さくなり、充分なめっき接着強度が発現しなくなり、一方、400重量部より多いと、樹脂が脆くなり易い。
シランカップリング剤は、有機物と珪素から構成される化合物であるが、イミダゾールシランは、分子内にイミダゾール基を有するカップリング剤である。イミダゾールシランは、分子内に水酸基を有しない構造であることが好ましい。水酸基を有するイミダゾールシラン化合物は、エポキシ樹脂と混ぜて保管した場合に、安定性が悪いという問題があるからである。水酸基を含まないイミダゾールシランとしては、具体的には、日鉱金属社製、商品名「IM−1000」が挙げられる。
シランカップリング剤としては、シリカの表面処理だけではなく、樹脂組成物にシランカップリング剤を別途添加することも可能であり、本発明の範囲に含まれるものである。特に、イミダゾールシランカップリング剤を更に添加することで粗化処理後の表面粗さを小さくすることが可能である。添加するシランカップリング剤の量は、樹脂組成物全量に対して5重量部以下が望ましい。5重量部以上になると、粘度が変化したり、硬化物の機械物性の低下などの影響があったりするからである。
シリカの平均粒子径は、50%となるメディアン径(d50)の値を採用することができ、レーザー回折散乱方式の粒度分布測定装置にて測定することができる。
乾式法と呼ばれる方法が挙げられ、一例としてシリカにシラン化合物を直接付着させる方法が挙げられる。具体的には、ミキサーにシリカを仕込み、攪拌しながらイミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランのアルコール又は水溶液を滴下又は噴霧し、後攪拌を行ってふるいで分級する。さらに、加熱によりシラン化合物とシリカとを脱水縮合させて、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカを得ることができる。
更に、別の方法として、シリカスラリーを攪拌しながらイミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランを添加した後に、加熱還流処理により脱水縮合を進行させ、シリカスラリーとして使用することも可能である。
本発明のエポキシ系樹脂組成物には、ノニオン系界面活性剤(d)が含有される。
ノニオン系界面活性剤(d)としては、エーテル系、エステル系、エステル・エーテル系、含窒素系の化合物、さらには、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノレイン酸等の各種脂肪酸も、好適に用いることができる。
また、上記ポリグリセリンエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステルとしては、例えば、ジステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル等が挙げられる。
また、上記ポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレントリミリスチン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンジステアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレントリステアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレントリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤は、充分に分散させることが重要であり、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカを含む溶剤ノニオン系界面活性剤を添加して充分に攪拌させることが重要である。シリカスラリーの場合には、予めノニオン系界面活性剤を添加して、充分攪拌しておくことが好ましい。攪拌は、ディスパーあるいはビーズミルなどを用いればよい。
本発明のエポキシ系樹脂組成物には、好ましくは、有機化層状珪酸塩(e)が含有される。
樹脂組成物に、有機化層状珪酸塩(e)と、上述したイミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカ(c)とを含有させると、シリカの周囲に有機化層状珪酸塩が存在することになる。この場合、樹脂組成物を加熱硬化させて、さらに、例えば膨潤、粗化処理を施すことにより、樹脂硬化物の表面に存在するイミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカをより一層容易に脱離させることが可能となる。シリカが容易に脱離するメカニズムは明確ではないが、有機化層状珪酸塩の層間あるいは有機化層状珪酸塩と樹脂との間のナノオーダーの無数の界面から膨潤液、あるいは粗化液が浸透するとともに、エポキシ系樹脂(a)とイミダゾールシラン処理などされたシリカ(c)との界面にも浸透するためと推定される。
これらのうち、層状珪酸塩として、モンモリロナイト、ヘクトライト、及び膨潤性マイカからなる群より選択される少なくとも1種が好適に用いられる。これらの層状珪酸塩は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
例えば、樹脂組成物が封止剤用途に用いられる場合には、有機化層状珪酸塩の配合割合は、エポキシ系樹脂(a)および硬化剤(b)からなる混合物(a+b)100重量部に対して、2重量部以下の範囲が好ましい。配合割合が2重量部より多いと、膨潤液及び粗化液の浸透速度が早くなることから、表面粗さが変化する速度が速すぎて充分な膨潤処理、粗化処理の処理時間が確保できないという問題が発生する可能性がある。膨潤処理及び粗化処理の温度を調節することで、ある程度は処理時間を長くとることは可能である。
本発明のエポキシ系樹脂組成物には、好ましくは、さらにマレイミド系化合物(f)が含有される。
マレイミド(マレイン酸イミド)系化合物(f)としては、1分子中に1個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、特に限定されるものではなく、例えば、N−フェニルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル}プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、これらマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマーなどが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することもできる。より好適なものとしては、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル}プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミドが挙げられる。それらの具体的なものとしては、大和化成工業(株)製の商品名「BMI−1000」のビス(4−マレイミドフェニル)メタン(または4,4’−Diphenylmethane bismaleimide)、商品名「BMI−2000」のポリフェニルメタンマレイミド(またはoligomer of phenylmethane maleimide)、商品名「BMI−5100」のビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンや、ケイ・アイ化成(株)製の商品名「BMI」のビス(4−マレイミドフェニル)メタン(または4,4’−Diphenylmethane bismaleimide)、商品名「BMI−70」のビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(またはBis−(3−ethyl−5−methyl−4−maleimidephenyl)methane)、商品名「BMI−80」の2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル}プロパン(または2,2’−Bis−[4−(4−maleimidephenoxy)phenyl]propane)などが挙げられる。
本発明のエポキシ系樹脂組成物において、マレイミド系化合物(f)の含有割合は、樹脂組成物全量に対し、2〜45質量%であり、好ましくは5〜25質量%である。
マレイミド系化合物(f)の含有量が2質量%未満であると、その添加効果がなく、一方、マレイミド系化合物(f)の含有量が45質量%を超えると、粗化処理後の表面粗さが大きくなったり、硬化物の引張強度や伸びが低下する懸念がある。
本発明のエポキシ系樹脂組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて、熱可塑性樹脂類、熱可塑性エラストマー類、架橋ゴム、オリゴマー類、無機化合物、造核剤、酸化防止剤、老化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃助剤、帯電防止剤、防曇剤、充填剤、軟化剤、可塑剤、および着色剤等の添加剤が配合されてもよい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明のエポキシ系樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系樹脂(a)と硬化剤(b)との混合物と、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカ(c)及びノニオン系界面活性剤(d)と、必要に応じて有機化層状珪酸塩(e)或いはさらにマレイミド系化合物(f)とを、溶剤に添加した後、乾燥して溶剤を除去する方法が挙げられる。
また、樹脂組成物を硬化させた後に、粗化処理した場合、粗化処理によって形成される表面の粗さは、従来のものよりも小さいため、電気的に見た場合、絶縁層の厚みが厚くなる。また、表面粗さが小さいため、絶縁層の厚さを薄くすることも可能となる。
よって、樹脂組成物が樹脂付き銅箔、銅張積層板、プリント基板、プリプレグ、接着シートおよびTAB用テープなどの絶縁性を要求される用途に用いられた際に、微細な配線を形成し得る。従って、信号伝送速度を高めることができる。
導電性めっきを施した後に回路を形成するアディティブ法や、セミアディティブ法などによって樹脂と導電性めっき層を多層に形成するビルドアップ基板などに、本発明の樹脂組成物を用いた場合には、導電性めっき層と樹脂の接合面の信頼性が高まるので好ましい。
本発明のプリプレグは、上記エポキシ系樹脂組成物が多孔質基材に含浸されて構成されている。多孔質基材の材料は、樹脂組成物が含浸可能であれば、特に限定されないが、カーボン繊維、ポリアミド繊維,ポリアラミド繊維,ポリエステル繊維などの有機繊維やガラス繊維などが挙げられる。また、その形態としては、平織り、綾織りなどの織物や不織布などが挙げられる。なかでもガラス繊維不織布が好ましい。
本発明のエポキシ系樹脂組成物、又はエポキシ系樹脂組成物が含浸されたプリプレグを加熱硬化させると、硬化体とすることができる。硬化体は、一般に、Bステージと呼ばれる半硬化状態である半硬化体から、完全な硬化状態である硬化体までの範囲を意味する。
本発明の硬化体は、例えば、以下のようにして得られる。
樹脂組成物を、例えば160℃で30分加熱すると、反応途中である半硬化体が得られる。さらに、この半硬化体を、高温で、例えば180℃で1〜2時間加熱すると、ほぼ完全に硬化した硬化体が得られる。
膨潤処理方法としては、例えば、エチレングリコールなどを主成分とする化合物の水溶液や有機溶媒分散溶液などによる処理方法が用いられる。より具体的には、膨潤処理は、例えば、40質量%エチレングリコール水溶液などを用いて、処理温度30〜85℃で1〜20分間、樹脂硬化物を処理することにより行なわれる。
粗化処理方法としては、特に限定されないが、例えば、30〜90g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液、30〜90g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度30〜85℃、1〜10分間で1又は2回、硬化物を処理する方法が好適である。処理の回数が多いと粗化効果も大きいが、処理を繰り返すと樹脂の表面も削られる。粗化処理が3回以上行われた場合には、処理回数を増やしたことによる粗化効果が実質的に変わらないことがあり、若しくは硬化体の表面に明確な凹凸が形成され難くなることがある。
尚、本発明では、前記したとおり、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理されたシリカ(c)とノニオン系界面活性剤(d)を併用することにより、分散性を向上させることができ、その結果としてシリカの添加量が多くなっても、微細な粗面を形成することが可能である。
複数の孔の平均径が5μmより大きいと、L/Sが小さくなった場合に配線間が短絡しやすくなり、微細な回路形成が困難となり、表面粗さRaが0.2μmより大きいと、電気信号の伝送速度を高速化できないことがある。表面粗さRzが2.0μmより大きいと、電気信号の伝送速度を高速化できないことがある。表面粗さRa、Rzは、JIS B0601−1994の測定法に準拠した測定装置等により求めることができる。
本発明に係るシート状成形体は、樹脂組成物、プリプレグ、又は硬化体を、シートの形状に成形したものである。シート状成形体には、例えばフィルム状の形状を有するシートや、接着性シートが含まれる。
また、本発明に係る積層板は、シート状成形体の少なくとも片面に、金属層及び/又は接着性を有する接着層が形成されたものである。
さらに、本発明に係る多層積層板は、上記の積層板から選ばれる少なくとも1種類の積層板を積層してなるものである。
本実施例及び比較例においては、以下に示す原材料を用いた。
1.エポキシ系樹脂:
・ビフェニル骨格含有エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名「NC−3000H」、重量平均分子量2070、エポキシ等量288)(前記式(8)に相当)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成社製、商品名「YD−8125」、重量平均分子量約350)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名「RE−304S」)
・アントラセン骨格含有エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名「YX8800」、エポキシ等量181)
・ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂(DIC(旧大日本インキ工業)社製、商品名「HP4700」、エポキシ等量165)
・アダマンタン骨格含有エポキシ樹脂(出光興産社製、商品名「アダマンテートX−E−202」、エポキシ等量193)
・トリアジン骨格含有エポキシ樹脂(日産化学工業社製、商品名「TEPIC−PAS B22」、エポキシ等量180〜200)
・前記式(7)で表される疎水性フェノール化合物からなるフェノール系硬化剤(明和化成社製、商品名「MEH7851−4H」、Pst換算での重量平均分子量10200)
・活性エステル化合物型硬化剤(DIC(旧大日本インキ工業)社製、商品名「EXB−9451−65T」、Pst換算での重量平均分子量2840)
均分子量2840)
・アミノトリアジンノボラックフェノール型硬化剤(DIC(旧大日本インキ工業)社製、商品名「LA−1356」、60質量%MEK溶液)
・αナフトール型フェノール硬化剤(東都化成社製、商品名「SN−475」、軟化点75℃)
3.硬化促進剤:
・イミダゾール(四国化成工業社製、商品名「2MAOK−PW」)
・トリオクチルメチルアンモニウム塩で化学処理が施された合成ヘクトライト(コープケミカル社製、商品名「ルーセンタイトSTN」)
・N,N−ジメチルホルムアミド(DMF、特級、和光純薬社製)
・シリカ(龍森社製、商品名「1−Fx」、平均粒径0.38μm、最大粒径1μm、表面積30m2/g)
7.シリカ表面処理剤:
・分子内に水酸基を有しないイミダゾールシラン(日興マテリアルズ社製、商品名「IM−1000」)
・分子内に水酸基を有するイミダゾールシラン(日興マテリアルズ社製、商品名「IS−1000」)
・アミノシラン(信越化学社製、商品名「KBE−903」)
・エポキシシラン(信越化学社製、商品名「KBM−403」)
・ビニルシラン(信越化学社製、商品名「KBM−1003」)
シリカ100重量部、上記分子内に水酸基を有しないイミダゾールシラン4重量部およびエタノール100重量部を混合し、60℃で1時間撹拌後、揮発成分を留去した。続いて、減圧乾燥機で100℃、6時間乾燥し、分子内に水酸基を有しないイミダゾールシラン処理フィラーであるシリカ(1)を得た。また、同様の処理方法にて、分子内に水酸基を有するイミダゾールシラン処理フィラーであるシリカ(2)を得た。
また、上記と同様の処理方法にて、アミノシラン処理フィラーであるシリカ(3)、エポキシシラン処理フィラーであるシリカ(4)、ビニルシラン処理フィラーであるシリカ(5)を得た。
・ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(太陽化学社製、商品名「チラバゾールH−818」)
・ポリフェニルメタンマレイミド(大和化成工業社製、商品名「BMI−2300」)
合成ヘクトライト「ルーセンタイトSTN」2.00gおよびDMF84.53gを混合し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌した。しかる後、イミダゾール「2MAOK−PW」1.00gを投入し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌した。次に、イミダゾールシラン「IM−1000」にて表面処理されたシリカ「1−Fx」25.00g投入し、完全に均一な溶液となるまで、常温で攪拌した。
次に、ビフェニル型エポキシ樹脂「NC−3000H」53.29gを投入し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌した。次いで、疎水性フェノール化合物からなるエポキシ樹脂硬化剤「MEH7851−4H」46.71gを上記溶液に投入し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌して、樹脂組成物溶液を調製した。
樹脂組成物溶液は経時安定性を評価するために、1日(24時間)23℃で保存し、その後の流動性(ゲル化の度合い)を目視で確認した。調整後と同等の流動性を有しているものは○、調整後よりも明らかに流動性が低下したものを×とした。
樹脂組成物溶液を表1〜3に示す配合組成としたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、樹脂組成物溶液を調製し、樹脂シートの未硬化物および半硬化物を作製した。
樹脂組成物溶液を表2に示す配合組成とし、樹脂組成物溶液の経時安定性を、1時間後の流動性で確認したこと以外は、実施例1の場合と同様にして、樹脂組成物溶液を調製し、樹脂シートの未硬化物および半硬化物を作製した。
樹脂組成物溶液を表4に示す配合組成としたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、樹脂組成物溶液を調製し、樹脂シートの未硬化物および半硬化物を作製した。
上記のようにして得られた各樹脂シートの未硬化物を、ガラスエポキシ基板(FR−4、品番「CS−3665」、利昌工業社製)に真空ラミネートし、170℃で30分硬化した後に、表面を、下記の(a)膨潤処理し、次に、(b)過マンガン酸塩処理すなわち粗化処理を行い、さらに(c)銅めっき処理を行った。
80℃の膨潤液(スウェリングディップセキュリガントP、アトテックジャパン社製)に、ガラスエポキシ基板に真空ラミネートした樹脂シートを入れて10分間揺動処理を行った。その後純水でよく洗浄を行った。
80℃の過マンガン酸カリウム(コンセントレートコンパクトCP、アトテックジャパン社製)粗化水溶液に、ガラスエポキシ基板に真空ラミネートした樹脂シートを入れて20分間揺動させる処理を行なった。また、過マンガン酸塩による粗化処理が終了した樹脂シートを、25℃の洗浄液(リダクションセキュリガントP、アトテックジャパン社製)を用いて2分間処理した後、純粋でよく洗浄した。
次に、ガラスエポキシ基板に真空ラミネートされており、かつ上記粗化処理が施された樹脂シートに無電解銅めっき及び電解銅めっき処理を以下の手順で行った。
樹脂シートを、60℃のアルカリクリーナ(クリーナーセキュリガント902)で5分間処理し、表面を脱脂洗浄した。洗浄後、ガラスエポキシ基板に真空ラミネートされた上記樹脂シートを25℃のプリディップ液(プリディップネオガントB)で2分間処理した。その後、ガラスエポキシ基板に真空ラミネートされた上記樹脂シートを40の℃のアクチベーター液(アクチベーターネオガント834)で5分間処理し、パラジウム触媒を付けた。次に、30℃の還元液(リデューサーネオガントWA)で5分間処理した。
さらに、実施例1〜30及び比較例1〜14で得た半硬化物を、表1〜4に示す硬化条件で加熱し、硬化体を得た。
実施例1〜30および比較例1〜14で得られた樹脂シートの半硬化物及び樹脂シートの上記硬化体の性能及び粗化処理後の表面状態を以下の方法で評価した。
1.誘電率、および、2.誘電正接:
樹脂シートの硬化体を15mm×15mmに裁断して8枚を重ね合わせて、厚み400μmの積層体とし、誘電率測定装置(品番「HP4291B」、HEWLETT PACKARD社製)を用いて、常温での周波数1GHzにおける誘電率および誘電正接を測定した。
樹脂シートの硬化体を、3mm×25mmに裁断し、線膨張率計(品番「TMA/SS120C」、セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、引張り荷重2.94×10−2N、昇温速度5℃/分の条件で、硬化体の23〜100℃における平均線膨張率(α1)および硬化体の150〜260℃における平均線膨張率(α2)を測定した。
樹脂シートの硬化体を5mm×3mmに裁断し、粘弾性スペクトロレオメーター(品番「RSA−II」、レオメトリック・サイエンティフィックエフ・イー社製)を用いて、昇温速度5℃/分の条件で、30〜250℃まで測定を行い、損失率tanδが最大値になる温度(ガラス転移温度Tg)を測定した。
樹脂シートの硬化体(厚み100μm)を10×80mmに裁断し、引張試験機(商品名「テンシロン」、オリエンテック社製)を用いて、チャック間距離60mm、クロスヘッド速度5mm/分の条件で引張試験を行って、破断強度(MPa)および破断伸び率(%)を測定した。
ガラスエポキシ基板(FR−4、品番「CS−3665」、利昌工業社製)に、樹脂シートの未硬化物を真空ラミネートし、170℃で30分間加熱処理後に、上記膨潤処理及び過マンガン酸塩による粗化処理を行い、化学銅めっき及び電解銅めっきを行い、180℃で1時間加熱硬化したものの銅めっき層表面に10mm幅に切り欠きを入れて引張試験機(商品名「オートグラフ」、島津製作所社製)を用いて、クロスヘッド速度5mm/分の条件で測定を行い、粗化接着強度を測定した。
ガラスエポキシ基板(FR−4、品番「CS−3665」、利昌工業社製)に半硬化物のシートを真空ラミネートし、170℃で30分間加熱処理後に、上記膨潤処理及び過マンガン酸塩による粗化処理を行った。樹脂表面を走査型レーザー顕微鏡(品番「1LM21」、レーザーテック社製)にて100μm2の測定範囲における表面粗さ(Ra,Rz)を測定した。
CZ処理銅箔(CZ−8301、メック社製)に樹脂シートの半硬化物を真空中でラミネートし、180℃で1時間加熱処理を行った。銅箔の表面に10mm幅に切り欠きを入れて引張試験機(商品名「オートグラフ」、島津製作所社製)を用いて、クロスヘッド速度5mm/分の条件で測定を行い、銅接着強度を測定した。
一方、本発明のエポキシ系樹脂(a)、硬化剤(b)、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシラン処理された特定径のシリカ(c)、およびノニオン系界面活性剤(d)を、特定割合で含有させた樹脂組成物を用いた実施例1〜30では、粗化処理後の表面粗さが小さくて、銅接着強度や粗化接着強度が高いことは、明らかである。また、マレイド系化合物(f)を含有した樹脂組成物を用いた実施例29、30では、特にガラス転移温度(Tg)が高くなり、線膨張率が低くなっていることがわかる。
さらに、実施例4と実施例20、および実施例20と比較例13との対比では、水酸基を有しないイミダゾールシラン処理シリカを用いた系は、水酸基を有するイミダゾールシラン処理シリカを用いた系よりも、保存安定性に優れることが明らかである。
Claims (16)
- エポキシ系樹脂(a)と、エポキシ系樹脂用硬化剤(b)と、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランのいずれか1以上で処理され、かつ平均粒子径が5μm以下であるシリカ(c)と、ノニオン系界面活性剤(d)とを含有する樹脂組成物であり、
エポキシ系樹脂(a)とエポキシ系樹脂用硬化剤(b)との混合物(a+b)100重量部に対し、シリカ(c)を25〜400重量部、ノニオン系界面活性剤(d)を0.1〜10重量部の割合で含有することを特徴とするエポキシ系樹脂組成物。 - ノニオン系界面活性剤(d)は、エステル系界面活性剤、エーテル系界面活性剤およびエステル・エーテル系界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランのいずれか1以上で処理されたシリカ(c)は、シリカ100重量部に対し、イミダゾールシラン、アミノシランまたはエポキシシランによる処理量が0.1〜5重量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- 前記イミダゾールシランが分子内に水酸基を有しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- エポキシ系樹脂(a)は、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、トリアジン骨格を有するエポキシ樹脂およびビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を、エポキシ樹脂全量に対し、5質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- エポキシ系樹脂用硬化剤(b)は、ビフェニル骨格を有する硬化剤、活性エステル硬化剤、ベンゾオキサジン構造を含有する硬化剤、アミノトリアジン骨格を有する硬化剤およびナフタレン骨格を有する硬化剤からなる群から選択される少なくとも1種を、エポキシ系樹脂用硬化剤全量に対し、5質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- シリカ(c)は、平均粒子径が1μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- エポキシ系樹脂(a)とエポキシ系樹脂用硬化剤(b)との混合物(a+b)100重量部に対し、平均粒子径が500nm以下である有機化層状珪酸塩(e)を2重量部以下の割合で、さらに含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- さらに、樹脂組成物全量に対し、マレイミド系化合物(f)を2〜45質量%含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物を多孔質基材に含浸させてなるプリプレグ。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物または請求項10に記載のプリプレグを加熱硬化させてなる樹脂硬化物に、粗化処理が施された硬化体であって、
表面粗さRaが0.2μm以下であり、かつ表面粗さRzが2.0μm以下であることを特徴とする硬化体。 - 前記樹脂硬化物を粗化処理する前に、膨潤処理が施されていることを特徴とする請求項11に記載の硬化体。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物、請求項10に記載のプリプレグ、又は請求項11若しくは12に記載の硬化体を用いてなることを特徴とするシート状成形体。
- 請求項13に記載のシート状成形体の少なくとも片面に、金属層及び/又は接着性を有する接着層が形成されてなることを特徴とする積層板。
- 前記金属層が回路として形成されていることを特徴とする請求項14に記載の積層板。
- 請求項14又は15に記載の積層板から選ばれる少なくとも1種類の積層板を積層してなることを特徴とする多層積層板。
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