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JP5108261B2 - 情報処理装置およびデータ通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像データその他のデータを扱うデジタル複写機や複合機(MFP)等の情報処理装置およびデータ通信装置に関する。
一般に、画像データその他のデータを扱うデジタル複写機や複合機(MFP)等の情報処理装置では、デバイス間のインタフェースにPCI等に代表されるパラレル方式のバスが使用されている。しかし、パラレル方式のバスでは、レイテンシが小さく、パケットサイズやバッファサイズの動的な最適化の仕組みを構築することができない。そこで、画像バスの更なる高速化と高効率化を実現する手段として、PCIバスのようなパラレル方式のインタフェースに代えて、IEEE1394やUSB等の高速シリアルインタフェースの使用が検討されている。例えば、特許文献1によれば、内部インタフェースとして、IEEE1394やUSB等の高速シリアルインタフェースを使用することが提案されている。
また、他の高速シリアルインタフェースとして、PCIバス方式の後継規格に当るPCI Express(登録商標)なるインタフェースも提案され、実用化の段階にきている(例えば、非特許文献1参照)。このPCI Expressシステムは、概略的には、例えば非特許文献1中の図1等に示されるようなルートコンプレックス−スイッチ(任意階層)−デバイス等のツリー構造(木構造)によるデータ通信網として構成されている。
特開2001−016382号公報 "PCI Express 規格の概要"Interface誌、July’2003 里見尚志
しかしながら、MFP等における高速シリアルインタフェースによる伝送では、複数のトラフィックが発生する場合において、内部で複雑なトラフィックの競合が起きるという問題がある。この競合状態は、動作モードに応じて変化するため、全ての条件において一定の設定で対応する事は困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複雑な動作モードを有するデータ通信装置に高速シリアルバスを適用した時であっても、データ転送にかかるパラメータの最適化を図ることができる情報処理装置およびデータ通信装置を提供することである。
また、本発明は、従来の情報処理装置およびデータ通信装置では全く不可能であった動的な転送性能の最適化も図ることができる情報処理装置およびデータ通信装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、第1のデータ通信装置と第2のデータ通信装置とを有する情報処理装置において、前記第1のデータ通信装置から前記第2のデータ通信装置に第1のトラフィックを転送するとともに、前記第2のデータ通信装置から前記第1のデータ通信装置に第2のトラフィックを転送するシリアルバスと記第2のトラフィックの転送レートを計測する転送レート計測手段と、前記転送レート計測手段により計測された前記第2のトラフィックの転送レートが目標値になるように、前記第1のトラフィックのペイロードサイズに応じて前記第2のトラフィックのペイロードサイズを決定するペイロードサイズ決定手段と、を備える。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1記載の情報処理装置において、前記ペイロードサイズ決定手段は、当該情報処理装置の動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの変化に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを変化させる
また、請求項3にかかる発明は、請求項2記載の情報処理装置において、前記ペイロードサイズ決定手段は、前記動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの増加に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを増加させる
また、請求項4にかかる発明は、外部データ通信装置にシリアルバスを介して第1のトラフィックを送信するとともに当該外部データ通信装置から前記シリアルバスを介して第2のトラフィックを受信するデータ通信装置において、記第2のトラフィックの転送レートを計測する転送レート計測手段と、前記転送レート計測手段により計測された前記第2のトラフィックの転送レートが目標値になるように、前記第1のトラフィックのペイロードサイズに応じて前記第2のトラフィックのペイロードサイズを決定するペイロードサイズ決定手段と、を備える。
また、請求項にかかる発明は、請求項記載のデータ通信装置において、前記ペイロードサイズ決定手段は、当該データ通信装置の動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの変化に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを変化させる
また、請求項にかかる発明は、請求項記載のデータ通信装置において、前記ペイロードサイズ決定手段は、前記動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの増加に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを増加させる
本発明によれば、高速シリアルバスにより接続されたデータ通信装置間に存在する各トラフィックの転送レートを計測し、計測された各トラフィックの転送レートが予め設定された目標値になるように、各トラフィックにおけるデータ転送にかかるパラメータ(例えば、パケットサイズやバッファサイズなど)を調整することにより、複雑な動作モードを有するデータ通信装置(例えば、画像機器など)に高速シリアルバスを適用した時であっても、データ転送にかかるパラメータの最適化を図ることができる。また、従来の情報処理装置およびデータ通信装置(例えば、画像機器など)では全く不可能であった動的な転送性能の最適化も図ることができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置およびデータ通信装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図20に基づいて説明する。以下では、PCI Expressの詳細について、[PCI Express規格の概要]〜[PCI Express のアーキテクチャの詳細]の欄で説明し、その後、本実施の形態のデータ通信装置について、[データ通信装置]の欄で説明する。
[PCI Express規格の概要]
まず、本実施の形態は高速シリアルバスの一つであるPCI Express(登録商標)を利用するものであり、本実施の形態の前提として当該PCI Express規格の概要について、非特許文献1の一部抜粋により説明する。ここに、高速シリアルバスとは、1本の伝送路を用いてシリアル(直列)伝送により高速(100Mbps程度以上)にデータをやり取りすることができるインタフェースを意味する。
PCI Expressは、PCIの後継規格としてコンピュータ全般に通用する標準拡張バスとして規格化されたバスであり、概略的には、低電圧差動信号伝送、ポイントツーポイントで送受信独立の通信チャネル、パケット化されたスプリットトランザクション、リンク構成の違いによる高いスケーラビリティなどの特徴を持つ。
図1に既存のPCIシステム、図2にPCI Expressシステムの各々の構成例を示す。既存のPCIシステムにあっては、CPU100やAGPグラフィックス101やメモリ102が接続されたホストブリッジ103に対して、PCI-X(PCIの上位互換規格)デバイス104a,104bがPCI-Xブリッジ105aを介して接続されたり、PCIデバイス104c,104dが接続されたPCIブリッジ105bやPCIバススロット106が接続されたPCIブリッジ107がPCIブリッジ105cを介して接続されたりしたツリー構造(木構造)とされている。
これに対して、PCI Expressシステムにあっては、CPU110やメモリ111が接続されたルートコンプレックス112に対して、PCI Expressグラフィックス113がPCI Express114aにより接続され、また、エンドポイント115aやレガシーエンドポイント116aがPCI Express114bにより接続されたスイッチ117aがPCI Express114cにより接続され、さらには、エンドポイント115bやレガシーエンドポイント116bがPCI Express114dにより接続されたスイッチ117bやPCIバススロット118が接続されたPCIブリッジ119がPCI Express114eにより接続されたスイッチ117cがPCI Express114fにより接続されたツリー構造(木構造)とされている。
実際に想定されるPCI Expressプラットホーム例を図3に示す。図示例は、デスクトップ/モバイルへの適用例を示し、CPU121がCPUホストバス122により接続され、メモリ123が接続されたメモリハブ124(ルートコンプレックスに相当する)に対して、例えば、グラフィックス125がx16のPCI Express126aにより接続され、また、変換機能を有するI/Oハブ127がPCI Express126bにより接続されている。このI/Oハブ127には、例えば、Serial ATA128によりストレージ129が接続され、LPC130によりローカルI/O131が接続され、USB 2.0132やPCIバススロット133が接続されている。さらには、I/Oハブ127には、PCI Express126cによりスイッチ134が接続され、このスイッチ134には、各々、PCI Express126d,126e,126fによりモバイルドック135、ギガビットイーサネット136(イーサネットは登録商標)、アドインカード137が接続されている。
即ち、PCI Expressシステムでは、従来のPCI,PCI-X,AGPといったバスがPCI Expressで置き換わり、既存のPCI/PCI-Xデバイスを接続するためにブリッジが使用される。チップセット間の接続もPCI Express接続となり、IEEE1394,Serial ATA,USB 2.0などの既存のバスはI/OハブによりPCI Expressに接続される。
[PCI Expressの構成要素]
A.ポート(Port)/レーン(Lane)/リンク(Link)
図4に物理層の構造を示す。ポートは、物理的には同一半導体内にあり、リンクを形成するトランスミッタ/レシーバの集合で、論理的にはコンポーネント・リンク間を1対1で接続(ポイント・ツー・ポイント)するインタフェースを意味する。転送レートは、例えば片方向2.5Gbpsとされている。レーンは、例えば0.8Vの差動信号ペアのセットで、送信側の信号ペア(2本)、受信側の信号ペア(2本)からなる。リンクは、2つのポートとその間を結ぶレーンの集まりであり、コンポーネント間のデュアルシンプレックス通信バスである。「xNリンク」はN本のレーンから構成され、現在の規格では、N=1,2,4,8,16,32が定義されている。図示例は、x4リンク例である。例えば、図5に示すように、デバイスA,B間を結ぶこのレーン幅Nを可変することにより、スケーラブルなバンド幅を構成することが可能となる。
B.ルートコンプレックス(Root Complex)
ルートコンプレックス112は、I/O構造の最上位に位置し、CPUやメモリサブシステムをI/Oに接続する。ブロック図などでは、図3に示すように、「メモリハブ」と記述されることが多い。ルートコンプレックス112(又は、124)は、1つ以上のPCI Expressポート(ルートポート)(図2中では、ルートコンプレックス112中の四角で示す)を持ち、各々のポートは独立したI/O階層ドメインを形成する。I/O階層ドメインは、単純なエンドポイントである場合(例えば、図2中のエンドポイント115a側の例)や、多数のスイッチやエンドポイントから形成される場合(例えば、図2中のエンドポイント115bやスイッチ117b,115c側の例)がある。
C.エンドポイント(End Point)
エンドポイント115は、タイプ00hのコンフィグレーション空間ヘッダを持つデバイス(具体的には、ブリッジ以外のデバイス)で、レガシーエンドポイントとPCI Expressエンドポイントとに分けられる。両者の大きな違いは、PCI ExpressエンドポイントはBAR(ベースアドレスレジスタ)でI/Oリソースを要求せず、このためI/Oリクエストを要求しない。また、PCI Expressエンドポイントは、ロックリクエストもサポートしていない。
D.スイッチ(Switch)
スイッチ117(又は、134)は、2つ以上のポートを結合し、ポート間でのパケットルーティングを行う。コンフィグレーションソフトウェアからは、当該スイッチは、図6に示すように、仮想PCI-PCIブリッジ141の集合体として認識される。図中、両矢印はPCI Expressリンク114(又は、126)を示し、142a〜142dはポートを示す。このうち、ポート142aはルートコンプレックスに近い方のアップストリームポートであり、ポート142b〜142dはルートコンプレックスから遠い方のダウンストリームポートである。
E.PCI Express114e−PCIブリッジ119
PCI ExpressからPCI/PCI-Xへの接続を提供する。これにより、既存のPCI/PCI-XデバイスをPCI Expressシステム上で使用することができる。
[階層アーキテクチャ]
従来のPCIのアーキテクチャは、図7−1に示すように、プロトコルとシグナリングが密接に関連する構造であり階層という考え方はなかったが、PCI Expressでは、図7−2に示すように、一般的な通信プロトコルやInfiniBandのように、独立した階層構造とされ、各層に分けて仕様が定義されている。即ち、最上位のソフトウェア151、最下位の機構(メカニカル)部152間に、トランザクション層153、データリンク層154、物理層155を持つ構造とされている。これにより、各層のモジュール性が確保され、スケーラビリティを持たせることやモジュールの再利用が可能となる。例えば、新たな信号コーディング方式や伝送媒体を採用する場合、物理層を変更するだけでデータリンク層やトランザクション層は変更せずに対応できる。
PCI Expressのアーキテクチャの中心となるのは、トランザクション層153、データリンク層154、物理層155であり、各々図8を参照して説明する以下のような役割を持つ。
A.トランザクション層153
トランザクション層153は、最上位に位置し、トランザクションレイヤパケット(TLP)の組み立て、分解機能を持つ。トランザクションレイヤパケット(TLP)は、リード/ライト、各種イベントといったトランザクションの伝達に用いられる。また、トランザクション層153は、トランザクションレイヤパケット(TLP)のためのクレジットを用いたフロー制御を行う。各層153〜155におけるトランザクションレイヤパケット(TLP)の概要を図9に示す(詳細は、後述する)。
B.データリンク層154
データリンク層154の主な役割は、エラー検出/訂正(再送)によりトランザクションレイヤパケット(TLP)のデータ完全性を保証することと、リンク管理である。データリンク層154間では、リンク管理やフロー制御のためのパケットのやり取りを行う。このパケットは、トランザクションレイヤパケット(TLP)と区別するために、データリンクレイヤパケット(DLLP)と呼ばれる。
C.物理層155
物理層155は、ドライバ、入力バッファ、パラレル−シリアル/シリアル−パラレル変換器、PLL、インピーダンス整合回路といったインタフェース動作に必要な回路を含んでいる。また、論理的な機能としてインタフェースの初期化・保守の機能を持つ。物理層155は、データリンク層154/トランザクション層153を実際のリンクで使用される信号技術から独立させる役目も持っている。
なお、PCI Expressのハードウェア構成上、エンベデッド・クロックという技術を採用しており、クロック信号はなく、クロックのタイミングはデータ信号中に埋め込まれており、受信側でデータ信号のクロス・ポイントを基にクロックを抽出する方式とされている。
[コンフィグレーション空間]
PCI Expressは、従来のPCIと同様にコンフィグレーション空間を持つが、その大きさは従来のPCIが256バイトであるのに対して、図10に示すように、4096バイトへと拡張されている。これにより、多数のデバイス固有レジスタセットを必要とするデバイス(ホストブリッジなど)に対しても、将来的に十分な空間が確保されている。PCI Expressでは、コンフィグレーション空間へのアクセスは、フラットなメモリ空間へのアクセス(コンフィグレーションリード/ライト)で行われ、バス/デバイス/機能/レジスタ番号はメモリアドレスにマップされている。
当該空間の先頭256バイトは、PCIコンフィグレーション空間として、BIOSや従来のOSからI/Oポートを使用した方法でもアクセスできる。従来のアクセスをPCI Expressでのアクセスに変換する機能は、ホストブリッジ上に実装される。00hから3FhまではPCI2.3互換のコンフィグレーションヘッダとなっている。これにより、PCI Expressで拡張された機能以外であれば、従来のOSやソフトウェアをそのまま使用することができる。即ち、PCI Expressにおけるソフトウェア層は、既存のPCIと互換性を保ったロード・ストア・アーキテクチャ(プロセッサが直接I/Oレジスタをアクセスする方式)を継承している。しかし、PCI Expressで拡張された機能(例えば、同期転送やRAS(Reliability,Availability and Serviceability)などの機能)を使用するには、4KバイトのPCI Express拡張空間にアクセスできるようにする必要がある。
なお、PCI Expressとしては様々なフォームファクタ(形状)が考えられるが、具体化している例としては、アドインカード、プラグインカード(Express Card)、Mini PCI Expressなどがある。
[PCI Express のアーキテクチャの詳細]
PCI Express のアーキテクチャの中心となっているトランザクション層153、データリンク層154、物理層155について、各々詳細に説明する。
A.トランザクション層153
トランザクション層153の主な役割は、前述したように、上位のソフトウェア層151と下位のデータリンク層154との間でトランザクションレイヤパケット(TLP)の組み立てと分解を行うことである。
a.アドレス空間とトランザクションタイプ
PCI Expressでは、従来のPCIでサポートされていたメモリ空間(メモリ空間とのデータ転送用)、I/O空間(I/O空間とのデータ転送用)、コンフィグレーション空間(デバイスのコンフィグレーションとセットアップ用)に加えて、メッセージ空間(PCI Expressデバイス間のインバンドでのイベント通知や一般的なメッセージ送信(交換)用…割り込み要求や確認は、メッセージを「仮想ワイヤ」として使用することにより伝達される)が追加され、4つのアドレス空間が定義されている。各々の空間に対してトランザクションタイプが定義されている(メモリ空間、I/O空間、コンフィグレーション空間は、リード/ライト、メッセージ空間は基本(ベンダ定義含む))。
b.トランザクションレイヤパケット(TLP)
PCI Expressは、パケット単位で通信を行う。図9に示したトランザクションレイヤパケット(TLP)のフォーマットにおいて、ヘッダのヘッダ長は3DW(DWはダブルワードの略;合計12バイト)又は4DW(16バイト)で、トランザクションレイヤパケット(TLP)のフォーマット(ヘッダ長とペイロードの有無)、トランザクションタイプ、トラフィッククラス(TC)、アトリビュートやペイロード長などの情報が含まれる。パケット内の最大ペイロード長は1024DW(4096バイト)である。
ECRCは、エンドツーエンドのデータ完全性を保証するためのもので、トランザクションレイヤパケット(TLP)部分の32ビットCRCである。これは、スイッチ内部などでトランザクションレイヤパケット(TLP)にエラーが発生した場合、LCRC(リンクCRC)ではエラーを検出できないためである(エラーとなったTLPでLCRCが再計算されるため)。
リクエストは、完了パケットが不要なものと必要なものとがある。
c.トラフィッククラス(TC)と仮想チャネル(VC)
上位のソフトウェアは、トラフィッククラス(TC)を使用することによりトラフィックの差別化(優先度をつける)を行うことができる。例えば、映像データをネットワークのデータよりも優先して転送する、といったことが可能となる。トラフィッククラス(TC)はTC0からTC7まで8つある。
仮想チャネル(VC:Vertual Channel)は、各々独立した仮想通信バス(同一のリンクを共用する複数の独立したデータ・フロー・バッファを使用するメカニズム)で、各々がリソース(バッファやキュー)を持ち、図11に示すように、独立したフロー制御を行う。これにより、1つの仮想チャネルのバッファが満杯の状態(full)になっても、他の仮想チャネルの転送を行うことができる。つまり、物理的には1つのリンクを仮想的な複数のチャネルに分けることで、有効に使用することができる。例えば、図11中に示すように、スイッチを経由してルートのリンクが複数のデバイスに分かれる場合、各デバイスのトラフィックの優先度を制御することができる。VC0は必須で、コストパフォーマンスのトレードオフに応じてその他の仮想チャネル(VC1〜VC7)が実装される。図11中の実線矢印は、デフォルト仮想チャネル(VC0)を示し、破線矢印はその他の仮想チャネル(VC1〜VC7)を示している。
トランザクション層内では、トラフィッククラス(TC)が仮想チャネル(VC)にマッピングされる。1つの仮想チャネル(VC)に対して1つ又は複数のトラフィッククラス(TC)をマッピングできる(仮想チャネル(VC)の数が少ない場合)。単純な例では、各トラフィッククラス(TC)から各仮想チャネル(VC)に1対1、全てのトラフィッククラス(TC)を仮想チャネルVC0にマッピングする、といったことが考えられる。TC0−VC0のマッピングは、必須/固定で、それ以外のマッピングは上位のソフトウェアから制御される。ソフトウェアはトラフィッククラス(TC)を利用することで、トランザクションの優先度を制御することが可能となる。
d.フロー制御
受信バッファのオーバーフローを避け、伝送順序を確立するためにフロー制御(FC:Flow Control)が行われる。フロー制御は、リンク間のポイントツーポイントで行われ、エンドツーエンドではない。従って、フロー制御により最終的な相手(コンプリータ)にパケットが届いたことを確認することはできない。
PCI Expressのフロー制御は、クレジット・ベースで行われる(データ転送を始める前に、受け取り側のバッファの空き状況を確認し、オーバーフロー、アンダフローが発生しないメカニズム)。即ち、受信側はリンク初期化時にバッファ容量(クレジット値)を送信側に通知し、送信側はクレジット値と送信するパケットの長さとを比較し、一定の残りがある場合のみパケットを送信する。このクレジットには6種類ある。
フロー制御の情報交換はデータリンク層のデータリンクレイヤパケット(DLLP)を使用して行われる。フロー制御はトランザクションレイヤパケット(TLP)のみに適用され、データリンクレイヤパケット(DLLP)には適用されない(DLLPは常時送受信可能)。
B.データリンク層154
データリンク層154の主な役割は、前述したように、リンク上の2つのコンポーネント間での信頼性の高いトランザクションレイヤパケット(TLP)交換機能を提供することである。
a.トランザクションレイヤパケット(TLP)の扱い
トランザクション層153から受け取ったトランザクションレイヤパケット(TLP)に対しては、先頭に2バイトのシーケンス番号、末尾に4バイトのリンクCRC(LCRC)を付加して、物理層155に渡す(図9参照)。トランザクションレイヤパケット(TLP)は、リトライバッファに保管され、相手から受信確認(ACK)が届くまで再送される。トランザクションレイヤパケット(TLP)の送信に失敗が続いた場合は、リンク異常であると判断して物理層155に対してリンクの再トレーニングを要求する。リンクのトレーニングが失敗した場合、データリンク層154の状態はインアクティブに遷移する。
物理層155から受け取ったトランザクションレイヤパケット(TLP)は、シーケンス番号とリンクCRC(LCRC)が検査され、正常であればトランザクション層153に渡され、エラーがあった場合は再送を要求する。
b.データリンクレイヤパケット(DLLP)
トランザクションレイヤパケット(TLP)は、物理層から送信されるときに自動的に図12に示すようなデータリンクレイヤパケット(DLLP)に分割されて各レーンに送信される。データリンク層154が生成するパケットは、データリンクレイヤパケット(DLLP)と呼ばれ、データリンク層154間でやり取りされる。データリンクレイヤパケット(DLLP)には、
・Ack/Nak:TLPの受信確認、リトライ(再送)
・InitFC1/InitFC2/UpdateFC:フロー制御の初期化とアップデート
・電源管理のためのDLLP
なる種類がある。
図12に示すように、データリンクレイヤパケット(DLLP)の長さは6バイトで、種類を示すDLLPタイプ(1バイト)、DLLPの種類で固有の情報(3バイト)、CRC(2バイト)から構成される。
C.物理層−論理サブブロック156
図8中に示す物理層155の論理サブブロック156での主な役割は、データリンク層154から受け取ったパケットを電気サブブロック157で送信できる形式に変換することである。また、物理層155を制御/管理する機能も有する。
a.データ符号化とパラレル−シリアル変換
PCI Expressは、連続した“0”や“1”が続かないように(長い期間、クロス・ポイントが存在しない状態が続かないようにするため)、データ符号化に8B/10B変換を用いる。変換されたデータは、図13中に示すように、シリアル変換され、LSBからレーン上に送信される。ここに、レーンが複数ある場合は(図13はx4リンクの場合を例示している)、符号化の前にデータがバイト単位で各レーンに割り振られる。この場合、一見パラレル・バスのようにみえるが、レーン毎に独立した転送を行うので、パラレル・バスで問題となるスキューが大幅に緩和される。
b.電源管理とリンクステート
リンクの消費電力を低く抑えるために、図14に示すように、L0/L0s/L1/L2というリンクステートが定義されている。
L0が通常モードで、L0sからL2へと低消費電力となるが、L0への復帰にも時間がかかるようになる。図15に示すように、ソフトウェアによる電源管理に加えて、アクティブステート電源管理を積極的に行うことにより、消費電力を極力小さくすることが可能となる。
D.物理層−電気サブブロック157
物理層155の電気サブブロック157での主な役割は、論理サブブロック156でシリアル化されたデータをレーン上に送信することと、レーン上のデータを受信して論理サブブロック156に渡すことである。
a.ACカップリング
リンクの送信側では、ACカップリング用のコンデンサが実装される。これにより、送信側と受信側のDCコモンモード電圧が同一である必要がなくなる。このため、送信側と受信側で異なる設計、半導体プロセス、電源電圧を使用することが可能となる。
b.デエンファシス
PCI Expressでは、前述したように、8B/10Bエンコーディングによってできるだけ連続した“0”や“1”が続かないように処理されるが、連続した“0”や“1”が続くこともある(最大5回)。この場合、送信側はデエンファシス転送を行わなければならないことが規定されている。同一極性のビットが連続する場合は、2つ目のビットからは差動電圧レベル(振幅)を3.5±0.5dB落とすことで、受信側で受け取る信号のノイズ・マージンを稼ぐ必要がある。これを、デエンファシスという。伝送路の周波数依存性減衰のため、変化するビットの場合は高周波成分が多く、減衰により受信側の波形が小さくなるが、変化しないビットの場合は高周波成分が少なく、相対的に受信側の波形が大きくなる。このため、受信側での波形を一定とするためにデエンファシスを行う。
[データ通信装置]
本実施の形態のデータ通信装置の一例について図16を参照して説明する。図16は、本発明の第1の実施の形態にかかるデータ通信装置1の概要を示すブロック図である。
図16に示すように、各々がPCI Express接続されるデバイスA,Bであるデータ通信装置1は、PCI Express接続のためのPCIeコア2と、データ転送マスタ3と、データ転送スレーブ4とを備えている。
PCIeコア2は、図8で説明したように、PCI Expressのアーキテクチャの中心となるトランザクション層153、データリンク層154、物理層155を備えている。
データ転送マスタ3は、リクエストの発行タイミングの設定やペイロードサイズの調整を行なうパラメータ調整手段であるリクエスト発生回路31と、リクエスト発生回路31の命令に応じてライトデータを発生させるライトデータ生成回路32と、リードデータを受信するリードデータ受信回路33と、ライトデータ生成回路32およびリードデータ受信回路33のデータ量を観測して転送レートを計測する転送レート計測手段である転送レート計測回路34とを備えている。
データ転送スレーブ4は、リクエストを受信するリクエスト受信回路41と、ライトデータを受信するライトデータ受信回路42と、リードデータを送信するリードデータ送信回路43とを備えている。
[ペイロードサイズの調整]
ここで、メモリライトの動作を元にペイロードサイズの調整を行なう方法について説明をする。デバイスAのデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31及びライトデータ生成回路32から発行されたコマンドおよびデータは、デバイスAのPCIeコア2に伝えられる。デバイスAのPCIeコア2は、デバイスBのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送をおこなう。デバイスBでは、PCIeコア2で受信したデータをデータ転送スレーブ4に送信して、デバイスAのデータ転送マスタ3からデバイスBのデータ転送スレーブ4への転送が完了する。デバイスBからデバイスAへのデータ転送も同様におこなわれる。
各々のデータ転送マスタ3では、ライトデータ生成回路32の状態を観測してライトデータの転送レートを計測し、その情報をリクエスト発生回路31に伝える。リクエスト発生回路31では、転送レート情報を元にペイロードサイズの調整を行なう。
ここで、転送レート計測回路34における転送レートの計測について説明する。図17は、転送レート計測回路34の構成を示すブロック図である。転送レート計測回路34は、転送データを観測し、有効データ量を加算する積算器51と、積算したい時間を予めCPU等から設定しておくカウント周期設定回路52と、設定された周期をカウントするタイマ53と、ラッチ回路54とを備えている。このような構成により、タイマ53に設定された時間になると、積算器51で加算された有効データ量をラッチ回路54がラッチする。
そして、このようにしてラッチされた値が、転送レート情報としてリクエスト発生回路31に通知され、リクエスト発生回路31ではこの情報を参照するテーブルからペイロードサイズを決定する。
次に、メモリリードの動作を元にペイロードサイズの調整を行なう方法について説明をする。デバイスAのデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31から発行されたコマンドは、デバイスAのPCIeコア2に伝えられる。デバイスAのPCIeコア2はデバイスBのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送を行なう。デバイスBでは、PCIeコア2で受信したリードリクエストコマンドをデータ転送スレーブ4に送信する。リードリクエストを受信したデバイスBのデータ転送スレーブ4は、リードデータ送信回路43からリクエストに応じたリードデータをデバイスBのPCIeコア2に戻す。デバイスBのPCIeコア2は、デバイスAのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送を行なう。デバイスAでは、PCIeコア2で受信したデータをデータ転送マスタ3のリードデータ受信回路33に送信して、転送が完了する。デバイスBのデータ転送マスタ3からのリードデータ転送も同様に行なわれる。
各々のデータ転送マスタ3では、リードデータ受信回路33の状態を観測して転送レートを計測し、その情報をリクエスト発生回路31に伝える。リクエスト発生回路31では、転送レート情報を元にペイロードサイズの最適化を行なう。
次に、リクエスト発生回路31におけるペイロードサイズの最適化を行なう方法について説明する。図18は、デバイスAからデバイスBにメモリライトのトラフィック1が発生し、デバイスBからデバイスAにメモリライトのトラフィック2が発生している状態を示す模式図、図19は図18に示すケースにおける特性の一例を示すグラフである。例えば、図18に示すように、デバイスAからデバイスBにメモリライトのトラフィック1が発生し、デバイスBからデバイスAにメモリライトのトラフィック2が発生しているとする
上述したようなペイロードサイズの最適化は、データ通信装置1が搭載されるデジタル複写機や複合機(MFP)等の情報処理装置の動作モードの切り替え時に実施される。
ここで、動作モードの違いとして、図18のトラフィック1のペイロードサイズが異なる場合とトラフィック2の転送レートの目標値が異なる場合について取り上げる。図20のテーブルは、動作モードの違いとして、トラフィック1のペイロードが1KByte,2KByte,4Kbyteの動作モードで、且つトラフィック2の目標値が20MB/s,60MB/s,120MB/sと異なる動作のモードでの、トラフィック2のペイロードサイズを表したものである。このテーブルから明らかであるように、動作モードが異なるとトラフィック2のペイロードサイズの最適値が異なる。このテーブルを用いて、動作モードにあわせてトラフィック2のペイロードサイズの最適化を実施する。
このように本実施の形態によれば、高速シリアルバスにより接続されたデータ通信装置間に存在する各トラフィックの転送レートを計測し、計測された各トラフィックの転送レートが予め設定された目標値になるように、各トラフィックにおけるデータ転送にかかるパラメータ(例えば、パケットサイズなど)を調整することにより、複雑な動作モードを有するデータ通信装置(例えば、画像機器など)に高速シリアルバスを適用した時であっても、データ転送にかかるパラメータの最適化を図ることができる。また、従来の情報処理装置およびデータ通信装置(例えば、画像機器など)では全く不可能であった動的な転送性能の最適化も図ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を図21に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
[データ通信装置]
図21は、本発明の第2の実施の形態にかかるデータ通信装置1の概要を示すブロック図である。図21に示すように、本実施の形態のデータ通信装置1は、ライトデータ受信回路42およびリードデータ送信回路43のデータ量を観測して転送レートを計測する転送レート計測手段である転送レート計測回路44をデータ転送スレーブ4に備えている点で、第1の実施の形態とは異なっている。
[ペイロードサイズの調整]
ここで、メモリライトの動作を元にペイロードサイズの調整を行なう方法について説明をする。デバイスAのデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31及びライトデータ生成回路32から発行されたコマンドおよびデータは、デバイスAのPCIeコア2に伝えられる。デバイスAのPCIeコア2は、デバイスBのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送をおこなう。デバイスBでは、PCIeコア2で受信したデータをデータ転送スレーブ4に送信して、デバイスAのデータ転送マスタ3からデバイスBのデータ転送スレーブ4への転送が完了する。デバイスBからデバイスAへのデータ転送も同様におこなわれる。
各々のデータ転送スレーブ4では、ライトデータの転送レートを計測し、その情報を同じデバイス内のデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31に伝える。転送レート情報を受け取ったリクエスト発生回路31は、相手デバイスに転送レートを通知する為のパケットを生成する。この情報はPCI Expressを経由して相手デバイスのデータ転送スレーブ4のリクエスト受信回路41に伝えられる。情報を受け取ったデータ転送スレーブ4では、自デバイス内のデータ転送マスタ3に転送レート情報を通知し、データ転送マスタ3のリクエスト発生回路31では転送レート情報をもとにペイロードサイズの調整を行なう。
次に、メモリリードの動作を元にペイロードサイズの調整を行なう方法について説明をする。デバイスAのデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31から発行されたコマンドは、デバイスAのPCIeコア2に伝えられる。デバイスAのPCIeコア2はデバイスBのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送を行なう。デバイスBでは、PCIeコア2で受信したリードリクエストコマンドをデータ転送スレーブ4に送信する。リードリクエストを受信したデバイスBのデータ転送スレーブ4は、リードデータ送信回路43からリクエストに応じたリードデータをデバイスBのPCIeコア2に戻す。デバイスBのPCIeコア2は、デバイスAのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送を行なう。デバイスAでは、PCIeコア2で受信したデータをデータ転送マスタ3のリードデータ受信回路33に送信して、転送が完了する。デバイスBのデータ転送マスタ3からのリードデータ転送も同様に行なわれる。
各々のデータ転送スレーブ4では、リードデータの転送レートを計測し、その情報を同じデバイス内のデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31に伝える。転送レート情報を受け取ったリクエスト発生回路31では、相手デバイスに転送レートを通知する為のパケットを生成する。この情報は、PCI Expressを経由して相手デバイスのデータ転送スレーブ4のリクエスト受信回路41に伝えられる。情報を受け取ったデータ転送スレーブ4では、自デバイス内のデータ転送マスタ3に転送レート情報を通知し、データ転送マスタ3のリクエスト発生回路31では転送レート情報をもとにペイロードサイズの調整を行なう。
このように本実施の形態によれば、高速シリアルバスにより接続されたデータ通信装置間に存在する各トラフィックの転送レートを計測し、計測された各トラフィックの転送レートが予め設定された目標値になるように、各トラフィックにおけるデータ転送にかかるパラメータ(例えば、パケットサイズなど)を調整することにより、複雑な動作モードを有するデータ通信装置(例えば、画像機器など)に高速シリアルバスを適用した時であっても、データ転送にかかるパラメータの最適化を図ることができる。また、従来の情報処理装置およびデータ通信装置(例えば、画像機器など)では全く不可能であった動的な転送性能の最適化も図ることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を図22ないし図27に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
[データ通信装置]
図22は、本発明の第3の実施の形態にかかるデータ通信装置1の概要を示すブロック図である。図22に示すように、本実施の形態のデータ通信装置1は、転送レート情報をもとにバッファサイズの調整を行なうパラメータ調整手段であるバッファサイズ制御回路5を備えている点で、第1の実施の形態とは異なっている。
バッファサイズ制御回路5は、図23に示すように、計測された転送レートに応じた複数の転送レート/バッファサイズ変換テーブルTを有している。より詳細には、バッファサイズ制御回路5は、トランザクション層のバッファ用の転送レート/バッファサイズ変換テーブルTとリンク層のバッファ用の転送レート/バッファサイズ変換テーブルTをそれぞれ有している。このような転送レート/バッファサイズ変換テーブルTは、所望の転送レートに見合うバッファサイズを決定するためのテーブルである。
すなわち、バッファサイズ制御回路5は、転送レート計測データにしたがって、複数ある転送レート/バッファサイズ変換テーブルTから適切なテーブルの選択をおこなう。
そして、バッファサイズ制御回路5により決定されたバッファサイズに従い、トランザクション層およびリンク層内部のバッファ用メモリのアドレス制御回路60で、所望のメモリ70のメモリサイズの調整を行なう。
ここで、図24はトラフィックの転送レートが劣化する場合の一例を示す模式図である。図24は、デジタル複写機や複合機(MFP)等の情報処理装置において、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1(例えば、大量の静止画像データ)とペイロードサイズが小さいトラフィック2(例えば、オペレーションパネル用の動画データ)とを転送する場合を示したものである。このような場合には、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1の影響により、ペイロードサイズが小さいトラフィック2が途中で止まってしまい、動画のコマ落ちなどによる表示むらが発生する。より詳細には、PCI Expressにおいては、デバイスBにおいてデバイスAからペイロードサイズが小さいトラフィック2を正常に受け取った場合には、AckをデバイスAに返し、デバイスAのデータリンク層の送信バッファを解放することになる。一方、再送が必要な場合には、NackをデバイスAに返し、送信バッファから再度ペイロードサイズが小さいトラフィック2を正常に受け取る。これにより、データ転送を保証するものである。すなわち、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1とペイロードサイズが小さいトラフィック2とが競合した場合には、Ack/Nackパケットは、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1の送信中には送信できないことになり、トラフィックの転送レートが劣化する。
また、図25はトラフィックの転送レートが劣化する場合の別の一例を示す模式図である。図25は、デジタル複写機や複合機(MFP)等の情報処理装置において、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1(例えば、大量の静止画像データ)とペイロードサイズが小さいトラフィック2(例えば、オペレーションパネル用の動画データ)とを転送する場合を示したものである。このような場合には、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1の影響により、ペイロードサイズが小さいトラフィック2が途中で止まってしまい、動画のコマ落ちなどによる表示むらが発生する。より詳細には、PCI Expressにおいては、デバイスBにおいてデバイスAからペイロードサイズが小さいトラフィック2を送信するためには、デバイスBのトランザクション層のバッファの空き情報であるクレジットをデバイスAに通知する必要がある。これはフローコントロールパケットを通じて適宜通知される。トランザクション層のバッファが小さければ小さいほど、通知を頻繁におこなう必要がある。すなわち、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1とペイロードサイズが小さいトラフィック2とが競合した場合には、フローコントロールパケットは、ペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1の送信中には送信できないことになり、トラフィックの転送レートが劣化する。
[バッファサイズの調整]
ここで、メモリライトの動作を元にバッファサイズの調整を行なう方法について説明をする。デバイスAのデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31及びライトデータ生成回路32から発行されたコマンドおよびデータは、デバイスAのPCIeコア2に伝えられる。デバイスAのPCIeコア2はデバイスBのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送を行なう。デバイスBでは、PCIeコア2で受信したデータをデータ転送スレーブ4に送信して、デバイスAのデータ転送マスタ3からデバイスBのデータ転送スレーブ4への転送が完了する。デバイスBからデバイスAへのデータ転送も同様に行なわれる。
各々のデータ転送マスタ3では、ライトデータ生成回路32の状態を観測してライトデータの転送レートを計測し、その情報をバッファサイズ制御回路5に伝える。バッファサイズ制御回路5では、転送レート情報をもとにバッファサイズの調整を行なう。
次に、メモリリードの動作を元にバッファサイズの調整を行なう方法について説明をする。デバイスAのデータ転送マスタ3のリクエスト発生回路31から発行されたコマンドは、デバイスAのPCIeコア2に伝えられる。デバイスAのPCIeコア2は、デバイスBのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送を行なう。デバイスBでは、PCIeコア2で受信したリードリクエストコマンドをデータ転送スレーブ4に送信する。リードリクエストを受信したデバイスBのデータ転送スレーブ4は、リードデータ送信回路43からリクエストに応じたリードデータをデバイスBのPCIeコア2に戻す。デバイスBのPCIeコア2は、デバイスAのPCIeコア2との間でPCI Expressの通信プロトコルに応じてデータの転送を行なう。デバイスAではPCIeコア2で受信したデータをデータ転送マスタ3のリードデータ受信回路33に送信して、転送が完了する。デバイスBのデータ転送マスタ3からのリードデータ転送も同様に行なわれる。
各々のデータ転送マスタ3では、リードデータ受信回路33の状態を観測して転送レートを計測し、その情報をバッファサイズ制御回路5に伝える。バッファサイズ制御回路5では、転送レート情報をもとにバッファサイズの調整を行なう。
次に、バッファサイズ制御回路5におけるバッファサイズの調整方法について説明する。例えば、図24に示すように、デバイスAからデバイスBにペイロードサイズが小さいトラフィック2(例えば、オペレーションパネル用の動画データ)が発生し、デバイスBからデバイスAにペイロードサイズが非常に大きいトラフィック1(例えば、大量の静止画像データ)が発生しているとする。
図26は、図24に示すケースにおける特性の一例を示したものである。図26の横軸には、バッファサイズを取っている。トラフィック2のペイロードサイズが16Byte,32Byte,64Byteの時の転送レートを、図26の縦軸に表している。
ここで、図26中の点Yの条件に注目する。例えば、目標値としてトラフィック2の転送レートを100以上とすると、以下に示すような調整を行なうことにより、所望の転送レートを確保することができる。
・バッファサイズを30にする
・トラフィック2のペイロードサイズを64Byteにする
上述したようなバッファサイズの調整は、データ通信装置1が搭載されるデジタル複写機や複合機(MFP)等の情報処理装置の動作モードの切り替え時に実施される。
ここで、動作モードの違いとして、図24のトラフィック2のペイロードサイズと転送レートの目標値が異なる場合について取り上げる。図27の転送レート/バッファサイズ変換テーブルTは、動作モードの違いとして、トラフィック2のペイロードが16Byte,32Byte,64byteの動作モードで、且つトラフィック2の目標値が60MB/s,120MB/s,160MB/sと異なる動作のモードでの、バッファサイズを表したものである。このテーブルから明らかであるように、動作モードが異なるとバッファサイズの最適値が異なる。このテーブルを用いて、動作モードにあわせてバッファサイズの最適化を実施する。なお、ここには示していないが、トラフィック1の条件が変わるような動作モードの変化があった場合は、別のテーブルを用意すればよい。
このように本実施の形態によれば、高速シリアルバスにより接続されたデータ通信装置間に存在する各トラフィックの転送レートを計測し、計測された各トラフィックの転送レートが予め設定された目標値になるように、各トラフィックにおけるデータ転送にかかるパラメータ(例えば、バッファサイズなど)を調整することにより、複雑な動作モードを有するデータ通信装置(例えば、画像機器など)に高速シリアルバスを適用した時であっても、データ転送にかかるパラメータの最適化を図ることができる。また、従来の情報処理装置およびデータ通信装置(例えば、画像機器など)では全く不可能であった動的な転送性能の最適化も図ることができる。
既存PCIシステムの構成例を示すブロック図である。 PCI Expressシステムの構成例を示すブロック図である。 デスクトップ/モバイルでのPCI Expressプラットホームの構成例を示すブロック図である。 x4の場合の物理層の構造例を示す模式図である。 デバイス間のレーン接続例を示す模式図である。 スイッチの論理的構造例を示すブロック図である。 既存のPCIのアーキテクチャを示すブロック図である。 PCI Expressのアーキテクチャを示すブロック図である。 PCI Expressの階層構造を示すブロック図である。 トランザクションレイヤパケットのフォーマット例を示す説明図である。 PCI Expressのコンフィグレーション空間を示す説明図である。 仮想チャネルの概念を説明するための模式図である。 データリンクレイヤパケットのフォーマット例を示す説明図である。 x4リンクでのバイトストライピング例を示す模式図である。 L0/L0s/L1/L2というリンクステートの定義について説明する説明図である。 アクティブステート電源管理の制御例を示すタイムチャートである。 本発明の第1の実施の形態にかかるデータ通信装置の概要を示すブロック図である。 転送レート計測回路の構成を示すブロック図である。 デバイスAからデバイスBにメモリライトのトラフィック1が発生し、デバイスBからデバイスAにメモリライトのトラフィック2が発生している状態を示す模式図である。 図18に示すケースにおける特性の一例を示すグラフである。 トラフィック1のペイロード条件のテーブルを示す模式図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるデータ通信装置の概要を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるデータ通信装置の概要を示すブロック図である。 バッファサイズ制御回路の構成および動作を示す模式図である。 トラフィックの転送レートが劣化する場合の一例を示す模式図である。 トラフィックの転送レートが劣化する場合の別の一例を示す模式図である。 図24に示すケースにおける特性の一例を示すグラフである。 転送レート/バッファサイズ変換テーブルを示す模式図である。
符号の説明
1 データ通信装置
5,31 パラメータ調整手段
34,44 転送レート計測手段

Claims (6)

  1. 第1のデータ通信装置と第2のデータ通信装置とを有する情報処理装置において、
    前記第1のデータ通信装置から前記第2のデータ通信装置に第1のトラフィックを転送するとともに、前記第2のデータ通信装置から前記第1のデータ通信装置に第2のトラフィックを転送するシリアルバスと
    記第2のトラフィックの転送レートを計測する転送レート計測手段と、
    前記転送レート計測手段により計測された前記第2のトラフィックの転送レートが目標値になるように、前記第1のトラフィックのペイロードサイズに応じて前記第2のトラフィックのペイロードサイズを決定するペイロードサイズ決定手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記ペイロードサイズ決定手段は、当該情報処理装置の動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの変化に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを変化させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記ペイロードサイズ決定手段は、前記動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの増加に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを増加させる、
    ことを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
  4. 外部データ通信装置にシリアルバスを介して第1のトラフィックを送信するとともに当該外部データ通信装置から前記シリアルバスを介して第2のトラフィックを受信するデータ通信装置において、
    記第2のトラフィックの転送レートを計測する転送レート計測手段と、
    前記転送レート計測手段により計測された前記第2のトラフィックの転送レートが目標値になるように、前記第1のトラフィックのペイロードサイズに応じて前記第2のトラフィックのペイロードサイズを決定するペイロードサイズ決定手段と、
    を備えることを特徴とするデータ通信装置。
  5. 前記ペイロードサイズ決定手段は、当該データ通信装置の動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの変化に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを変化させる、
    ことを特徴とする請求項4記載のデータ通信装置。
  6. 前記ペイロードサイズ決定手段は、前記動作モードの切り替えに基づく前記第1のトラフィックのペイロードサイズの増加に応じて、前記第2のトラフィックの転送レートが目標値となるように、前記第2のトラフィックのペイロードサイズを増加させる、
    ことを特徴とする請求項5記載のデータ通信装置。
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