JP5141791B2 - 温度センサ - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1の温度センサは、温度を感知するセンサ部と、センサ部に接続されたシースピン芯線と、シースピン芯線とリード線とを接続するコネクタと、コネクタ及びシースピン芯線を収納する保護チューブとを備えて構成されている。そして、コネクタを含む、シースピン芯線とリード線との接続部分は、セラミックス系の材料によって固めて、モールド部として保護チューブ内に保持している。また、リード線は、ブッシュに設けた穴に挿通して、ブッシュによって保護チューブ内に保持している。また、セラミックス系の材質によるストッパとブッシュとの軸方向の間には、金属製の円筒状のスペーサが配置されている。
そのため、従来の温度センサにおいては、必要な機能を確保するために、温度センサの構造を複雑にしなければならなかった。従って、温度センサの製造の簡略化を図るためには十分ではなかった。
上記プロテクションチューブ内には、上記コネクタを挿入して保持するための挿入保持穴を設けた、弾性体からなる保持部材が支持されており、
上記コネクタは、上記リード線の導体先端部の形状に沿った円弧形状部の円周方向の両端に、上記挿入保持穴の内壁面に押さえ付ける爪部をそれぞれ延設してなることを特徴とする温度センサにある(請求項1)。
これにより、極めて簡単な構造により、保持部材を介してコネクタをプロテクションチューブ内に支持することができる。そのため、温度センサの製造の簡略化を図ることができる。
具体的には、組付性は、従来のセラミックス系の材料を用いなくてもよいことによって向上させることができる。また、円弧形状部の両端に設けた爪部の形状と、弾性体からなる保持部材における挿入保持穴の形状とによって、温度センサ内のコネクタの保持力を確保することができる。また、挿入保持穴の形状によって、コネクタの保持力を高めることもできる。
また、絶縁・導通性は、弾性体からなる保持部材によって、コネクタの接触を防ぐことにより確保することができる。また、保持部材に用いる弾性体の材質によって、さらに絶縁性を向上させることができる。
また、耐引張性は、保持部材が、挿入保持穴を設けた弾性体からなり、コネクタが、円弧形状部の円周方向の両端に爪部をそれぞれ延設してなることによって、確保することができる。これにより、リード線の軸方向への引張りに対して保持部材が力を吸収し、コネクタに掛かる応力負荷を低減することができる。
さらに、シール耐熱性は、弾性体からなる保持部材によって確保することができる。
本発明において、上記円弧形状部及び上記各爪部は、上記コネクタの軸方向の一端部に形成されており、上記円弧形状部は、半周以上の円弧形状を有しており、上記各爪部は、上記円弧形状部の円周方向の両端から、上記コネクタの軸方向に直交する横方向へ折り返して形成されており、上記コネクタは、上記各爪部の先端及び折返し基部による合計4箇所を上記挿入保持穴の内壁面に押さえ付けて、該挿入保持穴の内壁面に保持されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には、コネクタの円弧形状部及び各爪部の形状が適切であり、コネクタを安定して保持部材の挿入保持穴に保持することができる。
この場合には、挿入保持穴の弾性変形が復帰しようとする力を利用してコネクタを安定して保持することができる。
この場合には、保持部材の十分な耐熱性、絶縁性を確保することができ、温度センサをエンジンの排気管等の高温部位に配設して使用する際の保持部材の耐久性を高めることができる。
なお、保持部材には、二元系フッ素ゴム以外にも種々の弾性変形可能な材料を適用することができ、例えば、三元系フッ素ゴムやシリコンゴム等の材料を適用することもできる。
この場合には、感温素子から引き出された一対の電極を、一対のシースピン芯線、コネクタ及びリード線によって配線することができる。また、保持部材の構造が適切であり、一対のコネクタ及びリード線を安定して保持することができる。
本例の温度センサ1は、図1に示すごとく、温度を感知する感温素子3と、感温素子3に接続されたシースピン芯線32と、シースピン芯線32とリード線6とを接続するコネクタ4と、シースピン芯線32、リード線6及びコネクタ4を収容するプロテクションチューブ21とを備えている。プロテクションチューブ21内には、コネクタ4を挿入して保持するための挿入保持穴51を設けた保持部材5が支持されている。コネクタ4は、図2、図3に示すごとく、リード線6の導体先端部611の形状に沿った円弧形状部41の円周方向の両端に、挿入保持穴51の内壁面に押さえ付ける爪部42をそれぞれ延設してなる。本例のリード線6の導体先端部611は、円弧形状部41からさらに延長形成された連結部44に保持されている。
ここで、図2は、コネクタ4及び保持部材5の周辺を拡大して示す図であり、図3は、コネクタ4及び保持部材5の周辺の横断面を示す図である。
本例の温度センサ1は、車両のエンジンにおける排気管内を通過する排気ガスの温度を検出するものである。
図1に示すごとく、一対のシースピン芯線32は、シースピン外筒22内に挿通して固定されている。シースピン外筒22は、その後端部をプロテクションチューブ21内に挿通して固定されている。シースピン外筒22の先端部には、感温素子3を覆う先端キャップ23が装着されている。
本例の感温素子3はサーミスタである。感温素子3から引き出された一対の電極31は、一対のシースピン芯線32の一端部と接続されている。
感温素子3は、絶縁材35としての酸化マグネシウムを介して先端キャップ23内に配置されており、一対のシースピン芯線32は、絶縁材35としての酸化マグネシウムを介してシースピン外筒22内に配置されている。
図2、図3に示すごとく、保持部材5は、温度センサ1の軸方向Lに向けて互いに平行に形成した一対の挿入保持穴51と、一対の挿入保持穴51に連通して、リード線6を挿入するための一対の挿入穴52とを形成してなる。挿入保持穴51は、図3に示すごとく、断面楕円形状に形成されており、挿入穴52は、図5に示すごとく、挿入保持穴51の中心に連通して断面真円形状に形成されている。ここで、図5は、リード線6及び保持部材5の周辺の横断面を示す図である。
シースピン芯線32の他端部は、半田付け、溶接等を行ってコネクタ4のピン接続部43に接続することができる。リード線6の導体先端部611は、連結部44に圧接させることによって、コネクタ4に接続する。各リード線6は、ワイヤ線61を樹脂等の絶縁層62により絶縁被覆してなるものである。コネクタ4の連結部44に保持するリード線6の導体先端部611は、絶縁層62を剥がして形成したものである。
図3に示すごとく、本例の一対の挿入保持穴51は、それらの短径部51B同士を対向させて保持部材5に形成されている。保持部材5においては、一対の挿入保持穴51の間の残部に架渡部511が形成されており、架渡部511は、中心部が最も細く中心部の両側部分が外周に向かうほど太くなるよう変化して形成されている。架渡部511の形状を、このような形状にしたことにより、保持部材5の成形を行う際に、架渡部511にゴム材料が充填し易くすることができ、直径5〜6mmの小さな保持部材5を容易に成形することができる。
コネクタ4は、保持部材5の挿入保持穴51に挿入する前の自然状態においては、一対の爪部42の先端421同士の間の間隔が挿入保持穴51の長径部51Aの直径よりも大きくなるよう形成しておく。そして、コネクタ4の連結部44に対してリード線6の導体先端部611を配置し、一対の爪部42の先端421同士の間の間隔を小さくするように円弧形状部41及び一対の爪部42の形成部分を弾性変形させて、円弧形状部41及び一対の爪部42を挿入保持穴51の内壁面に挿入する。
こうして、コネクタ4は、一対の爪部42の先端421によって保持部材5の挿入保持穴51を弾性変形させて、挿入保持穴51の内壁面に保持させる。そして、挿入保持穴51の弾性変形が復帰しようとする力を利用してコネクタ4を安定して保持することができる。
なお、挿入保持穴51は、断面楕円形状とする以外にも、例えば、図6に示すごとく、外周側に円弧が位置するよう形成した半円形状とすることができ、図7に示すごとく、一対の平行な内壁面を挿入保持穴51同士が互いに対向する方向に位置させた長穴形状とすることもできる。ただし、挿入保持穴51の内壁面に対するコネクタ4の保持力及び保持部材5の成形のし易さを考慮すると、挿入保持穴51は断面楕円形状(図3参照)にすることが最も好ましい。
より具体的には、従来は、一対のリード線、ゴムブッシュ及びチューブをかしめることとは別に、セメント材料による保持部に対する手前位置に、コネクタ4に対して軸方向Lに加わる力を緩和するための緩衝用のかしめを行っていた。これに対し、本例においては、緩衝用のかしめをなくすことができ、温度センサ1の製造を簡略化することができる。
保持部材(ゴムブッシュ)5のかしめ前の外径をD(mm)、保持部材5のかしめ後の外径をD’(mm)、プロテクションチューブ21の厚みをt(mm)としたとき、第1のかしめ率X1は、X1={D−(D’−2t)}/D×100(%)から求めることができる。また、保持部材(ゴムブッシュ)5のかしめ前の外径をD(mm)、保持部材5のかしめ後の外径をD’(mm)、プロテクションチューブ21の厚みをt(mm)、リード線6の挿入穴52の内径をd(mm)、リード線6の線径(外径)をa(mm)としたとき、第2のかしめ率X2は、X2={D−2d−(D’−2t−2a)}/(D−2d)×100(%)から求めることができる。
これにより、温度センサ1のシール耐熱性を確保することができる。
これにより、極めて簡単な構造により、保持部材5を介してコネクタ4をプロテクションチューブ21内に支持することができる。そのため、温度センサ1の製造の簡略化を図ることができる。
具体的には、組付性は、従来のセラミックス系の材料を用いなくてもよいことによって向上させることができる。また、円弧形状部41の両端に設けた爪部42の形状と、弾性体からなる保持部材5における挿入保持穴51の形状とによって、温度センサ1内のコネクタ4の保持力を確保することができる。また、断面楕円形状に形成された挿入保持穴51の形状によって、コネクタ4の保持力を高めることもできる。
また、絶縁・導通性は、二元系フッ素ゴムからなる保持部材5によって、コネクタ4の接触を防ぐことにより確保することができる。また、保持部材5を二元系フッ素ゴムから構成したことによって、さらに絶縁性を向上させることができる。
また、耐引張性は、保持部材5が、挿入保持穴51を設けた弾性体からなり、コネクタ4が、円弧形状部41の円周方向の両端に爪部42をそれぞれ延設してなることによって、確保することができる。これにより、リード線6の軸方向への引張りに対して保持部材5が力を吸収し、コネクタ4に掛かる応力負荷を低減することができる。
さらに、シール耐熱性は、弾性体からなる保持部材5によって確保することができる。
本確認試験においては、シースピン芯線32とリード線6とを接続する部位に必要なシール耐熱性、絶縁・導通性及び耐引張性について、効果を確認する試験を行った。
シール耐熱性は、次のようにして確認した。
温度センサ1は、自動車の排気管に配設して使用され、その周辺には、排気管によって瞬時に加熱された240℃近くの高温の水が存在する。一方、温度センサ1内は、温度センサ1の周辺の雰囲気の急激な温度変化によって、周辺の雰囲気よりも低圧な状態になる。そこで、10個のサンプルとしての温度センサ1を240℃の雰囲気中に250時間放置し、その後、温度センサ1内を30kPaになるよう減圧するとともに、140℃の雰囲気下で温度センサ1のリード線6側を100mm浸水させて、温度センサ1の気密性を確認した。その結果、10個のサンプルについて温度センサ1内への水漏れは確認できず、温度センサ1のシール耐熱性が高いことがわかった。
シースピン芯線32とリード線6とを接続する部位に必要な絶縁・導通性については、保持部材5の軸方向への変位により、シースピン芯線32に変形が生じないことによって確保することができる。
図8に示すごとく、かしめ部211にかしめを行ったときには、これによって保持部材5がかしめ部211側に変位する。この変位に伴って、保持部材5が体積収縮した分だけ、保持部材5がコネクタ4を押す力Fが働く。また、温度センサ1を実際に使用するときには、周囲の高温のガスによって保持部材5が熱膨張し、この熱膨張により、保持部材5がコネクタ4を押す力Fが増加する。そして、力Fに反する力としてコネクタ4が保持部材5に食い込む力Rが作用し、これらの力が釣り合う。
シースピン芯線32とリード線6とを接続する部位に必要な耐引張性については、リード線6を引っ張ったときに、シースピン芯線32に変形が生じないことによって確保することができる。
図9に示すごとく、リード線6を力F0で引っ張るときには、コネクタ4が保持部材5に食い込む力R1と、かしめ部211において保持部材5とリード線6との間に生ずる摩擦力R2とが、リード線6を引っ張る方向とは反対側の方向に作用する一方、シースピン芯線32には、リード線6の側に引っ張られる力F1が作用する。このとき、シースピン芯線32に作用する力F1は、F1=(F0−R1−R2)で表される。そして、この力F1が、シースピン芯線32の弾性変形限界強度よりも小さければ、シースピン芯線32が変形せず、シースピン芯線32とリード線6とを接続するコネクタ4の部位に必要な耐引張性を確保することができる。上記温度センサ1のサンプルについて、所定の条件で確認を行ったところ、シースピン芯線32に生じるストレス(荷重)F1は、シースピン芯線32の弾性変形限界強度よりも小さいことが確認できた。これにより、シースピン芯線32が変形せず、その耐引張性を良好に確保できることがわかった。
21 プロテクションチューブ
3 感温素子
31 電極
32 シースピン芯線
4 コネクタ
41 円弧形状部
42 爪部
421 先端
422 折返し基部
44 連結部
5 保持部材
51 挿入保持穴
52 挿入穴
6 リード線
611 導体先端部
Claims (5)
- 温度を感知する感温素子と、該感温素子に接続されたシースピン芯線と、該シースピン芯線とリード線とを接続するコネクタと、上記シースピン芯線、上記リード線及び上記コネクタを収容するプロテクションチューブとを備える温度センサにおいて、
上記プロテクションチューブ内には、上記コネクタを挿入して保持するための挿入保持穴を設けた、弾性体からなる保持部材が支持されており、
上記コネクタは、上記リード線の導体先端部の形状に沿った円弧形状部の円周方向の両端に、上記挿入保持穴の内壁面に押さえ付ける爪部をそれぞれ延設してなることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1に記載の温度センサにおいて、上記円弧形状部及び上記各爪部は、上記コネクタの軸方向の一端部に形成されており、
上記円弧形状部は、半周以上の円弧形状を有しており、上記各爪部は、上記円弧形状部の円周方向の両端から、上記コネクタの軸方向に直交する横方向へ折り返して形成されており、
上記コネクタは、上記各爪部の先端及び折返し基部による合計4箇所を上記挿入保持穴の内壁面に押さえ付けて、該挿入保持穴の内壁面に保持されていることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、上記挿入保持穴は、断面楕円形状に形成されており、
上記コネクタは、上記各爪部の先端によって上記保持部材の上記挿入保持穴を弾性変形させて、該挿入保持穴の内壁面に保持されていることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、上記保持部材は、二元系フッ素ゴムであることを特徴とする温度センサ。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、上記挿入保持穴は、上記保持部材に対して互いに平行に一対に形成されており、
上記シースピン芯線、上記リード線及び上記コネクタは、上記プロテクションチューブ内において一対に配置されており、
上記保持部材は、上記リード線を挿入するための挿入穴を上記各挿入保持穴に連通して形成してなることを特徴とする温度センサ。
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