JP5086345B2 - 発光素子アレイ、発光装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、複数の発光素子によって構成された発光素子アレイ、それを含む発光装置およびこの発光装置を備える画像形成装置に関する。
電子写真プリンタなどの光プリンタヘッドとして用いられている発光装置として、多数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:略称LED)を配列して形成されるLEDアレイがある。このLEDアレイは、発光ダイオードと駆動回路とを個別に接続するために用いられる多数のボンディングパッドを有する。たとえば電子写真プリンタを、A3サイズ、600dpi(dot per inch)の仕様にて構成した場合、ボンディングパッドと回路配線との接続箇所の数は、LEDのアノードまたはカソードを導通基板によって共通電極とした場合であっても発光素子と同じ数だけ必要となり、約7300にも及ぶ。このため両者を周知のワイヤボンディング法によって接続する作業に極めて長い時間を必要とするので、生産性を向上させることが困難である。また前記ボンディングパッドを形成するための面積は、発光素子を形成するための面積よりも大きな面積が必要となる上、電子写真プリンタによって形成すべき画像が高精細になるほど、走査方向における単位長あたりの発光素子の数が増加するため、ボンディングパッド数も増加し、装置が大形化する。
ボンディングパッドの数を減少させるための第1の従来の技術として、ダイナミック(時分割)駆動方式の発光素子アレイがある。この第1の従来の技術では、LEDアレイをm1(m1は、正の整数)個のLEDから成るn1(n1は、正の整数)個のグループで構成し、各グループでLEDのアノードまたはカソードを共通にして、m1×n1のマトリクス配線を施したものである。ダイナミック(時分割)駆動では、このマトリクス配線に与える駆動信号を時分割で切り換えて各LEDを発光させる。ダイナミック駆動方式のLEDアレイを用いると、各LEDと駆動回路とを個別に接続する前述したLEDアレイと比較して、ボンディングパッドの数を1/4程度に減少させることができる(たとえば特開平11−268333号公報参照)。
また第2の従来の技術として、各LEDに電界効果トランジスタがそれぞれ接続されて構成される発光素子アレイを、スイッチ素子を内蔵した駆動用IC(Integrated Circuit:集積回路)で駆動するダイナミック駆動方式の発光装置がある(たとえば特開平6−177431号公報参照)。この発光装置では、発光素子アレイに、NANDゲートなどから成るスイッチ素子を内蔵した駆動用ICが接続され、この駆動用ICに内蔵されるスイッチ素子が、ストローブ信号(STB)とゲート信号との論理積をとり、このストローブ信号が真値をとる間のみゲート信号を出力することによって、発光素子アレイをダイナミック駆動することができる。
また第3の従来の技術として、発光素子に接続される配線の占有面積を低減するために、発光素子としてPNPN構造を有する発光サイリスタを使用し、アノードおよびカソードのいずれか一方を導通基板によって共通に形成し、アノードおよびカソードの他方と、ゲート電極とをマトリックス状に接続する発光素子アレイがある(たとえば特開平3−194978号公報および特開2001−217457号公報参照)。ほとんど電流の流れないゲート電極を発光素子アレイ全体にわたって電極配線を用いて接続することによって、電極配線の線幅を細くし、かつ電極配線を形成する面積を低減することができる。
しかしながら、第1の従来の技術では、m1+n1本の電極配線をLEDのアノードまたはカソードと接続するために、LEDが発光すると、各電極配線にLEDの発光強度に比例した主電流が流れる。この場合、配線抵抗が大きいと配線抵抗の損失によって駆動用ICの消費電力が増大したり、駆動性能が低下したりするので、ある程度電極配線幅を広げて配線抵抗を小さくする必要がある。このため、電極配線を形成するための面積が増し、LEDアレイが形成されたチップの表面積が増加するという問題がある。
また第1〜第3の従来の技術では、たとえば、m1×n1のマトリクス配線を用いてダイナミック(時分割)駆動を行う場合には、1つの発光素子アレイについては、m1+n1の電極配線ですむ。しかしながら、p1(p1は、2以上の整数)個の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、発光素子アレイの数に比例したp1×(m1+n1)本の電極配線が必要となる。また、発光素子アレイを駆動するための駆動用ICの出力端子の数も、必要な電極配線数に応じて増加するので、駆動用ICの端子の数と1つの発光素子アレイの端子の数とが等しい場合には、発光素子アレイの数だけの駆動用ICが必要となる。このように、複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成したときには、従来の技術では多くの駆動用ICが必要となり、また発光素子アレイと駆動用ICとを接続する配線数が増大するため、装置全体が複雑化したり、装置が大きくなったりするという問題がある。
また第2の従来の技術では、NANDゲートなどから成るスイッチ素子を内蔵した駆動用ICを、発光素子アレイに接続する必要がある。複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、発光素子アレイの数が増大すると、各発光素子アレイに接続される駆動用IC数が増大するため、装置全体が複雑化したり、大きくなったりするという問題がある。
ボンディングパッドの数を減少させるための第1の従来の技術として、ダイナミック(時分割)駆動方式の発光素子アレイがある。この第1の従来の技術では、LEDアレイをm1(m1は、正の整数)個のLEDから成るn1(n1は、正の整数)個のグループで構成し、各グループでLEDのアノードまたはカソードを共通にして、m1×n1のマトリクス配線を施したものである。ダイナミック(時分割)駆動では、このマトリクス配線に与える駆動信号を時分割で切り換えて各LEDを発光させる。ダイナミック駆動方式のLEDアレイを用いると、各LEDと駆動回路とを個別に接続する前述したLEDアレイと比較して、ボンディングパッドの数を1/4程度に減少させることができる(たとえば特開平11−268333号公報参照)。
また第2の従来の技術として、各LEDに電界効果トランジスタがそれぞれ接続されて構成される発光素子アレイを、スイッチ素子を内蔵した駆動用IC(Integrated Circuit:集積回路)で駆動するダイナミック駆動方式の発光装置がある(たとえば特開平6−177431号公報参照)。この発光装置では、発光素子アレイに、NANDゲートなどから成るスイッチ素子を内蔵した駆動用ICが接続され、この駆動用ICに内蔵されるスイッチ素子が、ストローブ信号(STB)とゲート信号との論理積をとり、このストローブ信号が真値をとる間のみゲート信号を出力することによって、発光素子アレイをダイナミック駆動することができる。
また第3の従来の技術として、発光素子に接続される配線の占有面積を低減するために、発光素子としてPNPN構造を有する発光サイリスタを使用し、アノードおよびカソードのいずれか一方を導通基板によって共通に形成し、アノードおよびカソードの他方と、ゲート電極とをマトリックス状に接続する発光素子アレイがある(たとえば特開平3−194978号公報および特開2001−217457号公報参照)。ほとんど電流の流れないゲート電極を発光素子アレイ全体にわたって電極配線を用いて接続することによって、電極配線の線幅を細くし、かつ電極配線を形成する面積を低減することができる。
しかしながら、第1の従来の技術では、m1+n1本の電極配線をLEDのアノードまたはカソードと接続するために、LEDが発光すると、各電極配線にLEDの発光強度に比例した主電流が流れる。この場合、配線抵抗が大きいと配線抵抗の損失によって駆動用ICの消費電力が増大したり、駆動性能が低下したりするので、ある程度電極配線幅を広げて配線抵抗を小さくする必要がある。このため、電極配線を形成するための面積が増し、LEDアレイが形成されたチップの表面積が増加するという問題がある。
また第1〜第3の従来の技術では、たとえば、m1×n1のマトリクス配線を用いてダイナミック(時分割)駆動を行う場合には、1つの発光素子アレイについては、m1+n1の電極配線ですむ。しかしながら、p1(p1は、2以上の整数)個の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、発光素子アレイの数に比例したp1×(m1+n1)本の電極配線が必要となる。また、発光素子アレイを駆動するための駆動用ICの出力端子の数も、必要な電極配線数に応じて増加するので、駆動用ICの端子の数と1つの発光素子アレイの端子の数とが等しい場合には、発光素子アレイの数だけの駆動用ICが必要となる。このように、複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成したときには、従来の技術では多くの駆動用ICが必要となり、また発光素子アレイと駆動用ICとを接続する配線数が増大するため、装置全体が複雑化したり、装置が大きくなったりするという問題がある。
また第2の従来の技術では、NANDゲートなどから成るスイッチ素子を内蔵した駆動用ICを、発光素子アレイに接続する必要がある。複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、発光素子アレイの数が増大すると、各発光素子アレイに接続される駆動用IC数が増大するため、装置全体が複雑化したり、大きくなったりするという問題がある。
したがって本発明の目的は、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光素子アレイ、およびそれを用いた小形な発光装置、ならびにこの発光装置を備える画像形成装置を提供することである。
本発明の発光素子アレイは、(a)第1電極と、第2電極と、前記第1電極に第1信号が入力されていて、かつ前記第2電極に第2信号が入力されているときに制御信号が出力される第1制御電極とを備えるn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、
(b)前記各第1制御電極に個別に接続されるn本の信号伝送路と、
(c)第3電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第2制御電極とを備え、前記第3電極に第3信号が入力されていて、かつ前記第2制御電極に制御信号が入力されているときに発光する複数の発光素子とを含む発光素子アレイであって、
前記各信号伝送路には、少なくとも1つの前記発光素子の第2制御電極が接続され、
前記n個のスイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されており、
前記スイッチ素子および前記発光素子が、カソードまたはアノードを共通の電極とする発光サイリスタを含んで構成され、前記スイッチ素子がさらに、第1および第2の抵抗体を含んで構成され、
(i)カソードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極は、前記第1および第2の抵抗体のそれぞれの一端と接続され、
前記第1の抵抗体の他端には、共通の電極に対して正の電圧が印加され、
前記第1電極は、第2の抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
(ii)アノードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極は、前記第1および第2の抵抗体のそれぞれの一端と接続され、
前記第1の抵抗体の他端には、共通の電極に対して負の電圧が印加され、
前記第1電極は、第2の抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であることを特徴とする発光素子アレイである。
本発明の発光素子アレイによれば、発光素子アレイは、第1信号および第2信号が共に入力されているときに制御信号を出力するn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、前記制御信号が伝送されるn本の信号伝送路と、前記信号伝送路からの制御信号と共に、第3信号が入力されているときに発光する複数(n個以上)の発光素子とを含んで構成される。各スイッチ素子の第1電極は、スイッチ素子間でそれぞれ相互に電気的に接続されているので、発光素子アレイに含まれる全てのスイッチ素子に共通の第1信号を与えることができる。
発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に共通の第1信号が入力されている場合には、第2信号が入力されるスイッチ素子に接続された信号伝送路に制御信号が出力される。さらに制御信号が出力される信号伝送路に接続された発光素子に第3信号が入力されると、この発光素子が発光する。逆に、発光素子アレイに共通の第1信号が入力されていない場合には、各スイッチ素子は、第2信号が入力されていても、制御信号を出力しないので、発光素子に第3信号が入力されたとしても、第3信号が入力された発光素子は発光しない。
したがって、複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、第1信号によって、どの発光素子アレイに属する発光素子を発光させるかを選択することができる(以下、第1信号が入力されている発光素子アレイは選択状態にあるという)。そこで、発光装置を構成する各発光素子アレイに順番に第1信号を与えて選択状態にすることで、各発光素子アレイに第2信号および第3信号を与えるための駆動用IC、ならびに各発光素子と駆動用ICとの間の配線を、複数の発光素子アレイ間で共用する時分割駆動を行うことができる。このように、本発明の発光素子アレイを用いて発光装置を構成すると、各発光素子アレイ間で駆動用ICおよび配線を共用することができるので、少ない駆動用IC数および配線数で構成された発光装置が実現できる。
前記スイッチ素子は、発光サイリスタと、第1および第2の抵抗体とを含んで構成され、また前記発光素子は、発光サイリスタを含んで構成される。ここで、スイッチ素子および発光素子を構成する発光サイリスタは、カソードまたはアノードを共通の電極(電位をVg=0ボルトとする)にして用いられる。
カソードを共通電極とする場合には、スイッチ素子は、発光サイリスタのNゲート電極と、第1の抵抗体の一端と、第2の抵抗体の一端とが接続されて構成される。第1の抵抗体の他端は、共通の電極であるカソードを基準電位として正の電圧が印加される。この場合、第2の抵抗体の他端が第1信号を入力するための第1電極に相当し、発光サイリスタのアノードが第2信号を入力するための第2電極に相当し、発光サイリスタのNゲート電極が制御信号を出力するための第1制御電極に相当する。また、発光素子は、発光サイリスタで構成され、第3信号を入力するための第3電極が、発光サイリスタのアノードに相当し、制御信号を入力するための第2制御電極が、発光サイリスタのNゲート電極に相当する。
前記の回路構成による回路動作の一例を示す。
第1信号として、ローレベル(電位を0ボルトとする)の信号を第2の抵抗体の他端に印加するとともに、第1の抵抗体の他端に印加される正の電圧をVccボルトとする。また第1信号が入力されていない状態では、第2の抵抗体の他端にVccボルトと同じ電位のハイレベルの電圧(Vccボルト)が印加されているとする。スイッチ素子を構成する発光サイリスタ(以下、スイッチ用サイリスタという)のNゲート電極には、第1および第2の抵抗体の各抵抗値に応じた分圧が印加されるので、第1信号が入力されていない状態では、Vccボルトが印加され、第1信号が入力されている状態では、Vccボルトの分圧(Vdボルト)が印加される。
また第2信号としてハイレベルの信号をスイッチ用サイリスタのアノードに印加し、第2信号が入力されていない状態では、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第2信号のハイレベルは、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号が入力されると、スイッチ用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって第1信号が入力されて、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号のハイレベルが入力されると、スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移すると、第1制御電極に相当するスイッチ用サイリスタのNゲート電極が、Vdからほぼ0ボルトに遷移して、制御信号としてほぼ0ボルトが出力される。また第2信号が入力されておらず、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベルの電圧が印加されていると、第1信号が入力されているか否かにかかわらず、スイッチ用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわちスイッチ用サイリスタは、第1および第2信号が入力された場合にのみオン状態に遷移して、制御信号を出力するAND回路として機能する。
また発光素子を構成する発光サイリスタ(以下、発光用サイリスタという)は、しきい電圧等の電流電圧特性がスイッチ用サイリスタと等しいとする。また第3信号としてハイレベルの信号を発光用サイリスタのアノードに印加し、第3信号が入力されていない状態では、発光用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第3信号のハイレベルは、発光用サイリスタのNゲート電極にVdまたはVccが印加されている状態で、第3信号が入力されたとしても発光用サイリスタがオフ状態を維持し、かつ発光用サイリスタのNゲート電極にほぼ0ボルトの制御信号が印加されている状態で、第3信号が入力されると発光用サイリスタがオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって、第1および第2信号が入力されて、制御信号が発光用サイリスタのNゲート電極に入力されている状態で、第3信号が入力されると、発光用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移して発光する。また第1および第2信号のうちの少なくともいずれか一方が入力されておらず、制御信号が入力されていない状態では、第3信号が入力されているか否かにかかわらず、発光用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわち発光用サイリスタは、第1、第2および第3信号の全ての信号が入力された場合のみ発光する。
したがって、本発明によれば、たとえばNANDゲートやインバータなどの複雑な半導体装置を用いることなく、発光サイリスタを用いた簡単な回路構成で、第1〜第3信号を与えることによって選択的に発光素子を発光させる論理回路を構成することができるので、設計が容易で製造工程が簡単な発光素子アレイが実現できる。
なお、発光サイリスタのアノードを共通の電極とする場合には、発光サイリスタの極性を反対にし、第1の抵抗体の他端に印加される電圧の正負を反対にし、発光サイリスタのゲート電極の導電型を反対にすれば、同様にして前述の論理回路が実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、前記第3電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の前記第2制御電極は、異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、前記複数の発光素子がn個以下の発光素子からなる発光素子ブロックを構成し、同じ発光素子ブロック内では、前記第3信号が与えられる第3電極は相互に電気的に接続されるので、同じ発光素子ブロックに属する発光素子には共通の第3信号が与えられる。また同じ発光素子ブロック内では、各発光素子は、それぞれ互いに異なる信号伝送路に接続されるので、それぞれ互いに異なる制御信号が与えられる。したがって、発光素子アレイが前記第1信号によって選択状態にあるときに、その発光素子アレイの各スイッチ素子に第2信号を時分割で順番に与えると、スイッチ素子に接続された信号伝送路にも順番に制御信号が伝送され、同じ発光素子ブロック内の各発光素子にも順番に制御信号が与えられる。そこで、そのタイミングに合わせて各発光素子ブロックに共通の第3信号を与えることで発光素子ブロック内での時分割駆動が実現できる。このように、本発明では、同じ発光素子アレイ内の複数の発光素子ブロックで時分割駆動をすることができるので、第2信号および第3信号を供給する駆動用ICの出力端子数、および駆動用ICと発光素子アレイとの配線数を減少させることができ、配線数の少ない小形の発光装置を実現できる。また、発光素子アレイ内の信号伝送路の配線数も削減することができるので、小形な発光素子アレイを実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、一列に配列され、
前記発光素子ブロックは、n−1(nは、4以上の整数)個の発光素子から構成され、
前記発光素子の配列方向の一方から他方に向かって奇数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i1(i1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j1(j1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、
前記発光素子の前記配列方向の前記一方から前記他方に向かって偶数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i2(i2は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j2(j2は、2以上かつn以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続されることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、前記発光素子ブロックは、信号伝送路の本数(n本:nは4以上の整数)よりも1少ないn−1個の発光素子で構成される。ここで、発光素子の配列方向に沿う一方から他方に向かう方向(以下、x1方向という)で、発光素子ブロックに順番に1番から番号を付し、さらに、各発光素子ブロックを構成する発光素子に前記x1方向順に第1番から第n−1番まで番号を付し、n本の信号伝送路に予め定められた順番で第1番から第n番まで番号を付す。そして、本発明によれば、奇数番目の発光素子ブロックでは、第i1(1≦i1≦n−1)番目の発光素子と、第j1(1≦j1≦n−1)番目の信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、偶数番目の発光素子ブロックでは、第i2(1≦i2≦n−1)番目の発光素子と、第j2(2≦j2≦n)番目の信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続される。
この場合、第1番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第2番目の信号伝送路に接続される。また、第j3(2≦j3≦n−1)番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第j3−1番目または第j3+1番目のいずれかの信号伝送路に接続される。また、第n番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第n−1番目の信号伝送路に接続される。したがって、選択状態にある発光素子アレイのスイッチ素子に順番に第2信号を入力し、第1番目〜第n番目の信号伝送路に時分割で順番に制御信号を出力するとき、相互に隣接する発光素子の発光するタイミングの時間的なずれを小さくすることができ、さらに隣接する発光素子が同じ信号伝送路に接続されないので、相互に隣接する発光素子が同時に発光してしまうことを防止することができる。
これによって本発明の発光素子アレイで構成した発光装置を、感光体ドラムを露光する露光装置として用いるとき、相互に隣接する発光素子間における発光するタイミングが大きくずれてしまうことを抑制することができ、感光体ドラムに露光される露光位置に不連続点が発生しない。さらに、相互に隣接する発光素子が同時に発光することを防止することによって、各発光素子の発光した時の発熱のムラを抑制して、各発光素子の温度変化による発光特性を揃えることができ、さらに相互に隣接する発光素子から発生する光が干渉することを防止することができるので、感光体ドラムを精度よく露光することができる。この結果、本発明の発光素子アレイを用いた画像形成装置において、優れた画像品質の記録画像を得ることができる。
また本発明の発光素子アレイは、基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む前記発光素子アレイであって、
前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第3電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする発光素子アレイである。
本発明の発光素子アレイによれば、発光素子アレイを構成する発光素子は、基板の一表面(以下、この面を主面という)上に略直線状に配列して設けられ、前記n本の信号伝送路は、発光素子の配列方向に沿って配線され、前記第1信号、前記第2信号、および前記第3信号を供給するためのボンディングパッドは、発光素子の配列方向に沿って相互に間隔を開けて配置され、前記スイッチ素子は隣接する前記ボンディングパッドの間に配置される。
ここで、前記第1電極に接続されて第1信号を供給するための第1ボンディングパッドは、各スイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されているので少なくとも1個必要である。前記第2電極に接続されて第2信号を供給するための第2ボンディングパッドは、発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に個別に第2信号を与える必要があるので、スイッチ素子数に等しいn個が必要である。また、前記第3電極に接続されて第3信号を供給するための第3ボンディングパッドは、各発光素子ブロックを構成する発光素子の第3電極が相互に電気的に接続されているので、発光素子ブロックごとに少なくとも1個必要であり、発光素子アレイ全体での第3ボンディングパッドの総数は発光素子の数よりも少ない数で十分である。
したがって、発光素子ブロック数をm個として、各発光素子ブロックがn個の発光素子で構成されているとすると、m×n個の発光素子数に対して、第1〜第3信号を供給するために少なくとも必要なボンディングパッド数はm+n+1個となるので、多数の発光素子からなる発光素子アレイを構成したときには、発光素子数に比べて、ボンディングパッドの数が少なくなり、ボンディグパッド間にスペースが生じる。このスペースを有効に活用してスイッチ素子を配置することによって、スイッチ素子を設けることで発光素子アレイ全体の大きさが増大することを避けることができ、結果として小形な発光素子アレイを実現することができる。
また本発明の発光素子アレイは、前記各第2電極に第3の抵抗体がそれぞれ接続され、前記第3の抵抗体を介して前記第2信号が前記第2電極に与えられることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、前記発光サイリスタを含む発光素子アレイの構成において、各スイッチ用サイリスタのアノードには第3の抵抗体を介して第2信号が入力される。
発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合において、高速化の目的で、複数の発光素子アレイに第1信号を同時に与えて、複数の発光素子アレイを同時に選択状態にすることができる。このとき、選択状態にある複数の発光素子アレイ間では、第2信号は共用されているので、複数のスイッチ用サイリスタが同時期にスイッチングする。一般に発光サイリスタがスイッチングしてオン状態に遷移すると、アノードとカソードとの間に主電流が流れるので、第2信号供給用の駆動回路の出力電圧が低下する。したがって、複数のスイッチ用サイリスタのアノードに入力される第2信号のタイミングがずれる場合には、最初に第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタがスイッチングして主電流が流れると、遅れて第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタは、第2信号電圧の不足のためにスイッチングしないことが起こりえる。そこで、本発明によれば、各スイッチ用サイリスタのアノードに接続された第3の抵抗体を介して第2信号を与えることで、駆動回路の出力電圧の低下を抑制し、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができる。
また本発明の発光素子アレイは、前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光サイリスタで構成されることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する各半導体層は同じ層構成を有する。この場合、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する半導体層を同時に同じ製膜工程で形成することができるので、発光素子アレイの他にスイッチ素子を設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがない。
また本発明の発光素子アレイは、前記のスイッチ素子を構成する発光サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含むことを特徴とする。
本発明によれば、前記のスイッチ用サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含む。前記遮光部または減光部は、スイッチ用サイリスタがスイッチングするときに発する光が発光用サイリスタに入射しないように働くため、その光による発光用サイリスタのしきい電圧の変動を防ぐことができる。よって、発光素子およびスイッチ素子を発光サイリスタで構成した場合において、発光素子アレイを安定に動作させることが可能となる。
また本発明は、複数の前記発光素子アレイと、
前記第1電極と電気的に接続され、前記第1信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2電極と電気的に接続され、前記第2信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第3信号と電気的に接続され、前記第3信号を供給する第3の駆動回路とを含むことを特徴とする発光装置である。
本発明の発光装置によれば、複数の前記発光素子アレイと、各発光素子アレイに第1信号を供給する第1の駆動回路と、第2信号を供給する第2の駆動回路と、第3信号を供給する第3の駆動回路とを含む発光装置が提供される。本発明の前記発光素子アレイを用いると、第1の駆動回路から供給される第1信号によって、複数の発光素子アレイのうちのいくつかを選択状態にし、選択状態にない発光素子アレイは第2信号および第3信号が入力されても発光しないようにすることができる。このため、複数の発光素子アレイ間で第2の駆動回路および第3の駆動回路を共用にする時分割駆動で発光装置を安定に動作させることができる。したがって、駆動用回路の数、および駆動用回路を実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用回路実装基板の面積を小さくすることができ、結果として小形でかつ安定に動作する発光装置が実現できる。
さらに、本発明の発光装置は、(a)第1電極と、第2電極と、前記第1電極に第1信号が入力されていて、かつ前記第2電極に第2信号が入力されているときに制御信号が出力される第1制御電極とを備えるn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、
(b)前記各第1制御電極に個別に接続されるn本の信号伝送路と、
(c)第3電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第2制御電極とを備え、前記第3電極に第3信号が入力されていて、かつ前記第2制御電極に制御信号が入力されているときに発光する複数の発光素子とを含む発光素子アレイであって、
前記各信号伝送路には、少なくとも1つの前記発光素子の第2制御電極が接続され、
前記n個のスイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されており、
前記スイッチ素子および前記発光素子が、カソードまたはアノードを共通の電極とする発光サイリスタを含んで構成され、前記スイッチ素子がさらに抵抗体を含んで構成され、
(i)カソードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極は、前記抵抗体の一端と接続され、
前記第1電極は、前記抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
(ii)アノードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極は、前記抵抗体の一端と接続され、
前記第1電極は、前記抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極である発光素子アレイを複数備える発光素子アレイ部と、
前記第1電極と電気的に接続され、前記第1信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2電極と電気的に接続され、前記第2信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第3信号と電気的に接続され、前記第3信号を供給する第3の駆動回路とを含み、
前記第1の駆動回路は、ハイレベルおよびローレベルを有する前記第1信号の前記ハイレベルまたは前記ローレベルの電位を設定する第1信号レベル設定部を有することを特徴とする発光装置である。
本発明の発光装置によれば、発光素子アレイは、第1信号および第2信号が共に入力されているときに制御信号を出力するn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、前記制御信号が伝送されるn本の信号伝送路と、前記信号伝送路からの制御信号と共に、第3信号が入力されているときに発光する複数(n個以上)の発光素子とを含んで構成される。各スイッチ素子の第1電極は、スイッチ素子間でそれぞれ相互に電気的に接続されているので、発光素子アレイに含まれる全てのスイッチ素子に共通の第1信号を与えることができる。
発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に共通の第1信号が入力されている場合には、第2信号が入力されるスイッチ素子に接続された信号伝送路に制御信号が出力される。さらに制御信号が出力される信号伝送路に接続された発光素子に第3信号が入力されると、この発光素子が発光する。逆に、発光素子アレイに共通の第1信号が入力されていない場合には、各スイッチ素子は、第2信号が入力されていても、制御信号を出力しないので、発光素子に第3信号が入力されたとしても、第3信号が入力された発光素子は発光しない。
発光装置は、複数の前記発光素子アレイと、各発光素子アレイに第1信号を供給する第1の駆動回路と、第2信号を供給する第2の駆動回路と、第3信号を供給する第3の駆動回路とを含んでいる。したがって、前記発光素子アレイを複数用いて構成される本発明の発光装置では、第1信号によって、どの発光素子アレイに属する発光素子を発光させるかを選択することができ(以下、第1信号が入力されている発光素子アレイは選択状態にあるという)、複数の発光素子アレイのうちのいくつかを選択状態にし、選択状態にない発光素子アレイは第2信号および第3信号が入力されても発光しないようにすることができる。発光装置を構成する各発光素子アレイに順番に第1信号を与えて選択状態にすることで、各発光素子アレイと第2信号および第3信号を与えるための第2および第3の駆動回路との間の配線を、複数の発光素子アレイ間で共用する時分割駆動を行って発光装置を安定に動作させることができる。したがって、駆動用回路の数、および駆動用回路を実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用回路実装基板の面積を小さくすることができ、小形でかつ安定に動作する発光装置が実現できる。
前記第1信号の信号レベルは、発光素子アレイの外部に設けられる第1信号レベル設定部によって設定されるから、発光素子アレイの回路を簡略化することができ、発光素子アレイのチップサイズを小さくすることができる。また、第1信号レベル設定部は、複数の発光素子アレイで共有される第1の駆動回路に1つ設ければ済むため、個々の発光素子アレイに同様の機能を設けるのに比べて全体として発光装置の機能を低下されることなく構成を簡略化することができる。
前記スイッチ素子は、発光サイリスタと、抵抗体とを含んで構成され、また前記発光素子は、発光サイリスタを含んで構成される。ここで、スイッチ素子および発光素子を構成する発光サイリスタは、カソードまたはアノードを共通の電極(電位をVg=0ボルトとする)にして用いられる。
カソードを共通電極とする場合には、スイッチ素子は、発光サイリスタのNゲート電極と、第1の抵抗体の一端とが接続されて構成される。この場合、抵抗体の他端が第1信号を入力するための第1電極に相当し、発光サイリスタのアノードが第2信号を入力するための第2電極に相当し、発光サイリスタのNゲート電極が制御信号を出力するための第1制御電極に相当する。また、発光素子は、発光サイリスタで構成され、第3信号を入力するための第3電極が、発光サイリスタのアノードに相当し、制御信号を入力するための第2制御電極が、発光サイリスタのNゲート電極に相当する。
前記の回路構成による回路動作の一例を示す。
第1信号として、ローレベル(電位を2.5ボルトとする)かまたはハイレベル(電位を5ボルトとする)の信号を抵抗体の他端に印加する。スイッチ素子を構成する発光サイリスタ(以下、スイッチ用サイリスタという)のNゲート電極には、第1の駆動回路の第1信号レベル設定部により、スイッチ用サイリスタをスイッチングするのに適したローレベルおよびハイレベルの各電位が予め設定された第1信号が入力される。第1信号レベル設定部は、たとえば、直列接続された複数の抵抗器から構成され、直列接続されたそれら複数の抵抗器の中途の接続部から出力される電圧に応じて、第1信号のハイレベルまたはローレベルの電位が設定される。その電位は、複数の抵抗器の分圧比で制御される。
また第2信号としてハイレベルの信号をスイッチ用サイリスタのアノードに印加し、第2信号が入力されていない状態では、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第2信号のハイレベルは、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号が入力されると、スイッチ用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって第1信号が入力されて、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号のハイレベルが入力されると、スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移すると、第1制御電極に相当するスイッチ用サイリスタのNゲート電極が、Vdからほぼ0ボルトに遷移して、制御信号としてほぼ0ボルトが出力される。また第2信号が入力されておらず、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベルの電圧が印加されていると、第1信号が入力されているか否かにかかわらず、スイッチ用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわちスイッチ用サイリスタは、第1および第2信号が入力された場合にのみオン状態に遷移して、制御信号を出力するAND回路として機能する。
また発光素子を構成する発光サイリスタ(以下、発光用サイリスタという)は、しきい電圧等の電流電圧特性がスイッチ用サイリスタと等しいとする。また第3信号としてハイレベルの信号を発光用サイリスタのアノードに印加し、第3信号が入力されていない状態では、発光用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第3信号のハイレベルは、発光用サイリスタのNゲート電極にVdまたはVccが印加されている状態で、第3信号が入力されたとしても発光用サイリスタがオフ状態を維持し、かつ発光用サイリスタのNゲート電極にほぼ0ボルトの制御信号が印加されている状態で、第3信号が入力されると発光用サイリスタがオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって、第1および第2信号が入力されて、制御信号が発光用サイリスタのNゲート電極に入力されている状態で、第3信号が入力されると、発光用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移して発光する。また第1および第2信号のうちの少なくともいずれか一方が入力されておらず、制御信号が入力されていない状態では、第3信号が入力されているか否かにかかわらず、発光用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわち発光用サイリスタは、第1、第2および第3信号の全ての信号が入力された場合のみ発光する。
したがって、本発明によれば、たとえばNANDゲートやインバータなどの複雑な半導体装置を用いることなく、発光サイリスタを用いた簡単な回路構成で、第1〜第3信号を与えることによって選択的に発光素子を発光させる論理回路を構成することができるので、設計が容易で製造工程が簡単な発光装置が実現できる。
なお、発光サイリスタのアノードを共通の電極とする場合には、発光サイリスタの極性を反対にし、発光サイリスタのゲート電極の導電型を反対にすれば、同様にして前述の論理回路が実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、前記第3電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の前記第2制御電極は、異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記複数の発光素子がn個以下の発光素子からなる発光素子ブロックを構成し、同じ発光素子ブロック内では、前記第3信号が与えられる第3電極は相互に電気的に接続されるので、同じ発光素子ブロックに属する発光素子には共通の第3信号が与えられる。また同じ発光素子ブロック内では、各発光素子は、それぞれ互いに異なる信号伝送路に接続されるので、それぞれ互いに異なる制御信号が与えられる。したがって、発光素子アレイが前記第1信号によって選択状態にあるときに、その発光素子アレイの各スイッチ素子に第2信号を時分割で順番に与えると、スイッチ素子に接続された信号伝送路にも順番に制御信号が伝送され、同じ発光素子ブロック内の各発光素子にも順番に制御信号が与えられる。そこで、そのタイミングに合わせて各発光素子ブロックに共通の第3信号を与えることで発光素子ブロック内での時分割駆動が実現できる。このように、本発明では、同じ発光素子アレイ内の複数の発光素子ブロックで時分割駆動をすることができるので、第2信号および第3信号を供給する駆動用ICの出力端子数、および駆動用ICと発光素子アレイとの配線数を減少させることができ、配線数の少ない小形の発光装置を実現できる。また、発光素子アレイ内の信号伝送路の配線数も削減することができるので、小形な発光装置を実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、一列に配列され、
前記発光素子ブロックは、n−1(nは、4以上の整数)個の発光素子から構成され、
前記発光素子の配列方向の一方から他方に向かって奇数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i1(i1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j1(j1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、
前記発光素子の前記配列方向の前記一方から前記他方に向かって偶数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i2(i2は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j2(j2は、2以上かつn以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続されることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記発光素子ブロックは、信号伝送路の本数(n本:nは4以上の整数)よりも1少ないn−1個の発光素子で構成される。ここで、発光素子の配列方向に沿う一方から他方に向かう方向(以下、x1方向という)で、発光素子ブロックに順番に1番から番号を付し、さらに、各発光素子ブロックを構成する発光素子に前記x1方向順に第1番から第n−1番まで番号を付し、n本の信号伝送路に予め定められた順番で第1番から第n番まで番号を付す。そして、本発明によれば、奇数番目の発光素子ブロックでは、第i1(1≦i1≦n−1)番目の発光素子と、第j1(1≦j1≦n−1)番目の信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、偶数番目の発光素子ブロックでは、第i2(1≦i2≦n−1)番目の発光素子と、第j2(2≦j2≦n)番目の信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続される。
この場合、第1番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第2番目の信号伝送路に接続される。また、第j3(2≦j3≦n−1)番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第j3−1番目または第j3+1番目のいずれかの信号伝送路に接続される。また、第n番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第n−1番目の信号伝送路に接続される。したがって、選択状態にある発光素子アレイのスイッチ素子に順番に第2信号を入力し、第1番目〜第n番目の信号伝送路に時分割で順番に制御信号を出力するとき、相互に隣接する発光素子の発光するタイミングの時間的なずれを小さくすることができ、さらに隣接する発光素子が同じ信号伝送路に接続されないので、相互に隣接する発光素子が同時に発光してしまうことを防止することができる。
これによって本発明の発光装置を、感光体ドラムを露光する露光装置として用いるとき、相互に隣接する発光素子間における発光するタイミングが大きくずれてしまうことを抑制することができ、感光体ドラムに露光される露光位置に不連続点が発生しない。さらに、相互に隣接する発光素子が同時に発光することを防止することによって、各発光素子の発光した時の発熱のムラを抑制して、各発光素子の温度変化による発光特性を揃えることができ、さらに相互に隣接する発光素子から発生する光が干渉することを防止することができるので、感光体ドラムを精度よく露光することができる。この結果、本発明の発光装置を用いた画像形成装置において、優れた画像品質の記録画像を得ることができる。
また本発明の発光装置は、基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む前記発光装置であって、
前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第3電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする発光装置である。
本発明の発光装置によれば、発光素子アレイを構成する発光素子は、基板の一表面(以下、この面を主面という)上に略直線状に配列して設けられ、前記n本の信号伝送路は、発光素子の配列方向に沿って配線され、前記第1信号、前記第2信号、および前記第3信号を供給するためのボンディングパッドは、発光素子の配列方向に沿って相互に間隔を開けて配置され、前記スイッチ素子は隣接する前記ボンディングパッドの間に配置される。
ここで、前記第1電極に接続されて第1信号を供給するための第1ボンディングパッドは、各スイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されているので少なくとも1個必要である。前記第2電極に接続されて第2信号を供給するための第2ボンディングパッドは、発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に個別に第2信号を与える必要があるので、スイッチ素子数に等しいn個が必要である。また、前記第3電極に接続されて第3信号を供給するための第3ボンディングパッドは、各発光素子ブロックを構成する発光素子の第3電極が相互に電気的に接続されているので、発光素子ブロックごとに少なくとも1個必要であり、発光素子アレイ全体での第3ボンディングパッドの総数は発光素子の数よりも少ない数で十分である。
したがって、発光素子ブロック数をm個として、各発光素子ブロックがn個の発光素子で構成されているとすると、m×n個の発光素子数に対して、第1〜第3信号を供給するために少なくとも必要なボンディングパッド数はm+n+1個となるので、多数の発光素子からなる発光素子アレイを構成したときには、発光素子数に比べて、ボンディングパッドの数が少なくなり、ボンディグパッド間にスペースが生じる。このスペースを有効に活用してスイッチ素子を配置することによって、スイッチ素子を設けることで発光素子アレイ全体の大きさが増大することを避けることができ、結果として小形な発光装置を実現することができる。
また本発明の発光装置は、前記各第2電極に第2の抵抗体がそれぞれ接続され、前記第2の抵抗体を介して前記第2信号が前記第2電極に与えられることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記発光サイリスタを含む発光素子アレイの構成において、各スイッチ用サイリスタのアノードには第2の抵抗体を介して第2信号が入力される。
発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合において、高速化の目的で、複数の発光素子アレイに第1信号を同時に与えて、複数の発光素子アレイを同時に選択状態にすることができる。このとき、選択状態にある複数の発光素子アレイ間では、第2信号は共用されているので、複数のスイッチ用サイリスタが同時期にスイッチングする。一般に発光サイリスタがスイッチングしてオン状態に遷移すると、アノードとカソードとの間に主電流が流れるので、第2信号供給用の駆動回路の出力電圧が低下する。したがって、複数のスイッチ用サイリスタのアノードに入力される第2信号のタイミングがずれる場合には、最初に第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタがスイッチングして主電流が流れると、遅れて第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタは、第2信号電圧の不足のためにスイッチングしないことが起こりえる。そこで、本発明によれば、各スイッチ用サイリスタのアノードに接続された第2の抵抗体を介して第2信号を与えることで、駆動回路の出力電圧の低下を抑制し、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができる。
また本発明の発光装置は、前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光サイリスタで構成されることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する各半導体層は同じ層構成を有する。この場合、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する半導体層を同時に同じ製膜工程で形成することができるので、発光素子アレイの他にスイッチ素子を設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがない。
また本発明の発光装置は、前記のスイッチ素子を構成する発光サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含むことを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記のスイッチ用サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含む。前記遮光部または減光部は、スイッチ用サイリスタがスイッチングするときに発する光が発光用サイリスタに入射しないように働くため、その光による発光用サイリスタのしきい電圧の変動を防ぐことができる。よって、発光素子およびスイッチ素子を発光サイリスタで構成した場合において、発光素子アレイを安定に動作させることが可能となる。
また本発明の発光装置は、前記第1信号レベル設定部は、直列接続され、中途の接続部から前記電位を設定するための電圧を出力する、複数の抵抗器からなる発光装置である。
また本発明の画像形成装置は、前記本発明のいずれかの発光装置と、
感光体ドラムに前記発光装置の発光素子からの光を集光する集光部と、
前記発光装置からの光が前記集光部によって前記感光体ドラムに集光されて露光された感光体ドラムに現像剤を供給する現像剤供給部と、
感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写部と、
記録シートに転写された現像剤を定着させる定着部とを含み、
前記第1、第2および第3駆動回路は、画像情報に基づいて第1、第2および第3信号をそれぞれ供給することを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、前記発光装置を用いた画像形成装置が提供される。画像形成手順は、最初に、画像情報に基づいて前記発光装置を前記第1、第2および第3の駆動回路によって駆動して、前記発光装置からの光を集光部によって、帯電した感光体ドラムに集光することによって、感光体ドラムは露光され、その表面に静電潜像が形成される。次に、静電潜像が形成された感光体ドラムに、現像剤供給部によって現像剤を供給すると、感光体ドラムに現像剤が付着して画像が形成される。最後に、転写部によって、感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写して、定着部によって記録シートに転写された現像剤を定着させることによって、記録シートに画像が形成される。前記発光装置が、小形であって、安定に動作する信頼性の高いものであるので、良好な画像を安定に形成することができる画像形成装置となる。
本発明の発光素子アレイは、(a)第1電極と、第2電極と、前記第1電極に第1信号が入力されていて、かつ前記第2電極に第2信号が入力されているときに制御信号が出力される第1制御電極とを備えるn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、
(b)前記各第1制御電極に個別に接続されるn本の信号伝送路と、
(c)第3電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第2制御電極とを備え、前記第3電極に第3信号が入力されていて、かつ前記第2制御電極に制御信号が入力されているときに発光する複数の発光素子とを含む発光素子アレイであって、
前記各信号伝送路には、少なくとも1つの前記発光素子の第2制御電極が接続され、
前記n個のスイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されており、
前記スイッチ素子および前記発光素子が、カソードまたはアノードを共通の電極とする発光サイリスタを含んで構成され、前記スイッチ素子がさらに、第1および第2の抵抗体を含んで構成され、
(i)カソードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極は、前記第1および第2の抵抗体のそれぞれの一端と接続され、
前記第1の抵抗体の他端には、共通の電極に対して正の電圧が印加され、
前記第1電極は、第2の抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
(ii)アノードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極は、前記第1および第2の抵抗体のそれぞれの一端と接続され、
前記第1の抵抗体の他端には、共通の電極に対して負の電圧が印加され、
前記第1電極は、第2の抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であることを特徴とする発光素子アレイである。
本発明の発光素子アレイによれば、発光素子アレイは、第1信号および第2信号が共に入力されているときに制御信号を出力するn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、前記制御信号が伝送されるn本の信号伝送路と、前記信号伝送路からの制御信号と共に、第3信号が入力されているときに発光する複数(n個以上)の発光素子とを含んで構成される。各スイッチ素子の第1電極は、スイッチ素子間でそれぞれ相互に電気的に接続されているので、発光素子アレイに含まれる全てのスイッチ素子に共通の第1信号を与えることができる。
発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に共通の第1信号が入力されている場合には、第2信号が入力されるスイッチ素子に接続された信号伝送路に制御信号が出力される。さらに制御信号が出力される信号伝送路に接続された発光素子に第3信号が入力されると、この発光素子が発光する。逆に、発光素子アレイに共通の第1信号が入力されていない場合には、各スイッチ素子は、第2信号が入力されていても、制御信号を出力しないので、発光素子に第3信号が入力されたとしても、第3信号が入力された発光素子は発光しない。
したがって、複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、第1信号によって、どの発光素子アレイに属する発光素子を発光させるかを選択することができる(以下、第1信号が入力されている発光素子アレイは選択状態にあるという)。そこで、発光装置を構成する各発光素子アレイに順番に第1信号を与えて選択状態にすることで、各発光素子アレイに第2信号および第3信号を与えるための駆動用IC、ならびに各発光素子と駆動用ICとの間の配線を、複数の発光素子アレイ間で共用する時分割駆動を行うことができる。このように、本発明の発光素子アレイを用いて発光装置を構成すると、各発光素子アレイ間で駆動用ICおよび配線を共用することができるので、少ない駆動用IC数および配線数で構成された発光装置が実現できる。
前記スイッチ素子は、発光サイリスタと、第1および第2の抵抗体とを含んで構成され、また前記発光素子は、発光サイリスタを含んで構成される。ここで、スイッチ素子および発光素子を構成する発光サイリスタは、カソードまたはアノードを共通の電極(電位をVg=0ボルトとする)にして用いられる。
カソードを共通電極とする場合には、スイッチ素子は、発光サイリスタのNゲート電極と、第1の抵抗体の一端と、第2の抵抗体の一端とが接続されて構成される。第1の抵抗体の他端は、共通の電極であるカソードを基準電位として正の電圧が印加される。この場合、第2の抵抗体の他端が第1信号を入力するための第1電極に相当し、発光サイリスタのアノードが第2信号を入力するための第2電極に相当し、発光サイリスタのNゲート電極が制御信号を出力するための第1制御電極に相当する。また、発光素子は、発光サイリスタで構成され、第3信号を入力するための第3電極が、発光サイリスタのアノードに相当し、制御信号を入力するための第2制御電極が、発光サイリスタのNゲート電極に相当する。
前記の回路構成による回路動作の一例を示す。
第1信号として、ローレベル(電位を0ボルトとする)の信号を第2の抵抗体の他端に印加するとともに、第1の抵抗体の他端に印加される正の電圧をVccボルトとする。また第1信号が入力されていない状態では、第2の抵抗体の他端にVccボルトと同じ電位のハイレベルの電圧(Vccボルト)が印加されているとする。スイッチ素子を構成する発光サイリスタ(以下、スイッチ用サイリスタという)のNゲート電極には、第1および第2の抵抗体の各抵抗値に応じた分圧が印加されるので、第1信号が入力されていない状態では、Vccボルトが印加され、第1信号が入力されている状態では、Vccボルトの分圧(Vdボルト)が印加される。
また第2信号としてハイレベルの信号をスイッチ用サイリスタのアノードに印加し、第2信号が入力されていない状態では、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第2信号のハイレベルは、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号が入力されると、スイッチ用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって第1信号が入力されて、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号のハイレベルが入力されると、スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移すると、第1制御電極に相当するスイッチ用サイリスタのNゲート電極が、Vdからほぼ0ボルトに遷移して、制御信号としてほぼ0ボルトが出力される。また第2信号が入力されておらず、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベルの電圧が印加されていると、第1信号が入力されているか否かにかかわらず、スイッチ用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわちスイッチ用サイリスタは、第1および第2信号が入力された場合にのみオン状態に遷移して、制御信号を出力するAND回路として機能する。
また発光素子を構成する発光サイリスタ(以下、発光用サイリスタという)は、しきい電圧等の電流電圧特性がスイッチ用サイリスタと等しいとする。また第3信号としてハイレベルの信号を発光用サイリスタのアノードに印加し、第3信号が入力されていない状態では、発光用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第3信号のハイレベルは、発光用サイリスタのNゲート電極にVdまたはVccが印加されている状態で、第3信号が入力されたとしても発光用サイリスタがオフ状態を維持し、かつ発光用サイリスタのNゲート電極にほぼ0ボルトの制御信号が印加されている状態で、第3信号が入力されると発光用サイリスタがオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって、第1および第2信号が入力されて、制御信号が発光用サイリスタのNゲート電極に入力されている状態で、第3信号が入力されると、発光用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移して発光する。また第1および第2信号のうちの少なくともいずれか一方が入力されておらず、制御信号が入力されていない状態では、第3信号が入力されているか否かにかかわらず、発光用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわち発光用サイリスタは、第1、第2および第3信号の全ての信号が入力された場合のみ発光する。
したがって、本発明によれば、たとえばNANDゲートやインバータなどの複雑な半導体装置を用いることなく、発光サイリスタを用いた簡単な回路構成で、第1〜第3信号を与えることによって選択的に発光素子を発光させる論理回路を構成することができるので、設計が容易で製造工程が簡単な発光素子アレイが実現できる。
なお、発光サイリスタのアノードを共通の電極とする場合には、発光サイリスタの極性を反対にし、第1の抵抗体の他端に印加される電圧の正負を反対にし、発光サイリスタのゲート電極の導電型を反対にすれば、同様にして前述の論理回路が実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、前記第3電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の前記第2制御電極は、異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、前記複数の発光素子がn個以下の発光素子からなる発光素子ブロックを構成し、同じ発光素子ブロック内では、前記第3信号が与えられる第3電極は相互に電気的に接続されるので、同じ発光素子ブロックに属する発光素子には共通の第3信号が与えられる。また同じ発光素子ブロック内では、各発光素子は、それぞれ互いに異なる信号伝送路に接続されるので、それぞれ互いに異なる制御信号が与えられる。したがって、発光素子アレイが前記第1信号によって選択状態にあるときに、その発光素子アレイの各スイッチ素子に第2信号を時分割で順番に与えると、スイッチ素子に接続された信号伝送路にも順番に制御信号が伝送され、同じ発光素子ブロック内の各発光素子にも順番に制御信号が与えられる。そこで、そのタイミングに合わせて各発光素子ブロックに共通の第3信号を与えることで発光素子ブロック内での時分割駆動が実現できる。このように、本発明では、同じ発光素子アレイ内の複数の発光素子ブロックで時分割駆動をすることができるので、第2信号および第3信号を供給する駆動用ICの出力端子数、および駆動用ICと発光素子アレイとの配線数を減少させることができ、配線数の少ない小形の発光装置を実現できる。また、発光素子アレイ内の信号伝送路の配線数も削減することができるので、小形な発光素子アレイを実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、一列に配列され、
前記発光素子ブロックは、n−1(nは、4以上の整数)個の発光素子から構成され、
前記発光素子の配列方向の一方から他方に向かって奇数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i1(i1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j1(j1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、
前記発光素子の前記配列方向の前記一方から前記他方に向かって偶数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i2(i2は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j2(j2は、2以上かつn以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続されることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、前記発光素子ブロックは、信号伝送路の本数(n本:nは4以上の整数)よりも1少ないn−1個の発光素子で構成される。ここで、発光素子の配列方向に沿う一方から他方に向かう方向(以下、x1方向という)で、発光素子ブロックに順番に1番から番号を付し、さらに、各発光素子ブロックを構成する発光素子に前記x1方向順に第1番から第n−1番まで番号を付し、n本の信号伝送路に予め定められた順番で第1番から第n番まで番号を付す。そして、本発明によれば、奇数番目の発光素子ブロックでは、第i1(1≦i1≦n−1)番目の発光素子と、第j1(1≦j1≦n−1)番目の信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、偶数番目の発光素子ブロックでは、第i2(1≦i2≦n−1)番目の発光素子と、第j2(2≦j2≦n)番目の信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続される。
この場合、第1番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第2番目の信号伝送路に接続される。また、第j3(2≦j3≦n−1)番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第j3−1番目または第j3+1番目のいずれかの信号伝送路に接続される。また、第n番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第n−1番目の信号伝送路に接続される。したがって、選択状態にある発光素子アレイのスイッチ素子に順番に第2信号を入力し、第1番目〜第n番目の信号伝送路に時分割で順番に制御信号を出力するとき、相互に隣接する発光素子の発光するタイミングの時間的なずれを小さくすることができ、さらに隣接する発光素子が同じ信号伝送路に接続されないので、相互に隣接する発光素子が同時に発光してしまうことを防止することができる。
これによって本発明の発光素子アレイで構成した発光装置を、感光体ドラムを露光する露光装置として用いるとき、相互に隣接する発光素子間における発光するタイミングが大きくずれてしまうことを抑制することができ、感光体ドラムに露光される露光位置に不連続点が発生しない。さらに、相互に隣接する発光素子が同時に発光することを防止することによって、各発光素子の発光した時の発熱のムラを抑制して、各発光素子の温度変化による発光特性を揃えることができ、さらに相互に隣接する発光素子から発生する光が干渉することを防止することができるので、感光体ドラムを精度よく露光することができる。この結果、本発明の発光素子アレイを用いた画像形成装置において、優れた画像品質の記録画像を得ることができる。
また本発明の発光素子アレイは、基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む前記発光素子アレイであって、
前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第3電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする発光素子アレイである。
本発明の発光素子アレイによれば、発光素子アレイを構成する発光素子は、基板の一表面(以下、この面を主面という)上に略直線状に配列して設けられ、前記n本の信号伝送路は、発光素子の配列方向に沿って配線され、前記第1信号、前記第2信号、および前記第3信号を供給するためのボンディングパッドは、発光素子の配列方向に沿って相互に間隔を開けて配置され、前記スイッチ素子は隣接する前記ボンディングパッドの間に配置される。
ここで、前記第1電極に接続されて第1信号を供給するための第1ボンディングパッドは、各スイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されているので少なくとも1個必要である。前記第2電極に接続されて第2信号を供給するための第2ボンディングパッドは、発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に個別に第2信号を与える必要があるので、スイッチ素子数に等しいn個が必要である。また、前記第3電極に接続されて第3信号を供給するための第3ボンディングパッドは、各発光素子ブロックを構成する発光素子の第3電極が相互に電気的に接続されているので、発光素子ブロックごとに少なくとも1個必要であり、発光素子アレイ全体での第3ボンディングパッドの総数は発光素子の数よりも少ない数で十分である。
したがって、発光素子ブロック数をm個として、各発光素子ブロックがn個の発光素子で構成されているとすると、m×n個の発光素子数に対して、第1〜第3信号を供給するために少なくとも必要なボンディングパッド数はm+n+1個となるので、多数の発光素子からなる発光素子アレイを構成したときには、発光素子数に比べて、ボンディングパッドの数が少なくなり、ボンディグパッド間にスペースが生じる。このスペースを有効に活用してスイッチ素子を配置することによって、スイッチ素子を設けることで発光素子アレイ全体の大きさが増大することを避けることができ、結果として小形な発光素子アレイを実現することができる。
また本発明の発光素子アレイは、前記各第2電極に第3の抵抗体がそれぞれ接続され、前記第3の抵抗体を介して前記第2信号が前記第2電極に与えられることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、前記発光サイリスタを含む発光素子アレイの構成において、各スイッチ用サイリスタのアノードには第3の抵抗体を介して第2信号が入力される。
発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合において、高速化の目的で、複数の発光素子アレイに第1信号を同時に与えて、複数の発光素子アレイを同時に選択状態にすることができる。このとき、選択状態にある複数の発光素子アレイ間では、第2信号は共用されているので、複数のスイッチ用サイリスタが同時期にスイッチングする。一般に発光サイリスタがスイッチングしてオン状態に遷移すると、アノードとカソードとの間に主電流が流れるので、第2信号供給用の駆動回路の出力電圧が低下する。したがって、複数のスイッチ用サイリスタのアノードに入力される第2信号のタイミングがずれる場合には、最初に第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタがスイッチングして主電流が流れると、遅れて第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタは、第2信号電圧の不足のためにスイッチングしないことが起こりえる。そこで、本発明によれば、各スイッチ用サイリスタのアノードに接続された第3の抵抗体を介して第2信号を与えることで、駆動回路の出力電圧の低下を抑制し、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができる。
また本発明の発光素子アレイは、前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光サイリスタで構成されることを特徴とする。
本発明の発光素子アレイによれば、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する各半導体層は同じ層構成を有する。この場合、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する半導体層を同時に同じ製膜工程で形成することができるので、発光素子アレイの他にスイッチ素子を設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがない。
また本発明の発光素子アレイは、前記のスイッチ素子を構成する発光サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含むことを特徴とする。
本発明によれば、前記のスイッチ用サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含む。前記遮光部または減光部は、スイッチ用サイリスタがスイッチングするときに発する光が発光用サイリスタに入射しないように働くため、その光による発光用サイリスタのしきい電圧の変動を防ぐことができる。よって、発光素子およびスイッチ素子を発光サイリスタで構成した場合において、発光素子アレイを安定に動作させることが可能となる。
また本発明は、複数の前記発光素子アレイと、
前記第1電極と電気的に接続され、前記第1信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2電極と電気的に接続され、前記第2信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第3信号と電気的に接続され、前記第3信号を供給する第3の駆動回路とを含むことを特徴とする発光装置である。
本発明の発光装置によれば、複数の前記発光素子アレイと、各発光素子アレイに第1信号を供給する第1の駆動回路と、第2信号を供給する第2の駆動回路と、第3信号を供給する第3の駆動回路とを含む発光装置が提供される。本発明の前記発光素子アレイを用いると、第1の駆動回路から供給される第1信号によって、複数の発光素子アレイのうちのいくつかを選択状態にし、選択状態にない発光素子アレイは第2信号および第3信号が入力されても発光しないようにすることができる。このため、複数の発光素子アレイ間で第2の駆動回路および第3の駆動回路を共用にする時分割駆動で発光装置を安定に動作させることができる。したがって、駆動用回路の数、および駆動用回路を実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用回路実装基板の面積を小さくすることができ、結果として小形でかつ安定に動作する発光装置が実現できる。
さらに、本発明の発光装置は、(a)第1電極と、第2電極と、前記第1電極に第1信号が入力されていて、かつ前記第2電極に第2信号が入力されているときに制御信号が出力される第1制御電極とを備えるn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、
(b)前記各第1制御電極に個別に接続されるn本の信号伝送路と、
(c)第3電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第2制御電極とを備え、前記第3電極に第3信号が入力されていて、かつ前記第2制御電極に制御信号が入力されているときに発光する複数の発光素子とを含む発光素子アレイであって、
前記各信号伝送路には、少なくとも1つの前記発光素子の第2制御電極が接続され、
前記n個のスイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されており、
前記スイッチ素子および前記発光素子が、カソードまたはアノードを共通の電極とする発光サイリスタを含んで構成され、前記スイッチ素子がさらに抵抗体を含んで構成され、
(i)カソードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極は、前記抵抗体の一端と接続され、
前記第1電極は、前記抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
(ii)アノードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極は、前記抵抗体の一端と接続され、
前記第1電極は、前記抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極である発光素子アレイを複数備える発光素子アレイ部と、
前記第1電極と電気的に接続され、前記第1信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2電極と電気的に接続され、前記第2信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第3信号と電気的に接続され、前記第3信号を供給する第3の駆動回路とを含み、
前記第1の駆動回路は、ハイレベルおよびローレベルを有する前記第1信号の前記ハイレベルまたは前記ローレベルの電位を設定する第1信号レベル設定部を有することを特徴とする発光装置である。
本発明の発光装置によれば、発光素子アレイは、第1信号および第2信号が共に入力されているときに制御信号を出力するn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、前記制御信号が伝送されるn本の信号伝送路と、前記信号伝送路からの制御信号と共に、第3信号が入力されているときに発光する複数(n個以上)の発光素子とを含んで構成される。各スイッチ素子の第1電極は、スイッチ素子間でそれぞれ相互に電気的に接続されているので、発光素子アレイに含まれる全てのスイッチ素子に共通の第1信号を与えることができる。
発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に共通の第1信号が入力されている場合には、第2信号が入力されるスイッチ素子に接続された信号伝送路に制御信号が出力される。さらに制御信号が出力される信号伝送路に接続された発光素子に第3信号が入力されると、この発光素子が発光する。逆に、発光素子アレイに共通の第1信号が入力されていない場合には、各スイッチ素子は、第2信号が入力されていても、制御信号を出力しないので、発光素子に第3信号が入力されたとしても、第3信号が入力された発光素子は発光しない。
発光装置は、複数の前記発光素子アレイと、各発光素子アレイに第1信号を供給する第1の駆動回路と、第2信号を供給する第2の駆動回路と、第3信号を供給する第3の駆動回路とを含んでいる。したがって、前記発光素子アレイを複数用いて構成される本発明の発光装置では、第1信号によって、どの発光素子アレイに属する発光素子を発光させるかを選択することができ(以下、第1信号が入力されている発光素子アレイは選択状態にあるという)、複数の発光素子アレイのうちのいくつかを選択状態にし、選択状態にない発光素子アレイは第2信号および第3信号が入力されても発光しないようにすることができる。発光装置を構成する各発光素子アレイに順番に第1信号を与えて選択状態にすることで、各発光素子アレイと第2信号および第3信号を与えるための第2および第3の駆動回路との間の配線を、複数の発光素子アレイ間で共用する時分割駆動を行って発光装置を安定に動作させることができる。したがって、駆動用回路の数、および駆動用回路を実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用回路実装基板の面積を小さくすることができ、小形でかつ安定に動作する発光装置が実現できる。
前記第1信号の信号レベルは、発光素子アレイの外部に設けられる第1信号レベル設定部によって設定されるから、発光素子アレイの回路を簡略化することができ、発光素子アレイのチップサイズを小さくすることができる。また、第1信号レベル設定部は、複数の発光素子アレイで共有される第1の駆動回路に1つ設ければ済むため、個々の発光素子アレイに同様の機能を設けるのに比べて全体として発光装置の機能を低下されることなく構成を簡略化することができる。
前記スイッチ素子は、発光サイリスタと、抵抗体とを含んで構成され、また前記発光素子は、発光サイリスタを含んで構成される。ここで、スイッチ素子および発光素子を構成する発光サイリスタは、カソードまたはアノードを共通の電極(電位をVg=0ボルトとする)にして用いられる。
カソードを共通電極とする場合には、スイッチ素子は、発光サイリスタのNゲート電極と、第1の抵抗体の一端とが接続されて構成される。この場合、抵抗体の他端が第1信号を入力するための第1電極に相当し、発光サイリスタのアノードが第2信号を入力するための第2電極に相当し、発光サイリスタのNゲート電極が制御信号を出力するための第1制御電極に相当する。また、発光素子は、発光サイリスタで構成され、第3信号を入力するための第3電極が、発光サイリスタのアノードに相当し、制御信号を入力するための第2制御電極が、発光サイリスタのNゲート電極に相当する。
前記の回路構成による回路動作の一例を示す。
第1信号として、ローレベル(電位を2.5ボルトとする)かまたはハイレベル(電位を5ボルトとする)の信号を抵抗体の他端に印加する。スイッチ素子を構成する発光サイリスタ(以下、スイッチ用サイリスタという)のNゲート電極には、第1の駆動回路の第1信号レベル設定部により、スイッチ用サイリスタをスイッチングするのに適したローレベルおよびハイレベルの各電位が予め設定された第1信号が入力される。第1信号レベル設定部は、たとえば、直列接続された複数の抵抗器から構成され、直列接続されたそれら複数の抵抗器の中途の接続部から出力される電圧に応じて、第1信号のハイレベルまたはローレベルの電位が設定される。その電位は、複数の抵抗器の分圧比で制御される。
また第2信号としてハイレベルの信号をスイッチ用サイリスタのアノードに印加し、第2信号が入力されていない状態では、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第2信号のハイレベルは、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号が入力されると、スイッチ用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって第1信号が入力されて、スイッチ用サイリスタのNゲートにVdボルトが印加されている状態で、第2信号のハイレベルが入力されると、スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移すると、第1制御電極に相当するスイッチ用サイリスタのNゲート電極が、Vdからほぼ0ボルトに遷移して、制御信号としてほぼ0ボルトが出力される。また第2信号が入力されておらず、スイッチ用サイリスタのアノードにローレベルの電圧が印加されていると、第1信号が入力されているか否かにかかわらず、スイッチ用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわちスイッチ用サイリスタは、第1および第2信号が入力された場合にのみオン状態に遷移して、制御信号を出力するAND回路として機能する。
また発光素子を構成する発光サイリスタ(以下、発光用サイリスタという)は、しきい電圧等の電流電圧特性がスイッチ用サイリスタと等しいとする。また第3信号としてハイレベルの信号を発光用サイリスタのアノードに印加し、第3信号が入力されていない状態では、発光用サイリスタのアノードにローレベル(電位を0ボルトとする)の電圧が印加されているとする。第3信号のハイレベルは、発光用サイリスタのNゲート電極にVdまたはVccが印加されている状態で、第3信号が入力されたとしても発光用サイリスタがオフ状態を維持し、かつ発光用サイリスタのNゲート電極にほぼ0ボルトの制御信号が印加されている状態で、第3信号が入力されると発光用サイリスタがオン状態に遷移する値に選ばれる。したがって、第1および第2信号が入力されて、制御信号が発光用サイリスタのNゲート電極に入力されている状態で、第3信号が入力されると、発光用サイリスタがオフ状態からオン状態に遷移して発光する。また第1および第2信号のうちの少なくともいずれか一方が入力されておらず、制御信号が入力されていない状態では、第3信号が入力されているか否かにかかわらず、発光用サイリスタはオフ状態を維持する。すなわち発光用サイリスタは、第1、第2および第3信号の全ての信号が入力された場合のみ発光する。
したがって、本発明によれば、たとえばNANDゲートやインバータなどの複雑な半導体装置を用いることなく、発光サイリスタを用いた簡単な回路構成で、第1〜第3信号を与えることによって選択的に発光素子を発光させる論理回路を構成することができるので、設計が容易で製造工程が簡単な発光装置が実現できる。
なお、発光サイリスタのアノードを共通の電極とする場合には、発光サイリスタの極性を反対にし、発光サイリスタのゲート電極の導電型を反対にすれば、同様にして前述の論理回路が実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、前記第3電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の前記第2制御電極は、異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記複数の発光素子がn個以下の発光素子からなる発光素子ブロックを構成し、同じ発光素子ブロック内では、前記第3信号が与えられる第3電極は相互に電気的に接続されるので、同じ発光素子ブロックに属する発光素子には共通の第3信号が与えられる。また同じ発光素子ブロック内では、各発光素子は、それぞれ互いに異なる信号伝送路に接続されるので、それぞれ互いに異なる制御信号が与えられる。したがって、発光素子アレイが前記第1信号によって選択状態にあるときに、その発光素子アレイの各スイッチ素子に第2信号を時分割で順番に与えると、スイッチ素子に接続された信号伝送路にも順番に制御信号が伝送され、同じ発光素子ブロック内の各発光素子にも順番に制御信号が与えられる。そこで、そのタイミングに合わせて各発光素子ブロックに共通の第3信号を与えることで発光素子ブロック内での時分割駆動が実現できる。このように、本発明では、同じ発光素子アレイ内の複数の発光素子ブロックで時分割駆動をすることができるので、第2信号および第3信号を供給する駆動用ICの出力端子数、および駆動用ICと発光素子アレイとの配線数を減少させることができ、配線数の少ない小形の発光装置を実現できる。また、発光素子アレイ内の信号伝送路の配線数も削減することができるので、小形な発光装置を実現できる。
また本発明は、前記複数の発光素子は、一列に配列され、
前記発光素子ブロックは、n−1(nは、4以上の整数)個の発光素子から構成され、
前記発光素子の配列方向の一方から他方に向かって奇数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i1(i1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j1(j1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、
前記発光素子の前記配列方向の前記一方から前記他方に向かって偶数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i2(i2は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j2(j2は、2以上かつn以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続されることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記発光素子ブロックは、信号伝送路の本数(n本:nは4以上の整数)よりも1少ないn−1個の発光素子で構成される。ここで、発光素子の配列方向に沿う一方から他方に向かう方向(以下、x1方向という)で、発光素子ブロックに順番に1番から番号を付し、さらに、各発光素子ブロックを構成する発光素子に前記x1方向順に第1番から第n−1番まで番号を付し、n本の信号伝送路に予め定められた順番で第1番から第n番まで番号を付す。そして、本発明によれば、奇数番目の発光素子ブロックでは、第i1(1≦i1≦n−1)番目の発光素子と、第j1(1≦j1≦n−1)番目の信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、偶数番目の発光素子ブロックでは、第i2(1≦i2≦n−1)番目の発光素子と、第j2(2≦j2≦n)番目の信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続される。
この場合、第1番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第2番目の信号伝送路に接続される。また、第j3(2≦j3≦n−1)番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第j3−1番目または第j3+1番目のいずれかの信号伝送路に接続される。また、第n番目の信号伝送路に接続された発光素子の、前記配列方向に隣接する発光素子は、第n−1番目の信号伝送路に接続される。したがって、選択状態にある発光素子アレイのスイッチ素子に順番に第2信号を入力し、第1番目〜第n番目の信号伝送路に時分割で順番に制御信号を出力するとき、相互に隣接する発光素子の発光するタイミングの時間的なずれを小さくすることができ、さらに隣接する発光素子が同じ信号伝送路に接続されないので、相互に隣接する発光素子が同時に発光してしまうことを防止することができる。
これによって本発明の発光装置を、感光体ドラムを露光する露光装置として用いるとき、相互に隣接する発光素子間における発光するタイミングが大きくずれてしまうことを抑制することができ、感光体ドラムに露光される露光位置に不連続点が発生しない。さらに、相互に隣接する発光素子が同時に発光することを防止することによって、各発光素子の発光した時の発熱のムラを抑制して、各発光素子の温度変化による発光特性を揃えることができ、さらに相互に隣接する発光素子から発生する光が干渉することを防止することができるので、感光体ドラムを精度よく露光することができる。この結果、本発明の発光装置を用いた画像形成装置において、優れた画像品質の記録画像を得ることができる。
また本発明の発光装置は、基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む前記発光装置であって、
前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第3電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする発光装置である。
本発明の発光装置によれば、発光素子アレイを構成する発光素子は、基板の一表面(以下、この面を主面という)上に略直線状に配列して設けられ、前記n本の信号伝送路は、発光素子の配列方向に沿って配線され、前記第1信号、前記第2信号、および前記第3信号を供給するためのボンディングパッドは、発光素子の配列方向に沿って相互に間隔を開けて配置され、前記スイッチ素子は隣接する前記ボンディングパッドの間に配置される。
ここで、前記第1電極に接続されて第1信号を供給するための第1ボンディングパッドは、各スイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されているので少なくとも1個必要である。前記第2電極に接続されて第2信号を供給するための第2ボンディングパッドは、発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に個別に第2信号を与える必要があるので、スイッチ素子数に等しいn個が必要である。また、前記第3電極に接続されて第3信号を供給するための第3ボンディングパッドは、各発光素子ブロックを構成する発光素子の第3電極が相互に電気的に接続されているので、発光素子ブロックごとに少なくとも1個必要であり、発光素子アレイ全体での第3ボンディングパッドの総数は発光素子の数よりも少ない数で十分である。
したがって、発光素子ブロック数をm個として、各発光素子ブロックがn個の発光素子で構成されているとすると、m×n個の発光素子数に対して、第1〜第3信号を供給するために少なくとも必要なボンディングパッド数はm+n+1個となるので、多数の発光素子からなる発光素子アレイを構成したときには、発光素子数に比べて、ボンディングパッドの数が少なくなり、ボンディグパッド間にスペースが生じる。このスペースを有効に活用してスイッチ素子を配置することによって、スイッチ素子を設けることで発光素子アレイ全体の大きさが増大することを避けることができ、結果として小形な発光装置を実現することができる。
また本発明の発光装置は、前記各第2電極に第2の抵抗体がそれぞれ接続され、前記第2の抵抗体を介して前記第2信号が前記第2電極に与えられることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記発光サイリスタを含む発光素子アレイの構成において、各スイッチ用サイリスタのアノードには第2の抵抗体を介して第2信号が入力される。
発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合において、高速化の目的で、複数の発光素子アレイに第1信号を同時に与えて、複数の発光素子アレイを同時に選択状態にすることができる。このとき、選択状態にある複数の発光素子アレイ間では、第2信号は共用されているので、複数のスイッチ用サイリスタが同時期にスイッチングする。一般に発光サイリスタがスイッチングしてオン状態に遷移すると、アノードとカソードとの間に主電流が流れるので、第2信号供給用の駆動回路の出力電圧が低下する。したがって、複数のスイッチ用サイリスタのアノードに入力される第2信号のタイミングがずれる場合には、最初に第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタがスイッチングして主電流が流れると、遅れて第2信号が入力されるスイッチ用サイリスタは、第2信号電圧の不足のためにスイッチングしないことが起こりえる。そこで、本発明によれば、各スイッチ用サイリスタのアノードに接続された第2の抵抗体を介して第2信号を与えることで、駆動回路の出力電圧の低下を抑制し、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができる。
また本発明の発光装置は、前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光サイリスタで構成されることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する各半導体層は同じ層構成を有する。この場合、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する半導体層を同時に同じ製膜工程で形成することができるので、発光素子アレイの他にスイッチ素子を設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがない。
また本発明の発光装置は、前記のスイッチ素子を構成する発光サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含むことを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、前記のスイッチ用サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含む。前記遮光部または減光部は、スイッチ用サイリスタがスイッチングするときに発する光が発光用サイリスタに入射しないように働くため、その光による発光用サイリスタのしきい電圧の変動を防ぐことができる。よって、発光素子およびスイッチ素子を発光サイリスタで構成した場合において、発光素子アレイを安定に動作させることが可能となる。
また本発明の発光装置は、前記第1信号レベル設定部は、直列接続され、中途の接続部から前記電位を設定するための電圧を出力する、複数の抵抗器からなる発光装置である。
また本発明の画像形成装置は、前記本発明のいずれかの発光装置と、
感光体ドラムに前記発光装置の発光素子からの光を集光する集光部と、
前記発光装置からの光が前記集光部によって前記感光体ドラムに集光されて露光された感光体ドラムに現像剤を供給する現像剤供給部と、
感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写部と、
記録シートに転写された現像剤を定着させる定着部とを含み、
前記第1、第2および第3駆動回路は、画像情報に基づいて第1、第2および第3信号をそれぞれ供給することを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、前記発光装置を用いた画像形成装置が提供される。画像形成手順は、最初に、画像情報に基づいて前記発光装置を前記第1、第2および第3の駆動回路によって駆動して、前記発光装置からの光を集光部によって、帯電した感光体ドラムに集光することによって、感光体ドラムは露光され、その表面に静電潜像が形成される。次に、静電潜像が形成された感光体ドラムに、現像剤供給部によって現像剤を供給すると、感光体ドラムに現像剤が付着して画像が形成される。最後に、転写部によって、感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写して、定着部によって記録シートに転写された現像剤を定着させることによって、記録シートに画像が形成される。前記発光装置が、小形であって、安定に動作する信頼性の高いものであるので、良好な画像を安定に形成することができる画像形成装置となる。
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
本発明の発光素子アレイの第1の実施の形態としての発光素子アレイチップ1を示す概略的な等価回路図である。
発光用サイリスタTのアノード電圧とアノード電流との関係である順方向電圧−電流特性を示すグラフである。
図1の発光素子アレイチップ1を示す概略的な等価回路図の一部である。
図3に示される等価回路図を論理回路図記号で表す論理回路図である。
第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1における動作特性の一例を示すグラフである。
第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1の基本構成を示す一部の平面図である。
図6の切断面線VII−VIIから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。
図6の切断面線VIII−VIIIから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。
図6の切断面線IX−IXから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。
本発明の実施の一形態の発光装置10を模式的に示すブロック回路図である。
発光装置10の動作を示すタイミングチャートである。
発光素子アレイチップ1を用いた画像形成装置の基本的構成を示す側面図である。
本発明の第2の実施の形態としての発光素子アレイチップ4を示す概略的な等価回路図である。
本発明の実施の他の形態の発光装置210を模式的に示すブロック回路図である。
発光装置210が備える発光素子アレイチップ201を示す概略的な等価回路図である。
セレクト信号駆動IC232の一部の構成の一例を示す図である。
発光素子アレイチップ201の動作特性を模擬的に測定するための回路図を示す。
図17の回路における動作特性の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の発光素子アレイの第1の実施の形態としての発光素子アレイチップ1を示す概略的な等価回路図である。
発光素子アレイチップ1は、k(記号kは、自然数)個の発光素子と、n(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、n本のゲート横配線GH1〜GHnとを含んで構成される。k個の発光素子は、それぞれ発光サイリスタから成る。スイッチ素子は、n個の発光サイリスタから成るスイッチ用サイリスタS1〜Snと、前記第1の抵抗体に対応するn個のプルアップ抵抗RP1〜RPnと、前記第2の抵抗体に対応するn個のCS抵抗RCS1〜RCSnとを含む。本実施の形態では、n=4の場合について説明する。以後、k個の発光素子をそれぞれ発光用サイリスタT1〜Tkと記載する場合がある。また複数の発光用サイリスタT1〜Tk、複数のスイッチ用サイリスタS1〜Sn、複数のCS抵抗RCS1〜RCSn、および複数のプルアップ抵抗RP1〜RPnを総称する場合または不特定のものを指す場合、それぞれ単に発光用サイリスタT、スイッチ用サイリスタS、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPと記載する場合がある。本実施の形態では、ゲート横配線GHが前記信号伝送路に対応する。
発光素子を構成する発光用サイリスタT1〜Tkの動作を制御するための電極として、アノードa1〜akおよびNゲート電極b1〜bkを用いる。各発光用サイリスタTのカソードは共通の電極として接地されている。アノードa1〜akおよびNゲート電極b1〜bkについても同様に、複数のものを総称する場合、または不特定のものを指す場合に、単にアノードa、Nゲート電極bと記載する場合がある。また、Nゲート電極bを単にゲート電極bと記載する場合がある。本実施の形態では、アノードaが前記第3電極に対応し、Nゲート電極bが前記第2制御電極に対応する。
スイッチ素子を構成するスイッチ用サイリスタS1〜S4の動作を制御するための電極として、アノードc1〜c4およびNゲート電極d1〜d4を用いる。スイッチ用サイリスタSのカソードは共通の電極として接地されている。アノードc1〜c4およびNゲート電極d1〜d4についても同様に、複数のものを総称する場合、または不特定のものを指す場合に、単にアノードc、Nゲート電極dと記載する場合がある。また、Nゲート電極dを単にゲート電極dと記載する場合がある。本実施の形態では、アノードcが前記第1電極に対応し、Nゲート電極dが前記第1制御電極に対応する。
スイッチ用サイリスタS1〜S4のNゲート電極d1〜d4は、CS抵抗RCS1〜RCS4の一端、プルアップ抵抗RP1〜RP4の一端およびゲート横配線GH1〜GH4と接続される。相互に接続される素子の参照符号には互いに同じ番号を付して記載する。たとえば第1番目のスイッチ用サイリスタS1のNゲート電極d1は、第1番目のCS抵抗RCS1、第1番目のプルアップ抵抗RP1および第1番目のゲート横配線GH1と接続される。第i4(1≦i4≦n、ただしn=4)番目のスイッチ用サイリスタSi4のNゲート電極di4は、第i4番目のCS抵抗RCSi4、プルアップ抵抗RPi4およびゲート横配線GHi4と接続される。さらに、CS抵抗RCSの他端は共通のセレクト信号が入力されるセレクト信号入力端子CSに接続されることで相互に電気的に接続される。プルアップ抵抗RPの他端は、共通の電源電圧が入力される電源電圧入力端子Vccに接続される。ゲート横配線GHは、スイッチ用サイリスタSのNゲート電極dから出力された制御信号を伝送する。本実施の形態では、スイッチ用サイリスタSのアノードc1〜c4が前記第2電極に対応し、セレクト信号が前記第1信号に対応する。
各スイッチ用サイリスタSのアノードc1〜c4は、各ゲート信号入力端子G1〜G4にそれぞれ接続される。好ましい構成として、スイッチ用サイリスタSのアノードc1〜c4とゲート信号入力端子G1〜G4との間には電流制限抵抗RI1〜RI4が接続される。複数のゲート信号入力端子G1〜G4および電流制限抵抗RI1〜RI4を総称する場合または不特定のものを指す場合に、単にゲート信号入力端子Gおよび電流制限抵抗RIとそれぞれ記載する場合がある。本実施の形態では、ゲート信号が前記第2信号に対応し、電流制限抵抗RIが前記第3の抵抗体に対応する。
発光素子として用いられる発光用サイリスタTは、m個の発光素子ブロックB1〜Bmから構成され、1つの発光素子ブロックは、n個以下の発光用サイリスタTの群からなる。ここで、複数の発光素子ブロックB1〜Bmを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単に発光素子ブロックBと記載する場合がある。1つの発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTの数は、n以下である必要がある。本実施の形態ではn=4であり、すべての発光素子ブロックを構成する発光用サイリスタTの数をn(=4)に設定している。したがって、発光用サイリスタTの個数kと発光素子ブロックBの個数mとの関係は、k=4mとなる。また、発光用サイリスタTの配列方向に沿う一方から他方へ向かって、発光用サイリスタTに番号を第1番から第k番まで付し、各発光素子ブロックにも前記配列方向の前記一方から前記他方へ向かって第1番から第m番まで番号を付すと、第i5(1≦i5≦m)番目の発光素子ブロックBi5には、第4i5−3番目から第4i5番目の発光用サイリスタTが属する。
各発光素子ブロックB1〜Bmに、個別に発光信号入力端子A1〜Amが設けられる。発光信号入力端子A1〜Amについて、複数のものを総称する場合または不特定のものをさす場合、単に発光信号入力端子Aと記載する場合がある。各発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTは、アノードaが発光素子ブロックBごとに共通の発光信号入力端子Aに接続されることで相互に電気的に接続される。また、各発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTのNゲート電極bはそれぞれ、異なるゲート横配線GHに接続される。ゲート横配線の配線順に第1番から第4番まで番号を付すと、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6では、第4i6−3番目の発光用サイリスタT4i6−3のゲート電極が1番目のゲート横配線GH1に接続され、第4i6−2番目の発光用サイリスタT4i6−2のゲート電極が2番目のゲート横配線GH2に接続され、第4i6−1番目の発光用サイリスタT4i6−1のゲート電極が3番目のゲート横配線GH3に接続され、第4i6番目の発光用サイリスタT4i6のゲート電極が4番目のゲート横配線GH4にそれぞれ接続される。また、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する全ての発光用サイリスタTのアノードaが共通の発光信号入力端子Ai6に接続される。本実施の形態では、発光信号が前記第3信号に対応する。
次に、発光素子アレイチップ1に用いられる発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSの構成と動作について説明する。
一般に、発光サイリスタは、直接遷移形のP型半導体とN型半導体とを交互に積層したPNPN構造を有する半導体素子であり、逆阻止3端子サイリスタと同様な負性抵抗特性を有する。各半導体層をカソード側からアノード側へ順に第1半導体層(N型)、第2半導体層(P型)、第3半導体層(N型)、第4半導体層(P型)とすれば、Nゲート電極とは第3半導体層(N型)に設けられる制御用の電極のことであり、Pゲート電極とは第2半導体層(P型)に設けられる制御用の電極のことである。カソードを共通の電極として接地する場合はNゲート電極を用い、アノードを接地する場合はPゲート電極を用いる。いずれの導電型のゲート電極を用いるかは、アノードまたはカソードのどちらを共通の電極とするかによって決まるので、共通の電極が決まっている場合には、単にゲート電極bと記載する場合がある。ここで、発光信号の電圧とは、発光信号がアノードaに与えられることによって、発光用サイリスタTのアノードaおよびカソード間に印加される電圧を意味し、発光信号の電流とは、発光信号が与えられることによって発光用サイリスタTのアノードaに流入する電流を意味する。また、制御信号の電圧とは、制御信号がNゲート電極bに与えられることによって、発光用サイリスタTのNゲート電極bおよびカソード間に印加される電圧を意味し、制御信号の電流とは、制御信号が与えられることによって、Nゲート電極bに流入する電流を意味する。
図2は、発光用サイリスタTのアノード電圧とアノード電流との関係である順方向電圧−電流特性を示すグラフである。アノード電圧は、カソードの電位を0(零)ボルト(V)としたときのアノードの電位を表し、アノード電流は、アノードに流入する電流を表す。
図2は、横軸をアノード電圧とし、縦軸をアノード電流としている。また、図2には負荷線70も示されている。発光用サイリスタTは、ゲート電極bに制御信号を与えることによってしきい電圧が低下するので、動作点が、順方向電圧−電流特性を表す特性曲線71と、負荷線70とが交わるオフ状態のq2点から、特性曲線71と負荷線70とが交わるオン状態のq1点へと遷移することで発光する。オン状態のq1点では、アノードとカソードとの間に主電流が流れる。
具体的に数値を使って、発光用サイリスタTの動作を説明する。ここでは、カソードの電位を0ボルト(V)として、発光信号がハイ(H)レベルのとき、アノードaに5Vの電位を与え、発光信号がロー(L)レベルのとき、アノードaに0Vの電位を与えるものとする。また制御信号がハイ(H)レベルのとき、ゲート電極bに5Vの電位を与え、制御信号がロー(L)レベルのとき、ゲート電極gに0Vの電位を与えるものとする。
まず、ゲート信号がハイ(H)レベルのとき、ゲート電極bの電位は5Vとなるので、アノード電流を流すためには、ゲート電極bの電位5Vよりも、第3半導体層(N型)および第4半導体層(P型)によって形成されるダイオードの順方向降下電圧分だけ高い電位をアノードaに与える必要がある。順方向降下電圧は、発光サイリスタがGaAsまたはAlGaAsで作製される場合には約1.5Vである。したがって、発光信号をハイ(H)レベルにしても、発光用サイリスタTは、q2点のオフ状態となり発光しない。次に、ゲート信号がロー(L)レベルのとき、ゲート電極bの電位は0Vとなるので、アノード電流を流すためには、ゲート電極gの電位0Vよりも、第3半導体層(N型)および第4半導体層(P型)によって形成されるダイオードの順方向降下電圧分だけ高い電位をアノードaに与える必要がある。したがって、発光信号をハイ(H)レベルにすれば、発光用サイリスタTは、q1点のオン状態となりアノード電流が流れ発光する。
なお、スイッチ用サイリスタSの構成およびその動作も、発光用サイリスタTの場合と同様に説明することができる。
次に、図1に示した発光素子アレイチップ1の概略的な動作について等価回路図を用いて説明する。
図3は、発光素子アレイチップL1の動作を説明するために、図1に示す等価回路図のうちの一部を抽出した図であり、図4は、図3に示す等価回路図を論理回路図記号で示す論理回路図である。図3において、図1と対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。なお、図3では、発光信号入力端子A1と発光信号の出力端子λ1との間、およびゲート信号入力端子G1とゲート信号の出力端子μ1との間に、100Ωの大きさの負荷抵抗RL1,RL2を設けている。また、プルアップ抵抗RP1の大きさを2kΩに設定し、CS抵抗RCS1の大きさを2kΩとし、プルアップ抵抗RP1の他端には、電源電圧Vccとして5Vが入力される。なお、図1に示した電流制限抵抗RIはより好ましい構成として例示したものであるので、図3および図5においては用いていない。電流制限抵抗RIの有無によらず、発光素子アレイチップ1の基本的動作は同じである。
図5は、本実施の形態の発光素子アレイチップ1における動作特性の一例を示すグラフである。横軸は時間(単位;1マイクロ秒(μs)/div)、縦軸は信号レベル(単位;ボルト(V))を示している。図3と図5との対応を示すと、図5で、太い実線はスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位、細い実線はセレクト信号入力端子CSの電位、太い破線はスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位、細い破線は発光用サイリスタT1のアノードa1の電位をそれぞれ示す。なお、測定は図3に示した1番目の発光用サイリスタT1,スイッチ用サイリスタS1について行っているが、他の素子についても同様の結果が得られる。
図5に示した動作特性の測定では、発光信号としてハイ(H)レベルの5mAの電流を与え、発光信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって、発光用サイリスタTに電流が流れない状態(0mA)とする。また、ゲート信号としてゲート信号入力端子Gにハイ(H)レベルの5Vの電圧を与え、ゲート信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって0Vの電位が印加されている状態とする。また、セレクト信号としてロー(L)レベルの0Vの電位をセレクト信号入力端子CSに与え、セレクト信号を与えていないときは、ハイ(H)レベルであって5Vの電位が印加されている状態とする。また測定中において電源電圧Vccとして5Vをプルアップ抵抗RP1の他端に印加している。負荷抵抗RL1,RL2、プルアップ抵抗PR1およびCS抵抗RCS1は、図3に示したものと同じに設定し、好ましい形態として用いる電流制限抵抗RIは、組込まれていない。
まず、図5に示すtm1の時間帯では、ゲート信号、セレクト信号および発光信号を入力した状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がハイレベル(5V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がローレベル(0V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSは、ほぼ0Vであり、かつ電源電圧Vccは、5Vである。仮にスイッチ用サイリスタS1および発光用サイリスタT1がオフ状態であれば、ゲート電極d1の電位はCS抵抗RCS1とプルアップ抵抗RP1の分圧比である約2.5Vを示すが、tm1の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられているので、スイッチ用サイリスタS1はオン状態に遷移する。この結果、太い実線で示されるゲート電極d1の電位は、ほぼ0Vを示す。この状態では、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1と、発光用サイリスタT1のゲート電極b1とは、ゲート横配線GH1で接続されているので、発光用サイリスタT1のゲート電極b1の電位もほぼ0Vを示すことになる。このことは、ローレベル(0V)の制御信号がスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1から発光用サイリスタT1のゲート電極b1へゲート横配線GH1を伝送して入力されたことを意味する。さらに、発光用サイリスタT1のアノードa1にもハイレベル(5mA)の発光信号が与えられることによって、発光用サイリスタT1もオン状態に遷移して発光する。このように発光用サイリスタT1がオン状態の場合、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約1.8Vを示している。また、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は、スイッチ用サイリスタS1がオン状態となったときの、スイッチ用サイリスタSの駆動電圧レベルである約2Vを示している。
次に、図5に示すtm2の時間帯では、セレクト信号および発光信号が入力され、ゲート信号が入力されていない状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がローレベル(0V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合も、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSは、ほぼ0Vである。しかし、tm1の時間帯と異なり、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)なので、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は0Vであり、スイッチ用サイリスタS1はオフ状態である。したがって、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位は、CS抵抗RCS1とプルアップ抵抗RP1との分圧比である約2.5Vを示し、ゲート電極d1と接続された発光用サイリスタT1のゲート電極b1の電位も約2.5Vになる。発光用サイリスタT1のアノードa1には、ハイレベル(5mA)の発光信号が与えられているが、この場合の発光用サイリスタT1のしきい電圧より低いためオフ状態となる。また、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光信号の入力レベルである5mAの電流を流したときの電位として2.5Vを示している。
次に、図5に示すtm3の時間帯では、ゲート信号、および発光信号を入力し、セレクト信号を入力していない状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がハイレベル(5V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSはほぼ5Vである。太い実線で示されるスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位もほぼ5Vになるが、図5に示す実験結果ではCR時定数のために、tm3の時間帯において3〜5Vの電位を示している。ゲート信号入力端子Gにはハイレベル(5V)の電圧が与えられているが、ゲート電極d1の電位が高いためにしきい電圧がゲート信号の電圧レベルより高くなり、スイッチ用サイリスタS1はオフ状態になる。したがって、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は、ゲート信号の入力レベルである5Vを示している。同様に、発光用サイリスタT1にはハイレベル(5mA)の発光信号が与えられているが、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1と接続されたゲート電極b1の電位が高いために、発光用サイリスタT1はオフ状態になる。したがってまた、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光信号の入力レベルである5mAの電流を流したときの電位として2.5Vを示している。
最後に、図5に示すtm4の時間帯では、発光信号のみを入力し、ゲート信号およびセレクト信号を入力していない状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSはほぼ5Vであり、太い実線で示されるスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位もほぼ5Vを示す。また、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)なので、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は0Vを示し、スイッチ用サイリスタS1はオフ状態である。一方、発光用サイリスタT1にはハイレベル(5mA)の発光信号が与えられているが、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1と接続されたゲート電極b1の電位が5Vと高いために、発光用サイリスタT1はオフ状態になる。したがって、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光信号の入力レベルである5mAの電流を流したときの電位として2.5Vを示している。
以上のように、tm1の時間帯においては、セレクト信号を与えた状態で、ゲート信号をスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えると、スイッチ用サイリスタS1がオン状態となってゲート電極d1の電位がローレベル(0V)になる。このゲート電極d1のローレベル(0V)の電位が制御信号としてゲート横配線GH1を伝送してスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1に伝送され、発光用サイリスタT1のゲート電極b1の電位も0Vになる。そして、制御信号が与えられた状態で発光用サイリスタT1のアノードa1に発光信号が与えられると、発光用サイリスタT1を発光させることができる。このようにセレクト信号、ゲート信号および発光信号の3つの信号の全てが与えられたときにのみ発光用サイリスタT1が発光し、3つの信号のうちの1つでも与えられなければ発光用サイリスタT1は発光しない。
図3および図4に示す回路の真理値表を表1にまとめる。表1において出力がハイ(H)レベルのときに、発光用サイリスタT1が発光し、出力がロー(L)レベルのときには、発光用サイリスタT1は、消灯している。表1からわかるように、セレクト信号入力端子CSがロー(L)レベル、かつゲート信号入力端子G1がハイ(H)レベル、かつ発光信号入力端子A1がハイ(H)レベルのときにのみ発光用サイリスタT1を選択的に発光させることができる。
図1に示す発光素子アレイチップ1においても、同様のことが成立する。発光素子アレイチップ1のスイッチ用サイリスタSのゲート電極dは共通のセレクト信号入力端子CSに接続されているので、共通のセレクト信号入力端子CSからローレベルの電圧が入力されると、全てのスイッチ用サイリスタS1〜S4のゲート電極d1〜d4の電位がCS抵抗RCSの抵抗値とプルアップ抵抗RPの抵抗値との分圧比で決まる電位(例えばこの例において分圧比が1:1のときには約2.5V)になる。この状態が、発光素子アレイチップ1の選択状態(セレクト状態)である。このセレクト状態のときに、第i7(1≦i7≦4)番目のゲート信号入力端子Gi7から第i7番目のスイッチ用サイリスタSi7のアノードci7にゲート信号が入力されると、その入力された第i7番目のスイッチ用サイリスタSi7がオン状態に遷移する。すると、第i7番目のスイッチ用サイリスタSi7のゲート電極di7の電圧がほぼ0Vになり、この結果、そのゲート電極di7に接続された第i7番目のゲート横配線GHi7、およびその第i7番目のゲート横配線に接続された発光用サイリスタTのゲート電極bの電圧がほぼ0Vになる。このことは、ローレベル(0V)の制御信号がスイッチ用サイリスタSi7のゲート電極di7から発光用サイリスタTのゲート電極bへゲート横配線GHi7を伝送して入力されたことを意味する。さらに第i7番目のゲート横配線GHi7に接続された発光用サイリスタTのアノードaに発光信号を与えることで、その発光用サイリスタTを選択的に発光させることができる。
以上のように、ローレベルのセレクト信号が入力されてスイッチ用サイリスタSがセレクト状態にあるときに、スイッチ用サイリスタSのうち、ゲート信号がアノードcに入力されたスイッチ用サイリスタSはオン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタSがオン状態に遷移するとそのゲート電極dの電位は0Vになり、スイッチ用サイリスタSとゲート横配線で接続された発光用サイリスタTのゲート電極bの電位も0になる。この状態で発光用サイリスタTのアノードaに発光信号が入力されると、その発光用サイリスタはオン状態に遷移し発光する。セレクト信号が入力されていないとき(セレクト状態にないとき)には、ゲート信号が発光素子アレイチップ1のスイッチ用サイリスタSのアノードcに入力されても、スイッチ用サイリスタSはオン状態に遷移することはない。したがって、そのスイッチ用サイリスタSにゲート横配線GHで接続された発光用サイリスタTのアノードaに発光信号を与えても、その発光用サイリスタTを発光させることはできない。このように、セレクト信号によって、ゲート信号をスイッチ用サイリスタSから発光用サイリスタTに受け渡すか否かを制御することができることから、複数の発光素子アレイチップを用いた発光装置では、発光素子アレイチップ間で発光信号およびゲート信号を共用して時分割駆動を行うことができる。
また、図1に示した発光素子アレイチップ1においては、発光素子ブロックB内においてアノードaが共通の発光信号入力端子Aに接続されるため、発光素子アレイチップ1内においてもダイナミック駆動を実現できる。図1では、発光信号は発光素子ブロックBごとに設置された発光信号入力端子Aに入力される。発光信号は、選択された発光素子ブロックBのすべての発光用サイリスタTのアノードaに与えられるが、同じブロックに属する発光用サイリスタTは異なるゲート横配線GHに接続されているため、ゲート信号によって発光させる発光用サイリスタTを選択的に発光させることができる。
このようにすれば、複数の発光素子ブロックBにおいてゲート横配線GHを共用することができるため、複数の発光素子ブロック間で時分割駆動をすることができ、発光用サイリスタTの数が多くてもゲート横配線GHの数を減らすことができてチップ幅を縮小することができる。また、ゲート横配線GHの数が減るから、スイッチ用サイリスタSの数も少なくて済み構成を簡単にすることができる。
また、図1に示した発光素子アレイチップ1においては、好ましい構成として、スイッチ用サイリスタSのアノードc1,c2,c3,c4とゲート信号入力端子G1、G2、G3、G4との間には電流制限抵抗RI1〜RI4が接続される。なお、電流制限抵抗について複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合には単に電流制限抵抗RIと記載する場合がある。
発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、高速化の目的で、複数の発光素子アレイチップ1にセレクト信号を同時に与えて、複数の発光素子アレイチップ1を同時にセレクト状態にすることができる。このとき、セレクト状態にある複数の発光素子アレイチップ1間では、ゲート信号が共用されているので、複数のスイッチ用サイリスタSが同時期にスイッチングする。一般に発光サイリスタがスイッチングしてオン状態に遷移すると、アノードとカソードとの間に主電流が流れるので、ゲート信号供給用の駆動回路の出力電圧が低下する。したがって、複数のスイッチ用サイリスタSのアノードcに入力されるゲート信号のタイミングがずれる場合には、最初にゲート信号が入力されるスイッチ用サイリスタSがスイッチングして主電流が流れると、遅れてゲート信号が入力されるスイッチ用サイリスタSは、ゲート信号の電圧の不足のためにスイッチングしないことが起こりえる。そこで、各スイッチ用サイリスタSのアノードcに接続された電流制限抵抗RIを介してゲート信号を与えることで、駆動回路の出力電圧の低下を抑制し、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができる。
次に、本実施の形態の発光素子アレイチップ1の構成について具体的に説明する。
図6は、第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1の基本構成を示す平面図である。図7は、図6の切断面線VII−VIIから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。図8は、図6の切断面線VIII−VIIIから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。なお図6は、各発光用サイリスタTの光の出射方向を紙面の垂直手前側として配置された発光素子アレイチップ1の平面を示し、ゲート横配線GH1〜GH4、電源ライン11、セレクト信号伝送路14、電源用ボンディングパッドVs、セレクト信号入力端子CS、発光用サイリスタT、スイッチ用サイリスタS、プルアップ抵抗RP、およびCS抵抗RCSは、図の理解を容易にするため斜線を付して示されている。
発光素子アレイチップ1に含まれる複数の発光用サイリスタTは、相互に間隔W1をあけて配列されている。発光用サイリスタTは、露光用の発光素子である。本実施の形態では、各発光用サイリスタTは、等間隔に配列され、かつ直線状に配列される。以後、各発光用サイリスタTの配列方向Xを、単に配列方向Xと記載する場合がある。各発光用サイリスタTの光の出射方向に沿う方向を厚み方向Zとし、前記配列方向Xおよび厚み方向Zに垂直な方向を幅方向Yとする。発光用サイリスタTは、600nm〜800nmの波長の光を発光可能に形成される。
発光用サイリスタTは、PNPN構造を有する発光サイリスタによって形成されるので、P型半導体と、N型半導体とを交互に積層した単純な構成で実現することができ、装置の作成が容易となる。前述したように、発光用サイリスタTはゲート電極b1〜bkに、制御信号を与えることによって発光信号の電圧よりも、しきい電圧が低下した状態で、前記発光信号がアノードa1〜akに与えられたとき発光する。
発光用サイリスタT1〜Tkは、発光素子ブロックB1〜Bmに分けられ、同一の発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTのアノードaは共通の発光信号入力端子Aとしてのボンディングパッドに接続される。なお、発光信号入力端子Aとしてのボンディングパッドを単に発光信号用ボンディングパッドAと記載する場合がある。本実施の形態における発光信号用ボンディングパッドAは、前記第3ボンディングパッドに対応する。また、本実施の形態では、ゲート横配線GHの本数に等しい4個の発光用サイリスタTが1つの発光素子ブロックBを構成する。たとえば、発光用サイリスタTの配列方向に沿う一方から他方へ向かって、発光用サイリスタTに番号を第1番から第k番まで付し、前記配列方向に沿う前記一方から前記他方へ向かって、発光素子ブロックBに番号を第1番から第m番まで付すと、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する第4i6−3番目から第4i6番目の全ての発光用サイリスタT4i6−3〜T4i6のアノードaと、発光信号用ボンディングパッドAi6との間に接続部60が設けられて、電気的に接続される。発光用サイリスタTのアノードaと発光信号用ボンディングパッドAと接続部60とは同時に一体で形成される。また、本実施の形態では、好ましい構成として、発光信号用ボンディングパッドAは発光用サイリスタTの配列方向Xに沿って、ゲート横配線GHを挟んで発光用サイリスタTと反対側に設置される。
配列方向Xの各発光用サイリスタTの間隔W1および発光用サイリスタTの配列方向Xの長さW2は、発光素子アレイチップ1が搭載される後述する画像形成装置87において形成すべき画像の解像度によって決定され、たとえば画像の解像度が600ドットパーインチ(dpi)の場合、前記間隔W1は、約24μm(マイクロメートル)に選ばれ、前記長さW2は、約18μmに選ばれる。
各ゲート横配線GHは、発光素子アレイチップ1に沿って配列方向Xに、発光素子アレイチップ1の配列方向Xの一端部から他端部間にわたって延びる。各ゲート横配線GHは、幅方向Yに間隔をあけて配列される。本実施の形態では、発光用サイリスタTに近接する側から順番に、ゲート横配線GH4、ゲート横配線GH3、ゲート横配線GH2およびゲート横配線GH1の順番に配列される。さらに、本実施の形態では、セレクト信号をスイッチ用サイリスタSのゲート電極dに供給するためのセレクト信号伝送路14がゲート横配線GH1と平行に、発光用サイリスタTと離反する側に配置される。セレクト信号伝送路14は、接続部75を介してセレクト信号入力端子CSとしてのボンディングパッドに接続される。セレクト信号入力端子CSとしてのボンディングパッドを単にセレクト信号入力端子CSと記載する場合がある。本実施の形態におけるセレクト信号用ボンディングパッドCSは、前記第1ボンディングパッドに対応する。また、各ゲート横配線GH間およびゲート横配線GH1とセレクト信号伝送路14との間の間隔W3は、相互に隣接するゲート横配線GH間およびゲート横配線GH1とセレクト信号伝送路14との間で短絡が生じない距離に選ばれ、たとえば5μmに選ばれる。
発光用サイリスタTのゲート電極b1〜bkは、本実施の形態では、後述する第3半導体層24によって構成され、ゲート横配線GH1〜GH4のいずれかとの間に接続部61,62,63,64が形成される。ここで、発光用サイリスタTの配列方向に沿う一方から他方へ向かって、発光用サイリスタTに番号を第1番から第k番まで付し、前記配列方向の前記一方から他方へ向かって発光素子ブロックBに第1番から第m番まで番号を付すことにすれば、前記配列方向に沿う第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する第4i6−3番目から第4i6番目の発光用サイリスタTについては、第4i6−3番目の発光用サイリスタT4i6−3のゲート電極と第1番目のゲート横配線GH1との間に接続部61が形成され、第4i6−2番目の発光用サイリスタT4i6−2のゲート電極と第2番目のゲート横配線GH2との間に接続部62が形成され、第4i6−1番目の発光用サイリスタT4i6−1のゲート電極と第3番目のゲート横配線GH3との間に接続部63が形成され、第4i6番目の発光用サイリスタT4i6のゲート電極と第4番目のゲート横配線GH4との間に接続部64が形成される。また、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する全ての発光用サイリスタTのアノードaと前記配列方向に沿うi6番目の発光信号入力端子Ai6との間に接続部60が形成される。このように、同じ発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTが異なるゲート横配線GHに接続されることで、前述したように発光用サイリスタTのダイナミック駆動が可能となる。
スイッチ用サイリスタSは、好ましい構成として、前記発光信号用ボンディングパッドA間に生じたスペースに配置される。複数の発光用サイリスタTからなる1つの発光素子ブロックBに対して、発光信号を供給するためのボンディングパッドを1つ備えることとなるので、発光信号用ボンディングパッドA間にスペースを生じ、そのスペースを有効に活用してスイッチ素子などを配置することができる。各スイッチ用サイリスタSのアノードcにゲート信号を供給するためのゲート信号入力端子Gとしてのボンディングパッドも、前記ボンディングパッド間に生じたスペースを活用して配置される。なお、ゲート信号入力端子Gとしてのボンディングパッドを単にゲート信号用ボンディングパッドGと記載する場合がある。本実施の形態では、ゲート信号用ボンディングパッドGは前記第2ボンディングパッドに対応する。アノードcとゲート信号用ボンディングパッドGとは一体に形成される。このように配置することで、スイッチ用サイリスタSなどを設けても、発光素子アレイチップ全体の大きさがそれによって増大することを避けることができ、小形な発光素子アレイチップを構成することができる。なお、スイッチ用サイリスタSの個数nはゲート横配線GHの本数に等しく、本実施の形態ではn=4である。また、CS抵抗RCSも、前記発光信号入力端子Aとしてのボンディングパッド間に生じたスペースを利用して、スイッチ用サイリスタSに近接して配置される。
本実施の形態におけるスイッチ用サイリスタSのゲート電極dは、後述する第3半導体層34で構成される。スイッチ用サイリスタSのゲート電極dとCS抵抗RCSとの間には接続部65が形成され、さらにゲート電極dと対応するゲート横配線GHとの間にも接続部66が形成されることで電気的に接続される。ゲート電極dとCS抵抗RCSとを接続する接続部65と、ゲート電極dとゲート横配線GHとを接続する接続部66とは一体に形成される。また、CS抵抗RCSは、半導体膜のシート抵抗を利用したもので構成され、CS抵抗RCSとセレクト信号伝送路14との間に接続部67が形成される。
プルアップ抵抗RPは、本実施の形態では、スイッチ用サイリスタSを構成する半導体層の一部を用いて、スイッチ用サイリスタSと一体で形成される。プルアップ抵抗RPは半導体膜のシート抵抗を利用したものである。プルアップ抵抗RPの一部と電源ライン11との間に接続部68が形成され、プルアップ抵抗の接続部68の側に電源電圧Vccが与えられる。
電源ライン11は、ゲート横配線GHと平行に配線され、本実施の形態では、発光信号用ボンディングパッドAを挟んでゲート横配線GHと離反する側に配置される。電源ライン11は、接続部69によって、電源電圧Vccが与えられるボンディングパッドに電気的に接続される。電源電圧Vccが与えられるボンディングパッドを単に電源用ボンディングパッドVsと記載する場合がある。
発光用サイリスタTのアノードa、スイッチ用サイリスタSのアノードc、ゲート横配線GH、セレクト信号伝送路14、電源ライン11、接続部60〜69、発光信号用ボンディングパッドA、ゲート信号用ボンディングパッドG、セレクト信号用ボンディングパッドCS、および電源用ボンディングパッドVsは、金属材料および合金材料などの導電性を有する材料によって形成される。具体的には、金(Au)、金とゲルマニウムとの合金(AuGe)、金と亜鉛との合金(AuZn)、ニッケル(Ni)およびアルミニウム(Al)などによって形成される。
また、図6に示す発光素子アレイチップ1は、好ましい構成として、スイッチ用サイリスタSの表面(基板反対側)に遮光部として遮光膜12を設けている。スイッチ用サイリスタSは、発光用サイリスタTと同様にスイッチングの際に発光するが、その発光は不要であり、発光による光が発光用サイリスタTに入射して発光用サイリスタTのしきい値を変動させてしまうことを避けるために、遮光膜12が用いられる。遮光膜12としては、その発光に対して不透明な材質から成る部材で表面を覆ったものとすればよい。適当な層間絶縁膜を施した場合には、ゲート横配線GHに用いる金(Au)薄膜などが好適に用いられる。また、スイッチ用サイリスタSと発光用サイリスタTとをできるだけ遠ざけて配置することも有効であり、図6の平面図で示すように、ゲート横配線GHを跨いで一方側に発光用サイリスタT、他方側にスイッチ用サイリスタSを配置するようにしてもよい。
なお、前述した電流制限抵抗RIはより好ましい構成として付加する場合があるが、図6に示した発光素子アレイチップ1の平面図においては用いていない。
以下、発光素子アレイチップ1の構成について、図7〜図9を参照してさらに詳細に説明する。
発光用サイリスタTには、基板21の厚み方向Zの一表面上に第1半導体層22、第2半導体層23、第3半導体層24、第4半導体層25およびオーミックコンタクト層27がこの順に積層される構造が含まれる。ここで、第1半導体層22と第3半導体層24とには、N型またはP型のいずれか一方の導電型が用いられ、第2半導体層23と第4半導体層25には他方の導電型が用いられることによって、NPNPまたはPNPNのサイリスタ構造が形成される。また、オーミックコンタクト層27には、第4半導体層25と同じ導電型の半導体が用いられる。
スイッチ用サイリスタSは、本実施の形態では発光用サイリスタTと同時に形成されるので各層の構成は同一となる。具体的には、スイッチ用サイリスタSは、基板21の表面のうち、発光用サイリスタTが形成された面と同一表面上に、第1半導体層32、第2半導体層33、第3半導体層34、第4半導体層35、およびオーミックコンタクト層37がこの順に積層されて形成される。以下の説明において、発光用サイリスタTに関する説明はスイッチ用サイリスタSについても同様である。
基板21には、本実施の形態では、第1半導体層22と同じ導電型の半導体基板が用いられる。基板21の厚み方向Zで、各半導体層22〜25が積層されている表面とは反対側の表面上には、全面にわたって裏面電極26が形成される。裏面電極26は、金属材料および合材料などの導電性を有する材料によって形成される。具体的には裏面電極26は、金(Au)、金とゲルマニウムとの合金(AuGe)および金と亜鉛との合金(AuZn)などによって形成される。裏面電極26は、各発光用サイリスタTの共通の電極として用いられる。
本実施の形態では、第1半導体層22と第3半導体層24の導電型はN型であり、第2半導体層23と第4半導体層25の導電型はP型である。したがって、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSのカソードが共通の電極としての裏面電極26に接続され、ゲート電極にはNゲート電極が用いられる。裏面電極26を接地して、カソード電位を零(0)ボルト(V)にすると、各発光用サイリスタTのアノードaに電圧または電流を印加する電源に、正電源を用いることができるので好ましい。
絶縁層28は、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSの表面に沿って形成されており、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間にも形成され、各発光用サイリスタTおよび各スイッチ用サイリスタSが相互に絶縁層28によって電気的に絶縁される。絶縁層28は、電気絶縁性および透光性ならびに平坦性を有する樹脂材料によって形成される。たとえば、ポリイミドおよびベンゾシクロブテン(BCB)など、発光用サイリスタTが発する波長の光の95%以上を透過する樹脂材料が用いられる。
絶縁層28のうち、オーミックコンタクト層27の表面(基板と離反する側)を覆う部分の一部に貫通孔29が形成される。この貫通孔29にアノードaの一部が形成されて、オーミックコンタクト層27に接触している。前記貫通孔29は、発光用サイリスタTの配列方向Xの中央で、かつ発光用サイリスタTの幅方向Yの中央が絶縁層28から露出するように形成されており、アノードaからの電流を、発光用サイリスタTの中央部に効率的に供給して、発光用サイリスタTを発光させることができる。発光用サイリスタTでは、主に第3半導体層24と、第4半導体層25との界面付近で、第3半導体層24寄りの領域において光が発生する。
発光用サイリスタTのアノードaの配列方向Xの長さW3は、発光用サイリスタTの配列方向Xの長さW2の1/3以下に形成される。アノードaは、発光用サイリスタTの光の出射方向の一部を覆うが、長さW3を前述したように選ぶことによって、発光用サイリスタTから発せられ光を、なるべく遮らないようにする。
基板21、各半導体層22〜25およびオーミックコンタクト層27の材料などについてさらに具体的に説明する。
基板21は、III−V族化合物半導体およびII−VI族化合物半導体などの結晶成長が可能な半導体基板であり、たとえば、ガリウム砒素(GaAs)、インジウムリン(InP)、ガリウムリン(GaP)、シリコン(Si)およびゲルマニウム(Ge)などの半導体材料によって形成される。
第1半導体層22は、ガリウム砒素(GaAs)、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される。第1半導体層22のキャリア密度は、1×1018cm-3程度のものが望ましい。
第2半導体層23は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。第2半導体層23を形成する半導体材料には、第1半導体層22を形成する半導体材料のエネルギーギャップと同じ、もしくは第1半導体層22を形成する半導体材料のエネルギーギャップよりもエネルギーギャップが小さいものが選ばれる。第2半導体層23のキャリア密度は1×1017cm-3程度のものが望ましい。
第3半導体層24は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。第3半導体層24を形成する半導体材料には、第2半導体層23を形成する半導体材料のエネルギーギャップと同じ、もしくは第2半導体層23を形成する半導体材料のエネルギーギャップよりもエネルギーギャップが小さいものが選ばれる。第3半導体層24のキャリア密度は、1×1018cm-3程度のものであることが望ましい。第3半導体層24は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成することによって、発光素子として高い内部量子効率を得ることができる。
第4半導体層25は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。第4半導体層25を形成する半導体材料には、第2半導体層23および第3半導体層24を形成する半導体材料のエネルギーギャップと同じ、もしくは第2半導体層23および第3半導体層24を形成する半導体材料のエネルギーギャップよりもエネルギーギャップが大きいものが選ばれる。第4半導体層25のキャリア密度は、1×1018cm-3程度のものであることが望ましい。
オーミックコンタクト層27は、ガリウム砒素(GaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される第4半導体層25と同じ導電型の半導体層であり、アノード配線Eとのオーミック接合を行うためのものである。オーミックコンタクト層27のキャリア密度は1×1019cm-3以上のものが望ましい。
第1半導体層22、第2半導体層23、第3半導体層24、第4半導体層25およびオーミックコンタクト層27は、基板21の一表面に分子線エピタキシャル成長および化学気相成長(CVD)法などのエピタキシャル成長法用いて順次積層して形成することができる。その後、フォトリソグラフィを用いたパターニングとエッチングとを用いて、各発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSが形成される。したがって、一連の製造プロセスにおいて、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSを同時に形成することになるので、スイッチ用サイリスタSおよび発光用サイリスタTを構成する各半導体層の層構成が同一になる。結果として、スイッチ用サイリスタSおよび発光用サイリスタTはいずれも発光機能およびスイッチ機能の両方を兼ね備えたものになるが、スイッチ用サイリスタSはそのうちスイッチ機能のみを用いる。このようにすれば同じ構造で特性が安定したものを一度に簡単に作製することができ、製造コストを低減することができる。
なお、絶縁層28は、各半導体層を形成した後、前述したポリイミドなどの樹脂材料をスピンコーティングしてから硬化させ、さらに電極と発光用サイリスタTとの接続に必要な各貫通孔29,30を形成するためにフォトリソグラフィによるパターニングおよびエッチングを施すことで作製される。
図8に示すように、発光用サイリスタTの幅方向Yの形状については、発光用サイリスタTの第1半導体層22と、第2半導体層23と、第3半導体層24とのゲート横配線GH寄りの端部は、第4半導体層25と、オーミックコンタクト層27とのゲート横配線GH寄りの端部よりも、ゲート横配線GHに向かって突出し、ゲート横配線GHとの被接続部101を構成する。被接続部101の配列方向Xの長さは、前述した長さW2と等しい。なお、第3半導体層24のうち、被接続部101を構成する部分は、第4半導体層25が積層される部分よりも厚みが小さい。この理由は、エッチング工程によって、第3半導体層24の表面を露出させて被接続部101を形成するときに、第4半導体層25が残存しないようにオーバーエッチングするためである。
スイッチ用サイリスタSの幅方向Yの形状についても同様に、スイッチ用サイリスタSの第1半導体層32と、第2半導体層33と、第3半導体層34とのゲート横配線GH寄りの端部は、第4半導体層35と、オーミックコンタクト層37とのゲート横配線GH寄りの端部よりも、ゲート横配線GHに向かって突出し、ゲート横配線GHとの被接続部102を構成する。また、オーバーエッチングを施すために、第3半導体層34のうち、被接続部102を構成する部分の厚みは、第4半導体層35が積層される部分の厚みよりも小さく形成される。
絶縁層28は、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSの表面に沿って形成されるとともに、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間にも形成され、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとが絶縁層28によって電気的に絶縁される。発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間に形成された絶縁層28の表面には、ゲート横配線GHおよびセレクト信号伝送路14が形成され、さらにそれらの表面に沿って絶縁層103が形成される。また、スイッチ用サイリスタSを挟んでゲート横配線と離反する側の絶縁層28の表面には、電源ライン11が形成され、さらにその表面に沿って絶縁層103が形成される。
形成された絶縁層28,103のうち、発光用サイリスタTの前記被接続部101およびゲート横配線GHの表面(基板反対側)に積層される部分には、貫通孔104,105が形成される。発光用サイリスタTの第3半導体層24(ゲート電極bに対応する)とゲート横配線GHとを電気的に接続する接続部61は、これらの貫通孔104,105の部分および貫通孔104,105に挟まれた絶縁層28,103の部分に積層して設けられる。また、絶縁層28,103のうち、スイッチ用サイリスタSの前記被接続部102およびゲート横配線GHの表面(基板反対側)に積層される部分にも、貫通孔105,106が形成される。スイッチ用サイリスタSの第3半導体層34(ゲート電極dに対応する)とゲート横配線GHを電気的に接続する接続部66は、これらの貫通孔105,106の部分および貫通孔105,106に挟まれた絶縁層28,103とに積層して設けられる。図8に示すように、ゲート横配線GHに積層する部分の絶縁層103に設けられた貫通孔105が共通する場合には、前記接続部61,66は一体で形成される。
また、前述したように、発光用サイリスタTに積層される絶縁層28のうち、オーミックコンタクト層27の表面(基板反対側)に積層される部分の一部には貫通孔29が形成される。この貫通孔29にアノードaの一部が形成されて、オーミックコンタクト層27に接触している。アノードaは、発光信号入力端子Aとの接続部60とともに一体形成される。接続部60は発光用サイリスタTの第4半導体層25とオーミックコンタクト層27のゲート横配線GH寄りの端部の一部を覆い、第3半導体層24に設けられた被接続部101に積層された絶縁層28の表面(基板反対側)の一部も積層して形成される。同様に、スイッチ用サイリスタSに積層される絶縁層28のうち、オーミックコンタクト層37の表面(基板反対側)に積層される部分の一部には貫通孔107が形成される。この貫通孔107にアノードcの一部が形成されて、オーミックコンタクト層37に接触している。
またスイッチ用サイリスタSは遮光膜12で覆われる。遮光膜12の幅方向Yの一方の端は、スイッチ用サイリスタSの第4半導体層35およびオーミックコンタクト層37の、発光用サイリスタTと反対側の端部を覆い、遮光膜12の幅方向Yの他方の端は、スイッチ用サイリスタSの第3半導体層34の前記被接続部102を覆い、セレクト信号伝送路14とスイッチ用サイリスタSとの中央付近まで延びる。
図9は、図6の切断面線IX−IXから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。
CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPは、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSを構成する各半導体層22〜25,32〜35のいずれかからなる半導体層を薄膜抵抗として利用すればよい。本実施の形態では、プルアップ抵抗RPは、第1半導体層52、第2半導体層53、および第3半導体層54によって構成される半導体薄膜を利用しており、CS抵抗RCSは、第1半導体層42、第2半導体層43、および第3半導体層44を利用している。CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPは、本実施の形態では、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSを構成する各半導体層22〜25,32〜35およびオーミックコンタクト層27,37を形成するときに同時に形成されるので、新たな製造工程を必要としない。
CS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの一方の端部の表面は、スイッチ用サイリスタSのゲート電極dとCS抵抗RCSとを接続する接続部65の一端が接続され、CS抵抗RCSの一端に相当する。またCS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの他方の端部は、セレクト信号伝送路14とCS抵抗RCSとを接続する接続部67の一端が接続され、CS抵抗RCSの他端に相当する。
CS抵抗RCSを構成する第1半導体層42、第2半導体層43、および第3半導体層44と、プルアップ抵抗RPを構成する第1半導体層52、第2半導体層53、および第3半導体層54との全体の厚みを決定するためのエッチング工程も、前記被接続部101,102の形成と同時に行われる。したがって、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPの厚みと前記被接続部101,102の厚みは等しい。
図9において、絶縁層28は、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPの表面に沿って形成されるとともに、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPとの間にも形成され、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPとが絶縁層28によって電気的に絶縁される。前述したように絶縁層28の表面には、ゲート横配線GH、セレクト信号伝送路14および電源ライン11が形成され、さらにそれらの表面に沿って絶縁層103が形成される。
形成された絶縁層28,103のうち、セレクト信号伝送路14およびCS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの他端部の表面(基板反対側)に積層される部分には、貫通孔109,110が形成されて、それらを電気的に接続するための接続部67が設けられる。また、絶縁層28のうち、CS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの一端部の表面(基板反対側)に積層される部分にも貫通孔111が形成され、スイッチ用サイリスタSのゲート電極dとの接続部65が設けられる。さらに、形成された絶縁層28,103のうち、プルアップ抵抗RPと電源ライン11に積層される部分にも貫通孔112,113が形成され、それらを電気的に接続する接続部68が形成される。
図10は、本発明の実施の一形態の発光装置10を模式的に示すブロック回路図である。発光装置10は、複数の発光素子アレイチップL1,L2,…,Lp−1,Lp(記号pは、2以上の正の整数)と、前記発光素子アレイチップL1〜Lpの駆動回路として、発光信号を供給する発光信号駆動IC(Integrated Circuit)130と、ゲート信号を供給するゲート信号駆動IC131と、セレクト信号を供給するセレクト信号駆動IC132とを含んで構成される。各駆動ICは後述する制御部96に基づいて、画像情報を出力する。各発光素子アレイチップL1〜Lpについて、それぞれを総称して指す場合および不特定のものを指す場合に、単に発光素子アレイチップLと記載する。また、発光素子アレイチップLを単にアレイチップLと記載する場合がある。本実施の形態では各アレイチップLには、図1に示す第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1を用いる。なお、セレクト信号駆動IC132が前記第1の駆動回路に対応し、ゲート信号駆動IC131が前記第2の駆動回路に対応し、発光信号駆動IC130が前記第3の駆動回路に対応する。
各アレイチップLは、配列方向Xに沿って発光素子Tが一列に配列されて、各発光素子Tからの光の出射方向を揃えて回路基板に実装される。ただし、図10には回路基板は図示していない。また、発光信号駆動IC130とゲート信号駆動IC131とセレクト信号駆動IC132とは、前記回路基板に実装される。回路基板にはさらに、各駆動IC130〜132の出力端子と各アレイチップLのボンディングパッドとを接続するためのパターン配線が形成され、パターン配線とボンディングパッドとがボンディングワイヤで接続される。
前述したように、図1および図5に示す第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1には、m個の発光信号用ボンディングパッドA、1個のセレクト信号用ボンディングパッドCS、および4個のゲート信号用ボンディングパッドGが含まれる。さらに前記プルアップ抵抗RPの他端(スイッチ用サイリスタSのゲート電極dが接続されるのと反対側)に印加される正電源を接続するための電源用ボンディングパッドVsが必要であり、図10に図示されている。なお、図10に示されたp個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、各アレイチップに第1番から第p番まで番号を付すと、第i10(1≦i10≦p)番目のアレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSをセレクト信号用ボンディングパッドCSi10と記載する。不特定のアレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCS1〜CSpを指すときは、単にセレクト信号用ボンディングパッドCSと記載する場合がある。
発光信号駆動IC130は、各アレイチップLの発光信号用ボンディングパッドA1〜Amと同数(m個)の発光信号出力端子λ1〜λmを有する。発光信号出力端子λ1〜λmについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単に発光信号出力端子λと記載する場合がある。各発光信号用ボンディングパッドAと発光信号出力端子λとの接続は、異なるアレイチップ間で配線を共用して接続される。p個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、発光信号用ボンディングパッドA1〜Amに第1番から第m番まで番号を付し、また発光信号出力端子λ1〜λmにも第1番から第m番まで番号を付すと、p個のアレイチップのそれぞれの第i8(1≦i8≦m)番目の発光信号用ボンディングパッドAi8同士が電気的に接続され、さらに第i8番目の発光信号出力端子λi8に電気的に接続される。
ゲート信号駆動IC131は各アレイチップLのゲート信号用ボンディングパッドG1〜G4と同数(4個)のゲート信号出力端子μ1〜μ4を有する。ゲート信号出力端子μ1〜μ4について、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単にゲート信号出力端子μと記載する場合がある。各ゲート信号用ボンディングパッドGとゲート信号出力端子μとの接続は、異なるアレイチップ間で配線を共用して接続される。p個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、ゲート信号用ボンディングパッドG1〜G4に第1番から第4番まで番号を付し、またゲート信号出力端子μ1〜μ4にも第1番から第4番まで番号を付すと、p個のアレイチップそれぞれの第i9(1≦i9≦4)番目のゲート信号用ボンディングパッドGi9同士が電気的に接続され、さらに第i9番目のゲート信号出力端子μi9に電気的に接続される。
セレクト信号駆動IC132はアレイチップLと同数(p個)のセレクト信号出力端子ν1〜νpを有する。セレクト信号出力端子ν1〜νpについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単にセレクト信号出力端子νと記載する場合がある。各セレクト信号用ボンディングパッドCSi10とセレクト信号出力端子νとの接続は、各アレイチップと個別に接続される。p個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、各アレイチップに第1番から第p番まで番号を付し、またセレクト信号出力端子ν1〜νpにも第1番から第p番まで番号を付すと、第i10(1≦i10≦p)番目のアレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSi10と第i10番目のセレクト信号出力端子νi10とが電気的に接続される。
前述したように、各アレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSとセレクト信号出力端子νとが個別に接続されるので、セレクト信号駆動IC132は、各アレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSに順番にセレクト信号を出力して、アレイチップLを順番にセレクト状態にすることできる。一方、各アレイチップLとゲート信号駆動IC131との配線は共用されているので、例えば、第i9(1≦i9≦4)番目のゲート信号出力端子μi9から出力されたゲート信号は、すべてのアレイチップLの第i9(1≦i9≦4)番目のゲート信号用ボンディングパッドGi9に入力され、すべてのアレイチップLの第i9番目のスイッチ用サイリスタSi9のアノードci9に入力される。しかし、各アレイチップLの第i9番目のスイッチ用サイリスタSi9の中でスイッチングするのは、セレクト信号が入力されることでセレクト状態にあるアレイチップLのみである。さらに、セレクト状態にあるアレイチップLの第i9番目のゲート横配線GHi9に接続された発光用サイリスタTの中で、発光信号駆動IC130から発光信号が入力された発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTが発光する。
このように、セレクト状態にあるアレイチップLを順番に切り替えることで、複数の発光素子アレイ間でゲート信号駆動IC131および発光信号駆動IC130を共用にする時分割駆動を安定に動作させることができる。したがって、駆動用ICの数、および駆動用ICを実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用IC実装基板の面積を小さくすることができ、結果として小型でかつ安定に動作する発光装置が実現できる。
図11は、発光装置10の動作を示すタイミングチャートであり、横軸は基準時刻からの経過時間を表し、縦軸は信号レベルを電圧または電流の大きさで表す。図11では、発光信号駆動IC130、ゲート信号駆動IC131、およびセレクト信号駆動IC132のそれぞれの信号出力端子(発光信号出力端子λ、ゲート信号出力端子μ、およびセレクト信号出力端子ν)から出力される信号(発光信号、ゲート信号およびセレクト信号)の波形が示されている。さらに、プルアップ抵抗RPの他端(スイッチ用サイリスタSのゲート電極dが接続されるのと反対側)に印加される電源電圧Vccの波形も示されている。なお、図11では、出力波形の参照符号には、各信号出力端子と接続されるボンディングパッド(信号入力端子)の参照符号を用いている。
本実施の形態では、発光信号駆動IC130は、ハイ(H)レベルのとき5mA、ロー(L)レベルのとき0mAの定電流を出力する。ゲート信号駆動IC131は、ハイ(H)レベルのとき1mA、ロー(L)レベルのとき0mAの定電流を出力する。セレクト信号駆動IC132は、ハイ(H)レベルのとき5V、ロー(L)レベルのとき0Vの定電圧を出力する。また、プルアップ抵抗の他端(スイッチ用サイリスタSのゲート電極dが接続されるのと反対側)に印加される電源電圧Vccは5Vである。
図11を用いて、発光装置10の動作を時間の経過の順に説明する。時刻t0では、セレクト信号はハイ(H)レベルであるので、どのアレイチップも選択状態にない。時刻t1で、第1番目のアレイチップL1に入力されるセレクト信号をロー(L)レベルにすることで、第1番目のアレイチップL1がセレクト状態になる。時刻t2で、各アレイチップLの第1番目のゲート信号入力端子G1にハイ(H)レベルの信号が入力される。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のみ、第1番目のスイッチ用サイリスタS1がスイッチングしてオン状態に遷移し、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1に接続されたゲート横配線GH1の電位がほぼローレベル(0V)になる。次に、時刻t3で、各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力される。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第1番目のゲート横配線GH1に接続された発光用サイリスタTが発光する。時刻t4で発光信号がロー(L)レベルに戻るので消灯する。次に、時刻t5で、第1番目のゲート信号入力端子G1に入力されるゲート信号がロー(L)レベルに戻り、第2番目のゲート信号入力端子G2に入力されるゲート信号がハイ(H)レベルになる。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のみ、第2番目のスイッチ用サイリスタS2がスイッチングしてオン状態に遷移する。時刻t6〜t7では、再び各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力される。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第2番目のゲート横配線GH2に接続された発光用サイリスタTが発光する。以下同様に、時刻t8〜t11では、第3番目のゲート信号入力端子G3に入力されるゲート信号がハイ(H)レベルになるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうち、第3番目のスイッチ用サイリスタS3がスイッチングしてオン状態に遷移する。この状態で、時刻t9〜t10で、再び各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力されるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第3番目のゲート横配線GH3に接続された発光用サイリスタTが発光する。また、時刻t11〜t14では、第4番目のゲート信号入力端子G4に入力されるゲート信号がハイ(H)レベルになるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうち、第4番目のスイッチ用サイリスタS4がスイッチングしてオン状態に遷移する。この状態で、時刻t12〜t13で、再び各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力されるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第4番目のゲート横配線GH4に接続された発光用サイリスタTが発光する。時刻t15で、第1番目のアレイチップL1のスイッチ用サイリスタSのゲートがハイ(H)レベルに遷移し、第1番目のアレイチップL1の選択状態は終了するとともに、時刻t15で第2番目のアレイチップL2のセレクト信号入力端子CS2に入力されるセレクト信号がロー(L)レベルに遷移し、第2番目のアレイチップL2の選択状態が開始する。
このように、セレクト信号を第1番目のアレイチップから順番に与え、順番にアレイチップを選択状態にすることで、アレイチップLごとの時分割駆動が可能となる。さらに、ゲート信号が、第1番目のスイッチ用サイリスタから順番に与えられることで、アレイチップLの中での時分割駆動が可能になる。
図12は、本実施の形態の発光素子アレイチップ1を含んだ前記発光装置10を使用した画像形成装置の基本的構成を示す側面図である。
画像形成装置87は、電子写真方式の画像形成装置であり、前記発光装置10Y,10M,10C,10Kを、感光体ドラム90への露光装置に使用している。発光装置10Y,10M,10C,10Kは、各駆動IC(発光信号駆動IC130、ゲート信号駆動IC131、セレクト信号駆動IC132)が設けられる回路基板に実装される。
画像形成装置87は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色のカラー画像を形成するタンデム方式を採用した装置であり、大略的に、4つの発光装置10Y,10M,10C,10K、集光部であるレンズアレイ88Y,88M,88C,88K、発光装置10Y,10M,10C,10Kと各駆動IC130,131,132,136とが実装された回路基板およびレンズアレイ88を保持する第1ホルダ89Y,89M,89C,89K、4つの感光体ドラム90Y,90M,90C,90K、4つの現像剤供給部91Y,91M,91C,91K、転写部である転写ベルト92、4つのクリーナ93Y,93M,93C,93K、4つの帯電器94Y,94M,94C,94K、定着部95、ならびに制御部96を含んで構成される。
各発光装置10Y,10M,10C,10Kは、各駆動ICによって各色のカラー画像情報に基づいて駆動される。たとえば、4つ発光装置10Y,10M,10C,10Kの配列方向Xの長さは、たとえば200mm〜400mmに選ばれる。
各発光装置10Y,10M,10C,10Kの発光用サイリスタTからの光は、レンズアレイ88を介して各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kに集光して照射される。レンズアレイ88は、たとえば発光素子の光軸上にそれぞれ配置される複数のレンズを含み、これらのレンズを一体的に形成して構成される。
発光装置10Y,10M,10C,10Kが実装される回路基板およびレンズアレイ88は、第1ホルダ89によって保持される。ホルダ89によって、発光用サイリスタTの光照射方向と、レンズアレイ88のレンズの光軸方向とがほぼ一致するようにして位置合わせされる。
各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kは、たとえば円筒状の基体表面に感光体層を被着して成り、その外周面には各発光装置10Y,10M,10C,10Kからの光を受けて静電潜像が形成される静電潜像形成位置が設定される。
各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kの周囲には、各静電潜像形成位置を基準として回転方向下流側に向かって順番に、露光された感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kに現像剤を供給する現像剤供給部91Y,91M,91C,91K、転写ベルト92、クリーナ93Y,93M,93C,93K、および帯電器94Y,94M,94C,94Kがそれぞれ配置される。感光体ドラム90に現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写ベルト92は、4つの感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kに対して共通に設けられる。
前記感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kは、第2ホルダによって保持され、この第2ホルダと第1ホルダ89とは、相対的に固定される。各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kの回転軸方向と、各発光装置10Y,10M,10C,10Kの前記配列方向Xとがほぼ一致するようにして位置合わせされる。
転写ベルト92によって、記録シートを搬送し、現像剤によって画像が形成された記録シートは、定着部95に搬送される。定着部95は、記録シートに転写された現像剤を定着させる。感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kは、回転駆動部によって回転される。
制御部96は、前述した各駆動IC130,131,132,136にクロック信号および画像情報を与えるとともに、感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kを回転駆動する回転駆動部、現像剤供給部91Y,91M,91C,91K、転写ベルト92、帯電器94Y,94M,94C,94Kおよび定着部95の各部を制御する。
このような構成の画像形成装置87では、各発光素子を発光状態とするか、または非発光状態とするかを、主電流が流れないゲート電極gに接続されているゲート横配線GHを伝送するゲート信号によって切り換えるため、発光装置10Y,10M,10C,10Kを実装するための回路基板側に形成されるゲート信号の伝送路も細くすることが可能で、回路基板を小形化することができ、さらにこのゲート信号駆動IC131についても主電流を切り換えることが無いため、ICの容量が小さくできるので、小形化および低コスト化を実現することができる。
以上のように、本実施の形態の発光素子アレイチップ1によれば、スイッチ素子として設けたスイッチ用サイリスタSが、セレクト信号により選択された時間にのみゲート信号を発光用サイリスタT側に受け渡すように動作するため、このような発光素子アレイチップ1を複数配列して駆動する場合において、複数の発光素子アレイチップ1ごとに駆動用ICを接続せずとも、発光信号およびゲート信号を与える駆動用ICおよび配線を共用して時分割駆動することができるので、少ない駆動用ICと配線数で時分割駆動することができるという基本的な作用効果を有する。
また、アノードaが複数の発光用サイリスタTで共通化された発光素子ブロックBを複数設け、複数の発光素子ブロックBでゲート横配線GHを共有した場合には、1つの発光素子アレイチップ1内においても複数の発光素子ブロックB間で時分割駆動をすることができる。この結果、駆動用ICに接続すべきゲート横配線GHの数を減らすことできるので、ゲート信号の出力ポート数の少ない駆動用ICを用いて、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光装置を提供できる。
また、発光信号、ゲート信号およびセレクト信号を供給するためのボンディングパッドA,G,CSを発光素子の配列方向Xに配置する場合には、1つの発光素子ブロックBに対して発光信号用ボンディングパッドAを1つ備えることとなり、隣り合う発光素子ブロックBに対しそれぞれ1つ配置される発光信号用のボンディングパッドA同士の間にスペースが生じる。したがって、そのスペースを有効に活用してスイッチ用サイリスタSなどを配置することができるので、スイッチ用サイリスタSなどを設けても発光素子アレイチップのサイズが増大することを避けることができ、小形な発光素子アレイチップを提供することができるという点で有利である。
また、スイッチ素子および発光素子は発光サイリスタを含んで構成されるから、たとえばNANDゲートやインバータなどといった複雑な半導体装置を用いることなく、簡単な構成で、ゲート信号を入力すべき発光素子アレイチップ1を選択する論理回路を構成することができるので、設計が容易となり、また製造工程を簡略化することができる点で有利である。
また、プルアップ抵抗RPおよびCS抵抗RCSなどを用いる構成とすることによって、スイッチ用サイリスタSのゲートの電位を、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPの抵抗値の選択によって自由に設定することができるという利点がある。またCS抵抗RCSの代わりとしてダイオードおよびサイリスタなどを用いても同様の時分割駆動を行うことができるが、この場合には、オフ状態のスイッチ用サイリスタSのゲートに接続されるダイオードおよびサイリスタがオン状態となる。したがって4個のスイッチ用サイリスタSを備える発光素子アレイチップ1を時分割駆動する場合には、3個のスイッチ用サイリスタSがオフ状態となり、3個のダイオードまたはサイリスタがオン状態となって、CS抵抗RCSの代わりに用いられるダイオードまたはサイリスタのデューティー比が高くなって装置の信頼性が低下する。しかしながら本実施の形態の発光素子アレイチップ1ではCS抵抗RCSを用いることによって、オン状態となるのはスイッチ用サイリスタSのうちの1個だけなので、スイッチ素子のデューティー比が低くなり、装置の信頼性が向上する。
また、ゲート信号用ボンディングパッドGとスイッチ用サイリスタSのアノードcの間に電流制限抵抗RIを接続する場合には、高速化の目的で複数のスイッチ用サイリスタSを同時にオン状態に遷移させるとき、複数間でスイッチングのタイミングが少しずれても、最初のスイッチングによってゲート信号の信号電圧が低下することがなく、複数のスイッチ用サイリスタSのアノードcの電位が安定に確保される。したがって、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができるため、複数の発光素子アレイチップ1で同じ時分割のタイミングにすることができ、高速化に有利である。
また、スイッチ用サイリスタSを構成する半導体層と発光用サイリスタTを構成する半導体層とを同じ層構成となるように形成するときには、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとを同時に同じ工程で製造することができる。よって、発光素子としての発光用サイリスタTの他にスイッチ用サイリスタSを設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがなく、製造においても有利な発光素子アレイを提供することができる。
また、スイッチ用サイリスタSの表面に遮光部として金属薄膜などを設ける場合には、そのスイッチ用サイリスタSの発光による光が発光用サイリスタTに入射して発光用サイリスタTのしきい値を変動させてしまうことを避けることができるという点で有利である。
また前記構成の発光素子アレイチップ1を用いることにより、発光装置が、小形であって、安定に動作する信頼性の高いものとなるので、良好な画像を安定に形成することができる画像形成装置を提供できる。
このように、本発明によれば、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光素子アレイおよびそれを用いた小形な発光装置ならびにその発光装置を備える画像形成装置を提供することができる。
図13は、本発明の第2の実施の形態としての発光素子アレイチップ4を示す概略的な等価回路図である。図1に示す第1の実施の形態としての発光素子アレイチップ1との構成上の違いは、図13では、スイッチ用サイリスタSの個数がn=5であり、したがって、ゲート横配線GHの配線数もそれに等しく、n=5であるのに対し、発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTの個数は、それより1少ない、n−1=4であるという点である。さらに、ゲート横配線GHと発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTとの接続に特徴がある。なお、その他の構成は共通であるので、共通する部分については同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図13において、発光用サイリスタTの配列方向Xに沿って、スイッチ用サイリスタSに近接する側から離反する側に向かう方向をX1方向とし、その反対方向をX2方向とする。X1方向とX2方向を合わせてX方向とする。ここで、X1方向に向かって、発光素子ブロックに第1番から第m番まで番号を付し、さらに、各発光素子ブロックを構成する発光用サイリスタTにX1方向に順に第1番から第n−1番まで番号を付す。また、n本のゲート横配線GHに予め定められた順番で第1番から第n番まで番号を付す。
本実施の形態では、奇数番目の発光素子ブロックでは、その発光素子ブロックにおける第i1(1≦i1≦n−1)番目の発光用サイリスタTと、第j1(1≦j1≦n−1)番目のゲート横配線GHj1とが、i1=j1を満たすように接続され、偶数番目の発光素子ブロックでは、その発光素子ブロックにおける第i2(1≦i2≦n−1)番目の発光用サイリスタTと、第j2(2≦j2≦n)番目のゲート横配線GHj2とが、i2+j2=n+1を満たすように接続される。
この場合、第1番目のゲート横配線GH1に接続された発光用サイリスタTの、X方向に隣接する発光用サイリスタTは、第2番目のゲート横配線GH2に接続される。また、第j3(2≦j3≦n−1)番目のゲート横配線GHj3に接続された発光用サイリスタTの、X方向に隣接する発光用サイリスタTは、第j3−1番目または第j3+1番目のいずれかのゲート横配線に接続される。また、第n番目のゲート横配線GHnに接続された発光用サイリスタTの、X方向に隣接する発光用サイリスタTは、第n−1番目のゲート横配線GHn−1に接続される。したがって、選択状態にある発光素子アレイのスイッチ素子にゲート信号(第2信号)を入力し、第1番目のゲート横配線GH1から第n番目のゲート横配線GHn−1まで順番に時分割で制御信号を出力するとき、相互に隣接する発光用サイリスタTの発光するタイミングの時間的なずれを小さくすることができ、さらに隣接する発光用サイリスタTが同じ制御信号伝送路に接続されないので、相互に隣接する発光用サイリスタTが同時に発光してしまうことを抑制することができる。
これによって本発明の発光素子アレイで構成した発光装置を、感光体ドラムを露光する露光装置として用いるとき、相互に隣接する発光用サイリスタ間における発光するタイミングが大きくずれてしまうことが抑制されることによって、感光体ドラムに露光される露光位置に不連続点が発生しない。さらに、相互に隣接する発光用サイリスタTが同時に発光することが防止されることによって、各発光用サイリスタTの発光した時の発熱のムラを抑制して、各発光用サイリスタTの温度変化による発光特性を揃えることができ、さらに相互に隣接する発光用サイリスタTから発生する光が干渉することを防止することができるので、感光体ドラムを精度よく露光することができる。この結果、本発明の発光素子アレイを用いた画像形成装置において、優れた画像品質の記録画像を得ることができる。
図14は、本発明の実施の他の形態の発光装置210を模式的に示すブロック回路図である。本実施の形態の発光装置210は、前述した発光装置10に類似し、発光装置10とは、発光素子アレイチップの一部の構成と、セレクト信号駆動ICの構成とが異なるのみであり、他の構成は同様であるので、同様の構成には同様の参照符号を付してその説明を省略する場合がある。
発光装置210は、複数の発光素子アレイチップM1,M2,…,Mp−1,Mp(記号pは、2以上の正の整数)を備える発光素子アレイ部と、前記発光素子アレイチップM1〜Mpの駆動回路として、発光信号駆動IC(Integrated Circuit)130と、ゲート信号駆動IC131と、セレクト信号を供給するセレクト信号駆動IC232とを含んで構成される。各駆動ICは前述した制御部96に基づいて、画像情報を出力する。各発光素子アレイチップM1〜Mpについて、それぞれを総称して指す場合および不特定のものを指す場合に、単に発光素子アレイチップMと記載する。また、発光素子アレイチップMを単にアレイチップMと記載する場合がある。本実施の形態では各アレイチップMには、後述の図15に示す発光素子アレイチップ201を用いる。なお、セレクト信号駆動IC232が第1の駆動回路に対応する。
各アレイチップMは、配列方向Xに沿って発光素子Tが一列に配列されて、各発光素子Tからの光の出射方向を揃えて回路基板に実装される。ただし、図14には回路基板は図示していない。また、発光信号駆動IC130とゲート信号駆動IC131とセレクト信号駆動IC232とは、前記回路基板に実装される。回路基板にはさらに、各駆動IC130,131,232の出力端子と各アレイチップMのボンディングパッドとを接続するためのパターン配線が形成され、パターン配線とボンディングパッドとがボンディングワイヤで接続される。
図15は、発光装置210が備える発光素子アレイチップ201を示す概略的な等価回路図である。発光素子アレイチップ201は、前述した発光素子アレイチップ1に類似し、さらに詳細に述べると発光素子アレイチップ1から、CS抵抗RCSおよびセレクト信号入力端子CSを取り除いた残余の構成を有するので、発光素子アレイチップ1の各部分に対応する部分には同様の参照符号を付してその説明を省略する場合がある。発光素子アレイチップ201では、発光素子アレイチップ1において電源電圧入力端子Vccとなっている部位が、セレクト信号入力端子CSとして機能する。
また図示を省略するが、発光素子アレイチップ201は、図6〜図9に示す発光素子アレイチップ1において、セレクト信号伝送路14、CS抵抗RCS、セレクト信号入力端子CS、接続部67,75を除いた残余の構成を有する。発光素子アレイチップ201では、これらの図6〜9における電源ライン11がセレクト信号伝送路として機能し、電源用ボンディングパッドVsがセレクト信号入力端子CSとして機能する。
本実施の形態の発光装置210では、前述した発光装置10において設けられているCS抵抗RCSの役割を、駆動ICであるセレクト信号駆動IC232に設けることを特徴としている。
図16は、セレクト信号駆動IC232の一部の構成の一例を示す図である。セレクト信号駆動IC232は、ハイレベルおよびローレベルを有する第1信号であるセレクト信号の前記ハイレベルまたは前記ローレベルの電位を設定する設定部233を備える。本実施の形態では、設定部233は、セレクト信号のローレベルの電位を設定する。またセレクト信号駆動IC232は、設定部233に応じた信号レベルのセレクト信号を出力可能な出力部234を備える。設定部233は、第1信号レベル設定部である。
設定部233は、直列接続され、中途の接続部235から前記セレクト信号のローレベルの電位を設定するための電圧を出力する、複数の抵抗器Rからなる。本実施の形態では、複数の抵抗器Rは、2つの抵抗器Ra,Rbによって実現される。抵抗器Raの一端236には、予め定める電位Vpが与えられ、抵抗器Raと抵抗器Rbとの接続部235は、後述する演算増幅器の非反転入力端子に接続される。前記予め定める電位Vpは、たとえば5ボルトに選ばれる。また抵抗器Rbの他端は、グランドに接続される。グランドの電位は、たとえば0ボルトに選ばれる。
出力部234は、各発光素子アレイチップM1〜Mpにそれぞれ対応するセレクト信号出力端子ν1〜νpを個別に有する電圧切換部CSG1〜CSGpと、設定部233に接続され、設定部233の前記接続部235から出力される電圧に応じてセレクト信号のローレベルの電圧を生成する電圧生成部237とを備える。電圧切換部CSG1〜CSGpについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単に電圧切換部CSGと記載する場合がある。
電圧切換部CSGは、2つのスイッチ素子Sw1,Sw2と、インバータNOTとを含んで構成される。スイッチ素子Sw1,Sw2は、電界効果型トランジスタによって構成される。スイッチ素子Sw1,Sw2は、電圧切換部CSGにスイッチ駆動信号が与えられたときに、相補的にオンオフするように接続されている。具体的には、スイッチ素子Sw1のドレインには、セレクト信号のハイレベルの電位となる予め定める電位Vcsgが与えられ、スイッチ素子Sw1のソースには、スイッチ素子Sw2のドレインが接続される。スイッチ素子Sw2のソースは、各電圧切換部CSGにおいて共通に、信号線241に接続される。スイッチ素子Sw1のソースおよびスイッチ素子Sw2のドレインは、セレクト信号出力端子νに接続される。
またスイッチ素子Sw1のゲートは、インバータNOTに接続される。スイッチ素子Sw1のゲートにはインバータNOTを介してスイッチ駆動信号が与えられ、またスイッチ素子Sw2のゲートには前記スイッチ駆動信号が直接与えられる。スイッチ駆動信号は、セレクト信号駆動IC232の制御回路から与えられるICの内部信号である。スイッチ駆動信号はパルス信号であり、ハイレベルおよびローレベルの部分を有する。スイッチ駆動信号がハイレベルのとき、第1スイッチ素子SW1が非導通で、かつ第2スイッチ素子SW2が導通し、スイッチ駆動信号がローレベルのとき、第1スイッチ素子SW1が導通で、かつ第2スイッチ素子SW2が非導通となる。セレクト信号駆動IC232の制御回路は、前述した制御部96に応じてスイッチ駆動信号を電圧切換部CSGに与える。
電圧生成部237は、前記信号線241と、演算増幅器242と、抵抗器Rcと、スイッチ素子Sw3とを含んで構成される。スイッチ素子Sw3は、電界効果型トランジスタによって実現される。演算増幅器242の反転入力端子には、信号線241が接続され、非反転入力端子には前記接続部235が接続され、出力端子にはスイッチ素子Sw3のゲートが接続される。スイッチ素子Sw3のドレインは信号線241に接続され、ソースはグランドに接続される。信号線241には、抵抗器Rcの一端が接続され、抵抗器Rcの他端には、予め定める電位VDDが与えられる。このような回路構成とすることによって、電圧生成部237では、演算増幅器242の非反転入力端子に与えられる電圧に応じて、信号線241の電圧が設定される。
前述したスイッチ駆動信号によって、スイッチ素子Sw1,Sw2が相補的に開閉され、これによって、セレクト信号出力端子νに予め定める電位Vcsgまたは信号線241の電位が与えられて、セレクト信号の信号レベルがハイレベルまたはローレベルとなる。信号線241の電位は、予め定める電位VDDから抵抗器Rcの抵抗値に、この抵抗器Rcに流れる電流値を乗算して得られる電圧分だけ降下したものとなる。したがって、抵抗器Ra,Rbの抵抗比を変えるか、または抵抗器Raの一端236に与えられる予め定める電位Vdを変更することによって、接続部235から出力される電圧を変更することができ、簡単な構成で信号レベルを変更することができる。またセレクト信号駆動IC232は、電圧生成部237を設けることによって、たとえば抵抗器Rbの抵抗値を0Ωとすると、図1に示した発光素子アレイチップ1を駆動するICとして使用可能となり、汎用性を向上させることができる。
このようなセレクト信号駆動IC232から出力されるセレクト信号は、前述のセレクト信号駆動IC132から出力されるセレクト信号と同様の波形となるが、本実施の形態では、セレクト信号のローレベルの電位を、たとえば2.5ボルトとし、ハイレベルの電位を、たとえば5ボルトとなるように、第1および第2抵抗器Ra,Rbおよび抵抗器Rcの抵抗値と、予め定める電位Vpおよび予め定める電位VDDとが決定されている。発光素子アレイチップ201の動作は、前述した表1に示す真理値表で表すように動作する。
各発光素子アレイチップM1〜Mpと、発光信号駆動IC130,ゲート信号駆動IC131,セレクト信号駆動IC232との間の配線の接続は、前述した図10に示す発光装置10と同様であるのでその説明については省略する。
以上のような発光装置210では、前述した発光装置10と同様に、発光素子Tを選択的に発光させることができ、発光装置10と同様の効果を達成することができる。さらに発光装置210では、セレクト信号の信号レベルを、発光素子アレイチップ201の外部に設けられる設定部233によって設定することができるので、CS抵抗RCSを設ける必要がなく、装置全体として抵抗素子を削減することができ、また電源ラインを削減することができ、さらにセレクト信号伝送路に流れる電流が小さくなることによって、このセレクト信号伝送路をより細く形成することができるので、発光素子アレイチップの回路を簡略化して、チップサイズを小さくすることができる。また、設定部233は、複数の発光素子アレイチップで共有されるセレクト信号駆動IC232に1つ設ければ済むため、個々の発光素子アレイチップに、設定部233と同様の機能を設けるのに比べて全体として発光装置の機能を低下させることなく構成を簡略化することができる。
また発光装置210では、スイッチ用サイリスタSがオン状態のときにのみ、プルアップ抵抗RPに電流が流れるので、前述した発光装置10と比較して、電流消費量を低減することができる。また設定部233によって、セレクト信号の信号レベルを任意に設定することができるので、設計の自由度を向上させることができる。
本実施の形態では、前記設定部233が第1信号レベル設定部に対応するが、前記設定部233および出力部234を含んで第1信号レベル設定部としてもよい。
またセレクト信号駆動IC232を、図1に示した発光素子アレイチップ1を駆動するICとして用いる場合、設定部233によってセレクト信号のハイレベルの電位を設定することができる。この場合、たとえばローレベルの電位は、グランド電位となるように電圧切換部CSGの第2スイッチ素子Sw2をグランドに接続し、第1スイッチ素子Sw1を信号線241に接続すればよい。
図17は、発光素子アレイチップ201の動作特性を模擬的に測定するための回路図を示す。発光素子アレイチップ201の動作特性を模擬的に測定するために、発光素子アレイチップ1について、図17に示すように、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSと間に、ハイレベルが5Vであり、ローレベルが任意レベルの電圧VLowとなる電圧を印加して、動作確認を行った。
図18は、図17の回路における動作特性の一例を示すグラフである。図18において、横軸は時間(単位;500ナノ秒(ns)/div)、縦軸は信号レベル(単位;ボルト(V))を示している。図18において、二点鎖線は電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSと間に印加される電圧Vcc−csを示し、破線はゲート信号入力端子G1の電位を示し、一点鎖線はゲート信号入力端子G2の電位を示し、実線は発光信号入力端子A1に接続される発光用サイリスタT1〜T4のアノードの電位を表す。なお、測定は図17に示した1番目の発光素子ブロックB1およびゲート信号入力端子G1,G2について行っているが、他の素子についても同様の結果が得られる。
図18に示した動作特性の測定では、発光信号としてハイ(H)レベルの20mA(駆動電圧が約2.4V)の電流を与え、発光信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって、発光用サイリスタTに電流が流れない状態(0V、0mA)とする。また、ゲート信号としてゲート信号入力端子Gにハイ(H)レベルの5Vの電圧を与え、ゲート信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって0Vの電位が印加されている状態とする。負荷抵抗RL1,RL2、プルアップ抵抗PR1およびCS抵抗RCS1は、図3に示したものと同じに設定し、好ましい形態として用いる電流制限抵抗RIの抵抗値は、1000Ωとした。
また図18に示した動作特性の測定では、「CSA Delay」を120nsとし、「GA Delay」を140nsとしている。ここで「CSA Delay」とは、Vcc−cs信号がローレベルになってからGA1信号がハイレベルになるまでに必要な時間で、発光素子アレイチップの内部での各信号ライン(信号伝送路)の電位が時定数による遅れでローレベルになるまでに必要な時間を表す。また「GA Delay」とは、GA信号間(例えばGA1をローレベルにしてからGA2をハイレベルにするまでの時間)で設ける必要がある時間で、GA1をローレベルにするとGA1にスイッチ素子に接続された信号伝送路の電位が0Vから所定の電位(例えば2.5V)に戻るが、これも時定数によって遅れが生じるため、信号伝送路の電位が0Vから所定の電位に戻るために必要な時間を表す。またクロック周波数は100メガヘルツ(MHz)としている。
まず、図18に示すtn1の時間帯では、ゲート信号入力端子G1の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がローレベル(2.5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn1の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられているので、スイッチ用サイリスタS1はオン状態に遷移する。さらに、発光用サイリスタT1のアノードa1にもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられることによって、発光用サイリスタT1がオン状態に遷移して発光する。このように発光用サイリスタT1がオン状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT1のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vを示している。
次に、図18に示すtn2の時間帯では、ゲート信号入力端子G2の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がローレベル(2.5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn2の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられているので、スイッチ用サイリスタS2はオン状態に遷移する。さらに、発光用サイリスタT2のアノードにもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられることによって、発光用サイリスタT2がオン状態に遷移して発光する。このように発光用サイリスタT2がオン状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT2のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vを示している。
次に、図18に示すtn3の時間帯では、ゲート信号入力端子G1の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn3の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられても、スイッチ用サイリスタS1はオン状態に遷移しない。さらに、発光用サイリスタT1のアノードにもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられても、発光用サイリスタT1がオン状態に遷移せず発光しない。このように発光用サイリスタT1がオフ状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT1のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vよりも約0.7〜0.8V高くなる。
次に、図18に示すtn4の時間帯では、ゲート信号入力端子G2の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn4の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられても、スイッチ用サイリスタS2はオン状態に遷移しない。さらに、発光用サイリスタT2のアノードにもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられても、発光用サイリスタT2がオン状態に遷移せず発光しない。このように発光用サイリスタT2がオフ状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT2のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vよりも約0.7〜0.8V高くなる。
以上の動作特性は、発光装置210において、セレクト信号をハイレベル(5V)およびローレベル(0V)で切り替えてセレクト信号入力端子CSに与える場合と同様である。したがって、発光装置210においても、セレクト信号、ゲート信号および発光信号の3つの信号の全てがハイレベルのときにのみ発光用サイリスタTが発光し、3つの信号のうちの1つでもローレベルであれば発光用サイリスタTは発光しないことが分かる。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。たとえば、前述した画像形成装置87における発光装置10を、前述した発光装置210に換えて構成してもよく、このような構成としても同様の効果を達成することができ、さらに発光装置を小形化することができるので、さらに高解像度の画像を形成することができるようになる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
図1は、本発明の発光素子アレイの第1の実施の形態としての発光素子アレイチップ1を示す概略的な等価回路図である。
発光素子アレイチップ1は、k(記号kは、自然数)個の発光素子と、n(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、n本のゲート横配線GH1〜GHnとを含んで構成される。k個の発光素子は、それぞれ発光サイリスタから成る。スイッチ素子は、n個の発光サイリスタから成るスイッチ用サイリスタS1〜Snと、前記第1の抵抗体に対応するn個のプルアップ抵抗RP1〜RPnと、前記第2の抵抗体に対応するn個のCS抵抗RCS1〜RCSnとを含む。本実施の形態では、n=4の場合について説明する。以後、k個の発光素子をそれぞれ発光用サイリスタT1〜Tkと記載する場合がある。また複数の発光用サイリスタT1〜Tk、複数のスイッチ用サイリスタS1〜Sn、複数のCS抵抗RCS1〜RCSn、および複数のプルアップ抵抗RP1〜RPnを総称する場合または不特定のものを指す場合、それぞれ単に発光用サイリスタT、スイッチ用サイリスタS、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPと記載する場合がある。本実施の形態では、ゲート横配線GHが前記信号伝送路に対応する。
発光素子を構成する発光用サイリスタT1〜Tkの動作を制御するための電極として、アノードa1〜akおよびNゲート電極b1〜bkを用いる。各発光用サイリスタTのカソードは共通の電極として接地されている。アノードa1〜akおよびNゲート電極b1〜bkについても同様に、複数のものを総称する場合、または不特定のものを指す場合に、単にアノードa、Nゲート電極bと記載する場合がある。また、Nゲート電極bを単にゲート電極bと記載する場合がある。本実施の形態では、アノードaが前記第3電極に対応し、Nゲート電極bが前記第2制御電極に対応する。
スイッチ素子を構成するスイッチ用サイリスタS1〜S4の動作を制御するための電極として、アノードc1〜c4およびNゲート電極d1〜d4を用いる。スイッチ用サイリスタSのカソードは共通の電極として接地されている。アノードc1〜c4およびNゲート電極d1〜d4についても同様に、複数のものを総称する場合、または不特定のものを指す場合に、単にアノードc、Nゲート電極dと記載する場合がある。また、Nゲート電極dを単にゲート電極dと記載する場合がある。本実施の形態では、アノードcが前記第1電極に対応し、Nゲート電極dが前記第1制御電極に対応する。
スイッチ用サイリスタS1〜S4のNゲート電極d1〜d4は、CS抵抗RCS1〜RCS4の一端、プルアップ抵抗RP1〜RP4の一端およびゲート横配線GH1〜GH4と接続される。相互に接続される素子の参照符号には互いに同じ番号を付して記載する。たとえば第1番目のスイッチ用サイリスタS1のNゲート電極d1は、第1番目のCS抵抗RCS1、第1番目のプルアップ抵抗RP1および第1番目のゲート横配線GH1と接続される。第i4(1≦i4≦n、ただしn=4)番目のスイッチ用サイリスタSi4のNゲート電極di4は、第i4番目のCS抵抗RCSi4、プルアップ抵抗RPi4およびゲート横配線GHi4と接続される。さらに、CS抵抗RCSの他端は共通のセレクト信号が入力されるセレクト信号入力端子CSに接続されることで相互に電気的に接続される。プルアップ抵抗RPの他端は、共通の電源電圧が入力される電源電圧入力端子Vccに接続される。ゲート横配線GHは、スイッチ用サイリスタSのNゲート電極dから出力された制御信号を伝送する。本実施の形態では、スイッチ用サイリスタSのアノードc1〜c4が前記第2電極に対応し、セレクト信号が前記第1信号に対応する。
各スイッチ用サイリスタSのアノードc1〜c4は、各ゲート信号入力端子G1〜G4にそれぞれ接続される。好ましい構成として、スイッチ用サイリスタSのアノードc1〜c4とゲート信号入力端子G1〜G4との間には電流制限抵抗RI1〜RI4が接続される。複数のゲート信号入力端子G1〜G4および電流制限抵抗RI1〜RI4を総称する場合または不特定のものを指す場合に、単にゲート信号入力端子Gおよび電流制限抵抗RIとそれぞれ記載する場合がある。本実施の形態では、ゲート信号が前記第2信号に対応し、電流制限抵抗RIが前記第3の抵抗体に対応する。
発光素子として用いられる発光用サイリスタTは、m個の発光素子ブロックB1〜Bmから構成され、1つの発光素子ブロックは、n個以下の発光用サイリスタTの群からなる。ここで、複数の発光素子ブロックB1〜Bmを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単に発光素子ブロックBと記載する場合がある。1つの発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTの数は、n以下である必要がある。本実施の形態ではn=4であり、すべての発光素子ブロックを構成する発光用サイリスタTの数をn(=4)に設定している。したがって、発光用サイリスタTの個数kと発光素子ブロックBの個数mとの関係は、k=4mとなる。また、発光用サイリスタTの配列方向に沿う一方から他方へ向かって、発光用サイリスタTに番号を第1番から第k番まで付し、各発光素子ブロックにも前記配列方向の前記一方から前記他方へ向かって第1番から第m番まで番号を付すと、第i5(1≦i5≦m)番目の発光素子ブロックBi5には、第4i5−3番目から第4i5番目の発光用サイリスタTが属する。
各発光素子ブロックB1〜Bmに、個別に発光信号入力端子A1〜Amが設けられる。発光信号入力端子A1〜Amについて、複数のものを総称する場合または不特定のものをさす場合、単に発光信号入力端子Aと記載する場合がある。各発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTは、アノードaが発光素子ブロックBごとに共通の発光信号入力端子Aに接続されることで相互に電気的に接続される。また、各発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTのNゲート電極bはそれぞれ、異なるゲート横配線GHに接続される。ゲート横配線の配線順に第1番から第4番まで番号を付すと、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6では、第4i6−3番目の発光用サイリスタT4i6−3のゲート電極が1番目のゲート横配線GH1に接続され、第4i6−2番目の発光用サイリスタT4i6−2のゲート電極が2番目のゲート横配線GH2に接続され、第4i6−1番目の発光用サイリスタT4i6−1のゲート電極が3番目のゲート横配線GH3に接続され、第4i6番目の発光用サイリスタT4i6のゲート電極が4番目のゲート横配線GH4にそれぞれ接続される。また、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する全ての発光用サイリスタTのアノードaが共通の発光信号入力端子Ai6に接続される。本実施の形態では、発光信号が前記第3信号に対応する。
次に、発光素子アレイチップ1に用いられる発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSの構成と動作について説明する。
一般に、発光サイリスタは、直接遷移形のP型半導体とN型半導体とを交互に積層したPNPN構造を有する半導体素子であり、逆阻止3端子サイリスタと同様な負性抵抗特性を有する。各半導体層をカソード側からアノード側へ順に第1半導体層(N型)、第2半導体層(P型)、第3半導体層(N型)、第4半導体層(P型)とすれば、Nゲート電極とは第3半導体層(N型)に設けられる制御用の電極のことであり、Pゲート電極とは第2半導体層(P型)に設けられる制御用の電極のことである。カソードを共通の電極として接地する場合はNゲート電極を用い、アノードを接地する場合はPゲート電極を用いる。いずれの導電型のゲート電極を用いるかは、アノードまたはカソードのどちらを共通の電極とするかによって決まるので、共通の電極が決まっている場合には、単にゲート電極bと記載する場合がある。ここで、発光信号の電圧とは、発光信号がアノードaに与えられることによって、発光用サイリスタTのアノードaおよびカソード間に印加される電圧を意味し、発光信号の電流とは、発光信号が与えられることによって発光用サイリスタTのアノードaに流入する電流を意味する。また、制御信号の電圧とは、制御信号がNゲート電極bに与えられることによって、発光用サイリスタTのNゲート電極bおよびカソード間に印加される電圧を意味し、制御信号の電流とは、制御信号が与えられることによって、Nゲート電極bに流入する電流を意味する。
図2は、発光用サイリスタTのアノード電圧とアノード電流との関係である順方向電圧−電流特性を示すグラフである。アノード電圧は、カソードの電位を0(零)ボルト(V)としたときのアノードの電位を表し、アノード電流は、アノードに流入する電流を表す。
図2は、横軸をアノード電圧とし、縦軸をアノード電流としている。また、図2には負荷線70も示されている。発光用サイリスタTは、ゲート電極bに制御信号を与えることによってしきい電圧が低下するので、動作点が、順方向電圧−電流特性を表す特性曲線71と、負荷線70とが交わるオフ状態のq2点から、特性曲線71と負荷線70とが交わるオン状態のq1点へと遷移することで発光する。オン状態のq1点では、アノードとカソードとの間に主電流が流れる。
具体的に数値を使って、発光用サイリスタTの動作を説明する。ここでは、カソードの電位を0ボルト(V)として、発光信号がハイ(H)レベルのとき、アノードaに5Vの電位を与え、発光信号がロー(L)レベルのとき、アノードaに0Vの電位を与えるものとする。また制御信号がハイ(H)レベルのとき、ゲート電極bに5Vの電位を与え、制御信号がロー(L)レベルのとき、ゲート電極gに0Vの電位を与えるものとする。
まず、ゲート信号がハイ(H)レベルのとき、ゲート電極bの電位は5Vとなるので、アノード電流を流すためには、ゲート電極bの電位5Vよりも、第3半導体層(N型)および第4半導体層(P型)によって形成されるダイオードの順方向降下電圧分だけ高い電位をアノードaに与える必要がある。順方向降下電圧は、発光サイリスタがGaAsまたはAlGaAsで作製される場合には約1.5Vである。したがって、発光信号をハイ(H)レベルにしても、発光用サイリスタTは、q2点のオフ状態となり発光しない。次に、ゲート信号がロー(L)レベルのとき、ゲート電極bの電位は0Vとなるので、アノード電流を流すためには、ゲート電極gの電位0Vよりも、第3半導体層(N型)および第4半導体層(P型)によって形成されるダイオードの順方向降下電圧分だけ高い電位をアノードaに与える必要がある。したがって、発光信号をハイ(H)レベルにすれば、発光用サイリスタTは、q1点のオン状態となりアノード電流が流れ発光する。
なお、スイッチ用サイリスタSの構成およびその動作も、発光用サイリスタTの場合と同様に説明することができる。
次に、図1に示した発光素子アレイチップ1の概略的な動作について等価回路図を用いて説明する。
図3は、発光素子アレイチップL1の動作を説明するために、図1に示す等価回路図のうちの一部を抽出した図であり、図4は、図3に示す等価回路図を論理回路図記号で示す論理回路図である。図3において、図1と対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。なお、図3では、発光信号入力端子A1と発光信号の出力端子λ1との間、およびゲート信号入力端子G1とゲート信号の出力端子μ1との間に、100Ωの大きさの負荷抵抗RL1,RL2を設けている。また、プルアップ抵抗RP1の大きさを2kΩに設定し、CS抵抗RCS1の大きさを2kΩとし、プルアップ抵抗RP1の他端には、電源電圧Vccとして5Vが入力される。なお、図1に示した電流制限抵抗RIはより好ましい構成として例示したものであるので、図3および図5においては用いていない。電流制限抵抗RIの有無によらず、発光素子アレイチップ1の基本的動作は同じである。
図5は、本実施の形態の発光素子アレイチップ1における動作特性の一例を示すグラフである。横軸は時間(単位;1マイクロ秒(μs)/div)、縦軸は信号レベル(単位;ボルト(V))を示している。図3と図5との対応を示すと、図5で、太い実線はスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位、細い実線はセレクト信号入力端子CSの電位、太い破線はスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位、細い破線は発光用サイリスタT1のアノードa1の電位をそれぞれ示す。なお、測定は図3に示した1番目の発光用サイリスタT1,スイッチ用サイリスタS1について行っているが、他の素子についても同様の結果が得られる。
図5に示した動作特性の測定では、発光信号としてハイ(H)レベルの5mAの電流を与え、発光信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって、発光用サイリスタTに電流が流れない状態(0mA)とする。また、ゲート信号としてゲート信号入力端子Gにハイ(H)レベルの5Vの電圧を与え、ゲート信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって0Vの電位が印加されている状態とする。また、セレクト信号としてロー(L)レベルの0Vの電位をセレクト信号入力端子CSに与え、セレクト信号を与えていないときは、ハイ(H)レベルであって5Vの電位が印加されている状態とする。また測定中において電源電圧Vccとして5Vをプルアップ抵抗RP1の他端に印加している。負荷抵抗RL1,RL2、プルアップ抵抗PR1およびCS抵抗RCS1は、図3に示したものと同じに設定し、好ましい形態として用いる電流制限抵抗RIは、組込まれていない。
まず、図5に示すtm1の時間帯では、ゲート信号、セレクト信号および発光信号を入力した状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がハイレベル(5V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がローレベル(0V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSは、ほぼ0Vであり、かつ電源電圧Vccは、5Vである。仮にスイッチ用サイリスタS1および発光用サイリスタT1がオフ状態であれば、ゲート電極d1の電位はCS抵抗RCS1とプルアップ抵抗RP1の分圧比である約2.5Vを示すが、tm1の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられているので、スイッチ用サイリスタS1はオン状態に遷移する。この結果、太い実線で示されるゲート電極d1の電位は、ほぼ0Vを示す。この状態では、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1と、発光用サイリスタT1のゲート電極b1とは、ゲート横配線GH1で接続されているので、発光用サイリスタT1のゲート電極b1の電位もほぼ0Vを示すことになる。このことは、ローレベル(0V)の制御信号がスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1から発光用サイリスタT1のゲート電極b1へゲート横配線GH1を伝送して入力されたことを意味する。さらに、発光用サイリスタT1のアノードa1にもハイレベル(5mA)の発光信号が与えられることによって、発光用サイリスタT1もオン状態に遷移して発光する。このように発光用サイリスタT1がオン状態の場合、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約1.8Vを示している。また、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は、スイッチ用サイリスタS1がオン状態となったときの、スイッチ用サイリスタSの駆動電圧レベルである約2Vを示している。
次に、図5に示すtm2の時間帯では、セレクト信号および発光信号が入力され、ゲート信号が入力されていない状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がローレベル(0V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合も、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSは、ほぼ0Vである。しかし、tm1の時間帯と異なり、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)なので、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は0Vであり、スイッチ用サイリスタS1はオフ状態である。したがって、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位は、CS抵抗RCS1とプルアップ抵抗RP1との分圧比である約2.5Vを示し、ゲート電極d1と接続された発光用サイリスタT1のゲート電極b1の電位も約2.5Vになる。発光用サイリスタT1のアノードa1には、ハイレベル(5mA)の発光信号が与えられているが、この場合の発光用サイリスタT1のしきい電圧より低いためオフ状態となる。また、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光信号の入力レベルである5mAの電流を流したときの電位として2.5Vを示している。
次に、図5に示すtm3の時間帯では、ゲート信号、および発光信号を入力し、セレクト信号を入力していない状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がハイレベル(5V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSはほぼ5Vである。太い実線で示されるスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位もほぼ5Vになるが、図5に示す実験結果ではCR時定数のために、tm3の時間帯において3〜5Vの電位を示している。ゲート信号入力端子Gにはハイレベル(5V)の電圧が与えられているが、ゲート電極d1の電位が高いためにしきい電圧がゲート信号の電圧レベルより高くなり、スイッチ用サイリスタS1はオフ状態になる。したがって、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は、ゲート信号の入力レベルである5Vを示している。同様に、発光用サイリスタT1にはハイレベル(5mA)の発光信号が与えられているが、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1と接続されたゲート電極b1の電位が高いために、発光用サイリスタT1はオフ状態になる。したがってまた、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光信号の入力レベルである5mAの電流を流したときの電位として2.5Vを示している。
最後に、図5に示すtm4の時間帯では、発光信号のみを入力し、ゲート信号およびセレクト信号を入力していない状態であって、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)に設定され、セレクト信号入力端子CSの電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子に印加される電流がハイレベル(5mA)に設定される。
この場合、細い実線で示すようにセレクト信号入力端子CSはほぼ5Vであり、太い実線で示されるスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1の電位もほぼ5Vを示す。また、ゲート信号入力端子Gの電圧がローレベル(0V)なので、太い破線で示されるスイッチ用サイリスタS1のアノードc1の電位は0Vを示し、スイッチ用サイリスタS1はオフ状態である。一方、発光用サイリスタT1にはハイレベル(5mA)の発光信号が与えられているが、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1と接続されたゲート電極b1の電位が5Vと高いために、発光用サイリスタT1はオフ状態になる。したがって、細い破線で示される発光用サイリスタT1のアノードa1の電位は、発光信号の入力レベルである5mAの電流を流したときの電位として2.5Vを示している。
以上のように、tm1の時間帯においては、セレクト信号を与えた状態で、ゲート信号をスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えると、スイッチ用サイリスタS1がオン状態となってゲート電極d1の電位がローレベル(0V)になる。このゲート電極d1のローレベル(0V)の電位が制御信号としてゲート横配線GH1を伝送してスイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1に伝送され、発光用サイリスタT1のゲート電極b1の電位も0Vになる。そして、制御信号が与えられた状態で発光用サイリスタT1のアノードa1に発光信号が与えられると、発光用サイリスタT1を発光させることができる。このようにセレクト信号、ゲート信号および発光信号の3つの信号の全てが与えられたときにのみ発光用サイリスタT1が発光し、3つの信号のうちの1つでも与えられなければ発光用サイリスタT1は発光しない。
図3および図4に示す回路の真理値表を表1にまとめる。表1において出力がハイ(H)レベルのときに、発光用サイリスタT1が発光し、出力がロー(L)レベルのときには、発光用サイリスタT1は、消灯している。表1からわかるように、セレクト信号入力端子CSがロー(L)レベル、かつゲート信号入力端子G1がハイ(H)レベル、かつ発光信号入力端子A1がハイ(H)レベルのときにのみ発光用サイリスタT1を選択的に発光させることができる。
以上のように、ローレベルのセレクト信号が入力されてスイッチ用サイリスタSがセレクト状態にあるときに、スイッチ用サイリスタSのうち、ゲート信号がアノードcに入力されたスイッチ用サイリスタSはオン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタSがオン状態に遷移するとそのゲート電極dの電位は0Vになり、スイッチ用サイリスタSとゲート横配線で接続された発光用サイリスタTのゲート電極bの電位も0になる。この状態で発光用サイリスタTのアノードaに発光信号が入力されると、その発光用サイリスタはオン状態に遷移し発光する。セレクト信号が入力されていないとき(セレクト状態にないとき)には、ゲート信号が発光素子アレイチップ1のスイッチ用サイリスタSのアノードcに入力されても、スイッチ用サイリスタSはオン状態に遷移することはない。したがって、そのスイッチ用サイリスタSにゲート横配線GHで接続された発光用サイリスタTのアノードaに発光信号を与えても、その発光用サイリスタTを発光させることはできない。このように、セレクト信号によって、ゲート信号をスイッチ用サイリスタSから発光用サイリスタTに受け渡すか否かを制御することができることから、複数の発光素子アレイチップを用いた発光装置では、発光素子アレイチップ間で発光信号およびゲート信号を共用して時分割駆動を行うことができる。
また、図1に示した発光素子アレイチップ1においては、発光素子ブロックB内においてアノードaが共通の発光信号入力端子Aに接続されるため、発光素子アレイチップ1内においてもダイナミック駆動を実現できる。図1では、発光信号は発光素子ブロックBごとに設置された発光信号入力端子Aに入力される。発光信号は、選択された発光素子ブロックBのすべての発光用サイリスタTのアノードaに与えられるが、同じブロックに属する発光用サイリスタTは異なるゲート横配線GHに接続されているため、ゲート信号によって発光させる発光用サイリスタTを選択的に発光させることができる。
このようにすれば、複数の発光素子ブロックBにおいてゲート横配線GHを共用することができるため、複数の発光素子ブロック間で時分割駆動をすることができ、発光用サイリスタTの数が多くてもゲート横配線GHの数を減らすことができてチップ幅を縮小することができる。また、ゲート横配線GHの数が減るから、スイッチ用サイリスタSの数も少なくて済み構成を簡単にすることができる。
また、図1に示した発光素子アレイチップ1においては、好ましい構成として、スイッチ用サイリスタSのアノードc1,c2,c3,c4とゲート信号入力端子G1、G2、G3、G4との間には電流制限抵抗RI1〜RI4が接続される。なお、電流制限抵抗について複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合には単に電流制限抵抗RIと記載する場合がある。
発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、高速化の目的で、複数の発光素子アレイチップ1にセレクト信号を同時に与えて、複数の発光素子アレイチップ1を同時にセレクト状態にすることができる。このとき、セレクト状態にある複数の発光素子アレイチップ1間では、ゲート信号が共用されているので、複数のスイッチ用サイリスタSが同時期にスイッチングする。一般に発光サイリスタがスイッチングしてオン状態に遷移すると、アノードとカソードとの間に主電流が流れるので、ゲート信号供給用の駆動回路の出力電圧が低下する。したがって、複数のスイッチ用サイリスタSのアノードcに入力されるゲート信号のタイミングがずれる場合には、最初にゲート信号が入力されるスイッチ用サイリスタSがスイッチングして主電流が流れると、遅れてゲート信号が入力されるスイッチ用サイリスタSは、ゲート信号の電圧の不足のためにスイッチングしないことが起こりえる。そこで、各スイッチ用サイリスタSのアノードcに接続された電流制限抵抗RIを介してゲート信号を与えることで、駆動回路の出力電圧の低下を抑制し、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができる。
次に、本実施の形態の発光素子アレイチップ1の構成について具体的に説明する。
図6は、第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1の基本構成を示す平面図である。図7は、図6の切断面線VII−VIIから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。図8は、図6の切断面線VIII−VIIIから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。なお図6は、各発光用サイリスタTの光の出射方向を紙面の垂直手前側として配置された発光素子アレイチップ1の平面を示し、ゲート横配線GH1〜GH4、電源ライン11、セレクト信号伝送路14、電源用ボンディングパッドVs、セレクト信号入力端子CS、発光用サイリスタT、スイッチ用サイリスタS、プルアップ抵抗RP、およびCS抵抗RCSは、図の理解を容易にするため斜線を付して示されている。
発光素子アレイチップ1に含まれる複数の発光用サイリスタTは、相互に間隔W1をあけて配列されている。発光用サイリスタTは、露光用の発光素子である。本実施の形態では、各発光用サイリスタTは、等間隔に配列され、かつ直線状に配列される。以後、各発光用サイリスタTの配列方向Xを、単に配列方向Xと記載する場合がある。各発光用サイリスタTの光の出射方向に沿う方向を厚み方向Zとし、前記配列方向Xおよび厚み方向Zに垂直な方向を幅方向Yとする。発光用サイリスタTは、600nm〜800nmの波長の光を発光可能に形成される。
発光用サイリスタTは、PNPN構造を有する発光サイリスタによって形成されるので、P型半導体と、N型半導体とを交互に積層した単純な構成で実現することができ、装置の作成が容易となる。前述したように、発光用サイリスタTはゲート電極b1〜bkに、制御信号を与えることによって発光信号の電圧よりも、しきい電圧が低下した状態で、前記発光信号がアノードa1〜akに与えられたとき発光する。
発光用サイリスタT1〜Tkは、発光素子ブロックB1〜Bmに分けられ、同一の発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTのアノードaは共通の発光信号入力端子Aとしてのボンディングパッドに接続される。なお、発光信号入力端子Aとしてのボンディングパッドを単に発光信号用ボンディングパッドAと記載する場合がある。本実施の形態における発光信号用ボンディングパッドAは、前記第3ボンディングパッドに対応する。また、本実施の形態では、ゲート横配線GHの本数に等しい4個の発光用サイリスタTが1つの発光素子ブロックBを構成する。たとえば、発光用サイリスタTの配列方向に沿う一方から他方へ向かって、発光用サイリスタTに番号を第1番から第k番まで付し、前記配列方向に沿う前記一方から前記他方へ向かって、発光素子ブロックBに番号を第1番から第m番まで付すと、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する第4i6−3番目から第4i6番目の全ての発光用サイリスタT4i6−3〜T4i6のアノードaと、発光信号用ボンディングパッドAi6との間に接続部60が設けられて、電気的に接続される。発光用サイリスタTのアノードaと発光信号用ボンディングパッドAと接続部60とは同時に一体で形成される。また、本実施の形態では、好ましい構成として、発光信号用ボンディングパッドAは発光用サイリスタTの配列方向Xに沿って、ゲート横配線GHを挟んで発光用サイリスタTと反対側に設置される。
配列方向Xの各発光用サイリスタTの間隔W1および発光用サイリスタTの配列方向Xの長さW2は、発光素子アレイチップ1が搭載される後述する画像形成装置87において形成すべき画像の解像度によって決定され、たとえば画像の解像度が600ドットパーインチ(dpi)の場合、前記間隔W1は、約24μm(マイクロメートル)に選ばれ、前記長さW2は、約18μmに選ばれる。
各ゲート横配線GHは、発光素子アレイチップ1に沿って配列方向Xに、発光素子アレイチップ1の配列方向Xの一端部から他端部間にわたって延びる。各ゲート横配線GHは、幅方向Yに間隔をあけて配列される。本実施の形態では、発光用サイリスタTに近接する側から順番に、ゲート横配線GH4、ゲート横配線GH3、ゲート横配線GH2およびゲート横配線GH1の順番に配列される。さらに、本実施の形態では、セレクト信号をスイッチ用サイリスタSのゲート電極dに供給するためのセレクト信号伝送路14がゲート横配線GH1と平行に、発光用サイリスタTと離反する側に配置される。セレクト信号伝送路14は、接続部75を介してセレクト信号入力端子CSとしてのボンディングパッドに接続される。セレクト信号入力端子CSとしてのボンディングパッドを単にセレクト信号入力端子CSと記載する場合がある。本実施の形態におけるセレクト信号用ボンディングパッドCSは、前記第1ボンディングパッドに対応する。また、各ゲート横配線GH間およびゲート横配線GH1とセレクト信号伝送路14との間の間隔W3は、相互に隣接するゲート横配線GH間およびゲート横配線GH1とセレクト信号伝送路14との間で短絡が生じない距離に選ばれ、たとえば5μmに選ばれる。
発光用サイリスタTのゲート電極b1〜bkは、本実施の形態では、後述する第3半導体層24によって構成され、ゲート横配線GH1〜GH4のいずれかとの間に接続部61,62,63,64が形成される。ここで、発光用サイリスタTの配列方向に沿う一方から他方へ向かって、発光用サイリスタTに番号を第1番から第k番まで付し、前記配列方向の前記一方から他方へ向かって発光素子ブロックBに第1番から第m番まで番号を付すことにすれば、前記配列方向に沿う第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する第4i6−3番目から第4i6番目の発光用サイリスタTについては、第4i6−3番目の発光用サイリスタT4i6−3のゲート電極と第1番目のゲート横配線GH1との間に接続部61が形成され、第4i6−2番目の発光用サイリスタT4i6−2のゲート電極と第2番目のゲート横配線GH2との間に接続部62が形成され、第4i6−1番目の発光用サイリスタT4i6−1のゲート電極と第3番目のゲート横配線GH3との間に接続部63が形成され、第4i6番目の発光用サイリスタT4i6のゲート電極と第4番目のゲート横配線GH4との間に接続部64が形成される。また、第i6(1≦i6≦m)番目の発光素子ブロックBi6に属する全ての発光用サイリスタTのアノードaと前記配列方向に沿うi6番目の発光信号入力端子Ai6との間に接続部60が形成される。このように、同じ発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTが異なるゲート横配線GHに接続されることで、前述したように発光用サイリスタTのダイナミック駆動が可能となる。
スイッチ用サイリスタSは、好ましい構成として、前記発光信号用ボンディングパッドA間に生じたスペースに配置される。複数の発光用サイリスタTからなる1つの発光素子ブロックBに対して、発光信号を供給するためのボンディングパッドを1つ備えることとなるので、発光信号用ボンディングパッドA間にスペースを生じ、そのスペースを有効に活用してスイッチ素子などを配置することができる。各スイッチ用サイリスタSのアノードcにゲート信号を供給するためのゲート信号入力端子Gとしてのボンディングパッドも、前記ボンディングパッド間に生じたスペースを活用して配置される。なお、ゲート信号入力端子Gとしてのボンディングパッドを単にゲート信号用ボンディングパッドGと記載する場合がある。本実施の形態では、ゲート信号用ボンディングパッドGは前記第2ボンディングパッドに対応する。アノードcとゲート信号用ボンディングパッドGとは一体に形成される。このように配置することで、スイッチ用サイリスタSなどを設けても、発光素子アレイチップ全体の大きさがそれによって増大することを避けることができ、小形な発光素子アレイチップを構成することができる。なお、スイッチ用サイリスタSの個数nはゲート横配線GHの本数に等しく、本実施の形態ではn=4である。また、CS抵抗RCSも、前記発光信号入力端子Aとしてのボンディングパッド間に生じたスペースを利用して、スイッチ用サイリスタSに近接して配置される。
本実施の形態におけるスイッチ用サイリスタSのゲート電極dは、後述する第3半導体層34で構成される。スイッチ用サイリスタSのゲート電極dとCS抵抗RCSとの間には接続部65が形成され、さらにゲート電極dと対応するゲート横配線GHとの間にも接続部66が形成されることで電気的に接続される。ゲート電極dとCS抵抗RCSとを接続する接続部65と、ゲート電極dとゲート横配線GHとを接続する接続部66とは一体に形成される。また、CS抵抗RCSは、半導体膜のシート抵抗を利用したもので構成され、CS抵抗RCSとセレクト信号伝送路14との間に接続部67が形成される。
プルアップ抵抗RPは、本実施の形態では、スイッチ用サイリスタSを構成する半導体層の一部を用いて、スイッチ用サイリスタSと一体で形成される。プルアップ抵抗RPは半導体膜のシート抵抗を利用したものである。プルアップ抵抗RPの一部と電源ライン11との間に接続部68が形成され、プルアップ抵抗の接続部68の側に電源電圧Vccが与えられる。
電源ライン11は、ゲート横配線GHと平行に配線され、本実施の形態では、発光信号用ボンディングパッドAを挟んでゲート横配線GHと離反する側に配置される。電源ライン11は、接続部69によって、電源電圧Vccが与えられるボンディングパッドに電気的に接続される。電源電圧Vccが与えられるボンディングパッドを単に電源用ボンディングパッドVsと記載する場合がある。
発光用サイリスタTのアノードa、スイッチ用サイリスタSのアノードc、ゲート横配線GH、セレクト信号伝送路14、電源ライン11、接続部60〜69、発光信号用ボンディングパッドA、ゲート信号用ボンディングパッドG、セレクト信号用ボンディングパッドCS、および電源用ボンディングパッドVsは、金属材料および合金材料などの導電性を有する材料によって形成される。具体的には、金(Au)、金とゲルマニウムとの合金(AuGe)、金と亜鉛との合金(AuZn)、ニッケル(Ni)およびアルミニウム(Al)などによって形成される。
また、図6に示す発光素子アレイチップ1は、好ましい構成として、スイッチ用サイリスタSの表面(基板反対側)に遮光部として遮光膜12を設けている。スイッチ用サイリスタSは、発光用サイリスタTと同様にスイッチングの際に発光するが、その発光は不要であり、発光による光が発光用サイリスタTに入射して発光用サイリスタTのしきい値を変動させてしまうことを避けるために、遮光膜12が用いられる。遮光膜12としては、その発光に対して不透明な材質から成る部材で表面を覆ったものとすればよい。適当な層間絶縁膜を施した場合には、ゲート横配線GHに用いる金(Au)薄膜などが好適に用いられる。また、スイッチ用サイリスタSと発光用サイリスタTとをできるだけ遠ざけて配置することも有効であり、図6の平面図で示すように、ゲート横配線GHを跨いで一方側に発光用サイリスタT、他方側にスイッチ用サイリスタSを配置するようにしてもよい。
なお、前述した電流制限抵抗RIはより好ましい構成として付加する場合があるが、図6に示した発光素子アレイチップ1の平面図においては用いていない。
以下、発光素子アレイチップ1の構成について、図7〜図9を参照してさらに詳細に説明する。
発光用サイリスタTには、基板21の厚み方向Zの一表面上に第1半導体層22、第2半導体層23、第3半導体層24、第4半導体層25およびオーミックコンタクト層27がこの順に積層される構造が含まれる。ここで、第1半導体層22と第3半導体層24とには、N型またはP型のいずれか一方の導電型が用いられ、第2半導体層23と第4半導体層25には他方の導電型が用いられることによって、NPNPまたはPNPNのサイリスタ構造が形成される。また、オーミックコンタクト層27には、第4半導体層25と同じ導電型の半導体が用いられる。
スイッチ用サイリスタSは、本実施の形態では発光用サイリスタTと同時に形成されるので各層の構成は同一となる。具体的には、スイッチ用サイリスタSは、基板21の表面のうち、発光用サイリスタTが形成された面と同一表面上に、第1半導体層32、第2半導体層33、第3半導体層34、第4半導体層35、およびオーミックコンタクト層37がこの順に積層されて形成される。以下の説明において、発光用サイリスタTに関する説明はスイッチ用サイリスタSについても同様である。
基板21には、本実施の形態では、第1半導体層22と同じ導電型の半導体基板が用いられる。基板21の厚み方向Zで、各半導体層22〜25が積層されている表面とは反対側の表面上には、全面にわたって裏面電極26が形成される。裏面電極26は、金属材料および合材料などの導電性を有する材料によって形成される。具体的には裏面電極26は、金(Au)、金とゲルマニウムとの合金(AuGe)および金と亜鉛との合金(AuZn)などによって形成される。裏面電極26は、各発光用サイリスタTの共通の電極として用いられる。
本実施の形態では、第1半導体層22と第3半導体層24の導電型はN型であり、第2半導体層23と第4半導体層25の導電型はP型である。したがって、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSのカソードが共通の電極としての裏面電極26に接続され、ゲート電極にはNゲート電極が用いられる。裏面電極26を接地して、カソード電位を零(0)ボルト(V)にすると、各発光用サイリスタTのアノードaに電圧または電流を印加する電源に、正電源を用いることができるので好ましい。
絶縁層28は、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSの表面に沿って形成されており、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間にも形成され、各発光用サイリスタTおよび各スイッチ用サイリスタSが相互に絶縁層28によって電気的に絶縁される。絶縁層28は、電気絶縁性および透光性ならびに平坦性を有する樹脂材料によって形成される。たとえば、ポリイミドおよびベンゾシクロブテン(BCB)など、発光用サイリスタTが発する波長の光の95%以上を透過する樹脂材料が用いられる。
絶縁層28のうち、オーミックコンタクト層27の表面(基板と離反する側)を覆う部分の一部に貫通孔29が形成される。この貫通孔29にアノードaの一部が形成されて、オーミックコンタクト層27に接触している。前記貫通孔29は、発光用サイリスタTの配列方向Xの中央で、かつ発光用サイリスタTの幅方向Yの中央が絶縁層28から露出するように形成されており、アノードaからの電流を、発光用サイリスタTの中央部に効率的に供給して、発光用サイリスタTを発光させることができる。発光用サイリスタTでは、主に第3半導体層24と、第4半導体層25との界面付近で、第3半導体層24寄りの領域において光が発生する。
発光用サイリスタTのアノードaの配列方向Xの長さW3は、発光用サイリスタTの配列方向Xの長さW2の1/3以下に形成される。アノードaは、発光用サイリスタTの光の出射方向の一部を覆うが、長さW3を前述したように選ぶことによって、発光用サイリスタTから発せられ光を、なるべく遮らないようにする。
基板21、各半導体層22〜25およびオーミックコンタクト層27の材料などについてさらに具体的に説明する。
基板21は、III−V族化合物半導体およびII−VI族化合物半導体などの結晶成長が可能な半導体基板であり、たとえば、ガリウム砒素(GaAs)、インジウムリン(InP)、ガリウムリン(GaP)、シリコン(Si)およびゲルマニウム(Ge)などの半導体材料によって形成される。
第1半導体層22は、ガリウム砒素(GaAs)、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される。第1半導体層22のキャリア密度は、1×1018cm-3程度のものが望ましい。
第2半導体層23は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。第2半導体層23を形成する半導体材料には、第1半導体層22を形成する半導体材料のエネルギーギャップと同じ、もしくは第1半導体層22を形成する半導体材料のエネルギーギャップよりもエネルギーギャップが小さいものが選ばれる。第2半導体層23のキャリア密度は1×1017cm-3程度のものが望ましい。
第3半導体層24は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。第3半導体層24を形成する半導体材料には、第2半導体層23を形成する半導体材料のエネルギーギャップと同じ、もしくは第2半導体層23を形成する半導体材料のエネルギーギャップよりもエネルギーギャップが小さいものが選ばれる。第3半導体層24のキャリア密度は、1×1018cm-3程度のものであることが望ましい。第3半導体層24は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成することによって、発光素子として高い内部量子効率を得ることができる。
第4半導体層25は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。第4半導体層25を形成する半導体材料には、第2半導体層23および第3半導体層24を形成する半導体材料のエネルギーギャップと同じ、もしくは第2半導体層23および第3半導体層24を形成する半導体材料のエネルギーギャップよりもエネルギーギャップが大きいものが選ばれる。第4半導体層25のキャリア密度は、1×1018cm-3程度のものであることが望ましい。
オーミックコンタクト層27は、ガリウム砒素(GaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される第4半導体層25と同じ導電型の半導体層であり、アノード配線Eとのオーミック接合を行うためのものである。オーミックコンタクト層27のキャリア密度は1×1019cm-3以上のものが望ましい。
第1半導体層22、第2半導体層23、第3半導体層24、第4半導体層25およびオーミックコンタクト層27は、基板21の一表面に分子線エピタキシャル成長および化学気相成長(CVD)法などのエピタキシャル成長法用いて順次積層して形成することができる。その後、フォトリソグラフィを用いたパターニングとエッチングとを用いて、各発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSが形成される。したがって、一連の製造プロセスにおいて、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSを同時に形成することになるので、スイッチ用サイリスタSおよび発光用サイリスタTを構成する各半導体層の層構成が同一になる。結果として、スイッチ用サイリスタSおよび発光用サイリスタTはいずれも発光機能およびスイッチ機能の両方を兼ね備えたものになるが、スイッチ用サイリスタSはそのうちスイッチ機能のみを用いる。このようにすれば同じ構造で特性が安定したものを一度に簡単に作製することができ、製造コストを低減することができる。
なお、絶縁層28は、各半導体層を形成した後、前述したポリイミドなどの樹脂材料をスピンコーティングしてから硬化させ、さらに電極と発光用サイリスタTとの接続に必要な各貫通孔29,30を形成するためにフォトリソグラフィによるパターニングおよびエッチングを施すことで作製される。
図8に示すように、発光用サイリスタTの幅方向Yの形状については、発光用サイリスタTの第1半導体層22と、第2半導体層23と、第3半導体層24とのゲート横配線GH寄りの端部は、第4半導体層25と、オーミックコンタクト層27とのゲート横配線GH寄りの端部よりも、ゲート横配線GHに向かって突出し、ゲート横配線GHとの被接続部101を構成する。被接続部101の配列方向Xの長さは、前述した長さW2と等しい。なお、第3半導体層24のうち、被接続部101を構成する部分は、第4半導体層25が積層される部分よりも厚みが小さい。この理由は、エッチング工程によって、第3半導体層24の表面を露出させて被接続部101を形成するときに、第4半導体層25が残存しないようにオーバーエッチングするためである。
スイッチ用サイリスタSの幅方向Yの形状についても同様に、スイッチ用サイリスタSの第1半導体層32と、第2半導体層33と、第3半導体層34とのゲート横配線GH寄りの端部は、第4半導体層35と、オーミックコンタクト層37とのゲート横配線GH寄りの端部よりも、ゲート横配線GHに向かって突出し、ゲート横配線GHとの被接続部102を構成する。また、オーバーエッチングを施すために、第3半導体層34のうち、被接続部102を構成する部分の厚みは、第4半導体層35が積層される部分の厚みよりも小さく形成される。
絶縁層28は、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSの表面に沿って形成されるとともに、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間にも形成され、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとが絶縁層28によって電気的に絶縁される。発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間に形成された絶縁層28の表面には、ゲート横配線GHおよびセレクト信号伝送路14が形成され、さらにそれらの表面に沿って絶縁層103が形成される。また、スイッチ用サイリスタSを挟んでゲート横配線と離反する側の絶縁層28の表面には、電源ライン11が形成され、さらにその表面に沿って絶縁層103が形成される。
形成された絶縁層28,103のうち、発光用サイリスタTの前記被接続部101およびゲート横配線GHの表面(基板反対側)に積層される部分には、貫通孔104,105が形成される。発光用サイリスタTの第3半導体層24(ゲート電極bに対応する)とゲート横配線GHとを電気的に接続する接続部61は、これらの貫通孔104,105の部分および貫通孔104,105に挟まれた絶縁層28,103の部分に積層して設けられる。また、絶縁層28,103のうち、スイッチ用サイリスタSの前記被接続部102およびゲート横配線GHの表面(基板反対側)に積層される部分にも、貫通孔105,106が形成される。スイッチ用サイリスタSの第3半導体層34(ゲート電極dに対応する)とゲート横配線GHを電気的に接続する接続部66は、これらの貫通孔105,106の部分および貫通孔105,106に挟まれた絶縁層28,103とに積層して設けられる。図8に示すように、ゲート横配線GHに積層する部分の絶縁層103に設けられた貫通孔105が共通する場合には、前記接続部61,66は一体で形成される。
また、前述したように、発光用サイリスタTに積層される絶縁層28のうち、オーミックコンタクト層27の表面(基板反対側)に積層される部分の一部には貫通孔29が形成される。この貫通孔29にアノードaの一部が形成されて、オーミックコンタクト層27に接触している。アノードaは、発光信号入力端子Aとの接続部60とともに一体形成される。接続部60は発光用サイリスタTの第4半導体層25とオーミックコンタクト層27のゲート横配線GH寄りの端部の一部を覆い、第3半導体層24に設けられた被接続部101に積層された絶縁層28の表面(基板反対側)の一部も積層して形成される。同様に、スイッチ用サイリスタSに積層される絶縁層28のうち、オーミックコンタクト層37の表面(基板反対側)に積層される部分の一部には貫通孔107が形成される。この貫通孔107にアノードcの一部が形成されて、オーミックコンタクト層37に接触している。
またスイッチ用サイリスタSは遮光膜12で覆われる。遮光膜12の幅方向Yの一方の端は、スイッチ用サイリスタSの第4半導体層35およびオーミックコンタクト層37の、発光用サイリスタTと反対側の端部を覆い、遮光膜12の幅方向Yの他方の端は、スイッチ用サイリスタSの第3半導体層34の前記被接続部102を覆い、セレクト信号伝送路14とスイッチ用サイリスタSとの中央付近まで延びる。
図9は、図6の切断面線IX−IXから見た発光素子アレイチップ1の基本的構成を示す一部の断面図である。
CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPは、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSを構成する各半導体層22〜25,32〜35のいずれかからなる半導体層を薄膜抵抗として利用すればよい。本実施の形態では、プルアップ抵抗RPは、第1半導体層52、第2半導体層53、および第3半導体層54によって構成される半導体薄膜を利用しており、CS抵抗RCSは、第1半導体層42、第2半導体層43、および第3半導体層44を利用している。CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPは、本実施の形態では、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSを構成する各半導体層22〜25,32〜35およびオーミックコンタクト層27,37を形成するときに同時に形成されるので、新たな製造工程を必要としない。
CS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの一方の端部の表面は、スイッチ用サイリスタSのゲート電極dとCS抵抗RCSとを接続する接続部65の一端が接続され、CS抵抗RCSの一端に相当する。またCS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの他方の端部は、セレクト信号伝送路14とCS抵抗RCSとを接続する接続部67の一端が接続され、CS抵抗RCSの他端に相当する。
CS抵抗RCSを構成する第1半導体層42、第2半導体層43、および第3半導体層44と、プルアップ抵抗RPを構成する第1半導体層52、第2半導体層53、および第3半導体層54との全体の厚みを決定するためのエッチング工程も、前記被接続部101,102の形成と同時に行われる。したがって、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPの厚みと前記被接続部101,102の厚みは等しい。
図9において、絶縁層28は、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPの表面に沿って形成されるとともに、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPとの間にも形成され、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPとが絶縁層28によって電気的に絶縁される。前述したように絶縁層28の表面には、ゲート横配線GH、セレクト信号伝送路14および電源ライン11が形成され、さらにそれらの表面に沿って絶縁層103が形成される。
形成された絶縁層28,103のうち、セレクト信号伝送路14およびCS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの他端部の表面(基板反対側)に積層される部分には、貫通孔109,110が形成されて、それらを電気的に接続するための接続部67が設けられる。また、絶縁層28のうち、CS抵抗RCSを構成する第3半導体層44の幅方向Yの一端部の表面(基板反対側)に積層される部分にも貫通孔111が形成され、スイッチ用サイリスタSのゲート電極dとの接続部65が設けられる。さらに、形成された絶縁層28,103のうち、プルアップ抵抗RPと電源ライン11に積層される部分にも貫通孔112,113が形成され、それらを電気的に接続する接続部68が形成される。
図10は、本発明の実施の一形態の発光装置10を模式的に示すブロック回路図である。発光装置10は、複数の発光素子アレイチップL1,L2,…,Lp−1,Lp(記号pは、2以上の正の整数)と、前記発光素子アレイチップL1〜Lpの駆動回路として、発光信号を供給する発光信号駆動IC(Integrated Circuit)130と、ゲート信号を供給するゲート信号駆動IC131と、セレクト信号を供給するセレクト信号駆動IC132とを含んで構成される。各駆動ICは後述する制御部96に基づいて、画像情報を出力する。各発光素子アレイチップL1〜Lpについて、それぞれを総称して指す場合および不特定のものを指す場合に、単に発光素子アレイチップLと記載する。また、発光素子アレイチップLを単にアレイチップLと記載する場合がある。本実施の形態では各アレイチップLには、図1に示す第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1を用いる。なお、セレクト信号駆動IC132が前記第1の駆動回路に対応し、ゲート信号駆動IC131が前記第2の駆動回路に対応し、発光信号駆動IC130が前記第3の駆動回路に対応する。
各アレイチップLは、配列方向Xに沿って発光素子Tが一列に配列されて、各発光素子Tからの光の出射方向を揃えて回路基板に実装される。ただし、図10には回路基板は図示していない。また、発光信号駆動IC130とゲート信号駆動IC131とセレクト信号駆動IC132とは、前記回路基板に実装される。回路基板にはさらに、各駆動IC130〜132の出力端子と各アレイチップLのボンディングパッドとを接続するためのパターン配線が形成され、パターン配線とボンディングパッドとがボンディングワイヤで接続される。
前述したように、図1および図5に示す第1の実施の形態の発光素子アレイチップ1には、m個の発光信号用ボンディングパッドA、1個のセレクト信号用ボンディングパッドCS、および4個のゲート信号用ボンディングパッドGが含まれる。さらに前記プルアップ抵抗RPの他端(スイッチ用サイリスタSのゲート電極dが接続されるのと反対側)に印加される正電源を接続するための電源用ボンディングパッドVsが必要であり、図10に図示されている。なお、図10に示されたp個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、各アレイチップに第1番から第p番まで番号を付すと、第i10(1≦i10≦p)番目のアレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSをセレクト信号用ボンディングパッドCSi10と記載する。不特定のアレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCS1〜CSpを指すときは、単にセレクト信号用ボンディングパッドCSと記載する場合がある。
発光信号駆動IC130は、各アレイチップLの発光信号用ボンディングパッドA1〜Amと同数(m個)の発光信号出力端子λ1〜λmを有する。発光信号出力端子λ1〜λmについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単に発光信号出力端子λと記載する場合がある。各発光信号用ボンディングパッドAと発光信号出力端子λとの接続は、異なるアレイチップ間で配線を共用して接続される。p個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、発光信号用ボンディングパッドA1〜Amに第1番から第m番まで番号を付し、また発光信号出力端子λ1〜λmにも第1番から第m番まで番号を付すと、p個のアレイチップのそれぞれの第i8(1≦i8≦m)番目の発光信号用ボンディングパッドAi8同士が電気的に接続され、さらに第i8番目の発光信号出力端子λi8に電気的に接続される。
ゲート信号駆動IC131は各アレイチップLのゲート信号用ボンディングパッドG1〜G4と同数(4個)のゲート信号出力端子μ1〜μ4を有する。ゲート信号出力端子μ1〜μ4について、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単にゲート信号出力端子μと記載する場合がある。各ゲート信号用ボンディングパッドGとゲート信号出力端子μとの接続は、異なるアレイチップ間で配線を共用して接続される。p個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、ゲート信号用ボンディングパッドG1〜G4に第1番から第4番まで番号を付し、またゲート信号出力端子μ1〜μ4にも第1番から第4番まで番号を付すと、p個のアレイチップそれぞれの第i9(1≦i9≦4)番目のゲート信号用ボンディングパッドGi9同士が電気的に接続され、さらに第i9番目のゲート信号出力端子μi9に電気的に接続される。
セレクト信号駆動IC132はアレイチップLと同数(p個)のセレクト信号出力端子ν1〜νpを有する。セレクト信号出力端子ν1〜νpについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単にセレクト信号出力端子νと記載する場合がある。各セレクト信号用ボンディングパッドCSi10とセレクト信号出力端子νとの接続は、各アレイチップと個別に接続される。p個のアレイチップが実装されている本実施の形態の場合には、各アレイチップLを構成する発光素子Tの配列方向Xに沿う一方から他方に向かって、各アレイチップに第1番から第p番まで番号を付し、またセレクト信号出力端子ν1〜νpにも第1番から第p番まで番号を付すと、第i10(1≦i10≦p)番目のアレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSi10と第i10番目のセレクト信号出力端子νi10とが電気的に接続される。
前述したように、各アレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSとセレクト信号出力端子νとが個別に接続されるので、セレクト信号駆動IC132は、各アレイチップLのセレクト信号用ボンディングパッドCSに順番にセレクト信号を出力して、アレイチップLを順番にセレクト状態にすることできる。一方、各アレイチップLとゲート信号駆動IC131との配線は共用されているので、例えば、第i9(1≦i9≦4)番目のゲート信号出力端子μi9から出力されたゲート信号は、すべてのアレイチップLの第i9(1≦i9≦4)番目のゲート信号用ボンディングパッドGi9に入力され、すべてのアレイチップLの第i9番目のスイッチ用サイリスタSi9のアノードci9に入力される。しかし、各アレイチップLの第i9番目のスイッチ用サイリスタSi9の中でスイッチングするのは、セレクト信号が入力されることでセレクト状態にあるアレイチップLのみである。さらに、セレクト状態にあるアレイチップLの第i9番目のゲート横配線GHi9に接続された発光用サイリスタTの中で、発光信号駆動IC130から発光信号が入力された発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTが発光する。
このように、セレクト状態にあるアレイチップLを順番に切り替えることで、複数の発光素子アレイ間でゲート信号駆動IC131および発光信号駆動IC130を共用にする時分割駆動を安定に動作させることができる。したがって、駆動用ICの数、および駆動用ICを実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用IC実装基板の面積を小さくすることができ、結果として小型でかつ安定に動作する発光装置が実現できる。
図11は、発光装置10の動作を示すタイミングチャートであり、横軸は基準時刻からの経過時間を表し、縦軸は信号レベルを電圧または電流の大きさで表す。図11では、発光信号駆動IC130、ゲート信号駆動IC131、およびセレクト信号駆動IC132のそれぞれの信号出力端子(発光信号出力端子λ、ゲート信号出力端子μ、およびセレクト信号出力端子ν)から出力される信号(発光信号、ゲート信号およびセレクト信号)の波形が示されている。さらに、プルアップ抵抗RPの他端(スイッチ用サイリスタSのゲート電極dが接続されるのと反対側)に印加される電源電圧Vccの波形も示されている。なお、図11では、出力波形の参照符号には、各信号出力端子と接続されるボンディングパッド(信号入力端子)の参照符号を用いている。
本実施の形態では、発光信号駆動IC130は、ハイ(H)レベルのとき5mA、ロー(L)レベルのとき0mAの定電流を出力する。ゲート信号駆動IC131は、ハイ(H)レベルのとき1mA、ロー(L)レベルのとき0mAの定電流を出力する。セレクト信号駆動IC132は、ハイ(H)レベルのとき5V、ロー(L)レベルのとき0Vの定電圧を出力する。また、プルアップ抵抗の他端(スイッチ用サイリスタSのゲート電極dが接続されるのと反対側)に印加される電源電圧Vccは5Vである。
図11を用いて、発光装置10の動作を時間の経過の順に説明する。時刻t0では、セレクト信号はハイ(H)レベルであるので、どのアレイチップも選択状態にない。時刻t1で、第1番目のアレイチップL1に入力されるセレクト信号をロー(L)レベルにすることで、第1番目のアレイチップL1がセレクト状態になる。時刻t2で、各アレイチップLの第1番目のゲート信号入力端子G1にハイ(H)レベルの信号が入力される。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のみ、第1番目のスイッチ用サイリスタS1がスイッチングしてオン状態に遷移し、スイッチ用サイリスタS1のゲート電極d1に接続されたゲート横配線GH1の電位がほぼローレベル(0V)になる。次に、時刻t3で、各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力される。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第1番目のゲート横配線GH1に接続された発光用サイリスタTが発光する。時刻t4で発光信号がロー(L)レベルに戻るので消灯する。次に、時刻t5で、第1番目のゲート信号入力端子G1に入力されるゲート信号がロー(L)レベルに戻り、第2番目のゲート信号入力端子G2に入力されるゲート信号がハイ(H)レベルになる。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のみ、第2番目のスイッチ用サイリスタS2がスイッチングしてオン状態に遷移する。時刻t6〜t7では、再び各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力される。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第2番目のゲート横配線GH2に接続された発光用サイリスタTが発光する。以下同様に、時刻t8〜t11では、第3番目のゲート信号入力端子G3に入力されるゲート信号がハイ(H)レベルになるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうち、第3番目のスイッチ用サイリスタS3がスイッチングしてオン状態に遷移する。この状態で、時刻t9〜t10で、再び各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力されるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第3番目のゲート横配線GH3に接続された発光用サイリスタTが発光する。また、時刻t11〜t14では、第4番目のゲート信号入力端子G4に入力されるゲート信号がハイ(H)レベルになるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうち、第4番目のスイッチ用サイリスタS4がスイッチングしてオン状態に遷移する。この状態で、時刻t12〜t13で、再び各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力されるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1のうちで、第4番目のゲート横配線GH4に接続された発光用サイリスタTが発光する。時刻t15で、第1番目のアレイチップL1のスイッチ用サイリスタSのゲートがハイ(H)レベルに遷移し、第1番目のアレイチップL1の選択状態は終了するとともに、時刻t15で第2番目のアレイチップL2のセレクト信号入力端子CS2に入力されるセレクト信号がロー(L)レベルに遷移し、第2番目のアレイチップL2の選択状態が開始する。
このように、セレクト信号を第1番目のアレイチップから順番に与え、順番にアレイチップを選択状態にすることで、アレイチップLごとの時分割駆動が可能となる。さらに、ゲート信号が、第1番目のスイッチ用サイリスタから順番に与えられることで、アレイチップLの中での時分割駆動が可能になる。
図12は、本実施の形態の発光素子アレイチップ1を含んだ前記発光装置10を使用した画像形成装置の基本的構成を示す側面図である。
画像形成装置87は、電子写真方式の画像形成装置であり、前記発光装置10Y,10M,10C,10Kを、感光体ドラム90への露光装置に使用している。発光装置10Y,10M,10C,10Kは、各駆動IC(発光信号駆動IC130、ゲート信号駆動IC131、セレクト信号駆動IC132)が設けられる回路基板に実装される。
画像形成装置87は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色のカラー画像を形成するタンデム方式を採用した装置であり、大略的に、4つの発光装置10Y,10M,10C,10K、集光部であるレンズアレイ88Y,88M,88C,88K、発光装置10Y,10M,10C,10Kと各駆動IC130,131,132,136とが実装された回路基板およびレンズアレイ88を保持する第1ホルダ89Y,89M,89C,89K、4つの感光体ドラム90Y,90M,90C,90K、4つの現像剤供給部91Y,91M,91C,91K、転写部である転写ベルト92、4つのクリーナ93Y,93M,93C,93K、4つの帯電器94Y,94M,94C,94K、定着部95、ならびに制御部96を含んで構成される。
各発光装置10Y,10M,10C,10Kは、各駆動ICによって各色のカラー画像情報に基づいて駆動される。たとえば、4つ発光装置10Y,10M,10C,10Kの配列方向Xの長さは、たとえば200mm〜400mmに選ばれる。
各発光装置10Y,10M,10C,10Kの発光用サイリスタTからの光は、レンズアレイ88を介して各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kに集光して照射される。レンズアレイ88は、たとえば発光素子の光軸上にそれぞれ配置される複数のレンズを含み、これらのレンズを一体的に形成して構成される。
発光装置10Y,10M,10C,10Kが実装される回路基板およびレンズアレイ88は、第1ホルダ89によって保持される。ホルダ89によって、発光用サイリスタTの光照射方向と、レンズアレイ88のレンズの光軸方向とがほぼ一致するようにして位置合わせされる。
各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kは、たとえば円筒状の基体表面に感光体層を被着して成り、その外周面には各発光装置10Y,10M,10C,10Kからの光を受けて静電潜像が形成される静電潜像形成位置が設定される。
各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kの周囲には、各静電潜像形成位置を基準として回転方向下流側に向かって順番に、露光された感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kに現像剤を供給する現像剤供給部91Y,91M,91C,91K、転写ベルト92、クリーナ93Y,93M,93C,93K、および帯電器94Y,94M,94C,94Kがそれぞれ配置される。感光体ドラム90に現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写ベルト92は、4つの感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kに対して共通に設けられる。
前記感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kは、第2ホルダによって保持され、この第2ホルダと第1ホルダ89とは、相対的に固定される。各感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kの回転軸方向と、各発光装置10Y,10M,10C,10Kの前記配列方向Xとがほぼ一致するようにして位置合わせされる。
転写ベルト92によって、記録シートを搬送し、現像剤によって画像が形成された記録シートは、定着部95に搬送される。定着部95は、記録シートに転写された現像剤を定着させる。感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kは、回転駆動部によって回転される。
制御部96は、前述した各駆動IC130,131,132,136にクロック信号および画像情報を与えるとともに、感光体ドラム90Y,90M,90C,90Kを回転駆動する回転駆動部、現像剤供給部91Y,91M,91C,91K、転写ベルト92、帯電器94Y,94M,94C,94Kおよび定着部95の各部を制御する。
このような構成の画像形成装置87では、各発光素子を発光状態とするか、または非発光状態とするかを、主電流が流れないゲート電極gに接続されているゲート横配線GHを伝送するゲート信号によって切り換えるため、発光装置10Y,10M,10C,10Kを実装するための回路基板側に形成されるゲート信号の伝送路も細くすることが可能で、回路基板を小形化することができ、さらにこのゲート信号駆動IC131についても主電流を切り換えることが無いため、ICの容量が小さくできるので、小形化および低コスト化を実現することができる。
以上のように、本実施の形態の発光素子アレイチップ1によれば、スイッチ素子として設けたスイッチ用サイリスタSが、セレクト信号により選択された時間にのみゲート信号を発光用サイリスタT側に受け渡すように動作するため、このような発光素子アレイチップ1を複数配列して駆動する場合において、複数の発光素子アレイチップ1ごとに駆動用ICを接続せずとも、発光信号およびゲート信号を与える駆動用ICおよび配線を共用して時分割駆動することができるので、少ない駆動用ICと配線数で時分割駆動することができるという基本的な作用効果を有する。
また、アノードaが複数の発光用サイリスタTで共通化された発光素子ブロックBを複数設け、複数の発光素子ブロックBでゲート横配線GHを共有した場合には、1つの発光素子アレイチップ1内においても複数の発光素子ブロックB間で時分割駆動をすることができる。この結果、駆動用ICに接続すべきゲート横配線GHの数を減らすことできるので、ゲート信号の出力ポート数の少ない駆動用ICを用いて、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光装置を提供できる。
また、発光信号、ゲート信号およびセレクト信号を供給するためのボンディングパッドA,G,CSを発光素子の配列方向Xに配置する場合には、1つの発光素子ブロックBに対して発光信号用ボンディングパッドAを1つ備えることとなり、隣り合う発光素子ブロックBに対しそれぞれ1つ配置される発光信号用のボンディングパッドA同士の間にスペースが生じる。したがって、そのスペースを有効に活用してスイッチ用サイリスタSなどを配置することができるので、スイッチ用サイリスタSなどを設けても発光素子アレイチップのサイズが増大することを避けることができ、小形な発光素子アレイチップを提供することができるという点で有利である。
また、スイッチ素子および発光素子は発光サイリスタを含んで構成されるから、たとえばNANDゲートやインバータなどといった複雑な半導体装置を用いることなく、簡単な構成で、ゲート信号を入力すべき発光素子アレイチップ1を選択する論理回路を構成することができるので、設計が容易となり、また製造工程を簡略化することができる点で有利である。
また、プルアップ抵抗RPおよびCS抵抗RCSなどを用いる構成とすることによって、スイッチ用サイリスタSのゲートの電位を、CS抵抗RCSおよびプルアップ抵抗RPの抵抗値の選択によって自由に設定することができるという利点がある。またCS抵抗RCSの代わりとしてダイオードおよびサイリスタなどを用いても同様の時分割駆動を行うことができるが、この場合には、オフ状態のスイッチ用サイリスタSのゲートに接続されるダイオードおよびサイリスタがオン状態となる。したがって4個のスイッチ用サイリスタSを備える発光素子アレイチップ1を時分割駆動する場合には、3個のスイッチ用サイリスタSがオフ状態となり、3個のダイオードまたはサイリスタがオン状態となって、CS抵抗RCSの代わりに用いられるダイオードまたはサイリスタのデューティー比が高くなって装置の信頼性が低下する。しかしながら本実施の形態の発光素子アレイチップ1ではCS抵抗RCSを用いることによって、オン状態となるのはスイッチ用サイリスタSのうちの1個だけなので、スイッチ素子のデューティー比が低くなり、装置の信頼性が向上する。
また、ゲート信号用ボンディングパッドGとスイッチ用サイリスタSのアノードcの間に電流制限抵抗RIを接続する場合には、高速化の目的で複数のスイッチ用サイリスタSを同時にオン状態に遷移させるとき、複数間でスイッチングのタイミングが少しずれても、最初のスイッチングによってゲート信号の信号電圧が低下することがなく、複数のスイッチ用サイリスタSのアノードcの電位が安定に確保される。したがって、複数のスイッチ用サイリスタを確実にスイッチングさせることができるため、複数の発光素子アレイチップ1で同じ時分割のタイミングにすることができ、高速化に有利である。
また、スイッチ用サイリスタSを構成する半導体層と発光用サイリスタTを構成する半導体層とを同じ層構成となるように形成するときには、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとを同時に同じ工程で製造することができる。よって、発光素子としての発光用サイリスタTの他にスイッチ用サイリスタSを設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがなく、製造においても有利な発光素子アレイを提供することができる。
また、スイッチ用サイリスタSの表面に遮光部として金属薄膜などを設ける場合には、そのスイッチ用サイリスタSの発光による光が発光用サイリスタTに入射して発光用サイリスタTのしきい値を変動させてしまうことを避けることができるという点で有利である。
また前記構成の発光素子アレイチップ1を用いることにより、発光装置が、小形であって、安定に動作する信頼性の高いものとなるので、良好な画像を安定に形成することができる画像形成装置を提供できる。
このように、本発明によれば、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光素子アレイおよびそれを用いた小形な発光装置ならびにその発光装置を備える画像形成装置を提供することができる。
図13は、本発明の第2の実施の形態としての発光素子アレイチップ4を示す概略的な等価回路図である。図1に示す第1の実施の形態としての発光素子アレイチップ1との構成上の違いは、図13では、スイッチ用サイリスタSの個数がn=5であり、したがって、ゲート横配線GHの配線数もそれに等しく、n=5であるのに対し、発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTの個数は、それより1少ない、n−1=4であるという点である。さらに、ゲート横配線GHと発光素子ブロックBを構成する発光用サイリスタTとの接続に特徴がある。なお、その他の構成は共通であるので、共通する部分については同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図13において、発光用サイリスタTの配列方向Xに沿って、スイッチ用サイリスタSに近接する側から離反する側に向かう方向をX1方向とし、その反対方向をX2方向とする。X1方向とX2方向を合わせてX方向とする。ここで、X1方向に向かって、発光素子ブロックに第1番から第m番まで番号を付し、さらに、各発光素子ブロックを構成する発光用サイリスタTにX1方向に順に第1番から第n−1番まで番号を付す。また、n本のゲート横配線GHに予め定められた順番で第1番から第n番まで番号を付す。
本実施の形態では、奇数番目の発光素子ブロックでは、その発光素子ブロックにおける第i1(1≦i1≦n−1)番目の発光用サイリスタTと、第j1(1≦j1≦n−1)番目のゲート横配線GHj1とが、i1=j1を満たすように接続され、偶数番目の発光素子ブロックでは、その発光素子ブロックにおける第i2(1≦i2≦n−1)番目の発光用サイリスタTと、第j2(2≦j2≦n)番目のゲート横配線GHj2とが、i2+j2=n+1を満たすように接続される。
この場合、第1番目のゲート横配線GH1に接続された発光用サイリスタTの、X方向に隣接する発光用サイリスタTは、第2番目のゲート横配線GH2に接続される。また、第j3(2≦j3≦n−1)番目のゲート横配線GHj3に接続された発光用サイリスタTの、X方向に隣接する発光用サイリスタTは、第j3−1番目または第j3+1番目のいずれかのゲート横配線に接続される。また、第n番目のゲート横配線GHnに接続された発光用サイリスタTの、X方向に隣接する発光用サイリスタTは、第n−1番目のゲート横配線GHn−1に接続される。したがって、選択状態にある発光素子アレイのスイッチ素子にゲート信号(第2信号)を入力し、第1番目のゲート横配線GH1から第n番目のゲート横配線GHn−1まで順番に時分割で制御信号を出力するとき、相互に隣接する発光用サイリスタTの発光するタイミングの時間的なずれを小さくすることができ、さらに隣接する発光用サイリスタTが同じ制御信号伝送路に接続されないので、相互に隣接する発光用サイリスタTが同時に発光してしまうことを抑制することができる。
これによって本発明の発光素子アレイで構成した発光装置を、感光体ドラムを露光する露光装置として用いるとき、相互に隣接する発光用サイリスタ間における発光するタイミングが大きくずれてしまうことが抑制されることによって、感光体ドラムに露光される露光位置に不連続点が発生しない。さらに、相互に隣接する発光用サイリスタTが同時に発光することが防止されることによって、各発光用サイリスタTの発光した時の発熱のムラを抑制して、各発光用サイリスタTの温度変化による発光特性を揃えることができ、さらに相互に隣接する発光用サイリスタTから発生する光が干渉することを防止することができるので、感光体ドラムを精度よく露光することができる。この結果、本発明の発光素子アレイを用いた画像形成装置において、優れた画像品質の記録画像を得ることができる。
図14は、本発明の実施の他の形態の発光装置210を模式的に示すブロック回路図である。本実施の形態の発光装置210は、前述した発光装置10に類似し、発光装置10とは、発光素子アレイチップの一部の構成と、セレクト信号駆動ICの構成とが異なるのみであり、他の構成は同様であるので、同様の構成には同様の参照符号を付してその説明を省略する場合がある。
発光装置210は、複数の発光素子アレイチップM1,M2,…,Mp−1,Mp(記号pは、2以上の正の整数)を備える発光素子アレイ部と、前記発光素子アレイチップM1〜Mpの駆動回路として、発光信号駆動IC(Integrated Circuit)130と、ゲート信号駆動IC131と、セレクト信号を供給するセレクト信号駆動IC232とを含んで構成される。各駆動ICは前述した制御部96に基づいて、画像情報を出力する。各発光素子アレイチップM1〜Mpについて、それぞれを総称して指す場合および不特定のものを指す場合に、単に発光素子アレイチップMと記載する。また、発光素子アレイチップMを単にアレイチップMと記載する場合がある。本実施の形態では各アレイチップMには、後述の図15に示す発光素子アレイチップ201を用いる。なお、セレクト信号駆動IC232が第1の駆動回路に対応する。
各アレイチップMは、配列方向Xに沿って発光素子Tが一列に配列されて、各発光素子Tからの光の出射方向を揃えて回路基板に実装される。ただし、図14には回路基板は図示していない。また、発光信号駆動IC130とゲート信号駆動IC131とセレクト信号駆動IC232とは、前記回路基板に実装される。回路基板にはさらに、各駆動IC130,131,232の出力端子と各アレイチップMのボンディングパッドとを接続するためのパターン配線が形成され、パターン配線とボンディングパッドとがボンディングワイヤで接続される。
図15は、発光装置210が備える発光素子アレイチップ201を示す概略的な等価回路図である。発光素子アレイチップ201は、前述した発光素子アレイチップ1に類似し、さらに詳細に述べると発光素子アレイチップ1から、CS抵抗RCSおよびセレクト信号入力端子CSを取り除いた残余の構成を有するので、発光素子アレイチップ1の各部分に対応する部分には同様の参照符号を付してその説明を省略する場合がある。発光素子アレイチップ201では、発光素子アレイチップ1において電源電圧入力端子Vccとなっている部位が、セレクト信号入力端子CSとして機能する。
また図示を省略するが、発光素子アレイチップ201は、図6〜図9に示す発光素子アレイチップ1において、セレクト信号伝送路14、CS抵抗RCS、セレクト信号入力端子CS、接続部67,75を除いた残余の構成を有する。発光素子アレイチップ201では、これらの図6〜9における電源ライン11がセレクト信号伝送路として機能し、電源用ボンディングパッドVsがセレクト信号入力端子CSとして機能する。
本実施の形態の発光装置210では、前述した発光装置10において設けられているCS抵抗RCSの役割を、駆動ICであるセレクト信号駆動IC232に設けることを特徴としている。
図16は、セレクト信号駆動IC232の一部の構成の一例を示す図である。セレクト信号駆動IC232は、ハイレベルおよびローレベルを有する第1信号であるセレクト信号の前記ハイレベルまたは前記ローレベルの電位を設定する設定部233を備える。本実施の形態では、設定部233は、セレクト信号のローレベルの電位を設定する。またセレクト信号駆動IC232は、設定部233に応じた信号レベルのセレクト信号を出力可能な出力部234を備える。設定部233は、第1信号レベル設定部である。
設定部233は、直列接続され、中途の接続部235から前記セレクト信号のローレベルの電位を設定するための電圧を出力する、複数の抵抗器Rからなる。本実施の形態では、複数の抵抗器Rは、2つの抵抗器Ra,Rbによって実現される。抵抗器Raの一端236には、予め定める電位Vpが与えられ、抵抗器Raと抵抗器Rbとの接続部235は、後述する演算増幅器の非反転入力端子に接続される。前記予め定める電位Vpは、たとえば5ボルトに選ばれる。また抵抗器Rbの他端は、グランドに接続される。グランドの電位は、たとえば0ボルトに選ばれる。
出力部234は、各発光素子アレイチップM1〜Mpにそれぞれ対応するセレクト信号出力端子ν1〜νpを個別に有する電圧切換部CSG1〜CSGpと、設定部233に接続され、設定部233の前記接続部235から出力される電圧に応じてセレクト信号のローレベルの電圧を生成する電圧生成部237とを備える。電圧切換部CSG1〜CSGpについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単に電圧切換部CSGと記載する場合がある。
電圧切換部CSGは、2つのスイッチ素子Sw1,Sw2と、インバータNOTとを含んで構成される。スイッチ素子Sw1,Sw2は、電界効果型トランジスタによって構成される。スイッチ素子Sw1,Sw2は、電圧切換部CSGにスイッチ駆動信号が与えられたときに、相補的にオンオフするように接続されている。具体的には、スイッチ素子Sw1のドレインには、セレクト信号のハイレベルの電位となる予め定める電位Vcsgが与えられ、スイッチ素子Sw1のソースには、スイッチ素子Sw2のドレインが接続される。スイッチ素子Sw2のソースは、各電圧切換部CSGにおいて共通に、信号線241に接続される。スイッチ素子Sw1のソースおよびスイッチ素子Sw2のドレインは、セレクト信号出力端子νに接続される。
またスイッチ素子Sw1のゲートは、インバータNOTに接続される。スイッチ素子Sw1のゲートにはインバータNOTを介してスイッチ駆動信号が与えられ、またスイッチ素子Sw2のゲートには前記スイッチ駆動信号が直接与えられる。スイッチ駆動信号は、セレクト信号駆動IC232の制御回路から与えられるICの内部信号である。スイッチ駆動信号はパルス信号であり、ハイレベルおよびローレベルの部分を有する。スイッチ駆動信号がハイレベルのとき、第1スイッチ素子SW1が非導通で、かつ第2スイッチ素子SW2が導通し、スイッチ駆動信号がローレベルのとき、第1スイッチ素子SW1が導通で、かつ第2スイッチ素子SW2が非導通となる。セレクト信号駆動IC232の制御回路は、前述した制御部96に応じてスイッチ駆動信号を電圧切換部CSGに与える。
電圧生成部237は、前記信号線241と、演算増幅器242と、抵抗器Rcと、スイッチ素子Sw3とを含んで構成される。スイッチ素子Sw3は、電界効果型トランジスタによって実現される。演算増幅器242の反転入力端子には、信号線241が接続され、非反転入力端子には前記接続部235が接続され、出力端子にはスイッチ素子Sw3のゲートが接続される。スイッチ素子Sw3のドレインは信号線241に接続され、ソースはグランドに接続される。信号線241には、抵抗器Rcの一端が接続され、抵抗器Rcの他端には、予め定める電位VDDが与えられる。このような回路構成とすることによって、電圧生成部237では、演算増幅器242の非反転入力端子に与えられる電圧に応じて、信号線241の電圧が設定される。
前述したスイッチ駆動信号によって、スイッチ素子Sw1,Sw2が相補的に開閉され、これによって、セレクト信号出力端子νに予め定める電位Vcsgまたは信号線241の電位が与えられて、セレクト信号の信号レベルがハイレベルまたはローレベルとなる。信号線241の電位は、予め定める電位VDDから抵抗器Rcの抵抗値に、この抵抗器Rcに流れる電流値を乗算して得られる電圧分だけ降下したものとなる。したがって、抵抗器Ra,Rbの抵抗比を変えるか、または抵抗器Raの一端236に与えられる予め定める電位Vdを変更することによって、接続部235から出力される電圧を変更することができ、簡単な構成で信号レベルを変更することができる。またセレクト信号駆動IC232は、電圧生成部237を設けることによって、たとえば抵抗器Rbの抵抗値を0Ωとすると、図1に示した発光素子アレイチップ1を駆動するICとして使用可能となり、汎用性を向上させることができる。
このようなセレクト信号駆動IC232から出力されるセレクト信号は、前述のセレクト信号駆動IC132から出力されるセレクト信号と同様の波形となるが、本実施の形態では、セレクト信号のローレベルの電位を、たとえば2.5ボルトとし、ハイレベルの電位を、たとえば5ボルトとなるように、第1および第2抵抗器Ra,Rbおよび抵抗器Rcの抵抗値と、予め定める電位Vpおよび予め定める電位VDDとが決定されている。発光素子アレイチップ201の動作は、前述した表1に示す真理値表で表すように動作する。
各発光素子アレイチップM1〜Mpと、発光信号駆動IC130,ゲート信号駆動IC131,セレクト信号駆動IC232との間の配線の接続は、前述した図10に示す発光装置10と同様であるのでその説明については省略する。
以上のような発光装置210では、前述した発光装置10と同様に、発光素子Tを選択的に発光させることができ、発光装置10と同様の効果を達成することができる。さらに発光装置210では、セレクト信号の信号レベルを、発光素子アレイチップ201の外部に設けられる設定部233によって設定することができるので、CS抵抗RCSを設ける必要がなく、装置全体として抵抗素子を削減することができ、また電源ラインを削減することができ、さらにセレクト信号伝送路に流れる電流が小さくなることによって、このセレクト信号伝送路をより細く形成することができるので、発光素子アレイチップの回路を簡略化して、チップサイズを小さくすることができる。また、設定部233は、複数の発光素子アレイチップで共有されるセレクト信号駆動IC232に1つ設ければ済むため、個々の発光素子アレイチップに、設定部233と同様の機能を設けるのに比べて全体として発光装置の機能を低下させることなく構成を簡略化することができる。
また発光装置210では、スイッチ用サイリスタSがオン状態のときにのみ、プルアップ抵抗RPに電流が流れるので、前述した発光装置10と比較して、電流消費量を低減することができる。また設定部233によって、セレクト信号の信号レベルを任意に設定することができるので、設計の自由度を向上させることができる。
本実施の形態では、前記設定部233が第1信号レベル設定部に対応するが、前記設定部233および出力部234を含んで第1信号レベル設定部としてもよい。
またセレクト信号駆動IC232を、図1に示した発光素子アレイチップ1を駆動するICとして用いる場合、設定部233によってセレクト信号のハイレベルの電位を設定することができる。この場合、たとえばローレベルの電位は、グランド電位となるように電圧切換部CSGの第2スイッチ素子Sw2をグランドに接続し、第1スイッチ素子Sw1を信号線241に接続すればよい。
図17は、発光素子アレイチップ201の動作特性を模擬的に測定するための回路図を示す。発光素子アレイチップ201の動作特性を模擬的に測定するために、発光素子アレイチップ1について、図17に示すように、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSと間に、ハイレベルが5Vであり、ローレベルが任意レベルの電圧VLowとなる電圧を印加して、動作確認を行った。
図18は、図17の回路における動作特性の一例を示すグラフである。図18において、横軸は時間(単位;500ナノ秒(ns)/div)、縦軸は信号レベル(単位;ボルト(V))を示している。図18において、二点鎖線は電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSと間に印加される電圧Vcc−csを示し、破線はゲート信号入力端子G1の電位を示し、一点鎖線はゲート信号入力端子G2の電位を示し、実線は発光信号入力端子A1に接続される発光用サイリスタT1〜T4のアノードの電位を表す。なお、測定は図17に示した1番目の発光素子ブロックB1およびゲート信号入力端子G1,G2について行っているが、他の素子についても同様の結果が得られる。
図18に示した動作特性の測定では、発光信号としてハイ(H)レベルの20mA(駆動電圧が約2.4V)の電流を与え、発光信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって、発光用サイリスタTに電流が流れない状態(0V、0mA)とする。また、ゲート信号としてゲート信号入力端子Gにハイ(H)レベルの5Vの電圧を与え、ゲート信号を与えていないときは、ロー(L)レベルであって0Vの電位が印加されている状態とする。負荷抵抗RL1,RL2、プルアップ抵抗PR1およびCS抵抗RCS1は、図3に示したものと同じに設定し、好ましい形態として用いる電流制限抵抗RIの抵抗値は、1000Ωとした。
また図18に示した動作特性の測定では、「CSA Delay」を120nsとし、「GA Delay」を140nsとしている。ここで「CSA Delay」とは、Vcc−cs信号がローレベルになってからGA1信号がハイレベルになるまでに必要な時間で、発光素子アレイチップの内部での各信号ライン(信号伝送路)の電位が時定数による遅れでローレベルになるまでに必要な時間を表す。また「GA Delay」とは、GA信号間(例えばGA1をローレベルにしてからGA2をハイレベルにするまでの時間)で設ける必要がある時間で、GA1をローレベルにするとGA1にスイッチ素子に接続された信号伝送路の電位が0Vから所定の電位(例えば2.5V)に戻るが、これも時定数によって遅れが生じるため、信号伝送路の電位が0Vから所定の電位に戻るために必要な時間を表す。またクロック周波数は100メガヘルツ(MHz)としている。
まず、図18に示すtn1の時間帯では、ゲート信号入力端子G1の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がローレベル(2.5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn1の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられているので、スイッチ用サイリスタS1はオン状態に遷移する。さらに、発光用サイリスタT1のアノードa1にもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられることによって、発光用サイリスタT1がオン状態に遷移して発光する。このように発光用サイリスタT1がオン状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT1のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vを示している。
次に、図18に示すtn2の時間帯では、ゲート信号入力端子G2の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がローレベル(2.5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn2の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられているので、スイッチ用サイリスタS2はオン状態に遷移する。さらに、発光用サイリスタT2のアノードにもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられることによって、発光用サイリスタT2がオン状態に遷移して発光する。このように発光用サイリスタT2がオン状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT2のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vを示している。
次に、図18に示すtn3の時間帯では、ゲート信号入力端子G1の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn3の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられても、スイッチ用サイリスタS1はオン状態に遷移しない。さらに、発光用サイリスタT1のアノードにもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられても、発光用サイリスタT1がオン状態に遷移せず発光しない。このように発光用サイリスタT1がオフ状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT1のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vよりも約0.7〜0.8V高くなる。
次に、図18に示すtn4の時間帯では、ゲート信号入力端子G2の電圧がハイレベル(5V)に設定され、電源電圧入力端子Vccとセレクト信号入力端子CSとの間に印加される電圧がハイレベル(5V)に設定され、発光信号入力端子Aに印加される電流がハイレベル(20mA)に設定される。tn4の時間帯では、ハイレベル(5V)の電圧がスイッチ用サイリスタS1のアノードc1に与えられても、スイッチ用サイリスタS2はオン状態に遷移しない。さらに、発光用サイリスタT2のアノードにもハイレベル(20mA)の発光信号が与えられても、発光用サイリスタT2がオン状態に遷移せず発光しない。このように発光用サイリスタT2がオフ状態の場合、実線で示される発光用サイリスタT2のアノードの電位は、発光用サイリスタTの駆動電圧レベルである約2.4Vよりも約0.7〜0.8V高くなる。
以上の動作特性は、発光装置210において、セレクト信号をハイレベル(5V)およびローレベル(0V)で切り替えてセレクト信号入力端子CSに与える場合と同様である。したがって、発光装置210においても、セレクト信号、ゲート信号および発光信号の3つの信号の全てがハイレベルのときにのみ発光用サイリスタTが発光し、3つの信号のうちの1つでもローレベルであれば発光用サイリスタTは発光しないことが分かる。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。たとえば、前述した画像形成装置87における発光装置10を、前述した発光装置210に換えて構成してもよく、このような構成としても同様の効果を達成することができ、さらに発光装置を小形化することができるので、さらに高解像度の画像を形成することができるようになる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
Claims (17)
- (a)第1電極と、第2電極と、前記第1電極に第1信号が入力されていて、かつ前記第2電極に第2信号が入力されているときに制御信号が出力される第1制御電極とを備えるn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、
(b)前記各第1制御電極に個別に接続されるn本の信号伝送路と、
(c)第3電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第2制御電極とを備え、前記第3電極に第3信号が入力されていて、かつ前記第2制御電極に制御信号が入力されているときに発光する複数の発光素子とを含む発光素子アレイであって、
前記各信号伝送路には、少なくとも1つの前記発光素子の第2制御電極が接続され、
前記n個のスイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されており、
前記スイッチ素子および前記発光素子が、カソードまたはアノードを共通の電極とする発光サイリスタを含んで構成され、前記スイッチ素子がさらに、第1および第2の抵抗体を含んで構成され、
(i)カソードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極は、前記第1および第2の抵抗体のそれぞれの一端と接続され、
前記第1の抵抗体の他端には、共通の電極に対して正の電圧が印加され、
前記第1電極は、第2の抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
(ii)アノードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極は、前記第1および第2の抵抗体のそれぞれの一端と接続され、
前記第1の抵抗体の他端には、共通の電極に対して負の電圧が印加され、
前記第1電極は、第2の抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であることを特徴とする発光素子アレイ。 - 前記複数の発光素子は、前記第3電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の前記第2制御電極は、異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする請求項1記載の発光素子アレイ。 - 前記複数の発光素子は、一列に配列され、
前記発光素子ブロックは、n−1(nは、4以上の整数)個の発光素子から構成され、
前記発光素子の配列方向の一方から他方に向かって奇数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i1(i1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j1(j1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、
前記発光素子の前記配列方向の前記一方から前記他方に向かって偶数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i2(i2は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j2(j2は、2以上かつn以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続されることを特徴とする請求項2記載の発光素子アレイ。 - 基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む請求項2または3記載の発光素子アレイであって、
前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第3電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする発光素子アレイ。 - 前記各第2電極に第3の抵抗体がそれぞれ接続され、前記第3の抵抗体を介して前記第2信号が前記第2電極に与えられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光素子アレイ。
- 前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光サイリスタで構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の発光素子アレイ。
- 前記のスイッチ素子を構成する発光サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の発光素子アレイ。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の複数の発光素子アレイと、
前記第1電極と電気的に接続され、前記第1信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2電極と電気的に接続され、前記第2信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第3信号と電気的に接続され、前記第3信号を供給する第3の駆動回路とを含むことを特徴とする発光装置。 - (a)第1電極と、第2電極と、前記第1電極に第1信号が入力されていて、かつ前記第2電極に第2信号が入力されているときに制御信号が出力される第1制御電極とを備えるn(nは2以上の整数)個のスイッチ素子と、
(b)前記各第1制御電極に個別に接続されるn本の信号伝送路と、
(c)第3電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第2制御電極とを備え、前記第3電極に第3信号が入力されていて、かつ前記第2制御電極に制御信号が入力されているときに発光する複数の発光素子とを含む発光素子アレイであって、
前記各信号伝送路には、少なくとも1つの前記発光素子の第2制御電極が接続され、
前記n個のスイッチ素子の第1電極が相互に電気的に接続されており、
前記スイッチ素子および前記発光素子が、カソードまたはアノードを共通の電極とする発光サイリスタを含んで構成され、前記スイッチ素子がさらに抵抗体を含んで構成され、
(i)カソードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極は、前記抵抗体の一端と接続され、
前記第1電極は、前記抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのアノードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのNゲート電極であり、
(ii)アノードを共通の電極とする場合は、
前記スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極は、前記抵抗体の一端と接続され、
前記第1電極は、前記抵抗体の他端であり、
前記第2電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第3電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのカソードであり、
前記第1制御電極は、スイッチ素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極であり、
前記第2制御電極は、発光素子を構成する発光サイリスタのPゲート電極である発光素子アレイを複数備える発光素子アレイ部と、
前記第1電極と電気的に接続され、前記第1信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2電極と電気的に接続され、前記第2信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第3信号と電気的に接続され、前記第3信号を供給する第3の駆動回路とを含み、
前記第1の駆動回路は、ハイレベルおよびローレベルを有する前記第1信号の前記ハイレベルまたは前記ローレベルの電位を設定する第1信号レベル設定部を有することを特徴とする発光装置。 - 前記複数の発光素子は、前記第3電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の前記第2制御電極は、異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする請求項9記載の発光装置。 - 前記複数の発光素子は、一列に配列され、
前記発光素子ブロックは、n−1(nは、4以上の整数)個の発光素子から構成され、
前記発光素子の配列方向の一方から他方に向かって奇数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i1(i1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j1(j1は、1以上かつn−1以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i1=j1を満たすように接続され、
前記発光素子の前記配列方向の前記一方から前記他方に向かって偶数番目の発光素子ブロックでは、前記配列方向の前記一方から前記他方に向かってその発光素子ブロックにおける第i2(i2は、1以上かつn−1以下の整数)番目の発光素子と、第j2(j2は、2以上かつn以下の整数)番目の前記信号伝送路とが、i2+j2=n+1を満たすように接続されることを特徴とする請求項10記載の発光装置。 - 基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む請求項9または10記載の発光装置であって、
前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第3電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする発光装置。 - 前記各第2電極に第2の抵抗体がそれぞれ接続され、前記第2の抵抗体を介して前記第2信号が前記第2電極に与えられることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1つに記載の発光装置。
- 前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光サイリスタで構成されることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1つに記載の発光装置。
- 前記のスイッチ素子を構成する発光サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光部または減光部を含むことを特徴とする請求項9〜14のいずれか1つに記載の発光装置。
- 前記第1信号レベル設定部は、直列接続され、中途の接続部から前記電位を設定するための電圧を出力する、複数の抵抗器からなることを特徴とする請求項9〜15のいずれか1つに記載の発光装置。
- 請求項8〜16のいずれか1つに記載の発光装置と、
感光体ドラムに前記発光装置の発光素子からの光を集光する集光部と、
前記発光装置からの光が前記集光部によって前記感光体ドラムに集光されて露光された感光体ドラムに現像剤を供給する現像剤供給部と、
感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写部と、
記録シートに転写された現像剤を定着させる定着部とを含み、
前記第1、第2および第3駆動回路は、画像情報に基づいて前記第1、第2および第3信号をそれぞれ供給することを特徴とする画像形成装置。
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