JP4882191B2 - 含フッ素粉体塗料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗膜の透明性、耐衝撃性および耐溶剤性に優れた塗膜を与えることができる含フッ素粉体塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
水酸基を有する含フッ素共重合体とイソシアネート系硬化剤から成る熱硬化性粉体塗料は、耐候性および外観に優れた塗膜を与えることができるので、建築資材、自動車の車体および部品、家電製品などの種々の製品に広範に利用されている。
しかし、ブロックイソシアネート系硬化剤は、焼き付け時にブロック化剤が解離し、焼き付け炉壁面へのヤニ付着、その落下による塗膜外観の低下、焼き付け炉フィルターの目詰まりなどを引き起こす問題がある。
これを解決する方法として、ポリウレトジオン系硬化剤を使用することが提案されているが、ポリウレトジオン系硬化剤と水酸基を有するフッ素樹脂から成る粉体塗料の硬化塗膜は、透明性が充分でなく、耐衝撃性、耐溶剤性などが充分でないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、塗膜の透明性、耐衝撃性および耐溶剤性に優れた塗膜を与えることができる含フッ素粉体塗料組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点を改良すべく鋭意検討を重ねた結果、水酸基を有する含フッ素共重合体と硬化剤から成る粉体塗料組成物において、硬化剤としてポリウレトジオン系硬化剤およびブロックイソシアネート系硬化剤を特定割合で併用することにより、塗膜の透明性、耐衝撃性および耐溶剤性に優れた塗膜を与えることができることを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、水酸基を有する含フッ素共重合体と、ポリウレトジオン系硬化剤およびブロックイソシアネート系硬化剤から成り、ポリウレトジオン系硬化剤100質量部に対してブロックイソシアネート系硬化剤を1〜60質量部含有する硬化剤とを、含有することを特徴とする含フッ素粉体塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記含フッ素粉体塗料組成物において、水酸基を有する含フッ素共重合体が、エチレン性不飽和基を有する含フッ素モノマーを重合することにより得られる水酸基を有していてもよい含フッ素重合単位(p)と、重合単位(p)以外の水酸基を有する重合単位(q)を有し、水酸基価が10〜200mgKOH/gである含フッ素粉体塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記含フッ素粉体塗料組成物において、ポリウレトジオン系硬化剤が、遊離のイソシアネート基の含有量が1質量%以下である含フッ素粉体塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記含フッ素粉体塗料組成物において、水酸基を有する含フッ素共重合体と硬化剤の配合割合が、質量比で40:60〜98:2である含フッ素粉体塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記含フッ素粉体塗料組成物を基材に塗布することを特徴とする粉体塗料組成物の塗布方法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明における含フッ素共重合体は、エチレン性不飽和基を有する含フッ素モノマーを重合することにより得られる含フッ素重合単位(p)を有するものが好ましい。含フッ素重合単位(p)は水酸基を有していてもよい。
エチレン性不飽和基を有する含フッ素モノマーとしては、例えば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブテン−1、パーフルオロへキセン−1、パーフルオロノネン−1、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、パーフルオロ(ヘプチルビニルエーテル)などのパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、(パーフルオロメチル)エチレン、(パーフルオロブチル)エチレンなどのポリフルオロオレフィン等が挙げられる。エチレン性不飽和基を有する含フッ素モノマーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0006】
本発明における含フッ素共重合体は含フッ素重合単位(p)を全重合単位に対して少なくとも20モル%有する有機重合体であることが好ましい。含フッ素重合単位(p)が20モル%よりも少ないと、充分な表面耐汚染性が発揮されず、長期使用において汚れなどが著しくなることがあり、好ましくない。含フッ素共重合体において含フッ素重合単位(p)は全重合単位に対して20〜95モル%、特に30〜80モル%有することが好ましい。
【0007】
本発明における含フッ素共重合体は、重合単位(p)以外の水酸基を有する重合単位(q)を有していてもよい。
重合単位(q)は、重合性モノマー(a)以外の水酸基含有重合性モノマー(b)を共重合して得られる重合単位であることが好ましい。
水酸基含有重合性モノマー(b)としては、アリルアルコール;(2−ヒドロキシエチル)ビニルエーテル、(3−ヒドロキシプロピル)ビニルエーテル、(4−ヒドロキシブチル)ビニルエーテル、ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテルなどのヒドロキシビニルエーテル類;(2−ヒドロキシエチル)アリルエーテル、(3−ヒドロキシプロピル)アリルエーテル、(4−ヒドロキシブチル)アリルエーテル、ヒドロキシシクロヘキシルアリルエーテルなどのヒドロキシアリルエーテル類;(2−ヒドロキシエチル)アクリレート、(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートなどのヒドロキシ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピオン酸ビニル、ヒドロキシ酪酸ビニル、ヒドロキシ吉草酸ビニル、ヒドロキシイソ酪酸ビニル、ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸ビニルなどのヒドロキシアルキルカルボン酸とビニルアルコールとのエステル類;ヒドロキシエチルアリルエステル、ヒドロキシプロピルアリルエステル、ヒドロキシブチルアリルエステル、ヒドロキシイソブチルアリルエステル、ヒドロキシシクロヘキシルアリルエステルなどのヒドロキシアルキルアリルエステル類等が挙げられる。水酸基含有重合性モノマー(b)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0008】
本発明における含フッ素共重合体は、重合単位(p)および(q)以外の重合単位(r)を有していてもよい。
重合単位(r)は全重合単位に対して0〜75モル%の割合であることが好ましい。すなわち、重合単位(p)および(q)の合計が、全重合単位に対して25モル%以上の割合で含まれることが好ましい。重合単位(p)および(q)の含まれる割合が25モル%未満では、充分な耐候性、表面の耐汚染性が発揮されない。
重合単位(r)は、重合性モノマー(a)および(b)以外の重合性モノマー(c)に基づく重合単位であることが好ましい。
【0009】
重合性モノマー(c)は、エチレン性不飽和基を形成する炭素原子に直結する水素原子がフッ素原子に置換されていない重合性モノマーである。この重合性モノマー(c)としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基などの重合性部位を有する重合性モノマーが挙げられる。重合性モノマー(c)として具体的には、ビニルエーテル類、オレフィン類、アリルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエステル類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、イソプロペニルエーテル類、イソプロペニルエステル類、クロトン酸エステル類およびその他重合性モノマーが例示できる。なかでも炭素数が1〜15程度の直鎖状、分岐状または脂環状のアルキル基を有する化合物が好ましい。具体的な化合物しては、以下のものが挙げられる。
【0010】
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、ビニル(パーフルオロアルキル)エーテルなどのビニルエーテル類、エチレン、プロピレン、1―ブテン、イソブチレン、シクロヘキセンなどのオレフィン類、スチレン、αーメチルスチレンなどのスチレン系モノマー類、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテルなどのアリルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、ベオバ9およびベオバ10(シェル化学社製、炭素数9または10の分岐脂肪酸のビニルエステルの商品名)、バーサティック酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル類、酢酸アリルなどのアリルエステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミドなどの(メタ)アクリル酸アミド類、アクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−1などのシアノ基含有モノマー類、イソプレン、ブタジエンなどのジエン類、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化オレフィン類、分子量100〜3000のポリオキシアルキレン鎖を有する重合性モノマー(具体的には、分子量100〜3000のポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート)など。
これらのうち、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエーテル類、アリルエステル類、イソプロペニルエーテル類およびイソプロペニルエステル類から選ばれる重合性モノマーが特に好ましく、ビニルエーテル類が最も好ましい。
重合性モノマー(c)は、単独で用いてもよいし、または2種以上を組合せて用いてもよい。
【0011】
含フッ素共重合体の水酸基価は、10〜200mgKOH/gが好ましく、25〜200mgKOH/gが特に好ましい。含フッ素共重合体の水酸基価が上記範囲よりも小さいと、耐衝撃性が低下する傾向がある。逆に、上記範囲よりも大きいと、脆くなる傾向がある。
また、含フッ素共重合体のテトラヒドロフラン中30℃で測定される固有粘度は、0.1〜0.8dl/gが好ましく、0.15〜0.5dl/gが特に好ましい。含フッ素共重合体の固有粘度が上記範囲よりも小さいと、耐衝撃性が低下する傾向がある。逆に、上記範囲よりも大きいと、脆くなる傾向がある。
また、含フッ素共重合体のガラス転移温度は、30〜80℃が好ましく、35〜50℃が特に好ましい。含フッ素共重合体のガラス転移温度が上記範囲よりも小さいと、塗膜の透明性、耐溶剤性が低下する傾向がある。逆に、上記範囲よりも大きいと、塗膜の透明性が低下する傾向がある。
【0012】
含フッ素共重合体の重合方法は溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合のいずれの方法によってもよく、所定量の重合性モノマーに重合開始剤、電離性放射線などの重合開始源を作用させることにより重合が行われる。また、適当な連鎖移動剤を存在させて、分子量の調節をして重合を行うこともできる。重合反応は、仕込んだモノマーが100%共重合体に転化していてもよく、重合反応を途中で中断し、未反応のモノマーと共重合体の混合物でもよい。その他の諸条件は、通常の溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合などを行う際と同条件で行うことができる。
【0013】
本発明の粉体塗料組成物における硬化剤は、ポリウレトジオン系硬化剤およびブロックイソシアネート系硬化剤からなる。
ポリウレトジオン系硬化剤は、ウレトジオン基を2以上有する化合物である。ポリウレトジオン系硬化剤は、ジイソシアネート化合物を重付加することにより得られるものが好ましい。
ジイソシアネート化合物としては、脂肪族ジイソシアネート化合物、脂環式ジイソシアネート化合物、芳香族ジイソシアネート化合物などが挙げられる。
【0014】
脂肪族ジイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環式ジイソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ジイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネートなどが挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、脂環式ジイソシアネート化合物が好ましく、イソホロンジイソシアネート化合物が特に好ましい。
【0015】
ポリウレトジオン系硬化剤の具体的な製造方法としては、ポリイソシアネート化合物を重付加することにより得られるウレトジオン基を有するポリイソシアネートと、イソシアネート基との反応性を有する官能基を1または2個有する炭化水素化合物と反応させる方法である。ウレトジオン基を有するポリイソシアネートとしては、ウレトジオン基を有するジイソシアネートが好ましい。イソシアネート基との反応性を有する官能基としては、水酸基などが挙げられる。水酸基を1または2個有する炭化水素化合物の具体例としては、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのアルコール類、これらのアルコール類とジカルボン酸、ジカルボン酸無水物またはラクトンとを反応させて得られるエステル基含有ジオール類、カーボネート基含有ジオール類などが挙げられる。ジカルボン酸としては、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、フタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。ジカルボン酸無水物としては、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物等が挙げられる。ラクトンとしては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。
【0016】
本発明に使用するポリウレトジオン系硬化剤は、遊離のイソシアネート基を実質的に有しないものが好ましい。具体的には、遊離のイソシアネート基の含有量は、1質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.6質量%以下が特に好ましい。
また、加熱硬化時には、ウレトジオン基が解離し、遊離のイソシアネート基を生成するが、ウレトジオン基の好ましい含有量は3〜20質量%、特に10〜17質量%が好ましい。この範囲よりも低い場合は、硬化不良により耐溶剤性などが低下する。一方、この範囲よりも高い場合は、塗膜が硬くなりすぎ脆くなったり、あるいはフッ素樹脂の水酸基と反応せずに未反応のイソシアネート基として残り、時間とともに着色などの悪影響を及ぼすことがある。
また、ポリウレトジオン系硬化剤の凝固点は、30〜120℃が好ましく、40〜100℃が特に好ましい。この範囲より低い場合は、粉体塗料とした場合、貯蔵時に塗料のブロッキングが起こり易く、反対にこの範囲より高い場合は、粉体塗料を製造する際、高温で溶融混合しなければならず、塗料の着色やゲル物の生成などの問題が生じ易くなる。
【0017】
ブロックイソシアネート系硬化剤は、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基をブロック化剤でブロックしたものである。イソシアネート系硬化剤としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物、さらにこれらの二量体、三量体、および多価アルコールで変性されたポリイソシアネート化合物等が挙げられる。前記多価アルコールとしては、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、およびこれらのジオールを化学量論量より少ない量のジカルボン酸またはジカルボン酸無水物と反応させて得られるエステル基含有ジオール、トリメチロールプロパンまたはこれを化学量論量より少ない量のジカルボン酸またはジカルボン酸無水物と反応させて得られるエステル基含有ポリオールなどが挙げられる。イソシアネート系硬化剤としては、イソシアネート基を2個有する化合物が好ましい。
ブロック化剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、フェノール、ベンジルアルコール、メチルエチルケトキシムなどが挙げられる。
ポリウレトジオン系硬化剤とブロックイソシアネート系硬化剤の配合割合は、ポリウレトジオン系硬化剤100質量部に対してブロックイソシアネート系硬化剤を1〜60質量部であり、1〜40質量部が特に好ましい。
水酸基を有する含フッ素共重合体と硬化剤の配合割合は、質量比で40:60〜98:2が好ましく、50:50〜97:3が特に好ましい。
【0018】
本発明の粉体塗料組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの老化防止剤、充填材、顔料などの着色剤、レベリング剤、表面調整剤、熱劣化防止剤、発泡防止剤、貯蔵安定性など各種添加剤を任意に添加、配合することができる。各種添加剤は公知のものを使用できる。
【0019】
本発明の粉体塗料組成物を塗布する方法としては、スプレー塗装、静電粉体塗装、流動浸漬塗装など種々の塗装方法が適用できる。
粉体塗料組成物の塗布後の塗膜の硬化は、常温または加熱下で行うことができる。熱硬化の場合の温度は、50〜300℃の範囲が好ましい。
得られた塗膜の厚みは、特に制限ないが、通常10〜200μmである。
本発明の粉体塗料組成物を塗布する基材は、鉄鋼、亜鉛、アルミニウム、銅、スズ等の金属、セラミック、コンクリートなどの無機質材料、プラスチック、木などの有機質材料などの種々の材質から成る基材が挙げられる。
【0020】
【実施例】
以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(合成例1)
内容量300mlのステンレス製撹拌機付き耐圧反応器に、t−ブタノール157g、シクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)16g、イソブチルビニルエーテル(iBVE)9g、ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)25g、炭酸カリウム1g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.07gを仕込み、液体窒素による固化脱気により溶存酸素を除去する。そののち、クロロトリフロロエチレン(CTFE)50gを導入し、徐々に昇温する。温度を65℃に維持しながら、撹拌下で反応を続け、10時間後に反応器を水冷して反応を停止する。室温まで冷却した後、未反応モノマーをパージして反応器を開放する。珪藻土でろ過を行った後、減圧下で溶媒を除去し、水酸基を有する含フッ素共重合体(A−1)を得た。
【0021】
(合成例2〜5)
表1に示す組成割合のモノマーを使用して、合成例1と同様の方法で重合して、水酸基を有する含フッ素共重合体(A−2〜5)を得た。ただし、t‐ブタノールとAIBNの使用量は、適宜変更した。
【0022】
【表1】
表1において、TFEはテトラフルオロエチレンを、EVEはエチルビニルエーテルを意味し、固有粘度はテトラヒドロフラン中30℃で測定される固有粘度である。
【0023】
(実施例1〜8、比較例1〜8)
表2に示した組成の各成分の全部をドライブレンダードライブレンダー(三井化工機社製、商品名「ヘンシェルミキサー」)により、1分間均一に混合した後、80〜100℃の温度条件で押出混練機(プス社製、商品名「プスコニーダー」)で溶融混練し、冷却後、ハンマーミルを用いて微粉砕する。続いて、150メッシュの金網でろ過し、金網を通過した粉体を集めて粉体塗料組成物を得た。得られた粉体塗料組成物を厚さ0.8mmの燐酸亜鉛処理を施した鉄板上に静電塗装を行い、190℃で20分間焼き付けて、厚さ約40μmの硬化塗膜を形成した。得られた塗膜の性能を表2〜5に示す。
【0024】
なお、塗膜の性能は、以下に示す測定方法により評価した。
(1)塗膜の透明性
塗膜を目視で観察し、下記の基準で判定した。
○:透明
△:濁りあり
×:完全に白濁
(2)耐衝撃性
塗膜にデュポン衝撃(撃心の尖端直径1/2インチ、落錘荷重1kg、落錘高さ50m)を与え、塗膜の外観変化を観察し、下記の基準で判定した。
○:変化なし
×:ワレ発生
(3)耐溶剤性
メチルエチルケトンを染み込ませたガーゼで、塗膜表面を100回往復こすり、塗膜表面を観察し、下記の基準で判定した。
○:変化なし
△:表面に傷発生
×:表面がかなり溶解
【0025】
なお、表2〜5における硬化剤および添加剤は、以下のものを示す。
(1)硬化剤
ベスタゴンBF1540:ヒュルス社製、ポリウレトジオン系硬化剤、ウレトジオン基含有量15.0質量%、遊離のイソシアネート基含有量0.5質量%、凝固点65℃
クレランTPLS2147:バイエル社製、ポリウレトジオン系硬化剤、ウレトジオン基含有量13.5質量%、遊離のイソシアネート基含有量0.5質量%、凝固点49℃
ベスタゴンB1530:ヒュルス社製、ブロックイソシアネート系硬化剤、NCO含有量15.0質量%、凝固点50℃
クレランTPLS2256:バイエル社製、ブロックイソシアネート系硬化剤、NCO含有量14.6質量%、凝固点47℃
(2)添加剤
モダフロー:モンサント社製、表面調整剤
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【発明の効果】
本発明の含フッ素粉体塗料組成物は、塗膜の透明性、耐衝撃性および耐溶剤性に優れた塗膜を与えることができる。
Claims (5)
- 水酸基を有する含フッ素共重合体と、ポリウレトジオン系硬化剤およびブロックイソシアネート系硬化剤から成り、ポリウレトジオン系硬化剤100質量部に対してブロックイソシアネート系硬化剤を1〜60質量部含有する硬化剤とを、含有することを特徴とする含フッ素粉体塗料組成物。
- 水酸基を有する含フッ素共重合体が、エチレン性不飽和基を有する含フッ素モノマーを重合することにより得られる水酸基を有していてもよい含フッ素重合単位(p)と、重合単位(p)以外の水酸基を有する重合単位(q)を有し、水酸基価が10〜200mgKOH/gである請求項1に記載の含フッ素粉体塗料組成物。
- ポリウレトジオン系硬化剤が、遊離のイソシアネート基の含有量が1質量%以下である請求項1又は2に記載の含フッ素粉体塗料組成物。
- 水酸基を有する含フッ素共重合体と硬化剤の配合割合が、質量比で40:60〜98:2である請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素粉体塗料組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素粉体塗料組成物を基材に塗布することを特徴とする粉体塗料組成物の塗布方法。
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